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特表2024-519398縮小した出口端部直径を有する処理容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】縮小した出口端部直径を有する処理容器
(51)【国際特許分類】
   D21C 7/00 20060101AFI20240501BHJP
【FI】
D21C7/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573165
(86)(22)【出願日】2022-05-25
(85)【翻訳文提出日】2024-01-26
(86)【国際出願番号】 SE2022050511
(87)【国際公開番号】W WO2022250602
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】2150679-5
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515203011
【氏名又は名称】バルメット・アー・ベー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤンソン,ローイェル
(72)【発明者】
【氏名】セーデルマン,ヤーク
(72)【発明者】
【氏名】セーテローセン,ヨーナス
【テーマコード(参考)】
4L055
【Fターム(参考)】
4L055CA23
4L055CB60
4L055FA22
(57)【要約】
リグノセルロース材料を処理するための処理容器(10)は、第1の端部(24)および第2の端部(26)を有する主要部分(20)と、円錐形または円錐台形であり、主要部分(20)の第2の端部(26)に接合された第1の端部(44)から出口開口部(48)を有する第2の端部(46)に向かって先細りになっている出口部分(40)と、を備える。円錐体(60)は、処理容器(10)内に配置され、円錐体の頂部(64)は、主要部分(20)から外方を向いている。円錐体(60)は、円錐体(60)の基部(62)が、出口部分(40)の第1の端部(44)と、主要部分(20)の第2の端部(26)との間の接合部によって画定される移行面(T)から垂直距離(d)内に位置付けられるように、位置付けられ、垂直距離(d)は、主要部分(20)の直径(D)の1/4以下である。円錐体(60)の半角(β)は、出口部分(40)の半角(α)より0.5~20°小さく、好ましくは5~15°小さく、例えば10°より小さい、などである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リグノセルロース材料を処理するための処理容器(10)であって、
処理容器は、
リグノセルロース材料を保持し、処理するための内部容積(22)を有する主要部分(20)であって、第1の端部(24)および第2の端部(26)を有する、主要部分と、
主要部分の内部容積(22)と流体連通する内部容積(42)を有する出口部分(40)であって、出口部分(40)は、円錐形または円錐台形であり、かつ、主要部分(20)の第2の端部(26)に接合された第1の端部(44)から出口部分(40)の第2の端部(46)に向かって先細りになっており、処理容器(10)からリグノセルロース材料を排出するための出口開口部(48)は、出口部分(40)の第2の端部(46)に設けられる、出口部分(40)と、
処理容器(10)内に配置される円錐体(60)であって、円錐体の頂部(64)は、主要部分(20)から離れる方向を向いている、円錐体(60)と、
を備え、
円錐体(60)は、円錐体(60)の基部(62)が、出口部分(40)の第1の端部(44)と主要部分(20)の第2の端部(26)との間の接合部によって画定される移行面(T)から垂直距離(d)内に位置付けられるように位置付けられ、垂直距離(d)は、主要部分(20)の直径(D)の1/4以下であり、
円錐体(60)の半角(β)は、出口部分(40)の半角(α)よりも0.5~20°小さく、好ましくは5~15°小さく、例えば10°より小さいなどであることを特徴とする、処理容器(10)。
【請求項2】
円錐体(60)の頂部(64)は、処理容器(10)の中心軸線(A)と平行に、または中心軸線(A)に沿って向いている、請求項1に記載の処理容器(10)。
【請求項3】
円錐体(60)の中心軸線は、処理容器(10)の中心軸線(A)と位置合わせされる、請求項1~2のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項4】
垂直距離(d)は、主要部分(20)の直径(D)の1/8以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項5】
円錐体(60)の基部(62)は、出口部分(40)の内部容積(42)内に位置付けられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項6】
