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特表2024-519489超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置
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  • 特表-超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-14
(54)【発明の名称】超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 7/02 20060101AFI20240507BHJP
【FI】
A61N7/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023567947
(86)(22)【出願日】2022-04-27
(85)【翻訳文提出日】2023-11-02
(86)【国際出願番号】 KR2022006020
(87)【国際公開番号】W WO2022240022
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0061981
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520331970
【氏名又は名称】ジェイシス メディカル インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】307, 308, 401, 808, 1015, DAERYUNG TECHNO TOWN 8TH, 96, GAMASAN-RO, GEUMCHEON-GU, SEOUL 08501, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】キム,ギュンテ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウォン・ジュ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ドン・ホワン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ33
4C160KL03
4C160MM32
4C160NN01
(57)【要約】
本発明は、ハンドピースと、前記ハンドピースに着脱可能なカートリッジハウジングと、前記カートリッジハウジングに設けられ、超音波が発生するトランスデューサを含む超音波発生ユニットと、軸線方向及び前記超音波発生ユニットの上下方向に移動可能に設けられる移動軸と、前記カートリッジハウジングに設けられ、前記超音波発生ユニットが前記上下方向及び前記移動軸の軸線方向に移動可能に案内するガイド部とを含み、前記ガイド部は、前記超音波発生ユニットを貫通するガイド軸を含むことを特徴とする超音波集束の深さ調節が可能な超音波発生装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドピースと、
前記ハンドピースに着脱可能なカートリッジハウジングと、
前記カートリッジハウジングに設けられ、超音波が発生するトランスデューサを含む超音波発生ユニットと、
軸線方向及び前記トランスデューサの上下方向に移動可能に設けられる移動軸と、
前記カートリッジハウジングに設けられ、前記超音波発生ユニットが前記上下方向及び前記移動軸の軸線方向に移動可能に案内するガイド部と、を含み、
前記ガイド部は、
前記超音波発生ユニットを貫通するガイド軸を含むことを特徴とする超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項2】
前記ガイド部は、
前記超音波発生ユニットに設けられる少なくとも1つ以上の弾性部材を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項3】
前記弾性部材は、
前記ガイド軸を挟んで対向配置され、前記ガイド軸を弾性支持することを特徴とする請求項2に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項4】
前記超音波発生ユニットは、前記移動軸が分離可能に結合されるマウンタを含み、
前記移動軸と前記マウンタとのうち何れか一方には、固定穴が形成され、
前記移動軸と前記マウンタとのうち他方には、前記固定穴に分離可能に結合される固定突起が形成されることを特徴とする請求項1に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項5】
前記固定突起が挿入される固定穴の一側には、前記固定突起が挿入される方向に行くほど内径が減少するテーパ部が形成されることを特徴とする請求項4に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項6】
前記マウンタの両側にそれぞれ伸縮可能に設けられる第1管及び第2管を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項7】
前記固定穴に設けられる第1磁性部材と、
前記固定突起に設けられ、前記第1磁性部材に磁力結合される第2磁性部材と、
を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項8】
ハンドピースと、
前記ハンドピースに着脱可能なカートリッジハウジングと、
