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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28D 1/047 20060101AFI20240501BHJP
   F28F 1/32 20060101ALI20240501BHJP
   F28F 9/26 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
F28D1/047 C
F28F1/32 W
F28F9/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563199
(86)(22)【出願日】2022-05-31
(85)【翻訳文提出日】2023-12-13
(86)【国際出願番号】 CN2022096133
(87)【国際公開番号】W WO2022253206
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202121202521.7
(32)【優先日】2021-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】馮 忠波
【テーマコード(参考)】
3L065
3L103
【Fターム(参考)】
3L065FA02
3L103AA01
3L103DD06
3L103DD32
3L103DD33
(57)【要約】
本出願は、熱交換器を提供し、熱交換器は熱交換管群を含み、熱交換管群は扁平管及び接続継手を含み、扁平管は、第1平坦パイプセグメント、折り曲げパイプセグメント及び第2平坦パイプセグメントを含み、第1平坦パイプセグメント、折り曲げパイプセグメント及び第2平坦パイプセグメントは順に接続されてU形管構造を形成し、扁平管は複数であり、複数の扁平管は間隔をおいて設けられ、隣接する2つの扁平管の間には接続継手が設けられており、ここで、接続継手は、相互に連通された第1接続口及び第2接続口を有し、第1接続口は第1平坦パイプセグメントに接続され、第2接続口は第2平坦パイプセグメントに接続され、接続継手はU形継手であり、第1接続口及び第2接続口は、それぞれU形継手の両端に位置する。本出願で提供される技術態様により、従来技術における熱交換器の集流管の製作及び取り付けが複雑であるという技術課題を解決することができる。
【選択図】 図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換管群(10)を含む熱交換器であって、前記熱交換管群(10)は扁平管(11)及び接続継手(12)を含み、前記扁平管(11)は、第1平坦パイプセグメント、折り曲げパイプセグメント及び第2平坦パイプセグメントを含み、前記第1平坦パイプセグメント、前記折り曲げパイプセグメント及び前記第2平坦パイプセグメントは順に接続されてU形管構造を形成し、前記扁平管(11)は複数であり、複数の前記扁平管(11)は間隔をおいて設けられ、隣接する2つの前記扁平管(11)は前記接続継手(12)によって連通される、熱交換器。
【請求項2】
前記接続継手(12)は、相互に連通された第1接続口及び第2接続口を有し、前記第1接続口は前記第1平坦パイプセグメントに接続され、前記第2接続口は前記第2平坦パイプセグメントに接続され、前記接続継手(12)はU形継手であり、前記第1接続口及び前記第2接続口は、それぞれ前記U形継手の両端に位置する、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
複数の前記扁平管(11)は、扁平管群構造を形成するように列状に均一に配置され、前記扁平管群構造は、第1プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の扁平管列を含み、前記扁平管列は、第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の扁平管(11)を含み、前記第1プリセット方向と前記第2プリセット方向とは所定の角度をなして設けられ、
ここで、各列の前記扁平管列における扁平管(11)が連通されてから隣接する前記扁平管列と連通されるように、各列の前記扁平管列における隣接する2つの前記扁平管(11)の間には前記接続継手(12)が設けられており、隣接する2つの前記扁平管列の間には前記接続継手(12)が設けられている、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記接続継手(12)は、
各々の前記扁平管列における隣接する2つの前記扁平管(11)の間に設けられた第1接続継手(121)を含み、前記第1接続継手(121)の第1接続口及び前記第1接続継手(121)の第2接続口は、前記第2プリセット方向で間隔をおいて設けられている、請求項3に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記接続継手(12)は、
