(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】アクティブマトリックスハイブリッドマイクロLEDディスプレイ
(51)【国際特許分類】
H01L 33/00 20100101AFI20240514BHJP
H05B 45/46 20200101ALI20240514BHJP
【FI】
H01L33/00 J
H05B45/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571890
(86)(22)【出願日】2022-05-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-05
(86)【国際出願番号】 US2022030207
(87)【国際公開番号】W WO2022246167
(87)【国際公開日】2022-11-24
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ファン リール,ヴィルヘルムス
(72)【発明者】
【氏名】ファン スティーン,マーカス,ヘンドリックス,アドリアヌス
(72)【発明者】
【氏名】プフェファー,ニコラ,ベッティーナ
(72)【発明者】
【氏名】エンゲレン,ロブ,ジャック,ポール
(72)【発明者】
【氏名】ディケン,エルカン
(72)【発明者】
【氏名】ファン デル シジェ,アリエン ヘルベン
【テーマコード(参考)】
3K273
5F241
【Fターム(参考)】
3K273AA05
3K273CA02
3K273CA08
3K273CA13
3K273FA07
3K273FA14
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3K273GA24
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3K273GA29
5F241BB07
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5F241BB32
5F241BC03
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5F241BC18
5F241BC47
(57)【要約】
ドライバシステムは、複数の発光ダイオード(LED)を制御する。ドライバシステムは、複数のLEDの各々にLED電流を提供する第1のドライバを有する。第1のドライバは、複数のLEDに提供されるLED電流用の電流ミラーを有する。また、ドライバシステムは、複数のLEDに提供されるLED電流を変調する第2のドライバを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光ダイオード(LED)を制御するドライバシステムであって、
前記複数のLEDは、第1の画素および第2の画素を有し、
前記第1の画素は、第1の色の第1のLEDと、第2の色の第1のLEDとを有し、
前記第2の画素は、前記第1の色の第2のLEDと、前記第2の色の第2のLEDとを有し、
当該ドライバシステムは、
前記第1の色の前記第1および第2のLEDに、第1のLED電流を提供するように構成された第1のドライバであって、相互に並列に配置された第1のトランジスタおよび第2のトランジスタを含む前記第1のLED電流用の電流ミラーを有する、第1のドライバと、
前記第2の色の前記第1および第2のLEDに、第2のLED電流を供給するように構成された第2のドライバと、
変調ドライバであって、前記第1のLED電流を変調するように構成され、前記第1の色の前記第1のLEDと直列に接続された第1の変調器、および前記第1の色の前記第2のLEDと直列に接続された第2の変調器を有する、変調ドライバと、
を有する、ドライバシステム。
【請求項2】
前記第1のドライバの前記電流ミラーは、前記第1のトランジスタおよび前記第2のトランジスタを含む複数のトランジスタを有する、請求項1に記載のドライバシステム。
【請求項3】
前記複数のトランジスタは、薄膜トランジスタである、請求項2に記載のドライバシステム。
【請求項4】
前記第1のドライバは、前記第1のLED電流の経路内に2つのトランジスタを含む、請求項2に記載のドライバシステム。
【請求項5】
前記第1のドライバは、前記第1のLED電流にミラーリングされる参照電流を設定する第1のコントローラを有する、請求項1に記載のドライバシステム。
【請求項6】
前記変調ドライバは、複数のパルス幅変調(PWM)ドライバを有する、請求項1に記載のドライバシステム。
【請求項7】
前記変調ドライバは、前記第1のLED電流を変調するように構成された第2のコントローラを有する、請求項5に記載のドライバシステム。
【請求項8】
前記第1のコントローラおよび前記第2のコントローラは、ハイブリッドアナログおよびデジタルコントローラに含まれる、請求項7に記載のドライバシステム。
【請求項9】
前記複数のLEDは、マイクロLEDである、請求項1に記載のドライバシステム。
【請求項10】
複数の発光ダイオード(LED)を制御する方法であって、
前記複数のLEDは、第1の画素および第2の画素を有し、前記第1の画素は、第1の色の第1のLEDと、第2の色の第1のLEDとを有し、前記第2の画素は、前記第1の色の第2のLEDと、前記第2の色の第2のLEDとを有し、
当該方法は、
第1のドライバを用いて、前記第1の色の前記第1および第2のLEDに、第1のLED電流を提供するステップであって、前記第1のドライバは、相互に並列に配置された第1のトランジスタおよび第2のトランジスタを含む前記第1のLED電流用の電流ミラーを有する、ステップと、
第2のドライバを用いて、前記第2の色の前記第1および第2のLEDに、第2のLED電流を提供するステップと、
前記第1の色の前記第1のLEDと直列に接続された変調ドライバ、および前記第1の色の前記第2のLEDと直列に接続された第2の変調器を用いて、前記第1のLED電流を変調するステップと、
を有する、方法。
【請求項11】
前記電流ミラーは、前記第1のトランジスタおよび前記第2のトランジスタを含む複数のトランジスタを有し、
前記複数のトランジスタは、薄膜トランジスタである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のドライバは、前記第1のLED電流にミラーリングされる参照電流を設定する第1のコントローラを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記変調ドライバは、複数のパルス幅変調(PWM)ドライバを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記変調ドライバは、前記第1のLED電流を変調するように構成された第2のコントローラを有する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のコントローラおよび前記第2のコントローラは、ハイブリッドアナログおよびデジタルコントローラに含まれる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のLEDは、マイクロLEDである、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
発光ダイオード(LED)マトリクスであって、
行および列に配列された複数のLEDであって、
前記複数のLEDは、第1の色の第1のLEDおよび第2のLEDと、第2の色の第1のLEDおよび第2のLEDとを有し、
第1の画素は、前記第1の色の前記第1のLED、および前記第2の色の前記第1のLEDを有し、
第2の画素は、前記第1の色の前記第2のLEDおよび前記第2の色の前記第2のLEDを有する、複数のLEDと、
前記第1の色の前記第1および第2のLEDに、第1のLED電流を提供するように構成された第1のドライバであって、相互に並列に配置された第1のトランジスタおよび第2のトランジスタを含む前記第1のLED電流用の電流ミラーを有する、第1のドライバと、
前記第2の色の前記第1および第2のLEDに、第2のLED電流を提供するように構成された第2のドライバと、
前記第1のLED電流を変調するように構成された変調ドライバであって、前記第1の色の前記第1のLEDと直列に接続された第1の変調器、および前記第1の色の前記第2のLEDと直列に接続された第2の変調器を有する、変調ドライバと、
を有する、LEDマトリクス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年5月21日に出願された米国特許出願第17/326,531号に対する優先権の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本願は、2021年5月21日に出願された、「適応光源およびニューロモーフィックビジョンセンサを有するシステム」という名称の同時係属中の米国特許出願第17/326,494号に関する。その出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
本開示は、発光ダイオード(LED)のアレイに電流を供給することに関し、特に、薄膜トランジスタによりそのような電流を提供し、そのようなアレイをデジタルドライバで駆動することに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ある従来の装置は、LEDディスプレイ、およびアクティブマトリクスバックプレーンを有する。アクティブマトリクスバックプレーンは、アナログ電流でLEDディスプレイのLEDを駆動する。
【0005】
他の従来の装置は、LEDディスプレイ、およびデジタル制御されたドライバを有する。ドライバは、例えば、パルス幅変調(PWM)によりLEDを変調する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のある実施形態では、アナログ電流用のアクティブマトリックスバックプレーン、およびデジタル変調用のドライバの両方が使用される。
【0007】
一実施形態では、複数の発光ダイオード(LED)を制御するドライバシステムは、複数のLEDの各々にLED電流を供給する第1のドライバであって、複数のLEDに供給されるLED電流用の電流ミラーを有する、第1のドライバと、第2のドライバであって、前記複数のLEDに供給される前記LED電流を変調する、第2のドライバと、を有する。
【0008】
別の実施形態では、ドライバシステムにより実施される方法は、第1のドライバを用いて、複数の発光ダイオード(LED)の各々にLED電流を提供するステップであって、前記第1のドライバは、LED電流用の電流ミラーを有する、ステップと、第2のドライバを用いて、前記複数のLEDに提供される前記LED電流を変調するステップと、を有する。
【0009】
別の実施形態では、発光ダイオード(LED)マトリクスは、行および列に配置された複数のLEDと、前記複数のLEDの各々にLED電流を提供する第1のドライバであって、前記複数のLEDに提供されるLED電流用の電流ミラーを含む、第1のドライバと、前記複数のLEDに提供されたLED電流を変調する第2のドライバと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態の機能システムレベル図を示した図である。
【
図2】本開示の一実施形態における薄膜基板上のLEDアレイを含むアクティブ表示パネルを示した図である。
【
図3】本開示の一実施形態における薄膜トランジスタを示した図である。
【
図4】本開示の一実施形態におけるドライバシステムを示した図である。
【
図5A】アナログICが複数のLEDの電流を変調するデジタルドライバIC用の参照電流を設定する、ドライバシステムを示した図である。
【
図5B】アナログICが複数のLED用の電流を変調する複数のデジタルドライバICの参照電流を設定する、ドライバシステムを示した図である。
【
図6】電流源が混合信号ICで実施され、混合信号ICが複数のLEDの電流を変調する、ドライバシステムを示した図である。
【
図7A】アナログ電流源がLEDの各カラーグループの参照電流を設定する、異なる色のLED用のドライバシステムを示した図である。
【
図7B】別々のアナログIC電流源がLEDの各カラーグループの参照電流を設定する、異なる色のLEDのドライバシステムを示した図である。
【
図8】異なる色のLED用のドライバシステムを示した図であり、混合信号ICは、LEDの各カラーグループの参照電流を設定し、前記グループ内の個々のLED用の電流を変調する。
【
図9】一実施形態における積層トランジスタを含むドライバシステムを示した図である。
【
図10】本開示による実施形態におけるドライバシステムを有するアクティブマトリクスディスプレイの潜在的な適用例を示した図である。
【
図11】本開示の一実施形態におけるニューロモーフィックビジョンユニットおよび適応光源アレイを有するシステムを示した図である。
【
図12】本開示の一実施形態における全体フローのアルゴリズムを示した図である。
