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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】凍結療法装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/02 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
A61B18/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569965
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 IL2022050496
(87)【国際公開番号】W WO2022239008
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/188,015
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】519281631
【氏名又は名称】ヴェッシー メディカル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】VESSI MEDICAL LTD.
【住所又は居所原語表記】The Trendlines Building, Misgav Business Park, 17 Tchelet Street, Mobile Post Misgav, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コシャヴィ エヤル
(72)【発明者】
【氏名】シムション モルデチャイ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ09
4C160MM32
(57)【要約】
本体と、近位端と、遠位端とを有し、中空器官内部に配置されるように構成され、低温流体源を装置の遠位端と流体接続する低温経路であって、中空器官内への低温流体の流れを可能にするように構成された低温経路と、装置遠位端と、中空器官内部の標的部位との間の視界を視覚化するように構成された、本体内部の光学アセンブリと、装置遠位端に少なくとも1つの洗浄開口部を含む洗浄経路であって、洗浄流体源を少なくとも1つの洗浄開口部と接続し、中空器官内で洗浄流体を放出するように構成された洗浄経路とを含む細長い装置と、洗浄流体が流れる洗浄経路の内部管腔を狭めるように構成された洗浄経路内の少なくとも1つのフローレデューサと、を含む、凍結療法システム。
【選択図】図7B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凍結療法システムであって、
細長い本体と、近位端と、遠位端とを有する細長い凍結療法装置であって、前記装置が、中空器官内部に配置されるような形状及びサイズにされ、
低温流体源を前記凍結療法装置の前記遠位端と流体接続する、前記細長い本体内部の低温流入路であって、前記低温流体源から前記中空器官への低温流を可能にするように構成された前記低温流入路と、
前記装置の遠位端と前記中空器官内部の標的部位との間の視野を視覚化するように構成された、前記細長い本体内部に遠位端を有する光学アセンブリと、
前記装置の遠位端に少なくとも1つの洗浄開口部を備える、前記細長い本体内部の洗浄流入路であって、洗浄流体源を前記少なくとも1つの洗浄開口部と流体接続し、前記中空器官内部で洗浄流体を放出するように構成される、前記洗浄流入路と
を備える前記細長い凍結療法装置と、
前記洗浄流体が流れる前記洗浄流入路の内部管腔を狭めるような形状及びサイズにされた、前記洗浄流入路内に配置された少なくとも1つのフローレデューサと、
を備える、前記凍結療法システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記洗浄流入路の内腔部管腔の少なくとも10%を遮断する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの開口部が、前記洗浄流入路の壁に配置されて、前記遠位端の前記光学アセンブリに、及び/または前記光学アセンブリに遠位の視野(FOV)に洗浄流体を向ける、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの洗浄開口部の遠位に位置し、前記少なくとも1つの開口部を備える前記洗浄流入路の一部内の洗浄流体圧力を増加させるように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの洗浄開口部を備える前記洗浄流入路の一部内に配置される、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの開口部と流体連通する前記少なくとも1つのフローレデューサにおいて、少なくとも1つのチャネル、またはチャネルを形成する整列した開口部を備え、前記少なくとも1つのフローレデューサを介して前記少なくとも1つの洗浄開口部に洗浄流体を向けるか、または前記中空器官から前記洗浄流入路内に吸い込むように構成された、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記洗浄流入路が、前記細長い凍結療法装置の遠位に位置する前記中空器官内の治療空間内に洗浄流体を放出するように構成された、少なくとも1つの遠位洗浄開口部を前記洗浄流入路の遠位端に備える、請求項3~6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの洗浄開口部の近位に前記洗浄流入路内に配置される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの遠位洗浄開口部が、前記少なくとも1つのフローレデューサ内の開口部である、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記低温流入路が、クライオフルイドを前記治療空間内に、及び/または前記中空器官内の治療標的に向かって放出するように構成された少なくとも1つの遠位開口部を備え、前記少なくとも1つの洗浄開口部が、前記低温流入路の前記遠位開口部を少なくとも部分的に取り囲む、請求項7~9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記洗浄流入路の内面及び/または前記低温流入路の外面に接触する、請求項3~10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのフローレデューサがリング、前記洗浄流入路の前記内面に接触する円弧、及び/または前記低温流入路の外面として形作られる、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記洗浄流入路の前記内面及び/または前記低温流入路の前記外面から延びる突出部を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの開口部が、前記光学アセンブリ及び/または前記FOVに面する前記洗浄流入路の壁の一部分に軸方向に及び/または斜めに分布している複数の開口部を備える、請求項3~13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの開口部が、前記洗浄流入路の内部管腔を少なくとも部分的に取り囲む前記洗浄流入路の壁の一部分に軸方向に及び/または斜めに分布している複数の開口部を備える、請求項1~13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数の開口部が異なる形状及び/またはサイズを有する、請求項14または15に記載のシステム。
【請求項17】
前記複数の開口部が前記壁部分に均等に分布している、請求項14~16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記複数の開口部が、前記壁部分の領域あたり様々な密度の開口部で分布している、請求項14~17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの洗浄開口部の近位に位置し、前記少なくとも1つの洗浄開口部を通って前記中空器官内に出る洗浄流体の流速を加速するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記洗浄流体流入路の遠位端に位置し、前記少なくとも1つの洗浄開口部と整列して、前記1つ以上のフローレデューサ開口部を通る、前記少なくとも1つの洗浄開口部内への洗浄流体の通過を可能にする1つ以上の開口部を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記凍結療法装置が、少なくとも1つの流体排出流路の遠位端に少なくとも1つの第1の排出開口部と、前記排出流路の壁の周囲に少なくとも1つの第2の排出開口部とを有する、前記細長い本体内部の前記少なくとも1つの流体排出流路を備え、前記第2の排出開口部が、前記第1の排出開口部の近位に位置し、
前記少なくとも1つの流体排出流路が、前記少なくとも1つの第1の排出開口部を通して、及び/または前記少なくとも1つの第2の排出開口部を通して前記中空器官から流体及び/または粒子を除去するように構成される、請求項1~20のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
前記凍結療法装置が、前記少なくとも1つの第1の排出開口部と、前記少なくとも1つの第2の排出開口部との間の前記少なくとも1つの流体排出流路内に位置し、前記少なくとも1つの第1の排出開口部を通る排出流体流量の少なくとも10%を遮断するように構成された少なくとも1つの排出シールを備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記光学アセンブリの遠位端が、前記第2の排出開口部の遠位に配置され、前記少なくとも1つの排出シールが、前記光学アセンブリの遠位端と前記少なくとも1つの第2の排出開口部との間に配置される、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記装置を取り囲む外側スリーブを備え、前記少なくとも1つの第2の排出開口部が、前記外側スリーブ内の開口部であるか、または前記外側スリーブ内の少なくとも1つの開口部と流体連通する、請求項21~23のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの洗浄開口部が、0.01mm~2mmの範囲の最大幅または最大直径を有する、請求項1~24のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項26】
前記低温流入路及び前記洗浄流入路が、前記洗浄流入路の長さの少なくとも30%に沿って同軸である、請求項1~25のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項27】
前記該洗浄流入路が、前記低温流入路の長さの少なくとも30%に沿って前記低温流入路を少なくとも部分的に取り囲む、請求項1~25のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項28】
前記光学アセンブリの遠位端における前記光学アセンブリの表面が、凍結療法装置の長軸に対して湾曲しているか、または傾斜しており、前記少なくとも1つの洗浄開口部が、前記光学アセンブリの表面に向けて洗浄流体を放出するように配置され、前記光学アセンブリの表面に向けて洗浄流体を放出するような形状及びサイズにされる、請求項1~27のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項29】
前記光学アセンブリ遠位端における前記光学アセンブリ表面が、前記長軸に対して実質的に垂直であるか、または前記長軸に対して5度と90度の間の角度で配置される、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
凍結療法システムであって、
細長い本体と、近位端と、遠位端とを有する細長い凍結療法装置であって、前記装置が、中空器官内部に配置されるような形状及びサイズにされ、
低温流体源を前記凍結療法装置の前記遠位端と流体接続する、前記細長い本体内部の低温流入路であって、前記低温流体源から前記中空器官への低温流を可能にするように構成された前記低温流入路と、
少なくとも1つの流体排出流路の遠位端に少なくとも1つの第1の排出開口部と、前記排出流路の壁の周囲に少なくとも1つの第2の排出開口部とを有する、前記細長い本体内部の前記少なくとも1つの流体排出流路であって、前記第1の排出開口部が、前記少なくとも1つの第2の排出開口部の遠位に位置し、
前記少なくとも1つの第1の排出開口部を通して、及び/または前記少なくとも1つの第2の排出開口部を通して、前記中空器官から流体及び/または粒子を除去するように構成された前記少なくとも1つの流体排出流路と、
前記少なくとも1つの第1の排出開口部と、前記少なくとも1つの第2の排出開口部との間の前記少なくとも1つの流体排出流路内に位置し、前記少なくとも1つの第1の排出開口部を通る排出流体流量の少なくとも10%を遮断するように構成された少なくとも1つの排出シールと、
を備える、前記細長い凍結療法装置
を備える、前記凍結療法システム。
【請求項31】
前記細長い本体内部に少なくとも部分的に配置される、遠位端を有する光学アセンブリであって、前記装置の遠位端と前記中空器官内部の標的部位との間の視野を視覚化するように構成された前記光学アセンブリ
を備え、
前記光学アセンブリの遠位端が、前記少なくとも1つの第2の排出開口部の遠位に配置され、前記少なくとも1つの排出シールが、前記光学アセンブリの遠位端と前記少なくとも1つの第2の排出開口部との間に配置される、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記装置を取り囲む外側スリーブを備え、前記少なくとも1つの第2の排出開口部が、前記外側スリーブ内の開口部であるか、または前記外側スリーブ内の少なくとも1つの開口部と流体連通する、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
凍結療法システムであって、
細長い本体と、近位端と、遠位端とを有する細長い凍結療法装置であって、前記装置が、中空器官内部に配置されるような形状及びサイズにされ、
低温流体源を前記凍結療法装置の前記遠位端と流体接続する、前記細長い本体内部の低温流入路であって、前記低温流体源から前記中空器官への低温流を可能にするように構成された前記低温流入路と、
洗浄流入路の壁に軸方向に及び/または斜めに分布している複数の洗浄開口部を前記装置の遠位端に備える、前記細長い本体内部の前記洗浄流入路であって、前記洗浄流入路が、洗浄流体源を前記複数の洗浄開口部と流体接続し、前記洗浄流入路が、前記複数の洗浄開口部の少なくとも1つの洗浄開口部を通して前記中空器官内で洗浄流体を放出するように構成された前記洗浄流入路と、
を備える前記細長い凍結療法装置、
を備える前記凍結療法システム。
【請求項34】
前記複数の洗浄開口部が前記壁に均等に分布している、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記複数の洗浄開口部が、前記壁の領域あたり様々な密度の開口部で分布している、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
前記複数の洗浄開口部が異なる形状及び/または幅を有する、請求項33~35のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項37】
前記複数の開口部が、前記開口部の形状及び/または幅に応じて開口部の2つ以上のグループに分けられ、各2つ以上のグループの開口部が類似した形状及び/または幅を有する、請求項33~36のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項38】
前記複数の洗浄開口部が、前記洗浄流入路を取り囲む、及び/または前記洗浄流入路に沿った前記洗浄流入路の前記壁の一部に位置する、請求項33~37のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項39】
前記複数の洗浄開口部が、前記流入路の周囲の少なくとも10%を取り囲む、及び/または2つの隣接する開口部間に少なくとも0.05mmの軸方向距離を維持する、前記洗浄流入路の前記壁の一部分に位置する、請求項33~37のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項40】
前記複数の洗浄開口部が、0.01mm~2mmの範囲の最大幅または最大直径を有する、請求項33~39のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項41】
前記装置遠位端と前記中空器官内部の標的部位との間の視野を視覚化するように構成された、前記細長い本体内部に位置する、遠位端を有する光学アセンブリであって、前記複数の開口部の少なくともいくつかが、前記光学アセンブリの前記遠位端に向き、前記光学アセンブリの遠位端に向けて洗浄流体を送達するように前記洗浄流入路の前記壁に配置される、前記光学アセンブリを備える、請求項33~40のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項42】
前記洗浄流入路が狭窄部分を含み、前記複数の開口部の少なくともいくつかが、前記狭窄部分の壁に配置され、前記中空器官内の流体に吸引力を加える、請求項33~35のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項43】
凍結療法システムであって、
細長い本体と、近位端と、遠位端とを有する細長い凍結療法装置であって、前記装置が、中空器官内部に配置されるような形状及びサイズにされ、
低温流体源を前記凍結療法装置の前記遠位端と流体接続する、前記細長い本体内部の低温流入路であって、前記低温流体源から前記中空器官へ低温流体を送達するように構成された開口部を備える前記低温流入路、
を備える前記細長い凍結療法装置、
を備え、
前記遠位端にある前記装置の少なくとも1つの表面が前処理されて、前記前処理された表面上での1つ以上の液滴の付着及び/または形成を防止または低減する、
前記凍結療法システム。
【請求項44】
前記装置が、前記装置の遠位端に少なくとも1つの洗浄開口部を備え、前記中空器官内で洗浄流体を放出するように構成された、前記細長い本体内部の洗浄流入路を備え、前記少なくとも1つの前処理された表面が、前記洗浄流入路の外面である、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記装置が、前記装置の遠位端と前記中空器官内部の標的部位との間の前記中空器官内の視野を視覚化するように構成された、前記細長い本体内部に遠位端を有する光学アセンブリを備え、
前記少なくとも1つの前処理された表面が、前記光学アセンブリの外面である、請求項43または44に記載のシステム。
【請求項46】
前記少なくとも1つの表面が、親水性コーティングまたは疎水性コーティングでコーティングされる、請求項43~45のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項47】
凍結療法方法であって、
中空器官に凍結療法装置を導入することと、
前記凍結療法装置のクライオフルイド流入路を通して前記中空器官にクライオフルイドを送達することと、
狭窄部分を有する洗浄流体流入路の少なくとも1つの洗浄開口部を通して前記中空器官内に前記クライオフルイドを送達する前、送達する間、及び/または送達した後に洗浄流体を放出することと、
を含む、前記凍結療法方法。
【請求項48】
前記洗浄流体の放出が、前記洗浄流体流入路の前記狭窄部分による前記中空器官内への前記洗浄流体の流速を加速することを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記放出することが、前記洗浄流体流入路の壁に、及び前記狭窄部分の近位にまたは前記該狭窄部分内に位置する少なくとも1つの洗浄開口部を通して前記中空器官内に前記洗浄流体を放出することを含む、請求項47または48に記載の方法。
【請求項50】
前記放出することが、前記洗浄流体流入路の前方を向く遠位開口部を通して前記中空器官内へ前記洗浄流体を放出することを含む、請求項47~49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記導入することが、スリーブを介して前記中空器官内へ前記凍結療法装置を導入することを含む、請求項47~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記スリーブの周囲の少なくとも1つの開口部を通して前記中空器官から流体を排出すること、を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記中空器官内に位置する少なくとも1つのレンズまたはアパーチャによって、前記クライオフルイドが送達される前記中空器官内の治療空間を視覚化することであって、前記排出することが、前記スリーブの周囲の、及び前記少なくとも1つのレンズまたはアパーチャに近位の少なくとも1つの開口部を通して前記流体を排出すること、を含む、前記視覚化することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも1つの洗浄開口部が、異なるサイズ、及び/または幅、または直径を有する複数の洗浄開口部を備え、前記放出することが、前記複数の開口部の各開口部の形状、サイズ、及び/または直径に応じて、前記中空器官内の異なる方向で、及び/または前記中空器官内の異なる距離に前記複数の開口部を通して前記洗浄流体を放出することを含む、請求項47~53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記中空器官が単一の開口部を含み、該導入することが、前記単一の開口部を通して前記中空器官内へ前記凍結療法装置を導入することを含む、請求項47~54のいずれか1つに記載の方法。
【請求項56】
前記中空器官が膀胱を含み、前記導入することが、前記凍結療法装置を尿管を通して前記膀胱内に導入することを含む、請求項47~55のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2021年5月13日に出願された米国仮特許出願第63/188,015号の米国特許法第119条(e)の優先権の利益を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、2018年2月4日に出願された国際出願PCT/IL2018/050124号に関連し、その内容全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
