(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】大規模エネルギー貯蔵用モジュール
(51)【国際特許分類】
H02H 7/18 20060101AFI20240426BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
H02H7/18
H02J7/00 S
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023573624
(86)(22)【出願日】2021-05-31
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 EP2021064573
(87)【国際公開番号】W WO2022253407
(87)【国際公開日】2022-12-08
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523380173
【氏名又は名称】ヒタチ・エナジー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HITACHI ENERGY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハスラー,ジーン-フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】シュタインク,ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】インニェストレーム,グンナル
(72)【発明者】
【氏名】スベンソン,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】メン,レシュアン
(72)【発明者】
【氏名】バイ,ハオフェン
(72)【発明者】
【氏名】ウー,トン
(72)【発明者】
【氏名】スン,セオドア
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
【Fターム(参考)】
5G053AA01
5G053AA09
5G053AA14
5G053BA01
5G053BA04
5G053BA06
5G053CA03
5G053FA01
5G503BA03
5G503BA04
5G503BB03
5G503FA16
5G503FA17
5G503FA18
(57)【要約】
第1の端子(110)および第2の端子(112)と、1つまたは複数のスーパーキャパシタ(124)の配列(122)を含むスーパーキャパシタ分岐(120)と、直列に接続された少なくとも第1のバイパススイッチ(132)および抵抗(134)を含む抵抗バイパス分岐(130)とを含む、エネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュール(100)が提供される。スーパーキャパシタ分岐および抵抗バイパス分岐は、第1の端子と第2の端子との間に並列に接続される。そのようなモジュールの制御方法、およびいくつかのそのようなモジュールを含むエネルギー貯蔵システムも提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュール(100)であって、
第1の端子(110)および第2の端子(112)と、
1つまたは複数のスーパーキャパシタ(124)の配列(122)を含むスーパーキャパシタ分岐(120)と、
直列に接続された少なくとも第1のバイパススイッチ(132)および抵抗(134)を含む抵抗バイパス分岐(130)と
を備え、
前記スーパーキャパシタ分岐および前記抵抗バイパス分岐が、前記第1の端子と前記第2の端子との間に並列に接続される、
モジュール(100)。
【請求項2】
少なくとも第2のバイパススイッチ(142)を含む直接バイパス分岐(140)をさらに備え、前記直接バイパス分岐部も、前記第1の端子と前記第2の端子との間に、前記スーパーキャパシタ分岐および前記抵抗バイパス分岐と並列に接続される、請求項1に記載のモジュール(101)。
【請求項3】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに前記第1の端子および前記第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたヒューズが存在しない、請求項1または2に記載のモジュール。
【請求項4】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに前記第1の端子および前記第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたスイッチまたは回路遮断器が存在しない、請求項1~3のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項5】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに前記第1の端子および前記第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたヒューズ、スイッチ、または回路遮断器が存在しない、請求項1または2に記載のモジュール。
【請求項6】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列が、前記第1の端子と前記第2の端子との間に直接接続される、先行する請求項のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項7】
