IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 15 セカンズ オブ フェイム,インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-519834イベントの一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供するシステム及び方法
<>
  • 特表-イベントの一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供するシステム及び方法 図1
  • 特表-イベントの一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供するシステム及び方法 図2
  • 特表-イベントの一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供するシステム及び方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】イベントの一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240514BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571403
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 US2022029537
(87)【国際公開番号】W WO2022245760
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】63/189,407
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518014656
【氏名又は名称】15 セカンズ オブ フェイム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】レズニック、 アダム
(72)【発明者】
【氏名】ドネンフェルド、 グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】マッキー、 マイケル
(72)【発明者】
【氏名】サビトフ、 ルスラン
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC11
(57)【要約】
方法の例示的な実施形態は、加入者がイベント出席者であることを示す少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定すること、加入者がイベントの少なくとも一部を表すメディアを少なくとも観察することを希望する可能性があることを示す少なくとも1つの第2の条件が満たされていることを決定すること、及び第1の条件及び第2の条件が満たされていることに基づいて、イベントの少なくとも一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者がイベント出席者であることを示す少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定すること、
前記加入者がイベントの少なくとも一部を表すメディアを少なくとも観察することを希望する可能性があることを示す少なくとも1つの第2の条件が満たされていることを決定すること、及び
前記第1の条件及び前記第2の条件が満たされていることに基づいて、前記イベントの少なくとも一部を表す前記メディアを携帯型加入者装置に提供すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定することは、
前記加入者が出席証明を有することを決定すること、
前記加入者が出席証明を有することの表示を受信すること、又は
前記加入者又は前記携帯型加入者装置が前記イベントが開催されている会場から既定の距離内に位置することを決定すること
の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記イベントは、シーズン中の複数のイベントのうちの1つであり、前記少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定することは、前記加入者がシーズンチケット保有者であることを決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第2の条件が満たされていることを決定することは、
前記加入者が前記イベントのための指定席にいないことを決定すること、又は
前記メディアを要求する前記加入者からの表示を受信すること
の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記加入者又は前記携帯型加入者装置の現在位置が、前記指定席の位置とは異なることを決定することにより、前記加入者が前記指定席にいないことを決定することであって、前記現在位置は、会場の中又は前記会場から既定の距離内であることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の条件は、現在時間が前記イベントの最中、既定のイベント前の時間枠内、又は既定のイベント後の時間枠内であることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記加入者からの表示を受信することは、
