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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-13
(54)【発明の名称】医療用ガウンおよびその装着方法
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/12 20060101AFI20240502BHJP
【FI】
A41D13/12 109
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573104
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 US2022029623
(87)【国際公開番号】W WO2022251005
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/194,079
(32)【優先日】2021-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523445243
【氏名又は名称】デプレ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(74)【代理人】
【識別番号】100221741
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 直子
(74)【代理人】
【識別番号】100114926
【弁理士】
【氏名又は名称】枝松 義恵
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティス マーク エドワード
(72)【発明者】
【氏名】グリフィン サム
(72)【発明者】
【氏名】カップ トッド マックス
(72)【発明者】
【氏名】クレンプナウアー ウィリアム トッド
(72)【発明者】
【氏名】シュルツ クリストファー ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】バレンタイン イーサン エドワード
(72)【発明者】
【氏名】アンドリューズ ロバート イー.
(72)【発明者】
【氏名】ダーシー サムエル イー.
(72)【発明者】
【氏名】ローボーン スコット エー.
(72)【発明者】
【氏名】フリッツ ジェフリー ダブル.
【テーマコード(参考)】
3B211
【Fターム(参考)】
3B211AA02
3B211AB06
3B211AC22
(57)【要約】
本明細書には、医療用ガウン(100)および装着方法が開示される。医療用ガウンは、トップ部分(110)、ボトム部分(112)、第一の結び紐(134)、第二の結び紐(136)、およびカバーパッチ(120)を含み得る。トップ部分は腕部(140)および首開口部(152)を含み得る。ボトム部分は、前面ボトム側(128)、第一の背面フラップ(130)、第二の背面フラップ(132)、および第一の背面フラップと一体に形成された第一の結び紐を含み得る。第一および第二の背面フラップは前面ボトム側の両縁から延在し得る。カバーパッチは、トップ部分とボトム部分とを一緒に少なくとも部分的に結合するように構成され得る。第二の結び紐は、カバーパッチとボトム部分との間に結合され得る。医療用ガウンは、容易な着脱を提供すると同時に、自動化を使用する製造のために最適に構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
腕部および首開口部を含む、トップ部分;
前面ボトム側、第一の背面フラップ、第二の背面フラップ、および該第一の背面フラップと一体に形成された第一の結び紐を含む、ボトム部分であって、該第一および第二の背面フラップが該前面ボトム側の両縁から延在する、ボトム部分;
該トップ部分と該ボトム部分とを一緒に少なくとも部分的に結合するように構成された、カバーパッチ;および
該カバーパッチと該ボトム部分との間に結合された、第二の結び紐
を含む、医療用ガウン。
【請求項2】
トップ部分の前面側が、ボトム部分の前面ボトム側と少なくとも部分的に重なり、かつ該ボトム部分の該前面ボトム側に結合されている、請求項1記載の医療用ガウン。
【請求項3】
第一の結び紐が第一の背面フラップ中の切り込みによって画定されている、請求項1記載の医療用ガウン。
【請求項4】
第一の背面フラップ中の切り込みがボトム部分の下縁からずらされている、請求項3記載の医療用ガウン。
【請求項5】
第一の背面フラップ中の切り込みがカバーパッチからずらされている、請求項3記載の医療用ガウン。
【請求項6】
切り込みがクラッシュカットを含む、請求項3記載の医療用ガウン。
【請求項7】
カバーパッチが、トップ部分の背面側ならびにボトム部分の第一および第二の背面フラップに沿って配置されている、請求項1記載の医療用ガウン。
【請求項8】
カバーパッチが、第一および第二の背面フラップに対応して、トップ部分の下縁およびボトム部分の上縁に結合されている、請求項7記載の医療用ガウン。