円錐体(60)の基部(62)は、主要部分(40)の内部容積(22)内に位置付けられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項7】
垂直距離(d)は実質的に0である、請求項1~6のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項8】
出口部分(40)の半角(α)は、25~75°、好ましくは45~65°である、請求項1~7のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項9】
円錐体(60)の基部(62)の面積は、主要部分(20)の横断面積の8~30%、例えば10~20%などである、請求項1~8のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項10】
円錐体(60)は、円錐体(60)の基部(62)に接合された追加体(70、70’、70’’)を更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項11】
追加体(70)は、円錐体(60)に、基部同士を、好ましくは同軸線に接合された、追加の円錐体(70)を備える、請求項10に記載の処理容器(10)。
【請求項12】
追加の円錐体(70)の基部(72)の直径は、円錐体(60)の基部(62)の直径の1/4~3/4である、請求項11に記載の処理容器(10)。
【請求項13】
追加の円錐体(70)の半角(γ)は、20~89°、例えば20~90°など、好ましくは30~50°である、請求項11~12のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項14】
出口開口部(48)の面積は、移行面(T)の面積の20%未満、例えば10%未満などである、請求項1~13のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項15】
出口部分(40)は、出口部分(40)の内部容積(42)と、処理容器(10)を囲む雰囲気との間の少なくとも1バール、好ましくは少なくとも4バール、より好ましくは少なくとも15バールの圧力差に耐えるように構成される、請求項1~14のいずれか一項に記載の処理容器(810)。
【請求項16】
処理容器(10)は、含浸容器蒸解釜と、前加水分解容器と、から構成されるグループから選択される、請求項1~15のいずれか一項に記載の処理容器(10)。
【請求項17】
リグノセルロース材料の処理システムであって、システムは、請求項1~16のいずれか一項に記載の1つまたは複数の処理容器(10)を備え、排出されたリグノセルロース材料を受け入れるために1つまたは複数の処理容器(10)の出口開口部に接続された導管を更に備える、システム。
【請求項18】
リグノセルロース材料を処理するための、請求項1~16のいずれか一項に記載の1つまたは複数の処理容器(10)、あるいは請求項17に記載のシステムの使用。
【請求項19】
処理されたリグノセルロース材料を出口開口部(48)を通して排出すること、を更に備える、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
リグノセルロース材料を処理するための処理容器改造方法であって、処理容器は、リグノセルロース材料を保持し、処理するための内部容積(22)を有する主要部分(20)を備え、主要部分は、第1の端部(24)および第2の端部(26)を有し、
方法は、
請求項1~17のいずれか一項によって定義された出口部分(40)および円錐体(60)を処理容器に設けるステップ、を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縮小した出口端部直径を有する処理容器に関する。
【背景技術】
【0002】
処理容器は、リグノセルロース材料からパルプを製造する分野で一般的に使用される。処理容器は、リグノセルロース材料を代表する木材チップを、前処理または含浸流体で含浸してチップスラリーを生成する前処理または含浸容器を含む。処理容器は、紙などのパルプ製品の製造に後で使用するためのパルプを得るために、チップスラリーが蒸解される蒸解釜を更に含む。更に、処理容器は、木材チップおよび農業残渣などの木材および非木材材料が、紙などのパルプ製品用の繊維を製造するために処理されることができる前加水分解容器を含む。
【0003】
リグノセルロース材料を処理するための処理容器は、一般に、処理容器の内部と周囲大気との間の圧力差に耐え得る必要がある。これらの圧力差は、静水圧に起因する、すなわち、処理容器内の液体および/またはリグノセルロース材料の重量に起因する、蒸気または他の液体または気体を処理容器に注入することに起因する、ならびに/あるいは処理容器内の液体および/またはリグノセルロース材料の加熱または蒸解に起因する、ものであってもよい。
【0004】
