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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】非侵襲生体情報の校正方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1495 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
A61B5/1495
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569980
(86)(22)【出願日】2022-03-21
(85)【翻訳文提出日】2023-11-10
(86)【国際出願番号】 KR2022003887
(87)【国際公開番号】W WO2022244963
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】10-2021-0065023
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】510115030
【氏名又は名称】アイセンス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カン、ヨンジェ
(72)【発明者】
【氏名】ナム,ハヒョン
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KL09
4C038KM03
4C038KX02
(57)【要約】
本発明は、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲生体情報の校正方法に関するものであって、より具体的には、非侵襲的血糖測定器で測定した非侵襲生体情報を連続血糖測定器を介して測定した連続生体情報で学習し、非侵襲的な生体情報を使用者に個人化して校正でき、非侵襲的血糖測定器で測定した不確実な非侵襲生体情報を連続血糖測定器を介して測定した連続生体情報を用いて使用者に個人化して校正することによって、まだ不確実な非侵襲生体情報から使用者生体情報の増減パターンでも正確に判断できる非侵襲生体情報の校正方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサーの一部が使用者の身体に挿入されて一定期間にわたって使用者の生体情報を測定する連続生体情報測定装置を介して、使用者の連続生体情報を測定するステップと、
使用者の皮膚と離隔または接触して使用者の生体情報を測定する非侵襲生体情報測定装置を介して、前記一定期間にわたって使用者の非侵襲生体情報を測定するステップと、
前記一定期間にわたって測定した前記非侵襲生体情報と前記連続生体情報とを比較し、前記非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習するステップと、を含むことを特徴とする非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項2】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
前記一定期間の経過後に、前記非侵襲生体情報測定装置を介して使用者の追加非侵襲生体情報が取得される場合、前記追加非侵襲生体情報に相応して学習された連続生体情報を判断して前記追加非侵襲生体情報を校正するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項3】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
前記非侵襲生体情報の増減パターンと前記連続生体情報の増減パターンとを比較し、前記非侵襲生体情報の増減パターンに相応する前記連続生体情報の増減パターンを使用者に個人化して学習し、
前記追加非侵襲生体情報から追加非侵襲生体情報の増減パターンに相応して学習した連続生体情報の増減パターンを判断し、前記追加非侵襲生体情報の増減パターンを校正することを特徴とする請求項2に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項4】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
前記一定期間にわたって前記使用者に発生したイベントについてのイベント情報を取得するステップをさらに含み、
前記イベント情報による前記非侵襲生体情報と前記連続生体情報とを比較し、前記イベント発生時に前記非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習することを特徴とする請求項1に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項5】
前記イベント情報は、
ディスプレイされるイベント入力用のインターフェース画面を介して入力されることを特徴とする請求項4に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項6】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
前記イベント情報を取得するときに、前記使用者に発生したイベントの発生条件情報を一緒に取得するステップをさらに含み、
前記イベント情報と前記発生条件情報に応じる前記非侵襲生体情報と前記連続生体情報とを比較し、前記発生条件情報でイベント発生時に前記非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習することを特徴とする請求項4に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項7】
前記発生条件情報は、
前記イベントが発生した季節情報、時刻情報、場所情報、位置情報、温度情報、湿度情報のうち、少なくともいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項8】
前記発生条件情報は、
ディスプレイされる発生条件入力用のインターフェース画面を介して入力されることを特徴とする請求項7に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項9】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
複数の連続生体情報測定装置を介して、多数の一定期間にわたって使用者の連続生体情報を測定し、
前記多数の一定期間にわたって測定した非侵襲生体情報と前記連続生体情報とを比較し、前記多数の一定期間中に前記非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項10】
前記多数の一定期間は、互いに離隔して設定されることを特徴とする請求項9に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項11】
前記多数の一定期間は、同じ時間間隔で離隔して設定されることを特徴とする請求項10に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項12】
前記多数の一定期間は、環境条件、季節条件、使用者の身体条件、使用者の生理条件のうち、少なくともいずれかによって離隔して設定されることを特徴とする請求項10に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項13】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
前記一定期間の経過後に使用者に発生する今後のイベント情報と使用者の追加非侵襲生体情報が取得される場合、前記今後のイベント情報と前記追加非侵襲生体情報に相応して学習された連続生体情報を判断し、前記追加非侵襲生体情報を校正するステップをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項14】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
