(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】眼底反射を検出するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 3/15 20060101AFI20240501BHJP
A61B 3/14 20060101ALI20240501BHJP
G16H 30/00 20180101ALI20240501BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240501BHJP
【FI】
A61B3/15
A61B3/14
G16H30/00
G06T7/00 660A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563013
(86)(22)【出願日】2022-04-15
(85)【翻訳文提出日】2023-12-11
(86)【国際出願番号】 IB2022053557
(87)【国際公開番号】W WO2022219596
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】102021000009587
(32)【優先日】2021-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523387563
【氏名又は名称】オクメトリカ エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チアルド、マルコ
(72)【発明者】
【氏名】リステ’、ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】ピエルマロッチ、ステファノ
【テーマコード(参考)】
4C316
5L096
5L099
【Fターム(参考)】
4C316AA13
4C316AA29
4C316FA20
4C316FB21
4C316FB26
4C316FB27
4C316FY03
4C316FY08
4C316FY09
4C316FZ01
5L096AA06
5L096CA17
5L096FA06
5L096FA66
5L096FA69
5L096GA51
5L096HA05
5L096HA11
5L096MA07
5L099AA04
(57)【要約】
人物の顔の画像を検出する光検出器(2)、および電磁線のビームを前記人物の眼に投影するように動作可能な発光器(3)を備える、眼底反射を検出するための装置。装置はまた、前記光検出器(2)および前記発光器(3)に接続された電子処理システム(5)を含む。前記電子処理システム(5)は、前記人物の顔の方向を判定する顔追跡モジュール、および、光点(PL)に基づいて視線の方向を計算し、目の開眼度を表現している状態パラメータ(PS)を計算し、この状態パラメータ(PS)を閾値(VS)と比較する眼の状態検出モジュールを含む。前記状態パラメータ(PS)が前記閾値(VS)より大きい場合、前記電子処理システム(5)は定められた時間間隔間隔(IT)の間、前記発光器(3)を動作状態にスイッチし、前記定められた時間間隔間隔(IT)内では、前記発光器(3)は前記人物の眼に電磁線のビームを投影し、それは眼底の反射光線の対応するビームを生成する。前記時間間隔間隔(IT)の間、前記光検出器(2)は、前記眼底の反射光線のビームを包含している解析画像を取得し、したがって前記眼底は、可能性のある異常を評価するように分析され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼底反射を検出するための装置であって:
人物の顔の画像を検出するように設計された少なくとも1つの光検出器;
電磁線の少なくとも1つのビームを、少なくとも、前記人物の前記顔の眼に投影するように設計され、前記眼は、眼底の反射光線のビームを発生させる可能性がある、少なくとも1つの発光器;
前記画像を受信するために前記光検出器に動作可能に接続されて、前記発光器が、電磁線の前記ビームを前記人物の前記顔に投影するように適合される動作状態及び非動作状態の間で前記発光器をスイッチするために、前記発光器に動作可能に接続された電子処理システム;
を備え、前記装置は、前記電子処理システムには、
前記画像から、前記画像における前記人物の前記顔の位置を示す参照点(PR)の集合(I)を計算するために設定される、顔追跡モジュール;
参照点(PR)の前記集合(I)において、前記画像における前記顔の前記眼の領域に対する対象の点(PI)のサブセット(SI)を選択すること;
前記サブセット(SI)において、眼上領域を示す上側の点(PIS)、及び眼下領域を示す下側の点(Pll)を識別すること;
前記画像における前記顔の前記眼の開眼度を表現している少なくとも1つの状態パラメータ(PS)を、前記サブセット(SI)の前記対象の点(PI)の相互の位置に応じて計算すること、ここで前記状態パラメータ(PS)が前記上側の点(PIS)及び前記下側の点(Pll)の間の距離に応じて計算される;
前記状態パラメータ(PS)を少なくとも1つの閾値(VS)と比較すること;前記状態パラメータ(PS)が前記閾値を超えていれば、定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器を前記動作状態にスイッチし、前記定められた時間間隔(IT)内では前記光検出器は、前記発光器によって生成させられた電磁線の前記ビームによって引き起こされた前記眼底の反射光線の前記ビームを包含している解析画像を取得するように適合される
を行うために設定される、眼の状態検出モジュール
を設けられていることにおいて特徴付けられる、装置。
【請求項2】
前記顔追跡モジュールには、三次元多角形メッシュモデリングアルゴリズムが設けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置が、支持構造を備え、前記支持構造が、前記光検出器、前記発光器、及び前記電子処理システムを据え付けられて担持し、判定した位置に前記光検出器、及び前記発光器を保持するように設計されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記発光器が、赤外帯域の波長を有する電磁線の前記ビームを放出するように設計されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記装置が、少なくとも前記人物の前記顔に低強度の光線のビームを放出するように設計されて、前記電子処理システムに動作可能に接続された1又は複数の補助光源を備え、
前記光検出器が前記画像を取得するときに前記1又は複数の補助光源を起動させるように設計されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記電子処理システムが、参照画像に関して少なくとも1つの変形版又は異常を識別するために前記解析画像における前記眼底反射の前記表現を処理するように設計された分類モジュールを備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記分類モジュールが、いくつかの事前分類事例に基づいて訓練されたクラスタリングシステムに基づいた人工知能アルゴリズムによって実装される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの変形版又は異常が眼科病理学と関連付けられる、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
