(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】調節可能なストラップ
(51)【国際特許分類】
A41C 3/12 20060101AFI20240501BHJP
A41C 3/00 20060101ALI20240501BHJP
A41D 19/00 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
A41C3/12 D
A41C3/00 A
A41C3/00 B
A41D19/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571714
(86)(22)【出願日】2022-05-16
(85)【翻訳文提出日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 US2022029447
(87)【国際公開番号】W WO2022245732
(87)【国際公開日】2022-11-24
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523434812
【氏名又は名称】マシュー、フィンク
【氏名又は名称原語表記】Matthew FINK
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】マシュー、フィンク
【テーマコード(参考)】
3B033
3B131
【Fターム(参考)】
3B033AA10
3B033AA12
3B033AA13
3B033AA27
3B033AB08
3B033AC04
3B131AA11
3B131AB09
3B131BA02
3B131BA12
3B131BA21
3B131BA41
3B131BB11
3B131BB12
3B131CA04
3B131CA20
(57)【要約】
ストラップ、および前記ストラップを含む衣類であって、前記ストラップは、弾性材料を含む第1層と、布材料を含むとともに第1部分および第2部分を有する第2層であって、前記第1層に取り付けられた第2層と、前記第2層の前記第1部分に取り付けられた可逆的に付着可能な締結要素と、を含み、前記締結要素は、前記ストラップがそれ自体に折り返されることで前記締結要素が前記第2層の前記第2部分に接触すると、前記第2層の前記第2部分に付着するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性材料を備える第1層と、
布材料を備えるとともに第1部分および第2部分を有する第2層であって、前記第1層に取り付けられた第2層と、
前記第2層の前記第1部分に取り付けられた可逆的に付着可能な締結要素と、
を備えるストラップにおいて、
前記締結要素は、前記ストラップがそれ自体に折り返されることで前記締結要素が前記第2層の前記第2部分に接触すると、前記第2層の前記第2部分に付着するように構成される、
ストラップ。
【請求項2】
前記弾性材料は、滑り止め材料である、請求項1に記載のストラップ。
【請求項3】
前記弾性材料は、スパンデックスを備える、請求項2に記載のストラップ。
【請求項4】
前記布材料は、マイクロファイバーである、請求項1に記載のストラップ。
【請求項5】
前記布材料は、トリコットである、請求項1に記載のストラップ。
【請求項6】
前記締結要素は、面ファスナである、請求項1に記載のストラップ。
【請求項7】
前記第2層の前記第1部分は、前記ストラップの第1端部に配置される、請求項1に記載のストラップ。
【請求項8】
前記ストラップの前記第1端部は、テーパした形状を有する、請求項7に記載のストラップ。
【請求項9】
少なくともストラップを備える衣類において、
前記ストラップは、
弾性材料を備える第1層と、
布材料を備えるとともに第1部分および第2部分を有する第2層であって、前記第1層に取り付けられた第2層と、
前記第2層の前記第1部分に取り付けられた可逆的に付着可能な締結要素と、
を備え、
前記締結要素は、前記ストラップがそれ自体に折り返されることで前記締結要素が前記第2層の前記第2部分に接触すると、前記第2層の前記第2部分に付着するように構成される、
衣類。
【請求項10】
前記衣類は、ブラジャーである、請求項9に記載の衣類。
【請求項11】
前記ストラップは、肩ストラップである、請求項9に記載の衣類。
【請求項12】
前記衣類は、リングをさらに備え、前記リングに前記ストラップが通されてそれ自体に折り返される、請求項9に記載の衣類。
【請求項13】
前記弾性材料は、滑り止め材料である、請求項9に記載の衣類。
【請求項14】
前記弾性材料は、スパンデックスを備える、請求項13に記載の衣類。
【請求項15】
前記布材料は、マイクロファイバーである、請求項9に記載の衣類。
【請求項16】
前記布材料は、トリコットである、請求項9に記載の衣類。
【請求項17】
前記締結要素は、面ファスナである、請求項9に記載の衣類。
【請求項18】
前記第2層の前記第1部分は、前記ストラップの第1端部に配置される、請求項9に記載の衣類。
【請求項19】
前記ストラップの前記第1端部は、テーパした形状を有する、請求項18に記載の衣類。
【請求項20】
前記衣類は、スポーツ用グローブである、請求項9に記載の衣類。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して調節可能なストラップに関し、特に、ブラジャーやスポーツ用グローブ等の衣料品に使用される調節可能なストラップに関する。
【背景技術】
【0002】
ブラジャーは、一般に肩ストラップを含む。肩ストラップは、ブラジャーが支持する重量の一部を、着用者の背中から着用者の肩に変位させる。ストラップは、着用者の肩に圧力を及ぼして皮膚に食い込むことがある。また、多くの場合、ストラップは、緩すぎたりきつすぎたりして、使用中に定位置に調節したり維持したりすることが困難である。このため、着用者は、ストラップを不快であると感じることが多い。これらの問題に適切に対処するストラップおよび関連するブラジャーが必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
概して一態様において、本発明は、弾性材料を含む第1層と、布材料を含むとともに第1部分および第2部分を有する第2層であって、前記第1層に取り付けられた第2層と、前記第2層の前記第1部分に取り付けられた可逆的に付着可能な締結要素と、を含むストラップにおいて、前記締結要素は、前記ストラップがそれ自体に折り返されることで前記締結要素が前記第2層の前記第2部分に接触すると、前記第2層の前記第2部分に付着するように構成されるストラップを特徴とする。
【0004】
