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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】補助ユニット付き風車
(51)【国際特許分類】
   F03D 13/00 20160101AFI20240426BHJP
【FI】
F03D13/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572815
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 DK2022050098
(87)【国際公開番号】W WO2022248001
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】PA202100556
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514130633
【氏名又は名称】ヴェスタス ウィンド システムズ エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】バウン,トーベン ラデガード
(72)【発明者】
【氏名】デムトローダー,イェンス
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA22
3H178AA43
3H178BB77
3H178CC25
3H178DD67X
(57)【要約】
風車は、タワーと、タワーに取り付けられたナセルと、鉛直中心面内に延在するロータ軸線を中心とするロータの回転により風力エネルギーを収集するロータとを含む。ナセルは、本体ユニットと、それぞれ第1および第2の作動部品を収容する2つの補助ユニットとを含む。部品の再利用と良好な重量分布の組み合わせを得るために、第1および第2の補助ユニット内の第1の作動部品は中心面に対して同じ距離を有し、第1および第2の補助ユニット内の第2の作動部品は中心面に対して異なる距離を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タワー(3)と、タワー(3)に取り付けられたナセル(2)と、鉛直中心面(8)内に延在するロータ軸線(7)を中心とするロータの回転により風力エネルギーを収集するロータとを含む風車(1)であって、ナセルは、
ロータからタワーへの負荷経路を形成するロータ支持組立体を収容する本体ユニット(20)と、
中心面の第1の側で本体ユニットに取り付けられた第1の補助ユニット(21)と、
中心面に対して第1の側と反対の第2の側で本体ユニットに取り付けられた第2の補助ユニット(22)と、
を含み、
第1および第2の補助ユニットの各々は、第1および第2の作動部品(34、35)を収容し、
第1および第2の補助ユニットの中の第1の作動部品は、中心面に対して同じ距離を有し、第1および第2の補助ユニットの中の第2の作動部品は、中心面に対して異なる距離を有することを特徴とする風車。
【請求項2】
第1および第2の補助ユニットは、実質的に同じ寸法を有し、第1の作動部品は、中心面に関して鏡映位置に配置され、第2の作動部品は、それぞれの補助ユニット内で実質的に同じ位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の風車。
【請求項3】
第1の作動部品は、ロータ支持組立体に直接取り付けられ、第1の作動部品からロータ支持組立体を通りタワーへの負荷経路を画定することを特徴とする請求項1又は2に記載の風車。
【請求項4】
第2の作動部品は、第2の作動部品を収容する補助ユニットを介してロータ支持組立体に間接的に取り付けられ、この間接的な取り付けは、第2の作動部品から補助ユニットを通りロータ支持組立体へ、そしてロータ支持組立体からタワーへの負荷経路を画定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の風車。
【請求項5】
本体ユニットは、中心面(8)に垂直な鉛直横断面(10)内に延在するヨー軸線(9)を中心として回転し、第1の作動部品は、第1の作動部品の重心(1st-COG)が横断面内に位置する状態でまたは横断面からタワーの半径寸法(11、12)より短い距離に位置する状態でロータ支持組立体に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の風車。
【請求項6】
補助ユニットは、重心(AU-COG)を有し、ロータからAU-COGまでの距離が、ロータから1st-COGまでの距離よりも長いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の風車。
【請求項7】
