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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】同軸エネルギー収集及び貯蔵
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/28 20060101AFI20240514BHJP
   H01G 9/15 20060101ALI20240514BHJP
   H01G 9/032 20060101ALI20240514BHJP
   H01G 4/10 20060101ALI20240514BHJP
   H01G 11/56 20130101ALI20240514BHJP
   H01G 11/32 20130101ALI20240514BHJP
【FI】
H01G4/28
H01G9/15
H01G9/032
H01G4/10
H01G11/56
H01G11/32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571944
(86)(22)【出願日】2022-05-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 IB2022054744
(87)【国際公開番号】W WO2022243970
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】117244
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】PT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511002467
【氏名又は名称】ウニベルシダージ ド ポルト
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ソウザ ソアレス デ オリベイラ ブラガ,マリア ヘレナ
(72)【発明者】
【氏名】ポンセス ロドリゲス デ カストロ カマンホ,ペドロ マニュエル
(72)【発明者】
【氏名】ダンジ,フェデリコ
【テーマコード(参考)】
5E078
5E082
【Fターム(参考)】
5E078AA15
5E078AB02
5E078AB15
5E078BA75
5E078DA11
5E078FA12
5E078ZA01
5E082AA06
5E082AB08
5E082AB09
5E082BB03
5E082FF05
5E082PP03
(57)【要約】
本発明は、電気回路の構造部品、同軸ケーブル、又は別の要素としても機能し得るエネルギー貯蔵及び/又は収集装置である。装置は1つの電極および集電体を構成し、電解質でもあり、強誘電性材料であってもなくてもよい誘電性材料によって囲まれた、円筒状の内部要素によって構成されたエネルギー貯蔵および/または収集装置である。外部シェルは、第2の電極、および集電体を保持するか、または、第2の電極、および集電体である。外側円筒は、電気的に絶縁され、装置の構造特性を向上させる材料によって補強されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部導体(100)と外部導体(300)とを含み、2つの類似または異種のほぼ同軸または同軸の材料の間に配置された固体電解質誘電体(200)を備える同軸セル。
【請求項2】
前記固体誘電体電解質(200)が、
3-2yCl1-xHal1-z(R=Li、Na、K;M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba;Hal=F、Br、I;A=S、Se、0≦y≦0.5、0≦x≦1、0≦z≦1)と、
3-3yCl1-xHal1-z(R=Li、Na、K;M=B、Al;Hal=F、Br、I;A=S、Se、0≦y≦0.5、0≦x≦1、0≦z≦1)と、
3-2y-zM´Cl1-xHal1-d(R=Li、Na、K;M´=Be、Ca、Mg、Sr、Ba;Hal=F、Br、I;A=S、Se、0≦y≦0.5、0≦z≦2、0≦x≦1、0≦d≦1)と、
3-3y-zM´Cl1-xHal1-d(0≦y≦0.5、0≦z≦2、0≦x≦1、および0≦d≦1)と、
それらの混合物、または、それらとLiS、NaS、KS、LiO、NaO、KO、SiO、Al、ZnO、AlN、LiTaO、BaTiO、HfO、もしくはHSとの混合物、または、それらと重合体、可塑剤、もしくは接着剤との混合物と、で構成される物質の範囲を含む、請求項1に記載の同軸セル。
【請求項3】
前記固体誘電体電解質(200)が、同じ軸を物理的に共有する類似または異種の2つの導体(500、600)を有する2つのインターフェースを含む、請求項1又は2に記載の同軸セル。
【請求項4】
前記固体電解質誘電体(200)が、2つの類似または異種の絶縁体を有する2つのインターフェースを含む強誘電体電解質を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項5】
前記強誘電体電解質がNa系Na2.99Ba0.005ClOを含み、前記2つの類似または異種(500、600)導体がCuである、請求項1~4のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項6】
前記強誘電体電解質がNa系Na2.99Ba0.005ClOを含み、前記2つの類似または異種の(500、600)導体がZnおよびCuである、請求項1~5のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項7】
前記強誘電性電解質がNa系Na2.99Ba0.005ClOを含み、前記2つの類似または異種(500、600)導体が、ZnおよびC発泡体またはスポンジまたはワイヤーまたはナノチューブまたはグラフェンまたはグラファイトまたはカーボンブラックまたは他の同素体またはカーボン構造であり、不純物を含むかまたは含まない、請求項1~6のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項8】
前記強誘電性電解質がLi系(1-x)Li2.99Ba0.005ClO+xLi3-2y-zClOを含み、0≦x≦1であり、前記内部導体(100)がLiロッドを含み、前記外部導体(300)が、カーボンブラックを有するMnOと、集電体の外殻上に堆積された結合剤との混合物を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項9】
