(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】ガラス管変換処理動作を制御する変換システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
C03B 23/045 20060101AFI20240514BHJP
C03B 23/09 20060101ALI20240514BHJP
C03B 23/11 20060101ALI20240514BHJP
A61J 1/06 20060101ALI20240514BHJP
A61J 1/05 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
C03B23/045
C03B23/09
C03B23/11
A61J1/06 A
A61J1/05 311
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571885
(86)(22)【出願日】2022-05-23
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 US2022030493
(87)【国際公開番号】W WO2022251093
(87)【国際公開日】2022-12-01
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】バーナード,クリステル ルビー
(72)【発明者】
【氏名】マツシック,ジョセフ マイケル
(72)【発明者】
【氏名】マクネリス,ケヴィン パトリック
(72)【発明者】
【氏名】オマリー,コナー トーマス
【テーマコード(参考)】
4C047
4G015
【Fターム(参考)】
4C047AA02
4C047AA05
4C047AA27
4C047BB01
4G015BA01
4G015BA04
4G015BA05
4G015BB01
4G015BB02
4G015BB05
(57)【要約】
ガラス管をガラス物品に変換する変換部の制御方法は、複数の処理パラメータについてのセッティングを含む条件セットを用意する工程と、変換部を動作させて、ガラス物品を製造する工程と、ガラス物品の属性を測定する工程と、変換部を各条件セットで運転する工程と、各ガラス物品を、ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、測定した属性と関連付ける工程と、動作モデルを、測定した属性、および、条件セットから開発する工程と、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを動作モデルに基づいて決定する工程と、変換部を、動作モデルから決定された運転セッティングに設定された各処理パラメータで動作させる工程とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス管をガラス物品に変換する変換部の制御方法において、
複数の条件セットを用意する工程であって、各該条件セットは、前記変換部の複数の処理パラメータについてのセッティングを含むものである工程と、
前記変換部を動作させて、前記ガラス管を複数の処理ステーションを通って並進させることによって、該ガラス管を複数のガラス物品に変換する工程と、
前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定する工程と、
前記複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、前記変換部を各前記複数の条件セットで運転する工程と、
各前記複数のガラス物品を、該ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、前記測定した1つ以上の属性と関連付ける工程と、
1つ以上の動作モデルを、前記測定した1つ以上の属性、および、各前記複数のガラス物品についての前記複数の条件セットに基づいて開発する工程と、
前記変換部を、前記1つ以上の動作モデルから決定された運転セッティングに設定された各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる工程と
を含む方法。
【請求項2】
各前記1つ以上の動作モデルは、前記複数の処理パラメータの1つ以上を、前記測定した1つ以上の属性に関連させるものであり、
方法は、更に、
各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上の動作モデルに基づいて決定する工程を、
含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の前記1つ以上の属性は、該複数のガラス物品の1つ以上の寸法、該複数のガラス物品の1つ以上の外見的特徴、該ガラス管の1つ以上の寸法、該ガラス管の1つ以上の温度、または、これらの組合せを含むものである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の処理パラメータは、パート速度、保持部回転速度、前記変換部の1つ以上の加熱ステーションにおけるバーナ位置、該1つ以上の加熱ステーションにおけるバーナの熱出力、該変換部の1つ以上の形成ステーションにおける形成具の位置、該1つ以上の形成ステーションにおける形成具と前記ガラス物品の接触タイミング、または、これらの組合せを含むものである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記変換部によって製造される前記ガラス物品の種類を変更する工程であって、該ガラス物品の種類の変更は、該ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方のサイズ、形状、または、それらの両方の変更によって特徴付けられるものである工程と、
前記変換部によって製造される前記ガラス物品の種類を変更した後に、請求項1に記載の前記方法を行う工程と
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の条件セットを用意する工程は、
前記変換部の1つ以上の加熱ステーションにおいて、前記ガラス管の作業端部でガラスプリフォームを形成する処理に関する処理パラメータを含む第1のサブセットの条件セットを用意する工程と、
前記変換部の1つ以上の形成ステーションにおいて、前記ガラス管の前記作業端部で前記ガラスプリフォームを前記ガラス物品の1つ以上の特徴物へと形成する処理に関する処理パラメータを含む第2のサブセットの条件セットを用意する工程と
を含むものである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記変換部を、前記第1のサブセットの条件セットの各条件セットで動作させる工程と、
前記ガラスプリフォームの1つ以上のプリフォーム属性を測定する工程と、
1つ以上のプリフォーム動作モデルを、前記測定した1つ以上のプリフォーム属性、および、前記第1のサブセットの条件セットに基づいて開発する工程と、
前記加熱ステーションにおける各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上のプリフォーム動作モデルに基づいて決定する工程と、
前記変換部を、前記1つ以上のプリフォーム動作モデルから決定された前記運転セッティングに設定された前記加熱ステーションの各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる工程と
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記変換部を前記運転セッティングに設定された前記加熱ステーションの各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる間に、該変換部を、前記第2のサブセットの条件セットの各条件セットで動作させる工程と、
前記複数のガラス物品の前記1つ以上の属性を測定する工程と、
1つ以上の形成動作モデルを、前記複数のガラス物品についての前記測定した1つ以上の属性、および、前記第2のサブセットの条件セットに基づいて開発する工程と、
前記形成ステーションにおける各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上の形成動作モデルに基づいて決定する工程と、
前記変換部を、前記1つ以上の形成動作モデルから決定された前記運転セッティングに設定された前記形成ステーションの各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる工程と
を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記変換部の1つ以上の欠陥構成要素を特定する工程であって、該1つ以上の欠陥構成要素は、前記ガラス物品の寸法、外見的属性、または、それらの両方に影響するものである工程と、
前記1つ以上の欠陥構成要素を、1つ以上の交換構成要素と交換する工程と、
前記1つ以上の欠陥構成要素を前記1つ以上の交換構成要素と交換した後に、請求項1に記載の前記方法を繰り返す工程と
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記変換部の1つ以上の形成ステーションにおける1つ以上の欠陥形成具を特定する工程であって、該1つ以上の欠陥形成具は、前記ガラス物品についての寸法基準を満たす該ガラス物品をもう製造しない1つ以上の形成具を含むものである工程と、
前記1つ以上の形成ステーションにおける前記1つ以上の欠陥形成具を、1つ以上の交換形成具と交換する工程と、
前記1つ以上の欠陥形成具を前記1つ以上の交換形成具と交換した後に、請求項1に記載の前記方法を繰り返す工程と
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
各前記複数のガラス物品を、前記条件セット、および、該ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方についての前記測定した1つ以上の属性と関連付ける工程は、
各前記複数のガラス物品が製造される時に、それに、一意の識別子を付与する工程と、
前記変換部を通って製造される各前記複数のガラス物品を、前記一意の識別子によって追跡する工程と、
各前記複数のガラス物品の前記一意の識別子を、該ガラス物品を製造するのに用いた前記条件セット、および、該ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性と関連付ける工程と
を含むものである請求項1に記載の方法。
【請求項12】
各前記複数のガラス物品の前記一意の識別子は、前記条件セットおよび前記1つ以上の属性と、リレーショナルデータベースを通して関連付けられるものである請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記変換部を各前記複数の処理パラメータについての前記運転セッティングで動作させる間に、各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方についての前記1つ以上の属性を測定する工程と、
各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方についての1つ以上の予測属性を、前記複数の処理セッティングおよび前記1つ以上の動作モデルから決定する工程と、
各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性を、前記1つ以上の予測属性と比較して、正常動作からの逸脱を特定する工程と
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記変換部の不調状態を、各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性を、前記1つ以上の動作モデルに基づく前記1つ以上の予測属性と比較した結果に基づいて特定する工程と、
前記変換部の前記不調状態を修正する工程と、
前記不調状態を修正してから、請求項1に記載の前記方法を繰り返す工程と
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1に記載の前記方法を繰り返す工程を、
更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記変換部への1つ以上の外部入力における変化に応じて、請求項1に記載の前記方法を繰り返す工程を、
含み、
前記1つ以上の外部入力は、前記変換部に供給される前記ガラス管の寸法または品質の変動、該変換部の製造環境での周囲の熱条件、該変換部のシステム構成要素の摩耗、該変換部のバーナへの燃料ガスの組成の変化、または、これらの組合せを含むものである請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、米国特許法第119条の下、2021年5月24日出願の米国仮特許出願第63/192,135号の優先権の利益を主張し、その内容は依拠され、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本明細書は、概して、ガラス管からガラス物品を製造するシステムおよび方法に関し、特に、ガラス管変換処理動作を制御するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ガラスは、他の材料と比べて、気密性、光学透明性、および、優れた化学的耐久性を有するので、以前から、薬剤を入れるのに好ましい材料として用いられてきた。特に、薬剤を入れるのに用いるガラスは、その中に収容した薬剤処方の安定性が損なわれるのを防ぐように適切な化学的耐久性を有さなくてはならない。適した化学的耐久性を有するガラスは、過去に化学的耐久性が証明されたASTM規格「Type IA」および「Type IB」ガラス組成物の中のガラス組成物を含む。
【0004】
ガラス管を、医薬品利用に用いる様々なガラス容器など、他のガラス物品に変換しうるもので、それは、限定するものではないが、バイアル、注射器、アンプル、カートリッジおよび他のガラス物品を含む。ガラス管を、例えば、「変換機」で変換しうる。変換機は、75年以上も使われてきており、現在、様々な市販および内部機器供給会社によって製造されている。これらの変換機は、典型的には、火炎加工、回転および静止具による形成、熱による分離、または、切込みと衝撃による切断工程を含む工程を用いて、長いガラス管を複数のガラス物品に変形する。様々なバーナおよび形成具を用いて、ガラス管から1つ以上の物品を形成して、物品をガラス管から分離することが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
変換機(つまり、変換部)を用いてガラス管をガラス物品に変換する間に、バーナなどの加熱部は、ガラス管のガラスを、ガラスの粘度がガラスからガラス物品の1つ以上の特徴物を形成可能になる温度まで加熱する。形成ステーションは、ピンおよびホイールアセンブリなどの形成具を含み、加熱されたガラス管と接触して、完成したガラス物品の特徴物の内側および外側寸法を形成する。従来の変換機は、簡略なニードル弁を用いて、加熱ステーションにおけるバーナ出力を調節するものだった。従来の変換機における形成具の位置は、カム駆動シャフトに接続されることが多い機械的連結部によって調節されてきた。バーナの出力および配置、並びに、形成具の位置および接触タイミング(例えば、接触時間、接触順序、または、それらの両方)は、変換部の寸法歩留まり、および、欠陥率に影響しうる。更に、典型的な変換機における何百もの他の処理セッティングおよび入力が、変換機が実現しうる寸法歩留まり、および、欠陥率に影響しうる。
【0006】
以前から、従来の変換機について、何百もの処理セッティングおよび入力を管理するための制御戦略は、人間のオペレータに依存するものだった。特に、バーナのパラメータ、形成部のパラメータ、および、全体的な機械のタイミングを異なる幾何学形状のバイアルについて変化させるのに、これらの様々な経験レベルを有する人間のオペレータに依存してきた。人間のオペレータは、この処理中に生じる通常の日毎の変動を、これらの同じパラメータを調節することによって管理する。製造会社が変換機から一貫して高い歩留まりで高品質のガラスを製造しうるかは、変換機を操作する機械オペレータのスキルレベルおよび経験に大きく依存する。オペレータの経験レベルが、ライン毎、および、シフト毎に異なるので、処理で製造されるバイアルの歩留まり、および、品質に大きな変動を生じうる。質量流量制御弁、サーボモータ、および/または、PLC制御部などの「アドオンの」制御装置およびオートメーションの発達にも関わらず、現在の技術では、依然として、人間のオペレータが判断して、変換部についての全ての入力パラメータを最終的に駆動している。
【0007】
したがって、ガラス管を薬剤容器などのガラス物品に変換する変換部の動作を制御して、操作における変動を削減して、歩留まりを高め、欠陥率を削減するシステムおよび方法が必要であり、特に、始動の際や、変換部の形成具または他の構成要素を交換した後の切替えの際や、外部入力の変化、および/または、変換部の動作条件の長期的トレンドに応じて必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様において、ガラス管をガラス物品に変換する変換部の制御方法は、複数の条件セットを用意する工程を含み、各条件セットは、変換部の複数の処理パラメータについてのセッティングを含みうる。方法は、更に、変換部を動作させて、ガラス管を複数の処理ステーションを通って並進させることによって、ガラス管を複数のガラス物品に変換する工程と、複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定する工程と、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部を各複数の条件セットで運転する工程と、各複数のガラス物品を、ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、測定した1つ以上の属性と関連付ける工程と、1つ以上の動作モデルを、各複数のガラス物品についての測定した1つ以上の属性、および、複数の条件セットに基づいて開発する工程と、変換部を、1つ以上の動作モデルから決定された運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて動作させる工程とを含みうる。
【0009】
本開示の第2の態様は、第1の態様を含み、各1つ以上の動作モデルは、複数の処理パラメータの1つ以上を、測定した1つ以上の属性に関連させるものであり、方法は、更に、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上の動作モデルに基づいて決定する工程を含みうる。
【0010】
本開示の第3の態様は、第1または第2の態様を含み、複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性は、複数のガラス物品の1つ以上の寸法、複数のガラス物品の1つ以上の外見的特徴、ガラス管の1つ以上の寸法、ガラス管の1つ以上の温度、または、これらの組合せを含むものでありうる。
【0011】
本開示の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれか1つを含み、複数の処理パラメータは、パート速度、保持部回転速度、変換部の1つ以上の加熱ステーションにおけるバーナ位置、1つ以上の加熱ステーションにおけるバーナの熱出力、変換部の1つ以上の形成ステーションにおける形成具の位置、1つ以上の形成ステーションにおける形成具とガラス物品の接触タイミング、または、これらの組合せを含みうる。
【0012】
本開示の第5の態様は、第1から第4の態様のいずれか1つを含み、変換部によって製造されるガラス物品の種類を変更する工程であって、ガラス物品の種類の変更は、ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方のサイズ、形状、または、それらの両方の変更によって特徴付けられるものである工程と、変換部によって製造されるガラス物品の種類を変更した後に、第1から第4の態様のいずれか1つに記載の方法を行う工程とを含みうる。
【0013】
本開示の第6の態様は、第1から第5の態様のいずれか1つを含み、複数の条件セットを用意する工程は、変換部の1つ以上の加熱ステーションにおいて、ガラス管の作業端部でガラスプリフォームを形成する処理に関する処理パラメータを含む第1のサブセットの条件セットを用意する工程と、変換部の1つ以上の形成ステーションにおいて、ガラス管の作業端部でガラスプリフォームをガラス物品の1つ以上の特徴物へと形成する処理に関する処理パラメータを含む第2のサブセットの条件セットを用意する工程とを含みうる。
【0014】
本開示の第7の態様は、第6の態様を含み、変換部を、第1のサブセットの条件セットの各条件セットで動作させる工程と、ガラスプリフォームの1つ以上のプリフォーム属性を測定する工程と、1つ以上のプリフォーム動作モデルを、測定した1つ以上のプリフォーム属性、および、第1のサブセットの条件セットに基づいて開発する工程と、加熱ステーションにおける各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上のプリフォーム動作モデルに基づいて決定する工程と、変換部を、1つ以上のプリフォーム動作モデルから決定された運転セッティングに設定された加熱ステーションの各複数の処理パラメータを用いて動作させる工程とを含みうる。
【0015】
本開示の第8の態様は、第7の態様を含み、変換部を運転セッティングに設定された加熱ステーションの各複数の処理パラメータを用いて動作させる間に、変換部を、第2のサブセットの条件セットの各条件セットで動作させる工程と、複数のガラス物品の1つ以上の属性を測定する工程と、1つ以上の形成動作モデルを、複数のガラス物品についての測定した1つ以上の属性、および、第2のサブセットの条件セットに基づいて開発する工程と、形成ステーションにおける各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上の形成動作モデルに基づいて決定する工程と、変換部を、1つ以上の形成動作モデルから決定された運転セッティングに設定された形成ステーションの各複数の処理パラメータを用いて動作させる工程とを更に含みうる。
【0016】
本開示の第9の態様は、第1から第8の態様のいずれか1つを含み、変換部の1つ以上の欠陥構成要素を特定する工程であって、1つ以上の欠陥構成要素は、ガラス物品の寸法、外見的属性、または、それらの両方に影響するものである工程を含みうる。方法は、更に、1つ以上の欠陥構成要素を、1つ以上の交換構成要素と交換する工程と、1つ以上の欠陥構成要素を1つ以上の交換構成要素と交換した後に、第1から第8の態様のいずれか1つに記載の方法を繰り返す工程を含みうる。
【0017】
本開示の第10の態様は、第1から第9の態様のいずれか1つを含み、各複数の条件セットは、変換部の複数の処理パラメータのサブセットについてのセッティングを含むものでありうる。
【0018】
本開示の第11の態様は、第1から第10の態様のいずれか1つを含み、変換部の1つ以上の形成ステーションにおける1つ以上の欠陥形成具を特定する工程であって、1つ以上の欠陥形成具は、ガラス物品についての寸法基準を満たすガラス物品をもう製造しない1つ以上の形成具を含むものである工程を含みうる。方法は、更に、1つ以上の形成ステーションにおける1つ以上の欠陥形成具を、1つ以上の交換形成具と交換する工程と、1つ以上の欠陥形成具を1つ以上の交換形成具と交換した後に、第1から第10の態様のいずれか1つに記載の方法を繰り返す工程とを含みうる。
【0019】
