(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】自己導尿および尿抜き出しのための尿路カテーテルシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61M 1/00 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
A61M1/00 131
A61M1/00 161
A61M1/00 120
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572113
(86)(22)【出願日】2022-05-23
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 IL2022050539
(87)【国際公開番号】W WO2022249169
(87)【国際公開日】2022-12-01
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523438348
【氏名又は名称】アシック メディカル ブハ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】アマール,トマー
(72)【発明者】
【氏名】ミカエリ,アリエル
(72)【発明者】
【氏名】シュロモ,アビ ベン
(72)【発明者】
【氏名】アマール,リオル
(72)【発明者】
【氏名】リーボビッチ,イラン ヨセフ
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA19
4C077DD07
4C077DD12
4C077DD19
4C077DD21
4C077EE04
4C077HH06
4C077HH10
4C077HH13
4C077HH14
4C077HH20
4C077JJ05
4C077JJ08
4C077JJ19
(57)【要約】
本発明は、(a)性器に合うように構成された性器アダプタと、(b)前述の性器アダプタに接続されるアダプタベースと、(c)前述のアダプタベースに接続される操作チューブと、(d)前述の操作チューブに接続され、電動ポンプおよびコントローラを備えるベースユニットと、(e)前述のコントローラに命令するための少なくとも1つの制御インターフェースと、(f)前述のベースユニットへの挿入のための第1の端部を有し、前述の操作チューブ、前述のアダプタベース、および前述の性器アダプタへの挿入のための第2の端部を有するカテーテルチューブとを備える、尿抜き出しのためのカテーテルシステムであって、(g)前述のカテーテルチューブの前述の第2の端部は、前述の性器アダプタを通って膀胱に伸び、前述の電動ポンプによって前述の膀胱から尿を抜き出すように構成される、カテーテルシステムに関する。
【選択図】
図1A、
図1B、
図1C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
性器に合うように構成された性器アダプタと、
前記性器アダプタに接続されるアダプタベースと、
前記アダプタベースに接続される操作チューブと、
前記操作チューブに接続され、電動ポンプおよびコントローラを備えるベースユニットと、
前記コントローラに命令するための少なくとも1つの制御インターフェースと、
前記ベースユニットへの挿入のための第1の端部を有し、前記操作チューブ、前記アダプタベース、および前記性器アダプタへの挿入のための第2の端部を有するカテーテルチューブと
を備える、尿抜き出しのためのカテーテルシステムであって、
前記カテーテルチューブの前記第2の端部は、前記性器アダプタを通って膀胱に伸び、前記電動ポンプによって前記膀胱から尿を抜き出すように構成される、
カテーテルシステム。
【請求項2】
前記システムは、取り外し可能な容器をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システムは、以下のセンサ:温度センサ、湿度センサ、機械抵抗センサ、電気抵抗センサ、または圧力センサの少なくとも1つをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサは、前記カテーテルチューブの周りの以下の条件:電気抵抗、機械抵抗、温度、圧力、または湿度の少なくとも1つを監視する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記性器アダプタ、および/または前記カテーテルチューブ、および/または前記アダプタベースは、使い捨ての単回使用品である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは、尿道の内外へのカテーテルチューブの挿入および引き込みの制御部をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムは、尿道の内外へのカテーテルチューブの挿入および引き込みを自動制御する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムは、膀胱からの尿の抜き出しの制御部をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記システムは、膀胱からの尿の抜き出しを自動制御する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記性器アダプタは、男性器アダプタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記性器アダプタは、女性器アダプタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムは、前記カテーテルチューブの前記第2の端部を押して前記性器アダプタに通し、尿道の中に前進させるためのアクチュエータをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記カテーテルは、カプセルに保持される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムは、カプセル内の前記カテーテルチューブの前記第2の端部を押して前記性器アダプタに通し、尿道の中に前進させるためのモータをさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
