(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】生検システムおよびそれとともに使用するためのカプラデバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 10/02 20060101AFI20240501BHJP
【FI】
A61B10/02 300Z
A61B10/02 110B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566570
(86)(22)【出願日】2021-04-30
(85)【翻訳文提出日】2023-12-14
(86)【国際出願番号】 US2021030078
(87)【国際公開番号】W WO2022231609
(87)【国際公開日】2022-11-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521442637
【氏名又は名称】バード・ペリフェラル・バスキュラー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100220065
【氏名又は名称】高梨 幸輝
(72)【発明者】
【氏名】アディソン,ジョーダン
(72)【発明者】
【氏名】フォード,サマー
(72)【発明者】
【氏名】パルマー,アレキサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ストリーデル,ライアン
(57)【要約】
生検ドライバ(12)と骨内デバイス(14)とを連結するためのカプラデバイス(16)が、遠位駆動受けを有する駆動体を含む。駆動体は、長手軸線の周りで回転可能である。遠位駆動受けは、骨内デバイスの駆動部分に駆動可能に連結するように構成される。遠位カプラ部分が、駆動体に連結され、遠位掛止部材を動作させるように構成される。遠位掛止部材は、遠位カプラ部分が遠位カプラ掛止位置にあるときに駆動体を骨内デバイスに掛止する。遠位カプラ部分は、遠位方向または近位方向のどちらにも移動可能である遠位ハウジング部分を有する。遠位カプラ部分は、遠位解放位置および近位解放位置を有する。遠位ハウジング部分は、遠位カプラ部分を解放位置へ移動させて遠位掛止部材を動作させるように構成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検ドライバの駆動軸と骨内デバイスの駆動部分とを連結するためのカプラデバイスであって、
長手軸線および遠位駆動受けを有する駆動体であって、前記駆動体が、前記長手軸線の周りで回転可能であり、前記遠位駆動受けが、前記骨内デバイスの前記駆動部分に駆動可能に連結するように構成された、駆動体と、
前記駆動体に連結された遠位掛止部材と、
前記駆動体に連結され、前記遠位掛止部材を動作させるように構成された、遠位カプラ部分であって、前記遠位カプラ部分が、前記遠位駆動受けに関連付けられ、前記遠位カプラ部分が遠位カプラ掛止位置にあるときに前記遠位掛止部材が、前記駆動体を前記骨内デバイスに掛止するように構成され、前記遠位カプラ部分が、遠位方向または近位方向のどちらにも移動可能である遠位ハウジング部分を有する、遠位カプラ部分と、
を備え、
前記遠位カプラ部分が、遠位解放位置および近位解放位置を有するように構成され、前記遠位ハウジング部分が、前記遠位カプラ部分を前記遠位解放位置へ移動させて前記遠位掛止部材を動作させるために前記遠位方向に移動するように構成された、カプラデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のカプラデバイスであって、
前記遠位ハウジング部分が、前記遠位カプラ部分を前記近位解放位置へ移動させて前記遠位掛止部材を動作させるために前記近位方向に移動するように構成された、カプラデバイス。
【請求項3】
請求項1または2に記載のカプラデバイスであって、
前記駆動体に連結された近位掛止部材と、
前記駆動体に連結され、前記近位掛止部材を動作させるように構成された、近位カプラ部分であって、前記近位カプラ部分が近位カプラ掛止位置にあるときに前記近位掛止部材が前記駆動体を前記生検ドライバの前記駆動軸に掛止するように構成され、前記近位掛止部材が、前記近位カプラ部分が第1の解放位置にあるときに前記生検ドライバの前記駆動軸を解放するように構成された、近位カプラ部分と、
を備え、
前記駆動体が、前記近位カプラ部分に関連付けられた近位駆動受けを有し、前記近位駆動受けが、前記生検ドライバの前記駆動軸と駆動係合して連結されるように構成された、カプラデバイス。
【請求項4】
請求項3に記載のカプラデバイスであって、
前記近位カプラ部分が、
前記駆動体に沿って軸方向に摺動可能である近位解放スリーブと、
前記近位解放スリーブを径方向に取り囲む近位ハウジング部分と、
を備え、
前記近位ハウジング部分が前記近位解放スリーブに係合して前記近位カプラ部分の前記近位解放スリーブを前記近位カプラ掛止位置から前記第1の解放位置へ軸方向に摺動させるように構成されており、前記近位掛止部材を動作させて前記駆動体を前記生検ドライバの前記駆動軸から解放して、前記生検ドライバからの前記カプラデバイスの取外しが簡単にできるようになっている、カプラデバイス。
【請求項5】
請求項4に記載のカプラデバイスであって、
前記駆動体が、近位スロット付き領域を有し、前記近位スロット付き領域が、前記近位掛止部材を軸方向に拘束するように構成され、
前記近位掛止部材が、脚の対を有する近位U形状部材であり、前記近位U形状部材の前記脚の対が、前記カプラデバイスを前記生検ドライバの前記駆動軸に掛止するために、前記近位カプラ部分が前記近位カプラ掛止位置にあるときに前記生検ドライバの前記駆動軸内の前記近位スロット付き領域に係合するように構成され、
前記近位解放スリーブが、前記近位カプラ部分の前記近位解放スリーブが前記近位カプラ掛止位置から前記第1の解放位置へ軸方向に移動されたときに前記近位U形状部材の前記脚の対の内部表面に外向きの力を印加して前記近位U形状部材の前記脚の対を離間させて、前記近位U形状部材の前記脚の対を前記生検ドライバの前記駆動軸内の前記近位スロット付き領域から係脱させるように構成された近位くさび状部材を有する、カプラデバイス。
【請求項6】
請求項4または5に記載のカプラデバイスであって、
前記駆動体が、ばね係合面を有し、前記カプラデバイスが、前記駆動体の前記ばね係合面と前記近位解放スリーブとの間に介在された近位部分ばねをさらに備え、前記近位部分ばねが、前記近位カプラ部分の前記近位解放スリーブを前記近位カプラ掛止位置へ軸方向に付勢するように構成された、カプラデバイス。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のカプラデバイスであって、
前記遠位カプラ部分が、
前記駆動体に沿って軸方向に摺動可能である遠位解放スリーブ
を備え、
前記遠位ハウジング部分が、前記遠位解放スリーブを径方向に取り囲むように構成され、
前記遠位ハウジング部分が、前記遠位カプラ部分の前記遠位解放スリーブを前記駆動体に対して軸方向に摺動させて、前記遠位掛止部材を動作させ、前記駆動体を前記骨内デバイスの前記駆動部分から解放して、前記カプラデバイスからの前記骨内デバイスの取外しを簡単にできるようにするために、前記遠位解放スリーブと動作可能に係合され、前記遠位カプラ部分が、
前記遠位ハウジング部分が前記骨内デバイスに向かって前記遠位方向に移動されたときに前記遠位解放スリーブが前記遠位カプラ掛止位置から前記遠位解放位置へ移動されて前記駆動体の前記遠位駆動受けからの前記骨内デバイスの取外しを促進するように、および、
前記遠位ハウジング部分が前記生検ドライバに向かって前記近位方向に移動されたときに前記遠位解放スリーブが前記遠位カプラ掛止位置から前記近位解放位置へ移動されて前記駆動体の前記遠位駆動受けからの前記骨内デバイスの取外しを促進するように
構成された、カプラデバイス。
【請求項8】
請求項7に記載のカプラデバイスであって、
前記駆動体が、遠位スロット付き領域を有し、前記遠位スロット付き領域が、前記遠位掛止部材を軸方向に拘束するように構成され、
前記遠位掛止部材が、脚の対を有する遠位U形状部材であり、前記遠位U形状部材の前記脚の対が、前記カプラデバイスを前記骨内デバイスの前記駆動部分に掛止するために、前記遠位カプラ部分が前記遠位カプラ掛止位置にあるときに前記骨内デバイスの前記駆動部分内の溝に係合するように構成され、
前記遠位解放スリーブが、第1のくさび状部材および第2のくさび状部材を含み、
前記第1のくさび状部材が、前記遠位解放スリーブが前記遠位方向において前記遠位カプラ掛止位置から前記遠位解放位置へ軸方向に移動されたときに前記遠位U形状部材の前記脚の対の内部表面に外向きの力を印加して前記遠位U形状部材の前記脚の対を離間させて、前記遠位U形状部材の前記脚の対を前記骨内デバイスの前記駆動部分内の前記溝から係脱させるように構成され、
前記第2のくさび状部材が、前記遠位解放スリーブが前記近位方向において前記遠位カプラ掛止位置から前記近位解放位置へ軸方向に移動されたときに前記遠位U形状部材の前記脚の対の前記内部表面に外向きの力を印加して前記遠位U形状部材の前記脚の対を離間させて、前記遠位U形状部材の前記脚の対を前記骨内デバイスの前記駆動部分内の前記溝から係脱させるように構成された、カプラデバイス。
【請求項9】
請求項8に記載のカプラデバイスであって、
前記遠位解放スリーブの前記第1のくさび状部材が、前記遠位解放スリーブの前記第2のくさび状部材に軸方向に対向し、前記第1のくさび状部材が、交わり面において前記第2のくさび状部材と一緒になり、前記遠位U形状部材の前記脚の対が前記交わり面に配置されたときに、前記遠位カプラ部分が前記遠位カプラ掛止位置にあり、前記カプラデバイスが前記骨内デバイスの前記駆動部分に掛止される、カプラデバイス。
【請求項10】
請求項7から9のいずれかに記載のカプラデバイスであって、
前記遠位カプラ部分が、
前記遠位ハウジング部分に連結された遠位保持器部材と、
前記遠位保持器部材と前記遠位解放スリーブとの間に介在された遠位部分ばねであって、前記遠位カプラ部分の前記遠位解放スリーブを前記遠位カプラ掛止位置へ軸方向に付勢するように構成された遠位部分ばねと、
