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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-14
(54)【発明の名称】高圧シールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/18 20060101AFI20240507BHJP
   F04B 53/14 20060101ALI20240507BHJP
   F16J 15/3204 20160101ALI20240507BHJP
【FI】
F16J15/18 A
F04B53/14 A
F16J15/3204 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564085
(86)(22)【出願日】2022-04-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-13
(86)【国際出願番号】 US2022026821
(87)【国際公開番号】W WO2022232452
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/182,670
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523393405
【氏名又は名称】シェイプ テクノロジーズ グループ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ホプキンズ,ジョーダン,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ロマノフ,イーサン,イー.
(72)【発明者】
【氏名】サイズモア,トーマス,ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ハントリー,マーク,エフ.
【テーマコード(参考)】
3H071
3J006
3J043
【Fターム(参考)】
3H071AA01
3H071BB01
3H071CC28
3H071DD52
3J006AE22
3J006AE38
3J043AA12
3J043BA08
3J043CA01
3J043CA02
3J043DA03
(57)【要約】
シールアセンブリは、シール本体及びエナジャイザを含む。シールアセンブリは、加圧動作中にエナジャイザの背後に入り込む加圧流体の逆噴射など、特定の故障モードの可能性を低減するように寸法設定される。エナジャイザの軸方向長さに対するシール本体の横方向距離の比は、0.400~1.7087である。シール本体の内半径に対する横方向距離の比は、0.10~0.401である。内半径に対するシール本体のウェブ厚さの比は、0.068~0.0881である。エナジャイザの半径方向高さに対するその半径方向高さとシール本体の溝高さとの間の差の比は、0.050~0.155である。内半径に対する半径方向高さと溝高さとの間の差の比は、0.015~0.3486である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある方向に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシール本体であって、少なくとも部分的にエナジャイザ当接面によって形成された溝を含み、前記方向に沿って前記エナジャイザ当接面から前記第1の端部まで測定される最小寸法である横方向距離をさらに含むシール本体と、
エナジャイザであって、前記エナジャイザが前記エナジャイザ当接面に面するように前記溝内に着座し、前記方向に沿って測定される前記エナジャイザの最大寸法である軸方向長さを含むエナジャイザと
を含むシールアセンブリであって、前記軸方向長さに対する前記横方向距離の比は、0.400以上及び1.7087以下である、シールアセンブリ。
【請求項2】
前記シール本体の中心軸に沿って前記第1の端部から前記第2の端部まで前記シール本体を通して延びるボアを含み、及び前記中心軸は、前記方向に平行である、請求項1に記載のシールアセンブリ。
【請求項3】
前記シール本体は、前記中心軸の周りで半径方向に対称である、請求項2に記載のシールアセンブリ。
【請求項4】
前記シール本体の一部は、前記中心軸に垂直な方向に沿って測定される最大寸法を含み、及び前記一部は、前記中心軸に平行な方向に関して前記溝と前記第1の端部との間に位置決めされる、請求項3に記載のシールアセンブリ。
【請求項5】
前記エナジャイザ当接面の少なくとも一部は、前記方向に対して垂直であり、及び前記横方向距離は、前記エナジャイザ当接面の前記一部から測定される、請求項1~4のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項6】
前記エナジャイザ当接面は、前記エナジャイザの周囲の一部の曲率半径と一致する曲率半径を有する湾曲部分を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項7】
