(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】流量調節弁
(51)【国際特許分類】
F16K 1/34 20060101AFI20240514BHJP
F16K 31/04 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
F16K1/34 Z
F16K31/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565374
(86)(22)【出願日】2022-05-16
(85)【翻訳文提出日】2023-11-27
(86)【国際出願番号】 CN2022093107
(87)【国際公開番号】W WO2022257706
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】202110657214.6
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121318810.3
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】馮 忠波
(72)【発明者】
【氏名】賀 宇辰
【テーマコード(参考)】
3H052
3H062
【Fターム(参考)】
3H052AA01
3H052BA22
3H052BA26
3H052CA01
3H052EA11
3H062AA02
3H062AA15
(57)【要約】
流量調節弁が開示され、当該流量調節弁は弁体(10)及び弁ヘッド(20)を含み、弁体は弁口(11)を有し、弁口の内壁に密封面(12)及び第1流量調節面(13)を有し、密封面と弁口の軸線との間の挟角をc、第1流量調節面と弁口の軸線との間の挟角をbとした場合、c>b、5°≦c≦85°、0≦b≦20°であり、弁ヘッドは移動可能に弁体内に設置されて、弁口を閉成または開成し、弁口が閉成した場合、弁ヘッドは密封面に当接する。当該流量調節弁は弁ヘッドと第1流量調節面との相対的な位置を調整することにより少量の流量調節を行うことができ、かつ、弁口の閉成時には、流量調節面の閉成ではなく、密封面と弁ヘッドとの係合により弁口の閉成を実現する。当該流量調節弁は流量を調節すると面と密封する面とが単独で設置されているため、現有技術に比べ、少量の流量調節値時に、弁ヘッドが容易に動作不良となる状況が回避され、使用効果が保証される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体(10)であって、前記弁体(10)は弁口(11)を有し、前記弁口(11)の内壁に密封面(12)及び第1流量調節面(13)を有し、前記密封面(12)と前記弁口(11)の軸線との間の挟角をc、前記第1流量調節面(13)と前記弁口(11)の軸線との間の挟角をbとした場合、c>b、5°≦c≦85°、0≦b≦20°である、弁体(10)と、
移動可能に前記弁体(10)内に設置されて、前記弁口(11)を閉成または開成する弁ヘッド(20)であって、前記弁口(11)が閉成した場合、前記弁ヘッド(20)が前記密封面(12)に当接する、弁ヘッド(20)と、を含むことを特徴とする流量調節弁。
【請求項2】
前記第1流量調節面(13)と前記弁ヘッド(20)との間の最少間隙をLとすると、L≧0.01mmであることを特徴とする請求項1に記載の流量調節弁。
【請求項3】
前記弁口(11)の内壁に第2流量調節面(14)を更に有し、前記第2流量調節面(14)は前記第1流量調節面(13)の前記密封面(12)から離間した側に位置し、前記第2流量調節面(14)と前記弁口(11)の軸線との間の挟角をaとすると、0≦a<90°であることを特徴とする請求項1に記載の流量調節弁。
【請求項4】
b=0、0<a<90°であることを特徴とする請求項3に記載の流量調節弁。
【請求項5】
0<b≦20°、a=0であることを特徴とする請求項3に記載の流量調節弁。
【請求項6】
0<b≦20°、b<a<90°であることを特徴とする請求項3に記載の流量調節弁。
【請求項7】
0<b≦20°、0<a<bであることを特徴とする請求項3に記載の流量調節弁。
【請求項8】
前記密封面(12)、前記第1流量調節面(13)及び前記第2流量調節面(14)は、いずれもテーパ面であることを特徴とする請求項3に記載の流量調節弁。
【請求項9】
前記密封面(12)はテーパ面であり、前記第1流量調節面(13)は回転曲面であり、前記回転曲面の母線と前記弁口(11)の軸線との間の挟角がbであることを特徴とする請求項1に記載の流量調節弁。
【請求項10】
前記弁体(10)は座体(15)及び芯体(16)を含み、前記芯体(16)は着脱可能に前記座体(15)内に設置され、前記芯体(16)が前記弁口(11)を有することを特徴とする請求項1に記載の流量調節弁。
【請求項11】
30°≦c≦60°であることを特徴とする請求項1に記載の流量調節弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は流量調節弁の技術分野に関するものであり、具体的に述べると、流量調節弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