本発明は、そのいくつかの実施形態では、凍結療法装置に関し、より詳細には、中空器官疾患を治療するための凍結療法装置に関するが、これに限定されない。
【発明の概要】
【0004】
以下に列挙される本発明のいくつかの実施形態のいくつかの例は、1つより多い例の特徴、及び/または一例のすべての特徴よりも少ない特徴を含む場合がある。
【0005】
例1。
凍結療法システムであって、
細長い本体と、近位端と、遠位端とを有する細長い凍結療法装置であって、前記装置が、中空器官内部に配置されるような形状及びサイズにされ、
低温流体源を前記凍結療法装置の前記遠位端と流体接続する、前記細長い本体内部の低温流入路であって、前記低温流体源から前記中空器官への低温流を可能にするように構成された前記低温流入路と、
前記装置遠位端と前記中空器官内部の標的部位との間の視野を視覚化するように構成された、前記細長い本体内部に遠位端を有する光学アセンブリと、
前記装置遠位端に少なくとも1つの洗浄開口部を備える、前記細長い本体内部の洗浄流入路であって、洗浄流体源を前記少なくとも1つの洗浄開口部と流体接続し、前記中空器官内部で洗浄流体を放出するように構成される、前記洗浄流入路と
を備える前記細長い凍結療法装置と、
前記洗浄流体が流れる前記洗浄流入路の内部管腔を狭めるような形状及びサイズにされた、前記洗浄流入路内に配置された少なくとも1つのフローレデューサと
を備える、前記凍結療法システム。
【0006】
例2。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記洗浄流入路の内腔部管腔の少なくとも10%を遮断する、例1に記載のシステム。
【0007】
例3。
前記少なくとも1つの開口部が、前記洗浄流入路の壁に配置されて、前記遠位端の前記光学アセンブリに、及び/または前記光学アセンブリに遠位の視野(FOV)に洗浄流体を向ける、例1または2のいずれか1つに記載のシステム。
【0008】
例4。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの洗浄開口部の遠位に位置し、前記少なくとも1つの開口部を備える前記洗浄流入路の一部内の洗浄流体圧力を増加させるように構成される、例3に記載のシステム。
【0009】
例5。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの洗浄開口部を備える前記洗浄流入路の一部内に配置される、例3に記載のシステム。
【0010】
例6。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの開口部と流体連通する前記少なくとも1つのフローレデューサにおいて、少なくとも1つのチャネル、またはチャネルを形成する整列した開口部を備え、前記少なくとも1つのフローレデューサを介して前記少なくとも1つの洗浄開口部に洗浄流体を向けるか、または前記中空器官から前記洗浄流入路内に吸い込むように構成された、例5に記載のシステム。
【0011】
例7。
前記洗浄流入路が、前記細長い凍結療法装置の遠位に位置する前記中空器官内の治療空間内に洗浄流体を放出するように構成された、少なくとも1つの遠位洗浄開口部を前記洗浄流入路の遠位端に備える、例3~6のいずれか1つに記載のシステム。
【0012】
例8。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの洗浄開口部の近位に前記洗浄流入路内に配置される、例7に記載のシステム。
【0013】
例9。
前記少なくとも1つの遠位洗浄開口部が、前記少なくとも1つのフローレデューサ内の開口部である、例7に記載のシステム。
【0014】
例10。
前記低温流入路が、クライオフルイド(cryofluid)を前記治療空間内に、及び/または前記中空器官内の治療標的に向かって放出するように構成された少なくとも1つの遠位開口部を備え、前記少なくとも1つの洗浄開口部が、前記低温流入路遠位開口部を少なくとも部分的に取り囲む、例7~9のいずれか1つに記載のシステム。
【0015】
例11。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記洗浄流入路の内面及び/または前記低温流入路の外面に接触する、例3~10のいずれか1つに記載のシステム。
【0016】
例12。
前記少なくとも1つのフローレデューサがリング、前記洗浄流入路の前記内面に接触する円弧、及び/または前記低温流入路の外面として形作られる、例11に記載のシステム。
【0017】
例13。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記洗浄流入路の前記内面及び/または前記低温流入路の前記外面から延びる突出部を備える、例11に記載のシステム。
【0018】
例14。
前記少なくとも1つの開口部が、前記光学アセンブリ及び/または前記FOVに面する前記洗浄流入路の壁の一部分に軸方向に及び/または斜めに分布している複数の開口部を備える、例3~13のいずれか1つに記載のシステム。
【0019】
例15。
前記少なくとも1つの開口部が、前記洗浄流入路内部管腔を少なくとも部分的に取り囲む前記洗浄流入路の壁の一部分に軸方向に及び/または斜めに分布している複数の開口部を備える、例1~13のいずれか1つに記載のシステム。
【0020】
例16。
前記複数の開口部が異なる形状及び/またはサイズを有する、例14または15のいずれか1つに記載のシステム。
【0021】
例17。
前記複数の開口部が前記壁部分に均等に分布している、例14~16のいずれか1つに記載のシステム。
【0022】
例18。
前記複数の開口部が、前記壁部分の領域あたり様々な密度の開口部で分布している、例14~16のいずれか1つに記載のシステム。
【0023】
例19。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記少なくとも1つの洗浄開口部の近位に位置し、前記少なくとも1つの洗浄開口部を通って前記中空器官内に出る洗浄流体の流速を加速するように構成される、例1に記載のシステム。
【0024】
例20。
前記少なくとも1つのフローレデューサが、前記洗浄流体流入路の遠位端に位置し、前記少なくとも1つの洗浄開口部と整列して、前記1つ以上のフローレデューサ開口部を通る、前記少なくとも1つの洗浄開口部内への洗浄流体の通過を可能にする1つ以上の開口部を備える、例1に記載のシステム。
【0025】
例21。
前記凍結療法装置が、少なくとも1つの流体排出流路の遠位端に少なくとも1つの第1の排出開口部と、前記排出流路の壁の周囲に少なくとも1つの第2の排出開口部とを有する、前記細長い本体内部の前記少なくとも1つの流体排出流路を備え、前記第2の排出開口部が、前記第1の排出開口部の近位に位置し、
前記少なくとも1つの流体排出流路が、前記少なくとも1つの第1の排出開口部を通して、及び/または前記少なくとも1つの第2の排出開口部を通して前記中空器官から流体及び/または粒子を除去するように構成される、
先行例のいずれか1つに記載の前記システム。
【0026】
例22。
前記凍結療法装置が、前記少なくとも1つの第1の排出開口部と、前記少なくとも1つの第2の排出開口部との間の前記少なくとも1つの流体排出流路内に位置し、前記少なくとも1つの第1の排出開口部を通る排出流体流量の少なくとも10%を遮断するように構成された少なくとも1つの排出シールを備える、例21に記載のシステム。
【0027】
例23。
前記光学アセンブリの遠位端が、前記第2の排出開口部の遠位に配置され、前記少なくとも1つの排出シールが、前記光学アセンブリ遠位端と前記少なくとも1つの第2の排出開口部との間に配置される、例22に記載のシステム。
【0028】
例24。
前記装置を取り囲む外側スリーブを備え、前記少なくとも1つの第2の排出開口部が、前記外側スリーブ内の開口部であるか、または前記外側スリーブ内の少なくとも1つの開口部と流体連通する、例21~23のいずれか1つに記載のシステム。
【0029】
例25。
前記少なくとも1つの洗浄開口部が、0.01mm~2mmの範囲の最大幅または最大直径を有する、先行例のいずれか1つに記載のシステム。
【0030】
例26。
前記低温流入路及び前記洗浄流入路が、前記洗浄流入路の長さの少なくとも30%に沿って同軸である、先行例のいずれか1つに記載のシステム。
【0031】
例27。
前記該洗浄流入路が、前記低温流入路の長さの少なくとも30%に沿って前記低温流入路を少なくとも部分的に取り囲む、例1~25のいずれか1つに記載のシステム。
【0032】
例28。
前記光学アセンブリ遠位端における前記光学アセンブリの表面が、凍結療法装置の長軸に対して湾曲しているか、または傾斜しており、前記少なくとも1つの洗浄開口部が、前記光学アセンブリ表面に向けて洗浄流体を放出するように配置され、前記光学アセンブリ表面に向けて洗浄流体を放出するような形状及びサイズにされる、先行例のいずれか1つに記載のシステム。
【0033】
例29。
前記光学アセンブリ遠位端における前記光学アセンブリ表面が、前記長軸に対して実質的に垂直であるか、または前記長軸に対して5度と90度の間の角度で配置される、例28に記載のシステム。
【0034】
例30。
凍結療法システムであって、
細長い本体と、近位端と、遠位端とを有する細長い凍結療法装置であって、前記装置が、中空器官内部に配置されるような形状及びサイズにされ、
低温流体源を前記凍結療法装置の前記遠位端と流体接続する、前記細長い本体内部の低温流入路であって、前記低温流体源から前記中空器官への低温流を可能にするように構成された前記低温流入路と、
少なくとも1つの流体排出流路の遠位端に少なくとも1つの第1の排出開口部と、前記排出流路の壁の周囲に少なくとも1つの第2の排出開口部とを有する、前記細長い本体内部の前記少なくとも1つの流体排出流路であって、前記第1の排出開口部が、前記少なくとも1つの第2の排出開口部の遠位に位置し、
前記少なくとも1つの第1の排出開口部を通して、及び/または前記少なくとも1つの第2の排出開口部を通して、前記中空器官から流体及び/または粒子を除去するように構成された前記少なくとも1つの流体排出流路と、
前記少なくとも1つの第1の排出開口部と、前記少なくとも1つの第2の排出開口部との間の前記少なくとも1つの流体排出流路内に位置し、前記少なくとも1つの第1の排出開口部を通る排出流体流量の少なくとも10%を遮断するように構成された少なくとも1つの排出シールと
を備える、前記細長い凍結療法装置
を備える、前記凍結療法システム。
【0035】
例31。
前記細長い本体内部に少なくとも部分的に配置される、遠位端を有する光学アセンブリであって、前記装置遠位端と前記中空器官内部の標的部位との間の視野を視覚化するように構成された前記光学アセンブリ
を備え、
前記光学アセンブリの遠位端が、前記少なくとも1つの第2の排出開口部の遠位に配置され、前記少なくとも1つの排出シールが、前記光学アセンブリ遠位端と前記少なくとも1つの第2の排出開口部との間に配置される、
例30に記載のシステム。
【0036】
例32。
前記装置を取り囲む外側スリーブを備え、前記少なくとも1つの第2の排出開口部が、前記外側スリーブ内の開口部であるか、または前記外側スリーブ内の少なくとも1つの開口部と流体連通する、例31に記載のシステム。
【0037】
例33。
凍結療法システムであって、
細長い本体と、近位端と、遠位端とを有する細長い凍結療法装置であって、前記装置が、中空器官内部に配置されるような形状及びサイズにされ、
低温流体源を前記凍結療法装置の前記遠位端と流体接続する、前記細長い本体内部の低温流入路であって、前記低温流体源から前記中空器官への低温流を可能にするように構成された前記低温流入路と、
洗浄流入路の壁に軸方向に及び/または斜めに分布している複数の洗浄開口部を前記装置遠位端に備える、前記細長い本体内部の前記洗浄流入路であって、前記洗浄流入路が、洗浄流体源を前記複数の洗浄開口部と流体接続し、前記洗浄流入路が、前記複数の洗浄開口部の少なくとも1つの洗浄開口部を通して前記中空器官内で洗浄流体を放出するように構成された前記洗浄流入路と
を備える前記細長い凍結療法装置、
を備える前記凍結療法システム。
【0038】
例34。
前記複数の洗浄開口部が前記壁に均等に分布している、例33に記載のシステム。
【0039】
例35。
前記複数の洗浄開口部が、前記壁の領域あたり様々な密度の開口部で分布している、例33に記載のシステム。
【0040】
例36。
前記複数の洗浄開口部が異なる形状及び/または幅を有する、例33~35のいずれか1つに記載のシステム。
【0041】
例37。
前記複数の開口部が、前記開口部の形状及び/または幅に応じて開口部の2つ以上のグループに分けられ、各2つ以上のグループの開口部が類似した形状及び/または幅を有する、例33~36のいずれか1つに記載のシステム。
【0042】
例38。
前記複数の洗浄開口部が、前記洗浄流入路を取り囲む、及び/または前記洗浄流入路に沿った前記洗浄流入路の前記壁の一部に位置する、例33~37のいずれか1つに記載のシステム。
【0043】
例39。
前記複数の洗浄開口部が、前記流入路の周囲の少なくとも10%を取り囲む、及び/または2つの隣接する開口部間に少なくとも0.05mmの軸方向距離を維持する、前記洗浄流入路の前記壁の一部分に位置する、例33~37のいずれか1つに記載のシステム。
【0044】
例40。
前記複数の洗浄開口部が、0.01mm~2mmの範囲の最大幅または最大直径を有する、例33~39のいずれか1つに記載のシステム。
【0045】
例41。
前記装置遠位端と前記中空器官内部の標的部位との間の視野を視覚化するように構成された、前記細長い本体内部に位置する、遠位端を有する光学アセンブリであって、前記複数の開口部の少なくともいくつかが、前記光学アセンブリの前記遠位端に向き、前記光学アセンブリ遠位端に向けて洗浄流体を送達するように前記洗浄流入路の前記壁に配置される、前記光学アセンブリ
を備える、例33~40のいずれか1つに記載のシステム。
【0046】
例42。
前記洗浄流入路が狭窄部分を含み、前記複数の開口部の少なくともいくつかが、前記狭窄部分の壁に配置され、前記中空器官内の流体に吸引力を加える、例33~35のいずれか1つに記載のシステム。
【0047】
例43。
凍結療法システムであって、
細長い本体と、近位端と、遠位端とを有する細長い凍結療法装置であって、前記装置が、中空器官内部に配置されるような形状及びサイズにされ、
低温流体源を前記凍結療法装置の前記遠位端と流体接続する、前記細長い本体内部の低温流入路であって、前記低温流体源から前記中空器官へ低温流体を送達するように構成された開口部を備える前記低温流入路、
を備える前記細長い凍結療法装置、
を備え、
前記遠位端にある前記装置の少なくとも1つの表面が前処理されて、前記前処理された表面上での1つ以上の液滴の付着及び/または形成を防止または低減する、
前記凍結療法システム。
【0048】
例44。
前記装置が、前記装置遠位端に少なくとも1つの洗浄開口部を備え、前記中空器官内で洗浄流体を放出するように構成された、前記細長い本体内部の洗浄流入路を備え、前記少なくとも1つの前処理された表面が、前記洗浄流入路の外面である、例43に記載のシステム。
【0049】
例45。
前記装置が、前記装置遠位端と前記中空器官内部の標的部位との間の前記中空器官内の視野を視覚化するように構成された、前記細長い本体内部に遠位端を有する光学アセンブリを備え、
前記少なくとも1つの前処理された表面が、前記光学アセンブリの外面である、
例43または44のいずれか1つに記載のシステム。
【0050】
例46。
前記少なくとも1つの表面が、親水性コーティングまたは疎水性コーティングでコーティングされる、例43~45のいずれか1つに記載のシステム。
【0051】
例47。
凍結療法方法であって、
中空器官に凍結療法装置を導入することと、
前記凍結療法装置のクライオフルイド流入路を通して前記中空器官にクライオフルイドを送達することと、
狭窄部分を有する洗浄流体流入路の少なくとも1つの洗浄開口部を通して前記中空器官内に前記クライオフルイドを送達する前、送達する間、及び/または送達した後に洗浄流体を放出することと
を含む、前記凍結療法方法。
【0052】
例48。
前記洗浄放出が、前記洗浄流体流入路の前記狭窄部分による前記中空器官内への前記洗浄流体の流速を加速することを含む、例47に記載の方法。
【0053】
例49。前記放出することが、前記洗浄流体流入路の壁に、及び前記狭窄部分の近位にまたは前記該狭窄部分内に位置する少なくとも1つの洗浄開口部を通して前記中空器官内に前記洗浄流体を放出することを含む、例47または48のいずれか1つに記載の方法。
【0054】
例50。
前記放出することが、前記洗浄流体流入路の前方を向く遠位開口部を通して前記中空器官内へ前記洗浄流体を放出することを含む、例47~49のいずれか1つに記載の方法。
【0055】
例51。
前記導入することが、スリーブを介して前記中空器官内へ前記凍結療法装置を導入することを含む、例47~50のいずれか1つに記載の方法。
【0056】
例52
前記スリーブの周囲の少なくとも1つの開口部を通して前記中空器官から流体を排出することを含む、例51に記載の方法。
【0057】
例53。
前記中空器官内に位置する少なくとも1つのレンズまたはアパーチャによって、前記クライオフルイドが送達される前記中空器官内の治療空間を視覚化することであって、前記排出することが、前記スリーブの周囲の、及び前記少なくとも1つのレンズまたはアパーチャに近位の少なくとも1つの開口部を通して前記流体を排出することを含む、前記視覚化することを含む、例52に記載の方法。
【0058】
例54。
前記少なくとも1つの洗浄開口部が、異なるサイズ、及び/または幅、または直径を有する複数の洗浄開口部を備え、前記放出することが、前記複数の開口部の各開口部の形状、サイズ、及び/または直径に応じて、前記中空器官内の異なる方向で、及び/または前記中空器官内の異なる距離に前記複数の開口部を通して前記洗浄流体を放出することを含む、例47~53のいずれか1つに記載の方法。
【0059】
例55。
前記中空器官が単一の開口部を含み、該導入することが、前記単一の開口部を通して前記中空器官内へ前記凍結療法装置を導入することを含む、例47~54のいずれか1つに記載の方法。
【0060】
例56。
前記中空器官が膀胱を含み、前記導入することが、前記凍結療法装置を尿管を通して前記膀胱内に導入することを含む、例47~55のいずれか1つに記載の方法。
【0061】
別段の定義の無い限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び/または科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本発明の実施形態の実践または試験には、本明細書に記載したものと類似または同等の方法及び材料を用いることができるが、例示的な方法及び/または材料を以下に記載する。矛盾する場合、定義を含む特許明細書が優先する。さらに、材料、方法、及び実施例は、一例にすぎず、必ずしも限定することを意図していない。
【0062】
当業者には理解されるように、本発明のいくつかの実施形態は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本発明のいくつかの実施形態は、本明細書では一般に「回路」、「モジュール」、または「システム」と呼ばれ得る、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとり得る。さらに、本発明のいくつかの実施形態は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化される1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)に具現化されているコンピュータプログラム製品の形態をとり得る。本発明のいくつかの実施形態の方法及び/またはシステムの実施は、選択されたタスクを手動で、自動的に、またはそれらの組み合わせで実行及び/または完了することを含む場合がある。さらに、本開示の方法及び/またはシステムのいくつかの実施形態の実際の計装及び設備によれば、いくつかの選択されたタスクは、例えばオペレーティングシステムを使用して、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェア、及び/またはそれらの組み合わせによって実施することができるであろう。
【0063】
例えば、本発明のいくつかの実施形態による選択されたタスクを実行するためのハードウェアは、チップまたは回路として実装され得る。ソフトウェアとして、本発明のいくつかの実施形態による選択されたタスクは、任意の適切なオペレーティングシステムを使用してコンピュータによって実行される複数のソフトウェア命令として実施することができる。本発明の例示的な実施形態では、本明細書に記載の方法及び/またはシステムの例示的な実施形態による1つまたは複数のタスクは、複数の命令を実行するためのコンピューティングプラットフォームなどのデータプロセッサによって実行される。任意選択で、データプロセッサは、命令及び/またはデータを格納するための揮発性メモリ、及び/または命令及び/またはデータを格納するための不揮発性ストレージ、例えば、磁気ハードディスク及び/またはリムーバブルメディアを含む。任意選択で、ネットワーク接続も設けられる。ディスプレイ、及び/またはキーボードまたはマウスなどのユーザー入力デバイスも任意選択で提供される。
【0064】
本発明のいくつかの実施形態には、1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)の任意の組み合わせを利用することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定ではないが、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、もしくはデバイス、または任意の前述の好適な組み合わせであり得る。コンピュータ可読記憶媒体のより多くの具体例は、1つ以上の通信回線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能PROM(EEPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または前述の任意の好適な組み合わせを含むであろう。本文書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のために、またはそれらと接続してプログラムを含むまたは記憶することができる任意の有形媒体であり得る。
【0065】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドでまたは搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された伝搬データ信号を含み得る。このような伝搬信号は、電磁、光学、またはその任意の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない様々な形のいずれかをとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のために、またはそれらと接続してプログラムを通信、伝搬、またはトランスポートできる任意のコンピュータ可読媒体であってよい。