前記加入者が前記イベントの一部を観察する能力が損なわれていること、
前記加入者が前記イベントの一部を見逃したこと、
前記加入者が前記イベントの一部を再度観察することを希望すること、又は
前記加入者が前記イベントの一部の間、前記イベントが開催されている会場の外にいること
の少なくとも1つに基づく、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記加入者からの表示は、前記加入者が前記メディアで表現されることを望む前記イベントの一部の表示又は記述を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記イベントの少なくとも一部を表す前記メディアを提供することは、
前記第2の条件が満たされている時間中に前記メディアをストリーミングすること、又は
前記第2の条件が満たされている間に発生した関心のある事象に対応するメディアのセグメントを提供すること
の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記イベントの間に発生した複数の事象をそれぞれ表す複数のメディア、又は
前記イベントの一部を観察するための複数の視点のそれぞれを表すメディア、又は
前記事象が発生する前に前記イベントの一部である複数の事前に計画された事象の各々を表すメディア
の少なくとも1つを前記加入者が選択することを可能にする選択肢を前記加入者に提示することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサ及び前記プロセッサに関連するメモリを含むサーバを備え、前記サーバは、
加入者がイベント出席者であることを示す少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定すること、
前記加入者がイベントの少なくとも一部を表すメディアを少なくとも観察することを希望する可能性があることを示す少なくとも1つの第2の条件が満たされていることを決定すること、及び
前記第1の条件及び前記第2の条件が満たされていることに基づいて、携帯型加入者装置に提供されるように前記イベントの少なくとも一部を表すメディアを準備すること
を行うように構成される、システム。
【請求項12】
前記サーバは、
前記加入者が出席証明を有することを決定すること、
前記加入者が出席証明を有することの表示を受信すること、又は
前記加入者又は前記携帯型加入者装置が前記イベントが開催されている会場から既定の距離内に位置することを決定すること
の少なくとも1つにより、前記少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記イベントは、シーズン中の複数のイベントのうちの1つであり、前記サーバは、前記加入者がシーズンチケット保有者であることを決定することにより、前記少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記サーバは、
前記加入者が前記イベントのための指定席にいないことを決定すること、又は
前記メディアを要求する前記加入者からの表示を受信すること
の少なくとも1つにより、前記少なくとも1つの第2の条件が満たされていることを決定するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記サーバは、前記加入者又は前記携帯型加入者装置の現在位置が、前記指定席の位置とは異なることを決定することにより、前記加入者が前記指定席にいないことを決定するように構成され、
前記現在位置は、会場の中又は前記会場から既定の距離内である、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第2の条件は、現在時間が前記イベントの最中、既定のイベント前の時間枠内、又は既定のイベント後の時間枠内であることを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記加入者からの表示を受信することは、
前記加入者が前記イベントの一部を観察する能力が損なわれていること、
前記加入者が前記イベントの一部を見逃したこと、
前記加入者が前記イベントの一部を再度観察することを希望すること、又は
前記加入者が前記イベントの一部の間、前記イベントが開催されている会場の外にいること
の少なくとも1つに基づく、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記加入者からの表示は、前記加入者が前記メディアで表現されることを望む前記イベントの一部の表示又は記述を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
少なくとも1つの通信ノードを備え、