流量調節弁において、弁ヘッドは弁口内側の流量調節面の相対的な位置を改変して通流面積の変化を実現することにより、流量の調節を実現する。流量特性曲線とは、流量調節弁の流量と弁口の開度(つまり弁ヘッドの移動距離)との関係である。実際の使用過程においては、システム、使用状況の違いにより、流量調節に対する要求は異なる。
【0003】
現有技術においては、少量の流量調節を満足するため、流量調節面の弁口軸線に対する角度の設定が比較的小さく、かつ、流量調節面は調節面であるばかりではなく弁口を閉成する係合面でもあるため、極めて少量の流量値に調節する必要がある場合には、弁ヘッド及び流量調節面に容易に動作不良の状況が出現して、正常な使用に影響が及ぶ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願では、少量の流量調節を実現すると同時に、弁ヘッドの動作不良を回避して、使用効果が保証される流量調節弁を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するため、本願では流量調節弁を提供し、弁体であって、前記弁体は弁口を有し、前記弁口の内壁に密封面及び第1流量調節面を有し、前記密封面と前記弁口の軸線との間の挟角をc、前記第1流量調節面と前記弁口の軸線との間の挟角をbとした場合、c>b、5°≦c≦85°、0≦b≦20°である、弁体と、移動可能に前記弁体内に設置されて、前記弁口を閉成または開成する弁ヘッドであって、前記弁口が閉成した場合、前記弁ヘッドが前記密封面に当接する、弁ヘッドと、を含む。
【0006】
更に、前記第1流量調節面と前記弁ヘッドとの間の最少間隙をLとすると、L≧0.01mmである。
【0007】
更に、前記弁口の内壁に第2流量調節面も有し、前記第2流量調節面は前記第1流量調節面の前記密封面から離間した側に位置し、前記第2流量調節面と前記弁口の軸線との間の挟角をaとすると、0≦a<90°である。
【0008】
更に、b=0、0<a<90°である。
【0009】
もしくは、0<b≦20°、a=0である。
【0010】
もしくは、0<b≦20°、b<a<90°である。
【0011】
もしくは、0<b≦20°、0<a<bである。
【0012】
更に、前記密封面、前記第1流量調節面及び前記第2流量調節面は、いずれもテーパ面である。
【0013】
更に、前記密封面はテーパ面であり、前記第1流量調節面は回転曲面であり、前記回転曲面の母線と前記弁口の軸線との間の挟角がbである。
【0014】
更に、前記弁体は座体及び芯体を含み、前記芯体は着脱可能に前記座体内に設置され、前記芯体が前記弁口を有する。
【0015】
更に、30°≦c≦60°である。
【0016】
本願の技術案を応用して、流量調節弁を提供し、流量調節弁は、弁体及び弁ヘッドを含み、弁体は弁口を有し、弁口の内壁に密封面及び第1流量調節面を有し、密封面と弁口の軸線との間の挟角をc、第1流量調節面と弁口の軸線との間の挟角をbとした場合、c>b、5°≦c≦85°、0≦b≦20°であり、弁ヘッドは移動可能に弁体内に設置されて、弁口を閉成または開成し、弁口が閉成した場合、弁ヘッドは密封面に当接する。当該技術案を採用し、密封面及び第1流量調節面を設置するとともに、角度範囲を限定すると、弁ヘッドと第1流量調節面との相対的な位置を調整することにより少量の流量調節を行うことができ、かつ、弁口の閉成時には、流量調節面の閉成ではなく、密封面と弁ヘッドとの係合により弁口の閉成が実現される。つまり、本願においては流量を調節する面と密封する面とが単独で設置されているため、現有技術に比べ、少量の流量調節値時に、弁ヘッドが容易に動作不良となる状況が回避され、流量調節弁の使用効果が保証される。
【0017】
本願の一部を構成する明細書添付図面を本願を更に理解するために提供するが、本願の模式的な実施例及びその説明は本願を解釈するためのものであり、本願に対する不当な限定は構成しない。添付図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本願の実施例1が提供する流量調節弁を示す断面図である。
【
図2】
図1の流量調節弁における弁口位置を示す拡大図である。
【
図3】本願の実施例2が提供する流量調節弁における弁口の位置を示す拡大図である。
【
図4】本願の実施例3が提供する流量調節弁における弁口の位置を示す拡大図である。
【
図5】本願の実施例4が提供する流量調節弁における弁口の位置を示す拡大図である。
【
図6】本願の実施例5が提供する流量調節弁における弁口の位置を示す拡大図である。
【
図7】本願の実施例6が提供する流量調節弁における弁口の位置を示す拡大図である。
【
図8】本願の実施例7が提供する流量調節弁を示す断面図である。
【