前記一定期間の経過後に使用者に発生する今後のイベント情報、今後のイベントが発生した今後イベントの発生条件情報および使用者の追加非侵襲生体情報が取得される場合、前記今後のイベント情報、前記今後イベントの発生条件情報および前記追加非侵襲生体情報に相応して学習された連続生体情報を判断し、前記追加非侵襲生体情報を校正するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項15】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
前記非侵襲生体情報の増減パターンと前記連続生体情報の増減パターンとを比較し、前記非侵襲生体情報の増減パターンに相応する前記連続生体情報の増減パターンを使用者に個人化して学習し、
追加非侵襲生体情報から前記追加非侵襲生体情報の増減パターンと前記追加イベント情報に相応して学習された連続生体情報の増減パターンを判断し、前記追加非侵襲生体情報の増減パターンを校正することを特徴とする請求項13または請求項14のいずれか一項に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項16】
センサーの一部が使用者の身体に挿入されて一定期間にわたって使用者の生体情報を測定する連続生体情報測定装置を介して、使用者の連続生体情報を測定するステップと、
使用者の皮膚と離隔または接触して使用者の生体情報を測定する非侵襲生体情報測定装置を介して、前記一定期間にわたって使用者の非侵襲生体情報を測定するステップと、
前記連続生体情報の測定中に前記使用者に発生したイベントについてのイベント情報を取得するステップと、
前記イベント情報と前記非侵襲生体情報の増減パターンを前記連続生体情報の増減パターンと比較し、前記イベント情報と前記非侵襲生体情報の増減パターンに相応する連続生体情報の増減パターンを使用者に個人化して学習するステップと、
前記一定期間の経過後に、前記非侵襲生体情報測定装置を介して使用者の追加非侵襲生体情報と使用者に発生する追加イベント情報が取得されるステップと、
前記追加非侵襲生体情報から判断される追加非侵襲生体情報の増減パターンと前記追加イベント情報に相応して学習された連続生体情報の増減パターンを判断し、前記追加非侵襲生体情報の増減パターンを校正するステップと、を含むことを特徴とする非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項17】
前記イベント情報と前記追加イベント情報は、
ディスプレイされるイベント入力用のインターフェース画面を介して入力されることを特徴とする請求項16に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項18】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
前記イベント情報を取得するときに、前記使用者に発生したイベントの発生条件情報を一緒に取得するステップをさらに含み、
前記イベント情報と前記発生条件情報に応じる前記非侵襲生体情報の増減パターンを前記連続生体情報の増減パターンと比較し、前記発生条件情報でイベント発生時に前記非侵襲生体情報の増減パターンに相応する連続生体情報の増減パターンを使用者に個人化して学習することを特徴とする請求項16に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項19】
前記発生条件情報は、
前記イベントが発生した季節情報、時刻情報、場所情報、位置情報、温度情報、湿度情報のうち、少なくともいずれかであることを特徴とする請求項18に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項20】
前記イベントの発生条件情報または前記追加イベントの発生条件情報は、
ディスプレイされる発生条件入力用のインターフェース画面を介して入力されることを特徴とする請求項19に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項21】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
校正した前記追加非侵襲生体情報の増減パターンに基づいて増減変化率を判断するステップと、
判断した増減変化率が臨界変化率を超える場合に、使用者にアラームを提供するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項16または請求項18のいずれか一項に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【請求項22】
前記非侵襲生体情報の校正方法は、
校正した前記追加非侵襲生体情報の増減パターンに基づいて今後の増減変化率を予測するステップと、
予測された前記今後の増減変化率が臨界変化率を超える場合、使用者にアラームを提供するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項16または請求項18のいずれか一項に記載の非侵襲生体情報の校正方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲生体情報の校正方法に関するものであって、より具体的には、非侵襲的血糖測定器で測定した非侵襲生体情報を連続血糖測定器を介して測定した連続生体情報で学習し、非侵襲的な生体情報を使用者に個人化して校正でき、非侵襲的血糖測定器で測定した非侵襲生体情報を連続血糖測定器を介して測定した連続生体情報を用いて使用者に個人化して校正することによって、まだ不確実な非侵襲生体情報から使用者生体情報の増減パターンでも正確に判断できる非侵襲生体情報の校正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は、現代人に多く発生する慢性疾患で国際糖尿病連合(IDF)によると、世界中の糖尿病患者は、4億人に達するという。
【0003】
糖尿病は、肥満、ストレス、誤った食習慣、先天的遺伝など様々な原因によって膵臓で作られるインシュリンが絶対的に不足であるか、または相対的に不足で血液で糖に対する均衡をすぐ取ってくれることができないことで、血液内に糖成分が絶対的に多くなるようになって発病する。
【0004】
血液内には、通常一定濃度の葡萄糖が含有されているし、組織細胞は、ここでエネルギーを得ている。
【0005】
しかし、葡萄糖が必要以上に増加するようになれば、肝臓や筋肉または脂肪細胞などに適切に貯蔵されることができずに血液内に蓄積され、これにより糖尿病患者は、正常人よりずっと高い血糖が維持され、過多な血糖は、組織をそのまま通過して小便で排出されることによって身体の各組織に絶対的に必要な糖分は不足になって身体各組織に異常をもたらすようになる。
【0006】
糖尿病は、初期にはほとんど自覚症状がないことが特徴であるが、病気が進行されれば糖尿病特有の多飲、多食、多尿、体重減少、全身倦怠、皮膚掻痒症、手と足の傷が治らないで長続きする場合などの特有の症状が現われて、病気がいっそうさらに進行されれば、視力障害、高血圧、腎臓病、中風、歯周疾患、筋肉痙攣および神経痛、壊疽などで進展する合併症が現われる。
【0007】
このような糖尿病を診断して合併症に進展されないように管理するためには、体系的な血糖値測定と治療が併行されなければならない。
【0008】
糖尿病は、管理のために持続的に血糖値を測定する必要があり、血糖値測定に関連する装置は、その需要が着実に増加する傾向である。糖尿病患者が血糖調節を厳しくする場合、糖尿病の合併症の発生が著しく減少することは、様々な研究を通じて確認されている。したがって、糖尿病患者は、血糖調節のために規則的に血糖値を測定することが非常に重要である。
【0009】
糖尿病患者の血糖管理のために、一般的に採血式血糖測定器(Finger Prick Method)が主に使用され、これらの採血式血糖測定器は、糖尿病患者の血糖管理に役立つが、測定当時の結果のみ現れるため、頻繁に変化する血糖数値を正確に把握することが難しい問題がある。また、採血式血糖測定器は、1日にも随時血糖値を測定するために毎回採血を行う必要があり、糖尿病患者に採血に対する負担が大きい問題がある。
【0010】
このような採血式血糖測定器の限界を克服するため、人体内に挿入して数分間隔で血糖値を測定する連続血糖測定器(CGMS、Continuous Glucose Monitoring System)が開発されているし、これに通じて糖尿病患者の管理と応急状況に容易に対処できる。
【0011】
連続血糖測定器は、使用者の身体部位に一部挿入配置されるセンサーを通じて体液(Intersitital Fluid)を抽出し、抽出した体液から使用者の血糖をリアルタイムで測定できる装置である。人体に一部が挿入される連続血糖測定器用センサーは、一定期間、例えば、約15日間人体に挿入された状態で使用者の身体液を抽出し、連続血糖測定器は、抽出した体液から周期的に血糖生体情報を生成して使用者に提供する。