ダイオード(152)のアレイ(150)をさらに備え、前記ダイオードのアレイ内の各ダイオード(152)が、前記1つまたは複数のスーパーキャパシタのうちの少なくとも1つのスーパーキャパシタにわたって逆に接続される、先行する請求項のいずれか1項に記載のモジュール(102、103、104)。
【請求項8】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列が、直列に接続された2つ以上のスーパーキャパシタを含む、先行する請求項のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項9】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列が、並列に接続された2つ以上のスーパーキャパシタを含む、先行する請求項のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項10】
先行する請求項のいずれか1項に記載のモジュールを動作させる方法(200)であって、
a)前記1つまたは複数のスーパーキャパシタに関連する障害の発生を検出すること(S210)と、
b)前記第1のバイパススイッチを閉じることによって前記1つまたは複数のスーパーキャパシタ内の残りのエネルギーを低下させ(S220)、それによって前記抵抗を通して前記1つまたは複数のスーパーキャパシタを放電させることと
を含む、方法(200)。
【請求項11】
c-i)前記1つまたは複数のスーパーキャパシタ内の前記残りのエネルギーが特定の閾値を下回っているかどうかを判定すること(S230)と、
c-ii)前記残りのエネルギーが前記特定の閾値を下回っていると判定すると、前記第2のバイパススイッチを閉じることによって前記1つまたは複数のスーパーキャパシタを直接バイパスすること(S240)と
をさらに含む、請求項2に従属するときの請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記障害が、前記1つまたは複数のスーパーキャパシタのうちの少なくとも1つにわたる短絡である、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
直列に接続された請求項1~9のいずれか1項に記載の複数(310)のモジュール(312)と、請求項10~12のいずれか1項に記載の方法に従って前記モジュールのうちの少なくとも1つを制御するための制御手段(320)とを備える、エネルギー貯蔵システム(300)。
【請求項14】
直列に接続された請求項1~9のいずれか1項に記載の少なくとも第2の複数(340)のモジュール(312)をさらに備え、前記第1の複数のモジュールおよび前記少なくとも第2の複数のモジュールが並列に接続される、請求項13に記載のエネルギー貯蔵システム(301)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、一般に、電力網安定化のためのエネルギー貯蔵の分野に関する。詳細には、本開示は、エネルギー貯蔵システムにおける障害対処に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
電気エネルギーの生産と消費の両方が時間とともに変化するので、電力網の安定化は課題となる場合がある。生産および消費の様々なピークを補償するために、現代の電力網は、低需要の期間中に生産されたエネルギーが少なくとも一時的に貯蔵され、その後の高需要の期間中に後で放出可能な様々な形態のエネルギー貯蔵を含む場合がある。そのようなエネルギー貯蔵は、大規模な水力発電ダムから小規模な蓄電池群までのすべてを含んでもよい。
【0003】
充電式バッテリの代替として、スーパーキャパシタは実現性がある選択肢として提示されている。それらの構造に起因して、スーパーキャパシタは、充電式バッテリよりも速く充電を受け入れ放出することができ、より多くの充電サイクルおよび放電サイクルに耐えることもできる。貯蔵能力の向上を可能にするために、複数のスーパーキャパシタは、(直列および/または並列に)互いに接続されて、大規模エネルギー貯蔵システムを形成することができる。
【0004】
しかしながら、スーパーキャパシタに基づく大規模エネルギー貯蔵はまた、障害保護能力と、障害の場合でも中断されないサービスを提供する能力の両方において、課題をもたらす場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
上記の課題を少なくとも部分的に克服するために、本開示は、エネルギー貯蔵システム(およびそれを動作/制御する方法)で使用するためのモジュール、および独立請求項によって定義されるエネルギー貯蔵システムを提供する。モジュール、エネルギー貯蔵システム、および方法のさらなる実施形態は、従属請求項によって定義される。
【0006】
本開示の第1の態様によれば、エネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュールが提供される。モジュールは、第1の端子および第2の端子を備え、それらを介してモジュールは、例えば1つもしくは複数の他のモジュールおよび/または送電網に接続され得る。モジュールは、1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列を含むスーパーキャパシタ分岐をさらに備える。モジュールは、直列に接続された少なくとも第1のバイパススイッチおよび抵抗を含む抵抗バイパス分岐をさらに備える。モジュール内で、スーパーキャパシタ分岐および抵抗バイパス分岐は、第1の端子と第2の端子との間に並列に接続される。