をさらに備える、カプラデバイス。
【請求項11】
請求項10に記載のカプラデバイスであって、
前記駆動体が、近位に面する表面を有し、前記駆動体の前記近位に面する表面および前記遠位カプラ部分の前記遠位解放スリーブの両方が、前記遠位部分ばねの遠位に配置され、前記遠位解放スリーブが、前記駆動体の前記近位に面する表面に対して軸方向に移動可能であるように構成され、
前記遠位カプラ部分が、前記駆動体を取り囲むように位置決めされたワッシャをさらに備え、前記ワッシャが、前記駆動体の前記近位に面する表面と前記遠位部分ばねとの間に介在され、また、前記ワッシャが、前記遠位カプラ部分の前記遠位解放スリーブと前記遠位部分ばねとの間に介在される、カプラデバイス。
【請求項12】
請求項11に記載のカプラデバイスであって、
前記遠位カプラ部分が、前記遠位カプラ部分が前記遠位カプラ掛止位置にあるときに前記ワッシャが前記駆動体の前記近位に面する表面および前記遠位カプラ部分の前記遠位解放スリーブの両方と同時に接触するように構成された、カプラデバイス。
【請求項13】
請求項11または12に記載のカプラデバイスであって、
前記遠位カプラ部分が、前記遠位ハウジング部分の遠位移動により前記遠位カプラ部分が前記遠位方向において前記遠位カプラ掛止位置から前記遠位解放位置に向かって軸方向に移動されたときに、
前記遠位カプラ部分の前記遠位解放スリーブが前記遠位解放位置に向かって移動され、前記遠位解放スリーブが前記ワッシャから離れ、
前記ワッシャが前記駆動体の前記近位に面する表面と接触して、前記ワッシャが前記遠位方向に移動するのを防止し、
前記遠位部分ばねが前記遠位方向における前記遠位保持器部材の移動により前記ワッシャにぶつかって圧縮されるように、構成された、カプラデバイス。
【請求項14】
請求項13に記載のカプラデバイスであって、
前記遠位カプラ部分が、前記遠位カプラ部分が前記遠位方向における移動から解放されたときに前記遠位部分ばねが前記遠位解放スリーブを前記遠位カプラ掛止位置へ付勢するように構成された、カプラデバイス。
【請求項15】
請求項11または12に記載のカプラデバイスであって、
前記遠位カプラ部分が、前記遠位ハウジング部分の近位移動により前記遠位カプラ部分が前記近位方向において前記遠位カプラ掛止位置から前記近位解放位置に向かって軸方向に移動されたときに、
前記遠位カプラ部分の前記遠位解放スリーブが前記近位解放位置に向かって移動され、
前記ワッシャが前記駆動体の前記近位に面する表面から近位に離れ、
前記遠位部分ばねが前記近位方向における前記ワッシャの移動によって圧縮されるように、構成された、カプラデバイス。
【請求項16】
請求項15に記載のカプラデバイスであって、
前記遠位カプラ部分が前記近位方向における移動から解放されたときに前記遠位部分ばねが前記遠位解放スリーブを前記遠位カプラ掛止位置へ付勢するように前記遠位カプラ部分が構成された、カプラデバイス。
【請求項17】
請求項7から16のいずれかに記載のカプラデバイスであって、
前記遠位カプラ部分が、前記遠位カプラ部分の遠位端部が前記遠位方向において前記駆動体の遠位端部を越えて軸方向に移動可能であるように構成された、カプラデバイス。
【請求項18】
請求項7から17のいずれかに記載のカプラデバイスであって、
前記駆動体が、長手方向に延在する複数の案内突出部材を有する遠位円筒状部分を含み、
前記遠位解放スリーブが、長手方向に延在する複数のチャネルを有し、
前記遠位解放スリーブが、前記遠位円筒状部分上に受け入れられ、前記駆動体の前記長手方向に延在する複数の案内突出部材が、前記遠位解放スリーブの前記長手方向に延在する複数のチャネル内に受け入れられ、前記遠位解放スリーブが、前記駆動体に対して軸方向に移動可能であり、前記遠位解放スリーブが、前記駆動体と一致して回転する、カプラデバイス。
【請求項19】
請求項7から18のいずれかに記載のカプラデバイスであって、
前記遠位解放スリーブが、環状軸受チャネルを有し、前記遠位解放スリーブが、前記駆動体と一致して回転するように構成され、
前記遠位ハウジング部分が、前記遠位解放スリーブが前記遠位ハウジング部分と一致して軸方向に移動するように、前記遠位解放スリーブの前記環状軸受チャネル内に受け入れられるように構成された環状軸受部材を有し、前記遠位ハウジング部分が、前記遠位解放スリーブが前記駆動体と一致して回転するときに、回転的に固定される、カプラデバイス。
【請求項20】
請求項1から19のいずれかに記載のカプラデバイスであって、
前記遠位ハウジング部分に連結された外部オペレータアームを備え、前記遠位カプラ部分が、前記外部オペレータアームを前記長手軸線の直径方向に対向する側に選択的に位置決めして前記遠位カプラ部分の右手使用または左手使用のどちらかに対応するために、前記長手軸線の周りで前記近位カプラ部分に対して枢動するように構成された、カプラデバイス。
【請求項21】
生検システムであって、
駆動軸を有する生検ドライバと、
駆動部分を有する骨内デバイスと、
前記生検ドライバの前記駆動軸と前記骨内デバイスの前記駆動部分とを連結するためのカプラデバイスであって、請求項1から20のいずれかに従って構成された、カプラデバイスと、
を備える、生検システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]なし。
[0002]本発明は、生検システムに関し、より詳細には、生検ドライバの駆動軸と骨内デバイスの駆動部分とを連結(相互作用、接続、もしくはインターフェイスともいう)するためのカプラデバイスを有する生検システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0003]骨生検外科手技は、例えば皮質骨または骨髄といった患者の骨組織へのアクセスを提供するための外科デバイスの使用を伴う。そのような外科デバイスは、生検針などの骨内デバイスの切削要素を回転させるために電気モータまたは空気圧モータを利用することができる手持ち式モータドリルを含み得る。一部の用途では、生検針をモータドリルの駆動軸に解放可能に接続するための手段が提供され得る。1つのそのような手段は、生検針をモータドリルから解放して骨生検手技中の生検針の置き換えを促進するために、一方向に動作可能である。
【0003】
[0004]当技術分野では、生検ドライバの駆動軸と骨内デバイスの駆動部分とを連結するためのカプラデバイスを有する生検システムであって、生検ドライバからの骨内デバイスの二方向性の(押し引き式の)解放を促進するようにカプラデバイスが構成され得る生検システムが、必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0005]本発明は、生検システム、および、生検ドライバの駆動軸と骨内デバイスの駆動部分とを連結するためのカプラデバイスを提供し、本発明の一態様によれば、カプラデバイスは、生検ドライバからの骨内デバイスの二方向性の(押し引き式の)解放を促進するように構成され得る。
【0005】
[0006]本発明は、1つの実施形態によれば、生検ドライバの駆動軸と骨内デバイスの駆動部分とを連結するためのカプラデバイスを対象とする。カプラデバイスは、駆動体、遠位掛止部材、および遠位カプラ部分を含む。駆動体は、長手軸線、および遠位駆動受け(または遠位ドライブ・レセプタクル)を有する。駆動体は、長手軸線の周りで回転可能である。遠位駆動受けは、骨内デバイスの駆動部分に駆動可能に(drivably)連結するように構成される。遠位掛止部材は、駆動体に連結される。遠位カプラ部分は、駆動体に連結され、遠位掛止部材を動作させるように構成される。遠位カプラ部分は、遠位駆動受けに関連付けられる。遠位掛止部材は、遠位カプラ部分が遠位カプラ掛止位置にあるときに駆動体を骨内デバイスに掛止するように構成される。遠位カプラ部分は、遠位方向または近位方向のどちらにも移動可能である遠位ハウジング部分を有する。遠位カプラ部分は、遠位解放位置および近位解放位置を有するように構成される。遠位ハウジング部分は、遠位カプラ部分を遠位解放位置へ移動させて遠位掛止部材を動作させるために、遠位方向に移動するように構成される。
【0006】
[0007]同様に、遠位ハウジング部分は、遠位カプラ部分を近位解放位置へ移動させて遠位掛止部材を動作させるために、近位方向に移動するように構成される。
[0008]本発明は、別の実施形態によれば、生検システムを対象とする。生検システムは、生検ドライバ、骨内デバイス、および、生検ドライバを骨内デバイスに連結するための本明細書において言及される本発明のカプラデバイスを含む。
【0007】
[0009]本発明の利点は、カプラデバイスが生検ドライバからの骨内デバイスの二方向性の(押し引き式の)解放を促進し得ることである。
[0010]別の利点は、遠位ハウジング部分に接続された外部オペレータアームが遠位カプラ部分の右手操作または左手操作に対応するように位置決めされ得るように、遠位ハウジング部分が長手軸線の周りで枢動され得ることである。
【0008】
[0011]本発明の実施形態に関する以下の説明を添付の図面と併せて参照することにより、本発明の上記およびその他の特徴かつ利点ならびにそれらを実現する態様がより明らかになり、また、本発明がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0012]生検ドライバと、骨内デバイスと、近位カプラ部分および遠位カプラ部分を有するカプラデバイスと、を有し、両方のカプラ部分がそれぞれの掛止位置で示されている、生検システムの斜視図である。
【
図2】[0013]生検ドライバおよび骨内デバイスのそれぞれからカプラデバイスが分離されている、
図1の生検システムの側面図である。
【
図3】[0014]
図1および
図2のカプラデバイスの分解組立斜視図である。
【
図4】[0015]近位カプラ部分および遠位カプラ部分のそれぞれがそれぞれの掛止位置で示されており、また、近位カプラ部分の解放位置を仮想線によってさらに示している、
図1~
図3のカプラデバイスの側面図である。
【
図5】[0016]近位カプラ部分および遠位カプラ部分のそれぞれがそれぞれの掛止位置で示されており、また、近位カプラ部分の解放位置を仮想線によってさらに示している、