隣接する2つの前記扁平管列の間に設けられた第2接続継手(122)を含み、前記第2接続継手(122)の第1接続口及び前記第2接続継手(122)の第2接続口は、第1プリセット方向で間隔をおいて設けられている、請求項3に記載の熱交換器。
【請求項6】
各列の前記扁平管(11)は位置をずらして設けられ、前記第2接続継手(122)の第1接続口及び前記第2接続継手(122)の第2接続口は、第2プリセット方向で間隔をおいて設けられている、請求項5に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記熱交換器は、
複数組の係止部が設けられているフィン(20)を更に含み、複数組の前記係止部と複数の前記扁平管列とは一対一に対応して設けられ、各組の前記係止部は、対応する前記扁平管列に係止して設けられている、請求項3に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記扁平管群構造は、間隔をおいて設けられた二列の前記扁平管列を含み、複数組の前記係止部は、前記第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の第1係止開口溝(21)及び前記第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の第2係止開口溝(22)を含み、前記第1係止開口溝(21)及び前記第2係止開口溝(22)は、それぞれ前記フィン(20)の両側に位置し、前記第1係止開口溝(21)の開口方向と前記第2係止開口溝(22)の開口方向とは逆である、請求項7に記載の熱交換器。
【請求項9】
隣接する2つの前記扁平管列の間の間隔はWpで15≦Wp≦65であり、及び/又は、各列の前記扁平管列における隣接する2つの前記扁平管(11)の間の間隔はLpで6.5≦Lp≦35である、請求項3から8のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記熱交換管群(10)は複数であり、複数の前記熱交換管群(10)は間隔をおいて設けられ、複数の前記熱交換管群(10)は、それぞれ入口管及び出口管を有し、前記熱交換器は、入口分配ヘッド(60)を更に含み、前記入口管と前記入口分配ヘッド(60)とは連通されている、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記熱交換器は、出口集流管(40)を更に含み、前記出口管と前記出口集流管(40)とは連通されている、請求項10に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年5月31日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202121202521.7であり、発明の名称が「熱交換器」である特許出願の優先権を主張する。
【0002】
本出願は熱交換器の技術分野に関し、具体的には、熱交換器に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、従来技術におけるマイクロチャネル熱交換器は、通常は、扁平管、入口集流管及び出口集流管を含み、扁平管は複数であり、複数の扁平管は間隔をおいて設けられ、複数の扁平管の入口端はいずれも入口集流管と連通され、複数の扁平管の出口端はいずれも出口集流管と連通されている。上述の構造を採用する場合、通常は、入口集流管及び出口集流管にいずれも複数の接続部が設けられている必要があり、複数の接続部は、完全な熱交換器の構造が形成されるように、それぞれ入口集流管及び出口集流管と連通されている。
【0004】
しかしながら、上述のマイクロチャネル熱交換器は、生産製作の際に、入口集流管及び出口集流管にいずれも複数の接続部が設けられている必要があり、入口集流管及び出口集流管の製作プロセスが複雑になり、且つ取り付けに一定の難易度がある。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、従来技術における熱交換器の集流管の製作及び取り付けが複雑であるという技術課題を解決するための熱交換器を提供することを主な目的とする。
【0006】
上述の目的を実現するため、本出願は、熱交換器を提供し、熱交換器は熱交換管群を含み、熱交換管群は扁平管及び接続継手を含み、扁平管は、第1平坦パイプセグメント、折り曲げパイプセグメント及び第2平坦パイプセグメントを含み、第1平坦パイプセグメント、折り曲げパイプセグメント及び第2平坦パイプセグメントは順に接続されてU形パイプ構造を形成し、扁平管は複数であり、複数の扁平管は間隔をおいて設けられ、隣接する2つの扁平管の間は接続継手によって連通される。
【0007】