図9】本願の実施例4が提供する流量調節弁の流量特性曲線を示す概略図である。 上記添付図面には以下の符号が含まれる。 10 弁体、11 弁口、12 密封面、13 第1流量調節面、14 第2流量調節面、15 座体、16 芯体、20 弁ヘッド。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下においては、本願の実施例における添付図面に基づき、本願の実施例における技術案について明確かつ完全に説明する。明らかな通り、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。以下における少なくとも1つの例示的な実施例に対する説明は実際には例示的なものに過ぎず、決して本願及びその応用または使用に対する何らかの制限ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な作業を行わないことを前提として取得したすべてのその他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属しているものとする。
【0020】
図1及び
図2に示されている通り、本願の実施例は流量調節弁を提供し、弁体10であって、弁体10は弁口11を有し、弁口11の内壁に密封面12及び第1流量調節面13を有し、密封面12と弁口11の軸線との間の挟角をc、第1流量調節面13と弁口11の軸線との間の挟角をbとした場合、c>b、5°≦c≦85°、0≦b≦20°である、弁体10と、移動可能に弁体10内に設置されて、弁口11を閉成または開成する弁ヘッド20であって、弁口11が閉成した場合、弁ヘッド20が密封面12に当接する、弁ヘッド20と、を含む。
【0021】
当該技術案を採用し、密封面12及び第1流量調節面13を設置するとともに、角度範囲及び角度関係を限定すると、弁ヘッド20と第1流量調節面13との相対的な位置を調整することにより少量の流量調節を行うことができ、かつ、弁口11の閉成時には、流量調節面の閉成ではなく、密封面12と弁ヘッド20との係合により弁口11の閉成が実現される。本願においては、c>bであり、密封面12の開口最小箇所の面積が第1流量調節面13の開口最小箇所の面積よりも小さいため、弁ヘッド20の移動過程においては、容易に密封面12に接触して密封を行い、第1流量調節面13と完全に接触して動作不良となることはない。つまり、本願においては流量を調節する面と密封する面とが区分して設置されており、密封面12を用いて密封し、第1流量調節面13を用いて流量を調節するため、現有技術に比べ、少量の流量値に調節する際に、弁ヘッド20が容易に動作不良となる状況が回避され、流量調節弁の使用効果が保証される。
【0022】
流量調節弁は具体的には電子膨張弁などの弁とすることができる。一連の使用シーンにおいては、流量調節弁の前段の流量が極めて小さく、後段の流量が極めて大きいことが所望される。本願の技術案を採用すると、流量調節弁の前段を電子膨張弁として使用し、後段を全開して電磁弁として用いることができるため、現有技術において採用されかつ併用されている電子膨張弁及び電磁弁を1つに併合することができ、つまり、本願における1つの弁が現有技術における2つの弁に代替でき、コストを削減することができる。もしくは、本願の流量調節弁は、更に低周囲温度ユニットに用いることができ、低周囲温度ユニットの典型的な流量特性要求は折れ線型であり、つまり、前段が低温暖房用であり、流量を精密に調節することにより、動作状況をより良好に安定させることが要求され、後段は冷房用であり、流量値が比較的大きく、より大きな流量特性が必要とされる。従って、本技術案が提供する流量調節弁は特定の流量調節を実現して、使用要求を満たすことができる。
【0023】
密封面12と弁口11の軸線との間の挟角cの最小値を5°と設定することにより、より良好に密封性能を実現することができる。密封面12と弁口11の軸線との間の挟角cの最大値を85°と設定することにより、密封面12箇所における流量セクションの長さを効果的に縮小して、密封面12の第1流量調節面13箇所での流量に対する影響を低減することができる。
【0024】
好適には、30°≦c≦60°である。それにより、より良好に密封効果を発揮すると同時に、より良好な流量調節効果を実現することができる。
【0025】
本実施例においては、第1流量調節面13と弁ヘッド20との間に間隙を有することで、弁ヘッド20の動作不良を回避している。第1流量調節面13と弁口11の軸線との間の挟角bは0度に設定することができ、それにより流量調節弁が完全に閉成された状況下における流量を実現させ、完全に閉成して流量を有する箇所における流量値を更に安定させることができる。bが20°よりも大きい場合は、第1流量調節面13と弁ヘッド20との挟角自身が比較的大きいため、容易には動作不良などの不良現象は出現せず、その際、密封面12の作用は低下している。従って、本技術案において、第1流量調節面13と弁口11の軸線との間の挟角は0≦b≦20°に設定することが、比較的合理的である。
【0026】
更に、第1流量調節面13と弁ヘッド20との間の最少間隙をLとすると、L≧0.01mmである。このように設定すると、弁ヘッド20と第1流量調節面13とを係合させて流量調節を行う際に、弁ヘッド20と第1流量調節面13との間に十分な間隙を有し、動作不良を回避することが保証される。Lは1mm以下に設定することができる。具体的には、L≧0.1mmである。