前記カートリッジハウジングに設けられ、超音波が発生するトランスデューサを含む超音波発生ユニットと、
前記超音波発生ユニットに接続され、前記トランスデューサの上下方向に移動可能に設けられ、軸線方向に伸縮可能な可変軸と、
前記可変軸を前記上下方向に移動させる操作部と、
を含むことを特徴とする超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項9】
前記可変軸の軸線方向に移動可能に設けられる移動軸を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項10】
前記カートリッジハウジングに設けられ、前記超音波発生ユニットが前記上下方向及び前記可変軸の軸線方向に移動可能に案内するガイド部を含み、
前記ガイド部は、
前記超音波発生ユニットを貫通するガイド軸を含むことを特徴とする請求項8に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項11】
前記ガイド部は、
前記超音波発生ユニットに設けられる少なくとも1つ以上の弾性部材を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項12】
前記弾性部材は、
前記ガイド軸を挟んで対向配置され、前記ガイド軸を弾性支持することを特徴とする請求項11に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【請求項13】
前記可変軸は、
互いに異なる直径を有し、多段式の挿入及び排出が可能な1つ以上の軸を含むことを特徴とする請求項8に記載の超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドピースと、ハンドピースに分離可能に結合されて超音波を発生させるカートリッジハウジングを有する超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波は、20kHz以上の周波数を有する波動のことをいい、医療分野における患部に対する診断及び治療はもちろん、皮膚美容にまで多様に活用される。
【0003】
特に、超音波を高強度で集束した形態である高強度集束超音波(HIFU、High Intensity focused ultrasound)は、レーザ及びRF(Radio Frequency)高周波とは異なり、皮膚の表面に何の損傷も与えることなく、非侵襲的に皮膚の目標深さに集束させることができる。その結果、皮膚の目標深さでは急激な温度上昇が誘発され、皮膚の各種患部に副作用を残さず、細胞の凝固壊死が起きる。このように壊死した細胞は、私たちの体の損傷部分の復旧メカニズムによって自然に除去される。
【0004】
一方、従来の超音波発生装置は、カートリッジハウジングと、カートリッジハウジングに内蔵されて超音波を照射する超音波発生ユニットとを有する。
【0005】
このような従来の超音波発生装置は、超音波発生ユニットがカートリッジハウジングの内部に固定されることによって、超音波発生ユニットの超音波の集束深さを調節し難かった。
【0006】
近年は、超音波発生ユニットを移動させ、カートリッジを交換することなく、1つのカートリッジで超音波発生ユニットの集束深さを調節する開発が行われているが、超音波発生ユニットを、目標とする集束深さに移動させた後、超音波発生ユニットの水平維持が難しいことから、超音波を皮膚の目標深さに応じて均一に照射し難いという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、皮膚の目標深さに応じて、超音波の集束深さを容易に調節できる超音波発生装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、皮膚の目標深さに応じて超音波を均一に照射できる超音波発生装置を提供することにある。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限らず、言及していない更に他の課題は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するための本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、ハンドピースと、前記ハンドピースに着脱可能なカートリッジハウジングと、前記カートリッジハウジングに設けられ、超音波が発生するトランスデューサを含む超音波発生ユニットと、軸線方向及び前記トランスデューサの上下方向に移動可能に設けられる移動軸と、前記カートリッジハウジングに設けられ、前記超音波発生ユニットが前記上下方向及び前記移動軸の軸線方向に移動可能に案内するガイド部とを含み、前記ガイド部は、前記超音波発生ユニットを貫通するガイド軸を含む。
【0011】
また、前記ガイド部は、前記超音波発生ユニットに設けられる少なくとも1つ以上の弾性部材を更に含むことができる。
【0012】
更に、前記ガイド軸を弾性支持する1つ以上の弾性部材を更に含むことができる。
【0013】
また、前記超音波発生ユニットは、前記移動軸が分離可能に結合されるマウンタを含み、前記移動軸と前記マウンタとのうち何れか一方には、固定穴が形成され、前記移動軸と前記マウンタとのうち他方には、前記固定穴に分離可能に結合される固定突起が形成されることができる。
【0014】
更に、前記固定突起が挿入される前記固定穴の一側には、前記固定突起が挿入される方向に行くほど内径が減少するテーパ部が形成されることができる。
