(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-15
(54)【発明の名称】三次元の蛇行経路の流路を有するボール制御バルブ
(51)【国際特許分類】
F16K 5/06 20060101AFI20240508BHJP
F16K 47/02 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
F16K5/06 E
F16K47/02 G
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023568302
(86)(22)【出願日】2022-05-02
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 US2022027326
(87)【国際公開番号】W WO2022235582
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596017808
【氏名又は名称】コントロール コンポーネンツ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Control Components Incorporated
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】フレイタス、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】メンドーサ、ルーベン
(72)【発明者】
【氏名】ワトソン、ダニエル ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ジレット、シェーン
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン、レイモンド アール.
(72)【発明者】
【氏名】テイラー、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】モートン、トム
【テーマコード(参考)】
3H054
3H066
【Fターム(参考)】
3H054AA03
3H054BB30
3H054CA03
3H054CA06
3H054DD01
3H066AA06
3H066BA32
(57)【要約】
流体入口および流体出口を有するバルブハウジングにおける使用のためのバルブ本体は、球形の構成である外面を備える。流れ開口部が、前記外面の片側から反対側まで直径方向に延びる。複数の流れ制御通路が、前記外面から前記バルブ本体へと延びる。前記バルブ本体は、閉鎖位置、制限流れ位置、および自由流れ位置の間において前記バルブハウジングに対し移動可能である。前記閉鎖位置では、前記流れ開口部と前記複数の流れ制御通路のすべてとが、前記入口および前記出口との整合から外れている。前記制限流れ位置では、前記入口および前記出口の間の流体連通を可能とするように、1つ以上の流れ制御通路が移動して前記入口および前記出口と流体連通する。前記自由流れ位置では、前記入口および前記出口の間の流体連通を可能とするように、前記流れ開口部が移動して前記入口および前記出口と流体連通する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体入口および流体出口を有するバルブハウジングにおける使用のためのバルブ本体であって、
球形の構成である外面と、
前記外面の片側から前記外面の反対側まで直径方向に延びる流れ開口部と、
前記外面に外面開口部を各々有する、複数の流れ制御通路と、を備え、
前記バルブ本体は、閉鎖位置、制限流れ位置、および自由流れ位置の間において前記バルブハウジングに対し移動可能であり、
前記閉鎖位置では、前記流れ開口部と前記複数の流れ制御通路のすべてとが、前記流体入口および前記流体出口の間における流体の流れを防止するように、前記流体入口および前記流体出口の両方との整合から外れており、
前記制限流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記複数の流れ制御通路の1つ以上が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通し、
前記自由流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記流れ開口部が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通する、バルブ本体。
【請求項2】
前記バルブ本体の少なくとも一部は、3次元プリントにより形成されている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項3】
前記バルブ本体の全体は、3次元プリントにより形成されている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項4】
前記複数の流れ制御通路の各々は、前記流れ開口部と流体連通している、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項5】
前記複数の流れ制御通路の各々は、前記流れ開口部から流体的に隔離している、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項6】
一対の前記複数の流れ制御通路を流体的に接続するプレナムをさらに備える、請求項5に記載のバルブ本体。
【請求項7】
前記バルブ本体は、前記バルブハウジングに対する前記バルブ本体の90度以下の大きさの回転により、前記閉鎖位置から前記制限流れ位置に、また前記自由流れ位置に移行するように構成されている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項8】
各外面開口部は同様の構成である、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項9】
前記1つ以上の外面開口部は、第1の構成であり、1つ以上の外面開口部は、前記第1の構成とは異なる第2の構成である、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項10】
前記外面開口部は、複数のアレイに配置されている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項11】
前記バルブ本体は、前記閉鎖位置、前記制限流れ位置、および前記自由流れ位置の間において、回転軸の周りを回転可能であり、前記流れ開口部は前記回転軸に対しほぼ垂直な流れ開口部軸に沿って延びている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項12】
流体入口および流体出口を有するバルブハウジングにおける使用のためのバルブ本体であって、
球形の構成である外面を備え、前記外面は、閉鎖領域、一対の制限領域、および一対の自由流れ領域を備え、前記閉鎖領域は、開口部が形成されていない連続表面を備え、各制限領域は、各々が内部通路と連通している複数の通路開口部を備え、各自由流れ領域は、共通の自由流れ開口部と連通しており、
前記バルブ本体は、閉鎖位置、制限流れ位置、および自由流れ位置の間において前記バルブハウジングに対し移動可能であり、
前記閉鎖位置では、前記閉鎖領域は少なくとも前記流体入口と整合しており、前記一対の制限領域および前記一対の自由流れ領域は、前記流体入口および前記流体出口の間における流体の流れを防止するように、前記流体入口との整合から外れており、
前記制限流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記複数の制限領域の各々の少なくとも一部が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通し、
前記自由流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記一対の自由流れ領域が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通する、バルブ本体。
【請求項13】
前記バルブ本体の少なくとも一部は、3次元プリントにより形成されている、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項14】
前記複数の流れ制御通路の各々は、前記流れ開口部と流体連通している、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項15】
前記複数の流れ制御通路の各々は、前記流れ開口部から流体的に隔離している、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項16】
前記バルブ本体は、前記バルブハウジングに対する前記バルブ本体の90度以下の大きさの回転により、前記閉鎖位置から前記制限流れ位置に、また前記自由流れ位置に移行するように構成されている、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項17】
各外面開口部は同様の構成である、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項18】
前記1つ以上の外面開口部は、第1の構成であり、1つ以上の外面開口部は、前記第1の構成とは異なる第2の構成である、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項19】
前記外面開口部は、複数のアレイに配置されている、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項20】
前記バルブ本体は、前記閉鎖位置、前記制限流れ位置、および前記自由流れ位置の間において、回転軸の周りを回転可能であり、前記流れ開口部は前記回転軸に対しほぼ垂直な流れ開口部軸に沿って延びている、請求項12に記載のバルブ本体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、流れ制御要素に関し、より詳細には、複数の一体化された流れ制御通路を内部に有するボール型流れ制御要素に関する。
【背景技術】
【0002】
リニア流体制御バルブアセンブリは公知であり、一般にノイズ減衰またはインピーダンスアセンブリを含むように装備されている。そうしたバルブは、関連業界ではドラッグバルブ(drag valves)と呼ばれることが多い。従来技術のリニアバルブは、複数の環状ディスクを備える環状インピーダンスアセンブリを備えてよく、ディスクは各々、複数の半径方向に延びる蛇行流路を画定し、ディスクは、積み重ねられた配置により互いに固定される。ピストンは、インピーダンスアセンブリの内部に配置されてよく、インピーダンスアセンブリ内のピストンの往復運動を行うように動作するアクチュエータに協働的に係合されてよい。ピストンが最下位置にあるとき、インピーダンスアセンブリの通路のいずれも流入流れに露出しなくてよい。しかしながら、ピストンが開放位置に向かって上方に移動すると、流れはインピーダンスアセンブリの通路を通過して、リニアバルブを通る出口流れを提供する。インピーダンスアセンブリを通る流れの量は、ピストンの位置によって変化し得、それによって、インピーダンスアセンブリの内部における流入流れに露出するインピーダンスアセンブリの面積または割合が変化する。