前記サーバは、前記少なくとも1つの通信ノードを介して、
前記第2の条件が満たされている時間中に前記メディアをストリーミングすること、又は
前記第2の条件が満たされている時間中に発生した関心のある事象に対応するメディアのセグメントを提供すること
の少なくとも1つにより、前記イベントの少なくとも一部を表す前記メディアを提供するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記サーバは、前記加入者が、
前記イベントの間に発生した複数の事象をそれぞれ表す複数のメディア、又は
前記イベントの一部を観察するための複数の視点のそれぞれを表すメディア、又は
前記事象が発生する前に前記イベントの一部である複数の事前に計画された事象の各々を表すメディア
の少なくとも1つを選択することを可能にする選択肢を前記加入者に提示するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、イベントの一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供するシステム及び方法に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年5月17日に出願された米国仮出願第63/189,407号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
人々は多種多様なライブ娯楽イベントに出席する。例としては、競技スポーツイベント、コンサート、演劇等がある。人がイベント全体を観察し又は楽しむことを妨げ得る様々状況がある。例えば、個人の視界が他の人によって妨害され、又はイベントが開催されている会場の個人の座席からの見晴らしが悪いことがある。また、個人がイベントの一部の間、指定された座席の場所にいられず、イベント全体を観察できない場合もある。
【発明の概要】
【0003】
方法の例示的な実施形態は、加入者がイベント出席者であることを示す少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定すること、前記加入者がイベントの少なくとも一部を表すメディアを少なくとも観察することを希望する可能性があることを示す少なくとも1つの第2の条件が満たされていることを決定すること、及び前記第1の条件及び前記第2の条件が満たされていることに基づいて、前記イベントの少なくとも一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供することを含む。
【0004】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記第1の条件が満たされていることを決定することは、前記加入者が出席証明を有することを決定すること、前記加入者が出席証明を有することの表示を受信すること、又は前記加入者又は前記携帯型加入者装置が前記イベントが開催されている会場から既定の距離内に位置することを決定することの少なくとも1つを含む。
【0005】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記イベントは、シーズン中の複数のイベントのうちの1つであり、前記第1の条件が満たされていることを決定することは、前記加入者がシーズンチケット保有者であることを決定することを含む。
【0006】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記第2の条件が満たされていることを決定することは、前記加入者が前記イベントのための指定席にいないことを決定すること、又は前記メディアを要求する前記加入者からの表示を受信することの少なくとも1つを含む。
【0007】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記加入者が前記指定席にいないことを決定することは、前記加入者又は前記携帯型加入者装置の現在位置が、前記指定席の位置とは異なることを決定することを含み、前記現在位置は、会場の中又は前記会場から既定の距離内である。
【0008】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記第2の条件は、現在時間が前記イベントの最中、既定のイベント前の時間枠内、又は既定のイベント後の時間枠内であることを含む、
【0009】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記加入者からの表示を受信することは、前記加入者が前記イベントの一部を観察する能力が損なわれていること、前記加入者が前記イベントの一部を見逃したこと、前記加入者が前記イベントの一部を再度観察することを希望すること、又は前記加入者が前記イベントの一部の間、前記イベントが開催されている会場の外にいることの少なくとも1つに基づく。
【0010】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記加入者からの表示は、前記加入者が前記メディアで表現されることを望む前記イベントの一部の表示又は記述を含む。
