(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】大規模真空断熱極低温貯蔵
(51)【国際特許分類】
F16J 12/00 20060101AFI20240514BHJP
F17C 3/04 20060101ALI20240514BHJP
E04H 7/04 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
F16J12/00 F
F17C3/04 A
E04H7/04
F16J12/00 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568568
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 US2022027889
(87)【国際公開番号】W WO2022235946
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523419428
【氏名又は名称】シービーアンドアイ エスティーエス デラウェア エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブソン, ジョン アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】シラール, スティーブン マシュー
(72)【発明者】
【氏名】リ, ヤミン
(72)【発明者】
【氏名】クシュチュ, コライ
(72)【発明者】
【氏名】エバリー, ランディー リー
【テーマコード(参考)】
3E172
3J046
【Fターム(参考)】
3E172AA03
3E172AA06
3E172AB01
3E172BA06
3E172BB06
3E172BB12
3E172BB17
3E172BC06
3E172BC08
3E172CA10
3E172DA03
3E172DA04
3J046AA01
3J046BA04
3J046BD11
3J046BD20
3J046EA03
(57)【要約】
本開示の実施態様は、一般に、大規模な外圧貯蔵のための装置に関し、より詳細には、液化水素および真空断熱を必要とする他の製品の大規模貯蔵のための装置に関する。いくつかの例では、貯蔵装置用のプレートが提供される。プレートは、傾斜接合部を含む本体を含み、該本体は傾斜接合部において公称厚さを有する。傾斜接合部は、隣接プレートの対応する傾斜接合部に溶接されるように構成される。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵装置の外側容器のプレートであって、
傾斜接合部を含む本体であって、前記傾斜接合部の厚さが該本体の中央部分の厚さよりも薄い本体を備え、前記傾斜接合部が隣接プレートの対応する傾斜接合部に溶接されるように構成される、プレート。
【請求項2】
前記傾斜接合部が前記本体の全外周の周りに配置される、請求項1に記載のプレート。
【請求項3】
前記傾斜接合部の厚さが前記本体の前記中央部分の厚さの約30%~約70%である、請求項1に記載のプレート。
【請求項4】
1つまたは複数の補強材が前記傾斜接合部の内側で前記本体に結合される、請求項1に記載のプレート。
【請求項5】
前記1つまたは複数の補強材が2つの平行な補強材を含む、請求項4に記載のプレート。
【請求項6】
前記1つまたは複数の補強材が前記本体の外周に適合するように配置される、請求項1に記載のプレート。
【請求項7】
前記傾斜接合部が前記本体の傾斜面の一部分および前記本体の縁部を含む、請求項1に記載のプレート。
【請求項8】
前記傾斜面の前記一部分および前記傾斜面が異なる輪郭を有する、請求項1に記載のプレート。
【請求項9】
貯蔵装置用のプレート配置であって、
複数のプレートであって、各プレートが、
本体と、
前記本体に形成された傾斜面と、
前記本体に形成され、前記傾斜面の一部分を含む傾斜接合部とを含み、前記各プレートが、前記傾斜接合部において、前記複数のプレートのうちの少なくとも1つの他のプレートの前記傾斜接合部に溶接される、複数のプレートを備える、プレート配置。
【請求項10】
前記傾斜面が前記本体の中央部分を取り囲み、前記中央部分の厚さが前記傾斜面を有する前記本体の厚さよりも厚い、請求項9に記載のプレート配置。
【請求項11】
少なくとも1つの補強材が前記傾斜面の境界内の前記中央部分に結合される、請求項10に記載のプレート配置。
【請求項12】
