(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-14
(54)【発明の名称】圧延スタンドの少なくとも1つの側方ガイド条片を整列する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B21B 39/14 20060101AFI20240507BHJP
B21C 51/00 20060101ALI20240507BHJP
B21B 38/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
B21B39/14 D
B21C51/00 R
B21B38/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023566788
(86)(22)【出願日】2022-03-21
(85)【翻訳文提出日】2023-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2022057292
(87)【国際公開番号】W WO2022233494
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】102021204580.4
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390035426
【氏名又は名称】エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ザウペ・ミヒャエル
(57)【要約】
本発明は、圧延スタンド(40)を通る特に圧延されるべき圧延材用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片(20-1から20-4)を整列する方法及び装置に関する。これについて、本発明によれば、最初に搬送路の中央軸線を規定し、次に側方ガイド条片の全てのアクチュエータ(A1からA8)がそれぞれの最小の伸長位置を占めることが提案される。次いで、中央軸線に対する、側方ガイド条片ごとの少なくとも2つの測定点のそれぞれ直角の距離(a1からA8)を特定し、次に、直角の距離の最小値から、側方ガイド条片を制御するための個々の全てのアクチュエータについて個別の較正ストロークが決定される。最後に、全てのアクチュエータは、アクチュエータの個別の伸長位置が、最小の伸長位置を起点としてそれぞれアクチュエータについて演算された較正ストロークの分だけ変化させられることによって較正される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧延スタンド(4)を通る製品、特に圧延されるべき圧延材用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片(20-1から20-4)を整列する方法であって、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)は、外側で少なくとも2つの作用点で前記側方ガイド条片に枢支されている少なくとも2つのアクチュエータ(A1からA8)を用いて、搬送路に対して横向きに搬送路内へ及び搬送路外へ移動可能である、方法において、
以下の
搬送路の中央軸線を規定する、ステップと、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)の全てのアクチュエータ(A1からA8)がそれぞれの最小の伸長位置を占めるようにし、これにより、前記側方ガイド条片は、搬送路の中央軸線から最大の距離を有する、ステップと、
前記アクチュエータがそれぞれの最小の伸長位置を占めると、中央軸線に対する、前記側方ガイド条片(20-1から20-4)ごとにi≧2を有する少なくとも2つの測定点iの直角の距離を特定し、その際、測定点は、それぞれ前記側方ガイド条片における前記アクチュエータ(A1からA8)の枢支点を表す、ステップと、
特定された直角の距離の最小値aminを特定する、ステップと、
i≧2を有する個数iの各前記アクチュエータについて個別の較正ストロークΔiを演算し、ここでΔi=ai-aminが成立する、ステップと、
前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの最小の伸長位置を起点として、前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの個別の較正ストロークΔiの分だけ較正された伸長位置へ前記アクチュエータ(A1からA8)の伸長位置を変化させることによって、前記アクチュエータ(A1からA8)を較正する、ステップと、
を有する、方法。
【請求項2】
少なくとも2つの前記アクチュエータ(A1からA8)は、搬送路又は前記側方ガイド条片の長手方向にオフセットして、前記側方ガイド条片(20-1から20-4)に枢支式に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
搬送路の中央軸線を規定するステップは、以下の
第1の基準点(X)と第2の基準点(Y)とを設定し、その際、前記第1の基準点(X)と前記第2の基準点(Y)との両方は、中央軸線を規定するために中央軸線上に位置しなければならない、部分ステップと、