前記エナジャイザは、円形の断面形状を有するOリングである、請求項1~6のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項8】
前記軸方向長さに対する前記横方向距離の前記比は、0.400以上及び0.600以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項9】
前記軸方向長さに対する前記横方向距離の前記比は、0.600以上及び1.000以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項10】
前記軸方向長さに対する前記横方向距離の前記比は、1.000以上及び1.400以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項11】
前記軸方向長さに対する前記横方向距離の前記比は、1.400以上及び1.7087以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項12】
前記シール本体は、前記中心軸から、前記ボアの少なくとも一部を形成する前記シール本体の内面まで垂直に測定される内半径を含む、請求項2~4のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項13】
前記内半径に対する前記横方向距離の比は、0.10以上及び0.401以下である、請求項12に記載のシールアセンブリ。
【請求項14】
前記内半径に対する前記横方向距離の前記比は、0.10以上及び0.20以下である、請求項13に記載のシールアセンブリ。
【請求項15】
前記内半径に対する前記横方向距離の前記比は、0.20以上及び0.401以下である、請求項13に記載のシールアセンブリ。
【請求項16】
前記シール本体は、前記シール本体の前記内面から前記エナジャイザ当接面まで前記中心軸に対して垂直に測定される最小距離であるウェブ厚さを含み、及び前記内半径に対する前記ウェブ厚さの比は、0.068以上及び0.0881以下である、請求項12~15のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項17】
前記ウェブ厚さは、0.030インチ以上及び0.0385インチ以下である、請求項16に記載のシールアセンブリ。
【請求項18】
前記シール本体は、前記中心軸から、前記ボアの少なくとも一部を形成する前記シール本体の内面まで垂直に測定される内半径を含み、
前記シール本体は、前記シール本体の前記内面から前記エナジャイザ当接面まで前記中心軸に対して垂直に測定される最小距離であるウェブ厚さを含み、及び
前記内半径に対する前記ウェブ厚さの比は、0.068以上及び0.0881以下である、請求項2~4のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項19】
前記ウェブ厚さは、0.030インチ以上及び0.0385インチ以下である、請求項18に記載のシールアセンブリ。
【請求項20】
前記シール本体は、前記エナジャイザ当接面から、シール本体の最外部上の点に接する平面まで前記中心軸に対して垂直に測定される最大距離である溝高さを含み、及び前記平面は、前記溝高さに対して垂直であり、
前記エナジャイザは、前記中心軸に対して垂直に測定される前記エナジャイザの最大断面寸法である半径方向高さを含み、及び
前記半径方向高さに対する前記半径方向高さと前記溝高さとの間の差の比は、0.050以上及び0.155以下である、請求項2~4又は12~19のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項21】
前記シール本体は、前記エナジャイザ当接面から、シール本体の最外部上の点に接する平面まで前記中心軸に対して垂直に測定される最大距離である溝高さを含み、及び前記平面は、前記溝高さに対して垂直であり、
前記エナジャイザは、前記中心軸に対して垂直に測定される前記エナジャイザの最大断面寸法である半径方向高さを含み、及び
前記内半径に対する前記半径方向高さと前記溝高さとの間の差の比は、0.015以上及び0.3486以下である、請求項12~19のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項22】
ある方向に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシール本体を含むシールアセンブリであって、前記シール本体は、
少なくとも部分的にエナジャイザ当接面によって形成された溝と、
前記方向に沿って前記エナジャイザ当接面から前記第1の端部まで測定される最小寸法である横方向距離と、
前記シール本体の中心軸に沿って前記第1の端部から前記第2の端部まで前記シール本体を通して延びるボアであって、前記中心軸は、前記方向に平行である、ボアと、
前記中心軸から、前記ボアの少なくとも一部を形成する前記シール本体の内面まで垂直に測定される内半径と
を含み、前記内半径に対する前記横方向距離の比は、0.10以上及び0.401以下である、シールアセンブリ。
【請求項23】
エナジャイザであって、前記エナジャイザが前記エナジャイザ当接面に面するように前記溝内に着座するエナジャイザをさらに含む、請求項22に記載のシールアセンブリ。