前記強誘電性電解質がNa系(1-x)Na2.99Ba0.005ClO+xNa3-2y-zClOを含み、0≦x≦1且つ0≦z≦2であり、前記内部導体(100)がNaを含み、前記外部導体(300)が、カーボンブラックを有するNa(POと、集電体の外殻上に堆積された結合剤との混合物を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項10】
2つの類似または異種の半導体または導体、および、半導体との2つのインターフェースを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項11】
前記強誘電体電解質がLi系Li2.99Ba0.005ClO+LiSを含み、前記導電体がAlを含み、前記半導体がSiを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項12】
前記強誘電体電解質がLi系、Li2.99Ba0.005ClOまたはLi2.99Ba0.005ClO+Li3-2y-zClO混合物または複合物を含み、前記導電体がLiまたはリチウム中のMgまたはマグネシウム上のLiの固溶体などのLi合金を含み、電解質表面領域が、エア、バキューム、ポリマー、可塑剤、イオン性液体、絶縁テープ、接着剤、または結合剤などの絶縁体と接している、請求項1~11のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項13】
強誘電体と超伝導体との間に少なくとも1つのインターフェースを備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項14】
前記超伝導体がZnOを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項15】
電子(730)の電流が、前記内部導体(100)から前記外部導体(300)へ、固体誘電体電解質(200)の前記表面を通って伝導され、一定温度でフィードバックセルとして自己充電を提供する、請求項1~14のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項16】
前記自己充電が、-30~250℃の勾配温度下で保証または強化される、請求項1~15のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項17】
前記自己充電が、-30~250℃の時間にわたる可変温度変動下で保証または強化される、請求項1~16のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項18】
直列または外部回路導体ワイヤに関連する同軸層を備える、請求項1~17のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項19】
構造用炭素複合絶縁層を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項20】
L形、I形、W形、U形、C形、T形、円形、正方形、または長方形の断面の構造化された形状配置を備える、請求項1~19のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項21】
荷重支持梁または構造要素としての構造配置を備える、請求項1~20のいずれか一項に記載の同軸セル。
【請求項22】
トランジスタ、コンピュータ、光電池または光パネル、風力タービン、車両、船舶、衛星、ドローン、高高度擬似衛星、航空機、ブリッジ、遠隔アクセス回路、建築物、スマートグリッド、送電線、変圧器、電力貯蔵装置、または電気モータの一部としての、請求項1~21のいずれか一項に記載の同軸セルの使用。
【請求項23】
エネルギー収集器としての、請求項1~21のいずれか一項に記載の同軸セルの使用。
【請求項24】
エネルギー収集器およびエネルギー貯蔵デバイスとしての、請求項1~21のいずれか一項に記載の同軸セルの使用。
【請求項25】
信号伝送イネーブラとしての、請求項1~21のいずれか一項に記載の同軸セルの使用。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(技術分野)
本発明は、電気回路の構造部品、同軸ケーブル、又は別の要素としても機能し得るエネルギー貯蔵及び/又は収集装置である。
【0002】
(背景技術)
同軸円筒形コンデンサは、次式で与えられる静電容量Cを示す。
【0003】
【数1】
【0004】
ここで、εは真空の誘電率であり、εは誘電材料の比誘電率であり、ε=εεはその誘電率であり、誘電体はまた電解質であり、強誘電体であってもなくてもよく、lは円筒の長さであり、bは誘電材料の外半径であり、aは誘電材料の内半径である。
【0005】
電池またはコンデンサなどのデバイス、ならびに誘電体によって分離された電極の役割を果たす要素によって構成されるインターフェースおよび/またはバルクにおいてコンデンサのような挙動でエミュレートされ得るすべてのデバイスであって、誘電体がオングストローム寸法を有する真空の薄い層のみを含み、内部抵抗が考慮されない場合、εは以下の式によって与えられる、
【0006】
【数2】
【0007】
ここで、μはアノード-負極の化学ポテンシャルであり、カソード-正極の化学ポテンシャルより高い化学ポテンシャルを有し、μC及びeは1つの電子の電荷である。絶対化学ポテンシャル基準はμvacuum=0(物理的スケール)である。
【0008】
[0002]の装置に蓄積されるエネルギーEは以下で示される。
【0009】
【数3】
【0010】
ここでqは、格納された容量である。効果的に回収できるエネルギーEeffは以下で示される。
【0011】
【数4】
【0012】
ここで、Riは、電解質中のイオンおよび双極子の拡散に対するイオン抵抗、電極中の電子の伝導に対する界面抵抗および抵抗、ならびに外部回路中の電流I=dq/dtを反映する内部抵抗である。
【0013】
電気化学デバイスでは、モバイルカチオンおよび電子が電解質および外部回路を介してそれぞれ正極に到達すると、通常、カソード活物質と反応して、初期相よりもモバイルカチオン元素が豊富な単相に徐々に変化する二相平衡を生じる。この反応は、放電中のカソードの電気化学的電位の増加をもたらす。
