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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】船舶清掃ロボット
(51)【国際特許分類】
   B63B 59/10 20060101AFI20240501BHJP
   B62D 55/02 20060101ALI20240501BHJP
   B62D 55/104 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
B63B59/10 A
B62D55/02
B62D55/104
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552991
(86)(22)【出願日】2021-11-12
(85)【翻訳文提出日】2023-07-06
(86)【国際出願番号】 KR2021016585
(87)【国際公開番号】W WO2022103215
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】10-2020-0151809
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0155553
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517161566
【氏名又は名称】タスグローバル カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ドン ウク
(57)【要約】
本発明に係る船舶清掃ロボットは、スタビライザーによって前記第1キャタピラーモジュールおよび第2キャタピラーモジュールを後方水平ボディからそれぞれ上下方向に同一に対称回転させることができるため、いずれか1つが外力によって外壁と離隔しようとすると、対称状態がずれるようになり、後方水平ボディも共に外力に抵抗しながら離隔することを妨げ、船舶の外壁に密着した状態を維持することができるという長所がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方水平ボディ(420)、
前記後方水平ボディ(420)の右側に配置され、前記後方水平ボディ(420)に対して上下方向に相対回転可能に組み立てられ、船体を移動する推進力を提供する第1キャタピラーモジュール(501)、
前記後方水平ボディ(420)の左側に配置され、前記後方水平ボディ(420)に対して上下方向に相対回転可能に組み立てられ、船体を移動する推進力を提供する第2キャタピラーモジュール(502)、
前記後方水平ボディ(420)に配置され、前記第1キャタピラーモジュール(501)および第2キャタピラーモジュール(502)をそれぞれ上下方向に対称回転させるスタビライザー(600)を含む船舶清掃ロボット。
【請求項2】
前記第1キャタピラーモジュール(501)が前記後方水平ボディ(420)の右側に配置された第1モジュール回転軸(541)を介して上下方向に回転可能に配置され、
前記第2キャタピラーモジュール(502)が前記後方水平ボディ(420)の左側に配置された第2モジュール回転軸(542)を介して上下方向に回転可能に配置される請求項1に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項3】
前記第1キャタピラーモジュール(501)は、
前後方向に長く延長されて下側が開口された第1モジュールケース(511)、
前記第1モジュールケース(511)の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第1キャタピラー(521)、
前記第1モジュールケース(511)の内部に配置され、前記第1キャタピラー(521)を循環させる第1キャタピラー駆動装置、
前記第1モジュールケース(511)に配置され、前記後方水平ボディ(420)と回転可能に組み立てられる第1モジュール回転部(531)を含み、
前記第1モジュール回転軸(541)が前記第1モジュール回転部(531)と回転可能に組み立てられ、前記第1モジュール回転軸(541)が前後方向に配置される請求項2に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項4】
前記第1モジュール回転部(531)の下側に第1リアマグネット(rear magnet)(830)が配置され、前記第1リアマグネット(830)が前記第1モジュール回転軸(541)の右側に配置される請求項3に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項5】
前記第2キャタピラーモジュール(502)は、
前後方向に長く延長されて下側が開口された第2モジュールケース(512)、
前記第2モジュールケース(512)の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第2キャタピラー(522)、
前記第2モジュールケース(512)の内部に配置され、前記第2キャタピラー(522)を循環させる第2キャタピラー駆動装置、
前記第2モジュールケース(512)に配置され、前記後方水平ボディ(420)と回転可能に組み立てられる第2モジュール回転部(532)を含み、
前記第2モジュール回転軸(542)が前記第2モジュール回転部(532)と回転可能に組み立てられ、前記第2モジュール回転軸(542)が前後方向に配置される請求項2に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項6】
前記第2モジュール回転部(532)の下側に第2リアマグネット(840)が配置され、前記第2リアマグネット(840)が前記第2モジュール回転軸(542)の左側に配置される請求項5に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項7】
前記第1キャタピラーモジュール(501)は、
前後方向に長く延長されて下側が開口された第1モジュールケース(511)、前記第1モジュールケース(511)の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第1キャタピラー(521)、前記第1モジュールケース(511)の内部に配置され、前記第1キャタピラー(521)を循環させる第1キャタピラー駆動装置、前記第1モジュールケース(511)に配置され、前記後方水平ボディ(420)と回転可能に組み立てられる第1モジュール回転部(531)を含み、