失明又は視力低下を起こす前記眼科病理学が、先天性白内障、角膜混濁、未熟児の網膜症、網膜異常、緑内障、屈折異常、FEVR、コロボーマ、ブドウ膜炎、眼のトキソカラ症、コーツ病、硝子体出血、網膜形成異常、屈折異常からなる群から選択される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記眼科病理学が前記眼の悪性新生物形成、好ましくは網膜芽細胞腫である、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
画像を検出するように設計された少なくとも1つの光検出器;
少なくとも1つの発光器であって、前記発光器が電磁線の少なくとも1つのビームを放出する動作状態及び非動作状態の間で動作可能にスイッチする、少なくとも1つの発光器;
前記光検出器及び前記発光器に動作可能に接続される電子処理システム;
を備える装置により眼底反射を検出するための方法であって、前記方法は:
前記装置を設定する段階、ここで前記光検出器及び前記発光器が少なくとも人物の顔の前に配置される;
前記人物の前記顔の画像を取得する段階、ここで前記光検出器が前記人物の前記顔の画像を検出し、前記画像を前記電子処理システムに送信する
を備え;前記方法は:
前記画像における前記人物の顔の位置を示す参照点(PR)の集合(I)を計算することによって、前記電子処理システムが、前記画像に対して顔追跡アルゴリズムに実行する、顔追跡段階;
眼の状態検出段階、ここで前記電子処理システムは:
参照点(PR)の前記集合(I)において、前記画像における前記顔の眼の領域に対する対象の点(PI)のサブセット(SI)を選択すること;
前記サブセット(SI)において、眼上領域を示す上側の点(PIS)、及び眼下領域を示す下側の点(Pll)を識別すること;
前記画像における前記顔の開眼状態を表す少なくとも1つの状態パラメータ(PS)を、前記サブセット(SI)の対象の点(PI)の相互の位置に応じて計算すること、ここで前記状態パラメータ(PS)が前記上側の点(PIS)及び前記下側の点(Pll)の間の距離に応じて前記電子処理システムによって計算される;
前記状態パラメータ(PS)を少なくとも判定した閾値(VS)と比較すること;前記状態パラメータ(PS)が前記閾値(VS)を超えていれば、前記方法は
前記発光器の起動の段階、ここで前記電子処理システムが、定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器を前記動作状態にスイッチし、前記定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器は電磁線の前記少なくとも1つのビームを少なくとも前記人物の前記眼の上に投影し;電磁線の前記少なくとも1つのビームの前記放出の結果として、前記人物の眼の眼底が前記光検出器に向かって反射光線のビームを生成させる;
前記時間間隔の間、解析画像取得段階、ここで前記光検出器は前記人物の顔の解析画像を取得し、その解析画像は前記眼底の反射光線の前記ビームを包含する、
を有する段階を備えるということにおいて特徴付けられる、方法。
【請求項12】
前記時間間隔(IT)が実質的に0.5から5秒であるという点で特徴付けられる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記顔追跡アルゴリズムが三次元多角形メッシュモデリングアルゴリズムである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記発光器が、赤外帯域の波長を有する電磁線のビームを放出する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記電子処理システムが、分類モジュールを備え、前記方法において前記分類モジュールが、参照画像に関して少なくとも1つの変形版又は異常を識別するために、前記解析画像における前記眼底反射の表現を処理する、請求項11から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記分類モジュールが、いくつかの事前分類事例に基づいて訓練されたクラスタリングシステムに基づいた人工知能アルゴリズムを実装する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの変形版又は異常が眼科病理学と関連付けられる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
失明又は視力低下を起こす前記眼科病理学が、先天性白内障、角膜混濁、未熟児の網膜症、網膜異常、緑内障、屈折異常、FEVR、コロボーマ、ブドウ膜炎、眼のトキソカラ症、コーツ病、硝子体出血、網膜形成異常、屈折異常からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記眼科病理学が、前記眼の悪性新生物形成、好ましくは網膜芽細胞腫である、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項に対応するプリアンブルによる、眼底反射を検出するための装置及び方法に関する。
【0002】
問題の装置及び方法は、眼科分野、特に新生児及び乳児の眼科で使用される計器類の製造の部分であり、患者の視力を解析するためのものである。特に、扱われている装置及び方法は、考えられる問題又は疾患の存在、及び/又は患者のより詳細な検査を実行する必要性を示す眼底反射のいずれかの異常を検出するために、眼底の画像を取得するために、有利にも使用され得る。
【0003】
適切には、問題の装置及び方法は、特に新生児又は小児の患者、又は一般に、検査の実行において医師と能動的に協働できない患者(但し、排他的ではない)の使用に適切なものである。
【背景技術】
【0004】
小児の失明及び眼科的疾患は、世界的に、深刻な医学的及び社会的問題であり、経済的にそれほど発展していない国ではかなり発生率が高い。事実、小児の失明の事例の約4分の3はアジア及びアフリカ諸国に影響を与えているが、この問題はまた、より経済的な先進国にも存在し、重大であることが推定されている。例えば米国だけでも、小児の視力喪失及び視覚障害は、年間約60億ドルの経済的影響を及ぼしていると推定されている。
【0005】
新生児の眼科の分野では、したがって、失明又は重度の視力低下(例えば、先天性白内障、角膜混濁、未熟児網膜症など)を引き起こすか、又はさらには小児の生命を危険にさらす(網膜芽細胞腫など)可能性がある疾患を治療又は予防することができるようにするために、小児の視覚系の潜在的な問題を検出するための早期診断(新生児の生後数日のうちにすでに)に対する必要性が特に感じられている。
【0006】
小児科では、視覚系の早期の考えられる問題を識別するために、小児が受ける検査は、いわゆる赤色反射検査である。
【0007】
赤色反射検査は、従来から、医師(特に、小児科医又は眼科医)によって実行され、例えば検眼鏡を使用すると、眼の透明な媒体(角膜、水晶体、硝子体)を通って眼底(網膜)まで光線が投影され、赤色の反射光線が生成される。この反射光線は後方に伝播し、再び眼の透明な媒体を通って検眼鏡の開口部に到達し、医師がこの反射光線を検査できるようになる。反射光線の異常(例えば、暗い斑点、強度の顕著な低下、白色反射の存在、反射の不均一性など)の存在は、医師に対して眼の状態に関する考えられる問題を示し、小児が眼の検査又はより詳細な検査を受けることを必要とする。
【0008】
しかしながら、この赤色反射検査は頻繁に、小児、特に新生児に対して実行するのが容易ではない。
【0009】
事実、特に可視光の刺激を受けたときに、小児は頻繁に頭を動かし眼を閉じて保持する傾向があるため、新生児又は乳児は、検眼鏡前の正しい位置に眼を配置して開いて保持するために、医師に能動的に協力することが可能ではない。