両方の補助ユニットは、第1および第2の作動部品を挟んで中心面と平行に延在する第1および第2の長手方向補助壁部(70、71)を有し、両方の補助ユニットの第1の長手方向補助壁部は、本体ユニットの外面(72、73)に沿って延在し、第1および第2の補助ユニット(21、22)の第1の作動部品(35)は、第1の長手方向補助壁部に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風車。
【請求項8】
第1および第2の長手方向補助壁部は、第1および第2の作動部品の両側で中心面(8)に対して垂直に延在する第3および第4の横断方向補助壁部(75、76)によって接合され、第3の横断方向補助壁部は、第4の横断方向補助壁部よりロータに近接し、第1の作動部品または第2の作動部品は、第4の横断方向補助壁部に対して同じ距離に配置されることを特徴とする請求項7に記載の風車。
【請求項9】
第1の作動部品は、第2の作動部品より重いことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の風車。
【請求項10】
第1および第2の作動部品は、電力変換組立体の一部分であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の風車。
【請求項11】
第1および第2の作動部品の一方は、変圧器、コンバータ、バッテリ、または燃料電池であることを特徴とする請求項10に記載の風車。
【請求項12】
第1の作動部品は、変圧器(35)であり、第2の作動部品は、コンバータ(34)であることを特徴とする請求項11に記載の風車。
【請求項13】
本体ユニットは、中心面に関して鏡映位置にある第1および第2の導体構造体を含み、第1および第2の作動部品を本体ユニット内の部品に接続するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の風車。
【請求項14】
補助ユニットは、第1および第2の導体構造体の一方に接続するように配置された導体(74)を有する補助導体構造体を含み、第1の補助ユニットの中の補助導体構造体は、第2の補助ユニットの中の補助導体構造体と異なることを特徴とする請求項13に記載の風車。
【請求項15】
第1および第2の補助ユニットの各々は、第1の作動部品の電気的な接続のための導体(74)を有する接続構造体を含み、接続構造体は、中心面に関して鏡映位置の導体配置を含むことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の風車。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一項に記載の風車の製造方法であって、
第1の製造現場で第1および第2の補助ユニットを組み立てることと、
第1および第2の補助ユニットが第1の製造現場にある間に、第2の作動部品を第1および第2の補助ユニットの内部に取り付けることと、
第1および第2の補助ユニットを第2の製造現場へ輸送することと、
第1および第2の補助ユニットが第2の製造現場にある間に、第1の作動部品を第1および第2の補助ユニットの中に挿入することと、
第1の作動部品をロータ支持組立体に取り付けることと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
第2の製造場所は、ナセルがタワーに取り付けられる場所であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第1の作動部品は、ナセルがタワーに取り付けられた後に第1および第2の補助ユニットの中に挿入されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第1の作動部品を第1および第2の補助ユニットの中に挿入する工程は、第1および第2の補助ユニットを本体ユニットに取り付ける工程の後に行われることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
第1の作動部品を第1および第2の補助ユニットの中に挿入する工程は、第1および第2の補助ユニットを本体ユニットに取り付ける工程の前に行われることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タワーと、タワーに取り付けられたナセルと、ロータ軸線を中心とするロータの回転により風力エネルギーを収集するロータとを含む風車に関する。ナセルは、ロータからタワーへの負荷経路を形成するロータ支持組立体と、ロータ支持組立体に取り付けられ、ロータ支持組立体に対するロータの回転を支持する本体軸受とを含む。
【背景技術】
【0002】
風車は、公称出力の観点からも、風車の個々の部品の物理的寸法の観点からも、サイズが大きくなる。したがって、必要な風車部品を収容するために、ナセルのサイズも大きくする必要がある。風車は、通常、道路、鉄道、船舶、またはそれらの組み合わせによって、個々の部品の製造場所から風車が設置される運転場所まで輸送される。
【発明の概要】
【0003】