【0027】
本実施例において、弁口11の内壁に第2流量調節面14を更に有し、第2流量調節面14は第1流量調節面13の密封面12から離間した側に位置し、第2流量調節面14と弁口11の軸線との間の挟角をaとすると、0≦a<90°である。第2流量調節面14を設置することにより、弁ヘッド20が第1流量調節面13に係合する位置から第2流量調節面14に係合する位置まで移動する際に、流量特性曲線の傾きに変化が発生する、つまり、流量調整の機能が増大して、異なる使用要求が満たされる。例えば、弁ヘッド20が第1流量調節面13に係合している場合が少量の流量調節であり、弁ヘッド20が第2流量調節面14に係合している場合が大量の流量調節である。
【0028】
本願において、第1流量調節面13の角度b及び第2流量調節面14の角度aは、異なる使用要求に応じて異なる角度範囲に設定することができ、かつ、両者の関係を限定することができる。
【0029】
例えば、
図3に示されている通り、実施例2においては、b=0、0<a<90°である。
【0030】
図4に示されている通り、実施例3においては、0<b≦20°、a=0である。
【0031】
図5に示されている通り、実施例4においては、0<b≦20°、b<a<90°である。
図9に示されているのは、当該流量調節弁の流量特性曲線の概略図である。図からわかるように、流量特性曲線は折れ線形であり、弁ヘッド20が密封面12と接触すると流量はなく(弁ヘッド20が密封面12を離間して第1流量調節面13に達する直前は一定の流量を有しているが、その流量は極めて少量であり、調節作用には属しておらず、客観的に存在している一定の流量である)、弁ヘッド20が第1流量調節面13に係合している段階が前段であり、前段は傾きが小さく、流量の精密な調節を実現することができ、弁ヘッド20が第2流量調節面14に係合している段階が後段であり、後段は傾きが大きく、大流量を実現することができる。
【0032】
図6に示されている通り、実施例5においては、0<b≦20°、0<a<bである。
【0033】
上記実施例において、密封面12、第1流量調節面13及び第2流量調節面14は、いずれもテーパ面である。それにより加工は簡便となり、かつ、流量の精密な調節を行うことが可能となる。かつ、密封面12、第1流量調節面13及び第2流量調節面14のサイドラインは順次接続され、それにより流量調節時には安定的に移行することが可能である。
【0034】
図7に示されている通り、実施例6において、密封面12はテーパ面であり、第1流量調節面13は回転曲面であり、回転曲面の母線と弁口11の軸線との間の挟角がbである。当該設置を採用すると、弁ヘッド20が軸方向に沿って移動する際に、第1流量調節面13が回転曲面であるために、非直線的な調節を実現することができ、もしくは速度可変調節であると理解でき、使用要求を満たせる。
【0035】
更に、実施例7において、上記実施例と異なる点は、弁体10が座体15及び芯体16を含む点であり、芯体16は着脱可能に座体15内に設置され、芯体16は弁口11を有する。つまり、本技術案においては、弁口11を有する芯体16が着脱可能に設置されているため、異なる流量特性要求に対して、異なる弁口11を有する芯体16を単独で交換することができる。それにより当該流量調節弁の適用範囲が大幅に向上しており、かつ、更に、設計変更時にすべての部材を全部変更する必要はなく、弁口11を再度設計する必要があるだけであり、部材の汎用性が向上し、設計及び製造コストが削減される。
【0036】
選択可能に、座体15は第1位置制限ステップを有し、芯体16は第2位置制限ステップを有し、第1位置制限ステップが第2位置制限ステップと位置制限するように係合することにより、位置決め及び組付の便宜が図られている。
【0037】
流量調節弁は、弁体10内に設置されるガイドスリーブであって、弁ヘッド20が移動可能にガイドスリーブ内に設置され、弁ヘッド20とガイドスリーブとの間に密封構造が設置される、ガイドスリーブと、弁ヘッド20と駆動接続されて、弁ヘッド20の移動を駆動する、駆動部と、を更に含む。
【0038】
具体的には、流量調節弁は電子膨張弁である。
【0039】
本願においては、密封面12及び第1流量調節面13を設置するとともに、角度範囲及び角度関係を限定して、弁ヘッド20と第1流量調節面13との相対的な位置を調整することにより少量の流量調節を行うことができ、かつ、弁口11の閉成時には、流量調節面の閉成ではなく、密封面12と弁ヘッド20との係合により弁口11の閉成が実現される。つまり、本願においては流量を調節する面と密封する面とが区分して設置されているため、現有技術に比べ、少量の流量調節値時に、弁ヘッド20が容易に動作不良となる状況が回避され、電子膨張弁の使用効果が保証される。
【0040】
以上の記載は本願の好適な実施例のためのみのものであり、本願を制限するものではなく、当業者に対して述べると、本願は各種の変更及び変化を有することが可能である。本願の精神及び原則内において施された任意の修正、等価な差し替え、改良などは、いずれも本願の保護範囲内に包含されるものとする。
【国際調査報告】