【0015】
また、前記マウンタの前記移動軸の軸線方向による両側にそれぞれ伸縮可能に設けられる第1管及び第2管を更に含むことができる。
【0016】
更に、前記固定穴に設けられる第1磁性部材、及び前記固定突起に設けられ、前記第1磁性部材に磁力結合される第2磁性部材を更に含むことができる。
【0017】
本発明の他の実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、ハンドピースと、前記ハンドピースに着脱可能なカートリッジハウジングと、前記カートリッジハウジングに設けられ、超音波が発生するトランスデューサを含む超音波発生ユニットと、前記超音波発生ユニットに接続され、前記トランスデューサの上下方向に移動可能に設けられ、軸線方向に伸縮可能な可変軸と、前記可変軸を前記上下方向に移動させる操作部とを含む。
【0018】
また、前記可変軸の軸線方向に移動可能に設けられる移動軸を更に含むことができる。
【0019】
更に、前記カートリッジハウジングに設けられ、前記超音波発生ユニットが前記上下方向及び前記可変軸の軸線方向に移動可能に案内するガイド部を含み、前記ガイド部は、前記超音波発生ユニットを貫通するガイド軸を含むことができる。
【0020】
また、前記ガイド部は、前記超音波発生ユニットに設けられる少なくとも1つ以上の弾性部材を更に含むことができる。
【0021】
更に、前記弾性部材は、前記ガイド軸を挟んで対向配置され、前記ガイド軸を弾性支持できる。
【0022】
また、前記可変軸は、互いに異なる直径を有し、多段式の挿入及び排出が可能な1つ以上の軸を含むことができる。
【0023】
本発明のその他の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、皮膚の目標深さに応じて、超音波の集束深さを容易に調節できる。
【0025】
また、本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、一対の弾性部材が超音波発生ユニットに挿入されたガイド軸を弾性支持することによって、超音波発生ユニットが上下方向に移動するとき、超音波発生ユニットの旋回を防止し、超音波発生ユニットが目標とする集束深さで円滑に水平維持できる。
【0026】
本発明の効果は、以上で言及した効果に限らず、言及していない更に他の効果は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置のコネクタを示す断面図である。
図3】本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
図4】本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
図5】本発明の他の実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現することができる。但し、本実施例は本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野における通常の技術者に本発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇により定義されるに過ぎない。
【0029】
本明細書で用いられる用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は特に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を示し、「及び/又は」は言及された構成要素のそれぞれ及び1つ以上の全ての組み合わせを含む。たとえ、「第1」、「第2」などが多様な構成要素を叙述するために用いられていても、これらの構成要素は、これらの用語により制限されないのはもちろんである。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために用いる。従って、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得るのは言うまでもない。
【0030】
他の定義がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野における通常の技術者が共通して理解できる意味として用いられる。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0031】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置を示す斜視図であり、図2は、本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置のコネクタを示す断面図である。
【0033】
図1に示すように、本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、ハンドピース10、カートリッジハウジング20、超音波発生ユニット30、移動軸40及びガイド部50を含むことができる。
【0034】
ここで、ハンドピース10とカートリッジハウジング20は基本本体であり、超音波発生ユニット30は、超音波が発生する役割を果たし、移動軸40は、超音波発生ユニット30をトランスデューサ30の上下方向及び移動軸40の軸線方向に移動させる役割を果たし、ガイド部50は、超音波発生ユニット30をトランスデューサ32の上下方向及び移動軸40の軸線方向に移動可能に案内する役割を果たす。ここで、トランスデューサ32の上下方向は、トランスデューサ32の超音波の集束深さが変化する方向と定義できる。