前記第2キャタピラーモジュール(502)は、
前後方向に長く延長されて下側が開口された第2モジュールケース(512)、前記第2モジュールケース(512)の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第2キャタピラー(522)、前記第2モジュールケース(512)の内部に配置され、前記第2キャタピラー(522)を循環させる第2キャタピラー駆動装置、前記第2モジュールケース(512)に配置され、前記後方水平ボディ(420)と回転可能に組み立てられる第2モジュール回転部(532)を含む請求項1に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項8】
前記後方水平ボディ(420)は、上側に突出して配置された支持柱(supporting column)(450)をさらに含み、
前記スタビライザー(600)は、
前記支持柱(450)に回転可能に配置されたメインリンク(650)、
前記メインリンク(650)および支持柱(450)を回転可能に連結するメインリンク軸(655)、
前記メインリンク(650)および第1モジュールケース(511)にそれぞれ回転可能に組み立てられる第1リンク(610)、
前記メインリンク(650)および第2モジュールケース(512)にそれぞれ回転可能に組み立てられる第2リンク(620)、
前記メインリンク(650)および第1リンク(610)を回転可能に連結する第1-1ヒンジ(611)、
前記第1リンク(610)および第1モジュールケース(511)を回転可能に連結する第1-2ヒンジ(612)、
前記メインリンク(650)および第2リンク(620)を回転可能に連結する第2-1ヒンジ(621)、
前記第2リンク(620)および第2モジュールケース(512)を回転可能に連結する第2-2ヒンジ(622)を含む請求項7に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項9】
前記第1-2ヒンジ(612)が第1モジュール回転軸(541)より上側に配置され、
前記第2-2ヒンジ(622)が第2モジュール回転軸(542)より上側に配置される請求項8に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項10】
前記後方水平ボディ(420)の前方側に配置されたフロントボディ(200)、
前記フロントボディ(200)と回転可能に組み立てられたボディ軸(310)、
前記ボディ軸(310)の後端に配置され、前記後方水平ボディ(420)およびボディ軸(310)を連結させる連結ボディ(300)をさらに含み、
前記ボディ軸(310)が前後方向に配置され、
正面から見るとき、前記フロントボディ(200)が前記ボディ軸(310)を中心に時計方向または反時計方向に回転可能な請求項1に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項11】
前記連結ボディ(300)に結合され、上下方向に配置される連結垂直ボディ(410)をさらに含み、
前記後方水平ボディ(420)は、前記連結垂直ボディ(410)にリア水平軸(430)を中心にチルティング可能に組み立てられ、前記連結垂直ボディ(4 10)から左側および右側にそれぞれ延長され、
正面から見るとき、前記リア水平軸(430)が左右方向に配置され、前記連結垂直ボディ(410)が前記リア水平軸(430)を中心に前後方向に回転する請求項10に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項12】
前記後方水平ボディ(420)のフロント延長部(425)の底面に配置された第3リアマグネット(850)、
前記後方水平ボディ(420)のリア延長部(426)の底面に配置された第4リアマグネット(860)をさらに含む請求項11に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項13】
前記フロントボディ(200)は、
底面にフロントマグネット(810)が設置されるロアフロント部(210)、
前記ロアフロント部(210)から上側に突出して形成され、前記連結ボディ(300)と回転可能に結合されるアッパーフロント部(220)、
前記ロアフロント部(210)またはアッパーフロント部(220)のうちの少なくともいずれか1つから横方向に突出して形成されるフロントウイング(230、240)を含む請求項10に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項14】
前記アッパーフロント部(220)は、
前記ロアフロント部(210)から上側に延長される第1アッパーフロント部(221)、
前記第1アッパーフロント部(221)と結合/分離可能な第2アッパーフロント部(222)、
前記第1アッパーフロント部(221)の上側面から下側に凹状に形成され、前記ボディ軸(310)の底面が挿入されるロア溝(223)、
前記第2アッパーフロント部(222)の下側面から上側に凹状に形成され、前記ボディ軸(310)の上面が挿入されるアッパー溝(224)を含む請求項13に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項15】
前記ボディ軸(310)の前方側外周面から半径方向の外側に突出した第1結合ガイド(311)、
前記第1結合ガイド(311)から後方側に離隔して配置され、前記ボディ軸(310)の半径方向の外側に突出した第2結合ガイド(312)をさらに含む請求項14に記載の船舶清掃ロボット。
【請求項16】
前記フロント延長部(425)に回転可能に設けられる第1補助ホイール(441)および第2補助ホイール(442)のうちの少なくとも1つをさらに含み、
前記リア延長部(426)に回転可能に設けられる第3補助ホイール(443)および第4補助ホイール(444)のうちの少なくとも1つをさらに含む請求項12に記載の船舶清掃ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強磁性体で製作された船舶の表面を磁石の力で密着して移動することができる船舶清掃ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に船舶は、船体の下部が海水に浸った状態で運用されるため、水中に位置する底面や側面に各種汚染物などの異質物や水苔、フジツボなどの各種水中生物が付着し得る。
【0003】