【0066】
コンピュータ可読記憶媒体上に具現化されるプログラムコード及び/またはそれによって使用されるデータは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、または上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これに限定されるものではない任意の適切な媒体を使用し、伝達され得る。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態のための動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、例えばJava、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び例えば「C」プログラミング言語または類似するプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含んだ1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成されてよい。プログラムコードは、完全にユーザーのコンピュータ上で、部分的にユーザーのコンピュータ上で、スタンドアローンのソフトウェアパッケージとして実行すること、部分的にユーザーのコンピュータ上で実行し、部分的にリモートコンピュータ上で実行すること、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行することが可能である。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む、任意の種類のネットワークを介してユーザーのコンピュータに接続することができ、または外部のコンピュータに(例えば、インターネットサービスプロバイダを用いるインターネット経由で)接続することができる。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/またはブロック図を参照して以下に説明される。フローチャート図及び/またはブロック図の各ブロック、及びフローチャート図及び/またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施できることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータのプロセッサ、専用コンピュータ、または機械を製造するための他のプログラム可能データ処理装置に提供され得、これにより、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令は、ブロックまたは複数のブロックのフローチャート及び/またはブロック図に指定される機能/行為を実施するための手段を作成する。
【0069】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスに特定の方法で機能するように命令できるコンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、これによりコンピュータ可読媒体に記憶される命令は、ブロックまたは複数のブロックのフローチャート及び/またはブロック図に指定される機能/行為を実施する命令を含んだ、製造品を製造する。
【0070】
コンピュータプログラム命令は、一連の操作ステップを、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイスで実行させて、コンピュータまたは他のプログラム可能装置で実行する命令が、ブロックまたは複数のブロックのフローチャート及び/またはブロック図で指定される機能/行為を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータ実装プロセスを作り出すためにコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスの上にロードされてもよい。
【0071】
本明細書で説明する方法のいくつかは、一般に、コンピュータによる使用のみを目的として設計されており、人間の専門家が完全に手動で実行するには適していない、または実用的ではない可能性がある。体内腔内の圧力及び/または温度を決定するなど、同様のタスクを手動で実行したい人間の専門家は、全く異なる方法、例えば、専門知識を利用する方法、及び/または人間の脳のパターン認識能力を利用する方法を用いることが予想され得、それにより本明細書に記載の方法のステップを手動で行うよりもはるかに効率が良くなるであろう。
【0072】
本発明のいくつかの実施形態を、本明細書では、単なる例示として、添付の図面を参照しながら説明する。ここで図面を詳細にわたって具体的に参照するが、図示されている細部は例示として本発明の実施形態を説明的に考察することを目的としたものであることを強調しておく。この点に関して、図面を用いた説明は、本発明の実施形態がどのように実践され得るかを当業者に明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0073】
図1A】本発明のいくつかの例示的な実施形態に従って、洗浄流体を適用し、洗浄流体の流量を制御するためのプロセスのフローチャートである。
図1B】本発明のいくつかの例示的実施形態による、凍結療法の送達のためのシステムのブロック図である。
図2A】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、体内腔内に配置された凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図2B】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、図2Aの凍結療法装置置遠位端の概略正面図である。
図3】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、凍結療法装置の異なる場所に液滴がある凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図4A】凍結療法装置のいくつかの例示的な実施形態による、装置の異なる場所に複数の洗浄流体開口部を有する、凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図4B】凍結療法装置のいくつかの例示的な実施形態による、装置の異なる場所に複数の洗浄流体開口部を有する、凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図4C】凍結療法装置のいくつかの例示的な実施形態による、装置の異なる場所に複数の洗浄流体開口部を有する、凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図4D】凍結療法装置のいくつかの例示的な実施形態による、装置の異なる場所に複数の洗浄流体開口部を有する、凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図5A】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、洗浄流体チャネルの外面上に軸方向に及び周方向に分布している2種類の洗浄流体開口部を有する洗浄流体チャネルの概略図である。
図5B】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、洗浄流体チャネルの外面上に軸方向に及び周方向に分布している2種類の洗浄流体開口部を有する洗浄流体チャネルの概略図である。
図5C】本発明のいくつかの例示的な実施形態に従って、異なる領域に分割された開口部を有する洗浄流体チャネルの概略図であり、1つの領域の開口部は、洗浄流体チャネルの外面上に部分的に周方向に分布している。
図5D】本発明のいくつかの例示的な実施形態に従って、異なる領域に分割された開口部を有する洗浄流体チャネルの概略図であり、1つの領域の開口部は、洗浄流体チャネルの外面上に部分的に周方向に分布している。
図5E】本発明のいくつかの例示的な実施形態に従って、異なる領域に分割された開口部を有する洗浄流体チャネルの概略図であり、1つの領域の開口部は、洗浄流体チャネルの外面上に部分的に周方向に分布している。
図6A】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、任意選択で窓またはレンズを含む視覚化アセンブリ遠位端の表面全体を覆うときの洗浄流体開口部の分布を示す概略図である。
図6B】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、任意選択で窓またはレンズを含む視覚化アセンブリ遠位端の表面全体を覆うときの洗浄流体開口部の分布を示す概略図である。
図6C】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、任意選択で窓またはレンズを含む視覚化アセンブリ遠位端の表面を部分的に覆うときの洗浄流体開口部の分布を示す概略図である。
図6D】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、任意選択で窓またはレンズを含む視覚化アセンブリ遠位端の表面を部分的に覆うときの洗浄流体開口部の分布を示す概略図である。
図6E】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、少なくとも1つの排出流シールを含む、凍結療法装置遠位端の概略断面図である。
図6F】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、少なくとも1つの排出流シールを含む、凍結療法装置遠位端の概略断面図である。
図7A】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、例えば洗浄流体チャネル内の内部レデューサなどのフローレデューサを有する凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図7B】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、例えば洗浄流体チャネル内の内部レデューサなどのフローレデューサを有する凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図7C】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、洗浄流体チャネル内に、一体化されたチャネル及び/または開口部を備えた内部レデューサを有する、凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図7D】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、洗浄流体チャネル内の内部レデューサ、及びチャネルの表面上に分布している複数の別々の開口部を有する、凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図8A】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、例えば追加のフローレデューサ内の洗浄流体開口部など、洗浄開口部の遠位に位置する少なくとも1つのフローレデューサを有する凍結療法遠位端の概略断面図である。
図8B】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、例えば追加のフローレデューサ内の洗浄流体開口部など、洗浄開口部の遠位に位置する少なくとも1つのフローレデューサを有する凍結療法遠位端の概略断面図である。
図8C】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、遠位端クライオフルイド開口部を取り囲む開口部を有するフローレデューサを示す概略断面正面図である。
図8D】本発明のいくつかの例示的な実施形態によれば、複数の開口部及び排出流シールを有する洗浄流体フローレデューサを含む凍結療法装置の遠位端を示す概略断面図である。
図8E】本発明のいくつかの例示的な実施形態によれば、複数の開口部及び排出流シールを有する洗浄流体フローレデューサを含む凍結療法装置の遠位端を示す概略断面図である。
図8F】本発明のいくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体フローレデューサ、離間した洗浄流体開口部、及び排出流シールを含む凍結療法装置の遠位端を示す概略断面図である。
図8G】本発明のいくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体フローレデューサ、離間した洗浄流体開口部、及び排出流シールを含む凍結療法装置の遠位端を示す概略断面図である。
図9】本発明のいくつかの例示的な実施形態による、体内腔においてクライオフルイドに露出された凍結療法装置の外面の少なくとも領域が、平滑ではない粗面である該凍結療法装置遠位端の長手方向概略断面図である。
図10】A~Cは、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、遠位端に直立した垂直面(10A)、遠位端に傾斜した面(10B)、または遠位端に曲面(10C)を有する凍結療法装置遠位端の長手方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
本発明は、そのいくつかの実施形態では、凍結療法装置に関し、より詳細には、中空器官疾患を治療するための凍結療法装置に関するが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、中空器官疾患は、膀胱癌、間質性膀胱炎、過活動膀胱、胃表層腫瘍性病変、表在胃癌及び/または腹壁腫瘍を含む。
【0075】
いくつかの実施形態の態様は、既存の液滴を妨害するために、及び/または体内腔内の凍結療法装置の表面での液滴の形成を防止するために、例えば中空器官など、体内腔内で洗浄流体液の流量を制御することに関する。いくつかの実施形態では、例えば、凍結療法装置の洗浄流体チャネルなど、少なくとも1つの洗浄流入路内での洗浄流体の流量は、例えば洗浄流体チャネル内に位置する内部レデューサなど、少なくとも1つのフローレデューサによって制御される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのフローレデューサは、洗浄流体チャネルを、例えば洗浄流体チャネルの少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい縮小割合でなど、少なくとも10%、例えば少なくとも部分的に遮断するなど、狭める。
【0076】
いくつかの実施形態によれば、洗浄流体チャネル内の少なくとも1つのフローレデューサは、任意選択で標的部位に向く、例えば前方を向く開口部など、洗浄流体チャネルの1つ以上の遠位開口部を通る洗浄流体の流量を制御する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのフローレデューサは、開口部を通って出る洗浄流体の圧力、洗浄流体チャネルの1つ以上の遠位開口部を通って出る洗浄流体の流速及び/または方向の少なくとも1つを制御する。任意選択で、少なくとも1つのフローレデューサは、洗浄流体チャネルの遠位端に位置し、洗浄流体チャネルの1つ以上の遠位開口部を狭める、及び/または形作る。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのフローレデューサは、洗浄チャネルの周囲の横向きの開口部に洗浄流体液を向けるように構成された、フローレデューサの周囲に1つ以上の開口部またはチャネルを含む。いくつかの実施形態では、フローレデューサ開口部の幅は、洗浄チャネル開口部に向けられる洗浄流体の量、及び/またはフローレデューサ開口部内の洗浄流体の圧力の少なくとも1つを決定する。いくつかの実施形態では、例えば洗浄流体チャネルの軸に対するフローレデューサ内のチャネルの角度は、洗浄チャネルからの洗浄流体の外部への噴霧の角度を決定する。いくつかの実施形態では、レデューサ開口部の幅に対するチャネル内の洗浄流体流速は、流体チャネル内の圧力を制御し、例えば洗浄流体流れの高速及び/または狭い開口部が、洗浄流体チャネル内で負圧を生成し得る。
【0078】
いくつかの例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの内部レデューサチャネル及び/または開口部は、例えば洗浄流体チャネルの外面に対して10~50度、30~100度、90~170度、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい角度など、10~170度の範囲の選択された偏向角度で洗浄流体を噴霧するような形状にされる、サイズにされる、及び/または整列される。代わりにまたはさらに、複数の内部レデューサチャネル及び/または開口部は、例えば体内腔内で、凍結療法装置の表面に対して、及び/または光学系表面に対して0~30度、10~40度、20~70度、50~90度、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい角度または角度の範囲など、0~90度の範囲の衝突角度で洗浄流体を噴霧するような形状にされる、サイズにされる、及び/または整列される。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、例えば、本明細書ではいくつかの実施形態において光学アセンブリと呼ぶ、任意選択で視覚化アセンブリの表面に向く横向きの開口部など、洗浄流体チャネルの周囲上の開口部から少し離れて位置する、洗浄流体チャネル内の少なくとも1つのフローレデューサを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのフローレデューサの近位端は、例えば洗浄流体チャネルの周囲上の少なくとも1つの開口部から少なくとも1mm、少なくとも5mm、少なくとも20mmの距離、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい距離になど、周囲の開口部から少なくとも0.5mmの距離に位置する。
【0080】
いくつかの実施形態の一態様は、例えば体内腔内で洗浄流体の流量及び方向を制御するために、所定の配置、サイズ、及び分布を有する洗浄流体チャネルの周囲上の洗浄流体チャネル開口部に関する。いくつかの実施形態では、複数の洗浄流体開口部は、体内腔内の少なくとも1つの洗浄流体チャネルの周囲に軸方向に及び/または周方向に分布している。いくつかの実施形態では、例えば表面にすでに付着している既存の液滴を妨害するために、及び/または表面上の液滴の付着もしくは形成を防止するために、複数の洗浄流体開口部は任意選択で、液滴の形成または付着に露出される凍結療法装置遠位端における表面に洗浄流体液を向けるような形状にされる、サイズにされる、配列される、及び/または配置される。代わりにまたはさらに、例えば、流路をクリアにし、液滴による排出流路の閉塞を防止するために、複数の洗浄流体開口部は任意選択で、洗浄流体を少なくとも1つの排出流路の管腔に向けるような形状にされる、サイズにされる、配列される、及び/または配置される。代わりにまたはさらに、例えば流れ保護空間を生成するために、複数の洗浄流体開口部は任意選択で、視覚化アセンブリと治療部位との間の空間に洗浄流体を向けるような形状にされる、サイズにされる、配列される、及び/または配置される。
【0081】
いくつかの実施形態によれば、複数の開口部は、任意選択で類似した形状及び/またはサイズを有する。代わりに、開口部の少なくともいくつかは、任意選択で異なる形状及び/またはサイズを有する。いくつ実施形態において、複数の開口部は、例えば0.01mm~2mm、例えば0.05mm~0.5mm、0.07mm~1mm、0.8mm~2mm、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい範囲など、0.01mm~2mmの範囲の最大幅または最大直径などのサイズを有する。
【0082】
いくつかの実施形態によれば、複数の開口部は、例えば視覚化アセンブリと治療された組織との間の視野(FOV)に向く壁の少なくとも一部分、視覚化アセンブリに向く壁の少なくとも1つの領域、及び/または排出流路の管腔または開口部に向く壁の少なくとも1つの領域になどの、例えば少なくとも1つの選択された場所に向く壁の少なくとも1つの領域内で、洗浄流体チャネルの外面上に軸方向に及び/または周方向に分布している。いくつかの実施形態では、複数の開口部は、洗浄流体チャネルの周囲に沿って周方向に分布している。代わりにまたはさらに、複数の開口部の少なくともいくつかは、例えば360度よりも小さい、180度よりも小さい、90度よりも小さい、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい値の角度を成す円弧に沿ってなど、周囲の一部に沿って分布している。代わりにまたはさらに、複数の開口部の少なくともいくつかは、該洗浄流体チャネルに接続するか、または隣接する表面の部分に沿って分布している。
【0083】
いくつかの実施形態によれば、複数の洗浄開口部は、例えば洗浄流入路を取り囲む及び/または洗浄流入路に沿った洗浄流入路など、洗浄チャネルの壁の一部に位置する。さらにまたは代わりに、複数の洗浄開口部は、例えば流入路の周囲の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい値の範囲など、少なくとも5%を取り囲む、及び/または2つの隣接する開口部間で、例えば少なくとも0.2mm、少なくとも1mm、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい値など、少なくとも0.05mmの軸方向距離を維持する洗浄流入路の壁の一部に位置する。
【0084】
いくつ実施形態によれば、複数の開口部の少なくともいくつかは、異なる形状及び/またはサイズを有する。いくつかの実施形態では、複数の開口部の少なくともいくつかは開口部のアレイに配列される。いくつかの実施形態では、複数の開口部は、アレイ内で均等に分布している。代わりに、アレイ内の少なくともいくつかの隣接する開口部間の距離は変化する。
【0085】
洗浄流体の流量を制御することの潜在的な利点は、例えば、光学レンズ上の液滴、管上の液滴、及び排出経路内部の液滴など、視覚化を妨げる液滴の効率的な除去を可能にすることである場合があり、低温霜を促進するまたは敏感な位置に移し得る。
【0086】