【0011】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記イベントの少なくとも一部を表すメディアを提供することは、前記第2の条件が満たされている時間中に前記メディアをストリーミングすること、又は前記第2の条件が満たされている時間中に発生した関心のある事象に対応するメディアのセグメントを提供することの少なくとも1つを含む。
【0012】
上記の1つ以上の特徴に加えて、又は代替として、前記方法は、前記加入者が、前記イベントの間に発生した複数の事象をそれぞれ表す複数のメディア、又は前記イベントの一部を観察するための複数の視点のそれぞれを表すメディア、又は前記事象が発生する前に前記イベントの一部である複数の事前に計画された事象の各々を表すメディアの少なくとも1つを選択することを可能にする選択肢を前記加入者に提示することを含む。
【0013】
システムの例示的な実施形態は、少なくとも1つのプロセッサ及び前記プロセッサに関連するメモリを含むサーバを含む。前記サーバは、加入者がイベント出席者であることを示す少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定すること、前記加入者がイベントの少なくとも一部を表すメディアを少なくとも観察することを希望する可能性があることを示す少なくとも1つの第2の条件が満たされていることを決定すること、及び前記第1の条件及び前記第2の条件が満たされていることに基づいて、携帯型加入者装置に提供されるように前記イベントの少なくとも一部を表すメディアを準備することを行うように構成される。
【0014】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記サーバは、前記加入者が出席証明を有することを決定すること、前記加入者が出席証明を有することの表示を受信すること、又は前記加入者又は前記携帯型加入者装置が前記イベントが主催されている会場から既定の距離内に位置することを決定することの少なくとも1つにより、前記第1の条件が満たされていることを決定するように構成される。
【0015】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記イベントは、シーズン中の複数のイベントのうちの1つであり、前記サーバは、前記加入者がシーズンチケット保有者であることを決定することにより、前記第1の条件が満たされていることを決定するように構成される。
【0016】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記サーバは、前記加入者が前記イベントのための指定席にいないことを決定すること、又は前記メディアを要求する前記加入者からの表示を受信することの少なくとも1つにより、前記第2の条件が満たされていることを決定するように構成される。
【0017】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記サーバは、前記加入者又は前記携帯型加入者装置の現在位置が、前記指定席の位置とは異なることを決定することにより、前記加入者が前記指定席にいないことを決定するように構成され、前記現在位置は、会場の中又は前記会場から既定の距離内である。
【0018】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記第2の条件は、現在時間が前記イベントの最中、既定のイベント前の時間枠内、又は既定のイベント後の時間枠内であることを含む、
【0019】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記加入者からの表示を受信することは、前記加入者が前記イベントの一部を観察する能力が損なわれていること、前記加入者が前記イベントの一部を見逃したこと、前記加入者が前記イベントの一部を再度観察することを希望すること、又は前記加入者が前記イベントの一部の間、前記イベントが開催されている会場の外にいることの少なくとも1つに基づく。
【0020】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記加入者からの表示は、前記加入者が前記メディアで表現されることを望む前記イベントの一部の表示又は記述を含む。
【0021】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記システムは、少なくとも1つの通信ノードを含み、前記サーバは、前記第2の条件が満たされている時間中に前記メディアをストリーミングすること、又は前記第2の条件が満たされている時間中に発生した興味のある事象に対応するメディアのセグメントを提供することの少なくとも1つにより、前記通信ノードを介して、前記イベントの少なくとも一部を表すメディアを提供するように構成される。
【0022】
上記の1つ以上の特徴に加えて、前記サーバは、前記加入者が、前記イベントの間に発生した複数の事象をそれぞれ表す複数のメディア、前記イベントの一部を観察するための複数の視点のそれぞれを表すメディア、又は前記事象が発生する前に前記イベントの一部である複数の事前に計画された事象の各々を表すメディアの少なくとも1つを選択することを可能にする選択肢を前記加入者に提示するように構成される。