【0012】
しかし、連続血糖測定器の場合でも、センサーを1週間、15日、または1ヶ月ごとに交換して身体に挿入付着しなければならない不便さを有しており、さらに設定された時間ごとに別個の採血式血糖器を使用して測定した血糖値を校正しなければならない不便さを有している。
【0013】
一方、最近は、血を出さずに携帯機器で血糖値を測定できる非侵襲(Non-Invasive)血糖測定器が研究開発されている。非侵襲血糖検査は、人体に無害で痛みがなく、検査による副作用がなく、検査の再現性に優れ、すべての糖尿病患者が夢見る血糖検査方式である。
【0014】
非侵襲的に血糖値を測定するための研究は、1990年代以降に着実に研究されており、様々な原理を活用したアプローチが試みられている。
【0015】
研究開発されている代表的な非侵襲的血糖測定方法は、大きく4つの原理に分けられる。初期に試みられた方法は、消耗品であるパッチを皮膚に付着して皮下組織の血糖値を測定する方法であるが(Transdermal)、薄い皮膚層に限定された測定技術の精度、再現性の限界を有する。この後は、光学的な原理を用いて光を入射させ、反射される光のスペクトルを測定かつ分析して血糖濃度を調べる方法(Optical)が試みられ、現在までこの分野を中心に多くの研究が進められている。一方、電気刺激を与え、電気化学的反応を誘発して血糖値を測定する方法が一部試みられているか(Electrochemical)、または生体内に深く浸透する超音波を用いて血糖濃度を測定する方式が提案されている(Ultrasound)。
【0016】
しかし、非侵襲的血糖測定器の場合、皮膚外側または皮膚に接触して痛みなく血糖値を測定できるという利点があるが、身体から直接採血して血糖値を測定したり、体液を抽出して血糖値を測定する従来の方法に比べて不正確で使用者ごとに身体的または生理的条件が異なるため、一律にすべての使用者に同じ方法で正確に血糖値を測定することが困難であるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、前述した従来の非侵襲的生体情報の測定方式が有する問題点を解決するためのものであって、本発明が達成しようとする目的は、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲生体情報を連続生体情報測定器を通じて測定した連続生体情報で学習し、非侵襲的生体情報を使用者に個人化して校正できる方法を提供するものである。
【0018】
本発明が達成しようとする他の目的は、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲生体情報を連続生体情報測定器を通じて測定した連続生体情報を用いて使用者に個人化して校正し、非侵襲生体情報から使用者生体情報の増減パターンでも正確に判断できる非侵襲生体情報の校正方法を提供するものである。
【0019】
本発明が達成しようとする他の目的は、入力されたイベント情報による非侵襲生体情報と連続生体情報とを比較し、イベント発生時に非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習させることによって、この後連続生体情報なしでもイベント情報と非侵襲生体情報だけを用いて使用者の生体情報を正確に判断できる非侵襲生体情報の校正方法を提供するものである。
【0020】
本発明が達成しようとするまた他の目的は、入力されたイベント情報による非侵襲生体情報と連続生体情報とを比較し、イベント発生時に非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習後、イベント情報と非侵襲生体情報のみを用いて使用者の生体情報を判断または予測し、使用者に危機状況時にアラームを提供できる非侵襲生体情報の校正方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の目的を達成するために、本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、センサーの一部が使用者の身体に挿入されて一定期間にわたって使用者の生体情報を測定する連続生体情報測定装置を介して、使用者の連続生体情報を測定するステップと、非侵襲的方式で使用者の生体情報を測定する非侵襲生体情報測定装置を介して、一定期間にわたって使用者の非侵襲生体情報を測定するステップと、一定期間にわたって測定した非侵襲生体情報と連続生体情報とを比較し、非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習するステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
好ましくは、本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、一定期間の経過後に非侵襲生体情報測定装置を介して使用者の追加非侵襲生体情報が取得される場合、追加非侵襲生体情報に相応して学習された連続生体情報を判断して追加非侵襲生体情報を校正するステップをさらに含むことを特徴とする。
【0023】
ここで、本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、非侵襲生体情報の増減パターンと連続生体情報の増減パターンとを比較し、非侵襲生体情報の増減パターンに相応する連続生体情報の増減パターンを使用者に個人化して学習し、追加非侵襲生体情報から追加非侵襲生体情報の増減パターンに相応して学習した連続生体情報の増減パターンを判断し、判断した連続生体情報の増減パターンに基づいて追加非侵襲生体情報の増減パターンを校正することを特徴とする。
【0024】
好ましくは、本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、一定期間中に使用者に発生したイベントについてのイベント情報を取得するステップをさらに含み、イベント情報による非侵襲生体情報と連続生体情報とを比較し、イベント発生時に非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習することを特徴とする。
【0025】
ここで、イベント情報は、ディスプレイされるイベント入力用のインターフェース画面を介して入力されることを特徴とする。
【0026】
好ましくは、本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、イベント情報を取得するときに使用者に発生したイベントの発生条件情報を一緒に取得するステップをさらに含み、イベント情報と発生条件情報に応じる非侵襲生体情報と連続生体情報とを比較し、発生条件情報でイベント発生時に非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習することを特徴とする。
【0027】
ここで、発生条件情報は、イベントが発生した季節情報、時刻情報、場所情報、位置情報、温度情報、湿度情報のうち、少なくともいずれかであることを特徴とする。
【0028】
ここで、発生条件情報は、ディスプレイされる発生条件入力用のインターフェース画面を介して入力されることを特徴とする。
【0029】
ここで、非侵襲生体情報の校正方法は、複数の連続生体情報測定装置を介して多数の一定期間にわたって使用者の連続生体情報を測定し、多数の一定期間にわたって測定した非侵襲生体情報と連続生体情報とを比較し、多数の一定期間中に非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習することを特徴とする。
【0030】
ここで、多数の一定期間は、互いに離隔して設定されるが、一例として、多数の一定期間は、同じ時間間隔で離隔して設定されたり、他の例として、多数の一定期間は、環境条件、季節条件、使用者の身体条件、使用者の生理条件のうち、少なくともいずれかによって離隔して設定されたりすることを特徴とする。
【0031】
好ましくは、本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、一定期間の経過後に使用者に発生する今後のイベント情報と使用者の追加非侵襲生体情報が取得される場合、今後のイベント情報と追加非侵襲生体情報に相応して学習された連続生体情報を判断して追加非侵襲生体情報を校正するステップをさらに含むことを特徴とする。