【0014】
超伝導体は、いかなる損失もなく電力の伝送を可能にし、熱放散を示さない(ジュール効果なし)。
【0015】
トポロジーまたは表面超伝導体は、エネルギーが蓄積される電極との界面での二重層キャパシタの形成を依然として可能にするその絶縁挙動をバルク内に維持しながら、前述のように、表面を通したいかなる損失も伴わない電力の伝送を可能にする。
【0016】
強誘電体材料は、自発的に分極し、外部電場の適用によってその分極を反転させることができる材料である。全ての強誘電体はパイロエレクトリックであり、それらの自然の電気分極は可逆的である。
【0017】
Li3-2yClO(M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba)、Li3-3yClO(M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba)、Na3-2yClO(M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba)、Na3-3yClO(M=B、Al)、K3-2yClO(M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba)、K3-3yClO(M=B、Al)、のような極めて高誘電率の強誘電体、又は、Li3-2y―zClO(M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba)、Li3-3y―zClO(M=B、Al)、Na3-2y―zClO(M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba)、Na3-3y―zClO(M=B、Al)、K3-2y―zClO(M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba)、K3-3y―zClO(M=B、Al)、これらの混合物、又は、LiS、NaS、KS、LiO、NaO、KO、SiO、Al、ZnO、AlN、LiTaO、BaTiO、HfO、又はHSを有するこれらの混合物、AClO(M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba)、Na3-2yClO(M=Be、Mg、Sr、Ba)、を有するこれらの混合物、又は、PVDFまたはPVAcなどの複合体を形成するポリマーを有するこれらの混合物、のようなアンチペロブスカイト(結晶性材料)が、表面(1D、2Dまたは3D)超伝導体になり得る。この状態は、バルク超伝導体であることを必要としない。
【0018】
古典的な熱電セルまたは発電機は、熱源と、熱電材料とコレクタとによって分離されたヒートシンクとによって構成される。通常、セルは、2つの異なるTE(n-半導体およびp-半導体)によって構成され、電子(n-半導体内)がホットソースからホットシンクに伝導され、正孔(p-半導体内)がホットシンクからホットソースに伝導される。TEGの動作原理は温度差と勾配に依存し、
【0019】
【数5】
【0020】
ここで、Jは電流密度であり、σは導電率であり、S=ΔV/ΔTはゼーベック係数であり、ΔVは温度差ΔTが印加されたときの物質の両端の電位差であり、温度勾配を∇Tとする。熱電材料は、ゼーベック効果を介して熱を電気エネルギーに直接変換する能力を実証した。
【0021】
発電用または電気がペルチェ冷却器を駆動できるヒートポンプとしての熱電性能は、熱を電気に変換するための熱電材料の効率に依存する。熱電材料の性能は主に、熱電材料の性能指数(zTとして知られる)に依存し、zT=SσT/κであり、κは熱伝導率である。室温付近で使用することができるn-およびp-半導体対を見出すことは容易ではない。後者の難点は、古典的なTEにおける問題の1つとして識別され、他の問題は高い熱伝導率(κ)を得ながら、高い電気伝導率(σ)または低い抵抗率(ρ)を得ることに関連する。最後に、この要件は、1020センチメートル-3程度の電荷キャリア密度を有する半導体TEを見つけることに部分的に言い換えられる。この電荷キャリアの「理想的である」濃度はTEトポロジー現象に関連し、独立して、特定の強誘電体などの極性金属における2Dおよび3Dトポロジー超伝導性に関連することが見出されている。
【0022】
1950年代には、狭バンドギャップ半導体と固溶体のマイルストーン概念が(Bi,Sb)(Te,Se)とBi1-xSbTEシステムの発見につながり、これが発電と冷凍のための室温付近とそれ以下の温度で最も成功したTE材料となった。1990年代に始まった最新の大きな進歩は、低次元性、「フォノンガラス電子結晶」パラダイム電子構造工学(バンド構造)、階層的フォノン散乱、および点欠陥工学の新規なアイデアに基づいて、現在までその開発を続けている。
【0023】
焦電性は焦電材料に印加される温度変動が分極の変化を誘起し、さらに電荷の分離を引き起こす現象である。「温度変動」という用語は温度が時間と共に変化する動的条件(例えば、振動)を指す。したがって、焦電性は、交流(AC)をもたらし得る。焦電現象はしたがって、Iが収集された電流であり、Aが表面積であり、Pが自発分極であり、Tが温度である、I=A(dPs/dT)(dT/dt)によって表される温度の動的変動に依存する。
【0024】
表面超伝導性は、強誘電体半導体などの極性材料において確立される。特に、極性材料が誘電率ε>10を有する超伝導体である低温(<50K)での極性金属/絶縁体ヘテロ接合において、極性材料を、トポロジー超伝導性を有する強誘電性「金属」に変換することが観察される。
【0025】
負の静電容量はトポロジー現象に関連し、局所的な超伝導を導くプロセスに関連し、その後、励起によって供給されると、電子トンネリングをもたらし得る。
【0026】
負の抵抗は強誘電体フィードバックセルにおける壊滅的な現象に関連し、自己充電および自己サイクル(振動)を導くプロセスに関連する。
【0027】
負の静電容量および抵抗は、トポロジー的超伝導性を有する強誘電体電解質を含むセルにおけるフィードバックプロセスの一部を構成する現象である。同軸セルは、コイン、パウチ、角柱、および円筒形(ゼリーロール)セルに見られるものと同様の強誘電性フィードバック現象を可能にし得る。この後者の現象は、強誘電体中の双極子の位置合わせに依存するので、熱エネルギーの収集を可能にする。エネルギーを収集し、その後貯蔵するための新規なアーキテクチャの開発は、人類に重要な利益をもたらす。
