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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】掘削機用ワイヤーソー装置
(51)【国際特許分類】
   B28D 1/08 20060101AFI20240501BHJP
   E02F 3/36 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
B28D1/08
E02F3/36 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568410
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 KR2022006211
(87)【国際公開番号】W WO2022235024
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2021-0057854
(32)【優先日】2021-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522205404
【氏名又は名称】イーグン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ ソン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ チェ ムン
【テーマコード(参考)】
2D012
3C069
【Fターム(参考)】
2D012DA00
3C069AA01
3C069BA06
3C069BB03
3C069BC03
3C069BC05
3C069CA01
3C069CA07
3C069EA01
(57)【要約】
本発明の掘削機用ワイヤーソー装置は、支持板と、前記支持板に結合され、掘削機アームに着脱可能に結合される掘削機連結部と、前記支持板に結合される一対のガイドレールと、前記一対のガイドレールに沿って昇降する昇降部材と、前記昇降部材を昇降させる電気モーターと、前記昇降部材に結合される油圧モーターによって回転する駆動プーリーと、前記支持板に装着される複数の従動プーリーと、前記駆動プーリー及び前記複数の従動プーリーに装着されるワイヤーと、を含む。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持板と、
前記支持板に結合され、掘削機アームに着脱可能に結合される掘削機連結部と、
前記支持板に結合される一対のガイドレールと、
前記一対のガイドレールに沿って昇降する昇降部材と、
前記昇降部材を昇降させる電気モーターと、
前記昇降部材に結合される油圧モーターによって回転する駆動プーリーと、
前記支持板に装着される複数の従動プーリーと、
前記駆動プーリー及び前記複数の従動プーリーに装着されるワイヤーと、を含む、掘削機用ワイヤーソー装置。
【請求項2】
前記昇降部材の前方両側に装着され、前記ワイヤーの移動を案内する一対の補助プーリーをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の掘削機用ワイヤーソー装置。
【請求項3】
前記支持板と前記一対のガイドレールとの間に回転可能に装着されるリードスクリューをさらに含み、
前記電気モーターは、前記リードスクリューを正逆回転させることを特徴とする、請求項1に記載の掘削機用ワイヤーソー装置。
【請求項4】
前記一対のガイドレール両側で前記支持板の上面から上方に延び、上端部に前記一対のガイドレールが結合される支持フレームをさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の掘削機用ワイヤーソー装置。
【請求項5】
前記電気モーターは、前記支持フレームの上面に配置される制御ボックスの内部に密閉可能に設けられることを特徴とする、請求項4に記載の掘削機用ワイヤーソー装置。
【請求項6】
前記昇降部材は、前記一対のガイドレールが通過する一対のレール孔と、前記リードスクリューが挿入されて噛み合うスクリュー孔と、を含むことを特徴とする、請求項3に記載の掘削機用ワイヤーソー装置。
【請求項7】
前記掘削機連結部は、
前記支持板に設置される角度を変更することができるように複数の締結孔が形成された締結板部と、
前記締結板部から上方に延びる一対のブラケット部と、