本開示の実施形態の目的は、更なるモジュール性、設計および製造の容易さを促進し、風車の組立作業を向上することである。本開示の実施形態の更なる目的は、通常の輸送手段を使用して輸送可能なナセルを提供し、ナセルの可能なサイズを制限することなく輸送および取り扱いコストを低減し、重量分布とモジュール性との間の良好なバランスを可能にすることである。
【0004】
これらおよび他の目的によれば、本開示は、第1の態様において、タワーと、タワーに取り付けられたナセルと、鉛直中心面内に延在するロータ軸線を中心とするロータの回転により風力エネルギーを収集するロータとを含む風車を提供し、ナセルは、ロータからタワーへの負荷経路を形成するロータ支持組立体を収容する本体ユニットを含む。本体ユニットは、鉛直横断面内に延在するヨー軸線を中心として回転する。鉛直横断面は、鉛直中心面に対して垂直である。ナセルは、さらに、中心面の第1の側で本体ユニットに取り付けられた第1の補助ユニットと、中心面の第2の側で本体ユニットに取り付けられた第2の補助ユニットとを含む。第2の側は、中心面に対して第1の側と反対の側である。
【0005】
第1および第2の補助ユニットの各々は、第1および第2の作動部品を収容し、第1および第2の補助ユニットの第1の作動部品は、中心面に対して同じ距離を有し、第1および第2の補助ユニットの第2の作動部品は、中心面に対して異なる距離を有する。
【0006】
中心面に対する異なる距離は、補助ユニットの一部分すなわち第2の作動部品を含む補助ユニットを、本体ユニットの右側または左側でのその後の位置決めを考慮することなく、共通の構成で量産することを可能にし、別の部分すなわち第1の作動部品を、重量分布に関して最も有利に取り付けることを可能にする。従って、本開示は、一方では、同一の部品を再利用し、それによって量産を容易にすることと、他方では、選択された部品を負荷分散に対して良好に適応させることとの間のバランスを提供する。
【0007】
本体ユニットおよび/または補助ユニットの例は、組み立てられるように構成された任意のサイズおよび形状のユニットを含む。
【0008】
補助ユニットおよび/または本体ユニットは、輸送用貨物コンテナのサイズおよび形状と適合するまたは同等のサイズおよび/または外側形状で形成することができる。これにより、各ユニットは、取り扱い、輸送および保管に関する輸送用貨物コンテナの利点を継承する。輸送用貨物コンテナは、例えば、船、列車、トラックなどで世界中のどこでも取り扱うことができ、バルク輸送に比べて低コストである。
【0009】
本体ユニットおよび/または補助ユニットが輸送用貨物コンテナである場合、コスト削減はさらに顕著である。輸送用貨物コンテナは、複合一貫輸送コンテナ、標準貨物コンテナ、ボックスコンテナ、海上貨物コンテナ、またはISOコンテナとも呼ばれ、一般に、大陸間交通のためのグローバルなコンテナ化された複合一貫貨物輸送システムで材料や製品を保管および移動するために使用されるコンテナを指す。輸送用貨物コンテナは、ISO規格のISO668:2013のシリーズ1貨物コンテナの寸法および構造仕様に従うことができる。
【0010】
本体ユニットと補助ユニットは、回転軸線の方向に交互に配置されるのではなく、ロータ支持組立体によって画定される回転軸線から離れる方向に中心面によって分離されるように並んで配置されてもよい。
【0011】
2つの補助ユニットの各々は、ISO規格のISO668:2013のシリーズ1貨物コンテナの寸法および構造仕様に従った輸送用貨物コンテナの半分のサイズを有していてもよく、コンテナの2つの半分部分が輸送中は1つのコンテナを形成するように組み立てられてもよく、そして、例えば、本体ユニットの両側に配置されるように2つの補助ユニットに分割されてもよい。コンテナは、特に、コンテナの長手方向に延在する接続部、すなわち、コンテナの最長寸法に分割されてもよい。
【0012】
ナセルは、タワーによって直接的にまたは中間タワー構造体を介してタワーによって間接的に担持されてもよい。風車が従来の水平軸タイプである場合、ナセルは、典型的には、タワー頂部とナセルとの間のヨーイング配置によって担持される。しかしながら、本開示は、2つ以上のナセルが、例えば、タワーと横梁構造体との間のヨーイング配置を介して再びタワーによって担持される横梁構造体によって担持される種類の複数ロータ風車に関連してもよい。
【0013】
本開示は、風上の風車または風下の風車に関連してもよい。
【0014】
本体ユニットは、ナセルを直接的にまたは前記中間タワー構造体または複数の構造体を介して間接的にタワーに接続する部分である。本体ユニットは、特にナセルの中央部分であってもよく、ロータ軸の少なくとも一部分のような動力伝達装置の部分を収容する。
【0015】
風車は、ナセルの外側に発電機が通常配置された直結式風車であってもよく、または、風車は、本体ユニット内に発電機が配置されたものであってもよい。本体ユニットは、ロータ軸を介してロータを支持する。
【0016】