このように船体に付着する各種異質物および水中生物は、船舶の外観を害することはもちろん、船舶が運航する際に抵抗として作用して船舶の速度を低下させる要因になるため、船舶の燃料消耗量を大きく増加させることになり、そのため、船体に付着した各種異質物および水中生物を定期的に清掃することが非常に重要である。
【0004】
従来の船体外面の清掃作業は、通常ダイバーが直接入り、船体外面に付いた異質物および水中生物を清掃したが、作業環境が劣悪で体力消耗が激しく、潮流が激しいところでは清掃が不可能であるという問題点があった。
【0005】
最近では、船体外面に付いたまま走行しながら、清掃作業を行う清掃ロボットが広く使用されている。
【0006】
船舶の表面を移動するロボットは船舶の平面だけでなく、凹面および凸面も移動可能でなければならない。
【0007】
従来のロボットの場合、凹面または凸面の上を移動すると、ロボットに設けられた磁石が強磁性体からなる船舶の表面から離れて付着力が弱くなり、ロボットの一部分または全体が船舶の表面から離脱する問題点があった。
【0008】
このように、ロボットが清掃中に意図しない離脱が発生したら、ロボットを回収および付着するために人員と時間がたくさん消耗されるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許10-1620459号公報
【特許文献2】韓国登録特許10-1269772号公報
【特許文献3】韓国登録特許10-1516542号公報
【特許文献4】韓国登録特許10-1735322号公報
【特許文献5】韓国登録特許10-1958730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、船体の外部曲面に密着して移動することができる船舶清掃ロボットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、後方水平ボディ420、前記後方水平ボディ420の右側に配置され、前記後方水平ボディ420に対して上下方向に相対回転可能に組み立てられ、船体を移動する推進力を提供する第1キャタピラーモジュール501、前記後方水平ボディ420の左側に配置され、前記後方水平ボディ420に対して上下方向に相対回転可能に組み立てられ、船体を移動する推進力を提供する第2キャタピラーモジュール502、前記後方水平ボディ420に配置され、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502をそれぞれ上下方向に対称回転させるスタビライザー600を含む船舶清掃ロボットを提供する。
【0012】
前記第1キャタピラーモジュール501が前記後方水平ボディ420の右側に配置された第1モジュール回転軸541を介して上下方向に回転可能に配置され、前記第2キャタピラーモジュール502が前記後方水平ボディ420の左側に配置された第2モジュール回転軸542を介して上下方向に回転可能に配置されることができる。
【0013】
前記第1キャタピラーモジュール501は、前後方向に長く延長されて下側が開口された第1モジュールケース511、前記第1モジュールケース511の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第1キャタピラー521、前記第1モジュールケース511の内部に配置され、前記第1キャタピラー521を循環させる第1キャタピラー駆動装置、前記第1モジュールケース511に配置され、前記後方水平ボディ420と回転可能に組み立てられる第1モジュール回転部531を含み、前記第1モジュール回転軸541が前記第1モジュール回転部531と回転可能に組み立てられ、前記第1モジュール回転軸541が前後方向に配置されることができる。
【0014】
前記第1モジュール回転部531の下側に第1リアマグネット(rear magnet)830が配置され、前記第1リアマグネット830が前記第1モジュール回転軸541の右側に配置されることができる。
【0015】
前記第2キャタピラーモジュール502は、前後方向に長く延長されて下側が開口された第2モジュールケース512、前記第2モジュールケース512の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第2キャタピラー522、前記第2モジュールケース512の内部に配置され、前記第2キャタピラー522を循環させる第2キャタピラー駆動装置、前記第2モジュールケース512に配置され、前記後方水平ボディ420と回転可能に組み立てられる第2モジュール回転部532を含み、前記第2モジュール回転軸542が前記第2モジュール回転部532と回転可能に組み立てられ、前記第2モジュール回転軸542が前後方向に配置されることができる。
【0016】
前記第2モジュール回転部532の下側に第2リアマグネット840が配置され、前記第2リアマグネット840が前記第2モジュール回転軸542の左側に配置されることができる。
【0017】
前記第1キャタピラーモジュール501は、前後方向に長く延長されて下側が開口された第1モジュールケース511、前記第1モジュールケース511の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第1キャタピラー521、前記第1モジュールケース511の内部に配置され、前記第1キャタピラー521を循環させる第1キャタピラー駆動装置、前記第1モジュールケース511に配置され、前記後方水平ボディ420と回転可能に組み立てられる第1モジュール回転部531を含み、前記第2キャタピラーモジュール502は、前後方向に長く延長されて下側が開口された第2モジュールケース512、前記第2モジュールケース512の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第2キャタピラー522、前記第2モジュールケース512の内部に配置され、前記第2キャタピラー522を循環させる第2キャタピラー駆動装置、前記第2モジュールケース512に配置され、前記後方水平ボディ420と回転可能に組み立てられる第2モジュール回転部532を含むことができる。
【0018】
前記後方水平ボディ420は、上側に突出して配置された支持柱(supporting column)450をさらに含み、前記スタビライザー600は、前記支持柱450に回転可能に配置されたメインリンク650、前記メインリンク650および支持柱450を回転可能に連結するメインリンク軸655、前記メインリンク650および第1モジュールケース511にそれぞれ回転可能に組み立てられる第1リンク610、前記メインリンク650および第2モジュールケース512にそれぞれ回転可能に組み立てられる第2リンク620、前記メインリンク650および第1リンク610を回転可能に連結する第1-1ヒンジ611、前記第1リンク610および第1モジュールケース511を回転可能に連結する第1-2ヒンジ612、前記メインリンク650および第2リンク620を回転可能に連結する第2-1ヒンジ621、前記第2リンク620および第2モジュールケース512を回転可能に連結する第2-2ヒンジ622を含むことができる。