図4に示された配向から長手軸線の周りで90度回転された
図1~
図4のカプラデバイスの別の側面図である。
【
図6】[0017]近位カプラ部分および遠位カプラ部分のそれぞれの構成要素がそれぞれの掛止位置にある、
図5の線6-6に沿ったカプラデバイスの断面図である。
【
図7】[0018]近位カプラ部分が掛止位置にあり、遠位カプラ部分が遠位解放位置にある、
図1~
図6のカプラデバイスの側面図である。
【
図8】[0019]近位カプラ部分が掛止位置にあり、遠位カプラ部分が遠位解放位置にある、
図7に示された配向から長手軸線の周りで90度回転されたカプラデバイスの別の側面図である。
【
図9】[0020]近位カプラ部分の構成要素が掛止位置にあり、遠位カプラ部分の構成要素が遠位解放位置にある、
図8の線9-9に沿ったカプラデバイスの断面図である。
【
図10】[0021]近位カプラ部分が掛止位置にあり、遠位カプラ部分が近位解放位置にある、
図1~
図6のカプラデバイスの側面図である。
【
図11】[0022]近位カプラ部分が掛止位置にあり、遠位カプラ部分が近位解放位置にある、
図10に示された配向から長手軸線の周りで90度回転されたカプラデバイスの別の側面図である。
【
図12】[0023]近位カプラ部分の構成要素が掛止位置にあり、遠位カプラ部分の構成要素が近位解放位置にある、
図11の線12-12に沿ったカプラデバイスの断面図である。
【
図13】[0024]近位ハウジング部分および遠位ハウジング部分が取り除かれており、カプラデバイスの駆動体上に位置決めされた近位カプラ部分の近位解放スリーブの近位くさび状部材を示すように配向されており、また、近位解放スリーブおよび近位掛止部材が掛止位置にある、
図1~
図6のカプラデバイスの一部分の側面図である。
【
図14】[0025]近位ハウジング部分および遠位ハウジング部分が取り除かれており、カプラデバイスの駆動体上に位置決めされた遠位カプラ部分の遠位解放スリーブの二方向性くさび状セクションを示すように配向されており、また、遠位解放スリーブおよび遠位掛止部材が掛止位置にある、
図13に示された配向から180度回転された
図1~
図6のカプラデバイスの一部分の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0026]いくつかの図にわたって、一致する参照文字は、一致する部品を示す。本明細書に提示された各例示は、本発明の少なくとも1つの実施形態を示し、また、そのような例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0011】
[0027]図面、より具体的には
図1および
図2を参照すると、本発明の一実施形態による生検システム10が示されている。生検システム10は、生検ドライバ12、骨内デバイス14、およびカプラデバイス16を含む。生検ドライバ12は、駆動軸12-2-1を有する。骨内デバイス14は、駆動部分14-1を有する。カプラデバイス16は、生検ドライバ12の駆動軸12-2-1により骨内デバイス14が回転的に駆動されるのを促進するために骨内デバイス14がカプラデバイス16を介して生検ドライバ12に連結され得るように、生検ドライバ12の駆動軸12-2-1と骨内デバイス14の駆動部分14-1とを連結するために構成される。
【0012】
[0028]
図2を特に参照すると、生検ドライバ12は、手持ち式であるように、すなわちユーザの手によって握られるように構成され、ドライバハウジング12-1と、ドライバハウジング12-1に連結されたモータ12-2、モータ制御装置回路12-3およびトリガ12-4と、を含み得る。モータ12-2およびモータ制御装置回路12-3は、ドライバハウジング12-1内に取り付けられる。トリガ12-4は、例えば摺動マウントまたは枢動マウントにおいてドライバハウジング12-1に移動可能に連結される。モータ12-2は、例えば直流(DC)モータであってもよく、モータ12-2の駆動軸12-2-1は、多角形配置の駆動表面12-5を有するように構成されてもよく、その場合、多角形配置は、例えば六角形であり得る。駆動軸12-2-1は、多角形配置の駆動表面12-5の一領域と交わる環状溝12-6を含む。
【0013】
[0029]内蔵電池電源12-7が、モータ12-2、モータ制御装置回路12-3、およびトリガ12-4と電気通信して接続される。電力は、内蔵電池電源12-7を介してモータ12-2、モータ制御装置回路12-3、およびトリガ12-4に供給され得る。本実施形態では、内蔵電池電源12-7は、永久電池、あるいは交換可能な電池および/または再充電可能な電池などの電池12-8を含む。あるいは、交流(AC)壁コンセントなどの非内蔵電源が、生検ドライバ12に電力を供給してもよい。
【0014】
[0030]トリガ12-4は、例えば、モータ制御装置回路12-3にユーザ入力指令を供給するための滑り抵抗器であり得る。モータ制御装置回路12-3は、トリガ12-4からユーザ入力指令を受信および処理し、あらかじめ組み込まれたプログラム命令を実行し、モータ12-2に動力および動作信号を供給するために、処理回路および動力回路を含む。プログラム命令は、駆動軸12-2-1を有するモータ12-2のための望ましい回転速度を選択するために、また場合によりモータ加速度および/またはトルクプロファイルも選択することができるように、トリガ12-4から受信したユーザ入力指令を処理するためのプロセッサ命令を含み得る。駆動軸12-2-1は、環状溝12-6を含む。
【0015】
[0031]本実施形態では、骨内デバイス14は、骨内デバイス14の駆動部分14-1に接続された生検針部分14-2を有する骨生検針組立体の形態である。駆動部分14-1は、波形被駆動面14-3の配置(例えば、全体的に多角形配置)を有するように構成され得る。本実施形態では、波形被駆動面14-3の配置は、駆動部分14-1の周辺14-4の周りの交互する曲面頂部および曲面谷部で構成される。
【0016】
[0032]
図1~
図3を参照すると、本実施形態では、カプラデバイス16は、駆動体18、近位掛止部材20、遠位掛止部材22、近位カプラ部分24、および遠位カプラ部分26を含む。遠位カプラ部分26は、遠位ハウジング部分28を含む。近位カプラ部分24および遠位カプラ部分26のそれぞれは、駆動体18に連結される。カプラデバイス16の近位カプラ部分24および遠位カプラ部分26は、動作的および構造的に別個であるように構成されるが、一緒に使用されたときには、遠位カプラ部分26に対する近位カプラ部分24の枢動割出し(pivoting indexing)に対応する追加の機能的態様を提供する。
【0017】
[0033]駆動体18は、長手軸線30を有し、駆動体18は、長手軸線30の周りで回転可能である。駆動体18は、近位駆動受け18-1、遠位駆動受け18-2、遠位端部18-3、中間環状凹部18-4、中間リップ18-5、および近位リップ18-6を有する。中間環状凹部18-4は、部分的に中間リップ18-5によって画定される。駆動体18の中間リップ18-5はまた、ばね係合面18-7を画定する。したがって、中間リップ18-5は、中間環状凹部18-4とばね係合面18-7との間に存在する。
【0018】
[0034]
図6、
図9、および
図12も参照すると、遠位駆動受け18-2は、駆動体18の遠位円筒状部分18-8において長手軸線30上に位置する。駆動体18の遠位円筒状部分18-8の外側は、長手方向に延在する複数の案内突出部材18-9を含む。駆動体18の遠位円筒状部分18-8の外側はまた、例えば長手方向に延在する複数の案内突出部材18-9の近位端部に配置(形成)され得る、近位に面する表面18-10を含む。
【0019】
[0035]近位駆動受け18-1は、近位カプラ部分24に関連付けられ、遠位駆動受け18-2は、遠位カプラ部分26に関連付けられる。近位駆動受け18-1は、例えばサイズおよび形状において、生検ドライバ12の駆動軸12-2-1の多角形配置の駆動表面12-5と駆動係合で連結されるように、例えば摺動可能に受け入れるように、構成される。遠位駆動受け18-2は、例えばサイズおよび形状において、骨内デバイス14の駆動部分14-1の波形被駆動面14-3の配置に駆動可能に連結するように、例えば摺動可能に受け入れるように、構成される。
【0020】
[0036]
図3を特に参照すると、駆動体18は、近位スロット付き領域32および遠位スロット付き領域34をさらに含む。遠位スロット付き領域34は、遠位方向36において近位スロット付き領域32から長手方向に間隔を空けられ、同様に、近位スロット付き領域32は、近位方向38において遠位スロット付き領域34から長手方向に間隔を空けられる。遠位スロット付き領域34は、駆動体18の遠位円筒状部分18-8内にある。
【0021】
[0037]近位スロット付き領域32は、駆動体18の外部表面から近位駆動受け18-1まで内方に延在する。近位スロット付き領域32は、直径方向に対向するスロット32-1の対(例えば、示された配向における平行な垂直スロット)として構成され得る。近位スロット付き領域32は、近位掛止部材20を駆動体18に対して軸方向に拘束するために、および、駆動体18と一致した近位掛止部材20の回転を促進するために、近位掛止部材20を摺動可能に受け入れる。
【0022】
[0038]同様に、遠位スロット付き領域34は、駆動体18の外部表面から遠位駆動受け18-2まで内方に延在する。遠位スロット付き領域34は、直径方向に対向するスロット34-1の対(例えば、示された配向における平行な垂直スロット)として構成され得る。遠位スロット付き領域34は、遠位掛止部材22を駆動体18に対して軸方向に拘束するために、および、駆動体18と一致した遠位掛止部材22の回転を促進するために、遠位掛止部材22を摺動可能に受け入れる。
【0023】
[0039]
図1、
図2、および
図4~
図6のそれぞれは、近位カプラ掛止位置40における近位カプラ部分24およびその対応する構成要素を示し、また、遠位カプラ掛止位置42における遠位カプラ部分26およびその対応する構成要素を示す。近位カプラ部分24は、駆動体18に例えば摺動可能に連結され、近位掛止部材20を動作させるように構成される。遠位カプラ部分26は、駆動体18に例えば摺動可能に連結され、遠位掛止部材22を動作させるように構成される。