【0035】
ハンドピース10は基本本体であって、ユーザの把持のための取っ手として活用でき、ハンドピース10の一側には、後述するカートリッジハウジング20が着脱可能に結合される。カートリッジハウジング20の内部には、超音波を発生する超音波発生ユニット30が配置される。従って、ユーザは、ハンドピース10を把持し、カートリッジハウジング20が皮膚の表面と密着するようにハンドピース10を移動させた状態で、超音波発生ユニット30から発生する超音波を皮膚の目標深さに照射させて、超音波医療施術を行えるようにする。
【0036】
ハンドピース10の内部には、超音波発生ユニット30にRF電流を印加するためのRFボードと接続されるケーブルが設けられることができる。RFボードは、ハンドピース10に収容でき、超音波発生ユニット30にRF電流を間欠的又は連続的に印加できる。
【0037】
カートリッジハウジング20は、超音波発生ユニット30を収容する一種のケースであり、ハンドピース10に着脱可能に結合される。
【0038】
カートリッジハウジング20には、超音波発生ユニット30から発生する超音波を伝達するための流体媒質が収容されることができる。ここで、流体媒質は、蒸留水、脱気液、シリコンであり得るが、特に限定されない。
【0039】
超音波発生ユニット30は、カートリッジハウジング20に設けられ、コネクタ31及びトランスデューサ32を含む。
【0040】
コネクタ31は、カートリッジハウジング20に設けられ、コネクタ31の一側は、移動軸40に接続され、コネクタ31の他側は、トランスデューサ32に接続される。
【0041】
トランスデューサ32は、ハンドピース10のケーブルによってRFボードから電気信号の供給を受けて超音波を特定の位置に集束できる。ここで、トランスデューサ32の上下方向は図面を基準にして、上下方向であり得る。ここで、カートリッジハウジング20の末端部から超音波が集束された特定の位置までの垂直距離をトランスデューサ32の超音波の集束深さと定義できる。本実施例では、トランスデューサ32の超音波の集束深さは、トランスデューサ32の上下方向の移動によって調節でき、これについては後述する。
【0042】
超音波発生ユニット30は、カートリッジハウジング20に着脱可能に結合されることができる。例えば、超音波発生ユニット30は、カートリッジハウジング20に螺合できる。また、超音波発生ユニット30は、カートリッジハウジング20に突起と溝を通じて着脱可能に結合できる。
【0043】
ガイド部50は、超音波発生ユニット30を貫通するガイド軸52を含むことができる。
【0044】
また、前記超音波発生ユニット30には、挿入されたガイド軸52を弾性支持する、後述する1つ以上の弾性部材60が設けられることができる。
【0045】
ガイド軸52は、カートリッジハウジング20に設けられ、超音波発生ユニットに挿入され、トランスデューサ32の上下方向及び移動軸40の軸線方向への移動を案内できる。ガイド軸52は、移動軸40と平行に配置できるが、これに特に限定されない。
【0046】
1つ以上の弾性部材60は、超音波発生ユニット30に設けられることができる。
【0047】
1つ以上の弾性部材60は、ガイド軸52を弾性支持できる。具体的には、1つ以上の弾性部材60は一対に設けられることができ、一対の弾性部材60は、ガイド軸52がスライド結合するブッシング70を挟んで上下方向に沿って互いに対向配置され、ブッシング70を弾性支持できる。このような弾性部材60には、バネが使用され得るが、特に限定されない。このように、一対の弾性部材60が超音波発生ユニット30を弾性支持することによって、超音波発生ユニット30が上下方向に移動するとき、超音波発生ユニット30の旋回を防止できる。
【0048】
ブッシング70は、ガイド軸52の特定の部位を包む。このようなブッシング70は、ガイド軸52の軸線方向に沿ってスライドでき、これに連動してコネクタ31もガイド軸52の軸線方向に沿ってスライドできる。一方、一対の弾性部材60は、ブッシング70を挟んで上下方向に沿って互いに対向配置され、超音波発生ユニット30のコネクタ31の内部に配置されたブッシング70を弾性支持できる。
【0049】
ここで、本実施例では、ブッシング70がガイド軸52にスライド可能に結合され、ブッシング70は、一対の弾性部材60によって弾性支持されることが示されているが、これに限定されず、ブッシング70は、選択的に設けられることができる。この場合、コネクタ31は、ガイド軸52の軸線方向に沿って移動し、ガイド軸52は、一対の弾性部材60によって弾性支持されることができる。
【0050】
移動軸40は、超音波発生ユニット30に結合され、軸線方向及びトランスデューサ32の上下方向に移動可能に設けられることができる。このような移動軸40の移動は、駆動装置によって行われることができる。ここで、駆動装置は、正逆モータ、油圧モータ、空圧モータ、エンジンなどが使用され得るが、これに限定されず、移動軸40に回転トルクを供給できる装置であれば、如何なる方式の装置でも使用可能である。
【0051】
一方、超音波発生ユニット30は、移動軸40が分離可能に結合されるマウンタ33を含むことができる。即ち、移動軸40は、超音波発生ユニット30のコネクタ31に設けられるマウンタ33と分離可能に結合できる。従って、移動軸40がトランスデューサ32の上下方向及び移動軸40の軸線方向に移動する場合、これに連動して、マウンタ33もトランスデューサ32の上下方向及び移動軸40の軸線方向に移動できる。
