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特表2024-519658空気処理エレメント、空気処理ユニット、及び空気処理エレメントの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】空気処理エレメント、空気処理ユニット、及び空気処理エレメントの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/06 20060101AFI20240514BHJP
   B01D 53/26 20060101ALI20240514BHJP
   F24F 3/147 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
B01D53/06 100
B01D53/26 220
F24F3/147
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560825
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 EP2022060386
(87)【国際公開番号】W WO2022228962
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】2150531-8
(32)【優先日】2021-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520417908
【氏名又は名称】ムンタース ヨーロッパ アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】アーネル,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】プレストン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ミロッテ,ライアン
【テーマコード(参考)】
3L053
4D012
4D052
【Fターム(参考)】
3L053BC01
3L053BC09
4D012BA01
4D012BA02
4D012BA03
4D012CA01
4D012CA03
4D012CC03
4D012CD05
4D012CD10
4D012CE01
4D012CE02
4D012CF02
4D012CF04
4D012CF10
4D012CG01
4D012CG02
4D052AA08
4D052CB01
4D052DA03
4D052DA06
4D052DB01
4D052GA01
4D052GA03
4D052GB01
4D052GB02
4D052GB03
4D052HA01
4D052HA03
4D052HA12
4D052HA14
4D052HA21
4D052HA27
(57)【要約】
本発明は、空気処理ユニット(2)のための空気処理エレメント(1)に関する。空気処理エレメント(1)は、回転軸(6)を備えたドラム形状のロータエレメント(4)と、回転軸(6)に平行な第1の垂線(N1)を有するロータエレメント(4)の第1の端面(8)と、回転軸(6)に平行な第2の垂線(N2)を有するロータエレメント(4)の第2の端面(10)と、回転軸(6)に平行に配設された、ロータエレメント(4)の第1の端面(8)から第2の端面(10)まで連続して延在する複数のチャネル(12)と、を備えている。空気処理エレメント(1)は、連続チャネル(12)の壁(16)に配置された少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を更に備え、少なくとも1つの空気処理物質(14,18)の含有量は、第1の端面(8)から第2の端面(10)への方向に増加又は減少するように配置される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気処理ユニット(2)のための空気処理エレメント(1)であって、
回転軸(6)を備えたドラム形状のロータエレメント(4)と、
前記回転軸(6)に平行な第1の垂線(N1)を有する前記ロータエレメント(4)の第1の端面(8)と、
前記回転軸(6)に平行な第2の垂線(N2)を有する前記ロータエレメント(4)の第2の端面(10)と、
前記回転軸(6)に平行に配設された複数のチャネル(12)であって、前記ロータエレメント(4)の前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)まで連続して延在するチャネル(12)と、を備えており、
前記空気処理エレメント(1)は、前記連続チャネル(12)の壁(16)に配置された少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を更に備え、
前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)の前記含有量は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に増加又は減少するように配置される、空気処理エレメント(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)の前記含有量の前記増加又は減少は、線形的な増加又は減少である、請求項1の空気処理エレメント(1)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)の前記含有量の前記増加又は減少は、非線形的な増加又は減少である、請求項1の空気処理エレメント(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)は、第1の空気処理物質(14)と、第2の空気処理物質(18)と、を備える、請求項1から3の何れか一項の空気処理エレメント(1)。
【請求項5】
前記第1の空気処理物質(14)は、前記空気から水蒸気を吸引及び保持するように構成された第1のデシカント材であり、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記第1のデシカント材とは異なる第2のデシカント材である、請求項4の空気処理エレメント(1)。
【請求項6】
前記第1の空気処理物質(14)は、前記空気から水蒸気を吸引及び保持するように構成された第1のデシカント材であり、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記空気から二酸化炭素を吸引及び保持するように構成された物質である、請求項4の空気処理エレメント(1)。
【請求項7】
前記第1の空気処理物質(14)は、前記空気から揮発性有機化合物を吸引及び保持するように構成されており、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記第1の空気処理物質(14)とは異なる、請求項4の空気処理エレメント(1)。
【請求項8】
前記第1の空気処理物質(14)は、前記ロータエレメント(4)の第1の部分(20)に配置され、
前記第1の部分(20)は、前記第1の端面(8)から前記回転軸(6)に平行な第3の垂線(N3)を有する前記ロータエレメント(4)内の第1の平面(22)まで延在し、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記ロータエレメント(4)の第2の部分(24)に配置され、
前記第2の部分(24)は、前記第1の平面(22)から前記第2の端面(10)まで延在する、請求項4から7の何れか一項の空気処理エレメント(1)。
【請求項9】
前記ロータエレメント(4)の第3の部分(25)は、前記第1の平面(22)から前記回転軸(6)に平行な第4の垂線(N4)を有する前記ロータエレメント(4)内の第2の平面(28)まで延在し、
前記第2の平面(28)は、前記第1の平面(22)と前記第2の端面(10)との間に配置され、
前記第1の空気処理物質(14)の前記含有量は、前記第1の平面(22)から前記第2の平面(28)への方向に減少するように配置され、