【0019】
前記第1-2ヒンジ612が前記第1モジュール回転軸541より上側に配置され、前記第2-2ヒンジ622が前記第2モジュール回転軸542より上側に配置されることができる。
【0020】
前記後方水平ボディ420の前方側に配置されたフロントボディ200、前記フロントボディ200と回転可能に組み立てられたボディ軸310、前記ボディ軸310の後端に配置され、前記後方水平ボディ420およびボディ軸310を連結させる連結ボディ300をさらに含み、前記ボディ軸310が前後方向に配置され、正面から見るとき、前記フロントボディ200が前記ボディ軸310を中心に時計方向または反時計方向に回転可能である。
【0021】
前記連結ボディ300に結合され、上下方向に配置される連結垂直ボディ410をさらに含み、前記後方水平ボディ420は、前記連結垂直ボディ410にリア水平軸430を中心にチルティング可能に組み立てられ、前記連結垂直ボディ410から左側および右側にそれぞれ延長され、正面から見るとき、前記リア水平軸430が左右方向に配置され、前記連結垂直ボディ410が前記リア水平軸430を中心に前後方向に回転することができる。
【0022】
前記後方水平ボディ420の前記フロント延長部425の底面に配置された第3リアマグネット850、前記リア延長部426の底面に配置された第4リアマグネット860をさらに含むことができる。
【0023】
前記フロントボディ200は、底面にフロントマグネット810が設置されるロアフロント部210、前記ロアフロント部210から上側に突出して形成され、前記連結ボディ300と回転可能に結合されるアッパーフロント部220、前記ロアフロント部210またはアッパーフロント部220のうちの少なくともいずれか1つから横方向に突出して形成されるフロントウイング230、240を含むことができる。
【0024】
前記アッパーフロント部220は、前記ロアフロント部210から上側に延長される第1アッパーフロント部221、前記第1アッパーフロント部221と結合/分離可能な第2アッパーフロント部222、前記第1アッパーフロント部221の上側面から下側に凹状に形成され、前記ボディ軸310の底面が挿入されるロア溝223、前記第2アッパーフロント部222の下側面から上側に凹状に形成され、前記ボディ軸310の上面が挿入されるアッパー溝224を含むことができる。
【0025】
前記ボディ軸310の前方側外周面から半径方向の外側に突出した第1結合ガイド311、前記第1結合ガイド311から後方側に離隔して配置され、前記ボディ軸310の半径方向の外側に突出した第2結合ガイド312をさらに含むことができる。
前記フロント延長部425に回転可能に設けられる第1補助ホイール441および第2補助ホイール442のうちの少なくとも1つをさらに含み、前記リア延長部426に回転可能に設けられる第3補助ホイール443および第4補助ホイール444のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0026】
第1に、本発明に係る船舶清掃ロボットは、スタビライザーによって前記第1キャタピラーモジュールおよび第2キャタピラーモジュールを後方水平ボディからそれぞれ上下方向にほぼ同一に対称回転させることができるため、いずれか1つが外力によって外壁と離隔しようとすると、対称状態がずれるようになり、後方水平ボディも共に外力に抵抗しながら離隔することを妨げ、船舶の外壁に密着した状態を維持することができるという長所がある。
【0027】
第2に、本発明に係る船舶清掃ロボットは、前記後方モジュール2が船舶の外壁に支持された状態で、前記ボディ軸310を中心に前記前方モジュール1が時計方向または反時計方向に回転することができ、これをよって船舶の表面に密着した状態を維持することができるという長所がある。
【0028】
第3に、本発明に係る船舶清掃ロボットは、前記前方モジュール1が船舶の外壁に支持された状態で、前記ボディ軸310を中心に前記後方モジュール2が時計方向または反時計方向に回転することができるため、清掃中に障害物に遭遇しても磁気力を維持することができるという長所がある。
【0029】
第4に、本発明に係る船舶清掃ロボットは、後方水平ボディに対して上下方向に相対回転可能に組み立てられた第1キャタピラーモジュールおよび第2キャタピラーモジュールによって船舶の屈曲面を容易に移動することができるという長所がある。
【0030】
第5に、本発明に係る船舶清掃ロボットは、第1キャタピラーモジュールおよび第2キャタピラーモジュールによってその場で回転することができるため、走行時に回転半径を最小化して清掃区域をより隅々まで清掃することができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットの斜視図である。
図2図1の下部から見た斜視図である。
図3図1の正面図である。
図4図1の左側面図である。
図5図1の右側面図である。
図6図1の平面図である。
図7図1の底面図である。
図8図1の背面図である。
図9図1の分解斜視図である。
図10図2の分解斜視図である。
図11】本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、前後方向に対して凹面を通過するときの例示図である。
図12】本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、前後方向に対して凸面を通過するときの例示図である。
図13】本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、ボディ軸を中心にチルティングするときの例示1図である。
図14】本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、ボディ軸を中心にチルティングするときの例示2図である。
図15】本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、左右方向に対して平坦な面を通過するときのスタビライザー動作を示す例示図である。
図16】本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、左右方向に対して凹面を通過するときのスタビライザー動作を示す例示図である。