【請求項24】
前記内半径に対する前記横方向距離の前記比は、0.10以上及び0.20以下である、請求項22又は23に記載のシールアセンブリ。
【請求項25】
前記内半径に対する前記横方向距離の前記比は、0.20以上及び0.401以下である、請求項22又は23に記載のシールアセンブリ。
【請求項26】
ある方向に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシール本体を含むシールアセンブリであって、前記シール本体は、
少なくとも部分的にエナジャイザ当接面によって形成された溝と、
前記シール本体の中心軸に沿って前記第1の端部から前記第2の端部まで前記シール本体を通して延びるボアであって、前記中心軸は、前記方向に平行である、ボアと、
前記中心軸から、前記ボアの少なくとも一部を形成する前記シール本体の内面まで垂直に測定される内半径と、
前記シール本体の前記内面から前記エナジャイザ当接面まで前記中心軸に対して垂直に測定される最小距離であるウェブ厚さと
を含み、前記内半径に対する前記ウェブ厚さの比は、0.068以上及び0.0881以下である、シールアセンブリ。
【請求項27】
前記ウェブ厚さは、0.030インチ以上及び0.0385インチ以下である、請求項26に記載のシールアセンブリ。
【請求項28】
ある方向に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシール本体であって、少なくとも部分的にエナジャイザ当接面によって形成された溝を含むシール本体と、
前記シール本体の中心軸に沿って前記第1の端部から前記第2の端部まで前記シール本体を通して延びるボアであって、前記中心軸は、前記方向に平行である、ボアと、
エナジャイザであって、前記エナジャイザが前記エナジャイザ当接面に面するように前記溝内に着座し、前記中心軸に対して垂直に測定される前記エナジャイザの最大断面寸法である半径方向高さを含むエナジャイザと
を含むシールアセンブリであって、
前記シール本体は、溝高さであって、前記エナジャイザ当接面から、1)前記中心軸に対して前記シール本体の最外部上の点に接し、及び2)前記溝高さに対して垂直である平面まで前記中心軸に対して垂直に測定される最大距離である溝高さを含み、
前記半径方向高さに対する前記半径方向高さと前記溝高さとの間の差の比は、0.050以上及び0.155以下である、シールアセンブリ。
【請求項29】
ある方向に沿って第1の端部から第2の端部まで延びるシール本体であって、少なくとも部分的にエナジャイザ当接面によって形成された溝を含むシール本体と、
前記シール本体の中心軸に沿って前記第1の端部から前記第2の端部まで前記シール本体を通して延びるボアであって、前記中心軸は、前記方向に平行である、ボアと、
エナジャイザであって、前記エナジャイザが前記エナジャイザ当接面に面するように前記溝内に着座し、前記中心軸に対して垂直に測定される前記エナジャイザの最大断面寸法である半径方向高さを含むエナジャイザと
を含むシールアセンブリであって、
前記シール本体は、溝高さであって、前記エナジャイザ当接面から、1)前記中心軸に対して前記シール本体の最外部上の点に接し、及び2)前記溝高さに対して垂直である平面まで前記中心軸に対して垂直に測定される最大距離である溝高さを含み、
前記シール本体は、前記中心軸から、前記ボアの少なくとも一部を形成する前記シール本体の内面まで垂直に測定される内半径を含み、
前記内半径に対する前記半径方向高さと前記溝高さとの間の差の比は、0.015以上及び0.3486以下である、シールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月30日に提出された米国仮特許出願第63/182,670号の利益を主張するものであり、この仮特許出願は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、概して、高圧流体ポンプ及び容器のためのシールに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
関連する技術分野の説明
現在利用可能な高圧流体ポンプは、高圧チャンバ内の流体を加圧するために高圧チャンバ内で往復運動するプランジャを含み得、高圧チャンバへの流体の出入りを可能にする逆止弁をさらに含み得る。ポンプは、通常、高圧流体がチャンバから漏れることを防ぐために、プランジャとチャンバの内壁との間及び逆止弁とチャンバの内壁との間にシールを含む。このようなポンプでは、シールは、高圧環境で機能し、10,000psiを超える圧力に耐えることができなければならない。
【0004】
図1及び2を参照すると、高圧ポンプ10は、反対側に位置する面23を有する圧力容器20と、面23間に圧力容器20を通して延びるボア22とを含む。2つのインサート30(プランジャ30a及び逆止弁アセンブリ30bとして示される)は、反対側に位置する端部からボア22内に延びる。プランジャ30aは、圧力容器20内の流体を加圧するために圧力容器20内で往復運動する。プランジャ30aは、油圧作動式ピストン11によって駆動され得るか、又は機械式アクチュエータによって駆動され得る。
【0005】