前記第2の空気処理物質(14)の前記含有量は、前記第1の平面(22)から前記第2の平面(28)への方向に増加するように配置される、請求項8の空気処理エレメント(1)。
【請求項10】
前記第1の空気処理物質(14)の前記含有量は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に減少するように配置され、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に増加するように配置される、請求項4から9の何れか一項の空気処理エレメント(1)。
【請求項11】
前記第1の空気処理物質(14)の前記含有量は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に増加するように配置され、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に減少するように配置される、請求項4から9の何れか一項の空気処理エレメント(1)。
【請求項12】
請求項1から11の何れか一項に記載の少なくとも1つの空気処理エレメント(1)を備える、空気処理ユニット(2)。
【請求項13】
制御デバイスによって実施される、空気処理ユニット(2)のための空気処理エレメント(1)を製造する方法であって、
前記空気処理エレメント(1)は、
回転軸(6)を備えたドラム形状のロータエレメント(4)と、
前記回転軸(6)に平行な第1の垂線(N1)を有する前記ロータエレメント(4)の第1の端面(8)と、
前記回転軸(6)に平行な第2の垂線(N2)を有する前記ロータエレメント(4)の第2の端面(10)と、
前記回転軸(6)に平行に配設された複数のチャネル(12)であって、前記ロータエレメント(4)の前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)まで連続して延在するチャネル(12)と、を備えており、
前記方法は、前記ロータエレメント(4)用の基板(34)に少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を提供するため又は前記ロータエレメント(4)を作成するための少なくとも1つのノズル(30,32)を制御するステップ(s101)を備える、方法。
【請求項14】
前記ロータエレメント(4)用の基板(34)に少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を提供するため又は前記ロータエレメント(4)を作成するための少なくとも1つのノズル(30,32)を制御するステップ(s101)は、
第1の空気処理物質(14)を提供するための第1のノズル(30)を制御するステップ(S102)と、
第2の空気処理物質(18)を提供するための第2のノズル(32)を制御するステップ(s103)と、
前記第1及び第2の空気処理物質(14,18)を備える前記ロータエレメント(4)を作成するため又は前記ロータエレメント(4)用の前記基板(34)上に前記第1及び第2の空気処理物質(14,18)を適用するために前記第1及び第2のノズル(30,32)の前記位置を制御するステップ(s104)と、
を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ロータエレメント(4)用の基板(34)に少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を提供するため又は前記ロータエレメント(4)を作成するための少なくとも1つのノズル(30,32)を制御すること(s101)は、前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を前記ロータエレメント(4)用の前記基板(34)上に噴霧することを備える、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記ロータエレメント(4)用の基板(34)に少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を提供するため又は前記ロータエレメント(4)を作成するための少なくとも1つのノズル(30,32)を制御すること(s101)は、前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を第1及び第2の3D印刷材料(36,38)と共に供給することを備える、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1及び第2の空気処理物質(14,18)を備える前記ロータエレメント(4)を作成するため又は前記ロータエレメント(4)用の前記基板(34)上に前記第1及び第2の空気処理物質(14,18)を適用するために前記第1及び第2のノズル(30,32)の前記位置を制御すること(s104)は、前記ロータエレメント(4)の前記回転軸(6)の方向に前記ロータエレメント(4)を作成するために前記第1及び第2のノズル(39,32)の位置を制御することを備える、請求項13及び16に記載の方法。
【請求項18】
コンピュータプログラム(P)であって、コンピュータ(100;500)によって前記プログラムが実行されるときに前記コンピュータ(100;500)に請求項13から17の何れか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項19】
コンピュータ(100;500)によって実行されるときに前記コンピュータ(100;500)に請求項13から17の何れか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気処理エレメント、空気処理ユニット、及び制御デバイスによって実施される空気処理エレメントの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気から水分を分離及び除去するために、吸着除湿器や凝縮除湿器などの除湿器が使用される。吸着除湿器は、典型的には、水蒸気を吸引及び保持するのに有効なデシカント材を保持するホイール又はロータの形態の除湿エレメントを備える。デシカントロータはプロセス部及び再生部という2つの部分に分割され得る。除湿されるべき気流であるプロセス空気は、デシカントロータのプロセス部を通過し、ロータ内のデシカント材がプロセス空気から水分を抽出し、それによって乾燥空気としてロータを離れ得る。同時に、デシカント材は再生部を通って流れる別の空気流によって再生され、その間ずっと、デシカントロータは縦軸周りにゆっくりと回転し得る。プロセス空気の除湿とデシカント材の再生とを同時に行うことによって、除湿器を連続的に動作させることができる。
米国特許出願公開第2007056307号明細書は、デシカントホイールを有する除湿器の一例を開示している。
【0003】
空気から水分を分離及び除去することに加えて、空気から他の物質を分離することへの関心がある。
【0004】
米国特許第5771707A号明細書は、平坦なシート部材と、平坦なシート部材に取り付けられた波形シート部材と、を備えるシート部品から製造された、一体型熱交換器デバイスを開示している。第1の領域は、水蒸気を吸引するためのデシカントコーティングで被覆され、第2の領域は、コーティングがなく、熱を吸収して空気に放出することができ得る。欧州特許第0492879B1号明細書は、空気中に混合されて含まれる異なる種類の有機溶剤蒸気及び/又は臭気成分を吸着して除去するためのガス吸着エレメントを開示している。第1の領域はゼオライトで被覆され得、別の領域は活性炭で被覆され得る。
【0005】
デシカント材を保持するホイール又はロータのような既知の除湿エレメントは、従来、波形付け並びに浸漬及び/又はウォーターフォールプロセスによって製造されている。
【発明の概要】
【0006】