本体ユニットは、例えば、前記中間タワー構造体を介して、および、例えば、前記ヨーイング配置を介して、ロータからタワーへの負荷経路を形成するロータ支持組立体の一部分を形成する本体フレームを含む。本体フレームは、特に、鋳造部品であってもよい。
【0017】
本体ユニットは、さらに、発電、油圧制御、コンピュータなどのための様々な部品を含むことができる。
【0018】
本体フレームに加えて、ロータ支持組立体は、風車においてロータを支持する軸受構造体および他の部品を含むことができる。
【0019】
第1および第2の補助ユニットは、実質的に同じ寸法を有し、第1の作動部品は、中心面に関して鏡映位置に配置され、第2の作動部品は、それぞれの補助ユニット内で実質的に同じ位置に配置される。
【0020】
第1の作動部品は、ロータ支持組立体に直接取り付けられ、第1の作動部品からロータ支持組立体を通ってタワーへ直接延びる負荷経路を画定することができる。特に、第1の作動部品は、ロータ支持組立体の本体フレームに直接取り付けられ、したがって、それによって全体的に担持されることができる。この目的のために、風車は、第1の作動部品を本体フレームに、例えば、ボルト等の使用によって取り外し可能に接続する組立構造体を含むことができる。
【0021】
第2の作動部品は、その第2の作動部品を収容している補助ユニットを介して、ロータ支持組立体に間接的に取り付けることができる。一例では、第2の作動部品は、例えば、補助ユニットの床または壁部に担持される。間接的な取り付けは、それによって、第2の作動部品から補助ユニットを通ってロータ支持組立体へ、およびロータ支持組立体からタワーへの負荷経路を画定する。
【0022】
第1の作動部品は、第1の作動部品の重心(本明細書では1st-COGという)が正確に横断面内に位置するかまたは横断面からタワーの半径寸法、特にタワーがナセルと接する点でのタワーの半径寸法よりも小さい距離だけ離れて位置するように、ロータ支持組立体に取り付けられることができる。
【0023】
補助ユニットは、重心(本明細書ではAU-COGという)を有することができ、ここで、ロータからAU-COGまでの距離は、ロータから1st-COGまでの距離よりも長く、これは、風の方向を考慮すると、AU-COGが1st-COGの後方にあることを意味する。
【0024】
補助ユニットは、中心面と平行に延在する第1および第2の長手方向補助壁部の両方を有することができる。この実施形態では、第1および第2の作動部品は、第1および第2の長手方向補助壁部の間に位置し、これらの壁部は、本体ユニットの外面に沿って延在する。
【0025】
また、本体ユニットは、ロータ支持組立体の両側に中心面と平行に延在する第1および第2の長手方向本体壁部を画定することができ、第1の長手方向本体壁部は、一方の補助ユニットの第1の長手方向補助壁部の外面に沿って延在し、第2の長手方向本体壁部は、他方の補助ユニットの第1の長手方向補助壁部の外面に沿って延在してもよい。
【0026】
第1および第2の補助ユニットの第1の作動部品は、第1の長手方向補助壁部に、例えば壁部の表面に対して直接配置することができる。
【0027】
一方の補助ユニットの第2の作動部品は、例えば第1の長手方向補助壁部に配置することができ、他方の補助ユニットの第2の作動部品は、第2の長手方向補助壁部に配置することができる。
【0028】
第1の作動部品は、本体フレームによって直接担持され、さらに、第1の長手方向補助壁部に取り付けられることができる。
【0029】
第1および第2の補助ユニットの一方の第2の作動部品は、その補助ユニットの第2の長手方向補助壁部に取り付けられ、または、第2の作動部品は、その補助ユニットの床によって担持されることができる。
【0030】
第1および第2の長手方向補助壁部は、第1および第2の作動部品の両側で横断面に平行に延在する第3および第4の横断方向補助壁部によって結合され、例えば、長方形の箱形補助ユニットを画定することができる。第3の横断方向補助壁部は、本明細書では、第4の横断方向補助壁部よりもロータに近い壁部として定義される。第2の作動部品は、第4の横断方向補助壁部に対して同じ距離に配置することができ、および/または第1の作動部品は、第4の横断方向補助壁部に対して同じ距離に配置することができる。
【0031】
第1の作動部品は、特に第2の作動部品より重い作動部品であってもよく、補助ユニットに配置される最も重い作動部品であってもよい。
【0032】
第1および第2の作動部品は、特に電力を変換するために、例えば電力網に適合させるために、または電力を他の形態のエネルギー、例えば化学的に結合されたエネルギーに変換するために、特に電力変換組立体の一部分を形成することができる。
【0033】
第1および第2の作動部品の一方は、変圧器、コンバータ、バッテリ、または燃料電池であり得る。一実施形態では、第1の作動部品は変圧器であり、第2の作動部品はコンバータである。
【0034】