する。
【請求項9】
第二の結び紐がカバーパッチと第一の背面フラップとの間に結合され、かつ
該第二の結び紐が、ボトム部分の下縁のすぐ近くで該ボトム部分にさらに結合されている、
請求項1記載の医療用ガウン。
【請求項10】
トップ部分が、該トップ部分の背面側に沿って首開口部から下に延在する弱化部分を含む、請求項1記載の医療用ガウン。
【請求項11】
弱化部分が、首開口部から下に延在するV字形部分と、該V字形部分から下に延在する直線部分とを含む、請求項10記載の医療用ガウン。
【請求項12】
カバーパッチが、トップ部分の弱化部分と一直線になっている弱化部分を含む、請求項10記載の医療用ガウン。
【請求項13】
弱化部分が、複数の材料ブリッジによって交互に隔てられた複数のスリットを含むミシン目によって画定されている、請求項10記載の医療用ガウン。
【請求項14】
複数のスリットのそれぞれが約0.9インチのスリット長を含み、かつ
複数の材料ブリッジのそれぞれが約0.2インチのブリッジ長を含む、
請求項13記載の医療用ガウン。
【請求項15】
トップ部分が、腕部を画定するために上の折り目に沿って半分に折り畳まれた材料の単一のピースを含む、請求項1記載の医療用ガウン。
【請求項16】
使用者に配置されるように構成された医療用ガウンを装着する方法であって、
(a)医療用ガウンの第一および第二の結び紐の下寄り部分を切り離す工程であって、該第一の結び紐が、第一の背面フラップと一体に形成され、該医療用ガウンの背面側に沿って中央に位置し、該第二の結び紐が、該医療用ガウンの前面側と該背面側との間に画定された第一の折り畳み縁のすぐ近くで該医療用ガウンの該背面側に結合されている、工程;ならびに
(b)該第一および第二の結び紐を使用者に巻き付ける工程
を含む、方法。
【請求項17】
工程(a)が、
医療用ガウンが少なくとも部分的に使用者を覆うように、該医療用ガウンを該使用者に配置すること
をさらに含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
医療用ガウンの前面側に沿って第一および第二の結び紐を一緒に結び合わせること
をさらに含む、請求項16記載の方法。
【請求項19】
医療用ガウンの腕部に沿って画定された親指スリットに使用者の親指を通すこと
をさらに含む、請求項16記載の方法。
【請求項20】
工程(a)ののち、第一および第二の結び紐の上端のみが医療用ガウンに結合している、請求項16記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に医療用ガウンに関する。より具体的には、本発明は、マルチピース後閉じ/チューブ型医療用ガウンに関する。
【背景技術】
【0002】
医療用ガウンは、病院、クリニック、および他の診療施設で一般に使用されている。医療用ガウンは、医療処置中、利用者と医療提供者の両方によって装用される。医療用ガウンは、細菌および微生物の感染を防ぐのを補助することことにより、保護機能を果たす。たとえば、病院スタッフ、患者、および来院者は、血液、他の体液、および感染性物質への曝露を避けるため、または患者、特に免疫系が弱まった患者を感染から保護するために、隔離用衣服を装用する場合がある。
【0003】
従来技術の医療用ガウンに伴う1つの課題は、着脱に時間を要することである。加えて、ガウンが無菌である場合、ガウンの外部無菌性を損なうことなくガウンを装着することは困難である。また、医療用ガウンは脱ぐことも困難であり、ガウンを脱ぐときに使用者に細菌を感染させてしまうことによってその保護機能を損なうおそれがある。改良された医療用ガウンを有することは好都合であろう。
【発明の概要】
【0004】
発明の開示
本開示は、容易に着脱することができる使い捨て医療用ガウンを提供する。使い捨て医療用ガウンは、一緒に接着されて複数の層の重なり部を画定する上寄り部分および下寄り部分を有する2ピース構造を含む。使い捨て医療用ガウンは、一緒に接着されている複数の層の重なり部で終端するスリット(たとえば、第一および第二の背面フラップの間に画定される)を背面に含み、その最外層がカバーパッチである。カバーパッチは、重なり合う層に接着され、背面部分と第一および第二の結び紐との間の接続を補強するためにさらに使用される。使い捨て医療用ガウンは、袖の端にある指穴とは違って、指スリットをさらに含む。使い捨て医療用ガウンは、カバーパッチと組み合わさった別々の上寄り部分および下寄り部分に起因して、高速プロセスを使用する構築に適している。
【0005】
特定の態様において、本明細書に開示される例示的な医療用ガウンは、トップ部分、ボトム部分、第一の結び紐、第二の結び紐、およびカバーパッチを含み得る。トップ部分は腕部および首開口部を含み得る。ボトム部分は、前面ボトム側、第一の背面フラップ、第二の背面フラップ、および第一の背面フラップと一体に形成された第一の結び紐を含み得る。第一および第二の背面フラップは前面ボトム側の両縁から延在し得る。カバーパッチは、トップ部分とボトム部分とを一緒に少なくとも部分的に結合するように構成され得る。第二の結び紐は、カバーパッチとボトム部分との間に結合され得る。