前記一対のブラケット部の間に相異なる高さに装着され、掘削機アームに結合される一対の結合ピンと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の掘削機用ワイヤーソー装置。
【請求項8】
掘削機に連結される油圧配管は前記制御ボックスを通過して前記油圧モーターに連結され、
前記制御ボックスの内部に、前記油圧配管を通して流動する流体の流量を制御する流量制御装置をさらに含むことを特徴とする、請求項5に記載の掘削機用ワイヤーソー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は掘削機用ワイヤーソー装置に関し、より詳しくは掘削機に装着し、用途及び使用先によって所望の規格に岩、原石、コンクリート、金属などを切断する掘削機用ワイヤーソー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、原石採取によって加工された石材は建設分野で建物又は土木工事などの建設資材として多く使われる。例えば、建物の壁面、道路境界石、歩道ブロックや建物底などの製品に加工されて使われる。
【0003】
このような石材は、石山で山林毀損許可を受けた事業者によって体積の大きい長方形の状態として採取されて石材加工業者に運搬された後、適正の厚さ及び面積に切断され、板状石材自体として提供されるか、又は所望の規格にさらに切断された後、表面加工されて提供される。
【0004】
前記のように、石山で原石を採取する方法としては、ジェットバーナー、穿孔機及び火薬を使用するジェットバーナー採取方法、及びワイヤーソー(wire saw)、穿孔機及び火薬を使用するワイヤーソー採取方法を例として挙げることができる。
【0005】
前記のうち、ジェットバーナー採取方法は、掘削機のような装備を使用して土石を除去し、原石(岩盤)をエアコンプレッサー及び穿孔機(穴を開けるドリル)を使用して穴を開け、火薬を充填した後、発破する方式で原石を採取する方式と、岩盤が形成されると、原石の大きさを決定し、ジェットバーナー(油類を使用して空気圧縮火口に火を付け、石を焼きながら岩盤の長手方向の両側を切断した後、切断されなかった後面及び下面は削岩機(発破穴を開ける装備)で発破穴を垂直及び水平方向に穿孔し、火薬を入れて発破し、サイズ別に穿孔及び発破して大片(大割)に割石した後、さらに小割する方式がある。
【0006】
このようなジェットバーナー採取方法は、多量の軽油を使用しなければならないので、大気汚染及び経費加重の問題点があり、大型装備及びコンプレッサーの施設を別に設けなければならず、おびただしい騷音が発生することはもちろんのこと、高圧の熱が発生する状況で空気圧によって石粉が飛散して多量の粉塵が発生するなど、環境上の大きな問題点がある。
【0007】
一方、前記のうち、ワイヤーソー採取方法は、石材(岩盤)の大きさを決定し、長手方向の穿孔機で垂直方向及び水平方向に穿孔することで、垂直穴及び水平穴を「L」字形に連通するように形成し、ワイヤーソー(線鋸)を長くして穿孔穴に通過させた後、両端を引っ張る機械で引っ張りながら回転させることにより切削し、切削されなかった原石の裏面及び底面は穿孔作業を行い、火薬で爆破する方式である。
【0008】
このようなワイヤーソー切断方法は、環境問題及び騷音発生の最小化、軽油(油類)を使用しない点、飛散ほこりを抑制する点などの利点があるが、作業条件及び切削能率が低下して採取に多くの時間がかかるという問題点がある。
【0009】
特に、前述したワイヤーソー方式は、切断対象の原石に切断方向に別途の固定プーリーを設置しなければならない煩わしさがあり、特に前記原石を切断するためには、ワイヤーソーマシンを備えなければならないので、作業による不便さがある。
【0010】
そして、原石の切断方向にワイヤーソーマシンを配置しなければならないので、作業が難しい不便さがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、ワイヤーソーが360度回転可能に構成されるとともに、掘削機に装着された後にもワイヤーソー本体をリンクを介して回転させて使用することができるので、ワイヤーソーの再設置による付加の作業時間を縮めること、及び円滑に原石を採取するか又はコンクリートなどを切断することができる掘削機用ワイヤーソー装置を提供することにその目的がある。
【0012】