【0003】
上記のリニアバルブ構成は、かなりの騒音低減能力を提供するが、特定の用途では、リニアバルブの代替として回転閉鎖要素を利用する回転バルブの使用を採用することが望ましいことが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本技術分野において、回転閉鎖要素を利用する回転バルブにおいて所望される流れ特性を達成することが可能である流れ制御要素が必要とされている。本開示の様々な態様は、以下においてより詳細に説明されるように、この特定の必要性に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つの実施形態によれば、流体入口および流体出口を有するバルブハウジングにおける使用のためのバルブ本体が提供される。前記バルブ本体は、球形の構成である外面を備える。流れ開口部は、前記外面の片側から前記外面の反対側まで直径方向に延びる。前記バルブ本体は、前記外面に外面開口部を各々有する、複数の流れ制御通路を追加で備える。前記バルブ本体は、閉鎖位置、制限流れ位置、および自由流れ位置の間において前記バルブハウジングに対し移動可能である。前記閉鎖位置では、前記流れ開口部と前記複数の流れ制御通路のすべてとが、前記流体入口および前記流体出口の間における流体の流れを防止するように、前記流体入口および前記流体出口の両方との整合から外れている。前記制限流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記複数の流れ制御通路の1つ以上が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通する。前記自由流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記流れ開口部が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通する。
【0006】
前記バルブ本体の少なくとも一部または全体は、3次元プリントにより形成されてよい。
前記複数の流れ制御通路の各々は、前記流れ開口部と流体連通してよい。これに代えて、前記複数の流れ制御通路の各々は、前記流れ開口部から流体的に隔離してよい。前記バルブ本体は、一対の前記複数の流れ制御通路を流体的に接続するプレナムも備えてよい。
【0007】
前記バルブ本体は、前記バルブハウジングに対する前記バルブ本体の90度以下の大きさの回転により、前記閉鎖位置から前記制限流れ位置に、また前記自由流れ位置に移行するように構成されてよい。
【0008】
各外面開口部は同様の構成であってよい。これに代えて、1つ以上の外面開口部は、第1の構成であってよく、1つ以上の外面開口部は、前記第1の構成とは異なる第2の構成であってよい。
【0009】
前記外面開口部は、複数のアレイに配置されていてよい。
前記バルブ本体は、前記閉鎖位置、前記制限流れ位置、および前記自由流れ位置の間において、回転軸の周りを回転可能であってよく、前記流れ開口部は前記回転軸に対しほぼ垂直な流れ開口部軸に沿って延びている。
【0010】
別の実施形態によれば、前記バルブ本体は、球形の構成である外面を備える。前記外面は、閉鎖領域、一対の制限領域、および一対の自由流れ領域を備える。前記閉鎖領域は、開口部が形成されていない連続表面を備え、各制限領域は、各々が内部通路と連通している複数の通路開口部を備え、各自由流れ領域は、共通の自由流れ開口部と連通している。前記バルブ本体は、閉鎖位置、制限流れ位置、および自由流れ位置の間において前記バルブハウジングに対し移動可能である。前記閉鎖位置では、前記閉鎖領域は少なくとも前記流体入口と整合しており、前記一対の制限領域および前記一対の自由流れ領域は、前記流体入口および前記流体出口の間における流体の流れを防止するように、前記流体入口との整合から外れている。前記制限流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、複数の前記制限領域の各々の少なくとも一部が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通する。前記自由流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記一対の自由流れ領域が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通する。
【0011】
本開示は、添付の図面と合わせて読まれるとき、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本明細書に開示される様々な実施形態のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の記載および図面に関してより良く理解される。
【
図1】流れ制御バルブへと組み込むための流体エネルギー散逸バルブ本体の第1の実施形態の上部斜視図。
【
図4A】構成が異なる外面開口部を備える、
図1~
図4に示されるバルブ本体の小さな変形例の上部斜視図。
【
図5】流れ制御バルブへと組み込むための流体エネルギー散逸バルブ本体の第2の実施形態の上部斜視断面図。
【
図7】流れ制御バルブへと組み込むための流体エネルギー散逸バルブ本体の第3の実施形態の第1面の上部斜視図。
【
図8】
図7に示されるバルブ本体の第2面の上部斜視図。
【
図9】バルブ本体の一部がその内部流れ制御通路を示すために透明である、
図7に示されるバルブ本体の上部斜視図。
【
図10】
図7に示されるバルブ本体の分解上部斜視図。
【
図11】流れ制御バルブへと一体化され、外側シェルおよび内側制限コアを備える流体エネルギー散逸バルブ本体の第4の実施形態の例示的な順次の流れ制御段階を示す概略図。
【
図12】
図11に示されるバルブ本体において使用される内側制限コアの正面上方斜視図。
【
図16】内部流れ制御通路を示すために仮想線により描かれた内側制限コアの正面上方斜視図。
【
図17】第4の実施形態のバルブ本体の例示的な順次の流れ制御段階を示す、
図11と同様のさらなる概略図。
【
図18】第4の実施形態のバルブ本体の内側制限コアの変形形態の正面上方斜視図。
【
図22】流れ制御バルブへと組み込むための流体エネルギー散逸バルブ本体の第5の実施形態の正面図。
【
図25】流れ制御バルブへと組み込むための流体エネルギー散逸バルブ本体の第6の実施形態の正面図。
【
図26】バルブ本体の外側部分がその内部流れ制御通路を示すために透明である、
図25のバルブ本体の上部斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
同一要素を示すために、図面および詳細な説明全体を通して共通の参照番号が使用される。
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、流れ制御バルブの特定の実施形態の記載として意図されており、開発または利用され得る唯一の形態を表すことは意図されていない。本記載は、示される実施形態に関連して様々な構造および/または機能を説明するが、同一または同等の構造および/または機能が、本開示の範囲内に包含されることも意図される異なる実施形態によって達成され得ることが理解される。第1および第2などの関係語の使用は、そうしたエンティティ間の任意の実際のそうした関係または順序を必ずしも必要とするまたは暗示することなく、1つのエンティティを別のエンティティから区別するために使用されるに過ぎないことがさらに理解される。
【0014】
ここで
図1~
図4を参照すると、流体入口、流体出口、およびそれらの間に延びる内部流路を有するバルブハウジングにおいて使用するように構成されているボール型バルブ本体10の第1の実施形態が示されている。バルブ本体10が閉鎖位置から開放位置まで移行する際に、流れ制御通路12がバルブハウジングの流体入口および流体出口と流体整合するように徐々に移動し得るように、バルブ本体10は、バルブ本体10の内部に形成されバルブ本体10上に配置されている複数の流れ制御通路12を備える。バルブ本体10は、流れ制御通路12とは別個の制限されていない流れ開口部14をさらに備えてよく、流れ開口部14は、バルブ本体10が全開位置に移動したときに流体入口および流体出口と整合してよい。バルブ本体10の構成は、バルブ本体10が開くときに流体圧力/速度を制御または調整するように設計されてよい。多くの場合、バルブ本体10が閉鎖位置から開放位置に向かう最初の移動における流体の圧力/速度は、バルブ本体10が完全に開いているときの流体の圧力/速度よりも大きさが大きい(より重要である)。したがって、流れ制御通路12は、バルブ本体10の開放時に直ちにより大きい程度のエネルギー減衰を提供するように構成および配置されてよく、これらのエネルギー減衰属性は、バルブ本体10が自身の完全開放位置に移行し続けるにつれて減少し、最終的に、バルブ本体10が完全に開放しているときにバルブ本体10の少なくとも一部は事実上流れ制限を提供しない状態になる。
【0015】
図1はバルブ本体10の上方斜視図であり、
図2はバルブ本体10の正面図であり、
図3はバルブ本体10の頂面図である。
図4は、基本的に
図3と同一視点からバルブ本体10を見た頂面断面図であり、バルブ本体10の上半分は、流れ制御通路12および流れ開口部14を露出させるために取り除かれている。
図1に示されるバルブ本体10の外側部分は、バルブ本体10内に延びる流れ制御通路12の構成を示すために、単に例示の目的で透明である。
【0016】
バルブ本体10は、ほぼ球形の構成である外面16を備える。円筒形内面18は、バルブ本体10を通って直径方向に延び、入口ポート20および出口ポート22を含む流れ開口部14を画定する。入口ポート20は、流体入口から直接流体を受け入れる流れ開口部14の部分を指し、出口ポート22は、流体出口に直接流体を送達する流れ開口部14の部分を指す。入口ポート20および出口ポート22は、
図3および
図4においてラベルを付されているが、バルブ本体10は、ポート20、22のうちのいずれか一方が入口として機能し得る一方で、ポート20、22の他方が出口として機能し得るように構成されてよいことが企図される。換言すれば、バルブ本体10、およびバルブ本体10が一体化されるバルブは、双方向の流れに適応し得ることが企図される。
【0017】
流れ開口部14は、自由流れ軸24に沿って延び、バルブ本体10は、自由流れ軸24にほぼ垂直な回転軸26の周りを閉鎖位置と開放位置との間においてバルブハウジング内において回転可能であるように構成されてよい。
【0018】