【
図13A】本開示の一実施形態により照射されるシーンの例を示した図である。
【
図13B】
図13Aに示されたシーンに対する光源強度プロファイルの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発光画素アレイは、光分布の微精細強度、空間的および時間的制御からの恩恵を受ける用途をサポートする。この制御は、これに限られるものではないが、画素ブロックまたは個々の画素から放射された光の正確な空間パターン処理を含むことができる。用途に応じて、放射された光は、スペクトル的に別個であってもよく、時間にわたって適応的であってもよく、および/または環境的に応答性であってもよい。発光画素アレイは、各種強度、空間的、または時間的パターンにおいて予めプログラムされた光分布を提供することができる。放射される光は、少なくとも一部が受信されたセンサデータに基づくことができ、光無線通信に利用することができる。関連するエレクトロニクスおよび光学系は、画素、画素ブロック、またはデバイスレベルで区別することができる。
【0012】
発光画素アレイは、LED、VCSELS、OLED、または他の制御可能な発光システムの1、2、または3次元のアレイから形成することができる。発光画素アレイは、モノリシック基板上に画素アレイとして形成することができ、基板の部分的なまたは完全なセグメント化により形成され、フォトリソグラフィ、付加的もしくは減法的処理を用いて形成され、またはピックアンドプレースもしくは他の好適な機械的配置を用いたアセンブリを介して、形成される。発光画素アレイは、グリッドパターンで均一にレイアウトすることができ、あるいは幾何構造、曲線、ランダム、または不規則なレイアウトを定めるように配置することができる。
【0013】
ある実施形態では、発光画素アレイは、LED画素アレイであり得る。ある実施形態では、LED画素アレイは、センチメートルスケールまたはそれよりも小さな面積の基板上に一緒に配置された数百、数千、または数百万の発光ダイオード(LED)を有する、マイクロLED(μLED)画素アレイとすることができる。いくつかの実施態様では、μLEDは、30ミクロンと500ミクロンの間のサイズの発光ダイオードを含むことができる。各種実施形態では、発光画素は、1ミリメートル未満の間隔で配置され、通常、30ミクロンから500ミクロンの範囲の距離で離間される。画素は、少なくとも部分的に透明であり得る、中実または可撓性の基板に埋設することができる。例えば、発光画素アレイは、少なくとも部分的にガラス、セラミック、またはポリマー材料に埋設することができる。
【0014】
コントローラは、発光画素アレイ内の発光画素のサブグループに、選択的に給電するように接続され、異なる光ビームパターンが提供され得る。発光画素アレイ内の発光画素の少なくとも一部は、接続された電気トレースを介して個別に制御することができる。他の実施形態では、発光画素アレイのグループまたはサブグループが一緒に制御され得る。いくつかの実施態様では、複数の発光ダイオードは、別個の非白色を有することができる。例えば、複数の発光ダイオードのうちの少なくとも4つは、発光ダイオードのRGBYグループであってもよい。
【0015】
発光画素アレイ照明器具は、発光器具を有し、これは、選択的画素活性化および強度制御に基づいて、異なる照明パターンを投射するようにプログラムすることができる。そのような照明器具は、可動部品を使用しない単一の照明装置から、複数の制御可能なビームパターンを供給することができる。通常、そのようなビームパターンの供給は、1Dまたは2Dのアレイ内の個々のLEDの輝度を調整することにより実施される。光学系は、共有であっても個別であっても、必要に応じて、特定のターゲット領域に光を誘導ができる。いくつかの実施態様では、発光ダイオード、それらの支持基板、電気的トレース、および関連するマイクロ光学系の高さは、5ミリメートル未満であり得る。
【0016】
LEDまたはμLED画素アレイを含む発光画素アレイを使用することにより、改良された視覚表示のため建物もしくは領域が選択的かつ適応的に照射され、または照明コストが低減できる。また、発光画素アレイを用いて、装飾的な動きまたはビデオ効果用のメディアファサードを投影することができる。トラッキングセンサおよび/またはカメラと組み合わせて、歩行者の周囲の領域の選択的照明が可能となる。スペクトル的に異なる画素を使用して、照明の色温度を調整することができるとともに、波長特異的な園芸照明を支援することができる。
【0017】
街路照明は、発光画素アレイの使用から大きな利点を得ることができる一用途である。単一タイプの発光画素アレイは、各種街路灯タイプを模擬することができ、例えば、選択された画素の適切な活性化または非活性化により、タイプIの直線街路灯と、タイプIVの半円街路灯との間のスイッチングが可能となる。また、環境条件または使用時間に応じて光線強度または分布を調整することにより、街路照明のコストを下げることができる。例えば、歩行者がいない場合には、光の強度および分布域を低減ことができる。発光画素アレイの画素がスペクトル的に識別できる場合、光の色温度は、それぞれの昼光、夕暮れ、または夜間の条件に従って調節できる。
【0018】
また、発光画素アレイは、直接ディスプレイまたは投影ディスプレイを含む用途をサポートすることにも適している。例えば、警告、緊急、または情報標識は、全て、発光画素アレイを用いて表示または投影することができる。アレイをこのように使用することにより、例えば、色が変更しまたは点滅する出口標識を投影することができる。発光画素アレイが多数の画素から構成される場合、テキスト情報または数値情報を提示することができる。方向矢印または同様のインジケータを提供することもできる。
【0019】
車両用ヘッドランプは、大きな画素数および高いデータリフレッシュレートを含む発光画素アレイの用途である。道路の選択された区画をアクティブに照射する自動車ヘッドライトを用いて、対向車の運転手のグレアまたはまぶしさに関する問題を軽減することができる。赤外線カメラをセンサとして使用し、発光画素アレイが道路を照射するこれらの画素を作動させる一方で、歩行者または対向車の運転手がまぶしく感じる可能性のある画素が作動停止される。また、道路外の歩行者、動物、または標識に選択的に照射し、運転者の環境認識の向上を図ることができる。発光画素アレイの画素がスペクトル的に識別可能である場合、光の色温度は、それぞれの昼光、夕暮れ、または夜間の条件に従って調節することができる。いくつかの画素は、光無線車同士の通信に使用することができる。
【0020】
本開示を通して説明される図面の一部は、図面の要件を満たすため、複数の図面の間に分離された図面の全体を用いて示される。
【0021】
図1には、本開示の一実施形態の機能システムレベル図を示す。
図1に示すように、電子デバイスは、ドライバシステム100を有し、これは、電流源110、トランジスタ120、LEDのアレイ130、およびデジタルドライバ140を含む。
【0022】
電流源110は、電力信号のようなハイレールに接続される。電流源110は、アナログ電流源であり、アレイ130の1つ以上のLED用の参照電流を設定する。電流源110は、例えば、別個の部材、アナログ集積回路(IC)、または混合信号ICにより、実施され得る。いくつかの実施態様では、電流源110は、プログラム化可能である。電流源110の出力は、接地リングのようなローレールに接続することができる。
【0023】
トランジスタ120は、ハイレールに接続され、トランジスタバックプレーンに含有され得る。トランジスタ120は、電流源110によって設定された参照電流に基づいて、電流を生成する。一実施形態では、トランジスタ120は、電流ミラーの一部であり、電流源110によって設定された参照電流がミラーされる。トランジスタ120は、ミラー電流を用いて、アレイ130のLEDを駆動する。
【0024】
従って、トランジスタ120は、アレイ130のLED用のアナログ駆動を提供すると見なされ得る。
【0025】
一実施形態では、トランジスタバックプレーンは、薄膜バックプレーンであり、トランジスタ120は、薄膜トランジスタである。また、薄膜バックプレーンは、ドライバICを接続する。
【0026】
ドライバ140は、アレイ130とローレールとの間に接続される。ドライバ140は、アレイ130によって受信された電流を変調する。一実施形態では、ドライバ140は、パルス幅変調(PWM)を提供する。この変調のバイナリ動作のため、ドライバ140は、アレイ130のLEDをデジタル的に駆動すると見なされ得る。一実施形態では、ドライバ140は、マイクロドライバである。
【0027】
従って、電流源110のアナログ駆動とドライバ140のデジタル駆動との間で、ドライバユニット100は、アレイ130のLEDのハイブリッド駆動を提供すると考えることができる。従って、複数の画素に対するアナログ電流を容易に設定することができる。
【0028】
図2には、本開示の一実施形態における薄膜基板上のLEDアレイを含むアクティブ表示パネルを示す。表示パネル200は、一般に、画素領域204と、該画素領域204の外側の非画素領域とを支持する薄膜トランジスタ(TFT)基板202を有する。TFT基板202は、バックプレーンまたはトランジスタバックプレーンとも称される。図に示すように、画素領域204は、マトリクス内に配置された画素220のような画素を有する。他の実施態様では、画素領域204は、異なるサイズのベクトルまたはマトリクス内に配列される。
【0029】
画素220は、各々が異なる色の光を放射する複数のサブ画素を含むことができる。また、画素220は、電流源110およびトランジスタ120を含むことができる。
【0030】
サブ画素は、マイクロLEDデバイスから形成することができる。そのような一実施形態では、第1のサブ画素のマイクロLEDデバイスは、赤色光を放射するダイオードであり、第2のサブ画素のマイクロLEDデバイスは、緑色光を放射するダイオードであり、第3のサブ画素のマイクロLEDデバイスは、青色光を放射するダイオードである。各マイクロLEDデバイスは、薄膜トランジスタであり得る。
【0031】
従って、画素220は、例えば、白色光を放射するとみなすことができる。当業者には、他の実施形態が容易に示唆される。サブ画素は、行、列、またはマトリクスに配列することができる。
【0032】
また、画素220は、電流源110、トランジスタ120、およびドライバ140を実装するTFTを有し得る。画素220は、異なる色の各サブ画素の1つである、3つの電流コントローラを含むことができる。また、画素220は、入力の数に応じて、任意の数のデジタルコントローラを含むことができる。
【0033】
また、画素領域204は、画素を駆動し切り替えるためのキャパシタを有し得る。
【0034】
非画素領域は、データ駆動回路210、走査駆動回路212、電源ライン、および接地リングを含む。データドライバ回路210は、各画素のデータラインに接続され、データ信号(例えば、Vdata)を画素に送信することが可能となる。
【0035】
走査ドライバ回路212は、画素の走査(またはイネーブル)ラインに接続され、走査信号(例えば、Vscan)が画素に送信される。電源ラインは、電力信号(例えば、Vdd)をトランジスタに送信する。接地リングは、画素のアレイに接地信号(例えば、Vss)を提供する。
【0036】
また、表示パネル200は、可撓性回路基板213を含む。可撓性回路基板213は、データドライバ回路210、スキャンドライバ回路212、電源ライン、および接地リングに接続される。可撓性回路基板213は、電源ラインに電力信号を供給する電源と、接地リングに電気的に接続された電源接地ラインとを含む。
【0037】
図3には、本開示の一実施形態形態における薄膜トランジスタ300を示す。
【0038】
製造中、薄膜トランジスタ300のゲート380がガラス370上に堆積される。次に、ゲート380の上部に窒化ケイ素(SiNx)層360が堆積される。窒化ケイ素層360の上部に、水素化アモルファスシリコン層320が堆積される。次に、水素化アモルファスシリコン層320の上部に、塩素導入アモルファスシリコン層310が堆積される。次に、水素化アモルファスシリコン層が堆積、ドープされ、N+水素化アモルファスシリコン層330が形成される。
【0039】
水素化アモルファスシリコン層320、塩素導入アモルファスシリコン層310、およびN+水素化アモルファスシリコン層330の一部が除去される。次に、窒化ケイ素層360と接触するように、ソース340およびドレイン350が堆積される。
【0040】
図3の例では、アモルファスシリコンのボトムゲート薄膜トランジスタが形成される。代わりに、他の薄膜トランジスタをトランジスタ120に使用することができる。例えば、トランジスタ120は、インジウムガリウム亜鉛酸化物(IGZO)薄膜トランジスタであり、またはこれを含んでもよい。従って、水素化アモルファスシリコン層320は、代わりに、アモルファスIGZO材料であり得る。これらのIGZOトランジスタは、デュアルゲートとし、移動度が改善されてもよい。またトランジスタ120は、低温多結晶シリコン(LIPS)トランジスタであってもよく、またはこれを含んでもよい。従って、水素化アモルファスシリコン層320は、代わりに、LTPS材料であり得る。