【0006】
上記で参照された態様に従う例示的な局面において、トップ部分の前面側は、ボトム部分の前面ボトム側と少なくとも部分的に重なり得、ボトム部分の前面ボトム側にさらに結合され得る。
【0007】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、第一の結び紐は第一の背面フラップ中の切り込みによって画定され得る。
【0008】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、第一の背面フラップ中の切り込みはボトム部分の下縁からずらされ得る。
【0009】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、第一の背面フラップ中の切り込みはカバーパッチからずらされ得る。
【0010】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、切り込みはクラッシュカットを含み得る。
【0011】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、カバーパッチは、トップ部分の背面側ならびにボトム部分の第一および第二の背面フラップに沿って配置され得る。
【0012】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、カバーパッチは、トップ部分の下縁ならびにボトム部分の第一および第二の背面フラップの上部フラップ縁に結合され得る。
【0013】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、第二の結び紐はカバーパッチと第二の背面フラップとの間に結合され得る。この態様にしたがって、第二の結び紐は、ボトム部分の下縁のすぐ近くでボトム部分にさらに結合され得る。
【0014】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、トップ部分は、トップ部分の背面側に沿って首開口部から下に延在する弱化部分を含み得る。
【0015】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、弱化部分は、首開口部から下に延在するV字形部分と、V字形部分から下に延在する直線部分とを含み得る。
【0016】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、カバーパッチは、トップ部分の弱化部分と一直線になっている弱化部分を含み得る。
【0017】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、弱化部分は、複数の材料ブリッジによって隔てられた複数のスリットを含むミシン目によって画定され得る。
【0018】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、複数のスリットのそれぞれは約0.9インチのスリット長を含み得、複数の材料ブリッジのそれぞれは約0.2インチのブリッジ長を含み得る。
【0019】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、トップ部分は、上の折り目に沿って半分に折り畳まれて腕部を画定する材料の単一のピースを含み得る。
【0020】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、腕部は、上寄り部分の前面側に沿って画定された親指スリットを含み得、各親指スリットは約3インチである。
【0021】
別の態様において、医療用ガウンを装着する方法の例示的な態様が本明細書に開示される。方法は、(a)医療用ガウンの第一および第二の結び紐の下寄り部分を切り離す工程であって、第一の結び紐が、第一の背面フラップと一体に形成され、医療用ガウンの背面側に沿って中央に位置し、第二の結び紐が、医療用ガウンの前面側と背面側との間に画定された第一の折り畳み縁のすぐ近くで医療用ガウンの背面側に結合されている、工程;ならびに(b)第一および第二の結び紐を使用者に巻き付ける工程を、含み得る。
【0022】
上記で参照された態様に従う例示的な局面において、本方法の工程(a)は、医療用ガウンが少なくとも部分的に使用者を覆うように、医療用ガウンを使用者に配置することをさらに含み得る。
【0023】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、本方法は、医療用ガウンの前面側に沿って第一および第二の結び紐を一緒に結び合わせる工程をさらに含み得る。
【0024】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、本方法は、医療用ガウンの腕部に沿って画定された親指スリットに使用者の親指を通す工程をさらに含み得る。
【0025】