【0010】
このことは、検査を実行している間、医師が存在して介入することを必要とするだけでなく、それを実行することを困難及び潜在的に時間を要するものにする。事実、検眼鏡により投影される光線は、小児をまぶしいと感じさせる傾向があり、本能的にその眼を閉じさせて、反射光線を検出することを妨げる。また、眼を開いていたとしても、光線が縮瞳(瞳孔の収縮)を引き起こし、反射光線の検出がより困難又は不可能になる。こうした場合、瞳孔を拡張し、コリン作動性受容体を遮断し、無視できない全身効果を頻繁に伴う点眼薬を投与する必要がある。
【0011】
検眼鏡装置は、先端技術において公知であり、眼の検査を実行し、眼に赤外線を投影し、その対応する反射を検出して(この場合、白黒カメラでは、それは白く見える)、視野の問題を示す可能性のある異常を識別する。赤外線は患者により知覚されないため、それらはまぶしさを生じず、瞳孔収縮を引き起こさないで、検査を実行しやすくする。例えば、米国特許第10,602,926号は、自動的に網膜の反射画像を取得する公知のタイプの装置を開示しており、それは患者の眼に赤外光線を投影するように設定された光源(LEDなど)、及び患者の顔の一連の画像を検出するカメラを備える。特に、この装置は、眼底反射が存在する画像を検出するために、患者がその軸を見ているときに画像を取得するようにカメラに命令する視線追跡アルゴリズムを使用している。
【0012】
しかしながら、公知のタイプの後者の装置はまた、小児、特に乳児での使用に特に適切なものであるだけでない、なぜなら事実、依然として検査の実行には患者の積極的な協力が必要だからである。特に、公知のタイプのこの装置であっても、医師は、機器が眼底反射の解析に適切な画像を取得できるようにするために、小児の頭部を正しい位置に保持し、眼を開いておくことに、特に困難であることがわかる。
【発明の概要】
【0013】
したがって、この状況で、本発明の本質的な目的は、特に新生児、乳児、又は小児の患者において、眼底反射を簡単で信頼性高く取得できる眼底反射を検出するための装置及び方法を提供することによって、公知のタイプの解決法により明示されている欠点を克服することである。本発明のさらなる目的は、自動的に、特に現場に医師又は操作者が存在することを必要とせずに、眼底反射を取得可能である、眼底反射の検出のための装置及び方法を提供することである。
【0014】
本発明のさらなる目的は、患者にとって完全に安全な眼底反射の検出のための装置及び方法を提供することである。
【0015】
本発明のさらなる目的は、使用が簡素な、眼底反射の検出のための装置を提供することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、小児の健康に潜在的に危険な医薬を含んでいる点眼剤の使用を必要としない、眼底反射を検出するための装置及び方法を提供することである。
【0017】
本発明のさらなる目的は、製造に安価な眼底反射を検出するための装置を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
前述の目的によれば、本発明の技術特性は、はっきりと下の請求項の内容で見て取ることができ、その利点は、純粋に説明的で非限定的な実施形態を表している添付図面を参照する下の詳細な説明において、より容易に明白になる。
【0019】
【
図1】特定の適用状況において、問題の眼底反射を検出するための装置の例の斜視図を示す。
【
図3】
図2に示した装置の詳細な前面の斜視図を示す。
【
図4】いくつかの部分が、よりよく装置自体のいくつかの内部コンポーネントを強調するために取り除かれている、装置の斜視図を示す。
【
図5】人物の顔の判定された参照点が、問題の眼底反射を検出するための装置及び方法を使用して関連付けられた、画像の例を示す。
【
図6】問題の眼底反射を検出するためのこの方法の主要な動作的な段階のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、眼底反射を検出するための装置(1)に対する第1の態様に関し、
人物の顔の画像を検出するように設計された少なくとも1つの光検出器(2);
電磁線の少なくとも1つのビームを、少なくとも、前記人物の顔の眼に投影するように設計され、前記眼は、眼底の反射光線のビームを発生させることが可能である、少なくとも1つの発光器(3);
前記画像を受信するために前記光検出器(2)に動作可能に接続されて、前記発光器(3)が、電磁線の前記ビームを前記人物の顔に投影するように適合される動作状態及び非動作状態の間で前記発光器(3)をスイッチするために、前記発光器(3)に動作可能に接続された電子処理システム(5);
を備え、前記装置(1)は、前記電子処理システム(5)には、
前記画像から、前記画像における人物の顔の位置を示す参照点(PR)の集合(I)を計算するために設計される、顔追跡モジュール;
参照点(PR)の前記集合(I)において、前記画像における顔の眼の領域に対する対象の点(PI)のサブセット(SI)を選択すること;
前記サブセット(SI)において、眼上領域を示す上側の点(PIS)、及び眼下領域を示す下側の点(Pll)を識別すること;
前記画像における前記顔の前記眼の開眼度を表現している少なくとも1つの状態パラメータ(PS)を、前記サブセット(SI)の前記対象の点(PI)の相互の位置に応じて計算すること、ここで前記状態パラメータ(PS)が前記上側の点(PIS)及び前記下側の点(Pll)の間の距離に応じて計算される;
前記状態パラメータ(PS)を少なくとも1つの閾値(VS)と比較すること;
前記状態パラメータ(PS)が前記閾値を超えていれば、定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器(3)を前記動作状態にスイッチし、前記定められた時間間隔(IT)内では前記光検出器(2)は、前記発光器(3)によって生成させられた電磁線の前記ビームによって引き起こされた眼底の反射光線のビームを包含している解析画像を取得するように適合される
を行うために設計される、眼の状態検出モジュール
を搭載することにおいて特徴付けられる。
【0021】
添付図面について言及すると、本発明の主題である眼底反射を検出するための装置は1と集合的に称される。
【0022】
問題の装置1及び方法は、患者の視力の可能な病理又は問題、及び/又は詳細な眼の検査を実行する必要性を示す、この反射での異常の存在を評価することができるようにするべく、眼底反射を検出するために、眼科学において使用されることを意図している。
【0023】
特に、装置1及び方法は、小児、特に新生児及び乳児において眼底反射を解析する小児科の分野で使用されるために、特に適切なものである。
【0024】
添付図面において説明された例示的実施形態を参照すると、問題の装置1は少なくとも1つの光検出器2を備え、それは、検査されるために人物(例えば小児)の顔の画像を検出するために設定される。本発明による装置1及び方法はまた、人間以外の動物の対象でもまた、例えば獣医学の分野で、眼底反射を検出するために利用可能である。
【0025】
認知障害又は他の一般的な臨床の問題に起因して標準の眼の検査を受けることができない成人もまた、適格である。したがって、一実施形態で、装置1及び方法は、個人、すなわち人間という動物の対象での、好ましくは小児における眼底反射を検出することが目的とされ、その表現は、誕生及び思春期の間の時間間隔、好ましくは新生児又は乳児における人間を意味している。
【0026】
別の実施形態において、装置1及び方法は、眼底反射を人間以外の動物の対象において検出することを目的とする。
【0027】
