(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】滑り軸受アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20240514BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
B65G1/00 501C
B65G1/04 555Z
B65G1/04 565
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572566
(86)(22)【出願日】2022-05-25
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 EP2022064204
(87)【国際公開番号】W WO2022248552
(87)【国際公開日】2022-12-01
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】マットサグコス、アレキサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】ヘルジェ、アルビド
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022CC03
3F022EE09
3F022FF01
3F022JJ01
3F022JJ13
3F022JJ20
3F022KK11
3F022LL12
3F022MM11
3F022MM51
(57)【要約】
本発明は、保管構造内に積み重ねられた保管コンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスに関する。積荷取扱デバイスは、保管構造上の平行なトラックの第1のセットと係合するように構成されたホイールの第1のセットと、保管構造上の平行なトラックの第2のセットと係合するように構成されたホイールの第2のセットとに取り付けられた本体を備える。積荷取扱は、ホイールの第1のセットまたはホイールの第2のセットの一方を平行なトラックと係合させ、ホイールの第1のセットまたはホイールの第2のセットの他方を平行なトラックから係合解除するために、ホイールの第1のセットおよびホイールの第2のセットを本体に対して上昇または下降させるように構成された方向転換アセンブリと、ホイールの第1のセットおよびホイールの第2のセットを上昇または下降させるときに方向転換アセンブリが本体に対して移動する接触線を規定する摺動面を備える軸受要素を備える滑り軸受アセンブリとをさらに備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保管構造中に積み重ねられた保管コンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスであって、
複数の格子空間を備える格子パターンを形成するために、平行なレールまたはトラックの第1のセットと、実質的に水平な平面内でレールまたはトラックの第1のセットに対して実質的に垂直に伸張する平行なレールまたはトラックの第2のセットを備え、ここで、コンテナが複数の格子空間を通して垂直方向に直立材の間に積み重ねられ、前記直立材によってガイドされるように、格子は、前記格子の下に複数の垂直保管ロケーションを形成するために、直立材のセットによって支持され、
前記積荷取扱デバイスは、
平行なトラックの第1のセットと係合するように構成されたホイールの第1のセットと、平行なトラックの第2のセットと係合するように構成されたホイールの第2のセットとに取り付けられた本体と、
前記ホイールの第1または第2のセットの一方を前記平行なトラックと係合させ、前記ホイールの第1または第2のセットの他方を前記平行なトラックから係合解除するように、前記ホイールの第1および第2のセットを前記本体に対して上昇または下降させるように構成された方向転換アセンブリと、
滑り軸受アセンブリとを備え、前記滑り軸受アセンブリは、
前記ホイールの第1および第2のセットを上昇または下降させるときに前記方向転換アセンブリが前記本体に対して移動する接触線を規定する摺動面を備える軸受要素と、
前記本体と前記方向転換アセンブリとの間の所定の位置に前記軸受要素を保持するように構成された取り外し可能なカートリッジとを備え、
ここで、前記本体または前記方向転換アセンブリは、前記カートリッジを受け入れるように構成された軸受マウントを備える、積荷取扱デバイス。
【請求項2】
前記本体または前記方向転換アセンブリは、前記カートリッジにアクセスすることができるボアを備える、請求項1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項3】
前記ボアは、前記カートリッジの方向に広がっている、請求項2に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項4】
前記カートリッジは、前記本体または前記方向転換アセンブリから前記接触線の方向に取り外されるように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項5】
前記滑り軸受アセンブリは、前記本体または前記方向転換アセンブリに対して前記カートリッジを所定の位置に保持するように、前記本体または前記方向転換アセンブリに固定可能な保持プレートをさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項6】