既知の製造プロセスは、浸漬含浸/ウォーターフォール含浸(waterfall impregnation)の際にどれだけの吸着剤が担体材料(典型的には繊維ベール)に付着するかについて、限定的な制御を提供する。また、既知の製造プロセスは、フルートの閉塞を生じさせることなく実際に製造することができる幾何学的形状及びフルート高さに関して又はフルート表面を実際に被覆する能力に関していくつかの制限を設定し、より費用効率の高い方法で構成要素を利用するため及び空気処理性能を向上させるための傾斜材料の作成を支持しない。そして、既知の製造方法は、槽又はウォーターフォールライン全体が変更されない限り、ロータの材料特性を変更する柔軟性を許容しない。典型的には、これはバッチ間にのみ行われることができ、面倒な混合並びに槽の化学濃度及び温度の調整を必要とする。吸着剤媒体の段階的な組成変化を達成するための1つの既知のアプローチは、ロータを組み立てるときに、いくつかの媒体タイプを互いの上に積み重ねることである。これはロータを通るチャネルの不連続性を生じさせ、層間の内部漏れ及び不十分な分離性能につながり得る。よって、当該分野における既知の解決策にもかかわらず、従来技術の欠点の少なくともいくつかを克服又は緩和する空気処理エレメントを開発することが望ましいであろう。
【0007】
本発明の目的は、安定的で信頼性が高く効果的な空気の処理を可能にし、それによって空気取扱ユニットの機能性/性能を改善する空気処理エレメントを達成することである。
【0008】
本発明の更なる目的は、異なる特性の空気処理エレメントの製造を容易にする、空気処理エレメントを製造する方法を達成することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、処理エレメントの材料特性を変更する柔軟性を許容する、空気処理エレメントを製造する方法を達成することである。
【0010】
これらの目的は、添付の特許請求の範囲に記載の上述した空気処理エレメント及び空気処理ユニットによって達成される。これらの目的は、制御デバイスによって実施される、添付の特許請求の範囲に記載の空気処理エレメント、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読媒体を製造するための、上述した方法によっても達成される。
【0011】
本発明の一態様によれば、空気処理ユニットのための空気処理エレメントが提供される。空気処理エレメントは、回転軸を備えたドラム形状のロータエレメントと、回転軸に平行な第1の垂線を有するロータエレメントの第1の端面と、回転軸に平行な第2の垂線を有するロータエレメントの第2の端面と、回転軸に平行に配設された、ロータエレメントの第1の端面から第2の端面まで連続して延在する複数のチャネルと、を備えており、空気処理エレメントは、連続チャネルの壁に配置された少なくとも1つの空気処理物質を更に備え、少なくとも1つの空気処理物質の含有量は、第1の端面から第2の端面への方向に増加又は減少するように配置される。
【0012】
本発明の更なる一態様によれば、空気処理ユニットが提供され、空気処理ユニットは、本明細書に開示される空気処理エレメントを備える。
【0013】
本発明の更なる一態様によれば、制御デバイスによって実施される、空気処理エレメントを製造する方法が提供される。この方法は、ロータエレメント用の基板に少なくとも1つの空気処理物質を提供するため又はロータエレメントを作成するための少なくとも1つのノズルを制御するステップを備える。
【0014】
本発明の一態様によれば、コンピュータプログラムが提供され、このコンピュータプログラムは、プログラムがコンピュータによって実行されるときにコンピュータに方法を行わせる命令を備える。また、コンピュータ可読媒体が提供され、このコンピュータ可読媒体は、コンピュータによって実行されるときにコンピュータに方法を行わせる命令を備える。これには、方法が、予めプログラムされたソフトウェアに含まれていてもよく、そのソフトウェアは方法を利用するのに適した製造に実装され得るという利点がある。
【0015】
本発明の利点は、空気処理エレメントが、空気の安定した、信頼性の高い、効果的な処理を可能にし、それによって空気取扱ユニットの機能性/性能を改善するということである。本発明の更なる利点は、空気処理エレメントを製造する方法が、異なる特性を有する空気処理エレメントの製造を容易にするということである。本発明の更なる利点は、空気処理エレメントを製造する方法が、処理エレメントの材料特性を変更する柔軟性を可能にするということである。この方法は、ロータエレメント又はロータエレメント用の基板を作成するときに、空気処理物質の適用のよりリアルタイムな調整を可能にする。
【0016】
本発明の更なる目的、利点、及び新規な特徴は、当業者には、以下の詳細及び本発明の実施を通じて明らかになるであろう。以下で本発明を説明するが、本発明が具体的に記載された詳細に限定されなくてもよいことは明らかであるはずである。本明細書における教示へのアクセスを有する当業者であれば、追加的な用途、修正、及び他の分野における組み込みを認識するであろう。それらは本発明の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示並びにその更なる目的及び利点のより完全な理解のために、後述する詳細な説明は、添付の図面と併せて読まれなければならない。図面中、同じ参照表記は様々な図における類似の項目を表す。
【0018】
図1a】一例による空気処理ユニットの側面図を概略的に図示する。
図1b】一例による空気処理エレメントの部分断面図を概略的に図示する。
図1c】一例による空気処理エレメントの部分断面図を概略的に図示する。
図1d】一例による空気処理エレメントの部分断面図を概略的に図示する。
図2a】一例による空気処理エレメントを製造するための製造ユニットの上から見た図を概略的に図示する。
図2b図2aの製造ユニットの正面図を概略的に図示する。
図2c】一例による図2aの製造ユニットの正面図を概略的に図示する。
図2d図2cの製造ユニットの側面図を概略的に図示する。
図3】一例による空気処理エレメントを製造するための3Dプリンタの斜視図を概略的に図示する。
図4】一例による方法のフローチャートを示す。
図5】一例による制御デバイス又はコンピュータを概略的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図示された例を参照する詳細な説明は、上記で詳細に説明された特定の特徴の組み合わせを備える例と見なされるべきである。したがって、本明細書において示されていない例に他の特徴を組み合わせることによって追加の例が達成され得ることを理解されたい。図面は、例と見なされるべきであり、相互に排他的な組み合わせではない。また、図示及び説明される全ての図は概略的に表されたものであって、機械又は類似物の一般的な部分は、簡潔にするために示されていないことにも留意されたい。
【0020】
本開示の一態様によれば、空気処理ユニットのための空気処理エレメントが提供される。空気処理エレメントは、回転軸を備えたドラム形状のロータエレメントと、回転軸に平行な第1の垂線を有するロータエレメントの第1の端面と、回転軸に平行な第2の垂線を有するロータエレメントの第2の端面と、回転軸に平行に配設された、ロータエレメントの第1の端面から第2の端面まで連続して延在する複数のチャネルと、を備えており、空気処理エレメントは、連続チャネルの壁に配置された少なくとも1つの空気処理物質を更に備え、少なくとも1つの空気処理物質の含有量は、第1の端面から第2の端面への方向に増加又は減少するように配置される。
【0021】
空気処理エレメントは、空気から水蒸気、化学物質、及び/又は粒子を減少させるか又は除去することによって空気を処理するように、並びに/又は熱を伝達するように構成され得る。空気は水蒸気を含有し得る。状況によっては、空気中の水蒸気を減少させるか又は除去することが好適である。空気は、二酸化炭素又は揮発性有機化合物など、異なる種類の化学物質を含有し得る。状況によっては、空気中の化学物質を減少させるか又は除去することが好適である。空気は異なる種類の粒子を含有し得、状況によっては、空気中の粒子を減少させるか又は除去することが好適である。空気は高温又は低温であり得る。状況によっては、直接熱交換動作によって及び/又は吸熱/発熱吸着プロセスによって、空気温度を低下又は上昇させることが好適である。よって、空気処理エレメントは、空気中の水蒸気、化学物質、及び/又は粒子を減少させるか又は除去するように、並びに/又は空気中の熱含量を変化させるように構成され得る。