各流れ制御通路12は、外面16における外面開口部28と、内面30における内面開口部30とを備え、内面開口部30は、流れ制御通路12と流れ開口部14との間の流体連通を可能とする。流れ制御通路12は、自身のそれぞれの外面開口部28と内面開口部30との間において、制限された流れ軸32にほぼ平行に延びてよい。流れ制御通路12は、自身を通って流れる流体に圧力降下を与えるように設計されている。したがって、各流れ制御通路12は、蛇行構成を画定するように一連の屈曲部または転回部を備えてよい。一連の屈曲部または転回部は、通路12に1つまたは複数の段を画定してよく、隣接する段は、転回部または屈曲部によって分離される。任意の所与の通路12において、段の数を増加させることは、通路12を通って流れる流体によって達成されるより大きな圧力降下を可能にする。任意の所与の通路12における段の数は、通路12の長さに依存してよく、この長さは、外面開口部28と内面開口部30との間の通路12に沿った距離を指し得る。したがって、より長い通路12は、より短い通路12よりも多くの段を備え得る。
【0019】
図3に示される視点から、バルブ本体10の外側部分は、閉鎖領域34、一対の制限流れ領域36、および一対の自由流れ領域38を含むいくつかの領域またはゾーンに分割されてよい。
【0020】
一対の制限流れ領域36は、互いにほぼ直径方向に対向する関係により、かつ制限流れ軸32に平行に配置されてよい。各制限流れ領域36は、複数の流れ制御通路12を備えてよい。所与の制限流れ領域36内の流れ制御通路12は、バルブ本体10の赤道円周(例えば、回転軸26に垂直な円周)にほぼ垂直なそれぞれの軸に沿って各々整合する一連のアレイに配置されてよい。
図1~
図4に示される実施形態では、各制限流れ領域は7つのアレイを備える。
図2に示される視点から、右から左方向に移動すると、アレイは、第1のアレイ40(流れ開口部14から最も遠い)、第2のアレイ42、第3のアレイ44、第4のアレイ46、第5のアレイ48、第6のアレイ50、および第7のアレイ52(流れ開口部14に最も近い)を含んでよい。第1のアレイ40は、3つの流れ制御通路12を備えてよい。第2のアレイ42は、7つの流れ制御通路12を備えてよい。第3のアレイ44は、9つの流れ制御通路12を備えてよい。第4のアレイ46は、11個の流れ制御通路12を備えてよい。第5のアレイ48および第6のアレイ50は、各々、7つの流れ制御通路12を備えてよく、第7のアレイ52は、3つの流れ制御通路12を含むことができる。備えてよい。第1~第7のアレイ40~52における流れ制御通路12の数を増加させ、次いで減少させることにより、流れ制御通路12が、流れ開口部14の直径に等しい直径を有する仮想円内に存在することが可能になる。したがって、アレイ40~52は、以下においてより詳細に記載されるように、一度に1つずつ流体の流れに選択的に導入されまたは流体の流れから除去されてよい。
【0021】
アレイ40~52の数および各アレイ40~52における通路12の数は、一例として提供されており、本開示を限定することを意図していない。この点に関して、バルブ本体10は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、異なる数のアレイ40~52、および各アレイ40~52内に異なる数の通路12を備えてよいことが企図される。
【0022】
一対の自由流れ領域38は、互いに直径方向に対向する関係により、かつ自由流れ軸24に沿って同軸整合して配置されてよい。一対の自由流れ領域38は、流れ開口部14の入口ポート20および出口ポート22を含んでよい。
【0023】
閉鎖領域34は、バルブ本体10の外側部分の残りの部分(例えば、制限流れ領域36および自由流れ領域38を含まない部分)を包含してよい。
制限流れ軸32および自由流れ軸24の両方は、回転軸26に垂直な共通の平面に存在してよい。さらに、制限流れ軸32および自由流れ軸24は、互いに交差してよく、互いから約45度だけ互いから角度がずれていてよいが、30~60度などの他の角度のずれが、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、制限流れ軸32および自由流れ軸24によって画定されてよい。
【0024】
特定の一実施形態では、バルブ本体10は、赤道円周に沿って、一対の制限流れ領域36が一対の自由流れ領域38と閉鎖領域34との間に位置決めされるように構成されてよい。したがって、再び
図3に示される斜視図から見ると、バルブ本体10の頂部外周から開始して時計回り方向に移動して、それらの領域は、自由流れ領域38が頂部にあり、閉鎖領域34の一部が続き、次いで制限流れ領域36が続き、残りの自由流れ領域38、閉鎖領域34の別の部分、および最後に残りの制限流れ領域36が続くように配置されてよい。バルブ本体10は、バルブ本体10が赤道周囲に関して対称であるように構成されてよい。
図1~
図4からさらに明らかなように、閉鎖領域34および制限流れ領域36によって画定され、互いに対して面一または連続関係にある外部表面外形は、それによって集合的に画定されるバルブ本体10の外面16が前述のほぼ球形を有するようなものである。
【0025】
バルブ本体10が閉鎖位置にあるとき、閉鎖領域34は、バルブハウジングを通る流体の流れを防止するために、バルブハウジングの流体入口および流体出口と整合する。閉鎖位置では、制限流れ領域36および自由流れ領域38の両方が、流体入口および流体出口からずれている。
【0026】
バルブ本体10が閉鎖位置から開放位置に向かって回転し始めると、一方の制限流れ領域36における流れ制御通路12の第1のアレイ40が流体入口と流体連通するようになり、他方の制限流れ領域36における流れ制御通路12の第1のアレイ40が流体出口と流体連通するようになる。したがって、流体は、バルブ本体10の一方側の第1のアレイ40の流れ制御通路12に入り、流れ開口部14へと流れ込み、バルブ本体10の他方側の第1のアレイ40の流れ制御通路12を通って流れ開口部14から出て、次いでバルブ本体10から出て流体出口へと入ってよい。
【0027】
バルブ本体10が開放位置に向かって回転し続けると、一方の制限流れ領域36における流れ制御通路12の第2のアレイ42が流体入口と流体連通するようになり、他方の制限流れ領域36における流れ制御通路12の第2のアレイ42が流体出口と流体連通するようになる。したがって、この構成では、流体は、(介在する流れ開口部14に加えて)制限流れ領域36の各々の第1のアレイ40および第2のアレイ42の両方を通って流れて、バルブ本体10を通って流れ得る。したがって、バルブ本体10が開放位置に向かって移動するにつれて、より多くの流体がバルブ本体10を通って流れることができる。
【0028】
バルブ本体10が開放位置に向かって連続して徐々に移動することによって、第3のアレイ44、次いで第4のアレイ46、次いで第5のアレイ48、次いで第6のアレイ50、次いで最後に第7のアレイ52が流体入口および流体出口と順次整合する。先に流体入口および流体出口と整合されているアレイは、バルブ本体10が開放位置に向かって続く際に、そのように整合したままである。換言すれば、第7のアレイ52が流体入口および流体出口と整合するとき、第1~第6のアレイ40~50は、流体入口および流体出口と整合し続ける。
【0029】
バルブ本体10の開放位置に向かう連続した移動は、流れ開口部14の一部を流体入口および流体出口の両方と整合させ、これにより、流体が、アレイ40~52のいずれの通路12も通過することなく、流体入口と流体出口との間の流れ開口部14を通って流れることが可能になる。流れ開口部14が流体入口および流体出口と徐々に整合すると、アレイ40~52は順次移動して流体入口および流体出口との整合から外れる。例えば、第1のアレイ40は、最初に、流体入口および流体出口との整合から外れて移動してよく、続いて第2のアレイ42、次いで第3のアレイ44などが、最終的にアレイ40~52のすべてが流体入口および流体出口との整合から外れて移動するまで移動してよい。アレイ40~52のすべてが流体入口および流体出口との整合から外れると、流れ開口部14は、流体入口および流体出口と完全に整合し、流体入口と流体出口との間を流れるすべての流体が流れ開口部14のみを通って流れる(例えば、流れ制御通路12のいずれかを完全に通り抜ける流れが流体入口と流体出口との間に存在しない)。
【0030】
したがって、閉鎖位置から開放位置に向かうバルブ本体10の初期移動により、少数の流れ制御通路12が流体の流れに露出する。したがって、最大圧力であることが最も多い初期バルブ開放時の流体圧力は、少量の流体が露出した流れ制御通路12を通って流れるのを可能とすることによって減衰する。バルブ本体10の開放位置に向かう連続した移動は、追加の流れ制御通路12を流体の流れに露出させ、したがって、より大きい体積の流体の流れ、およびさらなる圧力減衰を可能にする。流れ開口部14が流体の流れに対して露出して整合するときまでに、圧力は、バルブ本体10を通る流体の流れがほぼ制限されないことを可能にするように十分に減衰されてよい。
【0031】
開放位置から閉鎖位置に向かうバルブ本体10の移動または回転は、上記の流れ開口部14および流れ制御通路12の順次の整合を逆にする。特に、バルブ本体10が閉鎖位置に向かって移動すると、流れ開口部14の一部が移動して流体の流れとの整合から外れ、第7のアレイ52が流体の流れと整合する(例えば、流体入口および流体出口と整合する)。したがって、流体は、流れ開口部14および第7のアレイ52の両方を通って流れ得る。バルブ本体10の閉鎖位置に向かう連続した移動は、流れ開口部14全体が移動して整合から外れ、アレイ40~52のすべてが移動して整合するまで、流れ開口部14のより大きい部分を流体の流れとの整合から外し、より多数のアレイ40~52を移動させて流体の流れと整合させる。閉鎖位置に向かってさらに移動すると、第7のアレイ52が移動して流体の流れの整合から外れ、閉鎖領域34の一部が移動して流体の流れと整合する。閉鎖位置に向かう連続した移動または回転は、追加のアレイ40~52を順次移動させて整合から外し、第1のアレイ40が流体の流れと整合した唯一のアレイになるまで、閉鎖領域34の大部分を移動させて整合させる。バルブ本体10が完全に閉鎖位置へと移動するとき、第1のアレイ40は、移動して流体の流れとの整合から外れ、閉鎖領域34は、流体の流れと整合したバルブ本体10の唯一の部分であり、これによって流体が流体入口と流体出口との間を流れることが防止される。
【0032】
バルブ本体10は、バルブハウジングに対する約90度の回転により閉鎖位置と開放位置との間において移行するように構成されてよい。換言すれば、約90度の大きさの第1の回転方向における回転は、閉鎖位置から開放位置に向かう移行をもたらしてよく、約90度の大きさの第2の回転方向における回転は、開放位置から閉鎖位置への移行をもたらしてよい。
【0033】
バルブ本体10の特有の構成は、付加製造または3次元プリントによって可能にされてよく、その場合、バルブ本体10は、連続層により形成されて単一構造を形成する。付加製造技術の一例は、直接金属レーザ焼結(DMLS)であり、これは、直接金属レーザ焼結流れ制御要素(Direct Metal Laser Sintered Flow Control Element)と題する米国特許第8,826,938号に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。当技術分野において知られている他の3次元プリントまたは製造技法も、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく使用されてよい。