【0028】
伝送線路には同軸ケーブルが用いられる。これは、銅コアと、内部誘電体絶縁体と、通常は銅メッシュであるシールド-ファラデーケージとによって構成される。伝送線路としての同軸ケーブルの背後にある理論は、1880年に設計の特許を取得した物理学者のオリバー・ヘビサイドによって記述された。同軸ケーブルのインピーダンスZは、高周波数での静電容量CとインダクタンスLの両方に依存する。
【0029】
【数6】
【0030】
ここで、Lはインダクタンスであり、Cはケーブルの静電容量であり、μは誘電体の透磁率およびεは誘電率であり、bは誘電体の外径およびaは誘電体の内径である。
【0031】
梁は、その軸方向寸法が平面内(断平面)寸法よりも桁違いに長い構造要素である。梁は、曲げモーメントおよびねじりモーメント、ならびに垂直および横(せん断)力を支持する。
【0032】
N個の材料から構成される梁の曲げ剛性Kbは、
【0033】
【数7】
【0034】
ここで、E は材料のヤング率であり、i及びIiは材料iの断面二次モーメント(面積慣性モーメント)である。
【0035】
材料iに作用する垂直応力σは、曲げモーメントMの作用下でN個の材料からなる梁の長手方向に沿って、
【0036】
【数8】
【0037】
ここで、yは、N個の材料から構成される梁の中立軸における原点を有するデカルト座標系のy座標である。
【0038】
N個の材料の同心円筒からなる円形梁のねじり剛性Kは、
【0039】
【数9】
【0040】
ここで、Giは材料iのせん断弾性率であり、IPiは材料iの極性モーメントである。
【0041】
ねじりモーメントMTiを受ける材料iの同心円筒から構成される円形梁の、材料iに作用するせん断応力τは、
【0042】
【数10】
【0043】
ここで、rはN個の材料で構成される円形梁の中心を原点とする円筒座標系の半径座標であり、MTiは材料iによって吸収されるねじりモーメントである。
【0044】
【数11】
【0045】
エネルギー収集および/または貯蔵および構造性能の間の相乗効果は、梁(円形、正方形、長方形、U形またはC形、L形、W形、T形、Z形、およびI形)において典型的に使用される幾何学的形状を有するポリマー系複合材料(積層または他の方法)を使用して製造された外殻を使用して得ることができる。
【0046】
(概要)
本発明は、内部導体および外部導体を含む2つの類似または異種のほぼ同軸または同軸の材料の間に配置された固体電解質誘電体を含む同軸セルを記載する。
【0047】
本発明の提案される実施形態では、固体誘電体電解質が、R3-2yCl1-xHal1-z(R=Li、Na、K;M=Be、Ca、Mg、Sr、Ba;Hal=F、Br、I;A=S、Se)、0≦y≦0.5、0≦x≦1、0≦z≦1、と、R3-3yCl1-xHal1-z(R=Li、Na、K;M=B、Al;Hal=F、Br、I;A=S、Se)、0≦y≦0.5、0≦x≦1、0≦z≦1、と、R3-2y-zM´Cl1-xHal1-d(R=Li、Na、K;M´=Be、Ca、Mg、Sr、Ba;Hal=F、Br、I;A=S,Se)、0≦y≦0.5、0≦x≦1、0≦z≦1、と、R3-3y-zM´Cl1-xHal1-d、0≦y≦0.5、0≦z≦2、0≦x≦1、0≦d≦1、と、それらの混合物、又は、LiS、NaS、KS、LiO、NaO、KO、SiO、Al、ZnO、AlN、LiTaO、BaTiO、HfO、もしくはHSとの混合物、またはそれらと重合体、可塑剤、もしくは接着剤との混合物と、により構成される材料の範囲を含む。
【0048】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、固体誘電体電解質が物理的に同じ軸を共有する2つの類似または異種の導体を有する2つのインターフェースを含む。
【0049】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、固体電解質誘電体が2つの類似または異種絶縁体を有する2つのインターフェースを含む強誘電体電解質を含む。
【0050】
さらに、提案された別の実施形態では強誘電体電解質がNa系Na2.99Ba0.005を含み、2つの類似または異種の導体はCuである。
【0051】
さらに、提案された別の実施形態では強誘電体電解質がNa系Na2.99Ba0.005を含み、2つの類似または異種の導体はZnおよびCuである。
【0052】
さらに別の提案される実施形態では強誘電体電解質がNa系Na2.99Ba0.005を含み、2つの類似または異種の導体はZnおよびC発泡体またはスポンジまたは有線またはナノチューブまたはグラフェンまたはグラファイトまたはグラファイトまたはカーボンブラックまたは任意の他の同素体またはカーボン構造である。
【0053】
さらに別の提案される実施形態では強誘電体電解質がLi系(1-x)Li2.99Ba0.005ClO+xLi3-2y-zClOを含み、0≦x≦1であり、内側導体はLi棒を含み、外側導体はMnOとカーボンブラックとの混合物と、集電体外側シェル上に堆積された結合剤とを含む。
【0054】
さらに別の提案される実施形態では強誘電体電解質がNa系(1-x)Na2.99Ba0.005ClO+xNa3-2y-zClOを含み、0≦x≦1および0≦z≦2であり、内部導体(100)はNaを含み、外側導体はカーボンブラックを有するNa(POと、コレクタ体外側シェル上に堆積された結合剤との混合物を含む。
【0055】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルが2つの類似または異種の半導体または導体および半導体を有する2つのインターフェースを備える。
【0056】
さらに別の提案された実施形態では、強誘電体電解質がLi系Li2.99Ba0.005ClO+LiSを含み、導体はAlを含み、導体はSiを含む。
【0057】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では強誘電体電解質がLiベースのLi2.99Ba0.005ClOまたはLi2.99Ba0.005ClO+Li3-2y-zClO混合物または複合物を含み、導電体はLiまたはリチウム中のMgまたはマグネシウム上のLiの固溶体などのLi合金を含み、電解質表面積はエア、バキューム、ポリマー、可塑剤、イオン性液体、絶縁テープ、接着剤、または結合剤などの絶縁体と接している。