本開示の第12の態様は、第11の態様を含み、各複数の条件セットは、複数の処理パラメータのサブセットを含み、変換部の複数の処理パラメータのサブセットは、1つ以上の交換形成具の位置、ガラス管と1つ以上の交換形成具の接触タイミング、または、それらの両方を含むものでありうる。
【0020】
本開示の第13の態様は、第1から第12の態様のいずれか1つを含み、各複数のガラス物品を、条件セット、および、ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方についての測定した1つ以上の属性と関連付ける工程は、各複数のガラス物品が製造される時に、それに、一意の識別子を付与する工程と、変換部を通って製造される各複数のガラス物品を、一意の識別子によって追跡する工程と、各複数のガラス物品の一意の識別子を、ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方について測定した1つ以上の属性と関連付ける工程とを含むものでありうる。
【0021】
本開示の第14の態様は、第13の態様を含み、各複数のガラス物品の一意の識別子は、条件セットおよび1つ以上の属性と、リレーショナルデータベースを通して関連付けられるものでありうる。
【0022】
本開示の第15の態様は、第1から第14の態様のいずれか1つを含み、変換部を各複数の処理パラメータについての運転セッティングで動作させる間に、各複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方についての1つ以上の属性を測定する工程を含みうる。方法は、更に、各複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方についての1つ以上の予測属性を、複数の処理セッティングおよび1つ以上の動作モデルから決定する工程と、各複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方について測定した1つ以上の属性を、1つ以上の予測属性と比較して、正常動作からの逸脱を特定する工程とを更に含みうる。
【0023】
本開示の第16の態様は、第15の態様を含み、変換部の不調状態を、各複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方について測定した1つ以上の属性を、1つ以上の動作モデルに基づく1つ以上の予測属性と比較した結果に基づいて特定する工程を含みうる。方法は、更に、変換部の不調状態を修正する工程と、不調状態を修正してから、第1から第14の態様のいずれか1つに記載の方法を繰り返す工程とを更に含みうる。
【0024】
本開示の第17の態様は、第1から第16の態様のいずれか1つを含み、第1から第16の態様のいずれか1つに記載の方法を繰り返す工程を、更に含みうる。
【0025】
本開示の第18の態様は、第17の態様を含み、第1から第16の態様のいずれか1つに記載の方法を、規則的な周期的時間間隔により繰り返す工程を、含みうる。
【0026】
本開示の第19の態様は、第17または第18の態様を含み、変換部への1つ以上の外部入力における変化に応じて、第1から第16の態様のいずれか1つに記載の方法を繰り返す工程を含みうる。
【0027】
本開示の第20の態様は、第19の態様を含み、1つ以上の外部入力は、変換部に供給されるガラス管の寸法または品質の変動、変換部の製造環境での周囲の熱条件、変換部のシステム構成要素の摩耗、変換部のバーナへの燃料ガスの組成の変化、または、これらの組合せを含むものでありうる。
【0028】
本開示の第21の態様は、第1から第20の態様のいずれか1つを含み、複数の処理ステーションは、1つまたは複数の加熱ステーション、形成ステーション、分離ステーション、穿孔ステーション、測定ステーション、または、これらの組合せを含むものでありうる。
【0029】
本開示の第22の態様は、ガラス管をガラス物品に変換するシステムに関する。システムは、変換部を含み、それは、複数の保持部を含み、各保持部は、ガラス管を保持して、ガラス管をガラス管の中心軸を中心に回転させるように動作自在でありうる。変換部は、更に、少なくとも1つの加熱ステーション、少なくとも1つの形成ステーション、および、少なくとも1つの分離ステーションを含む複数の処理ステーションを含みうる。変換部は、更に、ガラス管から製造された各ガラス物品、各ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定するように動作自在な少なくとも1つの測定装置を含みうる。システムは、更に、変換部に通信自在に連結されて、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のプロセッサに通信自在に連結された1つ以上のメモリモジュール、および、機械読取可能で実行可能であり1つ以上のメモリモジュールに記憶された命令を含む制御システムを含みうる。機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、制御システムに、自動で、変換部を動作させて、ガラス管をガラス物品に変換させ、ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を、少なくとも1つの測定装置で測定させ、変換部の複数の処理パラメータを調節して、変換部を各複数の条件セットで運転させ、各複数の条件セットは、複数の処理パラメータについてのセッティングを含むものであり、各複数のガラス物品を、ガラス物品を製造するのに用いた複数の条件セットの1つ、および、測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、1つ以上の動作モデルを、測定した1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて開発させうる。各1つ以上の動作モデルは、複数の処理パラメータの1つ以上を、ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性と関連させるうる。
【0030】
本開示の第23の態様は、第22の態様を含み、機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上の動作モデルに基づいて決定させ、変換部を、1つ以上の動作モデルから決定された運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて動作させうる。
【0031】
本開示の第24の態様は、第23の態様を含み、機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、変換部を運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて動作させる間に、各複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方についての1つ以上の属性を測定させ、各複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方についての1つ以上の予測属性を、複数の処理セッティングおよび1つ以上の動作モデルから決定させ、各複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方について測定した1つ以上の属性を、1つ以上の予測属性と比較させ、正常動作条件からの逸脱を比較に基づいて特定させうる。
【0032】
本開示の第25の態様は、第23または第24の態様を含み、機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、1つ以上の動作モデルを、規則的な周期的時間間隔により、ユーザ入力に応じて、変換部の動作中のハードウエアの変化に応じて、変換部への1つ以上の外部入力の変化に応じて、または、これらの組合せにより更新させるものでありうる。
【0033】
本開示の第26の態様は、第25の態様を含み、機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、1つ以上の動作モデルを、変換部への1つ以上の外部入力の変化に応じて更新させるものでありうる。変換部への1つ以上の外部入力は、変換部に供給されるガラス管の寸法または品質の変動、変換部の製造環境での周囲の熱条件、変換部のシステム構成要素の摩耗または故障、変換部のバーナへの燃料ガスの組成の変化、または、これらの組合せを含むものでありうる。
【0034】
本開示の第27の態様は、第25または第26の態様を含み、1つ以上の動作モデルを更新する場合、機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、複数の条件セットを1つ以上のメモリモジュールから引き出させ、変換部を動作させて、ガラス管を複数のガラス物品に変換させ、複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を、少なくとも1つの測定装置で測定させ、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部を各複数の条件セットで運転させ、各複数のガラス物品を、ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、1つ以上の動作モデルを、各複数のガラス物品についての測定した1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて更新させ、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上の更新済みの動作モデルに基づいて決定させ、変換部を、各複数の処理パラメータについての運転セッティングで動作させうる。
【0035】
本開示の第28の態様は、第22から第27の態様のいずれか1つを含み、機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、各複数のガラス物品が製造される時に、それに、一意の識別子を付与させ、変換部を通って製造される各複数のガラス物品を、一意の識別子によって追跡させ、各複数のガラス物品の一意の識別子を、ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、ガラス物品、ガラス物品をそれから製造したガラス管、または、それらの両方について測定した1つ以上の属性と関連付けさせるうる。
【0036】
本開示の第29の態様は、第28の態様を含み、1つ以上のメモリモジュールに記憶されたリレーショナルデータベースを、更に含みうる。機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、一意の識別子、条件セット、および、各ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方について測定した1つ以上の属性を、リレーショナルデータベースに記憶させるものでありうる。
【0037】
本開示の第30の態様は、第22から第29の態様のいずれか1つを含み、機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、変換部によって製造されるガラス物品の種類の第1のガラス物品から第2のガラス物品への変化を示す入力を受信させ、ガラス物品の種類の変化は、ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方のサイズ、形状、または、それらの両方の変化を含むものであり、変換部を動作させて、ガラス管を複数の第2のガラス物品に変換させ、複数の第2のガラス物品の1つ以上の属性を、少なくとも1つの測定装置を用いて測定させ、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部を各複数の条件セットで運転させ、各複数の第2のガラス物品を、第2のガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、第2のガラス物品についての1つ以上の動作モデルを、各複数の第2のガラス物品についての測定した1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて開発させ、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上の第2の動作モデルに基づいて決定させ、変換部を、1つ以上の第2の動作モデルから決定された運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて運転させるものでありうる。
【0038】
本開示の第31の態様は、第22から第30の態様のいずれか1つを含み、機械読取可能で実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、制御システムに、自動で、変換部の1つ以上の構成要素の交換を示す入力を受信させ、条件セットのサブセットを開発させ、サブセットは、1つ以上の構成要素の交換に関する変換部の処理パラメータのサブセットについてのセッティングを含むものであり、変換部を動作させて、ガラス管を複数のガラス物品に変換させ、複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を、少なくとも1つの測定装置を用いて測定させ、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部を、条件セットのサブセットの各条件セットで運転させ、各複数のガラス物品を、ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、1つ以上の動作モデルを、各複数のガラス物品についての測定した1つ以上の属性および条件セットのサブセットに基づいて更新させ、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上の更新済みの動作モデルに基づいて決定させ、変換部を、1つ以上の更新済みの動作モデルから決定された運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて運転するものでありうる。
【0039】
本開示の第32の態様は、第22から第31の態様のいずれか1つを含み、ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性は、ガラス物品の1つ以上の寸法、ガラス物品の1つ以上の外見的属性、ガラス管の1つ以上の寸法、ガラス管の1つ以上の温度、または、これらの組合せを含むものでありうる。
【0040】
本開示の第33の態様は、第22から第32の態様のいずれか1つを含み、複数の処理パラメータは、パート速度、保持部回転速度、少なくとも1つの加熱ステーションにおけるバーナ位置、1つ以上の加熱ステーションにおけるバーナの熱出力、少なくとも1つの形成ステーションにおける形成具の位置、1つ以上の形成ステーションにおける形成具とガラス物品の接触タイミング、または、これらの組合せを含むものでありうる。
【0041】
本開示の第34の態様は、第22から第33の態様のいずれか1つを含み、変換部は、各複数の保持部の中のガラス管を、複数の処理ステーションおよび少なくとも1つの測定ステーションを通って並進させるように動作自在でありうる。
【0042】
ここまでの概略的記載および次の詳細な記載の両方が、様々な実施形態を記載し、請求した主題の本質および特徴を理解するための概観または枠組みを提供することを意図すると、理解すべきである。添付の図面は、様々な実施形態の更なる理解のために含められたものであり、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、本明細書に記載の様々な実施形態を示し、明細書の記載と共に、請求した主題の原理および動作を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態によるガラス物品をガラス管から製造する変換部を含む一実施形態のシステムを概略的に示す前面図である。
【
図2】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部の主タレット、二次タレット、および、供給タレットを概略的に示す上面図である。
【
図3】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部の加熱ステーションを示す概略図である。
【
図4】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部の形成ステーションの一実施形態を示す概略図である。
【
図5】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部の形成ステーションの他の実施形態を示す概略図である。
【
図6】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部の冷却ステーションを示す概略図である。
【
図7】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部の分離ステーションを示す概略図である。
【
図8】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部の穿孔ステーションを示す概略図である。
【
図9】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部の測定ステーションを示す概略図である。
【
図10】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図1の変換部での変換前のガラス管の断面を概略的に示す斜視図である。
【
図11】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態によるガラス物品をガラス管から変換して製造する変換部を含むシステムの他の実施形態を示す概略図である。
【
図12】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態によるガラス物品の寸法(y軸)をガラス物品の一意の識別子(x軸)の関数として、複数の条件セットについて示すグラフである。
【
図13】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図12からの寸法データおよび条件セットから開発された複数の動作モデルを示すグラフである。
【
図14】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態によるガラス物品の寸法(y軸)をガラス物品の一意の識別子(x軸)の関数として、複数の条件セットについて示すグラフである。
【
図15】本明細書に示し、記載した1つ以上の実施形態による
図14からの寸法データおよび条件セットから開発された複数の動作モデルを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
ここで、ガラス物品を製造するためのガラス管変換処理の動作を制御する本開示のシステムおよび方法の実施形態を詳細に記載し、その例を、添付の図面に示している。全図を通して、同じ、または、類似の部分を称するには、可能な限り、同じ参照番号を用いている。本明細書に開示の方法は、ガラス管をガラス物品に変換する変換部を制御する。本開示の方法は、複数の条件セットを用意する工程を含みうる。各条件セットは、変換部の複数の処理パラメータについてのセッティングを含みうる。方法は、更に、変換部を動作させて、ガラス管を複数のガラス物品に変換する工程と、複数のガラス物品、ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定する工程と、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部を各複数の条件セットで運転する工程と、各複数のガラス物品を、ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、測定した属性と関連付ける工程とを含みうる。方法は、更に、1つ以上の動作モデルを、各ガラス物品についての測定した属性、および、条件セットに基づいて開発する工程を含みうる。各動作モデルは、複数の処理パラメータの1つ以上を、ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方について測定した属性の1つ以上と関連させうる。方法は、更に、1つ以上の処理パラメータについての運転セッティングを、動作モデルに基づいて決定する工程と、変換部を、動作モデルから決定された運転セッティングに設定された処理パラメータを用いて動作させる工程とを含みうる。
【0045】
本明細書で用いた、例えば、上方、下方、右側、左側、前側、後側、最上部、および、底部などの方向を表す用語は、示した図面、および、その座標軸に関してのみ用いたものであり、絶対的向きを意味することを意図しない。
【0046】
別段の記載がない限りは、本明細書に示した任意の方法が、その工程を特定の順序で行うことを要するとも、任意の装置が、特定の向きを要するとも解釈されることを全く意図しない。したがって、方法の請求項が、工程が行われる順序を実際に記載しないか、若しくは、任意の装置の請求項が、個々の構成要素の順序または向きを実際に記載しないか、または、請求項または明細書の記載中で、工程が特定の順序に限定されるという別段の記載がないか、若しくは、装置の構成要素について特定の順序または方向の記載がない場合には、順序または方向が推定されることを、いかなる点でも意図しない。これは、工程の並び方に関する論理問題、動作フロー、構成要素の順序、または、構成要素の向き、文法構造または句読点に由来する単純な意味、および、本明細書に記載の実施形態の数またはタイプを含む、記載がないという理由に基づく、いかなる解釈にも適用される。
【0047】
本明細書において、原文の英語の不定冠詞および定冠詞の単数形は、文脈から、そうでないことが明らかでない限り、複数の物も含む。したがって、例えば、原文の英語で不定冠詞を用いて「1つの」構成要素を記載した場合には、文脈から、そうでないことが明らかでない限り、そのような構成要素を2個以上有する態様を含むものである。
【0048】
本明細書で用いるように、ガラス管の「作業端部」は、保持部と相対的に、変換部の主タレットの処理ステーションに向けられたガラス管の端部であり、ガラス管の「非作業端部」は、主タレットの処理ステーションから離れるように向けられたガラス管の端部である。
【0049】
本明細書で用いるように、変換部の「ドエルタイム」は、ガラス管が、その次の処理ステーションへ進む前に特定の処理ステーションで費やす時間の長さのことを称する。
【0050】
本明細書で用いるように、「アクティブタイム」という用語は、ガラス管が特定の処理ステーションにいる間に、ガラス管が、少なくとも1つの加熱部、または、少なくとも1つの形成具との作用状態で維持される時間の長さのことを称する。
【0051】
本明細書で用いるように、「インデックスタイム」という用語は、インデックス変換部との関係で用いた場合、ガラス管を1つの処理ステーションから次の処理ステーションにインデックス送りするのに掛かる時間の長さのことを称する。「ドエルタイム」、「アクティブタイム」および「インデックスタイム」は、全て、時間の単位で測定される。
【0052】
加熱ステーションとの関係で用いた場合、バーナ302がガラス管102と「作用」とは、バーナ302を、バーナ302からの炎がガラス管102に向かって延伸するか、ガラス管102に接触して、ガラス管102を加熱する位置に配置することを称しうる。逆に、バーナ302がガラス管102に作用しない場合には、バーナ302は、バーナ302からの炎がガラス管102から離れるように向けられるか、ガラス管102から十分に離れるように移動して、炎がガラス管102に接触しないか、直に加熱しないように配置される。