本体ユニットは、第1および第2の導体構造体を形成するバスバーを含むことができる。一方の導体構造体は、一方の補助ユニットの第2の作動部品に接続することができ、他方の導体構造体は、他方の補助ユニットの第2の作動部品に接続することができる。本体ユニットの導体構造体は、中心面に関して鏡映位置に配置することができる。それらは、例えば、ロータ軸および動力伝達装置まで延在して配置された発電機から延在することができる。
【0035】
補助ユニットは、第1および第2の導体構造体の一方に接続するように配置された補助導体構造体を含むことができる。第1の補助ユニットにおける補助導体構造体は、第2の補助ユニットにおける補助導体構造体と異なっていてもよく、それによって、本体ユニット上の補助ユニットの右側位置または左側位置に一致する。
【0036】
第1および第2の補助ユニットの各々は、第1の作動部品を接続するための接続構造体を含むことができる。接続構造体は、中心面に関して鏡映位置の導体配置を含むことができる。
【0037】
第2の態様において、本開示は、第1の態様による風車の製造方法を提供する。
【0038】
この方法は、
-第1の場所で第1および第2の補助ユニットを製造することと、
-第1および第2の補助ユニットが第1の製造場所にある間に、第2の作動部品を第1および第2の補助ユニット内に取り付けることと、
-第1および第2の補助ユニットを第2の場所へ輸送することと、
-第1および第2の補助ユニットが第2の製造場所にある間に、第1の作動部品を第1および第2の補助ユニットの中に挿入することと、
-第1の作動部品をロータ支持組立体に取り付けることと、
を含む。
【0039】
第1の作動部品を第1および第2の補助ユニットの中に挿入する工程は、第1および第2の補助ユニットを本体ユニットに取り付ける工程の後に行うことができ、第1の作動部品を第1および第2の補助ユニットの中に挿入する工程は、第1および第2の補助ユニットを本体ユニットに取り付ける工程の前に行うことができる。
【0040】
第2の態様による方法は、第1の態様による風車に対して暗黙的な任意の工程を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1a】タワーに取り付けられたナセルを有する風車を示す図。
図1b】タワーに取り付けられたナセルを有する風車を示す図。
図1c】タワーに取り付けられたナセルを有する風車を示す図。
図2】本体ユニットと2つの補助ユニットを含むナセルを示す図。
図3】ナセルの斜視図。
図4】上から見たナセルを示す図。
図5】ロータ支持組立体の一部分、すなわち、単一の鋳造部品として形成された本体フレームを示す図。
図6】ロータ支持組立体の一部分、すなわち、単一の鋳造部品として形成された本体フレームを示す図。
図7】異なる部品の重心に関する詳細を示す図。
図8】作動部品と本体フレームとの間の異なる接続部を示す図。
図9】作動部品と本体フレームとの間の異なる接続部を示す図。
図10】作動部品と本体フレームとの間の異なる接続部を示す図。
図11】本体ユニットと補助ユニットが別々のユニットであることを示す図。
図12】本体ユニットと補助ユニットとの間の異なる接続部を示す図。
図13】本体ユニットと補助ユニットとの間の異なる接続部を示す図。
図14】本体ユニットと補助ユニットとの間の異なる接続部を示す図。
図15】本体ユニットと補助ユニットとの間の異なる接続部を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本開示の精神および範囲内の種々の変更および修正は、この詳細な説明から当業者に明らかになるであろうから、この詳細な説明および具体例は、実施形態を示すものであるが、例示のみとして示されている。
【0043】
図1aおよび図1bは、タワー3に取り付けられたナセル2を有する風車1を示す。3枚の翼5を担持するハブ4は、ロータを形成し、ナセル2内のロータ支持組立体によって担持される。典型的には、ロータ支持組立体は、歯車列および発電機をハブに接続するロータ軸を含む。しかしながら、発電機は、ロータ軸によって直接駆動されてもよいので、歯車は、必ずしも必要ではない。図1bは、発電機6がナセルの外側に配置された直結式風車を示す。ロータ支持組立体は、本体フレームと、本体フレームに接続された本体軸受ハウジング内の本体軸受とをさらに含む。
【0044】
本明細書の定義により、ロータは、鉛直中心面8内に延在するロータ軸線7を中心に回転する。ロータを風に対して向けるために、ナセル2は、鉛直ヨー軸線9を中心に回転可能である。鉛直横断面10は、ヨー軸線9を通ってナセルを横断して延在する。横断面10は、中心面に垂直である。ヨー軸線9は、横断面10と中心面8の両方内に延在している。
【0045】
図1cは、ナセルを上から見たときの中心面および横断面を示す。タワーは、円11で示され、矢印12で示される半径寸法を有する。示される半径寸法は、ナセルがタワーに取り付けられている点におけるタワーの寸法であり、円11は、タワーの位置を示すためにのみ寸法付けされている。ナセルの寸法に対するタワーの実際の寸法は、図とは異なる場合がある。