【0022】
空気処理ユニットは、空気処理エレメントを備え得る。空気処理ユニットは、プロセス空気及び再生空気などの空気のための入口開口及び出口開口も備え得る。また、空気処理ユニットは、ファン、ブロワ、空気処理エレメント、及びダンパの推進力のための電気モータのような推進ユニットを備え得る。空気処理ユニットは、センサ及び制御機器も備え得る。
【0023】
ドラム形状のロータエレメントは、接合されて積層物になっている、平坦な材料と繊維材料などのプリーツ状の材料とによって製作され得る。積層物は、ロータの形状に巻かれるか、又はブロックで積み重ねられた後、機械加工されてロータエレメントになる。ロータエレメントは、ロータを形成するように巻き上げられた段ボールに、又は所定の長さに切断されてその長さがブロックを形成するように共に積み重ねられた波形の板に似ていると言える。
【0024】
ロータエレメントの第1の端面は第1の垂線を有しており、ロータエレメントの第2の端面は第2の垂線を有している。第1の垂線と第2の垂線とは、互いに平行であり得る。第1の垂線と第2の垂線とは、互いに反対の方向に向けられ得る。回転軸は、第1及び第2の端面を通過する。回転軸は、第1及び第2の垂線に平行である。回転軸は、ロータエレメントの回転対称軸と一致する。ロータエレメントは、空気処理ユニットのサイズ及び性能に適合された半径及び厚さを有し得る。ロータエレメントの厚さは、回転軸の方向における第1の端面と第2の端面との間の長さである。
【0025】
ロータエレメントは、複数の相互に平行なチャネルを有する構造を含む。チャネルは、回転軸に平行に配設されている。チャネルは、第1の端面から第2の端面まで連続して延在する。よって、チャネルは、端面間のそれらの延在部分において継ぎ目によって中断されない。チャネルの端部は、第1及び第2の端面で開口している。よって、ロータエレメントの第1及び第2の端面は、多数のチャネル開口を備える。空気処理ユニットのファン又はブロワは、空気をチャネルに通すことによって、チャネルを通る空気流を作り出すように構成されている。チャネルの連続的な延在により、ロータエレメント内のチャネル間では、空気の漏れがないか、又は漏れが最小限となる。
【0026】
少なくとも1つの空気処理物質が連続チャネルの壁に配置され、その少なくとも1つの空気処理物質の含有量が第1の端面から第2の端面への方向に増加又は減少するように配置されるので、空気取扱ユニットの機能性/性能が改善される。空気は、ロータエレメント内のチャネルの中を通って流れるときに、少なくとも1つの空気処理物質によって処理されることになる。処理される空気はプロセス空気と呼ばれる。
【0027】
一態様によれば、少なくとも1つの空気処理物質の含有量の増加又は減少は、線形的な増加又は減少である。少なくとも1つの空気処理物質が空気を処理する強度は、線形的に変動し得る。
【0028】
一態様によれば、少なくとも1つの空気処理物質の含有量の増加又は減少は、非線形的な増加又は減少である。少なくとも1つの空気処理物質が空気を処理する強度は、指数関数的に、放物線状に、又は対数的になど、非線形的に変動し得る。
【0029】
少なくとも1つの空気処理物質の含有量は、第1の端面から第2の端面への方向に線形的に増加又は減少し得る。しかしながら、ロータエレメントの一部においては、少なくとも1つの空気処理物質の含有量は、第1の端面から第2の端面への方向に非線形的に増加又は減少し得る。よって、ロータエレメントの第1の端面から第2の端面への方向に、少なくとも1つの空気処理物質の含有量の線形的及び非線形的な増加及び減少の組み合わせが存在し得る。
【0030】
一態様によれば、少なくとも1つの空気処理物質は、第1の空気処理物質と第2の空気処理物質とを備える。第1及び第2の空気処理物質は、連続チャネルの壁に配置される。「壁に」という表現は、第1及び第2の空気処理物質が連続チャネルの壁の中に配置され得ることも含んでもよい。ロータエレメントは、第1及び第2の空気処理物質が連続チャネルの壁内に入り込むことを可能にし得る多孔性を有する材料で作製されてもよい。ロータエレメントは、第1及び第2の空気処理物質で作製されてもよい。ロータエレメントは、第1及び第2の空気処理物質と混合された耐荷材で作製されてもよい。
【0031】
第1の空気処理物質は、空気から水蒸気、化学物質、及び/又は粒子を減少させるか又は除去するように構成され得る。第2の空気処理物質は、空気から水蒸気、化学物質、及び/又は粒子を減少させるか又は除去するように構成され得る。
【0032】
チャネルの壁は第1及び第2の空気処理物質を含むので、空気は、ロータエレメント内のチャネルの中を通って流れるときに、第1及び第2の空気処理物質によって処理されることになる。処理される空気はプロセス空気と呼ばれる。別の空気流が、ロータエレメント内の小セクタを通過してもよく、ロータエレメントから除去された水分、化学物質、及び/又は粒子を排出する。この空気流は再活性化空気(reactivation air)と呼ばれる。再活性化空気は、ロータエレメント内のチャネルに進入する前に加熱され得る。再活性化空気は、ロータエレメントから水分、化学物質、及び/又は粒子を除去するための添加剤を含有し得る。よって、処理されるべきプロセス空気を含有するセクタと再活性化空気が通過するセクタとの間でロータエレメントを連続的に回転させることによって、処理済み空気が連続的に生成される。また、追加のセクタが配置されてもよく、パージ空気がそこを通過する。ロータエレメントから抽出された水分、化学物質、及び/又は粒子は、再活性化空気流及びパージ空気流と共に別個の通路系において運び去られる。
【0033】
第1及び第2の空気処理物質の含有量の増加又は減少は、線形的な増加又は減少であり得る。第1及び第2の空気処理物質が空気を処理する強度は、線形的に変動し得る。代替的には、第1及び第2の空気処理物質の含有量の増加又は減少は、非線形的な増加又は減少であり得る。第1及び第2の空気処理物質が空気を処理する強度は、指数関数的に、放物線状に、又は対数的になど、非線形的に変動し得る。第1及び第2の空気処理物質のうち一方が非線形的に変動してもよく、他方の空気処理物質が線形的に変動してもよい。
【0034】
一態様によれば、第1の空気処理物質は、空気から水蒸気を吸引及び保持するように構成された第1のデシカント材であり、第2の空気処理物質は、第1のデシカント材とは異なる第2のデシカント材である。第1及び第2のデシカント材は、空気から水分及び水蒸気を分離して除去するための異なる吸引特性を有し得る。第1及び第2のデシカント材の吸引特性は、空気中の相対湿度の異なる値及び空気の異なる温度に依存し得る。水分を吸引及び保持するように構成された物質は、シリカゲル、コロイドシリカ、塩化リチウム、塩化カルシウム、吸湿性塩、ゼオライト、活性炭、親水性有機重合体、分子有機構造体、金属酸化物及び/又は金属二酸化物、水酸化物、炭酸塩、触媒、又は共有結合性有機構造体であり得る。
【0035】
一態様によれば、第1の空気処理物質は、空気から水蒸気を吸引及び保持するように構成された第1のデシカント材であり、第2の空気処理物質は、空気から二酸化炭素を減少させるように構成された二酸化炭素物質を吸引及び保持するように構成されている。空気処理ユニットを囲む空気は、水蒸気と二酸化炭素との混合物を備え得る。第1のデシカント材は、空気から水蒸気を吸引及び保持するように構成されている。二酸化炭素減少物質(carbon dioxide reducing substance)は、空気から二酸化炭素を減少させるように構成されている。二酸化炭素を吸引及び保持するように構成された物質は、ゼオライト、アミン、アミン官能化化合物、活性炭、分子有機構造体、金属酸化物及び/又は金属二酸化物、水酸化物、炭酸塩、シリカ、触媒、又は共有結合性有機構造体であり得る。
【0036】