逆止弁アセンブリ30bは、プランジャ30aの吸入ストローク中、加圧されていない流体が圧力容器20内に入ることを許容し、プランジャ30aの動力ストローク後、加圧された流体が圧力容器20から出ることを可能にするための逆止弁33を有する。両方のインサート30は、エンドキャップ13を圧力容器20に向かって付勢するねじ付きロッド15で固定されたエンドキャップ13を含むヨーク12により、圧力容器20に対して所定の位置に保持される。
【0006】
2つのシールアセンブリ40(動的シールアセンブリ40a及び静的シールアセンブリ40bとして示される)は、圧力容器20から流体が漏れることを防ぐために、インサート30とボア22の内壁25との間の隙間21をシールし得る。動的シール40aは、往復動プランジャ30aと内壁25との間の隙間21の一部をシールし、静的シール40bは、静止逆止弁本体30bと内壁25との間の隙間21の一部をシールする。シールアセンブリ40間の内壁25に隣接するスリーブ14は、隙間21の容積を減少させる。
【0007】
動的シールアセンブリ40aは、両方ともプランジャ30aとボア22の内壁25との間の隙間21に位置決めされた環状シール41及びOリング43を含み得る。シール41は、圧力容器20が加圧されたときに隙間21から押し出されることなく隙間21を満たす、超高分子量ポリエチレンなどの弾力性のある材料を含み得る。したがって、シール41は、低圧で比較的硬くなり得る。Oリング43は、圧力容器20内の圧力が比較的低いとき、例えばプランジャ30aのパワーストロークの開始時に隙間21をシールするために、低圧においてシール41よりも柔軟であり得る。
【0008】
動的シールアセンブリ40aは、シール41とエンドキャップ13との間に取り外し可能なシールシート42をさらに含み得る。シールシート42は、シール41に係合し、シール41を圧力容器20のボア22と面23との間の縁部24から離間させるスペーサ部分44を含み得る。一実施形態では、スペーサ部分44の軸方向寸法は、隙間21の半径方向寸法にほぼ等しい。他の実施形態では、スペーサ部分44は、他の寸法を有し得る。
【0009】
シールシート42は、スペーサ部分44を所定の位置に支持し、圧力容器20が加圧されたときにシール41が隙間21から移動することを防止するために、スペーサ部分44に接続された支持部分45をさらに含み得る。シールシート42は、プランジャ30aに向かうか又はプランジャ30aから離れる方向への変形に抵抗するように半径方向に比較的硬くてもよいか、又はシールシート42は、シールシート42が軸方向に圧縮されるにつれて、スペーサ部分44がプランジャ30aに向かって撓み、プランジャ30aと内壁25との間に追加のシールを提供することを可能にするように半径方向に十分に柔軟であり得る。
【0010】
動的シールアセンブリ40aは、シール41の周囲に配置された押し出し防止リング46も含み得る。一実施形態では、押し出し防止リング46は、概ね三角形の断面形状を有し、軸方向表面35及び半径方向表面36を含む。押し出し防止リング46は、圧力容器20が加圧されると、ボア22の内面25に対して半径方向に膨張するように構成される。したがって、押し出し防止リングの半径方向表面36は、膨張するボア22の内面25と、圧力容器20が加圧されるにつれて半径方向に膨張する傾向がないスペーサ部分44との間に生じる可能性のある半径方向の隙間を埋めるサイズにすることができる。
【0011】
シールアセンブリを通過して漏れる流体は、高圧ポンプ10の構成部品の動作及び寿命に有害な影響を及ぼす可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
簡単な概要
本開示は、高圧容器アセンブリの構成部品をシールするための方法及び装置を対象とする。具体的には、加圧時にシールアセンブリのエナジャイザを通過する(又は背後に入り込む)流体(例えば、水)の量に関連する問題に対処するシールアセンブリが開示される。減圧中、エナジャイザ(例えば、Oリング)は、この流体をシールする役割を果たし、圧力が低下するにつれて圧力容器アセンブリのチャンバに戻ることを防止する。この結果、エナジャイザにわたって圧力差が生じ、この圧力差が解放されると(例えば、エナジャイザが圧力差の増大に対して流体を保持できなくなると)、シール及びエナジャイザの一方又は両方が損傷する可能性がある。エナジャイザの背後に入り込む流体の量を低減/制限することにより、エナジャイザ及びシールを損傷させるエネルギーが少なくなり、シールアセンブリの寿命が長くなる。
【0013】
一次シール及びエナジャイザの両方を含むシールアセンブリの場合、一次シールに対するエナジャイザの位置は、作動するOリングの背後に最終的にその経路を見つけることができる流体の量に影響を与える1つの要因である。したがって、本明細書に開示されるシールアセンブリの実施形態は、エナジャイザと、一次シールのシール領域(エナジャイザの「背後」に位置する)との間の一定の(最小化された)横方向の静止変位を採用する。一実施形態によれば、シール本体は、エナジャイザを受ける溝を含み、溝は、公知のシールアセンブリよりも一次シールのシール領域に近い位置に配置される。
【0014】