【0046】
図2は、主要な作動部品を収容する二つの補助ユニット21、22および本体ユニット20を含むナセルを示す。ナセルを本体ユニットと補助ユニットとに分割することは、以下でさらに説明するように、製造および組立並びに輸送の点で利点をもたらす。冷却領域23は、ナセルの上部に配置される。冷却領域は、本体ユニットおよび/または補助ユニットの一部分を形成し得る熱交換器によって形成される。ナセル、特にその本体ユニット20は、ロータ支持組立体およびヨーイング配置(不図示)を介してタワー3に取り付けられる。ヨー組立体により、ナセル2はヨー軸線を中心に回転してロータを風に向けることができる。
【0047】
図3は、図2のナセル2の斜視図を示す。図3では、説明のために、ナセル2の外壁部を透明にして、それによって、そこに収容されたナセル2の内部部品および風車部品が見えるようにしている。本体ユニット20は、ロータを支持するロータ支持組立体を収容する。ロータ支持組立体は、特に、本体フレームと、ロータの回転を容易にするために本体フレームに取り付けられた本体軸受31とを含む。
【0048】
開示された風車は、さらに、ハブ4の回転軸線によって規定される方向に沿って、ハブ4の後方に順次配置された歯車列32と発電機33とを含む。本体ユニット内の部品は、主に動力伝達装置の一部分を形成する。別の実施形態では、発電機は、図1bに示すようにナセルの外側に配置される。
【0049】
補助ユニット21、22は、コンバータユニット34および変圧器ユニット35を収容する。コンバータユニット34および変圧器ユニット35は、ここでは、補助ユニットの中に収容されているが、本体ユニットによって担持される2つの異なる作動部品を構成する。別の実施形態では、作動部品は、電解セルスタックまたは電池などであってもよい。補助ユニットは、中心面の両側で本体ユニットに取り付けられる。
【0050】
補助ユニットは、同様に機能する作動部品を含み、すなわち、補助ユニットの両方が、例えば、変圧器およびコンバータを含むか、またはそれらの両方が電池などを含む。
【0051】
コンバータユニット35は、中心面に対して対称的に配置されておらず、それらは、中心面との距離が異なる。
【0052】
図4は、ナセル2を上から見た図である。本体ユニット20は、ロータ支持組立体40を含み、補助ユニット21、22は、コンバータ34と変圧器35を含む。図4は、第1の作動部品、この場合、変圧器ユニット34が中心面に対して対称的に配置されていることを示す。これは、変圧器が中心面に対して同じ距離で配置されていることを意味する。第2の作動部品、すなわち、この場合、コンバータは、中心面に対して非対称に、すなわち中心面に対して異なる距離で配置されている。これにより、第2の作動部品が予め取り付けられたユニットにおいて、配置および関連する導体に関して実質的に同一の補助ユニットの大量生産が可能となる。
【0053】
ロータ支持組立体40は、第1の作動部品がロータ支持組立体に直接、例えば本体フレームに直接取り付けられる組立構造体41、42を含む。ロータ支持組立体の本体フレームは、ヨー軸線周りの回転を可能にするヨー組立体を介してタワーに固定される。それにより、ロータ支持組立体は、第1の作動部品からロータ支持組立体を通ってタワーへ直接延在する負荷経路を画定する。
【0054】
第2の作動部品は、補助ユニットを介してロータ支持組立体に間接的に取り付けられる。第2の作動部品は、例えば、補助ユニットの床や壁部に取り付けられ、補助ユニットは、本体ユニットに取り付けられる。補助ユニットおよび本体ユニットは、それによって、第2の作動部品から補助ユニットを通ってロータ支持組立体およびタワーへの負荷経路を画定する。
【0055】
第1の作動部品(この例では変圧器)は、第2の作動部品(この例ではコンバータ)よりも著しく重く、したがって、この重い部品は、製造プロセスの後半、例えば補助ユニットが本体ユニットに取り付けられた後、またはナセルがタワーの上部に取り付けられた後でも、補助ユニット内への配置に適している。製造プロセスのこの時点で、補助ユニットは、右側または左側の補助ユニットとして画定され、第1の作動部品は、ロータ支持組立体によって、特にロータ支持組立体の本体フレームによって、正確に配置され、直接担持されることができる。10MWタービン用の変圧器は、例えば12トンの重さのコンバータと比較して、16トン以上の重さを有することがある。
【0056】
図5は、単一の鋳造部品として形成された本体フレームの実施形態を示す。この実施形態では、組立構造体41は、鋳造部品に直接ボルトで固定され、第1の作動部品の懸架装置をロータ支持組立体に直接形成する。本体フレームは、本体軸受ハウジングを取り付けるためのフランジ50を形成する。
【0057】
図6は、両側に組立構造体41、42が設けられた単一の鋳造ロータ支持組立体を示しており、それにより、両方の補助ユニットの第1の作動部品をロータ支持組立体、特にロータ支持組立体の本体フレームへ直接接続することを容易にする。