【0058】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルが強誘電体と超伝導体との間の少なくとも1つのインターフェースを備える。
【0059】
本発明のさらに別の提案される実施形態では、超伝導体はZnOを含む。
【0060】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、電子の電流が内部導体から外部導体に、固体誘電体電解質の表面を通って伝導され、一定温度でフィードバックセルのように自己充電を提供する。
【0061】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、自己充電が-30~250℃の勾配温度下で保証または強化される。
【0062】
さらに、本発明の別の提案された実施形態では、自己充電が-30℃から250℃までの時間にわたる可変温度変動の下で保証または強化される。
【0063】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルが直列または外部回路導体ワイヤに関連する同軸層を備える。
【0064】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルが構造用炭素複合絶縁層を含む。
【0065】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルがL、I、W、U、C、T、円形、正方形、または長方形の断面の構造化された形状配列を含む。
【0066】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルが荷重支持梁または構造要素としての構造構成を備える。
【0067】
本発明はまた、トランジスタ、コンピュータ、光電池またはパネル、風力タービン、車両、船、衛星、ドローン、高高度擬似衛星、航空機、ブリッジ、遠隔アクセス回路、構築、スマートグリッド、送電、変圧器、電力貯蔵装置、または電気モータの一部としての、上記説明による同軸セルの使用を説明する。
【0068】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルがエネルギー収集器として使用される。
【0069】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルがエネルギー収集器およびエネルギー貯蔵デバイスとして使用される。
【0070】
さらに、本発明の別の提案される実施形態では、同軸セルが信号送信イネーブラとして使用される。
【0071】
(概要)
本発明は、電解質でもある誘電体を使用する同軸エネルギー貯蔵セルを記載する。
【0072】
本発明は、電解質および強誘電体でもある誘電体を使用する同軸エネルギー貯蔵セルを記載する。
【0073】
本発明は、電解質および強誘電体でもある誘電体を使用する同軸エネルギー収集セルを記載する。
【0074】
本発明は、室温より下から上まで機能することができる強誘電性超伝導体で同軸エネルギー貯蔵および収集セルを記載する。
【0075】
本発明は、負荷を伴うセルの放電中に電位差が増加し得る同軸フィードバックセルを説明する。
【0076】
本発明は、容量がセルの応力緩和によってのみ得られる同軸フィードバックセルを説明する。
【0077】
本発明は、同軸ケーブルである同軸エネルギー貯蔵セルを記載する。
【0078】
本発明は、熱電現象が出力電力を増強し得る同軸セルを記載する。
【0079】
本発明は、焦電現象が出力電力を増強し得るセル同軸フィードバックセルを説明する。
【0080】
本発明は、一定温度で運動エネルギーを収集することができる同軸フィードバックセルを記載する。
【0081】
本発明は、熱および熱エネルギーを収集することができる同軸フィードバックセルを説明する。
【0082】
本発明は、静電気および電気化学エネルギーを貯蔵することができるフィードバックセルを記載する。
【0083】
本発明は、電子が一方の電極内の回路にフィードバックし、強誘電体電解質の表面を通って伝導し、他方の電極にトンネルして戻り、化学ポテンシャル差を増加させ、電圧が自然に減少すると予想されるセルの電圧を増加させる、同軸フィードバックセルを記載する。
【0084】
本発明は、エネルギーを蓄えることができる構造的な耐荷重構成要素として機能することができる同軸セルを説明する。
【0085】
本発明は、エネルギーを集めることができる構造的な耐荷重構成要素として機能することができる同軸セルを説明する。
【0086】
それは、電解質からの可動イオンとしての同軸キャパシタおよび電気化学デバイスであり、集電体に対応し得る円筒形電極を、めっき、挿入、または円筒形電極と反応し、建物、道路、陸上および海上の車両、航空機、衛星、高高度擬似衛星、ドローン、地熱、エオリック、および太陽光発電インフラストラクチャ、コンピュータ、データバンク、および他の中の構造部品として機能する。デバイスは、1つの電極および集電体を構成する円筒状の内部要素によって構成され、電解質でもあり、強誘電体であってもなくてもよい誘電体材料によって囲まれたエネルギー貯蔵デバイスである。外部シェルは、第2の電極、および集電体を保持するか、またはそれである。外側円筒は、電気的に絶縁され、装置の構造特性を向上させる材料によって補強されてもよい。収集機能は、内部抵抗および/またはインピーダンスのステップ減少と、温度の上昇に伴う誘電率のステップ増加とから生じ得る。装置はまた、温度勾配の適用時に熱電セルとして、および経時的な温度変化の適用時に焦電セルとして機能し得る。電解質がトポロジカル超伝導性を有する強誘電性材料である場合、同軸コンデンサは、一定温度での自己充電能力を有するフィードバックセルであってもよい。装置は、直列および並列に関連付けられる傾向がある。球体、立方体、平行六面体などの他の同軸デバイスも本発明の一部である。
【0087】
(図面の簡単な説明)
本出願をよりよく理解するために、好ましい実施形態を表す図が本明細書に添付されるが、これらは本明細書に開示される技術を限定することを意図するものではない。本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は以下の説明および添付の特許請求の範囲、ならびに添付の図面を参照することにより、よりよく理解されるのであろう。
【0088】