明示の簡素さのために、本願において、人物、又は、小児又は乳児などの人間又は対象であるいずれかの事例について言及するが、いずれの事例においても、装置及び方法がまた人間以外の動物の対象にも利用可能であることが理解される。
【0028】
特に、光検出器2は、それが人から配置される距離に依存して、少なくとも人物の顔を捉えるのに適切な画角をもたらす。
【0029】
適切に、光検出器2は、人によって(特に人物の顔によって)妨げられることを意図している光学式のX軸(好ましくは画角に関して中心にある)をもたらす。
【0030】
有利にも、光検出器2は、前述した光軸Xを定める光学系を設けたカメラを備えている。
【0031】
好ましくは、光検出器2(及び特にカメラ)は、下に明記されるように想到される用途に依存して、可視及び/又は赤外の範囲の電磁放射線を検出するために設定される。
【0032】
問題の装置1は発光器3をさらに備え、それは、電磁線のビームを、検査される人物の眼に投影するために設定される。
【0033】
患者の眼は、電磁線の前述のビームが当てられると、医学の眼科分野で本来知られていて、したがって、ここで扱われない方法で眼底からの反射光線のビームを発生させる可能性がある。下で詳細に記載されるように、光検出器2は、眼底反射を解析するために反射光線のビームを含んでいる人物の顔の画像を検出することが可能である。
【0034】
有利にも、発光器3は、例えば、LEDタイプ(
図3及び4において図式的に示される)のいくつかの光源4を備える。
【0035】
好ましくは、発光器3(及び特に光源4)は、光検出器2の光軸Xと位置合わせされた電磁線のビームの投影軸Yを定めるために設定される。
【0036】
有利にも、発光器3は、赤外帯域の波長を有する電磁線の少なくとも1つのビームを放出するために設定される。特に、赤外帯域は、近赤外から遠赤外帯域(特に、0.7から1000pm)を指す。
【0037】
赤外線を使用することは、当人をまぶしいと感じさせることなく、したがって、当人に本能的にまぶたを閉じさせることなく、人物の眼を照射することを可能にする。さらに、赤外線を使用することは、代わりに可視光線で引き起こされる瞳孔収縮を引き起こさない。
【0038】
適切には、この実施形態によると、発光器3は、1又は複数の赤外光源4、例えばIR LEDを備える。
【0039】
異なる実施形態によれば、赤外線に加えて又は代替的に、発光器3は、可視帯域の波長を有する電磁線の少なくとも1つのビームを放出するために設定される。例えば、発光器は、赤外光源4に加えて又は代替的に、可視光線(例えばRGB)の1又は複数の光源4を備える。
【0040】
さらなる実施形態によれば、発光器3は、可視帯の波長を有する電磁線の少なくとも1つのビーム、及び赤外帯域の波長を有する電磁線の少なくとも1つのビームを放出するために設定される。
【0041】
問題の装置1は電子処理システム5を備え、それは発光器3に動作可能に接続されて、後者を、発光器3が電磁線のビームを人物に投影するように適合される動作状態、及び発光器3が人物を電磁線のビームの照射に供さないように設定される非動作状態の間でスイッチする。
【0042】
特に、動作状態では、発光器3(及び特にその光源4)は、電磁線のビームを放出するためにオンにスイッチされ、その一方で、非動作状態では、発光器3(及び特にその光源4)は、オフにスイッチされる(例えば、その給電が中断される)。
【0043】
電子処理システム5はまた、後者によって取得された画像を受信し、処理するために、光検出器2に、動作可能に接続されている。本発明の基礎にある着想によれば、電子処理システム5には、人物の顔の位置を識別するように適合された顔追跡モジュールを設けられる。
【0044】
詳細には、顔追跡モジュールは、光検出器2により取得された画像から、画像における人物の顔の位置を示す参照点PRの集合Iを計算するために設定される。好ましい実施形態において、発光器3が、可視帯域の波長を有する電磁線の少なくとも1つのビーム、及び赤外帯域の波長を有する電磁線の少なくとも1つのビームを放出するために設定されるときに、顔追跡モジュールは、赤外帯域で光検出器2によって取得された画像に基づいて点の集合Iを計算する。
【0045】
特に、参照点の座標(したがって、位置)が識別される参照システムによって、顔追跡モジュールは幾何学的空間(好ましくは三次元)を定める。好ましくは、三次元性及びボリュームの割り当てに、特別なソフトウェアを使用して、概算することができる。
【0046】
有利にも、顔追跡モジュールには、三次元多角形メッシュモデリングアルゴリズムが設けられる。
【0047】
例えば、顔追跡モジュールによって計算された参照点PRは、人物の顔の位置を突き止めるために多角形メッシュを通して発展されたグラフィカルなグリッドの頂点と対応している。
【0048】
特に、顔追跡モジュールは、人工的なニューラルネットワークを通してグリッドの頂点の位置を判定し、各頂点を独立した目印として扱うように適合される。特に、顔追跡モジュールは、三次元の座標ベクトルと各参照点PR(目印)を関連付け、これはその後、画像にマッピングされる。
【0049】
そのようなマッピングの説明だけのための例が、
図5の例において示される。
【0050】
顔追跡モジュールの実装形態(特にメッシュタイプ)は、最先端でそれ自体が知られていて、したがって、下で詳細には記載されない。この実装形態のために使用され得るそのようなアルゴリズムのいくつかの例は、Kartynnik,Artsiom,Igrishchenko,Grundman による、 "Real-time Facial Surface Geometry from Monocular Video on Mobile GPUs"という論文に記載されている。本発明によると、電子処理システム5は、眼の状態検出モジュールを備え、それは、人物が眼を開くときを検出し、その結果、眼底反射の画像を取得するために発光器3をオンにスイッチするよう命令するように適合される。
【0051】
より詳細には、検出モジュールは、顔追跡モジュールにより計算された参照点PRの集合Iにおいて、画像に描かれている顔の眼の領域に対する対象の点PIのサブセットSIを選択するために、設定される。例えば、これらの対象の点は、眉弓及び各々の眼の眼周囲領域の間の顔の領域、特にまぶたによって定められた眼の輪郭の中の領域を示し得る。検出モジュールは、画像に示される顔の開眼度を表す状態パラメータPSを、前述のサブセットSIの対象の点PI相互の位置に応じて計算するよう設定される。
【0052】
検出モジュールは、したがって、この状態パラメータPSを、眼の開いた状態を示している閾値VSと比較するために設定される。特に、閾値VSは、それを超えていると画像に描かれている顔の眼が開いていると仮定される状態パラメータPSの値を表している。
【0053】
状態パラメータPSが閾値VSを超えている場合、検出モジュールは、定められた時間間隔ITの間、発光器3を非動作状態から動作状態にスイッチするように適合され、したがって、定められた時間間隔ITの間、発光器3は、人の(開いた)眼に電磁放射線のビームを投影し、これは、眼底の反射光線のビームを生成する。反射光線のビームを生成するために人物の眼にこのように投影された放射ビームは、対象の点の集合Iを計算するために顔追跡モジュールによって使用される投影された放射線のビームと同じ波長帯域であり得るか、又は、有利には異なる波長帯域であり得る。
【0054】