一態様によれば、第1の空気処理物質は、空気から揮発性有機化合物を吸引及び保持するように構成されており、第2の空気処理物質は、第1の空気処理物質とは異なる。揮発性有機化合物を吸引及び保持するように構成された物質は、ゼオライト、活性炭、分子有機構造体、金属酸化物及び/又は金属二酸化物、シリカ、触媒、又は共有結合性有機構造体であり得る。第1の空気処理物質は、空気から揮発性有機化合物を吸引及び保持するように構成された第1のゼオライトであってもよく、第2の空気処理物質は、第1のゼオライトとは異なる第2のゼオライトであってもよい。第1及び第2のゼオライトは、空気から揮発性有機化合物を吸引及び保持するための異なる特性を有し得る。第1及び第2のゼオライトの吸引及び保持特性は、空気中の揮発性有機化合物の強度の異なる値に依存していてもよく、及び/又は異なるタイプの揮発性有機化合物を吸引及び保持するように構成されていてもよい。
【0037】
一態様によれば、第1の空気処理物質はロータエレメントの第1の部分に配置され、この第1の部分は第1の端面から回転軸に平行な第3の垂線を有するロータエレメント内の第1の平面まで延在し、第2の空気処理物質はロータエレメントの第2の部分に配置され、この第2の部分は第1の平面から第2の端面まで延在する。第1の平面は、第1の部分と第2の部分との間の境界として作用する仮想平面であってもよい。処理される空気は、第1の端面でロータエレメントに進入し得、したがって最初に第1の空気処理物質によって処理され得る。空気が第1の平面に到達して第2の部分に進入すると、空気は第2の空気処理物質によって処理されることになる。処理される空気は、代替的には、反対方向でロータエレメント内のチャネルを通って流れてもよく、したがって最初に第2の空気処理物質によって処理され、その後第1の空気処理物質によって処理されてもよい。
【0038】
一態様によれば、ロータエレメントの第3の部分が、第1の平面から回転軸に平行な第4の垂線を有するロータエレメント内の第2の平面まで延在し、第2の平面は第1の平面と第2の端面との間に配置され、第1の空気処理物質の含有量は第1の平面から第2の平面への方向に減少するように配置され、第2の空気処理物質の含有量は第1の平面から第2の平面への方向に増加するように配置される。第2の平面は、第3の部分と第2の部分との間の境界として作用する仮想平面であってもよい。処理される空気は、第1の端面でロータエレメントに進入し得、したがって最初は第1の空気処理物質のみによって処理され得る。空気が第1の平面に到達し、第3の部分に進入すると、第1及び第2の空気処理物質の両方が共に、しかし異なる強度で、空気を処理することになる。第1の空気処理物質の強度は減少し、第2の空気処理物質の強度は増加する。空気が第2の平面に到達し、第2の部分に進入すると、空気は第2の空気処理物質のみによって処理され得る。処理される空気は、代替的には、反対方向でロータエレメント内のチャネルを通って流れてもよく、したがって最初に第2の空気処理のみによって処理され、第1の空気処理物質と第2の空気処理物質との両方によって処理され、その後第1の空気処理物質のみによって処理されてもよい。上記では、ロータの3つの部分及び2つの内部平面について述べた。しかしながら、ロータ内には3つよりも多くの部分及び2つよりも多くの内部平面を配置することが可能であり得る。
【0039】
一態様によれば、第1の空気処理物質の含有量は第1の端面から第2の端面への方向に減少するように配置され、第2の空気処理物質は第1の端面から第2の端面への方向に増加するように配置される。処理される空気が第1の端面に到達し、ロータエレメント内のチャネルに進入すると、第1及び第2の空気処理物質の両方が共に、しかし異なる強度で、空気を処理することになる。第1の空気処理物質の強度は減少し、第2の空気処理物質の強度は増加するであろう。
【0040】
一態様によれば、第1の空気処理物質の含有量は第1の端面から第2の端面への方向に増加するように配置され、第2の空気処理物質は第1の端面から第2の端面への方向に減少するように配置される。処理される空気が第1の端面に到達し、ロータエレメント内のチャネルに進入すると、第1及び第2の空気処理物質の両方が共に、しかし異なる強度で、空気を処理することになる。第2の空気処理物質の強度は減少し、第1の空気処理物質の強度は増加するであろう。
【0041】
本開示の更なる一態様によれば、空気処理ユニットは、本明細書に開示される空気処理エレメントを備え得る。空気処理ユニットは、プロセス空気及び再生空気などの空気のための入口開口及び出口開口を備え得る。また、空気処理ユニットは、ファン、ブロワ、空気処理エレメント、及びダンパの推進力のための電気モータのような推進ユニットを備え得る。空気処理ユニットは、センサ及び制御機器も備え得る。入口開口及び出口開口は、空気処理エレメントを収容するハウジングに配置され得る。ファン及びブロワは、空気処理ユニットのハウジングの外側又は中に配置された電気モータによって駆動され得る。ファン及びブロワは、プロセス空気及び再生空気の流れを発生させる。空気処理ユニットは、再生空気の温度を上昇させるためのヒータを備えていてもよい。ダンパは、空気処理エレメントを通る空気流を調節するように構成されていてもよい。センサは、空気処理ユニットを制御するために、温度、流量、相対湿度、及び他の特性についての情報を制御機器に提供してもよい。空気処理ユニットは、本明細書に開示される少なくとも1つの空気処理エレメントを備え得る。2つの空気処理エレメントが空気処理ユニット内で互いに積み重ねられてもよい。2つよりも多くの空気処理エレメントが空気処理ユニット内で互いに積み重ねられてもよい。
【0042】
少なくとも1つの空気処理物質を提供するための少なくとも1つのノズルは、空気処理物質の組成勾配を生成するために、異なる位置で異なる流量を提供するように制御され得る。
【0043】
本開示の更なる一態様によれば、制御デバイスによって実施される、空気処理ユニット用の空気処理エレメントを製造する方法が提供される。空気処理エレメントは、回転軸を備えたドラム形状のロータエレメントと、回転軸に平行な第1の垂線を有するロータエレメントの第1の端面と、回転軸に平行な第2の垂線を有するロータエレメントの第2の端面と、回転軸に平行に配設された、ロータエレメントの第1の端面から第2の端面まで連続して延在する複数のチャネルと、を備えており、方法は、ロータエレメント用の基板に少なくとも1つの空気処理物質を提供するため又はロータエレメントを作成するための少なくとも1つのノズルを制御するステップを備える。
【0044】
一態様によれば、ロータエレメント用の基板に少なくとも1つの空気処理物質を提供するため又はロータエレメントを作成するための少なくとも1つのノズルを制御するステップは、第1の空気処理物質を提供するための第1のノズルを制御するステップと、第2の空気処理物質を提供するための第2のノズルを制御するステップと、第1及び第2の空気処理物質を備えるロータエレメントを作成するため又はロータエレメント用の基板上に第1及び第2の空気処理物質を適用するために第1及び第2のノズルの位置を制御するステップと、を備える。
【0045】
空気処理エレメントは、回転軸を備えたドラム形状のロータエレメントを備える。ロータエレメントの第1の端面は、回転軸に平行な第1の垂線を有する。ロータエレメントの第2の端面は、回転軸に平行な第2の垂線を有する。複数のチャネルが回転軸に平行に配設され、これらのチャネルはロータエレメントの第1の端面から第2の端面まで連続して延在する。空気処理エレメントは、連続チャネルの壁に配置された第1の空気処理物質と、連続チャネルの壁に配置された第2の空気処理物質とを更に備える。
【0046】
第1の空気処理物質を提供するための第1のノズルを制御する方法ステップは、特定の位置で第1の空気処理物質を提供するために第1のノズルの移動を制御することを備え得る。第1のノズルを制御することは、第1の空気処理物質を提供するための第1のノズルを活性化すること及び非活性化することを備え得る。第1のノズルは、液体及び/又は固体状態の第1の空気処理物質を提供するように構成され得る。
【0047】