前記複数のプレートのうちの第1のプレートの前記中央部分に結合される前記1つまたは複数の補強材が、前記複数のプレートのうちの第2のプレートに接触しない、請求項11に記載のプレート配置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの補強材が、前記本体の外縁部によって画定される前記本体の外周形状に適合する形状で配置される、請求項10に記載のプレート配置。
【請求項14】
前記傾斜接合部の厚さが前記本体の前記中央部分の厚さの約30%~約70%である、請求項10に記載のプレート配置。
【請求項15】
前記傾斜面の前記一部分および前記傾斜面が異なる輪郭を有する、請求項9に記載のプレート配置。
【請求項16】
大型の極低温貯蔵容器であって、
熱真空チャンバを形成するための球状に配置された複数のプレートであって、各プレートが、
中央部分と該中央部分を取り囲む傾斜部分とを含む本体であって、前記中央部分の厚さが前記傾斜部分よりも厚い本体と、
前記傾斜部分に形成された傾斜面と、
前記本体に形成され、前記傾斜面の一部分を含む傾斜接合部とを含み、前記各プレートが、前記傾斜接合部において、前記複数のプレートのうちの少なくとも1つの他のプレートの前記傾斜接合部に溶接される、複数のプレートを備える、容器。
【請求項17】
前記傾斜面の前記一部分と前記傾斜面とが異なる輪郭を有する、請求項16に記載の容器。
【請求項18】
前記1つまたは複数の補強材が前記複数のプレートのうちの第1のプレートの前記中央部分に結合され、前記1つまたは複数の補強材が前記複数のプレートのうちの別のプレートに接触しない、請求項16に記載の容器。
【請求項19】
前記傾斜接合部の厚さが前記本体の前記中央部分の厚さの約30%~約70%である、請求項16に記載の容器。
【請求項20】
前記容器の赤道コースが前記複数のプレートのうちの1つのプレートを含まず、前記赤道コースが第2のプレートの配置から形成される、請求項16に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月5日に出願された米国仮出願第63/184,604号の利益を主張する。前述の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の実施態様は、一般に、大規模な外圧貯蔵のための装置に関し、より詳細には、液化水素および真空断熱を利用する他の製品の大規模貯蔵のための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
液化水素の貯蔵温度が非常に低い(-253℃)ために、液化水素貯蔵容器は真空断熱を使用しているが、そうしないと、O2およびN2のようなガスが凝縮して凍結し、部分真空にし、結果として、冷熱面へのガスが徐々に増加し、潜在的な凝縮水が氷の蓄積を引き起こす。容器の表面に氷が蓄積すると、断熱材に好ましくない熱負荷を生じさせ、熱が容器内に漏れて、貯蔵製品のボイルオフを引き起こす。このため、液化水素は、ASME Section VIII Division 1または2に従って設計された真空ジャケット付きカラム支持圧力容器に貯蔵される。液化水素のユニークな熱力学的特性により、液化水素は、低温容器の内容物のボイルオフを低減するために、低温容器の周囲に完全に排気された断熱材を使用する。
【0004】
したがって、大規模な外圧貯蔵を提供することができる装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、貯蔵装置の外側容器用のプレートが提供される。プレートは、傾斜接合部を含む本体を含み、該本体は傾斜接合部において公称厚さを有する。外側の傾斜接合部は、隣接プレートの対応する傾斜接合部に溶接されるように構成される。
【0006】
別の実施形態では、貯蔵装置の外側容器用のプレートが提供される。プレートは、外縁部を含む本体と、外縁部の内側で本体に結合される少なくとも1つの補強材とを含む。外縁部は、少なくとも1つの補強材と隣接プレートとの間に接触することなく、隣接プレートの対応する縁部に溶接されるように構成される。
【0007】
本開示の実施態様は、上記で簡単に要約され、以下でより詳細に説明されるが、添付図面に描かれた本開示の例示的な実施態様を参照することによって理解することができる。しかしながら、添付の図面は、本開示の典型的な実施態様のみを示しており、したがって、本開示は他の同等に効果的な実施態様を認める可能性があるため、その範囲を限定すると見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1D】互いに溶接された隣接プレートの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