好ましくは、両方の前記基準点(X、Y)によって規定される搬送路の中央軸線に沿った基準軸線としてレーザビームを位置合わせする、部分ステップと、
を有する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンドの上流側の進入路を意味し、
好ましくは両方の前記基準点(X、Y)が、前記圧延スタンド(40)の上流側に位置し、
前記第1の基準点(X)は、前記第2の基準点(Y)よりも前記圧延スタンドから離れている
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、
搬送路とは、進入路と前記圧延スタンドのロールニップを通る圧延材(40)の通路とを意味し、
圧延材(40)の搬送方向に見て、好ましくは前記第1の基準点(X)が、前記進入路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)が、前記圧延スタンドの下流側に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンド(40)のロールニップを通る通路と前記圧延スタンド(40)からの退出路とを意味し、
圧延材の搬送方向に見て、好ましくは、前記第1の基準点(X)は、前記圧延スタンド(4)の上流側に位置し、前記第2の基準点(Y)は、前記圧延スタンドの下流側に、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片(20-4)の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンド(40)からの退出路を意味し、
好ましくは、両方の前記基準点(X、Y)は、前記圧延スタンド(40)の下流側に位置し、前記第1の基準点(X)は、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)は、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路には、前記圧延スタンド(40)の上流側の進入路と、前記ガイドスタンドを通る通路と、前記圧延スタンド(40)からの退出路とが共に含まれ、
圧延材の搬送方向に見て、前記第1の基準点(X)は、前記圧延スタンドの上流側に、好ましくは前記進入路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)は、前記圧延スタンド(40)の下流側に、好ましくは前記退出路側方ガイド条片(20-4)の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
較正された伸長位置への少なくとも1つの前記アクチュエータの伸長位置の変化は、前記アクチュエータの個別の較正ストロークの分だけ前記アクチュエータが伸長することによって、又は調整板若しくはスペーサによって前記アクチュエータを較正ストロークΔiに応じて延長することによって、又はこれら両方の措置を適切な割合で組み合わせることによって、実現できることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
圧延スタンド(40)を通る製品、特に圧延されるべき圧延材用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片(20-1、20-2、20-3、20-4)を整列する装置(100)であって、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)ごとに少なくとも2つのアクチュエータ(A1からA8)が設けられていて、前記アクチュエータ(A1からA8)のうちのそれぞれ1つは、前記側方ガイド条片(20-1から20-4)が搬送路(T)に対して横向きに搬送路(T)内へ及び搬送路(T)外へ所定の位置を占めるように、前記側方ガイド条片の、圧延材料の搬送方向(T)に見て上流側及び下流側の領域で枢支されている、アクチュエータ(A1からA8)と、
割り当てられた前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの現在の位置を取得するための、好ましくは前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれに割り当てられた位置センサ(S1からS8)と、
前記アクチュエータ(A1からA8)を制御する制御装置(120)と、
を備える、装置(100)において、
前記制御装置(120)は、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されていて、特にプログラミングされていることを特徴とする、装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧延スタンドを通る製品、特に圧延されるべき圧延材用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片を整列する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような方法及び装置は、原則として従来技術において公知である。そこで、欧州特許第3365120号明細書は、鋳造ストランドを製造又は加工する鋳造設備又は圧延設備を開示する。この設備は、鋳造ストランド用の搬送路を有し、この場合、搬送路の縁に、鋳造ストランドをガイドする側方ガイドが設けられている。側方ガイドは、アクチュエータを用いて、搬送路のラインに対して横向きに搬送路内へ及び搬送路外へ移動する。この欧州特許文献は、側方ガイドの特定の部分領域における摩耗の強さを特定できるように、レーザ光を用いてそのような側方ガイドを測定する方法をさらに開示する。そこで述べる測定システムは、使用前に鋳造設備又は圧延設備に組み付けられて、そこで較正される。本明細書の関連において、較正とは、主に対応付けられた調整要素を用いた、光源、受信装置及び場合によっては反射装置の微調整又は微細な位置合わせを意味し、その結果、これらは最適に相互に整列されていて、相互作用できる。