図17】本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、左右方向に対して凸面を通過するときのスタビライザー動作を示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の利点および特徴、そしてそれを達成する方法は、添付した図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現されることができ、単に本実施例は、本発明の開示が完全になるようにして、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全体にわたって同一の参照符号は、同一の構成要素を指す。
【0033】
図1は本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットの斜視図であり、図2図1の下部から見た斜視図であり、図3図1の正面図であり、図4図1の左側面図であり、図5図1の右側面図であり、図6図1の平面図であり、図7図1の底面図であり、図8図1の背面図であり、図9図1の分解斜視図であり、図10図2の分解斜視図であり、図11は本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、前後方向に対して凹面を通過するときの例示図であり、図12は本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、前後方向に対して凸面を通過するときの例示図であり、図13は本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、ボディ軸を中心にチルティングするときの例示1図であり、図14は本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、ボディ軸を中心にチルティングするときの例示2図であり、図15は本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、左右方向に対して平坦な面を通過するときのスタビライザー動作を示す例示図であり、図16は本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、左右方向に対して凹面を通過するときのスタビライザー動作を示す例示図であり、図17は本発明の第1実施例に係る船舶清掃ロボットが、左右方向に対して凸面を通過するときのスタビライザー動作を示す例示図である。
【0034】
本実施例に係る船舶清掃ロボットは、前方モジュール1と、前記前方モジュール1の後方に配置される後方モジュール2と、前記前方モジュール1および後方モジュール2をチルティング可能に連結する上部モジュール3を含む。
【0035】
前記前方モジュール1は、フロントボディ200を含むことができる。
【0036】
前記後方モジュール2は、後方水平ボディ420、第1キャタピラーモジュール501、第2キャタピラーモジュール502を含むことができる。
【0037】
船舶の外側面を清掃する清掃モジュール(図示せず)は、前記前方モジュール1または後方モジュール2のうちの少なくともいずれか1つに配置されることができる。
【0038】
前記上部モジュール3は、前記フロントボディ200および連結ボディ300を連結するボディ軸310と、前記ボディ軸310の後端に結合された連結ボディ300と、前記連結ボディ300の下側に結合された連結垂直ボディ410を含むことができる。
【0039】
前記船舶清掃ロボットは、フロントボディ200と、前後方向に配置され、前記フロントボディ200と回転可能に組み立てられるボディ軸310と、前記フロントボディ200の後方に配置され、前記ボディ軸310の後端に配置される連結ボディ300と、前記連結ボディ300に結合され、上下方向に配置される連結垂直ボディ410と、前記連結垂直ボディ410にリア水平軸430を中心にチルティング可能に組み立てられ、前記連結垂直ボディ410から左側および右側にそれぞれ延長される後方水平ボディ420と、前記後方水平ボディ420の右側に配置され、前記後方水平ボディ420に対して上下方向に相対回転可能に組み立てられ、船体を移動する推進力を提供する第1キャタピラーモジュール501と、前記後方水平ボディ420の左側に配置され、前記後方水平ボディ420に対して上下方向に相対回転可能に組み立てられ、船体を移動する推進力を提供する2キャタピラーモジュール502と、前記後方水平ボディ420に配置され、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502を回転させるスタビライザー600を含む。
【0040】
前記船舶清掃ロボットは、前記フロントボディ200の底面に配置され、磁気力によって前記船舶の金属外壁と引力を形成させるフロントマグネット810と、前記後方水平ボディ420の底面左側に配置され、磁気力によって前記船舶の金属外壁と引力を形成させる第1リアマグネット830と、前記後方水平ボディ420の底面右側に配置され、磁気力によって前記船舶の金属外壁と引力を形成させる第2リアマグネット840と、前記後方水平ボディ420の底面前方に配置された第3リアマグネット850と、前記後方水平ボディ420の底面後方に配置された第4リアマグネット860をさらに含むことができる。
【0041】
前記フロントボディ200は、前記フロントマグネット810が設置されるロアフロント部210と、前記ロアフロント部210から上側に突出して形成され、前記連結ボディ300と回転可能に結合されるアッパーフロント部220と、前記ロアフロント部210またはアッパーフロント部220のうちの少なくともいずれか1つから横方向に突出して形成されるフロントウイング230、240を含む。
【0042】
前記フロントマグネット810は、ロアフロント部210の下端に配置される。
【0043】
本実施例において、前記フロントマグネット810の左右幅が前記アッパーフロント部220の左右幅より大きく、前記ロアフロント部210の左右幅より短く形成される。
【0044】
正面から見るとき、前記フロントマグネット810は、ボディ軸310の軸方向C1を基準として左右対称に配置される。
【0045】
前記フロントマグネット810の下端が底と離隔して第1離隔間隔D1を形成する。
【0046】
前記フロントマグネット810は、船体の外壁と第1離隔間隔D1を形成する。前記第1離隔間隔D1を形成する場合、前記フロントマグネット810は、前記船体の外壁からフロントボディ200が分離しない程度の十分な磁気力を提供する。