【0032】
好ましくは、本発明の他の実施形態において、非侵襲生体情報の校正方法は、一定期間の経過後に使用者に発生する今後のイベント情報、今後イベントが発生した今後のイベントの発生条件情報および使用者の追加非侵襲生体情報が取得される場合、今後のイベント情報、今後のイベントの発生条件情報、および追加非侵襲生体情報に相応して学習された連続生体情報を判断して追加非侵襲生体情報を校正するステップをさらに含むことを特徴とする。
【0033】
本発明による非侵襲生体情報の校正方法は、非侵襲生体情報の増減パターンと連続生体情報の増減パターンとを比較し、非侵襲生体情報の増減パターンに相応する連続生体情報の増減パターンを使用者に個人化して学習し、追加非侵襲生体情報から追加非侵襲生体情報の増減パターンと追加イベント情報に相応して学習された連続生体情報の増減パターンを判断し、追加非侵襲生体情報の増減パターンを校正することを特徴とする。
【0034】
本発明のまた他の実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、センサーの一部が使用者の身体に挿入されて一定期間にわたって使用者の生体情報を測定する連続生体情報測定装置を介して、使用者の連続生体情報を測定するステップと、非侵襲的方式で使用者の生体情報を測定する非侵襲生体情報測定装置を介して、一定期間にわたって使用者の非侵襲生体情報を測定するステップと、連続生体情報の測定中に使用者に発生したイベントについてのイベント情報を取得するステップと、イベント情報と非侵襲生体情報の増減パターンを連続生体情報の増減パターンと比較し、イベント情報と非侵襲生体情報の増減パターンに相応する連続生体情報の増減パターンを使用者に個人化して学習するステップと、一定期間の経過後に、非侵襲生体情報測定装置を介して使用者の追加非侵襲生体情報と使用者に発生する追加イベント情報が取得されるステップと、追加非侵襲生体情報から判断される追加非侵襲生体情報の増減パターンと、追加イベント情報に相応して学習された連続生体情報の増減パターンを判断して追加非侵襲生体情報の増減パターンを校正するステップと、を含むことを特徴とする。
【0035】
ここで、イベント情報と追加イベント情報は、ディスプレイされるイベント入力用のインターフェース画面を介して入力されることを特徴とする。
【0036】
好ましくは、本発明のまた他の実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、イベント情報を取得するときに使用者に発生したイベントの発生条件情報を一緒に取得するステップをさらに含み、イベント情報と発生条件情報に応じる非侵襲生体情報の増減パターンを連続生体情報の増減パターンと比較し、発生条件情報でイベント発生時に非侵襲生体情報の増減パターンに相応する連続生体情報の増減パターンを使用者に個人化して学習することを特徴とする。
【0037】
ここで、イベントの発生条件情報または追加イベントの発生条件情報は、ディスプレイされる発生条件入力用のインターフェース画面を介して入力されることを特徴とする。
【0038】
好ましくは、本発明のまた他の実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、校正した追加非侵襲生体情報の増減パターンに基づいて増減変化率を判断するステップと、判断した増減変化率が臨界変化率を超える場合に使用者にアラームを提供するステップと、をさらに含むことを特徴とする。
【0039】
好ましくは、本発明のまた他の実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、校正された追加非侵襲生体情報の増減パターンに基づいて今後の増減変化率を予測するステップと、予測された今後の増減変化率が臨界変化率を超える場合、使用者にアラームを提供するステップと、をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0040】
本発明による非侵襲生体情報の校正方法は、次のような効果を有する。
【0041】
第一、本発明による非侵襲生体情報の校正方法は、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲生体情報を連続生体情報測定器を通じて測定した正確な連続生体情報で学習することによって、使用者ごとに身体条件と生体条件が異なっても非侵襲的生体情報を使用者に個人化して校正できる。
【0042】
第二、本発明による非侵襲生体情報の校正方法は、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲生体情報を連続生体情報測定器を通じて測定した連続生体情報を用いて使用者に個人化して校正することによって、まだ不正確な非侵襲生体情報から使用者生体情報の増減パターンであっても正確に判断することができる。
【0043】
第三、本発明による非侵襲生体情報の校正方法は、入力されたイベント情報による非侵襲生体情報と連続生体情報とを比較し、イベント発生時に非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習することによって、以後、連続生体情報なしでもイベント情報と非侵襲生体情報のみを利用して使用者の生体情報を正確に判断することができる。
【0044】
第四、本発明による非侵襲生体情報の校正方法は、入力されたイベント情報による非侵襲生体情報と連続生体情報とを比較し、イベント発生時に非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習することによって、イベント情報と非侵襲生体情報のみを利用して使用者の生体情報を判断または予測し、使用者に危機状況時にアラームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正システムを説明するための図である。
図2】本発明の他の実施形態による非侵襲生体情報の校正システムを説明するための図である。
図3】本発明による非侵襲生体情報の校正装置を説明するための機能ブロック図である。
図4】本発明による学習部の動作を説明するための図である。
図5】本発明による校正部の動作を説明するための図である。
図6】本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正方法を説明するためのフローチャートである。
図7】本発明の他の実施形態による非侵襲生体情報の校正方法を説明するためのフローチャートである。
図8】非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲血糖情報と連続生体情報測定器で測定した連続血糖情報の一例を示している。
図9】連続生体情報測定器が身体に装着される一定期間について説明している。
図10】本発明においてイベント情報を入力するインターフェース画面の一例を説明している。
図11】入力用のインターフェース画面を介して入力されるイベント情報の一例を説明している。
図12】連続生体情報測定器を除去した後、非侵襲生体情報測定器のみを用いて測定された血糖情報を表示する一例を説明するための図である。
図13】血糖情報の増減パターンに基づいて使用者にアラームを提供する一例を説明するためのフローチャートである。
図14】血糖情報の今後の増減変化率に基づいて使用者にアラームを提供する一例を説明するためのフローチャートである。
図15】使用者に提供されるアラームメッセージの一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明で使用される技術用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではないことに留意しなければならない。また、本発明で使用される技術用語は、本発明において特に別の意味で定義されない限り、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般に理解される意味と解釈されるべきであり、過度に包括的な意味で解釈されたり、過度に縮小された意味で解釈されたりしてはならない。また、本発明で使用される技術用語が本発明の思想を正確に表現できない誤った技術用語である場合は、当業者が正しく理解できる技術用語に代替されて理解されるべきである。
【0047】
