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特表2024-519173ニコチン及び酸、又はニコチン塩を含むエアロゾル生成組成物
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  • 特表-ニコチン及び酸、又はニコチン塩を含むエアロゾル生成組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】ニコチン及び酸、又はニコチン塩を含むエアロゾル生成組成物
(51)【国際特許分類】
   A24B 15/42 20060101AFI20240426BHJP
   A24B 15/16 20200101ALI20240426BHJP
   A24B 15/167 20200101ALI20240426BHJP
   A24B 15/28 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
A24B15/42
A24B15/16
A24B15/167
A24B15/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573213
(86)(22)【出願日】2022-05-23
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 US2022030560
(87)【国際公開番号】W WO2022251121
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/193,877
(32)【優先日】2021-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ウルリッヒ, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ロウ, ジェニファー
(72)【発明者】
【氏名】デイビス, マイケル エフ.
(72)【発明者】
【氏名】キャラウェイ, ジュニア, ジョン ウィル
【テーマコード(参考)】
4B043
【Fターム(参考)】
4B043BB08
4B043BB11
4B043BB13
4B043BB17
4B043BB22
4B043BC02
4B043BC03
4B043BC04
4B043BC11
4B043BC18
4B043BC20
4B043BC22
(57)【要約】
エアロゾル生成組成物を有するエアロゾル生成材料、非燃焼型エアロゾル供給システム内で使用される消耗品、及び非燃焼型エアロゾル供給システム。消耗品は、エアロゾル生成組成物を含みうる。エアロゾル生成組成物は、エアロゾル生成材料を含みうる。このエアロゾル生成材料は、約1~約30重量%のニコチンと、約15~約80重量%のゲル化剤と、約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、約1~約30重量%の酸と、任意選択で充填剤とを含み、ニコチン対酸のモル比は2.2:1以下である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物であって、前記エアロゾル生成材料が、
約1~約30重量%のニコチンと、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
約1~約30重量%の酸と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比が、2.2:1以下である、エアロゾル生成組成物。
【請求項2】
ニコチン対酸の前記モル比が1.5:1以下である、請求項1に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項3】
ニコチン対酸の前記モル比が1:1以下である、請求項1に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項4】
ニコチン対酸の前記モル比が0.5:1以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項5】
前記酸が、乳酸、安息香酸、レブリン酸、及びピルビン酸のうちの1つ以上を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項6】
前記酸が安息香酸を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項7】
前記ニコチンが、約6~約30重量%の量で存在する、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項8】
エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物であって、前記エアロゾル生成材料が、
約5~約30重量%のニコチン塩と、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される、エアロゾル生成組成物。
【請求項9】
エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物であって、前記エアロゾル生成材料が、
約1~約30重量%のニコチン塩と、
約45~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される、エアロゾル生成組成物。
【請求項10】
前記エアロゾル生成材料が、10重量%未満の充填剤を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項11】
前記エアロゾル生成材料が、約5重量%の充填剤を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項12】
前記エアロゾル生成材料が木材パルプを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項13】
前記エアロゾル生成材料が充填剤を含まない、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項14】
前記ゲル化剤が、アルギネート、セルロース誘導体、ガム、シリカ又はシリコン化合物、クレイ、及びそれらの組み合わせを含む群から選択される1つ以上の化合物を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項15】
前記ゲル化剤が、アルギネート及び/又はカルボキシメチルセルロースを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項16】
前記エアロゾル生成材料が、架橋剤を更に含む、請求項1~15のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項17】
前記架橋剤がカルシウムイオンを含む、請求項16に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項18】
前記エアロゾル生成材料が架橋剤を含まない、請求項1~15のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項19】
前記ゲル化剤が、約45~約70重量%の量で存在する、請求項1~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項20】
前記エアロゾル形成材料が、1つ以上のグリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、酢酸フェニルベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項21】
前記エアロゾル形成材料がグリセロールを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項22】
前記エアロゾル形成剤が、約15~約50重量%の量で存在する、請求項1~21のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項23】
前記エアロゾル生成材料が、タバコを実質的に含まない、請求項1~22のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項24】
前記エアロゾル生成材料が、フィルムの形態である、請求項1~23のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項25】
前記エアロゾル生成材料が、ストリップ、波形のシート、ギャザーをつけたシート、又は細断シートの形態である、請求項1~23のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項26】
前記エアロゾル生成材料が香料を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項27】
前記エアロゾル生成材料が、約1~約65重量%の香料を含む、請求項26に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項28】
前記エアロゾル生成材料からなる、請求項1~27のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物。
【請求項29】
非燃焼型エアロゾル供給システムと共に使用される消耗品であって、請求項1~28のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物を含む、消耗品。
【請求項30】
タバコを含まない、請求項29に記載の消耗品。
【請求項31】
前記エアロゾル生成組成物が、ニコチン、ゲル化剤、エアロゾル形成材料、酸、並びに任意選択で香料及び/又は任意選択で充填剤からなる、請求項29又は30に記載の消耗品。
【請求項32】
単一のエアロゾル生成組成物を含み、前記エアロゾル生成組成物が、請求項1~28のいずれか一項に記載されている、請求項29~31のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項33】
前記エアロゾル生成組成物がフィルムの形態である、請求項29~32のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項34】
請求項29~33のいずれか一項に記載の消耗品と、非燃焼型エアロゾル供給デバイスとを備える非燃焼型エアロゾル供給システムであって、前記非燃焼型エアロゾル供給デバイスが、前記消耗品が前記非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用されるときに前記消耗品からエアロゾルを生成するように配置されたエアロゾル生成デバイスを備える、非燃焼型エアロゾル供給システム。
【請求項35】
非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用される消耗品における請求項1~28のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物の使用であって、前記非燃焼型エアロゾル供給デバイスが、前記消耗品が前記非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用されるときに前記消耗品からエアロゾルを生成するように配置されたエアロゾル生成デバイスを備える、使用。
【請求項36】
約1~約30重量%のニコチンと、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
約1~約30重量%の酸と、
任意選択で充填剤と
溶媒と
を含み、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下である、スラリー。
【請求項37】
約5~約30重量%のニコチン塩と、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
溶媒と
を含み、重量%値は乾重量基準で計算される、スラリー。
【請求項38】
約1~約30重量%のニコチン塩と、
約45~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
溶媒と
を含み、重量%値は乾重量基準で計算される、スラリー。
【請求項39】
前記溶媒が水である、請求項36、37又は38に記載のスラリー。
【請求項40】
請求項1~28のいずれか一項に記載のエアロゾル生成組成物を作製する方法であって、前記エアロゾル生成組成物がエアロゾル生成材料を含み、前記方法が、
(i)
約1~約30重量%のニコチン、
約15~約80重量%のゲル化剤、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料、
約1~約20重量%の酸、及び
任意選択で充填剤
(ここで、これらの重量は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1未満である)、並びに
溶媒
を組み合わせるステップ、
又は
約5~約30重量%のニコチン塩、
約15~約80重量%のゲル化剤、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料、及び
任意選択で充填剤
(ここで、これらの重量は乾重量基準で計算される)、並びに
溶媒
を組み合わせるステップ、
又は
約1~約30重量%のニコチン塩、
約45~約80重量%のゲル化剤、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料、及び
任意選択で充填剤
(ここで、重量%値は乾重量基準で計算される)、並びに
溶媒
を組み合わせるステップと、
(ii)前記スラリーの層を形成するステップと、
(iii)乾燥させて、前記エアロゾル生成材料を形成するステップと、
を備える、方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法によって形成されたエアロゾル生成組成物。
【請求項42】
請求項34に記載の非燃焼型エアロゾル供給システムを使用して、ニコチン塩を含むエアロゾルを生成する方法であって、前記エアロゾル生成組成物を、任意選択で350℃未満の温度に、加熱するステップを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に完全に組み込まれる、2021年5月27日に出願された米国特許仮出願第63/193,877号からの優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物、非燃焼型エアロゾル供給システム内で使用される消耗品であって、エアロゾル生成組成物を含む、消耗品、及び非燃焼型エアロゾル供給システムに関する。
【背景】
【0003】
紙巻きタバコ、葉巻などの喫煙物品は、使用中にタバコを燃やしてタバコの煙を生成する。このような種類の物品に対する代替物は、燃焼させることなく加熱することによって基体材料から化合物を放出することにより、吸入可能なエアロゾル又は蒸気を放出する。これらは、非燃焼型の喫煙物品、エアロゾル生成アセンブリ、又は非燃焼型エアロゾル供給システムと称されることがある。
【0004】
このような製品の一例は、固体のエアロゾル化可能材料を加熱するが燃焼させないことによって化合物を放出する加熱デバイスである。この固体のエアロゾル化可能材料は、幾つかの例では、タバコ材料を含んでもよい。加熱は、材料の少なくとも1つの成分を揮発させ、典型的には吸入可能なエアロゾルを形成する。これらの製品は、非燃焼加熱式(heat not burn)デバイス、タバコ加熱デバイス、又はタバコ加熱製品(THP)と呼ばれることがある。固体のエアロゾル化可能材料の少なくとも1つの成分を揮発させるための様々な異なる構成が知られている。
【0005】
別の例として、電子タバコハイブリッドデバイスとしても知られる、電子タバコ/タバコ加熱製品ハイブリッドデバイスがある。これらのハイブリッドデバイスは、加熱によって気化して吸入可能な蒸気又はエアロゾルを生成する液体源(ニコチンを含んでいても含んでいなくてもよい)を含む。このデバイスは、固体のエアロゾル化可能材料(タバコ材料を含んでいても含んでいなくてもよい)を更に含み、この材料の成分は、吸入可能な蒸気又はエアロゾルに同伴されて吸入媒体を生成する。
【開示の概要】
【0006】
本発明の第1の態様によると、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物が提供される。このエアロゾル生成材料は、