【0007】
本明細書で使用される「スーパーキャパシタ」という用語は、通常のコンデンサよりも高い容量値を有するが、電圧限界が低いコンデンサを指す。そのようなスーパーキャパシタは、通常の(電解)コンデンサと充電式バッテリとの間のギャップを埋める。スーパーキャパシタは、「ウルトラキャパシタ」または「電気化学二重層コンデンサ(EDLC)」と呼ばれる場合もある。
【0008】
モジュール内で(例えば、スーパーキャパシタ分岐内のスーパーキャパシタのうちの1つまたは複数にわたる短絡などの)障害が発生した場合、スーパーキャパシタ分岐の残りのエネルギーが抵抗を介して放電/消耗され得るように、バイパススイッチが閉じられる場合がある。故障したモジュール内のエネルギーを低下させるかまたは空にすることにより、障害はクリアされる場合があり、例えば、モジュールが一部を形成するエネルギー貯蔵システムの動作は、少なくとも一時的に意図されたように動作し続けることができる。
【0009】
1つまたは複数の実施形態では、モジュールは、少なくとも第2のバイパススイッチを含む直接バイパス分岐をさらに備えてもよい。直接バイパス分岐は、第1の端子と第2の端子との間に、スーパーキャパシタ分岐および抵抗バイパス分岐と並列に接続される場合もある。本明細書では、「直接バイパス分岐」という用語は、抵抗バイパス分岐に見られるような直列接続抵抗に依存しない(またはそれを含まない)分岐を指す。
【0010】
直接バイパス分岐は、モジュールおよびスーパーキャパシタ分岐を完全にバイパスするために、(第2のバイパススイッチを閉じることによって)作動され得る。これは、例えば、抵抗バイパス分岐内の抵抗を介して十分なエネルギーが放電/消耗された後に行われてもよい。例えば、最初に第1のバイパススイッチを閉じ、抵抗を介してエネルギーを放電し、次いで十分なエネルギーが放電されると第2のバイパススイッチを閉じることによってモジュール/スーパーキャパシタ分岐をバイパスすることが想定され得る。本明細書では、十分なエネルギーが放電/消耗されたことにより、例えば、スーパーキャパシタ分岐内の残りのエネルギーが低エネルギーである状況に対応することができ、その結果、第2のバイパススイッチの閉鎖はいかなる安全上のリスクも引き起こさない。
【0011】
本明細書では、「バイパススイッチ」は、少なくとも回路を閉じるには十分であるが、回路を開くには必ずしも十分ではないスイッチを指す。言い換えれば、バイパススイッチは、高電流経路を遮断することが可能な回路遮断器である必要はない。
【0012】
1つまたは複数の実施形態では、モジュールは、1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに第1の端子および第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたヒューズまたは同様の構成部品が存在しないようなものであってもよい。
【0013】
本開示は、例えば、従来の充電式バッテリの代わりにスーパーキャパシタを使用することにより、スーパーキャパシタ分岐内にヒューズなどを挿入する必要性を回避することが可能になり、それによって回路の複雑さが低減され、例えば、製造コストが低減されるという洞察を与える。
【0014】
1つまたは複数の実施形態では、モジュールは、1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに第1の端子および第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたスイッチまたは回路遮断器が存在しないようなものであってもよい。これにより、回路の複雑さおよび製造コストをさらに低減することができる。
【0015】
1つまたは複数の実施形態では、モジュールは、1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに第1の端子および第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたヒューズも、スイッチも、回路遮断器も存在しないようなものであってもよい。これにより、複雑さおよび製造コストをさらにいっそう低減することができる。
【0016】
1つまたは複数の実施形態では、モジュールは、1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列が、第1の端子と第2の端子との間に直接、すなわちそれらの間に(スイッチ、ブレーカ、ヒューズ、抵抗などの)いかなる他の電気部品も介さずに接続されるようなものであってもよい。これにより、回路の複雑さおよび製造コストをさらにいっそう低減することができる。
【0017】
1つまたは複数の実施形態では、モジュールはダイオードのアレイをさらに備えてもよい。アレイ内で、各ダイオードは、1つまたは複数のスーパーキャパシタのうちの少なくとも1つのスーパーキャパシタにわたって逆に接続されてもよい。
【0018】
ダイオードのアレイを設けることにより、例えば、第1のバイパススイッチが閉じているときの放電中に、過剰な電圧がスーパーキャパシタにわたって印加されることを防止することができる。印加される負電圧は、例えば、ダイオードの順電圧によって制限される場合がある。
【0019】
