(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】SOEC/SOFC型固体酸化物スタックを製造する方法及び関連するスタック
(51)【国際特許分類】
C25B 9/65 20210101AFI20240514BHJP
C25B 9/77 20210101ALI20240514BHJP
C25B 9/23 20210101ALI20240514BHJP
C25B 13/04 20210101ALI20240514BHJP
C25B 13/07 20210101ALI20240514BHJP
C25B 13/02 20060101ALI20240514BHJP
C25B 9/75 20210101ALI20240514BHJP
H01M 8/0245 20160101ALI20240514BHJP
C25B 1/042 20210101ALI20240514BHJP
H01M 8/12 20160101ALI20240514BHJP
C25B 1/23 20210101ALN20240514BHJP
C25B 9/00 20210101ALN20240514BHJP
【FI】
C25B9/65
C25B9/77
C25B9/23
C25B13/04 302
C25B13/07
C25B13/02 302
C25B9/75
H01M8/0245
C25B1/042
H01M8/12 101
C25B1/23
C25B9/00 A
C25B9/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568090
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 FR2022050789
(87)【国際公開番号】W WO2022234214
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502124444
【氏名又は名称】コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ステファーヌ・ディ・イオリオ
(72)【発明者】
【氏名】ブリュノ・オレシク
【テーマコード(参考)】
4K021
5H126
【Fターム(参考)】
4K021AA01
4K021AA09
4K021BA02
4K021BC01
4K021CA05
4K021CA08
4K021CA09
4K021DB04
4K021DB15
4K021DB36
4K021DB43
4K021DB49
4K021DB53
4K021DC03
4K021DC15
4K021EA02
4K021EA03
4K021EA05
5H126AA06
5H126AA12
5H126BB06
5H126DD05
5H126DD14
5H126EE01
5H126EE11
5H126FF04
5H126GG08
5H126JJ05
(57)【要約】
本発明は、カソード、アノード、及びカソードとアノードの間に挿入された電解質によりそれぞれ形成された複数の電気化学的セルと、2つの隣接する電気化学的セル間にそれぞれ配置された複数の金属インターコネクタとを含み、各インターコネクタが2つの主平面を有し、2つの主平面のうちの第1の面(P1)が、電気化学的セルとの接触層を形成するグリッドの形態の金属被覆層(GN)を含む、高温で作動するSOEC/SOFC型固体酸化物スタックを作製する方法であって、インターコネクタの第1の面(P1)に金属被覆層(GN)をスポット溶接(S)して、その取り付けを可能にする工程を含む方法に主に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カソード、アノード、及びカソードとアノードの間に挿入された電解質でそれぞれ形成された複数の電気化学的セル(1)と、2つの隣接する電気化学的セル(1)間にそれぞれ配置された複数の金属インターコネクタ(5)とを含み、各インターコネクタ(5)が2つの主平面を有し、2つの主平面のうちの第1の面(P1)が、電気化学的セル(1)との接触層を形成するグリッドの形態の金属被覆層(GN)を含む、高温で作動するSOEC/SOFC型固体酸化物スタック(20)を製造する方法であって、方法は、
インターコネクタ(5)の第1の面(P1)に金属被覆層(GN)をスポット溶接(S)して、それを固定することを可能にする工程と、
電気化学的セル(1)を固定することを意図して、被覆層(GN)の外縁部であり活性領域から外れておりガス供給から離れた位置に接着剤を堆積させる工程とを含み、接着剤が、5質量%~50質量%のポリビニルブチラール(PVB)、5質量%~50質量%のテルピネオール、及び5質量%~95質量%のエタノールを含む、方法。
【請求項2】
被覆層(GN)の金属材料が、ニッケル(Ni)及びその合金の中から選択され、被覆層が、特にニッケルグリッド(GN)の形態、又は基本元素が鉄(Fe)であるクロミア形成合金であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