【0023】
少なくとも1つの例示的な実施形態の様々な特徴及び利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。詳細な説明に付随する図面は、以下のように簡単に説明され得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】イベントの少なくとも一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供するためのシステムの選択された部分を概略的に示す。
【0025】
図2】イベントの一部を表すメディアを携帯型加入者装置に提供する方法の例示的な実施形態を要約したフローチャート図である。
【0026】
図3】一実施形態による図2に示す方法の一部の追加の詳細を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、イベントの一部を表すメディアを少なくとも1人の個人に提供するシステム20を概略的に示す。議論の目的のために、個人は、そのようなメディアを提供するサービスの加入者として記述されているが、特定の又は正式な加入契約は、いくつかの実施形態では必要とされなくてもよい。
【0028】
サーバ22は、プロセッサ24及び関連するメモリ26を有する少なくとも1つのコンピュータ装置を含む。図示された例示的な実施形態では、メモリ26は、この説明に含まれるサーバ22の機能を実現するためにプロセッサ24によって実行可能な命令を含む非一時的な記憶媒体を含む。
【0029】
サーバ22は、携帯型加入者装置30等のサーバ22から離れた他の装置と通信することができる通信ノード28と通信する。いくつかの実施形態では、携帯型加入者装置30は、通信ノード28を介してサーバ22と通信するために既知の無線通信技術を使用するスマートフォン等の移動局である。いくつかの実施形態では、各携帯型加入者装置30は、サーバ22と装置30との間の通信を容易にするアプリケーションを含む。携帯型加入者装置30は、携帯型加入者装置30がサーバ22から受信したデータ又はメディアに基づいて、オーディオ及びビデオ出力の少なくとも1つを生成する。
【0030】
複数のメディアキャプチャ装置32のそれぞれは、会場34で開催されるイベントの進行中に、可視及び可聴のメディアコンテンツをキャプチャするためのカメラ及びマイクを含む。議論の目的のために、2つのそのような装置32のみを図示する。特定の状況の要求を満たすために、任意の数のメディアキャプチャ装置32が使用されてもよい。
【0031】
サーバ22は、加入者がイベントの少なくとも一部を表すメディアを加入者の携帯装置30上で観察可能にすることをいつ希望する可能性が高いかを決定し、イベントのその部分を表すメディアキャプチャ装置32の少なくとも1つからメディアコンテンツを取得し、イベントのその部分を表すメディアを対応する携帯型加入者装置30に提供するように構成される。
【0032】
図1は本質的に概略的な例示であり、限定するものではない。例えば、サーバ22は単一の装置であるかのように概略的に例示されているが、これは要件ではない。プロセッサ24及びメモリ26は、単一の機械の一部であってもよく、又は別個の装置又は構成要素の一部であってもよい。システム20のいくつかの実施形態は、集合的にサーバ22として機能する複数の装置を含む。いくつかの実施形態では、サーバ22の少なくともいくつかは、クラウドコンピューティングネットワーク内の少なくとも1つの仮想機械上でホストされる。サーバ22は、会場34に配置されてもよく、又は会場34から離れた別の場所に配置されてもよい。
【0033】
通信ノード28は、会場34内又はその近くに位置するセルラ通信基地局又は無線通信ネットワークアクセスポイントの少なくとも一部であってもよい。1つの通信ノード28及び2つの携帯型加入者装置30のみが議論のために図示されている。いくつか通信ノード28及び多くの加入者装置30があってもよい。この説明の利点を有する当業者であれば、どのような機器、構成要素、ハードウェア、ソフトウェア及びファームウェアの組み合わせが、それらの特定の実装の要求を満たすかを理解するであろう。
【0034】
図2は、携帯型加入者装置30において少なくとも1人の加入者にイベントの少なくとも一部を表すメディアを提供する例示的な方法を要約したフローチャート図40である。議論の目的のために、イベントは、会場34で開催されるライブ娯楽イベントであり、複数の出席者が出席し得るが、以下の説明では1人の加入者のみが考慮されている。
【0035】
ステップ42において、サーバ22は、加入者がイベント出席者であることを示す少なくとも1つの第1の条件が満たされていることを決定する。ステップ44において、サーバ22は、加入者がイベントの少なくとも一部を表すメディアを観察することを少なくとも希望する可能性があることを示す少なくとも1つの第2の条件が満たされていることを決定する。サーバ22は、第1の条件及び第2の条件が満たされている場合、ステップ46において、イベント出席者である加入者の携帯型加入者装置30にイベントの少なくとも一部を表すメディアを提供する。