例として、好ましい実施形態において、発光器3が、可視帯域の波長を有する電磁線の少なくとも1つのビーム、及び赤外帯域の波長を有する電磁線の少なくとも1つのビームを放出するように設定されている場合、状態パラメータPSが閾値VSを超えているとき、発光器3は、人物の(開いた)眼に可視帯域の電磁放射線のビームを有利にも放出することができ、そのため、患者の顔に投影されて、対象の点の集合Iを計算するために顔追跡モジュールによって使用される放射線のビームが赤外帯域にある場合であっても、それらは眼底の反射光線のビームを生成する。
【0055】
この実施形態によると、顔追跡モジュールは、したがって、有利にも、赤外帯域の光検出器2により取得される画像に基づいて、対象の点の集合Iを計算し、光検出器2は、可視帯域の反射光線のビームを含む人物の顔の解析画像を取得できる。
【0056】
さらに、前述の時間間隔IT(例えば、0.5から5秒)以内に、装置1の光検出器2は眼底の反射光線のビームを含む人物の顔の解析画像を取得するよう適合され、後者が異常の可能性を評価すべく解析され得る。したがって、有利にも、問題の装置1は、眼底反射を信頼性高い方法で正確に検出することが可能であり、特に、医師が、眼底反射の解析画像の取得のために、人物(特に新生児)が眼を開いた状態で正しい位置にいる瞬間を評価しなければならない必要性はない。特に、問題の装置1は、医師が現場に存在する必要性さえもなしで、そのような解析画像を信頼性高く自動的に取得することが可能である。
【0057】
さらに、装置1は、人物が眼を開いているときにだけ発光器3のスイッチをオンすることを可能にし、その人物が限られた時間(前述の時間間隔ITに対応する)だけ電磁放射線に供されるようにする。このやり方では、特に、電磁線のビームが赤外帯域のとき、放射線への曝露が最も短い可能な時間に限定され、人物への高い安全基準を保証する。適切に、電磁線のビームが可視帯域のとき、発光器3がスイッチオンである短い時間間隔は、人物にまぶしいと感じさせる、したがって充分な解析画像が取得できる前に人物が眼を閉じる危険性を著しく低減する。
【0058】
有利にも、電子処理システム5の検出モジュールは、状態パラメータPSをサブセットSIの対象の点の距離に応じて計算するよう設定される。状態パラメータPSが閾値VSより大きい場合、検出モジュールは、光トランスミッタ3に、非動作から動作状態にスイッチするよう命令する。
【0059】
検出モジュールは、サブセットSIの対象の点PIの中から、眼上領域を示す上側の点PIS(特に眼の輪郭の上部アーチ)及び眼下領域を示す下側の点Pll(特に眼の輪郭の下部アーチ)を識別するよう設定される。
【0060】
検出モジュールは、次に、状態パラメータPSを、対象の点PIの上側の点PIS及び下側の点Pllの間の距離に応じて計算するよう設定される。明らかに、この距離は、特異的な計数最適化に依存し、1又は複数の数学的演算(例えば、平均、加重平均、正規化など)に供され得る。
【0061】
有利にも、電子処理システム5の検出モジュールは、画像に描かれる人物の視線の方向を示す配向軸を取得するために対象の点PIを処理するように設定される。例えば、この配向パラメータは、同じ参照点PRが定められる幾何学的空間で定められた方向の直線によって識別され得る。
【0062】
配向軸(したがって、画像の中の人物の視線の方向)は、有利にも、本発明による装置及び方法により取得された眼底反射の検出に影響する。
【0063】
検出モジュールは、画像と関連付けられる偏角を計算するために配向軸を光検出器2の光軸Xと比較するために設定される。
【0064】
好ましくは、検出モジュールは、前述の偏角が光検出器2の光軸Xによって形成された人物の視線の実質的な位置合わせを示している判定された限界角度よりも小さいときに、発光器3を動作状態にスイッチするよう命令するために設定される。
【0065】
好ましくは、電子処理システム5の検出モジュールはまた、光点PL、すなわち対象の「光学式の」点の集合、又は他の光のタイプの情報を処理するために設定され、それらは、下でさらに詳細に記載するが、光源4又は1又は複数の補助光源16によって生成される。
【0066】
好ましくは、該光点PLは、顔追跡モジュールであってよいが、必ずしもそうでなくてもよいモジュールによって検出される。
【0067】
例として、そのような光点PLは、測定及び臨床目的で有用であることに加えて、例えば、光源の強度を調節することによって、画像を「イーコライズ」する(すなわち画像の光強度を調節する)ために有利に処理され得る、患者又は自身の眼球反射の明るさについての情報であり得る。写真のイーコライズは、例えば分類モジュールに実装されている人工知能アルゴリズムの例えば学習のために、均質な写真のデータセットを取得するのに有利で、有益な側面である。適切にも、光検出器2は画角内で、人物の顔全体を、又は、いずれかの事例で上で論じた動作の実行のため充分な参照点を取得させる部分だけであっても、形成するよう設定され得る。
【0068】
有利にも、装置1は、光検出器2、発光器3、及び電子処理システム5が据え付けられる支持構造6を備える。該支持構造6は、少なくともそれらの動作の間、判定した位置に光検出器2及び発光器3を保持するために設定される。添付の
図1、
図2、
図3および
図4において示された実施形態によれば、支持構造6は、例えば箱形である収納本体7を備え、その内側に光検出器2、発光器3、及び電子処理システム5が収納される。
【0069】
好ましくは、収納本体7は、光検出器2及び発光器3(特に後者の光源4)が面している、いくつかのウィンドウ9(例えば開口部の形)を設けられて、検査される人物の方に向けられることを意図している、前壁8を備える。
【0070】
図3及び
図4における例に関して言及すると、発光器3の光源4は後者(すなわち放射状のパターンにおける)の光軸Xについて対称的に光検出器2のカメラのまわりに配置される。
【0071】
好ましくは、
図1の例によれば、支持構造6は支持フレーム10を備え、その担持は収納本体7を据え付け、人物の前の判定した位置に後者(したがって発光器3及び光検出器2)を保持するように適合される)。
【0072】
この目的のために、支持フレーム10は、支持要素Pに固定されるように設定される。例えば、
図1の適用で、支持フレーム10は、交換台自体の内側に配置された小児を捉えるために、収納本体7を後者の上方に吊り下げた状態に保持するために、交換台のフレームに固定される。さらなる実施形態によれば、支持フレーム10は、例えば、対象の場所で装置1を配置するための台座又は可動のトロリーによって、地面に載せることができる。
【0073】
有利にも、支持フレーム10は、人物の前の判定した位置で収納本体7を配置するためにユーザによって可動の関節式アーム11を備える。
【0074】
様々な適用モードによれば、装置1は、使用している間、直接、人物の顔の前でそれを保持している医師によって保持され得る。そのような場合、特に医師は、装置1の収納本体7を、直接保持することができる。適切に、上記の2つのモードの両方において装置を使用することができるように、収納本体7は、収納本体7が支持フレーム10に取り外し可能な方法で束縛され得る連結要素12が設けられる。
【0075】
有利にも、電子処理システム5は収納本体7の中に配置された電子プロセッサ(添付図面では見えない)、特にマイクロプロセッサを備える。好ましくは、電子プロセッサは、コマンドシグナルを、発光器3(適切にも、装置1の他の電気/電子コンポーネントと通信する)の光源4に送信するために設定された電子コントローラ13(また、収納本体7の中に設定される)に動作可能に接続されている。
【0076】
好ましくは、
図4の例において示されるように、装置1は、発光器3、光検出器2、及び有利にも、電子処理システム5の電子コントローラ13の光源4が据え付けられる少なくとも1つの電気基板14(特にプリント基板)を備える。
【0077】