約1~約30重量%のニコチンと、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
約1~約30重量%の酸と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下である。
【0007】
本発明の更なる態様によると、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物が提供される。このエアロゾル生成材料は、
約5~約30重量%のニコチン塩と、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される。
【0008】
本発明の更なる態様によると、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物が提供される。このエアロゾル生成材料は、
約1~約30重量%のニコチン塩と、
約45~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される。
【0009】
本発明の更なる態様によると、非燃焼型エアロゾル供給システム内で使用される消耗品が提供される。この消耗品は、本明細書に定義されるエアロゾル生成組成物を含む。
【0010】
本発明の更なる態様によると、本明細書に定義される消耗品と、非燃焼型エアロゾル供給デバイスとを備える非燃焼型エアロゾル供給システムが提供される。この非燃焼型エアロゾル供給デバイスは、消耗品が非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用されるときに、消耗品からエアロゾルを生成するように配置されたエアロゾル生成デバイスを備える。
【0011】
本明細書に記載される本発明の更なる態様は、吸入可能なエアロゾルの生成における、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成組成物、消耗品、又は非燃焼型エアロゾル供給システムの使用を提供しうる。
【0012】
本発明の更なる態様によると、本明細書に記載されるエアロゾル生成組成物を作製する方法が提供される。
【0013】
本発明の更なる特徴及び利点は、本発明の好ましい実施形態の以下の説明から明らかになる。ここで、これらの説明は、添付の図面を参照した例示のためにのみ提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】消耗品の一例の断面図である。
図2図1の物品の斜視図である。
図3】消耗品の一例の断面立面図である。
図4図3の物品の斜視図である。
図5】非燃焼型エアロゾル供給システムの一例の斜視図である。
図6】非燃焼型エアロゾル供給システムの一例の断面図である。
図7】非燃焼型エアロゾル供給システムの一例の斜視図である。
【詳細な説明】
【0015】
本明細書に記載されるエアロゾル生成組成物は、例えば、加熱、放射線照射又は任意の他の方法でエネルギー供給されたときにエアロゾルを生成することが可能な組成物である。エアロゾル生成組成物は、例えば、固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含む。エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」であってもよい。幾つかの実施形態において、非晶質固体は「モノリシック固体」である。エアロゾル生成材料は、非繊維質であっても、繊維質であってもよい。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、乾燥ゲルであってもよい。エアロゾル生成材料は、その中に幾らかの流体、例えば液体、を保持しうる固体材料であってもよい。幾つかの実施形態において、保持される流体は、水(エアロゾル生成材料の周囲から吸収された水など)であってもよく、又は保持される流体は、溶媒(エアロゾル生成材料がスラリーから形成されるときなど)であってもよい。幾つかの実施形態において、溶媒は水であってもよい。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成組成物は、例えば、約50重量%、60重量%、又は70重量%のエアロゾル生成材料~約90重量%、95重量%、又は100重量%のエアロゾル生成材料を含んでもよい。これらの重量%値は、湿重量基準(WWB)で、すなわち、エアロゾル生成組成物又はエアロゾル生成材料中に存在する水又は他の溶媒を含んで、計算される。幾つかの例において、エアロゾル生成組成物はエアロゾル生成材料からなる。
【0016】
本明細書の上に記載されるように、本発明は、エアロゾル生成材料を含む(又はエアロゾル生成材料からなる)エアロゾル生成組成物を提供する。このエアロゾル生成材料は、
約1~約30重量%のニコチンと、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
約1~約30重量%の酸と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下である。
【0017】
また、エアロゾル生成材料を含む(又はエアロゾル生成材料からなる)エアロゾル生成組成物が提供される。このエアロゾル生成材料は、
約5~約30重量%のニコチン塩と、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される。
【0018】
また、エアロゾル生成材料を含む(又はエアロゾル生成材料からなる)エアロゾル生成組成物が提供される。このエアロゾル生成材料は、
約1~約30重量%のニコチン塩と、
45~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される。
【0019】
エアロゾル生成材料中の酸又はニコチン塩いずれかの存在は、えぐさ(harshness)を低減することによって、エアロゾルの知覚特性を改善しうる。存在する場合、酸はニコチンをプロトン化して、材料中又はエアロゾルが形成されるとエアロゾル中のいずれかで、in situでニコチン塩を形成する。ニコチン塩の存在により、一部の使用者がより満足感を見出すエアロゾルが得られる。
【0020】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、ゲル化剤、溶媒、エアロゾル形成材料、ニコチン、酸、並びに任意選択で香料及び/又は任意選択で更なる活性物質及び/又は任意選択で充填剤から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0021】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、ゲル化剤、溶媒、エアロゾル形成材料、ニコチン、酸、並びに任意選択で香料及び/又は任意選択で充填剤から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0022】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、ゲル化剤、溶媒、エアロゾル形成材料、ニコチン、酸、及び香料から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0023】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、ゲル化剤、溶媒、エアロゾル形成材料、ニコチン、及び酸から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0024】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、ゲル化剤、溶媒、エアロゾル形成材料、ニコチン塩、並びに任意選択で香料及び/又は任意選択で更なる活性物質及び/又は任意選択で充填剤から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0025】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、ゲル化剤、溶媒、エアロゾル形成材料、ニコチン塩、並びに任意選択で香料及び/又は任意選択で充填剤から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0026】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、ゲル化剤、溶媒、エアロゾル形成材料、ニコチン塩、及び香料から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0027】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、ゲル化剤、溶媒、エアロゾル形成材料、及びニコチン塩から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0028】
各例において、溶媒は水であってもよい。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料はヒドロゲルであり、湿重量基準で計算して約20重量%未満の水を含んでもよい。幾つかの例において、ヒドロゲルは、湿重量基準(WWB)で計算して、約15重量%、12重量%、又は10重量%未満の水を含んでもよい。幾つかの例において、ヒドロゲルは、(WWBで)少なくとも約1重量%、2重量%、又は少なくとも約5重量%の水を含んでもよい。好適には、エアロゾル生成材料の含水量は、(WWBで)約5重量%、7重量%、又は9重量%~約15重量%、13重量%、又は11重量%、例えば、(WWBで)5~15重量%、7~13重量%、又は9~11重量%であってもよい。エアロゾル生成材料の含水量は、例えば、Karl-Fischer滴定又は熱伝導度検出器を用いたガスクロマトグラフィー(GC-TCD)によって決定されてもよい。
【0029】
エアロゾル形成材料
エアロゾル生成材料は、エアロゾルを形成することが可能な1つ以上の成分を含んでもよい。
【0030】
好適には、エアロゾル生成材料は、約10重量%~約60重量%のエアロゾル形成材料(乾重量基準で計算)、例えば、約20重量%、25重量%、又は30重量%~約50重量%、又は55重量%のエアロゾル形成材料を含んでもよい。例示的な実施形態では、エアロゾル生成材料は、約15~約60重量%のエアロゾル形成材料(乾重量基準で計算)を含む。他の例示的な実施形態において、エアロゾル生成材料は、約15~54重量%、約20~50重量%、約25~50重量%、又は約30~50重量%のエアロゾル形成材料を含む。
【0031】
幾つかの実施形態において、エアロゾル形成材料は、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0032】
幾つかの実施形態において、エアロゾル形成材料は、1つ以上の多価アルコール、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、及びグリセリン、多価アルコールのエステル、例えば、グリセロールモノ-、ジ-若しくはトリアセテート、並びに/又はモノ、ジ-若しくはポリカルボン酸の脂肪族エステル、例えば、ドデカン二酸ジメチル及びテトラデカン二酸ジメチルを含む。
【0033】
幾つかの例において、エアロゾル形成材料は、グリセロール及び/又はプロピレングリコールを含むか、それらから本質的になるか、又はそれらからなる。
【0034】
幾つかの実施形態において、エアロゾル形成材料は、約3:1~1:3、約2:1~1:2、約1.5:1~1:1.5、約55:45~45:55、又は約45:55のグリセロール対プロピレングリコールの重量比の、グリセロール及びプロピレングリコールの混合物を含む。
【0035】
幾つかの例において、エアロゾル形成材料は、グリセロールを含むか、グリセロールから本質的になるか、又はグリセロールからなる。
【0036】
ゲル化剤
好適には、エアロゾル生成材料は、約15重量%~約80重量%のゲル化剤、例えば、約20重量%、25重量%、30重量%、40重量%、又は45重量%~約65重量%、70重量%、又は75重量%のゲル化剤(全て乾重量基準で計算)を含む。例示的な実施形態において、エアロゾル生成材料は、約20~80重量%、35~80重量%、45~80重量%、40~70重量%、又は45~70重量%のゲル化剤を含む。
【0037】
幾つかの実施形態において、ゲル化剤は親水コロイドを含む。
【0038】
幾つかの実施形態において、ゲル化剤は、多糖ゲル化剤、例えば、アルギネート、ペクチン、デンプン又はその誘導体、セルロース又はその誘導体、プルラン、カラギーナン、寒天及びアガロース、ゼラチン、ガム、例えば、キサンタンガム、グアーガム及びアカシアガム、シリカ又はシリコーン化合物、例えば、PDMS及びケイ酸ナトリウム、クレイ、例えば、カオリン、並びにポリビニルアルコールから選択される1つ以上の化合物を含む(又はそれらである)。
【0039】
幾つかの実施形態において、ゲル化剤が、1つ以上の多糖ゲル化剤を含む(又はそれらである)。
【0040】
幾つかの実施形態において、多糖ゲル化剤は、アルギネート、ペクチン、デンプン又はその誘導体、セルロース又はその誘導体、及びそれらの組み合わせから選択される。
【0041】
幾つかの実施形態において、多糖ゲル化剤は、アルギネート、セルロース誘導体、及びそれらの組み合わせから選択される。
【0042】
幾つかの実施形態において、ゲル化剤は多糖ゲル化剤であり、任意選択で、この多糖ゲル化剤は、アルギネート、セルロース誘導体、及びそれらの組み合わせから選択される。
【0043】
幾つかの実施形態において、アルギネートはアルギン酸ナトリウムである。
【0044】
幾つかの実施形態において、多糖ゲル化剤はセルロース誘導体である。
【0045】
幾つかの実施形態において、多糖ゲル化剤はアルギネートである。
【0046】
幾つかの実施形態において、ゲル化剤は架橋されていない。ゲル化剤中に架橋がないことで、エアロゾル生成材料からのカンナビスの成分、誘導体又は抽出物(並びに任意の任意選択の活性物質及び/又は香料)のより素早い送達が促進される。
【0047】
セルロース系ゲル化剤(本明細書においてセルロース誘導体と称されることもある)の例としては、これらに限定されるものではないが、ヒドロキシルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテート(CA)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、及びセルロースアセテートプロピオネート(CAP)が挙げられる。幾つかの実施形態において、セルロース又はその誘導体は、ヒドロキシルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテート(CA)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、及びセルロースアセテートプロピオネート(CAP)から選択される。幾つかの実施形態において、セルロース誘導体はCMCである。
【0048】
例えば、幾つかの実施形態において、ゲル化剤は、アルギネート、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、フュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリン、及びポリビニルアルコールのうちの1つ以上を含む(又はそれらである)。
【0049】
幾つかの実施形態において、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、アカシアガム、アルギネート、及び/又はペクチンのうちの1つ以上を含む(又はそれらである)。
【0050】
幾つかの例において、ゲル化剤は、アルギネート及び/又はペクチンを含み(又はそれらであり)、エアロゾル生成材料の形成中に架橋剤(カルシウム源など)と組み合わせてもよい。幾つかの例において、エアロゾル生成材料は、カルシウム架橋アルギネート及び/又はカルシウム架橋ペクチンを含んでもよい。
【0051】
幾つかの実施形態において、ゲル化剤は、アルギネートを含む(又はアルギネートである)。
【0052】
幾つかの実施形態において、アルギネートは、エアロゾル生成材料中に存在する唯一のゲル化剤である。
【0053】
他の実施形態において、ゲル化剤は、アルギネート、及び少なくとも1つの更なるゲル化剤、例えばペクチンを含む。