【0034】
バルブ本体10の全体は、付加製造または3次元プリントによって形成されてよいが、閉鎖領域34および自由流れ領域38は、単一の鍛造体として形成されてよく、制限流れ領域36は、付加製造または3次元プリントにより別個の本体として形成されてよいことが企図される。制限流れ領域36は、鍛造体へと挿入され、当技術分野において知られている様々な締結技法のいずれか1つによって鍛造体に固定されてよい。これらの技法には、熱収縮、溶接、機械的締結具または接着剤の使用などが含まれ得る。
【0035】
図4Aは、すべてが同一構成ではない外面開口部28aを有するバルブ本体10aを含む代替実施形態の上方斜視図である。特に、バルブ本体10aは、矩形である第1群の外面開口部28aを備え、矩形の長辺は回転軸26に平行である。バルブ本体10aは、これに加えて、第2群の外面開口部28aを備え、第2群の外面開口部28aは、ほぼ菱形であり、各菱形の鋭角は、回転軸26に平行な軸に沿って整合している。第1群および第2群の外面開口部28aは、一方の群における外面開口部28aが他方の群における外面開口部28aよりも先に流体の流れに露出するように配置されてよい。したがって、特定の所望の流れ特性が各開口部28aに関連付けられてよく、1つの構成は、バルブ本体10aが閉鎖位置から割り開かれるときに流体の流れを受け入れるためにはより望ましい場合があり、別の構成は、バルブ本体10aが全開位置に向かってより近く移動するときに流体の流れを受け入れるためにはより望ましい場合がある。矩形構成と菱形構成との違いは、本質的に例示的なものに過ぎず、したがって、外面開口部28aの他の形状および構成が採用されてよいことが企図される。さらに、例示的な実施形態は、外面開口部構成の2つの別個の群を示しているが、任意の数の別個の群(例えば、3つの群、4つの群など)の外面開口部構成がバルブ本体10aに実装されてよいことが企図される。
【0036】
バルブ本体10aは、内面18aに形成された複数の内面開口部30aをさらに備える。例示的な実施形態では、内面開口部30aは、すべて同一構成であり、例えば、すべて矩形構成である。したがって、特定の流れ制御通路12aは、第1の構成(例えば、菱形構成)である外面開口部28aと、第2の構成(例えば、矩形構成)である内面開口部30aとを備えてよく、他の流れ制御通路12aは、同一構成である外面開口部28aおよび内面開口部30aを備えてよい。さらに、例示的な実施形態は、すべて同一構成である内面開口部30aを備えるが、他の実施形態では、バルブ本体10aは、構成が異なる内面開口部30aを備えてよいことが企図される。
【0037】
ここで
図5~
図6を参照すると、内部に形成されている複数の流れ制御通路112および流れ開口部114を有するバルブ本体110の第2の実施形態が示されている。流れ制御通路112は、流れ開口部114から流体的に隔離され、その代わりに、内部プレナム116に依存して、バルブ本体110の一方側の流れ制御通路112からバルブ本体110の他方側の流れ制御通路112まで流体を移送する。
【0038】
バルブ本体110は、構成がほぼ球形である外面118を備える。円筒形内面120は、バルブ本体110を通って直径方向に延び、入口ポート122および出口ポート124を含む流れ開口部114を画定する。環状プレナム116は、内側プレナム表面126によって画定され、環状プレナム116は、流れ開口部114の周りに延びる。環状プレナム116は、プレナム116を流れ開口部114から流体的に分離および隔離するために、分割壁115によって流れ開口部114に対して径方向外方にわずかに離間されてよい。一実施形態では、プレナム116は、流れ開口部114の周りに完全な円を形成する(すなわち、完全に取り囲む)が、他の実施形態では、プレナム116は、流れ開口部116の周りに部分的な円しか形成しなくてよい(すなわち、部分的に取り囲む)。
【0039】
各流れ制御通路112は、外面118における外面開口部128と、内側プレナム表面126における内側開口部130とを備え、内側開口部130は、流れ制御通路112とプレナム116との間の流体連通を可能とする。各流れ制御通路112は、自身のそれぞれの外面開口部128と内面開口部130との間において、例示的な制限流れ軸132として
図6に示されラベルが付されているものにほぼ平行に延びてよい。
【0040】
バルブ本体110の外側部分は、閉鎖領域134、一対の制限流れ領域136、および一対の自由流れ領域138を備えるいくつかの領域またはゾーンへと分割されてよい。
一対の制限流れ領域136は、互いにほぼ直径方向に対向する関係により配置されてよい。各制限流れ領域136は、互いにほぼ平行に延びる複数の流れ制御通路112を備えてよい。所与の制限流れ領域136内の流れ制御通路112は、一連の径方向アレイに配置されてよく、各アレイは、流れ開口部114の中心軸140から異なる量だけ離間される。
図5~
図6に示される実施形態では、各制限流れ領域136は4つのアレイを備える。
図5(バルブ本体110の下半分のみを示し、上半分は下半分の鏡像である)に示される視点から、外側から内側方向に移動すると、アレイは、第1のアレイ142(流れ開口部114から最も遠い)、第2のアレイ144、第3のアレイ146、および第4のアレイ148(流れ開口部114に最も近い)を備えてよい。第1のアレイ142は、5つの流れ制御通路112(その下半分が
図5に示されている)を備えてよい。第2のアレイ144は、11個の流れ制御通路112を備えてよい。第3および第4のアレイ146、148は、各々、13個の流れ制御通路112を備えてよい。アレイ142~148の数および各アレイ142~148における通路112の数は、一例として提供されており、本開示を限定することを意図していない。この点に関して、バルブ本体110は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、異なる数のアレイ142~148、および各アレイ142~148内の異なる数の通路112を備えてよいことが企図される。
【0041】
一対の自由流れ領域138は、互いに直径方向に対向する関係により、かつ制限流れ軸132に平行であり得る中心軸140(例えば、自由流れ軸)に沿って同軸に整合して配置されてよい。一対の自由流れ領域138は、流れ開口部114の入口ポート122および出口ポート124を備えてよい。
【0042】
閉鎖領域134は、バルブ本体110の外側部分の残りの部分(例えば、制限流れ領域136および自由流れ領域138を含まない部分)を包含してよい。
バルブ本体110が閉鎖位置にあるとき、閉鎖領域134は、バルブハウジングを通る流体の流れを防止するために、バルブハウジングの流体入口および流体出口と整合する。閉鎖位置では、制限流れ領域136および自由流れ領域138は、流体入口および流体出口からずれており、したがって、流体入口から流体を受け入れない。
【0043】
バルブ本体110が閉鎖位置から開放位置に向かって回転し始めると、一方の制限流れ領域136における流れ制御通路112の第1のアレイ142の少なくともいくつかが流体入口と流体連通し、他方の制限流れ領域136における流れ制御通路112の第1のアレイ142の少なくともいくつかが流体出口と流体連通する。この点に関して、アレイ142~148の径方向のまたは湾曲した整合により、所与のアレイ142~148内の流路112のすべてが同時に流体の流れと整合(位置合わせ)されるわけではない。流体は、バルブ本体110の一方側における第1のアレイ142の整合した流れ制御通路112に入り、プレナム116へと流れ込み、バルブ本体110の他方側の第1のアレイ142の整合した流れ制御通路112を通ってプレナム116から出て、次いでバルブ本体110から出て流体出口へと入ることができる。
【0044】
バルブ本体110が開放位置に向かって回転し続けると、一方の制限流れ領域136の流れ制御通路112の第2のアレイ144の少なくともいくつかに加えて、流れ制御通路112の第1のアレイ142のすべてではなくてもより多くが整合するようになり、したがって流体入口と流体連通する。同時に、他の制限流れ領域136の流れ制御通路112の第1のアレイ142のすべてではなくてもより多くが、加えて流れ制御通路112の第2のアレイ144の少なくともいくつかが整合するようになり、したがって流体出口と流体連通する。したがって、この構成では、流体は、プレナム116を介して流体接続された制限流れ領域136の各々の第1のアレイ142および第2のアレイ144の両方のうちの少なくともいくつかを通って流れて、バルブ本体110を通って流れてよい。したがって、バルブ本体110が開放位置に向かって移動するにつれて、より多くの流体がバルブ本体110を通って流れることができる。
【0045】
バルブ本体110が開放位置に向かって連続して徐々に移動または回転することによって、第3のアレイ146、次いで第4のアレイ148が流体入口および流体出口と順次整合する。先に流体入口および流体出口と整合したアレイは、バルブ本体110が開放位置に向かって回転し続けるとき、そのように整合したままである。換言すれば、第4のアレイ148が流体入口および流体出口と整合するとき、第1~第3のアレイ142~146は、流体入口および流体出口と整合し続ける。
【0046】
バルブ本体110の開放位置に向かう連続的な移動または回転は、流れ開口部114の一部を流体入口および流体出口の両方と整合させ、これにより、流体は、制限流れ領域136および介在するプレナム116を通って導かれることなく、流れ開口部114を通って流れることが可能となる。流れ開口部114が流体入口および流体出口と徐々に整合すると、アレイ142~148は、順次移動して流体入口および流体出口との整合から外れる。例えば、第1のアレイ142における少なくともいくつかの流れ制御通路112は、最初に、移動して流体入口および流体出口との整合から外れ、続いて、第2のアレイ144、次いで、第3のアレイ146、最後に、第4のアレイ148が、アレイ142~148のすべてが移動して流体入口および流体出口との整合から外れるまで、移動して外れてよい。アレイ142~148のすべてが移動して流体入口および流体出口との整合から外れると、流れ開口部114は、流体入口および流体出口と完全に整合してよく、流体入口と流体出口との間を流れるすべての流体は、流れ開口部114のみを通って流れる。
【0047】