【0041】
図4には、本開示の一実施形態におけるドライバシステム400を示す。ドライバシステム400は、ミラートランジスタ410、電流源420、駆動トランジスタ430、およびLED440を有する。また、駆動ユニット400は、バックプレーン(図示せず)を含む。
【0042】
図4に示すように、ミラートランジスタ410は、Vddのような電力信号に接続された第1の端子を含む、PMOSトランジスタである。ミラートランジスタ410のゲートは、ミラートランジスタ410の第2の端子に接続される。
図4の実施例では、ミラートランジスタ410の第1の端子は、ソースであり、ミラートランジスタ410の第2の端子は、ドレインである。従って、ミラートランジスタ410は、ダイオード接続トランジスタである。ミラートランジスタ410は、トランジスタバックプレーンに実装された薄膜トランジスタであってもよい。
【0043】
ミラートランジスタ410は、そのような実施形態に限定されない。例えば、ミラートランジスタ410は、NMOSトランジスタとして実施することができる。当業者には、別の改変は良く知られている。
【0044】
電流源420は、ミラートランジスタ410を通って流れる参照電流を設定する。多くの実施態様において、電流源420は、可変電流源である。いくつかの実施態様では、電流源420は、固定電流源とすることができる。
図4の実施形態において、電流源420は、抵抗器、ダイオード、または他のトランジスタのような,別個の部材である。ミラートランジスタ410および電流源420は、電流源110の実施形態である。
【0045】
駆動トランジスタ430のゲートは、ミラートランジスタ410のゲートに接続される。駆動トランジスタ430の第1の端子は、電力信号Vddに接続される。駆動トランジスタ430の第2の端子は、LED440の入力に接続される。
図4に示される実施態様において、駆動トランジスタ430は、PMOSトランジスタである。従って、駆動トランジスタ430の第1の端子は、ソースであり、駆動トランジスタ430の第2の端子は、ドレインである。
【0046】
従って、駆動トランジスタ430は、ミラートランジスタ410を有する電流ミラーを形成する。従って、電流源420によって設定された参照電流は、駆動トランジスタ430を通っても流れる。
【0047】
駆動トランジスタ430は、トランジスタ120のうちの1つとすることができる。駆動トランジスタ430は、例えば、バックプレーン上に実装された薄膜トランジスタである。
【0048】
駆動ユニット400は、前記駆動トランジスタ430と同様に配置された、複数の駆動トランジスタ430を含むことができる。従って、駆動トランジスタ430は、一般に、同じタイプ、例えば、PMOSである。駆動トランジスタ430の同じ第1の端子(例えば、ソース)は、電力信号に接続される。同様に、駆動トランジスタ430の同じ第2の端子(例えば、ドレイン)は、LED440に接続される。駆動トランジスタ430のゲートは、互いに接続される。
【0049】
LED440は、駆動トランジスタ430の第2の端子に接続された第1の端子を含む。従って、LED440は、駆動トランジスタ430によって駆動される参照電流を受容する。電気信号を受信すると、LED440は光を放射する。LED 440の第2の端子は、接地リングのようなローレールに接続することができる。
【0050】
従って、LED440は、アレイ130内に実装され、または画素220のサブ画素の1つであってもよい。
【0051】
図5Aには、ドライバシステム500Aを示す。アナログIC520は、複数のLED540の電流を変調するデジタルドライバIC550の参照電流を設定する。ドライバシステム500Aは、ミラートランジスタ510、アナログIC520、駆動トランジスタ530、LED540、およびデジタルドライバIC550を有する。ミラートランジスタ510、駆動トランジスタ530、およびLED540は、ミラートランジスタ410、駆動トランジスタ430、およびLED440と構造的に同様である。従って、ミラートランジスタ510、駆動トランジスタ530、およびLED540についてのさらなる記載は省略される。
【0052】
駆動システム500Aは、
図4の駆動システム400とは異なり、駆動システム500Aは、必ずしも、電流源420としての別個の部材を含まない。従って、ドライバシステム500Aは、アナログIC 520およびデジタルドライバIC 550を有する。
【0053】
ミラートランジスタ510の第2の端子は、アナログIC520のピンまたは他の入力に接続される。電流源420と同様、アナログIC520は、ミラートランジスタ510を通って流れるように電流を設定する。多くの実施形態では、アナログIC 520は、可変電流源を含む。ある実施形態では、アナログIC 520は、固定電流源とすることができる。駆動トランジスタ530は、ミラートランジスタ510とともに電流ミラーを形成するため、アナログIC520によって設定された参照電流は、駆動トランジスタ530を通ってLED540に流れる。
【0054】
アナログIC 520のピンまたは他の出力は、接地リングのようなローレールに接続される。
【0055】
LED540の第2の端子は、デジタルドライバIC550のピンまたは他の入力に接続される。
【0056】
デジタルドライバIC550は、LED540を通る信号(例えば、電流)を変調する変調器を有する。例えば、デジタルドライバIC550の変調器は、信号に対してパルス幅変調(PWM)を実施することができる。従って、デジタルドライバIC550は、パルス幅変調器を含み、または他の方法で実施することができる。一実施形態では、変調器は、スイッチを使用して実施される。
【0057】
LED540の各々からの信号は、デジタルドライバIC550のそれぞれのパルス幅変調器を通過する。それぞれのパルス幅変調器がオフである場合(例えば、スイッチが開いている場合)、電流は、それぞれのLED 540を通過しない。従って、それぞれのパルス幅変調器がオフである場合、それぞれのLED 540は、光を放射しない。
【0058】
それぞれのパルス幅変調器がオン(例えば、スイッチが閉)の場合、電流は、それぞれのLED540を通過する。従って、それぞれのパルス幅変調器がオンのとき、それぞれのLED540は、光を放射する。
【0059】
従って、駆動トランジスタ530は、電流のようなアナログ信号を用いて、LED540を駆動する。一方、デジタル駆動IC550は、パルス幅変調信号のようなデジタル信号により、LED540を駆動する。アナログ駆動とデジタル駆動のこの組み合わせにより、LED540は、ハイブリッド駆動とみなすことができる。
【0060】
デジタルドライバIC550のピンまたは他の出力は、接地リングのようなローレールに接続される。
【0061】
従って、
図5Aでは、混合信号IC設計は、必要とされない。
【0062】
図5Aに示すように、デジタルドライバIC550は、1つの出力を有する。この場合、単一のマイクロドライバにより、多くの数のLEDが駆動される。所与の数のLEDに対して、マイクロドライバをより少ない数にすることにより、低いコストおよび高い歩留まりが得られる。
【0063】
また、アナログドライバとデジタルドライバの数を独立して最適化できるため、設計者の柔軟性が高まる。
【0064】
図5Bには、ドライバシステム500Bを示す。アナログIC520は、複数のLED540の電流を変調する複数のデジタルドライバIC550用の参照電流を設定する。ドライバシステム500Bは、ドライバシステム500Aとは異なり、アナログIC520は、複数のデジタルドライバIC550の参照電流を設定し、各デジタルドライバICは、複数のLED540を変調する。
【0065】
従来、ICは、画素が3つの色(例えば、赤、緑、青)または4つの色(例えば、赤、緑、青、シアンまたは白)によって定められるかどうかに応じて、合計3つまたは4つ画素に対して12のサブ画素を駆動する。ドライバシステム500Bが強化され、アナログIC520は、任意の数のデジタルドライバIC550用の電流を制御できる。実際、アナログIC520によって制御される画素の数は、バックプレーンの均一性に基づく。
【0066】
図5Aおよび
図5Bは、限定するものではなく、画素を例示することを意図するものであり、デジタルドライバIC550の入力は、デジタルドライバIC550の同じ側にある必要はない。同様に、LED540の第2の端子が接続されるデジタルドライバIC550の入力は、良く知られているように、デジタルドライバIC550の任意の側に接続され配置され得る。アナログIC520の入出力は、反対の側である必要はない。
【0067】
図6には、ドライバシステム600の実施形態を示す。電流源620は、混合信号IC650を有するように実施され、混合信号IC650は、複数のLED640用の電流を変調する。ドライバシステム600は、ミラートランジスタ610、電流源620、駆動トランジスタ630、LED640、および混合信号IC650を有する。ミラートランジスタ610、駆動トランジスタ630、およびLED640は、ミラートランジスタ410、駆動トランジスタ430、およびLED440と構造的に同様である。従って、ミラートランジスタ610、駆動トランジスタ630、およびLED640のさらなる記載は省略される。
【0068】
図6のドライバシステム600は、
図5のドライバシステム500Aとは異なる。
図5では、アナログIC520が電流を設定し、デジタルドライバIC550がLED540を通過する電流を変調する。
図6に示す実施形態では、ドライバシステム600は、アナログ電流源620を含む混合信号IC650を有する。また、混合信号IC650は、LED640を通過する信号(例えば、電流)を変調することができる変調器を含む。例えば、混合信号IC650の変調器は、信号に対してパルス幅変調(PWM)を実施することができる。
【0069】
従って、駆動トランジスタ610の第2の端子は、混合信号IC650の第1のピンまたは他の入力に接続される。
図5と同様、
図6には、限定的なものではなく、チップレイアウトの例示的なものが示されている。従って、本記載では、「第1のピン」と言う用語は、単に、ピンのうちの1つを識別するように機能し、混合信号IC650のピン1(例えば、反時計回りに進めて、ノッチまたはドットに最近接のピン)に限定されることを意図するものではない。
【0070】
混合信号IC 650の第1のピンは、混合信号IC650内でアナログ電流源620の入力に接続される。アナログ電流源620は、トランジスタ630を駆動する電流を設定する。アナログ電流源620の出力は、混合信号IC650内で、混合信号IC650の第2のピン(ここでも、必ずしもピン2ではない)に接続される。混合信号IC650の第2のピンは、接地リングのようなローレールに接続される。
【0071】
LED640の第2の端子は、混合信号IC650のピンまたは他の入力に接続される。言うまでもなく、混合信号IC650の入力は、混合信号IC650の同じ側にある必要はない。同様に、LED640の第2の端子が接続される入力は、駆動トランジスタ610の第2の端子が接続される第1のピンと、混合信号IC650の同じ側にある必要はない。LED640の第2の端子が接続される混合信号IC650の入力は、良く知られているように、混合信号IC650に接続され、フレキシブルに指定することができる。
【0072】
LED640の第2の端子が接続される混合信号IC650のピンまたは他の入力は、混合信号IC650内で変調器に接続される。変調器は、例えば、パルス幅変調器である。パルス幅変調器は、デジタルドライバIC550のパルス幅変調器と構造的に同様である。従って、パルス幅変調器の更なる議論は省略される。
【0073】
パルス幅変調器の出力は、混合信号IC650の第3のピンまたは他の出力に接続される。当然のことながら、他の実施形態も可能であり、混合信号IC650は、パルス幅変調器の出力が接続される1つ以上の追加の出力を有することができる。
【0074】
図6において、混合信号IC650は、4つのLEDを駆動する。他の実施形態では、32個のLEDなど、異なる数のLEDを駆動することができる。スマートフォンのような高解像度用途では、混合信号IC当たりの画素数は、しばしば多くなる。また、
図5に示すように、単一のマイクロドライバが存在してもよい。
【0075】
互いに物理的に近接した駆動トランジスタは、同様の特性を有し、従って、同様の性能を有する。製造上の欠陥は、プレート全体の特性に大きなばらつきを生じさせる。従って、ドライバIC当たりの画素数は、TFTアレイの均一性に依存する。
【0076】
図7Aには、異なる色のLED用のドライバシステム700Aを示す。別々の電流源が、LEDの各カラーグループの参照電流を設定する。
【0077】