いくつかの溶接スポット(S)を、被覆層(GN)の外縁部に均等に分布させること、特に被覆層(GN)の角に存在させることによって、特に少なくとも4つ、場合によっては少なくとも8つ形成することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
接着剤堆積工程の前に、ガラス層(V)を被覆層(GN)上に堆積させる工程を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
各インターコネクタ(5)が2つの主平面を有し、主平面の第2の面(P2)は、電気化学的セル(1)との接触層を形成する厚いセラミック被覆層を含み、セラミック材料は、特に、単独又は混合物としての式La
1-xSr
xMO
3(M(遷移金属)=ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、クロム(Cr))のストロンチウムをドープしたランタンマンガナイト、又は式Ln
2NiO
4(Ln=ランタン(La)、ネオジム(Nd)、プラセオジム(Pr))のランタニドニッケレート等のラメラ構造材料、又は別の導電性ペロブスカイト酸化物から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
各インターコネクタ(5)が、互いに直交する第1の対称軸(X)と第2の対称軸(Y)に従って引き延ばされた少なくとも3つのプレート(21,22,23)の組立体により形成され、中央プレート(22)が、第1の端部プレート(21)と第2の端部プレート(23)の間に挿入されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水の高温電解(HTE)、特に高温水蒸気電解(HTSE)、二酸化炭素(CO2)の電解、及び水と二酸化炭素(CO2)の高温での共電解(HTE)の一般分野に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は高温固体酸化物電解槽の分野に関し、固体酸化物電解槽は、通常、頭字語SOEC(「Solid-Oxide Electrolyser Cell」の略)で呼ばれる。
【0003】
また、通常、高温固体酸化物燃料電池の分野にも関し、固体酸化物燃料電池は、頭字語SOFC(「Solid-Oxide Fuel Cells」の略)で呼ばれる。
【0004】
したがって、より一般には、本発明は、高温で作動するSOEC/SOFC型固体酸化物スタックの分野に関する。
【0005】
より具体的には、本発明は、接触層を固定するためにスタックの各インターコネクタの面にスポット溶接する工程を含む、SOEC/SOFC型固体酸化物スタックを製造する又は組み立てる方法、及び関連するスタックに関する。
【背景技術】
【0006】
高温SOEC型固体酸化物電解槽の文脈では、プロセスは、同じ電気化学的装置内で、電流によって、水蒸気(H2O)を二水素(H2)と二酸素(O2)に変換すること、及び/又は二酸化炭素(CO2)を一酸化炭素(CO)と二酸素(O2)に変換することにより構成される。高温SOFC型固体酸化物燃料電池の文脈では、作動が逆転し、二水素(H2)及び二酸素(O2)、典型的には空気及び天然ガスすなわちメタン(CH4)が供給されることにより、電流及び熱を生成する。簡潔にするために、以下の説明では、水の電解を実施する高温SOEC型固体酸化物電解槽の作動を優先する。しかしながら、この作動は、二酸化炭素(CO2)の電解、又は水と二酸化炭素(CO2)の高温での共電解(HTE)に適用することができる。更に、この作動は、高温SOFC型固体酸化物燃料電池の場合に置き換えることができる。
【0007】
水の電解を実施するには、高温、典型的には600~1000℃で実施するのが有利である。なぜならば、液体の水よりも水蒸気を電解するほうが有利であり、また、反応に必要なエネルギーの一部を、電気よりも安価な熱によって供給できるからである。
【0008】
水の高温電解(HTE)を実行するため、高温SOEC型固体酸化物電解槽は相互に重ね合わせられたアノード/電解質/カソードの3層からなる固体酸化物電解セル、すなわち電気化学的セルをそれぞれが含む基本パターンのスタックと、バイポーラプレート又はインターコネクタとも呼ばれる、金属合金製であることの多い相互接続プレートとからなる。各電気化学的セルは、2つの相互接続プレートの間に挟まれている。高温SOEC型固体酸化物電解槽は、電気化学的セルとインターコネクタの交互スタックである。高温SOFC型固体酸化物燃料電池は、同じタイプの基本パターンのスタックからなる。この高温技術は可逆的であるため、同じスタックが、電解様式で作動して水と電気から水素と酸素を生成することも、燃料電池様式で作動して水素と酸素から電気を生成することもできる。
【0009】
各電気化学的セルは、電解質/電極組立体に相当し、これは典型的には、電解質がイオン電導性中心層により形成される多層セラミック組立体であり、この層は固体で、密で、密封され、電極を形成する2つの多孔質層の間に挟まれている。追加の層が存在してもよいが、それは既に説明した層の1つ又は複数を改善するためだけに役目を果たすことに留意すべきである。
【0010】