【0054】
特定の実施形態において、ゲル化剤はカルボキシメチルセルロースである。
【0055】
幾つかの実施形態において、CMCは、エアロゾル生成材料中に存在する唯一のゲル化剤である。
【0056】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成組成物は架橋剤を含む。幾つかの例において、架橋剤はカルシウムイオンを含む。幾つかの例において、エアロゾル生成組成物は、カルボキシメチルセルロース及びカルシウム架橋アルギネートを含んでもよい。
【0057】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成組成物は、架橋剤を含まない。
【0058】
ニコチン
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約1重量%~約30重量%のニコチン、例えば、3重量%、又は5重量%~約10重量%、15重量%、20重量%、又は25重量%のニコチン(全て乾重量基準で計算)を含む。例示的な実施形態において、エアロゾル生成材料は、5~30重量%、6~30重量%、1~20重量%、1~15重量%、1~10重量%、又は2~10重量%のニコチンを含む。
【0059】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約1重量%~約30重量%の酸、例えば、約3重量%、又は5重量%~約10重量%、15重量%、20重量%、又は25重量%の酸(全て乾重量基準で計算)を含む。例示的な実施形態において、エアロゾル生成材料は、5~30重量%、6~30重量%、1~20重量%、1~15重量%、1~10重量%、又は2~10重量%の酸を含む。
【0060】
幾つかの実施形態において、酸は有機酸である。幾つかの実施形態において、酸は、一塩基酸、二塩基酸、及び三塩基酸のうちの少なくとも1つであってもよい。幾つかの実施形態において、酸は、少なくとも1つのカルボキシ官能基を含んでもよい。そのような幾つかの実施形態において、酸は、アルファ-ヒドロキシ酸、カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、及びケト酸のうちの少なくとも1つであってもよい。そのような幾つかの実施形態において、酸は、アルファ-ケト酸であってもよい。
【0061】
そのような幾つかの実施形態において、酸は、コハク酸、乳酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、レブリン酸、酢酸、リンゴ酸、ギ酸、ソルビン酸、安息香酸、プロパン酸、及びピルビン酸のうちの少なくとも1つであってもよい。幾つかの実施形態において、酸は、乳酸、安息香酸、レブリン酸、及びピルビン酸のうちの少なくとも1つである。
【0062】
好適には、酸は安息香酸である。他の実施形態において、酸は乳酸である。他の実施形態において、酸は無機酸であってもよい。これらの実施形態のうちの幾つかにおいて、酸は鉱酸であってもよい。そのような幾つかの実施形態において、酸は、硫酸、塩酸、ホウ酸、及びリン酸のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0063】
好適には、エアロゾル生成材料は、ニコチン及び酸を含む。幾つかの実施形態において、ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下、1.5:1以下、又は1:1以下である。
【0064】
幾つかの実施形態において、ニコチン対酸のモル比は、0.5:1以上、0.7:1以上、又は0.8:1以上である。幾つかの実施形態において、モル比は、0.5:1~2.2:1、0.7:1~2:1、又は0.7:1~1.5:1である。
【0065】
幾つかの実施形態において、酸対ニコチンのモル比は、0.5:1以上、0.7:1以上、又は0.8:1以上である。幾つかの実施形態において、酸対ニコチンのモル比は、0.5:1~2.2:1、0.7:1~2:1、又は0.7:1~1.5:1である。
【0066】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約1重量%~約30重量%のニコチン塩、例えば、約3重量%、又は5重量%~約10重量%、15重量%、20重量%、又は25重量%のニコチン塩(全て乾重量基準で計算)を含む。例示的な実施形態において、エアロゾル生成材料は、5~30重量%、6~30重量%、1~20重量%、1~15重量%、1~10重量%、又は2~10重量%のニコチン塩を含む。
【0067】
幾つかの実施形態において、ニコチン塩は、乳酸ニコチン又は安息香酸ニコチンを含む。
【0068】
幾つかの実施形態において、ニコチン塩は、安息香酸ニコチンを含むか、安息香酸ニコチンから本質的になるか、又は安息香酸ニコチンからなる。
【0069】
充填剤
エアロゾル生成材料は充填剤を更に含んでもよい。充填剤の使用は、例えば、高レベルのエアロゾル形成材料が存在する場合、エアロゾル生成材料の粘着性を低減するのに役立ちうる。
【0070】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約10重量%未満の充填剤、例えば、約5重量%未満の充填剤(全て乾重量基準で計算)を含む。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、約1重量%、2重量%、又は3重量%~約5重量%、7重量%、又は10重量%、例えば、1~10重量%、2~7重量%、又は3~5重量%を含む。
【0071】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料は、1重量%未満の充填剤を含む。
【0072】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料は、充填剤を含まない。幾つかの例において、エアロゾル生成組成物は、充填剤を含まない。
【0073】
充填剤が存在する場合、充填剤は、1つ以上の無機充填材料、例えば炭酸カルシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイドシリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、及び適切な無機吸着剤(モレキュラーシーブなど)を含んでもよい。充填剤は、存在する場合、1つ以上の有機充填材料、例えば木材パルプ、セルロース及びセルロース誘導体を含んでもよい。特定の例において、エアロゾル生成材料は、チョークなどの炭酸カルシウムを含む。
【0074】
充填剤を含む特定の実施形態では、充填剤は繊維質である。例えば、充填剤は、繊維質有機充填剤材料、例えば木材パルプ、麻繊維、セルロース又はセルロース誘導体であってもよい。幾つかの実施形態において、充填剤は、木材パルプを含む。理論に束縛されることを望むものではないが、エアロゾル生成材料中に繊維質充填剤を含むことで、材料の引張強度を増加させうると考えられる。これは、エアロゾル生成材料がシートとして提供される例、例えば、エアロゾル生成材料シートがエアロゾル生成組成物のロッドを取り囲むとき、において特に有利となりうる。
【0075】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、1つ以上の他の機能性材料(複数可)を更に含んでもよい。
【0076】
更なる活性物質
特定の実施形態において、ニコチン又はニコチン塩は、エアロゾル生成材料中に存在する唯一の活物質(複数可)である。特定の実施形態において、ニコチン又はニコチン塩は、エアロゾル生成組成物中に存在する唯一の活物質(複数可)である。しかしながら、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、更なる活性成分を更に含んでもよい。
【0077】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料は、ニコチン又はニコチン塩に加えて、約1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、又は25重量%~約65重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、又は30重量%(乾重量基準で計算)の別の活性物質を含んでもよい。
【0078】
本明細書で使用される更なる活性物質は、生理学的応答を実現又は増強することを意図される材料である生理学的活性材料であってもよい。更なる活性物質は、例えば、機能性食品、向知性物質、及び精神作用物質から選択してもよい。更なる活性物質は、天然に存在するものでもよいし、合成により得られるものでもよい。更なる活性物質は、例えば、カフェイン、タウリン、テイン、B6若しくはB12若しくはCなどのビタミン、メラトニン、又はそれらの成分、誘導体、若しくは組み合わせを含んでもよい。更なる活性物質は、タバコ又は別の植物性物質の1つ以上の成分、誘導体又は抽出物を含んでもよい。
【0079】
幾つかの実施形態において、更なる活性物質は、カフェイン、メラトニン又はビタミンB12を含む。
【0080】
幾つかの実施形態において、更なる活性物質は、カンナビスの成分(複数可)、誘導体(複数可)又は抽出物(複数可)を含む。
【0081】
幾つかの実施形態において、更なる活性物質は、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロムバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、及びカンナビエルソイン(CBE)、カンナビシトラン(CBT)からなる群から選択される1つ以上のカンナビノイド化合物を含む。
【0082】
更なる活性物質は、カンナビジオール(CBD)及びTHC(テトラヒドロカンナビノール)からなる群から選択される1つ以上のカンナビノイド化合物を含んでもよい。
【0083】
更なる活性物質固体は、カンナビジオール(CBD)を含んでもよい。
【0084】
活性物質は、ニコチン及びカンナビジオール(CBD)を含んでもよい。
【0085】
活性物質は、ニコチン、カンナビジオール(CBD)、及びTHC(テトラヒドロカンナビノール)を含んでもよい。
【0086】
本明細書に記述されるように、更なる活性物質は、1つ以上の植物性材料又はその成分、誘導体若しくは抽出物を含むか、又はそれらに由来してもよい。本明細書中で使用される場合、用語「植物性材料」は、植物に由来する任意の材料を含み、これらに限定されるものではないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、殻、皮などを含む。あるいは、この材料は、植物性材料中に天然に存在し、又は合成により得られる活性化合物を含んでもよい。この材料は、液体、気体、固体、粉末、粉塵、破砕粒子、顆粒、ペレット、断片、細片、シートなどの形態であってもよい。植物性材料の例は、タバコ、ユーカリノキ、スターアニス、麻、カカオ、コーヒー、ウイキョウ、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、ショウガ、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、ローリエ、甘草、抹茶、マテ、オレンジ皮、パパイヤ、バラ、セージ、茶(緑茶又は紅茶など)、タイム、クローヴ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、ニワトコの花、バニラ、ウィンターグリーン、シソ、ウコン、ターメリック、サンダルウッド、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、マートル、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルヴィ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、マルベリー、チョウセンニンジン、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、又はそれらの任意の組み合わせである。ミントは、以下のミント品種、すなわち、ヨウシュハッカ(Mentha Arventis)、グレープフルーツミント(Mentha c.v.)、エジプシャンミント(Mentha niliaca)、ペパーミント(Mentha piperita)、ライムミント(Mentha piperita citrata c.v.)、チョコレートミント(Mentha piperita c.v.)、カーリーミント(Mentha spicata crispa)、ワイルドミント(Mentha cordifolia)、ホースミント(Mentha longifolia)、パイナップルミント(Mentha suaveolens variegata)、ペニーロイヤルミント(Mentha pulegium)、イングリッシュスペアミント(Mentha spicata c.v.)、及びアップルミント(Mentha suaveolens)から選択してもよい。
【0087】
幾つかの実施形態において、更なる活性物質は、1つ以上の植物性物質又はその成分、誘導体若しくは抽出物を含むか又はそれに由来し、植物性物質はタバコである。
【0088】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、タバコを実質的に含まない。「実質的に含まない」は、材料が、1重量%未満、例えば0.5重量%未満のタバコを含むことを意味する。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料はタバコを含まない。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料はタバコ繊維を含まない。特定の実施形態において、エアロゾル生成材料は繊維質材料を含まない。
【0089】
幾つかの実施形態において、更なる活性物質は、1つ以上の植物性物質、又はその成分、誘導体若しくは抽出物を含むか又はそれに由来し、植物性物質は、ユーカリ、スターアニス、ココア、及び麻から選択される。幾つかの実施形態において、更なる活性物質は、ユーカリノキ、スターアニス、カカオ及び麻から選択される植物性材料を含む(又はそれらである)。
【0090】
幾つかの実施形態において、更なる活性物質は、1つ以上の植物性物質、又はその成分、誘導体若しくは抽出物を含むか又はそれらに由来し、植物性物質は、ルイボス及びウイキョウから選択される。幾つかの実施形態において、更なる活性物質は、ルイボス及びウイキョウから選択される植物性材料を含む(又はそれらである)。
【0091】
香料
エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物は、任意選択で香料を含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、最大約65重量%、55重量%、50重量%、又は45重量%の香料を含んでもよい。幾つかの例において、エアロゾル生成材料は、少なくとも約0.1重量%、1重量%、10重量%、20重量%、30重量%、35重量%、又は40重量%の香料(全て乾重量基準で計算)を含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、1~65重量%、10~65重量%、20~50重量%、又は30~40重量%の香料を含んでもよい。
【0092】