【0003】
背景技術には、中国実用新案第203370832号明細書も含まれ、そこには、特にスラブ用の搬送路の縁において側方ガイド条片を平行に整列するための、スライドゲージの構造形態が主に記載されている。側方ガイド条片の相互に平行なかつ搬送路の所定の中央線に対して平行な整列の他に、スライドゲージは、対向する側方ガイド条片の、中央線に対するそれぞれの距離が、相互に5mm以上異ならないことも保証する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第3365120号明細書
【特許文献2】中国実用新案第203370832号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の基礎をなす課題は、圧延スタンドを通る製品、特に圧延されるべき圧延材用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片を整列する代替的な方法及び代替的な装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、方法については、請求項1において請求される方法によって解決される。
【0007】
請求される方法によって、少なくとも1つの側方ガイド条片が、搬送路の中央軸線に対して平行に整列される。搬送路に沿った少なくとも1つの側方ガイド条片の請求された較正によって、有利には、搬送されるべき製品の一様で均一の動作が保証される、すなわち特に製品における湾曲が阻止される。本発明に従って較正された駆動側の側方ガイド条片と操作側の側方ガイド条片とは、本発明に係る方法によって、有利には相互に平行でかつ相互に整合するように調整され、側方ガイド条片の開放寸法は、共通の方法経過で較正される。
【0008】
搬送路の中央軸線を起点として側方ガイド条片におけるアクチュエータの作用点を表す測定点への請求される直角の距離測定は、レーザを用いて機械式に又は視覚的に行ってよい。
【0009】
「作用点を表す」という用語は、ここでは「直ぐ近く」を意味し、理想的には枢支式の作用点の中央を意味する。その意味には、アクチュエータの作用点に対して最短距離を置いて側方ガイド条片の内側にある測定点も含まれる。測定点の位置は、好ましくは、全ての作用点に関して同一に選択されている。
【0010】
変数iは、動作変動値を示し、これは、同様に位置センサの数やアクチュエータの数などの測定点の数を示す。このことは、本発明によれば、各アクチュエータに必ず位置センサ及び測定点を割り当てる必要があるので実現可能及び合理的であり、そうでないと、方法は、それぞれのアクチュエータを用いて実行できない。
【0011】
要求される較正方法及び側方ガイド条片の開放寸法の較正は、特に圧延スタンドを最初に組み立てる及び運転開始するとき、また例えば保守目的で停止した後及び設備の幾つかの構成要素を交換した後で、後で必要な再整列及び較正のときでも極めて有用である。ちょうどモダナイゼーションに際して、本発明による較正方法によって、既存の古い設備構成要素及び古い基礎に基づく寸法差による側方ガイド条片の位置エラーを、本発明による較正方法に関連してそれぞれ独立して調整可能な条片を用いる構成によって修正できる。
【0012】
好ましくは、第1の実施例によれば、側方ガイド条片の各々は、搬送路の長手方向にオフセットして側方ガイド条片に枢支式に配置された少なくとも2つのアクチュエータによって制御される。アクチュエータは、有利には、側方ガイド条片の、それぞれ搬送路の中央とは反対の側の(外)側に枢支されている。側方ガイド条片の内側は、製品の支障のないスライドを確保するために、可能な限り滑らかに保持されるべきである。アクチュエータは、本発明によれば、割り当てられた位置センサ、すなわち距離センサ、好ましくはいわゆるテンポソニックによって、個別に位置制御可能である。
【0013】
本発明に係る方法の別の一実施例によれば、搬送路の中央軸線を規定するステップは、以下の部分ステップで行われる。
【0014】
最初に、中央軸線を規定するために両方とも中央軸線上に位置しなければならない第1の基準点x及び第2の基準点yが設定される。好ましくは、さらに、レーザビームが、基準軸線としての、搬送路の、基準点x及び基準点yによって規定される中央軸線に沿って位置合わせされる。
【0015】
本発明に係る方法のさらなる実施例は、実現可能な様々な搬送路に関する。ゆえに、搬送路とは、圧延スタンドの上流側の進入路、又は進入路及び圧延スタンドのロールニップを通る圧延材の通路、又は圧延スタンドのロールニップを通る通路及び圧延スタンドからの退出路、又は圧延スタンドからの退出路、又は圧延スタンドの上流側の進入路及び圧延スタンドを通る通路及び圧延スタンドからの退出路を意味する。搬送路のこれらの全ての形態について、側方ガイド条片は、それぞれ異なって配置されてよい。しかも、これらの全ての形態について、本発明による方法は、側方ガイド条片又はアクチュエータを較正する確実な選択肢を提供する。