リグノセルロース材料を処理するための処理容器は、通常、リグノセルロース材料を処理容器へ投入するための入口と、処理容器から処理されたリグノセルロース材料および液体を排出するための出口と、を備える。入口および出口は、組み合わされた入口および出口において組み合わされてもよいが、通常別個であり、処理容器の互いに反対側にある端部に配置される。出口は、圧力に耐えるために、通常ドーム形状である処理容器の出口端部に設けられる。出口は、処理されたリグノセルロース材料および任意の存在する流体が排出される出口開口部を備える。処理されたリグノセルロース材料および任意の存在する流体は、排出パイプに通常排出されるので、処理容器の内径よりも直径が著しく小さい出口開口部、したがって出口端部を一般に有することが好ましい。このサイズの縮小は、リグノセルロース材料を排出する際に、遅い質量流量および閉塞などのいくつかの課題を引き起こす。処理容器からのリグノセルロース材料の遅いまたは停止した排出は、処理容器の処理能力および処理効率を制限し、したがって、処理容器を運用する全体的な効率およびコストに、ならびにリグノセルロース材料を処理するプロセスにおける任意の先行するまたは後続する処理ステップに、影響を及ぼす。
【0005】
更に、処理容器の出口端部が、例えばドーム形状であることによって大きい直径を有する場合、処理容器が出口開口部へのアクセスを可能にするように大きく上昇しない限り、出口開口部へのアクセスは、妨げられるか、または不便になる可能性がある。しかしながら、これは、処理容器の構築高さを増加させる。あるいは、狭い処理容器は、広い処理容器と同じ内部容積に対して大きく増加した構築高さを使って、出口開口部への容易なアクセスをもたらす場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、縮小した出口端部直径を有する、リグノセルロース材料を処理するための処理容器が必要である。縮小した出口端部直径を有する処理容器内でリグノセルロース材料を処理する方法が更に必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の必要性の少なくとも1つ、または以下の説明から明らかになるであろう更なる必要性の少なくとも1つは、リグノセルロース材料を処理するための処理容器によって得られる本発明の第1の態様によるものであり、処理容器は、
リグノセルロース材料を保持し、処理するための内部容積を有する主要部分であって、第1の端部および第2の端部を有する、主要部分と、
主要部分の内部容積と流体連通する内部容積を有する出口部分であって、出口部分は、円錐形または円錐台形であり、主要部分の第2の端部に接合された第1の端部から出口部分の第2の端部に向かって先細りになっており、処理容器からリグノセルロース材料を排出するための出口開口部が出口部分の第2の端部に設けられる、出口部分と、
処理容器内に配置される円錐体であって、円錐体の頂部は、主要部分から離れる方向を向いている、円錐体と、
を備え、
円錐体の基部は、出口部分の第1の端部と主要部分の第2の端部との間の接合部によって画定される移行面から垂直距離内に位置付けられるように位置付けられ、垂直距離は、主要部分の直径の1/4以下である。
【0008】
したがって、本発明は、上述のように位置付けられた円錐体と共に円錐形または円錐台形の出口部分を使用して、出口開口部にアクセスすることを容易にしつつ、大きい直径のドーム型出口端部を使用して得られたリグノセルロース材料の流れを維持し得る、縮小された直径、すなわち円錐形で先細りの出口部分を有する出口端部を有する処理容器を提供する、という本発明者らの認識に基づいている。驚くべきことに、リグノセルロース材料のこの維持された流れは、出口部分および/または処理容器の高さを大きく増加させることなく実現されることができる。
【0009】
処理容器は、好ましくは、リグノセルロース材料を含浸するための含浸容器と、パルプを得るためにチップスラリーを蒸解するための蒸解釜と、農業残渣を酸条件で処理するための前加水分解容器と、を備えるグループから選択される。処理容器は、使用時に、垂直に一般に配置されるので、処理容器またはその構成部品に関連して本明細書で使用する「第1」および「第2」という用語は、「上部」および「下部」という用語に概ね対応する。処理容器は、処理容器を加熱するために加熱媒体または冷却媒体を保持するジャケットで構成されてもよい。処理容器は、好ましくは、鋼などの金属製である。
【0010】
リグノセルロース材料の処理は、後の処理のためにリグノセルロース材料を調製するために、リグノセルロース材料に含浸流体を含浸することと、リグノセルロース材料を乾燥すること、リグノセルロース材料を加熱することと、リグノセルロース材料を蒸解することと、および/またはリグノセルロース材料を加水分解することと、のうちの1つまたは複数を備えてもよい。
【0011】
通常、処理は、処理容器への1つまたは複数の流体の注入を備える。したがって、処理容器は、好ましくは、処理容器内に流体を注入するための1つまたは複数の入口またはノズルを備える。
【0012】