本明細書で使用される場合、「香料」及び「香味料」という用語は、現地の規制が許す場合に成人消費者向けの製品に所望の味、香り、又は他の体性感覚を作り出すために使用できる材料を指す。それらは、天然に存在する香味材料、植物性材料、植物性材料の抽出物、合成により得られる材料、又はそれらの組み合わせ(例えば、タバコ、カンナビス、甘草、アジサイ、ユージノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローヴ、メープル、抹茶、メンソール、ニホンハッカ、アニスの実(アニス)、シナモン、ターメリック、インディアンスパイス、アジアンスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、ピーチ、アップル、オレンジ、マンゴー、クレメンティン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、マルベリー、柑橘類、ドランブイ(Drambuie)、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、カット(khat)、ナスワール(naswar)、キンマ(betel)、シーシャ(shisha)、パイン、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、サクラの花、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピーマン、ショウガ、コリアンダー、コーヒー、麻、ミント属の任意の品種から得られるミント油、ユーカリノキ、スターアニス、カカオ、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、ローレル、マテ、オレンジの皮、バラ、茶(緑茶、紅茶など)、タイム、ジュニパー、エルダーフラワー、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シソ、クルクマ、シラントロ、マートル、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルヴィ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味増強剤、苦味受容体部位遮断薬、感覚受容体部位活性化剤、若しくは刺激剤、糖類及び/又は代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、並びに他の添加剤、例えば、木炭、クロロフィル、ミネラル、植物性材料、又は呼気清涼化剤を含んでもよい。それらは、模造成分、合成成分、若しくは天然成分、又はそれらのブレンドであってもよい。それらは、任意の適切な形態、例えば、液体(油など)、固体(粉末など)、又は気体とすることができる。
【0093】
幾つかの実施形態において、香料は、メンソール、スペアミント、及び/又はペパーミントを含む。
【0094】
幾つかの実施形態において、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類果実、及び/又はレッドベリーの香味成分を含む。
【0095】
幾つかの実施形態において、香料はオイゲノールを含む。
【0096】
幾つかの実施形態において、香料は、タバコから抽出された香味成分を含む。
【0097】
幾つかの実施形態において、香料は、カンナビスから抽出された香味成分を含む。
【0098】
幾つかの実施形態において、香料は、嗅神経又は味覚神経に加えて、又はその代わりに、第5の脳神経(三叉神経)を刺激することによって通常化学的に誘起され、知覚される体性感覚を達成することを目的とした感覚剤を含んでもよく、これらは、加熱効果、冷却効果、ひりつき効果、麻痺効果を提供する薬剤を含んでもよい。適切な熱効果剤は、これに限定されるものではないが、バニリルエチルエーテルであってもよく、適切な冷却剤は、これに限定されるものではないが、ユーカリプトール(eucolyptol)又はWS-3(N-エチル-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド)であってもよい。
【0099】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料は乳化剤を更に含んでもよく、乳化剤は、製造中に溶融香料を乳化する。例えば、エアロゾル生成材料は、約5重量%~約15重量%の乳化剤(乾重量基準で計算)、好適には約10重量%の乳化剤を含んでもよい。乳化剤は、アカシアガムを含んでもよい。
【0100】
幾つかの例において、更なる活性物質及び/又は香料の総含有量は、少なくとも約0.1重量%、1重量%、5重量%、10重量%、20重量%、25重量%、又は30重量%であってもよい。幾つかの例において、更なる活性物質及び/又は香料の総含有量は、約60重量%、50重量%、又は40重量%未満であってもよい(全て乾重量基準で計算)。
【0101】
着色料
エアロゾル生成材料は、着色料を含んでもよい。着色料の添加は、エアロゾル生成材料の視覚的外見を変化させることができる。エアロゾル生成材料中の着色料の存在は、エアロゾル生成材料及びエアロゾル生成組成物の視覚的外見を向上することができる。エアロゾル生成材料に着色料を添加することによって、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成組成物の他の成分又はエアロゾル生成材料を含む物品の他の成分と色を一致させることができる。
【0102】
エアロゾル生成材料の所望の色に応じて種々の着色料を使用してもよい。エアロゾル生成材料の色は、例えば、白、緑、赤、紫、青、茶、又は黒であってもよい。他の色もまた想定される。天然又は合成着色料、例えば、天然又は合成染料、食品グレードの着色料、及び医薬品グレードの着色料を使用してもよい。ある特定の実施形態において、着色料はカラメルであり、カラメルは、エアロゾル生成材料に茶色の外見を付与することができる。そのような実施形態において、エアロゾル生成材料の色は、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物中の他の成分(例えば、タバコ材料)の色と同様であってもよい。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料への着色料の添加は、エアロゾル生成材料をエアロゾル生成組成物中の他の成分と視覚的に区別できなくする。
【0103】
着色料は、エアロゾル生成材料の形成中(例えば、エアロゾル生成材料を形成する材料を含むスラリーを形成する場合)に組み込まれてもよく、又は着色料は、その形成後にエアロゾル生成材料に付与されてもよい(例えば、着色料をエアロゾル生成材料上に噴霧することによって)。
【0104】
他の機能性材料
1つ以上の他の機能性材料は、pH調節剤、保存剤、安定剤、及び/又は酸化防止剤のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0105】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、シートとして形成される。幾つかの例において、エアロゾル生成材料シートは、シート形態で非燃焼型エアロゾル供給システム又は消耗品に組み込まれてもよい。エアロゾル生成材料シートは、平坦なシートとして、ギャザー若しくはひだをつけたシートとして、波形のシートとして、巻かれたシートとして(すなわち、管の形態で)、又はストリップとして(例えば、シートを縦長のストリップに切断することによって形成された)組み込まれてもよい。そのような幾つかの例において、これらの実施形態のエアロゾル生成材料は、シートとして、例えばエアロゾル化可能材料(例えば、タバコ)のロッドを取り囲むシートとして、システム/消耗品に含まれてもよい。例えば、エアロゾル生成材料シートは、タバコなどのエアロゾル化可能材料を取り囲む巻紙上で形成されてもよい。他の例において、シートは細断され、次いで、アセンブリに組み込まれ、好適には、刻みラグタバコなどのエアロゾル化可能材料に混合されてもよい。
【0106】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料は、約0.015mm~約1.0mmの厚さを有するシート又は層の形態であってもよい。好適には、厚さは、約0.05mm、0.1mm、又は0.15mm~約0.5mm、又は0.3mmの範囲、例えば、0.1~3mm、又は0.15~0.3mmであってもよい。0.2mmの厚さを有する材料が特に適切でありうる。エアロゾル生成材料は、2つ以上の層を備えてもよく、本明細書に記載される厚さは、これらの層の合計厚さを指す。
【0107】
エアロゾル生成材料が厚すぎる場合、加熱効率が損なわれることがある。これは、使用時の消費電力に悪影響を及ぼす。逆に、エアロゾル生成材料が薄すぎる場合、製造及び取り扱いが困難でありえ、非常に薄い材料は、キャストすることがより困難であり、壊れやすく、使用時のエアロゾル形成を損なう可能性がある。
【0108】
本明細書に規定される厚さは、材料の平均厚さである。幾つかの例において、エアロゾル生成材料の厚さは、25%、20%、15%、10%、5%、又は1%以下だけ変動してもよい。
【0109】
幾つかの例において、シート形態のエアロゾル生成材料は、約200N/m~約2000N/mの引張強度を有してもよい。幾つかの例において、シート形態のエアロゾル生成材料は、約200N/m~約900N/mの引張強度を有してもよい。エアロゾル生成材料が充填剤を含まない例など、幾つかの例において、シート形態のエアロゾル生成材料は、約200N/m~約400N/m、又は約200N/m~約300N/m、又は約250N/mの引張強度を有してもよい。このような引張強度は、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物がシートとして形成され、次いで細断され、消耗品に組み込まれる実施形態に特に好適となりうる。エアロゾル生成材料が充填剤を含む例など、幾つかの例において、エアロゾル生成材料は、約600N/m~約900N/m、又は約700N/m~約900N/m、又は約800N/mの引張強度を有してもよい。このような引張強度は、エアロゾル生成材料及び/又はエアロゾル生成組成物が、巻かれたシートとして、好適には管の形態で、消耗品/非燃焼型エアロゾル供給システムに含まれる実施形態に特に好適となりうる。
【0110】
エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物は、任意の適切な面密度、例えば、30g/m~120g/mを有してもよい。幾つかの例において、エアロゾル生成材料は、80~120g/m、又は約70~110g/m、又は特に約90~110g/m、又は好適には約100g/mの単位面積当たり質量を有してもよい(そのため、シートは、刻みラグタバコと同様の密度を有し、これらの物質の混合物は容易には分離しない)。このような面密度は、エアロゾル生成組成物がアセンブリ消耗品/システムにシート形態で、又は細断シートとして含まれる場合(以下で更に説明する)に特に好適となりうる。幾つかの例において、エアロゾル生成組成物は、約30~70g/m、40~60g/m、又は25~60g/mの単位面積当たり質量を有してもよく、タバコなどのエアロゾル化可能材料を取り囲むために使用されてもよい。
【0111】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、支持体上のフィルムとして形成される。エアロゾル生成フィルムは、連続フィルムであっても、支持体上のフィルムの別個の部分の構成体などの非連続フィルムであってもよい。幾つかの例において、エアロゾル生成フィルムは充填剤を含まない。
【0112】
エアロゾル生成に使用されるエアロゾル生成材料は、支持体上又は支持体中に存在して、基体を形成してもよい。支持体は、例えば、紙、カード、ボール紙、厚紙、再生材料、プラスチック材料、セラミック材料、複合材料、ガラス、金属、又は金属合金であってもよく、又はそれを含んでもよい。幾つかの実施形態において、支持体はサセプタを備える(又はサセプタである)。幾つかの実施形態において、サセプタはアルミニウムシートである。幾つかの実施形態において、サセプタは、材料内に埋め込まれる。幾つかの代替の実施形態において、サセプタは、材料の片側又は両側上にある。
【0113】
エアロゾル生成組成物は、エアロゾル生成材料が設置されるキャリアを含んでもよい。キャリアは、エアロゾル生成材料層が形成される支持体として機能し、製造を容易にする。キャリアは、エアロゾル生成材料層に引張強度をもたらしえ、取り扱いを容易にする。
【0114】
幾つかの例において、キャリアは、金属箔、紙、カーボン紙、耐油紙、セラミック、炭素同素体(例えばグラファイト及びグラフェン)、プラスチック、厚紙、木材、又はこれらの組み合わせから選択される材料から形成されてもよい。幾つかの例において、キャリアは、タバコ材料(再構成タバコのシートなど)を含むか、又はタバコ材料からなってもよい。幾つかの例において、キャリアは、金属箔、紙、厚紙、木材、又はそれらの組み合わせから選択される材料から形成されてもよい。幾つかの例において、キャリア自体は、前述のリストから選択される複数の材料の層を備える積層構造である。幾つかの例において、キャリアは、香味キャリアとしても機能しうる。例えば、キャリアに香料又はタバコ抽出物を含浸させてもよい。
【0115】
幾つかの例において、キャリアは磁性であってもよい。この機能は、使用時にキャリアを非燃焼型エアロゾル供給デバイスに固定するために使用されてもよく、又は特定のエアロゾル生成材料形状を生成するために使用されてもよい。幾つかの例において、エアロゾル生成組成物は、使用時に材料を誘導加熱器に固定するために使用することのできる1つ以上の磁石を含んでもよい。
【0116】
幾つかの例において、キャリアは、気体及び/又はエアロゾルに対して実質的に又は完全に不透過性であってもよい。これは、エアロゾル又は気体がキャリア層を通過することを防止し、それによって流れを制御し、エアロゾル又は気体が使用者に確実に送達されるようにする。これはまた、使用中に気体/エアロゾルが、例えばエアロゾル生成アセンブリ内に設けられた加熱器の表面上で、凝縮又は他の堆積を生じることを防止するために利用することもできる。このようにして、幾つかの例において、消費効率及び衛生を改善することができる。
【0117】
幾つかの例において、エアロゾル生成材料に当接するキャリアの表面は、多孔質であってもよい。例えば、ある例では、キャリアは紙を含む。紙などの多孔質キャリアは特に適切であることが見出され、多孔質(例えば、紙)層はエアロゾル生成材料層に当接し、強い結合を形成する。エアロゾル生成材料は、ゲルを乾燥させることによって形成されてもよく、そして、理論によって限定されるものではないが、ゲルを形成するスラリーは、多孔質キャリア(例えば、紙)に部分的に含浸し、その結果、ゲルが固化するときにキャリアが部分的にゲルに結合されると考えられる。これは、ゲルとキャリアとの間(及び乾燥ゲルとキャリアとの間)に強い結合をもたらす。
【0118】
幾つかの実施形態において、エアロゾル生成材料は、紙シートなどのキャリアに積層されてもよい。
【0119】
幾つかの実施形態において、本明細書に記載されるようにスラリーからエアロゾル生成材料が形成されるとき、スラリーの層は紙シートなどのキャリア上に形成されてもよい。
【0120】
これに加えて、表面粗さが、エアロゾル生成材料及びキャリア間の結合の強度に寄与しうる。(キャリアに当接する表面の)紙の粗さが、好適には50~1000ベック(Bekk)秒の範囲であって、好適には50~150ベック秒、好適には100ベック秒(50.66~48.00kPaの空気圧区間にわたって測定)でありうる(ベック平滑度試験機は、紙表面の平滑度を測定するために使用される機器である。この試験機では、平滑なガラス表面と紙試料との間に特定圧力の空気が侵入させられる。これらの表面の間に、ある固定体積の空気が浸透する時間(秒)が「ベック平滑度」である)。
【0121】
逆に、キャリアのうちエアロゾル生成材料に対向しない表面は、加熱器に接触させて配置されてもよく、また、より滑らかな表面は、より効率的な熱移動を提供しうる。したがって、幾つかの例において、キャリアは、エアロゾル生成材料に当接する、より粗い面と、エアロゾル生成材料に対向しない、より滑らかな面とを有するように配置される。
【0122】
1つの特定の例では、キャリアは、紙で裏打ちされた箔であってもよく、ここで、紙層はエアロゾル生成材料層に当接し、これまでの段落で論じた特性がこの当接によってもたらされる。箔裏打ちは実質的に不浸透性であり、エアロゾル流路の制御をもたらす。金属箔裏打ちは、エアロゾル生成材料に熱を伝える作用も果たしうる。
【0123】
別の例では、紙裏打ち箔の箔層がエアロゾル生成材料に当接する。箔は実質的に不浸透性であり、それによってエアロゾル生成材料中に与えられる水分が紙に吸収される(これは、紙の構造的一体性を弱めかねない)ことを防止する。
【0124】
幾つかの例において、キャリアは、金属箔(アルミニウム箔など)から形成されるか、又は金属箔を含む。金属のキャリアは、エアロゾル生成材料への熱エネルギーのより良好な伝達を可能にしうる。加えて、又は代替として、金属箔は、誘導加熱システム内のサセプタとして機能してもよい。特定の実施形態では、キャリアは、金属箔層と、支持層(厚紙など)を備える。これらの実施形態では、金属箔層は、20μm未満、例えば約1μm~約10μm、好適には約5μmの厚さを有してもよい。
【0125】