開放位置から閉鎖位置に向かうバルブ本体110の移動または回転は、上記の流れ開口部114および流れ制御通路112の順次の整合を逆にする。特に、バルブ本体110が閉鎖位置に向かって移動または回転すると、流れ開口部114の一部が移動して流体の流れとの整合から外れ、第4のアレイ148における流れ制御通路112の少なくともいくつかが流体の流れと整合する。したがって、流体は、流れ開口部114および第4のアレイ148の両方を通って流れてよい。バルブ本体110の閉鎖位置に向かう連続的な移動または回転は、流れ開口部114全体が移動して整合から外れアレイ142~148のすべてが移動して流体の流れと整合するまで、流れ開口部114のより大きい部分を移動させて流体の流れとの整合から外し、より多数のアレイ142~148を移動させて流体の流れと整合させる。閉鎖位置に向かう追加の移動または回転は、第4のアレイ148を移動させて流体の流れとの整合から外し、閉鎖領域134の一部を移動させて流体の流れと整合させる。閉鎖位置に向かう連続的な移動または回転は、第1のアレイ142が流体の流れと整合している唯一のアレイになるまで、追加のアレイを順次移動させて整合から外し、閉鎖領域134のより大きい部分を整合させる。バルブ本体110が閉鎖位置に移動または回転すると、第1のアレイ142は、移動して流体の流れとの整合から外れ、閉鎖領域134は、流体の流れと整合しているバルブ本体110の唯一の部分であり、これは、流体が流体入口と流体出口との間を流れることを防止する。
【0048】
バルブ本体110は、45度または30度などの約90度以下の回転によって閉鎖位置と開放位置との間において移行するように構成されてよい。バルブ本体10に関連して上述したように、
図6では入口ポート122および出口ポート124にラベルが付されているが、バルブ本体110は、ポート122、124のいずれか一方が入口として機能し、ポート122、124の他方が出口として機能するように構成されてよいことが企図される。換言すれば、バルブ本体110、およびそれが一体化されるバルブは、双方向流に適応し得ることが企図される。別の言い方をすれば、バルブ本体110の構成は、流れ開口部114のいずれかの端部、したがってそれに近接する制限流れ領域136のいずれかが、バルブ本体110が一体化されるバルブの流体入口または流体出口に向かって向けられてよい。
【0049】
バルブ本体110の特有の構成は、付加製造または3次元プリントによって可能にされてよく、バルブ本体110は、連続層により形成されて単一構造を形成する。当技術分野において知られている他の3次元プリントまたは製造技法も、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく使用されてよい。
【0050】
バルブ本体の110全体は、付加製造または3次元プリントによって形成されてよいが、その場合、閉鎖領域134は、単一の鍛造体として形成されてよく、自由流れ領域138および制限流れ領域136は、付加製造または3次元プリントにより別個の本体として形成されてよいことが企図される。例示的な実施形態では、バルブ本体110は、一対のインサートを備え、各インサートは、自由流れ領域138および制限流れ領域136を備える。各インサートは、付加製造または3次元プリントによって形成されてよい。インサートは、鍛造体へと挿入され、当該技術分野において既知の様々な締結技法のうちのいずれか1つによって鍛造体に固定されてよい。これらの技法には、熱収縮、溶接、機械的締結具または接着剤の使用などが含まれ得る。
【0051】
ここで
図7~
図10を参照すると、複数の流れ制御通路212と流れ開口部214が内部に形成されているバルブ本体210の第3の実施形態が示されている。
図7~
図10に示されるバルブ本体210の各々の部分は、流れ制御通路212の構成および配置を示すために、単に例示の目的で透明であるように示されていることに留意されたい。流れ制御通路212は、流れ開口部214と連通して流れ開口部214との流体連通を可能とする軸方向セグメント216および径方向セグメント218を備えてよい。この点に関して、流れ制御通路212は、径方向セグメント218を介して流れ開口部214と直接流体連通してよい。
【0052】
バルブ本体210は、構成がほぼ球形である外面220を備える。円筒形内面222は、バルブ本体210を通って直径方向に延び、入口ポート224および出口ポート226を含む流れ開口部214を画定する。
【0053】
各流れ制御通路212の軸方向セグメント216は、外面220に外面開口部228を備え、径方向セグメント218は、内面222に内面開口部230を備え、内面開口部230は、流れ制御通路212と流れ開口部214との間の流体連通を可能とする。
【0054】
バルブ本体210の外側部分は、閉鎖領域、一対の制限流れ領域、および一対の自由流れ領域を含むいくつかの領域またはゾーンへと分割されてよい。
一対の制限流れ領域は、互いにほぼ直径方向に対向する関係により配置されてよい。各制限流れ領域は、複数の流れ制御通路212を備えてよく、これらは、一連の径方向アレイに配置されてよく、各々は、流れ開口部214の中心軸232(例えば、自由流れ軸)から異なる量だけ離間している。
図7に示される実施形態では、各制限流れ領域は5つのアレイを備え、これらのアレイは、外側から内側方向に移動して、第1のアレイ234(流れ開口部214から最も遠い)、第2のアレイ236、第3のアレイ238、第4のアレイ240、および第5のアレイ242(流れ開口部214に最も近い)を備えてよい。アレイ234~242の各々は、11個の流れ制御通路212を備える。アレイ234~242の数および各アレイ234~242における通路212の数は、一例として提供されており、本開示を限定することを意図していない。この点に関して、バルブ本体210は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、異なる数のアレイ234~242、および各アレイ234~242内の異なる数の通路212を備えてよいことが企図される。
【0055】
一対の自由流れ領域は、互いに直径方向に対向する関係により、かつ自由流れ軸232に沿って同軸に整合して配置されてよい。一対の自由流れ領域は、流れ開口部214の入口ポート224および出口ポート226を備えてよい。
【0056】
閉鎖領域は、バルブ本体210の外側部分の残りの部分(例えば、制限流れ領域および自由流れ領域を含まない部分)を包含してよい。
バルブ本体210が閉鎖位置にあるとき、閉鎖領域は、バルブハウジングを通る流体の流れを防止するために、バルブハウジングの流体入口および流体出口と整合する。閉鎖位置では、制限流れ領域および自由流れ領域は、流体入口および流体出口からずれている。
【0057】
バルブ本体210が閉鎖位置から開放位置に向かって回転し始めると、一方の制限流れ領域における流れ制御通路212の第1のアレイ234の少なくともいくつかが流体入口と流体連通し、他方の制限流れ領域における流れ制御通路212の第1のアレイ234の少なくともいくつかが流体出口と流体連通する。この点に関して、アレイの径方向のまたは湾曲した整合により、所与のアレイにおける流路212のすべてが同時に流体の流れと整合されるのではない。流体は、バルブ本体210の一方側の第1のアレイ234の整合した流れ制御通路212に入り、軸方向セグメント216を通って流れ、次に径方向セグメント218を通って流れ、流れ開口部214に入ってよい。次いで、流体は、バルブ本体210の他方側の第1のアレイ234の整合した流れ制御通路212を通って流れ開口部214から出てよく、流体は、流れ制御通路212の径方向セグメント218を通り、次いで軸方向セグメント216を通って流れ、次いでバルブ本体210から流体出口へと出る。
【0058】
バルブ本体210が開放位置に向かって回転し続けると、1つの制限流れ領域の流れ制御通路212の第2のアレイ236の少なくともいくつかに加えて、流れ制御通路212の第1のアレイ234のすべてではなくてもより多くが整合するようになり、したがって、流体入口と流体連通する。同時に、他の制限流れ領域の流れ制御通路212の第1のアレイ234のすべてではなくてもより多くが、加えて流れ制御通路212の第2のアレイ236の少なくともいくつかが整合するようになり、したがって流体出口と流体連通する。したがって、この構成では、流体は、制限流れ領域の各々の第1のアレイ234および第2のアレイ236の両方のうちの少なくともいくつかを通って流れて、バルブ本体210を通って流れてよい。したがって、バルブ本体210が開放位置に向かって移動するにつれて、より多くの流体がバルブ本体210を通って流れることができる。
【0059】
バルブ本体210が開放位置に向かって連続して徐々に移動または回転することによって、第3のアレイ238、次いで第4のアレイ240、次いで第5のアレイ242が流体入口および流体出口と順次整合する。先に流体入口および流体出口と整合したアレイ234~242は、バルブ本体210が開放位置に向かい続けるとき、に位置合わせされたままである。換言すれば、第5のアレイ242が流体入口および流体出口と整合するとき、第1~第4のアレイ234~240は、流体入口および流体出口と整合し続ける。
【0060】
開放位置に向かうバルブ本体210の連続的な移動または回転は、流れ開口部214の一部を流体入口および流体出口の両方と整合させ、これにより、流体は、流れ開口部214を通って流れることが可能となる。流れ開口部214が流体入口および流体出口と徐々に整合するにつれて、アレイ234~242は順次移動して流体入口および流体出口との整合から外れる。例えば、第1のアレイ234における少なくともいくつかの流れ制御通路212が最初に移動して流体入口および流体出口との整合から外れ、続いて、アレイ234~242のすべてが移動して流体入口および流体出口との整合から外れるまで、第2のアレイ236、次いで第3のアレイ238、次いで第4のアレイ240、最後に第5のアレイ242が流体入口および流体出口との整合から外れてよい。アレイ234~242のすべてが移動して流体入口および流体出口との整合から外れると、流れ開口部214は、流体入口および流体出口と完全に整合してよく、流体入口と流体出口との間を流れるすべての流体は、流れ開口部214のみを通って流れる。
【0061】
開放位置から閉鎖位置に向かうバルブ本体210の移動または回転は、上記の流れ開口部214および流れ制御通路212の順次の整合を逆にする。特に、バルブ本体210が閉鎖位置に向かって移動または回転すると、流れ開口部218の一部が移動して流体の流れとの整合から外れ、第5のアレイ242における流れ制御通路212の少なくともいくつかが流体の流れと整合する。したがって、流体は、流れ開口部214および第5のアレイ242の両方を通って流れてよい。バルブ本体210の閉鎖位置に向かう連続的な移動または回転は、流れ開口部214全体が移動して整合から外れアレイのすべてが移動して整合するまで、流れ開口部214のより大きい部分を移動させて流体の流れとの整合から外し、より多数のアレイを移動させて流体の流れと整合させる。閉鎖位置に向かう追加の移動または回転は、第5のアレイ242を移動させて流体の流れとの整合から外し、閉鎖領域の一部を移動させて流体の流れと整合させる。閉鎖位置に向かう連続的な移動または回転は、第1のアレイ234が流体の流れと整合している唯一のアレイになるまで、追加のアレイを順次移動させて整合から外し、閉鎖領域のより大きい部分を整合させる。バルブ本体210が閉鎖位置へと移動または回転すると、第1のアレイ234は、移動して流体の流れとの整合から外れ、閉鎖領域は、流体の流れと整合しているバルブ本体210の唯一の部分であり、これは、流体が流体入口と流体出口との間を流れることを防止する。