一実施形態によれば、シールされる流体の最も遠い到達点(UHPシールの地点)とエナジャイザとの間の横方向の距離は、エナジャイザの軸方向の長さの0.400倍~1.7087倍であり得る。
【0015】
さらに、本明細書に開示されるシールアセンブリの実施形態は、1つ又は複数の故障モードが顕在化する可能性を減少させる。シールアセンブリの一実施形態は、一次シール内径と、シールされるシャフトとの間の特定の間隙を維持する一方、シールアセンブリ内の応力が剪断破壊を防止するために十分に低いことを保証する。シールアセンブリの「ウェブ」部分は、応力が一次シール内で分散されるように十分に柔軟である一方、シールアセンブリが、シールされるシャフトと十分なシールを形成することを保証するのに十分な剛性を保ち得る。さらに、エナジャイザは、適切な作動を可能にするために十分に圧縮されるべきである。
【0016】
図面の簡単な説明
図面において、同一の参照番号は、同様の要素又は行為を識別する。図面中の要素のサイズ及び相対位置は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。例えば、様々な要素及び角度の形状は、縮尺通りに描かれておらず、これらの要素の一部は、図面の読みやすさを向上させるために任意に拡大され、位置決めされる。さらに、描かれた要素の特定の形状は、特定の要素の実際の形状に関する情報を伝えることを意図するものではなく、図面での認識を容易にするためにのみ選択されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】シールアセンブリを有する公知の高圧ポンプの部分断面立面図である。
図2図1に示される高圧ポンプ及びシールアセンブリの一部の側面立面図である。
図3】一実施形態によるシールアセンブリの前面等角図である。
図4図3に示されるシールアセンブリの背面等角図である。
図5図3に示されるシールアセンブリの上面図である。
図6図3に示されるシールアセンブリの側面立面図である。
図7図3に示されるシールアセンブリの線A-Aに沿った断面図である。
図8】別の実施形態によるシールアセンブリの断面図である。
図9】別の実施形態によるシールアセンブリの断面図である。
図10】高圧ポンプの一部内に位置決めされた、図8に示されるシールアセンブリの断面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
詳細な説明
以下の記載では、様々な開示される実施形態の詳細な理解を提供するために特定の具体的な詳細を示す。しかしながら、当業者であれば、これらの特定の詳細の1つ若しくは複数なしに又は他の方法、構成要素、材料等を用いて実施形態が実施され得ることを認識するであろう。
【0019】
文脈が別の意味を要求する場合を除き、本明細書及びそれに続く特許請求の範囲全体を通して、「含む(comprise)」及びその変形語(「含む(comprises)」及び「含んでいる」など)は、オープンで包括的な意味において、すなわち「含むが、限定されない」と解釈される。
【0020】
本明細書全体を通して、「一実施形態」又は「実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して様々な箇所で「一実施形態において」又は「実施形態において」という語句が現れるが、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造又は特性は、1つ又は複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされ得る。
【0021】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、内容が別段に明確に命じない限り、複数の指示対象を含む。「又は」という用語は、内容が別段に明確に命じない限り、一般に「及び/又は」を含む意味で使用されることにも留意されたい。
【0022】
本明細書において、互いに「向き合う」又は「向かい合う」2つの要素への言及は、介在する固体構造に接触することなく、要素の一方から要素の他方に直線を引くことができることを示す。ある方向に沿った2つの要素に関して本明細書で使用される「整列した」という用語は、要素の一方を通過し、その方向に平行な直線が2つの要素の他方も通過することを意味する。ある方向に関して第2の要素と第3の要素との間にある第1の要素に関して本明細書で使用される「間」という用語は、その方向に沿って測定された場合に第3の要素が第2の要素に近いよりも、その方向に沿って測定された場合に第1の要素が第2の要素に近いことを意味する。「間」という用語は、第1、第2及び第3の要素が方向に沿って整列されることを含むが、その必要はない。
【0023】
本明細書における値の範囲の記述は、本明細書において別段の指示がない限り、範囲の記載された両端を含む範囲内に入るそれぞれの別個の値に個別に言及する簡単な方法として機能することを単に意図し、それぞれの別個の値は、本明細書において個別に記述されるかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書において別段の指示のない限り又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行され得る。