【0053】
「作用」という用語を、形成ステーション204の形成具324との関係で用いた場合、形成具324がガラス管102に接触することを称する。形成具324が作用しない場合は、形成具324はガラス管102に接触しない。
【0054】
本明細書で用いるように、「パート速度」という用語は、単位時間当たりのガラス物品の数の単位で表した変換部の製造速度または処理速度のことを称する。
【0055】
本明細書で用いるように、ガラス管の「円周」という用語は、特定のZ位置(つまり、図面の+/-Z軸上の位置)のガラス管102の中心軸Dから一定の半径rのガラス管102の点の360度に亘る集まりのことを称する。ガラス管102の円周は、例えば、特定のZ位置でガラス管102の外面140と、または、特定のZ位置でガラス管102の内面146と一致しうる。
【0056】
本明細書で用いるように、「運転」という用語は、変換部の正常な安定状態動作のことを称する。したがって、本明細書で用いるように、「運転セッティング」は、変換部の正常な安定状態動作についての変換部のセッティングのことを称する。
【0057】
本明細書で用いるように、「上流側」および「下流側」という用語は、変換部の処理ステーション同士の相対的な配置のことを称する。ガラス管が第1の処理ステーションに直面する前に第2の処理ステーションに直面する場合、第1の処理ステーションは、第2の処理ステーションの「下流側」と考えられる。同様に、ガラス管が第2の処理ステーションに直面する前に第1の処理ステーションに直面する場合、第1の処理ステーションは、第2の処理ステーションの「上流側」と考えられる。
【0058】
ガラス管は、ガラス物品、特に、医薬品利用のためのガラス物品に変換され、それは、限定するものではないが、バイアル、注射器、アンプル、カートリッジ、および、他のガラス物品を含みうる。ガラス管を、これらのガラス物品に、複数の処理ステーションを含む変換機などの変換部を用いて変換しうる。処理ステーションは、加熱ステーション、形成ステーション、熱による分離ステーション、穿孔ステーションなどを含みうる。変換機は、典型的には、限定するものではないが、火炎加工、回転および静止具による形成、分離(例えば、熱による分離、または、切込みと衝撃による切断工程)、穿孔、冷却、測定、または、他の処理工程を含む工程を用いて、長いガラス管の長さを複数のガラス物品に変形する。したがって、変換機で行われた変換処理を通して製造されたガラス物品は、一連の炎バーナ、または、他の加熱部および形成具に曝されて、ガラス管を特定の形状および寸法に形成して、形成済みのガラス物品をガラス管から分離したものである。
【0059】
ここで、
図1を参照すると、ガラス物品をガラス管102から製造する変換部100の一実施形態を概略的に示している。変換部100を用いて、ガラス管102を複数のガラス物品に変換しうる。変換部100は、複数の処理ステーション106を有する基部104と、基部104の上方に配置されて、基部104に対して中心軸Aを中心に回転自在な主タレット108とを含みうる。変換部100は、更に、主タレット108の上方に配置されて、ガラス管102を主タレット108に供給するガラス管ローディングタレット110を含みうる。変換部100は、基部104上の複数の二次処理ステーション112、および、基部104に対して回転自在でありうる二次タレット114も含みうる。
【0060】
図1に概略的に示すように、変換部100の基部104は静止し、処理ステーション106は、基部104の上側部分105に連結されうる。複数の処理ステーション106は、互いに離間して、主回路116に配列されうる。実施形態において、主回路116は円形で、主タレット108は、中心軸Aを中心とした主タレット108の回転によって、ガラス管102を複数の処理ステーション106を通ってインデックス送りまたは連続移動しうる。その代わりに、他の実施形態において、主回路116は、処理ステーション106の線形配列でありうる。本明細書では、円形配置の処理ステーション106について記載するが、本明細書に開示の主題は、直線状、曲線状、または、不規則形状に配列された処理ステーション106など、他の配列の処理ステーション106を有する変換部にも等しく適用されうると理解すべきである。
【0061】
ガラス管102から製造すべきガラス物品の種類、および/または、形状は、変換部100の処理ステーション106の総数に影響しうる。主タレット108の処理ステーション106の数は、14から32個でありうる。本明細書では、変換部100および変換処理を、主回路116に16個の処理ステーション106を有する変換部100の場合について記載するが、変換部100は、主回路116に、16個より多いか、少ない数の処理ステーション106を有しうると理解すべきである。処理ステーション106は、限定するものではないが、例えば、ガラス物品をガラス管102から製造するための1つ以上の加熱、形成、研磨、冷却、分離、穿孔、測定、供給、排出ステーション、他の処理ステーション、または、これらの組合せを含みうる。ガラス管102から製造する物品の種類、および/または、形状は、処理ステーション106の種類、および/または、変換部100の処理ステーション106の順序にも影響しうる。
【0062】
主タレット108を、基部104の上方に配置して、基部104に回転自在に連結して、主タレット108が中心軸Aを中心に基部104に対して回転自在になるようにしうる。駆動モータ(不図示)を用いて、主タレット108を基部104に対して回転しうる。主タレット108は、各ガラス管102を主タレット108に取外し自在に固定するように構成された複数の保持部130を含みうる。保持部130は、クランプ、チャック、若しくは、他の保持装置、または、保持装置の組合せでありうる。保持部130は、各ガラス管102を、ガラス管102が、主タレット108の中心軸Aに略平行で、基部104の上側部分105に略垂直となるように向けうる。本明細書では、変換部100を、垂直に向けられた変換部100の場合について記載するが、変換部100は、水平に、または、処理中にガラス管102が垂直ではない角度に向けられうると理解すべきである。各保持部130は、主タレット108の底部109から基部104に向かう方向に(つまり、
図1の座標軸に対して-Z方向に)延伸しうる。各保持部130は、主タレット108が中心軸Aを中心にインデックス送りされる時にガラス管102が基部104の主回路116の連続する各処理ステーション106に、または、それに近接して位置するように向けられうる。ガラス管102が垂直向きであることで、各ガラス管102の下に向かって突出した部分が、処理ステーション106を通って進んで移動またはインデックス送り可能になる。実施形態において、変換部100は、各複数の保持部130を複数の処理ステーション106を通って進めてインデックス送りするように動作自在でありうる。インデックス送りは、ガラス管102を処理ステーション106の中に移動して、処理ステーション106の静止位置XYZでドエルタイムの間、維持して、次に、ガラス管102を次の処理ステーション106にインデックス送りする段階的処理のことを称しうる。その代わりに、実施形態において、変換部100は、複数の保持部130を変換処理を通って連続して並進させるように、動作自在でありうる。実施形態において、処理ステーション106は、処理ステーションでガラス管102がアクティブタイムの間に、ガラス管102と並進しうる。
【0063】
各保持部130は、個々に、主タレット108に対して回転自在で、ガラス管102を、主タレット108の中心軸Aに略平行でありうるガラス管102の中心軸Dを中心に回転させうる。各保持部130は、各保持部130を主タレット108に対して回転させるためのモータ(不図示)、連続駆動ベルト、または、他の駆動機構に動作自在に連結されうる。保持部130が回転することで、ガラス管102が、ガラス管102の中心軸Dを中心に静止バーナ、形成具、冷却ノズル、または、処理ステーション106の他の特徴物に対して回転可能になる。処理ステーション106の加熱部または形成具は、ガラス管102に対して固定位置で維持されて、ガラス管102が中心軸Dを中心に回転することで、ガラス管102の全周が加熱部または形成具に曝されることが可能になりうる。
【0064】
図1、2を参照すると、変換部100は、複数の二次処理ステーション112を含み、それらも、離間して、二次回路118に配列されうる(
図2)。変換部100は、ガラス管102から分離された物品103(
図1)を、複数の二次処理ステーション112を通って、インデックス送りするか、連続移動する二次タレット114(
図1)を含みうる。二次タレット114は、第2の軸Bを中心に、基部104に対して回転自在でありうる。第2の軸Bは、主タレット108の中心軸Aに対して略平行でありうる。二次タレット114は、ガラス物品103を保持して、各二次処理ステーション112が次々と作用するようにガラス物品103を配置する複数の保持部130も含みうる。二次タレット114は、ガラス物品103を主タレット108の分離ステーション206(
図2)から受け取り、物品103を、二次タレット114の回転により、複数の二次処理ステーション112を通ってインデックス送り、または、連続移動して、完成した物品を変換部100から排出しうる。円形パターンで示しているが、二次処理ステーション112を、直線状に、曲線状に、または、不規則に配列しうると理解すべきである。二次処理ステーション112を、底部形成機と称しうる。バイアルについて、二次処理ステーション112は、バイアルの底部を形成するように動作自在でありうる。
【0065】
ガラス管ローディングタレット110を、主タレット108に隣接して、ガラス管ローディングタレット110が新しい長さのガラス管102を少なくとも1つの処理ステーション106において主タレット108の保持部130にロード可能な位置に配置しうる。実施形態において、ガラス管ローディングタレット110は、主タレット108の中心軸Aを外して配置されうる。ガラス管ローディングタレット110は、主タレット108の中心軸Aに略平行でありうる軸Cを中心に回転自在でありうる。ガラス管ローディングタレット110は、主タレット108に対して静止位置に独立に支持されて、ガラス管ローディングタレット110の回転は、主タレット108の回転と独立でありうる。
図1、2を参照すると、実施形態において、ガラス管ローディングタレット110は、円形回路134に配列されて、ガラス管102を保持するように構成された複数のローディングチャネル132を含みうる。ガラス管ローディングタレット110は、ローディングチャネル132の1つを、変換部100の主回路116の処理ステーション106および主回路116の処理ステーション106を通って移動する主タレット108上の対応する保持部130と垂直方向に位置合わせして(つまり、主タレット108の中心軸Aに平行な方向、および/または、
図1のZ軸に平行な方向に位置合わせして)向けるように配置されうる。実施形態において、ガラス管ローディングタレット110と位置合わせされた処理ステーション106は、管ローディングステーション214(
図2)でありうる。変換部100が、全て、または、少なくとも一部のガラス管102を、特定の保持部位置136で1つ以上の物品に変換した場合、保持部位置136がインデックス送りされて管ローディングステーション214(
図2)と位置合わせされると、ガラス管ローディングタレット110は、新しい長さのガラス管102を主タレット108の最上部を通って保持部位置136の保持部130へ送出しうる。その代わりに、または、追加で、実施形態において、変換部100は、主タレット108とガラス管ローディングタレット110の間で移動自在なアーム部(不図示)を含みうる。変換部100が、全て、または、一部のガラス管102を特定の保持部位置136で変換した場合、アーム部は、ガラス管ローディングタレット110または他のガラス管ステージング装置から新しい長さのガラス管102を掴み、新しい長さのガラス管102を、特定の保持部位置136で主タレット108に送出しうる。新しい長さのガラス管102を主タレット108に送出する他の方法および装置も企図している。
【0066】
ここで、
図2を参照すると、既に記載したように、変換部100の複数の処理ステーション106は、1つ以上の加熱ステーション202、形成ステーション204、分離ステーション206、冷却ステーション210、穿孔ステーション212、管ローディングステーション214、排出ステーション216、測定ステーション218、管長さドロップステーション220、若しくは、他のステーション、および/または、これらのステーションの組合せを含みうる。
図2は、16個の処理ステーション106を有する主回路116、および、8個の二次処理ステーション112を有する二次回路118を有する変換部100についての処理ステーション106の配列を概略的に示している。既に記載したように、主回路116の処理ステーション106は、等間隔で離間し、円形回路に均一に分布し、二次回路118の二次処理ステーション112も、等間隔で離間し、円形回路に均一に分布しうる。
図2は、複数のローディングチャネル132を有するガラス管ローディングタレット110も概略的に示している。
図2において、図示のために、ガラス管ローディングタレット110を主回路116から離間して示している。ガラス管ローディングタレット110を、24個のローディングチャネル132を有するものとして示しているが、ガラス管ローディングタレットは、24個より多いか、少ない数のローディングチャネル132を有しうると理解すべきである。
【0067】
図2に概略的に示した変換部の主回路116は、1つ以上の加熱ステーション202、分離ステーション206、穿孔ステーション212、1つ以上の形成ステーション204、1つ以上の冷却ステーション210、測定ステーション218、管長さドロップステーション220、および、管ローディングステーション214を含みうる。
図2は、主回路116を、既に記載したように、円形配列の処理ステーション106を有するものとして示しているが、主回路116は、直線状、曲線状、不規則な形状、または、他の配列など、他の非円形の形状配列で配置された処理ステーション106を有しうる。加熱ステーション202を、主タレット108のインデックス送り方向222について、各形成ステーション204および分離ステーション206の前に配置して、ガラス管102の対象領域をガラスが変形可能な粘度になるまで予熱して、形成、または、伸張、および、分離を効果的に行いうる。分離ステーション206において、形成済みのガラス物品103(
図1)を、その底部を同時に形成するように、ガラス管102(
図1)から分離しうる。分離ステーション206も、処理ステーション106であり、そこで、途中まで形成済みのガラス物品103が分離されると、二次タレット114(
図1)に転送されて、二次処理ステーション112を有する二次回路118を通ってインデックス送りされうる。穿孔ステーション212は、主タレット108のインデックス送り方向222について、分離ステーション206の下流側の主回路116に配置されうる。穿孔ステーション212において、これより前に分離ステーション206で形成されたメニスカス部350(
図8)を穿孔し、それにより、ガラス管102の作業端部150が再び開口する。
【0068】
図2を再び参照すると、主タレット108の形成ステーション204を、インデックス送り方向222について、穿孔ステーション212および1つ以上の加熱ステーション202の下流側に配置しうる。1つ以上の形成ステーション204は、ガラス管102を繰り返し形成して、完成したガラス物品の1つ以上の特徴物を形成しうる。上記のように、1つ以上の加熱ステーション202を各形成ステーション204の前に配置して、ガラス管102の対象領域を、ガラス管102をある形状にして望ましい特徴物を形成しうる温度まで予熱しうる。主タレット108の形成ステーション204は、ガラス管102の作業端部150(
図3)をある形状にして、ガラス物品103の1つの端部で特徴物を形成し、二次タレット114の形成ステーション204は、ガラス物品103がガラス管102から分離された後に、ガラス物品103の他方の端部をある形状にしうる。実施形態において、変換部100を用いて、バイアルをガラス管102から製造し、変換部100の形成ステーション204は、1つ以上の肩部形成ステーション、フランジ形成ステーション、フランジ仕上げステーション、または、これらの組合せを含み、更に、各形成ステーション204の前、および、それらの間に配置された1つ以上の加熱ステーション202を含みうる。
【0069】
主回路116は、更に、測定ステーション218を含み、そこで、少なくとも1つの測定装置を用いて、例えば、直径および厚さなど、ガラス管102の1つ以上の属性、または、形成ステーション204によって形成されたガラス物品103の特徴物の1つ以上の寸法を測定しうる。特徴寸法は、限定するものではないが、フランジ厚さ、フランジ長さ、ネック部長さ、ネック部厚さ、全体的な物品長さ、物品内径、若しくは外径、他の特徴寸法、または、これらの組合せを含みうる。ガラス管102またはガラス物品103の1つ以上の外見的属性も、測定ステーション218で評価しうる。外見的属性は、限定するものではないが、ガラス物品103の1つ以上の特徴物における欠陥(例えば、フランジ、ネック部などにおける欠陥)、全体的な望ましさ、または、これらの組合せを含みうる。全体的な望ましさは、ガラス物品103について測定した複数の他の寸法または外見的属性に基づく複合的特性でありうる。実施形態において、測定ステーション218を、最後の形成ステーション204の直後に配置して、ガラス管102が高温の間に、寸法を測定するようにしうる。その代わりに、測定ステーション218を、1つ以上の冷却ステーション210の後に配置して、ガラス管102、および/または、ガラス物品103の寸法を、より低い温度で測定しうる。実施形態において、変換部100の二次回路118は、測定ステーション218を含みうる。
【0070】
図2を更に参照すると、1つ以上の冷却ステーション210を、主タレット108のインデックス送り方向222について、形成ステーション204の後に配置しうる。管長さドロップステーション220を、形成ステーション204の後で、形成ステーション204と分離ステーション206の間に配置して、途中まで形成済みのガラス管102を下に垂らして、それにより、ガラス管102を、分離ステーション206でガラス管102からガラス物品103を分離するように配置しうる。主回路116は、新しい長さのガラス管102の供給材料をガラス管ローディングタレット110から主タレット108(
図1)にロードする管ローディングステーション214も含みうる。実施形態において、管ローディングステーション214を、冷却ステーション210に組み込みうる。管ローディングステーション214を、最後の形成ステーション204と分離ステーション206の間に配置しうる。
【0071】
主タレット108の形成ステーション204は、ガラス物品103の第1の端部で、特徴物を形成しうる。例えば、
図4に示すように、形成ステーション204は、バイアルまたはカートリッジであるガラス物品103の最上部(第1の端部)で、肩部142およびフランジ144を形成しうる。
図2を再び参照すると、ガラス物品103を、分離ステーション206で、ガラス管102から分離すると、ガラス物品103を二次タレット114の二次処理ステーション112に転送しうる。二次処理ステーション112は、ガラス物品103の第1の端部の反対側のガラス物品103の第2の端部を形成する1つ以上の形成ステーション204を含みうる。例えば、二次処理ステーション112の形成ステーション204は、ガラス物品103の底部(第2の端部)で、1つ以上の特徴物を形成しうる。二次タレット114は、軸Bを中心に、主タレット108と反対の方向224に回転しうる。実施形態において、二次タレット114は、主タレット108と同じ方向に回転しうる。
【0072】
二次回路の二次処理ステーションは、1つ以上の加熱ステーション202、形成ステーション204、研磨ステーション208、冷却ステーション210、排出ステーション216、若しくは、他のステーション、または、二次処理ステーション112の組合せを含みうる。
図2は、二次回路を、既に記載したように、円形配列の二次処理ステーション112を有するものとして示しているが、二次回路は、直線状、曲線状、不規則な形状、または、他の配列など、他の非円形配列で配置された二次処理ステーション112を有しうる。実施形態において、二次回路118の二次処理ステーション112を用いて、主タレット108によって形成された端部の反対側のガラス物品103の端部で、例えば、バイアル、アンプル、カートリッジ、または、注射器などのガラス物品103の1つ以上の特徴物を形成しうる。例えば、いくつかの実施形態において、ガラス物品103は、バイアルであり、二次回路118の形成ステーション204は、バイアルの底部を形成しうる。アンプル、カートリッジ、注射器などの特徴的な特徴物など、他の特徴物も企図している。二次回路118は、ガラス物品の表面を仕上げる1つ以上の研磨ステーション208を含みうる。二次回路118は、更に、複数の冷却ステーション210、および、排出ステーション216を含み、そのステーションで、完成したガラス物品103を変換部100から排出しうる。
【0073】
主回路116の処理ステーション106、および、二次回路118の二次処理ステーション112について既に行った記載は、バイアルをガラス管102から製造する典型的変換部100を表しうる。しかしながら、より多くか、少ない数の処理ステーション106および二次処理ステーション112を用いて、異なる形状か特徴物を有するバイアル、カートリッジ、注射器、アンプル、または、他の薬剤ガラス物品など、他のガラス物品を製作しうると理解すべきである。更に、異なる形状のガラス物品を製造するために、処理ステーション106および二次処理ステーション112を、多数の異なる順序、および/または、構成のうち、任意のもので配列しうると理解すべきである。
【0074】
ここで、
図3を参照すると、変換部100の加熱ステーション202を概略的に示している。各加熱ステーション202は、1つ以上の加熱部301を含みうる。
図3に示すように、実施形態において、加熱部301は、1つ以上のバーナ302を含み、それを用いて、形成ステーション204(
図2)で行われる形成動作、または、分離ステーション206(
図2)で行われる分離動作の前に、ガラス管102の対象領域を加熱しうる。
図3は、単一のバーナ302を示しているが、複数のバーナ302を、単一の加熱ステーション202で用いうると理解すべきである。各バーナ302は、燃料ガス供給部304、酸素供給部306、更に任意で、空気供給部308と流体連結されうる。バーナ302についての燃料ガスの例は、限定するものではないが、水素、例えば、メタン、プロパンおよびブタンなどの炭化水素燃料ガス、他の燃料ガス、または、これらの組合せを含みうる。
【0075】
各バーナ302は、燃料制御弁310を含み、バーナ302への燃料ガスの流量を制御しうる。各バーナ302は、酸素制御弁312も含み、バーナ302への酸素の質量流量を制御しうる。各バーナ302は、更に、バーナ302への空気の流量を任意で制御するための空気制御弁314を含みうる。バーナ302は、酸素、および/または、空気存在下で、燃料ガスを燃焼させて炎を生成して、少なくともガラス管102の対象領域を加熱する。本明細書において、変換部100の加熱ステーション202が、ガラス管102をバーナを用いて加熱するものとして記載するが、バーナ以外の他の加熱部または方法を用いて、ガラス管102を加熱しうると理解すべきである。他の加熱部は、限定するものではないが、CO2レーザなどのレーザ、例えば、誘導加熱部、他の加熱装置、これらの組合せを含みうる。
【0076】
加熱ステーション202は、更に、バーナ302に連結されたバーナ配置部318を含みうる。バーナ配置部318は、バーナ302を、垂直方向に(例えば、