上記で参照された態様に従う別の例示的な局面において、工程(a)ののち、第一および第二の結び紐の上端のみが医療用ガウンに結合し得る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、本開示に従う医療用ガウンの正面図である。
図2図2は、本開示に従う図1の医療用ガウンの背面図である。
図3図3は、第一および第二の背面フラップが持ち上げられた状態にあり、第一および第二の結び紐が持ち上げられた状態にある、本開示に従う図1の医療用ガウンの背面図である。
図4図4は、本開示に従う図1の医療用ガウンの拡大断面図である。
図5図5は、本開示に従う図1の医療用ガウンの拡大断面図である。
図6図6は、本開示に従う図1の医療用ガウンのトップ部分の上面図である。
図7図7は、本開示に従う図6の医療用ガウンのトップ部分の図6における破線区域7の拡大図である。
図8図8は、本開示に従う図2の医療用ガウンのカバーパッチの正面図である。
図8A図8Aは、本開示に従う図8の医療用ガウンのカバーパッチの図8における破線区域8Aの拡大図である。
図9図9は、展開した形態にある、本開示に従う図1の医療用ガウンのボトム部分の背面図である。
図10図10は、部分的に折り畳まれた形態にある、本開示に従う図9の医療用ガウンのボトム部分の背面図である。
図11図11は、折り畳まれた形態にある、本開示に従う図9の医療用ガウンのボトム部分の背面図である。
図12図12は、本開示に従う、図1の医療用ガウンを装着する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
発明を実施するための最良の形態
次に、本開示の態様を詳細に参照し、その1つまたは複数の図面が本明細書に記載されている。各図面は、本開示の説明として提供されるものであり、限定ではない。実際、当業者には、本開示の範囲を逸脱することなく、本開示の教示に対して様々な修飾および変更を加え得ることが明らかであろう。たとえば、ある態様の一部として例示または記載された特徴を別の態様とともに使用して、さらに別の態様を生み出すこともできる。
【0028】
したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲に入るそのような修飾および変更を包含することを意図したものである。本開示の他の目的、特徴、および局面が、以下の詳細な説明に開示されるか、または以下の詳細な説明から明らかになる。当業者には、本詳細な説明が単に例示的な態様の記載であり、本開示のより広い局面を限定することを意図したものではないことが理解されよう。
【0029】
図1~3を参照すると、医療用ガウン100が示されている。医療用ガウン100は、本明細書中、使い捨て医療用ガウン100、隔離用ガウン100、またはガウン100と呼ばれる場合もある。医療用ガウン100は、容易に着脱することができるように構成されている。医療用ガウン100はトップ部分110およびボトム部分112を含む。トップ部分110およびボトム部分112は、一緒に結合された別々のピースであり得る。他の任意選択の態様において、トップ部分110とボトム部分112とは一体に形成されてもよい。トップ部分110は、本明細書中、トップピース110と呼ばれる場合もある。ボトム部分112は、本明細書中、ボトムピース112と呼ばれる場合もある。
【0030】
図4に示すように、トップ部分110は、医療用ガウン100の前面側102に沿ってボトム部分112と重なり得、接着剤を使用して一緒に接着され得る。図2~4に示すように、トップ部分110およびボトム部分112は、医療用ガウン100の背面側104に沿って、医療用ガウン100のカバーパッチ120を使用して一緒に結合され得る。たとえば、カバーパッチ120は、背面側104に沿って、かつ第一および第二の背面フラップ130、132に対応して、トップ部分110の下縁114およびボトム部分112の上縁172に結合され得る。トップ部分110およびボトム部分112は、医療用ガウン100の背面側104に沿って隙間を有してもよい。他の任意選択の態様において、トップ部分110およびボトム部分112は、医療用ガウン100の背面側104に沿って重なってもよい。カバーパッチ120は、接着剤106を使用して、医療用ガウン100の背面側104に沿ってトップ部分110およびボトム部分112それぞれに接着され得る。接着剤は、医療用ガウン100を構築する高速自動化プロセスと適合性であるように動作可能に構成されているホットメルトタイプ接着剤または類似の接着剤であり得る。
【0031】