【0062】
バルブ本体210は、45度または30度などの約90度以下の回転によって閉鎖位置と開放位置との間において移行するように構成されてよい。バルブ本体10、110に関連して上記されたように、
図8では入口ポート224および出口ポート226にラベルが付されているが、バルブ本体210は、ポート224、226のいずれか一方が入口として機能し、ポート224、226の他方が出口として機能するように構成されてよいことが企図される。換言すれば、バルブ本体210、およびそれが一体化されるバルブは、双方向流に適応し得ることが企図される。別の言い方をすれば、バルブ本体210の構成は、流れ開口部214のいずれかの端部、したがってそれに近接する制限流れ領域のいずれかが、バルブ本体210が一体化されるバルブの流体入口または流体出口に向かって向けられてよい。
【0063】
バルブ本体210の特有の構成は、付加製造または3次元プリントによって可能にされてよく、バルブ本体210は、連続層により形成されて単一構造を形成する。当技術分野において知られている他の3次元プリントまたは製造技法も、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく使用されてよい。
【0064】
バルブ本体210の全体は、付加製造または3次元プリントによって形成されてよいが、閉鎖領域および自由流れ領域は、単一の鍛造体235として形成されてよく、制限流れ領域は、付加製造または3次元プリントにより別個の本体245として形成されてよいことが企図される。この点に関して、単一の鍛造体235は、別個の本体245のそれぞれを適応させるまたは受け入れるポケットまたは凹部を備えてよい。本体245は、鍛造体235へと挿入され、当該技術分野において既知の様々な締結技法のうちのいずれか1つによって鍛造体に固定されてよい。これらの技法には、熱収縮、溶接、機械的締結具または接着剤の使用などが含まれ得る。
【0065】
ここで
図11~
図17を参照すると、2つの協働部品を備えるバルブ本体310の別の実施形態が示されており、協働部品は各々、所望の流体流れ特性を達成するようにバルブハウジング336内において独立して移動可能または回転可能である。特に、バルブ本体310は、外側シェル312と、複数の流れ制御通路316が内部に形成されている内側制限コア314とを備える。外側シェル312は、閉鎖位置と開放位置との間においてバルブハウジング336に対して回転可能に移動し、内側制限コア314の部分を流体の流れに順次露出させてよい。これに加えて、内側制限コア314は、それ自身が、制限位置と非制限位置との間において、バルブハウジング336に対して移動可能または回転可能であり、流体の流れに対する流れ制御通路316の整合の程度を変化させてよい。制限位置では、流れ制御通路316は、バルブ本体310を通る任意の流体の流れが流れ制御通路316を通過するように、流体の流れと完全に整合してよい。非制限位置では、内側制限コア314は回転し、流れ制御通路316を移動させて流体の流れとの整合から外し、流体の流れが、内側制限コア314によって少なくとも部分的に画定された貫流チャネルを比較的制限されずに通過することを可能にする。
【0066】
図11は、流れ制御の様々な段階における外側シェル312および内側制限コア314の両方を示しており、このシーケンスは、自身の閉鎖位置からその開放位置に移行されるバルブ本体310を左から右の方向に示している。
図11におけるバルブ本体310のシーケンスの描写の下の列において、外側シェル312の上半分は、内側制限コア314の流れ制御通路316を示すために除去されていることに注目されたい。
【0067】
外側シェル312は、凸状外面および凹状内面を有する部分的に球状の本体である。以下においてより詳細に記載されるように、外側シェル312は、回転可能にバルブハウジングに対し結合されて、外側シェル312が自身の閉鎖位置と開放位置との間において回転軸318の周りを回転することを可能にする。この点に関して、外側シェル312は、自身の回転移動を可能とする回転シャフト320を備えてよい。
【0068】
外側シェル312は、第1の側縁部322および第2の側縁部324、ならびに外面および内面を備え、外面および内面の両方は、第1の側縁部322と第2の側縁部324との間に連続的に延びる。1つの実施形態では、第1の側縁部322は、第2の側縁部324から約90度離間しており、したがって、外側シェル312は、球体の約4分の1の形状であってよい。しかしながら、第1の側縁部322および第2の側縁部324が互いに約35~145度離間している外側シェル312など、外側シェル312の他のサイズおよび構成も企図される。
【0069】
ここで特に
図12~
図16を参照すると、内側制限コア314は、一対の側面325、326と、内側凹面328と、部分的に球状である外面330とを備える。内側制限コア314は、外側シェル312内に入れ子にされるサイズである。より詳細には、内側制限コア314は、外側シェル312の内面に対して形状が相補的である外面330を備える。この点に関して、内側制限コア314の外面330のサイズおよび曲率半径は、外側シェル312の内面のサイズおよび曲率半径と同様であり、外側シェル312に対する内側制限コア314の密接した入れ子状の位置決めを可能にする。
【0070】
内側制限コア314はまた、外面330から外方に突出し側面325のうちの1つに隣接して配置された当接リブ332またはフランジを備える。内側制限コア314は、内側制限コア314がその制限位置と非制限位置との間において回転軸318の周りを回転することを可能にするように、回転可能にバルブハウジング336に対し結合される。回転軸318に隣接する内側制限コア314の部分は、極と呼ばれてよく、内側制限コア314の球状の性質により、回転軸318に隣接する2つの極または領域があってよい。当接リブ332は、当接リブ332の一端が極の一方に隣接して位置決めされ、当接リブ332の他端が極の他方に隣接して位置決めされた状態で、周方向に外面330を横切って延びる。
【0071】
内側制限コア314はまた、自身の中に形成された複数の流れ制御通路316を備え、流れ制御通路316は各々、内側凹面328と外面330との間に延びる。流れ制御通路316は、外面330の接線に対してほぼ垂直である径方向に延びてよい。しかしながら、他の実施形態では、流れ制御通路316は、他の構成において延びるように配向されてよい。例えば、流れ制御通路316は、通路316のすべてが互いにほぼ平行な関係により延びるように配向されてよい。
【0072】
図11に戻って参照すると、閉鎖位置と開放位置との間のバルブ本体310の移行に関連する外側シェル312および内側制限コア314の両方の移動がこれより記載される。さらに、
図17はまた、閉鎖位置と開放位置との間において移行されるバルブ本体310の概略図を提供し、外側シェル312および内側制限コア314の移動は、影付き形状によって表され、バルブハウジング336内の流路は、矩形輪郭によって表される。
【0073】
外側シェル312がその閉鎖位置にあるとき、外側シェル312は、流体がバルブハウジング336の流体入口334から内側制限コア314の流れ制御通路316に流れるのを阻止する。したがって、外側シェル312の第1の側縁部322は、当接リブ332と接触して、内側制限コア314を流体の流れから効果的に封止してよい。
【0074】
位置AAにおいて、内側制限コア314はその制限位置にあり、外面330は流体入口334と整合している。外側シェル312は、内側制限コア314の一部を流体入口334に露出させるように、その閉鎖位置からわずかに(例えば、15度)移動しており、したがって、流体が流れ制御通路316のうちの特定のものを通って流れることを可能にする。したがって、バルブの開放に関連する上昇した圧力は、限られた量の流体が限られた数の流れ制御通路316を通過することを可能にすることによって減衰されてよい。
【0075】
位置BBにおいて、内側制限コア314は、その制限位置のままであるが、外側シェル312は、内側制限コア314のさらに大きい部分を流体入口334に露出させるように、その閉鎖位置(例えば、45度)からさらに移動している。したがって、より多くの流れ制御通路316が覆われず、流体入口334からより多くの量の流体を受け入れることが可能であり、流体圧力のより大きな低減を可能にする。
【0076】
位置CCにおいて、内側制限コア314は、その制限位置のままである、外側シェル312は、内側制限コア314上の流れ制御通路316のすべてを露出させるようにその開放位置(例えば、60度)に移動している。この点に関して、流体入口334と流体出口338との間のすべての流体の流れは、流れ制御通路316を通る。
【0077】
位置DDにおいて、外側シェル312は、その開位置のままであり、内側制限コア314は、その制限位置からその非制限位置(制限位置から約40度)に向かって移行し始める。非制限位置に向かう内側制限コア314の移動または回転は、流体入口334から流体出口338への流体の流れのいくらかが内側制限コア314の周りを流れることを可能にし、一方、流体の流れの残りの部分は、流れ制御通路316の一部を通過する。この点に関して、特定の流れ制御通路316は、内側制限コア314が制限位置から非制限位置に向かって移行するときに、移動して流体入口334との整合から外れ、バルブハウジング336によって遮断されてよい。
【0078】
位置EEにおいて、外側シェル312は開放位置のままであり、内側制限コア314は、その非制限位置(制限位置から約80度)に完全に移行されている。内側制限コア314の非制限位置への移動は、流体入口と流体出口との間のすべての流体の流れが、外側シェル312および内側制限コア314の両方を迂回して、バルブ本体310によってほぼ抑制されずに流れることを可能にする。内側凹面328の外形は、流体入口334および流体出口338の内側外形に対して相補的であり、ほぼ連続した流路を提供し、流体の流れにおける任意の所望されない分断または乱れを軽減し得る。例えば、内側凹面328の曲率は、流体入口334および流体出口338の曲率/直径と同様であってよい。
【0079】
上記ではバルブ本体310の開放について記載したが、バルブ本体310の閉鎖は逆の順序により進行してよい。特に、内側制限コア314は、その非制限位置からその制限位置に向かって移動してよいが、外側シェル312は、その開放位置にあるままである。続いて、外側シェル312は、その開放位置からその閉鎖位置に向かって移動してよい。
【0080】
外側シェル312および内側制限コア314は、互いに独立して移動してよく、そうした移動は、一度に1つ(例えば、外側シェル312または内側制限コア314のいずれかの移動)または同時である。
【0081】
ここで
図18~
図21を参照すると、内側制限コア350の代替的な実施形態が示されており、この実施形態は、内側制限コア350を横切ってまたはその周りにほぼ周方向に延びる複数の流れ制御通路352を備える。流れ制御通路352のこの構成は、上記され