【0036】
この説明で使用される「イベント出席者」という用語は、個々のイベント出席者が会場34内に物理的に存在することを必要としない。加入者が有効な出席証明を有するが、まだ会場34に入っていない場合、又はイベントの終了前に会場34を出た場合、加入者をイベント出席者と見なすことができる。
【0037】
加入者がイベント出席者であることを示す第1の条件は、単一の基準を含んでもよく、又は複数の基準に基づいてもよい。例えば、第1の条件は、加入者が会場34への入場を許可されるために必要な出席証明を有するという基準を含む。出席証明は、特定の形式又は物品に限定されない。出席証明の例には、チケット、パス、クイックレスポンス(QR)コード、又はバーコードが含まれ、これらはそれぞれ、物理的な物品であってもよく、又は携帯型加入者装置30に電子的に記憶されてもよい。サーバ22は、加入者、資格証明の販売者又は提供者、イベントが開催されている会場、又はイベントに対する権利を所有する組織のいずれか1つ以上からの通信に基づいて、加入者が有効な出席証明を有すると判定してもよい。このような通信は、例えば、資格証明の購入を証明する電子領収書を含んでもよい。
【0038】
いくつかの実施形態は、加入者が、携帯型加入者装置30の一部であるカメラを使用して、資格証明の画像をサーバ22に送信できるようにすることを含む。いくつかのそのような実施形態では、画像は加入者の顔を含み、プロセッサ24は、加入者を出席資格証明と関連付けるために顔認識技術を使用する。
【0039】
別の実施形態は、加入者が会場34で出席資格証明を提示したことをサーバ22に通知することを含み、これは、顔認識目的のために加入者の顔の画像を提供することを含み得る。
【0040】
いくつかの実施形態において第1の条件が満たされているか否かを決定するのに有用な別の例示的な基準は、加入者又は携帯型加入者装置30の現在位置である。例えば、通信ノード28は、会場34内又は会場34外の既定の近傍48内で携帯型加入者装置30の存在を検出してもよい。近傍48は、図1に概略的に示されているだけであり、様々な形状又はサイズの地理的領域に広がってもよい。
【0041】
携帯型加入者装置30を会場34内又はその近くに配置することは、加入者がイベントの出席者であると見なされ得る表示を提供する。無線通信装置又は移動局の位置を決定するための既知の技術がある。いくつかの実施形態は、携帯型加入者装置の現在の位置を決定するためのそのような既知の技術を含む。会場34の外の近傍又は領域48を含むことにより、イベント出席者は、イベントに移動している間、会場34の外でテールゲートしている間、又はイベントが終了する前に会場34を離れる間、システム20の利点を得ることができる。換言すれば、加入者は、第1の条件を満たす少なくとも1つの基準が存在する限り、会場34内にいない間、又はイベントに物理的に出席していない間であっても、イベント出席者と見なされてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、イベント出席者は、携帯型加入者装置30を使用して、イベント出席者が会場34に到着した、近くにいる、又は会場に移動しているという表示を送信する。このような表示は、いくつかの実施形態において第1の条件が満たされているかどうかを決定するのに有用な別の例示的な基準である。
【0043】
第1の条件は、いくつかの実施形態において、加入者がイベントに対する有効なアクセス資格証明を有していること、及び加入者又は加入者の携帯装置30が近傍48又は会場34内にあることを示す表示の組み合わせをサーバ22が受信したときに満たされる。
【0044】
いくつかの実施形態において、イベントがイベントのシーズンにおける複数のイベントの1つであり、加入者がシーズンチケット保有者である場合、サーバ22は、さらなる通信又は確認を必要とせずに、そのシーズン中の全てのイベントについて、その加入者について第1の条件が満たされていると自動的に決定する。プロスポーツチーム又はリーグのような、いくつかの会場運営者又はイベントにおける権利の所有者は、シーズンチケットパッケージの一部としてシステム20の使用のサブスクリプションを提供してもよく、これは、例えば、シーズンチケットを購入するインセンティブとしての役割を果たし得る。
【0045】
図3は、第2の条件がステップ44で満たされているかどうかを決定するための手順の例を要約したフローチャートである。この例では、イベント出席者がイベントの少なくとも一部を表すメディアを受け取ることができるいくつかのシナリオがある。開示されている可能性の全てがイベント出席者に利用可能である必要はない。いくつかの実施形態では、可能なシナリオのサブセット、又は1つだけでも、少なくとも一部の加入者に利用可能である。
【0046】
ステップ50において、サーバ22は、ステップ42(図2)で既にイベント出席者として識別されている加入者が、イベントの少なくとも一部を表すメディアストリームを要求したかどうかを決定する。サーバは、イベント中に携帯型加入者装置30から受信した要求に基づいて、この決定を行ってもよい。このような要求は、いくつかの実施形態では第2の条件を満たすのに十分である。