【0024】
[0040]近位掛止部材20は、
図1、
図2、および
図4~
図6に示されるように、近位カプラ部分24が近位カプラ掛止位置40にあるときに駆動体18を生検ドライバ12の駆動軸12-2-1に掛止するように構成される。
図4~
図5を特に参照すると、近位掛止部材20は、生検ドライバ12からのカプラデバイス16の取外しを促進するために、近位カプラ部分24が第1の解放位置52(仮想線によって示されている)にあるときに例えば近位カプラ部分24を駆動体18に対して遠位方向36に移動させることにより生検ドライバ12の駆動軸12-2-1を解放するように構成される。
【0025】
[0041]
図3を再度参照すると、近位掛止部材20は、頭部分44と、脚46-1および脚46-2として個別に識別される脚46の対とを有する、近位U形状部材である。便宜のために、近位U形状部材は、以下、近位U形状部材20と呼ばれる。近位U形状部材20の脚46の対は、例えばサイズおよび形状において、駆動体18の近位スロット付き領域32の直径方向に対向するスロット32-1の対内に受け入れられるように構成される。
【0026】
[0042]近位U形状部材20の脚46の対は、内部表面46-3を有し、内部表面46-3は、脚46-1と脚46-2との間に位置する近位U形状部材20上の表面である。本実施形態では、近位U形状部材20の脚46の対は平行であり、すなわち脚46-1は脚46-2に対して平行であり、または、少なくとも実質的に平行である。
【0027】
[0043]
図4と併せて
図2および
図3を参照すると、近位カプラ部分24が近位カプラ掛止位置40にあるときに、近位U形状部材20の脚46の対は、駆動体18の近位駆動受け18-1内へ延在し(脚46-2が示されている
図6も参照)、したがって、カプラデバイス16を生検ドライバ12の駆動軸12-2-1に掛止するために生検ドライバ12の駆動軸12-2-1内の環状溝12-6(
図2参照)に係合するように構成される。
【0028】
[0044]
図1、
図2、および
図4~
図6を再度参照すると、遠位掛止部材22は、遠位カプラ部分26が遠位カプラ掛止位置42にあるときに駆動体18を骨内デバイス14に掛止するように構成される。
図3を再度参照すると、本実施形態では、遠位掛止部材22は、遠位U形状部材である。便宜のために、遠位U形状部材22は、以下、遠位U形状部材22と呼ばれる。遠位U形状部材22は、頭部分48と、脚50-1および脚50-2として個別に識別される脚50の対とを有する。
【0029】
[0045]遠位U形状部材22の脚50の対は、内部表面50-3を有し、内部表面50-3は、脚50-1と脚50-2との間に位置する遠位U形状部材22上の表面である。本実施形態では、遠位U形状部材22の脚50の対は平行であり、すなわち、脚50-1は脚50-2に対して平行であり、または、少なくとも実質的に平行である。遠位U形状部材22の脚50の対は、例えばサイズおよび形状において、駆動体18の遠位スロット付き領域34の直径方向に対向するスロット34-1の対内に受け入れられるように構成される。
【0030】
[0046]
図4と併せて
図2および
図3を参照すると、遠位カプラ部分26が遠位カプラ掛止位置42にあるときに、遠位U形状部材22の脚50の対は、駆動体18の遠位駆動受け18-2内へ延在する(脚50-2が示されている
図6も参照)。したがって、遠位U形状部材22の脚50の対は、遠位カプラ部分26が遠位カプラ掛止位置42にあるときにカプラデバイス16を骨内デバイス14の駆動部分14-1に掛止するために、骨内デバイス14の駆動部分14-1内の環状溝14-5(
図2参照)に係合するように構成される。
【0031】
[0047]遠位ハウジング部分28を有する遠位カプラ部分26は、遠位方向36または近位方向38のどちらにも移動可能である。言い換えれば、遠位カプラ部分26は、二方向性に動作可能である。遠位カプラ部分26は、遠位解放位置54(
図7~
図9参照)および近位解放位置56(
図10~
図12参照)を有する。
図1、
図2、
図4~
図6に示されるように、遠位カプラ掛止位置42にある遠位カプラ部分26を参照すると、遠位ハウジング部分28は、遠位掛止部材22(例えば、遠位U形状部材22)を骨内デバイス14から解放するために、遠位カプラ部分26を遠位解放位置54(
図7~
図9参照)へ移動させるように遠位方向36に移動可能である。逆に、遠位ハウジング部分28は、遠位掛止部材22(例えば、遠位U形状部材22)を骨内デバイス14から解放するために、遠位カプラ部分26を近位解放位置56(
図10~
図12参照)へ移動させるように近位方向38に移動可能である。言い換えれば、遠位カプラ部分26は、遠位掛止部材22(例えば、遠位U形状部材22)を骨内デバイス14から解放してカプラデバイス16からの骨内デバイス14の取外しを促進するために、例えば遠位ハウジング部分28の近位または遠位の移動により、二方向性に動作可能である。
【0032】
[0048]
図9を参照すると、本実施形態では、遠位カプラ部分26が遠位解放位置54にあるときに、遠位カプラ部分26の遠位端部26-1が、駆動体18の遠位端部18-3を越えて遠位方向36に軸方向に延在する。さらに、
図3および
図9を参照すると、遠位カプラ部分26が遠位解放位置54にあるときに、遠位U形状部材22の脚50の対(
図9では脚50-2が示されている)は、駆動体18の遠位駆動受け18-2から径方向に後退されているが、遠位U形状部材22の脚50の対は、駆動体18の直径方向に対向するスロット34-1の対と係合したままである(直径方向に対向するスロット34-1の対のうちの1つを通して脚50-2が示されている
図9参照)。したがって、遠位U形状部材22(より詳細には、脚50の対)は、カプラデバイス16の遠位カプラ部分26からの骨内デバイス14の取外しを促進するために、遠位カプラ部分26が遠位解放位置54にあるときに骨内デバイス14の駆動部分14-1内の環状溝14-5(
図2参照)から係脱するように構成される。
【0033】
[0049]
図12を参照すると、本実施形態では、遠位カプラ部分26が近位解放位置56にあるときに、遠位カプラ部分26の遠位端部26-1は、駆動体18の遠位端部18-3に対して遠位方向36に後退されている。さらに、
図3および
図12を参照すると、遠位カプラ部分26が近位解放位置56にあるときに、遠位U形状部材22の脚50の対は、駆動体18の遠位駆動受け18-2から径方向に後退されているが、遠位U形状部材22の脚50の対は、駆動体18の直径方向に対向するスロット34-1の対と係合したままである(直径方向に対向するスロット34-1の対のうちの1つを通して脚50-2が示されている
図12参照)。したがって、遠位U形状部材22(より詳細には、脚50の対)は、カプラデバイス16の遠位カプラ部分26からの骨内デバイス14の取外しを促進するために、遠位カプラ部分26が近位解放位置56にあるときに骨内デバイス14の駆動部分14-1内の環状溝14-5(
図2参照)から係脱するように構成される。
【0034】
[0050]
図3~
図6を再度参照すると、近位カプラ部分24は、近位保持器部材58、近位ハウジング部分60、近位解放スリーブ62、および近位部分ばね64を含む。近位ハウジング部分60、近位解放スリーブ62、および近位部分ばね64は、近位保持器部材58と駆動体18の中間リップ18-5との間に軸方向に介在される。
【0035】
[0051]近位保持器部材58は、首部分58-1、および環状保持リップ58-2を含む。首部分58-1は、外周面58-3を有する。環状保持リップ58-2は、長手軸線30に向かって径方向内方に延在する。環状保持リップ58-2は、駆動体18の近位リップ18-6と軸方向接続係合するように構成され、それらは、近位方向38において近位カプラ部分24を駆動体18上に近位に拘束するように協働する。
【0036】
[0052]近位ハウジング部分60は、カラー部分60-1、円筒状延長部60-2、および環状リップ60-3を含む。環状リップ60-3は、カラー部分60-1と円筒状延長部60-2との接合部に配置される。近位ハウジング部分60は、例えば近位保持器部材58の環状保持リップ58-2と近位ハウジング部分60の環状リップ60-3との係合により、近位保持器部材58によって近位に係合される。近位ハウジング部分60は、例えばサイズおよび形状において、近位解放スリーブ62および近位掛止部材20を径方向に取り囲むように構成される。より詳細には、近位ハウジング部分60の円筒状延長部60-2は、例えばサイズおよび形状において、近位解放スリーブ62および近位掛止部材20を径方向に取り囲むように構成される。
【0037】
[0053]
図6を参照すると、カラー部分60-1は、内周面60-4を有する。いくつかの実施形態では、ドライバ収容袋(図示せず:生検ドライバ12を収容するためのもの)が、近位ハウジング部分60のカラー部分60-1の内周面60-4と近位保持器部材58の首部分58-1の外周面58-3との間にドライバ収容袋の一部分を挿入することにより、近位カプラ部分24に取り付けられ得る。
【0038】
[0054]
図1および
図2に関連して
図6を参照すると、近位保持器部材58の首部分58-1および/または近位ハウジング部分60のカラー部分60-1のうちの少なくとも一方は、例えばサイズおよび形状において、カプラデバイス16の近位カプラ部分24が生検ドライバ12のドライバハウジング12-1に対して回転するのを防止するために、ドライバハウジング12-1と例えば表面-表面接触で係合するように構成され得る。例えば、近位ハウジング部分60のカラー部分60-1の内周面60-4は、例えばサイズおよび形状において、カプラデバイス16の近位カプラ部分24が生検ドライバ12のドライバハウジング12-1に対して回転するのを防止するために、表面-表面接触で生検ドライバ12のドライバハウジング12-1の遠位外部部分12-1-1(
図2参照)に係合するように構成され得る。