また、本発明は、切断又は原石切削の際、駆動プーリーを切削速度に応じて昇降させることによってワイヤーテンションを維持するので、円滑に切断することができる掘削機用ワイヤーソー装置を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、本発明の掘削機用ワイヤーソー装置は、支持板と、前記支持板に結合され、掘削機アームに着脱可能に結合される掘削機連結部と、前記支持板に結合される一対のガイドレールと、前記一対のガイドレールに沿って昇降する昇降部材と、前記昇降部材を昇降させる電気モーターと、前記昇降部材に結合される油圧モーターによって回転する駆動プーリーと、前記支持板に装着される複数の従動プーリーと、前記駆動プーリー及び前記複数の従動プーリーに装着されるワイヤーと、を含む。
【0014】
前記昇降部材の前方両側に装着され、前記ワイヤーの移動を案内する一対の補助プーリーをさらに含むことができる。
【0015】
前記支持板と前記一対のガイドレールとの間に回転可能に装着されるリードスクリューをさらに含み、前記電気モーターは、前記リードスクリューを正逆回転させることができる。
【0016】
前記一対のガイドレール両側で前記支持板の上面から上方に延び、上端部に前記一対のガイドレールが結合される支持フレームをさらに含むことができる。
【0017】
前記電気モーターは、前記支持フレームの上面に配置される制御ボックスの内部に密閉可能に設けられ得る。
【0018】
前記昇降部材は、前記一対のガイドレールが通過する一対のレール孔と、前記リードスクリューが挿入されて噛み合うスクリュー孔と、を含むことができる。
【0019】
前記掘削機連結部は、前記支持板に設置される角度を変更することができるように複数の締結孔が形成された締結板部と、前記締結板部から上方に延びる一対のブラケット部と、 前記一対のブラケット部の間に相異なる高さに装着され、掘削機アームに結合される一対の結合ピンと、を含むことができる。
【0020】
掘削機に連結される油圧配管は前記制御ボックスを通過して前記油圧モーターに連結され、前記制御ボックスの内部に、前記油圧配管を通して流動する流体の流量を制御する流量制御装置をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0021】
前述した本発明の掘削機用ワイヤーソー装置によれば、掘削機アームに容易に着脱して使用できるように構成されるので、ワイヤーソーの設置による時間を縮めることができる。
【0022】
また、掘削機連結部リンクを介して360度回転可能になるので、縦切断及び横切断作業(切削作業)を効率的に実行することができる。
【0023】
そして、駆動プーリーを切削速度に応じて昇降させることによってワイヤーテンションが維持されるので、コンクリート、岩石などの切断作業を円滑に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施例による掘削機用ワイヤーソー装置を示す前方斜視図である。
図2】本発明の一実施例による掘削機用ワイヤーソー装置を示す後方斜視図である。
図3】本発明の一実施例による掘削機用ワイヤーソー装置を示す側方斜視図である。
図4】掘削機用ワイヤーソー装置の下部を示す部分斜視図である。
図5】掘削機用ワイヤーソー装置の昇降部材を拡大して示す部分斜視図である。
図6】掘削機用ワイヤーソー装置の制御部の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるが、特定の実施例を例示しながら詳細な説明について詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変換、均等物や代替物を含むものと理解されなければならない。
【0026】
本発明で使用する用語はただ特定の実施例を説明するためのものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。本発明で、「含む」又は「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。
【0027】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施例を詳細に説明する。ここで、添付図面で、同じ構成要素はできるだけ同じ符号で示していることに留意しなければならない。また、本発明の要旨をあいまいにする可能性がある公知の機能及び構成についての詳細な説明は省略する。同じ理由で、添付図面で一部の構成要素は誇張するか省略するか概略的に示す。
【0028】