第2の空気処理物質を提供するための第2のノズルを制御する方法ステップは、特定の位置で第1第2の空気処理物質を提供するために第2のノズルの移動を制御することを備え得る。第2のノズルを制御することは、第2の空気処理物質を提供するための第2のノズルを活性化すること及び非活性化することを備え得る。第2のノズルは、液体及び/又は固体状態の第2の空気処理物質を提供するように構成され得る。
【0048】
第1及び第2の空気処理物質を備えるロータエレメントを作成するため又はロータエレメント用の基板上に第1及び第2の空気処理物質を適用するために第1及び第2のノズルの位置を制御する方法ステップは、完成済みのロータエレメント又は基板であってそこからロータエレメントが完成されるものをもたらし得る。基板は、第1及び第2の空気処理物質でコーティングされたプリーツ状の材料から生み出され得る。基板は、代替的には、第1及び第2の空気処理物質で製造されてもよい。基板は、代替的には、耐荷材と共に第1及び第2の空気処理物質で製造されてもよい。制御デバイスは、方法を実施するように構成される。
【0049】
一態様によれば、ロータエレメント用の基板に少なくとも1つの空気処理物質を提供するため又はロータエレメントを作成するための少なくとも1つのノズルを制御することは、少なくとも1つの空気処理物質をロータエレメント用の基板上に噴霧することを備える。少なくとも1つの空気処理物質は、液体又は粉末の形態で基材上に提供され得る。少なくとも1つの空気処理物質をロータエレメント用の基板上に噴霧するとき、少なくとも1つのノズルは噴霧ノズルであってもよい。
【0050】
一態様によれば、ロータエレメント用の基板に少なくとも1つの空気処理物質を提供するため又はロータエレメントを作成するための少なくとも1つのノズルを制御することは、少なくとも1つの空気処理物質を第1及び第2の3D印刷材料と共に供給することを備える。少なくとも1つのノズルは3Dプリンタ内の構成要素であり得る。よって、ロータエレメント及び/又は基板は、3Dプリンタにおいて3次元で印刷され得る。3D印刷材料は、少なくとも1つの空気処理物質と混合された耐荷材であってもよい。
【0051】
一態様によれば、第1及び第2の空気処理物質を備えるロータエレメントを作成するため又はロータエレメント用の基板上に第1及び第2の空気処理物質を適用するために第1及び第2のノズルの位置を制御することは、ロータエレメントの回転軸の方向にロータエレメントを作成するために第1及び第2のノズルの位置を制御することを備える。ロータエレメントは、3Dプリンタ内のプラットフォーム上又はテーブル上に作成され得る。第1及び第2のノズルは、ロータエレメントが回転軸の方向に構築されるように制御される。
【0052】
少なくとも1つのノズルには、ロータエレメント上の噴霧位置に応じて、異なる空気処理物質又は空気処理物質の異なる混合物が供給され得る。
【0053】
本開示は、コンピュータによってプログラムが実行されるときに上記で開示される方法をコンピュータに行わせる命令を備えるコンピュータプログラムにも関する。本発明は更に、コンピュータによって実行されるときに上記で開示される方法をコンピュータに行わせる命令を備えるコンピュータ可読媒体に関する。方法は、予めプログラムされたソフトウェアに備えられていてもよく、そのソフトウェアは方法の利用に適した製造ユニットに実装され得る。予めプログラムされたソフトウェアは制御デバイスに記憶され得る。代替的には、又は組み合わせて、ソフトウェアは、メモリに又は制御デバイスから距離を置いたコンピュータに記憶され得る。次に、空気処理エレメントと、空気処理ユニットと、方法と、コンピュータプログラムと、コンピュータ可読媒体とを、添付の図面と併せて説明する。
【0054】
図1aは、一例による空気処理ユニットの側面図を概略的に図示する。空気処理ユニットは、破線によって概略的に開示されている。空気処理エレメント1は、空気処理ユニット2内に配置されている。空気処理エレメント1は、部分断面図で開示されている。空気処理エレメント1は、回転軸6を備えたドラム形状のロータエレメント4を備える。ロータエレメント4の第1の端面8は、回転軸6に平行な第1の垂線N1を有する。ロータエレメント4の第2の端面10は、回転軸6に平行な第2の垂線N2を有する。複数のチャネル12が回転軸6に平行に配設され、これらのチャネル12はロータエレメント4の第1の端面8から第2の端面10まで連続して延在する。プロセス空気流13が矢印で示されている。第1の空気処理物質14が連続チャネル12の壁16に配置される。第2の空気処理物質18が連続チャネル12の壁16に配置される。第1の空気処理物質14は、ロータエレメント4の第1の部分20に配置される。第1の部分20は、第1の端面8から、回転軸6に平行な第3の垂線N3を有するロータエレメント4内の第1の平面22まで延在する。第2の空気処理物質18はロータエレメント4の第2の部分24に配置され、この第2の部分24は第1の平面22から第2の端面10まで延在する。
【0055】
図1bは、一例による空気処理エレメントの部分断面図を概略的に図示する。ロータエレメント4の第3の部分が、第1の平面22から、回転軸6に平行な第4の垂線N4を有するロータエレメント4の第2の平面28まで延在する。第2の平面28は、第1の平面22と第2の端面10との間に配置される。第1の空気処理物質14の含有量は第1の平面22から第2の平面28への方向に減少するように配置され、第2の空気処理物質18の含有量は第1の平面22から第2の平面28への方向に増加するように配置される。
【0056】
図1cは、一例による空気処理エレメントの部分断面図を概略的に図示する。第1の空気処理物質14の含有量は、第1の端面8から第2の端面10への方向に減少するように配置される。第2の空気処理物質18は、第1の端面8から第2の端面10への方向に増加するように配置される。代替的には、第1の空気処理物質14の含有量は第1の端面8から第2の端面10への方向に増加するように配置されてもよく、第2の空気処理物質18は第1の端面から第2の端面10への方向に減少するように配置されてもよい。第1及び第2の空気処理物質14,18の含有量の増加又は減少は、線形的な増加又は減少である。図1dは、一例による空気処理エレメント4の部分断面図を概略的に図示する。第1及び/又は第2の空気処理物質14,18の含有量の増加又は減少は、非線形的な増加又は減少である。
【0057】
図2aは、一例による空気処理エレメント2を製造するための製造ユニット29の上から見た図を概略的に図示する。図2bは、図2aの製造ユニットの正面図を概略的に図示する。図2cは、一例による図2aの製造ユニットの正面図を概略的に図示する。図2dは、図2cの製造ユニットの側面図を概略的に図示する。図2a及びbによれば、第1のノズル30が、第1の空気処理物質14を提供するために制御装置100によって制御される。第2のノズル32が、第2の空気処理物質18を提供するために制御装置によって制御される。代替的には、1つのノズル30,32のみが使用される。あるいは、2つよりも多くのノズル30,32が使用される。第1及び第2のノズル30,32の位置は、ロータエレメント4又はロータエレメント4用の基板34を作成するために制御される。第1及び第2のノズル30,32は、基板34の供給方向Fに対して横断方向に移動可能であってもよい。代替的には、第1及び第2のノズル30,32の位置は固定されていてもよい。第1及び第2の処理物質14,18を有する容器40,42がノズルに接続されている。第1及び第2の処理物質14,18は、異なる流量で、基板34上の異なる位置に適用され得る。加えて、各容器40,42は、第1及び第2の処理物質14,18の混合物を含み得る。図2bにおいては、第1及び第2のノズル30,32は、第1及び第2の空気処理物質14,18を第1の側基板34に噴霧するように構成されている。図2cにおいては、第3及び第4のノズル60,62が基板34の下に配置されている。第3及び第4のノズル60,62は、第1及び第2の空気処理物質14,18を基板34の第2の側に噴霧するように構成されている。図2dに示される製造ユニットにおいては、ロータエレメント4が積層物50によって製造される。基板34はプリーツ状の材料46を備えていてもよく、これが平坦な材料48に結合されて積層物50となる。材料は、紙などの繊維材料であり得る。第1及び第2のノズル30,32は、第1及び第2の空気処理物質14,18を積層物50の第1の側に噴霧するように構成されている。第3及び第4のノズル60,62は、第1及び第2の空気処理物質14,18を積層物50の第2の側に噴霧するように構成されている。空気処理物質14,18が積層物50のチャネル12の壁上に配置されるように、空気処理物質14,16は積層物50のプリーツ状の材料46及び平坦な材料48を貫通してもよい。空気処理物質14,16は、代替案としては、積層前に基板50上に適用されてもよい。第1及び第2の処理物質14,18が積層物50に適用された後に積層物50を乾燥させるために、乾燥機44が配置されてもよい。積層物50は、巻き上げステーション52においてロータエレメント4に巻き上げられる。