【0039】
[0055]
図3を再度参照すると、近位ハウジング部分60の円筒状延長部60-2は、円筒状延長部60-2の周辺の周りに複数の割出し開口部60-5を含む。近位ハウジング部分60の円筒状延長部60-2の複数の割出し開口部60-5は、長手軸線30の周りの複数の個別の角度間隔において近位カプラ部分24を遠位カプラ部分26に対して回転的に割出しするために利用され得る。本実施形態では、複数の割出し開口部60-5は、例えば180度の間隔において直径方向に対向する2つのスロットとして
図3に表されている。しかし、一部の用途では、2つのスロットが非直径方向に対向し得ることが望ましい場合がある。さらに、一部の用途では、複数の割出し開口部60-5は、3つ以上のスロットを含む場合があり、それらのスロットは、近位ハウジング部分60の円筒状延長部60-2の周辺の周りで角度的に等距離にあるいは非等距離に間隔を空けられ得る。
【0040】
[0056]
図3および
図6を参照すると、近位解放スリーブ62は、例えばサイズおよび形状において、駆動体18に沿って軸方向に摺動可能であるように構成される。さらに
図4および
図5を参照すると、本実施形態では、近位ハウジング部分60は、駆動体18を生検ドライバ12の駆動軸12-2-1から解放して生検ドライバ12からのカプラデバイス16の取外しを促進するように近位掛止部材20を動作させるために、近位解放スリーブ62に係合して近位カプラ部分24の近位解放スリーブ62を近位カプラ掛止位置40から第1の解放位置52へ軸方向に摺動させるように構成される。別の言い方をすれば、遠位に向けられた力をユーザが近位ハウジング部分60に印加すると、近位ハウジング部分60は遠位方向36に移動し、近位解放スリーブ62は、近位掛止部材20を動作させるように、近位ハウジング部分60により遠位方向36に移動される。
【0041】
[0057]
図3を参照すると、近位解放スリーブ62は、側壁62-1を有する全体的に円筒状の形状を有し、側壁62-1に近位くさび状部材62-2を画定するために一部分が取り除かれている。
図13も参照すると、近位くさび状部材62-2は、第1のテーパ表面62-3および第2のテーパ表面62-4を含み、全体として、第1のテーパ表面62-3および第2のテーパ表面62-4は、図示された配向において、遠位方向36に収束する傾向があり、また逆に、近位方向38に広がる傾向がある。近位くさび状部材62-2は、例えばサイズおよび形状において、近位カプラ部分24の近位解放スリーブ62が遠位方向36において近位カプラ掛止位置40から第1の解放位置52へ軸方向に移動されたときに(
図4および
図5も参照)近位U形状部材20の脚46の対の内部表面46-3(
図3参照)に外向きの力を印加して、近位U形状部材20の脚46の対を離間させて近位U形状部材20の脚46の対を生検ドライバ12の駆動軸12-2-1内の環状溝12-6(
図2参照)から係脱させるように構成される。
【0042】
[0058]したがって、
図13を参照すると、近位カプラ部分24の近位解放スリーブ62が遠位方向36において軸方向に移動されるにつれて、第1のテーパ表面62-3と第2のテーパ表面62-4との間の距離62-5が、近位くさび状部材62-2と近位掛止部材20の脚46の対との交差点において増大して、近位掛止部材20の脚46の対の脚46-1と脚46-2との間の間隔を増大させる。この脚46-1と脚46-2との間の間隔の増大は、脚46の対を駆動体18の近位スロット付き領域32(
図6に関連して
図3参照)の直径方向に対向するスロット32-1の対において外方に移動させ、それが近位掛止部材20の脚46の対を近位駆動受け18-1から径方向に引き出して、生検ドライバ12(
図2参照)の駆動軸12-2-1からのカプラデバイス16の取外しを促進する。
【0043】
[0059]
図3および
図6を(
図4および
図5に関連して)参照すると、近位部分ばね64は、例えばサイズおよび形状において、近位方向38において近位カプラ部分24の近位解放スリーブ62を近位カプラ掛止位置40へ軸方向に付勢するように構成される。近位部分ばね64は、例えば、近位端部64-1および遠位端部64-2を有するコイルばねであってもよい。本実施形態では、近位部分ばね64は、近位解放スリーブ62を付勢するために、近位カプラ部分24の近位解放スリーブ62と駆動体18の中間リップ18-5との間に介在される。より詳細には、本実施形態では、近位部分ばね64は、近位解放スリーブ62を近位方向38において近位カプラ掛止位置40に向かって付勢するために、駆動体18のばね係合面18-7と近位解放スリーブ62との間に介在される。
【0044】
[0060]同様に、近位解放スリーブ62は、近位掛止部材20、すなわち脚46の対(
図3参照)を有する近位掛止部材20を解放するように動作して生検ドライバ12からのカプラデバイス16の取外しを促進するために、近位カプラ掛止位置40から第1の解放位置52への(例えば、
図4および
図5参照)近位ハウジング部分60の軸方向移動により近位部分ばね64によって及ぼされる付勢力に逆らって遠位方向36において軸方向に移動可能である。
【0045】
[0061]
図3および
図6を参照すると、近位カプラ部分24が組み立てられて駆動体18に連結されると、近位部分ばね64は、近位部分ばね64の遠位端部64-2と駆動体18の中間リップ18-5との係合により、例えば遠位に、軸方向に拘束され、近位カプラ部分24の近位保持器部材58は、近位保持器部材58の環状保持リップ58-2と駆動体18の近位リップ18-6との係合により、近位方向38において軸方向に拘束される。近位解放スリーブ62および近位部分ばね64は、近位ハウジング部分60によって径方向に取り囲まれ、近位ハウジング部分60は、駆動体18に対して軸方向に移動可能であり、近位解放スリーブ62および近位部分ばね64は、駆動体18の中間リップ18-5と近位カプラ部分24の近位保持器部材58との間に介在される。
【0046】
[0062]
図1~
図5を再度参照すると、本実施形態では、遠位カプラ部分26は、場合により外部オペレータアーム70を有する遠位ハウジング部分28を含む。外部オペレータアーム70は、遠位ハウジング部分28のハウジング側壁28-1に、例えば一体的に、固定して接続される。外部オペレータアーム70は、ハウジング側壁28-1から(図示された配向において)近位方向38に片持ち梁の態様で延在する細長い部材である。外部オペレータアーム70の長さは、ユーザによるアクセスの容易さのために、外部オペレータアーム70の自由端部分70-1が近位カプラ部分24の近位ハウジング部分60の近位に延在するように選択され得る。自由端部分70-1は、例えばサイズおよび形状において、遠位カプラ部分26の押し引き操作を促進するように構成される。例えば、自由端部分70-1は、押し操作中にユーザが把持するのを支援するための側部グリップを形成するフレア状端部70-2を含むことができ、フレア状端部70-2は、押し操作中の把持を支援するために、例えば隆起部またはローレットといった端部グリップ特徴70-3を含むことができる。
【0047】
[0063]
図3~
図6を参照すると、本実施形態では、遠位カプラ部分26はまた、遠位解放スリーブ72、ワッシャ74、遠位部分ばね76、遠位保持器部材78、および中間保持器リング80を含む。遠位ハウジング部分28、遠位解放スリーブ72、ワッシャ74、遠位部分ばね76、遠位保持器部材78、および中間保持器リング80のそれぞれは、駆動体18を径方向に取り囲む。ワッシャ74および遠位部分ばね76は、遠位解放スリーブ72と遠位保持器部材78との間に軸方向に介在される。遠位保持器部材78は、例えばスナップ接続を介して、遠位ハウジング部分28に連結される。
【0048】
[0064]遠位ハウジング部分28は、ハウジング側壁28-1、遠位端部領域28-2、近位端部領域28-3を有する、全体的に円筒状の構造である。遠位ハウジング部分28の遠位端部領域28-2は、環状軸受部材28-4を含む。遠位ハウジング部分28の近位端部領域28-3は、遠位保持器部材78への接続を促進するために、ハウジング側壁28-1の周辺の周りに環状に配置された複数のキャッチスロット28-5(
図4~
図6参照)を含む。遠位ハウジング部分28は、遠位解放スリーブ72、ワッシャ74、および遠位部分ばね76を径方向に取り囲む。
【0049】
[0065]
図3を参照すると、遠位保持器部材78は、複数のロックタブ78-1および複数の長手方向スロット78-2を有する環状リング部材である。
図4および
図5を参照すると、複数のロックタブ78-1は、遠位保持器部材78を遠位ハウジング部分28に接続するために、遠位ハウジング部分28の近位端部領域28-3の複数のキャッチスロット28-5に係合するように構成される。
【0050】
[0066]
図3および
図6を参照すると、中間保持器リング80は、環状保持リップ80-1および複数の割出し突出部80-2を含む。環状保持リップ80-1は、長手軸線30に向かって径方向内方に延在する。環状保持リップ80-1は、例えばサイズおよび形状において、駆動体18の中間環状凹部18-4と接続係合するように構成される。複数の割出し突出部80-2は、中間保持器リング80の外周80-3の周りに配置され、外周80-3から外方に延在する。中間保持器リング80の環状保持リップ80-1は、例えばサイズおよび形状において、駆動体18の中間環状凹部18-4にスナップ嵌めで係合するように構成される。
【0051】
[0067]
図3、
図6、
図9、および
図12を参照すると、中間保持器リング80の複数の割出し突出部80-2は、遠位保持器部材78内の対応する複数の長手方向スロット78-2に長手方向に係合し、遠位保持器部材78は、中間保持器リング80に対して軸方向に摺動可能に移動可能である。
【0052】
[0068]
図3を参照すると、中間保持器リング80はまた、中間保持器リング80の内周80-5に内部戻り止め部材80-4を含み得る。遠位カプラ部分26の中間保持器リング80の内部戻り止め部材80-4は、例えばサイズおよび形状において、近位カプラ部分24の円筒状延長部60-2の複数の割出し開口部60-5の位置によって定められる長手軸線30の周りの複数の個別の間隔のうちの1つに遠位カプラ部分26を回転的に割出しするために、遠位カプラ部分26が近位カプラ部分24に対して枢動されたときに近位カプラ部分24の円筒状延長部60-2の複数の割出し開口部60-5のうちの1つに選択的に係合するように構成される。