図3の座標軸の+/-Z方向に)、水平方向に(例えば、
図3の座標軸によって特定されるX-Y平面で)、または、これらの方向の組合せで、加熱ステーション202でガラス管102に対して配置するように動作自在でありうる。実施形態において、各バーナ配置部318は、バーナ302の位置を1つまたは複数の方向に自動および/または漸増で調節するように動作自在である1つまたは複数のサーボモータを含みうる。市販されているか、今後市販される任意の他の種類の配置部も、バーナ配置部318に用いうる。バーナ配置部318、燃料制御弁310、酸素制御弁312、空気制御弁314、または、これらの組合せは、制御システム402に通信自在に連結されて、制御システム402を、バーナ302の垂直位置、水平位置、熱出力、または、これらの組合せを制御可能にさせうる。
【0077】
ここで、
図4、5を参照すると、変換部100の形成ステーション204の例を概略的に示している。各形成ステーション204は、基部104(
図1)に対してツーリング軸Eを中心に回転自在な1つ以上の形成具324を含みうる。形成ステーション204に進むと、それより前の加熱ステーション202で加熱されたガラス管102は、保持部130によって回転される。形成具324は、ガラス管102が回転する時に、ガラス管102に作用しうる。作用する時に、形成具324が加熱されたガラス管102と接触することで、ガラス管102を望ましい形状に形成しうる。形成具324は、形成具324のアクティブタイム中、ガラス管102と接触しうる。アクティブタイムが終わると、形成具作動部326は、形成具324を、ガラス管102に作用した状態から引っ込める。
図4は、ガラスのバイアルの肩部142を形成する形成ステーション204の実施形態を概略的に示している。
図5は、ガラスのバイアルのフランジ144を形成する形成ステーション204’の例示的な実施形態を概略的に示している。フランジ144を形成する形成ステーション204’は、3つの形成具324a、324b、324cを含む。ガラス物品103の望ましい特徴物に応じて、他の種類の形成具324も形成ステーション204で用いうる。
【0078】
図4を再び参照すると、形成具作動部326は、形成具324をガラス管102に作用する状態へ、および、そこから移動するように動作自在でありうる。形成具324を、ガラス管102に作用する状態へ、および、そこから移動することで、形成具324のガラス管102との接触タイミングを制御しうる。形成具324のガラス管102との接触タイミングは、形成ステーション204の各形成具324がガラス管102に作用するか、作用しないタイミングのことを称する。形成具324の接触タイミングを調節することで、各形成具324がガラス管102と接触する全接触時間、形成具324のガラス管102との接触順序、または、それらの両方を調節しうる。接触時間は、形成具324がガラス管102に作用するか、接触した時間の長さを称する。形成具324のガラス管102との接触順序は、形成ステーション204の個々の各形成具324がガラス管102に作用するか、作用しないタイミングを称しうる。
図5を参照すると、いくつかの場合において、接触順序を、各形成具324a、324b、324cが最初にガラス管102に同時に接触するように調節しうる。他の場合において、接触順序を、接触時間の始めに、形成具324a、324b(ホイール)がガラス管102の外面に接触する前または後に、形成具324c(ピン)がガラス管102の内面に接触するように調節しうる。接触順序は、接触時間の最後に、各形成具324a、324b、324cをガラス管102に作用しなくさせる順序も含みうる。「接触タイミング」という用語は、形成具324がガラス管102に作用する全接触時間、および/または、接触順序の両方を含むことを意図する。
【0079】
形成具作動部326は、更に、形成ステーション204において、形成具324の形成位置を、ガラス管102に対して垂直方向に(例えば、
図3の座標軸の+/-Z方向に)、水平方向に(例えば、
図4の座標軸によって特定されるX-Y平面で)、または、これらの方向の組合せで変化させるように動作自在でありうる。形成具324の形成位置は、形成具324がガラス管102に作用する時の形成具位置を称する。実施形態において、各形成具作動部326は、形成具324の位置を、
図4の座標軸の1つまたは複数の方向に自動および/または漸増で調節するように動作自在である1つまたは複数のサーボモータを含みうる。市販されているか、今後市販される任意の他の種類の配置部も、形成具作動部326の少なくとも一部として用いうる。形成具作動部326は、制御システム402に通信自在に連結されて、制御システム402を、形成位置にある時の形成具324の垂直または水平配置を変化可能にさせうる。形成具324の垂直または水平位置は、形成具324がガラス管102に作用する時の形成具324の位置でありうる。
【0080】
ここで、
図6を参照すると、冷却ステーション210を概略的に示している。冷却ステーション210は、例えば、冷却空気または不活性ガスなどの冷却流体342をガラス管102に向けるように配置された1つまたは複数の冷却ノズル340を含みうる。冷却ノズル340の1つ以上を、冷却流体342をガラス管102の特定の領域に向けるように配置しうる。1つ以上の冷却流体制御弁344を、冷却ノズル340に流体連結させて、冷却ノズル340への冷却流体342の質量流量を制御して、ガラス管102の冷却速度、更に、ガラス管102の温度、および、ガラス管102における温度勾配も制御可能にしうる。冷却ステーション210は、更に、冷却ノズル340に連結されて、冷却ノズル340をガラス管102に対して配置するように動作自在な冷却ノズル配置部(不図示)も含みうる。冷却ノズル配置部、冷却流体制御弁344、または、それらの両方は、制御システム402(
図1)に通信自在に連結されて、制御システム402を、冷却ノズル340の垂直、および/または、水平位置、および/または、冷却流体342の流量を制御可能にさせうる。
【0081】
ここで、
図7を参照すると、変換部100の分離ステーション206を概略的に示している。
図7に示した分離ステーション206は、熱による分離ステーションであり、主タレット108のインデックス送り方向222について、1つ以上の加熱ステーション202の後に配置されうる。分離ステーション206の前に配置された加熱ステーション202は、ガラス管102を加熱して、ガラスを粘性にしうる。分離ステーション206は、分離バーナ348を含みうる。分離バーナ348は、バーナ302について既に記載した特徴物のうち、任意のものを含み、限定するものではないが、燃料ガス制御弁310、酸素制御弁312、および/または、空気制御弁314を含みうる。これより前の加熱ステーション202によって粘性に変形されたガラス管102が、保持部130によって、ガラス管102の中心軸Dを中心に回転される間に、分離バーナ348は、ガラス管102の外面140に作用して、ガラス管102を、ガラスの粘度が途中まで形成済みのガラス物品をガラス管102から分離させるような温度まで加熱しうる。途中まで形成済みの物品は、ガラス管102から分離されると、二次タレット114(
図1)に転送されるか、または、変換部100から排出されうる。
図7では、熱による分離ステーションとして示しているが、分離ステーション206は、例えば、注射器およびカートリッジについて用いられうる切込み破損技術を用いた分離ステーションなど、熱によらない分離ステーションでもありうる。
【0082】
加熱ステーション202と同様に、分離ステーション206も、分離バーナ348に連結されたバーナ配置部318を含みうる。バーナ配置部318は、分離ステーション206において、分離バーナ348を、垂直方向に(例えば、
図3の座標軸の+/-Z方向に)、水平方向に(例えば、
図7の座標軸によって特定されるX-Y平面で)、または、これらの方向の組合せで、ガラス管102に対して配置するように動作自在でありうる。バーナ配置部318、燃料制御弁310、酸素制御弁312、空気制御弁314、または、これらの組合せは、制御システム402(
図3)に通信自在に連結されて、制御システム402を、分離バーナ348の垂直位置、水平位置、熱出力、または、これらの組合せを制御可能にさせうる。
【0083】
ここで、
図8を参照すると、変換部100の穿孔ステーション212の一実施形態を概略的に示している。穿孔ステーション212を、主タレット108のインデックス送り方向222について、分離ステーション206の後に配置しうる。既に記載したように、分離ステーション206において物品103をガラス管102から熱により分離することで、ガラスのメニスカス部350をガラス管102の作業端部150に亘って形成しうる。穿孔ステーションにおいて、ガラス管102の作業端部150で次の物品を形成する準備で、メニスカス部350を穿孔する。
【0084】
実施形態において、穿孔ステーション212は、穿孔バーナ352を含みうる。穿孔バーナ352は、ガラス管102の作業端部150の下に配置されて、ガラス管102の作業端部150に向けられうる。穿孔バーナ352は、燃料ガス供給部304、酸素供給部306、空気供給部308、または、これらの組合せの1つ以上に流体連結されうる。燃料ガス供給部304、酸素供給部306、および、空気供給部308は、
図3のバーナ302について、既に記載したものである。穿孔ステーション212は、穿孔バーナ352からの熱出力を制御する燃料ガス制御弁310、酸素制御弁312、および/または、空気制御弁314も含みうる。主タレット108がガラス管102を穿孔ステーション212にインデックス送りする時に、穿孔バーナ352からの炎がガラスのメニスカス部350を加熱し、メニスカス部350を溶融させて、メニスカス部350を穿孔し、ガラス管102の作業端部150を再び開口する。実施形態において、メニスカス部350は、圧縮空気、窒素、アルゴン、または、他の気体などのガス流を、メニスカス部350に、または、メニスカス部350に亘って向けることによって穿孔されうる。実施形態において、穿孔バーナ352を使う代わりに、機械的手段または他の方法を用いて、メニスカス部350を穿孔しうる。メニスカス部350を穿孔する様々な方法が、「METHODS FOR MINIMIZING SHR IN GLASS ARTICLE BY PRODUCING A GAS FLOW DURING PHARMACEUTICAL PART CONVERTING」という名称で、2021年4月6日に付与された米国特許第10,968,133号明細書、「SYSTEMS AND METHODS FOR MINIMIZING SHR FROM PIERCING DURING PHARMACEUTICAL PART CONVERTING USING A GAS FLOW」という名称で、2018年11月20日に出願された同時係属中の米国特許出願第16/197,187号明細書、「SYSTEMS AND METHODS FOR MINIMIZING SHR FROM PIERCING DURING PHARMACEUTICAL PART CONVERTING USING NEGATIVE PRESSURE EVACUATION」という名称で、2018年11月21日に出願された同時係属中の米国特許出願第16/197,971号明細書、および、「SYSTEMS AND METHODS FOR MINIMIZING SHR FROM PIERCING FROM PHARMACEUTICAL PART CONVERTING USING PULSED EJECTION」という名称で、2018年11月21日出願された同時係属中の米国特許出願第16/198,041号明細書に開示されており、それらの全ての内容は、全体として、参照により本明細書に組み込まれる。配置部、制御弁、および、他の制御装置を穿孔ステーション212に組み込み、制御システム(
図1)に通信自在に連結して、穿孔ステーション212の様々な動作パラメータを制御しうる。
【0085】
ここで、
図9を参照すると、測定ステーション218を概略的に示している。測定ステーション218は、ガラス管102、および、ガラス物品103、または、それらの両方の属性の1つ、または複数を測定するように配置された1つまたは複数の測定装置360を含みうる。属性は、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の物理的寸法、1つ以上の外見的特性、または、それらの両方を含みうる。測定ステーション218の測定装置360は、本明細書に記載の測定装置の任意のものでありうる。測定装置360は、制御システム402に通信自在に連結されて、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の属性に関する情報を、制御システム402に送信しうる。
【0086】
図3~9は、変換部100に用いうる処理ステーション106のいくつかの異なる例の概略図を含む。しかしながら、異なる構造、構造の組合せ、または、機能を有する他の処理ステーション106を用いて、ガラス管102の1つ以上のガラス物品への望ましい変換を実現しうると理解すべきである。
【0087】
ここで、
図10を参照すると、ガラス管102は、ガラスから製作された細長い空洞の円筒管でありうる。ガラス管102は、円形の断面形状を有し、外面140、内面146、および、厚さtを有しうる。ガラス管102の厚さtは、ガラス管102の内面146と外面140の間の半径方向距離でありうる。ガラス管102は、
図10の座標軸の+/-Z方向に長さLを有しうる。
図10に示すように、ガラス管102は、外径ODを有しうる。既に記載したように、ガラス管102は、ガラス管102の中心軸Dを中心に、変換処理の最初から最後まで回転されうる。ガラス管102の作業端部150は、ガラス管102が変換部100の保持部130に固定された時に、
図1の座標軸の-Z方向に向いたガラス管102の端部である。ガラス管102の非作業端部は、作業端部150の反対側の端部(つまり、
図10の座標軸の+Z方向のガラス管102の端部)である。
【0088】
図1、2を再び参照すると、動作において、主タレット108は、保持部130に固定されたガラス管102を、処理ステーション106へインデックス送りするか、移動しうる。加熱、形成、穿孔、分離、冷却、ドロップ、供給、測定などの特定の動作を、各処理ステーション106で、ガラス管102に行いうる。変換部100を調整して、処理ステーション106の全てが、動作を、ドエルタイム内に完了するようにしうる。ドエルタイムの最後に、主タレット108は、ガラス管102を次の処理ステーション106にインデックス送りしうる。インデックス送り変換部について、ステーション毎の部分当たり合計時間は、ドエルタイムとインデックスタイムの合計である。
【0089】
実施形態において、変換部100は、ガラス管102および保持部130を複数の処理ステーション106を通って連続して移動するように動作自在な連続変換部でありうる。実施形態において、加熱部、バーナ、形成具、測定装置、および、変換処理の他の構成要素は、ガラス管102が処理ステーション106を通って進む時に、それと共に移動しうる。インデックス送り変換部と連続変換部の両方について、処理ステーションの「アクティブタイム」は、ガラス管102が処理ステーション106にいる間に、少なくとも1つの加熱部、少なくとも1つの形成具、少なくとも1つの冷却ノズル、または、他の装置から作用された状態で維持される時間の長さである。
【0090】
ガラス管102をガラスのバイアルに変換する変換部100の例は、AMBEG Dr.J.Dichter GmbHが製造するAutomatic Tube Feeder付きのVial Forming Machine Models RP16またはRP18を含み、それは、主回路116に16個の処理ステーション106、および、8個の二次処理ステーション112を含むものである。他の例は、AMBEG Dr.J.Dichter GmbHが製造するVial Forming Machine Model RP32を含み、それは、主回路116に32個の処理ステーション106、および、2個の二次回路118を含むものであり、各二次回路118は、8個の二次処理ステーション112を含むものであり、更に他の例は、Euromatic S.R.L.が製造するZeta 098 Vial Forming Machineを含み、それは、36個の処理ステーションを含む。他の例は、Euromatic S.R.L.が製造するZeta 103 Cartridge Forming Machineを含みうるもので、それは、ガラス管をガラスカートリッジに変換する変換部である。カートリッジ変換部は、既に記載したバイアル変換部100と同様の特徴を有するが、バイアルではなく、カートリッジ形状因子を有するガラス物品を製造するのに用いられる。
【0091】
ガラスのバイアルをガラス管102から製造する変換部100の場合について記載するが、形成具324、および/または、主回路116の処理ステーション106、若しくは、1つ以上の二次回路118の二次処理ステーション112の順序または構成を変化させることによって、変換部100を、他の種類の薬剤容器または物品など1つ以上の他の物品を製造するように構成しうると理解すべきである。薬剤用物品は、限定するものではないが、バイアル、カートリッジ、注射器、アンプル、ジャー、または、他のガラス薬剤用物品を含みうる。
【0092】
変換部100の動作中に、バーナ302のバーナ出力、および、バーナ302の配置は、変換部100の寸法歩留まり、および、欠陥率に大きな影響を与えうる。形成具324のガラス管102に対する位置も、変換部100の寸法歩留まり、および、欠陥率に大きな影響を与えうる。更に、形成具324がガラス管102と接触する接触タイミング(つまり、全接触時間、および/または、接触順序)は、ガラス管102から製作されたガラス物品103が寸法公差を満たすか、および、欠陥に大きな影響を与えうる。従来の変換機における全接触時間は、マシンのインデックス送り速度に本来から結び付いたものであり、高い歩留まりで高品質の製品を製造するための従来の変換機の処理ウインドウを更に複雑にして制限するものだった。形成具324がガラス管102と接触する接触順序も、ガラス物品103が寸法公差を満たすか、および、欠陥に大きな影響を与えうる。更に、変換部100は、高い製造歩留まりで高品質の製品を製造するには、適切に一貫して管理する必要がある何百もの他の入力および処理セッティングを全処理ステーション106に亘って有しうる。
【0093】
以前から、従来の変換機では、形成するのに十分な粘度にガラス管102を加熱するのに必要なバーナ出力を、ガラス、酸素、および、空気の多岐管に流体連結された簡単なニードル弁によって制御してきた。従来の変換機の形成ステーションでは、形成ピンおよびホイールを含むことが多い形成具の位置を、カム駆動シャフトに接続された簡単な機械的連結部によって設定してきた。従来のガラス管変換機の場合には、全ての処理入力およびセッティングを管理する制御戦略は、以前から、人間のオペレータを使うものだった。これらの様々な経験レベルを有する人間のオペレータに依存して、バーナのパラメータ、形成部のパラメータ、および、全体的な機械のタイミングを、バイアル、注射器、アンプル、カートリッジなど、異なる幾何学形状のガラス物品について変化させてきた。更に、変換処理中に生じる通常の日々の変動を管理し解決するのにも、これらの同じパラメータを調節することによって、人間のオペレータに依存してきた。したがって、製造会社が、高品質のガラス物品を高い歩留まりで、交換機から一貫して製造できるかは、変換機の動作のために用いる人間のオペレータのスキルレベルおよび経験に大きく依存してきた。ライン毎、および、シフト毎にオペレータ同士の経験レベルが異なることで、変換処理によって製造されるガラス物品の歩留まり、および、品質に大きな変動を生じうる。
【0094】
製造されるガラス物品の種類またはサイズの変化は、典型的には、新しい種類またはサイズのガラス物品のために変換機を設定することで生じる製造時間のロスを伴う。以前に製造したことがあるガラス物品に変える場合は、以前の処理セッティングの記録を用いうる。それでも、特定の種類またはサイズのガラス物品について、以前の処理セッティングの記録または知識を用いても、熟練した経験豊富な人間のオペレータでも、変換機を新しいガラス物品に合うように調節し、容認可能な製品の歩留まり、および、品質を実現するのには、1日か2日、または、もっと長い期間を要しうる。その種類またはサイズのガラス物品を、その変換機で、以前に製造したことがない場合には、新しい種類またはサイズのガラス物品についての最高の処理セッティングを開発するには、変換機および変換処理が、容認可能な製品の歩留まり、および、品質で、安定状態で製造を行う準備をするのに、数週間も掛かりうる。1つの種類またはサイズのガラス物品から他の種類またはサイズのものに変える場合に、長いセットアップ時間が掛かることで、変換処理について、大きい歩留まりロスを生じうる。
【0095】
大きい歩留まりロスは、形成ステーションにおける形成具の変更、または、他のメインテナンス活動など場合にも生じうる。形成具、および、変換部100の他の構成要素は、摩耗して、定期的に修理するか、交換する必要がある。摩耗した形成具または他の構成要素を交換するか、または、他のメインテナンス活動を行う時に、変換部100についての処理パラメータの少なくともいくつかを調節する必要がある。これらの調節は、経験豊富な人間のオペレータにとっても、管理が難しいことが多く、正しくない調節を行って、歩留まりの不調を悪化させ、更に長くしうる。更に、変換処理での通常の変動、または、変換処理への外部入力の変動も、変換部の調節を要しうる。変動は、投入される管の質量、経時的なタレットの熱膨張、ツールの摩耗で徐々にツール寸法の変化、経時的なバーナの劣化で生じうる。この変動は、経時的なガラス属性のずれ、または、トレンドとして現れ、オペレータがこれらの変化する属性に対処する方法が、安定状態でのガラス物品の歩留まり、および、品質に大きな影響を与えうる。
【0096】
いくつかの最新オートメーション技術が開発され、近年のいくつかのガラス管変換機について、「アドオンの」特徴となってきた。特に、質量流量制御弁を組み込んで、手動ニードル弁と交換し、様々なバーナへの気体および酸素流を設定するようになった。サーボモータは、形成ステーションで形成具を配置するのに用いた調節自在連結部の代わりに用いられるようになった。更に進歩したPLCは、従来のカム駆動マシンと比べて、各サーボ駆動装置に適用するタイミングおよび速度プロファイルが、形成ステーションの制御を非常に進歩させるのを可能にした。しかしながら、現在の技術では、より高度なソフトウエアおよび技術との相互作用を通してではあるが、依然として、人間のオペレータが処理パラメータの選択および調節についての判断を行っている。
【0097】
したがって、ガラス変換処理および変換部100の動作を制御するシステムおよび方法が必要なままである。本明細書に開示のシステムおよび方法は、現在の技術における問題を、変換部100の動作のシステマチックなモデル化、および、変換部100の動作の開発した動作モデルに基づく制御を提供することによって解決する。本開示の方法は、ガラス管102、および/または、ガラス物品103の属性の100%リアルタイムのオンライン測定、仮想パート追跡、および、統計データ分析ツールを用いて、変換部の動作モデルを自動で開発し、更に、運転セッティングを動作モデルから自動で決定する。特に、本開示の方法は、変換部について、複数の条件セットを開発する工程を含み、各条件セットは、複数の処理パラメータについてのセッティングを含む。各条件セットは、独特なものである。次に、変換部を各条件セットで運転して、ガラス物品103を製造する。ガラス物品103を製造する間、ガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方の様々な属性を、変換部100の測定装置360によってリアルタイムで測定する。各ガラス物品103に、一意の識別子を付与し、それは、ガラス物品103を製作するのに用いた条件セット、および、ガラス物品について測定した属性と関連付けられうる。全ての条件セットを運転すると、次に、条件セット、および、測定した属性についてのデータを用いて、変換部100についての処理セッティングの1つ以上を測定した属性と関連付けた1つまたは複数の動作モデルを開発しうる。動作モデルを用いて、変換部100の各複数の処理パラメータについての運転セッティングを自動で決定しうる。