図11~
図16に示された径方向に延びる流れ制御通路316とは区別される。より詳細には、各流れ制御通路352は、側面355に隣接して存在する当接リブ354から外面356を横切って反対側の側面358まで延びてよい。例示的な実施形態では、流れ制御通路352は、等しい長さおよび構成であり、当接リブ332に隣接するリニアセグメント360と、一連の屈曲部362と、次いで側面358に隣接するリニアセグメント364とを備える。複数の流れ制御通路352は、回転軸364に対して緯度構成により延びる。
【0082】
内側制限コア350は、外側シェル312とともに使用するように構成され、外側シェル312がその閉鎖位置にあるとき、外側シェル312は、流体がバルブハウジング336の流体入口334から内側制限コア350の流れ制御通路352に流れるのを阻止する。したがって、外側シェル312の第1の側縁部322は、当接リブ354と接触して、内側制限コア350を流体の流れから効果的に封止してよい。
【0083】
内側制限コア350がその制限位置にあるとき、外側シェル312をその閉鎖位置から移動させて、当接リブ354に隣接する各流れ制御通路352の一部を露出させてよい。各流れ制御通路352の少なくとも一部が露出され得るとすると、流体は、外側シェル312と内側制限コア350との間において各通路352を通って流れ得る。さらに、流れ制御通路352の有効長さは、外側シェル312の縁部322と内側制限コア350の側縁部356との間の所与の通路352に沿った長さを指し得る。外側シェル312が最初に当接リブ354から離れるように移動するとき、各流れ制御通路352の有効長さは、その最大であり得る。内側制限コア350がその制限位置にあるままの状態で、外側シェル312がその開放位置に向かって移動し続けると、外側シェル312の縁部322が内側制限コア350の側部358に向かって移動するにつれて、各流れ制御通路352の有効長さが減少する。
【0084】
外側シェル312がその開放位置にあるまま、内側制限コア350は、その制限位置からその非制限位置に向かって移行し始めてよい。内側制限コア350の非制限位置に向かう移動は、流体入口334から流体出口338への流体の流れのいくらかが内側制限コア350の周りを流れることを可能とし、一方、流体の流れの残りの部分は、内側制限コア350が非制限位置に達するまで、流れ制御通路352の一部を通過する。
【0085】
外側シェル312が開放位置にあり、内側制限コア350がその非制限位置に完全に移行した状態では、流体入口334と流体出口338との間の流体の流れは、外側シェル312および内側制限コア350の両方を迂回して、ほぼ抑制されずに流れることが可能になる。内側凹面366の外形は、連続的であってよく(例えば、開口部、切れ目、または分断を含まない)、流体入口334および流体出口338の内側外形に対して相補的であり、ほぼ連続した流路を提供し、流体の流れにおける任意の所望されない分断または乱れを軽減し得る。
【0086】
ここで
図22~
図24を参照すると、内部に形成された複数の流れ制御通路412を、そこを通る制限されない流れを可能にするように構成されている流れ開口部414とともに有する、従来のボール型バルブと同様のバルブ本体410の別の実施形態が示される。
図23および
図24の部分は、内部流れ制御通路412の構成を示すために、単に例示の目的で透明であるように示されていることに留意されたい。
【0087】
バルブ本体410は、構成がほぼ球形である外面416を備える。内面418は、バルブ本体410を通って直径方向に延び、入口ポート420および出口ポート422を含む流れ開口部414を画定する。流れ開口部414は、自由流れ軸424に沿って延び、バルブ本体410は、自由流れ軸424にほぼ垂直な回転軸426の周りを閉鎖位置と開放位置との間においてバルブハウジング内において回転可能であるように構成されてよい。
【0088】
各流れ制御通路412は、バルブ本体410を通って軸方向に延びる。この例示的な実施形態では、流れ制御通路412は、互いに対してほぼ平行な関係により延びるとともに、流れ開口部414に対してほぼ平行な関係により延びる。流れ制御通路412は、流れ開口部414と連通していない。したがって、流体は、流れ開口部414に入ることも流れ開口部414を通過することもなく、流れ制御通路412を通って完全に流れ得る。
【0089】
図22および
図23に示される視点から、バルブ本体410の外面は、閉鎖領域、一対の制限流れ領域、および一対の自由流れ領域を含むいくつかの領域またはゾーンへと分割され得る。
【0090】
一対の制限流れ領域は、複数の流れ制御通路412を備えてよい。所与の制限流れ領域内の流れ制御通路412は、一連のアレイにより配置されてよく、各々は、バルブ本体の赤道円周(例えば、回転軸426に垂直な円周)にほぼ垂直である軸に沿って整合している。
図22および
図23に示される実施形態では、各制限流れ領域は4つのアレイを備える。
図22に示される視点から、右から左方向に移動すると、アレイは、第1のアレイ428(流れ開口部414から最も遠い)、第2のアレイ430、第3のアレイ432、および第4のアレイ434(流れ開口部414に最も近い)を含んでよい。第1のアレイ428は、5つの流れ制御通路412を備えてよい。第2のアレイ430は、9つの流れ制御通路412を備えてよい。第3のアレイ432は、7つの流れ制御通路412を備えてよく、第4のアレイ434は、3つの流れ制御通路412を備えてよい。
【0091】
一対の自由流れ領域は、互いに直径方向に対向する関係により、かつ自由流れ軸424に沿って同軸に整合して配置されてよい。一対の自由流れ領域は、流れ開口部414の入口ポート420および出口ポート422を備えてよい。
【0092】
閉鎖領域は、バルブ本体410の外面の残りの部分(例えば、制限流れ領域および自由流れ領域を含まない部分)を包含してよい。
バルブ本体410が閉鎖位置にあるとき、閉鎖領域は、バルブハウジングを通る流体の流れを防止するために、バルブハウジングの流体入口および流体出口と整合する。閉鎖位置では、制限流れ領域および自由流れ領域の両方が、流体入口および流体出口からずれている。
【0093】
バルブ本体410が閉鎖位置から開放位置に向かって回転し始めると、一方の制限流れ領域における流れ制御通路412の第1のアレイ428が流体入口と流体連通し、他方の制限流れ領域における流れ制御通路412の第1のアレイ428が流体出口と流体連通する。したがって、流体は、バルブ本体410の一方側の第1のアレイ428の流れ制御通路412に入り、次いでバルブ本体410を出て流体出口に入ってよい。
【0094】
バルブ本体410が開放位置に向かって回転し続けると、一方の制限流れ領域における流れ制御通路412の第2のアレイ430が流体入口と流体連通し、他方の制限流れ領域における流れ制御通路412の第2のアレイ430が流体出口と流体連通する。したがって、この構成では、流体は、制限流れ領域の各々の第1のアレイ428および第2のアレイ430の両方を通って流れて、バルブ本体410を通って流れてよい。したがって、バルブ本体410が開放位置に向かって移動するにつれて、より多くの流体がバルブ本体410を通って流れることができる。
【0095】
バルブ本体410が開放位置に向かって連続して徐々に移動または回転することによって、第3のアレイ432、次いで最後に第4のアレイ434が流体入口および流体出口と順次整合する。
【0096】
バルブ本体410の開放位置に向かう連続的な移動または回転は、流れ開口部414の一部を流体入口および流体出口の両方と整合させ、これにより、流体は、流れ開口部414を通って流れることが可能となる。
図22~
図24に示される実施形態では、流れ制御通路412のすべてではなくても大部分が、流れ制御開口部414によって画定される仮想円内に存在する。この点に関して、流れ開口部414は凹部と凸部とを備える。しかしながら、凹状部分の半径が流れ開口部414の径方向中心から延びている場合、流れ制御通路412のすべてではなくても大部分は、その半径内に存在し得る。したがって、バルブ本体410が開放位置にあり、流れ開口部414が流体入口および流体出口と完全に整合しているとき、流れ制御通路412のすべてではなくてもいくつかは、流体入口および流体出口と整合したままであってもよい。したがって、バルブ本体410が開放位置にあるとき、流体は、流れ開口部414を通って、また流れ制御通路412を通って流れてよい。
【0097】
開放位置から閉鎖位置に向かうバルブ本体410の移動または回転は、上記の流れ開口部414および流れ制御通路412の順次の整合を逆にする。特に、バルブ本体410が閉鎖位置に向かって移動する際、流れ開口部414は、流れが流れ制御通路412のうちの特定のもののみに存在し得る点まで、流体の流れとの整合から外れるように移動する。閉鎖位置に向かう連続的な移動または回転は、第1のアレイ428が流体の流れと整合している唯一のアレイになるまで、追加のアレイを順次移動させて整合から外し、閉鎖領域のより大きい部分を整合させる。バルブ本体410が閉鎖位置へと移動または回転すると、第1のアレイ428は、移動して流体の流れとの整合から外れ、閉鎖領域は、流体の流れと整合しているバルブ本体410の唯一の部分であり、これは、流体が流体入口と流体出口との間を流れることを防止する。
【0098】
バルブ本体410は、約90度の回転によって閉鎖位置と開放位置との間において移行するように構成されてよい。換言すれば、約90度の大きさの第1の回転方向における回転は、閉鎖位置から開放位置に向かう移行をもたらしてよく、約90度の大きさの第2の回転方向における回転は、開放位置から閉鎖位置への移行をもたらしてよい。
【0099】
当業者は、バルブ本体410の外面は、直径方向に対向する制限流れ領域を画定する観点で記載されているが、バルブ本体410は、それにもかかわらず、流れ制御通路412のアレイ428~434によって画定される連続的な制限流れセクションを含む観点で見なされることが可能であり、そうした制限流れセクションの対向する端部は、制限流れ領域のそれぞれを画定することを認識する。同様に、バルブ本体410の外面は、直径方向に対向する非制限流れ領域を画定する観点でも記載されているが、それにもかかわらず、連続流れ開口部414の対向する端部は、これらの非制限流れ領域のそれぞれを画定するものと見なされ得る。バルブ本体410は、一方向の流れのために構成されたバルブへの統合に最も適していることが企図されるが、そうしたバルブは、バルブ本体410の使用が双方向の流れに適応することを可能にするように構成されてよいこともまた企図される。
【0100】
バルブ本体410の特有の構成は、付加製造または3次元プリントによって可能にされてよく、バルブ本体は、連続層により形成されて単一構造を形成する。
ここで
図25~
図27を参照すると、
図22~
図24に示されるバルブ本体410の変形形態であるバルブ本体450が示されている。この点に関して、バルブ本体410と450との間の主な違いは、バルブ本体450に流れ開口部、すなわち上記の流れ開口部414がないことにある。むしろ、バルブ本体450を通る唯一の流路は、流れ制御通路452を介する。これらのラインに沿って、バルブ本体450に追加の流れ制御通路452があってよく、そうでなければそのエリアは流れ開口部414を備える。