いくつかの実施形態によれば、凍結療法装置は、例えば臨床用途に応じて、中空器官に応じて、及び/または中空器官内の湿度レベルに応じて、異なる形状及び/またはサイズの洗浄流体開口部で設計される。例えば、いくつかの実施形態では、洗浄圧力が低く、かつ体内腔の外部周囲圧力が高い場合、洗浄流開口部は、任意選択で、液体が体内から洗浄チャネルに進入するのを抑えるために、例えば0.01mm~0.3mm、0.01~0.1mm、0.01mm~0.5mm、0.5~0.2mmの範囲、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい範囲の値など、非常に小さくなるように設計される。代わりに、洗浄圧力が高い、及び/または体内腔の外部周囲圧力が低い場合、洗浄流体開口部のサイズは、例えば0.5mm~1mm、0.7mm~1.5mm、1mm~2mm、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい値の範囲など、0.5~2mmの範囲にある。いくつかの実施形態では、洗浄流開口部の特定の配列を有する凍結療法装置は、特定の臨床用途、及び/または特定の中空器官に従って選択される。
【0087】
いくつかの実施形態の一態様は、体内腔内の治療空間からの流体及び粒子の排出を、凍結療法装置の視覚化アセンブリの周りに向けることに関する。いくつかの実施形態では、治療空間及び/または体内腔からの流体の排出は、視覚化アセンブリの遠位端の近位に位置する1つ以上の排出開口部に向けられる。いくつかの実施形態では、1つ以上の排出開口部は、体内腔内に位置する凍結療法装置の外側スリーブ内の開口部である。いくつかの実施形態では、1つ以上の排出開口部は、スリーブの内側管腔を通過する少なくとも1つの排出チャネルの開口部であるか、または少なくとも1つの排出チャネルの開口部に向けられる。
【0088】
いくつかの実施形態によれば、凍結療法装置は、排出チャネルの、遠位の、例えば前方を向く開口部を通る流体及び粒子の排出を少なくとも部分的に遮断するように構成された遠位排出シールなど、少なくとも1つの排出シールを含む。いくつかの実施形態では、前方を向く開口部は、治療空間及び/または体内腔内の凍結療法治療の標的に向く排出チャネルの開口部である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの遠位排出シールは、排出チャネルの前方を向く開口部を通る流体及び粒子の通過を、例えば少なくとも60%だけ、少なくとも70%だけ、少なくとも80%だけ、少なくとも90%だけ、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい割合の値など、少なくとも50%だけ低減させる。
【0089】
いくつかの例示的な実施形態によれば、遠位排出シールは、視覚化アセンブリ遠位端の近位に、凍結療法装置上で軸方向に位置する。いくつかの実施形態では、遠位排出シールは、視覚化アセンブリの遠位端と、外側スリーブの排出開口部との間に位置する。いくつかの実施形態では、排出シールによって流体及び粒子の通過を遮断すると、視覚化アセンブリの周りの流体及び粒子は、外側スリーブの排出開口部に向けられる。
【0090】
いくつかの実施形態によれば、遠位排出シールは調整可能なシールである。いくつかの実施形態では、例えば、流体及び/または粒子の少なくとも1つの排出チャネルへの流量を増加または減少させるために、シールの少なくとも1つの開口部のサイズを調整できる。いくつかの実施形態では、シール開口部サイズは、任意選択で体内腔内の圧力の増加及び/または外側スリーブの排出開口部の閉塞を示す、少なくとも1つのセンサから受信される信号に応じて調整される。
【0091】
いくつかの実施形態の一態様は、凍結療法装置の表面を改質または前処理して、改質された表面上での液滴の付着及び/形成を防止または低減することに関する。いくつかの実施形態では、表面の少なくとも一部は、平滑ではない粗面に改質される。いくつかの実施形態では、平滑ではない粗面は、例えば液滴と表面との間の接着力または接着力の挙動を、低減させるなど、変更する。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態によれば、前処理した表面は、例えば、表面を親水性コーティングまたは疎水性コーティングでコーティングすることによってなど、任意選択で製造中に形成される。代わりに、平滑ではない粗面は、例えば、サンドブラスティング、エレクトロエッチング、または他の表面熱処理によって形成される。
【0093】
いくつかの実施形態の一態様は、少なくとも1つの排出側面開口部を通して中空器官から流体を排出することに関する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの排出側面開口部は、例えばスリーブなど、凍結療法装置本体の周囲に位置する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの排出開口部は複数の排出開口部を含む。いくつかの実施形態では、複数の排出開口部は、例えばスリーブの壁でなど、該凍結療法本体の壁で軸方向に及び/または斜めに分布している。
【0094】
いくつかの実施形態によれば、複数の開口部の少なくともいくつかは、任意選択でレンズ、アパーチャ、及び/または照明を含む、視覚化アセンブリの遠位端の近位に位置する。
【0095】
表面を処理することの潜在的な利点は、液滴の蓄積または形成を防止または低減すること、洗浄流体に対する接近が制限される、または洗浄流体の流れが液滴を乾燥させる、または破壊するほど十分に強くない場所で、例えば液体を向けるなど、滴下プロファイルを低減させて、滴の代わりに1つ以上の薄い層を形成することである場合がある。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、本明細書に説明される方法、システム、及び装置は、例えば膀胱内でがん組織など悪性組織に向けたクライオフルイドの送達によって膀胱癌を治療するために使用される。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、凍結療法装置は、任意選択で、管状本体など、細長い本体を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの洗浄流体チャネルは、細長い本体内を通過し、任意選択で装置のクライオフルイドチャネルを少なくとも部分的に取り囲む。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、洗浄チャネルの少なくとも1つの開口部から、洗浄チャネルの開口部と装置本体の外面との間に位置する視覚化アセンブリの少なくとも一部分に向かって任意選択で外向きに放出される。
【0098】
いくつかの実施形態によれば、本明細書に説明されるように、視覚化アセンブリに向かう、及び/またはFOVに向かう洗浄流体の放出を制御することは、例えば、視覚化アセンブリ及び洗浄流体チャネルを含む装置など、クライオフルイドチャネルを含まない装置で実行される。いくつかの実施形態では、装置は、フローレデューサ、視覚化アセンブリに向かう洗浄流体の放出を制御するための複数の開口部またはチャネルの少なくとも1つを含む。クライオフルイドチャネルを含むことの潜在的な利点は、それにより中空器官内に挿入される装置の数を減少させることが可能になり得ることである。
【0099】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載される、及び/または図面及び/または実施例に示される構成要素及び/または方法の構成及び配置の詳細に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、または様々な方法で実践もしくは実行することが可能である。
【0100】
洗浄流体を適用するための例示的な一般プロセス
例えば凍結療法など冷凍切除術の治療は、凍結療法装置によって、例えば中空器官などの体内腔内で実行される。いくつかの実施形態では、体内腔は、任意選択で狭い単一の開口部を有する体内腔である。いくつかの実施形態では、体内腔は、任意選択で体液及び/または湿り気を含む。いくつかの実施形態では、体内腔内のクライオフルイドの放出によって、体内腔内で、凍結療法装置の少なくとも1つの表面上で、凍結療法装置の少なくとも1つの管腔内で、及び/または体内腔に差し込まれた追加の装置の表面上で液滴及び/または霜の形成が生じる場合がある。いくつかの実施形態では、液滴及び/または霜の防止、低減、及び除去の少なくとも1つを行うために、洗浄流体が適用される。ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、例えば中空器官など、体内腔内での洗浄流体の適用のためのプロセスを示す図1Aを参照する。
【0101】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ブロック40で、凍結療法装置の少なくとも一部は体内腔内に導入される。いくつかの実施形態では、凍結療法装置の遠位端は、体内腔内に任意選択で導入される。いくつかの実施形態では、凍結療法装置の遠位端は、クライオフルイドを体内腔内に導入するように構成された少なくとも1つのクライオフルイド放出開口部と、体内腔から流体を除去するように構成された少なくとも1つの排出開口部とを含む。いくつかの実施形態では、凍結療法装置の遠位端は、洗浄流体の体内腔内への送達のための少なくとも1つの洗浄流体開口部を任意選択で含む。いくつかの実施形態では、凍結療法装置の遠位端は、例えば例えば体内腔の内面など、体内腔の視覚化を可能にするように構成されたレンズ、光学センサ、カメラ、光ファイバ端部、または光ファイババンドル端部の少なくとも1つなど、視覚化アセンブリをさらに含む。いくつかの実施形態では、視覚化手段は、遠位端、及び/または凍結療法装置の遠位端と体内腔の内面との間の治療的空間の視覚化を可能にするように構成される。
【0102】
いくつかの例示的な実施形態によれば、中空器官などの体内腔は、膀胱、腎臓骨盤、子宮、胃、または腹部を含む。いくつかの実施形態では、凍結療法装置は、例えば体内腔の解剖学的な開口部などの体開口部、または例えば最小侵襲性ポートなどの侵襲性ポートを通して、ブロック40で体内腔内に導入される。いくつかの実施形態では、最小侵襲性ポートは、例えば腹腔鏡ポートなどの腹腔鏡ポートを含む。いくつかの実施形態では、体内腔は膀胱を含み、凍結療法装置は、尿道を通してブロック40で膀胱内に任意選択で導入される。代わりに、装置は、腹腔鏡トロカールを通して腹部に、膣を通して子宮に、食道を通して胃の中に導入される。
【0103】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体は、例えばブロック45で体内腔内に放出されるなど、任意選択で適用される。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、装置を体内腔内に、及び/または体内腔内でナビゲートするときに、例えば視覚化フィールドをクリアにするために、または狭い開口部を拡張するために適用される。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、例えば体内腔の内面、及び/または内面の標的部位の明確な視覚化を可能にするために、任意選択で適用される。
【0104】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体は、洗浄流体流入路の周囲に位置する少なくとも1つの洗浄開口部を通して、ブロック45で体内腔内に任意選択で放出される。いくつかの実施形態では、洗浄流体流入路は、流速が加速する狭窄部分を含む。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、狭窄部分の近位に位置する少なくとも1つの洗浄流体開口部を通して体内腔内に任意選択で放出される。代わりにまたはさらに、洗浄流体液は、該狭窄部分に位置する少なくとも1つの洗浄流体開口部を通して体内腔内に任意選択で放出される。代わりにまたはさらに、洗浄流体は、狭窄部分の遠位に位置する少なくとも1つの洗浄流体開口部を通して体内腔内に任意選択で放出される。
【0105】
いくつかの例示的な実施形態よれば、体内腔は、ブロック50で任意選択で拡張される。いくつかの実施形態では、体内腔は、凍結療法装置の体内腔内への導入前に拡張される。代わりに、体内腔は、凍結療法装置によって拡張される。いくつかの実施形態では、体内腔は、例えば、体内腔の内面のより良好な視覚化を可能にするために拡張される。代わりにまたはさらに、体内腔は、例えば体内腔内で放出されたクライオフルイドの、例えば体内腔の内面上の標的部位へなど、体内腔内の標的部位へのより良好な接近を可能にするためになど、体内腔の内面を平坦にするために拡張される。
【0106】
いくつかの例示的な実施形態によれば、体内腔は、凍結療法装置の少なくとも1つの開口部を通して体内腔内に膨張可能なクライオフルイドを放出することによって、ブロック50で任意選択で拡張される。代わりにまたはさらに、洗浄流体は、体内腔を拡張するために、凍結療法装置の少なくとも1つの開口部から体内腔内に、任意選択で、ブロック50で放出される。
【0107】
いくつかの例示的な実施形態によれば、クライオフルイドは、ブロック60で体内腔内に放出される。いくつかの実施形態では、クライオフルイドは、例えば凍結療法装置の遠位端にあるノズルなど、少なくとも1つの開口部を通して任意選択で放出される。いくつかの実施形態では、放出されたクライオフルイドは、例えば、標的部位の組織を切除するために、例えば体内腔内の画定された標的組織で、膨張し、体内腔内部の温度を下げる。任意選択で、クライオフルイドは、標的部位へ、または凍結療法装置の遠位端と標的部位との間の治療空間へ向けられる。
【0108】
いくつかの例示的な実施形態によれば、体内腔はブロック65で視覚化される。いくつかの実施形態では、体内腔は、例えばクライオフルイドの放出前、放出中、及び放出後など、ブロック60でクライオフルイドの放出にタイミングをはかった関係で視覚化される。いくつかの実施形態では、体内腔内の標的部位または治療空間の少なくとも1つは、ブロック65で視覚化される。いくつかの実施形態では、体内腔は、例えば、凍結療法装置の遠位端に位置する光学アセンブリなど、視覚化アセンブリによって視覚化される。
【0109】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ブロック70で、体内腔内での液滴及び/または霜の形成に関する指示が任意選択で受け取られる。いくつかの実施形態では、指示は視覚化アセンブリから受け取られる視覚指示である。代わりに、指示は、例えば凍結療法装置の遠位端に、及び/または凍結療法装置に沿って位置する少なくとも1つのセンサからなど、凍結療法装置の少なくとも1つのセンサから受け取られる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセンサは、温度センサ、流量センサ、湿度センサ、及び/または画像センサを含む。いくつかの実施形態では、例えば制御ユニットの制御回路など、凍結療法装置に結合された制御ユニットは、視覚化アセンブリ及び/または少なくとも1つのセンサから受信された信号に基づいた指示を受け取る。
【0110】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体はブロック80で適用される。いくつかの実施形態では、ブロック70で任意選択で受け取られた指示に応えて、洗浄流体が適用される。代わりに、洗浄流体の適用は予防的なプロセスであって、例えば、洗浄流体は、ブロック70で指示を受け取ることなく適用される。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、間欠的に、任意選択で短いバーストで適用される。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、例えば、0.1秒毎に、0.5秒 毎に、2秒毎に、または任意の中間の、より短い、もしくはより長い時間期間など、間欠的に適用される。いくつかの実施形態では、例えば洗浄流体または洗浄ガスなど、洗浄流体は体内腔内に適用される。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、視覚化アセンブリ、治療標的、治療空間の少なくとも一部、体内腔に位置する凍結療法装置の少なくとも1つの表面のうちの少なくとも1つに向けて適用される。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、体内腔内での液滴及び/または霜の形成を防止するために適用される。代わりにまたはさらに、洗浄流体は、体内腔内、凍結療法装置の表面または開口部上、及び/または視覚化アセンブリ上での液滴の付着及び/または蓄積を防止するために任意選択で適用される。代わりにまたはさらに、洗浄流体は、体内腔内、凍結療法装置の表面または開口部上、及び/または視覚化アセンブリ上での霜の付着及び/または蓄積を防止するために任意選択で適用される。代わりにまたはさらに、洗浄流体は、視覚化アセンブリの視野(FOV)をクリアにするために任意選択で適用される。
【0111】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体は、例えば凍結療法装置の遠位端にある少なくとも1つの開口部など、凍結療法装置の少なくとも1つの開口部を通してブロック80で適用される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの開口部は複数の開口部を含む。いくつかの実施形態では、複数の開口部は、凍結療法装置の遠位端の2つ以上の場所に位置する。
【0112】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体は、洗浄流体流入路の周囲に位置する少なくとも1つの洗浄開口部を通して、ブロック80で体内腔内に放出される。いくつかの実施形態では、洗浄流体流入路は、洗浄流体流速が加速する狭窄部分を含む。いくつかの実施形態では、洗浄流体は、狭窄部分の近位に位置する少なくとも1つの洗浄流体開口部を通して体内腔内に任意選択で放出される。代わりにまたはさらに、洗浄流体は、該狭窄部分に位置する少なくとも1つの洗浄流体開口部を通して体内腔内に任意選択で放出される。代わりにまたはさらに、洗浄流体は、該狭窄部分の遠位に位置する少なくとも1つの洗浄流体開口部を通して体内腔内に任意選択で放出される。
【0113】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体の流量はブロック90で制御される。いくつかの実施形態では、洗浄流体の流量は、所定のサイズ、所定の形状、及び/または所定の場所を有する開口部を通して洗浄流体を適用することによって制御される。いくつかの実施形態では、すべての洗浄流体開口部のサイズ及び/または形状は同一である。代わりに、洗浄流体開口部の少なくともいくつかは異なる形状及び/サイズを有する。いくつかの実施形態では、開口部のサイズ、形状、及び/または場所は、体内腔内の洗浄流体の分布及び/または方向を制御することを可能にする。代わりにまたはさらに、開口部のサイズ、形状、及び/または場所は、凍結療法装置及び/または視覚化アセンブリの少なくとも1つの外面に関して洗浄流体の分布及び/または方向を決定する。
【0114】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体の流量は、例えば凍結療法装置内で開口部に向けられる洗浄流体の量を制御することによって、ブロック90で制御される。いくつかの実施形態では、開口部に向けられる洗浄流体の量は、例えば凍結療法装置内の洗浄流体流路の幅を制御することによって制御される。代わりにまたはさらに、開口部に向けられる洗浄流体の量は、例えば洗浄流体が流れるチャネルの内部断面を制御または制限することによって制御される。さらにまたは代わりに、開口部に向けられる洗浄流体の量は、例えば洗浄流体チャネル内の弁などの、例えば少なくとも弁を開放することによって制御される。
【0115】
いくつかの例示的な実施形態によれば、流体は、ブロック100で体内腔から排出される。いくつかの実施形態では、流体は、例えば、体内腔内での所定の圧力レベル及び/または温度レベルなど、標的を維持するために体内腔から排出される。代わりにまたはさらに、流体は、例えばより良好な視覚化を可能にするために、ブロック65で、体内腔から排出される。代わりにまたはさらに、いくつかの実施形態では、流体は、ブロック45及び/または80で洗浄流体の適用前、適用中、及び/または適用後に、体内腔から排出される。代わりにまたはさらに、流体は、少なくとも1つの温度及び/または少なくとも1つの圧力センサから受信された信号に応えて、任意選択で自動的に体内腔から排出される。
【0116】
いくつかの例示的な実施形態によれば、流体は、ブロック40で、例えば凍結療法装置の導入中に使用されるスリーブまたはオーバーチューブなど、細長い中空体内の少なくとも1つの排出側面開口部を通して排出される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの排出側面開口部は、スリーブまたはオーバーチューブの周囲の開口部である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの排出側面開口部は、体内腔内に配置される。代わりにまたはさらに、流体は、体内腔内に配置された該凍結療法装置の少なくとも1つの排出流路の少なくとも1つの遠位開口部を通して排出される。
【0117】
例示的な凍結療法システム
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法システムは、体内腔内に少なくとも部分的に差し込まれるように構成された凍結療法プローブと、凍結療法装置に接続された制御ユニットとを含む。いくつかの実施形態では、制御ユニットは体外に配置される。ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、凍結療法システムを示す図1Bが参照される。
【0118】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法システム100は、例えば凍結療法装置102など、凍結療法プローブと、凍結療法装置102に接続された制御ユニット104とを含む。いくつかの実施形態では、例えば凍結療法装置の本体などの凍結療法装置102は、任意選択で体内腔内に導入可能であり、内腔の内面内の標的部位に面するような形状及びサイズにされた遠位端121と、任意選択で体内腔外部に配置される近位端125とを有する細長いプローブである。任意選択で、例えば凍結療法装置の本体などの凍結療法装置102は、例えば、装置本体内の光学アセンブリなどの1つ以上の流路、1つ以上のチャネル、及び/またはアセンブリの配置を可能にするために中空である。いくつかの実施形態では、凍結療法装置102は円筒形であり、例えば3mm、5mm、7mm、9mm、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい値など、3~15mmの範囲の凍結療法装置の遠位端121、及びそれの周りのスリーブにおける直径を有する。いくつかの実施形態では、スリーブを含まない凍結療法装置の直径は、例えば0.3~0.8mm、0.5~1.5mm、0.8~2mm、0.5mm、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい値の範囲など、0.3~5mmの範囲である。いくつかの実施形態では、凍結療法装置102は、内視鏡の作業チャネルを通して体内腔内に導入されるような形状及びサイズにされる。代わりに、凍結療法装置102は、例えばスリーブ124などの凍結療法システムの中空の細長い本体を通して体内腔内に導入される。代わりに、凍結療法装置102の外形は、体内腔(例えば、専用スコープ+低温要素)内に導入されるように構築される/専用の構造を有している。