【0047】
サーバ22は、ステップ50でメディアストリームが要求されたと決定すると、ステップ52でメディアストリームを準備する。いくつかの実施形態では、サーバ22は、イベント出席者からのさらなる入力なしに、ステップ52で準備されたメディアストリームのコンテンツ又はフォーマットを選択する。いくつかの実施形態では、イベント出席者は、ステップ52で準備されたメディアのコンテンツ又は性質をカスタマイズする能力を有する。いずれの場合においても、メディアストリームは、それが発生するイベントの一部の継続的なライブストリームであってもよく、又は以前に発生したイベントの一部の記録された再生であってもよい。
【0048】
いくつかの実施形態において、イベント出席者は、イベントの特定の部分又はメディアストリームを通してイベントを観察する特定の見晴らしの利く地点を選択する能力を有する。いくつかの例では、サーバ22は、イベントの異なる部分又は携帯型加入者装置30上のインタフェース上の異なる見晴らしの利く地点を表す選択のメニューをイベント出席者に提示するように構成される。イベント出席者は、そのような実施形態においてサーバ22によって提供されるメディアのコンテンツをカスタマイズすることができる。いくつかの実施形態におけるメモリ26は、例えば、各加入者が好むメディアの特性を示す加入者プロファイルを含む。
【0049】
メディアストリームを要求することにより、イベントの一部が発生している間、会場34の中又は外におけるイベント出席者の位置のために、イベント出席者に見えない可能性があるイベントの一部をイベント出席者が観察することが可能になる。例えば、イベント出席者は、イベント中にトイレ又は売店を利用することを希望し、イベント出席者がイベントを観察することができる一般入場又は立見専用エリアの座席又は場所等の位置から離れなければならないことがある。同様に、イベント出席者は、まだ会場34に入っていないか、又は少なくとも一時的に会場34を離れている場合がある。イベント出席者がイベントを直接観察できない位置にいる間、要求されたメディアストリームにより、イベント出席者は、イベントの対応する部分を見逃さないようにすることができる。
【0050】
見晴らしの利く地点を要求することにより、イベント出席者は、割り当てられた座席又は一般入場エリア内の場所に残っていても、イベント出席者には簡単には見えないイベントの一部を観察することが可能になる。いくつかのイベント及びいくつかの会場では、イベント出席者が会場34内の単一の位置からイベント中の全ての出来事又は活動を見ることが不可能になっている。例えば、陸上(又は体操)競技は、会場34内の異なる場所で発生する様々な活動を含む。イベント出席者は、100メートルダッシュ(又は平均台)のゴールラインがよく見える位置にいても、棒高跳び(又は平行棒)を見ることができない場合がある。例えば、これらの活動に割り当てられた会場34内の場所は非常に離れているため、イベント出席者は両方を直接見ることができない。別の例では、イベント出席者は、フットボール競技場の一方のエンドゾーン近くに座っており、フィールドの反対側のゴールラインスタンスをよく見ることができない場合がある。イベント出席者が単一の位置からイベント全体を見ることが本質的に困難になる別の例として、ゴルフトーナメントがある。
【0051】
サーバ22は、イベント出席者がイベントでのイベント出席者の体験を向上させるために、特定の活動又は見晴らしの利く地点を選択する能力をイベント出席者に提供する。いくつかの実施形態におけるサーバ22は、イベントが発生しているときにイベント出席者からの要求に応答するように構成される。いくつかの実施形態において、イベントが陸上(又は体操)競技のようなスケジュールされた又は別個の活動を有する場合、イベント出席者は、どの活動が関心のあるものであり、イベント出席者がイベント中に置かれる位置から直接観察できないものであるかを知っていることに基づいて、イベントに出席する前にメディアストリーム要求を事前に設定してもよい。
【0052】
イベント出席者がメディアストリームを要求し得る別のシナリオは、視界の妨害が含まれる。例えば、イベント出席者の近くにいる他の人のサイズ又は位置のために、イベント出席者がイベントをよく見ることができない場合がある。さらに、一部の会場には、その会場内の少なくとも一部のエリアの出席者の視界を妨害する構造上の特徴を持つ座席又は視聴エリアが含まれる。メディアストリームを要求することにより、イベント出席者は、イベント出席者の視界を妨害する原因となった時間又は場所で発生したイベントの一部を見逃さないようにすることができる。
【0053】
例示された実施形態は、イベント出席者がメディアストリームを積極的に要求していなくても、第2の条件が満たされていることを決定することを含む。サーバ22がステップ50で要求が行われていないと決定すると、サーバ22はステップ54でイベント中に関心のある事象が発生したかどうかを決定する。関心のある事象は、イベント中に発生したハイライトであってもよく、又は会場内で発生したそれ以外のものであってもよい。イベント中の事象がいつハイライトと見なされるかを決定するための既知の技術がある。例えば、群衆のノイズ、顔の表情、又は出席者の物理的な反応を監視することにより、イベントのハイライトが発生したことを決定することが可能になる。システム20のいくつかの実施形態におけるサーバ22は、メディアキャプチャ装置34からのデータ及び既知の技術を利用して、ステップ54での決定を行う。