本発明の実施例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。前記弾性材料は、滑り止め材料であり得る。前記弾性材料は、スパンデックスを含み得る。前記布材料は、マイクロファイバーまたはトリコットであり得る。前記締結要素は、面ファスナであり得る。前記第2層の前記第1部分は、前記ストラップの第1端部に配置され得る。前記ストラップの前記第1端部は、テーパした形状を有し得る。
【0005】
概して別の態様において、本発明は、少なくともストラップを含む衣類において、前記ストラップは、弾性材料を含む第1層と、布材料を含むとともに第1部分および第2部分を有する第2層であって、前記第1層に取り付けられた第2層と、前記第2層の前記第1部分に取り付けられた可逆的に付着可能な締結要素と、を含み、前記締結要素は、前記ストラップがそれ自体に折り返されることで前記締結要素が前記第2層の前記第2部分に接触すると、前記第2層の前記第2部分に付着するように構成される衣類を特徴とする。
【0006】
本発明の実施例は、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。前記衣類は、ブラジャーであり得る。前記ストラップは、肩ストラップであり得る。前記衣類は、リングをさらに含み得る。前記リングに前記ストラップが通されてそれ自体に折り返される。前記弾性材料は、滑り止め材料であり得る。前記弾性材料は、スパンデックスを含み得る。前記布材料は、マイクロファイバーまたはトリコットであり得る。前記締結要素は、面ファスナであり得る。前記第2層の前記第1部分は、前記ストラップの第1端部に配置され得る。前記ストラップの前記第1端部は、テーパした形状を有し得る。前記衣類は、スポーツ用グローブであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態によるストラップの正面図である。
【
図4】
図4は、リングに回した
図1のストラップの正面図である。
【
図5】
図5は、リングに回した
図1のストラップの上面図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態によるストラップを有するブラジャーの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1~
図5は、本発明の実施形態のストラップ、具体的には、例えばブラジャーやスポーツ用グローブ等の衣料品に使用されるストラップ1を示す。
図1~
図5の実施形態において、ストラップ1は、第1層10および第2層20を含んでいる。第1層10と第2層20とは、例えばホットメルト、ホットグルー、またはポリウレタンの使用により互いに貼付または接着されていてもよいし、または、中間層または中間基材、例えばゴムから構成されるものの両側に配置されて貼付または接着されていてもよい。
【0009】
好適な実施形態において、第1層10は、スパンデックス等の滑り止めおよび/または弾性材料から構成されている。好適な実施形態において、第2層20は、マイクロファイバーまたはトリコット等の布材料から構成されている。好適な実施形態において、ストラップ1の第1層10は、ユーザの皮膚または身体、例えば、肩、手首、手等に接触する。第1層10が滑り止め材料から構成されている場合、ストラップは、その位置をより良好に維持することができる。
【0010】
本発明のストラップは、好適には、少なくとも1つの締結要素を、ストラップの少なくとも1つの端部に有している。ストラップの少なくとも1つのこの端部は、テーパした形状を有し得る。
図1~
図5の実施形態において、ストラップ1のテーパした端部は、例えばホットメルト、ホットグルー、またはポリウレタンの使用により第2層20に貼付または接着された締結要素30を含んでいる。本発明の締結要素は、面ファスナーすなわちベルクロ等の業界で認められた締結機構を含み得る。本発明の締結要素は、好適には、ストラップがそれ自体(ストラップ上)に折り返されることで閉ループを作成した場合に、ストラップに、例えば第2層に可逆的に(元に戻すことができるように、取り外し可能に)付着するように構成されている。この構成により、
図4および
図5にも示すように、ストラップは、この閉ループを該当する衣料品の要素、例えば、リング2等のブラジャーのリングに巻き付けることにより、衣料品に採用され得る。本発明のストラップは、締結要素がストラップに可逆的に付着する位置に応じて調節することができるため、ストラップの機能的な長さを変えることができる。例えば、ストラップの機能的な長さを短くしたい場合、締結要素をストラップ上のより遠い位置に接触させることで、より大きな閉ループを作成すればよい。また、ストラップの機能的な長さを長くしたい場合、締結要素をストラップ上のより近い位置に接触させることで、より小さな閉ループを作成すればよい。
【0011】
図6は、本発明の一実施形態によるストラップを有するブラジャーを示す。ブラジャー100は、リング102に回したストラップ101を含んでいる。ストラップ101は、上述の第1層および第2層に対応する第1層110および第2層120を含んでいる。ストラップ101は、リング102に回されることでストラップ101の長さを調節するための締結要素を含んでいる。調節は、締結要素がストラップ101に、特にストラップ101の第2層120に可逆的に付着する位置に基づく。リング102は、
図6においてブラジャーのフロントパネルに接続して図示されているが、本発明のブラジャーは、フロントパネルの一方または両方、バックパネルの一方または両方、一方または両方の肩ストラップの前方部分、および/または一方または両方の肩ストラップの後方部分において、リングを含み得る。このように、締結要素は、本発明のストラップの一方または両方の端部に配置され得る。
【0012】
本発明のストラップの主な用途は、ブラジャーの肩ストラップとしての使用であるが、ストラップを、従来のかぎフック留めに代えて、ブラジャーの背中ストラップとして利用することもできる。また、ストラップを、調節可能なストラップを必要とする他の衣料品で利用することもできる。別の用途は、スポーツ用グローブにおいてストラップを使用することである。このスポーツには、ゴルフ、野球、クリケット、フットボール、ラクロス、サイクリング(ロード、マウンテン、BMX)、スキー、スノーボード、クライミング、釣り、狩猟が含まれる。
【0013】
当業者には、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更がなされ得ること、および要素を等価物に代え得ることが理解されるであろう。また、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の特徴または材料を本発明の教示に適合させるべく、多くの変更がなされ得る。したがって、本発明は、開示した特定の実施形態に限定されないこと、そして特許請求の範囲に該当するすべての実施形態を含み得ることが意図されている。
【国際調査報告】