図1は、同じく電解質である誘電材料によって分離された、等しい(充電時に異なる)または異なる化学ポテンシャルを有する2つの導体である外側シェルおよび内側ロッドまたはシェルによって構成される同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態であり、ここで、イオンは、接触している材料の化学ポテンシャルを平衡化するために自発的に移動することができる。
【0089】
図2は、同じく電解質である誘電材料によって分離された、等しい(充電時に異なる)または異なる化学ポテンシャルを有する2つの導電体である外側シェルおよび内側ロッドまたはシェルによって構成される同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態である。外側および内側導電性シェルは電解質と接触する表面を有し、移動性イオンと反応するかまたは移動性イオンによって挿入され得る別の材料によって覆われ、貯蔵された電気エネルギーへの電気化学的寄与をもたらし得る。
【0090】
図3は、同じく電解質である誘電材料によって分離された、等しい(充電時に異なる)または異なる化学ポテンシャルを有する2つの導電体で外側シェルまたはメッシュと、内側ロッド、導電性ロープまたはシェルとによって構成される、円筒形の同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態である。図3の実施形態では、電池が例えば負荷抵抗で放電するように設定されている場合、負極は内側導体であり、正極は外側シェルである。このセルの一実施形態は、アルミニウムなどの内部導体、銅もしくは炭素などの外部シェル、またはその両方である。
【0091】
図4は、同じく電解質である誘電材料によって分離された、等しい(充電時に異なる)または異なる化学ポテンシャルを有する2つの導電体で外側シェルまたはメッシュと、内側ロッド、導電性ロープまたはシェルとによって構成される、円筒形の同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態である。図4の実施形態では、セルが放電している場合、正極は内側導体であり、負極は外側シェルである。このセルの一実施形態は、銅もしくは炭素繊維などの内部導体、または亜鉛もしくはアルミニウムなどの外側シェルもしくはメッシュ、またはAl-Zn合金、Al-Mg、または炭素もしくは銅よりも高い化学ポテンシャルを有する他の化合物もしくは合金の各々もしくは両方のメッシュである。
【0092】
図5は、抵抗器、例えばランプと直列に接続された、図3の円筒形同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態である。電子の電流は、負極から外部回路(導体)を通してランプに伝導され、同軸セルの正極に戻る。
【0093】
図6は、円筒形同軸収集フィードバックセルの実施形態であり、外部回路を通って循環する電子は、[0002]に記載されるような化学ポテンシャルの差が増加することにつれて、セルの自己充電をもたらす正極から負極へ、電解質、おそらくは強誘電体の表面を通って超伝導されることによって、セル内でフィードバックされる。この実施形態では、内側導体は正極であり、外側シェルは負極である。
【0094】
図7は、円筒形同軸収集フィードバックセルの実施形態であり、外部回路を通って循環する電子は、[0002]に記載されるような化学ポテンシャルの差が増加することにつれて、セルの自己充電をもたらす正極から負極へ、電解質、おそらくは強誘電体の表面を通って超伝導されることによって、セル内でフィードバックされる。この実施形態では、内側導体は負極であり、外側シェルは正極である。
【0095】
図8は、アルミニウムの内部の薄い棒と接触しているNa2.99Ba0.005ClO電解質+ポリマーコンポジットと接触している銅の薄層によってその内面が覆われている外側のファイバーグラスポリマー絶縁シェルによって構成されている円筒状の同軸記憶および収集フィードバックセルの実施形態である。セルは、熱可塑性物質によって両端が閉鎖されている。
【0096】
図9は、2つの円筒状の同軸記憶および収集フィードバックセルの実施形態であり、1つは外側のガラス繊維ポリマー絶縁シェルによって構成され、その内面は実施形態[0047]におけるセルのようなアルミニウムの内部の薄い棒と接触しているNa2.99Ba0.005ClO電解質+ポリマーコンポジットと接触している銅の薄層によって覆われている。2つのセルは直列であり、緑色LEDを点灯する。
【0097】
図10は、1.8kΩの抵抗器と直列に放電するように設定された後の、伝導体1/強誘電性-「金属」複合体/伝導体2同軸記憶および収集フィードバックセルの実施形態である。電圧対時間プロットは従来の電気化学セルまたは静電セルにおいて予想されるように、減少する代わりに、電圧が自己充電に対応して増加することを示す。加えて、セルはまた、(0.1<ΔV<0.16)Vに対応し、約2時間の期間で、最小195時間の間、自己サイクル(脈動電圧)する。
【0098】
図11は、構造エネルギー収集および貯蔵装置として使用され得るいくつかの梁形状の実施形態である。円形断面を有する梁の場合、伝導体1/強誘電性金属複合体/伝導体2の同軸記憶および収集フィードバックセルはポリマー複合材料を使用して製造された中空円筒に挿入することができ、その結果、いくつかの材料から構成される梁は、異なる材料が相乗的に加えられた荷重に応答する、構造的な耐荷重システムとして作用することができる。同じ原理が、異なる断面を有する梁にも適用される。
【0099】
図12は、鉄筋コンクリート構造物における構造エネルギー収集および貯蔵装置の適用の実施形態である。構造的同軸記憶および収集フィードバックセルはファサードまたは任意の他の土木建築構造がエネルギー収集および記憶構成要素になるように、標準的な鋼梁と併せて使用されてもよい。
【0100】
図13は、例えば衛星において使用されるトラス構造における構造エネルギー収集および貯蔵デバイスの適用の実施形態である。構造的同軸記憶および収集フィードバックセルは、トラスに示される円形断面を有する要素である。
【0101】
図14は、衛星ソーラーパネル(ソーラーアレイ)における構造エネルギー収集および貯蔵デバイスの適用の実施形態である。ソーラーパネルによって生成された電力は、太陽電池セルを支持するフレームである電池を充電する。
【0102】
(実施形態の説明)
図面を参照して、いくつかの実施形態をより詳細に説明するが、これらの実施形態は本出願の範囲を限定することを意図するものではない。