【0119】
代わりに、凍結療法システムは、任意選択で視覚化アセンブリを含む内視鏡と、内視鏡の作業チャネルを通って導入される視覚化アセンブリを含まない凍結療法装置とを含む。
【0120】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置102は、近位端125から遠位端121へ、例えば管腔または凍結療法装置の管腔を通過するチャネルなど、少なくとも1つの流路を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流路は、遠位端121に向かう体内腔内への流入路として、及び体内腔から近位端125に向かう流出路として使用される。いくつかの実施形態では、凍結療法装置102は、例えば、流体を体内腔内に送達するための流入チャネル106などの少なくとも1つの経路を含む。さらにまたは任意選択で、凍結療法装置102は、例えば体内腔から流体、液体、粒子、及び/またはガスを排出するための流出チャネル110などの少なくとも1つの流出路を含む。
【0121】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば流出チャネル110などの流出路は、流出路を通る、例えば流体または粒子などの材料の通過を制御するための、例えば弁123など少なくとも1つの流量調整弁を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの弁123は、体内腔内部の圧力が所定の値を超えると任意選択で受動的に開かれるように構成された、少なくとも1つの逆止め弁を含む。任意選択で、流出流量調整弁は、体の外に位置する、凍結療法装置102の近位端125の近くに配置される。
【0122】
いくつかの例示的な実施形態によれば、流入チャネル106は、例えば低温ガス及び/または低温液体などの低温流体を、内腔の内面上の選択された標的部位に向かって噴霧するように構成された、例えば、前方を向く低温ノズル及び/または横向きの低温ノズルなどの少なくとも1つの低温ノズル129を含む。任意選択で、低温流体は高圧で貯蔵される。いくつかの実施形態では、及びいかなる理論にも拘束されることなく、体内腔内での高圧低温流体の膨張によって、流体の圧力は急速に低下し、その結果、例えばジュール-トムソン効果など、体内腔内部での低温効果が生じる。
【0123】
いくつかの例示的な実施形態によれば、低温ノズル129は、90度より小さいまたは大きい角度で、標的部位に向かって低温流体を噴霧するように構成された調整可能な低温ノズルである。代わりに、低温ノズル129は、例えば15度、30度、45度、55度などの、または90度とは異なる任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい90度とは異なる角度で固定された、固定角度低温ノズルである。代わりに、角度は90度である。いくつかの実施形態では、調整可能な低温ノズルは、例えば低温ノズルの開口部直径を調整することによって、ノズルを通して内腔に放出される、噴霧される低温流体の量を制御するように構成される。代わりにまたはさらに、ノズルを通して内腔に放出される、噴霧される低温流体の量は、少なくとも1つのフローバルブを開くことによって制御される。
【0124】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置102は、凍結療法装置102の遠位端121に面する組織の画像及び/または視覚信号を、例えば制御ユニット104内の光学センサなどの体の外部に位置する光学センサに、または例えば異なる制御ユニットの光学アセンブリなどの外部光学アセンブリに送達するための、例えば、電線、光ファイバ、光学プリズム、光路、任意選択で光学チャネル118などの少なくとも1つの光学アセンブリを含む。代わりに、光学アセンブリは、例えば体内腔内の標的部位の画像及び/または視覚信号など、凍結療法装置102の遠位端121に向く組織の視覚信号を検知するように構成された、例えば凍結療法装置102の遠位端121における光学センサ122などの少なくとも1つの光学センサを含む。代わりに、光学アセンブリは、センサ、任意選択で超音波(US)センサ、または磁気共鳴(MR)センサを含む。
【0125】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置102は、例えば照明源119などの少なくとも1つの照明源を含む。いくつかの実施形態では、照明源119は、任意選択で体内腔の組織に向く、凍結療法装置の遠位端121に配置される。代わりに、少なくとも1つの光源は、例えば光学チャネル118などの凍結療法装置内のチャネル内部に配置される。
【0126】
いくつかの例示的な実施形態によれば、光学チャネル118は、光ファイバ、光ファイバのグループ、または光ファイバケーブルの少なくとも1つである、または少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、光学チャネル118が光ファイバ、光ファイバのグループ、または光ファイバケーブルの少なくとも1つである、または少なくとも1つを含む場合、光源は、体外に配置され、任意選択で光学センサは、体外に配置される。代わりにまたは任意選択で、光学チャネル118は、任意選択でワイヤによって外部ユニットに接続された、少なくとも1つのLEDライトを含む。
【0127】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置102は、例えば体内腔などの内腔内への、例えばガスまたは液体などの洗浄流体の挿入のために、例えば洗浄チャネル114などの少なくとも1つの流路を含む。いくつかの実施形態では、例えば洗浄ガスなどの洗浄流体の挿入は、例えば、内腔の内面の良好な視覚化を可能にするために及び/または体内腔内での、任意選択で凍結療法のために選択された領域などの所望の領域への良好な接近を可能にするために、体内腔を膨張させるために使用される。さらにまたは代わりに、洗浄流体は、例えば凝縮粒子及び/または凝縮粒子の雲を除去するか、または吹き飛ばすために、任意選択でノズルを含む洗浄開口部を通して治療部位内に噴霧される。任意選択で、凝縮粒子及び/または凝縮粒子の雲は、低温ガスと、体内腔内部の加湿された環境との相互作用によって形成される。
【0128】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄チャネル114は、例えば、2、3、4、5、6、10、100、または任意のより多いもしくは中間の数の洗浄開口部など、少なくとも1つの洗浄開口部を含む。いくつかの実施形態では、洗浄チャネル114は複数の洗浄開口部を含む。いくつかの実施形態では、複数の洗浄開口部または洗浄開口部の少なくともいくつかは、任意選択で同じ幅または直径を有する。いくつかの実施形態では、洗浄開口部の少なくともいくつかは、任意選択で横向きの開口部である。代わりに、洗浄開口部の少なくともいくつかは、前方を向く開口部である。
【0129】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄開口部は、例えば洗浄流入路の壁になどの洗浄チャネルの壁に軸方向に及び/または斜めに分布している。
【0130】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄開口部の少なくとも1つまたは少なくともいくつかは、例えば組織に面する洗浄開口部など、凍結療法装置の遠位端における少なくとも1つの洗浄開口部を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの洗浄開口部は、任意選択で前方を向く洗浄開口部である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの洗浄開口部は、例えば低圧ガスなど、例えばガスを、凍結療法装置102と標的部位との間の空間内に噴霧するように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの洗浄開口部は、横方向に、または例えば洗浄流体チャネルの外面に対するまたは標的部位の表面に対する所定の角度など、標的部位に対する角度で、例えばガスまたは液体などの洗浄流体の噴霧を例えば可能にするために、調整可能な開口部である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの開口部は、例えばガスまたは液体などの洗浄流体を、光学センサ122の視野(FOV)内に、または光学チャネル118のFOV内に噴霧する。
【0131】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置102は、例えばレンズなどの光学アセンブリに向かって、及び/または光学センサ122のFOV内へ、もしくは光学チャネル118のFOV内へ洗浄流体を向けるように構成された、例えば偏向面など、洗浄開口部における少なくとも1つの洗浄ダイレクタを含む。任意選択で、少なくとも1つの洗浄ダイレクタは、例えばFOVへの角度で洗浄ガスの噴霧を可能にするように構成された調整可能な洗浄ダイレクタである。
【0132】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流入路上の少なくとも1つの洗浄流量調整弁は、任意選択で制御ユニットから受信された信号に応えて、及び/または所定の順序で洗浄開口部を通る放出された洗浄流体の量を調整するように構成される。
【0133】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御ユニット104は、例えば制御回路126などの少なくとも1つの制御回路を含む。いくつかの実施形態では、制御回路126は、例えば流入チャネル106などの流入路を通る低温流体の流量を制御する。いくつかの実施形態では、制御回路126は、例えば流入路内部に配置された弁及び/または低温源134と流入チャネル106との間の少なくとも1つの弁などの少なくとも1つの低温流量調整弁を制御することによって低温流体の流量を制御する。代わりにまたはさらに、制御ユニット104は、例えば低温源134の出口弁など、低温源134の少なくとも1つの弁を制御する。
【0134】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御回路126は、例えば洗浄チャネル114などの洗浄流入路を通る洗浄流体の流量を制御する。いくつかの実施形態では、制御回路126は、例えば洗浄チャネル114などの洗浄流路に配置された、例えば弁などの少なくとも1つの洗浄流量調整弁を制御することによって洗浄流体の流量を制御する。代わりにまたはさらに、制御回路126は、例えば少なくとも1つの弁など、洗浄源108と洗浄チャネル114との間の少なくとも1つの流量調整弁を制御することによって洗浄流体の流量を制御する。代わりにまたはさらに、制御回路126は、例えば洗浄源108の出口弁などの洗浄源の少なくとも1つの弁を制御する。いくつかの実施形態では、洗浄源108は、例えば空気を圧縮するように構成されたポンプなどのポンプを含む。代わりに、洗浄源108は洗浄流体の容器を含む。
【0135】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄チャネル114は、洗浄チャネル114の内腔に少なくとも1つのフローレデューサ103を含む。いくつかの実施形態では、フローレデューサ103は、洗浄チャネル114を狭めるような形状及びサイズにされる。いくつかの実施形態では、フローレデューサは、洗浄チャネルの壁及び/またはクライオフルイド流入チャネル106の壁に接触する。いくつかの実施形態では、フローレデューサ103は、例えば洗浄チャネル114内の洗浄流体流量の少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい割合値など、少なくとも10%を遮断する。
【0136】
いくつかの例示的な実施形態によれば、フローレデューサは、洗浄チャネルの壁及び/またはクライオフルイド流入チャネル106の壁に接触する円弧として形作られる。任意選択で、フローレデューサ103は、洗浄チャネル114内に同軸で配置された管として形作られる。いくつかの実施形態では、フローレデューサ103は、洗浄チャネル壁から及び/またはクライオフルイド流入チャネル106の壁から洗浄チャネル114内へ突出する突出部を含むみ、突出部は、任意選択で洗浄流体チャネル114内に同軸で配置される。
【0137】
いくつかの例示的な実施形態によれば、フローレデューサ103は、洗浄流体を体内腔に向けるように構成された、フローレデューサの周囲に任意選択で位置する、少なくとも1つ、例えば複数のチャネルを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのフローレデューサチャネルは、洗浄チャネル114の壁の少なくとも1つの側面開口部と整列している。任意選択で、少なくとも1つのフローレデューサチャネルは、例えばフローレデューサの周囲においてなど、フローレデューサ壁の2つ以上の開口部から形成される。
【0138】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御回路126は、例えば流出チャネル110などの流出路を通って体内腔から出る、例えばガス及び/または液体などの流体の流量を制御する。いくつかの実施形態では、制御回路は、例えば弁123など、例えば流出チャネルの近位端内部または近くの流出弁など、流出流量調整弁を制御することによって流出チャネル110を通る流量を制御する。代わりにまたはさらに、制御回路126は、例えば流出チャネルに接続された真空ポンプなどの排出ポンプ107の作動を制御する。いくつかの実施形態では、排出ポンプ107は、凍結療法装置の流出路を通って体内腔から出る、例えば液体及び/またはガス及び/または粒子などの流体を能動的に排出するために使用される。任意選択で、制御回路126は、例えば排出ポンプ107及び流出チャネルを接続する管上の排出弁など、少なくとも1つの排出流量調整弁を制御する。または、逆止弁を介して排気を行う。代わりに、排出は逆止め弁を介して実行される。
【0139】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御回路126は、例えば光学センサ122など、例えば凍結療法装置置102上に配置された光学センサなどの光学アセンブリを制御する。代わりにまたはさらに、制御回路126は、制御ユニット104内の少なくとも1つの光学センサを制御する。いくつかの実施形態では、制御回路126は、任意選択で光学チャネル118内のアパーチャを制御することによって、光学チャネル118の開放または閉鎖を制御する。いくつかの実施形態では、制御回路は、例えば視覚化手段など、光学系110の作動を制御する。
【0140】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置102は、例えば体内腔の少なくとも1つの環境パラメータを検知するために、遠位端121に位置する少なくとも1つのセンサ111を含む。いくつかの実施形態では、環境パラメータは、温度レベル、圧力レベル、及び/または湿度レベル、または任意の他の環境パラメータを含む。代わりにまたはさらに、凍結療法装置102は、例えば流出量、流出温度、及び/または流出湿度など、環境パラメータを検知するための、例えばセンサ105など、少なくとも部分的に流出路内に配置された少なくとも1つのセンサを含む。
【0141】
いくつかの例示的な実施形態によれば、センサ111及び/またはセンサ105は、制御回路126に電気的に接続される。代わりにまたはさらに、制御回路126は、体の内部または外部に配置された1つ以上のセンサに電気的に接続される。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサは、冷凍切除術の標的部位近くに、または冷凍切除術の標的部位から少し離れて配置される。いくつかの実施形態では、センサの少なくとも1つは、測定された環境パラメータ値を制御回路126に送信する。いくつかの実施形態では、制御回路は、測定値をメモリ128に格納する。いくつかの実施形態では、メモリ128は、例えば最大圧力値、最小温度値、または任意の他の所定の環境パラメータ値、またはその指標など、少なくとも1つの環境パラメータの所定の値を含む。いくつかの実施形態では、メモリ128は、少なくとも1つの凍結療法プロトコル、少なくとも1つの凍結療法パラメータの値、またはその指標を含む。いくつかの実施形態では、メモリは、凍結療法装置102の動作または凍結療法システム100の動作に関連するログファイルを含む。
【0142】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御ユニット104は、制御回路126に、例えば電気的に、光学的に、または無線で接続されるなど、機能的に接続された少なくとも1つのユーザーインターフェース130を含む。いくつかの実施形態では、ユーザーインターフェース130は、音源及び/またはディスプレイを含む。いくつかの実施形態では、制御回路126は、凍結療法装置または凍結療法システムのユーザーに対する、例えば人間が検出可能な指標など少なくとも1つ指標を生成するようにユーザーインターフェース130に信号を送信する。いくつかの実施形態では、制御回路126は、例えば体内腔内部の測定された環境パラメータ値が所定値を超えたときに警報を生成するようにユーザーインターフェース130に信号を送信する。
【0143】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御回路126は、例えば弁など、低温流入路上の少なくとも1つの低温流量調整弁に機能的に接続される。いくつかの実施形態では、制御回路126は、例えば低温流量調整弁に信号を送達することによって、例えば流入路内の流量を減少させる、例えば流入路内の流れを停止する、及び/または流入路内の流量を増加させるなど、低温流入路を通る流量を調整する。いくつかの実施形態では、制御回路126は、例えば体内腔内の圧力が所定の圧力値よりも高いときに、低温流入路内の低温流体流量を調整する。代わりに、制御回路126は、例えば体内腔内部の温度が所定値を下回っているとき、またはシステムのユーザーから入力信号を受信するとき、低温流入路内の低温流体流量を調整する。
【0144】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御回路126は、低温流入路上の少なくとも1つのパージ流量調整弁を制御する。いくつかの実施形態では、パージ流量調整弁は、例えば低温流体の流れが制御回路によって停止、低減、または調整されたときに、低温流入路を通り、任意選択で低温ノズルを通って体内腔に入る低圧流体の流量を制御するように構成される。
【0145】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御回路126は、例えば弁など、流出流量調整弁に接続される。いくつかの実施形態では、制御回路は、例えば体内腔内の圧力が所定値より高いとき、及び/または温度が所定の温度値よりも低いときに、例えば流出路を開放することによって、流出流量調整弁を調整する。
【0146】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御ユニット104は、例えば電源132などの電源を含む。代わりに、制御ユニット104は、例えば電気配線によって、光学的に、または無線で外部電源に接続される。いくつかの実施形態では、電源は、電池、任意選択で充電式電池を含む。
【0147】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば制御ユニット104などの制御ユニットは、流体流源から体内腔内への流体の流れを可能にするように構成された、凍結療法装置の少なくとも1つの流入路に接続される。任意選択で、制御ユニット104は、体内腔内への流入路を通る流体の流れを調整するように構成された、流入路上の少なくとも1つの流入流量調整弁に接続される。
【0148】
いくつかの実施形態では、例えば制御ユニット104などの制御ユニットは、体内腔から出る流体の排出を可能にするように構成された、凍結療法装置の少なくとも1つの流出路に接続される。任意選択で、制御ユニット104は、流出路を通る体内腔からの流体の排出を調整するように構成された、例えば流出路上の弁または逆止め弁などの少なくとも1つの流出量調整器に接続される。
【0149】
いくつかの実施形態では、制御ユニット104は、体内腔内部の圧力レベルを調整して所定値以下の圧力レベルに到達するように流入調整器及び流出調整器を制御する。代わりにまたはさらに、制御ユニット104は、体内腔内の温度レベルを、所定の温度値よりも高い温度レベルに調整するように流入調整器及び流出調整器を制御する。
【0150】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄源108は、例えばガス容器または液体容器などの流体容器を含む。代わりに、洗浄源108は、空気を加圧するように構成されたポンプを含む。いくつかの実施形態では、低温源134は、例えば液体窒素、液体二酸化炭素、または室温で高圧または低圧で液体またはガスとして貯蔵できる任意の他の低温化合物など、低温流体の容器を含む。代わりに、低温源134は、任意選択で少なくとも1つの熱電冷却器(TEC)を含む、閉ループ内部タンクを含む。
【0151】
いくつかの例示的な実施形態によれば、水源108、光学系138、低温源134、及び/または排出ポンプ107の少なくとも1つは、凍結療法システム100の一部である。代わりに、洗浄源108、光学系136、低温源134、及び/または排出ポンプ107の少なくとも1つは、システム100に接続可能な外部要素である。
【0152】
例示的な凍結療法
ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、体内腔内部の凍結療法システムを示す図2A及び図2Bが参照される。