図1は本発明の一実施例による掘削機用ワイヤーソー装置を示す前方斜視図であり、図2は本発明の一実施例による掘削機用ワイヤーソー装置を示す後方斜視図であり、図3は本発明の一実施例による掘削機用ワイヤーソー装置を示す側方斜視図であり、図4は掘削機用ワイヤーソー装置の下部を示す部分斜視図である。
【0029】
本発明の掘削機用ワイヤーソー装置100は、支持板110と、支持板に結合され、掘削機アームに着脱可能に結合される掘削機連結部120と、支持板に結合される一対のガイドレール140と、一対のガイドレールに沿って昇降する昇降部材160と、昇降部材を昇降させる電気モーター210と、昇降部材に結合される油圧モーター170によって回転する駆動プーリー180と、支持板に装着される複数の従動プーリー190と、駆動プーリー及び複数の従動プーリーに装着されるワイヤー101と、を含む。
【0030】
本発明の掘削機用ワイヤーソー装置100は、掘削機アームに着脱可能に結合され、外周面に所定の間隔でダイヤモンドビードを備えるワイヤーで、岩、原石、コンクリート、金属などを切断する装置である。
【0031】
支持板110は所定の厚さを有する略長方形の金属板材で構成され得る。支持板110は、ワイヤーソー装置100全体を支持するベースフレームの役割を果たす。
【0032】
掘削機連結部120は、支持板110に複数のボルトを介して締結されて結合され得る。この掘削機連結部120に掘削機のアーム端部のフックをかけることで、ワイヤーソー装置100を掘削機アームに着脱可能に結合することができる。
【0033】
一対のガイドレール140は支持板110の上面に溶接されるか又はネジで締結されて結合され得る。両ガイドレール140は支持板110の上面に垂直に長く配置され、互いに所定の間隔で配置され得る。ガイドレール140は外周面が滑らかな円形パイプの形態になり得る。
【0034】
支持板110の上面において一対のガイドレール140の外側には支持フレーム130が上方に延びて構成され得る。支持フレーム130は、支持板110の上面に垂直に溶接されて結合される一対の柱フレーム部と、一対の柱フレーム部の上端に水平に溶接されて結合される長方形板状の上板フレーム部と、を含むことができる。よって、一対のガイドレール140の上端は上板フレーム部に締結されるか又は溶接されて結合され得る。
【0035】
昇降部材160は一対のガイドレール140にスライド可能に装着され、一対のガイドレール140に沿って昇降することができる。このために、昇降部材160には、一対のガイドレール140がスライド可能に挿入される一対のレール孔が形成され得る。
【0036】
昇降部材160は電気モーター210によって昇降することができる。電気モーター210は支持フレーム130の上板フレーム部上に装着され得る。
【0037】
駆動プーリー180は、昇降部材160に結合される油圧モーター170によって回転するように装着され得る。図3に示すように、昇降部材160の前方上側にはモーターブラケット163が連結されて延び、このモーターブラケット163に油圧モーター170が装着され得る。油圧モーター170の回転軸は駆動プーリー180と連結されることで、駆動プーリー180を正逆回転させることができる。油圧モーター170には掘削機の油圧ポンプと連結される一対の油圧ホースが連結されることにより、油圧モーター170が掘削機によって作動することができる。
【0038】
複数の従動プーリー190は支持板110の前方に装着され得る。このために、支持板110の前面には方形パイプの形態のプーリー装着部114が結合され、このプーリー装着部114に複数の従動プーリー190が回転可能に装着され得る。図示の実施例で、複数の従動プーリー190は、支持板110の前方左側に2個、右側に2個が所定の間隔で配置され得る。
【0039】
ダイヤモンドビードを備える所定の長さのワイヤー101は駆動プーリー180及び複数の従動プーリー190に装着され得る。ワイヤー101は駆動プーリー180及び複数の従動プーリー190によって回転することによって物体を切断することができる。
【0040】
昇降部材160の前方両側に装着され、ワイヤー101の移動を案内する一対の補助プーリー185をさらに含むことが好ましい。図3に示すように、昇降部材160の前方下側にはプーリーブラケット165が連結されて延び、このプーリーブラケット165の前面両側に一対の補助プーリー185が回転可能に装着され得る。
【0041】