理解を容易にするために、図に共通する同一の要素を示すために、可能な限り、同一の参照番号を使用した。図面は縮尺通りに描かれておらず、明確にするために簡略化されている場合がある。一実施態様の要素および特徴は、更に記述することなく他の実施態様に有益に組み込むことができると考えられる。
【0010】
本開示は、プレートの外縁部に公称厚さを有する貯蔵装置の外側容器用のプレート、およびそれを組み込んだ貯蔵容器の外側容器について説明する。外縁部は、隣接プレートの対応する縁部に溶接されるように構成される。プレートは、外縁部の内側で補強される。補強は、板厚を増やすか、板外縁部の内側に溶接補強材を入れるか、または板厚増と溶接補強材の組合せという形とすることができる。例えば、補強材は、プレート、ブレース、フレーミングなどの1つまたは複数の部材とすることができる。プレートが互いに溶接されて外側貯蔵容器を形成する場合、内側プレートの厚さおよび/または補強材によって得られる剛性により、外圧による外側貯蔵容器の座屈が防止される。
【0011】
本明細書に開示される実施形態は、接合部(縁部)よりも堅い内部を有するシェルプレートを提供する。本明細書に開示される補強プレートは、プレート内部の厚さを厚くすることによって、補強部材をプレートに設置することによって、またはプレートの厚さを厚くすることと補強部材をプレートに設置することとの両方の組合せによって補強され得る。これは、補強されたプレートが、プレートを互いに接合するために必要な溶接のコストを増加させることなく座屈に耐えるという点で有利である。本明細書に開示される補強プレートは、任意の形状の容器、例えば、球形、円筒形、および楕円形の容器に使用することができる。一例では、補強プレートは、熱真空チャンバに使用することができる。
【0012】
従来の慣例では、座屈を防止するのに十分に大きい均一な厚さのプレートを使用する。均一な厚さのプレートは、プレートを接合するための溶接がかなり多く必要となるため、液化水素球体を経済的に約5,500m3を超える容量に規模拡大するための制限要因である。従来、球体を5,500m3を超えて規模拡大するためには、プレートの接合後に補強を追加する必要があり、そのためにスケジュール時間と費用が追加された。
【0013】
本明細書に開示される実施形態により、液化水素球体の最大サイズを、例えば、約40,000m3(即ち、従来の設計方法を用いて達成できる容量の約8倍)以上(例えば、100,000m3)まで規模拡大することが可能になるが、これは、少なくとも部分的には、本明細書に説明される貯蔵実施形態により、適切な剛性が得られる上に、この貯蔵範囲内でプレートを接合するための溶接コストが大幅に低減されるためである。従来の構成と材料選択の二重壁容器では溶接コストが高いため、従来の設計では規模拡大することができない。
【0014】
いくつかの例では、球体の一部のみに補強プレートを使用することが有益であり得る。例えば、赤道プレートが、外側容器の支持構造への設置および内側容器を支持するための設置による座屈を防止するのに十分な剛性を持つ場合、赤道コースの上下のプレートのみを補強すればよい。
【0015】
本明細書に開示される実施形態は、補強材を現場で溶接するのではなく、全ての補強材を製造工場で設置することができる補強材構成を提供し、これにより、プロジェクトコストが大幅に低減され、現場/建設スケジュールが短縮される。補強は工場で個々のシェルプレートに施され、補強されたプレートは現場に送られ、組み立てられる。従来の慣例では、全体的な安定性を得るために、組立構造補強材を容器全体の周りに縦方向と横方向に(連続的に)配置することが含まれる。従来の補強材は、複数のシェルプレートにまたがり、全ての周方向溶接線と交差しているため、補強材はシェルプレートを組み立てた後に現場で設置する必要があった。しかしながら、本明細書に開示される実施形態は、この現場での出費を効果的に回避する。しかしながら、補強材は、現場で、および/または本明細書に開示されるシェルプレートの組立て後に、依然として設置され得ることが考えられる。しかし、前述したように、使用される補強材の数は、従来の設計要件と比較して減少する可能性があり、その結果、本明細書に開示される容器の製造および建設がより安価になる。本明細書で説明するプレートの実施形態で補強材を使用すると、補強材が使用されていない対応するシェルと比較して、シェルの座屈耐力が向上する可能性がある。