電気的及び流体的相互接続装置は、電気的な観点からは、基本パターンのスタックにおいて、各電気化学的セルと基本パターンの接続を保証し、一方の面とセルのカソードとの間の電気的接触、及び他方の面と次のセルのアノードとの間の電気的接触を保証し、流体的観点からは、それによりセルのそれぞれの生成を組み合わせる電子伝導体からなる。したがって、インターコネクタは、電流を供給及び収集する機能を保証し、分配及び/又は収集のためにガス循環区画を区切る。
【0011】
より具体的には、インターコネクタの主要機能は、電流の通過を保証し、また各セルの近傍のガス(すなわち、HTE電解の場合、注入された水蒸気、抽出された水素及び酸素;SOFCセルの場合、注入された水素及び抽出された水を含む空気及び燃料)の循環を保証し、2つの隣接するセルの、セルのアノード及びカソードのそれぞれの側のガス循環区画であるアノード及びカソード区画を分離することである。
【0012】
特に、高温SOEC型固体酸化物電解槽の場合、カソード区画は、水蒸気、及び電気化学的反応から生成する水素を含み、一方でアノード区画は、存在する場合は排出ガス、及び電気化学的反応の別の生成物である酸素を含む。高温SOFC型固体酸化物燃料電池の場合、アノード区画は、燃料を含み、一方でカソード区画は、酸化剤を含む。
【0013】
高温水蒸気電解(HTE)を実施するために、水蒸気(H2O)がカソード区画に注入される。セルに印加された電流の作用の下、水蒸気の形態の水分子の解離が、水素電極(カソード)と電解質との界面で実施され:この解離が二水素ガス(H2)及び酸素イオン(O2-)を生成する。二水素(H2)は収集され、水素区画出口で放出される。酸素イオン(O2-)は電解質を通って移動し、電解質と酸素電極(アノード)との界面で二酸素(O2)と再結合する。空気等の排出ガスは、アノードで循環し、結果としてアノードで生成された酸素を気体形態で収集することができる。
【0014】
固体酸化物燃料電池(SOFC)の作動を保証するため、空気(酸素)がセルのカソード区画に、水素がアノード区画に注入される。空気中の酸素は、O2-イオンに解離する。これらのイオンは、カソードの電解質中をアノードに向かって移動し、水素を酸化して水を形成し、同時に電気を生成する。SOFCセルでは、SOEC電解と同様に、水蒸気は二水素区画(H2)にある。極性のみが逆転している。
【0015】
例証のため、
図1は、高温SOEC型固体酸化物電解槽の作動原理を示す概略図を示している。このような電解槽の機能は、以下の電気化学的反応に従って水蒸気を水素と酸素に変換することである:
2H
2O → 2H
2 + O
2。
【0016】
この反応は、電解槽のセルにおいて電気化学的に実施される。
図1に図式化されるように、各基本電解セル1は、固体電解質3の両側に配置されたカソード2及びアノード4により形成されている。2つの電極(カソード及びアノード)2及び4は、多孔質材料で作られた電子伝導体及び/又はイオン伝導体であり、電解質3は、気密構造の電子絶縁体及びイオン伝導体である。特に、電解質3は、アニオン伝導体、より具体的には、O
2-イオンのアニオン伝導体である場合があり、その場合電解槽は、プロトン電解質(H
+)の場合とは対照的にアニオン電解槽と呼ばれる。
【0017】
電気化学的反応は、電子伝導体のそれぞれとイオン伝導体との界面で起こる。
【0018】
カソード2では、半反応は以下の通りである:
2H2O + 4e- → 2H2 + 2O2-。
【0019】
アノード4では、半反応は以下の通りである:
2O2- → O2 + 4e-。
【0020】
2つの電極2と4の間に挿入された電解質3は、アノード4とカソード2の間に課された電位差により作られた電場の作用の下、イオン O2-が移動する場所である。
【0021】
図1の括弧内に示すように、カソード入口での水蒸気は、水素H
2を伴っていてもよく、生成され出口で回収される水素は、水蒸気を伴っていてもよい。同様に、点線で示すように、空気等の排出ガスを入口で注入して、生成酸素を放出することもできる。排出ガスの注入は、熱制御として作用する追加の機能を有する。
【0022】
基本電解槽又は電解反応器は、カソード2、電解質3及びアノード4を備えた上述の基本セルと、電気的、水力学的及び熱的分配機能を保証する2つのインターコネクタとからなる。
【0023】
生成水素及び酸素の流量を上げるために、いくつかの基本電解セルを、インターコネクタにより分離しながら相互に積み重ねることが知られている。組立体は、電解槽(電解反応器)の電力供給及びガス供給を支持する2つの端部相互接続プレート間に置かれる。
【0024】
このように、高温SOEC型固体酸化物電解槽は、少なくとも1つ、一般には相互に積み重なった複数の電解セルを含み、各基本セルは電解質、カソード及びアノードで形成され、電解質はアノードとカソードの間に挿入されている。
【0025】
先に示したように、1つ又は複数の電極と電気的に接触している流体的及び電気的相互接続装置は、一般に、電流を供給及び収集する機能を保証し、1つ又は複数のガス循環区画を区切る。
【0026】
したがって、いわゆるカソード区画の機能は、電流の分配及び水蒸気の分配、並びに接触しているカソードでの水素の回収である。