前記滑り軸受アセンブリは、前記保持プレートおよび前記カートリッジを貫通して延びる締結具を更に備える、請求項5に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項7】
前記カートリッジは、前記カートリッジに対する前記軸受要素の位置を調整するように構成された手動調整機構を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項8】
前記カートリッジは、識別を容易にするためにそのサイズに従ってマークされる、請求項1から7のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項9】
前記軸受要素は円筒形状を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項10】
前記軸受要素は、三角柱形状を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項11】
前記接触線は、前記軸受要素の頂点に位置付けられる、請求項10に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項12】
前記軸受要素は、ポリテトラフルオロエチレンで作られる、請求項1から11のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイスと共に使用するための滑り軸受アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滑り軸受アセンブリに関し、特に、積荷取扱デバイス用のガイド軸受アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
GB2520104A(Ocado Innovation)は、コンテナのスタックが、積荷取扱デバイスを支持する保管構造内に配置されるシステムを記載している。積荷取扱デバイスはそれぞれ、保管構造の1つの格子空間をカバーし、したがって、高密度の積荷ハンドラ、したがって所定のサイズのシステムの高いスループットを可能にする。ロボット積荷取扱デバイスは、格子を形成するトラックシステム上において保管構造の頂部の周囲を可制御的に移動される。各積荷取扱デバイスは、スタックからビンを持ち上げるように構成され、持ち上げられているコンテナには、顧客注文を履行するために必要な在庫アイテムが入っている。コンテナは、ピックステーションに運ばれ、ここで、必要な在庫アイテムが、ビンから手動で取り出されて、配送コンテナに入れられてもよく、配送コンテナは、顧客注文の一部を形成し、適時に発送するために手動で詰め込まれる。
【0003】
各積荷取扱デバイスの重量を低減することは有益である。これらの利点は、資本および運営費の削減という点でデバイス自体に及ぶだけでなく、保管構造およびトラックシステムなどのデバイスの周囲のインフラストラクチャにも及ぶ。しかしながら、軽量の積荷取扱デバイスがその設計目的に適うとともに所望の耐用年数にわたって機能し続けることを確実にするためには、時間の経過とともにその構造的完全性を損なう可能性のある有害な振動を最小限に抑えることが重要である。
【0004】
本発明は、こうした背景に対して考案されたものである。
【発明の概要】
【0005】
第1の態様において、複数の格子空間を備える格子パターンを形成するために、平行なレールまたはトラックの第1のセットと、実質的に水平な平面内でレールまたはトラックの第1のセットに対して実質的に垂直に伸張する平行なレールまたはトラックの第2のセットとを備える保管構造中に積み重ねられた保管コンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスが提供され、ここで、コンテナが複数の格子空間を通して垂直方向に直立材の間に積み重ねられ、直立材によってガイドされるように、格子は、格子の真下に複数の垂直保管ロケーションを形成するために、直立材のセットによって支持され、積荷取扱デバイスは、平行なトラックの第1のセットと係合するように構成されたホイールの第1のセットおよび平行なトラックの第2のセットと係合するように構成されたホイールの第2のセット上に取り付けられた本体と、ホイールの第1または第2のセットの一方を平行なトラックと係合させ、ホイールの第1または第2のセットの他方を平行なトラックから係合解除するように、ホイールの第1および第2のセットを本体に対して上昇または下降させるように構成された方向転換アセンブリと、ホイールの第1および第2のセットを上昇または下降させるときに方向転換アセンブリが本体に対して移動する接触線を規定する摺動面を備える軸受要素を備える滑り軸受アセンブリとを備える。方向転換アセンブリと本体との間に接触エリアを提供するために摺動面を使用することにより、転がり軸受要素を使用する従来の軸受アセンブリと比較して、方向転換アセンブリが本体に対して移動するときの騒音および振動が低減される。滑り軸受アセンブリは、本体と方向転換アセンブリとの間の所定の位置に軸受要素を保持するように構成された取り外し可能なカートリッジをさらに備え、ここで、本体または方向転換アセンブリは、カートリッジを受け入れるように構成された軸受マウントを備える。この構成は2つの利点を提供する。第1に、保守の観点から、ボットの他の部品を分解する必要なく、軸受要素の簡単な取り外しおよび交換を提供する。第2に、取り外し可能なカートリッジを設けることにより、滑り軸受アセンブリの接触面の寸法(例えば、ガイドシャフトの直径など)の変化を補償することができる。方向転換操作中に滑らかで信頼性の高い動き、すなわち、経時的に繰り返し可能であり、騒音および振動がほとんどない動きを提供するために、接触面と滑り軸受アセンブリとの間の正確な嵌合が不可欠である。すなわち、接触面と滑り軸受アセンブリとの間の距離は、接触面の公称寸法からのいかなる変動も損傷を与える結果を有する可能性があるので、正確でなければならない。これらの変動を許容するために、接触面の公称寸法に対する任意の変化を補償する異なるサイズのカートリッジを設置することができる。したがって、接触面の寸法に応じて、異なる寸法の取り外し可能なカートリッジを選択することができ、それによって、接触面の寸法間の不正確さを防止し、方向転換操作から生じる騒音および振動を低減することができる。接触面の公称寸法からのずれを補償することは、従来の軸受構成ではそれほど容易にはできない。