【0054】
ステップ54でサーバ22によって注目すべき又は特に関心のあるものが認識されなかったと想定すると、サーバ22は、携帯型加入者装置30からの通信及びメディアキャプチャ装置32から受信したデータに基づいて、ステップ50及び54でイベントの監視を続ける。
【0055】
一方、ステップ54でサーバ22が関心のある事象が発生したと決定すると、サーバは、ステップ56で関心のある事象を含むイベントの一部を表すメディアを準備する。
【0056】
サーバ22は、ステップ56でメディアを準備する前に、追加の基準を使用してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、サーバ22は、ステップ56でメディアを準備する前に、イベント出席者の視界が潜在的に妨害されたかどうかを最初に決定する。そのような実施形態では、サーバ22は、携帯型加入者装置30の現在位置に関する情報を使用して、イベント出席者が関心のある事象を観察することができない位置にいたかどうかを決定する。いくつかの実施形態では、サーバ22は、携帯型加入者装置30の現在位置が、出席証明に割り当てられた座席の位置と同じかどうかを決定する。例えば、携帯型加入者装置30の決定された現在位置は、イベント出席者がトイレにいること、会場34内のコンコースに沿って移動していること、既知の妨害物のある位置にいること、又は近傍48内の会場34の外にいることを示してもよい。これらの条件のいずれかが存在する場合、サーバ22は、イベント出席者が関心のある事象を表すメディアを観察することを望む可能性が高いと自動的に決定し、ステップ56でメディアを準備する。移動局又は無線通信装置を位置付けるための既知の技術は、イベント出席者又は携帯型加入者装置30の現在の位置を決定するのに有用である。
【0057】
いくつかの実施形態では、サーバ22は、ステップ56でイベント出席者からの要求に応答してのみメディアを準備する。
【0058】
サーバ22は、イベント出席者が関心のある事象を表すメディアを受信する要求を行うかどうかに関係なく、ステップ56で準備されたメディアをカスタマイズするためのオプションをイベント出席者に提供するように構成される。上述したものと同様に、イベント出席者は、特定の関心のある事象又は携帯型加入者装置30上で関心のある事象を観察する特定の見晴らしの利く地点を選択してもよい。
【0059】
さらに、いくつかの実施形態におけるサーバ22は、イベント出席者が、関心のある出来事を表すメディアをビデオ、オーディオ又は静止画像から選択することを可能にする。これにより、イベント出席者は、イベント出席者が関心のある正確な瞬間、例えば、バッターのスイング中に投げられた野球ボールにバットが接触し、見事なホームランが生まれた瞬間又は競馬イベントでの写真判定の静止画像を見ることが可能になる。
【0060】
ステップ52又は56でメディアが準備されると、サーバ22は、ステップ46(図2)でメディアを通信ノード28を介して携帯型加入者装置30に配信又は提供する。メディアは、上述したように、携帯型加入者装置30上でメディアとして観察可能なデータであり、視覚コンテンツ、オーディオコンテンツ、又はその両方の組み合わせを含んでもよい。多くの実施形態では、イベント出席者が特定のメディアフォーマットを要求しない限り、サーバ22は、イベントの一部の可視及び可聴表現を含むビデオメディアを提供する。
【0061】
いくつかの実施形態では、サーバ22は、ステップ46で提供されたメディアを、イベントの最中又は終了後の限定された時間の間だけ利用可能にする。いくつかの実施形態では、携帯型加入者装置30は、提供されたメディアがイベント出席者にアクセス可能であるために、会場34の所定の距離又は範囲内、例えば近傍48内になければならない。サーバ22は、イベント出席者がイベントの一部を表すメディアを観察できる回数にも制限を設けてもよい。
【0062】
開示された例示的な実施形態は、イベント出席者のイベントでの体験を向上させ、イベント出席者が、さもなければイベントに出席する個人又はグループによって直接観察又は経験することができなかったイベントの一部を見逃すことを防止する。
【0063】
開示された例示的な実施形態は、上記以外の様々なイベントにも有用である。開示された例示的な実施形態が有用であるイベントカテゴリの例は、競技スポーツ、コンサート、演劇作品又は公演、会議、ペイウォール(例えば、ペイパービュー又はサブスクリプション)の背後での番組、及び映画を含む。
【0064】
上記の説明は、本質的に限定するというよりも例示的である。開示された例示的な実施形態及びシナリオに対する必ずしも本発明の本質から逸脱しない変形及び修正は、当業者には明らかであり得る。本発明に与えられる法的保護の範囲は、以下の請求項を検討することによってのみ決定することができる。
図1
図2
図3
【国際調査報告】