リグノセルロース材料という用語は、リグニン、セルロース、およびヘミセルロースを含有する材料を意味するように本明細書で使用される。そのような材料の一例は木材であり、その他にはバガスおよび小麦わらなどの他の農業または林業廃棄物を含む。リグノセルロース材料が流体の注入によって処理容器内で処理されるとき、それは、任意の量の流体を通常更に含有する。リグノセルロース材料という用語は、スラリー形態のリグノセルロース材料、例えば、リグニン、セルロース、およびヘミセルロースを含有する混合物またはスラリー、ならびに流体を更に包含する。
【0013】
通常、リグノセルロース材料は、木材チップスラリーなどの木材チップを備える。
【0014】
処理容器は、好ましくは、リグノセルロース材料を少なくとも70℃の温度で処理することに適している。通常、リグノセルロース材料は、70~150℃など、70~165℃の温度で処理され、処理容器は、好ましくは、リグノセルロース材料をこれらの温度での処理に適しているべきである。
【0015】
追加的または代替的に、処理容器は、好ましくは、処理容器に注入された流体でのリグノセルロース材料の処理に適している。
【0016】
主要部分は、通常円筒形である。主要部分は、処理容器の円周がその中心軸線に沿って一定である、すなわち円筒のような処理容器の部分として画定され得る。
【0017】
主要部分は、リグノセルロース材料を保持し、処理するための内部容積を有する。内部容積のサイズは、主要部分の寸法に依存する。通常、処理容器、したがって主要部分は、10~80mの長さ(高さ)、および2~17mの幅(直径)を有してもよい。
【0018】
主要部分の第1の端部は、概ね主要部分の上部端部と考えられてもよい。第1の端部は、円筒の上部端部の円周に対応する。通常、処理容器は、主要部分の第1の端部に接合されて処理容器の第1の端部を画定する入口部分を備える。入口部分は、ドーム形、キューポラ形、円錐形、または円錐台形であってもよい。入口部分は、リグノセルロース材料を処理容器に投入するための入口開口部を更に備えてもよい。
【0019】
主要部分の第2の端部は、概ね主要部分の下部端部と考えられてもよい。第2の端部は、円筒の下部端部の円周に対応する。
【0020】
出口部分は、円錐形または円錐台形である。したがって、出口部分は、少なくとも1つの円錐形または円錐台形の部分を備える。したがって、出口部分は、出口開口部が設けられた第2の、または最終の、円錐台形または円錐形部分に最終的に接合された1つまたは複数の連続する円錐台形部分を備えてもよく、その部分の半角は、連続する部分について同一であっても、異なっていてもよい。しかしながら、出口部分は、好ましくは、円錐または円錐台の形状を有する。
【0021】
更に、好ましいとはいえ、出口部分の壁は直線状である必要はない。したがって、円錐形または円錐台形は、基部から頂部に向かって滑らかに(すなわち、壁面と出口部分の中心軸線との間の角度が一定である)先細りにならない円錐形または円錐台形を包含し、むしろ壁形状は、基部から頂部に向かって延在するにつれて内側または外側に膨む可能性がある。
【0022】
出口部分は、処理容器の第2の端部または出口端部を画定すると考えられてもよい。
【0023】
出口部分は、主要部分と一体に形成されてもよい。あるいは、出口部分は、主要部分とは別個に製造され、その後主要部分に取り付けられる。
【0024】
出口部分の内部容積は、主要部分の内部容積と流体連通する。したがって、出口部分、主要部分、および存在する場合には入口部分の内部容積は、共に処理容器の内部容積を画定する。
【0025】
先細りにするという用語は、出口部分の円周が第1の端部から第2の端部に向かって減少することを意味する。言い換えれば、第1の端部は、主要部分と同じ円周であるが、第2の端部は、小さい円周である。
【0026】
出口部分の第1の端部は、概ね出口部分の上部端部と考えられてもよい。出口部分の第1の端部は、主要部分の第2の端部に接合され、それによって部分間の接合部、継手、または境界を形成する。
【0027】
出口部分の第2の端部は、概ね出口部分の下部端部と考えられてもよい。
【0028】
出口開口部は、好ましくは、出口部分の第2の端部にある開口部または開放部である。好ましくは、出口開口部は、出口部分の第2の端部の中心にある。したがって、出口開口部は、好ましくは、円錐形または円錐台形の出口部分の頂部に設けられる。出口部分が円錐形である場合、出口開口部は、追加的または代替的に、円錐の壁または表面に配置されてもよい。
【0029】
出口開口部は、好ましくは、円形開放部を備える。排出されたリグノセルロース材料を受け入れるための導管は、出口開口部に接続されてもよく、またはリグノセルロース材料は、出口開口部から、出口開口部の下側に配置された受入容器内に落下することが可能であってもよい。出口開口部は、リグノセルロース材料が出口開口部を通過することを可能にするために適した直径および/または面積を有することによって、処理容器からのリグノセルロース材料の排出に適している。
【0030】
円錐体は、基部と、頂部と、基部の中心から頂部まで垂直に延在する中心軸線と、を有する円錐形である。円錐体は、好ましくは、円対称である。円錐形の頂部が主要部分から離れる方向を向くように、円錐体は、処理容器内に配置される。処理容器が使用のために垂直に位置付けされるとき、これは、頂部の上側に位置付けられる円錐体の基部に対応する。