図2~3に示すように、医療用ガウン100のボトム部分112は、前面ボトム側128と、前面ボトム側128の両縁から延在する第一の背面フラップ130および第二の背面フラップ132と、医療用ガウン100の背面側104の中央の近くで第一の背面フラップ130の一部として一体に形成された第一の結び紐134とを含み得る。医療用ガウン100は、医療用ガウン100のボトム部分112の右側折り畳み縁133よりも医療用ガウン100のボトム部分112の左側折り畳み縁131に近いところで第一の背面フラップ130に結合された第二の結び紐136をさらに含み得る。左側折り畳み縁131は、本明細書中、第一の折り畳み縁131または第一の縁131と呼ばれる場合もある。右側折り畳み縁133は、本明細書中、第二の折り畳み縁133または第二の縁133と呼ばれる場合もある。特定の任意選択の態様(図示せず)においては、第一の結び紐134が第二の背面フラップ132の一部として一体に形成され、第二の結び紐136が、ボトム部分112の右側折り畳み縁のすぐ近くで第二の背面フラップ132に結合されてもよい。
【0032】
図3および5に示すように、第一の背面フラップ130および第二の背面フラップ132は、一体に形成された第一の結び紐134にかかわらず、重なるように構成され得る。第二の結び紐136は、カバーパッチ120と、それを医療用ガウン100の背面側104に結合する接着剤とを使用して、医療用ガウン100に固着され得る。医療用ガウン100の背面側104への第一および第二の結び紐134、136の接続が、カバーパッチ120の使用によって補強され得る。
【0033】
特定の任意選択の態様において、トップ部分110は、トップ部分110がボトム部分112と重なり、結合するところで、ボトム部分112よりも幅が広くてもよい。そのような態様において、カバーパッチ120は、ボトム部分112の縁を越えて延在し、上寄り部分110(たとえば、医療用ガウン100の上寄り部分110の前面部分の裏側)に接着し得る。そのように、医療用ガウン100の複数層の重なり部分および隙間のある部分がカバーパッチ120の使用によって隠され、封止される。
【0034】
医療用ガウン100の腕部140は、2つの層を互いに繋ぐための結合されたシーム142によって形成され得る。結合されたシーム142は医療用ガウン100を構築するための高速自動化プロセスと適合性である音波溶接、熱溶接、または接着剤などを使用して達成し得る。
【0035】
図6~7を参照すると、医療用ガウン100のトップ部分110の詳細図が示されている。トップ部分110は、上の折り目150に沿って折り畳まれて腕部140を画定する材料の単一のピースを含む。トップ部分110は、その中に画定され上の折り目150によって二分された首開口部152をさらに含む。トップ部分110の腕部140のそれぞれは親指スリット154を含み得る。親指スリット154は、手袋をしたままガウンを装用するときでも使用者の腕が覆われたままにしやすくするために有益である。親指スリット154は約3インチであり得る。他の任意選択の態様において、親指スリット154は、医療用ガウン100のサイズ(たとえば小、中、大など)に依存して、3インチよりも大きくても小さくてもよい。特定の任意選択の態様において、カバーパッチ120は、医療用ガウン100の構築中にトップ部分110から切り取られてもよい。
【0036】
図2および3に示すように、医療用ガウン100のトップ部分110は、医療用ガウン100の背面側104に沿って首開口部152から下に延在する弱化部分160を含み得る。弱化部分160は、首開口部152から、第一および第二の背面フラップ130、132の間の開口部までの間に延在し得る。図7に示すように、弱化部分160は、首開口部152から下に延在するV字形部分162と、V字形部分162から下に延在する直線部分164とを含み得る。
【0037】
弱化部分160は、複数の材料ブリッジ168によって交互に隔てられた複数のスリット166を含むミシン目によって画定され得る。図7に示すように、複数のスリット166のそれぞれはスリット長167を含み得、複数の材料ブリッジ168のそれぞれはブリッジ長169を含み得る。1つの任意選択の態様において、V字形部分162のスリット長167は約0.9インチであり得、ブリッジ長169は0.2インチであり得る。別の任意選択の態様において、直線部分164のスリット長167は約2.29インチであり得、ブリッジ長169は0.2インチであり得る。さらなる任意選択の態様において、カバーパッチ120の弱化部分122のスリット長167は約0.39インチであり得、ブリッジ長169は0.12インチであり得る。他の任意選択の態様において、スリット長167およびブリッジ長169は様々であり得る。
【0038】
同様に、図8および8Aに示すように、カバーパッチ120は弱化部分122を含む。カバーパッチの弱化部分122は、医療用ガウン100のトップ部分110の弱化部分160の直線部分164と一直線になるように構成されている。弱化部分122は弱化部分160に類似し得る。そのように、弱化部分122の類似の特徴は、弱化部分160の特徴と類似して表示され得る。
【0039】
上寄り部分110およびカバーパッチ120の弱化部分160、122は、それぞれ、医療用ガウン100を使用者の体から前に引いて、医療用ガウン100を弱化部分160、122に沿って裂くことによって医療用ガウン100を脱ぐ(たとえば剥ぎ取る)ことを可能にする。
【0040】