【0027】
いわゆるアノード区画の機能は、電流の分配及び接触しているアノードで生成された酸素の、場合によっては排出ガスを使用した回収で構成される。
【0028】
図2は、従来技術による高温SOEC型固体酸化物電解槽の基本パターンの分解図を示す。この電解槽は、インターコネクタ5と交互に積み重なった固体酸化物型(SOEC)の複数の基本電解セルC1、C2を含む。各セルC1、C2は、カソード2.1、2.2及びアノード(セルC2のアノード4.2のみ示す)からなり、それらの間に電解質(セルC2の電解質3.2のみ示す)がある。
【0029】
インターコネクタ5は、典型的には金属合金製の部品であり、インターコネクタ5と隣接するカソード2.1の間、及びインターコネクタ5と隣接するアノード4.2の間のそれぞれに含まれる体積により規定される、カソード50とアノード51区画の間の分離を保証する。それは、セルへのガスの分配も保証する。各基本パターンへの水蒸気の注入は、カソード区画50において行われる。カソード2.1、2.2での生成水素の収集及び残留水蒸気の収集は、セルC1、C2の下流のカソード区画50において、後者による水蒸気の解離の後に行われる。アノード4.2で生成された酸素の収集は、セルC1、C2の下流のアノード区画51において、後者による水蒸気の解離の後に行われる。インターコネクタ5は、隣接する電極、すなわちアノード4.2とカソード2.1との直接接触により、セルC1とC2の間の電流の通過を保証する。
【0030】
高温固体酸化物電解槽(SOEC)の作動条件が固体酸化物燃料電池(SOFC)のものと非常に近いため、同じ技術的制約が見られる。
【0031】
したがって、高温で作動する当該SOEC/SOFC型固体酸化物スタックの適切な作動には、主に以下で明確に述べる点に対処する必要がある。
【0032】
とりわけ、2つの連続するインターコネクタの間に電気絶縁性を有することが必要であり、そうでなければ電気化学的セルの短絡が起こり、またセルとインターコネクタの間の良好な電気的接触及び十分な接触面を有することも必要である。セルとインターコネクタの間のオーム抵抗は、可能な限り低いことが望まれる。
【0033】
更に、アノード区画とカソード区画の間を密封する必要があり、そうでなければ生成ガスの再結合が起こり、収率の低下、何よりもスタックを損傷するホットスポットの出現をもたらす。
【0034】
最後に、入口と生成物の回収の両方でガスの分配が良好である必要があり、そうでなければ収率の低下、異なる基本パターン内での圧力及び温度の不均質性、並びに場合によっては電気化学的セルの重大な劣化が起こる。
【0035】
生成効率の向上を達成し、高温で作動するSOEC/SOFC型固体酸化物スタックの作動の良好な均質性を得るには、インターコネクタの役割が不可欠であり、特にスタックの異なる部分間の良好な電気的接触を得るため、また電気化学的セル内のガスの良好な分配を可能にするために不可欠である。インターコネクタは、仏国特許出願FR 3 024 985 A1に記載されているように、金属製で、互いに溶接された3つの薄いプレート、又はシート金属若しくはストリップとも呼ばれるもので構成されている場合がある。
【0036】
そこで、
図3に、組み立てられ積層された3つの薄いシート金属21~23の組立体により形成されたインターコネクタ5の例を分解図により示す。
【0037】
3つのシート金属21、22、23は、互いに直交する2つの対称軸X及びYに従って引き延ばされ、シート金属は積層され、溶接により一体に組み立てられている。中央シート金属22は、第1の端部シート金属21と第2の端部シート金属23の間に挿入されている。
【0038】
本明細書では、中央シート金属22は、隆起した又は型打ちされた要素10を規定する型打ちされた中央部70を含む。代替的に、中央シート金属22、したがって中央部70は、平滑であってもよい。更に、その中央部70の外縁部に、4つの開口部71、72、73、74が開いている。「開口部」は、シート金属の両側に開いた穴と理解すべきである。
【0039】
端部平面シート金属21のうちの1つは、平面中央部69を含み、その中央部69の外縁部に、4つの開口部61、62、63、64が開いている。第1の端部シート金属21は、軸Yの両側に対称に配置された開口部である2つの溝67、68を更に含む。これらは、軸Yに従って、中央部69の長さに実質的に相当する長さにわたって延びている。
【0040】
端部平面シート金属のうちの他の1つ23は、凹んで穴の開いた中央部89を含み、その中央部89の外縁部に、4つの開口部81、82、83、84を有する。
【0041】
各シート金属の開口部61、71、81、63、73、83は、軸Xに沿って中央部69、70、89の長さに実質的に相当する長さにわたって細長く、一方で各シート金属の開口部62、72、82、64、74、84は、軸Yに従って中央部69、70、89の長さに実質的に相当する長さにわたって延びている。
【0042】