1つまたは複数の実施形態では、1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列は、直列に接続された2つ以上のスーパーキャパシタを含んでもよい。スーパーキャパシタの数は、例えば、蓄積電圧容量などに関する特定の要件に一致するように選択され得、より高いそのような電圧は、複数のスーパーキャパシタの直列接続によって取得され得ることが想定される。
【0020】
1つまたは複数の実施形態では、1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列は、並列に接続された2つ以上のスーパーキャパシタを含んでもよい。スーパーキャパシタの数は、例えば、電流供給容量などに関する特定の要件に一致するように選択され得、より高いそのような電流供給容量は、複数のスーパーキャパシタの並列接続によって取得され得ることが想定される。
【0021】
もちろん、複数のスーパーキャパシタの直列接続および並列接続を組み合わせることも想定される。例えば、特定の蓄積電圧は、直列に接続された特定の数のスーパーキャパシタのストリングによって取得され得る。特定の電流供給容量は、並列に接続された特定の数のそのようなストリングによって取得され得る。もちろん、他の変形形態も想定される。
【0022】
本開示の第2の態様によれば、第1の態様による(またはその任意の実施形態による)モジュールを動作させる方法が提供される。方法は、モジュールの1つまたは複数のスーパーキャパシタに関連する障害の発生を検出することを含む。方法は、第1のバイパススイッチを閉じることによって1つまたは複数のスーパーキャパシタ内の残りのエネルギーを低下させ、それによって抵抗を通して/介して1つまたは複数のスーパーキャパシタを放電することをさらに含む。
【0023】
本明細書に前述されたように、そのような方法は、モジュール内の障害がエネルギー貯蔵システム内の他のモジュールに悪影響を及ぼすことから妨げられ得るように、モジュールのスーパーキャパシタ分岐内の残りのエネルギーを十分に低減することができる。
【0024】
障害の検出は、例えば、コントローラなどにより、および/またはスーパーキャパシタの内部診断に基づいて実行することができる。例えば、短絡障害は、1つまたは複数のスーパーキャパシタの両端の電圧を測定することによって検出され、短絡に起因するそのような電圧の(突然の)減少によって示される場合がある。概して、本明細書では、「モジュール内の障害」または「1つもしくは複数のスーパーキャパシタに関連する障害」はまた、例えば制御ユニットとの通信の喪失、スーパーキャパシタまたはバスバーの過熱などの短絡以外の障害を含む場合がある。本明細書では明示的に述べられていないが、第1のバイパススイッチを閉じて抵抗を使用することによって、スーパーキャパシタのエネルギーを放電して対処され得る他の障害も想定される。
【0025】
1つまたは複数の実施形態では、方法は、1つまたは複数のスーパーキャパシタ内の残りのエネルギーが特定の閾値を下回っているかどうかを判定することをさらに含んでもよい。方法は、残りのエネルギーが特定の閾値を下回っていると判定すると、第2のバイパススイッチを閉じることによって1つまたは複数のスーパーキャパシタを直接バイパスすることをさらに含んでもよい。
【0026】
1つまたは複数の実施形態では、障害は、1つまたは複数のスーパーキャパシタのうちの少なくとも1つにわたる短絡であり得る。
【0027】
本開示の第3の態様によれば、エネルギー貯蔵システムが提供される。エネルギー貯蔵システムは、第1の態様(またはその任意の実施形態)の複数のモジュールと、第2の態様(またはその任意の実施形態)の方法に従ってモジュールのうちの少なくとも1つを制御するための制御手段(例えば、コンピュータ実装コントローラ)とを備える。本明細書では、「制御手段」は、障害の検出と、例えば様々なバイパススイッチなどの命令および制御の両方に必要なすべての手段を含むことが想定される。
【0028】
1つまたは複数の実施形態では、エネルギー貯蔵システムは、直列に接続された第1の態様(またはその任意の実施形態)による少なくとも第2の複数のモジュールをさらに備える。第1の複数のモジュールおよび第2の複数のモジュールは、本明細書に前述されたように並列に接続される。
【0029】
本開示は、特許請求の範囲に列挙された特徴のすべての可能な組み合わせに関する。第1の態様に従って記載された目的および特徴は、第2の態様および/または第3の態様に従って記載された目的および特徴と組み合わせ可能であるか、またはそれらに置き換えられてもよく、その逆も可能である。
【0030】
本開示の様々な実施形態のさらなる目的および利点は、例示的な実施形態によって以下に記載される。
【0031】
図面の簡単な説明
添付図面を参照して例示的な実施形態が以下に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1a】本開示によるエネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュールの様々な例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図1b】本開示によるエネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュールの様々な例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図1c】本開示によるエネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュールの様々な例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図1d】本開示によるエネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュールの様々な例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図1e】本開示によるエネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュールの様々な例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図2a】本開示によるモジュールを動作させる方法の様々な例示的な実施形態のフローを概略的に示す図である。