更に、接続継手は、相互に連通された第1接続口及び第2接続口を含み、第1接続口は第1平坦パイプセグメントに接続され、第2接続口は第2平坦パイプセグメントに接続され、接続継手はU形継手であり、第1接続口及び第2接続口はそれぞれU形継手の両端に位置する。
【0008】
更に、複数の扁平管は、扁平管群構造を形成するように列状に均一に配置され、扁平管群構造は第1プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の扁平管列を含み、扁平管列は第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の扁平管を含み、第1プリセット方向と第2プリセット方向とは所定の角度をなして設けられ、ここで、各列の扁平管列における扁平管が連通されてから隣接する扁平管列と連通されるように、各列の扁平管列における隣接する2つの扁平管の間には接続継手が設けられており、隣接する2つの扁平管列の間には接続継手が設けられている。
【0009】
更に、接続継手は、各々の扁平管列における隣接する2つの扁平管の間に設けられた第1接続継手を含み、第1接続継手の第1接続口及び第1接続継手の第2接続口は、第2プリセット方向で間隔をおいて設けられている。
【0010】
更に、接続継手は、隣接する2つの扁平管列の間に設けられた第2接続継手を含み、第2接続継手の第1接続口及び第2接続継手の第2接続口は、第1プリセット方向で間隔をおいて設けられている。
【0011】
更に、各列の扁平管は位置をずらして設けられ、第2接続継手の第1接続口及び第2接続継手の第2接続口は、第2プリセット方向で間隔をおいて設けられている。
【0012】
更に、熱交換器は、複数組の係止部が設けられているフィンを更に含み、複数組の係止部と複数の扁平管列とは一対一に対応して設けられ、各組の係止部は、対応する扁平管列に係止して設けられている。
【0013】
更に、扁平管群構造は、間隔をおいて設けられた二列の扁平管列を含み、複数組の係止部は、第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の第1係止開口溝及び第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の第2係止開口溝を含み、第1係止開口溝及び第2係止開口溝は、それぞれフィンの両側に位置し、第1係止開口溝の開口方向と第2係止開口溝の開口方向とは逆である。
【0014】
更に、隣接する2つの扁平管列の間の間隔はWpで15≦Wp≦65であり、及び/又は、各列の扁平管列における隣接する2つの扁平管の間の間隔はLpで6.5≦Lp≦35である。
【0015】
更に、熱交換管群は複数であり、複数の熱交換管群は間隔をおいて設けられ、複数の熱交換管群は、それぞれ入口管及び出口管を有し、熱交換器は、入口分配ヘッドを更に含み、入口管と入口分配ヘッドとは連通されている。
【0016】
更に、熱交換器は、出口集流管を更に含み、出口管と出口集流管とは連通されている。
【0017】
更に、熱交換器は、複数の熱交換管群に取り付けられたフィンを更に含み、ここで、フィンは棒状構造であり、複数の熱交換管群はフィンの延在方向に沿って間隔をおいて設けられている。
【0018】
本出願の技術態様を適用すると、隣接する2つの扁平管の間に接続継手が設けられており、且つ第1接続口を1つの扁平管の第1平坦パイプセグメントに接続させ、第2接続口をもう1つの扁平管の第2平坦パイプセグメントに接続させることにより、複数の扁平管を連通させて設けることが容易になり、このようにして、端部の2つの扁平管にそれぞれ1つの入口管及び出口管が設けられていればよく、集流管が不要となり、プロセスが簡略化される。従って、本出願で提供される技術態様を採用して、従来技術における熱交換器の集流管の製作及び取り付けが複雑であるという技術課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願を不適切に限定するものではない。
【0020】
図1】本出願の実施例によって提供される扁平管の構造模式図を示す。
図2】本出願の実施例によって提供される扁平管の正面図を示す。
図3】本出願の実施例によって提供される扁平管の上面図を示す。
図4】本出願の実施例によって提供される扁平管の左面図を示す。
図5】本出願の実施例によって提供されるフィンの構造模式図を示す。
図6】本出願の実施例によって提供される第1接続継手の構造模式図を示す。
図7】本出願の実施例によって提供される第2接続継手の構造模式図を示す。
図8】本出願の実施例によって提供される熱交換器内の流体の流れ方向の模式図を示す。
図9】本出願の実施例によって提供される熱交換扁平管群内の流路の模式図を示す。
図10】本出願の実施例によって提供される熱交換器の正面図を示す。
図11】本出願の実施例によって提供される熱交換器の上面図を示す。
図12】本出願の実施例によって提供される熱交換器の左面図を示す。