中央シート金属22の開口部71~74は、開口部61、81、62、82、63、83、64、84に対してそれぞれ広がっており、これらはその広がった部分に、櫛を形成する互いに間隔を隔てたシート金属タブ710、720、730、740を含む。拡大された開口部71の端とタブ710の間、又は2つの連続するタブ710間に規定された溝711のそれぞれは、レリーフ10又は型打ちにより規定されたチャネル11に開口する。開口部72、73、74側に作られた溝も同様である。
【0043】
シート金属21、22、23は、典型的には、約20%のクロム入りフェライト鋼、好ましくは、Inconel(登録商標)600又はHaynes(登録商標)タイプのニッケルをベースにしたCROFER(登録商標)22(APU又はH)、又はK41(ASI 441)、又はFT18TNbで作られ、典型的には0.1~1mmの間に含まれる厚さである。
【0044】
これらのインターコネクタは、仏国特許出願FR 2 996 065 A1にも記載されうる。この出願においては、インターコネクタは、基本元素が鉄(Fe)又はニッケル(Ni)である金属合金製の基板を有する部品に相当し、主平面のうちの1つが厚いセラミック層で被覆されていて、水蒸気H2O、H2;空気等のガスの分配及び/又は回収に適したチャネルを区切りながら溝が形成されており、主平面のうちの他の1つが厚い金属層で被覆されていて、水蒸気H2O、H2;O2、排出ガス等のガスの分配及び/又は回収に適したチャネルを区切りながら溝が形成されている。特に、ストロンチウムをドープしたランタンマンガナイトをベースとした厚いセラミック接触層が、酸素電極(EHTアノード、SOFCセルのカソード)側で、FR 2 996 065 A1の原理に従って熱プレスされた端部シート金属23上に提供されてもよく、ニッケルベースの厚い金属接触層が、水素電極(HTEにおけるカソード、SOFCセルのアノード)側で、端部シート金属21上に提供されてもよく、特にニッケルグリッドの形態であってもよい。
【0045】
「厚い層」は、厚さが、いわゆる「薄い層」の技術により得られた層の厚さよりも大きい層と理解すべきであり、典型的には2~15μmの間に含まれる厚さである。このように、SOFC/SOEC型固体酸化物スタックでは、低い作製コストで、良好な性能が良好な均質性で得られる。
【0046】
スタック、すなわち電気化学的セル1とインターコネクタ5のすべての生産及び組立ては、プレートの形状及び行われた設計上の技術的選択を考慮して、特定の方法で行われる。特に、連続層のスタックは、以下の順番で作られる:インターコネクタ、次にセラミック接触層、次に電気化学的セル、次に金属接触層、次にインターコネクタ、等。
【0047】
また、スタックを形成するために、そのような連続する層の積み重ねを最適化する必要が依然としてあり、特に組立て及び積み重ね段階の移動を避けてスタックの生産を可能にするために、固定された組立体を得るために、最適化する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】仏国特許出願FR 3 024 985 A1
【特許文献2】仏国特許出願FR 2 996 065 A1
【特許文献3】仏国特許出願FR 3 056 337 A1
【特許文献4】仏国特許出願FR 3 045 215 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0049】
本発明は、前述の必要性及び従来技術の実施形態に関連する欠点を少なくとも部分的に対処することを目的とする。
【0050】
特に、本発明は、スタックの生産を容易にするため、安定で固定されたSOEC/SOFC型固体酸化物スタック用インターコネクタ/接触層/電気化学的セル組立体を製造することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0051】
したがって、本発明の対象は、その態様の1つによれば、高温で作動するSOEC/SOFC型固体酸化物スタックであって、カソード、アノード、及びカソードとアノードの間に挿入された電解質でそれぞれ形成された複数の電気化学的セルと、2つの隣接する電気化学的セル間にそれぞれ配置された複数の金属インターコネクタとを含み、各インターコネクタが2つの主平面を有し、2つの主平面のうちの第1の面が、電気化学的セルとの接触層を形成するグリッドの形態の金属被覆層を含む、SOEC/SOFC型固体酸化物スタックを製造する方法であって、
インターコネクタの第1の面に金属被覆層をスポット溶接して、それを固定することを可能にする工程を含む方法である。
【0052】
本発明による製造方法は、別々に、又は技術的に実現可能な任意の組合せで考慮される、1つ又は複数の以下の特徴を更に含みうる。
【0053】
被覆層の金属材料は、ニッケル及びその合金の中から選択することができ、被覆層は、特にニッケルグリッドの形態、又は基本元素が鉄であるクロミア形成合金である。
【0054】
更に、いくつかの溶接スポットを、被覆層の外縁部に均等に分布させること、特に被覆層の角に存在させることによって、特に少なくとも4つ、場合によっては少なくとも8つ形成することができる。
【0055】