【0024】
本明細書で提供される本開示の見出し及び要約は、便宜のためのものであり、実施形態の範囲及び意味を解釈するものではない。
【0025】
図3~9を参照すると、シールアセンブリ100は、シール本体102とエナジャイザ104とを含む。図示のように、シール本体102は、管状、リング状又は環状であり得る。一実施形態によれば、シール本体102は、シール本体102の中心軸106の周りで半径方向に対称である。シールアセンブリ100は、シール本体102を通して(例えば、中心軸106に平行に)延びるボア108を含み得る。シール本体102は、中心軸106に平行な方向に関して互いに反対側の第1の端部110及び第2の端部112を含み得る。図示のように、第1の端部110、第2の端部112又はその両方は、シール本体102のいずれの部分も中心軸106に平行な方向に関してそれぞれの第1及び第2の端部110、112を越えて延びないように、シール本体102の末端であり得る。第1の端部110は、ボア108の第1の開口部114を形成し得、第2の端部112は、ボア108の第2の開口部116を形成し得る。シール本体102は、中心軸106に面し、第1の端部110と第2の端部112との間に延び、ボア108を少なくとも部分的に画定する内面118を含み得る。
【0026】
シール本体102は、外面120を含み得、その少なくとも一部は、中心軸106から垂直に延びる半径方向の線122に関して内面118の反対側にある。外面120の少なくとも一部は、シールアセンブリ100が位置決めされる圧力容器の内面に接触してシールを形成するシールアセンブリ100の当接面124を形成する。
【0027】
シール本体102は、エナジャイザ104を支持する溝117を含み得る。一実施形態によれば、溝117の少なくとも一部は、シール本体102の少なくとも1つのエナジャイザ当接面126によって画定され得る。溝117の形状は、溝117内に支持されるエナジャイザ104に基づいて選択され得る。
【0028】
例えば、図7に示すように、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126は、湾曲している。少なくとも1つのエナジャイザ当接面126は、1つの一定の曲率半径を有し得る。別の実施形態によれば、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126は、異なる曲率半径又は連続的に変化する曲率半径を有する部分を有し得る。一実施形態によれば、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126の少なくとも一部の曲率半径は、エナジャイザ104の両側の圧力が等しいとき(すなわちエナジャイザ104が付勢されない状態であるとき及び/又はシールアセンブリ100が現在加圧動作を受けないとき)、エナジャイザ104の外面128の曲率半径に対応する(例えば、一致する)。一実施形態によれば、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126の周囲の一部は、エナジャイザ104の周囲の一部と一致する。一実施形態によれば、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126の周囲の一部は、エナジャイザ104の周囲の少なくとも15%に一致する。一実施形態によれば、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126の周囲の一部は、エナジャイザ104の周囲の少なくとも25%に一致する。
【0029】
図8に示すように、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126は、中心軸106に対してそれぞれ非平行である第1の肩部130及び第2の肩部132を含み得る。一実施形態によれば、第1の肩部130及び第2の肩部132は、中心軸106に平行な方向に沿ったシール本体102に対するエナジャイザ104の移動を抑制する。少なくとも1つのエナジャイザ当接面126は、第1の肩部130と第2の肩部132との間に延びるベース面134を含み得る。ベース面134は、中心軸106に平行な部分を含み得る。
【0030】
図7及び8の両方に示されるように、第1の肩部130の少なくとも一部は、中心軸106に対して垂直であり得る。図9に示すように、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126は、V字形ノッチを含み得る。一実施形態によれば、溝117及びエナジャイザ104の断面形状は、不一致であり得る(例えば、溝117は、V字形ノッチを含み得、エナジャイザ104は、円形であり得る)。
【0031】