【0016】
本発明の課題は、最後に、請求項10による装置に関して解決される。この解決手段の利点は、請求される方法に関して前述した利点に相応する。
【0017】
明細書には、2つの図面が添付されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を、以下、前掲の図面を参照して、実施例の形で詳説する。
【0020】
図1は、圧延スタンド40を通る特に圧延材用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片20-1から20-4を整列する、本発明に係る装置100を示す。圧延スタンド40は、
図1において、その中央線、すなわちそのロールの長手方向で抽象化されている。この中央線は、圧延材の搬送方向Tに対して横向きに延在する。搬送方向は、
図1において左から右へ矢印によっても示されている。
【0021】
個々の全ての側方ガイド条片20-1から20-4は、少なくとも2つのアクチュエータA1からA8によってそれぞれ枢支式に制御される。これらのアクチュエータを用いて、側方ガイド条片は、搬送方向に対するその角度を調整可能であり又は位置合わせ可能であるとともに、搬送方向に対して横向きに、すなわち搬送路内へ又は搬送路外へスライド可能である。各アクチュエータA1からA8には、位置センサS1からS8がそれぞれ割り当てられていて、これにより、割り当てられたアクチュエータの現在の位置がそれぞれ取得される。個々のアクチュエータは、制御装置120によって制御される。制御装置120は、本発明によれば、本発明に係る方法を実行するようにプログラミングされている。センサS1からS8は、それぞれ取得したアクチュエータの位置を、制御装置に通知する。本発明に係る装置100は、アクチュエータと位置センサと制御装置とを備える。側方ガイド条片20-1から20-4及び圧延スタンド40は、本発明に係る装置の対象ではない。
【0022】
図2による本発明に係る方法は、側方ガイド条片を整列するため又は側方ガイド条片を制御するアクチュエータを較正するために用いられる。
図2において、「シリンダ」という用語は、「アクチュエータ」についての実施例を表している。以下のステップが設けられている。図示されていない形態では、調整板によって較正を行ってもよい。
【0023】
最初に製品のための真っ直ぐな搬送路及び搬送路の中央軸線が規定される。そのために、両方が搬送路の中央軸線上に位置しなければならない第1の基準点X及び第2の基準点Yが設定される。この場合、中央軸線自体は、好ましくはレーザビームを位置合わせすることによって、基準軸線として、両方の基準点X及びYによって規定される路の中央軸線に沿って規定される(
図2の方法ステップ1から3参照)。第1の基準点Xは、好ましくは側方ガイドの始端の領域で設定される一方、第2の基準点Yは、好ましくは側方ガイドYの終端において設定され、これにより、両方の基準点X、Yは、相互に可能な限り大きな距離を有する。この距離が大きいほど、より正確に搬送路を規定できる。
【0024】
これに続いて、方法のステップ4では、全ての側方ガイド条片20-1から20-4が最大の開放寸法に、すなわちそのアクチュエータA1からA8がそれぞれ個別の最小の伸長位置を占めることが想定されている。この最小の伸長位置では、側方ガイド条片は、それぞれ搬送路の中央軸線から最大の距離にある。
図2による方法のステップ3は、あらゆる場合にステップ1及び2の後ではじめて行ってよく、その一方で、ステップ4は、ステップ1、2又は3の前の任意の時点で又はこれらのステップの実行中に行ってもよい。そもそも典型的には全てのアクチュエータが搬送路の中央軸線に対して正確に同一の距離を置いて事前に組み付けられているわけではいので、及び/又は全てのアクチュエータ自体の位置決め又は個別の最小の伸長位置が不正確であるので、本発明に係る方法が必要となる。
【0025】
全ての側方ガイド条片20-1から20-4が、それらの最小の伸長位置を占めた後で、方法ステップ5によれば、搬送路の中央軸線に対する、側方ガイド条片20-1から20-4ごとにi≧2を有する少なくとも2つの測定点iのそれぞれ直角の距離aiが特定される。その際、測定点は、側方ガイド条片におけるアクチュエータA1からA8の枢支点をそれぞれ表す。理想的には、測定点は、枢支点の中心に位置するが、実際には、測定点は、好ましくはそれぞれ付属の枢支点に対して最小の距離をそれぞれ置いて、各々の側方ガイド条片の内側に選択されてもよい。しかし、一様な測定結果の理由から、全ての側方ガイド条片における測定点が常に同じ形で設定されると合理的である。
【0026】
個別の個々の直角の距離を特定した後で、方法ステップ6で、好ましくは全てのアクチュエータ及び側方ガイド条片にわたって平均化して、それらの距離の最小値の演算又は特定が行われる。方法ステップ7によれば、次いで、各アクチュエータについて個別の較正ストローク又はオフセット値の特定が、式
Δi=ai-amin (1)
に従って行われる。
【0027】