【0016】
図1Aは、特定の実施形態による、貯蔵球体100を示す。貯蔵球体100は(上から下へ)、一般に、上部ヘッド102、上部ヒップコース104、赤道コース106、下部ヒップコース108、および下部ヘッド110を有する。貯蔵球体100は、様々な形状(
図1B、
図1F、
図1Hにより詳細に示す)を有する複数のプレート112(明確にするために112a~112cの3つのラベルが付されている)から形成される。プレート数は、数十、数百、またはそれ以上の範囲であり得る。図示しないが、貯蔵球体100は内球を取り囲み支持しており、内球と貯蔵球体100との間の空間は真空圧力に保持されている。液化水素などの極低温物質は、内球内に貯蔵可能である。この真空圧により、貯蔵球体100の外部から内部に大気の外圧が加わる。
【0017】
図1Bは、例示的なプレート112aの上面図を示す。プレート112aは、プレート本体113と、1つまたは複数の補強材118とを含む。
図1Cを参照すると、切断線C-Cに関するプレート112aの断面図では、プレート本体113の外縁部(外周)116の周囲に傾斜面114が形成されている。傾斜面114は、プレート本体113の中央部分115から縁部116まで延びる。プレート本体113の厚さは、
図1Cに示すように傾斜面114の長さに沿って減少し、傾斜面114は、中央部分115よりも厚さが薄い。一例では、傾斜面114の遠位端は、中央部分115の厚さの約10%~約90%、例えば約15%~約85%、例えば約20%~約80%、例えば約25%~約75%、例えば約30%~約70%、例えば約35%~約65%、例えば約40%~約60%、例えば約45%~約55%の厚さを有する。構造仕様に応じて、他の厚さ比も考えられることに留意されたい。
【0018】
傾斜面114は、プレート本体113の幅およびプレート本体113の任意の特定の長手方向位置の約1%~約40%を占めてもよい。例えば、傾斜面114は、プレート本体113の幅の約1%~約30%、例えば約1%~約20%、または約1%~約15%、または約1%~約10%、または約1%~約5%、または約3%~約5%、または約1%~約3%を占めてもよい。他の構成も考えられることに留意されたい。一例では、傾斜面114は、プレート本体113またはその裏面に対して約60度以下、例えば約45度以下、または約30度以下、または約5度~約45度、例えば約5度~約40度、または約5度~約30度、または約5度~約20度、または約20度~約30度の角度で形成される。他の角度構成も考えられることに留意されたい。更に、プレート本体113はほぼ平面であるように示されているが、プレート本体113はまた、円形容器の形成を容易にするために弓形形状であってもよいことに留意されたい。別の例では、プレート本体の上面または下面の一方は平面であってもよく、上面または下面の他方は円弧状であってもよいと考えられる。
【0019】
各個々のプレート本体113の外周116の内側には、1つまたは複数の任意選択の補強材118が設置される。補強材118は、中央部分115の傾斜面114の内側をちょうど越えてプレート112の本体に溶接される。図示のように、補強材118は、外周116の形状に適合する。図示のように、補強材118は、個々のシェルプレート112aの外周116内に配置され、外周116と交差しない。したがって、補強材118は、プレート112aが別のプレート112aなどの別のプレートに溶接されるとき、補強材118がいかなる溶接線とも交差しないため、工場で設置され得る。貯蔵球体100を構築するためにプレート112aが設置されるとき、補強材118は、球体の内側、球体の外側、またはその両方に配置されてもよい。一例では、補強材118は直線部材である。補強材は、補強材118の長さに沿ってプレート112aに溶接されてもよく、または補強材118の別個の位置に溶接されてもよい。一例では、輪郭のある(例えば、弓状)表面を有するプレート112aを使用する場合、補強材118は、プレート112aとの係合を高めるために、対応する輪郭のある(例えば、弓状)表面を有することもできる。
【0020】
図1D~