【0153】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば制御コンソールなどの制御ユニット202に結合された凍結療法装置は、例えば外科用開口部または解剖学的開口部などの体内の開口部を通して導入され、一方、制御ユニット202は被験者の体の外部に残る。いくつかの実施形態では、凍結療法装置は、例えば解剖学的開口部または外科用開口部など、例えば体内腔の開口部を介して体内腔204内に導入及びナビゲートされる。いくつかの実施形態では、凍結療法装置は、内視鏡の作業チャネル内、または例えばスリーブ208などの剛性もしくは可撓性の構造内で、体内腔204に導入及びナビゲートされる。
【0154】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置の遠位端206は体内腔内に導入される。いくつかの実施形態では、遠位端206は、制御ユニット202に結合されたクライオフルイド源からクライオフルイド開口部212にクライオフルイドを送達するように構成された、凍結療法装置の内腔内部の少なくとも1つの低温流体流出チャネル210を含む。いくつかの実施形態では、クライオフルイド開口部212は、例えば体内腔204内にクライオフルイドを噴霧するなど、クライオフルイドを放出するように構成される。いくつかの実施形態では、クライオフルイドは任意選択で、治療部位の組織214に向かって噴霧される。
【0155】
いくつかの例示的な実施形態によれば、遠位端206は、制御ユニット202に結合された洗浄流体源から、凍結療法装置の遠位端206における複数の洗浄流体開口部218及び220などの複数の洗浄流体開口部に洗浄流体217を送達するように構成された、凍結療法装置の体内腔内の少なくとも1つの流体流出チャネル216を含む。いくつかの実施形態では、洗浄流体開口部は、遠位端206に沿って異なる場所に位置する。いくつかの実施形態では、洗浄流体開口部の少なくともいくつかは、横向きの開口部である。代わりにまたはさらに、洗浄流体開口部の少なくともいくつかは、例えば治療部位に向く開口部など、前方を向く開口部である。
【0156】
いくつかの例示的な実施形態によれば、遠位端206は、例えば視覚化アセンブリ222などの少なくとも1つの視覚化アセンブリを含む。いくつかの実施形態では、視覚化アセンブリ222の遠位端224は体内腔に位置する。いくつかの実施形態では、遠位端224は、遠位端206と、標的部位及び/または標的部位内の組織214との間の治療空間の視覚化を可能にするように構成された、例えば前方を向くアパーチャ、前方を向く窓、前方を向くレンズなどのアパーチャ、照明、窓、及びレンズの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、治療空間、標的部位、及び標的組織214の少なくとも1つは、例えば視覚化アセンブリ遠位端224のFOVなどの視覚化アセンブリ222の視野(FOV)226内にある。いくつかの実施形態では、遠位端224におけるアパーチャなどの遠位端224は、任意選択でレンズ及び/または透明窓を含む。いくつかの実施形態では、視覚化アセンブリ222は、凍結療法装置の遠位端206におけるアパーチャ224で終端する該凍結療法装置内の視覚化チャネルを含む。いくつかの実施形態では、例えば開口部218などの洗浄流体開口部の少なくともいくつかは、例えば遠位端224に向けて洗浄流体を放出して、例えば視覚化アセンブリ遠位端に位置するレンズ、照明端部ユニット、窓、またはアパーチャなど、視覚化アセンブリの少なくとも一部を、例えば清掃するために視覚化アセンブリ遠位端224に向く、及び/または向けられる。
【0157】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、体内腔から、体の外部に任意選択で位置する、例えばタンクに、例えばクライオフルイド及び/または洗浄流体などの流体を排出するように構成された、例えば少なくとも1つの排出チャネル228など、少なくとも1つの排出流路を含む。代わりにまたはさらに、排出チャネル228は、体内腔からタンクに体液を排出するか、または排出された体液を体外の室内環境に放出する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの排出チャネル228は、凍結療法装置の遠位端206に少なくとも1つの開口部を含む。いくつかの実施形態では、例えば排出開口部230などの少なくとも1つの排出開口部は、体内腔から流体を排出するように構成された凍結療法装置外面の開口部である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの排出開口部は、前方を向く開口部、側面開口部、または組織214、標的部位、治療空間、または側面治療容積の少なくとも1つに向く開口部であり、不要な流体及び粒子が蓄積する。
【0158】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、国際特許出願WO2018142411A1に説明されるように、凍結療法装置に結合された制御ユニット202は、クライオフルイド流出チャネル210、少なくとも1つの排出チャネル228、及び少なくとも1つの洗浄流体流出チャネル216の少なくとも1つを通る流れを任意選択で制御する。任意選択で、制御ユニットは、温度、圧力の変化、及び/または圧力、湿度の変化、及び/または湿度の変化の少なくとも1つを示す少なくとも1つのセンサから受信された信号に基づいて、クライオフルイド流出チャネル210、少なくとも1つの排出チャネル228、及び少なくとも1つの洗浄流体流出チャネル216の少なくとも1つを通る流れを制御する。
【0159】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図2Bに示されるように、クライオフルイド215は、クライオフルイド流出チャネル210の少なくとも1つの開口部から放出され、洗浄流体は、開口部218から、例えば視覚化アセンブリ遠位端224に向かってなど、視覚化アセンブリ222に向けて放出される。いくつかの実施形態では、流体227は、少なくとも1つの排出チャネル228を通って体内腔から排出される。
【0160】
液滴及び/または霜の例示的な形成
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、任意選択で体液に接触する体内腔など、体内腔内でのクライオフルイドの放出によって、例えば液滴の形成など、凝縮及び凝縮した粒子の形成が引き起こされる場合がある。代わりにまたはさらに、クライオフルイドの放出によって体液が凍結する場合がある。いくつかの実施形態では、凍結療法装置の1つ以上の表面上での液滴及び/または霜の形成によって、体内腔からの流体の排除、治療空間及び/または標的部位の視覚化を妨げる場合がある、及び/または凍結療法装置の1つ以上のチャネルを通る流れを遮断する場合がある。ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、凍結療法装置の1つ以上の場所における液滴及び/または霜の形成を示す図3が参照される。
【0161】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば液滴302などの少なくとも1つの液滴は、表面に形成される、及び/または例えば視覚化の遠位端224へなど、視覚化アセンブリ222の表面へ付着する。いくつかの実施形態では、液滴302は、遠位端224に位置するアパーチャ、照明端部ユニット、レンズ、及び/または窓に形成される、及び/または付着する。いくつかの実施形態では、遠位端224への少なくとも1つの液滴302の形成及び/または付着は、標的組織214の視覚化を妨げる、及び/またはFOV226を狭める。
【0162】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば液滴304などの少なくとも1つの液滴は、例えば凍結療法装置の遠位端206における表面など、凍結療法装置の表面に形成される、及び/または付着する。いくつかの実施形態では、表面は、任意選択で、例えば凍結療法装置の1つ以上のチャネル及び/または管腔の表面など、凍結療法装置の内面である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの液滴304の形成及び/または付着は、例えば少なくとも1つの液滴304がFOV226内に位置する場合、任意選択で、標的組織214の視覚化を妨げる。代わりにまたはさらに、凍結療法装置の表面への少なくとも1つの液滴304の形成及び/または付着は、任意選択で、体内腔内での遠位端206の移動、及び/または凍結療法組織の1つ以上の内腔での流れを妨げる。例えば、表面上での少なくとも1つの液滴304の形成または付着は、任意選択で、少なくとも1つのクライオフルイド流出チャネル210、少なくとも1つの洗浄流体流出チャネル216、及び少なくとも1つの排出チャネル228のうちの少なくとも1つの1つ以上の開口部を遮断する。
【0163】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば液滴306などの少なくとも1つの液滴は、例えば遠位端206に位置する凍結療法装置の少なくとも1つのチャネルの内部管腔など、凍結療法装置の内部管腔内に形成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの液滴306は、例えば遠位端206に位置する凍結療法装置の少なくとも1つのチャネルの内面になど、凍結療法装置の内部管腔の内面に付着する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの液滴306は、排出チャネル228、少なくとも1つのクライオフルイド流出路210、及び少なくとも1つの洗浄流体流出チャネル216のうちの少なくとも1つの内部管腔の内面に付着する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの液滴306のチャネルの内面への付着によって、例えば任意選択で、少なくとも1つの排出チャネル228を通る流体の排出が遮断されるなど、任意選択でチャネルを通る流れが遮断される。
【0164】
いくつかの例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの液滴は、液体状態であるか、または凍結している。
【0165】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体は、少なくとも1つの液滴の形成及び/または凍結療法装置の少なくとも1つの表面への少なくとも1つの液滴の付着を防止するために、例えば開口部218などの1つ以上の開口部を通って放出される。代わりにまたはさらに、洗浄流体は、例えば凍結療法装置の少なくとも1つの表面に付着した液滴などの少なくとも1つの液滴を破壊または乾燥させるために、例えば開口部218などの1つ以上の開口部を通して放出される。いくつかの実施形態では、例えば図2Aに示される制御ユニット202または図1Bに示される制御ユニット104など、凍結療法装置に結合された制御ユニットは、開放するように、洗浄流体流路上に位置する少なくとも1つの弁に信号で知らせる。代わりにまたはさらに、制御ユニットは遠位端206に向けて洗浄流体を送達するために、洗浄流体流路に結合された少なくとも1つのポンプを作動させる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの液滴及び/または霜の形成を示す信号に応えて、制御ユニットは、少なくとも1つの弁に信号で知らせる、及び/または少なくとも1つのポンプを作動させる。代わりにまたはさらに、制御ユニットは、凍結療法装置の少なくとも1つの表面上での少なくとも1つの液滴及び/または霜の付着及び/または蓄積を示す信号に応えて、少なくとも1つの弁に信号を送信する、及び/または少なくとも1つのポンプを作動させる。代わりに、制御ユニットは、所定の期間で、またはユーザーからの入力信号に応えて、少なくとも1つの弁に信号を送信する、及び/または少なくとも1つのポンプを作動させる。
【0166】
例示的な液滴形成の防止及び/または液滴の除去
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体は、体内腔内での液滴及び/または霜の形成を防止するために放出される。いくつかの実施形態では、液滴は、放出された洗浄流体が接近しにくい部位に形成される、及び/または蓄積する。さらに、体内腔内で放出できる洗浄流体の量は、圧力の上昇及び温度のために制限される。いくつかの実施形態では、流量及び圧力の制限の結果、無制限の量の洗浄流体を使用することはできない。任意選択で、潜在的に有害な液滴が、洗浄流体の流れがない、または洗浄流体の流れが滴を乾燥させるか、または破壊するほど十分に強力ではない場所に構築される、及び/または留まる場合がある。
【0167】
ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、凍結療法装置の1つ以上の場所に複数の小さい開口部を有する洗浄流体流出チャネルを有する凍結療法装置を示す図4A及び図4Bが参照される。
【0168】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、体内腔内部で洗浄流体404を放出するように構成された複数の開口部402を有する、凍結療法装置の遠位端401における少なくとも1つの洗浄流液流出チャネル216を含む。いくつかの実施形態では、複数の開口部402は、例えば遠位端224に位置するレンズ、アパーチャ、照明端部ユニット、及び/または窓など、視覚化アセンブリ222の遠位端224に向かって洗浄流体を向けるような形状及びサイズにされる。
【0169】
いくつかの例示的な実施形態によれば、複数の開口部402は、例えば0.05mm~0.5mm、0.07mm~1mm、0.8mm~2mm、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい範囲の値など、0.01mm~2mmの範囲の直径または幅を有する。いくつかの実施形態では、複数の開口部402の数は、例えば3~50、20~100、50~500、300~1000など、3~1000の範囲にある。任意選択で、複数の開口部402は、2つの隣接する開口部間の最小距離が、例えば0.2~2mm、1~3mm、2~5mmなど、0.2~5mmの範囲であるアレイに配列される。
【0170】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図4Bに示されるように、複数の洗浄流体開口部413の少なくともいくつかは、視覚化アセンブリの遠位端224に遠位に配置される。いくつかの実施形態では、洗浄流体開口部413の少なくともいくつかは、例えばクライオフルイド流出開口部212と、視覚化アセンブリの遠位端224との間に流れ保護空間412を生成するために、任意選択で、クライオフルイド212に近位かつ遠位端224に遠位に配置される。いくつかの実施形態では、流れ保護空間は、視覚化アセンブリ遠位端224の遠位に位置する複数の開口部413を通って出る洗浄流体によって作られる。任意選択で、流れ保護空間412は、例えば開口部413の反対側に位置する追加の洗浄流体開口部を通って出る洗浄流体を使用して、開口部212の周りに作られる。いくつかの実施形態では、作り出された流れ保護空間412によって、例えばクライオフルイドミストなどのクライオフルイドが、例えば遠位端224に位置するレンズまたは窓に向かって流れることなど、視覚化アセンブリに向かって流れることが防止または低減される。
【0171】
代わりにまたはさらに、複数の開口部413を通って放出される洗浄流体414は、凍結療法装置の遠位端410で、凍結療法装置の少なくとも1つの表面に付着する、例えば滴420などの既存の液滴を妨害する、除去する、及び/または乾燥させる。代わりにまたはさらに、複数の開口部413を通して放出される洗浄流体414は、視覚化アセンブリの遠位端224におけるレンズまたは窓に付着する、例えば滴302などの既存の液滴を妨害する、除去する、または乾燥させる。代わりにまたはさらに、複数の開口部413を通って放出された洗浄流体414は、例えば少なくとも1つのクライオフルイド流出チャネル、少なくとも1つの洗浄流体チャネル、及び/または排出チャネル、またはそれらの少なくとも1つの開口部など、凍結療法装置の少なくともチャネルを部分的に取り囲む領域、空間、及び/または容積を乾燥させる。
【0172】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図4Cに示されるように、少なくとも1つの洗浄流体チャネルは、少なくとも1つの排出チャネル228に向く、及び/または向けられた、例えば開口部430などの複数の開口部を含む。いくつかの実施形態では、開口部430を通る洗浄流体の流れは、例えば任意選択で霜による少なくとも1つの排出チャネル228の遮断を防止するために、少なくとも1つの排出チャネル228内の1つ以上の液滴を妨害する、及び/または乾燥させる。
【0173】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図4Dに示されるように、凍結療法装置の少なくとも1つの洗浄チャネル438は、凍結療法装置の遠位端436に沿った異なる軸方向位置及び/または半径方向位置に位置する開口部440、442、及び444を含む。いくつかの実施形態では、例えば開口部442など洗浄流体開口部の少なくともいくつかは、例えば流れ保護空間412を形成するように洗浄流体を放出する、及び/または向けるために、視覚化アセンブリの遠位端224とクライオフルイド開口部212との間の軸方向及び/または半径方向の場所に位置する。代わりにまたはさらに、例えば開口部442など洗浄流体開口部の少なくともいくつかは、例えば凍結療法装置遠位端の表面に向かって及び/または凍結療法装置遠位端の表面に沿って洗浄流体の流れを向けるために、凍結療法遠位端436に沿って軸方向に及び/または半径方向に配置される。
【0174】
代わりにまたはさらに、例えば開口部444などの洗浄流体開口部の少なくともいくつかは、例えば遠位端224に位置するレンズまたは窓に向かって洗浄流体を放出する、及び/または向けるために、視覚化アセンブリ遠位端224に少なくとも部分的に軸方向の場所及び/または半径方向の場所に位置する。
【0175】
代わりにまたはさらに、例えば開口部440などの洗浄流体開口部の少なくともいくつかは、少なくとも1つの排出チャネルに向く凍結療法遠位端436に沿った軸方向及び/または半径方向の位置に位置する。
【0176】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体開口部の半径方向及び/または軸方向の位置、開口部のサイズ及び/または形状、開口部アレイ内の開口部の数、及び/または開口部のアレイ内の隣接する開口部間の距離は、例えば体内腔内に放出される洗浄流体の量及び/または圧力など、例えば洗浄流体の流れの最適化を可能にするために選択される。代わりにまたはさらに、洗浄流体開口部の半径方向及び/または軸方向の位置、開口部のサイズ及び/または形状、開口部のアレイ内の開口部の数、及び/または開口部のアレイ内の隣接する開口部間の距離は、液滴または霜の形成を防止するために、及び/またはすでに形成されている液滴を妨害し、乾燥させるために選択される。
【0177】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体を放出及び/または向けて流れ保護空間412を生成するように構成された、例えば開口部442などの洗浄流体開口部は、例えば0.05mm~0.5mm、0.07mm~1mm、0.8mm~2mm、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい範囲の値など、0.01mm~2mmの範囲の幅または直径を有する。
【0178】
いくつかの実施形態では、開口部442は、例えば、3~50の開口部、30~200の開口部、100~250の開口部、250~500の開口部、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい範囲の開口部など、3~500の開口部を有するアレイに配列される。いくつかの実施形態では、複数の開口部は半径方向に配列されるか、または整列している。いくつかの実施形態では、アレイ内の隣接する開口部間の距離は固定されている。代わりに、アレイ内の隣接する開口部間の距離は変化する。
【0179】
いくつかの例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの排出チャネルに向けて洗浄流体を放出する、及び/または向けるように構成された、例えば開口部440などの洗浄流体開口部は、例えば0.05mm~0.5mm、0.07mm~1mm、0.8mm~2mm、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい範囲の値など、0.01mm~2mmの範囲の幅または直径を有する。いくつかの実施形態では、開口部442は、例えば、5~50の開口部、3~50の開口部、30~200の開口部、100~250の開口部、250~500の開口部、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい範囲の開口部など、5~500の開口部を有するアレイに配列される。いくつかの実施形態では、複数の開口部は半径方向に配列されるか、または整列している。いくつかの実施形態では、アレイ内の隣接する開口部間の距離は固定されている。代わりに、アレイ内の隣接する開口部間の距離は変化する。
【0180】
いくつかの例示的な実施形態によれば、視覚化アセンブリに向けて洗浄流体を放出する、及び/または向けるように構成された、例えば開口部444などの洗浄流体開口部は、例えば0.05mm~0.5mm、0.07mm~1mm、0.8mm~2mm、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい範囲の値など、0.01mm~2mmの範囲の幅または直径を有する。いくつかの実施形態では、開口部444は、例えば、3~50の開口部、3~50の開口部、30~200の開口部、100~250の開口部、250~500の開口部、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい範囲の開口部など、3~500の開口部を有するアレイに配列される。いくつかの実施形態では、複数の開口部は半径方向に配列されるか、または整列している。いくつかの実施形態では、アレイ内の隣接する開口部間の距離は固定されている。代わりに、アレイ内の隣接する開口部間の距離は変化する。
【0181】
例示的な洗浄流体開口部
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば凍結療法装置の遠位端における洗浄流体開口部などの洗浄流体開口部は、凍結療法装置の特定の領域からの液滴の妨害及び/または除去を可能にするような形成及びサイズにされ、凍結療法装置または少なくとも 1つの洗浄流体チャネルの長手方向軸に沿って軸方向に配置される、及び/または周方向分布を有する。いくつかの実施形態では、特定の領域は、視覚化アセンブリの少なくとも一部、少なくとも1つの排出チャネル、及び凍結療法装置の少なくとも1つの表面のうちの少なくとも1つを含む。