図2に関する前述の説明と同様、複数のLEDは、赤色LED740R、緑色LED740G、および青色LED740Bを含むことができる。赤色LED740R、緑色LED740G、および青色LED740Bは、異なる特性を有することができる。従って、特定の用途では、赤色LED740R、緑色LED740G、および青色LED740Bに対して、異なる参照電流が提供される。
【0078】
従って、
図7Aは、独立した電流源720R、720G、および720Bを含む。一実施形態では、電流源720R、720G、および720Bは、別個の部材である。
【0079】
電流源720R、720G、および720Bの各々は、ミラートランジスタの参照電流を設定する。従って、電流源720Rは、ミラートランジスタ710Rの参照電流を設定し、アナログ電源720Gは、ミラートランジスタ710Gの参照電流を設定し、アナログ電源720Bは、ミラートランジスタ720Bの参照電流を設定する。これらの参照電流の各々は、同じであってもよいが、これらの電流は、多くの実施例では異なっている。
【0080】
ミラートランジスタ710R、710G、710Bの各々は、ミラートランジスタ510と構造的に同様である。従って、ミラートランジスタ710R、710G、および710Bのさらなる説明は省略される。
【0081】
さらに、駆動トランジスタ730R、730G、および730Bの各々は、駆動トランジスタ530と構造的に同様である。従って、駆動トランジスタ730R、730G、および730Bの各々のさらなる議論は省略される。
【0082】
LED740R、740G、740Bは、これらが異なる色の光を放射する点で、互いに異なる。特に、LED740Rは赤色光を放射し、LED740Gは緑色光を放射し、LED740Bは青色光を放射する。そうでなければ、LED740R、740G、および740Bの各々は、LED540と構造的に同様である。従って、LED740R、740G、および740Bのさらなる説明は省略される。
【0083】
図7Aを複雑にすることを避けるため、1つの駆動トランジスタ730R、1つの駆動トランジスタ730G、および1つの駆動トランジスタ730Bがラベル付けされている。さらに、
図7Aでは、2つのトランジスタ730Rがミラートランジスタ710Rのゲートに接続され、2つのトランジスタ730Gがミラートランジスタ710Gのゲートに接続され、2つのトランジスタ730Bがミラートランジスタ710Bのゲートに接続される。当然のことながら、追加の駆動トランジスタ730R、730G、および730Bをそのように接続することができる。また、駆動トランジスタ730Rの数は、駆動トランジスタ730Gの数、または駆動トランジスタ730Bの数とは異なってもよく、駆動トランジスタ730Gの数は、駆動トランジスタ730Bの数と異なってもよい。
【0084】
また、駆動システム700Aは、LED740R、740G、740Bを通過する信号(例えば、電流)を変調することができる変調器を有する。変調器は、例えば、パルス幅変調器である。パルス幅変調器は、デジタルドライバIC550のパルス幅変調器と構造的に同様である。従って、変調器のさらなる議論は省略される。
【0085】
ある実施形態では、LED740R、740G、および740Bは、画素を形成する。他の実施形態では、LED740R、740G、および740は、画素それ自体として、個々にアドレス指定される。
【0086】
図7Bには、異なる色のLED用のドライバシステム700Bが示されており、別個のアナログICは、LEDの各カラーグループの参照電流を設定する。
【0087】
すなわち、
図7Bは、
図7Aにおいて、アナログ電源720R、720G、および720Bが、別個の部材のような別個の素子であるという点で、
図7Aとは異なる。対照的に、
図7Bには、別個のアナログICに含まれるアナログ電源720R、720G、および720Bが示されている。
【0088】
従って、ミラートランジスタ710R、710G、および710Bの第2の端子は、アナログICのピンまたは他の入力に接続される。アナログICのこのピンまたは他の入力は、アナログIC内でそれぞれのアナログ電源720R、720G、または720Bに伝達される。
【0089】
アナログ電源720R、820G、および720Bは、参照電流を設定する。それぞれのアナログ電源720R、720G、または720Bの出力は、それぞれのアナログIC内で、アナログICのピンまたは他の出力に送られる。次に、アナログICのこのピンまたは他の出力は、接地リングのようなローレールに送られる。
【0090】
駆動システム700Bには、アナログ電源720R、720G、および720Bが、3つの別個のアナログICに含まれるように示されている。いくつかの実施形態では、これらのアナログICは、1つのアナログICのような、より少ない数のアナログICに組み合わされてもよい。
【0091】
従って、駆動システム700A、700Bでは、混合信号IC設計は必要ではない。
【0092】
図8には、異なる色のLED用のドライバシステム800を示す。混合信号IC860は、LED840R、840G、840Bの各カラーグループ用の参照電流を設定し、前記グループ内の個々のLED用の電流を変調する。
【0093】
図8は、概して、
図7Aおよび
図7Bと同様である。
図8は、アナログ電源820R、820B、および820Gが別個のアナログICに含まれない点で、
図7Bと異なっている。
図8の実施形態において、アナログ電源820R、820B、および820Gは、単一の混合信号IC 860に含まれる。また、変調器850R、850G、および850Bも、混合信号IC 860に含まれる。
【0094】
ミラートランジスタ810R、810G、および810Bは、ミラートランジスタ710R、710G、および710Bと構造的に同様である。従って、ミラートランジスタ810R、810G、および810Bのさらなる説明は、省略される。
【0095】
ミラートランジスタ810R、810G、および810Bの第2の端子は、混合信号IC860のピンまたは他の入力に接続される。これらのピンまたは他の入力は、アナログ電源820R、820G、および820Bに内部的に接続される。アナログ電源820R、820G、および820Bは、参照電流を設定する。アナログ電源820R、820G、および820Bは、参照電流が互いに同じになり、または異なるように設定することができる。アナログ電源820R、820G、および820Bの出力は、混合信号IC860の1つ以上のピンまたは他の出力と内部的に接続される。
【0096】
同様に、駆動トランジスタ830R、830G、および830Bは、駆動トランジスタ730R、730G、および730Bと同様である。従って、駆動トランジスタ830R、830G、および830Bのさらなる説明は、省略される。
【0097】
LED840R、840G、および840Bは、LED740R、740G、および740Bと構造的に同様である。LED840R、840G、および840Bの第2の端子は、混合信号IC860のピンまたは他の入力に接続される。これらのピンまたは他の入力は、変調器850R、850G、および850Bの入力に内部的に接続される。
【0098】
変調器850R、850G、および850Bは、変調器750R、750G、および750Bと構造的に同様である。従って、変調器850R、850G、および850Bは、パルス幅変調器であり得る。変調器850R、850G、および850Bのさらなる説明は省略される。
【0099】
変調器850R、850G、および850Bの出力は、混合信号IC860の少なくとも1つのピンまたは他の出力に接続される。図に示すように、混合信号IC860は、複数の出力を有する。別の実施形態では、混合信号IC860は、単一の出力を有する。そのような実施形態では、設計者の回路設計の懸念を低減することができる。
【0100】
図8の実施形態では、ドライバシステム800は、単一の混合信号IC860を含む。ドライバシステム800は、単一の混合信号IC860に限定されない。いくつかの実施態様では、ドライバシステム800は、LED840R、840Gおよび840Bのカラーグループごとに、1つの混合信号IC860のような、複数の混合信号IC 860を有する。
【0101】
図9には、積層トランジスタを含むドライバシステム900を示す。ドライバシステム900は、ドライバシステム500Aと同様である。
図9の実施形態では、ドライバシステム900は、ICが存在しない変調器950を示す。また、ドライバシステム900は、2つのミラートランジスタ910および915を含む。ミラートランジスタ910の第1の端子は、電力信号のようなハイレールに接続される。ミラートランジスタ910の第2の端子は、ミラートランジスタ915の第1の端子に接続される。ミラートランジスタ910のゲートは、ノードにおいてミラートランジスタ915の第2の端子に接続される。
【0102】
ミラートランジスタ915のゲートは、ノードに接続される。アナログ電源920の入力も、ノードに接続される。
【0103】
アナログ電源920は、参照電流を設定する。アナログ電源920は、アナログ電源520と同様である。従って、アナログ電源920のさらなる説明は省略される。アナログ電源920の出力は、接地リングのようなローレールに接続される。
【0104】
駆動トランジスタ930の第1の端子は、電力信号のようなハイレールに接続される。駆動トランジスタ930の第2の端子は、駆動トランジスタ935の第1の端子に接続される。駆動トランジスタ930のゲートは、ノードに接続される。駆動トランジスタ935のゲートもノードに接続される。
【0105】
駆動トランジスタ935の第2の端子は、LED装置940の入力に接続される。
【0106】
LED装置940は、光を放射する。LED装置940は、LED装置540と構造的に同様である。従って、LED装置940のさらなる説明は省略される。LED装置940の出力は、変調器950の入力に接続される。
【0107】
変調器950は、例えば、パルス幅変調器である。変調器950は、変調器550と構造的に同様である。従って、変調器950のさらなる説明は省略される。
【0108】
駆動システム900の図では、ミラートランジスタ910、915の第1の端子は、ソースであり、ミラートランジスタ910、915の第2の端子は、ドレインである。同様に、駆動トランジスタ930、935の第1の端子は、ソースであり、駆動トランジスタ930、935の第2の端子は、ドレインである。従って、駆動システム900の図では、ミラートランジスタ910、915および駆動トランジスタ930、935は、全てPMOSトランジスタである。他の実施形態では、ミラートランジスタ910、915および駆動トランジスタ930、935は、付随する修正を伴う、NMOSトランジスタである。
【0109】
駆動システム900では、アナログ電源920は、別個の部材として示されている。他の実施形態では、アナログ電源920は、例えば、
図5、6、7B、および8を参照して議論されるように、アナログICまたは混合信号IC内に含まれる。また、ドライバシステム900は、これに限られるものではないが、LEDの異なる色に対して異なる電流が設定される実施形態(
図8に関して議論される)のように、複数のアナログ電源920を含むことができる。
【0110】
2つのミラートランジスタおよび2つの駆動トランジスタを電流ミラーに用いることにより、ドライバシステムは、順方向電圧(Vf)を変化させる際により安定となる。
【0111】
図10には、本開示の一実施形態形態におけるドライバシステムを含む、アクティブマトリクス1000ディスプレイの想定される用途を示す。
【0112】
一実施形態では、アクティブマトリクスディスプレイ1000は、車両1020に収容される。車両1020は、オートバイ、自動車、トラック、または作業用車両のような、任意のタイプの車両であってもよい。アクティブマトリクスディスプレイ1000は、ダッシュボード、リアビューカメラ、エンターテイメントコンソール(ラジオチューナまたはCDプレーヤなど)、グローバルポジショニングシステム(GPS)、または車内エンターテイメント(リア乗車者用テレビなど)のような、車内の任意の機能に組み込むことができる。アクティブマトリクスディスプレイ1000は、スマートフロントガラスのような、拡張現実装置に組み込むこともできる。
【0113】
別の実施形態では、アクティブマトリックスディスプレイ1000は、ウェアラブルデバイス1040に含まれる。ウェアラブルデバイス1040は、メガネ、ゴーグル、ヘッドフォン、ウィッグ、衣類、または時計のような、任意のそのようなウェアラブルデバイスであってもよい。ゴーグルまたはメガネの場合、ウェアラブルデバイス1040は、アクティブマトリクスディスプレイ1000を使用して、拡張現実または仮想現実体験を提供することができる。
【0114】
さらに別の実施形態では、アクティブマトリクスディスプレイ1000は、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、または携帯ゲームシステムのような、携帯型電子デバイス1060に含まれる。これらのデバイスは、一般に、携帯型電子デバイスの平面の大部分を網羅する、少なくとも1つの一次スクリーンを有する。一次スクリーンは、アクティブマトリクスディスプレイ1000により実現され得る。