更に、本製造方法は、有利には、電気化学的セルを固定することを意図して、接着剤を被覆層上に堆積させる工程を含みうる。有利には、接着剤は、5質量%~50質量%のポリビニルブチラール(PVB)、5質量%~50質量%のテルピネオール、及び5質量%~95質量%のエタノールを含みうる。
【0056】
接着剤は、被覆層の外縁部、特に、活性領域から外れておりガス供給から離れた位置に堆積させることができる。
【0057】
更に、本製造方法は、接着剤堆積工程の前に、ガラス層を被覆層上に堆積させる工程を含みうる。
【0058】
更に、各インターコネクタが2つの主平面を有し、主平面の第2の面は、電気化学的セルとの接触層を形成するセラミック製の厚い被覆層を含んでもよく、セラミック材料は、特に、単独又は混合物としての式La1-xSrxMO3(M(遷移金属)=ニッケル、鉄、コバルト、マンガン、クロム)のストロンチウムをドープしたランタンマンガナイト、又は式Ln2NiO4(Ln=ランタン、ネオジム、プラセオジム)のランタニドニッケレート(lanthanide nickelate)等のラメラ構造を有する材料、又は別の導電性ペロブスカイト酸化物の中から選択される。
【0059】
更に、各インターコネクタは、互いに直交する第1の対称軸と第2の対称軸に従って引き延ばされた少なくとも3つのプレートの組立体により形成されてもよく、中央プレートは、第1の端部プレートと第2の端部プレートの間に挿入される。
【0060】
更に、本発明の別の目的は、その態様の別の1つによれば、先に規定された製造方法を用いて得られる、高温で作動するSOEC/SOFC型固体酸化物スタックであって、カソード、アノード、及びカソードとアノードの間に挿入された電解質でそれぞれ形成された複数の電気化学的セルと、2つの隣接する電気化学的セル間にそれぞれ配置された複数の金属インターコネクタとを含む、SOEC/SOFC型固体酸化物スタックである。
【0061】
本発明は、以下のその非限定的な実施の例の詳細な説明を読むとき、及び添付の図面の概略図及び部分図を検討するとき、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】高温固体酸化物電解槽(SOEC)の作動原理を示す概略図である。
【
図2】従来技術によるインターコネクタを含む高温固体酸化物電解槽(SOEC)の一部の分解概略図である。
【
図3】3つの薄いシート金属又はプレートの組立体に相当する、高温SOEC/SOFC型固体酸化物スタック用インターコネクタの分解図である。
【
図4】本発明による製造方法のスポット溶接工程を示す、高温SOEC/SOFC型固体酸化物スタック用インターコネクタシート金属の部分正面図である。
【
図5】本発明による製造方法の接着剤の異なる雰囲気下での熱重量分析(TGA)をグラフで示す図である。
【
図6】本発明による製造方法の接着剤堆積工程を示す、
図4のインターコネクタシート金属の部分正面図である。
【
図7】本発明による製造方法の接着剤堆積工程を示す、
図4のインターコネクタシート金属の部分正面図である。
【
図8】
図6及び
図7に示した接着剤の堆積後に電気化学的セルを接着する工程を示す、
図4のインターコネクタのシート金属の部分正面図である。
【
図9】本発明による製造方法により得られた、電気化学的セルのスタック及びインターコネクタのスタックを有するSOEC/SOFC型固体酸化物スタックと、スタックをクランプするためのシステムとを含むセットを、透視図法、及び上方からの観察により示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
これらすべての図において、同一の符号は、同一又は類似の要素を指定する場合がある。
【0064】
更に、図を読みとりやすくするために、図に示されている異なる部分は、必ずしも均一の縮尺に従って描かれていない。
【0065】
図1~
図3は、従来技術及び本発明の技術的文脈に関連する部分で先に既に説明している。
図1及び
図2に関して、水蒸気H
2O供給、二水素H
2、酸素O
2、空気の分配及び回収、並びに電流の記号及び矢印は、示された装置の作動を示すために、明瞭さ及び正確さのために示されていることが明記される。
【0066】
更に、所与の電気化学的セルの構成要素(アノード/電解質/カソード)のすべてが、好ましくはセラミックであることに留意すべきである。更に、高温SOEC/SOFC型スタックの作動温度は、典型的には600~1,000℃の間に含まれる。
【0067】
更に、「上側」及び「下側」という可能な用語は、本明細書では、SOEC/SOFC型スタックが使用構成にあるときの、その通常の方向に従って理解されるべきである。
【0068】
先に説明した
図3は、3つの薄いシート金属21~23の組立体により形成されたインターコネクタ5に関する。
【0069】
本発明による製造方法は、
図4~
図8を参照して説明し、
図4及び
図6~
図8は、
図3のインターコネクタ5のシート金属21を部分的に示している。また、既に説明した要素については、再度説明はしない。
【0070】
インターコネクタ5は、仏国特許出願FR 2 996 065 A1にも記載されている、基本元素が鉄(Fe)又はニッケル(Ni)である金属合金、特にクロミア形成型の金属合金製の、2つの主平面P1及びP2を有する基板を含みうることに留意すべきである。