シール本体102は、横方向距離Lを最小にするように寸法決めされ得、この横方向距離Lは、一実施形態によれば、エナジャイザ104の「背後」の距離に相当する(例えば、エナジャイザ104がシール本体102によって支持され、シールアセンブリ100が取り付けられた圧力容器が加圧動作を受けるとき)。示されるように、エナジャイザ104がシール本体102によって支持されるとき、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126の少なくとも一部は、エナジャイザ104に面する(例えば、直接接触する)ことができる。一実施形態によれば、横方向の距離Lは、シールされる流体の最も遠い到達点(例えば、第1の端部110)からエナジャイザ104まで測定される。一実施形態によれば、横方向距離Lは、シールされる流体の最も遠い到達点(例えば、第1の端部110)から、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126(例えば、第1の肩部130)と当接面124との交点135まで測定される。
【0032】
一実施形態によれば、横方向距離Lは、エナジャイザ104の軸方向長さWの0.400倍~1.7087倍である。換言すると、シールアセンブリ100は、0.400~1.7087の、軸方向長さWに対する横方向距離Lの比(L/W)を含み得る。図示のように、軸方向長さWは、エナジャイザ104が溝117に着座するとき、中心軸106に平行な方向に沿って、エナジャイザ104の最大断面寸法に沿って測定され得る。例えば、(図9に示すような)円形断面形状のエナジャイザ104の軸方向長さWは、エナジャイザ104の直径である。
【0033】
一実施形態によれば、横方向距離Lは、エナジャイザ104の軸方向長さWの0.400倍~0.600倍である。一実施形態によれば、横方向距離Lは、エナジャイザ104の軸方向長さWの0.600倍~1.000倍である。一実施形態によれば、横方向距離Lは、エナジャイザ104の軸方向長さWの1.000倍~1.400倍である。一実施形態によれば、横方向距離Lは、エナジャイザ104の軸方向長さWの1.400倍~1.7087倍である。一実施形態によれば、横方向距離Lは、エナジャイザ104の軸方向長さWの0.400倍~1.000倍である。一実施形態によれば、横方向距離Lは、エナジャイザ104の軸方向長さWの0.400倍~1.400倍である。
【0034】
一実施形態によれば、横方向距離Lは、シールされる流体の最も遠い到達点(例えば、第1の端部110)からエナジャイザ104まで測定される。一実施形態によれば、横方向距離Lは、シールされる流体の最も遠い到達点(例えば、第1の端部110)から、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126(例えば、第1の肩部130)と当接面124との交点まで測定される。
【0035】
一実施形態によれば、シール本体102は、中心軸106から内面118まで垂直に測定される内半径Rを含む。ボア108の断面形状が円である実施形態では、内半径Rは、円の直径の半分である。一実施形態によれば、横方向距離Lは、内半径Rの0.100倍~0.401倍である。換言すると、シールアセンブリ100は、0.100~0.401の、内半径Rに対する横方向距離Lの比(L/R)を含み得る。一実施形態によれば、横方向距離Lは、内半径Rの0.100倍~0.200倍である。一実施形態によれば、横方向距離Lは、内半径Rの0.200倍~0.401倍である。
【0036】
溝117を含み、エナジャイザ104を支持するシール本体102の一部は、ウェブ136と呼ばれ得る。一実施形態によれば、ウェブ136は、適切なボア潤滑を確保するために十分な剛性を有し、破壊的な剪断力を受けないように十分な柔軟性を有する必要がある。シールアセンブリ100の寿命を延ばすウェブ136の所望の剛性は、ウェブの厚さTの寸法設定によって達成され得る。
【0037】
一実施形態によれば、ウェブ厚さTは、中心軸106に垂直な方向に沿って内面118から少なくとも1つのエナジャイザ当接面126まで測定される。示されるように、ウェブ厚さTは、中心軸106に垂直な方向に沿って、内面118と少なくとも1つのエナジャイザ当接面126との間の最小距離であり得る。例えば、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126が(図9に示すように)V字形ノッチを含む実施形態では、ウェブ厚さTは、中心軸106に垂直な方向に沿って内面118からV字形ノッチの最下点まで測定され得る。
【0038】
一実施形態によれば、シール本体102のウェブ厚さTは、0.030インチ~0.0385インチである。一実施形態によれば、ウェブ厚さTは、内半径Rの0.068倍~0.0881倍である。換言すると、シールアセンブリ100は、0.068~0.0881の、内半径Rに対するウェブ厚さTの比(T/R)を含み得る。
【0039】
一実施形態によれば、シール本体102は、エナジャイザ104の半径方向の圧縮に抵抗する一方、エナジャイザ104の適切な低圧シールを確保し、内面118と、ボア108を通して移動する往復動プランジャとの間の[[公称隙間]]をさらに保持するように寸法決めされ得る。
【0040】
示されるように、シール本体102は、少なくとも1つのエナジャイザ当接面126(例えば、中心軸106に最も近い少なくとも1つのエナジャイザ当接面126上の点)から、当接面124に接し、及び中心軸106に垂直な方向に垂直である平面Pまで中心軸106に垂直な方向に沿って測定される溝高さHを含み得る。