方法の最後に、方法ステップ8に従って、アクチュエータA1からA8のそれぞれの最小の伸長位置を起点として、アクチュエータA1からA8のそれぞれの個別の較正ストロークΔiの分だけ、較正された伸長位置へ、アクチュエータA1からA8のそれぞれの個別の伸長位置が変化することによって、アクチュエータA1からA8の較正が行われる。この変化は、本発明によれば、アクチュエータの個別の較正ストロークの分だけアクチュエータが伸長することによって、又は調整板、すなわちスペーサによって較正ストロークΔiに応じてアクチュエータが延長することによって、又は両方の措置の適切な割合の組合せによって実現されてよい。
【0028】
結果として、このような措置は、最終的に特に全てのアクチュエータの較正された伸長位置で、搬送路の中央軸線に対する個々の全ての側方ガイド条片の平行な整列及び均一な相互間隔をもたらす。
【0029】
有利には、この方法は、様々な搬送路に、すなわち圧延スタンドに関する側方ガイド条片の様々な構成に適用可能である。以下、いくつかの例を示す。
【0030】
その際、圧延スタンドの進入路側の側方ガイド条片は、進入路側方ガイド条片と称され、圧延スタンドの退出路側の側方ガイド条片は、退出路側方ガイド条片と称される。
【0031】
第1の例
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片20-2が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で圧延スタンド40の上流側で進入路に沿って設けられている。搬送路とは、圧延スタンドの上流側の進入路を意味する。好ましくは、両方の基準点X、Yは、圧延スタンド40の上流側に位置する。第1の基準点Xは、第2の基準点Yよりも圧延スタンドから離れている。
【0032】
第2の例
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片20-2が、搬送方向Tに見て、少なくとも片側で圧延スタンド40の上流側で進入路に沿って設けられている。搬送路とは、圧延スタンドの進入路と圧延スタンドのロールニップを通る圧延材40の通路とを意味する。好ましくは、第1の基準点Xは、1つ又は複数の進入路側方ガイド条片の始端に位置し、第2の基準点Yは、圧延スタンドの下流側に位置する。
【0033】
第3の例
少なくとも1つの退出路側方ガイド条片20-4が、搬送方向Tに見て、少なくとも片側で圧延スタンド40の下流側で退出路に沿って設けられている。搬送路とは、圧延スタンド40のロールニップを通る通路と圧延スタンド40からの退出路とを意味する。好ましくは、第1の基準点Xは、圧延スタンド40の上流側に位置し、第2の基準点は、圧延スタンドの下流側に、好ましくは少なくとも1つの退出路側方ガイド条片20-4の終端に位置する。
【0034】
第4の例
少なくとも1つの退出路側方ガイド条片20-4が、搬送方向Tに見て、少なくとも片側で圧延スタンド40の下流側で退出路に沿って設けられている。搬送路とは、圧延スタンド40からの退出路を意味する。好ましくは、両方の基準点X、Yは、圧延スタンド40の下流側に位置し、この場合、第1の基準点Xは、好ましくは少なくとも1つの退出路側方ガイド条片の始端に設けられていて、第2の基準点は、好ましくは少なくとも1つの退出路側方ガイド条片の終端に設けられている。
【0035】
第5の例
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片20-2が、搬送方向Tに見て、少なくとも片側で圧延スタンド40の上流側で進入路に沿って設けられていて、少なくとも1つの退出路側方ガイド条片20-4が、搬送方向Tに見て、少なくとも片側で圧延スタンド40の下流側で退出路に沿って配置されている。搬送路とは、圧延スタンド40の上流側の進入路と、圧延スタンドを通る通路と、圧延スタンドからの退出路とを意味する。第1の基準点は、圧延スタンドの上流側に、好ましくは進入路側方ガイド条片の始端に位置し、第2の基準点Yは、圧延スタンド40の下流側に、好ましくは退出路側方ガイド条片20-4の終端に位置する。
【0036】
アクチュエータは、好ましくは制御可能な液圧シリンダである。
【符号の説明】
【0037】
20-1から20-4 側方ガイド条片
40 圧延スタンド
100 装置
120 制御装置
A1からA8 アクチュエータ
S1からS8 位置センサ
T 搬送方向、搬送路
X 第1の基準点
Y 第2の基準点
【手続補正書】
【提出日】2022-09-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧延スタンド(4)を通る製品、特に圧延されるべき圧延材用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片(20-1から20-4)を整列する方法であって、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)は、外側で少なくとも2つの作用点で前記側方ガイド条片に枢支されている少なくとも2つのアクチュエータ(A1からA8)を用いて、搬送路に対して横向きに搬送路内へ及び搬送路外へ移動可能である、方法において、
以下の
搬送路の中央軸線を規定する、ステップと、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)の全てのアクチュエータ(A1からA8)がそれぞれの最小の伸長位置を占めるようにし、これにより、前記側方ガイド条片は、搬送路の中央軸線から最大の距離を有する、ステップと、