適切にも、装置1は、それらの動作のために後者に電気エネルギーを供給するように発光器3、光検出器2、及び電子プロセッサ13(好ましくは、電気基板14を介する)に電気で接続された電源ユニットを備える。有利にも、電源ユニットは、電気のネットワーク(それは収納本体7に外部の、又は内部の変圧器などのコンポーネントを備え得る)に、電気のコンセントによって接続されることを意図し、及び/又は、収納本体7にそれ自体据え付けられた電源バッテリが設けられる。
【0078】
好ましくは、電子処理システム5の顔追跡及び検出モジュールは、電子処理システム5自体の同じハードウェア装置(特に、電子プロセッサ13)にインストールされた1又は複数のソフトウェアによって実装される。対照的に、電子処理システム5のコンピューティングモジュールは別個のハードウェア装置によって取得され得る。さらなる実施形態の変形版によれば、電子処理システム5(及び関連する顔追跡及び検出モジュール)は例えばサーバ又はクラウドにおいて離れて全体において、又は部分的に設定され得る。
【0079】
有利にも、装置1は、人物の顔の上に低強度光線のビームを放出するために設定された1又は複数の補助光源16を備える。
【0080】
このような補助光源16は、電子処理システム5へ(特にマイクロコントローラ13へ)動作可能に接続され、それは、光検出器2が顔追跡モジュール用に画像を取得するとき、すなわち(また)、発光器3が非動作状態にあるとき、それらを起動させるように設定される。
【0081】
特に、装置1が動作している場所の周囲の光が、光検出器2が充分にシャープな画像を検出でき、顔追跡モジュールが、上で論じた方法で人物の顔の参照点PRを検出できるようになるのに充分でないときに、このような補助光源16は電子処理システム5によって動作される。このような補助光源16はまた、周囲の明るさを補うために装置のライトを使用して明るさの条件を安定化させるため、又は瞳孔径に関して眼球反射を安定化させるためにも、電子処理システム5によって、有利にも動作される。
【0082】
例えば、そのような補助光源16は、複数のRGB LED又は低エネルギーの赤外LEDを備え得る。有利にも、電子処理システム5は分類モジュールを備え、それは、解析画像において眼底反射を表現するよう処理するために設定される。
【0083】
これらのプロセスは、正常な参照画像に関していずれかの変形版又は異常成を識別するために、反射画像及びその特定のセクションの判定された光学特性を識別することを目的とする。これは、分類モジュールが、そのとき、検査された人物にさらなる眼の検査を受けさせるかどうかを決めることができる医師に、対応する表示を提供しながら、眼底反射が正常であるか異常であるか識別することを可能にする。適切にも、分類モジュールは、医師に対応する表示を提供して、眼底反射の異なる特徴を、判定された問題又は疾患と関連付けるために設定させることができる。例えば、識別された変形版及び異常は、眼科病理学、例えば先天性白内障、角膜混濁、未熟児の網膜症、網膜異常、緑内障、屈折異常、FEVR (Familial Exudative Vitreo- Retinopathy:家族性滲出性硝子体網膜症)、コロボーマ、ブドウ膜炎、眼のトキソカラ症、コーツ病、硝子体出血、網膜形成異常、屈折異常、又は網膜芽細胞腫などの眼の悪性新生物形成さえであっても、関連付けることができる。
【0084】
好ましくは、分類モジュールは、例えばいくつかの事前分類事例に基づいて訓練されたクラスタリングシステムに基づいた人工知能アルゴリズムによって実装され得る。
【0085】
分類モジュールは、したがって潜在的に、それが意図されている具体的な適用に依存して、問題又は病理(例えば、先天性白内障、緑内障、網膜芽細胞腫、網膜異常、近視、遠視など)の様々なタイプを検出するために実装され得る。
【0086】
本発明はまた、
画像を検出するように設定された少なくとも1つの光検出器(2);
少なくとも1つの発光器(3)であって、
前記発光器(3)が電磁線の少なくとも1つのビームを放出する動作状態及び非動作状態の間で動作可能なようにスイッチする少なくとも1つの発光器(3);
前記光検出器(2)及び前記発光器(3)に動作可能に接続される電子処理システム(5);
を備える装置(1)により眼底反射を検出するための方法に関し、前記方法は:
前記装置(1)を設定する段階、ここで前記光検出器(2)及び前記発光器(3)が少なくとも人物の顔の前に配置される;
前記人物の顔の画像を取得する段階、ここで前記光検出器(2)が前記人物の顔の画像を検出し、前記画像を前記電子処理システム(5)に送信する、
を備え;前記方法は:
前記画像における人物の顔の位置を示す参照点(PR)の集合(I)を計算することによって、前記電子処理システム(5)が、前記画像に対して顔追跡アルゴリズムに実行する、顔追跡段階;
眼の状態検出段階、ここで前記電子処理システム(5)は:
参照点(PR)の前記集合(I)において、前記画像における前記顔の眼の領域に対する対象の点(PI)のサブセット(SI)を選択すること;
任意選択で、前記画像の明るさの強度を調節するために、発光器によって、又は人物の眼球反射を示す1又は複数の補助光源によって生成された光点(PL)の集合を選択し
前記サブセット(SI)において、眼上領域を示す上側の点(PIS)、及び眼下領域を示す下側の点(Pll)を識別すること;
前記画像における前記顔の開眼状態を表す少なくとも1つの状態パラメータ(PS)を、前記サブセット(SI)の対象の点(PI)の相互の位置に応じて計算すること、ここで前記状態パラメータ(PS)が前記上側の点(PIS)及び前記下側の点(Pll)の間の距離に応じて前記電子処理システム(5)によって計算される;
前記状態パラメータ(PS)を少なくとも判定した閾値(VS)と比較すること;前記状態パラメータ(PS)が前記閾値(VS)を超えていれば、前記方法は
前記発光器(3)の起動の段階、ここで前記電子処理システム(5)が、定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器(3)を前記動作状態にスイッチし、前記定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器(3)は電磁線の前記少なくとも1つのビームを少なくとも前記人物の眼の上に投影し;
電磁線の前記少なくとも1つのビームの放出の結果として、前記人物の眼の眼底が前記光検出器(2)に向かって反射光線のビームを生成させる;
前記時間間隔の間、解析画像取得段階、ここで前記光検出器は前記人物の顔の解析画像を取得し、その解析画像は眼底の反射光線の前記ビームを包含する、
を有する段階を備えるということにおいて特徴付けられる。
【0087】
本発明による方法は、したがって、上で論じた装置1によって有利にも実行され得て、これまでに導入した命名法は、簡素にするために、以下において保持される。
【0088】
図6の図表に関し、問題の方法は、装置1を設定する段階を備え、それにおいて、発光器3及び光検出器2は、人物の前、好ましくは人物の顔の前で配置される。
【0089】
有利にも、装置1は、少なくとも人物の顔が光検出器2の画角の中にあるような方法で位置付けられる。特に、この設定の段階の後、光検出器2の光軸X及び発光器3の投影軸Yは、人物、特に人物の顔をインターセプトする。
【0090】
例えば、
図1の適用に関して、装置1の支持フレーム6は、収納本体7の前壁8が、人物(特に小児)が、好ましくは支持フレーム10の関節式アーム11の位置を調節することによって、配置される領域の前(特に上方)に位置付けられるような方法で、設定される。様々な適用モードによれば、それ自体で装置1の収納本体7を直接保持する間に、医師は人物の顔の前に装置1を位置付けることができる。
【0091】