【
図2b】本開示によるモジュールを動作させる方法の様々な例示的な実施形態のフローを概略的に示す図である。
【
図3】本開示によるエネルギー貯蔵システムの例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図面において、特に明記しない限り、同様の参照番号は同様の要素に使用される。反対のことが明示的に述べられていない限り、図面は、例示的な実施形態を図示するために必要な要素のみを示すが、他の要素は、明確にするために省略されるか、または示唆されるだけでもよい。図に示されたように、要素および領域のサイズは、例示目的で誇張され、したがって、実施形態の一般的な構造を示すために提供される場合がある。
【0034】
詳細な説明
次に、
図1a~
図1eを参照して、本開示によるモジュールの概念がより詳細に記載される。
【0035】
図1aは、エネルギー貯蔵システム(図示せず)の一部として含まれる場合があるモジュール100の例示的な実施形態を概略的に示す。モジュール100は、第1の端子110および第2の端子112を含む。端子110および112は、例えば、エネルギー貯蔵システムの一部として、モジュールを1つもしくは複数の他のモジュールに、および/または電力網に接続するために使用される場合がある。
【0036】
スーパーキャパシタ分岐120は、第1の端子110と第2の端子112との間に接続され、少なくとも1つのスーパーキャパシタ124を含む配列122を含む。モジュール100では、単一のスーパーキャパシタ124のみが
図1aに示されているが、配列122は2つ以上のスーパーキャパシタも含む場合があることが想定される。その場合、スーパーキャパシタ分岐120における配列122内のスーパーキャパシタ124は、特定の電圧および/または電流供給要件を満たすために、必要に応じて直列および/または並列に接続されてもよい。
【0037】
抵抗バイパス分岐130も、第1の端子110と第2の端子112との間に、すなわちスーパーキャパシタ分岐120と並列に接続される。抵抗バイパス分岐130は、
図1aに示されたように直列に接続された第1のバイパススイッチ132および抵抗134を含む。
【0038】
本明細書に前述されたように、スーパーキャパシタ124の配列122内で(例えば短絡などの)障害が発生した場合、配列122内の残りのエネルギーは、第1のバイパススイッチ132を閉じることによって抵抗134を介して排出/消耗される場合がある。この手順は、少なくとも配列122内の残りのエネルギーが特定の閾値を下回るまで継続する場合がある。
【0039】
図1bは、モジュール101の別の例示的な実施形態を概略的に示す。
図1aを参照して記載されたモジュール100の要素/構成部品に加えて、モジュール101は、第1の端子110と第2の端子112との間に、またスーパーキャパシタ分岐120および抵抗バイパス分岐130と並列に接続された直接バイパス分岐140をさらに含む。直接バイパス分岐140は、第2のバイパススイッチ142を含む。配列122の残りのエネルギーが(第1のバイパススイッチ132の閉鎖に起因して抵抗134を介して排出/消耗した後に)特定の閾値を下回ると、第2のバイパススイッチ142が閉じられ、それによりモジュール100を完全にバイパスできることが想定される。そうすることにより、障害の場合、モジュールは、例えば、モジュール101が一部を形成するエネルギー貯蔵システム(図示せず)内の他のモジュールの機能と干渉しないようにバイパスされ得る。
【0040】
図1aおよび
図1bを参照して、モジュール100および101の配列122内の障害は、このように、例えばスーパーキャパシタ分岐120内の配列122と直列の(ヒューズ、追加のスイッチなどの)他の構成部品を必要とせずに対処され得ることに留意されたい。これは、エネルギー貯蔵用の手段として、例えば従来の充電式バッテリの代わりにスーパーキャパシタ124を使用することにより、(例えばヒューズなどの)そのような追加の構成部品を回路に含まないことが可能になるという洞察の結果である。本明細書に前述されたように、そのような追加の構成部品を除外することにより、例えば設置面積を小さくし、例えば製造コストを低減した、より複雑でない回路を可能にすることができる。
【0041】
モジュール100および101のいくつかの実施形態では、スーパーキャパシタ分岐120内に配列122と直列に接続されたヒューズが少なくとも存在しないことが想定される。いくつかの実施形態では、スーパーキャパシタ分岐120内に配列122と直列に接続されたスイッチ(または回路遮断器)が少なくとも存在しないことが想定される。いくつかの実施形態では、スーパーキャパシタ分岐120内に配列122と直列に接続されたヒューズもスイッチ(または回路遮断器)も存在しないことが想定される。すべてのそのような実施形態内で、「配列と直列ではない何か」は、配列122と第1の端子110および第2の端子112のいずれかとの間にそのような「何か」が存在しないと解釈されるべきである。したがって、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のスーパーキャパシタ124の配列122は、第1の端子110と第2の端子112との間に直接接続されてもよい。本明細書では、もちろん、「直接」は、例えば接続ワイヤ、バスバーなどが存在することを含むが、抵抗器、スイッチ、ヒューズなどの追加の電気部品を含まない。