【0182】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄液開口部は同じ形状及び/またはサイズを有する。代わりに、洗浄流体開口部の少なくともいくつかまたはすべては、異なる形状及び/またはサイズを有する、及び/または無作為な配列で配列される。いくつかの実施形態では、洗浄流体開口部は、少なくとも1つの洗浄流体チャネルの周囲に沿って均等に分布している。さらにまたは任意選択で、洗浄流体開口部は、少なくとも1つの洗浄流体チャネルの周囲全体に沿って分布している。代わりに、洗浄流体開口部は、周囲の例えば360度よりも小さい、例えば270度よりも小さい、180度よりも小さい、90度よりも小さい、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい値の円弧など、周囲の一部に沿って分布している。
【0183】
ここで、発明のいくつかの例示的な実施形態による、少なくとも1つの洗浄流体チャネルの周囲に均等に分布している洗浄流体開口部の配列を示す図5A及び図5Bが参照される。
【0184】
いくつかの例示的な実施形態によれば、複数の開口部は、洗浄流体チャネル502の長手方向軸500に沿って、洗浄流体チャネル502の周囲に軸方向に分布している。いくつかの実施形態では、複数の開口部は任意選択で、長さ504を有する領域に沿って軸方向に分布している。さらに、複数の開口部は、洗浄流体チャネル502の周囲に沿って周方向に分布している。いくつかの実施形態では、例えば図5Bに示されるように、類似した軸方向位置を有する開口部510及び512など、2つの隣接する洗浄流体開口部は、等しい周方向距離を有する。いくつかの実施形態では、洗浄流体開口部は、洗浄流体チャネルを完全に取り囲む。
【0185】
いくつかの例示的な実施形態によれば、複数の開口部のすべては、例えば幅または直径など、同じ形状及びサイズを有する。代わりに、例えば図5Aに示されるように、複数の開口部は、異なる形状及び/またはサイズを有する開口部の2つ以上のグループを含む。例えば、開口部506の第1のグループは、開口部508の第2のグループよりも大きいサイズを含む。いくつかの実施形態では、例えば図5A及び図5Bに示されるように、例えば開口部506及び508などの複数の開口部は、例えば洗浄流体チャネル502の円周上で2つの隣接する開口部間に類似した距離を有するなど、均等に分布している。代わりに、開口部の形状、サイズ、数、場所、及び/または配列は無作為である。
【0186】
ここで、発明のいくつかの例示的な実施形態による、異なるサイズ及び周方向分布を有する洗浄流体開口部を示す図5C図5Eが参照される。
【0187】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体開口部は、洗浄流体チャネル520の周囲に沿って軸方向に分布している。いくつかの実施形態では、例えば領域522内で軸方向に位置する開口部522などの洗浄流体開口部の少なくともいくつかは、任意選択で、例えば図5Dに示されるように、洗浄チャネル520の周囲の一部にのみ周方向に分布している。いくつかの実施形態では、例えば領域524に位置する開口部528などの洗浄流体開口部の異なるグループは、領域522の開口部526から軸方向に離間している。いくつかの実施形態では、例えば図5Eに示されるような開口部528は、周囲全体に沿って周方向に分布しており、任意選択で洗浄チャネル520を取り囲む。
【0188】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄チャネルは、任意選択でサイズ、形状、幅直径、軸方向分布、及び周方向分布の少なくとも1つで互いに異なる2つ以上のタイプの流体開口部を含む。さらにまたは任意選択で、2つ以上のタイプの洗浄流体開口部が別々のアレイにまたは単一のアレイで無作為な順序で配列されるとき、それらは任意選択で、例えば面積サイズ当たりの開口部数など、アレイ毎の開口部の密度で異なる。いくつかの実施形態では、各アレイは、任意選択で洗浄流体の周囲に沿って異なる軸方向長さを有する。
【0189】
例示的な衝突
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、凍結療法装置の遠位端に、視覚化アセンブリの遠位端に少なくとも部分的に面する複数の開口部を含む。いくつかの実施形態では、複数の開口部は、視覚化アセンブリ遠位端に位置するレンズまたは窓に少なくとも部分的に面する。いくつかの実施形態では、複数の開口部は、少なくとも1つの洗浄流体チャネルの周囲に位置する。代わりにまたはさらに、複数の開口部は、クライオフルイド流出路の周囲に位置する。いくつかの実施形態では、複数の開口部は、少なくとも1つのガス噴射衝突、フラッシング、及び/または液滴及び/または他の粒子から視覚化アセンブリを清掃することのために構成される。
【0190】
ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、例えばレンズ、照明端部ユニット、または窓などの視覚化アセンブリ表面の面積全体をカバーするような形状にされる、サイズにされる、及び/または分布しているガス噴射衝突のための開口部を示す図6A及び図6Bが参照される。
【0191】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、例えばガスなどの流体の噴流を視覚化アセンブリ604の表面602上に噴霧するように構成された、例えば凍結療法装置の遠位端における複数の開口部を含む。いくつかの実施形態では、表面602は、レンズ、照明端部ユニット、または窓を含む。いくつかの実施形態では、例えば開口部606、608,610、及び612などの複数の開口部はチャネル614の周囲に分布している。いくつかの実施形態では、チャネル614は洗浄流体チャネルを含む。いくつかの実施形態では、複数の開口部は、例えば120度よりも小さい、100度よりも小さい、90度よりも小さい、または任意の中間の、より小さい、もしくはより大きい値など、180度よりも小さい角度を成す616に沿って周方向に分布している。代わりに、開口部は、チャネル614を取り囲む360度の円上に周方向に分布している。代わりに、開口部は、例えば200度以上、250度以上、300度以上、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい角度など、180度以上の角度を成す円弧に沿って周方向に分布している。いくつかの実施形態では、円弧の長さは、視覚化アセンブリ表面602の幅または直径620に従って予め決定される。
【0192】
いくつかの例示的な実施形態によれば、複数の開口部の少なくともいくつかは、任選択で異なるサイズ及び/または形状を有する。代わりにまたはさらに、複数の開口部は、アレイとしてチャネル614の周囲に分布している。いくつかの実施形態では、例えば面積当たりの開口部の数など、アレイ内の開口部の密度は、アレイの面積全体に沿って等しい。代わりに、開口部の密度は、例えばアレイの異なる領域間で、または無作為に変化する。いくつかの実施形態では、開口部の異なるサイズ及び/または形状によって、例えば各開口部タイプからの液体及び/またはガスの異なる噴霧円錐が可能になる。
【0193】
いくつかの例示的な実施形態によれば、周方向の円弧の長さ、開口部の分布、開口部の異なるタイプ、及び/または開口部の密度は、例えば表面602の領域全体をカバーするようになど、表面602の選択された領域をカバーするように予め決定されるか、または選択される。
【0194】
代わりに、例えば図6C及び図6Dに示されるように、例えば開口部630及び632などの開口部は、角度616よりも小さい角度634を成す円弧に沿ってチャネル614の周囲に分布している。いくつかの実施形態では、開口部630及び632から放出されたガスなどの流体は、例えば表面602の70%未満、60%未満、50%未満、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい割合値など、90%未満をカバーする。いくつかの実施形態では、開口部630及び632から表面602に向けて放出されたガスなどの流体は、表面602の面積よりも小さい面積を有する除去ゾーン634を形成する。いくつかの実施形態では、これにより例えば表面602とクライオフルイドで治療する組織との間のFOVの最大で80%、最大で70%、最大で50%など、主要な部分をクリアにしながら噴射強度及び/またはガス量を最適化することが可能になる。
【0195】
例示的なシール
いくつかの例示的な実施形態によれば、排出流体の流れは、流体を少なくとも1つの排出チャネルの開口部に向けるような形状にされる、サイズにされる、及び/または凍結療法装置遠位端に配置される1つ以上のシールを使用して向けられる。ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、例えば前面シールなどの少なくとも1つのシールを有する遠位端を有する凍結療法装置を示す図6E及び図6Fが参照される。
【0196】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置遠位端650は、例えば中空器官など体内腔に導入可能な、例えば剛性のまたは可撓性の遠位端などの遠位端を有する内側チャネル653を画定する外側スリーブ652を含む。いくつかの実施形態では、凍結療法装置は、凍結療法装置の遠位端650において、遠位端224を有するチャネル653内に視覚化アセンブリ222を含む。さらに、凍結療法装置は、該チャネル653内を移動する少なくとも1つのクライオフルイド流出チャネル210を含み、任意選択で標的組織214に向く、クライオフルイド遠位端650に1つ以上の開口部212を有する。任意選択で、1つ以上の開口部212は、例えば視覚化遠位端224における視覚化の表面上での滴の形成を防止するほど十分である距離で、光学系から標的組織に向けたクライオフルイドの噴霧を可能にするために、視覚化遠位端224に遠位に位置する。
【0197】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、該チャネル653内に少なくとも1つの洗浄流体流入チャネル216を含む。いくつかの実施形態では、洗浄流体チャネル216は、例えば視覚化アセンブリ遠位端224など、任意選択で視覚化アセンブリ222に向く、例えばチャネル216の周囲上の開口部218などの1つ以上の開口部を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の開口部218は、例えば遠位癌224における視覚化アセンブリの表面に向けてなど、遠位端224に洗浄流体217を向けるように構成される。代わりにまたはさらに、1つ以上の開口部218は、例えば遠位端224で視覚化アセンブリの表面に向かうクライオフルイドの流れを防止するために、遠位端224に遠位に洗浄流体217を向けるように構成される。さらにまたは代わりに、洗浄流体チャネル216は、洗浄流体を標的部位214及び/またはFOV226に洗浄流体を向けるような形状及びサイズにされる、例えば開口部220などの1つ以上の前方を向く開口部を含む。任意選択で、開口部220は開口部212を取り囲む。任意選択で、洗浄流体チャネル216はクライオフルイドチャネル210を取り囲む。
【0198】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、例えば中空器官などの体腔内から流体及び粒子を排出するように構成された、例えば排出チャネル228などの少なくとも1つの排出チャネルを含む。いくつかの実施形態では、排出チャネル228の遠位端は、凍結療法装置の遠位端650に位置し、排出チャネル228の近位端は、例えば体外など体腔外部に位置する。いくつかの実施形態では、例えばスリーブ652の周囲上の開口部230などのスリーブ652内の1つ以上の開口部は、体内腔内から排出チャネル228への流体及び粒子の進入を可能にするような形状及びサイズにされている。さらに、排出チャネルは、排出チャネル228内への流体及び粒子の進入及び排出を可能にするように構成された、任意選択で標的部位214に向く、1つ以上の前方を向く開口部を含む。いくつかの実施形態では、排出チャネル228の少なくとも1つの壁は、任意選択でスリーブ652によって形成される。
【0199】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図6Eに示されるように、凍結療法装置の遠位端650は、排出チャネル228内への流体及び粒子の前方への排出の少なくとも一部を遮断するように構成された、例えばシール654などのシールを含む。いくつかの実施形態では、シール654は、例えば開口部230など、外側スリーブ652内の1つ以上の開口部の遠位に位置する。いくつかの実施形態では、シール654は、例えば視覚化アセンブリ遠位端224と1つ以上の開口部230との間など、視覚化アセンブリ遠位端224に近位に配置される。
【0200】
いくつかの例示的な実施形態によれば、シール654は、例えば視覚化アセンブリ遠位端224を取り囲むように流体656及び粒子の流れを向けること、ならびにスリーブ652の周囲の1つ以上の開口部を通して排出チャネルの中に、スリーブ652に近位に、及び排出チャネル228内に侵入することを可能にする。視覚化アセンブリ遠位端に近位の1つ以上の開口部を通して流体及び粒子を排出することの潜在的な利点は、例えば光学系からなど視覚化アセンブリからミスト及び冷気を避けることである場合がある。いくつかの実施形態では、シール654は、遮断されていない開かれた排出チャネルと比較して、例えば排出チャネル228内への少なくとも10%、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも70%、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい割合など、少なくとも5%のシール654を通る流体及び粒子の通過及び排出を可能にするように構成された、例えば開口部660などの少なくとも1つの開口部654を含む。いくつかの実施形態では、シール654は、排出チャネル228内への、例えば少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも95%、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい割合など、少なくとも30%の流体及び粒子の通過を遮断する。
【0201】
いくつかの例示的な実施形態によれば、シール654内の少なくとも1つの開口部660は、視覚化アセンブリ222の表面とスリーブ652の内面との間に位置する。シールに開口部を有することの潜在的な利点は、例えば排出開口部などのスリーブの周囲の、排出チャネル内への開口部が閉塞または閉鎖された場合に、体内腔からの排出を可能にすることである場合がある。
【0202】
例示的な内部レデューサ
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、洗浄流体流路内に少なくとも1つの内部レデューサを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの内部レデューサは、複数の洗浄流体開口部に向けられる洗浄流体の量及び/または圧力を制御する。いくつかの実施形態では、洗浄開口部に向けられる洗浄流体の量及び/または圧力を制御することによって、例えば洗浄開口部から放出される洗浄流体によって形成される噴霧円錐または除去ゾーンの形状及び/サイズを制御することが可能になる。
【0203】
ここで、例えば低温洗浄などクライオフルイドによる影響を受けた領域に向けられた洗浄流体、及び視覚化アセンブリに向けられた洗浄流体が、例えば同じチャネルなどの同じ流路を介して送達される、例えば遠位端702などの凍結療法装置の遠位端を示す図7Aが参照される。いくつかの実施形態では、高圧のクライオフルイドは、例えばクライオフルイドチャネルなどのクライオフルイド流出路に導入され、一方、低圧の洗浄流体は、少なくとも1つの洗浄流体チャネルに導入される。いくつかの実施形態では、例えば図7Aに示されるように、凍結療法装置は、低圧洗浄流体用の第1の入口706と、高圧クライオフルイド用の第2の入口708とを有するコネクタ704を含む。いくつかの実施形態では、コネクタ704は、例えば少なくとも2つの同軸チャネル内で、例えば同軸の流れクライオフルイド及び洗浄流体を可能にする。いくつかの実施形態では、洗浄流体チャネルは同軸であり、例えばクライオフルイドチャネルの長さの少なくとも70%、少なくとも90%など、少なくとも50%に沿ってクライオフルイドチャネルを取り囲む。洗浄流体チャネルとクライオフルイドチャネルの同軸配置を有することの潜在的な利点は、装置の空間及び/または体積を低減させて(例えば、低温ノズルのような敏感な管の場合)強度を高めて、洗浄流体チャネルを使用して体から低温チャネルを隔離することによって低温チャネルを目標温度に維持することを可能にすること、ならびに例えばミストを防止する、及び/または光学系からミストを追い払うために低温ノズルの周りの半径方向の流れを可能にすることである場合がある。
【0204】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図7A及び図7Bに示されるように、少なくとも1つの洗浄流体チャネル716は、チャネル716の内腔内に少なくとも1つの内部レデューサ710を含む。いくつかの実施形態では、内部レデューサ210は、例えば光学アセンブリなどの視覚化アセンブリに少なくとも部分的に向く、例えば開口部712などの洗浄流体開口部に向けて洗浄流体の少なくとも一部を逸らすように構成される。いくつかの実施形態では、内部レデューサ710は、光学系洗浄開口部712に向けて洗浄流体の少なくとも一部を逸らし、一方、洗浄流体流れの残りは、少なくとも1つの低温洗浄開口部719に向かって流れる。いくつかの実施形態では、低温洗浄開口部719から放出された洗浄流体217は、遠位端702と治療組織214との間の空間722をクリアにする、及び/またはFOV722をクリアにするために送達される。さらに、洗浄流体217などの光学系洗浄流体は、レンズのクリア、レンズ上の液体粒子の妨害、及び流れ保護空間412の形成のうちの少なくとも1つを行うために送達される。
【0205】
いくつかの実施形態によれば、例えば、図7Cに示されるように、凍結療法装置740は、例えばチャネル742などの一体化されたチャネル及び/または開口部を有する少なくとも1つの内部レデューサ710を含む。いくつかの実施形態では、例えばチャネル742などの一体化されたチャネル及び/または開口部は、洗浄流体を選択された方向に向けるように構成される。いくつかの実施形態では、例えば図7Cに示されるように、チャネル742は、視覚化アセンブリ遠位端224に向く洗浄流体チャネルの外面746に対する偏向角度744で配向される。いくつかの実施形態では、視覚化アセンブリに向くチャネル及び/または開口部の数、及び/または各チャネルの内幅または内径は、例えば視覚化アセンブリ遠位端224におけるレンズまたは窓の表面に対する特定の衝突角度748に達するために予め決定される。いくつかの実施形態では、例えばチャネル742などのチャネルの偏向角度は、例えば、1°と40°の間、1°と20°の間、30°と60°の間、45°と90°の間、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい値の範囲など、1°と90°の間の範囲の角度である。
【0206】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図7Dに示されるように、凍結療法装置750は、少なくとも1つの洗浄流体チャネル755の内部管腔内に少なくとも1つの内部レデューサ752を含む。いくつかの実施形態では、洗浄流体チャネル755は、任意選択でアレイとして、チャネル755の周囲に配列された複数の開口部を含む。いくつかの実施形態では、例えば開口部754などの開口部は、洗浄チャネルの外面746に対して偏向角度744で洗浄流体を放出するような形状及びサイズにされる、及び/または配向される。代わりにまたはさらに、例えば開口部754などの開口部は、特定の衝突角度748を生成する偏向角度で洗浄流体を噴霧するような形状及びサイズにされる、及び/または配向される。
【0207】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば開口部など、開口部は、特定の偏向角度744で洗浄流体を放出するか、または特定の衝突角度748に達するように構成された、傾斜した開口部である。いくつかの実施形態では、内部レデューサ752、及び任意選択でアレイとして配列される複数の開口部754を有することによって、例えば光学系洗浄に対する効率的な制御など、視覚化アセンブリに向けられる洗浄流体の量に対する効率的な制御が可能になる。いくつかの実施形態では、例えば図7Dに示されるように、光学系洗浄を低温洗浄217から分離する内部レデューサ752は、特定の偏向角度744及び/または特定の衝突角度748に達するような形状にされる、サイズにされる、及び/または配向される、例えば開口部754などの調整可能な指向性噴射と結合される。
【0208】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図7C図7Dに示されるように、例えば洗浄流体開口部に向けられた1つ以上のチャネル、及び/または洗浄流体開口部を有するフローレデューサは、洗浄流体チャネル内で、1つ以上のチャネル及び/または開口部近くで負圧または減圧された正圧を生じさせ、任意選択でベンチュリ効果につながり得る。いくつかの実施形態では、負圧によって外部から洗浄流体チャネル内へ、1つ以上のチャネル及び/または開口部を通る吸引が生じる。
【0209】
いくつかの実施形態では、洗浄流体チャネル内に少なくとも1つのフローレデューサを配置することによって、チャネルの少なくとも一部は狭まり、狭窄部分内での流速は加速する。いくつかの実施形態では、流速の上昇によって狭窄部分内でベンチュリ効果が生じ、任意選択で正圧を減少させるか、または狭窄部分内で負圧を生じさせる。いくつかの実施形態では、圧力の減少によって、狭窄領域内の洗浄流体開口部を通る吸引力が生じ、任意選択で例えば中空器官内での装置の少なくとも1つの表面上、及び/または視覚化アセンブリの少なくとも1つの表面上など、洗浄流体チャネル外部の表面上に蓄積される1つ以上の滴の吸引につながる。