【0098】
本開示のシステムおよび方法は、現在の技術の代わりとなるものを提供し、本開示のシステムおよび方法は、変換処理の最初のセッティング、および、変化する条件に応じた変換部100の毎日および時間毎の調節に関わる複雑な判断ツリーからオペレータの関与を減らすか、または、なくすように機能するものである。本開示のシステムおよび方法は、変換部100に取り組む人間のオペレータの経験およびスキルレベルとは関係なく、統計に基づく変換部セットアップのアプローチを可能にする。動作モデルが開発され、最高の運転セッティングがモデルから決定されると、変換部100についての制御システム内のオートメーションソフトウエアが、バーナ、制御弁、サーボモータ、および、他の制御機器を、それらの運転セッティングで駆動しうる。したがって、本開示のシステムおよび方法は、資本コストが増加した質量流量制御部、サーボモータ制御形成ヘッド、PLC、オンライン検査システム、および、データベースの可能性を、様々な形態で完全に実現するのを可能にしうる。本開示のシステムおよび方法は、更に、始動および切替え、変換部100の1つ以上の構成要素のメインテナンスまたは交換などの不調状態、動作条件または外部入力の変化、または、これらの組合せによる歩留まりロスを削減しうる。システムおよび方法は、変換部100の動作を、勘や人間の推測によらず、一貫してデータドリブンな態様で、通常の処理変動を解決するように調節することも可能にしうる。
【0099】
図1を再び参照すると、複数のガラス物品をガラス管102から製造するシステム400は、限定するものではないが、少なくとも1つの加熱ステーション202、少なくとも1つの形成ステーション204、および、分離ステーション206などの複数の処理ステーション106を有する変換部100を含みうる。変換部100は、ガラス管102を各複数の処理ステーション106を通って移動または進行させるように動作自在でありうる。変換部100は、複数の保持部130を含みうる。各複数の保持部130は、ガラス管102を固定して、ガラス管102をガラス管102の中心軸Dを中心に回転させるように動作自在でありうる。変換部100は、各複数の保持部130の中のガラス管102を複数の処理ステーション106を通って並進させるように動作自在である。変換部100は、更に、ガラス管102から製造された各ガラス物品103の1つ以上の属性を測定するように動作自在な少なくとも1つの測定装置360を含みうる。変換部100は、更に、変換部100に通信自在に連結された制御システム402を含みうる。変換部100は、変換部100について本明細書に既に記載の特徴物、処理ステーション、または、動作パラメータの任意のものを含みうると理解すべきであり、意図している。
【0100】
図9を再び参照すると、既に記載したように、システム400は、1つまたは複数の測定装置360を含みうる。測定装置360は、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の様々な寸法および外見的属性の100%オンライン検査を可能にし、システム400へのリアルタイムフィードバックを提供しうる。測定装置360は、1つまたは複数の測定ステーション218に配置され、それは、主回路、二次回路、または、それらの両方におけるものでありうる。それに追加で、または、その代わりに、実施形態において、変換部100は、測定ステーション218ではない1つ以上の処理ステーション106、限定するものではないが、加熱ステーション202、形成ステーション204、分離ステーション206、冷却ステーション、穿孔ステーション、または、他の種類の処理ステーションなどに配置された1つまたは複数の測定装置360を含みうる。それに追加で、または、その代わりに、1つ以上の測定装置360は、複数の保持部130の1つに連結されて、複数の処理ステーション106を通って保持部130と共に並進させうる。実施形態において、変換部100は、複数の測定装置360を含み、それは、各々、複数の保持部130の1つに連結されて、複数の処理ステーション106を通って保持部130およびガラス管102と共に並進されうる。それに追加で、または、その代わりに、測定装置360は、変換部100の下流側の品質制御ステーションになど、変換部100の下流側に配置されうる。
【0101】
測定装置360は、ガラス管102の1つまたは複数の属性、ガラス管102から製造された各ガラス物品103の1つまたは複数の属性、または、これらの組合せを測定するように動作自在でありうる。複数のガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の属性は、ガラス管102の1つ以上の温度、ガラス管102の1つ以上の寸法、複数のガラス物品103の1つ以上の寸法、複数のガラス物品103の1つ以上の外見的属性、または、これらの組合せを含みうる。実施形態において、測定装置360は、ガラスプリフォームの1つ以上の属性を、ガラス管102の作業端部150で測定するように配置され、動作自在でありうる。ガラスプリフォームは、加熱ステーション202の後で、形成ステーション204の前のガラス管102の作業端部150でガラス管102の加熱された部分のことを称する。換言すれば、ガラスプリフォームは、形成に適した条件(例えば、ガラスの粘度)のガラス管102の作業端部150のことを称する。ガラスプリフォームは、変換中のガラス管102の一部なので、本明細書で、ガラス管102の属性と称する時は、ガラスプリフォームの属性を含むことを意図する。ガラスプリフォームの属性は、ガラスの温度、プリフォームの寸法、プリフォームの他の属性、または、これらの組合せを含みうる。ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の他の属性も測定し、それらを、本開示は企図している。
【0102】
1つ以上の測定装置360は、ガラス管102、および/または、それから製作されたガラス物品103の1つ以上の寸法、温度、または、外見的属性を測定可能な任意の測定装置を含みうる。測定装置360は、限定するものではないが、光学測定システム、レーザ測定装置、音波、他の電磁波、または、他の測定技術を用いた測定装置を含みうる。実施形態において、測定装置360は、「SYSTEMS AND METHODS FOR MEASURING THE TEMPERATURE OF GLASS DURING TUBE CONVERSION」という名称で、2018年3月22に出願された米国特許第10,773,989号明細書に開示の熱イメージングシステムなどの熱イメージングシステムを含みうるもので、その特許出願の内容は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。熱イメージングシステムは、ガラス管102を加熱中、または、加熱後にガラス管102をガラス物品103に形成する時に、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の温度または寸法を測定するように動作自在でありうる。それに追加で、または、その代わりに、測定装置360は、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の寸法を測定するように動作自在な視覚撮像システム、レーザ反射計、レーザゲージ、光学マイクロメータ、または、他の測定装置の1つ以上など、1つ以上の寸法測定システムを含みうる。ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の温度、寸法、外見的属性、または、これらの組合せを特定する他の入手可能な測定装置360も企図している。
【0103】
図1を再び参照すると、複数のガラス物品をガラス管102から製造するシステム400は、更に、変換部100に通信自在に連結された制御システム402を含みうる。特に、制御システム402は、測定装置360に、および、変換部100の1つ以上の処理ステーション106の1つまたは複数の制御装置に通信自在に連結されうる。制御システム402に通信自在に連結されうる変換部100の制御装置は、限定するものではないが、バーナ配置部318、燃料ガス制御弁310、酸素制御弁312、空気制御弁314、形成具作動部326、冷却流体制御弁344、主タレット駆動モータ、ガラス管102の回転のために保持部に動作自在に連結された駆動モータ、タイマー、換気システム、他の制御装置、または、これらの組合せを含みうる。制御装置の数および種類は、使用される具体的な変換部100、および、変換部100が用いる処理ステーション106の数および種類に応じたものでありうる。
【0104】
制御システム402は、1つまたは複数のプロセッサ404、プロセッサ404に通信自在に連結された1つまたは複数のメモリモジュール406、および、1つまたは複数のメモリモジュール406に記憶された機械読取可能で実行可能な命令408を含みうる。機械読取可能で実行可能な命令408は、プロセッサ404によって実行された場合に、システムに、機械読取可能で実行可能な命令408の場合について明示しなくても、本明細書に更に詳しく記載の任意の動作、および/または、方法の工程を自動で行わせうる。
【0105】
特に、機械読取可能で実行可能な命令408は、プロセッサ404によって実行された場合に、システムに、変換部100を自動で動作させて、ガラス管102を複数のガラス物品103に変換させ、複数のガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の属性を少なくとも1つの測定装置360を用いて測定させ、変換部100の複数の処理パラメータを調節して、変換部100を各複数の条件セットで運転し、各複数のガラス物品103を、ガラス物品103を製造するのに用いた複数の条件セットの1つ、および、測定装置360で測定したガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の属性と関連付けさせ、更に、測定した属性および条件セットに基づく1つ以上の動作モデルを開発させうる。各動作モデルは、複数の処理パラメータの1つ以上を、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の測定した1つ以上の属性に関連させうる。機械読取可能で実行可能な命令408は、1つ以上のプロセッサ404によって実行された場合に、更に、制御システム402に、各処理パラメータについての運転セッティングを動作モデルに基づいて自動で決定させ、更に、変換部100を、動作モデルから決定された運動セッティングに設定された各処理パラメータを用いて運転しうる。
【0106】
変換部100の各複数の条件セットは、変換部100の複数の処理パラメータについての複数のセッティングを含みうる。変換部100の各複数の条件セットは、他の条件セットとは互いに異なりうる。したがって、各条件セットは、変換部100の処理パラメータについての独特な群のセッティングを表しうる。形成具を変えたものなど、いくつかの場合において、処理パラメータの多くは、同じままで、変換部100を再調整するのに条件セットのサブセットのみが必要であり、条件セットのサブセットは、変換部100について可能な条件セットの総数より少ない数の条件セットを含むものである。
【0107】
各条件セットの複数の処理パラメータは、限定するものではないが、全体的なパート速度、保持部130の回転速度、1つまたは複数の加熱ステーション202におけるバーナ位置、または複数の加熱ステーション202におけるバーナの熱出力、1つまたは複数の形成ステーション204における形成具324の位置、1つ以上の形成ステーション204における形成具324とガラス管102の接触タイミング(つまり、全接触時間、接触順序、または、それらの両方)、形成具324のガラス管102との接触順序、他の動作パラメータ、または、これらの組合せを含みうる。
図3を参照すると、加熱ステーション202におけるバーナ302のバーナ位置は、バーナ302のガラス管102に対する垂直位置(例えば、
図3の座標軸の+/-Z方向)、水平位置(例えば、
図3の座標軸のX-Y平面での位置)、または、これらの組合せを含みうる。加熱ステーション202におけるバーナ302のバーナ熱出力は、燃料ガス制御弁310、酸素制御弁312、空気制御弁314、または、これらの組合せの1つ以上の位置を含み、それらが、バーナ302のバーナ熱出力を制御しうる。
【0108】
図4を参照すると、形成ステーション204における形成具324の形成具位置は、形成具324のガラス管102に対する垂直位置(例えば、
図3の座標軸の+/-Z方向)、水平位置(例えば、
図3の座標軸のX-Y平面での位置)、または、これらの組合せを含みうる。形成具324の水平配置は、作用位置での形成具324の水平位置を称しうる。作用位置の場合に、形成具324の水平配置は、形成具324のガラス管102に対する圧力を決定しうる。形成具324とガラス管102の接触タイミングを、形成具作動部326の動作を、形成ステーション204において形成具324をガラス管102に作用する状態へ、および、そこから移動するタイミングを調節するように制御することによって制御しうる。既に記載したように、接触タイミングを調節して、形成ステーション204における全接触時間、接触順序、または、それらの両方を制御しうる。
【0109】
本明細書において、加熱ステーション202および形成ステーション204に関連付けられた処理パラメータを記載するが、本開示の主題を示すためであって、用いうる処理パラメータを限定することを意図しない。分離ステーション206、穿孔ステーション、冷却ステーション、または、変換部100の他の処理ステーション106に関連付けられた他の処理パラメータも条件セットに含みうると理解すべきである。変換部100の各条件セットにおける処理パラメータの数および種類は、変換部100の処理ステーション106の数および種類、各処理ステーション106の構成、各処理ステーション106に存在する処理制御装置(例えば、制御弁、モータ化調節、速度調整部など)、または、他の因子など、変換部100の種類に応じたものでありうる。
【0110】
変換部100の各処理パラメータは、幅のあるセッティングの範囲を有しうる。各処理パラメータについてのセッティングの範囲は、処理パラメータの全制御範囲を表すか、または、変換部100が容認可能な品質および歩留まりを有するガラス物品を製造すると予測しうる、より狭い範囲のセッティングでありうる。各処理パラメータについてのセッティングの範囲を用いて、変換部100の複数の条件セットを開発しうる。実施形態において、変換部100の各処理パラメータについてのセッティングの範囲を、実験計画統計ソフトウエアプログラムに入力し、それは、変換部100の各処理パラメータについてのセッティングの範囲を処理して、複数の条件セットを開発するように動作自在でありうる。実験計画統計ソフトウエアプログラムの例は、SASが開発したJMP(登録商標)でありうる。他の市販の統計ソフトウエアパッケージ若しくは特注ソフトウエア、および/または、アルゴリズムも、複数の条件セットを開発するのに用いうる。複数の条件セットは、変換部100の動作のための「レシピ」の組を提供する。条件セットのサブセットの例を、実施例の表2、3に示している。
【0111】
実施形態において、最初のレシピを、変換部100の制御システム400の1つ以上のメモリモジュールに提供または記憶する。最初のレシピは、特定の種類またはサイズのガラス物品103に関連付けられたもので、変換部100の各処理パラメータについてのプリセット値を含みうる。条件セットを、最初のレシピからのプリセット値を中心とした、または、最初のレシピからのプリセット値を含む値範囲に亘って分布した各処理パラメータについてのセッティングを選択することによって、最初のレシピから開発しうる。換言すれば、条件セットは、特定の処理パラメータについての最初のレシピからのプリセット値を含み、プリセット値の両側の処理パラメータについての値も含みうる。
【0112】
変換部100について条件セットを開発すると、制御システム400は、変換部100を各複数の条件セットで動作させうる。特に、機械読取可能で実行可能な命令408は、プロセッサ404によって実行された場合に、システム400に、変換部100を自動で動作させて、ガラス管102を複数のガラス物品103に変換し、変換部100の複数の処理パラメータを調節して、変換部100を各複数の条件セットで運転させるようにしうる。条件セットを、制御システム402にアップロードして、1つ以上のメモリモジュール406に記憶しうる。制御システム400は、一定の数のガラス物品103を各条件セットの処理パラメータで製造するように動作自在でありうる。わずか60個のガラス物品、または、50個のガラス物品でも、条件セット間の統計的重要性を示しうる。制御システム400は、50個以上か、60個以上のガラス物品103を、変換部100の各条件セットの処理パラメータで製造するように動作自在でありうる。実施形態において、制御システム400は、変換部100の各条件セットについて、50~200個、50~100個、60~200個、または、60~100個のガラス物品103を製造するように動作自在でありうる。
【0113】
変換部100を、ガラス物品103を各条件セットの処理パラメータで製造するように動作させながら、機械読取可能で実行可能な命令408は、プロセッサ404によって実行された場合に、システム400に、複数のガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定装置360を用いて自動で測定させうる。既に記載したように、測定装置360は、複数のガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定するように動作自在でありうる。属性は、限定するものではないが、ガラス管102またはガラスプリフォームの1つ以上の温度または寸法、ガラス物品103の1つ以上の寸法、ガラス物品103の1つ以上の外見的特徴、または、これらの組合せを含みうる。測定装置360は、制御システム402に通信自在に連結されうる。測定装置360は、測定装置360によって測定されたガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の属性を示す1つ以上の信号を制御システム402に送信するように動作自在でありうる。
【0114】
制御システム402は、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の測定した属性を示す信号を受信し、測定した1つ以上の属性を信号から特定しうる。制御システム402は、各ガラス物品103が生成されて処理ステーション106および測定装置360を通って並進される時に、そのガラス物品103に一意の離散パート番号を付与しうる仮想パート追跡ソフトウエアを含みうる。特に、機械読取可能で実行可能な命令408は、1つ以上のプロセッサ404によって実行された場合に、各複数のガラス物品103が変換部100で製造される時に、制御システム402に、一意の識別子をガラス物品に自動で付与させうる。一意の識別子は、各ガラス物品103に付与された一連の数、または、一連のパート番号でありうる。制御システム402は、変換部100を通って製造された各複数のガラス物品103を、一意の識別子によって追跡するように動作自在でありうる。機械読取可能で実行可能な命令408は、1つ以上のプロセッサ404によって実行された場合に、制御システム402に、各複数のガラス物品103の一意の識別子を、ガラス物品103を製造するのに用いた条件セット、および、ガラス物品103について測定した1つ以上の属性と自動で関連付けさせうる。実施形態において、制御システム402は、更に、1つ以上のメモリモジュール406に記憶されたリレーショナルデータベースを含みうる。機械読取可能で実行可能な命令408は、1つ以上のプロセッサ402によって実行された場合に、制御システム402に、一意の識別子、条件セット、および、各ガラス物品103について測定した1つ以上の属性をリレーショナルデータベースに自動で記憶させうる。一意の識別子を、限定するものではないが、ガラス物品を製造した位置および時間、ロット番号、開始時のガラス管情報、若しくは、ガラス物品に関する他の製造、および/または、流通情報など、ガラス物品についての他の製造情報と関連付けうる。
【0115】
全条件セットを変換部100で運転すると、制御システム402は、変換部100についての1つまたは複数の動作モデルを開発するように動作自在になりうる。特に、機械読取可能で実行可能な命令408は、1つ以上のプロセッサ402によって実行された場合に、制御システム402に、1つ以上の動作モデルを、1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて自動で開発させうる。動作モデルは、様々な処理セッティングを、ガラス物品103の1つ以上の属性に関連させうる。動作モデルは、処理セッティングをガラス物品103の測定した属性に関連させる数学的または経験的モデルでありうる。
【0116】
動作モデルを、ガラス物品103の測定した属性およびガラス物品103を製造するのに用いた処理パラメータについて収集したデータの統計解析を通して生成しうる。実施形態において、動作モデルは、制御システム402の外部から開発されうる。
図11を参照すると、ガラス物品103の測定した属性およびガラス物品103を製造するのに用いた処理パラメータについて収集したデータを、制御システム402から外部計算装置420にエクスポートしうる。データを、制御システム402から外部計算装置420に、有線または無線ネットワークでありうるネットワーク410を介してエクスポートしうる。外部計算装置420は、制御システム402から受信したデータを処理して、それから、動作モデルを開発することが可能な統計解析ソフトウエアを含みうる。統計解析ソフトウエアの例は、SASが開発した「JMP」を含みうるが、他の統計解析ソフトウエアパッケージも用いうる。動作モデルは、開発されると、変換部100の動作で用いるために外部計算装置420から制御システム402に送信されうる。
【0117】
それに追加で、または、その代わりに、実施形態において、制御システム402を、動作モデルを、条件セットおよび測定した属性についてのデータから開発するようにプログラムしうる。特に、制御システム402は、プロセッサ404によって実行された場合に、制御システム402に、条件セットおよび測定した属性についてのデータを処理して、変換部100についての1つまたは複数の動作モデルを開発させる機械読取可能で実行可能な命令408を含みうる。データは、制御システム402によって、統計解析プログラミングおよび命令を通して処理されうる。
【0118】
動作モデルの開発に続いて、制御システム402は、各処理パラメータについての運転セッティングを動作モデルを用いて決定して、次に、変換部100をその運転セッティングで運転するように動作自在でありうる。制御システム402は、製造するガラス物品103についての仕様を受信するように動作自在であり、仕様は、製造するガラス物品103についての1つまたは複数の目標寸法、1つまたは複数の目標外見的属性、または、これらの組合せを含みうる。機械読取可能で実行可能な命令408がプロセッサ404によって実行された場合に、制御システム402に、製造するガラス物品103についての仕様を自動で受信して、変換部100の各処理パラメータについての運動セッティングを、仕様および変換部100について開発した動作モデルから決定させうる。制御システム402は、ガラス物品103についての仕様を、ユーザ入力装置、または、制御システム402にネットワーク410を介して通信自在に連結された外部計算装置420から受信しうる。処理パラメータについての運転セッティングを、仕様からのガラス物品103の属性についての値を動作モデルに入力して、それから、運転セッティングを計算することによって決定しうる。変換部100を運転セッティングで動作させることは、各処理パラメータを動作モデルから決定された運転セッティングに調節することを含みうる。