【0058】
図7は、図4のナセル内の単一の鋳造本体フレームを示す。第1の作動部品は、1st-COGによって示される第1の作動部品の重心でロータ支持組立体に取り付けられる。この1st-COGは、横断面から1st-COGまでの距離が、円11によって示されるタワーの点線77によって示される半径寸法12よりも短くなるように、横断面10の近くに配置される。タワーは、1st-COGの位置を説明するためにのみ図示されているので、ロータ支持組立体に対するタワーの相対的なサイズは必ずしも正確ではないことに注意されたい。
【0059】
補助ユニットには、図面内にAU-COGによって示される重心がある。ロータからAU-COGまでの距離は、ロータから1st-COGまでの距離よりも長い。
【0060】
補助ユニットは両方とも、第1および第2の作動部品の両側に中心面8と平行に延在する第1および第2の長手方向補助壁部70、71を画定する。
【0061】
補助ユニットの第1の長手方向補助壁部70は、本体ユニットの外面に沿って延在する。図7は、第1の作動部品が、例えば第1の壁部に対して直接配置されることを示す。一方の補助ユニット21の第2の作動部品は、例えば第1の壁部70に対して直接配置され、他方の補助ユニット22の第2の作動部品は、例えば第2の長手方向補助壁部71に対して直接配置される。
【0062】
本体ユニットは、ロータ支持組立体の両側に中心面と平行に延在する第1および第2の長手方向本体壁部72、73を画定する。第1の長手方向本体壁部72は、一方の補助ユニットの第1の長手方向補助壁部70の外面に沿って延在し、第2の長手方向本体壁部73は、他方の補助ユニットの第1の長手方向補助壁部70の外面に沿って延在している。
【0063】
第2の作動部品は、導体構造体によって配線される。導体74は、本体ユニット内の発電機78から補助ユニット内の第2の作動部品まで延在している。
【0064】
本体ユニットでは、第1および第2の補助ユニットへの導体構造体の導体74は、中心面8に対して対称的に延在している。第1および第2の補助ユニットでは、第2の作動部品は、同じ位置に配置されているが、導体構造体の導体は、それぞれ本体ユニットの左側および右側への接続を提供するために異なって配置されている。
【0065】
第1および第2の長手方向補助壁部は、第1および第2の作動部品の両側に横断面10に平行に延在する第3および第4の横断方向補助壁部75、76によって接合されている。第3の横断方向補助壁部75は、第4の横断方向補助壁部よりもロータに近い。
【0066】
第1の作動部品は、第3の横断方向補助壁部75に配置され、第2の作動部品は、第4の横断方向補助壁部76に配置される。
【0067】
風車を製造する場合、第2の作動部品は、製造の初期段階、例えば、風車が組み立てられる場所から離れた工場施設において、補助ユニットに配置されることが有利である。ここでは、これを第1の製造場所という。第1の製造場所は、例えば組立ラインにおいて、複数の補助ユニットが製造される場所である。
【0068】
補助ユニットは、風車が設置される場所へ輸送することができる。ここでは、この場所を第2製造場所という。この場所では、第1の作動部品を補助ユニットに配置することができる。この手順は、ナセルがタワーに取り付けられる前に、またはナセルがタワーに取り付けられた後に、地上で行うことができ、補助ユニットが本体に取り付けられる前に、または補助ユニットが本体に取り付けられた後に行うことができる。
【0069】
図8は、本体フレームと動作部品を接続する別の組立構造体を示す。図示の実施形態では、組立構造体80は、変圧器81を本体フレームに接続する。組立構造体の上端部では、横ピン82を本体フレームに吊り下げることができ、組立構造体の下端部では、組立構造体が穴83を介して本体フレームにボルトで固定されてもよい。組立構造体は、さらに、例えば、最終的な組み立ておよび本体フレームへの取り付けまで、変圧器をナセルの床に担持させることができる下部支持構造体84を含む。特に、変圧器は、補助ユニットの床に置くことができ、補助ユニットが本体ユニットに取り付けられると、本体フレームにボルトで固定される。
【0070】
図9は、上端部と下端部の両方が本体フレームに吊り下げられるピン82、90を含む代替組立構造体を示す。
【0071】
図10は、一方の側の上端部および下端部の両方が本体フレームに係合するボルト構造体100を含み、組立構造体の他方の側の上端部および下端部の両方が作動部品を懸架するためのフック構造体101を形成する代替組立構造体を示す。
【0072】
図11は、本体ユニットおよび補助ユニットが、ナセルがタワーに取り付けられる前またはナセルがタワーに取り付けられた後に組み立てられる別々のユニットであることを模式的に示す。参照番号は、図3の風車も参照する。
【0073】
図12乃至図15は、本体ユニットと補助ユニットとの間の接続部を形成するユニット固定構造体の4つの異なる実施形態を示す。これらの4つの図のそれぞれにおいて、本体ユニット121と補助ユニット122は、ユニット固定構造体を形成する協働構造体によって接続され、以下でさらに詳細に説明される。