【0042】
本明細書では、「バイパススイッチ」は、例えば、断路器、回路遮断器、または電子スイッチであるように想定される。前述されたように、そのようなバイパススイッチは、必ずしもより大きい電流を遮断できる必要はなく、その場合、電子スイッチで十分であり、より高価で複雑な断路器および/または回路遮断器に対する必要性を低減することができる。
【0043】
図1cは、ダイオード152のアレイ150をさらに含む(スーパーキャパシタ分岐120以外のいかなる分岐も図示されていない)モジュール102のさらなる例示的な実施形態を概略的に示す。各ダイオード152は、それぞれのスーパーキャパシタ124にわたって(極性に関して)逆に接続される。本明細書に前述されたように、ダイオードアレイ150は、障害中に(抵抗バイパス分岐内の抵抗を介して)スーパーキャパシタ124の放電中に現れ得る負電圧に起因するスーパーキャパシタ124への損傷を防止するのに役立つことができる。ダイオード152をスーパーキャパシタ124にわたって逆に接続することにより、放電中に生成された負電圧は、ダイオード152をオンにし、負電圧の振幅がダイオード152の順電圧よりも大きくなるのを防止することができる。
【0044】
図1dおよび
図1eは、それぞれ、モジュール103および104のさらなる例示的な実施形態を概略的に示す。モジュール103では、スーパーキャパシタ分岐120は、各々が直列に接続された複数のスーパーキャパシタ124を含む2つのサブ分岐125および126を含む。各サブ分岐125および126には、各々がそれぞれのスーパーキャパシタ124にわたって逆に接続されたダイオード152を含む、それぞれのダイオードアレイ155および156がさらに設けられる。モジュール104では、スーパーキャパシタ分岐120は、スーパーキャパシタの直列接続ブロックを含み、各ブロックは、直列接続スーパーキャパシタ124の1つまたは複数の並列ストリングを含む。ブロックごとに、ダイオードアレイ150のダイオード152は、ブロックにわたって逆に接続される。ここで、各ダイオードは、2つ以上のスーパーキャパシタにわたって逆に接続される。
【0045】
ダイオードが含まれていない場合、本明細書に記載されたモジュールのスーパーキャパシタ分岐は、モジュール103および/または104内の(すなわち、2つの並列サブ分岐を有する、および/または直列接続スーパーキャパシタの並列ストリングの直列接続ブロックを有する)ように依然として構成され得ることも想定される。スーパーキャパシタ分岐120の他の構成も想定され、配列122内のスーパーキャパシタ124は、例えば蓄積電圧および/または供給電流に関して要求される性能を満たすように設けられ接続される。少なくとも抵抗バイパス分岐を(場合によっては直接バイパス分岐も)使用するという考えは、
図1c~
図1eに示された実施形態に記載されたスーパーキャパシタ分岐120のすべてのそのような構成に適用される。
【0046】
次に、
図2aおよび
図2bを参照して、本明細書に記載されたモジュールを動作させる方法がより詳細に記載される。
【0047】
図2aは、方法200の例示的な実施形態のフローを概略的に示す。ステップS210において、方法200は、モジュール内の1つまたは複数のスーパーキャパシタに関連する障害が発生しているかどうかを検出することを含む。障害が発生していないと判定された場合、方法200は、矢印212によって示されたようにスーパーキャパシタを監視し続けることができる。一方、障害が発生していると判定された場合、方法200は、矢印214によって示されたようにさらなるステップS220に進むことができる。
【0048】
障害を検出することは、例えば、スーパーキャパシタキャビネット/システムからである可能性があり、例えば、電流および/または電圧の測定値に基づく場合があり、または例えば、スーパーキャパシタの内部診断に基づくバッテリ管理システム(BMS)による場合がある。電圧測定値は、例えば、電圧の突然の低下を示す場合があり、それは、例えば短絡が発生したことを示す場合がある。同様に、電流測定値は、例えば、電流の突然の増加を示す場合があり、それも、例えば短絡障害を示す場合がある。電圧が障害を示すことになるかどうかは、例えば、スーパーキャパシタの製造業者によって提供される仕様などに従って解明される場合がある。本明細書に前述されたように、障害は、必ずしも短絡障害である必要はない。本開示内で想定される他のタイプの障害には、例えば、BMS通信の喪失、スーパーキャパシタの過熱、スーパーキャパシタキャビネットバスバーの過熱などが含まれる。
【0049】
ステップS220は、抵抗バイパス分岐内の第1のバイパススイッチを閉じることにより、モジュールの(1つまたは複数の)スーパーキャパシタ内の残りのエネルギーを低下させることを含む。そうすることにより、スーパーキャパシタは、抵抗バイパス分岐の抵抗を通して放電され得、それにより、障害は、同じエネルギー貯蔵システム内の他のモジュールに悪影響を及ぼすことなく対処され得る。
【0050】