【0119】
図1を参照すると、本開示のシステム400を、ガラス物品103をガラス管102から製造する方法で用いうる。本明細書に開示のガラス管102をガラス物品102に変換する変換部100を制御する方法は、変換部100について複数の条件セットを用意する工程を含み、各条件セットは、変換部100の複数の処理パラメータについてのセッティングを含みうる。方法は、変換部100を動作させて、ガラス管102を変換部100の複数の処理ステーション106を通って並進させて、処理ステーション106における処理中または後に、複数のガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定することによって、ガラス管102を複数のガラス物品103に変換する工程を含みうる。方法は、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部100を各条件セットで運転する工程と、各複数のガラス物品103を、ガラス物品103を製造するのに用いた条件セット、および、変換中または後に、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方について測定した属性と関連付ける工程とを含みうる。方法は、更に、1つまたは複数の動作モデルを、各複数のガラス物品103についての測定した属性および複数の条件セットに基づいて開発する工程を含みうる。1つまたは複数の動作モデルは、複数の処理パラメータの1つ以上を、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の測定した1つ以上の属性に関連させる工程を含みうる。方法は、更に、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを動作モデルに基づいて決定し、変換部100を、動作モデルから決定された運転セッティングにセットした各複数の処理パラメータで動作させる工程を含みうる。
【0120】
本開示の方法において、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の属性は、本明細書に既に記載の任意の属性でありうる。更に、各条件セットの変換部100の複数の処理パラメータは、限定するものではないが、本明細書に記載の変換部100の任意の処理パラメータでありうる。本明細書に開示の方法の実施形態において、各複数のガラス物品を、条件セット、並びに、ガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方について測定した属性と関連付ける工程は、各複数のガラス物品103が製造された時に、一意の識別子をそれに付与する工程と、変換部100を通って製造された各複数のガラス物品103を、一意の識別子によって追跡する工程と、各複数のガラス物品103の一意の識別子を、ガラス物品103を製造するのに用いた条件セットおよびガラス物品103、および/または、それからガラス物品103を製造したガラス管102について測定した属性と関連付ける工程とを含みうる。実施形態において、各複数のガラス物品103の一意の識別子を、条件セットおよび測定した1つ以上の属性と、リレーショナルデータベースを通して関連付けうる。
【0121】
変換部100の動作を制御する本開示のシステム400および方法を用いて、多数の異なる状況に応じて高品質で高い歩留まりのガラス物品103を製造する変換部100の安定状態動作を急速で効率的に実現するか、それに戻るようにしうる。新しい変換部100の始動の際、新しい種類またはサイズのガラス物品103を既存の変換部100で始動の際、1つの種類またはサイズのガラス物品103から他の種類またはサイズのガラス物品103へ切替えの際、または、これらの組合せの際に、本開示のシステム400および方法を用いて、変換部100の動作を制御して、急速で効率的に変換部100の安定状態動作を実現しうる。本開示のシステム400および方法を用いて、形成具324またはバーナ302など変換部100の1つ以上の構成要素を交換した後、変換部100への1つまたは複数の外部入力の変化の後、または、これらの組合せの後に、変換部100の動作を制御して、変換部100の動作を急速で効率的に再調整しうる。システム400および方法を用いて、安定状態動作中の動作モデルを連続して評価し変更して、変換部100の動作の長期的トレンドを解決しうる。システム400および方法は、変換部100の動作中に、人間のオペレータが容易に直ぐに特定不可能でありうる器具(例えば、バーナ302、形成具324、保持部130など)の不調、ガラス管102がないこと、誤ったサイズのガラス管102、または、他の不調状態など、変換部100の不調状態を特定することも可能にしうる。
【0122】
変換部の始動/切替え
図1を再び参照すると、本開示のシステム400および方法を用いて、変換部100の動作を制御して、変換部100の始動時または切替え後に、急速で効率的に安定状態動作を実現しうる。始動とは、新しい変換部100の最初の動作を始めることか、または、既存の変換部100の動作を始めて、既存の変換部100では製造したことがない新しい種類またはサイズのガラス物品103を製造することを称しうる。切替えとは、ガラス物品103のサイズまたは種類を、以前に製造したことがあるガラス物品103の1つのサイズ/種類から、以前に製造したことがある他のガラス物品103のサイズ/種類に変更することを称しうる。切替えは、ガラス物品103を製造するのに用いたガラス管102の寸法の変更も含みうる。既に記載したように、製造されるガラス物品の種類またはサイズの変更は、典型的には、新しい種類またはサイズのガラス物品のために変換機の何百もの処理セッティングの設定および調節により、かなりの製造時間ロスを生じうる。
【0123】
新しい変換部100、または、以前に製造したことがない新しいガラス物品103についてのセットアップの開発は、実行するのに人間のオペレータに大きく依存する相対的に長い繰返し処理でありうる。特に、変換部100のバーナのセットアップは、典型的には、まず、適切なプリフォームをガラス管102の作業端部150で製造するようにし、次に、形成ステーション204のセットアップを行って、最終ガラス物品103を製造する。バーナのセットアップ段階中に、変換部100のパート速度、バーナ302の位置、および、バーナ302の熱出力を、分離ステーション206から形成前の最後の加熱ステーション202まで変換部100を回る移動順に調節しうる。バーナのセットアップ中のこれらの調節は、ガラス管102の様々な寸法についての一般的なガイドラインおよび目標値に基づきうるもので、それらは、これらの個々のバーナ102のパラメータおよび相互作用の影響を評価するのに役立ちうるものである。しかしながら、ほとんどの部分について、バーナのセットアップは、形成を行うのに適切なガラスプリフォームを生成するための繰返し処理を伴うものである。
【0124】
ガラスプリフォーム形状を開発すると、次に、形成ステーション204のセットアップを開発する。形成具324の相対的な垂直および水平配置は、ガラス物品103の特徴物の形状に影響する。ガラスのバイアルについて、これらの特徴は、肩部角度、最上部高さ、フランジ高さ、ネック部外径、または、他の特徴を含みうる。特徴および形状は、製造されるガラス物品103の種類に応じたものである。これらの様々な形状および寸法について、一般的なガイドラインおよび目標値が存在する。しかしながら、薬剤用ガラス物品について要求される寸法許容度を満たすには、適切な形成セットアップを見出すのに、かなりの繰返し時間を必要とし、それは、処理を戻して、更にバーナのセットアップを変更することを含みうることが多い。
【0125】
熟練した経験豊富な人間のオペレータでも、変換機を新しいガラス物品のために調節して、容認可能な製品の歩留まりおよび品質を実現するのに、1日から2日、または、もっと長い日数を要しうるもので、この時間は、以前に製造したことがない新しい種類またはサイズのガラス物品103については、数週間までも長くなりうる。1つの種類またはサイズのガラス物品103から他の物に変更するか、または、新しいガラス物品103または変換部を始動する場合に、セットアップ時間がより長くなることで、変換処理について、大きい歩留まりロスを生じうる。
【0126】
本開示のシステム400および方法は、変換部100を始動するために、このような標準的なオペレータによる繰返しアプローチの代わりの方法を提供する。既に記載したように、本開示のシステム400および方法は、システマチックに、変換部100を複数の条件セットで動作させて、動作モデルを、条件セット、および、その条件セットを用いて製造したガラス管102、ガラス物品103、または、それらの両方の測定した属性に基づいて開発する工程を含む。特定のガラス物品103を製造するために変換部100について開発された動作モデルを次に用いて、望ましい属性を有するガラス物品103を製造するための変換部100についての運転セッティングを決定しうる。これにより、システマチックで自動のセットアップ処理を提供して、機械のオペレータの判断に依存するのを削減するか、なくして、変換部100のセットアップおよび切替え処理を速く行えるようにする。
【0127】
システム400は、変換部100によって製造されるガラス物品103の種類の第1のガラス物品から第2のガラス物品への変化を示す入力を受信しうる。ガラス物品103の種類の変化は、ガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方のサイズ、形状、または、それらの両方の変化を含みうる。実施形態において、第2のガラス物品は、以前に変換部100で製造したことがない新しい種類またはサイズのガラス物品103でありうる。ガラス物品103の種類の変化を示す入力は、手動入力か、または、外部システムから受信した電子信号でありうる。実施形態において、電子信号は、第2のガラス物品についての最初のレシピを含み、複数の条件セットを、最初のレシピから開始して開発しうる。システム400は、変換部100を動作させて、ガラス管102を複数の第2のガラス物品に変換し、複数の第2のガラス物品の1つ以上の属性を、測定装置360を用いて測定し、複数の処理パラメータを調節して、変換部100を各複数の条件セットで運転し、各複数の第2のガラス物品を、第2のガラス物品を製造するのに用いた条件セットおよび測定した属性と関連付け、更に、第2のガラス物品について、1つ以上の動作モデルを、各複数の第2のガラス物品についての測定した1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて開発しうる。システム400は、更に、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上の第2の動作モデルに基づいて決定し、更に、変換部100を、1つ以上の第2の動作モデルから決定された運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて動作させうる。第1のガラス物品から第2のガラス物品に切り替える場合について記載しているが、本段落に記載のシステム400および方法は、新しい変換部100の始動(例えば、第1のガラス物品を新しい機械にセットアップ)時にも等しく適用しうる。
【0128】
実施形態において、変換部100を、段階的にセットアップしうる。セットアップの第1の段階は、温度、粘度、寸法または、これらの組合せなどの目標属性を有するガラスプリフォームを製造するように、加熱ステーション202についての処理パラメータのセッティングを決定するバーナのセットアップでありうる。変換部100のセットアップを行って、適切なガラスプリフォームをガラス管102の作業端部150で製造すると、第2の段階のセットアップは、ガラスプリフォームをガラス物品103の特徴物へと形成するために、形成ステーション214の処理パラメータのセッティングを決定するための形成セットアップでありうる。
【0129】
本開示の方法は、次に記載する工程を含み、それらは、システムによって、機械読取可能で実行可能な命令408のプロセッサ404による実行を通して行われうる。方法は、1つ以上の加熱ステーション202においてガラスプリフォームをガラス管102の作業端部150で製造することに関する処理パラメータを含みうる第1のサブセットの条件セットを用意する工程を含みうる。方法は、更に、1つ以上の形成ステーション204においてガラスプリフォームをガラス物品103の1つ以上の特徴物にガラス管102の作業端部150で形成することに関する処理パラメータを含みうる条件セットの第2のサブセットを用意する工程を含みうる。条件セットは、限定するものではないが、様々な処理パラメータを実験計画統計ソフトウエアプログラムに入力など、本明細書に開示の任意の方法で開発しうる。実施形態において、第1のサブセットの条件セットおよび第2のサブセットの条件セットを、システム400の外部で開発して、次に、制御システム402に、制御システム402が次に変換部100で自動で通し運転しうる「レシピ」として、アップロードしうる。
【0130】
方法は、更に、変換部100を第1のサブセットの条件セットの各条件セットで運転する工程と、ガラスプリフォームの1つ以上のプリフォーム属性をガラス管102の作業端部150で測定する工程と、1つ以上のプリフォーム動作モデルを、測定した1つ以上のプリフォーム属性および第1のサブセットの条件セットに基づいて開発する工程とを含みうる。プリフォーム動作モデルを、本明細書に開示の任意の動作モデル開発方法により開発しうる。プリフォーム動作モデルは、様々なバーナ入力パラメータ(バーナ流量、位置、および、保持部130の回転速度)の、ガラスプリフォームの1つ以上の寸法、および/または、温度プロファイルなど、ガラスプリフォームの属性との関係を記載しうる。方法は、更に、加熱ステーション202における各複数の処理パラメータについての運転セッティングをプリフォーム動作モデルに基づいて決定する工程と、変換部100を、プリフォーム動作モデルから決定された運転セッティングに設定された加熱ステーション202の各複数の処理パラメータを用いて動作させる工程とを含みうる。
【0131】
実施形態において、プリフォーム動作モデルを、「JMP」などの統計ソフトウエアプログラムまたは他の統計ソフトウエアを用いて、制御システム402の外側の外部計算システム420(
図11)を用いて開発しうる。外部計算システム420によって開発されると、そのプリフォーム動作モデルを用いて、加熱ステーション202の最高の運転セッティングを決定し、運転セッティングを、制御システム402にレシピとしてアップロードしうる。実施形態において、プリフォーム動作モデルを、制御システム402の内部で開発しうる。制御システム402は、機械読取可能で実行可能な命令を含み、それが、プロセッサ404によって実行された場合に、制御システムに、条件セットおよびガラスプリフォームの測定した属性の統計解析を行わせてプリフォーム動作モデルを開発するようにしうる。機械読取可能で実行可能な命令は、プロセッサ404によって実行された場合に、更に、制御システム402に、加熱ステーション202についての運転セッティングをプリフォーム動作モデルから自動で決定させ、加熱ステーションの処理パラメータを、プリフォーム動作モデルから開発した運転設定に自動で調節しうる。
【0132】
適切なガラスプリフォームをセットアップすると、同様の処理を形成セットアップについて行って、複数の形成ステーション204についての運転セッティングを決定しうる。本開示の方法は、更に、変換部100を運転セッティングに設定された加熱ステーション202の処理パラメータを用いて動作させる間に、変換部100を、形成ステーション204に関する処理パラメータを含む第2のサブセットの条件セットの各条件セットで動作させる工程を含みうる。方法は、更に、製造された複数のガラス物品103の1つ以上の属性を測定する工程と、1つ以上の形成動作モデルを、複数のガラス物品103について測定した属性および第2のサブセットの条件セットに基づいて開発する工程と、形成ステーション204における各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、1つ以上の形成動作モデルに基づいて決定する工程と、変換部100を、1つ以上の形成動作モデルから決定された運転セッティングに設定された形成ステーション204の各複数の処理パラメータを用いて動作させる工程とを含みうる。プリフォーム動作モデルと同様に、形成動作モデルを、外部計算システム420で、または、内部の制御システム402で開発しうる。
【0133】
構成要素の交換
本明細書に開示のシステム400および方法は、変換部100の1つ以上の処理ステーション106で1つ以上の構成要素を交換した後に、変換部100の自動再調整を可能にしうる。限定するものではないが、バーナ302、制御弁、形成具324、作動部、配置部など、変換部100の1つ以上の構成要素を交換すると、大きい歩留まりロスを生じうる。1つまたは複数の処理ステーション106の構成要素を交換した後に、処理パラメータの1つ以上についての既存の運転セッティングは、品質仕様を満たすガラス物品103を製造しなくなるか、調節を必要としうる。例えば、形成ステーション204の1つ以上の形成具324を形成具324の摩耗または不調により交換した後に、摩耗した形成具324と比べて交換形成具324の寸法は異なるので、新しい形成具324の配置を調節する必要がありうる。これらの調節は、人間のオペレータにとって、管理が難しいことが多い。正しくない調節は、構成要素の交換後の歩留まりの不調を悪化させ、その状態を長くしうることが多い。
【0134】
本開示のシステム400および方法は、変換部100の1つ以上の構成要素の交換、または、変換部100の他の不調状態の後に、変換部100のシステマチックで自動の再調整を可能にする。次に、構成要素の交換後の変換部100の自動再調整に関する方法の工程を、形成具324の交換の場合について記載する。しかしながら、限定するものではないが、バーナ302、バーナ配置部318、制御弁(燃料ガス制御弁、酸素制御弁、空気制御弁)、形成具作動部326、保持部130、または、他の構成要素など、任意の他の構成要素の交換後の変換部100を再調整において、方法の工程を用いて、同様の効果を実現しうると理解すべきである。
【0135】
変換部100の構成要素を交換した後に変換部100を自動再調整する本明細書に開示の方法は、変換部100の1つ以上の処理ステーション106における1つ以上の欠陥構成要素を特定する工程を含みうる。欠陥構成要素は、不調か、または、摩耗して、ガラス物品103についての寸法、および/または、外見的基準を満たすガラス物品103を製造しなくなった構成要素を称しうる。方法は、更に、1つ以上の処理ステーション106の欠陥構成要素を、1つ以上の交換構成要素と交換する工程を含みうる。欠陥構成要素は、本明細書に既に記載の任意の処理ステーション106におけるの任意の構成要素でありうる。実施形態において、方法は、変換部100の1つ以上の形成ステーション204における1つ以上の欠陥形成具を特定する工程を含みうる。欠陥形成具は、ガラス物品103の寸法基準を満たすガラス物品103を製造しなくなった形成具324のことを称しうる。欠陥形成具は、摩耗または破損したものでありうる。方法は、更に、欠陥形成具を1つ以上の交換形成具と交換する工程を含みうる。
【0136】
欠陥構成要素を交換構成要素と交換した後に、方法は、更に、変換部100について複数の条件セットを用意する工程と、変換部100を動作させて、ガラス管102を複数のガラス物品103に変換する工程と、複数のガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定する工程と、条件セットの複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部100を各複数の条件セットで運転する工程と、各複数のガラス物品103をガラス物品103を製造するのに用いた条件セットおよび測定した1つ以上の属性と関連付ける工程とを含みうる。方法は、更に、動作モデルを、各複数のガラス物品103についての測定した1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて更新して、交換構成要素を考慮した1組の更新済みの動作モデルを生成する工程を含みうる。各複数の処理パラメータについての運転セッティングを、更新済みの動作モデルから決定しうる。処理パラメータを運転セッティングに調節して、変換部100を、新しい運転セッティングで動作させて、ガラス物品103を製造しうる。
【0137】
実施形態において、形成具324などの構成要素の交換は、変換部100の全ての処理パラメータの調節は必要とせず、変換部100を自動再調整しうる。例えば、形成具324の交換は、ガラスプリフォームに影響せず、上流側加熱ステーション202と関連付けられた処理パラメータは再調整が不要でありうる。したがって、構成要素の交換後に変換部100を自動再調整するのに、変換部100についての処理パラメータのサブセットの調節だけが必要でありうる。実施形態において、変換部100の複数の条件セットは、変換部100の複数の処理パラメータのサブセットについてのセッティングを含みうる。処理パラメータのサブセットは、構成要素が交換された処理ステーション106、および、任意でその下流側の任意の処理ステーション106に関する処理パラメータを含みうる。実施形態において、構成要素の交換は、形成具の交換であり、変換部100の複数の処理パラメータのサブセットは、1つ以上の交換形成具の(図面の座標軸の三次元の全てについての)配置、1つ以上の交換形成具のガラス管102との接触タイミング、または、それらの両方を含みうる。形成具324のガラス管102との接触タイミングを、形成具324を作動させて、ガラス管102に作用するか、および/または、作用しないようにするタイミングを調節することによって調節しうる。接触タイミングは、交換形成具がガラス管102と接触する全接触時間、交換形成具がガラス管102に作用するか、および/または、作用しない接触順序、または、それらの両方を含みうる。
【0138】
実施形態において、構成要素の交換または他の機械の不調の後に、変換部100を自動再調整する方法を、制御システム402を含むシステム400を用いて行いうる。システム400は、機械読取可能で実行可能な命令408を含み、プロセッサ404によって実行された場合に、更に、制御システム402に、変換部の少なくとも1つの処理ステーション106の1つ以上の構成要素の変化を示す入力を自動で受信させて、条件セットのサブセットを開発させうる。条件セットのサブセットは、変換部100の構成要素の変化に関するか、または、その影響を受けた変換部100の処理パラメータのサブセットについてのセッティングを含みうる。実施形態において、構成要素の変化は、1つ以上の形成具324の交換であり、条件セットのサブセットは、形成具を交換した形成ステーション204に関する処理パラメータ、および/または、形成ステーション204の下流側の処理ステーション106に関する処理パラメータのサブセットについてのセッティングを含みうる。
【0139】