【0041】
一実施形態によれば、シールアセンブリ100は、エナジャイザ圧縮量(例えば、半径方向エナジャイザ圧縮量)を含む。エナジャイザ圧縮量は、半径方向高さJに対するエナジャイザ104の半径方向高さJと溝高さHとの間の差の比((J-H)/J)であり得る。エナジャイザ104の半径方向高さJは、中心軸106に垂直な方向に沿って測定され得る。半径方向高さJは、軸方向長さWと等しい場合がある(例えば、エナジャイザ104の断面形状が円形又は高さと長さとが等しい別の形状である場合)。一実施形態によれば、エナジャイザ圧縮比は、0.050~0.155である。
【0042】
一実施形態によれば、エナジャイザ圧縮量は、内半径Rに対するエナジャイザ104の半径方向高さJと溝高さHとの間の差の比((J-H)/R)であり得る。一実施形態によれば、エナジャイザ圧縮比は、0.015~0.3486である。
【0043】
図10を参照すると、高圧ポンプ150(以下では「ポンプ」という)は、それを通して延びるボア154を有する圧力容器152を含む。プランジャ156がボア154内に延び、圧力容器152内で往復運動して、圧力容器152内の流体を加圧する。プランジャ156は、例えば、油圧作動ピストン又は機械的アクチュエータによって駆動され得る。
【0044】
シールアセンブリ100は、プランジャ156と、ボア154を少なくとも部分的に画定する圧力容器152の内壁160との間の隙間158をシールして、圧力容器152から流体が漏れることを阻止し得る。図示されるように、シールアセンブリ100は、可動部材(例えば、往復動プランジャ156)と内壁160との間の動的シールとして機能し得る。さらに又は代替的に、シールアセンブリ100(例えば、第2のシールアセンブリ100)は、静止部材(例えば、逆止弁本体)と内壁160との間の隙間158の一部をシールする静的シールとして機能し得る。ポンプ150は、隙間158の容積を減少させる(例えば、第1及び第2のシールアセンブリ100間の)内壁160に隣接するスリーブ(図示せず)を含み得る。
【0045】
シール本体102は、圧力容器152が加圧されたときに隙間158から押し出されることなく隙間158を満たす、超高分子量ポリエチレンなどの弾力性のある材料を含み得る。したがって、シール本体102は、低圧で比較的硬くなり得る。エナジャイザ104は、圧力容器152内の圧力が比較的低いとき、例えばプランジャ156のパワーストロークの開始時、隙間158をシールするために、低圧においてシール本体102よりも柔軟であり得る。
【0046】
シールアセンブリ100は、シール本体102に係合し、シール本体102を圧力容器152の面163から離間させる取り外し可能なシールシート162をさらに含み得る。シールシート162は、プランジャ156に向かうか又はプランジャ156から離れる方向への変形に抵抗するように半径方向に比較的硬くてもよいか、又はシールシート162は、シールシート162が軸方向に圧縮されるにつれて、シールシート162の少なくとも一部がプランジャ156に向かって撓み、プランジャ156と内壁160との間に追加のシールを提供することを可能にするように半径方向に十分に柔軟であり得る。
【0047】
上述したように、シールアセンブリ100は、加圧動作中にエナジャイザ104の背後に入り込む流体の体積を最小化するように寸法決めされ得る。図示された実施形態に示されるように、エナジャイザ104の「背後」の容積は、隙間164によって表される。隣接する構成要素間の間隙/間隔が、図の明瞭さ及び構成要素の識別の容易さを向上させるために図面で拡大されていることは、当業者に理解されるであろう。
【0048】
流体は、通常、加圧動作中(例えば、プランジャのパワーストローク中)にエナジャイザの背後に入り込み、その結果、エナジャイザの背後に入り込んだあらゆる流体は、高圧になる。パワーストロークが完了すると、圧力チャンバの主容積(すなわちエナジャイザの前方)内の圧力が低下する。主容積内の圧力が低下すると、閉じ込められた流体が逃げて(例えば、エナジャイザにわたって「噴出」して)主容積に再び入るまで、エナジャイザの前側及び後側で圧力の不均衡が形成される。この噴出は、エナジャイザを損傷させ、シールアセンブリの寿命に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0049】
本明細書に記載されるシールアセンブリ100の実施形態は、エナジャイザ104の背後に入り込んで隙間164に入る流体の体積を制限し、したがってそのような流体が圧力容器152の主容積に再び入るときに引き起こされる潜在的な損傷を制限する。
【0050】
一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を本明細書及び特許請求の範囲に開示される特定の実装形態及び実施形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲と共に、すべての可能な実装形態及び実施形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】