【0047】
本実施例において、前記フロントウイング230、240は、ロアフロント部210から左側および右側にそれぞれ突出して延長されることができる。本実施例において、右側に突出したものを第1フロントウイング230とし、左側に突出したものを第2フロントウイング240とする。
【0048】
前記第1フロントウイング230の下側に第1フロントホイール250が配置され、前記第2フロントウイング240の下側に第2フロントホイール260が配置される。
【0049】
前記第1フロントホイール250および第2フロントホイール260は、ロボットの走行時に摩擦を低減してキャタピラーモジュール501、502の走行に伴う負荷を低減させる。前記第1フロントホイール250および第2フロントホイール260は、平面上で360度回転することができる構造である。
【0050】
前記第1フロントウイング230および第2フロントウイング240の下端は、船体の外壁と第2離隔間隔D2を形成する。 前記第2離隔間隔D2は、前記第1離隔間隔D1より長く形成され、これによって第1フロントホイール250および第2フロントホイール260の設置空間を十分に確保することができる。
【0051】
前記連結ボディ300は、ボディ軸310を介して前記アッパーフロント部220と相対回転可能に組み立てられる。前記ボディ軸310の軸方向C1は、前後方向に配置される。
【0052】
本実施例において、前記ボディ軸310は円筒状に形成され、前方側の端が前記アッパーフロント部220と回転可能に組み立てられ、後方側の端が前記連結ボディ300に結合される。
【0053】
前記ボディ軸310が回転可能に結合されることができるように、前記アッパーフロント部220は2パーツで製作される。
【0054】
前記アッパーフロント部220は、前記ロアフロント部210から上側に延長される第1アッパーフロント部221と、前記第1アッパーフロント部221と結合/分離可能な第2アッパーフロント部222と、前記第1アッパーフロント部221の上側面から下側に凹状に形成され、前記ボディ軸310の底面が挿入されるロア溝223と、前記2アッパーフロント部222の下側面から上側に凹状に形成され、前記ボディ軸310の上面が挿入されるアッパー溝224を含む。
【0055】
前記第1アッパーフロント部221および第2アッパーフロント部222は、締結部材225によって結合されることができる。前記締結部材225の分離時に、前記第2アッパーフロント部222が上側に分離することができる。
【0056】
前記第1アッパーフロント部221および第2アッパーフロント部222の結合時に正面から見るとき、前記ロア溝223およびアッパー溝224は円形に形成される。
【0057】
前記アッパーフロント部220は、前記第2アッパーフロント部222を上下方向に貫通する締結ホール226と、前記第1アッパーフロント部221の上側面から下側に凹状に形成された締結溝227をさらに含み、前記締結部材225は前記締結ホール226を貫通して締結溝227と締結結合されることができる。
【0058】
前記ボディ軸310が前記アッパーフロント部220から分離することを防止するために、前記ボディ軸310の前方側の外周面から半径方向の外側に突出した第1結合ガイド311と、前記第1結合ガイド311から後方側に離隔して配置され、前記ボディ軸310の半径方向の外側に突出した第2結合ガイド312をさらに含むことができる。
【0059】
前記第1結合ガイド311および第2結合ガイド312は、前後方向に離隔して配置される。
【0060】
本実施例において、前記第1結合ガイド311がアッパーフロント部220の前面に密着し、前記第2結合ガイド312がアッパーフロント部220の後面に密着する。
【0061】
前記第1結合ガイド311および第2結合ガイド312が前記アッパーフロント部220に密着することによって、前記ボディ軸310が前後方向に移動することを防止する。
【0062】
前記連結ボディ300の下側に前記連結垂直ボディ410が組み立てられる。
【0063】
正面から見るとき、前記フロントボディ200および連結ボディ300は、前記ボディ軸310を中心に時計方向または反時計方向に相対回転することができる。
【0064】
前記ボディ軸310は、前記アッパーフロント部220を貫通して前記連結ボディ300に組み立てられる。
【0065】
前記連結垂直ボディ410は、前記連結ボディ300の底面に結合されて下側に突出する。
【0066】
前記連結垂直ボディ410および後方水平ボディ420は、リア水平軸430を介して回転可能に組み立てられる。
【0067】
本実施例において、前記連結垂直ボディ410は上部モジュール3の構成であり得、後方水平ボディ420は後方モジュール2の構成であり得る。本実施例とは異なり、前記ボディ軸310が前記後方水平ボディ420に直接連結されても構わない。
【0068】
本実施例において、前記連結垂直ボディ410は前記連結ボディ300の底面から下側に突出する。本実施例において、前記後方水平ボディ420はフレーム形態で製作される。
【0069】
前記連結垂直ボディ410は、連結ボディ300の底面から下側に突出した第1連結垂直ボディ412と、前記第1連結垂直ボディ412の下端に配置され、前記リア水平軸430が水平方向に貫通し、前記後方水平ボディ420の挿入空間428に挿入される第2連結垂直ボディ414を含む。
【0070】
本実施例において、前記第1連結垂直ボディ412は円筒または円柱状に形成される。
【0071】
前記第2連結垂直ボディ414は、平断面が前記挿入空間428に対応する四角ブロックまたは八角ブロックの形態で形成されることができる。
【0072】
トップビュー(top view)から見るとき、前記挿入空間428が四角形状に形成され、前記第2連結垂直ボディ414が四角ブロックまたは八角ブロックの形態で形成される。
【0073】
前記第2連結垂直ボディ414は、前記リア水平軸430が貫通する軸ホール415が形成される。
【0074】
前記リア水平軸430は左右方向に配置され、前記後方水平ボディ420はリア水平軸430を中心に上下方向に所定角度回転することができる。
【0075】
前記後方水平ボディ420に前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502が組み立てられるため、前記後方水平ボディ420が上下方向に回転する場合、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502が同時に上下方向に所定角度回転することができる。