また、本発明で使用される単数の表現は、文脈上明らかに別段の意味がない限り、複数の表現を含む。本発明において、「構成される」または「含む」などの用語は、本発明に記載された複数の構成要素、または複数のステップを必ずしもすべて含むものと解釈されるべきではなく、そのうちの一部の構成要素または一部のステップは含まれないこともあり、または追加の構成要素またはステップをさらに含み得るものと解釈されるべきである。
【0048】
なお、添付図面は、本発明の思想を容易に理解できるようにするためのものであり、添付図面によって本発明の思想が制限されるものと解釈されるべきではないことに留意しなければならない。
【0049】
図1は、本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正システムを説明するための図であり、図2は、本発明の他の実施形態による非侵襲生体情報の校正システムを説明するための図である。
【0050】
本発明による非侵襲生体情報の校正システムは、連続生体情報測定器10と非侵襲生体情報測定器30を備えるが、別途の使用者端末50を介して非侵襲生体情報を校正できるか、または別途の使用者端末50なしで非侵襲生体情報測定器30で非侵襲生体情報を直接校正することができる。
【0051】
以下、連続生体情報測定器10と非侵襲生体情報測定器30は、それぞれ使用者の血糖値を測定するものとして説明するが、本発明が適用される分野に応じて、連続生体情報測定器10と非侵襲生体情報測定器30は、様々な生体情報を測定できる装置を用い得る。
【0052】
まず、図1を参照して使用者端末50を介して非侵襲生体情報を校正するシステムについて説明すると、連続生体情報測定器10は、センサーを備えるが、センサーは一部が使用者身体に挿入付着して一定期間にわたって体液を抽出して使用者の血糖情報を測定できる装置であり、非侵襲生体情報測定器30は、使用者が装着した状態で使用者の皮膚と接触または皮膚と離隔して非侵襲方式で使用者の血糖情報を測定できる装置である。
【0053】
使用者端末50は、連続生体情報測定器10と無線または有線方式で通信連結され、連続生体情報測定器10から周期的または要求により測定した使用者の連続血糖情報を受信し、使用者端末50は、非侵襲生体情報測定器30と無線または有線で通信連結され、非侵襲生体情報測定器30から周期的または要求により測定した使用者の非侵襲血糖情報を受信する。
【0054】
好ましくは、使用者は連続生体情報測定器10を付着した一定期間にわたって使用者に発生したイベントに関する情報を使用者端末50に入力することができる。使用者端末50にイベント情報を入力することができるインターフェース画面がディスプレイされ、使用者は、インターフェース画面を介して以後使用者に発生するイベント情報または以前に発生したイベント情報を入力することができる。本発明が適用される分野に応じて、使用者に発生したイベントを感知するための複数のセンサーをさらに含み得るが、例えば、使用者端末50は、活動量センサー、位置センサーなどを介して使用者に発生したイベントを判断し、判断したイベントを使用者確認によって自動的に入力することができる。
【0055】
ここでイベントは、使用者の血糖に影響を与えることができるものであって、例えば、使用者が朝食、昼食、夕食をしたり、おやつを食べたりするなどの使用者の血糖を増加させるイベントであるか、運動、勤務、学習などの使用者の血糖値を減少させるイベントであり得る。イベントが使用者の血糖に及ぼす影響をより正確に判断するために、使用者が摂取した食品の種類、摂取した食品の量などに関する詳細イベント情報を一緒に入力したり、使用者が遂行した運動の種類、運動時間などに関する詳細イベント情報を一緒に入力したりすることができる。
【0056】
好ましくは、使用者はイベントが発生した場合にイベントの発生条件についての情報をさらに使用者端末50に入力することができる。使用者端末50にイベント発生条件情報を入力することができるインターフェース画面がディスプレイされ、使用者は、インターフェース画面を介してイベント発生条件情報を入力することができる。本発明が適用される分野に応じて、使用者に発生したイベントの発生条件を感知するための複数のセンサーをさらに含み得るが、例えば、使用者端末50は、位置センサー、温度センサー、湿度センサーなどを介してイベントの発生条件情報を判断するか、またはネットワークを介して発生条件情報を取得し得る。イベントの発生条件情報は、使用者確認によって自動的に入力することができる。
【0057】
使用者端末50は、一定期間の間に連続血糖情報、非侵襲血糖情報、イベント情報および発生条件情報を記憶できる記憶手段と、記憶手段に記憶されている学習モデルを用いて連続血糖情報、非侵襲血糖情報、イベント情報および発生条件情報から非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習できるプロセッサ手段と、を備えているが、
【0058】
使用者端末50は、連続生体情報測定器10から連続血糖情報を受信し、非侵襲生体情報測定器30から非侵襲血糖情報を受信し、一定期間にわたって受信した非侵襲血糖情報と連続血糖情報とを比較して非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習することができる。
【0059】
好ましくは、使用者端末50は、連続血糖情報と非侵襲血糖情報に加えて、一定期間中に使用者に発生したイベントに関する情報およびイベントが発生したときの発生条件情報を取得し、イベント情報と発生条件情報に応じる非侵襲血糖情報と連続血糖情報とを比較して発生条件情報でイベント発生時に非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習することができる。
【0060】
すなわち、連続生体情報測定器10と使用者端末50を用いて連続生体情報測定器10は、一定期間、例えば1週間、15日、1ヶ月間、使用者の血糖情報を連続して測定でき、使用者端末50は、一定期間にわたって測定した連続血糖情報を用いて非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習することができる。
【0061】
連続生体情報測定器10は、一定期間使用者の身体に付着した後に除去され、非侵襲生体情報測定器30のみを用いて使用者の血糖情報を判断するが、使用者端末50は、学習結果で生成される校正モデルを用いて非侵襲血糖情報を受信する場合、非侵襲血糖情報、イベント情報、イベントの発生条件情報を校正モデルに適用し、非侵襲生体情報測定器30で測定した非侵襲血糖情報を校正する。
【0062】
これにより、従来の非侵襲生体情報測定器のみを用いて使用者の血糖情報を測定するときに、血糖情報が不正確であるか、または使用者ごとに異なる血糖値が測定されるという欠点を克服し、非侵襲生体情報を使用者に個人化して血糖情報を正確に測定するか、または少なくとも使用者の血糖増減パターンを正確に判断できるようになる。
【0063】
次に、図2を参照して使用者端末50の媒介なしに非侵襲生体情報を校正するシステムについて説明すると、連続生体情報測定器10は、センサーの一部が使用者身体に挿入付着し、一定期間にわたって体液を抽出して使用者の血糖情報を測定し、非侵襲生体情報測定器30は、一定期間の間に使用者が装着した状態で非侵襲方式で使用者の血糖情報を測定する。
【0064】
連続生体情報測定器10と非侵襲生体情報測定器30は、無線または有線方式で通信連結され、非侵襲生体情報測定器30は、連続生体情報測定器10から周期的または要求により測定した使用者の連続血糖情報を受信する。
【0065】
好ましくは、使用者は、連続生体情報測定器10を付着した一定期間にわたって使用者に発生したイベントに関する情報を非侵襲生体情報測定器30に入力することができる。非侵襲生体情報測定器30にイベント情報を入力することができるインターフェース画面がディスプレイされ、使用者は、インターフェース画面を介して以後使用者に発生するイベント情報または以前に発生したイベント情報を入力することができる。本発明が適用される分野に応じて、使用者に発生したイベントを感知するための複数のセンサーをさらに含み得るが、例えば、非侵襲生体情報測定器30は、活動量センサー、位置センサーなどを介して使用者に発生したイベントを判断し、判断したイベントを使用者確認によって自動的に入力することができる。
【0066】