機械読取可能で実行可能な命令408は、プロセッサ404によって実行された場合に、更に、制御システムに変換部100を動作させてガラス管102を複数のガラス物品103に変換させ、複数のガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方の1つ以上の属性を、少なくとも1つの測定装置360を用いて測定させ、複数の処理パラメータの1つ以上を調節させて、変換部100を条件セットのサブセットの各条件セットで運転させて、各複数のガラス物品103をガラス物品103を製造するのに用いた条件セットおよび各ガラス物品103について測定した属性と関連付けさせ、更に、1つ以上の動作モデルを、各複数のガラス物品103について測定した属性および条件セットのサブセットに基づいて更新させて、変換部100についての1つ以上の更新済みの動作モデルを生成させうる。更新済みの動作モデルを制御システム402が用いて、複数の処理パラメータについての運転セッティングを決定しうる。次に、制御システム402は、変換部100を、動作モデルから決定された運転セッティングに設定された処理パラメータを用いて動作させうる。
【0140】
連続的な変換部の制御
既に記載したように、本開示のシステム400および方法は、変換部100の安定状態動作中に処理パラメータを連続して監視すること、および、変換部100の動作を変換部100における突然の、若しくは長期的変化、または、変換部100が動作する環境の変化などの変換部100への外部入力に応じて調節することも可能にしうる。投入されるガラス管102の質量、経時的な主タレット108の熱膨張、形成具324の摩耗、経時的なバーナ302の摩耗、または、変換部100の内部および外部の他の変化により変動を生じうる。これらの内部および外部因子によって生じた処理の変動は、ガラス物品103の属性(例えば、寸法、外見的属性、または、それらの両方)の徐々のシフトまたはトレンドとして現れうる。人間のオペレータがこれらの変化する属性に対応することは、「安定状態」歩留まりに大きな影響を与えうる。機械学習原理を安定状態製造データに由来するリレーショナルデータに適用し、その分析をオートメーションスクリプトと組み合わせることによって、変換処理を調節して、一貫してデータドリブンな態様で処理変動を補うようにし、それにより、オペレータのエラーに起因する「安定状態」歩留まりロスを削減するか、または、防ぎうる。
【0141】
システム400は、測定装置360が測定したガラス物品103および/またはガラス管102の属性を、運転セッティングおよび動作モデルから決定されたガラス物品103および/またはガラス管102の予測属性と連続または周期的に比較するように動作自在でありうる。比較することで、ガラス物品103および/またはガラス管102の測定した属性のトレンド、または、変換部100に関する変化する内部または外部因子のトレンドを特定することが可能になりうる。実施形態において、機械読取可能で実行可能な命令408は、1つ以上のプロセッサ404によって実行された場合に、制御システム402に、変換部を運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて動作させる間に、各複数のガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方についての1つ以上の属性を自動で測定させて、各複数のガラス物品103、ガラス管、または、それらの両方についての1つ以上の予測属性を、複数の処理セッティングおよび1つ以上の動作モデルから決定させ、各複数のガラス物品103について測定した1つ以上の属性を1つ以上の予測属性と比較させ、更に、正常動作条件からのずれを、比較に基づいて特定させうる。
【0142】
測定した属性の予測属性との比較は、周期的に、または、変換部100が安定状態動作の間に特定の時間間隔で行われうる。実施形態において、制御システム402は、製造された各ガラス物品103についての運転セッティング、測定した属性、予測属性、または、これらの組合せの情報を連続して収集して保存するように動作自在で、更に、これらの値を、製造された各ガラス物品103についての一意の識別子と関連付けうる。この場合に、「連続して」という用語は、製造された各ガラス物品103についての運転セッティング、測定した属性、および/または、予測属性を決定することを称する。「周期的」という用語は、運転セッティング、測定した属性、および/または、予測属性を、1つおきのガラス物品103、主タレット108の1回転毎に1つのガラス物品103、ガラス管102の長さ毎に1つのガラス物品103、10個毎のガラス物品103、100個毎のガラス物品103、1000個毎のガラス物品103、または、他の頻度など、各全てのガラス物品103毎より少ない頻度で決定することを称する。制御システム402は、運転セッティングについてのデータ、測定した属性、予測属性、または、これらの組合せを1つ以上のメモリモジュール406に保存するように動作自在であるか、または、更なる分析のために、運転セッティングについてのデータ、測定した属性、予測属性、または、これらの組合せを外部計算装置またはシステムにエクスポートするように動作自在でありうる。運転セッティング、測定した属性、予測属性、または、これらの組合せについて収集したデータを分析して、変換部100の動作における短期的および長期的トレンドを特定しうる。
【0143】
システム400によって連続または周期的に生成されたデータを、機械学習アルゴリズムと組み合わせて変換部100の動作モデルを自動で更新しうる。生成されたデータを機械学習アルゴリズムと組み合わせることで、制御システム402が変換部100の動作を変換部100の動作の短期的または長期的トレンドに応じて自動で調節することが可能になりうる。システム400は、連続または周期的データ生成および機械学習を用いて、変換部100の動作を変換部100の内部または外部因子の変化に応じて変更しうる。制御システム402は、機械読取可能で実行可能な命令408を含み、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、制御システム402に、変換部によって生成されたデータを分析させ、更に、運転セッティングおよび動作モデルから決定されたような変換部100の正常な安定状態動作から逸脱した変換部100の動作における1つ以上のトレンドを特定させうる。制御システム402は、統計解析ソフトウエアまたは同等の機械読取可能で実行可能な命令408を含み、制御システム402にデータの統計解析を自動で行わせることが可能である。実施形態において、データの統計解析は、データを制御システム402から受信し、データを分析し、更に、分析結果を制御システム402にアップロードして戻すように動作自在でありうる1つ以上の外部計算システムによって行われうる。制御システム402にアップロードして戻された分析結果は、測定した1つ以上の属性を動作モデルから決定された予測属性と比較した時の1つ以上の逸脱の特定を含みうる。
【0144】
変換部100の正常な安定状態動作からの逸脱を制御システム402または外部のシステムによって特定した場合、システム400は、動作モデルを変換部100の動作に適合するように更新して、ガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方の測定した属性が仕様内に戻るように動作自在でありうる。動作モデルを更新する場合、制御システム402は、機械読取可能で実行可能な命令408を含み、1つ以上のプロセッサ404によって実行された場合、制御システムに、自動で、複数の条件セットを1つ以上のメモリモジュールから、または、外部のシステムから引き出させ、変換部100を動作させて、ガラス管102を複数のガラス物品103に変換させ、複数のガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方の1つ以上の属性を少なくとも1つの測定装置360を用いて測定させ、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部100を各複数の条件セットで運転させて、各複数のガラス物品をガラス物品103を製造するのに用いた条件セットおよび測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、1つ以上の動作モデルを各複数のガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方についての測定した1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて更新させ、各複数の処理パラメータついての運転セッティングを更新済み動作モデルに基づいて決定させ、更に、変換部100を各複数の処理パラメータについての運転セッティングで動作させうる。実施形態において、制御システム402は、動作モデルを周期的スケジュールにより更新するように動作自在であり、それは、経過時間または、製造されたガラス物品103の数に基づくものでありうる。システム400によって生成されたデータを変換部100のフィードバック制御で用いうる。
【0145】
ガラス管102をガラス物品103に、本明細書に開示のシステム400を用いて変換する方法は、ガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方について測定した1つ以上の属性におけるトレンドを特定し、動作モデルを特定したトレンドに応じて更新して、更新済みの動作モデルを生成し、各複数の処理パラメータついての運転セッティングを、更新済みの動作モデルから決定し、更に、変換部100を各複数の処理パラメータについての更新済みの運転セッティングで動作させうる。動作モデルの更新は、変換部100について複数の条件セットを用意する工程と、変換部100を動作させて、ガラス管102を複数のガラス物品103に変換する工程と、複数のガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定する工程と、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部100を各複数の条件セットで運転する工程と、各複数のガラス物品103をガラス物品103を製造するのに用いた条件セットおよび測定した1つ以上の属性と関連付ける工程とを含みうる。方法は、更に、動作モデルを、各複数のガラス物品103について測定した1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて更新して、更新済みの動作モデルを生成する工程を含みうる。
【0146】
実施形態において、システム400は、動作モデルを変換部100への外部入力の既知または予測される変化に応じて更新するように動作自在でありうる。実施形態において、外部入力は、変換部100に供給されるガラス管102の質量、寸法、または品質の変動、変換部100の製造環境における周囲環境条件(例えば、温度、湿度など)の変化、変換部100のシステム構成要素の摩耗、予定されたメインテナンス、変換部100のバーナ302への燃料ガスの組成変化、他の外部入力、または、これらの組合せを含みうる。実施形態において、制御システム402は、機械読取可能で実行可能な命令408を含み、1つ以上のプロセッサ404によって実行された場合、制御システム402に、自動で、1つ以上の動作モデルを変換部100へのこれらの外部入力の1つ以上の変化に応じて更新させ、それは、限定するものはないが、変換部100に供給されるガラス管102の寸法または品質の変化、変換部100の製造環境での周囲の熱条件の変化、変換部100のシステム構成要素の摩耗または故障、変換部100のバーナ302への燃料ガスの組成変化、または、これらの組合せを含みうる。実施形態において、制御システム402は、機械読取可能で実行可能な命令408を含み、1つ以上のプロセッサ404によって実行された場合、制御システムに、変換部100への1つ以上の外部入力の変化を示す入力を自動で受信させうる。機械読取可能で実行可能な命令408は、プロセッサ404によって実行された場合に、システムに、複数の条件セットを1つ以上のメモリモジュール406から引き出させ、変換部を動作させて、ガラス管102を複数のガラス物品103に変換させ、複数のガラス物品103、ガラス管102、または、それらの両方の属性を、少なくとも1つの測定装置360を用いて測定させ、複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、変換部100を各複数の条件セットで運転させ、各複数のガラス物品103をガラス物品103を製造するに用いた条件セットおよび測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、1つ以上の動作モデルを、各複数のガラス物品103についての測定した1つ以上の属性および複数の条件セットに基づいて更新させ、各複数の処理パラメータについての運転セッティングを更新済みの動作モデルに基づいて決定させ、更に、変換部100を各複数の処理パラメータについての運転セッティングで動作させうる。
【0147】
不調状態の特定
実施形態において、制御システム402は、変換部100について1つ以上の不調状態を特定するように動作自在で、限定するものではないが、変換部100の構成要素の不調、変換部100にロードされたガラス管102が間違えたサイズであること、ガラス管102がないこと、バーナガス流の中断、換気システムの動作の中断、他の不調状態、または、これらの組合せなどでありうる。本明細書に開示の方法は、変換部100を各複数の処理パラメータについての運転セッティングで動作させる間に、各複数のガラス物品103について1つ以上の属性を測定する工程と、各複数のガラス物品103についての1つ以上の予測属性を複数の処理セッティングおよび動作モデルから決定する工程と、各複数のガラス物品103について測定した1つ以上の属性を1つ以上の予測属性と比較して、変換部100の正常な安定状態動作からの逸脱を特定する工程とを含みうる。方法は、更に、変換部100の不調状態を、各複数のガラス物品103について測定した1つ以上の属性を動作モデルに基づく1つ以上の予測属性と比較した結果に基づいて特定する工程と、変換部100の不調状態を修正する工程と、不調状態を修正した後に、本出願の請求項1に記載の方法を繰り返す工程とを含みうる。
【0148】
本明細書に開示の任意の方法において、変換部100は、複数の保持部130を含み、本明細書に開示の方法は、複数のガラス管102の1つを各複数の保持部130に固定する工程と、各複数の保持部130、および、その中に配置されたガラス管102を、複数の処理ステーション106を通って進行させる工程とを含みうる。
【0149】
本明細書に開示の任意の方法において、変換部100の各複数の処理ステーション106は、固定された位置であり、方法は、ガラス管102を各処理ステーション106を通って順に連続してインデックス送りする工程を含みうる。その代わりに、実施形態において、本明細書に開示の任意の方法における変換部100は連続変換部で、方法は、ガラス管を複数の処理ステーションを通って連続して進行させる工程を含み、その場合、各複数の処理ステーションは、アクティブタイムの間、ガラス管102の並進と協調して移動しうる。
【0150】
図11を参照すると、実施形態において、システム400は、分散型コンピューティング環境を含み、それは、変換部100、および、制御システム402、ネットワーク410、並びに、1つ以上の外部計算装置420を含みうる。制御システム402は、外部計算装置420とネットワーク410を介して通信しうる。本明細書に開示の方法の1つ以上の工程は、外部計算装置420のみを用いて、または、制御システム402との組合せで実現しうる。
図11では、変換部100に直に通信自在に連結されたものとして示しているが、制御システム402は、更に、変換部100とネットワーク410を通して通信しうると理解すべきである。ネットワーク410は、有線または無線ネットワークでありうる。実施形態において、ネットワーク410は、クラウドネットワークでありうる。
【0151】
本開示の実施形態は、ハードウエア、および/または、(ファームウエア、常駐ソフトウエア、マイクロコードなどを含む)ソフトウエアにおいて実施されうる。変換部100の制御システム402、および/または、変換部100についての他の制御部は、少なくとも1つのプロセッサ、および、本明細書に既に記載したようなコンピュータ読取可能記憶媒体(つまり、メモリモジュール)を含みうる。制御システム402は、1つ以上のシステム構成要素(例えば、変換部100、バーナ配置部318、バーナ制御弁、形成具作動部326、測定装置360、変換部駆動システムなど)に任意の有線または無線の通信路を介して通信自在に連結されうる。コンピュータ使用可能、若しくはコンピュータ読取可能記憶媒体またはメモリモジュール406は、プログラムを収容、記憶、通信、伝播またはトランスポートしうる任意の媒体であり、それは、命令実行システム、装置、または、デバイスによって用いられるか、それに接続されうる。
【0152】
コンピュータ使用可能、若しくは、コンピュータ読取可能記憶媒体またはメモリモジュール406は、限定するものではないが、例えば、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または、半導体システム、装置、デバイス、または、伝播媒体でありうる。コンピュータ読取可能記憶媒体またはメモリモジュール406のより具体的な例(非包括的なリスト)は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、および、ポータブルコンパクトディスクディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)を含みうる。尚、コンピュータ使用可能、若しくは、コンピュータ読取可能記憶媒体、または、メモリモジュール406は、プログラムが印刷された紙または他の適した媒体でありうるもので、プログラムを、例えば、紙または他の媒体の光学スキャンを介して電子的にキャプチャし、次に、コンパイルし、インタープリットするか、他の処理を必要に応じて適切に行い、次に、コンピュータメモリに記憶しうるからである。
【0153】
コンピュータ読取可能記憶媒体、または、メモリモジュール406は、本開示の動作を実行するための機械読取可能で実行可能な命令408を含みうる。機械読取可能で実行可能な命令408は、開発に便利なCまたはC++などの高レベルプログラミング言語で記述されうるコンピュータプログラムコードを含みうる。更に、本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、限定するものではないが、インタープリタ型言語などの他のプログラミング言語でも記述されうる。いくつかのモジュールまたはルーティンは、アセンブリ言語、または、マイクロコードでも記述されて、性能、および/または、メモリ使用を高めうる。しかしながら、本開示のソフトウエアの実施形態は、特定のプログラミング言語の使用に依存するものではない。任意または全てのプログラムモジュールの機能も、離散ハードウエア構成要素、1つ以上の特定用途向け半導体回路(ASIC)、または、プログラムされたデジタル信号プロセッサ若しくはマイクロコントローラを用いて実施しうることが分かるだろう。
【実施例】
【0154】
次の実施例は、変換部において、複数のガラス物品をガラス管から製造する本開示のシステムおよび方法の動作を示している。次の実施例は、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0155】
次の実施例は、ガラス管をガラス物品に変換する変換部100を最初にセットアップするための開示されたシステムおよび方法を示している。典型的な変換部について、何百もの異なる処理パラメータを調節しうるので、例示して簡潔に示すために、本明細書の実施例では、これらの処理パラメータのサブセットのみを伴う。これらの実施例におけるガラス管は、Corning Incorporatedが製造販売するVALOR(登録商標)ガラスなどのアルミノケイ酸ガラス管だった。アルミノケイ酸ガラス管は、変換後のガラス管をアニーリング、および/または、イオン交換することによって、更に処理しうる。実施例では、アルミノケイ酸ガラスを用いているが、本明細書に開示のシステムおよび方法の効果は、ガラスの種類や組成に依存するものではない。
【0156】
ガラス管をガラス物品に変換部を用いて変換した。用いた変換部は、AMBEG Dr.J.Dichter GmbHが製造するAutomatic Tube Feeder付きのVial Forming Machine Models RP18であり、主回路に18個の処理ステーションを含むものだった。実施例で用いた変換部の主回路の処理ステーションを、次の表1に示している。表1の各処理ステーションは、変換部についての条件セットを開発する際に考慮しうる1つ以上の処理パラメータを有しうる。各処理パラメータは、特定の種類またはサイズのガラス物品を製造するためのプリセット値を有しうる。条件セットの開発は、プリセット値を開始点として開始しうる。
【0157】
【0158】
実施例1:バーナのセットアップ
実施例1において、本開示の方法を用いて、変換部100のバーナのセットアップに関する3つの処理パラメータについて運転セッティングを開発した。実施例1の3つの処理パラメータは、加熱ステーションA7のバーナ位置、加熱ステーションA8のバーナ位置、および、保持部130の回転速度(チャック速度)だった。18個の条件セットのサブセットを、これらの3つの処理パラメータをモデリングするために、「JMP」実験計画統計解析ソフトウエアを用いて開発した。18個の条件セットのサブセットを、表2に示している。
【0159】
【0160】
変換部100は、表1の各条件セットで運転されて、各条件セットで60個のガラス物品を製造した。5つの異なる寸法/角度を、各条件セットで製造した各ガラス物品について測定した。各ガラス物品に識別子/パート番号および測定した寸法/角度を付与し、更に、リレーショナルデータベースにおいて、条件セットを各ガラス物品と関連付けた。
図12を参照すると、実施例1のガラス物品について測定した寸法の1つについてのデータを、パート番号の関数としてグラフに示している。
図12に示すように、データ点を、ガラス物品103を製作するのに用いた条件セットによってグループ分けしている。
【0161】
次に、測定した寸法/角度についてのデータ、および、各ガラス物品についての条件セットを、「JMP」統計解析ソフトウエアを用いて分析し、処理パラメータを各測定した寸法/角度に関連付ける複数の動作モデルを開発した。
図13を参照すると、実施例1のデータから開発した動作モデルについてのグラフを例示のために示している。制御システム402は、グラフ表示ではなく、モデルの経験的数学的表現を用いて、変換部についての運転セッティングを決定すると理解すべきである。
【0162】
実施例2:形成ステーションのセットアップ
実施例2において、本開示の方法を用いて、1つの加熱ステーション(表1のA14)および加熱ステーションの直ぐ下流側に配置された1つの形成ステーション(表1のA15)を含む形成セットアップに関する5つの処理パラメータについての運転セッティングを開発した。実施例2の5つの処理パラメータは、加熱ステーションA14におけるバーナの相対ガス流量、加熱ステーションA14におけるバーナ位置、形成ステーションA15における第1の形成具の位置、第1の形成具のガラス管との接触終了時間、および、形成ステーションA15における第2の形成具のガラス管との接触終了時間を含むものだった。バーナの相対ガス流量は、バーナに送出された燃料ガスの流量をバーナの基準ガス流量で割ったものである。24個の条件セットのサブセットを、これらの5つの処理パラメータのモデリングについて、「JMP」実験計画統計解析ソフトウエアを用いて開発した。実施例2の24個の条件セットのサブセットを表3に示している。
【0163】
【0164】