【0076】
リア水平軸430を介して前記後方水平ボディ420を回転させることによって、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502の移動時に発生する屈曲により容易に対応することができる。
【0077】
具体的には、第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502によって前方に移動されるとき、後方水平ボディ420が上下方向に回転しながら船舶の外壁の付着物をより容易に乗り越えることができる。
【0078】
【0079】
前記後方水平ボディ420は、前記連結垂直ボディ410の前方に配置された第1水平部421と、前記第1水平部421と対向し、前記連結垂直ボディ410の後方に配置された第2水平部422と、前記第1水平部421および第2水平部422を連結し、前記連結垂直ボディ410の右側に配置された第3水平部423と、前記第1水平部421および第2水平部422を連結し、前記連結垂直ボディ410の左側に配置された第4水平部424を含む。
【0080】
前記後方水平ボディ420は、後述するスタビライザー600のメインリンク650が組み立てられる支持柱450をさらに含み、前記支持柱450は前記第2水平部422から上側に突出して配置される。
【0081】
本実施例において、前記連結垂直ボディ410の下端411は、前記第1水平部421、第2水平部422、第3水平部423および第4水平部424の間の挿入空間428に挿入される。
【0082】
前記連結垂直ボディ410の下端411は、前記挿入空間428で前記リア水平軸430を中心に前後方向回転することができる。
【0083】
前記リア水平軸430は、前記第3水平部423、連結垂直ボディ410および第4水平部424を貫通するように配置される。
【0084】
前記第1水平部421の右側端421aおよび第2水平部422の右側端422aに前記第1キャタピラーモジュール501が回転可能に組み立てられる。
【0085】
前記第1水平部421の左側端421bおよび第2水平部422の左側端422bに前記第2キャタピラーモジュール502が回転可能に組み立てられる。
【0086】
前記後方水平ボディ420は、前記第1水平部421から前方にさらに延長されるフロント延長部425と、前記第2水平部422から後方にさらに延長されるリア延長部426をさらに含む。
【0087】
前記船舶清掃ロボットは、前記フロント延長部425の底面に配置された第3リアマグネット850と、前記リア延長部426の底面に配置された第4リアマグネット860をさらに含むことができる。
【0088】
前記船舶清掃ロボットは、前記フロント延長部425の左側に回転可能に配置された第1補助ホイール441と、前記フロント延長部425の右側に回転可能に配置された第2補助ホイール442と、前記リア延長部426の左側に回転可能に配置された第3補助ホイール443と、前記リア延長部426の右側に回転可能に配置された第4補助ホイール444をさらに含むことができる。
【0089】
前記第1補助ホイール441、第2補助ホイール442、第3補助ホイール443および第4補助ホイール444の下端は、後述する第1キャタピラー521および第2キャタピラー522の下端と同じ高さに位置する。
【0090】
前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502は、図8に示すように、前記メインリンク650および前記第1モジュールケース511にそれぞれ回転可能に組み立てられる前記第1リンク610と、前記メインリンク650および前記第2モジュールケース512にそれぞれ回転可能に組み立てられる前記第2リンク620の長さが互いに異なり、前記第1-2ヒンジ612と前記第2-2ヒンジ622の結合位置が異なることを除いては左右対称である。本実施例で前述した他の理由は、上下方向の対称回転を同一または類似の角度にするためである。本実施例において、前記第1リンク610は前記第2リンク620より長く設けられることができる。
【0091】
前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502は、印加された電源を受けて推進力を提供する。前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502は、個別的に作動することができ、これによって船舶清掃ロボットの前進、後進、方向転換を容易に具現することができる。
【0092】
特に、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502のうちの1つを前進回転させ、他の1つを後進回転させる場合、その場で回転させて方向転換を具現することができ、これによって船舶清掃ロボットの移動半径を最小化することができるため、清掃区域をより隅々まで清掃することができる。
【0093】
前記第1キャタピラーモジュール501は、前後方向に長く延長されて下側が開口された第1モジュールケース511と、前記第1モジュールケース511の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第1キャタピラー521と、前記第1モジュールケース511の内部に配置されて前記第1キャタピラー521を循環させる第1キャタピラー駆動装置(図示せず)と、前記第1モジュールケース511に配置されて前記後方水平ボディ420と回転可能に組み立てられる第1モジュール回転部531を含む。
【0094】
本実施例において、前記第1モジュール回転部531は、第1モジュール回転軸541によって前記第1水平部421の右側端421aおよび第2水平部422の右側端422aと回転可能に組み立てられる。
【0095】
前記第1リアマグネット830は、前記第1モジュール回転部531の底面に配置される。
【0096】
前記第2キャタピラーモジュール502は、前後方向に長く延長されて下側が開口された第2モジュールケース512と、前記第2モジュールケース512の内側に配置されて前後方向に無限軌道を形成する第2キャタピラー522と、前記第2モジュールケース512の内部に配置されて前記第2キャタピラー522を循環させる第2キャタピラー駆動装置(図示せず)と、前記第2モジュールケース512に配置されて前記後方水平ボディ420と回転可能に組み立てられる第2モジュール回転部532を含む。
【0097】
本実施例において、前記第2モジュール回転部532は、第2モジュール回転軸542を介して前記第1水平部421の左側端421bおよび第2水平部422の左側端422bと回転可能に組み立てられる。