性器に合うように構成された性器アダプタを提供することと、
前記性器アダプタに接続されるアダプタベースを提供することと、
前記アダプタベースに接続される操作チューブを提供することと、
前記操作チューブに接続され、ポンプを備えるベースユニットを提供することと、
カテーテルチューブを提供することと、
前記カテーテルチューブの第1の端部を前記ベースユニットに挿入することと、
前記カテーテルチューブの第2の端部を前記性器アダプタに挿入することと、
前記カテーテルチューブの前記第2の端部を、前記性器アダプタを通して膀胱に伸ばすことと、
前記カテーテルを使用して、前記ポンプによって前記膀胱から尿を抜き出すことと
を含む、尿抜き出しのための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルシステムに関する。より具体的には、自己導尿および尿抜き出しシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
尿閉を患う人々のためのいくつかの既存の非外科的解決策は、膀胱から排出するための尿道カテーテルの挿入を含み得る。そのようなカテーテルは、長期的に、または時折、例えば数時間ごとに、例えば清潔間欠導尿(CIC)によって挿入され得る。
【0003】
典型的な長期型カテーテルは、厚くかつ扱いにくく、通常、患者に不便をかける。CICカテーテルは、患者によるカテーテルの自己挿入を可能にするために、通常はより細い。しかしながら、挿入の実行は、患者にとって依然として痛みを伴い、怖いものである。多くの場合、患者の痛みおよび恐怖のため、ならびに腎臓への害を避けるために、長期挿入または他の内科的もしくは外科的介入が行われる。
【0004】
Kangらによる論文“Efficacy and safety of the novel automatic urinary catheterization device”(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6319984/)に記載された例示的カテーテル挿入システムは、膀胱機能障害および上肢障害のある患者の自己ICを誘導する自動尿路カテーテル挿入装置である。しかしながら、記載された装置は、大きすぎて快適に使用することができない。
【0005】
KR20190080214(A)に記載された別の例示的カテーテル挿入システムは、陰茎を保持することができる使い捨てガイドケーブルが本体に結合されると、タンクに貯蔵された潤滑液がパイプ移送通路を覆う吸着スポンジに放出されるため、カテーテルが尿道に挿入される時に生じる摩擦力を低減する携帯型カテーテルを自動的に挿入するための装置である。装置は、ユーザによって把持される外形を有する本体、人間の陰茎を保持することができる形状の取り付け溝を有し、取り付け溝に保持された陰茎の尿道に対応する位置から前後に貫通するパイプ移送通路を有し、取り外されるように本体に結合された使い捨てガイド、パイプ移送通路に挿入されるカテーテルを前方に移送するためのカテーテル移送ユニット、およびパイプ移送通路を通して移送されるカテーテルに潤滑液を適用することができる潤滑液適用ユニットを備える。しかしながら、記載されたシステムは、大きすぎて快適に使用することができない。
【0006】
したがって、これらの欠陥のないシステムを提案することが望まれる。
【発明の概要】
【0007】
快適な自己導尿および尿抜き出しシステムを提供することが、本発明の目的である。
【0008】
自宅で使用することができる携帯型カテーテルシステムを提供することが、本発明の別の目的である。
【0009】
自己挿入しやすいオールジェンダーカテーテルシステムを提供することが、本発明のさらに別の目的である。
【0010】
本発明の他の目的および利点は、説明が進むにつれて明らかになるであろう。
【0011】
本発明は、(a)性器に合うように構成された性器アダプタと、(b)前述の性器アダプタに接続されるアダプタベースと、(c)前述のアダプタベースに接続される操作チューブと、(d)前述の操作チューブに接続され、電動ポンプおよびコントローラを備えるベースユニットと、(e)前述のコントローラに命令するための少なくとも1つの制御インターフェースと、(f)前述のベースユニットへの挿入のための第1の端部を有し、前述の操作チューブ、前述のアダプタベース、および前述の性器アダプタへの挿入のための第2の端部を有するカテーテルチューブとを備える、尿抜き出しのためのカテーテルシステムであって、(g)前述のカテーテルチューブの前述の第2の端部は、前述の性器アダプタを通って膀胱に伸び、前述の電動ポンプによって前述の膀胱から尿を抜き出すように構成される、カテーテルシステムに関する。
【0012】
好ましくは、システムは、取り外し可能な容器をさらに備える。
【0013】
好ましくは、システムは、以下のセンサ:温度センサ、湿度センサ、機械抵抗センサ、電気抵抗センサ、または圧力センサの少なくとも1つをさらに備える。
【0014】
好ましくは、センサは、カテーテルチューブの周りの以下の条件:電気抵抗、機械抵抗、温度、圧力、または湿度の少なくとも1つを監視する。