【0115】
いくつかの実施態様では、携帯型電子デバイス1060は、ムービングピクチャーエクスパーツグループ(MPEG)オーディオレイヤIII(MP3)プレーヤのように、一次スクリーンを有しない。そのような携帯型電子デバイス1060は、可能な場合、依然として、スクリーンとしてのアクティブマトリクスディスプレイ1000を有し得る。また、いくつかの携帯型電子デバイスは、例えば、クラムシェルまたはデバイスの側面もしくは背面において、一次スクリーンを補完する二次スクリーンを有し得る。これらの二次スクリーンも、アクティブマトリクスディスプレイ1000によって実現され得る。
【0116】
追加の実施形態では、アクティブマトリクスディスプレイ1000は、ラップトップコンピュータ1070に収容される。ラップトップコンピュータ1070は、ノートブック、サブノートブック、ウルトラポータブル、ネットブック、ウルトラブック、ハイブリッド、コンバーチブル、または2-in-1ラップトップであり得る。
【0117】
さらに他の実施形態では、アクティブマトリクスディスプレイ1000は、テレビジョン1080内に実装され得る。そのようなテレビジョン1080の一例は、フラットパネルディスプレイである。
【0118】
同様に、他の実施形態も可能である。例えば、アクティブマトリクスディスプレイ1000は、照明看板または交通信号内に収容され得る。
【0119】
マイクロLEDは、最大幅が1μm~100μmのLEDデバイスである。マイクロLEDディスプレイは、ディスプレイが2×3マトリクスLEDデバイスである場合などにおいて、比較的少ないLEDデバイスを有することができる。また、マイクロLEDディスプレイは、2000~1,000,000個の間のマイクロLED画素のような、多数のデバイスを有し得る。多くの場合、マイクロLED画素は、個々にアドレス指定可能である。
【0120】
いくつかの実施態様では、ドライバシステム400、500A、500B、600、700A、700B、800、および900は、光源アレイ150内に実装することができる。光源アレイ150は、ニューロモーフィックビジョンユニットを有するシステム内の適応光源とすることができる。
【0121】
図11には、本開示の一実施形態における、ニューロモーフィックビジョンユニット1110および適応光源アレイ1150を有するシステム1100を示す。システム1100は、ニューロモーフィックビジョンユニット1110、ホスト装置システムコントローラ1130、光源アレイコントローラ1140、および光源アレイ1150を有する。
【0122】
ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、シーン内の1つ以上の物体によって反射されまたは生成された光を受光する、ニューロモーフィック画素を有する。ニューロモーフィック画素は、光電効果を用い、シーン内の1つ以上の物体から受光した光に基づいてデータを生成する。従って、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、シーンからデータを収集する。
【0123】
図11に示される実施形態では、1つ以上のニューロモーフィックアルゴリズムが、ニューロモーフィックビジョンユニット1110上でランされ得る。ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、ニューロモーフィックアルゴリズムを使用して、シーン内の1つ以上の物体の属性の判断を実施することができる。これらの属性は、位置、速度および前の位置のような一次属性、加速度および前の速度のような二次属性、ならびに/またはシーン内の1つ以上の物体の輝度、を含むことができる。
【0124】
従って、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、1つ以上の物体に基づいて、シーン内の複数の領域を決定することができる。複数の領域の各々は、1つ以上の物体を含むことができる。
【0125】
ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、少なくとも部分的に、生成されたデータに基づいて、この決定を実施する。一実施形態では、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、補完的な位置データに基づいて、この決定を実施する。
【0126】
例えば、いくつかの実施形態では、システム1100は、補完位置データを生成することができる、レーダ、ライダー、またはカメラのような、1つ以上の追加センサ(図示せず)を有することができる。例えば、補完データは、例えば、1つ以上の追加センサによって生成された位置データであってもよく、または、これを有してもよい。
【0127】
ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、ニューロモーフィックビジョンユニット1110の画素の露出時間を決定することができる。ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、少なくとも部分的に、シーンの領域および1つ以上の物体の属性に基づいて、画素の露出時間を決定することができる。
【0128】
いくつかの実施態様では、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、少なくとも部分的に、シーンの領域および物体の属性に基づいて、追加的にまたは代替的に、ニューロモーフィックビジョンユニット1110の画素またはカメラの画素の露出設定を決定することができる。本開示において、「露光設定」という用語は、露光時間および感度設定の両方を意味する。
【0129】
また、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、光源アレイ1150のセグメントもしくは画素の電流および/またはパルス幅の設定(例えば、単一パルスまたはパルスサイクルのデューティサイクル)を決定することができる。一実施形態では、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、ニューロモーフィックビジョンユニット1110、またはホストデバイスシステムコントローラ1130上で実施される計算に基づいて、これらの電流および/またはPWM設定を決定することができる。この選択は、例えば、アプリケーションタイプに基づいて行うことができる。
【0130】
従って、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、ニューロモーフィックアルゴリズムによって決定される位置および/または速度に基づいて、光源および画素構成を決定することができる。
【0131】
ホストデバイスシステムコントローラ1130は、ニューロモーフィックビジョンユニット1110によって生成される光源および画素の構成を受容することができる。
【0132】
ホストデバイスシステムコントローラ1130は、光源、ニューロモーフィックおよびセンサ画素の構成を光源アレイコントローラ1140に送信して、光源アレイ1150を制御することができる。従って、ホストデバイスシステムコントローラ1130は、比較的単純なプロセッサであってもよい。
【0133】
他の実施形態では、ホストデバイスシステムコントローラ1130は、それ自体が、光源および画素の構成を、光源アレイ1150を制御するための設定に変換できる。あるいは、ホストデバイスシステムコントローラ1130は、ニューロモーフィックビジョンユニット1110から生データを取得し、光源およびニューロモーフィック画素の構成自体を生成することができる。カメラのようなセンサシステムを含む実施形態では、ホストデバイスシステムコントローラ1130は、生データに基づいてカメラの設定を生成することができる。従って、ホストデバイスシステムコントローラ1130は、より複雑なデバイスであり、それ自体がアルゴリズムの一部(または全体)を実行し得る。
【0134】
光源アレイコントローラ1140は、ホストデバイスシステムコントローラ1130から送信された構成または生成された設定を受信する。光源アレイコントローラ1140は、光源アレイ1150の画素またはセグメントを調節する信号を決定し、または生成することができる。いくつかの実施形態では、これらの信号は、アナログ電流である。他の実施形態では、これらの信号は、パルスまたはパルス幅変調信号のようなデジタル信号である。他の実施形態では、これらの信号は、ハイブリッドであり、すなわち、変調されたパルス幅を有するアナログ電流である。
【0135】
光源アレイ1150は、光源アレイコントローラ1140によって出力された信号を受信する。光源アレイ1150は、画素として、LEDまたは垂直キャビティ表面発光レーザ(NCSEL)のような、光源のアレイを有する。光源は、赤外スペクトル、可視スペクトル、および/または紫外スペクトルの光を形成することができる。
【0136】
大部分の実施形態において、光源のアレイは、マトリクスであり、または一次元ベクトルである。従って、アレイは、一般に、正方形または長方形の形状に配置される。本開示の範囲には、ディスクまたはダイヤモンド形状のような、他の実施形態が含まれる。
【0137】
光源アレイ1150は、適応型LEDディスプレイとすることができる。光源アレイ1150は、マトリクスまたはベクトル内の1つ以上の光源のいくつかのセグメントを含む。セグメントの各々は、光源アレイコントローラ1140によって個別に制御され得る。例えば、各セグメントは、シーンを照射するそれ自身の設定(例えば、電流、PWM)を有することができる。
【0138】
また、システム1100は、光源アレイ1150によるシーンの指向性照明用の光学系を含むことができる。いくつかの実施態様では、ディスプレイは、投影レンズを用いて投影される。システム1100は、直視型としての光源を有するディスプレイの写真を撮影することができる。
【0139】
従来のLEDアレイと同様、光源アレイコントローラ1140は、光源アレイ1150の全てのセグメントを同じ信号で駆動することができる。例えば、光源アレイコントローラ1140は、全てのセグメントを同時にオフにすることができる。また、光源アレイコントローラ1140は、全てのセグメントをオンにし、全ての光源が同時に光を放射することもできる。
【0140】
また、光源アレイコントローラ1140は、単一のセグメントを制御することができる。同様に、光源アレイコントローラ140は、複数のセグメントを同時かつ独立に制御することができる。
【0141】
一般に、光源アレイ1150の光源の全ては、少なくとも1つのセグメントに含まれるが、1つ以上の光源がセグメントの一部として制御されないような実施形態も可能である。
【0142】
また、光源アレイ1150の光源は、複数のセグメントに含まれ得る。例えば、光源アレイ1150が矩形マトリクスである実施形態では、光源は、列セグメントの一部、および行セグメントの一部であってもよい。
【0143】
光源アレイ1150のセグメントは、マトリクスまたはベクトルであり得る。例えば、4×4マトリクス内の光源アレイは、4つの2×2セグメントを含むことができる。
【0144】
従って、光源アレイコントローラ1140は、光源アレイ1150の全体を、個別のまたは複数のセグメントとして、同時におよび異なる形状(例えば、ベクトルまたはサブマトリクス)で、制御することができる。従って、光源アレイ1150は、複数の精度で光源アレイコントローラ1140によって制御され得る。
【0145】
具体的には、光源アレイコントローラ1140は、光源アレイ1150の第1のセグメントを、光源アレイ1150の第2のセグメントとは異なるように照射させることができる。例えば、第1のセグメントは、シーンの第1の領域を薄暗く照射し、第2のセグメントは、シーンの第2の領域を明るく照射することができる。
【0146】
この照射の差が、より複雑な処理からでもより強力なプロセッサからでもなく、ニューロモーフィックビジョンユニット1110により指示される場合、より低いプロセッサ電力消費および/またはより低い潜在時間で、差分照射を達成することができる。また、従来の適応型LEDシステムの位置センサは、速度、加速度、および輝度を検出するニューロモーフィックビジョンユニット1110によって強化され得る。
【0147】
従って、システム1100のいくつかの実施形態では、プログラム化ニューロモーフィックビジョンユニット1110と、光源アレイ1150とが、自己適応性コンセプトで組み合わされる。ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、プログラマブルセンサ(例えば、ニューロモーフィックビジョンユニット1110またはカメラ)の画素領域の露光時間および感度、ならびに光源アレイ1150内の光源の構成を調整することができる。
【0148】