【0031】
円錐体は、円錐体の基部が、出口部分の第1の端部と主要部分の第2の端部との間の接合部によって画定される移行面から垂直距離内に位置付けられるように、位置付けられる。
【0032】
移行面は、処理容器の外周が主要部分に沿って概ね一定であり、かつ主要部分が終了して先細りの出口部分が始まると減少し始める位置において、代替的に、しかし等価的に、処理容器の外周によって形成される平面として画定されてもよい。
【0033】
垂直距離は、基部と移行面内の点との間の最短距離である。処理容器は、一般に、使用時に垂直に配置されるので、垂直距離は、基部と移行面との間の垂直距離に対応する。一般に、基部は、それに応じて移行面の上側または下側に距離を置いて位置付けられる。
【0034】
円錐体の基部が移行面と平行でない場合、垂直距離は、基部の中心から測定される。
【0035】
垂直距離は、主要部分の直径の1/4以下である。これは、基部が、移行面の下側の直径の1/4から、移行面の上側の直径の1/4までに位置付けられることに対応する。
【0036】
円錐体の頂部は、好ましくは、処理容器の中心軸線と平行に、またはそれに沿って向いている。これは、円錐体の基部が移行面と平行であることに対応する。これは、円錐体を通過するリグノセルロース材料の均一な分布をもたらすという点で有利である。処理容器が垂直に配置されるとき、円錐体の基部が水平で移行面と平行であり、その頂部が出口開口部または出口部分の第2の端部に向かって垂直下方を向くように円錐体が配置されることに、概ねこの構成は対応する。
【0037】
円錐体の中心軸線は、好ましくは、処理容器の中心軸線と位置合わせされる。これは、材料が出口部分に入って通過するときにリグノセルロース材料が流れるための均一な断面積をもたらすという点で有利である。
【0038】
垂直距離は、好ましくは、主要部分の直径の1/8以下である。好ましくは、垂直距離は、主要部分の直径の1/32以下など、1/16以下であることが好ましい。
【0039】
これは、円錐体の基部を移行面の近くに位置付けることが、リグノセルロース材料の良好な流れおよび排出になる上で有益であると分かっている点で有利である。
【0040】
円錐体の基部は、好ましくは、出口部分の内部容積内に位置付けられる。これは、円錐体の基部から出口開口部までの垂直距離が、移行面から出口開口部までの垂直距離よりも小さいことに対応する。処理容器が垂直に配置されるとき、この構成は、移行面の下側に配置される円錐体の基部に対応する。
【0041】
実際の例は、基部のこの位置が、出口開口部に向かうリグノセルロース材料の流れの維持に有効であることを示している。
【0042】
あるいは、円錐体の基部は、主要部分の内部容積内に位置付けられる。
【0043】
これは、円錐体の基部から出口開口部までの垂直距離が、移行面から出口開口部までの垂直距離よりも長いことに対応する。処理容器が垂直に配置されるとき、この構成は、移行面の上側に配置される円錐体の基部に対応する。
【0044】
基部のこの位置は、リグノセルロース材料にアクセス可能な出口部分の内部容積を増加させる。
【0045】
垂直距離は、更に好ましくは、実質的に0である。実質的に0(ゼロ)は、処理容器を構築し、処理容器内に円錐体を配置する従来の構築方法を使用して達成されることができるほど、垂直距離が小さいことを包含する。したがって、実質的に0は、10mmまで、好ましくは5mmまでの垂直距離を範囲とする。最も好ましくは、円錐体の基部は、移行面内に位置付けられる。実際の例は、基部のこの位置が、概ね出口開口部に向かうリグノセルロース材料の流れの維持に効率的であることを示している。
【0046】
出口部分の半角は、好ましくは25~75°、より好ましくは45~65°である。出口部分の半角は、最も好ましくは55~65°である。半角は、円錐形出口部分の頂部における側面と中心軸線との間の角度である。円錐台形の出口部分の場合、半角は、対応する円錐の頂部における側面と中心軸線との間の角度である。
【0047】
実際の例では、これらの半角の間隔は、出口部分および処理容器の高さを大きく増加させることなく、出口開口部に向かうリグノセルロース材料の効率的な流れをもたらし得ることを示している。
【0048】
円錐体の半角は、出口部分の半角より10°など、0.5~20°小さいか、または好ましくは5~15°小さい。円錐体の半角は、更に出口部分の半角よりも5~10°など、1~20°、2~20°、2~15°、2~10°小さく、または出口部分の半角よりも1~5°など、0.5~15°、1~15°、1~10°小さい。
【0049】
これは、円錐体が出口部分よりも尖っていることに対応する。この構成は、円錐体の頂部を出口開口部の近くに位置付け、出口開口部の近くで円錐体の下側が閉塞または埋まることを防止し得る。
【0050】
好ましくは、円錐体の基部の面積は、主要部分の横断面積の10~20%など、8~30%である。主要部分の横断面積は、概ね移行面の面積に対応する。
【0051】