【0058】
図3は、一例による空気処理エレメント2を製造するための3Dプリンタ54の斜視図を概略的に図示する。第1及び第2のノズル30,32は、第1及び第2の空気処理物質14,18を、第1及び第2の3D印刷材料36,38と共に供給する。図3においては、第1及び第2のノズルは、3Dプリンタ54内の構成要素である。よって、ロータエレメント4及び/又は基板34は、3Dプリンタ54において3次元で印刷され得る。第1及び第2の3D印刷材料36,38は、第1及び第2の空気処理物質14,18と混合された耐荷材であってもよい。第1及び第2のノズル30,32の位置は、ロータエレメント4の回転軸6の方向にロータエレメント4を作成するために制御デバイス100によって制御される。ロータエレメントは、3Dプリンタ54のプラットフォーム56上又はテーブル上に作成され得る。第1及び第2のノズル30,32は、ロータエレメント6が回転軸6の方向に、すなわち図3においては第1の端面8から第2の端面10への垂直方向に構築されるように制御される。第1の空気処理物質14の含有量は第1の端面8から第2の端面10への方向に減少するように配置されてもよく、第2の空気処理物質18は第1の端面8から第2の端面10への方向に増加するように配置されてもよい。代替的には、第1の空気処理物質14の含有量は第1の端面8から第2の端面10への方向に増加するように配置されてもよく、第2の空気処理物質18は第1の端面8から第2の端面10への方向に減少するように配置されてもよい。
【0059】
図4は、一例による方法のフローチャートを示す。この方法は、空気処理エレメントを製造するために、制御デバイス100によって実施される。この方法は、図1から図3に開示された空気処理エレメントに関する。よって、空気処理エレメントは、回転軸を備えたドラム形状のロータエレメントと、回転軸に平行な第1の垂線を有するロータエレメントの第1の端面と、回転軸に平行な第2の垂線を有するロータエレメントの第2の端面と、回転軸に平行に配設された、ロータエレメントの第1の端面から第2の端面まで連続して延在する複数のチャネルと、を備え、空気処理エレメントは、連続チャネルの壁に配置された第1の空気処理物質と、連続チャネルの壁に配置された第2の空気処理物質と、を更に備える。方法は、第1の空気処理物質14を提供するための第1のノズル30を制御するステップS101と、第2の空気処理物質18を提供するための第2のノズル32を制御するステップs102と、第1及び第2の空気処理物質14,18を備えるロータエレメント4又はロータエレメント4用の基板34を作成するために第1及び第2のノズル30,32の位置を制御するステップs103と、を備える。
【0060】
図5は、あるバージョンのデバイス500の図式を概略的に示す。図2から図3を参照して説明した制御デバイス100は、あるバージョンでは、デバイス500を備え得る。デバイス500は、不揮発性メモリ520と、データ処理ユニット510と、読み書きメモリ550とを備えている。不揮発性メモリ520は、デバイス500の機能を制御するためにコンピュータプログラム、例えばオペレーティングシステムが記憶されている、第1のメモリ素子530を有する。デバイス500は、バスコントローラと、シリアル通信ポートと、I/O手段と、A/D変換器と、日時入力及び転送ユニットと、イベントカウンタと、割り込みコントローラとを更に備えている(図示しない)。不揮発性メモリ520は第2のメモリ素子540も有する。
【0061】
上述の方法を行うための命令を備えるコンピュータプログラムPが提供されている。プログラムPは、実行可能な形態又は圧縮された形態で、メモリ560及び/又は読み書きメモリ550に記憶され得る。
データ処理ユニット510が特定の機能を実施するものとして説明される場合、それは、データ処理ユニット510が、メモリ560に記憶されたプログラムの特定の部分又は読み書きメモリ550に記憶されたプログラムの特定の部分に影響を与えることを意味する。
データ処理デバイス510は、データバス515を介してデータポート599と通信することができる。不揮発性メモリ520は、データバス512を介したデータ処理ユニット510との通信を意図されている。別個のメモリ560は、データバス511を介してデータ処理ユニット510と通信することを意図されている。読み書きメモリ550は、データバス514を介してデータ処理ユニット510と通信するように適合されている。
【0062】
データポート599でデータが受信されると、それらのデータは一時的に第2のメモリ素子540に記憶される。受信された入力データが一時的に記憶されると、データ処理ユニット510は、上述したようにコード実行を実施するように準備される。
本明細において説明された方法の一部は、デバイス500によって、メモリ560又は読み書きメモリ550に記憶されたプログラムを実行するデータ処理ユニット510を用いて実施され得る。デバイス500がプログラムを実行すると、本明細書において説明された方法が実行される。
【0063】
以上の実施形態の記載は、例示及び説明の目的で提供されている。網羅的であること又は記載されたバリエーションに実施形態を限定することは意図されていない。当業者には、多くの修正及びバリエーションが明らかに自明であろう。実施形態は、原理及び実際の適用について最もよく詳説するため、並びにそれによって当業者が本発明をその種々の実施形態に関して及びその意図された使用に適用可能な種々の修正を加えて理解できるようにするために、選択され記載されたものである。上記で特定された構成要素及び特徴は、本開示の枠組み内において、特定された異なる実施形態間で組み合わせられてもよい。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図2c
図2d
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気処理ユニット(2)のための空気処理エレメント(1)であって、
回転軸(6)を備えたドラム形状のロータエレメント(4)と、
前記回転軸(6)に平行な第1の垂線(N1)を有する前記ロータエレメント(4)の第1の端面(8)と、
前記回転軸(6)に平行な第2の垂線(N2)を有する前記ロータエレメント(4)の第2の端面(10)と、
前記回転軸(6)に平行に配設された複数のチャネル(12)であって、前記ロータエレメント(4)の前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)まで連続して延在するチャネル(12)と、を備えており、
前記空気処理エレメント(1)は、
前記連続チャネル(12)の壁(16)に配置された少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を更に備え、
前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)の前記含有量は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に増加又は減少するように配置され、