用途に応じて、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、光源アレイ1150の各セグメントの電流値またはPWM値と、空間ドメイン内の画素の(単一画素またはセンサの領域の精度での)露光時間とを共調整させることができる。一例を挙げると、光源アレイ1150のセグメントによって照明されるシーンの一部、およびその部分を感知するセンサの領域は、シーンの他の部分のセグメントおよび領域とは異なる、ローカル設定(例えば、画素露光または感度、LED電流/PWM)を有することができる。例えば、特定の実施形態では、画素露光時間は、ニューロモーフィックビジョンユニット1110の領域/画素毎に調整可能である。シーンの各領域に対応する各種画素(例えば、ニューロモーフィック、光源、カメラセンサー)に対する露光時間および他の設定のローカルな調整は、一連のローカルな最適設定をもたらす。第1の物体が第2の物体の速度とは異なる速度で移動する動的シーンは、ローカルセンサおよび光源設定の利点を享受できる。
【0149】
また、ニューロモーフィックビジョンユニット1110の第1のセンサ領域1は、暗い背景での第1の移動物体を感知することができる。光源アレイコントローラ1140は、第1の移動物体を感知するニューロモーフィックビジョンユニット1110に基づいて、光源アレイ1150の対応する第1の領域、LEDセグメント1を制御するように指示され得る。その結果、光源アレイコントローラ1140は、第1の移動物体を十分に照らすLEDセグメント1に、最小パルス幅、PWMデューティサイクル、またはLED電流を出力することができる。
【0150】
従って、システムが十分なLEDピーク照度を提供するため、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、ローカルなセンサ領域1の露出設定(例えば、露出時間または感度)を、第1の移動物体のモーションブラーを最小限に抑制する値に低減することができる。カメラを含む実施形態では、同様に、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、カメラの対応する第1の領域の露出時間を、第1の移動物体のモーションブラーを最小限に抑制する値に設定することができる。
【0151】
ニューロモーフィックビジョンユニット1110の第2の領域、センサ領域2は、シーンの前景において異なる速度で移動する第2の移動物体を感知することができる。従って、光源アレイコントローラ1140は、LEDセグメント1のPWMデューティサイクル(またはLED電流)とは独立して、LEDセグメント2のPWMデューティサイクル(またはLED電流)を制御することができる。従って、第2の移動物体の照射は、第1の移動物体の照明とは無関係に最適化され得る。
【0152】
さらに、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、センサ領域1の露出設定とは無関係に、センサ領域2の露出設定を設定することができる。従って、ニューロモーフィックビジョンユニット1110のセンサ領域2は、第2の移動物体のモーションブラーを低減しまたは除去するように最適化され得る。カメラを含む実施形態では、同様に、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、カメラの対応する第2の領域の露出設定(例えば、露出時間)を、第2の移動物体のモーションブラーが生じない値に設定することができる。
【0153】
従って、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、光源アレイコントローラ1140に指令を出すことにより、シーン照射をバランスさせ、露出不足および/または露出過多の問題を克服することができ、ニューロモーフィックビジョンユニット1110(およびカメラ)の領域を制御することにより、モーションブラーを克服することができる。
【0154】
同様に、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、光源アレイ1150がシーンを照らす際に、シーンの最も暗い部分の積分時間を短縮することができる。従って、光源アレイ1150の適応照明は、特にセンサから遠く離れた物体について、シーンの低光領域(または暗い領域)を照射することができる。いくつかの実施形態では、この照射は、ニューロモーフィックビジョンユニット1110上で実施される別のソフトウェアアプリケーションと組み合わせて提供することができる。従って、システム100の適用幅および距離範囲が強化され得る。
【0155】
図12には、本開示の一実施形態における全体的なフローのアルゴリズム1200を示す。
【0156】
アルゴリズムは、S1210で始まり、S1220に進む。
【0157】
S1220では、ニューロモーフィックビジョンユニット1110の撮像装置の画素が、シーン内の物体から受光した光を光電気的に捕集する。特に、ニューロモーフィックビジョンユニットの計算モジュールは、撮像装置が物体から受光した光に基づいて、シーン内の物体の座標領域を決定することができる。計算モジュールは、少なくとも部分的に、光を受光する撮像装置内の画素の領域に基づいて、物体の領域を決定することができる。多くの実施形態では、シーン中の物体の座標の領域は、水平軸および垂直軸を参照した、二次元座標(例えば、(X,Y))を有する。ある実施形態では、座標の領域は、深さ軸(例えば、3軸(X,Y,Z)におけるZ)を参照した、第3の座標を含むこともできる。座標は、任意の基準を原点として採用することができる。
【0158】
いくつかの実施形態では、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、レーダまたはライダーセンサから位置データを受信することができる。従って、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、位置データに基づいて、シーン内の物体の座標領域を決定することができる。そのような多くの実施形態では、深さ軸に対応する第3の座標は、この位置データに基づくことができる。
【0159】
また、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、撮像装置の画素が物体からの光を捕集した時間のタイムスタンプを生成しまたは受信することができる。
【0160】
同様のもしくは類似の量の光の座標領域の経時的変化、および/または同じ座標領域で受光した光の量の変化に基づいて、計算モジュールは、シーン内の物体の動きを検出することができる。
【0161】
例えば、
図13Aには、シーンが示されている。具体的には、
図13Aには、本開示の一実施形態により照射されるシーンの例を示す。
図13Aは、テーブルおよび椅子1320と、バルーン1340とを有する。テーブルおよび椅子1320は、静止しており、シーンの前面にあり、バルーン1340は、動いており、シーンの背景にある。
【0162】
テーブルと椅子1320およびバルーン1340は、撮像装置の画素に向かって周囲光を反射する。従って、
図12のS1220の例では、撮像装置の画素は、時間T
1でこの光を捕集する。テーブルおよび椅子1320からの撮像装置によって捕集された光に基づいて、計算モジュールは、テーブルおよび椅子1320が、
図13Bに示されるように、(0,0)、(0,2)、(2,2)および(2,0)によって境界化された領域にあることを決定する。同様に、計算モジュールは、撮像装置の画素によって捕集されたバルーン1340からの光に基づいて、バルーン1340が(3,4)、(3,5)、(4,5)、および(4,4)によって境界化された第1の領域にあることを決定できる。計算モジュールは、これらの領域を時間T
1でタイムスタンプすることができる。
【0163】
その後、撮像装置の画素は、時間T2において、テーブルと椅子1320およびバルーン1340からの反射された周囲光を捕集する。計算モジュールは、再びテーブルと椅子1320が(0,0)、(0,2)、(2,2)、および(2,0)によって境界化された領域内にあること決定する。一方、バルーン1340は、落下している。従って、今度は、計算モジュールは、撮像装置の画素によって捕集されたバルーン1340からの光に基づいて、バルーン1340が、(3,3)、(3,4)、(4,4)、および(4,3)により境界化された第2の領域内にあることを決定する。計算モジュールは、時間T2でこれらの領域をタイムスタンプすることができる。
【0164】
計算モジュールは、時刻T1におけるテーブルおよび椅子1320の領域と、時刻T2におけるテーブルおよび椅子1320の領域とを比較する。同様に、時間T1と時間T2との間で、テーブルおよび椅子1320の輝度は変化していない。従って、計算モジュールは、テーブルおよび椅子1320の属性が変化しているとは判断しない。
【0165】
計算モジュールは、時刻T1におけるバルーン1340の第1の領域と、時刻T2におけるバルーン1340の第2の領域とを比較する。バルーン1340の輝度の変化にかかわらず、ニューロモーフィックビジョンユニットは、バルーン1340が移動していることを決定する。ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、バルーン1340の1つ以上の更新された属性を決定することができる。これらの属性は、バルーン1340の位置、バルーン1340の速度(方向および速度の大きさを含む)、バルーン1340の加速度(方向および加速度の大きさを含む)、および関連する場合、バルーン1340の輝度の変化を含んでもよい。
【0166】
計算モジュールは、バルーン1340の第1の領域とバルーン1340の第2の領域との間の位置の差を、タイムスタンプT1とタイムスタンプT2との間の差で割ることにより、バルーン1340の速度を決定することができる。位置の差は、必ずしも必要ではないが、単なるニューロモーフィックビジョンユニット1110の画素の間の位置の差だけではなく、現実世界の位置の差にも対応することが好ましい。従って、計算モジュールは、バルーン1340を検出するセンサ(例えば、レーダーセンサ、ライダーセンサ、またはカメラ)からの追加の位置データで、この位置の差を補完することができる。次に、計算モジュールは、少なくとも部分的に、センサから受信されたデータに基づいて、バルーン1340の位置の差を計算することができる。
【0167】
いくつかの実施形態では、センサからの追加位置データは、センサがデータを感知したタイムスタンプを含む。計算モジュールは、少なくとも部分的に、センサからのタイムスタンプに基づいて、バルーン1340の速度を計算することができる。
【0168】
また、計算モジュールは、時間T1におけるバルーン1340の速度と時間T2におけるバルーン1340の速度との間の差を、タイムスタンプT1とタイムスタンプT2の間の差で割ることにより、バルーン1340の加速度を決定することもできる。
【0169】
再び、計算モジュールは、少なくとも部分的に、センサからの追加の位置データに基づいて、加速度の計算を補完することができる。当業者には、本開示の示唆に基づき、このさらなる計算をどのように実施するかを理解できる。
【0170】
いくつかの実施形態では、計算モジュールは、システム1100内の属性を示すデータを、例えば、ホストデバイスシステムコントローラ1130に送信することができる。その後、アルゴリズムは、S1230に進む。
【0171】
S1230では、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、少なくとも部分的に、S1220で検出された属性に基づいて、光源アレイ1150内の画素の1つ以上の領域を決定する。
【0172】
特に、1つ以上の領域は、少なくとも部分的に、シーン内のオブジェクトの位置に基づく。例えば、光源アレイ1150の画素が、撮像装置の画素に1対1でマッピングされる場合、計算モジュールは、(0、0)、(0、2)、(2、2)、および(2、0)によって境界化された第1の領域、および(3、4)、(3、5)、(4、5)および(4、4)によって境界化された第2の領域を決定する。
【0173】
計算モジュールは、少なくとも部分的に、物体の速度の方向に基づいて、光源アレイ1150の画素領域の追加部分を決定することができる。例えば、計算モジュールは、バルーン1340が落下していることを決定することができる。そのような状況では、計算モジュールは、(3,3)および(4,3)、ならびに(3,5)および(4,5)を含む画素の領域を決定することができる。従って、計算モジュールは、物体の動きの連続性を予測することができる。
【0174】
さらに、バルーン1340が閾値を超える速度で落下しているという決定に基づき、計算モジュールは、領域が追加の行、例えば、(3,2)および(4,2)を含むことを決定することができる。閾値は、物体およびシーンの属性(例えば、加速度またはサイズ)に基づいて、予め決定され、または動的に決定され得る。
【0175】