【0015】
好ましくは、性器アダプタ、および/またはカテーテルチューブ、および/またはアダプタベースは、使い捨ての単回使用品である。
【0016】
一実施形態では、システムは、尿道の内外へのカテーテルチューブの挿入および引き込みの制御部をさらに備える。
【0017】
一実施形態では、システムは、尿道の内外へのカテーテルチューブの挿入および引き込みを自動制御する。
【0018】
一実施形態では、システムは、膀胱からの尿の抜き出しの制御部をさらに備える。
【0019】
一実施形態では、システムは、膀胱からの尿の抜き出しを自動制御する。
【0020】
一実施形態では、性器アダプタは、男性器アダプタである。
【0021】
一実施形態では、性器アダプタは、女性器アダプタである。
【0022】
一実施形態では、システムは、カテーテルチューブの第2の端部を押して性器アダプタに通し、尿道の中に前進させるためのアクチュエータをさらに備える。
【0023】
一実施形態では、カテーテルは、カプセルに保持される。
【0024】
一実施形態では、システムは、カプセル内のカテーテルチューブの第2の端部を押して性器アダプタに通し、尿道の中に前進させるためのモータをさらに備える。
【0025】
本発明はまた、(a)性器に合うように構成された性器アダプタを提供することと、(b)前述の性器アダプタに接続されるアダプタベースを提供することと、(c)前述のアダプタベースに接続される操作チューブを提供することと、(d)前述の操作チューブに接続され、ポンプを備えるベースユニットを提供することと、(e)カテーテルチューブを提供することと、(f)前述のカテーテルチューブの第1の端部を前述のベースユニットに挿入することと、(g)前述のカテーテルチューブの第2の端部を前述の性器アダプタに挿入することと、(h)前述のカテーテルチューブの前述の第2の端部を、前述の性器アダプタを通して膀胱に伸ばすことと、(i)前述のカテーテルを使用して、前述のポンプによって前述の膀胱から尿を抜き出すこととを含む、尿抜き出しのための方法に関する。
【0026】
添付の図面およびそれらの詳細への具体的な言及は、本明細書では、本発明の実施形態のいくつかを例示的に説明するためにほんの一例として使用される。
【0027】
1つ以上の図面に見られる同一または複製または等価または類似の構造、要素、または部分は、概して同じ参照番号で標識され、任意選択で、類似の存在または存在の変形を区別するために追加の文字(単数もしくは複数)が付けられ、繰り返し標識および/または説明されない場合がある。先に提示された要素への言及は、必ずしもそれらが現れる図面または記載をさらに引用することなく暗示される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1A】本発明の実施形態に係る、自己導尿および尿抜き出しのためのシステム、ならびにカテーテル挿入のために構成された性器コネクタの図である。
【
図1B】実施形態に係る、別の角度からの男性器アダプタおよびアダプタベースの図である。
【
図1C】実施形態に係る、女性器アダプタおよびアダプタベースの図である。
【
図2】実施形態に係る、システムの内部の構成要素の一部を示すためにベースユニットの外側部分が取り除かれた、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムの図である。
【
図3】実施形態に係る、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムのベースユニットの図である。
【
図4】別の実施形態に係る、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムのベースユニットの図である。
【
図5】実施形態に係る、システムの内部の構成要素の一部を示すために前部パネルがベースユニットから取り除かれた、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムのベースユニットの前部からの図である。
【
図6】実施形態に係る、システムの内部の構成要素の一部を示すために後部パネルがベースユニットから取り除かれた、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムのベースユニットの後部からの図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
「前部」、「後部」、「下方」、「上方」、「底部」、「上部」、「水平」、「垂直」、「右」、「左」という用語、または側もしくは方向への任意の言及は、簡潔にするためにのみ記載全体を通して使用され、単なる相対的な用語であり、特定の構成要素の配向を要求することを意図したものではない。
【0030】
本開示のいくつかの実施形態に係るシステムは、電動ポンプを使用することにより、尿の制御された効率的な抜き出しを可能にする。これは、著しく細いカテーテルチューブの使用を可能にし、このことは、挿入によってユーザに生じる不便を減らす。例えば、本発明のいくつかの実施形態に係るカテーテルチューブは、約2~5ミリメートルの外径を有し得る。一実施形態では、カテーテルチューブは、2~3mmの外径を有し得る。一実施形態では、カテーテルチューブは、3~4mmの外径を有し得る。一実施形態では、カテーテルチューブは、4~5mmの外径を有し得る。一実施形態では、カテーテルチューブは、3.18~3.82mmの外径を有し得る。一実施形態では、カテーテルチューブは、当該技術分野で知られるフレンチスケールの10FRに相当する外径を有し得る。一実施形態では、カテーテルチューブは、当該技術分野で知られるフレンチスケールの12FRに相当する外径を有し得る。
【0031】