好ましくは、使用者は、イベントが発生した場合にイベントの発生条件に関する情報をさらに非侵襲生体情報測定器30に入力することができる。非侵襲生体情報測定器30には、イベント発生条件情報を入力することができるインターフェース画面がディスプレイされ、使用者は、インターフェース画面を介してイベント発生条件情報を入力することができる。本発明が適用される分野に応じて、使用者に発生したイベントの発生条件を感知するための複数のセンサーをさらに含み得るが、例えば、非侵襲生体情報測定器30は、位置センサー、温度センサー、湿度センサーなどを介してイベントの発生条件情報を判断するか、またはネットワークを介して発生条件情報を取得し得る。イベントの発生条件情報は、使用者確認によって自動的に入力することができる。
【0067】
非侵襲生体情報測定器30は、一定期間の間に連続血糖情報、非侵襲血糖情報、イベント情報および発生条件情報を記憶できる記憶手段と、記憶手段に記憶されている学習モデルを用いて連続血糖情報、非侵襲血糖情報、イベント情報および発生条件情報から非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習できるプロセッサ手段と、を備えているが、
【0068】
非侵襲生体情報測定器30は、連続生体情報測定器10から受信した連続血糖情報と非侵襲血糖情報とを比較し、非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習することができる。
【0069】
好ましくは、非侵襲生体情報測定器30は、イベント情報と発生条件情報に応じる非侵襲血糖情報と連続血糖情報とを比較し、発生条件情報でイベント発生時に非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習することができる。
【0070】
すなわち、連続生体情報測定器10を非侵襲生体情報測定器30とともに用いて連続生体情報測定器10は、一定期間、例えば1週間、15日、1ヶ月間、使用者の連続血糖情報を測定でき、非侵襲生体情報測定器30は、一定期間にわたって測定した連続血糖情報を用いて非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習することができる。
【0071】
連続生体情報測定器10は、一定期間使用者の身体に付着した後に除去され、非侵襲生体情報測定器30のみを用いて使用者の血糖情報を測定するが、非侵襲生体情報測定器30は、学習結果で生成される校正モデルを用いて非侵襲血糖情報を取得する場合、非侵襲血糖情報、イベント情報、イベントの発生条件情報を校正モデルに適用して非侵襲血糖情報を校正する。
【0072】
これにより、従来の非侵襲生体情報測定器のみを用いて使用者の血糖情報を測定するときに、血糖情報が不正確であるか、または使用者ごとに測定した血糖値が異なるという欠点を克服し、非侵襲生体情報を使用者に個人化して血糖情報を正確に測定するか、または少なくとも使用者の血糖増減パターンを正確に判断できるようになる。
【0073】
図3は、本発明による非侵襲生体情報の校正装置を説明するための機能ブロック図である。図3で説明する非侵襲生体情報の校正装置は、図1の場合は使用者端末で具現でき、図2の場合は非侵襲生体情報測定器で具現できる。
【0074】
図3を参照してより具体的に説明すると、通信部110は、外部端末と通信を行い、データを送受信する。ここで、非侵襲生体情報校正装置が使用者端末で具現される場合、通信部110は、連続生体情報測定器および非侵襲生体情報測定器とデータを送受信し、非侵襲生体情報校正装置が非侵襲生体情報測定器で具現される場合、通信部110は、連続生体情報測定器とデータを送受信する。通信部110は、外部端末と有線または無線方式でデータを送受信できるが、例えば、Bluetooth、NFC(Near Field Communication)、赤外線通信、Wi-Fi通信、USBケーブル通信などの方式でデータを送受信できる。
【0075】
連続生体情報測定器は、使用者の身体に付着して一定期間連続して使用者の連続血糖情報を測定し、非侵襲生体情報測定器も使用者に装着され、非侵襲方式で非侵襲血糖情報を測定する。記憶部130には、測定した連続血糖情報、非侵襲血糖情報が記憶される。学習部120は、一定期間中に連続生体情報測定器を通じて測定した連続血糖情報と非侵襲生体情報測定器を通じて測定した非侵襲血糖情報を学習モデルに適用し、非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習する。
【0076】
好ましくは、一定期間連続血糖情報を測定する間、使用者に発生したイベント情報またはイベントが発生した時点でイベントの発生条件情報を取得し得、記憶部130には、取得した連続血糖情報、非侵襲血糖情報、イベント情報、およびイベントの発生条件情報などが記憶される。学習部120で連続血糖情報を用いて非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習するときに、記憶部130に記憶された連続血糖情報、非侵襲血糖情報、イベント情報およびイベントの発生条件情報を用いてイベント情報と発生条件情報に応じる非侵襲血糖情報と連続血糖情報とを比較し、発生条件情報でイベント発生時に非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習することができる。
【0077】
すなわち、学習部120は、連続血糖情報、非侵襲血糖情報、連続血糖情報の測定する間に発生したイベント情報、イベントが発生したときのイベントの発生条件情報などからなるトレーニングデータセットを用いて発生条件情報でイベント発生時に非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習し、学習結果から非侵襲血糖情報を校正するための校正モデルを生成する。
【0078】
ここで、学習部120は、様々な学習モデルアルゴリズムを用いて学習を行い得るが、例えば、一般化線形モデル(Generalized Linear Models、GLM)、デシジョンツリー(Decision Trees)、ランダムフォレスト(Random Forests)、勾配ブースティングマシン(Gradient Boosting Machine、GBM)、ディープラーニング(Deep Learning)などの学習モデルアルゴリズムを用いて学習を行い得る。本発明が適用される分野に応じて、非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化し、学習時に様々な学習モデルアルゴリズムが使用でき、これは本発明の範囲に属する。
【0079】
ここで、イベント情報は、使用者インターフェース部150に出力されるイベント入力用のインターフェース画面を介して使用者が直接入力することができ、イベントの発生条件情報は、使用者インターフェース部150に出力される発生条件入力用のインターフェース画面を介して使用者が直接入力することができる。
【0080】
本発明が適用される分野に応じて、イベント判断部160を介して使用者に発生したイベントを判断できるが、イベント判断部160は、活動量センサー、位置センサーなどから受信した情報に基づいて使用者に発生したイベントを判断することができる。好ましくは、イベント判断部160で発生したイベントを判断した場合、使用者インターフェース部150で判断したイベントについての情報を出力し、使用者に確認を受けた場合、使用者に発生したイベントとして確定する。
【0081】
本発明が適用される分野による発生条件判断部170を介してイベント発生時イベントの発生条件情報を判断できるが、発生条件判断部170は、位置センサー、活動量センサー、温度センサー、湿度センサーなどから受信した情報またはネットワークを介して取得した季節情報、場所情報、位置情報、温度情報、湿度情報などに基づいてイベントの発生条件情報を判断することができる。好ましくは、発生条件判断部170で発生したイベントの発生条件情報を判断した場合、使用者インターフェース部150で判断したイベントの発生条件情報を出力し、使用者に確認を受けた場合、イベントの発生条件情報を確定する。
【0082】
連続生体情報測定器は、非侵襲血糖情報についての個人化された校正モデルを生成するために使用され、校正モデルが生成された後に使用者の身体から除去される。校正部140は、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲血糖情報を校正モデルに適用して非侵襲血糖情報を校正する。好ましくは、校正部140は、連続生体情報測定器を除去した後に使用者に発生するイベント情報、イベントの発生条件情報および非侵襲血糖情報が取得される場合、イベント情報、イベントの発生条件情報および非侵襲生体情報を校正モデルに適用して非侵襲血糖情報を校正する。