【0074】
図12において、協働構造体は、本体ユニットと補助ユニットをボルトで接合するブラケット123によって構成される。
【0075】
図13において、協働構造体は、図12で使用されるものと同様の下部ブラケット123によって構成される。上端部において、本体ユニットと補助ユニットは、ヒンジ点132で本体ユニットに枢着されるフック131によって組み立てられる。フックは、矢印133によって示されるように回転可能であり、図示の位置にあるときに、補助ユニットの端部ブラケット134と係合する。下部ブラケット123を取り外し、フック131を本体ユニット内に回転させると、補助ユニットを地上に降ろすことができる。
【0076】
図14の実施形態は、図13の実施形態に類似しているが、下部ブラケットを上部ブラケット141に置き換え、フックを下端部に配置したものである。
【0077】
図15では、補助ユニットを本体にボルト留めするために下部ブラケットと上部ブラケットを使用し、ボルトが取り付けられた状態で補助ユニットの下面を摺動可能な支持体151によって支持している。例えば、作動部品の交換やメンテナンスのために補助ユニットを地面に下ろすことが望まれる場合、摺動可能な支持体を左にスライドさせ、補助ユニットを例えば本体ユニットに組み込まれたクレーンを使用して下ろすことができる。
【0078】
図12乃至図15に示される実施形態のいずれかにおいて、ブラケットまたはフックは、補助ユニットからの負荷を本体ユニットの剛性部分、例えば、本体ユニットの角の柱体などの負荷担持柱体へ導く。様々な構造的特徴部は、補助ユニットを担持するブラケットまたはフックを本体ユニット内の本体フレームに直接接続して、タワーへの負荷経路を確立することができる。したがって、補助ユニットは、本体ユニットを介して間接的にタワーに接続される。
【0079】
図12乃至図15に示すフックおよびブラケットユニット固定構造体に加えて、組立構造体(例えば、図5図6図8図9および図10に示す)は、例えば変圧器のような作動部品を、本体ユニット内の本体フレームに直接接続する。
【0080】
本体ユニットと補助ユニットは、作動部品が補助ユニットに配置された後、例えば変圧器が補助ユニットに配置された後に接合されてもよい。作動部品は、例えば補助ユニットの床の上に配置されてもよく、補助ユニットが本体ユニットに固定されるとき、作動部品の重量が本体ユニット内の本体フレームによって主にまたは完全に担持されることが望ましい。
【0081】
組立手順において、作動部品からの負荷は、補助ユニット、例えば補助ユニットの床から本体フレームへ伝達される。この負荷伝達は、補助ユニットが本体ユニットに取り付けられている間または後に発生することがある。
【0082】
1つの手順において、補助ユニットが本体ユニットに固定される位置へ下降されている間に、作動部品は、組立構造体によって把持される。補助ユニットの組み立て位置に到達すると、負荷は、補助ユニットから本体ユニット、特に本体ユニット内の本体フレームへ伝達される。
【0083】
代替手順において、補助ユニットは、本体ユニットに固定される位置へ下降される。その後、すなわち、補助ユニットの組み立て位置に到達すると、負荷は、補助ユニットから本体ユニットへ伝達される。これには、例えば、作動部品が組立構造体に固定されること、およびオプションとして、作動部品と補助ユニットの床との間の支持体が除去または下降され、それによって全体の負荷が本体フレームへ伝達されることを可能にすることが含まれる。
【0084】
別の代替手順において、補助ユニットは、所定の位置に下降されながら、水平に対して傾斜角度で保持される。補助ユニットの第1の端部が正しい高さに到達すると、第1の端部は、本体ユニットに固定される。作動部品は、補助ユニットの反対側の第2の端部に配置され、第1の端部が本体ユニットに接合されている時点で、作動部品は、補助ユニットによって、例えば、補助ユニットの床の上に担持されている。第1の端部が固定されると、第2の端部が下降され、作動部品は組立構造体によって把持される。第2の端部の継続的な下降中に、作動部品の重量は、補助ユニットから本体フレームへ伝達され、最後に、補助ユニットの第2の端部は、本体ユニットに取り付けられる。
【0085】
別の代替手順において、補助ユニットは、本体ユニットに固定される位置へ下降される。補助ユニットの下降中に、作動部品は、組立構造体によって把持され、クレーンからの持ち上げ力は、作動部品が把持されたときに変化したバランスに適応するように同時に調整される。補助ユニットの組み立て位置に到達すると、負荷は、補助ユニットから本体ユニットへ伝達され、持ち上げ力の動的調整、すなわち補助ユニットを下降させながらの調整により、バランスが保持される。
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】