本開示のいくつかの実施形態は、現在の典型的な方法よりはるかに簡単で快適な自己導尿を容易にする、自動自己導尿および尿抜き出しのためのシステムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態では、開示されるシステムは、家庭用であり、その日々の操作のために医療専門家を必要とせず、ユーザは、カテーテルを自己挿入することができ、下記の、例えば
図1Aに関連して以下に記載されるシステムを使用して、自身の尿を自己抜き出しすることができる。
【0032】
本開示のいくつかの実施形態では、ユーザは、カテーテルの挿入を連続的に制御し得る。
【0033】
図1Aは、本発明の実施形態に係る、自己導尿および尿抜き出しのためのシステム100、ならびにカテーテル挿入のために構成された性器コネクタの図である。システム100は、性器アダプタ10aなどの性器アダプタ、操作チューブ12、電動ポンプおよびコントローラを備える操作ユニット24、少なくとも1つの制御インターフェース、ならびに以下により詳細に記載されるような他の構成要素を備える。性器アダプタ10aは、操作チューブ12に接続され得るアダプタベース14に接続され得る。一実施形態では、ベースユニット20は、操作ユニット24に加えて容器22も含み得、容器22は、システム100によって抜き出された尿を受け取り収容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、制御インターフェースは、カテーテル挿入制御部27および/もしくは尿抜き出し制御部28、ならびに/またはモバイル機器上のアプリケーション、人間のジェスチャー、または任意の他の既知の制御インターフェースであり得る。操作ユニット24は、例えば、ハッチ26、カテーテル挿入制御部27、尿抜き出し制御部28、ならびに/または例えば
図2に関連して以下により詳細に記載されるような、システム100を制御、作動、および/もしくは操作する様々な構成要素を備え得る。一実施形態では、システム100は、システムに給電するための電気ソケット51を有し得る。
【0034】
例示される操作では、カテーテルチューブの第1の端部(図示せず)は、
図1Aに示されるように、性器アダプタ10a、アダプタベース14、および操作チューブ12に挿入され得、操作ユニット24へさらに通され得る。カテーテルチューブの第2の端部15は、アダプタベース14で低摩擦によって保持され得る。性器アダプタ10aは、アダプタ10aが性器に正しく配置された時に、カテーテルチューブの第2の端部15を尿道口に位置づけるように構成され得る。いくつかの実施形態では、性器アダプタ10aが尿道口に位置づけられた時に、ユーザは、カテーテルチューブの第2の端部15を性器アダプタ10aから尿道内に伸ばすために、カテーテル挿入制御部27を押すことができる。一実施形態では、ユーザは、カテーテル挿入制御部27を使用して、カテーテルチューブの第2の端部15を、それが膀胱に到達するまで伸ばすかまたは必要に応じて引き込むことができる。カテーテルチューブの第2の端部15が膀胱に到達したら、ユーザは、次いで、尿抜き出し制御部28を使用してシステムを操作し、膀胱から尿を汲み出すことができる。尿が膀胱から抜き出された後、ユーザは、カテーテルチューブの第2の端部15を膀胱および尿道から引き込み、性器アダプタ10aに戻すことができる。いくつかの実施形態では、
【0035】
図1Bは、実施形態に係る、別の角度からの性器アダプタ10aおよびアダプタベース14の図である。性器アダプタ10aは、男性器アダプタであり得、例えば、男性器のカテーテル挿入のために構成され得る。いくつかの実施形態では、性器アダプタ10aは、ねじ込み、スナップイン、回転式、または任意の既知の接続手段によってアダプタベース14に接続され得る。他の実施形態では、性器アダプタ10aは、アダプタベース14の永続的部分であり得る。
【0036】
図1Cは、実施形態に係る、女性器アダプタ10bおよびアダプタベース14の図である。性器アダプタ10bは、例えば、女性器のカテーテル挿入のために構成され得る。いくつかの実施形態では、例えば
図1Cに示されるような代替の性器アダプタ10bは、女性器のカテーテル挿入用に、
図1Bに示されるアダプタ10aを交換するために利用され得る。いくつかの実施形態では、性器アダプタ10bは、ねじ込み、スナップイン、回転式、または任意の既知の接続手段によってアダプタベース14に接続され得る。他の実施形態では、性器アダプタ10bは、アダプタベース14の永続的部分であり得る。
【0037】
性器アダプタ10aもしくは10b、および/またはカテーテルチューブ、および/またはアダプタベース14は、例えば、性器に接触および/または侵入するよう意図されたこれらの物品の部分の無菌性を確保するために、使い捨ての単回使用品であり得る。
【0038】
図2は、実施形態に係る、システムの内部の構成要素の一部を示すためにベースユニット20の外側部分が取り除かれた、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムの図である。
図1Aに関連して記載されたようなシステムの操作ユニットは、アクチュエータ30、コントローラ34、ガイドチューブ36、およびポンプ38を備え得る。ガイドチューブ36は、アクチュエータ30とポンプ38との間を接続し得る。いくつかの実施形態によれば、カテーテルチューブ19は、操作チューブ12を通して挿入されると、アクチュエータ30およびガイドチューブ36にさらに挿入される。いくつかの実施形態では、シール(図示せず)が、ガイドチューブ36とアクチュエータ30との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、弾性シール(図示せず)が、ガイドチューブ36とカテーテルチューブ19との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルチューブ19の第1の端部は、例えばチューブ19の全長がベースユニット内に入るまで、チューブ36の中にさらに入る。いくつかの実施形態では、システムの操作ユニットは、電気入力51によってその電力を受け取り得る。