前記アクチュエータがそれぞれの最小の伸長位置を占めると、中央軸線に対する、前記側方ガイド条片(20-1から20-4)ごとにi≧2を有する少なくとも2つの測定点iの直角の距離を特定し、その際、測定点は、それぞれ前記側方ガイド条片における前記アクチュエータ(A1からA8)の枢支点を表す、ステップと、
特定された直角の距離の最小値aminを特定する、ステップと、
i≧2を有する個数iの各前記アクチュエータについて個別の較正ストロークΔiを演算し、ここでΔi=ai-aminが成立する、ステップと、
前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの最小の伸長位置を起点として、前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの個別の較正ストロークΔiの分だけ較正された伸長位置へ前記アクチュエータ(A1からA8)の伸長位置を変化させることによって、前記アクチュエータ(A1からA8)を較正する、ステップと、
を有する、方法。
【請求項2】
少なくとも2つの前記アクチュエータ(A1からA8)は、搬送路又は前記側方ガイド条片の長手方向にオフセットして、前記側方ガイド条片(20-1から20-4)に枢支式に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
搬送路の中央軸線を規定するステップは、以下の
第1の基準点(X)と第2の基準点(Y)とを設定し、その際、前記第1の基準点(X)と前記第2の基準点(Y)との両方は、中央軸線を規定するために中央軸線上に位置しなければならない、部分ステップと、
好ましくは、両方の前記基準点(X、Y)によって規定される搬送路の中央軸線に沿った基準軸線としてレーザビームを位置合わせする、部分ステップと、
を有する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンドの上流側の進入路を意味し、
好ましくは両方の前記基準点(X、Y)が、前記圧延スタンド(40)の上流側に位置し、
前記第1の基準点(X)は、前記第2の基準点(Y)よりも前記圧延スタンドから離れている
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、
搬送路とは、進入路と前記圧延スタンドのロールニップを通る圧延材(40)
の形態の製品の通路とを意味し、
圧延材(40)
の形態の製品の搬送方向に見て、好ましくは前記第1の基準点(X)が、前記進入路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)が、前記圧延スタンドの下流側に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンド(40)のロールニップを通る通路と前記圧延スタンド(40)からの退出路とを意味し、
圧延材
の形態の製品の搬送方向に見て、好ましくは、前記第1の基準点(X)は、前記圧延スタンド(4)の上流側に位置し、前記第2の基準点(Y)は、前記圧延スタンドの下流側に、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片(20-4)の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンド(40)からの退出路を意味し、
好ましくは、両方の前記基準点(X、Y)は、前記圧延スタンド(40)の下流側に位置し、前記第1の基準点(X)は、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)は、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路には、前記圧延スタンド(40)の上流側の進入路と、前記ガイドスタンドを通る通路と、前記圧延スタンド(40)からの退出路とが共に含まれ、
圧延材
の形態の製品の搬送方向に見て、前記第1の基準点(X)は、前記圧延スタンドの上流側に、好ましくは前記進入路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)は、前記圧延スタンド(40)の下流側に、好ましくは前記退出路側方ガイド条片(20-4)の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
較正された伸長位置への少なくとも1つの前記アクチュエータの伸長位置の変化は、前記アクチュエータの個別の較正ストロークの分だけ前記アクチュエータが伸長することによって、又は調整板若しくはスペーサによって前記アクチュエータを較正ストロークΔiに応じて延長することによって、又はこれら両方の措置を適切な割合で組み合わせることによって、実現できることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
製品用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片(20-1、20-2、20-3、20-4)を整列する装置(100)であって、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)を搬送路(T)に対して横向きに搬送路(T)内へ及び搬送路(T)外へ所定の位置へ移動させるアクチュエータ(A1からA8)と、