【0053】
[0069]
図7~
図12を再度参照すると、遠位解放スリーブ72は、例えばサイズおよび形状において、駆動体18に沿って軸方向に摺動可能であるのみならず駆動体18と一致して回転するように構成される。本実施形態では、遠位ハウジング部分28は、駆動体18を骨内デバイス14の駆動部分14-1(
図2も参照)から解放するように遠位掛止部材22を動作させてカプラデバイス16からの骨内デバイス14の取外しを促進するために、遠位解放スリーブ72と例えば軸方向に動作可能に係合されて、遠位方向36または近位方向38のどちらかにおいて遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72を駆動体18に対して軸方向に摺動させる。遠位解放スリーブ72は、駆動体18の近位に面する表面18-10に対して軸方向に移動可能である。
【0054】
[0070]
図3および
図14を参照すると、遠位解放スリーブ72は、側壁72-1を有する全体的に円筒状の形状を有し、二方向性くさび状セクション72-2を画定するために一部分が取り除かれている。二方向性くさび状セクション72-2は、例えばサイズおよび形状において、遠位掛止部材22を動作させるように構成される。遠位解放スリーブ72はまた、遠位端部分72-3および近位端部72-4を有する。遠位端部分72-3は、環状軸受チャネル72-5を含む。
【0055】
[0071]遠位解放スリーブ72の側壁72-1の内部は、長手方向に延在する複数のチャネル72-6を含む。遠位解放スリーブ72は、駆動体18の遠位円筒状部分18-8上に受け入れられ、駆動体18の長手方向に延在する複数の案内突出部材18-9は、遠位解放スリーブ72の長手方向に延在する複数のチャネル72-6内に受け入れられる。したがって、遠位解放スリーブ72は、駆動体18に対して軸方向に移動可能であり、遠位解放スリーブ72は、駆動体18と一致して回転する。
【0056】
[0072]遠位ハウジング部分28の環状軸受部材28-4は、例えばサイズおよび形状において、遠位解放スリーブ72の環状軸受チャネル72-5内に受け入れられるように構成され、その結果、遠位解放スリーブ72は、遠位ハウジング部分28と一致して軸方向に移動し、また、遠位解放スリーブ72は、遠位ハウジング部分28内で駆動体18と一致して回転し、例えば、遠位ハウジング部分28は、遠位解放スリーブ72が駆動体18と一致して回転するときに、回転的に固定され得る。
【0057】
[0073]遠位カプラ部分26および近位カプラ部分24は、遠位ハウジング部分28のそれぞれの右手位置および左手位置のユーザへの触覚フィードバックを提供するために、戻り止め特徴を含み得る。本実施形態では、例えば、遠位カプラ部分26の中間保持器リング80の内部戻り止め部材80-4が、遠位カプラ部分26を近位カプラ部分24に対して回転させて遠位カプラ部分26の内部戻り止め部材80-4を近位カプラ部分24の近位ハウジング部分60の複数の割出し開口部60-5のうちの1つの中に選択的に位置決めすることにより、近位カプラ部分24の近位ハウジング部分60の複数の割出し開口部60-5のうちの1つの中に選択的に位置決めされ得る。
【0058】
[0074]したがって、遠位ハウジング部分28は、生検ドライバ12に対する遠位カプラ部分26の右手使用または左手使用のどちらにも対応するように、長手軸線30の直径方向に対向する側のどちらかにすなわち生検ドライバ12のドライバハウジング12-1の対向する側のどちらかに外部オペレータアーム70を選択的に位置決めするために、遠位解放スリーブ72に対して長手軸線30の周りで例えば180度枢動可能である(枢動され得る)。
【0059】
[0075]
図3および
図6~
図9を参照すると、遠位カプラ部分26は、例えば外部オペレータアーム70を有する遠位ハウジング部分28が骨内デバイス14に向かって遠位方向36に移動されるときに遠位解放スリーブ72が遠位カプラ掛止位置42から遠位解放位置54へ移動され、その結果、遠位解放スリーブ72の二方向性くさび状セクション72-2(
図14も参照)が遠位掛止部材22を動作させて駆動体18の遠位駆動受け18-2からの骨内デバイス14(
図2参照)の取外しを促進するように、二方向性動作のために構成される。同様に、
図3および
図10~
図12を参照すると、遠位カプラ部分26は、例えば外部オペレータアーム70を有する遠位ハウジング部分28が生検ドライバ12に向かって近位方向38に移動されるときに遠位解放スリーブ72が遠位カプラ掛止位置42から近位解放位置56へ移動され、その結果、遠位解放スリーブ72の二方向性くさび状セクション72-2(
図14も参照)が遠位掛止部材22を動作させて駆動体18の遠位駆動受け18-2からの骨内デバイス14(
図2参照)の取外しを促進するように、構成される。
【0060】
[0076]
図14も参照すると、遠位解放スリーブ72の二方向性くさび状セクション72-2は、第1のくさび状部材82および第2のくさび状部材84を含む。第1のくさび状部材82は、例えばサイズおよび形状において、遠位解放スリーブ72が遠位方向36において遠位カプラ掛止位置42(
図4~
図6参照)から遠位解放位置54(
図7~
図9も参照)へ軸方向に移動されたときに遠位U形状部材22の脚50の対の内部表面50-3(
図3参照)に外向きの力を印加して遠位U形状部材22の脚50の対を離間させて遠位U形状部材22の脚50の対を骨内デバイス14の駆動部分14-1内の環状溝14-5(
図2参照)から係脱させるように構成される。同様に、第2のくさび状部材84は、例えばサイズおよび形状において、遠位解放スリーブ72が近位方向38において遠位カプラ掛止位置42から近位解放位置56(
図10~
図12も参照)へ軸方向に移動されたときに遠位U形状部材22の脚50の対の内部表面50-3(
図3参照)に外向きの力を印加して遠位U形状部材22の脚50の対を離間させて遠位U形状部材22の脚50の対を骨内デバイス14の駆動部分14-1内の環状溝14-5(
図2参照)から係脱させるように構成される。
【0061】
[0077]
図14を再度参照すると、遠位解放スリーブ72の第1のくさび状部材82は、遠位解放スリーブ72の第2のくさび状部材84と軸方向に対向する。第1のくさび状部材82は、交わり面(または交差面)86において第2のくさび状部材84と一緒になり、遠位U形状部材22の脚50の対(
図3も参照)は、交わり面86に配置されたときに、遠位カプラ部分26は、遠位カプラ掛止位置42(
図4~
図6参照)にあり、カプラデバイス16は、骨内デバイス14(
図2参照)の駆動部分14-1に掛止される。
【0062】
[0078]第1のくさび状部材82は、第1のテーパ表面82-1および第2のテーパ表面82-2を含み、全体として、第1のテーパ表面82-1および第2のテーパ表面82-2は、図示された配向において、遠位方向36に収束する傾向があり、また逆に、近位方向38に広がる傾向がある。第1のくさび状部材82は、例えばサイズおよび形状において、遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72が遠位方向36において遠位カプラ掛止位置42(
図4~
図6参照)から遠位解放位置54(
図7~
図9参照)へ軸方向に移動されたときに遠位U形状部材22の脚50の対の内部表面50-3(
図3参照)に外向きの力を印加して遠位U形状部材22の脚50の対を離間させて遠位U形状部材22の脚50の対を骨内デバイス14の駆動部分14-1内の環状溝14-5(
図2参照)から係脱させるように構成される。
【0063】
[0079]したがって、
図14を参照すると、遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72が遠位方向36において軸方向に移動されるにつれて、第1のテーパ表面82-1と第2のテーパ表面82-2との間の距離82-3が、第1のくさび状部材82と遠位掛止部材22の脚50の対(
図3参照)との交差点において増大して、遠位掛止部材22の脚50の対の脚50-1と脚50-2との間の間隔を増大させる。この脚50-1と脚50-2との間の間隔の増大は、脚50の対を駆動体18の遠位スロット付き領域34(
図3および
図10参照)の直径方向に対向するスロット34-1の対において外方に移動させ、それが遠位掛止部材22の脚50の対を遠位駆動受け18-2から径方向に引き出して、カプラデバイス16の遠位カプラ部分26からの骨内デバイス14(
図1および
図2参照)の取外しを促進する。
【0064】
[0080]第2のくさび状部材84は、第1のテーパ表面84-1および第2のテーパ表面84-2を含み、全体的に、第1のテーパ表面84-1および第2のテーパ表面84-2は、図示された配向において、近位方向38に収束する傾向があり、また逆に、遠位方向36に広がる傾向がある。第2のくさび状部材84は、例えばサイズおよび形状において、遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72が近位方向38において遠位カプラ掛止位置42(
図4~
図6参照)から遠位解放位置54(
図10~
図12参照)へ軸方向に移動されたときに遠位U形状部材22の脚50の対の内部表面50-3(
図3参照)に外向きの力を印加して遠位U形状部材22の脚50の対を離間させて遠位U形状部材22の脚50の対を骨内デバイス14の駆動部分14-1内の環状溝14-5(
図2参照)から係脱させるように構成される。
【0065】
[0081]したがって、
図14を参照すると、遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72が近位方向38において軸方向に移動されるにつれて、第1のテーパ表面84-1と第2のテーパ表面84-2との間の距離84-3が、第2のくさび状部材84と遠位掛止部材22の脚50の対(