図1Eは、各プレート112aの隣接する傾斜接合部120で互いに溶接された2つのプレート112aを示す断面図である。2つのプレート112aは、同じ平面内に、および/または互いにほぼ平行に配置されて示されているが、プレート112aはまた、球体の一部分に近づくように互いに対してある角度で配置されてもよく、したがって球状構造の形成を容易にすることができることを理解されたい。傾斜接合部120は、傾斜面114の外縁部116および一部分117を含むことができる。接合部120の厚さは、中央部分115の厚さよりも薄い。次いで、接合部120を互いに溶接して溶接部122を形成する。
図1Eは、
図1Dの領域の拡大図であり、溶接部122が各プレート112aの外縁部116および傾斜面114の部分117に形成されていることを示す。
図1Eは、縁部116を平坦として示している。しかしながら、縁部116は、丸みを帯びるなどの輪郭を有していてもよい。いくつかの実施形態では、傾斜面114は縁部116を含み、傾斜面114の輪郭は縁部116で終端する。
【0021】
いくつかの実施形態では、傾斜面114の部分117は、
図1Eに示すように、傾斜面114の残りの部分と同じ輪郭、例えばテーパを有する。傾斜面114とは異なる輪郭を有する代替部分117aは、破線117aによって表されている。図示のように、部分117aは、傾斜面114の残りの部分の角度より急な角度(例えば、二重傾斜面または後傾斜面の形成を容易にする)の輪郭を有する。破線117aの軌跡で示されるように、代替部分117aを含む接合部120は、部分117aの端部からプレート113の底部まで延びる平坦な縁部116を有することができる。更なる代替部分117bは、破線117bによって表されている。部分117bの輪郭は、縁部116が平坦面を示さないように、プレート113の底面まで延びる場合がある。
【0022】
部分117aおよび117bは、溶接の形成を容易にするために形成してもよい。例えば、部分117a、117bは、隣接プレートを接合するためのX型やV型の溶接線を形成するために使用してもよい。他の溶接線形状や溶接接合も考えられる。
【0023】
図1Fは、プレート112bの上面図であり、断面線G-Gに関するプレート112bの断面が
図1Gに示されている。
図1Hは、プレート112cの上面図であり、断面線I-Iに関するプレート112cの断面が
図1Iに示されている。プレート112bおよび112cは、プレート112aと同様に構成されている。プレート112b、112cは、プレート本体113が異なる外周形状を有するという点でプレート112aとは異なる。プレート112bおよび112cはまた、異なる外周形状に適合するように、異なる配置の補強材118を有してもよい。縁部116は、上記のように部分117、117a、または117bの端部によって画定されてもよい。
【0024】
複数のプレートを互いに溶接して貯蔵球体100を形成することができる。例えば、プレート112aは、各接合部120において、別のプレート112a、またはプレート112b、112cなどの異なる形状を有するプレートに溶接されてもよい。プレート112b、112cは、プレート112aについて上述したのと同様に、他のプレートに同様に溶接することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、プレート112a、112b、112cの縁部116は、隣接プレートの縁部に当接(例えば、接触)する。
【0026】
いくつかの例では、補強材118は、少なくとも部分的には、赤道プレートには既に内球支持構造の一部として補強材が含まれているため、プレート112a~112cなど、赤道コース106の上方および下方のプレート上でのみ使用され得る。
【0027】
いくつかの態様では、補強材118および/またはプレート112a~112cは、鋼、例えば炭素鋼など1つまたは複数の合金で形成される。アルミニウム(およびアルミニウム合金)など他の材料も考えられる。
【0028】
本明細書の態様は、中央部の厚さが増加し、外周部における厚さが減少するプレートおよびそれを使用した容器を提供する。このような構成は、その中央部分の材料が増加するために支持力および/または剛性が増加する一方、プレートの外周部における材料厚さが減少するために隣接プレートの溶接に関連するコストが削減される。このプレートは、球形貯蔵容器、特に約5,500m3以上の貯蔵容量が増加した容器の費用効果の高い建設を容易にする。
【0029】
上記は本開示の実施態様に関するものであるが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の更なる実施態様を考案することができる。
【図】
【国際調査報告】