【0210】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図8Aに示されるように、例えば遠位端802などの凍結療法装置の遠位端は、洗浄流体チャネル755及びクライオフルイドチャネル210を含む。任意選択で、洗浄流体チャネル755及びクライオフルイドチャネル210は同軸であり、例えば洗浄流体チャネル755は、クライオフルイドチャネル210を少なくとも部分的に取り囲む。いくつかの実施形態では、洗浄流体チャネルは、例えば洗浄流体チャネル755の内部管腔内のフローレデューサ804など、1つ以上の内部フローレデューサを含む。いくつかの実施形態では、フローレデューサ804は、内面洗浄流体チャネルに取り付けられており、任意選択で洗浄流体チャネル755の内部管腔を少なくとも部分的に取り囲む。いくつかの実施形態では、フローレデューサ804は、洗浄流体チャネル755の内面に取り付けられる、リング、管、または例えば270度より小さい、180度より小さい、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい値など、360度より小さい円弧として形作られる。
【0211】
いくつかの例示的な実施形態によれば、フローレデューサは、洗浄流体チャネルから外部に洗浄流体を送達するような形状及びサイズにされる、例えば開口部806などの1つ以上の開口部を含む。いくつかの実施形態では、開口部806は、洗浄流体チャネル755の壁の開口部と整列する、及び/または流体接続される。いくつかの実施形態では、開口部806は、例えば視覚化アセンブリの遠位端224における表面など、視覚化アセンブリの表面に洗浄流体を向けるように配置される。代わりにまたはさらに、開口部806は、遠位224に及び/または洗浄流体チャネル外面と視覚化アセンブリ遠位端224との間の空間に遠位に位置する空間に洗浄流体を向けるように構成される。
【0212】
いくつかの例示的な実施形態によれば、フローレデューサ810などの内部フローレデューサは、洗浄流体チャネルの内部管腔を狭め、任意選択で洗浄流体チャネル内の流速の加速につながる。いくつかの実施形態では、加速した流速は、開口部806内の圧力を低下させ、任意選択で開口部806を通る洗浄流体チャネル755内への流体及び粒子の吸引につながる。
【0213】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図8Aに示されるように、洗浄チャネルは、フローレデューサ804及び/または開口部806の遠位に位置する少なくとも1つの追加のフローレデューサ810を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのフローレデューサ810は、洗浄流体チャネル755の遠位開口部812を通って出る洗浄流体の流れ圧力及び/または流速を調整するように構成される。任意選択で、遠位開口部812は、例えば治療標的に向くなど、前方を向く開口部である。任意選択で、遠位開口部812は、クライオフルイドチャネル210の遠位開口部720に隣接している。任意選択で、洗浄流体チャネル遠位開口部812は、クライオフルイドチャネル遠位開口部720を少なくとも部分的に取り囲む。
【0214】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体チャネル開口部806に対する少なくとも1つのフローレデューサ810の位置が、開口部に近い洗浄流体圧力レベル、及び/または開口部806に近い洗浄流体チャネル755内で発生する圧力レベルを制御する。いくつかの実施形態では、例えば図8Bに示されるように、例えば開口部806から最大5cm、最大3cm、最大1cm、または任意の中間の、より少ない、またはより多い距離など、洗浄流体開口部806の近くにフローレデューサ810を配置すると、例えば開口部806近くなど、フローレデューサ810に近位の洗浄流体チャネル755内の圧力が上昇する。
【0215】
いくつかの例示的な実施形態によれば、図8B及び図8Cに示されるように、フローレデューサ810は、例えば遠位開口部812から5cmより小さい、1cmより小さい、0.5cmより小さい、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい距離など、洗浄流体チャネルの遠位開口部812の近くに位置する。いくつかの実施形態では、レデューサ810は、遠位開口部812から出る洗浄流体の流れ及び/または方向を制御するような形状及びサイズにされる。任意選択で、レデューサ810は、遠位開口部720から標的部位に向けて噴霧されるクライオフルイドに対する、遠位開口部812から出る洗浄流体の例えば圧力及び/または方向など、流れを制御する。いくつかの実施形態では、例えば図8Cに示されるように、レデューサ810は、遠位開口部812から出る洗浄流体の圧力及び/また方向を制御するような形状及びサイズにされる、例えば2、3、4、またはそれ以上の数の開口部など、少なくとも1つの開口部820を含む。いくつかの実施形態では、レデューサ810は、例えば少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい割合など、少なくとも10%、洗浄流体チャネル755の内部管腔を縮小する。
【0216】
排出シール及びレデューサを有する例示的な装置
ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、少なくとも1つの洗浄流体フローレデューサ及び少なくとも1つの流体流れ排出シールを有する凍結療法装置を示す図8D及び図8Gが参照される。
【0217】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図8D及び図8Eに示されるように、凍結療法装置遠位端640は、例えば中空器官など、体内腔に導入可能であるように構成される。いくつかの実施形態では、凍結療法装置は、少なくとも1つの洗浄流体チャネル216及び少なくとも1つのクライオフルイドチャネル210を含む。任意選択で、洗浄流体チャネル216及びクライオフルイドチャネル210は同軸である。任意選択でまたはさらに、洗浄流体チャネル216は、クライオフルイドチャネル210を少なくとも部分的に取り囲む。
【0218】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体チャネル216は、例えば洗浄流体チャネル216の壁を通る複数の開口部821及び823などの少なくとも1つの開口部を含む。いくつかの実施形態では、開口部821及び823は、視覚化アセンブリ222の少なくとも1つの表面に向く位置で、洗浄流体チャネル内に配置される。いくつかの実施形態では、開口部821及び823は、視覚化アセンブリの遠位端224における少なくとも1つの表面に面する。代わりにまたはさらに、開口部は洗浄流体チャネル壁に位置して、視覚化アセンブリ遠位端224に遠位の空間825に向く。いくつかの実施形態では、開口部は、例えば視覚化アセンブリの少なくとも1つの表面の液滴の形成を防止するために、及び/または1つ以上の既存の滴を乾燥させる及び/または妨害させるために、視覚化アセンブリ遠位端に洗浄流体を向けるように構成される。
【0219】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体チャネル216は、例えば洗浄流体チャネル216の遠位端に位置するフローレデューサ827などの少なくとも1つのフローレデューサを含む。いくつかの実施形態では、フローレデューサ827は、洗浄流体チャネル216の壁のフローレデューサ827及び開口部を通して洗浄流体を送達するように構成された、例えば複数の開口部829及び833など、少なくとも1つの開口部を含む。いくつかの実施形態では、例えば図7C及び図7Dに上述されたように、洗浄流体チャネル内の狭窄領域内の流れによって、負圧及び例えば開口部831などのフローレデューサ内の1つ以上の側面開口部を通る吸引が生じる場合がある。いくつかの実施形態では、フローレデューサ管腔の狭窄領域内での流速の増加によって、フローレデューサ内の圧力を低下させるベンチュリ効果が生じる。任意選択で、低下した圧力によって、例えば開口部831を通る吸引力が生じる。いくつかの実施形態では、フローレデューサ開口部は、任意選択で洗浄流体チャネル216の周囲に位置する洗浄流体チャネル壁の開口部と整列している。代わりに、フローレデューサ開口部は、洗浄流体チャネル216の壁に開口部を含む。
【0220】
いくつかの例示的な実施形態によれば、フローレデューサ開口部の少なくともいくつかは、クライオフルイド遠位開口部720の近位に、及び任意選択で遠位開口部720と視覚化アセンブリ遠位端224との間の空間に洗浄流体を向けるように構成される。代わりにまたはさらに、フローレデューサ開口部の少なくともいくつかは、例えば洗浄流体チャネルの外面上での少なくとも1つの液滴の付着及び/または形成を防止するために、洗浄流体チャネルを少なくとも部分的に取り囲む空間に洗浄流体を向けるように構成される。代わりにまたはさらに、フローレデューサ開口部の少なくともいくつかは、例えば体内腔内での流体及び/または粒子に対して、洗浄流体チャネル216内への吸引を適用するように構成される。
【0221】
いくつかの例示的な実施形態によれば、フローレデューサ827は、洗浄流体チャネル216の長手方向軸に沿って、例えば少なくとも1mm、少なくとも5mm、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい長さなど、少なくとも0.5mmの軸方向長さを有する、細長いレデューサである。いくつかの実施形態では、フローレデューサ827は、洗浄流体チャネルの遠位開口部812を形作る。いくつかの実施形態では、フローレデューサは、例えば図8Eに示されるように、クライオフルイドチャネル210を取り囲むリング形状に開口部812を形作る。いくつかの実施形態では、リング形状の開口部812は等しい幅を有する。代わりに、リング形状の開口部812は可変幅を有する。
【0222】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置は、例えば凍結療法装置の外側スリーブ652の排出開口部230など、少なくとも1つの排出開口部を通して体内腔から流体及び/または粒子を除去するように構成された、例えば排出チャネル228などの少なくとも1つの排出流路を含む。いくつかの実施形態では、例えば図6E及び図6Fに説明されるように、凍結療法装置は、排出チャネル228の遠位前方の開口部を通る排出流体流量の、例えば少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも90%、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい割合値など、少なくとも30%を遮断するように構成された少なくとも1つの排出シール654を遠位端650に含む。いくつかの実施形態では、排出シール654は、排出開口部230の遠位に配置される。任意選択で、排出シール654は、任意選択でアパーチャ及び/またはレンズを含む視覚化アセンブリ222の遠位端224と、排出開口部230との間に配置される。任意選択で、シール654は、排出チャネル228の遠位前方開口部を通る排出を完全に遮断する。
【0223】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図8F及び図8Gに示されるように、凍結療法装置遠位端680の洗浄流体チャネルは、洗浄流体チャネルの遠位端に少なくとも1つのフローレデューサ860を含む。いくつかの実施形態では、フローレデューサ860は中実である。いくつかの実施形態絵は、フローレデューサ860は短く、例えば5mm未満、1mm未満、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい長さなど、10mm未満の軸方向長さを有する。いくつかの実施形態では、フローレデューサ860は、例えば開口部870及び872などの少なくとも1つの開口部を含み、洗浄流体は開口部870及び872を通って洗浄流体チャネルから前方に出る。いくつかの実施形態では、開口部870及び872は離間している。代わりに、開口部870~872は相互接続している。いくつかの実施形態では、開口部870は、例えば図8Gに示されるように、クライオフルイドチャネル210の少なくとも1つの遠位開口部720を取り囲む。
【0224】
いくつかの例示的な実施形態によれば、フローレデューサ860は、洗浄流体チャネルの遠位開口部862からの洗浄流体の退出を制御する、及び/または向けるように構成される。いくつかの実施形態では、遠位開口部862は、クライオフルイド遠位開口部720の近位に距離866に位置する。
【0225】
いくつかの例示的な実施形態によれば、フローレデューサ860は、少なくとも1つのクライオフルイド流出チャネル210と、少なくとも1つの洗浄流体流出チャネル216を分離し、少なくとも1つのクライオフルイド流出チャネル210と、少なくとも1つの洗浄流体流出チャネル216の壁との間に固定距離を保つように構成される。いくつかの実施形態では、固定距離を維持することによって、例えばクライオフルイド流出チャネル210と洗浄流体流出チャネル216との間の伝熱が可能になる。さらにまたは代わりに、フローレデューサ860は、洗浄流出チャネル216の開口部862及びクライオフルイド開口部720を所定の長手方向距離866に固定するように構成される。いくつかの実施形態では、長手方向分離距離866は、例えば0~0.2mm、0.1~0.5mm、0.4~1mm、0.5~2mm、または任意の中間の、より小さい、またはより大きい値など、0~2mmの範囲にある。
【0226】
いくつかの例示的な実施形態によれば、洗浄流体チャネル216は、例えば開口部821及び823など、視覚化アセンブリ遠位端224に面するチャネル壁に開口部を含む。さらに、洗浄流体チャネルは、クライオフルイドチャネル遠位開口部720と視覚化アセンブリ遠位端224との間の空間に洗浄流体を向けるように構成された、例えば開口部868などの1つ以上の追加の開口部をチャネル壁に含む。いくつかの実施形態では、洗浄開口部821は、例えば任意選択で遠位端224に位置する照明及び/またはレンズなどの視覚化アセンブリの表面に洗浄流体を向けるような形状及びサイズにされる、及び/または配置される。いくつかの実施形態では、開口部821及び823を介して向けられた洗浄流体は、視覚化アセンブリ表面から粒子及び/または滴を押しのける。いくつかの実施形態では、開口部867及び868は、ミスト及び/またはガスが蓄積する空間725に洗浄流体を向けるような形状及びサイズにされる、及び/または配置される。
【0227】
例示的な前処理された表面
いくつかの例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの液滴の凍結療法装置の少なくとも1つの表面への付着及び/または形成を防止するために、表面は、例えば粗い組織を獲得するためにコーティングされるなど、前処理される。代わりにまたはさらに、表面は、任意選択で滴の代わりに薄い層を形成するように液体を向けることによって、滴のサイズ及び/または形状を縮小するために前処理される。ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、粗い露出された外面を有する少なくとも1つのチャネルを有する凍結療法装置を示す図9が参照される。
【0228】
いくつかの例示的な実施形態によれば、凍結療法装置遠位端802は、例えば表面906など、治療される体内腔の環境に露出される少なくとも1つの表面を含む。いくつかの実施形態によれば、露出面906は少なくとも1つの洗浄流体チャネル904の外面である。いくつかの実施形態では、露出面906の少なくとも領域は、例えばプレコーティングされるなど、前処理されるか、または粗面906を取得するように製造される。いくつかの実施形態では、露出粗面は、任意選択で視覚化アセンブリ遠位端224と、クライオフルイド流出チャネル912の開口部910との間に位置する。さらにまたは代わりに、露出粗面はFOV226内に位置する。いくつかの実施形態では、生成された粗面906は、任意選択で、滑らかな表面に比較して、FOV226内で光の反射を減少させる。
【0229】
いくつかの例示的な実施形態によれば、粗面906を生成するために、表面は親水性コーティングもしくは疎水性コーティング、サンドブラスティング、エレクトロエッチング、または他の表面熱処理でコーティングされる。いくつかの実施形態では、表面は、化学処理、電気化学処理、及び/または機械処理でコーティングされる。
【0230】
傾斜した遠位端を有する例示的な視覚化アセンブリ
ここで、本発明のいくつかの例示的な実施形態による、遠位端に平面的な、傾斜した、または湾曲した表面を有する視覚化アセンブリを示す図10A図10Cが参照される。
【0231】
いくつかの例示的な実施形態によれば、視覚化アセンブリは、視覚化アセンブリの遠位端に、例えば体腔における標的部位など、体腔に面する表面を含む。いくつかの実施形態では、例えば図10Aに示されるように、視覚化アセンブリ1104の遠位端における表面1102は、凍結療法装置の、例えば長軸など、長手方向軸1105に対して約90度の角度を有する。代わりに、例えば図10Bに示されるように、視覚化アセンブリ1108の遠位端における傾斜した表面1106は、軸1105に対して、例えば50度よりも小さい、45度よりも小さい、20度よりも小さい、90と5度の間の範囲の、50と30度の範囲のなど、90度よりも小さい角度を有する。いくつかの実施形態では、角度面の傾斜は、例えば内向きに向くなど前方を向く傾斜である。代わりに、視覚化アセンブリの遠位端の表面は、例えば外向きなど逆に向く傾斜を有する。
【0232】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図10Cに示されるように、視覚化アセンブリ1110の遠位端の表面1112は湾曲している。
【0233】
「備える、含む(comprises)」、「備える、含む(comprising)」、「備える、含む(inclludes)」、「備える、含む(including)」、「有する(has)」、「有する(havingg)」という用語及びそれらの同根語は、「限定ではないが、~を含む(備える)」を意味する。
【0234】
「~から成る(consisting of)」という用語は、「を含み(備え)、~に限定される」ことを意味する。
【0235】
「本質的に~からなる(consisting essentially of)」という用語は、組成物、方法または構造物が、追加の成分、ステップ及び/または部分を含み得ることを意味するが、追加の成分、ステップ及び/または部分が、特許請求された組成物、方法または構造の基本的かつ新規な特性を実質的に変えない場合に限る。
【0236】
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、及び「the」という単数形は、文脈上明らかに別段に示される場合を除き、複数の指示対象を含む。例えば、用語「化合物(a compound)」または「少なくとも1つの化合物(at least one compound)」は、それらの混合物を含む複数の化合物を含み得る。
【0237】
本出願を通して、本発明の実施形態は、範囲形式を参照して提示される場合がある範囲形式での記述は、単に便宜上及び簡潔にするためのものであり、本発明の範囲に対する柔軟性のない制限として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の記述は、その範囲内の個々の数値だけでなく、可能性のあるすべてのサブ範囲を具体的に開示したものと見なされるべきである。例えば、「1~6」といった範囲の記述は、「1~3」、「1~4」、「1~5」、「2~4」、「2~6」、「3~6」などのサブ範囲と、その範囲内の個々の数値、例えば、1、2、3、4、5、及び6とが具体的に開示されていると見なされるべきである。これは、範囲の広さに関係なく適用される。
【0238】
本明細書で数値の範囲が示されている場合(例えば、「10-15」、「10~15」、またはこれらの別のこのような範囲表示によって連結された任意の数値の対)は、文脈から明らかに別の指示がない限り、範囲の限界を含む、示された範囲の限界内の任意の数値(分数または整数)を含むことを意味する。第1に示された数値と第2に示された数値との「間の範囲(range/ranging/ranges between)」という句、及び第1に示された数値「から」第2に示された数値「まで(to)」、「まで(up to)」、「まで(until)」または「まで(through)」の「範囲(range/ranging/ranges from)」という句は、本明細書では互換的に使用され、第1に示された数値及び第2に示された数値と、それらの間の分数及び整数の数字のすべてを含むことを意味する。
【0239】
別段の指示がない限り、本明細書で使用される数値及びそれに基づく任意の数値範囲は、当業者が理解する妥当な測定精度及び丸め誤差の範囲内での近似値である。
【0240】
本明細書で使用される「方法」という用語は、化学、薬理学、生物学、生化学及び医学の技術の実践者に既知の方法、手段、技術及び手順、または既知の方法、手段、技術及び手順から容易に開発されるものを含むが、これらに限定されない、所与のタスクを達成するための方法、手段、技術及び手順を指す。
【0241】
本明細書で使用される場合、「治療する」という用語は、状態の進行を防ぐ、実質的に阻害する、遅らせる、または逆転させる、状態の臨床的または審美的症状を実質的に改善する、または状態の臨床的または審美的症状の出現を実質的に防止することを含む。
【0242】
明確にするために別個の実施形態の文脈において説明される本発明のある特徴を、単一の実施形態において組み合わせで設けることもできることが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明される本発明の様々な特徴を、別々に、または任意の好適なサブコンビネーションで、または本発明の任意の他の説明された実施形態において好適なものとして設けることもできる。様々な実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしでは機能しない場合を除いて、それらの実施形態の本質的な特徴と見なすべきではない。
【0243】
本発明をその特定の実施形態に関連して説明したが、多くの代替形態、修正形態及び変形形態が当業者には明らかであろうことは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨及び広い範囲に含まれるそのようなすべての代替形態、修正形態及び変形形態を包含することが意図されている。
【0244】
本明細書に記述されるすべての刊行物、特許、及び特許出願は、各個別の刊行物、特許、または特許出願が、参照により本明細書に組み込まれることが示されているときに、これが明確かつ個別に注記されているかのように、参照によりその全体が本明細書に組み込まれることが出願人(出願人ら)の意図である。さらに、本願におけるいずれかの参考文献の引用または特定は、そのような参考文献が本発明の先行技術として利用可能であるということの承認として解釈するべきではない。セクションの見出しが使用されている場合、それらは必ずしも限定的であると解釈されるべきではない。さらに、本願のいずれかの優先権書類(複数可)は、本明細書により、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図9
図10
【国際調査報告】