処理容器は、使用時に、一般に垂直に配置されるので、主要部分の横断面積は、主要部分の水平断面積に対応する。実際の例は、これらの領域の間隔が、出口開口部に向かうリグノセルロース材料の効率的な流れをもたらすために適していることを示している。
【0052】
処理容器を通過するリグノセルロース材料の一部は、円錐体の基部に最終的に接触し、その上に堆積する。この材料は、リグノセルロース材料の円錐または円柱を最終的に形成する。この円錐は、リグノセルロース材料の他の部分を円錐体の近くを通過させる偏向器として作用する。
【0053】
しかしながら、好ましくは、円錐体は、円錐体の基部に接合された追加の本体を更に備える。
【0054】
追加の本体は、材料が基部上に堆積することなく円錐体の近くを通過するように、リグノセルロース材料を偏向する。これは、堆積材料が処理容器から排出されず、したがって処理容器の容量を減少させるので有利である。
【0055】
追加の本体は、例えば、円錐体と基部同士を接合したドームまたはキューポラを備えてもよい。あるいは、追加の本体は、円錐体と基部同士を接合した、円筒を、または段階的に減少する直径を有する円筒のスタックを備えてもよい。追加の本体の基部の直径は、円錐体の基部の直径以上であってもよいが、円錐体の基部の直径の1/4~3/4など、小さいことが好ましい。
【0056】
円錐体の基部および追加の本体が異なる面積および、または直径を有する場合、追加の本体および円錐体は、小さい方の基部が大きい方の基部の円周内に位置付けられるように、基部と基部とが接合されることが好ましい。
【0057】
しかしながら、好ましくは、追加の本体は、基部同士に接合された、好ましくは円錐体に同軸線に接合された、追加の円錐体を備える。
【0058】
これは、材料が円錐体の近くを通過するように、リグノセルロース材料を偏向させる効率的な手段をもたらす。
【0059】
追加の円錐体の基部の直径は、円錐体の基部の直径より大きいか、または同じであってもよい。前者の場合、アンダーカットが画定される。
【0060】
しかしながら、好ましくは、追加の円錐体の基部の直径は、円錐体の基部の直径の1/4~3/4である。
【0061】
このような直径は、円錐体の基部の直径よりも小さいにもかかわらず、驚くべきことに、円錐体の基部を通過するリグノセルロース材料の効率的な方向転換をもたらす。
【0062】
通常、追加の円錐体の半角は、90~20°、例えば89~20°、好ましくは30~50°である。
【0063】
これらの半角の範囲は、追加の円錐体に適している。
【0064】
好ましくは、出口開口部の面積は、移行面の面積の10%未満など、20%未満である。
【0065】
一般に、出口開口部は、少なくとも0.8mの直径、および/または少なくとも0.5mの面積を有するべきである。
【0066】
出口部分は、好ましくは、出口部分の内部容積と、処理容器を囲む雰囲気との間の少なくとも1バール、好ましくは少なくとも4バール、より好ましくは少なくとも15バールの圧力差に耐えるように構成される。
【0067】
出口部分の内部容積内の圧力は、出口部分の上側のリグノセルロース材料の高さまたはレベルに起因する静水圧に依存し、加えて、例えば蒸気または他の液体またはガスを処理容器に注入することに起因する、ならびに/あるいは処理容器内の液体および/またはリグノセルロース材料の加熱または蒸解に起因する、処理容器内の任意の過圧に依存する。
【0068】
処理容器は、好ましくは、リグノセルロース材料を含浸するための含浸容器と、パルプを得るためにチップスラリーを蒸解するための蒸解釜と、農業残渣を酸条件で処理するための前加水分解容器と、から構成されるグループから選択される。前加水分解容器はまた、木材チップおよび農業残渣などの木材および非木材材料を、酸条件で処理するために適している。これらのタイプの処理容器は、出口端部直径を縮小することに利益がある。より好ましくは、処理容器は含浸容器または蒸解釜である。更に、処理容器は、リグノセルロース材料を蒸気で加熱するための蒸気処理容器であってもよい。
【0069】
上記の必要性の少なくとも1つ、または以下の説明から明らかになるであろう更なる必要性の少なくとも1つは、リグノセルロース材料を処理するためのシステムによって得られる本発明の第2の態様によるものであり、本システムは、本発明の第1の態様による1つまたは複数の処理容器を備える。
【0070】
そのようなシステムは、構築高さを制限し、リグノセルロース材料の効率的な流れを維持しつつ、処理容器の出口開口部への容易なアクセスをもたらすという点で有利である。
【0071】
一例として、システムは、含浸容器の形態の処理容器を備えてもよく、この処理容器は、蒸解釜の形態の処理容器に接続されて処理容器に続くものである。含浸容器の形態の処理容器は、更に、蒸気処理容器の形態の処理容器によって先行されてもよい。追加的または代替的に、含浸容器および蒸解釜は、含浸および蒸解を組み合わせた単一の処理容器で実行されてもよい。あるいは、蒸気処理容器および含浸容器は、蒸気処理と含浸とを組み合わせた単一の処理容器で実行されてもよい。このようなシステムでは、本発明の第1の態様による処理容器は、1つの処理容器から次の処理容器へのリグノセルロース材料の容易な排出および移送を提供する。