前記アクチュエータ(A1からA8)を制御する制御装置(120)と、
を備える、装置(100)において、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)ごとに少なくとも2つのアクチュエータ(A1からA8)が設けられていて、前記アクチュエータ(A1からA8)のうちのそれぞれ1つが、製品の搬送方向(T)に見て前記側方ガイド条片の上流側の領域及び下流側の領域で枢支されていて、
前記制御装置(120)は、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行する際に、
-前記側方ガイド条片(20-1から20-4)ごとに全ての前記アクチュエータ(A1からA8)がそれぞれの最小の伸長位置を占めるようにし、これにより、前記側方ガイド条片は、搬送路の中央軸線から最大に離れているように、及び
-前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの最小の伸長位置を起点として、前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの個別の較正ストロークΔiの分だけ較正された伸長位置に前記アクチュエータ(A1からA8)の伸長位置を変化させることによって、前記アクチュエータ(A1からA8)を較正するように、
プログラミングされていることを特徴とする、装置(100)。
【請求項11】
割り当てられた前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの現在の位置を取得するために、好ましくは前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれに位置センサ(S1からS8)が割り当てられていることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧延スタンド(4)を通る製品、特に圧延されるべき圧延材用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片(20-1から20-4)を整列する方法であって、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)は、外側で少なくとも2つの作用点で前記側方ガイド条片に枢支されている少なくとも2つのアクチュエータ(A1からA8)を用いて、搬送路に対して横向きに搬送路内へ及び搬送路外へ移動可能である、方法において、
以下の
搬送路の中央軸線を規定する、ステップと、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)の全てのアクチュエータ(A1からA8)がそれぞれの最小の伸長位置を占めるようにし、これにより、前記側方ガイド条片は、搬送路の中央軸線から最大の距離を有する、ステップと、
前記アクチュエータがそれぞれの最小の伸長位置を占めると、中央軸線に対する、前記側方ガイド条片(20-1から20-4)ごとにi≧2を有する少なくとも2つの測定点iの直角の距離を特定し、その際、測定点は、それぞれ前記側方ガイド条片における前記アクチュエータ(A1からA8)の枢支点を表す、ステップと、
特定された直角の距離の最小値aminを特定する、ステップと、
i≧2を有する個数iの各前記アクチュエータについて個別の較正ストロークΔiを演算し、ここでΔi=ai-aminが成立する、ステップと、
前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの最小の伸長位置を起点として、前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの個別の較正ストロークΔiの分だけ較正された伸長位置へ前記アクチュエータ(A1からA8)の伸長位置を変化させることによって、前記アクチュエータ(A1からA8)を較正する、ステップと、
を有する、方法。
【請求項2】
少なくとも2つの前記アクチュエータ(A1からA8)は、搬送路又は前記側方ガイド条片の長手方向にオフセットして、前記側方ガイド条片(20-1から20-4)に枢支式に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
搬送路の中央軸線を規定するステップは、以下の
第1の基準点(X)と第2の基準点(Y)とを設定し、その際、前記第1の基準点(X)と前記第2の基準点(Y)との両方は、中央軸線を規定するために中央軸線上に位置しなければならない、部分ステップと、
好ましくは、両方の前記基準点(X、Y)によって規定される搬送路の中央軸線に沿った基準軸線としてレーザビームを位置合わせする、部分ステップと、
を有する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンドの上流側の進入路を意味し、
好ましくは両方の前記基準点(X、Y)が、前記圧延スタンド(40)の上流側に位置し、
前記第1の基準点(X)は、前記第2の基準点(Y)よりも前記圧延スタンドから離れている
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、
搬送路とは、進入路と前記圧延スタンドのロールニップを通る圧延材(40)の形態の製品の通路とを意味し、