【0083】
アラーム部180は、校正した非侵襲血糖情報から非侵襲血糖情報の増減変化率を判断し、非侵襲血糖情報の増減変化率が臨界変化率を超える場合に、使用者にアラームを提供するか、または校正した非侵襲血糖情報から非侵襲血糖情報の今後の増減変化率を予測し、非侵襲血糖情報の今後の増減変化率が臨界変化率を超える場合に、使用者にアラームを提供する。
【0084】
図4は、本発明による学習部の動作を説明するための図であり、図5は、本発明による校正部の動作を説明するための図である。
【0085】
まず、図4を参照して学習部の動作を説明すると、学習部120に連続血糖情報と非侵襲血糖情報が入力される場合、学習部120は、非侵襲血糖情報と同じ時間の連続血糖情報を学習モデルアルゴリズムに適用し、非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習し、学習結果で非侵襲血糖情報を校正するための校正モデルを生成する。
【0086】
好ましくは、学習部120には、連続血糖情報、非侵襲血糖情報に加えてイベント情報とイベントが発生したときの発生条件情報を入力することができるが、学習部120は、連続血糖情報、非侵襲血糖情報、イベント情報およびイベントが発生したときの発生条件情報を学習モデルアルゴリズムに適用し、発生条件情報でイベント発生時に非侵襲血糖情報に相応する連続血糖情報を使用者に個人化して学習し、学習結果で非侵襲血糖情報を校正するための校正モデルを生成する。
【0087】
一方、図5を参照して校正部の動作を説明すると、連続生体情報測定器が身体から除去された後、非侵襲生体情報測定器のみを用いて使用者の血糖情報を測定するが、校正部140は、連続生体情報測定器が除去された後に得られる追加の非侵襲血糖情報を校正モデルに適用して追加の非侵襲血糖情報を校正できる。
【0088】
好ましくは、校正部140は、非侵襲血糖情報に加えて、追加イベント情報と追加イベントが発生したときの追加発生条件情報を入力することができるが、校正部140は、非侵襲血糖情報、イベント情報およびイベントが発生したときの発生条件情報を校正モデルに適用して追加の非侵襲血糖情報を校正できる。
【0089】
図6は、本発明の一実施形態による非侵襲生体情報の校正方法を説明するためのフローチャートである。
【0090】
図6を参照してより具体的に説明すると、一定期間にわたって連続生体情報測定器を通じて連続血糖情報が測定される場合、連続血糖情報を受信して取得し(S111)、一定期間にわたって非侵襲生体情報測定器を通じて非侵襲血糖情報が測定される場合、非侵襲血糖情報を取得する(S113)。
【0091】
連続生体情報測定器は、一定期間身体に付着して連続血糖情報を測定し、一定期間が経過した後に身体から除去されるが、一定期間にわたって測定した連続血糖情報と一定期間にわたって連続血糖情報と同一時刻に測定した非侵襲血糖情報を学習モデルアルゴリズムに適用して使用者に個人化して学習させ、学習結果から校正モデルを生成する(S115)。
【0092】
同一時刻に測定した非侵襲血糖情報と連続血糖情報とを比較して非侵襲血糖情報の特徴(Feature)を抽出し、抽出した特徴に相応する連続血糖情報を学習して校正モデルを生成するか、または同一時刻に測定した非侵襲血糖情報と連続血糖情報を人工ニューラルネットワークモデル(Neural Network Model)の入力ノードに適用し、線形回帰方式で隠れノード(Hidden Node)の加重値を計算して校正モデルを生成し得る。機械学習から抽出された特徴に基づく学習方式と人工ニューラルネットワークモデルに基づく学習方式は広く知られているため、これについての詳細な説明は省略する。
【0093】
本発明が適用される分野に応じて、非侵襲血糖情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習して校正モデルを生成する以外に、非侵襲血糖情報から非侵襲血糖情報の増減パターンに相応する連続血糖情報の増減パターンを使用者に個人化学習して校正モデルを生成し得る。増減パターンについての校正モデルは、単に非侵襲血糖情報に基づいて使用者の血糖が増加するパターンであるか、または減少するパターンであるかを校正することで、非侵襲血糖情報から使用者の血糖値を校正するよりも正確であり得る。
【0094】
再び図6を参照して説明すると、連続生体情報測定器を身体から除去した後、非侵襲生体情報測定器から追加の非侵襲血糖情報を取得する場合(S117)、追加の非侵襲血糖情報を校正モデルに適用して非侵襲血糖情報を校正する(S119)。
【0095】
図7は、本発明の他の実施形態による非侵襲生体情報の校正方法を説明するためのフローチャートである。
【0096】
図7で説明する本発明の他の実施形態による非侵襲生体情報の校正方法は、一定期間にわたって取得した連続血糖情報以外に一定期間にわたって発生したイベント情報またはイベントが発生したときの発生条件情報を一緒に用いて非侵襲血糖情報を使用者に個人化学習する方法に関する。
【0097】
図7を参照して説明すると、一定期間にわたって連続生体情報測定器を通じて連続血糖情報が測定される場合に、連続血糖情報を受信して取得し(S131)、一定期間にわたって非侵襲生体情報測定器を通じて非侵襲血糖情報が測定される場合に、非侵襲血糖情報を取得する(S132)。
【0098】
一定期間中にイベントが発生した場合、発生したイベント情報とイベントが発生したときのイベントの発生条件情報を取得する(S133)。ここで、イベント情報は、使用者の生体情報に影響を及ぼし得るすべてのものであって、例えば、使用者が行った運動、運動の種類と時間、摂取した食品、摂取した食品の種類と量、使用者が受けているストレスの程度、使用者の身体状態(睡眠時間と質、病気があるかなど)などを含み得る。
【0099】
一方、イベント発生時のイベントの発生条件情報は、イベントが発生した季節、天気、時刻、場所、位置、温度、湿度などを含み得る。
【0100】
このようなイベント情報とイベント発生条件情報は、使用者が入力用のインターフェース画面を介して直接入力することができるが、様々なセンサーを介して取得した情報またはネットワークを介して取得した情報によって自動的に判断することができる。
【0101】
一定期間にわたって測定した連続血糖情報と一定期間にわたって連続血糖情報と同一時刻に測定した非侵襲血糖情報、およびこれに加えてイベント情報とイベント発生条件情報を学習モデルアルゴリズムに適用して使用者に個人化して学習させ、学習結果から校正モデルを生成する(S134)。
【0102】
イベント情報とイベント発生条件情報で測定した非侵襲血糖情報と同一時刻に測定した連続血糖情報とを比較して非侵襲血糖情報の特徴(Feature)を抽出し、抽出した特徴に相応する連続血糖情報を学習して校正モデルを生成するか、またはイベント情報、イベント発生条件情報、および同一時刻に測定した非侵襲血糖情報と連続血糖情報を人工ニューラルネットワークモデル(Neural Network Model)の入力ノードに適用し、線形回帰方式で隠れノード(Hidden Node)の加重値を計算して校正モデルを生成し得る。機械学習から抽出された特徴に基づく学習方式と人工ニューラルネットワークモデルに基づく学習方式は広く知られているため、これについての詳細な説明は省略する。
【0103】
本発明が適用される分野に応じて、イベント発生条件でイベント発生時に非侵襲生体情報に相応する連続生体情報を使用者に個人化して学習して校正モデルを生成する以外に、イベント発生条件でイベント発生時に非侵襲血糖情報から非侵襲血糖情報の増減パターンに相応する連続血糖情報の増減パターンを使用者に個人化学習して校正モデルを生成し得る。
【0104】
再び図7を参照して説明すると、連続生体情報測定器を身体から除去した後、非侵襲生体情報測定器から追加の非侵襲血糖情報を取得し(S135)、使用者に発生したイベント情報およびイベントの発生条件情報が取得される場合(S137)、追加非侵襲血糖情報、イベント情報およびイベントの発生条件情報を校正モデルに適用して非侵襲血糖情報を校正する(S139)。
【0105】
図8は、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲血糖情報と連続生体情報測定器で測定した連続血糖情報の一例を示している。
【0106】