さらに、計算モジュールは、少なくとも部分的に、物体の加速度に基づいて、光源アレイ1150の画素領域の追加の部分を決定することができる。例えば、図示されていない例では、バルーンが下向きの速度を有し、下向きに加速しているという決定に基づいて、計算モジュールは、速度の(3,3)および(4,3)に加えて、領域が追加の行、例えば(3,2)および(4,2)を含むことを決定することができる。バルーン1340が上向きの速度を有し、下向きに加速している(例えば、上向きにバンプされ、重力によって下向きに引かれる)という決定に基づき、計算モジュールは、領域が、より少ない行(例えば、(3,7)および(4,7)の代わりに、(3,6)および(4,6)のみ)を含むことを決定することができる。
【0176】
図13Bにおける光源アレイ1150の座標領域に対して、撮像装置の座標の同じ領域を使用することは、説明の目的のためであって、限定的なものではない。多くの実施形態では、光源アレイ1150および撮像装置は、異なるサイズおよび/または解像度を有する。従って、光源アレイ1150の領域と撮像装置の領域は、異なってもよい。従って、光源アレイ1150および撮像装置は、異なる座標系を使用することができ、計算モジュールは、異なる座標系間を変換することにより、互換性を達成することができる。
【0177】
また、撮像装置内の画素は、通常、物体に対して、光源アレイ1150内の対応する画素からオフセットされる。従って、物体に対する光源アレイ1150の画素の位置と、物体に対する撮像装置内の画素の位置との間には、角度差が存在する。また、物体の表面は、テクスチャ化されまたは湾曲され得るため、光源アレイ1150の画素によって放射され、物体によって反射される光は、撮像装置内の対応する画素に戻る必要はない。従って、計算モジュールを補償することができる。いくつかの実施形態では、光源自体の少なくとも一部は、ある角度で光を放射することができる。
【0178】
例えば、システム1100の多くの実施形態は、シーンの指向性照射のため、レンズのような光学系を含む。この理由は、古典的な広範囲に(すなわち、ランバーシアンに)発光するLEDのアレイは、シーンのサブパーツまたは領域のみを照射することができないからである。
【0179】
物体がカメラに近づいていることを計算モジュールが決定する場合(例えば、Z座標の変化)、計算モジュールは、領域が、物体の位置を取り囲む(例えば、上、下、左、右の)光源アレイ1150の画素を含むことを決定できる。
【0180】
同様に、物体がカメラから後退していることを計算モジュールが決定する場合、計算モジュールは、領域が、物体の位置の周辺(例えば、物体に対応する光源画素の現在の境界のすぐ内側)に、光源アレイ1150の画素を含むことを決定することができる。例えば、ユーザがシステム1100を保持し、テーブルおよび椅子1320から後退するステップを取る場合、計算モジュールは、(0,0)、(0,1)、(0,2)、(1,0)、(1,2)、(2,0)、(2,1)、および(2,2)を含む領域を決定することができる。
【0181】
次に、アルゴリズム1200は、S1240に進む。
【0182】
S1240では、計算モジュールは、S1230で決定された光源アレイ1150の領域の電流および/または変調を調整するように、光源アレイコントローラ1140に指示する。電流および/または変調は、少なくとも部分的に、物体の属性(例えば、テーブルと椅子1320および/またはバルーン1340)に基づく。
【0183】
従って、計算モジュールは、電流を増加させることによって、または、例えば、光源アレイ1150の領域を駆動するデューティサイクルを増加させることによって、光源アレイ1150の領域により物体に提供される輝度を改善することができる。また、計算モジュールは、電流を減少させることにより、または、例えば、光源アレイ1150の画素の領域を駆動するデューティサイクルを減少させることにより、輝度を減少させることができる。
【0184】
また、例えば、
図13Bには、
図13Aに示されたシーンの光源強度プロファイルの例を示すことができる。図からわかるように、(3,4)、(3,5)、(4,5)、および(4,4)により境界化された領域は、より明るい画素を含み、その領域に対応する光源アレイ1150の画素は、より多くの照射を形成することが例示される。従って、光源アレイ1150は、バルーン1340をより明るく照らすことができる。背景内の物体または動いている物体の場合、より高いレベルの照射がより適切である。
【0185】
(0,0)、(0,2)、(2,2)、および(2,0)によって境界化された領域は、より暗い画素を含み、光源アレイ1150の画素がより少ない照射を生成することが例示される。従って、光源アレイ1150は、テーブルおよび椅子1320をより低いレベルで照射することができる。前景にある物体または、静止している物体の場合、より低い照射のレベルが好適である。
【0186】
2つのボックスの外側の画素は、より暗い画素を有し、これは、背景がほとんどまたは全く、追加の照射を受けないことを示す。この照射の欠乏は、静止した背景物体に適する。
【0187】
従って、適応性照射により、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、シーン内のテーブルと椅子1320およびバルーン1340をより良好に検知できる。カメラを含む実施形態では、カメラは、シーンの画像をより良く捕捉することができる。
【0188】
これに加えてまたはこれとは別に、計算モジュールは、少なくとも部分的に、物体の速度のような一次属性に基づいて、光源アレイ1150の画素の領域により提供される輝度を調整することができる。例えば、バルーン1340が閾値未満の速度で下方に移動しているという決定に基づいて、計算モジュールは、照射をわずかに増加させることができる。さらに、バルーン1340が閾値を超える速度で下方に移動しているという決定に基づいて、計算モジュールは、光源アレイ1150の領域の照射をより大きな量に増加させることができる。
【0189】
同様に、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、少なくとも部分的に、物体の加速度のような二次属性に基づいて、光源アレイ1150の画素領域によって提供される照射を調整することができる。例えば、バルーン1340が上向き速度を有し、下向きに加速しているという決定に基づいて、計算モジュールは、光源アレイ1150の領域内の画素の照射をわずかに増加させることができる。バルーン1340が下向き速度を有し、下向きに加速しているという決定に基づいて、計算モジュールは、光源アレイ1150内の画素の領域の輝度を、より大きな量に増加させることができる。
【0190】
計算モジュールは、少なくとも部分的に、光源アレイ1150の画素の関連性に関するある程度の確実性に基づいて、光源アレイ1150の画素により提供される照射を重み付けすることができる。例えば、計算モジュールは、勾配により領域を照射することができる。いくつかの実施形態では、勾配は、少なくとも部分的に、物体の属性に基づくことができる。例えば、計算モジュールが物体の位置に基づいて、光源アレイ1150の領域の第1の部分を決定する場合、計算モジュールは、領域の第1の部分の光源をより高く照射することができる。計算モジュールが物体の速度に基づいて、領域の第2の部分を決定する場合、計算モジュールは、領域の第2の部分(例えば、(3,3)および(4,3))の光源をより暗く照射することができる。計算モジュールは、前の属性および物体の加速度のような、特に物体の速度に関連する他の属性に基づいて、より洗練された決定を行うことができる。
【0191】
物体がカメラに近づいていることを計算モジュールが決定した場合、計算モジュールは、光源アレイ1150の領域を取り囲む(例えば、上、下、左、右の)画素を暗くすることができる。同様に、計算モジュールが、物体が撮像装置から後退していることを決定した場合、計算モジュールは、光源アレイ1150の領域(例えば、物体の位置の周辺)内の画素を明るくすることができる。
【0192】
次に、アルゴリズム1200は、S1250に進む。S1250では、ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、物体の属性に基づいて、撮像装置のニューロモーフィック画素の領域を決定する。これらの属性は、物体の位置、一次属性(例えば、物体の速度の方向および/または大きさ、位置履歴)、および二次属性(例えば、物体の加速度の方向および/または大きさ、速度履歴)を含み得る。
【0193】
ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、少なくとも部分的に、物体の位置を感知するニューロモーフィック画素に基づいて、撮像装置のニューロモーフィック画素の領域を決定する。ニューロモーフィックビジョンユニット1110は、S1230において、該ニューロモーフィックビジョンユニット110が光源アレイ11150の画素の領域の追加部分を決定する方法と同様の観点で、一次属性および二次属性に基づいて、撮像装置の画素の追加領域を決定することができる。例えば、追加の領域は、物体の速度の方向における画素を含むことができる。従って、本発明の利点を不明瞭にすることを避けるため、さらなる説明は省略される。次に、アルゴリズムは、S1260に進む。
【0194】
S1260では、計算モジュールは、物体の属性に基づいて、撮像装置のニューロモーフィック画素の領域を調整する。例えば、計算モジュールは、撮像装置の領域のニューロモーフィック画素の露光設定を調整する。物体がゼロではない速度または正の加速度を有することを計算モジュールが決定した場合、計算モジュールは、撮像装置の領域の画素の露光時間を低減することができる。物体が負の加速度を有することを計算モジュールが決定した場合、計算モジュールは、撮像装置の領域の画素の露光時間を増加させることができる。次に、アルゴリズムは、S1270に進む。
【0195】
S1270では、必要に応じて、計算モジュールは、センサの画素を決定し調整する。そのようなセンサの一例は、カメラであり、これは、赤外線、モノクロ、またはRGB(赤、緑、青)に関わらない。計算モジュールは、物体の属性に基づいて、センサ画素の領域を決定することができる。例えば、計算モジュールは、撮像装置が光を捕集する物体と同じ物体から、センサの画素が光を光電気的に捕捉することを決定できる。
【0196】
次に、計算モジュールは、一次属性および二次属性に基づいて、計算モジュールがS1230での光源アレイ1150の画素領域の追加部分を決定する方法と同様の方法において、センサの画素の追加領域を決定することができる。
【0197】
アルゴリズムは、S1280で終了する。
【0198】
(変更)
図1に示す実施形態では、ドライバ140は、アレイ130に続く。一つの可能な修正例では、ドライバ140は、ハイレールとトランジスタ120の間にある。別の可能な修正例では、ドライバ140は、トランジスタ120とアレイ130の間にある。
【0199】
図5Bには、単一のアナログIC520が、複数のデジタルドライバIC550に対して参照電流を設定し得る例を示す。
図9の示唆が
図4~8の例に適用可能であるよう、他の図面のアナログ電源は、
図5Bのように、複数のデジタルドライバを駆動することができる。
【0200】
図6は、変調のデジタル制御を示唆するために想起された。いくつかの実施形態では、
図6のスイッチは、アナログスイッチで実施される。そのような場合、ドライバシステム600は、混合信号ICではなく、アナログIC 650で実施され得る。これらのアナログスイッチは、
図5のような他の図においても実施することができる。
【0201】
図7(およびその他)には、特定の色の全ての画素用の1つのICを示す。この描写は、単なる一例の説明用である。いくつかの実施形態では、特定の色の複数のICが存在する。実際、いくつかのそのような実施形態では、アナログ電源がトランジスタ特性の基板間変動に対して、より正確に調整されることが有意に可能となる。
【0202】
本願で使用される「記憶媒体」、「コンピュータ読取可能記憶メディア」、または「コンピュータ読取可能記憶媒体」という用語は、ハードドライブ、メモリチップ、およびキャッシュメモリのような非一過性記憶媒体、ならびに搬送波または伝搬信号のような一過性記憶媒体を表す。
【0203】
ドライバシステムの態様は、各種態様で(例えば、方法、システム、コンピュータプログラム製品、または1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体として)具体化することができる。従って、本開示の態様は、ハードウェア実装、ソフトウェア実装(ファームウェア、常駐ソフトウェア、またはマイクロコードを含む)、または本願において一般に「回路」、「モジュール」または「システム」と称されるソフトウェアおよびハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の態様を取り得る。本開示に記載の機能は、1つ以上のハードウェア処理ユニット、例えば1つ以上のコンピュータの1つ以上のマイクロプロセッサにより実施されるアルゴリズムとして、実施できる。各種実施形態では、異なる動作、および記載の方法の動作の一部は、異なる処理ユニットによって実施され得る。さらに、本開示の態様は、例えば、コード化または記憶された、コンピュータ可読プログラムコードを有する1つ以上のコンピュータ読取可能媒体に具現化された、コンピュータプログラム製品の形態を取り得る。各種実施形態では、そのようなコンピュータプログラムは、例えば、既存の装置およびシステムにダウンロード(またはアップロード)され、またはこれらの装置およびシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0204】