【0039】
操作中、カテーテルチューブ19の第1の端部は、
図2に関連して記載されたように操作チューブ12に挿入され得、カテーテルチューブ19は、操作ユニット24へさらに通され得る。カテーテルチューブ19の第2の端部は、
図1B~1Cに関連して記載されたように取り付けられた性器アダプタ10aまたは10bを有するベース14で低摩擦によって保持され得る。性器アダプタ10aまたは10bは、アダプタ10aまたは10bが性器に正しく配置された時に、カテーテルチューブ19の第2の端部を尿道口に位置づけるように構成され得る。操作ユニット24によって、カテーテルチューブ19は、尿道に挿入され得、尿は、膀胱から、例えば容器22へ抜き出され得る。尿抜き出しが完了したら、カテーテルチューブ19は、尿道から引き込まれ、除去され得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、ガイドチューブ36は、
図1~2に関連して記載されたように容器22に伸び得、抜き出された尿を容器22へ誘導する。容器22に伸びるガイドチューブ36の端部において、ガイドチューブ36は、尿が容器22からチューブ36へ戻るのを防ぐように構成されたシールまたは弁37を含み得る。
【0041】
図3は、実施形態に係る、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムのベースユニット20の図である。ユーザは、
図1に関連して示されたように、例えば制御部27によって、尿道の中および/または外へのカテーテルチューブ19の挿入および/または引き込みの開始および/または停止を制御し得る。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザは、例えば制御部27によって、尿道の中および/もしくは外へのカテーテルチューブ19の挿入および/もしくは引き込み、ならびに/または挿入および/もしくは引き込みの速さを制御し得る。本発明のいくつかの実施形態では、例えばカテーテルチューブ19が尿道に十分に挿入された時に、ユーザは、例えば制御部28によって、膀胱からの尿の抜き出し、例えば汲み出しを制御し得る。したがって、ユーザは、制御部28を係合すること、例えばボタンまたはスイッチを押すことによってポンプを作動させ得る。ポンプは、ユーザが制御部28でポンプを作動させる限り、またはユーザが制御部28でポンプを停止するまで、動作し得る。いくつかの実施形態では、本明細書により詳細に記載されるように、システムは、例えば圧力低下などの測定基準の閾値に対して抜き出しを停止するための安全対策を有する。
【0042】
いくつかの実施形態では、ユーザは、例えば制御部によって、膀胱からの尿の抜き出し、例えば汲み出しの開始および/または停止を制御し得る。本明細書により詳細に記載されるように、いくつかの実施形態によれば、ユーザが尿道の中および/または外へのカテーテルチューブの挿入および/または引き込みを開始したら、操作ユニットは、カテーテルチューブの十分かつ安全な挿入および/または引き込みを自動制御し得る。いくつかの実施形態によれば、ユーザが膀胱からの尿の抜き出しを開始したら、操作ユニットは、尿の抜き出しを自動制御し得る。
【0043】
抜き出された尿は、
図1に関連して記載されたように、容器22によって受け取られ、その中に収容され得、容器22は、操作ユニット24から取り外され得る。尿は、操作ユニット24から容器22を取り外し、容器22を空にすることによって、患者の都合の良い時に捨てられ得る。容器22は、例えば、空にされ、かつ/または洗浄された後に、操作ユニット24に再び取り付けられ得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、
図2に関連して記載されたようなカテーテルチューブ19は、その無菌性を維持する保護パッケージ(図示せず)の内側に提供され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルチューブ19は、保護パッケージに入ったままアダプタ10aまたは10bのアダプタベース14に挿入される。いくつかの実施形態では、カテーテルチューブ19およびアダプタ10aまたは10bは、カテーテルチューブ19がベース14の開口にすでに挿入された状態で提供される。一実施形態では、カテーテルチューブ19、および/またはアダプタベース14、および/またはアダプタ10aもしくは10bは、同じ保護パッケージにともに包装される。
【0045】
いくつかの実施形態では、システムは、例えば、電気抵抗、機械抵抗、温度、湿度などの、カテーテルチューブの周りの条件を監視する少なくとも1つのセンサを利用し得る。いくつかの実施形態では、センサ(単数または複数)は、閾値を監視および特定するために使用され得る。例えば、センサは、カテーテルチューブが障害物および/もしくは狭い通路に遭遇した時に損傷を避けるために、またはカテーテルチューブが膀胱を貫通するのを防ぐために使用され得る。いくつかの実施形態では、センサは、物理的条件を監視し、閾値を特定するために使用され得る。例えば、センサは、チューブが尿道に十分に挿入されていることをチェックするために、ならびに/またはチューブの挿入および/もしくは引き込みの速度を変更するために、ならびに/または尿の十分な抜き出しのために、ならびに/またはシステムの動作の制御に使用され得る任意の他の好適な閾値のために使用され得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、システムは、電池などの携帯電源を含み得る。例えば、電源は、例えば平均約10サイクルの、特定の数の尿サイクルに十分であり得、例えば付属の互換性のある充電器によって再充電され得る。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態によれば、カテーテルチューブ19の第1の端部は、例えばカテーテルチューブ19が保護パッケージに密封されたまま、