図8(a)に示すように、非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲血糖情報は、血糖情報の測定原理が不正確であるか、または非侵襲生体情報測定器を使用者に個人化して設定することが困難であるなどの様々な理由により、実際の使用者の血糖が増加したときに等しく増加したり、血糖が低下したときに等しく低下したりするのではなく、ノイズや雑音などの血糖値の増加と減少が繰り返される無意味な値が取得し得る。
【0107】
これに反して図8(b)に示すように、連続生体情報測定器で測定した連続血糖情報は、ある程度正確性を保証できるが、使用者の血糖が増加したときに等しく増加し、血糖が低下したときに等しく低下した連続血糖情報が測定される。
【0108】
このように連続生体情報測定器を通じて一定期間測定した連続血糖情報を用いて非侵襲血糖情報を使用者に個人化して校正が可能である。
【0109】
このような連続生体情報測定器は、一定期間、使用者の身体に挿入付着して連続血糖情報を測定し、一定期間連続して取得した連続血糖情報を用いて非侵襲生体情報測定器で測定した非侵襲血糖情報を使用者に個人化して校正できる。
【0110】
図9は、連続生体情報測定器が身体に装着される一定期間について説明している。
【0111】
図9(a)を参照して説明すると、連続生体情報測定器は、T、T、Tの時間のうち、いずれかの一定時間の間に使用者の身体に挿入して取り付けることができる。
【0112】
ここで、T、T、Tは、連続生体情報測定器の使用期間、例えば1週間、15日、1ヶ月間使用者の身体に装着され得る。
【0113】
しかし、連続生体情報測定器の使用期間が1ヶ月であっても、必要に応じて使用期間よりも短いT、T、Tの間、使用者の身体に装着され得る。ここで、連続生体情報測定器が身体に挿入装着されて連続血糖情報を測定する期間は、校正モデルが完成される時間に設定され得る。すなわち、連続生体情報測定器の使用期間が1ヶ月であっても、10日間測定した連続血糖情報から要求される精度の校正モデルが生成される場合、10日後に連続生体情報測定器は除去され得る。
【0114】
本発明において、複数の連続生体情報測定器を用いて多数の一定期間にわたって連続血糖情報を測定し、多数の一定期間にわたって測定した連続血糖情報からより正確な校正モデルを生成し得る。
【0115】
複数の連続生体情報測定器を挿入付着して連続血糖情報を測定する多数の一定期間は、互いに離隔して設定され得るが、図9(b)に示すように、多数の一定期間T、T、T、Tは、同じ時間間隔で離隔して設定されるか、または図9(c)に示すように、多数の一定期間T、T、T、Tは、環境条件、季節条件、使用者の身体条件、使用者の生理条件のうち、少なくともいずれかによって、互いに異なる間隔で離隔して設定され得る。
【0116】
図10は、本発明においてイベント情報を入力するインターフェース画面の一例を説明している。
【0117】
図10(a)に示すように、使用者端末のディスプレイ部には、イベント情報を入力するための入力用のインターフェース画面が活性化され、使用者は、入力用のインターフェース画面を介してイベント種類、詳細種類、イベント履歴などを入力することができる。
【0118】
図10(b)に示すように、非侵襲生体情報測定器にディスプレイ部が備えられている場合、ディスプレイ部には、イベント情報を入力するための入力用のインターフェース画面が活性化され、使用者は、入力用のインターフェース画面を介してイベント種類、詳細種類、イベント履歴などを入力することができる。
【0119】
図11は、入力用のインターフェース画面を介して入力されるイベント情報の一例を説明している。
【0120】
図11に示すように、一定期間中に使用者に発生したイベントとイベント発生時の発生条件情報が入力用のインターフェース画面を介して入力される場合、時間の経過によって発生したイベント情報とイベント発生条件情報が入力されたことを知らせるイベントアイコンEが一緒に表示される。イベントアイコンを選択する場合、当該イベントについての情報と発生条件情報についての詳細履歴が活性化される。
【0121】
図12は、連続生体情報測定器を除去した後、非侵襲生体情報測定器のみを用いて測定された血糖情報を表示する一例を説明するための図である。
【0122】
連続生体情報測定器を除去した後、使用者は、非侵襲生体情報測定器のみを用いて測定された血糖情報が提供されるが、図12(a)に示すように、今後入力されたイベント情報、今後のイベントの発生条件情報、および今後の非侵襲血糖情報を校正モデルに適用して校正した血糖情報Rがディスプレイされる。
【0123】
図12(b)に示すように、今後入力されたイベント情報、今後のイベントの発生条件情報、および今後の非侵襲血糖情報を校正モデルに適用して校正した血糖情報から判断された使用者血糖の増減パターンについての情報がディスプレイされる。
【0124】
図13は、血糖情報の増減パターンに基づいて使用者にアラームを提供する一例を説明するためのフローチャートである。
【0125】
図13を参照してより具体的に説明すると、追加非侵襲血糖情報、追加イベント情報および追加イベントに対する発生条件情報を校正モデルに適用して使用者の血糖情報の増減パターンを判断し(S151)、判断した増減パターンから増減変化率を判断する(S153)。
【0126】
判断した増減変化率が臨界変化率より大きいかどうかを判断し(S155)、判断した増減変化率が臨界変化率よりも大きい場合、アラームメッセージを生成して使用者に提供する(S157)。
【0127】
図14は、血糖情報の今後の増減変化率に基づいて使用者にアラームを提供する一例を説明するためのフローチャートである。
【0128】
図14を参照してより具体的に説明すると、追加非侵襲血糖情報、追加イベント情報および追加イベントに対する発生条件情報を校正モデルに適用して使用者の血糖情報の増減パターンを判断し(S171)、判断した増減パターンに基づいて予想される今後の増減変化率を判断する(S173)。ここで予想される今後の増減変化率は、使用者に個人化して学習によって判断した増減パターンから今後見られると予想される増減パターンに基づいて判断することができる。
【0129】
判断した今後の増減変化率が臨界変化率より大きいかどうかを判断し(S175)、判断した今後の増減変化率が臨界変化率よりも大きい場合、アラームメッセージを生成して使用者に提供する(S177)。
【0130】
図15は、使用者に提供されるアラームメッセージの一例を示している。
【0131】
図15(a)に示すように、校正血糖情報Rとともに使用者に発生したイベントが存在することを知らせるイベントアイコンE、およびアラームメッセージが存在することを知らせるアラームアイコンAが時間経過順によってディスプレイされる。アラームアイコンA2を選択する場合、具体的なアラームメッセージが活性化できる。
【0132】
図15(b)に示すように、使用者血糖の増減パターンについての情報とともに使用者に発生したイベントが存在することを知らせるイベントアイコンE、およびアラームメッセージが存在することを知らせるアラームアイコンAが時間経過順によってディスプレイされる。アラームアイコンA1を選択する場合、具体的なアラームメッセージが活性化できる。
【0133】
一方、前述した本発明の実施形態は、コンピュータで実行可能なプログラムとして作成可能であり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を用いて前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータで具現できる。
【0134】
前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、磁気記憶媒体(例えば、ROM、フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光学的読み取り媒体(例えば、CD-ROM、DVDなど)およびキャリア波(例えば、インターネットを通じた伝送)などの記憶媒体を含む。
【0135】
本発明は、図面に示された実施形態を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形および均等な他の実施形態が可能であることが理解されるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の登録請求範囲の技術的思想によって定められるべきである。
図1
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【国際調査報告】