【0072】
更なる例として、システムは、前加水分解容器の形態の処理容器を備えてもよく、この処理容器は、蒸解釜の形態の処理容器に接続されて処理容器に続くものである。含浸容器の形態の処理容器は、更に、蒸気処理容器の形態の処理容器によって先行されてもよい。
【0073】
上記の必要性の少なくとも1つ、または以下の説明から明らかになるであろう更なる必要性の少なくとも1つは、リグノセルロース材料を処理する方法によって得られる本発明の第3の態様によるものであり、本方法は、本発明の第1の態様による1つまたは複数の処理容器、または本発明の第2の態様によるシステムを使用することを備える。
【0074】
この方法は、リグノセルロース材料の効率的で簡単な処理をもたらす。好ましくは、本方法は、上述のように、リグノセルロース材料を少なくとも70℃の温度で処理すること、を備える。
【0075】
好ましくは、本方法は、処理されたリグノセルロース材料を、出口開口部を通して排出することを、更に備える。
【0076】
処理容器は、製造されてリグノセルロース材料を処理するための新規のプラントに設置されてもよいが、既存の処理容器も、出口部分および円錐体を後付けして、そのような既存の処理容器についても本発明の利点を得られることができるようにすることが更に考えられる。したがって、本発明の第4の態様は、リグノセルロース材料を処理するための処理容器を改変する方法に関し、処理容器は、リグノセルロース材料を保持し、処理するための内部容積を有する主要部分を備え、主要部分は、第1の端部および第2の端部を有し、
本方法は、
本発明の第1の態様によって画定された出口部分および円錐体を処理容器に設けるステップを備える。
【0077】
好ましくは、処理容器は、上述のように、少なくとも70℃の温度でのリグノセルロース材料の処理に適している。
【0078】
この方法は、本発明の第1の態様によって画定された出口部分および円錐体を処理容器に設ける前に、既存(ドーム形状)の出口部分を除去することを含み得る。処理容器の上部または側部を開放し、出口部分および円錐体を処理容器内に導入して出口端部で処理容器内に取り付け、それによって導入された出口部分および導入された円錐体を通してリグノセルロース材料を排出させることによって、本発明の第1の態様によって画定された出口部分および円錐体を提供することも可能である。
【0079】
本発明の上記および他の特徴および利点の完全な理解は、添付の図面と併せて、好ましい実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0080】
図1】本発明の第1および第2の態様による処理容器およびシステムの一実施形態を示す図である。
図2A】処理容器によって備えられる円錐体の様々な実施形態を示す図である。
図2B】処理容器によって備えられる円錐体の様々な実施形態を示す図である。
図2C】処理容器によって備えられる円錐体の様々な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0081】
すべての図は概略図であり、必ずしも縮尺通りではなく、概ね、それぞれの実施形態を解明するために必要な部分のみを示しているが、他の部分は省略または単に提案され得る。複数の図面に現れる任意の参照番号は、別段の指示がない限り、図面全体を通して同じ物体または特徴を指す。
【0082】
参照番号に付加された1つまたは複数の上付き文字「’」は、その参照がその参照番号が割り当てられた特徴の変形であることを示す。
【0083】
図1は、本発明の第1および第2の態様による処理容器10およびシステム100の一実施形態を示している。処理容器10は、リグノセルロース材料2を保持し、処理するための内部容積22を有する主要部分20を備え、主要部分は、第1の(上部)端部24および第2の(下部)端部26を有する。ここに示されるように、主要部分20は、好ましくは、中心軸線Aを有する円筒形である。ドーム形状の入口部分30が、処理容器10の上部端部を閉じるために第1の端部24に設けられ、リグノセルロース材料2を処理容器10に入れるための入口開口部32を備える。主要部分の内部容積22と流体連通する内部容積42を有する出口部分40が、主要部分の下側に設けられる。出口部分40は、ここでは円錐台形状を有するように示されており、主要部分20の第2の端部26に接合された第1の(上部)端部44から出口部分40の第2の(下部)端部46に向かって先細りになっている。処理されたリグノセルロース材料を処理容器10から排出4するための出口開口部48が、出口部分40の第2の端部46に設けられる。
【0084】
使用中、木材チップなどのリグノセルロース材料は、入口開口部32を通って処理容器10に入り、処理容器10内に保持され、処理される。処理容器のタイプ、例えば含浸容器、蒸解釜、または前加水分解容器に応じて、リグノセルロース材料は、加熱され、乾燥され、および/または撹拌され、含浸流体、塩基、または酸などの流体は、リグノセルロース材料2の処理の一部として処理容器10に添加される。処理容器10は、バッチプロセスまたは連続プロセスで運用されてもよい。連続プロセスにおいて、リグノセルロース材料2は、処理されつつ処理容器を通過する。