図13】本出願の実施例によって提供される熱交換器の右面図を示す。
図14】本出願の実施例によって提供される熱交換器の部分構造の分解図を示す。
図15】本出願の実施例によって提供される熱交換器の両端にフィンが設けられている構造の模式図を示す。
図16】本出願の実施例によって提供される熱交換器の構造模式図を示す。
【0021】
ここで、上述の図面には以下の符号が含まれる。
10 熱交換管群、11 扁平管、12 接続継手、121 第1接続継手、122 第2接続継手、20 フィン、21 第1係止開口溝、22 第2係止開口溝、30 側板、40 出口集流管、50 接続パイプ、60 入口分配ヘッド。
【発明を実施するための形態】
【0022】
説明すべきこととして、矛盾がない限り、本出願における実施例及び実施例における特徴は互いに組み合わされてもよい。以下、図面を参照して、実施例と併せて本出願を詳細に説明する。
【0023】
図1から図16に示されるように、熱交換器を提供し、熱交換器は熱交換管群10を含み、熱交換管群10は扁平管11及び接続継手12を含み、扁平管11は、第1平坦パイプセグメント、折り曲げパイプセグメント及び第2平坦パイプセグメントを含み、第1平坦パイプセグメント、折り曲げパイプセグメント及び第2平坦パイプセグメントは順に接続されてU形管構造を形成する。扁平管11は複数であり、複数の扁平管11は間隔をおいて設けられ、隣接する2つの扁平管11の間は接続継手12によって連通される。
【0024】
このような構造を採用して設けると、隣接する2つの扁平管11の間に接続継手12が設けられており、且つ第1接続口を1つの扁平管11の第1平坦パイプセグメントに接続させ、第2接続口をもう1つの扁平管11の第2平坦パイプセグメントに接続させることにより、複数の扁平管11を連通させて設けることが容易になり、このようにして、端部の2つの扁平管11にそれぞれ1つの入口管及び出口管が設けられていればよく、入口集流管及び出口集流管40の製作及び取り付けが簡略化される。従って、本出願で提供される熱交換器を採用して、従来技術における熱交換器の集流管の製作及び取り付けが複雑であるという技術課題を解決することができる。
【0025】
具体的に、本実施例における接続継手12は、相互に連通された第1接続口及び第2接続口を有し、第1接続口は第1平坦パイプセグメントに接続され、第2接続口は第2平坦パイプセグメントに接続され、接続継手12はU形継手であり、第1接続口及び第2接続口は、それぞれU形継手の両端に位置する。このような構造を採用して設けると、扁平管11をU形管構造として設け、接続継手12をU形継手として設けることにより、熱交換管群10の全体が折り曲げ型構造になるようにして、流体が十分に熱交換することが容易になる。
【0026】
具体的に、本実施例における複数の扁平管11は、扁平管群構造を形成するように列状に均一に配置され、扁平管群構造は、第1プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の扁平管列を含み、扁平管列は、第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の扁平管11を含み、第1プリセット方向と第2プリセット方向とは所定の角度をなして設けられている。ここで、各列の扁平管列における扁平管11が連通されてから隣接する扁平管列と連通されるように、各列の扁平管列における隣接する2つの扁平管11の間には接続継手12が設けられており、隣接する2つの扁平管列の間には接続継手12が設けられている。このような構造を採用して設けると、各列の扁平管列における扁平管11が連通され、複数列の扁平管列がいずれも連通して設けられるようにすることができ、扁平管群構造の長手方向のサイズを減少させ、扁平管群構造の構造レイアウトを最適化し、扁平管群構造の設置コンパクト性を向上させる。
【0027】
本実施例において、接続継手12は第1接続継手121を含み、第1接続継手121は、各々の扁平管列における隣接する2つの扁平管11の間に設けられ、第1接続継手121の第1接続口及び第1接続継手121の第2接続口は、第2プリセット方向で間隔をおいて設けられている。このような構造を採用して設けると、各々の扁平管列における隣接する2つの扁平管11をより良好に連通させることが容易になり、各々の扁平管列における複数の扁平管11がいずれも連通されるようにすることができる。
【0028】
具体的に、本実施例における接続継手12は第2接続継手122を含み、第2接続継手122は、隣接する2つの扁平管列の間に設けられ、第2接続継手122の第1接続口及び第2接続継手122の第2接続口は、第1プリセット方向で間隔をおいて設けられている。このような構造を採用して設けると、隣接する2つの扁平管列の扁平管11をより良好に連通させることが容易になり、複数の扁平管列がいずれも連通して設けられるようにすることができる。
【0029】