【0103】
本発明の好ましい実施形態を、以下の例および図1図14に例示する。
【0104】
図1に示されるように、数値基準(100)がAlまたはZnなどの導電体である実施形態(10)における同軸セルでは、数値基準(200)が、強誘電体の誘電特性を低下させず、その吸湿特性を低下させない、80%のNa2.99Ba0.005ClOおよび20%の重合体によって構成される強誘電体-電解質複合などの強誘電体電解質である。実施形態(10)では、数値基準(300)が、炭素もしくは銅などの導体、またはその両方の混合物もしくは不織布である。強誘電体電解質(200)が含む可動イオン(400)はこの実施形態ではNa、セルが充電しているときに外部導体(300)から内部導体(100)に拡散し、セルが放電しているときに内部導体(100)から外部導体(300)に、強誘電体電解質(200)を通って拡散する。
【0105】
図2の実施形態(20)は、電気化学的および静電的同軸セルである。内部導体(100)の周りに数値基準(500)を加えることによって、実施形態は、グラファイトなどのアノード活性材料を含むか、または放電前に充電(20)することによって、したがって、アノード(500)としてアルカリ金属をめっきする。この状態において、(500)は、強誘電体電解質(200)中で移動するアルカリカチオンに対応する金属である。カソード側では、数値基準(600)がLiFePO、LiMn1.5Ni0.5またはMnOなどのカソード活物質である。実施形態(20)では、カソード(600)をリチウム化することができ、カソードの容量が同軸セル内の電解質の容量に追加される。
【0106】
別の実施形態(20)では、数値基準(500)はカソード活物質であり、数値基準(600)はアノード活物質である。
【0107】
図3の実施形態(30)では、数値基準(110)が放電時の負極(アノード)であり、数値基準(310)は放電時の正極(カソード)であり、数値基準(710)は放電時の電子電流の方向を表す。(710)によって具現化される電子電流の方向が変更し、電荷を表すとき、数値基準(310)は負極の実施形態になり、数値基準(110)は、正極の実施形態になる。数値参照(710)の好ましい実施形態は、(110)および(310)に接続する導体ワイヤである。
【0108】
図4の実施形態(40)では、数値基準(120)は負極であり、数値基準(320)は正極であり、数値基準(720)は充電中の電子電流の方向を表す。(720)によって具現化される電子電流が変更し、放電を表すとき、数値基準(320)は負極の実施形態になり、数値基準(120)は、正極の実施形態になる。数値参照(720)の好ましい実施形態は、(120)および(320)に接続する導体ワイヤである。
【0109】
図5の好ましい実施形態(50)は、外部回路がランプまたはLED(800)を点灯する、図3の実施形態などの同軸セルである。したがって、図3の実施形態(30)は、実施形態(50)における電気エネルギー源である。
【0110】
図6の好ましい実施形態(60)はフィードバック同軸セルであり、数値基準(100)は正極であり、シェル(300)は負極である。電子(730)の電流は、正極(100)から負極(300)へ、固体電解質である強誘電体電解質(200)の表面を通って急速に伝導され得、フィードバックセルにおいて自己充電を構成する。強誘電体電解質(200)の好ましい実施形態は、80%のLi2.99Ba0.005ClOと20%のポリマーとから構成されるコンポジットである。強誘電体電解質(200)は、化学ポテンシャルを電極(100、300)と整列させるために電気二重層キャパシタを形成し、したがって電気エネルギーを蓄積する。正極(100)の好ましい実施形態はCu有線であり、シェル(300)の好ましい実施形態はAl箔である。
【0111】
図7の好ましい実施形態(70)はフィードバック同軸セルであり、数値基準(100)は負極であり、シェル(300)は正極である。電子(630)の電流は、正極(300)から負極(100)へ、固体電解質である強誘電体電解質(200)の表面を通って急速に伝導され得、フィードバックセルにおいて自己充電を構成する。強誘電体電解質(200)の好ましい実施形態は、80%のNa2.99Ba0.005ClOと20%のポリマーとから構成されるコンポジットである。強誘電体電解質(200)は化学ポテンシャルを電極(100、300)と整列させるために電気二重層キャパシタを形成し、したがって電気エネルギーを蓄積する。負極(100)の好ましい実施形態はZnロッドであり、シェル(300)の好ましい実施形態はCuメッシュである。
【0112】
図7の実施形態(70)におけるセルの理論電圧の好ましい実施形態は前回の充電なしで、かつ強誘電体電解質の分極による電圧を考慮せずに、開回路で、以下の通りである。
【0113】
【数12】
【0114】
図1の同軸セル(10)、および図7(70)の好ましい実施形態は、図8の円筒形セル、実施形態(80)である。実施形態(80)では負極がアルミニウムの薄いロッドであり、これは化学ポテンシャルを低下させ、回避することが困難である自然酸化層を有する。実施形態(80)では、正極は銅テープまたは箔である。実施形態(80)の外側保護シェルは、繊維ガラスポリマー複合体である。
【0115】
図9に示される同軸セルのための2つの好ましい実施形態は、直列に関連付けられ、LEDの実施形態(90)に接続された。1.83Vの緑色LEDを点灯するには、最小電圧を克服するために2つのセルを直列に関連付ける必要がある。同軸セルは、実施形態(90)である回路内のエネルギー源である。(90)における好ましい同軸セルの実施形態は、以下の電極を有する。
【0116】
左側のセル、
Al-負極、インナーロッド、及び、
Cu箔-正極外殻、及び、
適切なセル、
Cu繊維-正極、Al箔-負極外殻。
【0117】
両方のセルはセルを保護し、構造的機能を可能にするための絶縁構造要素を有する。
【0118】
図10のグラフにおいて、同軸セルの実施形態(100)は、Al負極の内部棒、強誘電-電解質Na2.99Ba0.005ClOコンポジット、および正極としてのC-ファイバーによって構成される。繊維は炭素複合体であり、強誘電体-電解質と接触している外側構造シェル要素によって覆われている。同軸セルは1800オームの抵抗に接続され、出力電圧は自己サイクルにおいて、約0.13Vの振幅電圧および約1.9時間の期間で、直ちに発振を開始する。最初の30時間では、最大電圧は1.16から1.09Vに減少し、最小電圧は1.03から0.95Vに減少した。平均電圧がほぼ定数である期間の後、平均電圧は、1.16Vの最小電圧および1.26Vの最大電圧を取るように増加し始める。この後者の効果は、フィードバックセルの実施形態に典型的な現象である自己充電である。セルは、144時間(6日間)自己充電している。