図2bは、方法201の別の例示的な実施形態のフローを概略的に示す。方法201では、追加のステップS230は、(1つまたは複数の)スーパーキャパシタ内の残りのエネルギーが特定の閾値を下回っているかどうかを判定することを含む。残りのエネルギーが依然として特定の閾値よりも高いと判定された場合、方法201は、例えば、閾値に達するまで(矢印216によって示されたように)待機することができる。残りのエネルギーが特定の閾値を下回っていると判定された場合、方法201は、(矢印218によって示されたように)ステップS240に進むことができ、次いで、スーパーキャパシタは、本明細書に前述されたように、直接バイパス分岐内の第2のバイパススイッチを閉じることによって直接バイパスされる。次いで、モジュールは完全にバイパスされ得、電流は、もはやモジュールの抵抗バイパス分岐の抵抗を通って流れる必要はない。
【0051】
次に、
図3を参照して、本開示によるエネルギー貯蔵システムが記載される。
図3は、直列に接続された複数310のモジュール312を含むエネルギー貯蔵システム300を概略的に示す。システム300はまた、モジュール312のうちの少なくとも1つを制御するための(例えば、コンピュータ実装コントローラなどの)制御手段320を含む。
図3には示されていないが、システム300はまた、例えばモジュール312内で障害が発生しているかどうかを検出するために必要な手段を含み、したがって制御手段320は、モジュール312が本明細書に記載された方法、例えば
図2aおよび
図2bを参照して上述された方法200および201のいずれか1つに従って制御され得るようなものであることが想定される。いくつかの実施形態では、制御手段320が代わりにモジュール312の一部を形成することができること、すなわち各モジュール312がそれ自体の内部制御手段320を有することができることが想定される。
【0052】
システム300は、例えば電力需要が高いときに電力網330の安定化を実現するために、例えば電力網330に接続される場合がある。一例として、電力需要が低い時間の間、エネルギー貯蔵システムは、モジュール312内のスーパーキャパシタを充電するために網330から電力を受け取ることができる。網330に対する電力需要が高い時間の間、増加した需要は、モジュール312のスーパーキャパシタから網330に電力を供給する代わりに、システム300によって補償される場合がある。電力網330がAC電力網である場合、電力網330への接続は、AC/DC変換段332を介して実現されてもよい。
図3には明示的に示されていないが、そのようなAC/DC変換段332は、制御目的のために、制御手段320にも接続され得ることが想定される。
【0053】
図3に示されたように、システム300はまた、(例えば本明細書に記載されたように)少なくとも1つのさらなる複数340の直列接続モジュールを含んでもよい。さらなる複数340は、複数310と直列に接続されてもよい。
【0054】
要約すると、スーパーキャパシタの使用は、(例えば従来の充電式バッテリと比較して、スーパーキャパシタの充電/放電の点でより速い応答時間に起因する)より高速な安定化を可能にすることができ、また、スーパーキャパシタがそのような充電/放電サイクルの数の増加に対処することができるので、信頼性の向上を可能にすることができる。本明細書に記載されたモジュール、そのための制御方法、ならびにエネルギー貯蔵システムは、モジュール内の障害(例えば、短絡)が適切に対処され、モジュールがさらに完全にバイパスされ得るという点で改善された信頼性を実現し、その結果、他のモジュールの動作はそのような障害の発生によって悪影響を受けず、その結果、システムは全体としてその後も依然利用可能であり得る。各モジュールは、障害に対処する独自の手段(1つまたは複数のバイパス分岐)を有するので、障害対処はエネルギー貯蔵システム内で分散されてもよい。さらに、使用される場合、本明細書に記載された1つまたは複数のダイオードは、負電圧に対するさらなる保護を実現する。
【0055】
特徴および要素が特定の組み合わせで上述されているが、各特徴または要素は、他の特徴および要素なしで単独で、または他の特徴および要素の有無にかかわらず様々な組み合わせで使用されてもよい。
【0056】
さらに、開示された実施形態に対する変形形態は、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の学習から、特許請求された発明を実践する際に当業者によって理解および達成され得る。特許請求の範囲において、「備える」および「含む」という語は他の要素を排除せず、不定冠詞「a」または「an」は複数を排除しない。特定の特徴が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの特徴の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー貯蔵システムで使用するためのモジュール(100)であって、
第1の端子(110)および第2の端子(112)と、
1つまたは複数のスーパーキャパシタ(124)の配列(122)を含むスーパーキャパシタ分岐(120)と、
直列に接続された少なくとも第1のバイパススイッチ(132)および抵抗(134)を含む抵抗バイパス分岐(130)と
を備え、
前記スーパーキャパシタ分岐および前記抵抗バイパス分岐が、前記第1の端子と前記第2の端子との間に並列に接続さ
れ、