図3参照)との交差点において増大して、遠位掛止部材22の脚50の対の脚50-1と脚50-2との間の間隔を増大させる。この脚50-1と脚50-2との間の間隔の増大は、脚50の対を駆動体18の遠位スロット付き領域34(
図3および
図12参照)の直径方向に対向するスロット34-1の対において外方に移動させ、それが遠位掛止部材22の脚50の対を遠位駆動受け18-2から径方向に引き出して、カプラデバイス16の遠位カプラ部分26からの骨内デバイス14(
図1および
図2参照)の取外しを促進する。
【0066】
[0082]遠位部分ばね76は、遠位解放スリーブ72と、中間保持器リング80の複数の割出し突出部80-2と遠位保持器部材78の組み合わせとの間に介在される。遠位部分ばね76は、例えばサイズおよび形状において、遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72を遠位カプラ掛止位置42へ軸方向に付勢するように構成される。より詳細には、本実施形態では、遠位部分ばね76は、ワッシャ74と、中間保持器リング80の複数の割出し突出部80-2と遠位保持器部材78の組合せとの間に介在される。駆動体18の近位に面する表面18-10および遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72の両方が、遠位部分ばね76の遠位に配置される。
【0067】
[0083]
図6、
図9、および
図12を参照すると、ワッシャ74は、駆動体18を取り囲むように位置決めされる。本実施形態では、ワッシャ74は、断面においてT形状の輪郭を有する。ワッシャ74は、駆動体18の近位に面する表面18-10と遠位部分ばね76との間に介在される。ワッシャ74は、遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72と遠位部分ばね76との間に介在される。
【0068】
[0084]
図6を参照すると、遠位カプラ部分26は、遠位カプラ部分26が遠位カプラ掛止位置42(
図4~
図5も参照)にあるときにワッシャ74が駆動体18の近位に面する表面18-10および遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72の両方と同時に接触するように構成される。
【0069】
[0085]
図9を参照すると、遠位ハウジング部分28の遠位移動(例えば押し作用であり、
図7~
図8も参照)により、遠位カプラ部分26が遠位方向36において遠位カプラ掛止位置42から遠位解放位置54に向かって軸方向に移動されると、以下の事象が起こる。遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72は、遠位解放位置54に向かって移動され、遠位解放スリーブ72は、ワッシャ74から分離し、ワッシャ74は、駆動体18の近位に面する表面18-10と接触して、ワッシャ74が遠位方向36に移動するのを防止し、遠位部分ばね76は、遠位方向36において遠位ハウジング部分28とともに、遠位方向36における遠位保持器部材78の移動によりワッシャ74にぶつかって圧縮される。
【0070】
[0086]さらに、遠位カプラ部分26は、遠位カプラ部分26が遠位方向36における移動から解放されたときに遠位部分ばね76が遠位ハウジング部分28の近位移動を介して遠位解放スリーブ72を遠位カプラ掛止位置42(
図6参照)へ付勢するように構成される。
【0071】
[0087]さらに、
図12を参照すると、遠位カプラ部分26は、遠位ハウジング部分28の近位移動(例えば引き作用であり、
図10~
図11も参照)により遠位カプラ部分26が近位方向38において遠位カプラ掛止位置42(
図4~
図6参照)から近位解放位置56に向かって軸方向に移動されたときに以下の事象が起こるように構成される。遠位カプラ部分26の遠位解放スリーブ72は、近位解放位置56に向かって移動され、ワッシャ74は、駆動体18の近位に面する表面18-10から近位に分離し、遠位部分ばね76は、遠位保持器部材78が遠位ハウジング部分28とともに近位方向38に移動されるときに、近位方向38におけるワッシャ74の移動により、中間保持器リング80の複数の割出し突出部80-2にぶつかって圧縮される。
【0072】
[0088]さらに、遠位カプラ部分26(例えば、遠位ハウジング部分28)が近位方向38における移動から解放されると、遠位部分ばね76は、遠位解放スリーブ72を遠位カプラ掛止位置42(
図6参照)へ付勢する。
【0073】
[0089]
図1~
図14に示されたカプラデバイス16の実施形態は遠位カプラ部分26および近位カプラ部分24の両方を含むが、場合により、遠位カプラ部分26に関連する本発明の態様は、単独で実践されるかまたは近位カプラ部分24の代替物との組み合わせで実践され得ることが、認識されるべきである。また場合により、近位カプラ部分24に関連する本発明の態様は、単独で実践されるかまたは遠位カプラ部分26の代替物との組み合わせで実践され得る。
【0074】
[0090]以下の項目も本発明に関連する。
[0091]1つの実施形態では、本発明は、生検ドライバの駆動軸と骨内デバイスの駆動部分とを連結するためのカプラデバイス(骨生検デバイスのためのカプラデバイス)に関する。カプラデバイスは、駆動体、遠位掛止部材、および遠位カプラ部分を含み得る。駆動体は、長手軸線、および遠位駆動受けを有し得る。駆動体は、長手軸線の周りで回転可能であり得る。遠位駆動受けは、骨内デバイスの駆動部分に駆動可能に連結するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。遠位掛止部材は、駆動体に連結され得る。遠位カプラ部分は、駆動体に連結され、遠位掛止部材を動作させるように構成され得る。遠位カプラ部分は、遠位駆動受けに関連付けられ得る。遠位掛止部材は、遠位カプラ部分が遠位カプラ掛止位置にあるときに駆動体を骨内デバイスに掛止するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。遠位カプラ部分は、遠位方向または近位方向のどちらにも移動可能である遠位ハウジング部分を有し得る。遠位カプラ部分は、遠位解放位置および近位解放位置を有するように構成されてもよく(デバイスは、そのように構成され得る)、遠位ハウジング部分は、遠位カプラ部分を遠位解放位置へ移動させて遠位掛止部材を動作させるために、遠位方向に移動するように構成されてもよい(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0075】
[0092]いずれの実施形態においても、遠位ハウジング部分は、遠位カプラ部分を近位解放位置へ移動させて遠位掛止部材を動作させるために、近位方向に移動するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0076】
[0093]いくつかの実施形態では、カプラデバイスは、近位掛止部材、および近位カプラ部分を含み得る。近位掛止部材は、駆動体に連結され得る。近位カプラ部分は、駆動体に連結され、近位掛止部材を動作させるように構成され得る。近位掛止部材は、近位カプラ部分が近位カプラ掛止位置にあるときに駆動体を生検ドライバの駆動軸に掛止するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。近位掛止部材は、近位カプラ部分が第1の解放位置にあるときに生検ドライバの駆動軸を解放するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。駆動体は、近位カプラ部分に関連付けられた近位駆動受けを有し得る。近位駆動受けは、生検ドライバの駆動軸と駆動係合で連結されるように構成され得る。
【0077】
[0094]近位カプラ部分を有する実施形態では、近位カプラ部分は、駆動体に沿って軸方向に摺動可能である近位解放スリーブを含み得る。近位ハウジング部分が近位解放スリーブを径方向に取り囲んでもよく、その場合、近位ハウジング部分は、駆動体を生検ドライバの駆動軸から解放するように近位掛止部材を動作させて生検ドライバからのカプラデバイスの取外しを促進するために、近位解放スリーブに係合して近位カプラ部分の近位解放スリーブを近位カプラ掛止位置から第1の解放位置へ軸方向に摺動させるように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0078】
[0095]近位カプラ部分を有する実施形態では、駆動体は、近位スロット付き領域を有し得る。近位スロット付き領域は、近位掛止部材を軸方向に拘束するように構成され得る。近位掛止部材は、脚の対を有する近位U形状部材であってもよい。近位U形状部材の脚の対は、カプラデバイスを生検ドライバの駆動軸に掛止するために、近位カプラ部分が近位カプラ掛止位置にあるときに生検ドライバの駆動軸内の近位スロット付き領域に係合するように構成され得る。近位解放スリーブは、近位カプラ部分の近位解放スリーブが近位カプラ掛止位置から第1の解放位置へ軸方向に移動されたときに近位U形状部材の脚の対の内部表面に外向きの力を印加して近位U形状部材の脚の対を離間させて近位U形状部材の脚の対を生検ドライバの駆動軸内の近位スロット付き領域から係脱させるように構成された近位くさび状部材を有し得る。
【0079】
[0096]近位解放スリーブを有する実施形態では、駆動体は、ばね係合面を有することができ、カプラデバイスは、駆動体のばね係合面と近位解放スリーブとの間に介在された近位部分ばねをさらに含むことができる。近位部分ばねは、近位カプラ部分の近位解放スリーブを近位カプラ掛止位置へ軸方向に付勢するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0080】