幾つかの例において、キャリアは、約0.010mm~約2.0mm、好適には約0.015mm、0.02mm、0.05mm、又は0.1mmから約1.5mm、1.0mm、又は0.5mmまでの厚さを有してもよい。
【0126】
消耗品
本開示の別の態様において、非燃焼型エアロゾル供給デバイスに使用される消耗品が提供される。この消耗品はエアロゾル生成組成物を含み、このエアロゾル生成組成物はエアロゾル生成材料を含み(又はエアロゾル生成材料からなり)、このエアロゾル生成材料は、
約1~約30重量%のニコチンと、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
約1~約30重量%の酸と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下である。
【0127】
本開示の別の態様において、非燃焼型エアロゾル供給デバイスに使用される消耗品が提供される。この消耗品はエアロゾル生成組成物を含み、このエアロゾル生成組成物はエアロゾル生成材料を含み(又はエアロゾル生成材料からなり)、このエアロゾル生成材料は、
約5~約30重量%のニコチン塩と、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される。
【0128】
本開示の別の態様において、非燃焼型エアロゾル供給デバイスに使用される消耗品が提供される。この消耗品はエアロゾル生成組成物を含み、このエアロゾル生成組成物はエアロゾル生成材料を含み(又はエアロゾル生成材料からなり)、このエアロゾル生成材料は、
約1~約30重量%のニコチン塩と、
約45~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される。
【0129】
幾つかの実施形態において、本開示は、エアロゾル生成組成物を含み、非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示全体を通して物品と呼ばれることがある。
【0130】
消耗品は、任意の適切な非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用されてもよい。
【0131】
消耗品は、使用者による使用中にその一部又は全てが消費されることが意図されるエアロゾル生成組成物を含むか、又はそれからなる物品である。
【0132】
消耗品は、1つ以上の他の成分、例えば、エアロゾル生成組成物保存領域、エアロゾル生成組成物移動成分、エアロゾル生成領域、ハウジング、巻紙、マウスピース、フィルター、及び/又はエアロゾル変性剤を含んでもよい。消耗品はまた、エアロゾル生成器、例えば、使用時にエアロゾル生成組成物からのエアロゾルの生成を引き起こすように熱を発生する加熱器を備えてもよい。加熱器は、例えば、可燃性材料、電気伝導によって加熱可能な材料、又はサセプタを備えてもよい。
【0133】
幾つかの実施形態において、消耗品は、単一のエアロゾル生成組成物を含む。つまり、消耗品は、本明細書に定義されるエアロゾル生成組成物を含み、他のエアロゾル生成成分(複数可)、活物質(複数可)、薬剤(複数可)、又は組成物(複数可)を含まない。
【0134】
幾つかの実施形態において、消耗品は、タバコを実質的に含まない。「実質的に含まない」は、材料が、1重量%未満、例えば0.5重量%未満のタバコを含むことを意味する。幾つかの実施形態において、消耗品はタバコを含まない。幾つかの実施形態において、消耗品はタバコ繊維を含まない。
【0135】
サセプタは、変動磁場、例えば交流磁場に通すことによって加熱可能な材料である。サセプタは、電気伝導性材料であってもよく、この場合、それを変動磁場に通すことは、加熱材料の誘導加熱を引き起こす。加熱材料は、磁性材料であってもよく、この場合、それを変動磁場に通すことは、加熱材料の磁気ヒステリシス加熱を引き起こす。サセプタは、電気伝導性及び磁性の両方であってもよく、この場合、サセプタは、両方の加熱機序によって加熱可能である。変動磁場を発生するように構成されたデバイスは、本明細書において、磁場発生器と呼ばれる。
【0136】
エアロゾル変性剤は、例えば、エアロゾルの味、香料、酸性度、又は別の特性を変更することによって、生成されるエアロゾルを変性させるように構成された、典型的にはエアロゾル生成領域の下流に配置される物質である。エアロゾル変性剤はエアロゾル変性剤を選択的に放出するように操作可能なエアロゾル変性剤放出成分中に含まれてもよい。
【0137】
エアロゾル変性剤は、例えば、添加剤又は吸着剤であってもよい。エアロゾル変性剤は、例えば、香味料、着色料、水、及び炭素吸着剤のうちの1つ以上を含んでもよい。エアロゾル変性剤は、例えば、固体、液体、又はゲルであってもよい。エアロゾル変性剤は、粉末、スレッド、又は顆粒形態であってもよい。エアロゾル変性剤は、ろ過材料を含まなくてもよい。
【0138】
エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料からのエアロゾルの生成を引き起こすように構成された装置である。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成材料を熱エネルギーに供して、エアロゾル生成組成物から1つ以上の揮発物質を放出させてエアロゾルを形成するように構成された加熱器である。幾つかの実施形態において、エアロゾル生成器は、加熱することなく、エアロゾル生成組成物からのエアロゾルの生成を引き起こすように構成される。例えば、エアロゾル生成器は、エアロゾル生成組成物を、振動、高圧、又は静電エネルギーのうちの1つ以上に供するように構成されていてもよい。
【0139】
非燃焼型エアロゾル供給システム
本開示の別の態様において、本明細書に記載される消耗品及び非燃焼型エアロゾル供給デバイスを備える非燃焼型エアロゾル供給システムが提供される。
【0140】
本開示によると、「非燃焼型」エアロゾル供給システムは、エアロゾル供給システムの構成成分エアロゾル生成材料(又はその成分)が、使用者への少なくとも1種の物質の送達を促進するために燃焼(combust)又は燃焼(burn)されないものである。
【0141】
幾つかの実施形態では、送達システムは、非燃焼型エアロゾル供給システム、例えば、粉末化非燃焼型エアロゾル供給システムである。
【0142】
幾つかの実施形態では、非燃焼型エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの例は、タバコ加熱システムである。
【0143】
幾つかの実施形態において、非燃焼型エアロゾル供給デバイスは非燃焼加熱式デバイスである。
【0144】
幾つかの実施形態では、非燃焼型エアロゾル供給システムは、そのうちの1つ以上が加熱されてもよいエアロゾル生成材料の組み合わせを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。幾つかの実施形態において、ハイブリッドシステムは、エアロゾル生成材料、及び更なる液体又はゲルエアロゾル生成材料を含むか又はそれからなる本明細書に記載されるエアロゾル生成材料を含む。
【0145】
幾つかの実施形態において、非燃焼型エアロゾル供給デバイスは電子タバコハイブリッドデバイスである。
【0146】
典型的には、非燃焼型エアロゾル供給システムは、非燃焼型エアロゾル供給デバイスと、非燃焼型エアロゾル供給デバイスと共に使用される消耗品とを備えてもよい。
【0147】
幾つかの実施形態では、非燃焼型エアロゾル供給システム、例えば、その非燃焼型エアロゾル供給デバイスは、電源及びコントローラを備えてもよい。電源は、例えば、電力源又は発熱電源であってもよい。幾つかの実施形態において、発熱電源は、エアロゾル生成材料又は発熱電源に近接した伝熱材料に熱の形態の電力を分布させるように通電されてもよい炭素基体を備える。
【0148】
幾つかの実施形態において、非燃焼型エアロゾル供給システム、例えば、その非燃焼型エアロゾル供給デバイスは、消耗品を受け取る領域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、吸い口、フィルター、及び/又はエアロゾル変性剤を備えてもよい。
【0149】
非燃焼型エアロゾル供給システム又はデバイスは、エアロゾル生成基体を加熱するが燃焼させないように構成された加熱器を備えてもよい。加熱器は、幾つかの例において、薄膜電気抵抗加熱器であってもよい。他の例では、加熱器は、誘導加熱器やその他の加熱器を備えてもよい。なお更なる例において、加熱器は可燃性熱源であってもよいし、使用時に発熱反応を起こして熱を生成する化学的熱源であってもよい。
【0150】
幾つかの例において、加熱器は、使用時に、エアロゾル化可能材料(複数可)を燃焼させることなく120℃~350℃に加熱してもよい。幾つかの例において、加熱器は、使用時に、エアロゾル化可能材料(複数可)を燃焼させることなく140℃~250℃に加熱してもよい。幾つかの例において、使用時に、エアロゾル生成材料の実質的に全体が、加熱器から約4mm、3mm、2mm、又は1mm未満にある。幾つかの例において、この固体は、加熱器から約0.017mm~2.0mm、好適には約0.1mm~1.0mmに配置される。これらの最小距離は、幾つかの例において、エアロゾル生成材料を支持するキャリアの厚さを反映してもよい。幾つかの例において、エアロゾル生成材料の表面は、加熱器に直接当接してもよい。
【0151】
幾つかの例において、加熱器は、エアロゾル生成材料に埋め込まれてもよい。そのような幾つかの例において、加熱器は、電気抵抗加熱器(電気回路に接続するための露出した接点を備える)であってもよい。他のそのような例において、加熱器は、誘導によって加熱される、エアロゾル生成材料に埋め込まれたサセプタであってもよい。
【0152】
非燃焼型エアロゾル供給システムは、冷却要素及び/又はフィルターを更に備えてもよい。冷却要素が存在する場合、冷却要素は、気体成分又はエアロゾル成分を冷却するように作用又は機能してもよい。幾つかの例において、冷却要素は、気体成分が凝縮してエアロゾルを形成するように気体成分を冷却するよう作用してもよい。冷却要素はまた、装置の非常に熱い部分を使用者から離間させるように作用してもよい。フィルターが存在する場合、フィルターは、セルロースアセテートプラグなど、当技術分野で公知の任意の適切なフィルターを備えてもよい。
【0153】
幾つかの例において、非燃焼型エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムであってもよい。すなわち、非燃焼型エアロゾル供給システムは、固体の材料を含んでもよい(液体のエアロゾル化可能材料は含まない)。非燃焼加熱式デバイスは、WO2015/062983A2に開示されており、その公報の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0154】
幾つかの例において、非燃焼型エアロゾル供給システムは電子タバコハイブリッドデバイスであってもよい。すなわち、非燃焼型エアロゾル供給システムは、固体のエアロゾル化可能材料と液体のエアロゾル化可能材料を含んでもよい。これら別個のエアロゾル化可能材料は、別個の加熱器によって加熱されてもよいし、同じ加熱器によって加熱されてもよいし、ある例では、下流のエアロゾル化可能材料が、上流のエアロゾル化可能材料から生成される高温のエアロゾルによって加熱されてもよい。電子タバコハイブリッドデバイスは、WO2016/135331A1に開示されており、この公報の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0155】
あるいは、消耗品は、本明細書では、カートリッジと呼ばれることがある。消耗品は、THP、電子タバコハイブリッドデバイス、又は別のエアロゾル生成デバイスにおける使用に適合してもよい。幾つかの例において、消耗品は、既に記載したフィルター及び/又は冷却要素を更に備えてもよい。幾つかの例において、消耗品は、紙などの包装材料によって取り囲まれていてもよい。
【0156】
消耗品は、通気孔を更に備えてもよい。これらは、物品の側壁に設けられてもよい。幾つかの例において、通気孔は、フィルター及び/又は冷却要素に設けられてもよい。これらの孔は、使用中に冷たい空気が物品内に引き込まれることを可能にし、この冷たい空気は、加熱された揮発成分と混合し、それによってエアロゾルを冷却することができる。
【0157】
通気は、物品が使用時に加熱されるときに、物品から可視の加熱揮発成分が生成されることを促進する。加熱揮発成分は、加熱揮発成分の過飽和が生じるように加熱揮発成分を冷却する工程によって可視化される。加熱揮発成分は、この後、液滴形成(核形成としても知られる)を受け、最終的に、加熱揮発成分のエアロゾル粒子のサイズは、加熱揮発成分の更なる凝縮によって、及び加熱揮発成分から新たに形成された液滴の凝集によって、増大する。
【0158】
幾つかの例において、加熱揮発成分と冷たい空気との合計に対する冷たい空気の比率(通気比として知られる)は、少なくとも15%である。15%という通気比は、加熱揮発成分を上述の方法によって可視化することを可能にする。加熱揮発成分の可視性は、使用者が、揮発成分が生成されたことを識別できるようにし、喫煙体験の知覚体験を高める。
【0159】
別の例では、加熱揮発成分を更に冷却するために、通気比が50%~85%である。幾つかの例において、通気比は、少なくとも60%又は65%であってもよい。
【0160】
図1及び2を参照すると、物品消耗品101(物品)の一例の部分破断断面図及び斜視図が示されている。物品101は、電源及び加熱器を有するデバイスと共に使用されるように適合されている。この実施形態の物品101は、以下に説明する図5図7に示すデバイス1と共に使用するのに特に適している。使用時には、物品101は、図5に示すデバイス1の挿入箇所20においてデバイスに取り外し可能に挿入することができる。
【0161】
一例の物品101は、エアロゾル生成組成物体103と、ロッドの形態のフィルターアセンブリ105とを含む略円筒状ロッドの形態をしている。エアロゾル生成材料は、本明細書に記載のエアロゾル生成材料を含む。幾つかの実施形態において、それはシート形態で含まれてもよい。幾つかの実施形態において、それは細断シートの形態で含まれてもよい。幾つかの実施形態において、本明細書に記載されるエアロゾル生成材料は、シート形態と細断形態とで組み込まれてもよい。
【0162】
フィルターアセンブリ105は、冷却セグメント107、フィルターセグメント109、及び口側端セグメント111という3つのセグメントを含む。物品101は、口側端又は近位端としても知られる第1の端部113と、遠位端としても知られる第2の端部115を有する。エアロゾル生成組成物体103は、物品101のうち遠位端115側に配置されている。一例では、冷却セグメント107は、冷却セグメント107がエロゾル生成組成物103及びフィルターセグメント109と当接関係にあるように、エアロゾル生成組成物体103とフィルターセグメント109との間において、エアロゾル生成組成物体103に隣接して配置される。他の例では、エアロゾル生成組成物体103と冷却セグメント107との間、及びエアロゾル生成組成物体103とフィルターセグメント109との間に分離部があってもよい。フィルターセグメント109は、冷却セグメント107と口側端セグメント111との間に配置されている。口側端セグメント111は、物品101の近位端113側に配置され、フィルターセグメント109に隣接している。一例では、フィルターセグメント109は、口側端セグメント111と当接関係にある。一実施形態では、フィルターアセンブリ105の全長は37mm~45mmであり、より好ましくは、フィルターアセンブリ105の全長は41mmである。
【0163】
一例では、エアロゾル生成組成物103のロッドは、34mm~50mmの長さを有し、好適には38mm~46mmの長さを有し、好適には42mmの長さを有する。
【0164】
一例では、物品101の全長は、71mm~95mmであり、好適には79mm~87mmであり、好適には83mmである。
【0165】
エアロゾル生成組成物体103の軸方向の一端は、物品101の遠位端115で目視可能である。しかし、他の実施形態では、物品101の遠位端115は、エアロゾル生成組成物体103の軸方向の一端を覆う端部材(図示せず)を備えてもよい。
【0166】
エアロゾル生成組成物体103は、環状チッピングペーパー(図示せず)によってフィルターアセンブリ105に接合され、環状チッピングペーパーは、フィルターアセンブリ105を取り囲むように実質的にフィルターアセンブリ105の周囲に配置され、エアロゾル生成組成物体103の長さに沿って部分的に延在する。一例では、チッピングペーパーは、58GSM標準チッピングベースペーパーから作製される。一例では、チッピングペーパーは、42mm~50mm、好適には46mmの長さを有する。