少なくとも第2のバイパススイッチ(142)を含むものの、直列接続された抵抗には依存しない、または前記直列接続された抵抗を含まない直接バイパス分岐(140)をさらに備え、前記直接バイパス分岐部も、前記第1の端子と前記第2の端子との間に、前記スーパーキャパシタ分岐および前記抵抗バイパス分岐と並列に接続され、
前記第1のバイパススイッチは、前記1つまたは複数のスーパーキャパシタに関連する障害の発生に応じて閉じるように構成されて、前記抵抗を通して前記1つまたは複数のスーパーキャパシタを放電させ、それによって前記1つまたは複数のスーパーキャパシタ内の残りのエネルギーを低下させ、
前記第2のバイパススイッチは、続いて、前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの前記残りのエネルギーが特定の閾値を下回っていることに応じて、前記1つまたは複数のスーパーキャパシタを直接バイパスするために閉じるように構成される、
モジュール(100)。
【請求項2】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに前記第1の端子および前記第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたヒューズが存在しない、請求項
1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに前記第1の端子および前記第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたスイッチまたは回路遮断器が存在しない、請求項1~
2のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項4】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列ならびに前記第1の端子および前記第2の端子のいずれか1つと直列に接続されたヒューズ、スイッチ、または回路遮断器が存在しない、請求項
1に記載のモジュール。
【請求項5】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列が、前記第1の端子と前記第2の端子との間に直接接続される
、請求項
1~4のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項6】
ダイオード(152)のアレイ(150)をさらに備え、前記ダイオードのアレイ内の各ダイオード(152)が、前記1つまたは複数のスーパーキャパシタのうちの少なくとも1つのスーパーキャパシタにわたって逆に接続される
、請求項
1~5のいずれか1項に記載のモジュール(102、103、104)。
【請求項7】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列が、直列に接続された2つ以上のスーパーキャパシタを含む
、請求項
1~6のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項8】
前記1つまたは複数のスーパーキャパシタの配列が、並列に接続された2つ以上のスーパーキャパシタを含む
、請求項
1~7のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項9】
第1の端子(110)および第2の端子(112)を含むモジュールを動作させる方法(200)であって、
スーパーキャパシタ分岐(120)が、1つまたは複数のスーパーキャパシタ(124)の配列(122)を含み、抵抗バイパス分岐(130)が、直列に接続された少なくとも第1のバイパススイッチ(132)および抵抗(134)を含み、前記スーパーキャパシタ分岐および前記抵抗バイパス分岐が、前記第1の端子と前記第2の端子との間に並列に接続され、前記モジュールが、少なくとも第2のバイパススイッチ(142)を含む直接バイパス分岐(140)をさらに含み、前記直接バイパス分岐部も、前記第1の端子と前記第2の端子との間に、前記スーパーキャパシタ分岐および前記抵抗バイパス分岐と並列に接続され、前記方法は、
a)前記1つまたは複数のスーパーキャパシタに関連する障害の発生を検出すること(S210)と、
b)前記第1のバイパススイッチを閉じることによって前記1つまたは複数のスーパーキャパシタ内の残りのエネルギーを低下させ(S220)、それによって前記抵抗を通して前記1つまたは複数のスーパーキャパシタを放電させることと
、
c-i)前記1つまたは複数のスーパーキャパシタ内の前記残りのエネルギーが特定の閾値を下回っているかどうかを判定すること(S230)と、
c-ii)前記残りのエネルギーが前記特定の閾値を下回っていると判定すると、前記第2のバイパススイッチを閉じることによって前記1つまたは複数のスーパーキャパシタを直接バイパスすること(S240)と、
を含む、方法(200)。
【請求項10】
前記障害が、前記1つまたは複数のスーパーキャパシタのうちの少なくとも1つにわたる短絡である、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
直列に接続された請求項1~
8のいずれか1項に記載の複数(310)のモジュール(312)と、
請求項
9~
10のいずれか1項に記載の方法に従う
動作を実行するための手段とを備える、エネルギー貯蔵システム(300)。
【請求項12】
直列に接続された請求項1~
8のいずれか1項に記載の少なくとも第2の複数(340)のモジュール(312)をさらに備え、前記第1の複数のモジュールおよび前記少なくとも第2の複数のモジュールが並列に接続される、請求項1
1に記載のエネルギー貯蔵システム(301)。
【国際調査報告】