詳細な説明は、特定の実施形態の各種記載を示す。記載されたイノベーションは、例えば、特許請求の範囲および/または選択された実施例によって定義され、網羅されるような、多数の異なる方法で実施することができる。明細書の記載において、図面を参照することができる。図面において、同様の参照番号は、同様のまたは機能的に類似の素子を示し得る。図面に示されている素子は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。また、特定の実施形態は、図面に示された素子および/または図面に示された素子のサブセットよりも多くの素子を含んでもよい。さらに、いくつかの実施形態は、2つ以上の図面からの特徴の好適な組み合わせを組み込んでもよい。
【0205】
本開示には、本開示の特徴および機能を実施するための、各種例示的な実施形態および実施例が記載される。部材、配置、および/または特徴が各種例示的な実施形態に関連して説明されたが、これらは、本開示を単純化するための単なる一例であり、限定することを意図するものではない。任意の実際の実施の開発においては、多くの実施特有の決定がなされ、システム、ビジネス、および/または法的制約への準拠を含む、開発者の固有の目標が達成され、これは、ある実施形態から別の実施形態で変化してもよい。また、そのような開発努力は、複雑で時間がかかるが、これは、本開示の利益を有する当業者にとっては、日常的な取り組みである。
【0206】
本明細書では、添付図面に示されているように、各種部材間の空間的関係、および部材の各種態様の空間的配向が参照される。記載の装置、構成部材、部材、および機器は、任意の配向で配置され得る。従って、「上方」、「下方」、「上側」、「下側」、「上部」、「下部」のような用語の使用、または、各種部材の間の空間的関係を記述するための、あるいはそのような部材の空間的配向を記述するための、他の同様の用語の使用は、記載された部材が任意の方向に配向され得るように、それぞれ、部材間の相対的関係、またはそのような部材の空間的配向を記載するものである。素子、動作、および/または条件の寸法もしくは他の特性(例えば、時間、圧力、温度、長さ、幅など)の範囲を記載するために使用される場合、「XとYの間」と言う用語は、XおよびYを含む範囲を表す。本開示のシステム、方法、およびデバイスは、いくつかの革新的な態様を有し、これらの態様のいずれも、本明細書に開示される属性に対して単独で責任を負うものではない。いくつかの目的または利点は、記載された実施形態によっては達成されない場合がある。従って、例えば、特定の実施形態は、示唆されるような1つの利点または利点の群を達成しまたは最適化する方法で作動されるが、本願で教示されまたは示唆された他の目的または利点は、達成または最適化されなくてもよい。
【0207】
一実施形態では、図面の任意の数の電気回路を、関連する電子デバイスの基板上に実装することができる。基板ボードは、一般的な回路基板とすることができ、これは、電子デバイスの内部電子システムの各種部材を保持し、さらに、他の周辺機器のためのコネクタを提供することができる。より具体的には、基板ボードは、電気的接続を提供し、これにより、システムの他の部材が電気的に通信することができる。任意のプロセッサ(デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、サポートチップセットなどを含む)およびコンピュータ可読非一時メモリ素子は、構成、処理要求、コンピュータ設計などに基づいて、基板ボードに結合することができる。外部記憶装置、追加センサ、オーディオ/ビデオ表示用のコントローラ、および周辺装置のような他の部材が、プラグインカードとして、ケーブルを介して取り付けられ、またはボード自体に一体化されてもよい。各種実施形態では、本願に記載の機能は、これらの機能をサポートする構造内に配置された、1つ以上の構成可能な(例えば、プログラム化可能な)素子内で動作するソフトウェアまたはファームウェアとして、エミュレーション形式で実施されてもよい。エミュレーションを提供するソフトウェアまたはファームウェアは、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に提供することができ、これは、1つ以上のプロセッサがこれらの機能を実行することを可能にする命令を含む。
【0208】
別の例示的な実施形態では、図面の電気回路は、スタンドアロンモジュール(例えば、特定のアプリケーションまたは機能を実行するように構成された、関連部材および回路を有するデバイス)として、実施されてもよく、あるいは、電子デバイスのアプリケーション特定のハードウェアにプラグインモジュールとして、実施されてもよい。本開示の一実施形態は、システムオンチップ(SOC)パッケージに容易に含めることができる。SOCは、コンピュータまたは他の電子システムの部材を1つのチップに集積した、集積回路(IC)を表す。SOCは、デジタル、アナログ、混合信号、およびしばしば無線周波数機能を含むことができ、これらは、1つのチップ基板上に提供することができる。他の実施形態は、マルチチップモジュール(MCM)を含むことができ、複数の別個のICが、1つの電子パッケージ内に配置され、電子パッケージを介して相互作用する。他の各種実施形態では、プロセッサは、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および他の半導体チップにおいて、1つ以上のシリコンコア内に実装することができる。
【0209】
本願に記載の仕様、寸法、および関係(例えば、プロセッサの数およびロジック演算)は、例示および示唆の非限定的な目的のために提供される。そのような情報は、相応に変化し得る。例えば、部材の配置に対して、各種修正および変更を加えることができる。従って、明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で解される。
【0210】
本願で提供される多くの実施例では、明確性および実施例のため、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の電気的部材に関して、相互作用が説明された。システムは、任意の方法で統合され得る。同様の設計代替案に沿って、示された部材、モジュール、および図面の素子は、本開示の範囲内にあることが明らかな、各種可能な配置で組み合わせることができる。ある場合には、限定された数の電気素子を参照することにより、与えられたフローの組の1つ以上の機能を説明することがより容易である場合がある。図面の電気回路およびその示唆は、容易にスケール化が可能であり、多くの部材、ならびにより複雑で/精巧な配置および構成を適合させることができる。従って、提供される実施例は、多くの他のアーキテクチャに潜在的に適用される電気回路の範囲を制限したり、示唆を抑制したりするものではない。
【0211】
本開示において、「一実施形態」、「例示的な実施形態」、「実施形態」、「別の実施形態」、「ある実施形態」、「別の実施例」、「各種実施形態」、「他の実施形態」、「代替の実施形態」等に含まれる各種特徴(例えば、要素、構造、モジュール、部材、ステップ、操作、特性など)の参照は、そのような任意の特徴が本開示の1つ以上の実施形態に含まれること、および同じ実施形態において組み合わされること、または必ずしも同じ実施形態において組み合わされないことを意味することを意図する。
【0212】
本開示の動作の一部は、適切な場合には削除されまたは省略されてもよく、あるいはこれらの動作は、修正または大幅に変更されてもよい。また、これらの動作のタイミングは、大きく変更し得る。前述の作動フローは、例示および議論のために提供される。本願に記載の実施形態は、任意の好適配置、時系列、構成、およびタイミング機構が提供され得るという点で、柔軟性を提供する。
【0213】
(例)
例1では、複数の発光ダイオード(LED)を制御するドライバシステムが提供される。当該ドライバシステムは、複数のLEDの各々にLED電流を提供するように構成された第1のドライバであって、複数のLEDに提供されるLED電流用の電流ミラーを有する、第1のドライバと、複数のLEDに提供されるLED電流を変調するように構成された第2のドライバと、を有する。
【0214】
例2は、第1のドライバの電流ミラーが複数のトランジスタを有する、例1のドライバシステムである。
【0215】
例3は、複数のトランジスタが薄膜トランジスタである、例1~2のいずれかに記載のドライバシステムである。
【0216】
例4は、第1のドライバがLED電流の経路内に2つのトランジスタを有する、例1~3のいずれかに記載のドライバシステムである。
【0217】
例5は、第1のドライバがLED電流にミラーリングされる参照電流を設定する第1のコントローラを有する、例1~4のいずれかに記載のドライバシステムである。
【0218】
例6は、第2のドライバが複数のパルス幅変調(PWM)ドライバを有する、例1~5のいずれかに記載のドライバシステムである。
【0219】
例7は、第2のドライバがLED電流を変調するように構成された第2のコントローラを有する、例1~6のいずれかに記載のドライバシステムである。
【0220】
例8は、第1のコントローラおよび第2のコントローラがハイブリッドアナログおよびデジタルコントローラに含まれる、例1~7のいずれかに記載のドライバシステムである。
【0221】
例9は、複数のLEDがマイクロLEDである、例1~8のいずれかに記載の駆動システムである。
【0222】
例10は、複数のLEDが、第1の色の第1のLEDおよび第2のLEDと、第2の色の第1のLEDおよび第2のLEDと、前記第1の色の第1のLEDおよび前記第2の色の第1のLEDを有する第1の画素と、前記第1の色の第2のLEDおよび前記第2の色の第2のLEDを有する第2の画素と、を有し、第1の色の第1および第2のLEDには、第1のLED電流が提供され、第2の色の第1および第2のLEDには、第2のLED電流が提供される、例1~9のいずれかに記載の駆動システムである。
【0223】
例11は、ドライバシステムによって実施される方法であり、当該方法は、第1のドライバを用いて、複数の発光ダイオード(LED)の各々にLED電流を提供するステップであって、前記第1のドライバは、前記LED電流用の電流ミラーを含む、ステップと、第2のドライバを用いて、前記複数のLEDに提供される前記LED電流を変調するステップと、を有する。
【0224】
例12は、前記電流ミラーが複数のトランジスタを含み、前記複数のトランジスタが薄膜トランジスタである、例11の方法である。
【0225】
例13は、前記第1のドライバが、前記LED電流にミラーリングされる参照電流を設定する第1のコントローラを含む、例11~12のいずれかの方法である。
【0226】
例14は、前記第2のドライバが複数のパルス幅変調(PWM)ドライバを含む、例11~13のいずれかに記載の方法である。
【0227】
例15は、第2のドライバが、LED電流を変調するように構成された第2のコントローラを含む、例11~14のいずれかに記載の方法である。
【0228】
例16は、第1のコントローラおよび第2のコントローラがハイブリッドアナログおよびデジタルコントローラに含まれる、例11~15のいずれかの方法である。
【0229】
例17は、複数のLEDがマイクロLEDである、例11~16のいずれかに記載の方法である。
【0230】
例18は、前記複数のLEDが、第1の色の第1のLEDおよび第2のLEDと、第2の色の第1のLEDおよび第2のLEDと、前記第1の色の第1のLEDおよび前記第2の色の第1のLEDを有する第1の画素と、前記第1の色の第2のLEDおよび前記第2の色の第2のLEDを有する第2の画素と、を有し、前記第1の色の第1のLEDおよび第2のLEDには、第1のLED電流が提供され、前記第2の色の第1のLEDおよび第2のLEDには、第2のLED電流が提供される、例11~17のいずれかに記載の方法である。
【0231】
例19は、発光ダイオード(LED)マトリクスであって、行および列に配置された複数のLEDと、前記複数のLEDの各々にLED電流を提供するように構成された第1のドライバであって、前記複数のLEDに提供されるLED電流用の電流ミラーを含む、第1のドライバと、前記複数のLEDに提供されるLED電流を変調するように構成された第2のドライバと、を有する、発光ダイオード(LED)マトリクスである。
【国際調査報告】