本実施例において、各列の扁平管11は位置をずらして設けられ、第2接続継手122の第1接続口及び第2接続継手122の第2接続口は、第2プリセット方向で間隔をおいて設けられている。このような構造を採用して設けると、千鳥配置される二列熱交換器の構造の形成が容易になり、熱交換器の構造レイアウトが最適化され、熱交換性能が最適化される。
【0030】
具体的に、本実施例における熱交換器は、複数組の係止部が設けられているフィン20を更に含み、複数組の係止部と複数の扁平管列とは一対一に対応して設けられ、各組の係止部は、対応する扁平管列に係止して設けられている。このような構造を採用して設けると、係止部を設けて係止設置を行うことにより、脱着を容易にすることができる。
【0031】
好ましくは、本実施例における扁平管群構造は、間隔をおいて設けられた二列の扁平管列を含み、複数組の係止部は、第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた第1係止開口溝21及び第2プリセット方向に沿って間隔をおいて設けられた複数の第2係止開口溝22を含み、第1係止開口溝21及び第2係止開口溝22は、それぞれフィン20の両側に位置し、第1係止開口溝21の開口方向と第2係止開口溝22の開口方向とは逆であってもよい。このような構造を採用して設けると、構造レイアウトを最適化し、二列の扁平管列の取り付けが容易になり、千鳥配置される二列熱交換器の構造の形成が容易になる。
【0032】
具体的に、隣接する2つの扁平管列の間の間隔はWpで15≦Wp≦65である。又は、各列の扁平管列における隣接する2つの扁平管11の間の間隔はLpで6.5≦Wp≦35である。又は、隣接する2つの扁平管列の間の間隔はWpで15≦Wp≦65とすることができ、各列の扁平管列における隣接する2つの扁平管11の間の間隔はLpで6.5≦Wp≦35であってもよい。
【0033】
好ましくは、本実施例における隣接する2つの扁平管列の間の間隔はWpで15≦Wp≦65であり、Wpの距離が小さすぎる場合、具体的にはWpが15より小さい場合、隣接する2つの扁平管列の間の距離が小さすぎて効果的な熱交換を行うことが不便である。Wpの距離が大きすぎる場合、具体的にはWpが65より大きい場合、隣接する2つの扁平管列の間の距離が大きすぎてある程度の熱損失を引き起こす。従って、Wpを上述の範囲内に設けることにより、効果的な熱交換を容易に行うことができ、熱損失を減少させることができる。
【0034】
好ましくは、各列の扁平管列における隣接する2つの扁平管11の間の間隔はLpで6.5≦Lp≦35である。Lpの距離が小さすぎる場合、具体的にはLpが6.5より小さい場合、隣接する2つの扁平管11の間の距離が小さすぎて効果的な熱交換を行うことが不便である。Lpの距離が大きすぎる場合、具体的にはLpが35より大きい場合、隣接する2つの扁平管11の間の距離が大きすぎて比較的大きい熱損失を引き起こす。従って、Lpを上述の範囲内に設けることにより、効果的な熱交換を容易に行うことができ、熱損失を減少させることができる。
【0035】
具体的に、本実施例における熱交換管群10は複数であり、複数の熱交換管群10は間隔をおいて設けられ、各熱交換管群10は、いずれも入口管及び出口管が設けられており、熱交換器は、入口分配ヘッド60を更に含み、入口管と入口分配ヘッド60とは連通されている。このような構造を採用して設けると、複数の熱交換管群10が複数の独立した熱交換モジュールを形成することができ、独立した熱交換を容易に行うことができる。具体的に、入口管に入口分配ヘッド60が設けられていることにより、流体の分配が容易になる。入口管及び出口管は、いずれも接続パイプ50が設けられており、接続パイプ50による接続が容易になる。
【0036】
本実施例において、熱交換器は、複数の熱交換管群10に取り付けられたフィン20を更に含み、ここで、フィン20は棒状構造であり、複数の熱交換管群10は、フィン20の延在方向に沿って間隔をおいて設けられている。このような構造を採用して設けると、構造レイアウトの最適化が容易になり、着脱が容易になる。フィン20は複数であり、複数のフィン20は順に挿通される。
【0037】
具体的に、本実施例における各熱交換管群10は、いずれも二列の扁平管列を含み、二列の扁平管列は、フィン20に垂直な方向に沿って間隔をおいて設けられ、各熱交換管群10の各列の扁平管列は、いずれも対向して設けられている。このような構造を採用して設けると、熱交換器の全体構造のレイアウトの最適化が容易になり、熱交換管群10のレイアウトのコンパクト性及び構造安定性を向上させることができる。
【0038】
本実施例において、熱交換器は、出口集流管40を更に含み、複数の熱交換管群10の出口管は、いずれも出口集流管40と連通されて、複数の出口管における液体の収集が容易になる。
【0039】