圧延材(40)の形態の製品の搬送方向に見て、好ましくは前記第1の基準点(X)が、前記進入路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)が、前記圧延スタンドの下流側に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンド(40)のロールニップを通る通路と前記圧延スタンド(40)からの退出路とを意味し、
圧延材の形態の製品の搬送方向に見て、好ましくは、前記第1の基準点(X)は、前記圧延スタンド(4)の上流側に位置し、前記第2の基準点(Y)は、前記圧延スタンドの下流側に、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片(20-4)の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路とは、前記圧延スタンド(40)からの退出路を意味し、
好ましくは、両方の前記基準点(X、Y)は、前記圧延スタンド(40)の下流側に位置し、前記第1の基準点(X)は、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)は、好ましくは少なくとも1つの前記退出路側方ガイド条片の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの進入路側方ガイド条片(20-2)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の上流側で進入路に沿って設けられていて、少なくとも1つの退出路側方ガイド条片(20-4)が、搬送方向(T)に見て、少なくとも片側で前記圧延スタンド(40)の下流側で退出路に沿って設けられていて、
搬送路には、前記圧延スタンド(40)の上流側の進入路と、前記ガイドスタンドを通る通路と、前記圧延スタンド(40)からの退出路とが共に含まれ、
圧延材の形態の製品の搬送方向に見て、前記第1の基準点(X)は、前記圧延スタンドの上流側に、好ましくは前記進入路側方ガイド条片の始端に位置し、前記第2の基準点(Y)は、前記圧延スタンド(40)の下流側に、好ましくは前記退出路側方ガイド条片(20-4)の終端に位置する
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
較正された伸長位置への少なくとも1つの前記アクチュエータの伸長位置の変化は、前記アクチュエータの個別の較正ストロークの分だけ前記アクチュエータが伸長することによって、又は調整板若しくはスペーサによって前記アクチュエータを較正ストロークΔiに応じて延長することによって、又はこれら両方の措置を適切な割合で組み合わせることによって、実現できることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
製品用の搬送路を側方で画定する少なくとも1つの側方ガイド条片(20-1、20-2、20-3、20-4)を整列する装置(100)であって、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)を搬送路(T)に対して横向きに搬送路(T)内へ及び搬送路(T)外へ所定の位置へ移動させるアクチュエータ(A1からA8)と、
前記アクチュエータ(A1からA8)を制御する制御装置(120)と、
を備える、装置(100)において、
前記側方ガイド条片(20-1から20-4)ごとに少なくとも2つのアクチュエータ(A1からA8)が設けられていて、前記アクチュエータ(A1からA8)のうちのそれぞれ1つが、製品の搬送方向(T)に見て前記側方ガイド条片の上流側の領域及び下流側の領域で枢支されていて、
前記制御装置(120)は、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行する際に、
-前記側方ガイド条片(20-1から20-4)ごとに全ての前記アクチュエータ(A1からA8)がそれぞれの最小の伸長位置を占めるようにし、これにより、前記側方ガイド条片は、搬送路の中央軸線から最大に離れているように
、
-前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの最小の伸長位置を起点として、前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの個別の較正ストロークΔiの分だけ較正された伸長位置に前記アクチュエータ(A1からA8)の伸長位置を変化させることによって、前記アクチュエータ(A1からA8)を較正するように、
及び
-前記アクチュエータ(A1からA8)の較正を、特定された直角の距離aiと、前記直角の距離に基づき特定された最小値aminと、各前記アクチュエータについて特定されたそれぞれの較正ストロークΔiとに基づいて実行するように
プログラミングされていることを特徴とする、装置(100)。
【請求項11】
割り当てられた前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれの現在の位置を取得するために、好ましくは前記アクチュエータ(A1からA8)のそれぞれに位置センサ(S1からS8)が割り当てられていることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【国際調査報告】