[0097]いずれの実施形態においても、遠位カプラ部分は、駆動体に沿って軸方向に摺動可能な遠位解放スリーブを含み得る。遠位ハウジング部分は、遠位解放スリーブを径方向に取り囲むように構成されてもよく(デバイスは、そのように構成され得る)、その場合、遠位ハウジング部分は、遠位カプラ部分の遠位解放スリーブを駆動体に対して軸方向に摺動させ、駆動体を骨内デバイスの駆動部分から解放するように遠位掛止部材を動作させて、カプラデバイスからの骨内デバイスの取外しを促進するために、遠位解放スリーブと動作可能に係合され得る。遠位カプラ部分は、遠位ハウジング部分が骨内デバイスに向かって遠位方向に移動されたときに遠位解放スリーブが遠位カプラ掛止位置から遠位解放位置へ移動されて駆動体の遠位駆動受けからの骨内デバイスの取外しを促進するように、および、遠位ハウジング部分が生検ドライバに向かって近位方向に移動されたときに遠位解放スリーブが遠位カプラ掛止位置から近位解放位置へ移動されて駆動体の遠位駆動受けからの骨内デバイスの取外しを促進するように、構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0081】
[0098]いずれの実施形態においても、駆動体は、遠位スロット付き領域を有し得る。遠位スロット付き領域は、遠位掛止部材を軸方向に拘束するように構成され得る。遠位掛止部材は、脚の対を有する遠位U形状部材であってもよい。遠位U形状部材の脚の対は、カプラデバイスを骨内デバイスの駆動部分に掛止するために、遠位カプラ部分が遠位カプラ掛止位置にあるときに骨内デバイスの駆動部分内の溝に係合するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。遠位解放スリーブは、第1のくさび状部材および第2のくさび状部材を含み得る。第1のくさび状部材は、遠位解放スリーブが遠位方向において遠位カプラ掛止位置から遠位解放位置へ軸方向に移動されたときに遠位U形状部材の脚の対の内部表面に外向きの力を印加して遠位U形状部材の脚の対を離間させて遠位U形状部材の脚の対を骨内デバイスの駆動部分内の溝から係脱させるように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。第2のくさび状部材は、遠位解放スリーブが近位方向において遠位カプラ掛止位置から近位解放位置へ軸方向に移動されたときに遠位U形状部材の脚の対の内部表面に外向きの力を印加して遠位U形状部材の脚の対を離間させて遠位U形状部材の脚の対を骨内デバイスの駆動部分内の溝から係脱させるように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0082】
[0099]先行する段落の実施形態では、遠位解放スリーブの第1のくさび状部材は、遠位解放スリーブの第2のくさび状部材に軸方向に対向してもよく、第1のくさび状部材は、交わり面において第2のくさび状部材と一緒になってもよく、また、遠位解放スリーブの第1のくさび状部材は、遠位U形状部材の脚の対が交わり面に配置されたときに、遠位カプラ部分が遠位カプラ掛止位置にあり、カプラデバイスが骨内デバイスの駆動部分に掛止されるように、構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0083】
[00100]いずれの実施形態においても、遠位カプラ部分は、遠位保持器部材、および遠位部分ばねをさらに含み得る。遠位保持器部材は、遠位ハウジング部分に連結され得る。遠位部分ばねは、遠位保持器部材と遠位解放スリーブとの間に介在され得る。遠位部分ばねは、遠位カプラ部分の遠位解放スリーブを遠位カプラ掛止位置へ軸方向に付勢するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0084】
[00101]いずれの実施形態においても、駆動体は、近位に面する表面を有することができ、駆動体の近位に面する表面、および遠位カプラ部分の遠位解放スリーブの両方が、遠位部分ばねの遠位に配置され得る。遠位解放スリーブは、駆動体の近位に面する表面に対して軸方向に移動可能であるように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。遠位カプラ部分は、駆動体を取り囲むように位置決めされたワッシャを含むことができ、その場合、ワッシャは、駆動体の近位に面する表面と遠位部分ばねとの間に介在され、また、ワッシャは、遠位カプラ部分の遠位解放スリーブと遠位部分ばねとの間に介在される。
【0085】
[00102]先行する段落の実施形態では、遠位カプラ部分は、遠位カプラ部分が遠位カプラ掛止位置にあるときにワッシャが駆動体の近位に面する表面および遠位カプラ部分の遠位解放スリーブの両方と同時に接触するように、構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0086】
[00103]ワッシャを有する実施形態では、遠位カプラ部分は、遠位ハウジング部分の遠位移動により遠位カプラ部分が遠位方向において遠位カプラ掛止位置から遠位解放位置に向かって軸方向に移動されたときに、遠位カプラ部分の遠位解放スリーブが遠位解放位置に向かって移動され、遠位解放スリーブがワッシャから分離し、ワッシャが駆動体の近位に面する表面と接触して、ワッシャが遠位方向に移動するのを防止し、遠位部分ばねが遠位方向における遠位保持器部材の移動によりワッシャにぶつかって圧縮されるように、構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0087】
[00104]先行する段落の実施形態では、遠位カプラ部分は、遠位カプラ部分が遠位方向における移動から解放されたときに遠位部分ばねが遠位解放スリーブを遠位カプラ掛止位置へ付勢するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0088】
[00105]ワッシャを有する実施形態では、遠位カプラ部分は、遠位ハウジング部分の近位移動により遠位カプラ部分が近位方向において遠位カプラ掛止位置から近位解放位置に向かって軸方向に移動されたときに、遠位カプラ部分の遠位解放スリーブが近位解放位置に向かって移動され、ワッシャが駆動体の近位に面する表面から近位に分離し、近位方向におけるワッシャの移動により遠位部分ばねが圧縮されるように、構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0089】
[00106]先行する段落の実施形態では、遠位カプラ部分は、遠位カプラ部分が近位方向における移動から解放されたときに遠位部分ばねが遠位解放スリーブを遠位カプラ掛止位置へ付勢するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0090】
[00107]いくつかの実施形態では、遠位カプラ部分は、遠位カプラ部分の遠位端部が遠位方向において駆動体の遠位端部を越えて軸方向に移動可能であるように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0091】
[00108]いくつかの実施形態では、駆動体は、長手方向に延在する複数の案内突出部材を有し得る遠位円筒状部分を含み得る。遠位解放スリーブは、長手方向に延在する複数のチャネルを有し得る。遠位解放スリーブは、遠位円筒状部分上に受け入れられてもよく(デバイスは、そのように構成され得る)、駆動体の長手方向に延在する複数の案内突出部材は、遠位解放スリーブの長手方向に延在する複数のチャネル内に受け入れられてもよく、その場合、遠位解放スリーブは、駆動体に対して軸方向に移動可能であり、また、遠位解放スリーブは、駆動体と一致して回転する。
【0092】
[00109]いくつかの実施形態では、遠位解放スリーブは、環状軸受チャネルを有することができ、遠位解放スリーブは、駆動体と一致して回転するように構成されてもよく(デバイスは、そのように構成され得る)、遠位ハウジング部分は、遠位解放スリーブが遠位ハウジング部分と一致して軸方向に移動するように、遠位解放スリーブの環状軸受チャネル内に受け入れられるように構成された環状軸受部材を有することができ(デバイスは、そのように構成され得る)、遠位ハウジング部分は、遠位解放スリーブが駆動体と一致して回転するときに回転的に固定され得る。
【0093】
[00110]先行するいずれの実施形態においても、外部オペレータアームが遠位ハウジング部分に連結されてもよく、その場合、遠位カプラ部分は、外部オペレータアームを長手軸線の直径方向に対向する側に選択的に位置決めして遠位カプラ部分の右手使用または左手使用のどちらかに対応するために、長手軸線の周りで近位カプラ部分に対して枢動するように構成され得る(デバイスは、そのように構成され得る)。
【0094】
[00111]1つの実施形態では、本発明は、生検システムに関する。生検システムは、駆動軸を有する生検ドライバ、駆動部分を有する骨内デバイス、および、生検ドライバの駆動軸と骨内デバイスの駆動部分とを連結するためのカプラデバイスを含み得る。カプラデバイスは、先行する段落[0091]から[00110]のいずれかに記載の先の実施形態のいずれかに従って構成され得る。
【0095】
[00112]本明細書において使用される「実質的に」、「一般に」、「わずかに」、および他の程度に関する用語は、そのように修飾される特徴からの許容される差異を示すように意図された相対的な修飾語である。そのような用語が修飾する絶対値または特徴に限定されることは意図されておらず、むしろ、その反対のものよりも多くの物理的または機能的な特徴を有すること、および、そのような物理的または機能的な特徴に近づくかまたは近似することが、意図されている。
【0096】
[00113]また、本明細書において使用される「連結される」という用語およびその派生形は、任意の操作的に機能的な接続、すなわち直接接続または間接接続を包含するように意図されている。
【0097】
[00114]本発明は少なくとも1つの実施形態に関して説明されたが、本発明は、本開示の精神および範囲内でさらに修正され得る。したがって、本出願は、その一般原理を使用する本発明のいかなる変形、使用、または翻案をもカバーするように意図されている。さらに、本出願は、本発明が関係しまた添付の特許請求の範囲の限界に含まれる当技術分野における既知のまたは習慣的なやり方の範囲内である本開示からの逸脱をカバーするように意図されている。
【国際調査報告】