【0119】
焦電効果は、周囲の熱エネルギーを収集するための別の興味深い固体状態のアプローチを提供し、遠隔に配置されるか、さもなければアクセスすることが困難であるセンサおよびアクチュエータの分散ネットワークに電力を供給する。しかしながら、焦電エネルギー収集に必要な空間温度勾配を温度振動に変換する際の課題のために、デバイスレベルの実証はほとんどなかった。
【0120】
フォノンおよび電子輸送のデカップリングは熱電セルにおいて必須である。例えば、リラクサ強誘電体において、固有の局在フォノンモードに関連するナノ極性領域は、「理想的である」熱電に対して二項特徴「電子結晶フォノンガラス」を達成するために非常に歓迎される、フォノン散乱の大きなレベルに起因するガラス様フォノン特性を提供する。
【0121】
「最良の」熱電性は、高い導電率に関連して、高い電子キャリア濃度、~1018から~1021cm-3、すなわち1020cm-3を必要とすることが、重大な推論である。これらは、フィードバックセルが一定温度で動作するために必要な条件と同様の条件である。したがって、図1図14の実施の形態1~実施の形態140において、フィードバック現象とTE現象の両方を重畳することができる。
【0122】
図11の好ましい実施形態(110)は、曲げモーメント、ねじりモーメント、せん断荷重、および垂直荷重に抵抗する構造梁であるL、I、およびT形状を備える同軸セルである。
【0123】
図12の好ましい実施形態(120)は、コンクリートの補強のための構造梁を含む同軸セルであり、建物、壁、および橋の構築における適用を有する。
【0124】
図13の好ましい実施形態(130)は、トラス状構造の構造梁を備える同軸セルであり、列車、自転車、自転車、自動車、バス、有人および無人航空機、有人および無人ヘリコプター、衛星、および高高度擬似衛星における適用を有する。
【0125】
図14の好ましい実施形態(140)は、衛星ソーラーアレイ、建物、および電気陸上または航空機に使用される太陽電池パネルにおける適用を有する構造要素を備える同軸セルである。
【図面の簡単な説明】
【0126】
図1図1は、同じく電解質である誘電材料によって分離された、等しい(充電時に異なる)または異なる化学ポテンシャルを有する2つの導体である外側シェルおよび内側ロッドまたはシェルによって構成される同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態であり、ここで、イオンは、接触している材料の化学ポテンシャルを平衡化するために自発的に移動することができる。
図2図2は、同じく電解質である誘電材料によって分離された、等しい(充電時に異なる)または異なる化学ポテンシャルを有する2つの導電体である外側シェルおよび内側ロッドまたはシェルによって構成される同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態である。
図3図3は、同じく電解質である誘電材料によって分離された、等しい(充電時に異なる)または異なる化学ポテンシャルを有する2つの導電体で外側シェルまたはメッシュと、内側ロッド、導電性ロープまたはシェルとによって構成される、円筒形の同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態である。
図4図4は、同じく電解質である誘電材料によって分離された、等しい(充電時に異なる)または異なる化学ポテンシャルを有する2つの導電体で外側シェルまたはメッシュと、内側ロッド、導電性ロープまたはシェルとによって構成される、円筒形の同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態である。
図5図5は、抵抗器、例えばランプと直列に接続された、図3の円筒形同軸エネルギー貯蔵および/または収集セルの実施形態である。
図6図6は、円筒形同軸収集フィードバックセルの実施形態であり、外部回路を通って循環する電子は、[0002]に記載されるような化学ポテンシャルの差が増加することにつれて、セルの自己充電をもたらす正極から負極へ、電解質、おそらくは強誘電体の表面を通って超伝導されることによって、セル内でフィードバックされる。
図7図7は、円筒形同軸収集フィードバックセルの実施形態であり、外部回路を通って循環する電子は、[0002]に記載されるような化学ポテンシャルの差が増加することにつれて、セルの自己充電をもたらす正極から負極へ、電解質、おそらくは強誘電体の表面を通って超伝導されることによって、セル内でフィードバックされる。
図8図8は、アルミニウムの内部の薄い棒と接触しているNa2.99Ba0.005ClO電解質+ポリマーコンポジットと接触している銅の薄層によってその内面が覆われている外側のファイバーグラスポリマー絶縁シェルによって構成されている円筒状の同軸記憶および収集フィードバックセルの実施形態である。
図9図9は、2つの円筒状の同軸記憶および収集フィードバックセルの実施形態であり、1つは外側のガラス繊維ポリマー絶縁シェルによって構成され、その内面は実施形態[0047]におけるセルのようなアルミニウムの内部の薄い棒と接触しているNa2.99Ba0.005ClO電解質+ポリマーコンポジットと接触している銅の薄層によって覆われている。
図10図10は、1.8kΩの抵抗器と直列に放電するように設定された後の、伝導体1/強誘電性-「金属」複合体/伝導体2同軸記憶および収集フィードバックセルの実施形態である。
図11図11は、構造エネルギー収集および貯蔵装置として使用され得るいくつかの梁形状の実施形態である。
図12図12は、鉄筋コンクリート構造物における構造エネルギー収集および貯蔵装置の適用の実施形態である。
図13図13は、例えば衛星において使用されるトラス構造における構造エネルギー収集および貯蔵デバイスの適用の実施形態である。
図14図14は、衛星ソーラーパネル(ソーラーアレイ)における構造エネルギー収集および貯蔵デバイスの適用の実施形態である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】