図2に関連して記載されたように、アダプタベース14を通して挿入され、さらにアクチュエータ30に挿入され得る。次いで、アダプタ10aまたは10bが、ベース14に接続、例えばねじ込みされ得る。アダプタ10aまたは10bも、保護パッケージに密封され得る。カテーテルチューブ19の第2の端部は、アダプタ10aまたは10bのベース14の開口に低摩擦によって保持され得る。
【0048】
ユーザは、適合するアダプタ10aまたは10bを性器に装着し得る。例えば、ユーザは、
図1~3に関連して記載されたように、性器に配置する前にアダプタ10aまたは10bから保護パッケージを除去し得る。装着時、アダプタは、カテーテルチューブ19の第2の端部15を尿道口に位置づける。次いで、いくつかの実施形態によれば、ユーザは、例えば制御部27によって、尿道へのカテーテルチューブ19の挿入を開始し得る。制御部27による命令を受信すると、アクチュエータ30は、チューブ19の第2の端部が、ベース14の開口を押し通って尿道の中に前進するようにカテーテルチューブ19を押し得る。いくつかの実施形態によれば、ユーザは、例えばボタンおよび/またはスイッチを押すことによって、尿道内での前方および/または後方へのカテーテルチューブ19の移動を制御する。例えば、カテーテルチューブ19は、いずれかの方向に動くようユーザが制御しない限り動かない。例えば、挿入を開始すると、アクチュエータ30は、チューブ19の第2の端部が、ベース14の開口を押し通って尿道の中に前進するようにカテーテルチューブ19を押し得る。いくつかの実施形態では、前進運動は、例えば、チューブがパッケージに穴をあけ、パッケージから前方に出てくるように、チューブ19の先端にチューブ19の保護パッケージを突き破らせる。いくつかの実施形態では、ユーザは、制御部27を使用して、尿道内でのチューブ19の前進を停止し、かつ/または尿道からチューブ19を引き込み得る。
【0049】
本開示のいくつかの実施形態によれば、アクチュエータ30は、
図2に関連して記載されたように、コントローラ34によって制御され得る。アクチュエータ30は、例えばセンサから受信する信号に基づいて、例えば、コントローラが膀胱および/またはチューブ19の前進に抵抗する反対の力を検出するまで、カテーテルチューブ19を尿道内で自動的に前進させるように構成され得る。ユーザは、例えば制御部27によって、尿道内でチューブ19の位置をさらに調節し得る。
【0050】
図1~3に関連して記載されたように、アクチュエータ30は、チューブ19に押し付けられる、チューブ19の保護パッケージへの摩擦によってカテーテルチューブ19を駆動し得る。パッケージとチューブ19の外壁との間の摩擦は、十分に高いものであり得、その結果、アクチュエータ30は、パッケージとともにチューブ19を駆動することが可能であり得る。保護パッケージは、例えば、アダプタ10aまたは10bが性器に適切に配置された時に尿道口に位置づけられるように構成された、アダプタ10aまたは10bのベース14の開口においてのみ、チューブ19の端部によって破られ得る。カテーテルの他の部分は、パッケージによって保護されたまま、かつ/または操作全体を通して触れられないままであり得る。
【0051】
膀胱からの尿の抜き出しは、ユーザによって開始され得る。いくつかの実施形態では、ポンプは、コントローラが、例えば圧力および/または湿度センサなどのセンサ信号に基づいて、尿抜き出しが完了したことを検出するまで、尿を抜き出し得る。例えば、センサによって感知される圧力および/または湿度が特定のレベルに低下したら、コントローラは、ポンプ動作を停止し得る。いくつかの実施形態では、尿抜き出しおよび/またはポンプ動作は、制御部によって停止および/または開始され得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、ユーザは、
図1~3に関連して記載されたように、尿道からのカテーテルチューブ19の除去、例えば引き込みを開始し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルチューブ19の除去、例えば引き込みは、ポンプ動作が停止され、かつ/または尿抜き出しが完了したら開始される。いくつかの実施形態では、ベースユニット20は、尿抜き出しが完了したことを示し得る、LEDインジケータなどの視覚または音声インジケータを含み得る。コントローラは、アクチュエータ30によって尿道からカテーテルチューブ19を引き込み得る。ユーザは、アダプタ10aもしくは10b、および/またはカテーテルチューブ19を、性器および/またはベースユニット20から除去し、アダプタ10aもしくは10b、および/またはチューブ19、および/またはアダプタベース14を捨ててよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、システムは、視覚および/または音声インジケータを含み得る。
【0054】
いくつかの実施形態によれば、カテーテルチューブ19は、