図1に示すように、駆動プーリー180は補助プーリー185及び従動プーリー190よりもずっと大きく形成され得る。駆動プーリー180の上側にかかったワイヤー101は内側の従動プーリー190、補助プーリー185、及び外側の従動プーリー190を順次経て下方に延びることができる。下方に延びるワイヤー101は切断すべき物体を取り囲むように配置され、昇降部材160が上昇すると、駆動プーリー180及び補助プーリー185も一緒に上昇することにより、ワイヤー101をぴんと維持することができる。
【0042】
また、駆動プーリー180の上部には駆動プーリー180を取り囲むカバー部材164が設けられ得る。図3に示すように、カバー部材164はモーターブラケット163に固定結合され得る。作動の際、駆動プーリー180には水又はオイルを噴射することにより、駆動プーリー180及びワイヤー101を冷却させ、異物を掃除することができる。この際、カバー部材164は駆動プーリー180の周りに異物を含む水又はオイルが飛び出すことを防止することができる。
【0043】
図1及び図2に示すように、支持板110と一対のガイドレール140との間にはリードスクリュー150が回転可能に装着され得る。リードスクリュー150は回転軸の外周面に方形又は台形の螺糸山が形成されたものであり、一対のガイドレール140の間に配置され得る。リードスクリュー150の下端は支持板110の上面に備えられたベアリングに装着され、リードスクリュー150の上部は一対のガイドレール140の間に装着されるブラケットベアリングに装着され、リードスクリュー150の上端は支持フレーム130の上板フレーム部を貫通して電気モーター210に結合され得る。電気モーター210は正逆回転の可能なモーターであり、リードスクリュー150を正逆回転させることにより、昇降部材160とこれに結合された油圧モーター170及び駆動プーリー180を昇降させることができる。
【0044】
図2に示すように、電気モーター210はリードスクリュー150に直接連結されることもできるが、電気モーター210に減速機220が連結され、この減速機220にリードスクリュー150が連結され得る。減速機220は電気モーター210の回転速度を減速させることにより、電気モーター210に相対的に小さい入力トークを入力してもリードスクリュー150を大きな出力トークで回転させることができるようにする。
【0045】
電気モーター210は支持フレーム130の上面に配置される制御ボックス200の内部に密閉可能に取り付けられ得る。制御ボックス200は直方体ボックスの形態になり、支持フレーム130の上板フレーム部の上面に締結又は溶接されて装着され得る。制御ボックス200の下面には、電気モーター210の回転軸が通過する貫通孔が形成され得る。図1及び図2に示すように、制御ボックス200は前面及び背面が開口したボックス本体201を含み、ボックス本体201の開口した前面及び背面にそれぞれ前面カバー203及び背面カバー205が複数のネジで締結されて結合され得る。また、ボックス本体201の後面上端には引揚掛け部207が一体に形成され得る。この引揚掛け部207にクレーンのフックを挿入することにより、ワイヤーソー装置100を持ち上げて移動させることができる。
【0046】
図5は掘削機用ワイヤーソー装置の昇降部材を拡大して示す部分斜視図である。
【0047】
昇降部材160は、一対のガイドレール140が通過する一対のレール孔と、リードスクリュー150が挿入されて噛み合うスクリュー孔と、を含むことができる。一対のレール孔は一対のガイドレール140をそれぞれ取り囲むように形成され、スクリュー孔は二つのレール孔形成部の間に一体に形成されたブラケット部に形成され得る。ブラケット部は、二つのレール孔形成部とスクリュー孔形成部との間に一体に連結される複数の補強リブを備えることができる。
【0048】
レール孔は内周面が滑らかに形成される一方で、スクリュー孔は内周面にリードスクリュー150の螺糸山に対応する螺糸山が形成される。したがって、リードスクリュー150が回転すると、昇降部材160がリードスクリュー150によって昇降し、一対のガイドレール140によって回転なしに支持できる。リードスクリュー150の回転が停止すると、昇降部材160はリードスクリュー150の螺糸山によってその高さから下降せず、その位置が維持されるように支持できる。
【0049】
図4に一番よく示すように、掘削機連結部120は、支持板110に設置される角度を変更することができるように複数の締結孔が形成された締結板部121と、締結板部から上方に延びる一対のブラケット部123と、一対のブラケット部の間に相異なる高さに装着され、掘削機アームに結合される一対の結合ピン125と、を含むことができる。