本実施例における熱交換器は、U形に折り曲げられた扁平管11、両側オープンスロットのフィン20、接続継手12(第1接続継手121は、同列の扁平管11を接続するために用いられ、第2接続継手122は、列を跨いで扁平管11を接続するために用いられる)を含む。本実施例におけるU形扁平管11は、折り曲げて成形することにより、構造のプロセスが簡単であり、完成品の精度が高く、扁平管11とフィン20との組み立てを確保することができ、千鳥二列フィン挿入式熱交換器に適用され、構造が簡単で、部材が少なく、チップの整合性が良好で、信頼性が良好である。
【0040】
本実施例における熱交換器は、側板30を更に含み、側板30の構造はフィン20の構造に類似しており、側板30も両側オープンスロットの構造である。
【0041】
以上の記述から、本出願の上述の実施例は、整合性が良好で、信頼性が良好であり、構造が簡単で、着脱が容易であるという技術効果を実現することがわかる。
【0042】
留意すべきこととして、ここで使用される用語は、単に具体的な実施形態を記述するためのものにすぎず、本出願による例示的な実施形態を制限することを意図していない。ここで使用されるように、文脈において別途に明瞭に明示していない限り、単数形式は複数形式も含むことを意図しており、更には、本明細書において「包含」及び/又は「含む」という用語が用いられる場合、特徴、ステップ、操作、デバイス、アセンブリ及び/又はこれらの組み合わせの存在を示すことも理解すべきである。
【0043】
別途の具体的な説明がない限り、これらの実施例で述べた部材及びステップの相対的な配置、数式及び数値は、本出願の範囲を制限するものではない。同時に、記述の便宜上、図面に示された各部分の寸法は、実際の比例関係に従って描かれたものでないことを理解すべきである。当業者に知られている技術、方法及び設備に関して、詳細に論じないが、適切な場合において、記述した技術、方法及び設備は、許可された明細書の一部とみなされるべきである。ここに示し且つ論じた全ての例示において、いかなる具体的な値も単に例示的なものにすぎず、制限的なものとして解釈されるべきではない。従って、例示的な実施例の他の例示は、異なる値を有してもよい。類似の符号及び文字は以下の図面において類似の要素を示すことに留意すべきであり、従って、1つの図面で一度いずれかの要素が定義されれば、それ以降の図面においては、それに対する更なる説明を必要としない。
【0044】
本出願の記述において、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」、「横方向」、「縦方向」、「垂直」、「水平」及び「頂部」、「底部」等の方位語で指示された方位又は位置関係は、通常、図示に基づく方位又は位置関係であって、単に本出願の記述の便宜上及び記述を簡略にするためのものにすぎず、相反する説明がされない場合に、これらの方位語は、指定された装置又は素子が特定の方位を有するか、あるいは特定の方位で構成及び操作されなければならないことを指示及び暗示するものではないため、本出願の保護範囲を制限するものとして理解されてはならず、方位語「内」、「外」は、各部材自体の輪郭に対する内、外を意味することを理解すべきである。
【0045】
記述の便宜上、ここでは、「~の上にある」、「~の上方にある」、「~上面にある」、「上面の」等のような空間的に相対的な用語が、図示された1つのデバイス又は特徴と他のデバイス又は特徴との空間的な位置関係を記述するために用いられてもよい。空間的に相対的な用語は、図面に記述された方位に加えて、使用又は操作中のデバイスの異なる方位を包含することを意図するものとして理解すべきである。例えば、図面におけるデバイスが逆になると、「他のデバイス又は構造の上方にある」又は「他のデバイス又は構造の上にある」と記述されたデバイスは、それ以降、「他のデバイス又は構造の下方にある」又は「他のデバイス又は構造の下にある」と位置決めされる。従って、例示的な用語「~上方にある」は、「~上方にある」及び「~下方にある」の両方の方位を含んでもよい。このデバイスは、他の異なる方式で(90度回転又は他の方位で)位置決めされ、且つここで使用される空間的に相対的な記述は、それに応じて解釈されてもよい。
【0046】
更には、説明すべきこととして、「第1」、「第2」等の単語を使用して部品を限定するのは、単に対応する部品を容易に区別するためのものであり、別途の記載がない限り、上述の単語は特別な意味を持たないため、本出願の保護範囲を制限するものとして理解してはならない。
【0047】
上述したものは、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本出願は様々な変更及び変化が可能である。本出願の趣旨及び原則の範囲内でなされたいかなる修正、同等の置換、改良等は、いずれも本出願の保護範囲内に包含されるべきである。
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【国際調査報告】