図1~3に関連して記載されたように、操作チューブ12を通して挿入されると、アクチュエータ30およびガイドチューブ36にさらに挿入される。シールは、ガイドチューブ36がアクチュエータ30に接続される場所に配置され得る。チューブ19がベースユニット20に完全に挿入された後、かつ/または膀胱からの尿の抜き出しが開始する時に、チューブ19の保護パッケージは、チューブ19の第1の端部で破られ得、尿がポンプ38によってカテーテルチューブ19から汲み出されるのを可能にする。いくつかの実施形態では、ポンプ38によって提供される負圧は、チューブ19の第1および/または第2の端部の縁で保護パッケージを引き裂き得る。他の実施形態では、例えば、チューブ19がベースユニット20に完全に挿入されたら、かつ/または膀胱からの尿の抜き出しが開始する時もしくはその直前に、例えばチューブ36および/またはユニット20内のピンなどの別の機構が、チューブ19の第1の端部で保護パッケージを破り得る。
【0055】
一実施形態では、アクチュエータ30は、
図2に関連して記載されたように、例えば、例えばサーボギヤおよび/またはカウンターベアリングを含むサーボ機構によって、カテーテルチューブ19を駆動する。カテーテルチューブ19の保護パッケージは、チューブ19との高摩擦を有し得、その結果、アクチュエータ30は、そのパッケージとともにカテーテルチューブ19を駆動し得る。例えば、保護パッケージは、例えばカテーテルチューブ19との静止摩擦を作り出すために、内部が粗いものであり得る。アクチュエータ30の機構は、チューブ19の周りをそのパッケージで締め付け、パッケージおよびチューブ19の両方を所望の方向に駆動し得る。保護パッケージはまた、外部が粗いものであり得、パッケージとアクチュエータ30との間の摩擦を提供する。本開示のいくつかの実施形態では、パッケージのたるみは、例えばチューブ19が尿道内へ駆動される時に、ベース14の開口付近に蓄積され得る。このたるみは、システム内の指定された空き地(図示せず)に集められ得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、アクチュエータ30は、尿道および/もしくは膀胱口の抵抗を示し得、かつ/または尿道内でのチューブ19の前進を自動停止するためのトリガとしてコントローラ34によって使用され得る、駆動チューブ19の機械抵抗の指標を測定するセンサを含み得る。例えば、センサ(図示せず)は、機械的圧力の指標として電流を測定し得る。
【0057】
図4は、別の実施形態に係る、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムのベースユニット60の図である。この実施形態では、カテーテルチューブを備えるカプセル61が、ベースユニット60に挿入され得る。一実施形態では、カテーテルチューブを備えるカプセル61は、使い捨てカプセルである。ユーザは、カプセル61をベースユニット60に挿入した後、例えば制御部27によって、操作チューブ12の内外、アダプタベース14の内外、性器アダプタの内外、および尿道の内外への、カテーテルチューブの挿入または引き込みの開始および/または停止を制御し得る。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザは、制御インターフェースを使用して、例えば制御部27によって、尿道の内外への、カテーテルチューブの挿入もしくは引き込み、ならびに/または挿入もしくは引き込みの速さを制御し得る。本発明のいくつかの実施形態では、例えばカテーテルチューブが尿道に十分に挿入された時に、ユーザは、制御インターフェースを使用して、例えば制御部28によって、膀胱からの尿の抜き出し、例えば汲み出しを制御し得る。したがって、ユーザは、制御部28を係合すること、例えばボタンまたはスイッチを押すことによってポンプを作動させ得る。ポンプは、ユーザが制御部28でポンプを作動させる限り、またはユーザが制御部28でポンプを停止するまで、動作し得る。いくつかの実施形態では、上により詳細に記載されたように、システムは、例えば圧力低下などの測定基準の閾値に対して抜き出しを停止するための安全対策を有する。いくつかの実施形態では、システムは、膀胱からの尿の抜き出しを自動制御する。
【0058】
図5は、実施形態に係る、システムの内部の構成要素の一部を示すために前部パネルがベースユニット60から取り除かれた、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムのベースユニット60の前部からの図である。この図では、簡潔にするために、ポンプは示されていない。この図では、カプセル61は、カプセル61の内部の構成要素の一部を示すために、飛び出した図で示される。一実施形態では、カプセル61は、ドラム65に巻き取られたカテーテルチューブ69、カバー67、およびカプセル61を閉じるためのキャップ68を備える。閉じられたカプセル61を、
図4に関連して記載されるように、ベースユニット60に挿入することができ、そこで、内部モータ(図示せず)は、ドラム65を回し、カテーテルチューブ69を展開することができる。モータは、カテーテルチューブ69の第2の端部62を、穴64およびハッチ26を通して、
図1に関連して記載されたように操作チューブ12およびベース14に向かって展開することができる。この実施形態では、カプセルのモータは、
図2に関連して記載されたアクチュエータを置き換え、モータは、チューブ69の第2の端部がベース14の開口および性器アダプタを押し通って尿道の中に前進するようにカテーテルチューブ69を押し得る。カテーテルチューブ69の第1の端部は、カバー67のパイプ66に取り付けられ、密封され得る。
【0059】
図6は実施形態に係る、システムの内部の構成要素の一部を示すために後部パネルがベースユニット60から取り除かれた、自己導尿および尿抜き出しのためのシステムのベースユニット60の後部からの図である。この図でも、簡潔にするために、ポンプは示されていない。いくつかの実施形態では、ガイドチューブ63は、一方の端部でカプセル61のパイプ66に接続し、密封するように配置され、パイプは、