【0071】
したがって、
図3に示すように、インターコネクタ5は、2つの主平面P1及びP2を有する。第1の主平面P1は、
図4で見える、電気化学的セル1と接触層を形成し、特に水素電極側に提供される金属被覆層GNにより覆われることが意図される。好ましくは、この金属被覆層GNの材料は、ニッケル及びその合金、又は基本元素が鉄Feであるクロミア形成合金の中から選択される。特に、この金属被覆層GNは、
図4、
図6及び
図7に示すように、ニッケルグリッドの形態である。
【0072】
本発明による製造方法は、インターコネクタ5と電気化学的セル1の間、特に端部シート金属21とニッケルグリッドGNの間の最適な組立てを可能にすることを目的とする。
【0073】
したがって、本方法は、インターコネクタ5の第1の面PIに金属被覆層GNをスポット溶接Sして、それを固定することを可能にする工程を含む。
図4に示すように、この溶接は、溶接工具OS、特にスポット溶接装置を使用して実施される。
【0074】
ニッケルグリッドGNは、端部シート金属21の中央部69の上に置かれ、その開口部62及び63は、
図4において見えており、溶接スポットSは、ニッケルグリッドGNの外縁部の至る所に形成され、第1の主平面P1にそれを固定することを可能にする。
【0075】
特に本明細書では、8つの溶接スポットSがニッケルグリッドGNの外縁部領域に、すなわち4つの溶接スポットSがニッケルグリッドGNの四隅に、4つのスポットがニッケルグリッドGNの両側の中間に形成される。これらの溶接スポットSは、ニッケルグリッドGNの外縁部に均等な間隔で離れている。溶接スポットSの数をより多くすることは可能であるが、そうすると製造方法のこの工程の期間が長くなる。
【0076】
有利なことに、このスポット溶接は、ニッケルグリッドGNを端部シート金属21に固定するための手段を提供しない従来技術の解決策とは異なり、ニッケルグリッドGNを変形させることなく、かつ汚染を制限するためにフィラー要素を供給することなく、ニッケルグリッドGNを所定の位置に保持することを可能にする。
【0077】
更に、
図6及び
図7に示すように、本発明による製造方法は、接着剤CをニッケルグリッドGN上に堆積させて、ニッケルグリッドGNが電気化学的セル1を受けるよう準備し、ニッケルグリッドGNにより形成された接触層を介して電気化学的セル1をインターコネクタ5上に最適に固定することを可能にする工程を含む。
【0078】
使用される接着剤C又は粘着剤は、ニッケルグリッドGNへの最適化された固定を可能にし、高温への移行中に残留物を残さないために、非常に的確な組成を含む。
【0079】
特に、接着剤Cは、5質量%~50質量%のポリビニルブチラール(PVB)、5質量%~50質量%のテルピネオール、及び5質量%~95質量%のエタノールを含む。好ましくは、接着剤Cは、17質量%のポリビニルブチラール(PVB)、28質量%のテルピネオール、及び55質量%のエタノールを含む。したがって、接着剤Cの組成は変化しうるが、接着剤Cの粘度は、混合比により変化する。
【0080】
このような接着工程の利点は、スタック又は組立体の製造の次の段階中の電気化学的セル1の移動を避けるためであるが、電気化学的セル1が湾曲している場合が多いため、それを再び平らにするためでもある。更に、提案された接着剤Cの特定の組成は、加熱後に残留物を残し、それによりSOFC/SOECスタックの耐久性に有害な汚染を引き起こす従来の接着剤の欠点を避けることを可能にする。
【0081】
図7は、摂氏温度(℃)で表される温度Tの関数として、百分率(%)として表される質量損失PMの変化を示すグラフである。したがって、これは、接着剤Cの熱重量分析(TGA)からなる。3つの異なる雰囲気に対応する3本の曲線C1、C2及びC3が示されている。このように、雰囲気に関係なく、500℃を超えると残留物(mass residue)は得られないことがわかる。このように、特定の組成を有する使用される接着剤Cは、加熱後に残留物がないことを可能にする。
【0082】
有利には、接着剤Cは、ニッケルグリッドGNの外縁部であり活性領域から外れてガス供給から離れた位置に堆積される。したがって接着剤Cは、
図6及び
図7に示すように、接着剤堆積工具OCを用いて、ガス循環の詰まりを避けるために、外縁部の接着剤堆積領域ZCに配置される。
【0083】
接着剤Cが堆積されると、
図8に示すように電気化学的セル1が所定の位置に置かれ、接着剤Cが乾燥するように、且つ電気化学的セル1が初期に変形してもそれを保持するために、数時間荷重がかけられる。
【0084】
しかしながら、接着剤Cの堆積より前に、本発明による製造方法は、
図8で見えるガラス層VをニッケルグリッドGN上に堆積させる工程を含みうる。ガラスVの堆積は、仏国特許出願FR 3 056 337 A1にも記載されているように、流体の分配の増加を可能にする。更に、ガラスVの堆積後に接着を実施することにより、完全に乾燥していないため、より一層柔軟なガラス層Vを得ることが可能になる。
【0085】