【0167】
一例において、冷却セグメント107は、環状の管であり、冷却セグメント内の空隙の周囲に配置されて、その空隙を画定する。この空隙は、エアロゾル生成組成物体103から生成された加熱揮発成分が流れるチャンバを提供する。冷却セグメント107は、エアロゾル蓄積のためのチャンバを提供するように中空であるが、製造中及び物品101がデバイス1への挿入中に使用される間に生じうる軸方向圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有する。一例では、冷却セグメント107の壁の厚さは約0.29mmである。
【0168】
冷却セグメント107は、エアロゾル生成組成物103とフィルターセグメント109との間に物理的変位を提供する。冷却セグメント107によって提供される物理的変位は、冷却セグメント107の長さ方向の両端間に熱勾配をもたらす。一例では、冷却セグメント107は、冷却セグメント107の第1の端部に入る加熱揮発成分と冷却セグメント107の第2の端部から出る加熱揮発成分との間に少なくとも摂氏40度の温度差をもたらすように構成される。一例では、冷却セグメント107は、冷却セグメント107の第1の端部に入る加熱揮発成分と冷却セグメント107の第2の端部から出る加熱揮発成分との間に少なくとも摂氏60度の温度差をもたらすように構成される。冷却要素107の長さ方向の両端間におけるこの温度差は、エアロゾル生成組成物103がデバイス1によって加熱されたときに、感温性のフィルターセグメント109をエアロゾル生成組成物103の高温から保護する。フィルターセグメント109と、エアロゾル生成組成物体103及びデバイス1の加熱要素との間に物理的変位が設けられないとすれば、感温性のフィルターセグメント109は、使用中に損傷を受けて、その必要な機能を効果的に発揮しなくなる可能性がある。
【0169】
一例では、冷却セグメント107の長さは少なくとも15mmである。一例では、冷却セグメント107の長さは、20mm~30mm、より具体的には23mm~27mm、より具体的には25mm~27mm、好適には25mmである。
【0170】
冷却セグメント107は紙製であり、これは、冷却セグメント107が、使用時においてデバイス1の加熱器に隣接するときに、懸念のある化合物(例えば毒性化合物)を生成しない材料から構成されることを意味する。一例では、冷却セグメント107は、中空の内部チャンバを提供するが機械的剛性を維持する螺旋巻き紙管から製造される。螺旋巻き紙管は、管の長さ、外径、真円度及び真直度に関して、高速製造プロセスの厳しい寸法精度要件を満たすことができる。
【0171】
別の例では、冷却セグメント107は、堅いプラグラップ又はチッピングペーパーから作られた凹部である。堅いプラグラップ又はチッピングペーパーは、製造中及び物品101がデバイス1への挿入中に使用されている間に生じうる軸方向圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有するように製造される。
【0172】
フィルターセグメント109は、エアロゾル生成材料からの加熱揮発成分から1つ以上の揮発化合物を除去するのに十分な任意のフィルター材料から形成されてもよい。一例では、フィルターセグメント109は、セルロースアセテートなどのモノアセテート材料から作製される。フィルターセグメント109は、加熱揮発成分の量を使用者にとって不満足なレベルまで枯渇させることなく、加熱揮発成分の冷却と刺激低減をもたらす。
【0173】
幾つかの実施形態において、フィルターセグメント109内にカプセル(図示せず)を設けてもよい。このカプセルは、フィルターセグメント109の径方向及び長さ方向の双方において、フィルターセグメント109の実質的に中心に配置されてもよい。他の例では、カプセルを1つ以上の次元において中心からずらしてもよい。幾つかの例において、カプセルが存在する場合、そのカプセルは、香料やエアロゾル形成材料などの揮発性成分を含有してもよい。
【0174】
フィルターセグメント109のセルロースアセテートトウ材料の密度は、フィルターセグメント109の両端間における圧力降下を制御し、ひいては物品101の吸引抵抗を制御する。したがって、フィルターセグメント109の材料の選択は、物品101の吸引抵抗を制御するうえで重要である。更に、フィルターセグメントは、物品101において濾過機能を果たす。
【0175】
1つの例では、フィルターセグメント109は、8Y15グレードのフィルタートウ材料で作製される。このフィルタートウ材料は、加熱揮発材料に対する濾過効果をもたらす一方で、加熱揮発材料から生じる凝縮エアロゾル液滴のサイズを低減する。
【0176】
フィルターセグメント109の存在は、冷却セグメント107を出る加熱揮発成分を更に冷却することによって断熱効果をもたらす。この更なる冷却効果は、フィルターセグメント109の表面に対する使用者の唇の接触温度を低下させる。
【0177】
一例では、フィルターセグメント109は、長さが6mm~10mm、好適には8mmである。
【0178】
口側端セグメント111は、環状管であり、口側端セグメント111内の空隙の周囲に配置されて、その空隙を画定する。この空隙は、フィルターセグメント109から流れる加熱揮発成分のためのチャンバを提供する。口側端セグメント111は、エアロゾル蓄積のためのチャンバを提供するために中空であるが、製造中及びデバイス1への挿入中に物品が使用されている間に生じうる軸方向圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有する。一例では、口側端セグメント111の壁の厚さは、約0.29mmである。一例では、口側端セグメント111の長さは、6mm~10mmであり、好適には8mmである。
【0179】
口側端セグメント111は、中空の内部チャンバを提供するが重要な機械的剛性を維持する螺旋巻き紙管から製造してもよい。螺旋巻き紙管は、管の長さ、外径、真円度及び真直度に関して、高速製造プロセスの厳しい寸法精度要件を満たすことができる。
【0180】
口側端セグメント111は、フィルターセグメント109の出口に蓄積する液体凝縮物が使用者と直接接触することを防止する機能をもたらす。
【0181】
一例では、口側端セグメント111及び冷却セグメント107が単一の管から形成され、フィルターセグメント109がその管内に配置されて、口側端セグメント111と冷却セグメント107を分離してもよいことを理解されたい。
【0182】
図3及び図4を参照すると、物品301の一例の部分破断断面図及び斜視図が示されている。図3及び図4に示される参照符号は、図1及び図2に示される参照符号と対応するが、その数字が200だけ増えている。
【0183】
図3及び図4に示す物品301の例では、通気領域317が物品301に設けられ、空気が物品301の外部から物品301の内部に流入することを可能にする。一例では、通気領域317は、物品301の外層を貫いて形成された1つ以上の通気孔317の形態をとる。この通気孔は、物品301の冷却を助けるために、冷却セグメント307に配置されてもよい。一例では、通気領域317は、孔の列を1つ以上備え、好ましくは、孔の各列は、物品301の長手方向軸に実質的に垂直な断面において、物品301の外周に沿って配置される。
【0184】
一例では、物品301に通気をもたらすために、1~4列の通気孔がある。通気孔の各列は、12~36個の通気孔317を有してもよい。通気孔317の直径は、例えば、100~500μmとすることができる。一例では、通気孔317の列間の軸方向間隔は、0.25mm~0.75mm、好適には0.5mmである。
【0185】
一例では、通気孔317は均一なサイズを有する。別の例では、通気孔317は様々なサイズを有する。通気孔は、任意の適切な技術、例えば、レーザ技術、冷却セグメント307の機械的穿孔、又は物品301に形成される前の冷却セグメント307の事前穿孔のうちの1つ以上を使用して作製することができる。通気孔317は、物品301を効果的に冷却するように位置決めされる。
【0186】
一例では、通気孔317の列は、物品の近位端313から少なくとも11mm、好適には物品301の近位端313から17mm~20mmに位置する。通気孔317の位置は、物品301の使用時に使用者が通気孔317を塞がないように決められる。
【0187】
物品301の近位端313から17mm~20mmに通気孔の列を設けることにより、図6及び7に見られるように、物品301がデバイス1に完全に挿入されたときに通気孔317をデバイス1の外側に配置することができる。通気孔をデバイスの外側に配置することによって、加熱されていない空気が、デバイス1の外側から通気孔を通って物品301に入り、物品301の冷却を助けることができる。
【0188】
冷却セグメント307の長さは、物品301がデバイス1に完全に挿入されたときに、冷却セグメント307がデバイス1に部分的に挿入されるような長さである。この冷却セグメント307の長さは、デバイス1の加熱装置と感熱性のフィルター装置309との間に物理的な間隙を提供する第1の機能と、物品301がデバイス1に完全に挿入されたときに、通気孔317が冷却セグメント内に配置される一方で、デバイス1の外側にも配置されることを可能にする第2の機能をもたらす。図6及び図7から分かるように、冷却要素307の大部分は、デバイス1内に配置されている。しかしながら、冷却要素307には、デバイス1の外に延びる部分がある。冷却要素307のうちデバイス1の外に延びるこの部分に、通気孔317が配置されている。
【0189】
ここで図5図7をより詳細に参照すると、エアロゾル生成組成物を加熱して前記エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させ、典型的には吸入可能なエアロゾルを形成するように構成されたデバイス1の例が示されている。デバイス1は、エアロゾル生成材料を加熱するが燃焼させないことによって化合物を放出する加熱デバイスである。
【0190】
第1の端部3は、本明細書では、デバイス1の口側端又は近位端3と呼ばれることがあり、第2の端部5は、本明細書では、デバイス1の遠位端5と呼ばれることがある。デバイス1は、オン/オフボタン7を有し、デバイス1全体を使用者が望むように起動/停止することができる。
【0191】
デバイス1は、デバイス1の様々な内部部品を配置及び保護するためのハウジング9を備える。図示の例では、ハウジング9は、デバイス1の外縁を取り巻く単一体スリーブ11を備えており、このスリーブ11は、デバイス1の「上部」を概ね形成するトップパネル17と、デバイス1の「底部」を概ね形成するボトムパネル19とで蓋をされている。別の例では、ハウジングは、トップパネル17及びボトムパネル19に加えて、フロントパネル、リアパネル、及び一対の対向するサイドパネルを備える。
【0192】
トップパネル17及び/又はボトムパネル19は、デバイス1の内部への容易なアクセスを可能にするために、単一体スリーブ11に取り外し可能に固定されてもよく、又は、例えば使用者がデバイス1の内部にアクセスすることを阻止するために、単一体スリーブ11に「永久的に」固定されてもよい。一例では、パネル17及び19は、プラスチック材料(射出成形によって形成されたガラス充填ナイロンなどを含む)で作られ、単一体スリーブ11はアルミニウムで作られるが、他の材料及び他の製造プロセスを使用してもよい。
【0193】
デバイス1のトップパネル17は、デバイス1の口側端3に開口部20を有しており、使用時に、使用者が、エアロゾル生成材料を含む物品101、301を、この開口部20を通して、デバイス1に挿入し、また、デバイス1から取り外すことができる。
【0194】
ハウジング9は、その中に加熱装置23、制御回路25、及び電源27を配置又は固定している。この例では、加熱装置23、制御回路25、及び電源27は横方向に近接(すなわち、一端から見たときに近接)し、制御回路25は、概ね加熱装置23と電源27との間に位置するが、他の配置も可能である。
【0195】
制御回路25は、以下で更に論じるように、物品101、301内のエアロゾル生成材料の加熱を制御するように構成及び配置された、マイクロプロセッサ装置などのコントローラを含んでいてもよい。
【0196】
電源27は、例えば、電池であってもよく、この電池は、充電式電池でも非充電式電池でもよい。好適な電池の例としては、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル電池(例えば、ニッケルカドミウム電池)、アルカリ電池などが挙げられる。電池27は、加熱装置23に電気的に結合され、必要なときに制御回路25の制御下で電力を供給して、物品内のエアロゾル生成材料を加熱する(前述のように、エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料を揮発させる)。
【0197】
電源27を加熱装置23に横方向に近接させて配置する利点は、デバイス1全体を過度に長くすることなく、物理的に大きな電源25を使用できることである。当然のことながら、一般に、物理的に大きい電源25は、より高い容量(すなわち、供給可能な総電気エネルギー、しばしばアンペア時などで測定される)を有し、したがって、デバイス1の電池寿命をより長くすることができる。
【0198】
一例では、加熱装置23は、中空内部加熱チャンバを有する中空円筒管の形態を概ねしており、この中空内部加熱チャンバには、エアロゾル生成組成物を備える物品101、301が、使用時に加熱のために挿入される。加熱装置23については様々な構成が可能である。例えば、加熱装置23は、単一の加熱要素を備えてもよいし、加熱装置23の長手方向軸に沿って整列された複数の加熱要素から形成されてもよい。加熱要素又は各加熱要素は、環状又は管状であってもよく、又は、その外周に沿って少なくとも部分的に環状又は少なくとも部分的に管状であってもよい。一例では、加熱要素又は各加熱要素は、薄膜ヒータであってもよい。別の例では、加熱素子又は各加熱素子は、セラミック材料から作製されてもよい。適切なセラミック材料の例としては、アルミナセラミック及び窒化アルミニウムセラミック、並びに窒化ケイ素セラミックが挙げられ、これらは積層して焼結してもよい。他の加熱構成も可能であり、これには、例えば、誘導加熱、赤外線加熱素子(これは赤外線を放射することによって加熱する)、抵抗電気巻線などによって形成される抵抗加熱素子が含まれる。
【0199】
1つの特定の例では、加熱装置23は、ステンレス鋼の支持管によって支持され、ポリイミド加熱要素を備える。加熱装置23は、物品101、301がデバイス1に挿入されたときに、物品101、301のうちエアロゾル生成組成物103、303からなる本体の実質的に全体が加熱装置23に挿入されるような寸法を与えられている。
【0200】
加熱要素又は各加熱要素は、エアロゾル生成材料の選択された複数のゾーン(区域)を、例えば希望に応じて順次に(上述のように経時的に)又は一緒に(同時に)、独立して加熱できるように配置してもよい。
【0201】
この例における加熱装置23は、その長さの少なくとも一部に沿って断熱体31によって囲まれている。断熱体31は、加熱装置23からデバイス1の外部へ通過する熱を低減するのに役立つ。これは、一般に熱損失を低減するので、加熱装置23の電力要件を低く抑えるのに役立つ。断熱体31はまた、加熱装置23の動作中にデバイス1の外部を冷たく保つのに役立つ。一例では、断熱体31は、スリーブの2つの壁の間に低圧領域を設ける二重壁スリーブであってもよい。すなわち、断熱体31は、例えば、「真空」管、すなわち、伝導及び/又は対流による伝熱を最小限に抑えるように少なくとも部分的に真空排気された管であってもよい。断熱体31については他の構成も可能であり、これには、二重壁スリーブに加えて、又は二重壁スリーブに代えて、断熱材(例えば、適切な発泡タイプの材料を含む)を使用することが含まれる。
【0202】
ハウジング9は、加熱装置23と同様に、全ての内部部品を支持するための様々な内部支持構造37を更に備えてもよい。
【0203】
デバイス1は、開口部20の周囲に延在し、開口部20からハウジング9の内部に突出するカラー33と、カラー33と真空スリーブ31の一端との間に配置された略管状のチャンバ35とを更に備える。チャンバ35は、冷却構造35fを更に備えており、この冷却構造35fは、この例では、チャンバ35の外面に沿って離間した複数の冷却フィン35fを備え、各冷却フィンは、チャンバ35の外面を取り巻くように配置される。中空チャンバ35の長さの少なくとも一部にわたって物品101、301がデバイス1に挿入されるとき、中空チャンバ35と物品101、301との間には空隙36が存在する。空隙36は、冷却セグメント307の少なくとも一部にわたって物品101、301の外周全体を取り巻く。