【0098】
前記第2リアマグネット840は、前記第2モジュール回転部532の底面に配置される。
【0099】
キャタピラーモジュールの位置に関係なく、前記補助ホイールは常に船舶の外壁に支持されることができる。
【0100】
前記第1補助ホイール441、第2補助ホイール442、第3補助ホイール443および第4補助ホイール444は、前記後方水平ボディ420の底面に位置した前記第3リアマグネット850、前記第4リアマグネット860が船舶の外壁と直接接触することを防止するために離隔間隔を形成し、ロボットが円滑に走行することができるように転がり抵抗を具現する。
【0101】
前記スタビライザー600は、前記支持柱450に回転可能に配置されたメインリンク650と、前記メインリンク650および支持柱450を回転可能に連結するメインリンク軸655と、前記メインリンク650および第1モジュールケース511にそれぞれ回転可能に組み立てられる第1リンク610と、前記メインリンク650および第2モジュールケース512にそれぞれ回転可能に組み立てられる第2リンク620と、前記メインリンク650および第1リンク610を回転可能に連結する第1-1ヒンジ611と、前記第1リンク610および第1モジュールケース511を回転可能に連結する第1-2ヒンジ612と、前記メインリンク650および第2リンク620を回転可能に連結する第2-1ヒンジ621と、前記第2リンク620および第2モジュールケース512を回転可能に連結する第2-2ヒンジ622を含む。
【0102】
前記メインリンク650は、前記支持柱450の後方に配置され、前記メインリンク軸655が前記支持柱450の前後方向に組み立てられる。
【0103】
前記メインリンク650は、メインリンク軸655を中心に時計方向または反時計方向に回転することができる。前記メインリンク650の回転は、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502の高低によって具現される。
【0104】
本実施例に係る船舶清掃ロボットは、第1モジュールケース511からメインリンク軸655に突出した第1リンクブラケット624と、第1モジュールケース512からメインリンク軸655に突出した第2リンクブラケット625をさらに含む。
【0105】
前記第1リンクブラケット624および第2リンクブラケット625は、メインリンク軸655を基準に点対称となる形状であり得る。前記第1リンクブラケット624および第2リンクブラケット625をメインリンク軸655を基準に点対称となるように配置することによって、上下方向に対称となる回転を具現することができる。
【0106】
前記第1キャタピラーモジュール501は、下側の第1モジュール回転軸541と上側の第1-2ヒンジ612を基準に時計方向または反時計方向に回動することができる。前記第2キャタピラーモジュール502は、下側の第2モジュール回転軸542と上側の第2-2ヒンジ622を基準に時計方向または反時計方向に回動することができる。
【0107】
船舶の外壁に形成された屈曲によって前記第1キャタピラーモジュール501と第2キャタピラーモジュール502が対称回転しながら、船舶の屈曲に密着した状態を具現することができる。
【0108】
図5または図15を参照すると、正面から見て平坦な面を通過するとき、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502が水平に配置されることができる。
【0109】
図11に示すように、本実施例に係る船舶清掃ロボットの側面から見るとき、凹面を通過する場合、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502がリア水平軸430を中心に回転して、前方側が低く後方側が高く配置されることができる。
【0110】
【0111】
図12に示すように、本実施例に係る船舶清掃ロボットの側面から見るとき、凸面を通過する場合、前記第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502がリア水平軸430を中心に回転して、前方側が高く後方側が低く配置されることができる。
【0112】
【0113】
前記スタビライザー600は、メインリンク650、第1リンク610および第2リンク620によって第1キャタピラーモジュール501および第2キャタピラーモジュール502の内部上側を支持することができ、これによって第1キャタピラー521および第2キャタピラー522を船舶の外壁に対称形状に密着させることができる。
【0114】
一方、図13に示すように、本実施例に係る船舶清掃ロボットの走行中に第2フロントホイール260のみが障害物を通過する場合、フロントボディ200がボディ軸310を中心に時計方向に回転しながら、船舶に密着力を維持した状態で障害物を通過することができる。
【0115】
また、図14に示すように、本実施例に係る船舶清掃ロボットの走行中に第1フロントホイール250のみが障害物を通過する場合、フロントボディ200がボディ軸310を中心に反時計方向に回転しながら、船舶に密着力を維持した状態で障害物を通過することができる。
【0116】
このように、本実施例に係る船舶清掃ロボットは、船舶の様々な屈曲および障害物を通過するとき、船舶の表面と最大限密着した状態を維持することができ、船舶の表面から離隔する部分を最小化することができる。
【0117】
本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しなくとも、他の具体的な形態に実施されることができることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解しなければならない。本発明の範囲は、前記の詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、そしてその等価概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本明細書の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0118】
200:フロントボディ
210:ロアフロント部
220:アッパーフロント部
300:連結ボディ
410:連結垂直ボディ
420:後方水平ボディ
501:第1キャタピラーモジュール
502:第2キャタピラーモジュール
600:スタビライザー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】