【0101】
バルブ本体450は、流れ開口部414のような非制限流れ開口部がない流れ制御通路452を備えることによって、双方向流のために構成されたバルブへの統合に最も適していることが企図されるが、そうしたバルブは、一方向流に適応するようにバルブ本体450の使用を可能にするように構成されてよいことも企図される。
【0102】
バルブ本体450の特有の構成は、付加製造または3次元プリントによって可能にされてよく、バルブ本体は、連続層により形成されて単一構造を形成する。
ボール型バルブ本体を備えるバルブを通じた徐々の流量制御の使用に関するさらなる詳細は、「ボール制御バルブ用の三次元蛇行経路流れ要素“Three-Dimensional Tortuous Path Flow Element For Ball Control Valves”」と題される米国特許出願第16/737,594号に見られ、その内容も参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0103】
本明細書に示される詳細は、単に例示的な説明の目的ための例であり、本開示の様々な実施形態の原理および概念的態様の最も有用であり容易に理解される記載であると考えられるものを提供するために提示されたものではない。この点に関して、様々な実施形態の異なる特徴の基本的な理解のために必要とされるより多くの詳細を示す試みは行われず、図面とともに考慮される記載は、これらが実際にどのように実装され得るかを当業者に明らかにする。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体入口および流体出口を有するバルブハウジングにおける使用のためのバルブ本体であって、
球形の構成である外面と、
前記外面の片側から前記外面の反対側まで直径方向に延びる流れ開口部
であって、自由流れ軸に同軸整合している流れ開口部と、
前記外面に外面開口部を各々有する、複数の流れ制御通路
であって、前記複数の流れ制御通路のうちの1つ以上は蛇行構成である1つ以上のセグメントを有する、複数の流れ制御通路と、を備え、
前記バルブ本体は、閉鎖位置、制限流れ位置、および自由流れ位置の間において前記バルブハウジングに対し移動可能であり、
前記閉鎖位置では、前記流れ開口部と前記複数の流れ制御通路のすべてとが、前記流体入口および前記流体出口の間における流体の流れを防止するように、前記流体入口および前記流体出口の両方との整合から外れており、
前記制限流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記複数の流れ制御通路の1つ以上が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通し、
前記自由流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記流れ開口部が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通する、バルブ本体。
【請求項2】
前記バルブ本体の少なくとも一部は、3次元プリントにより形成されている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項3】
前記バルブ本体の全体は、3次元プリントにより形成されている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項4】
前記複数の流れ制御通路の各々は、前記流れ開口部と流体連通している、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項5】
前記複数の流れ制御通路の各々は、前記流れ開口部から流体的に隔離している、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項6】
一対の前記複数の流れ制御通路を流体的に接続するプレナムをさらに備える、請求項5に記載のバルブ本体。
【請求項7】
前記バルブ本体は、前記バルブハウジングに対する前記バルブ本体の90度以下の大きさの回転により、前記閉鎖位置から前記制限流れ位置に、また前記自由流れ位置に移行するように構成されている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項8】
各外面開口部は同様の構成である、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項9】
前記1つ以上の外面開口部は、第1の構成であり、1つ以上の外面開口部は、前記第1の構成とは異なる第2の構成である、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項10】
前記外面開口部は、複数のアレイに配置されている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項11】
前記バルブ本体は、前記閉鎖位置、前記制限流れ位置、および前記自由流れ位置の間において、回転軸の周りを回転可能であり、前記流れ開口部は前記回転軸に対しほぼ垂直な流れ開口部軸に沿って延びている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項12】
流体入口および流体出口を有するバルブハウジングにおける使用のためのバルブ本体であって、
球形の構成である外面を備え、前記外面は、閉鎖領域、一対の制限領域、および一対の自由流れ領域を備え、前記閉鎖領域は、開口部が形成されていない連続表面を備え、各制限領域は、各々が内部通路と連通している複数の通路開口部を備え、各自由流れ領域は、共通の自由流れ開口部と連通しており、
複数の内部通路のうちの1つ以上は蛇行構成である1つ以上のセグメントを有し、
前記バルブ本体は、閉鎖位置、制限流れ位置、および自由流れ位置の間において前記バルブハウジングに対し移動可能であり、
前記閉鎖位置では、前記閉鎖領域は少なくとも前記流体入口と整合しており、前記一対の制限領域および前記一対の自由流れ領域は、前記流体入口および前記流体出口の間における流体の流れを防止するように、前記流体入口との整合から外れており、
前記制限流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記複数の制限領域の各々の少なくとも一部が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通し、
前記自由流れ位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記一対の自由流れ領域が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通する、バルブ本体。
【請求項13】
前記バルブ本体の少なくとも一部は、3次元プリントにより形成されている、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項14】
前記複数の
内部通路の各々は、前記流れ開口部と流体連通している、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項15】
前記複数の
内部通路の各々は、前記流れ開口部から流体的に隔離している、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項16】
前記バルブ本体は、前記バルブハウジングに対する前記バルブ本体の90度以下の大きさの回転により、前記閉鎖位置から前記制限流れ位置に、また前記自由流れ位置に移行するように構成されている、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項17】
各
通路開口部は同様の構成である、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項18】
前記1つ以上の
通路開口部は、第1の構成であり、1つ以上の
通路開口部は、前記第1の構成とは異なる第2の構成である、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項19】
前記
通路開口部は、複数のアレイに配置されている、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項20】
前記バルブ本体は、前記閉鎖位置、前記制限流れ位置、および前記自由流れ位置の間において、回転軸の周りを回転可能であり、前記流れ開口部は前記回転軸に対しほぼ垂直な流れ開口部軸に沿って延びている、請求項12に記載のバルブ本体。
【請求項21】
前記複数の流れ制御通路の各々は蛇行構成である1つ以上のセグメントを有する、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項22】
前記複数の流れ制御通路のうちの2つ以上は蛇行構成であるセグメントを各々有し、各セグメントは異なる長さである、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項23】
前記複数の流れ制御通路の少なくとも一部は制限流れ軸に平行であり、前記制限流れ軸は前記自由流れ軸から角度がずれている、請求項1に記載のバルブ本体。
【請求項24】
前記一対の前記複数の流れ制御通路のうちの1つ以上は蛇行構成である1つ以上のセグメントを有する、請求項6に記載のバルブ本体。
【請求項25】
前記一対の前記複数の流れ制御通路の両方は蛇行構成である1つ以上のセグメントを有する、請求項6に記載のバルブ本体。
【請求項26】
流体入口および流体出口を有するバルブハウジングにおける使用のためのバルブ本体であって、
部分的に球形である外側シェルと、
外面を有する内側制限コアと、
前記内側制限コアによって少なくとも部分的には画定される貫流チャネルと、
複数の流れ制御通路と、を備え、各流れ制御通路は、前記内側制限コアの前記外面に外面開口部を有し、
前記外側シェルは、前記内側制限コアの前記外面の一部を順次露出させるように、前記バルブハウジングに対し閉鎖位置と開放位置との間において移動可能であり、
前記内側制限コアは、前記バルブハウジングに対し制限位置と非制限位置との間において移動可能であり、
前記制限位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記内側制限コアの前記外面の前記一部における前記複数の流れ制御通路の一部が移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通し、
前記非制限位置では、前記流体入口および前記流体出口の間の流体連通を可能とするように、前記貫流チャネルは移動して前記流体入口および前記流体出口と流体連通し、
前記外側シェルおよび前記内側制限コアは、前記バルブハウジング内において各々独立して移動可能である、バルブ本体。
【国際調査報告】