前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)の前記含有量の前記増加又は減少は、非線形的な増加又は減少である、空気処理エレメント(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)は、第1の空気処理物質(14)と、第2の空気処理物質(18)と、を備える、請求項1に記載の空気処理エレメント(1)。
【請求項3】
前記第1の空気処理物質(14)は、前記空気から水蒸気を吸引及び保持するように構成された第1のデシカント材であり、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記第1のデシカント材とは異なる第2のデシカント材である、請求項2の空気処理エレメント(1)。
【請求項4】
前記第1の空気処理物質(14)は、前記空気から水蒸気を吸引及び保持するように構成された第1のデシカント材であり、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記空気から二酸化炭素を吸引及び保持するように構成された物質である、請求項2の空気処理エレメント(1)。
【請求項5】
前記第1の空気処理物質(14)は、前記空気から揮発性有機化合物を吸引及び保持するように構成されており、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記第1の空気処理物質(14)とは異なる、請求項2の空気処理エレメント(1)。
【請求項6】
前記第1の空気処理物質(14)は、前記ロータエレメント(4)の第1の部分(20)に配置され、
前記第1の部分(20)は、前記第1の端面(8)から前記回転軸(6)に平行な第3の垂線(N3)を有する前記ロータエレメント(4)内の第1の平面(22)まで延在し、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記ロータエレメント(4)の第2の部分(24)に配置され、
前記第2の部分(24)は、前記第1の平面(22)から前記第2の端面(10)まで延在する、請求項2から5の何れか一項の空気処理エレメント(1)。
【請求項7】
前記ロータエレメント(4)の第3の部分(25)は、前記第1の平面(22)から前記回転軸(6)に平行な第4の垂線(N4)を有する前記ロータエレメント(4)内の第2の平面(28)まで延在し、
前記第2の平面(28)は、前記第1の平面(22)と前記第2の端面(10)との間に配置され、
前記第1の空気処理物質(14)の前記含有量は、前記第1の平面(22)から前記第2の平面(28)への方向に減少するように配置され、
前記第2の空気処理物質(14)の前記含有量は、前記第1の平面(22)から前記第2の平面(28)への方向に増加するように配置される、請求項6の空気処理エレメント(1)。
【請求項8】
前記第1の空気処理物質(14)の前記含有量は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に減少するように配置され、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に増加するように配置される、請求項2から7の何れか一項の空気処理エレメント(1)。
【請求項9】
前記第1の空気処理物質(14)の前記含有量は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に増加するように配置され、
前記第2の空気処理物質(18)は、前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)への方向に減少するように配置される、請求項2から7の何れか一項の空気処理エレメント(1)。
【請求項10】
請求項1から9の何れか一項に記載の少なくとも1つの空気処理エレメント(1)を備える、空気処理ユニット(2)。
【請求項11】
制御デバイスによって実施される、空気処理ユニット(2)のための空気処理エレメント(1)を製造する方法であって、
前記空気処理エレメント(1)は、
回転軸(6)を備えたドラム形状のロータエレメント(4)と、
前記回転軸(6)に平行な第1の垂線(N1)を有する前記ロータエレメント(4)の第1の端面(8)と、
前記回転軸(6)に平行な第2の垂線(N2)を有する前記ロータエレメント(4)の第2の端面(10)と、
前記回転軸(6)に平行に配設された複数のチャネル(12)であって、前記ロータエレメント(4)の前記第1の端面(8)から前記第2の端面(10)まで連続して延在するチャネル(12)と、を備えており、
前記方法は、前記ロータエレメント(4)用の基板(34)に少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を提供するため又は前記ロータエレメント(4)を作成するための少なくとも1つのノズル(30,32)を制御するステップ(s101)を備え、
前記ロータエレメント(4)用の基板(34)に少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を提供するため又は前記ロータエレメント(4)を作成するための少なくとも1つのノズル(30,32)を制御するステップ(s101)は、
第1の空気処理物質(14)を提供するための第1のノズル(30)を制御するステップ(S102)と、
第2の空気処理物質(18)を提供するための第2のノズル(32)を制御するステップ(s103)と、
前記第1及び第2の空気処理物質(14,18)を備える前記ロータエレメント(4)を作成するため又は前記ロータエレメント(4)用の前記基板(34)上に前記第1及び第2の空気処理物質(14,18)を適用するために前記第1及び第2のノズル(30,32)の前記位置を制御するステップ(s104)と、
を備える、方法。
【請求項12】
前記ロータエレメント(4)用の基板(34)に少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を提供するため又は前記ロータエレメント(4)を作成するための少なくとも1つのノズル(30,32)を制御すること(s101)は、前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を前記ロータエレメント(4)用の前記基板(34)上に噴霧することを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ロータエレメント(4)用の基板(34)に少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を提供するため又は前記ロータエレメント(4)を作成するための少なくとも1つのノズル(30,32)を制御すること(s101)は、前記少なくとも1つの空気処理物質(14,18)を第1及び第2の3D印刷材料(36,38)と共に供給することを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1及び第2の空気処理物質(14,18)を備える前記ロータエレメント(4)を作成するため又は前記ロータエレメント(4)用の前記基板(34)上に前記第1及び第2の空気処理物質(14,18)を適用するために前記第1及び第2のノズル(30,32)の前記位置を制御すること(s104)は、前記ロータエレメント(4)の前記回転軸(6)の方向に前記ロータエレメント(4)を作成するために前記第1及び第2のノズル(39,32)の位置を制御することを備える、請求項11及び13に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータプログラム(P)であって、コンピュータ(100;500)によって前記プログラムが実行されるときに前記コンピュータ(100;500)に請求項11から14の何れか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項16】
コンピュータ(100;500)によって実行されるときに前記コンピュータ(100;500)に請求項11から14の何れか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】