有利にも、方法を開始するために、装置1は、例えば検査を実行している医師によってスイッチをオンにされる。
【0092】
したがって、方法は、人物の顔の画像を取得する段階を設けられ、光検出器2は人物の顔の画像を検出し、その画像を電子処理システム5に送信する。
【0093】
有利にも、この取得段階で、発光器3は非動作状態にあり、それが、電磁線のビームを、検査される人物に投影しないようにする。
【0094】
この取得段階で取得された画像は、下に記載されるように、顔の位置、眼の状態、及び視線又は頭の方向を識別するように処理され、発光器3を起動させて、眼底反射を検出するように適合される。
【0095】
本発明の基礎にある着想によれば、問題の方法は、顔追跡段階を備え、それにおいて、電子処理システム5は、光検出器3から受信した画像に、顔追跡アルゴリズムを実行し、それにより、それは画像における人物の顔の位置を示している参照点PRの集合を計算する。
【0096】
特に、顔追跡段階は、上で論じたものによれば、参照システムを使用して幾何学的空間(好ましくは三次元)を定め、参照点の座標(したがって、位置)が識別される。
【0097】
有利には、顔追跡モジュールは三次元多角形メッシュモデリングアルゴリズムを設けられ、それにおいて、例えば、参照点が、装置1の動作に対して上で論じたように、人物の顔の位置を識別するモジュールによって処理されたグラフィカルなグリッドの頂点と対応している。
【0098】
方法は次に、眼底反射の検出を実行するために、人物が眼を開いたときを識別する眼の状態検出段階を含む。
【0099】
この検出段階で、電子処理システム5は、参照点PRの集合SIの中で、取得した画像において顔の眼の領域に対する対象の点PIのサブセットSIを選択する。さらに、電子処理システム5は、サブセットSIの対象の点PI、画像における顔の眼の状態を表している状態パラメータPSの相互の位置に応じて計算する。
【0100】
有利にも、状態パラメータPSは、サブセットSIの対象の点PIの間の距離に応じて計算される。
【0101】
有利にも、状態パラメータPSはまた、光点PLの強度に基づいて、計算される。
【0102】
好ましくは、検出段階の中で、電子処理システム5は、サブセットSIの対象の点PI、眼上領域(特に眼の輪郭の上部アーチ)を示している上側の点PIS、及び眼下領域(特に眼の輪郭の上部アーチ)の点を示している下側の点Pllの間で識別する。状態パラメータPSは、次に、対象の点PIの上側の点PIS及び下側の点Pllの間の距離に応じて計算する。明らかに、この距離は特異的な計数最適化に依存している1又は複数の数学的演算(例えば、平均、加重平均、正規化など)にさらされ得る。電子処理システム5は状態パラメータPSを判定した閾値VSと比較し、それは、取得した画像が眼を開いている人物の顔を描き出す状態パラメータPSの値を定めるような方法で選択される。
【0103】
状態パラメータPSが閾値VSを超えている(特に、それより高い)場合、方法は発光器の起動の段階を備える。
【0104】
この起動段階で、処理エレクトロニクスシステム5は、発光器3を非動作状態から動作状態にスイッチして、発光器3を定められた時間間隔ITの間この動作状態で保持している。したがって、この時間間隔ITで、発光器3は電磁線のビームを、人物の(開いた)眼に投影し、(電磁線のこれらのビームでの照射後)眼の眼底が光検出器2の方向に反射光線のビームを発生させる。
【0105】
前述の時間間隔IT(発光器は動作状態)の間に、解析画像取得段階が設けられ、それにおいて、光検出器2が、人物の顔の解析画像を取得し、それは、解析を実行するために使用することができる眼底の反射光線のビームの表現を含む。
【0106】
解析画像の取得が装置1又は人物への医学的介入の必要性なしで自動的に取得されることに留意されたい。特に、発光器3及び光検出器2を位置に保持する支持構造6が存在している場合に、取得はまた、医師が現場にとどまる必要性なしでなされる。
【0107】
有利にも、時間間隔IT(発光器は動作状態)は実質的に0.5から5秒、好ましくは1から2秒である。この時間間隔ITは、光検出器による画像取得の頻度(例えば秒ごとに20から30の画像であり得る)に依存して、眼底反射の表現を信頼性高く取得するために充分な数の画像を取得することを可能にする。有利にも、時間間隔ITの終わりに、電子処理システム5は発光器3を動作状態から非動作状態にスイッチする。
【0108】
特に、問題の方法は、眼底反射を検出するために厳密に必要な時間の間だけ発光器3のスイッチをオンに保持することによって、解析画像を取得することを可能にし、したがって電磁放射線への人物の露出を最小化する。
【0109】
有利にも、検出段階で、画像において描き出された人物の視線の方向を示している配向軸を引き出すために、電子処理システム5は、対象の点PIを処理し、画像に関連付けられる偏角を計算するために、この配向軸を光検出器2の光軸Xと比較する。好ましくは、電子処理システム5は、光検出器2の光軸Xによって形成された人物の視線が実質的に位置合わせされていることを示す判定された限界角度よりも、前述の偏角が小さいときに、発光器3を動作状態にスイッチするよう命令する。有利にも、光点PLによって検出された光強度により、電子処理システム5はまた該スイッチを命令する。有利にも、画像取得段階の間、補助照明段階が任意選択に設けられ、それにおいて、電子処理システム5が装置の補助光源16の作動を命令し、暗い周囲の光の場合に後続の段階を実行するのに充分にシャープな画像を捉えるために充分な光で、画像化するよう顔を照明する。
【0110】
有利にも、問題の方法は、分類段階を備え、電子処理システム5が解析画像において眼底反射の表現を処理して反射画像の判定された光学特性を識別し、判定されたカテゴリーをそれらと関連付け、例えば、詳細な検査又は判定された問題又は病理(上で論じられているような)を受ける必要がある人物を示すようにする。
【0111】
方法の一実施形態においては、例えば、該分類段階で、電子処理システム5は、参照画像に関して少なくとも1つの変形版又は異常を識別するために、解析画像において眼底反射の表現を処理する。
【0112】
好ましくは、該分類モジュールは、いくつかの事前分類事例に基づいて訓練されたクラスタリングシステムに基づいた人工知能アルゴリズムによって実装され得る。
【0113】
好ましくは、該少なくとも1つの変形版又は異常が眼科の疾患、例えば先天性白内障、角膜混濁、未熟児の網膜症、網膜異常、緑内障、屈折異常、FEVR、コロボーマ、ブドウ膜炎、眼のトキソカラ症、コーツ病、硝子体出血、網膜形成異常、屈折異常、又は眼の悪性新生物形成、例えば網膜芽細胞腫でさえもと、関連付けられる。
【0114】
このようにして考案された本発明はその意図していた目的を達成する。
(他の可能な項目)
(項目1)
眼底反射を検出するための装置(1)であって:
人物の顔の画像を検出するように設計された少なくとも1つの光検出器(2);
電磁線の少なくとも1つのビームを、少なくとも、前記人物の前記顔の眼に投影するように設計され、前記眼は、眼底の反射光線のビームを発生させる可能性がある、少なくとも1つの発光器(3);
前記画像を受信するために前記光検出器(2)に動作可能に接続されて、前記発光器(3)が、電磁線の前記ビームを前記人物の前記顔に投影するように適合される動作状態及び非動作状態の間で前記発光器(3)をスイッチするために、前記発光器(3)に動作可能に接続された電子処理システム(5);
を備え、前記装置(1)は、前記電子処理システム(5)には、
前記画像から、前記画像における前記人物の前記顔の位置を示す参照点(PR)の集合(I)を計算するために設定される、顔追跡モジュール;