【0052】
更に、移動軸40とマウンタ33とのうち何れか一方には、固定穴33aが形成され、移動軸40とマウンタ33とのうち他方には、固定穴33aから分離可能に結合される固定突起41が形成されることによって、移動軸40とマウンタ33が互いに分離可能に結合できる。
【0053】
図1を参照すると、移動軸40の末端部に固定突起41が形成されることができ、マウンタ33には、固定穴33aが形成されることができる。このような移動軸40の固定突起41がマウンタ33の固定穴33aに分離可能に結合できる。また、固定突起41は、固定穴33aと同軸上に配置できる。
【0054】
一方、固定突起41が挿入される固定穴33aの一側には、固定突起41が挿入される方向に行くほど内径が減少するテーパ部33bが形成されることができる。従って、固定突起41が固定穴33aに挿入されるとき、テーパ部33bは、固定突起41で固定穴33aに案内する役割を果たせる。なお、テーパ部33bは、固定突起41が固定溝に同軸上に配置されるまで固定突起41の位置を補正する役割も果たせる。
【0055】
更に、固定突起41及び固定穴33aは、第1磁性部材100及び第2磁性部材110によって分離可能に結合できる。
【0056】
ここで、第1磁性部材100は、固定穴33aに設けられることができ、第2磁性部材110は、固定突起41に設けられ、前記第1磁性部材100に磁力結合されることができる。このような第1磁性部材100は、第2磁性部材110と反対の極性を有し、第2磁性部材110も第1磁性部材100と反対の極性を有することによって、第1磁性部材100と第2磁性部材110が互いに分離可能に結合できる。
【0057】
一方、本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、移動軸40の軸線方向によるマウンタ33の両側にそれぞれ伸縮可能に設けられる第1管80及び第2管90を更に含むことができる。
【0058】
第1管80は、移動軸40を包むように配置され、第1管80の一端部は、カートリッジハウジング20の一面に支持され、第1管80の他端部は、マウンタ33の一側に圧着されることができる。第1管80とマウンタ33との接触面には、シーリング部材が設けられることができるが、シーリング部材は、第1管80の内部に流体媒質が浸透するのを防止するために、気密性を確保する役割を果たせる。
【0059】
第2管90の一端部は、マウンタ33の他側に圧着されることができ、第2管90の他端部は、カートリッジハウジング20の他面に支持されることができる。第2管90とマウンタ33との接触面には、シーリング部材が設けられることができるが、シーリング部材は、第2管90の内部に流体媒質が浸透するのを防止するために、気密性を確保する役割を果たせる。
【0060】
第1管80及び第2管90は、断面が円形又は楕円形を有することができるが、これに特に限定されない。
【0061】
具体的には、楕円形の場合、トランスデューサ32の上下方向による長さがその他の方向による長さよりも長い長軸を有する楕円状を有することができる。このように、第1管80及び第2管90は、楕円形に形成されることによって、移動軸40がトランスデューサ32の上下方向に移動するとき、移動軸40の移動範囲を確保すると共に、カートリッジハウジング20の内部と外部との間の気密性を確保できる。
【0062】
また、第1管80及び第2管90は、それぞれウレタン、シリコンなどの軟質特性を有する材質で形成されることによって、第1管80と第2管90における隙間発生の可能性を抑制して媒質の漏水を防止するなど、より気密性に対する信頼度を確保できる。
【0063】
以下では、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサ32の超音波の集束深さを調節する一例を説明する。
【0064】
図3及び図4は、本発明の第1実施例に係る超音波発生装置のトランスデューサの超音波の集束深さを調節する状態を示す作動図である。
【0065】
図3に示すように、まず、駆動装置が移動軸40を下側に移動させる。もちろん、移動軸40は、ユーザの操作により手動で下側に移動できる。
【0066】
次に、移動軸40の下側移動に連動し、超音波発生ユニット30も下側に移動する。その結果、トランスデューサ32の超音波の集束深さが増加する。
【0067】
このとき、超音波発生ユニット30がトランスデューサ32の上下方向に移動する間、一対の弾性部材60が超音波発生ユニット30を弾性支持することによって、超音波発生ユニット30の旋回を防止できる。
【0068】
次いで、図4に示すように、駆動装置が移動軸40を上側に移動させる。もちろん、移動軸40は、ユーザの操作により手動で上側に移動できる。
【0069】
次に、移動軸の上側移動に連動し、超音波発生ユニット30も上側に移動する。その結果、トランスデューサ32の超音波の集束深さが減少する。
【0070】
このとき、超音波発生ユニット30がトランスデューサ32の上下方向に移動する間、一対の弾性部材60が超音波発生ユニット30を弾性支持することによって、超音波発生ユニット30の旋回を防止できる。
【0071】
図5は、本発明の他の実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置を示す斜視図である。
【0072】