トップ部分110およびカバーパッチ120の弱化部分160、122は、それぞれ、材料を貫通する切り込みである従来のミシン目、または材料を弱化させる何らかの他の加工として形成され得る。
【0041】
図9~11を参照すると、医療用ガウン100のボトム部分112の詳細図が示されている。図9は、ボトム部分112の展開図を示す。図10は、ボトム部分112の部分的折り畳み図を示す。図11は、ボトム部分112の折り畳み図を示す。ボトム部分112は2つの位置で折り畳まれて、第一および第二の背面フラップ130、132を形成する。図9に示すように、第二の結び紐136は、医療用ガウン100の構築中にボトム部分112から切り取られ得る。
【0042】
第一の結び紐134は、特定の位置でボトム部分112に切り込みを入れ、第一の結び紐134をボトム部分112に接続されたままにしておくことにより、ボトム部分112と一体に形成される。切り込み170はクラッシュカットであり得る。たとえば、第一の結び紐134を画定する切り込み170は、ボトム部分112の上縁172の手前で終端し、カバーパッチ120からずらされている。第一の結び紐134を画定する切り込み170はさらに、ボトム部分112の下縁174の手前で終端する。第一の結び紐134は、医療用ガウン100を構築する高速自動化プロセスを使用してガウンが構築され、折り畳まれる間、第一の結び紐134を所定の位置に維持するために、上下でボトム部分112に結合されている。第一の結び紐134は、医療用ガウン100が装着される前または装着されると、医療用ガウン100の下端174から引きちぎられて、第一の結び紐134を第二の結び紐136とともに使用して、医療用ガウン100を使用者の腰周りに締めることができるように構成されている。
【0043】
図11に示すように、第二の結び紐136は、第二の結び紐136の上寄り部分180および第二の結び紐136の下寄り部分182に塗布された接着剤を使用して、医療用ガウン100のボトム部分112に結合され得る。第二の結び紐136の上寄り部分180は、下縁174よりも上縁172に近いところで医療用ガウン100のボトム部分112に結合され得る。第二の結び紐136の下寄り部分182は、上縁172よりも下縁174に近いところで(たとえば、下縁174のすぐ近くで)医療用ガウン100のボトム部分112に結合され得る。下寄り部分182に塗布される接着剤は、医療用ガウン100を装着する前または装着すると、第二の結び紐136を第一の結び紐134とともに使用して、医療用ガウン100を使用者の腰または胴周りに締めるために、第二の結び紐136の下寄り部分182を医療用ガウン100のボトム部分112から容易に引きちぎることができるのに十分な弱さのものであり得る。
【0044】
医療用ガウン100を構築する高速自動化プロセスを使用して医療用ガウン100が構築されると、医療用ガウン100の第一の結び紐134とボトム部分112との間の接続、および医療用ガウン100の第二の結び紐136とボトム部分112との間の接続は、カバーパッチ120によって補強される。
【0045】
医療用ガウン100は、医療用ガウン100を構築し、折り畳み、包装し得る高速自動化プロセスを使用して構築されるように動作可能に構成されている。医療用ガウン100の様々な要素、すなわち、別々の上寄り部分110、下寄り部分112、およびカバーパッチ120が、医療用ガウンを、高速自動化プロセスを使用する構築に特に適したものにする。さらに、たとえば、第一の結び紐134はボトム部分112から一体に形成され、第二の結び紐136はボトム部分112から形成され(たとえば切り取られ)、両方の結び紐134、136は上下でそれぞれボトム部分112に結合されて、医療用ガウン100を、高速自動プロセスを使用する構築および包装前の折り畳みに十分に適したものにするのに役立つ。
【0046】
高速自動化プロセスは、トップ部分110およびボトム部分112のそれぞれを別々に構築することを含んでもよい。高速自動化プロセスは、トップ部分110とボトム部分112とを一緒に結合し、カバーパッチ120を貼り付けることによって続行し得る。高速自動化プロセスは、完成したかまたは組み立てられた医療用ガウン100を、その無菌性が損なわれないよう、折り畳みかつ包装することをさらに含んでもよい。
【0047】
図12を参照すると、医療用ガウン100を装着する方法200のフローチャートが示されている。医療用ガウン100は、少なくとも部分的に使用者に配置されるように構成され得る(図示せず)。方法200は、(a)医療用ガウン100の第一および第二の結び紐134、136の下寄り部分210を切り離す工程202を含み得る。第一の結び紐134は、第一の背面フラップ130と一体的に形成され、医療用ガウン100の背面側104に沿って中央に位置し得る。第二の結び紐136は、医療用ガウン100の前面側102と背面側104との間に画定された第一の折り畳み縁131のすぐ近くで医療用ガウン100の背面側104に結合され得る。方法200は、(b)第一および第二の結び紐134、136を使用者に巻き付ける工程204をさらに含み得る。
【0048】