参照点(PR)の前記集合(I)において、前記画像における前記顔の前記眼の領域に対する対象の点(PI)のサブセット(SI)を選択すること;
前記サブセット(SI)において、眼上領域を示す上側の点(PIS)、及び眼下領域を示す下側の点(Pll)を識別すること;
前記画像における前記顔の前記眼の前記開眼度を表現している少なくとも1つの状態パラメータ(PS)を、前記サブセット(SI)の前記対象の点(PI)の相互の位置に応じて計算すること、ここで前記状態パラメータ(PS)が前記上側の点(PIS)及び前記下側の点(Pll)の間の距離に応じて計算される;
前記状態パラメータ(PS)を少なくとも1つの閾値(VS)と比較すること;前記状態パラメータ(PS)が前記閾値を超えていれば、定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器(3)を前記動作状態にスイッチし、前記定められた時間間隔(IT)内では前記光検出器(2)は、前記発光器(3)によって生成させられた電磁線の前記ビームによって引き起こされた前記眼底の反射光線の前記ビームを包含している解析画像を取得するように適合される
を行うために設定される、眼の状態検出モジュール
を設けられていることにおいて特徴付けられる、装置(1)。
(項目2)
前記顔追跡モジュールには、三次元多角形メッシュモデリングアルゴリズムが設けられている、項目1に記載の装置(1)。
(項目3)
前記装置(1)が、支持構造(6)を備え、前記支持構造(6)が、前記光検出器(2)、前記発光器(3)、及び前記電子処理システム(5)を据え付けられて担持し、判定した位置に前記光検出器(2)、及び前記発光器(3)を保持するように設計されている、項目1又は2に記載の装置(1)。
(項目4)
前記発光器(3)が、赤外帯域の波長を有する電磁線の前記ビームを放出するように設計されている、先行項目のいずれか1項に記載の装置(1)。
(項目5)
前記装置(1)が、少なくとも前記人物の前記顔に低強度の光線のビームを放出するように設計されて、前記電子処理システム(5)に動作可能に接続された1又は複数の前記補助光源(16)を備え、
前記光検出器(2)が前記画像を取得するときに前記1又は複数の補助光源(16)を起動させるように設計されている、先行項目のいずれか1項に記載の装置(1)。
(項目6)
前記電子処理システム(5)が、参照画像に関して少なくとも1つの変形版又は異常を識別するために前記解析画像における前記眼底反射の前記表現を処理するように設計された分類モジュールを備える、先行項目のいずれか1項に記載の装置(1)。
(項目7)
前記分類モジュールが、いくつかの事前分類事例に基づいて訓練されたクラスタリングシステムに基づいた人工知能アルゴリズムによって実装される、項目6に記載の装置(1)。
(項目8)
前記少なくとも1つの変形版又は異常が眼科病理学と関連付けられる、項目6又は7に記載の装置(1)。
(項目9)
失明又は視力低下を起こす前記眼科病理学が、先天性白内障、角膜混濁、未熟児の網膜症、網膜異常、緑内障、屈折異常、FEVR、コロボーマ、ブドウ膜炎、眼のトキソカラ症、コーツ病、硝子体出血、網膜形成異常、屈折異常からなる群から選択される、項目8に記載の装置(1)。
(項目10)
前記眼科病理学が前記眼の悪性新生物形成、好ましくは網膜芽細胞腫である、項目7又は8に記載の装置(1)。
(項目11)
画像を検出するように設計された少なくとも1つの光検出器(2);
少なくとも1つの発光器(3)であって、前記発光器(3)が電磁線の少なくとも1つのビームを放出する動作状態及び非動作状態の間で動作可能にスイッチする、少なくとも1つの発光器(3);
前記光検出器(2)及び前記発光器(3)に動作可能に接続される電子処理システム(5);
を備える装置(1)により眼底反射を検出するための方法であって、前記方法は:
前記装置(1)を設定する段階、ここで前記光検出器(2)及び前記発光器(3)が少なくとも人物の顔の前に配置される;
前記人物の前記顔の画像を取得する段階、ここで前記光検出器(2)が前記人物の前記顔の画像を検出し、前記画像を前記電子処理システム(5)に送信する
を備え;前記方法は:
前記画像における前記人物の顔の位置を示す参照点(PR)の集合(I)を計算することによって、前記電子処理システム(5)が、前記画像に対して顔追跡アルゴリズムに実行する、顔追跡段階;
眼の状態検出段階、ここで前記電子処理システム(5)は:
参照点(PR)の前記集合(I)において、前記画像における前記顔の眼の領域に対する対象の点(PI)のサブセット(SI)を選択すること;
前記サブセット(SI)において、眼上領域を示す上側の点(PIS)、及び眼下領域を示す下側の点(Pll)を識別すること;
前記画像における前記顔の開眼状態を表す少なくとも1つの状態パラメータ(PS)を、前記サブセット(SI)の対象の点(PI)の相互の位置に応じて計算すること、ここで前記状態パラメータ(PS)が前記上側の点(PIS)及び前記下側の点(Pll)の間の距離に応じて前記電子処理システム(5)によって計算される;
前記状態パラメータ(PS)を少なくとも判定した閾値(VS)と比較すること;前記状態パラメータ(PS)が前記閾値(VS)を超えていれば、前記方法は
前記発光器(3)の起動の段階、ここで前記電子処理システム(5)が、定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器(3)を前記動作状態にスイッチし、前記定められた時間間隔(IT)の間、前記発光器(3)は電磁線の前記少なくとも1つのビームを少なくとも前記人物の前記眼の上に投影し;電磁線の前記少なくとも1つのビームの前記放出の結果として、前記人物の眼の眼底が前記光検出器(2)に向かって反射光線のビームを生成させる;
前記時間間隔の間、解析画像取得段階、ここで前記光検出器は前記人物の顔の解析画像を取得し、その解析画像は前記眼底の反射光線の前記ビームを包含する、
を有する段階を備えるということにおいて特徴付けられる、方法。
(項目12)
前記時間間隔(IT)が実質的に0.5から5秒であるという点で特徴付けられる、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記顔追跡アルゴリズムが三次元多角形メッシュモデリングアルゴリズムである、項目11又は12に記載の方法。
(項目14)
前記発光器(3)が、赤外帯域の波長を有する電磁線のビームを放出する、項目11から13のいずれか1項に記載の方法。
(項目15)
前記電子処理システム(5)が、分類モジュールを備え、前記方法において前記分類モジュールが、参照画像に関して少なくとも1つの変形版又は異常を識別するために、前記解析画像における前記眼底反射の表現を処理する、項目11から14のいずれか1項に記載の方法。
(項目16)
前記分類モジュールが、いくつかの事前分類事例に基づいて訓練されたクラスタリングシステムに基づいた人工知能アルゴリズムを実装する、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記少なくとも1つの変形版又は異常が眼科病理学と関連付けられる、項目15又は16に記載の方法。
(項目18)
失明又は視力低下を起こす前記眼科病理学が、先天性白内障、角膜混濁、未熟児の網膜症、網膜異常、緑内障、屈折異常、FEVR、コロボーマ、ブドウ膜炎、眼のトキソカラ症、コーツ病、硝子体出血、網膜形成異常、屈折異常からなる群から選択される、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記眼科病理学が、前記眼の悪性新生物形成、好ましくは網膜芽細胞腫である、項目17又は18に記載の方法。
【国際調査報告】