変換部100を、表3の各条件セットで運転させて、60個のガラス物品を各条件セットで製造した。2個の寸法および2個の外見的属性を、各条件セットで製造した各ガラス物品について測定した。更に、各ガラス物品の全体的な望ましさ特性を、2個の寸法および2個の外見的属性の測定結果から決定した。各ガラス物品に一意の識別子/パート番号および測定した属性を付与して、次に、リレーショナルデータベースにおいて、条件セットを各ガラス物品と関連付けた。
図14を参照すると、実施例2のガラス物品について測定した1つの寸法についてのデータを、パート番号の関数として、グラフに示している。
図14に示すように、データ点を、ガラス物品103を製作するのに用いた条件セットによりグループ分けしている。
【0165】
次に、測定した寸法/角度についてのデータ、および、各ガラス物品についての条件セットを、「JMP」統計解析ソフトウエアを用いて分析して、処理パラメータを各測定した寸法、測定した外見的属性、および、全体的な望ましさと関連付ける複数の動作モデルを開発した。
図15を参照すると、実施例2のデータから開発した動作モデルを表すグラフを例示している。
【0166】
本明細書において、変換部100、並びに、複数の物品をガラス管102から製造するシステムおよび方法の様々な実施形態を記載したが、これらの各実施形態および技術を、別々に、または、1つ以上の実施形態および技術と共に用いうることを企図していると理解すべきである。
【0167】
当業者であれば、請求した主題の精神および範囲を逸脱することなく、本明細書に記載の実施形態に様々な変更および変形が可能なことが明らかだろう。したがって、本明細書は、本明細書に記載の様々な実施形態の変更および変形も、そのような変更および変形が添付の請求項および等価物の範囲である限り網羅することを意図する。
【0168】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0169】
実施形態1
ガラス管をガラス物品に変換する変換部の制御方法において、
複数の条件セットを用意する工程であって、各該条件セットは、前記変換部の複数の処理パラメータについてのセッティングを含むものである工程と、
前記変換部を動作させて、前記ガラス管を複数の処理ステーションを通って並進させることによって、該ガラス管を複数のガラス物品に変換する工程と、
前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定する工程と、
前記複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、前記変換部を各前記複数の条件セットで運転する工程と、
各前記複数のガラス物品を、該ガラス物品を製造するのに用いた条件セット、および、前記測定した1つ以上の属性と関連付ける工程と、
1つ以上の動作モデルを、前記測定した1つ以上の属性、および、各前記複数のガラス物品についての前記複数の条件セットに基づいて開発する工程と、
前記変換部を、前記1つ以上の動作モデルから決定された運転セッティングに設定された各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる工程と
を含む方法。
【0170】
実施形態2
各前記1つ以上の動作モデルは、前記複数の処理パラメータの1つ以上を、前記測定した1つ以上の属性に関連させるものであり、
方法は、更に、
各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上の動作モデルに基づいて決定する工程を、
含む、実施形態1に記載の方法。
【0171】
実施形態3
前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の前記1つ以上の属性は、該複数のガラス物品の1つ以上の寸法、該複数のガラス物品の1つ以上の外見的特徴、該ガラス管の1つ以上の寸法、該ガラス管の1つ以上の温度、または、これらの組合せを含むものである実施形態1に記載の方法。
【0172】
実施形態4
前記複数の処理パラメータは、パート速度、保持部回転速度、前記変換部の1つ以上の加熱ステーションにおけるバーナ位置、該1つ以上の加熱ステーションにおけるバーナの熱出力、該変換部の1つ以上の形成ステーションにおける形成具の位置、該1つ以上の形成ステーションにおける形成具と前記ガラス物品の接触タイミング、または、これらの組合せを含むものである実施形態1に記載の方法。
【0173】
実施形態5
前記変換部によって製造される前記ガラス物品の種類を変更する工程であって、該ガラス物品の種類の変更は、該ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方のサイズ、形状、または、それらの両方の変更によって特徴付けられるものである工程と、
前記変換部によって製造される前記ガラス物品の種類を変更した後に、実施形態1に記載の前記方法を行う工程と
を含む、実施形態1に記載の方法。
【0174】
実施形態6
前記複数の条件セットを用意する工程は、
前記変換部の1つ以上の加熱ステーションにおいて、前記ガラス管の作業端部でガラスプリフォームを形成する処理に関する処理パラメータを含む第1のサブセットの条件セットを用意する工程と、
前記変換部の1つ以上の形成ステーションにおいて、前記ガラス管の前記作業端部で前記ガラスプリフォームを前記ガラス物品の1つ以上の特徴物へと形成する処理に関する処理パラメータを含む第2のサブセットの条件セットを用意する工程と
を含むものである実施形態1に記載の方法。
【0175】
実施形態7
前記変換部を、前記第1のサブセットの条件セットの各条件セットで動作させる工程と、
前記ガラスプリフォームの1つ以上のプリフォーム属性を測定する工程と、
1つ以上のプリフォーム動作モデルを、前記測定した1つ以上のプリフォーム属性、および、前記第1のサブセットの条件セットに基づいて開発する工程と、
前記加熱ステーションにおける各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上のプリフォーム動作モデルに基づいて決定する工程と、
前記変換部を、前記1つ以上のプリフォーム動作モデルから決定された前記運転セッティングに設定された前記加熱ステーションの各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる工程と
を含む、実施形態6に記載の方法。
【0176】
実施形態8
前記変換部を前記運転セッティングに設定された前記加熱ステーションの各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる間に、該変換部を、前記第2のサブセットの条件セットの各条件セットで動作させる工程と、
前記複数のガラス物品の前記1つ以上の属性を測定する工程と、
1つ以上の形成動作モデルを、前記複数のガラス物品についての前記測定した1つ以上の属性、および、前記第2のサブセットの条件セットに基づいて開発する工程と、
前記形成ステーションにおける各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上の形成動作モデルに基づいて決定する工程と、
前記変換部を、前記1つ以上の形成動作モデルから決定された前記運転セッティングに設定された前記形成ステーションの各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる工程と
を更に含む、実施形態7に記載の方法。
【0177】
実施形態9
前記変換部の1つ以上の欠陥構成要素を特定する工程であって、該1つ以上の欠陥構成要素は、前記ガラス物品の寸法、外見的属性、または、それらの両方に影響するものである工程と、
前記1つ以上の欠陥構成要素を、1つ以上の交換構成要素と交換する工程と、
前記1つ以上の欠陥構成要素を前記1つ以上の交換構成要素と交換した後に、実施形態1に記載の前記方法を繰り返す工程と
を含む、実施形態1に記載の方法。
【0178】
実施形態10
各前記複数の条件セットは、前記変換部の前記複数の処理パラメータのサブセットについてのセッティングを含むものである実施形態9に記載の方法。
【0179】
実施形態11
前記変換部の1つ以上の形成ステーションにおける1つ以上の欠陥形成具を特定する工程であって、該1つ以上の欠陥形成具は、前記ガラス物品についての寸法基準を満たす該ガラス物品をもう製造しない1つ以上の形成具を含むものである工程と、
前記1つ以上の形成ステーションにおける前記1つ以上の欠陥形成具を、1つ以上の交換形成具と交換する工程と、
前記1つ以上の欠陥形成具を前記1つ以上の交換形成具と交換した後に、実施形態1に記載の前記方法を繰り返す工程と
を含む、実施形態1に記載の方法。
【0180】
実施形態12
各前記複数の条件セットは、前記複数の処理パラメータのサブセットを含み、前記変換部の該複数の処理パラメータの該サブセットは、前記1つ以上の交換形成具の位置、前記ガラス管と該1つ以上の交換形成具の接触タイミング、または、それらの両方を含むものである実施形態11に記載の方法。
【0181】
実施形態13
各前記複数のガラス物品を、前記条件セット、および、該ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方についての前記測定した1つ以上の属性と関連付ける工程は、
各前記複数のガラス物品が製造される時に、それに、一意の識別子を付与する工程と、
前記変換部を通って製造される各前記複数のガラス物品を、前記一意の識別子によって追跡する工程と、
各前記複数のガラス物品の前記一意の識別子を、該ガラス物品を製造するのに用いた前記条件セット、および、該ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性と関連付ける工程と
を含むものである実施形態1に記載の方法。
【0182】
実施形態14
各前記複数のガラス物品の前記一意の識別子は、前記条件セットおよび前記1つ以上の属性と、リレーショナルデータベースを通して関連付けられるものである実施形態13に記載の方法。
【0183】
実施形態15
前記変換部を各前記複数の処理パラメータについての前記運転セッティングで動作させる間に、各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方についての前記1つ以上の属性を測定する工程と、
各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方についての1つ以上の予測属性を、前記複数の処理セッティングおよび前記1つ以上の動作モデルから決定する工程と、
各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性を、前記1つ以上の予測属性と比較して、正常動作からの逸脱を特定する工程と
を更に含む、実施形態1に記載の方法。
【0184】
実施形態16
前記変換部の不調状態を、各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性を、前記1つ以上の動作モデルに基づく前記1つ以上の予測属性と比較した結果に基づいて特定する工程と、
前記変換部の前記不調状態を修正する工程と、
前記不調状態を修正してから、実施形態1に記載の前記方法を繰り返す工程と
を更に含む、実施形態15に記載の方法。
【0185】
実施形態17
実施形態1に記載の前記方法を繰り返す工程を、
更に含む、実施形態1に記載の方法。
【0186】
実施形態18
実施形態1に記載の前記方法を、規則的な周期的時間間隔により繰り返す工程を、
含む、実施形態17に記載の方法。
【0187】
実施形態19
前記変換部への1つ以上の外部入力における変化に応じて、実施形態1に記載の前記方法を繰り返す工程を、
含む、実施形態17に記載の方法。
【0188】
実施形態20
前記1つ以上の外部入力は、前記変換部に供給される前記ガラス管の寸法または品質の変動、該変換部の製造環境での周囲の熱条件、該変換部のシステム構成要素の摩耗、該変換部のバーナへの燃料ガスの組成の変化、または、これらの組合せを含むものである実施形態19に記載の方法。
【0189】
実施形態21
前記複数の処理ステーションは、1つまたは複数の加熱ステーション、形成ステーション、分離ステーション、穿孔ステーション、測定ステーション、または、これらの組合せを含むものである実施形態1に記載の方法。
【0190】
実施形態22
ガラス管をガラス物品に変換するシステムにおいて、
変換部と、
制御システムと
を含み、
前記変換部は、
複数の保持部であって、各該保持部は、ガラス管を保持して、該ガラス管を該ガラス管の中心軸を中心に回転させるように動作自在である複数の保持部と、
少なくとも1つの加熱ステーション、少なくとも1つの形成ステーション、および、少なくとも1つの分離ステーションを含む複数の処理ステーションと、
前記ガラス管から製造された各前記ガラス物品、各該ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を測定するように動作自在な少なくとも1つの測定装置と
を含むものであり、
前記制御システムは、
前記変換部に通信自在に連結されて、1つ以上のプロセッサ、該1つ以上のプロセッサに通信自在に連結された1つ以上のメモリモジュール、および、機械読取可能で実行可能であり該1つ以上のメモリモジュールに記憶された命令を含むものであり、
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、前記制御システムに、自動で、
前記変換部を動作させて、前記ガラス管を前記ガラス物品に変換させ、
前記ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を、前記少なくとも1つの測定装置で測定させ、
前記変換部の複数の処理パラメータを調節して、該変換部を各複数の条件セットで運転させ、各該複数の条件セットは、該複数の処理パラメータについてのセッティングを含むものであり、
各前記複数のガラス物品を、該ガラス物品を製造するのに用いた前記複数の条件セットの1つ、および、前記測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、
1つ以上の動作モデルを、前記測定した1つ以上の属性および前記複数の条件セットに基づいて開発させ、各該1つ以上の動作モデルは、前記複数の処理パラメータの1つ以上を、前記ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の前記1つ以上の属性と関連させるものであるシステム。
【0191】
実施形態23
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上の動作モデルに基づいて決定させ、
前記変換部を、前記1つ以上の動作モデルから決定された前記運転セッティングに設定された各前記複数の処理パラメータを用いて動作させるものである、実施形態22に記載のシステム。
【0192】
実施形態24
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
前記変換部を前記運転セッティングに設定された各前記複数の処理パラメータを用いて動作させる間に、各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方についての前記1つ以上の属性を測定させ、
各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方についての1つ以上の予測属性を、前記複数の処理セッティングおよび前記1つ以上の動作モデルから決定させ、
各前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性を、前記1つ以上の予測属性と比較させ、
正常動作条件からの逸脱を前記比較に基づいて特定させるものである実施形態23に記載のシステム。
【0193】
実施形態25
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
前記1つ以上の動作モデルを、規則的な周期的時間間隔により、ユーザ入力に応じて、前記変換部の動作中のハードウエアの変化に応じて、該変換部への1つ以上の外部入力の変化に応じて、または、これらの組合せにより更新させるものである実施形態23に記載のシステム。
【0194】
実施形態26
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
前記1つ以上の動作モデルを、前記変換部への前記1つ以上の外部入力の変化に応じて更新させるものであり、
前記変換部への前記1つ以上の外部入力は、該変換部に供給される前記ガラス管の寸法または品質の変動、該変換部の製造環境での周囲の熱条件、該変換部のシステム構成要素の摩耗または故障、該変換部のバーナへの燃料ガスの組成の変化、または、これらの組合せを含むものである実施形態25に記載のシステム。
【0195】
実施形態27
前記1つ以上の動作モデルを更新する場合、前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
前記複数の条件セットを前記1つ以上のメモリモジュールから引き出させ、
前記変換部を動作させて、前記ガラス管を複数のガラス物品に変換させ、
前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を、前記少なくとも1つの測定装置で測定させ、
前記複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、前記変換部を各前記複数の条件セットで運転させ、
各前記複数のガラス物品を、該ガラス物品を製造するのに用いた前記条件セット、および、前記測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、
前記1つ以上の動作モデルを、前記測定した1つ以上の属性、および、各前記複数のガラス物品についての前記複数の条件セットに基づいて更新させ、
各前記複数の処理パラメータについての前記運転セッティングを、前記1つ以上の更新済みの動作モデルに基づいて決定させ、
前記変換部を、各前記複数の処理パラメータについての前記運転セッティングで動作させるものである実施形態25に記載のシステム。
【0196】
実施形態28
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
各前記複数のガラス物品が製造される時に、それに、一意の識別子を付与させ、
前記変換部を通って製造される各前記複数のガラス物品を、前記一意の識別子によって追跡させ、
各前記複数のガラス物品の前記一意の識別子を、該ガラス物品を製造するのに用いた前記条件セット、および、該ガラス物品、該ガラス物品をそれから製造した前記ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性と関連付けさせるものである実施形態22に記載のシステム。
【0197】
実施形態29
前記1つ以上のメモリモジュールに記憶されたリレーショナルデータベースを、
更に含み、
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
前記一意の識別子、前記条件セット、および、各ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方について測定した前記1つ以上の属性を、前記リレーショナルデータベースに記憶させるものである実施形態28に記載のシステム。
【0198】
実施形態30
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
前記変換部によって製造されるガラス物品の種類の第1のガラス物品から第2のガラス物品への変化を示す入力を受信させ、該ガラス物品の前記種類の変化は、該ガラス物品、ガラス管、または、それらの両方のサイズ、形状、または、それらの両方の変化を含むものであり、
前記変換部を動作させて、前記ガラス管を複数の第2のガラス物品に変換させ、
前記複数の第2のガラス物品の1つ以上の属性を、前記少なくとも1つの測定装置を用いて測定させ、
前記複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、前記変換部を各前記複数の条件セットで運転させ、
各前記複数の第2のガラス物品を、該第2のガラス物品を製造するのに用いた前記条件セット、および、前記測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、
前記第2のガラス物品についての1つ以上の動作モデルを、各該複数の第2のガラス物品についての前記測定した1つ以上の属性および前記複数の条件セットに基づいて開発させ、
各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上の第2の動作モデルに基づいて決定させ、
前記変換部を、前記1つ以上の第2の動作モデルから決定された前記運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて運転させるものである実施形態22に記載のシステム。
【0199】
実施形態31
前記機械読取可能で実行可能な命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、更に、前記制御システムに、自動で、
前記変換部の1つ以上の構成要素の交換を示す入力を受信させ、
条件セットのサブセットを開発させ、該サブセットは、前記1つ以上の構成要素の交換に関する前記変換部の処理パラメータのサブセットについてのセッティングを含むものであり、
前記変換部を動作させて、前記ガラス管を複数のガラス物品に変換させ、
前記複数のガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の1つ以上の属性を、前記少なくとも1つの測定装置を用いて測定させ、
前記複数の処理パラメータの1つ以上を調節して、前記変換部を、条件セットの前記サブセットの各前記条件セットで運転させ、
各前記複数のガラス物品を、該ガラス物品を製造するのに用いた前記条件セット、および、前記測定した1つ以上の属性と関連付けさせ、
前記1つ以上の動作モデルを、前記測定した1つ以上の属性、および、各前記複数のガラス物品についての前記条件セットのサブセットに基づいて更新させ、
各前記複数の処理パラメータについての運転セッティングを、前記1つ以上の更新済みの動作モデルに基づいて決定させ、
前記変換部を、前記1つ以上の更新済みの動作モデルから決定された前記運転セッティングに設定された各複数の処理パラメータを用いて運転するものである実施形態23に記載のシステム。
【0200】
実施形態32
前記ガラス物品、前記ガラス管、または、それらの両方の前記1つ以上の属性は、該ガラス物品の1つ以上の寸法、該ガラス物品の1つ以上の外見的属性、該ガラス管の1つ以上の寸法、該ガラス管の1つ以上の温度、または、これらの組合せを含むものである実施形態22に記載のシステム。
【0201】
実施形態33
前記複数の処理パラメータは、パート速度、保持部回転速度、前記少なくとも1つの加熱ステーションにおけるバーナ位置、該1つ以上の加熱ステーションにおけるバーナの熱出力、前記少なくとも1つの形成ステーションにおける形成具の位置、該1つ以上の形成ステーションにおける形成具と前記ガラス物品の接触タイミング、または、これらの組合せを含むものである実施形態22に記載のシステム。
【0202】
実施形態34
前記変換部は、各前記複数の保持部の中の前記ガラス管を、前記複数の処理ステーションおよび前記少なくとも1つの測定ステーションを通って並進させるように動作自在である実施形態22に記載のシステム。
【符号の説明】
【0203】
100 変換部
102 ガラス管
103 ガラス物品
106 処理ステーション
112 二次処理ステーション
130 保持部
302 バーナ
324 形成具
360 測定装置
402 制御システム
【国際調査報告】