【0204】
カラー33は、開口部20の外周を取り巻くように配置された複数の隆起部60を備えており、これらの隆起部は、開口部20内に突出する。隆起部60は、隆起部60の位置における開口部20の開放距離が、隆起部60のない位置における開口部20の開放距離よりも小さくなるように、開口部20内の空間を占める。隆起部60は、デバイス内に挿入された物品101、301と係合して、それをデバイス1内に固定するのを助けるように構成される。隆起部60の隣り合う対と物品101、301とによって画定される開放空間(図示せず)は、物品101、301の外面の周りに通気経路を形成する。これらの通気経路は、物品101、301から逃げた高温蒸気がデバイス1から出ることを可能にするとともに、空隙36内において物品101、301の周りでデバイス1に冷却空気が流れ込むことを可能にする。
【0205】
動作中、物品101、301は、図5~7に示されるように、デバイス1の挿入箇所20に取り外し可能に挿入される。特に図6を参照すると、一例において、エアロゾル生成組成物体103、303(これは、物品101、301の遠位端115、315側に配置されている)は、デバイス1の加熱装置23内に完全に収容される。物品101、301の近位端113、313は、デバイス1から延び出て、使用者のためのマウスピースアセンブリとして機能する。
【0206】
動作中、加熱装置23は、物品101、301を加熱して、エアロゾル生成材料体103、303からエアロゾル生成組成物の少なくとも1つの成分を揮発させる。
【0207】
エアロゾル生成組成物体103、303からの加熱揮発成分のための一次流路は、軸方向に沿って物品101、301を通り、冷却セグメント107、307の内側のチャンバを通り、フィルターセグメント109、309を通り、口側端セグメント111、311を通って使用者に至る。一例では、エアロゾル生成材料体から生成される加熱揮発成分の温度は、60℃~250℃であり、これは、使用者にとって許容可能な吸入温度を上回る可能性がある。加熱揮発成分は、冷却セグメント107、307を通って移動するにつれて冷却され、一部の揮発成分が冷却セグメント107、307の内面上に凝縮する。
【0208】
図3及び図4に示される物品301の例では、冷たい空気が、冷却セグメント307に形成された通気孔317を介して冷却セグメント307に入ることができる。この冷たい空気は、加熱揮発成分と混合して、加熱揮発成分を更に冷却する。
【0209】
製造方法
別の態様において、エアロゾル生成材料を形成する方法が提供される。このエアロゾル生成材料は、
約1~約30重量%のニコチン、
約15~約80重量%のゲル化剤、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料、
約1~約30重量%の酸、及び
任意選択で充填剤
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下であり、この方法は、
(a)ニコチン、ゲル化剤、エアロゾル形成材料、酸、溶媒、及びエアロゾル生成材料の任意の任意選択の更なる成分を含むスラリーを用意するステップと、
(b)スラリーの層を形成するステップと、
(c)任意選択で、スラリーの層を固化又は架橋させるステップと、
(d)スラリーを乾燥させて、エアロゾル生成材料を形成するステップと
を備える。
【0210】
別の態様において、エアロゾル生成材料を形成する方法が提供される。このエアロゾル生成材料は、
約5~約30重量%のニコチン塩、
約15~約80重量%のゲル化剤、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料、及び
任意選択で充填剤
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、この方法は、
(a)ニコチン塩、ゲル化剤、エアロゾル形成材料、酸、溶媒、及びエアロゾル生成材料の任意の任意選択の更なる成分を含むスラリーを用意するステップと、
(b)スラリーの層を形成するステップと、
(c)任意選択で、スラリーの層を固化又は架橋させるステップと、
(d)スラリーを乾燥させて、エアロゾル生成材料を形成するステップと
を備える。
【0211】
別の態様において、エアロゾル生成材料を形成する方法が提供される。このエアロゾル生成材料は、
約1~約30重量%のニコチン塩、
約45~約80重量%のゲル化剤、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料、及び
任意選択で充填剤
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、この方法は、
(a)ニコチン塩、ゲル化剤、エアロゾル形成材料、酸、溶媒、及びエアロゾル生成材料の任意の任意選択の更なる成分を含むスラリーを用意するステップと、
(b)スラリーの層を形成するステップと、
(c)任意選択で、スラリーの層を固化又は架橋させるステップと、
(d)スラリーを乾燥させて、エアロゾル生成材料を形成するステップと
を備える。
【0212】
本発明の別の態様は、既に記載した消耗品又はシステムを作製する方法を提供する。この方法は、エアロゾル生成材料を作製し、エアロゾル生成材料を消耗品又はシステムに組み込む方法を含む。この方法は、(a)エアロゾル生成材料の成分又はその前駆体を含むスラリーを形成するステップと、(b)スラリーの層を形成するステップと、(c)任意選択で、スラリーを固化又は架橋させるステップと、(d)乾燥させてエアロゾル生成材料を形成するステップと、(e)得られたエアロゾル生成材料を消耗品又はシステムに組み込むステップとを備えてもよい。
【0213】
ステップ(a)では、ニコチン又はニコチン塩は、まずエアロゾル形成材料に溶解してもよく、次いで、得られた溶液は、スラリーの他の成分に添加される。
【0214】
上記方法のスラリーの層を形成するステップ(b)は、例えば、スラリーを噴霧する、キャストする、又は押出すことを含んでもよい。幾つかの例において、この層は、スラリーを静電噴霧することによって形成される。幾つかの例において、この層は、スラリーをキャストすることによって形成される。
【0215】
幾つかの例において、ステップ(b)及び/又は(c)及び/又は(d)は、少なくとも部分的に、同時に(例えば、静電噴霧中に)行われてもよい。幾つかの例において、これらのステップは、順次に行われてもよい。
【0216】
幾つかの例において、固化剤又は架橋剤(カルシウム源など)は、ステップ(b)の前又はステップ(b)中にスラリーに添加されてもよい。これは、ゲル化が比較的ゆっくり起こる(例えば、アルギネートゲル化剤により)場合に適切であり、したがって、スラリーは、固化剤が添加された後に、例えば、キャストされてもよい。
【0217】
他の例において、スラリーを固化又は架橋させるステップ(c)は、スラリー層に固化剤又は架橋剤を添加することを含んでもよい。固化剤又は架橋剤は、例えば、スラリー上に噴霧されてもよく、又はスラリーが積層される表面上に予備充填されてもよい。
【0218】
例えば、カルシウム源(塩化カルシウム又はクエン酸カルシウムなど)を含む固化剤又は架橋剤を、アルギネート及び/又はペクチンを含むスラリーに添加して、カルシウム架橋アルギネート/ペクチンゲルを形成してもよい。ゲル化が迅速に起こる(ペクチンゲル化剤が使用される場合など)幾つかの例において、カルシウムは、キャスティングの後に添加されるべきである(スラリーは、キャストするには粘性が高すぎるため)。
【0219】
固化剤又は架橋剤、例えばカルシウム源、の総量は、0.5~5重量%(乾重量基準で計算)であってもよい。固化剤又は架橋剤の添加量が少なすぎると、任意選択の香料を安定化させずに、香料がゲルから脱落することを招くようなゲルが得られる可能性があることが見出された。固化剤又は架橋剤の添加量が多すぎると、非常に粘着性であるか又は非常に壊れやすく、結果として取り扱い性に乏しいゲルが得られることもまた見出された。
【0220】
アルギン酸塩はアルギン酸の誘導体であり、典型的には高分子量重合体(10~600kDa)である。アルギン酸は、(1,4)-グリコシド結合で連結されて多糖を形成するβ-D-マンヌロン酸(M)及びα-L-グルロン酸(G)ユニット(ブロック)の共重合体である。カルシウムカチオンが添加されると、アルギネートは架橋してゲルを形成する。高いG単量体含有量を有するアルギン酸塩が、カルシウム源の添加時に、より容易にゲルを形成しうる。したがって、幾つかの例において、ゲル前駆体は、アルギネート共重合体中の単量体ユニットの少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、又は70%がα-L-グルロン酸(G)ユニットであるアルギン酸塩を含んでもよい。
【0221】
幾つかの例において、スラリーは、キャスティングの前及びキャスティング中に加温されてもよい。これは、取り扱い性を改善し、キャスティングプロセスを容易にする低速でのゲル化でありうる。更に、スラリーの加温は、任意選択の香料成分(例えば、メンソール)を溶融することがあり、取り扱い性を容易にする。
【0222】
幾つかの例において、メンソール又は他の任意選択の香料は、スラリー全体に粉末形態で分布していてもよい。幾つかの例において、メンソール又は他の香料は、スラリー中(それが加温される)に溶融していてもよい。そのような例において、アカシアガムなどの乳化剤を添加して、溶融メンソールをスラリー中に分散させてもよい。
【0223】
幾つかの例において、スラリーは、バンドキャストシート上にキャストされてもよい。シートは、レシチンなどの放出剤を充填されてもよく、放出剤は、バンドキャストとエアロゾル生成材料との分離を補助しうる。
【0224】
別の態様において、スラリーが提供される。このスラリーは、
約1~約30重量%のニコチンと、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
約1~約30重量%の酸と、
任意選択で充填剤と
(ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下である)、
溶媒と
を含む。
【0225】
別の態様において、スラリーが提供される。このスラリーは、
約5~約30重量%のニコチン塩と、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
(ここで、重量%値は乾重量基準で計算される)、
溶媒と
を含む。
【0226】
別の態様において、スラリーが提供される。このスラリーは、
約1~約30重量%のニコチン塩と、
約45~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
(ここで、重量%値は乾重量基準で計算される)、
溶媒と
を含む。
【0227】
幾つかの実施形態において、スラリー溶媒は、水、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド、アセトン、ヘキサン及びトルエンのうちの1つ以上を含むか、又はそれらである。
【0228】
特定の実施形態において、スラリー溶媒は水を含んでもよい。幾つかの例において、スラリー溶媒は、水から本質的になるか、又は水からなっていてもよい。
【0229】
幾つかの例において、スラリーは、(WWBで)約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、又は90重量%の溶媒を含んでもよい。
【0230】
幾つかの例において、スラリーは、46.5℃において約1~約20Pa・s、例えば、46.5℃において約10~約20Pa・s、例えば、46.5℃において約14~約16Pa・sの粘度を有する。
【0231】
エアロゾル生成材料に関する本明細書での検討は、本発明の任意のスラリー態様との組み合わせで明示的に開示されている。
【0232】
実施形態の例
1.
約1~約30重量%のニコチンと、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
約1~約30重量%の酸と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下である、エアロゾル生成材料。
1A.
約1~約30重量%のニコチンと、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料、
約1~約30重量%の酸と、
任意選択で充填剤と
(ここで、重量%値は乾重量基準で計算され、
ニコチン対酸のモル比は、2.2:1以下である)、
溶媒と
を含むスラリー。
2. 約1~15重量%のニコチンを含む、実施形態1のエアロゾル生成材料又は実施形態1Aのスラリー。
3. 約1~10重量%のニコチンを含む、実施形態2のエアロゾル生成材料又はスラリー。
4. 約3~15重量%のニコチンを含む、実施形態1のエアロゾル生成材料又は実施形態1Aのスラリー。
5. 約3~10重量%のニコチンを含む、実施形態4のエアロゾル生成材料又はスラリー。
6. 約5~15重量%のニコチンを含む、実施形態1のエアロゾル生成材料又は実施形態1Aのスラリー。
7. 約5~10重量%のニコチンを含む、実施形態6のエアロゾル生成材料又はスラリー。
8. 約1~15重量%の酸を含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
9. 約1~10重量%の酸を含む、実施形態8のエアロゾル生成材料又はスラリー。
10. 約3~10重量%の酸を含む、実施形態8のエアロゾル生成材料又はスラリー。
11. 約3~10重量%の酸を含む、実施形態10のエアロゾル生成材料又はスラリー。
12. 約5~15重量%の酸を含む、実施形態10のエアロゾル生成材料又はスラリー。
13. 約5~10重量%の酸を含む、実施形態9のエアロゾル生成材料又はスラリー。
14. ニコチン対酸のモル比が2:1以下である、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
15. ニコチン対酸のモル比が1.5:1以下である、実施形態14のエアロゾル生成材料又はスラリー。
16. ニコチン対酸のモル比が1以下である、実施形態15のエアロゾル生成材料又はスラリー。
17. ニコチン対酸のモル比が0.5:1以上である、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
18. ニコチン対酸のモル比が0.7:1以上である、実施形態17のエアロゾル生成材料又はスラリー。
19. ニコチン対酸のモル比が0.8:1以上である、実施形態18のエアロゾル生成材料又はスラリー。
20. ニコチン対酸のモル比が0.5:1~2.2:1である、実施形態1~12のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
21. ニコチン対酸のモル比が0.7:1~2:1である、実施形態20のエアロゾル生成材料又はスラリー。
22. ニコチン対酸のモル比が0.7:1~1.5:1である、実施形態21のエアロゾル生成材料又はスラリー。
23. 酸が、コハク酸、乳酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、レブリン酸、酢酸、リンゴ酸、ギ酸、ソルビン酸、安息香酸、プロパン酸、及びピルビン酸のうちの少なくとも1つを含む、実施形態1~22のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
23A. 酸が、乳酸、安息香酸、レブリン酸、及びピルビン酸のうちの少なくとも1つを含む、実施形態1~22のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
24. 酸が、安息香酸を含む(又は安息香酸からなる)、実施形態1~22のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
25. 酸が、乳酸を含む(又は乳酸からなる)、実施形態1~22のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
26.
約5~約30重量%のニコチン塩と、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される、エアロゾル生成材料。
26A.