図5に関連して記載されたように、カテーテルチューブの第1の端部に取り付けられ、密封される。パイプ63の他方の端部は、
図1~2に関連して記載されたように、容器22に伸び得る。ガイドチューブ63は、カプセル61、ポンプ、および容器22の間を接続し得る。いくつかの実施形態では、シール(図示せず)が、ガイドチューブ63とカプセル61との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、モータ70は、カプセル61内でカテーテルチューブを展開することができる。モータ70は、カテーテルチューブの第2の端部を、穴64およびハッチ26を通して、
図1に関連して記載されたように操作チューブ12およびベース14に向かって、尿道内へ展開することができる。
【0060】
カテーテルチューブ69の第2の端部が膀胱に到達したら、
図4~6に関連して記載されたように、ユーザによって、または自動で、尿を膀胱から汲み出すことができる。尿が膀胱から抜き出された後、カテーテルチューブをドラム65に再び巻き取ってカプセル61内に戻すことができるモータ70によって、カテーテルチューブ69の第2の端部を膀胱から引き込むことができる。カテーテルチューブ69がドラム65に巻き取られてカプセル61内に戻ったら、カプセル61を、システムのベースユニット60から放出し、新しいカプセルと交換することができる。一実施形態では、モータ70による尿道の内外へのカテーテルチューブ69の挿入および引き込みは、制御部27などの制御インターフェースを使用して、ユーザによって制御され得る。別の実施形態では、モータ70による尿道の内外へのカテーテルチューブ69の挿入および引き込みは、システムによって、例えばシステムのコントローラによって、自動制御され得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、
図5~6に関連して記載されたようなカテーテルチューブ69は、カプセル61内でその無菌性を維持する保護パッケージ(図示せず)の内側に提供され得る。実施形態では、保護パッケージは、例えば、アダプタ10aまたは10bの開口においてのみ、モータ70によって駆動されるチューブ69の端部によって破られ得る。
【0062】
本開示のいくつかの実施形態によれば、システムは、温度センサ、湿度センサ、機械抵抗センサ、電気抵抗センサ、電池状態センサ、および/または圧力センサを含み得る。いくつかの実施形態では、センサ回路は、ベースユニットに収容されることになる。いくつかの実施形態では、センサ(単数または複数)は、カテーテルチューブに位置し得、アクチュエータまたはカプセルによってコントローラに電気的に接続され得る。いくつかの実施形態では、湿度および/または温度センサデータは、チューブの第2の端部による膀胱への到達の、ロバストで信頼性のあるトリガ指標として機能するために、例えばコントローラによって、異常について分析され得る。いくつかの実施形態では、機械抵抗および/または圧力センサは、予め構成された閾値について分析され得る。例えば、抵抗は、カテーテルチューブの動きを停止するトリガであり得る。圧力は、ポンプの動作を停止するトリガであり得る。公称閾値は、例えば、それぞれ、抵抗で30グラム相当、および/または圧力で1atmであり得る。
【0063】
コントローラ34は、
図1~6に関連して記載されたように、センサからのデータ、ならびに/または制御部27および/もしくは28などの制御インターフェースを通したユーザ命令を受信し得る。コントローラ34は、ポンプ38、アクチュエータ30、またはモータ70、および/または視覚/音声インジケータを制御し得る。コントローラ34は、ユーザ命令およびセンサデータに対する自動応答に従って、システム100の様々な構成要素を制御し得る。コントローラ34は、例えば、チューブが膀胱に到達した時、および/または尿抜き出しが終了した時などの、様々な状態をユーザに示し得る。
【0064】
ポンプ38は、蠕動ポンプであり得、
図1~6に関連して記載されたように、膀胱から容器22へ尿を抜き出すのに使用され得る。いくつかの実施形態では、ポンプ38の機構および/または構造は、尿をポンプの他の部分と接触させることなく、ガイドチューブ内の尿を密封するために構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、ポンプ38は、400~600ml/minの流量を汲み出すように構成される。シールは、ポンプ38によってガイドチューブ36内に真空が作り出されることを確実にし得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、カテーテルの使用前、および
図1B~Cに関連して記載されたアダプタ10aまたは10bの設置後に、ユーザは、アダプタ10aまたは10b内の内刃を駆動してカテーテル19または69の密封されたカバーを破るために、アダプタ10aまたは10bを回転させることができる。いくつかの実施形態では、安全対策を取って、使用前に密封されたカバーを確実に破ることができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、システムは、使用後にこれらの構成要素を洗浄するために、システムの構成要素の一部を通して水または消毒材料を汲み出すように使用され得る。
【0067】
上の記載は、本発明の多くの実施形態および明細を開示するが、これらは、例として記載され、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。記載された発明は、添付の特許請求の範囲内にある多くの修正とともに実行され得る。
【国際調査報告】