図5に示すように、本発明の他の実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、本発明の一実施例とは異なり、可変軸120及び操作部130を更に含む。また、本実施例において、第1磁性部材100及び第2磁性部材110は、第3磁性部材140及び第4磁性部材150にそれぞれ置き換えられる。
【0073】
可変軸120は、超音波発生ユニット30に接続され、トランスデューサ32の上下方向に移動可能に設けられ、軸線方向に伸縮可能である。
【0074】
可変軸120の一端部は、超音波発生ユニット30のコネクタ31に接続され、可変軸120の他端部は、後述する操作部130に接続される。従って、操作部130がトランスデューサ32の上下方向に移動すると、超音波発生ユニット30と操作部130が共にトランスデューサ30の上下方向に移動できる。
【0075】
可変軸120は、互いに異なる直径を有し、多段式の挿入及び排出が可能な1つ以上の軸を含むことができる。
【0076】
操作部130は、可変軸120をトランスデューサ32の上下方向に沿って移動させる役割を果たす。操作部130がトランスデューサ32の上下方向に移動すると、これに連動して、超音波発生ユニット30もトランスデューサ32の上下方向に移動することによって、トランスデューサ32の超音波の集束深さが容易に調節できる。
【0077】
一例として、操作部130は、可変軸120をトランスデューサ32の上下方向に駆動させる駆動手段であり得る。
【0078】
他の例として、操作部130は、可変軸120の末端部に結合されるノブであり得る。このようなノブには、ユーザによってトランスデューサ32の上下方向に移動させる力が加えられることができる。ここで、操作部130は、カートリッジハウジング20の外面に上下方向に沿って一定の長さに形成されたラックギアに沿って移動できる。そして、操作部130には、ラックギアに選択的に係止又は係止解除されるラチェット突起が設けられることができる。
【0079】
本実施例において、超音波発生ユニット30のコネクタ31の一面には、可変軸120が結合され、超音波発生ユニット30のコネクタ31の他面には、移動軸40が結合される。
【0080】
本実施例において、移動軸40は、可変軸120の軸線方向に移動可能に設けられる。
【0081】
従って、移動軸40が可変軸120の軸線方向に移動すると、超音波発生ユニット30は、可変軸120の軸線方向に共に移動し、可変軸120は、可変軸120の軸線方向に伸縮される。
【0082】
一方、超音波発生ユニット30のコネクタ31と移動軸40は、第3磁性部材140と第4磁性部材150を介して互いに分離可能に結合できる。
【0083】
第3磁性部材140は、可変軸120に対向し、超音波発生ユニット30のコネクタ31に設けられることができる。このような第3磁性部材140は、可変軸120の最大移動距離よりも大きいか、同一の長さを有することができる。ここで、可変軸120の最大移動距離は、トランスデューサ32の上下方向を基準にして、可変軸120がカートリッジハウジング20から最大に移動できる距離と定義できる。
【0084】
第4磁性部材150は、移動軸40に設けられ、第3磁性部材140に磁力結合されることができる。このような第4磁性部材150は、トランスデューサ32の上下方向を基準にして、第3磁性部材140よりも小さい長さを有することができる。
【0085】
一例として、超音波発生ユニット30は、操作部130の操作によりトランスデューサ32の上下方向に移動し、トランスデューサ32の上下方向の目標位置が決定された後、移動軸40によって可変軸120の軸線方向に移動できる。
【0086】
ここで、超音波発生ユニット30に対してトランスデューサ32の上下方向の目標位置が決定されると、トランスデューサ32の超音波の集束深さが皮膚下の目標深さに合わせられることができる。
【0087】
また、超音波発生ユニット30が移動軸40によって可変軸120の軸線方向の直線経路に移動される間、トランスデューサ32が作動し、トランスデューサ32から発生する超音波が皮膚下の目標深さから可変軸120の軸線方向の直線経路に沿って提供されることができる。
【0088】
一方、本発明に係る超音波発生カートリッジは、ハンドピース10に着脱するものであって、カートリッジハウジング20、超音波発生ユニット30、移動軸40、ガイド部50及び弾性部材60を含むことができる。
【0089】
また、本発明に係る超音波発生カートリッジは、ブッシング70、第1管80及び第2管90を更に含むことができる。
【0090】
本発明によると、本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、皮膚の目標深さに応じて、超音波の集束深さを容易に調節できる。
【0091】
また、本発明の一実施例に係る超音波の集束深さの調節が可能な超音波発生装置は、一対の弾性部材が超音波発生ユニットに挿入されたガイド軸を弾性支持することによって、超音波発生ユニットが上下方向に移動するとき、超音波発生ユニットの旋回を防止し、超音波発生ユニットが目標とする集束深さで円滑に水平維持できる。
【0092】
以上、添付の図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態に実施できるということが理解できるだろう。従って、以上で述べた実施例は、あらゆる面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】