【0085】
処理容器10は、処理容器10内に配置される円錐体60を更に備え、円錐体60は、基部62および頂部64を有し、後者は主要部分20から外方を向いている。円錐体60は、円錐体60と出口部分40の内壁との間に延在する、参照番号66で示される支持体によって配置されて支持される。
【0086】
円錐体60は、円錐体60の基部62が、出口部分40の第1の端部44と主要部分20の第2の端部26との間の接合部によって画定される移行面Tから垂直距離d以内に位置付けられるように位置付けられる。距離dは、主要部分20の直径Dの1/4以下である。
【0087】
したがって、従来、処理容器10が上昇しない限り出口開口部48へのアクセスを制限するドーム形状である、従来のドーム形状の出口部分が使用される場合、円錐形または円錐台形の出口部分40および円錐体60に起因して、処理容器10は、リグノセルロース材料の流れ4を維持しつつ縮小した出口端部直径を提供する。
【0088】
好ましくは、図示のように、頂部64は、処理容器10の中心軸線Aに向かうか、または中心軸線Aに沿っており、円錐体の中心軸線は、処理容器10の中心軸線Aと位置合わせされる。明確にするために、垂直距離dが識別可能であるように、円錐体60の基部62は、出口部分40の内部容積42内に位置付けられて示されている。しかしながら、好ましくは、円錐体60の基部62が移行面Tと平行で、移行面T内に位置付けられるように、垂直距離dは実質的に0である。
【0089】
出口部分40の半角αおよび円錐体60の半角βも図1に示される。図1にも示されているように、後者は前者よりも小さいことが好ましい。
【0090】
円錐体60は、円錐体の基部62に接合された追加体を更に備えてもよい。この追加体は、リグノセルロース材料を、その基部62上に堆積することなく、円錐体60を通って流れるように迂回させるように作用する。追加体は、様々な形態を有してもよい。
【0091】
したがって、図2Aは、図1に示される円錐体60の第1の代替実施形態を示している。60’として参照されるこの円錐体は、追加の円錐体70を更に備え、追加の円錐体70は、基部62と、基部と基部と、を接合した基部72を有する。追加の円錐体70は、頂部74を更に有し、頂部74は、円錐体60’が処理容器内に位置付けられたときに出口開口部から離れる方向を向く。追加の円錐体70の半角γは、半角βよりも大きいことが好ましい。
【0092】
図2Bは、図1に示される円錐体60の第2の代替実施形態を示している。符号60’’として参照されるこの円錐体は、追加体をさらに備え、追加体は基部72’を有し、基部62と、基部と基部と、を接合したドーム70’の形態をとる。
【0093】
図2cは、図1に示される円錐体60の第3の代替実施形態を示している。符号60’’’として参照されるこの円錐体は、積層円筒のセット70’’の形態の追加体を追加的に備え、それによって最大直径を有する円筒の基部72’’が基部62に接合される。
【0094】
図2A図2B、および図2Cに示されるように、追加体の基部72、72’、および72’’の直径は、基部62の直径よりも小さいことが好ましい。
【0095】
実現可能な変更
本発明は、主に例示的で、典型的な目的を有する上記および図面に示された実施形態のみに限定されない。本特許出願は、本明細書に記載の好ましい実施形態のすべての調整および変形を網羅することを意図しており、したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の文言によって定義される。したがって、機器は、添付の特許請求の範囲内のすべての種類の方法で変更されてもよい。
【0096】
上側、下側、上部、下部などの用語に関する/関係するすべての情報は、図面に従って方向付けされた機器を有し、参照が適切に読み取られるように方向付けされた図面を有して解釈され/読み取られるべきであることも指摘されるべきである。したがって、そのような用語は、示されている実施形態における相互関係のみを示し、その関係は、本発明の機器が別の構造/設計を備えている場合に変更されてもよい。
【0097】
このように、特定の実施形態からの特徴を別の実施形態からの特徴と組み合わせてもよいことが明示的に述べられていなくても、組み合せが可能であれば、組み合せは自明であると考えられることも指摘されるべきである。
【0098】
本明細書および以下の特許請求の範囲を通して、文脈上特に必要とされない限り、「備える(comprise)」という単語、および「備える(comprises)」または「備えている(comprising)」などの変形は、記載された整数もしくはステップ、または整数もしくはステップのグループを含むが、任意の他の整数もしくはステップ、または整数もしくはステップのグループを除外しないことを意味すると理解される。
図1
図2A
図2B
図2C
【国際調査報告】