特定の任意選択の態様において、方法200の工程(a)は、医療用ガウン100が少なくとも部分的に使用者を覆うように医療用ガウン100を使用者に配置することをさらに含み得る。他の任意選択の態様において、方法200は、医療用ガウン100の前面側102に沿って第一および第二の結び紐134、136を一緒に結び合わせる工程をさらに含み得る。さらなる任意選択の態様において、方法200は、医療用ガウン100の腕部140に沿って画定された親指スリット154に使用者の親指を通す工程をさらに含み得る。工程(a)ののち、第一および第二の結び紐134、136の上端146、148のみが医療用ガウン100に結合している。
【0049】
本明細書に記載される態様の理解を容易にするために、いくつかの用語が先に定義されている。本明細書中で定義される用語は、本発明に関連する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味を有する。単数形冠詞(「a」、「an」および「the」)などの語は、単一の実体のみを指すことを意図したものではなく、説明のために具体例が使用され得る一般的なクラスを含む。本明細書中の専門用語は、本発明の特定の態様を説明するために使用されるが、それらの使用は、特許請求の範囲に記載される場合を除き、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中で使用される「1つの態様において」という語句は、同じ態様を指し得るが、必ずしも同じ態様を指すわけではない。
【0050】
本明細書中で使用される条件付きの文言、とりわけ「することができる」、「する場合がある」、「し得る」、「たとえば」などは、特に別段の定めがない限り、または使用される文脈内で他の意味に解されない限り、一般に、特定の態様が特定の特徴、要素、および/または状態を含むが、他の態様はそうではないことを伝えることを意図したものである。したがって、そのような条件付きの文言は、一般に、特徴、要素、および/または状態が任意の形で1つまたは複数の態様に必要であること、または1つまたは複数の態様が、作者のインプットまたはプロンプトの有無にかかわらず、任意の特定の態様においてこれらの特徴、要素、および/または状態が含まれるかどうかまたは実行されるかどうかを決定するためのロジックを必然的に含むことを、暗示することを意図したものではない。
【0051】
本発明の態様を詳細に説明したが、当業者には、添付の特許請求の範囲に記載される発明の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更をそれに加え得ることが理解されよう。
【0052】
本明細書は、例を使用して本発明を開示し、また、任意のデバイスまたはシステムを作製し使用することおよび任意の具体化された方法を実行することを含めて、当業者が本発明を実施することを可能にする。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって画定され、当業者が想到する他の例を含む場合がある。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文字通りの文言と異ならない構造要素を有するならば、またはそれらが特許請求の範囲の文字通りの文言とわずかな差しか有しない均等な構造要素を含むならば、特許請求の範囲内にあるとみなされる。
【0053】
本明細書に記載される特定の態様は、例示として示され、本発明の限定として示されるものではないことが理解されよう。本発明の主な特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、様々な態様に用いられ得る。当業者は、本明細書に記載される具体的な手順との均等物を数多く認識するであろう。そのような均等物は、本発明の範囲内にあるとみなされ、特許請求の範囲によって包含される。
【0054】
本明細書に開示され、特許請求される組成物および/または方法のすべては、本開示に照らして、過度の実験なしで作製および/または実行され得る。本発明の組成物および方法は、本明細書に含まれる態様に関して説明されたが、本発明の概念、精神、および範囲を逸脱することなく、本明細書に記載された組成物および/または方法ならびに方法の工程または工程の順序に変更を加え得ることは明らかであろう。当業者には明らかなそのような類似の代替および変更はすべて、添付の特許請求の範囲によって画定される発明の精神、範囲、および概念内にあるとみなされる。
【0055】
前述の詳細な説明は、例示および説明のために提供されたものである。したがって、新規かつ有用な発明の特定の態様が説明されたが、そのような言及は、添付の特許請求の範囲に記載される場合を除き、本開示の範囲に対する限定として解釈されることを意図したものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図8A
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】