約5~約30重量%のニコチン塩と、
約15~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約60重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
(ここで、重量%値は乾重量基準で計算される)
溶媒と
を含むスラリー。
27. 約5~15重量%のニコチン塩を含む、実施形態26のエアロゾル生成材料又は実施形態26Aのスラリー。
28. 約5~10重量%のニコチン塩を含む、実施形態27のエアロゾル生成材料又はスラリー。
29. ニコチン塩が安息香酸ニコチンを含む、実施形態26~28のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
30. ニコチン塩が乳酸ニコチンを含む、実施形態26~28のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
31. 約20~70重量%のゲル化剤を含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
32. 約20~65重量%のゲル化剤を含む、実施形態31のエアロゾル生成材料又はスラリー。
33. 約25~70重量%のゲル化剤を含む、実施形態31のエアロゾル生成材料又はスラリー。
34. 約25~65重量%のゲル化剤を含む、実施形態33のエアロゾル生成材料又はスラリー。
35. 約30~70重量%のゲル化剤を含む、実施形態33のエアロゾル生成材料又はスラリー。
36. 約30~65重量%のゲル化剤を含む、実施形態35のエアロゾル生成材料又はスラリー。
37. 約35~70重量%のゲル化剤を含む、実施形態35のエアロゾル生成材料又はスラリー。
38. 約35~65重量%のゲル化剤を含む、実施形態37のエアロゾル生成材料又はスラリー。
39. 約40~70重量%のゲル化剤を含む、実施形態37のエアロゾル生成材料又はスラリー。
40. 約40~65重量%のゲル化剤を含む、実施形態39のエアロゾル生成材料又はスラリー。
41. 約45~70重量%のゲル化剤を含む、実施形態39のエアロゾル生成材料又はスラリー。
42. 約40~65重量%のゲル化剤を含む、実施形態41のエアロゾル生成材料又はスラリー。
43. 約15~60重量%のエアロゾル形成材料を含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
43A. 約15~55重量%のエアロゾル形成材料を含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
44. 約15~50重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態43又は43Aのエアロゾル生成材料又はスラリー。
45. 約20~55重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態43のエアロゾル生成材料又はスラリー。
46. 約20~50重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態45のエアロゾル生成材料又はスラリー。
47. 約25~55重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態45のエアロゾル生成材料又はスラリー。
48. 約25~50重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態47のエアロゾル生成材料又はスラリー。
49. 約30~55重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態47のエアロゾル生成形成材料又はスラリー。
50. 約30~50重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態49のエアロゾル生成材料又はスラリー。
51.
約1~約30重量%のニコチン塩と、
約45~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
を含み、ここで、重量%値は乾重量基準で計算される、エアロゾル生成材料。
51A.
約1~約30重量%のニコチン塩と、
約45~約80重量%のゲル化剤と、
約10~約54重量%のエアロゾル形成材料と、
任意選択で充填剤と
(ここで、重量%値は乾重量基準で計算される)、
溶媒と
を含むスラリー。
52. 約1~15重量%のニコチン塩を含む、実施形態51のエアロゾル生成材料又は実施形態51Aのスラリー。
53. 約1~10重量%のニコチン塩を含む、実施形態52のエアロゾル生成材料又はスラリー。
54. 約3~15重量%のニコチン塩を含む、実施形態52のエアロゾル生成材料又はスラリー。
55. 約3~10重量%のニコチン塩を含む、実施形態54のエアロゾル生成材料又はスラリー。
56. 約5~15重量%のニコチン塩を含む、実施形態54のエアロゾル生成材料又はスラリー。
57. 約5~10重量%のニコチン塩を含む、実施形態56のエアロゾル生成材料又はスラリー。
58. ニコチン塩が安息香酸ニコチンを含む、実施形態51~57のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
59. ニコチン塩が乳酸ニコチンを含む、実施形態51~57のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
60. 約45~70重量%のゲル化剤を含む、実施形態51~59のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
61. 約45~65重量%のゲル化剤を含む、実施形態60のエアロゾル生成材料又はスラリー。
62. 約50~70重量%のゲル化剤を含む、実施形態60のエアロゾル生成材料又はスラリー。
63. 約50~65重量%のゲル化剤を含む、任意の実施形態62のエアロゾル生成材料又はスラリー。
64. 約15~60重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態51~59のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
64A. 約15~50重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態51~59のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
65. 約20~50重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態64のエアロゾル生成材料又はスラリー。
66. 約25~50重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態65のエアロゾル生成材料又はスラリー。
67. 約30~50重量%のエアロゾル形成材料を含む、実施形態66のエアロゾル生成材料又はスラリー。
68. ゲル化剤が親水コロイドを含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
68. ゲル化剤が、多糖ゲル化剤、例えば、アルギネート、ペクチン、デンプン又はその誘導体、セルロース又はその誘導体、プルラン、カラギーナン、寒天及びアガロース、ゼラチン、ガム、例えば、キサンタンガム、グアーガム及びアカシアガム、シリカ又はシリコーン化合物、例えば、PDMS及びケイ酸ナトリウム、クレイ、例えば、カオリン、並びにポリビニルアルコールから選択される1つ以上の化合物を含む(又はそれらである)、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成剤又はスラリー。
69. ゲル化剤が、1つ以上の多糖ゲル化剤を含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
70. ゲル化剤が、1つ以上の多糖ゲル化剤を含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
71. 多糖ゲル化剤が、アルギネート、ペクチン、デンプン又はその誘導体、セルロース又はその誘導体から選択される、実施形態68~70のエアロゾル生成材料又はスラリー。
72. 多糖ゲル化剤がセルロース誘導体である、実施形態71のエアロゾル生成材料又はスラリー。
73. セルロース若しくはその誘導体が、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテート(CA)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、及びセルロースアセテートプロピオネート(CAP)から選択される、実施形態69~72のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
74. セルロース若しくはその誘導体が、CMCである、実施形態73のエアロゾル生成材料又はスラリー。
75. CMCが、エアロゾル生成材料又はスラリー中に存在する唯一のゲル化剤である、実施形態74のエアロゾル生成材料又はスラリー。
76. 多糖ゲル化剤がアルギネートである、実施形態71のエアロゾル生成材料又はスラリー。
77. アルギネートが、エアロゾル生成材料又はスラリー中に存在する唯一のゲル化剤である、実施形態76のエアロゾル生成材料又はスラリー。
78. ゲル化剤が、アルギネート、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、フュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリン、及びポリビニルアルコールのうちの1つ以上を含む(又はそれらである)、実施形態68のエアロゾル生成材料又はスラリー。
79. ゲル化剤が、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、アカシアガム、アルギネート、及び/又はペクチンのうちの1つ以上を含む(又はそれらである)、実施形態68のエアロゾル生成材料又はスラリー。
80. アルギネートがアルギン酸ナトリウムである、実施形態68~72、73、74又は76~79のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
81. ゲル化剤が架橋されていない、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
82. エアロゾル生成剤が、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンのうちの1つ以上を含む(又はそれらである)、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
83. エアロゾル生成剤が、エリスリトール、プロピレングリコール、グリセロール、及びトリアセチンのうちの1つ以上を含む(又はそれらである)、実施形態82のエアロゾル生成材料又はスラリー。
84. エアロゾル生成剤が、任意選択でプロピレングリコールと組み合わせてグリセロールを含む(又はグリセロールである)、実施形態82又は83のエアロゾル生成材料又はスラリー。
85. 約10重量%未満の充填剤を含む、任意の先行する実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
86. 約5重量%未満の充填剤を含む、実施形態85のエアロゾル生成材料又はスラリー。
87. 約1重量%未満の充填剤を含む、実施形態86のエアロゾル生成材料又はスラリー。
88. 1~10重量%の充填剤を含む、実施形態1~84のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
89. 1~5重量%の充填剤を含む、実施形態88のエアロゾル生成材料又はスラリー。
90. 2~7重量%の充填剤を含む、実施形態88のエアロゾル生成材料又はスラリー。
91. 3~10重量%の充填剤を含む、実施形態1~84のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
92. 3~5重量%の充填剤を含む、実施形態91のエアロゾル生成材料又はスラリー。
93. 充填剤が、無機充填材料、木材パルプ、麻繊維、セルロース及びセルロース誘導体から選択される、実施形態85~92のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
94. チョークなどの炭酸カルシウムを含まない、実施形態93のエアロゾル生成材料又はスラリー。
95. 充填剤を含まない、実施形態1~84のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
96. 更なる活性物質を含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
97. 1つ以上の他の機能性材料を更に含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
98. 繊維質材料を含まない、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
99. タバコ繊維を含まない、任意の前述の実施形態のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
99A. 1重量%未満のタバコを含む、実施形態1~98のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
99B. 0.5重量%未満のタバコを含む、実施形態1~98のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
99C. タバコを含まない、実施形態1~98のいずれかのエアロゾル生成材料又はスラリー。
100. 水を更に含む、任意の前述の実施形態のエアロゾル生成材料又はスラリー。
101. 任意の前述の実施形態によるエアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成組成物。
102. 1つ以上の更なる活性物質及び/又は香料、並びに任意選択で1つ以上の他の機能性材料を更に含む、実施形態101のエアロゾル生成組成物。
103. 1つ以上の他の機能性材料を更に含む、実施形態101又は102のエアロゾル生成組成物。
104. 他の機能性材料が、1つ以上のpH調節剤、着色剤、保存剤、結合剤、安定剤及び/又は酸化防止剤を含む、実施形態102又は103のエアロゾル生成組成物。
105. (WWBで)約50~100重量%のエアロゾル生成材料を含む、実施形態101~104のいずれかのエアロゾル生成組成物。
106. (WWBで)約50~90重量%のエアロゾル生成材料を含む、実施形態105のエアロゾル生成組成物。
107. (WWBで)約60~100重量%のエアロゾル生成材料を含む、実施形態105のエアロゾル生成組成物。
108. (WWBで)約60~95重量%のエアロゾル生成材料を含む、実施形態107のエアロゾル生成組成物。
109. (WWBで)約70~100重量%のエアロゾル生成材料を含む、実施形態107のエアロゾル生成組成物。
110. (WWBで)約70~95重量%のエアロゾル生成材料を含む、実施形態109のエアロゾル生成組成物。
111. (WWBで)約70~90重量%のエアロゾル生成材料を含む、実施形態110のエアロゾル生成組成物。
112. エアロゾル生成材料からなるか、又はエアロゾル生成材料から本質的になる、実施形態101~104のいずれかのエアロゾル生成組成物。
112A. エアロゾル生成材料が設置されるキャリアを含む、実施形態101~112のいずれかのエアロゾル生成組成物。
112B. キャリアが金属箔を含む、実施形態112Aのエアロゾル生成組成物。
112C. キャリアがアルミニウム箔を含む、実施形態112Bのエアロゾル生成組成物。
113. 非燃焼型エアロゾル供給デバイスに使用される消耗品であって、実施形態101~112のいずれかのエアロゾル生成組成物を含む、消耗品。
113A. タバコを含まない、実施形態113の消耗品。
113B. エアロゾル生成組成物が、実施形態1~100のいずれかのエアロゾル生成材料からなる、実施形態113~113Aの消耗品。
113C. 単一のエアロゾル生成組成物を含む、実施形態113~113Bの消耗品。
114. 実施形態113の消耗品及び非燃焼型エアロゾル供給デバイスを備える非燃焼型エアロゾル供給システム。
115. 非燃焼型エアロゾル供給デバイスが非燃焼加熱式デバイスである、実施形態113の非燃焼型エアロゾル供給デバイスに使用される消耗品、又は実施形態114の非燃焼型エアロゾル供給システム。
116. 非燃焼型エアロゾル供給デバイスが電子タバコハイブリッドデバイスである、実施形態113の非燃焼型エアロゾル供給デバイスに使用される消耗品、又は実施形態114の非燃焼型エアロゾル供給システム。
117. 実施形態1~25、31~50及び68~100のいずれかに定義されるエアロゾル生成材料を形成する方法であって、
(a)、ゲル化剤、エアロゾル形成材料、ニコチン、酸、溶媒及びエアロゾル生成材料の任意の任意選択の更なる成分を含むスラリーを用意するステップと、
(b)スラリーの層を形成するステップと、
(c)任意選択で、スラリーの層を固化させるステップと、
(d)スラリーを乾燥させて、エアロゾル生成材料を形成するステップと
を備える、方法。
118. 実施形態26~100のいずれかに定義されるエアロゾル生成材料を形成する方法であって、
(a)、ゲル化剤、エアロゾル形成材料、ニコチン塩、溶媒及びエアロゾル生成材料の任意の任意選択の更なる成分を含むスラリーを用意するステップと、
(b)スラリーの層を形成するステップと、
(c)任意選択で、スラリーの層を固化させるステップと、
(d)スラリーを乾燥させて、エアロゾル生成材料を形成するステップと
を備える、方法。
119. 溶媒が水を含む、実施形態117又は118の方法。
120. 溶媒が、水から本質的になるか、又は水からなる、実施形態117又は118の方法。
121. スラリーが、(WWBで)約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、又は90重量%の溶媒を含む、実施形態117~120の方法、又は実施形態1~100のいずれかのスラリー。
【実施例
【0233】
エアロゾル生成材料(AM)の例示的な非限定配合物を、以下の表に示す。
【0234】
【表1】


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】