図3に示すように、インターコネクタ5は、特に酸素電極側に提供され、電気化学的セル1と接触層を形成する、厚いセラミック被覆層を含む第2の面P2を有することにも留意すべきである。セラミック材料は、単独又は混合物としての式La
1-xSr
xMO
3(M(遷移金属)=ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、クロム(Cr))のストロンチウムをドープしたランタンマンガナイト、又は式Ln
2NiO
4(Ln=ランタン(La)、ネオジム(Nd)、プラセオジム(Pr))のランタニドニッケレート等のラメラ構造を有する材料、又は別の導電性ペロブスカイト酸化物の中から選択されうる。
【0086】
本発明による製造方法の異なる工程は、高温で作動するSOEC/SOFC型固体酸化物スタック20を得るためにすべてのインターコネクタ5及び電気化学的セル1に関して繰り返される。
【0087】
図9は、本発明による高温で作動する当該SOEC/SOFC型固体酸化物スタック20を示す。
【0088】
より具体的には、
図9は、SOEC/SOFC型固体酸化物スタック20及びクランプシステム60を含むセット80を示す。
【0089】
このセット80は、仏国特許出願FR 3 045 215 A1に記載されている組立体の構造と同様の構造を有する。
【0090】
スタック20は、カソード、アノード、及びカソードとアノードの間に挿入された電解質でそれぞれ形成された複数の電気化学的セル1と、2つの隣接する電気化学的セル1間にそれぞれ配置された複数の金属インターコネクタ5とを含む。この電気化学的セル1とインターコネクタ5のセットは、「スタック」と呼ばれ、本発明に従って先に説明した製造方法により得られる。
【0091】
更に、スタック20は、それぞれ上側スタック端部プレート43及び下側スタック端部プレート44とも呼ばれる上側端部プレート43及び下側端部プレート44を含み、その間に複数の電気化学的セル1及び複数のインターコネクタ5がクランプされ、又はその間にスタックが位置付けられる。
【0092】
更に、セット80は、SOEC/SOFC型固体酸化物スタック20をクランプするためのシステム60も含み、このシステム60は、上側クランププレート45と下側クランププレート46を含み、その間にSOEC/SOFC型固体酸化物スタック20がクランプされる。
【0093】
クランプシステム60の各クランププレート45、46は、4つのクランプオリフィス54を含む。更に、クランプシステム60は、上側クランププレート45のクランプオリフィス54の全体を通って、下側クランププレート46の対応するクランプオリフィス54の全体を通って延びて、上側45クランププレートと下側46クランププレートの組立てを可能にする、4つのクランプロッド55又はタイロッドを更に含む。更に、クランプシステム60は、上側45クランププレート及び下側46クランププレートの各クランプオリフィス54に、上側45クランププレートと下側46クランププレートの組立てを可能にするようにクランプロッド55と協働するクランプ手段56、57、58を含む。より具体的には、クランプ手段は、上側クランププレート45の各クランプオリフィス54に、クランプオリフィス54の全体を通って挿入された対応するクランプロッド55と協働する第1のクランプナット56を含む。更に、クランプ手段は、下側クランププレート46の各クランプオリフィス54に、クランプワッシャー58と関連付けられた第2のクランプナット57を含み、これらはクランプオリフィス54の全体を通って挿入された対応するクランプロッド55と協働する。クランプワッシャー58は、第2のクランプナット57と下側クランププレート46の間に位置付けられる。
【0094】
当然ながら、本発明は、以上に説明した実施形態に限定されない。当業者により、それに様々な変更が行われうる。
【符号の説明】
【0095】
1 基本電解セル
1 電気化学的セル
2 カソード
2 電極
2.1 カソード
2.2 カソード
3 電解質
3.2 電解質
4 アノード
4 電極
4.2 アノード
5 インターコネクタ
10 レリーフ
11 チャネル
21 第1の端部シート金属
21 端部シート金属
21 シート金属
22 中央シート金属
22 シート金属
23 第2の端部シート金属
23 端部シート金属
23 シート金属
50 カソード区画
51 アノード区画
60 クランプシステム
61 開口部
62 開口部
63 開口部
64 開口部
67 溝
68 溝
69 中央部
70 中央部
71 開口部
72 開口部
73 開口部
74 開口部
80 セット
81 開口部
82 開口部
83 開口部
84 開口部
89 中央部
710 シート金属タブ
720 シート金属タブ
730 シート金属タブ
740 シート金属タブ
C 接着剤
C1 基本電解セル
C1 セル
C2 基本電解セル
C2 セル
GN 金属被覆層
GN 被覆層
GN ニッケルグリッド
OC 接着剤堆積工具
OS 溶接工具
P1 主平面
P1 第1の主平面
P1 第1の面
P2 主平面
P2 第2の面
S スポット溶接
S 溶接スポット
V ガラス層
V ガラス
ZC 接着剤堆積領域
【国際調査報告】