【0050】
締結板部121は円盤形に形成され、4個以上の締結孔が貫設され得る。支持板110にも締結板部121の締結孔に対応して4個以上の締結孔が形成されることにより、複数のボルトを締結して締結板部121を支持板110に結合することができる。また、締結板部121を回して締結すると、支持板110に結合される締結板部121の回転位置を容易に変更することができる。
【0051】
一対のブラケット部123は締結板部121の上面両側部に垂直に溶接されて結合され得る。各ブラケット部123の上端部には、一対の結合ピン125が挿入されて装着される一対のピン孔が形成され得る。二つのピン孔は相異なる高さに形成され得る。
【0052】
一対の結合ピン125は一対のブラケット部123の各ピン孔に挿入されて装着され得る。一対の結合ピン125は相異なる高さに、互いに平行に配置され得る。掘削機アームの端部に備えられる一対のフックを一対の結合ピン125にかけて固定することで、ワイヤーソー装置100を掘削機アームに非常に容易に装着することができる。
【0053】
図6は掘削機用ワイヤーソー装置の制御部の構成を示す概略図である。
【0054】
掘削機10に連結される油圧配管250は制御ボックス200を通過して油圧モーター170に連結され、制御ボックス200の内部に油圧配管250を通して流動する流体の流量を制御する流量制御装置240をさらに含むことができる。
【0055】
油圧配管250は、掘削機10から制御ボックス200の内部に流入する流入ホースと、制御ボックス200の内部から掘削機10に流出する流出ホースと、を含むことができる。また、油圧配管250は、油圧モーター170に流入する流入ホースと、油圧モーター170から流出する流出ホースと、を含むことができる。
【0056】
制御ボックス200の内部には流量制御装置240が備えられ、これは油圧配管250に連結され得る。流量制御装置240は一つ以上の流量制御バルブを含む流量制御回路を構成することができる。
【0057】
図示しなかったが、本発明のワイヤーソー装置100は、制御ボックス200と有線又は無線で連結されるリモコンをさらに含むことができる。使用者は、掘削機アームに装着されたワイヤーソー装置100のリモコンを操作することにより、流量制御装置240で油圧モーター170の回転方向及び回転速度を調節することができ、電気モーター210を正逆回転させて昇降部材160を昇降させることにより、ワイヤー101のテンションを維持することができる。
【0058】
本発明の掘削機用ワイヤーソー装置によれば、掘削機アームに容易に着脱して使用することができるように構成されるので、ワイヤーソーの設置による時間を縮めることができる。
【0059】
また、掘削機連結部リンクを介して360度回転することができるので、縦切断及び横切断の作業(切削作業)を効率的に実行することができる。
【0060】
そして、駆動プーリーを切削速度に応じて昇降させることによってワイヤーテンションが維持されるので、コンクリート、岩石などの切断作業を円滑に実行することができる。
【0061】
以上、本発明の一実施例について説明したが、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除又は追加などによって本発明を多様に修正及び変更することができ、これも本発明の権利範囲内に含まれると言える。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明による掘削機ワイヤーソー装置は、建設現場でコンクリート構造物、岩石などを切断するのに産業的に用いることができる。
【符号の説明】
【0063】
10 掘削機
100 掘削機用ワイヤーソー装置
101 ワイヤー
110 支持板
114 プーリー装着部
120 掘削機連結部
121 締結板部
123 ブラケット部
125 結合ピン
130 支持フレーム
140 ガイドレール
150 リードスクリュー
160 昇降部材
163 モーターブラケット
164 カバー部材
165 プーリーブラケット
170 油圧モーター
180 駆動プーリー
185 補助プーリー
190 従動プーリー
200 制御ボックス
201 ボックス本体
203 前面カバー
205 背面カバー
207 引揚掛け部
210 電気モーター
220 減速機
240 流量制御装置
250 油圧配管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】