【0006】
任意選択的に、本体または方向転換アセンブリは、軸受マウント内でカートリッジにアクセスすることができるボアを備える。この構成により、ねじ回し等の細長い工具を使用して、取外し可能なカートリッジを軸受マウントから取り外すことができる。
【0007】
任意選択的に、ボアはカートリッジの方向に末広がりである。この分岐配置は、取り外し可能なカートリッジを軸受マウントからてこで引き出すために、細長い工具がその周りを枢動することができる支点として、ボアのより狭い開口部を使用することを可能にする。
【0008】
任意選択的に、カートリッジは、本体または方向転換アセンブリから低摩擦接触線の方向に取り外されるように構成される。これは、カートリッジが、軸受要素にトルクを加え、カートリッジ内でのそれらの位置をねじることがある、摺動面の短軸を横切って軸受要素を押したり引いたりすることとは対照的に、軸受要素の摺動面の主軸に沿って軸受マウントに滑り込ませたり軸受マウントから滑り出させたりすることができることを意味する。
【0009】
任意選択的に、滑り軸受アセンブリは、本体または方向転換アセンブリに対してカートリッジを所定位置に保持するように、本体または方向転換アセンブリに固定可能な保持プレートをさらに備える。保持プレートの使用は、滑り軸受アセンブリを一緒に保持し、それを本体または方向転換アセンブリ上の所定の位置に固定するための簡単な手段を提供する。
【0010】
任意選択的に、滑り軸受アセンブリは、保持プレートおよびカートリッジを貫通して延びる締結具をさらに備える。
【0011】
任意選択的に、カートリッジは、カートリッジに対する軸受要素の位置を調整するように構成された手動調整機構を備える。あるいは、カートリッジは、識別を容易にするために、そのサイズに従ってマークされる。
【0012】
任意選択的に、軸受要素は円筒形状を有する。代替的な選択肢として、軸受要素は、三角柱形状を有する。後者の選択肢では、低摩擦接触線は、好ましくは、軸受要素の頂点に位置付けられる。
【0013】
任意選択的に、軸受要素はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で作られる。
【0014】
第2の態様では、第1の態様による積荷取扱デバイスと共に使用するための滑り軸受アセンブリが提供される。
【0015】
本発明のこれらおよび他の態様を、添付の図面を参照して、単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、保管構造およびコンテナを概略的に図示する。
【
図2】
図2は、
図1に図示する保管構造の最上部のトラックを概略的に図示する。
【
図3】
図3は、
図1に図示する保管構造の最上部の積荷取扱デバイスを概略的に図示する。
【
図4】
図4は、方向転換アセンブリおよびコンテナ持ち上げ手段が下降構成にある、単一の積荷取扱デバイスを概略的に図示する。
【
図5】
図5は、コンテナ持ち上げ手段が持ち上げられた位置にある、
図4の単一の積荷取扱デバイスを概略的に図示する。
【
図6】
図6aおよび
図6bは、
図4の積荷取扱デバイスの方向転換アセンブリの動作を概略的に図示する。
【
図7】
図7は、方向転換アセンブリの要素とデバイスの本体とを示す、積荷取扱デバイスの一部の斜視図である。
【
図8】
図8は、滑り軸受アセンブリの分解図を伴う、
図7の方向転換アセンブリのホイールマウントの一部の斜視図である。
【
図9】
図9aから
図9dは、
図8の滑り軸受アセンブリの軸受要素がどのように構成されることができるかの例を示す。
【
図11】滑り軸受アセンブリの分解図を伴う、
図10aおよび
図10bの水平トラベラーの斜視図である。
【0017】
図面において、同様の特徴は、必要に応じて同様の参照符号によって示される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の実施形態は、どのように本発明を実施するかの好ましい例を表すが、それらは、必ずしも、これがどのように達成され得るかの唯一の例ではない。これらの例は、当業者が本発明を実施することができるように十分詳細に記載される。添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、他の例が利用されてもよく、構造的変更が行われてもよい。さらに、方向の参照および暗黙の向きを有する任意の他の用語は、本明細書に記載された特定の例の読者の理解を助けるために例として与えられる。それらは、添付の特許請求の範囲に具体的に記載されていない限り、特に本発明の位置、向き、または使用に関して、要件または限定であると読まれるべきではない。同様に、接続に関する言及(例えば、取り付けられた、結合された、接続された、接合された、固定されたなど)は、広く解釈されるべきであり、要素の接続と要素間の相対運動との間の中間部材を含んでいてもよい。したがって、接続に関する言及は、添付の特許請求の範囲に具体的に記載されていない限り、2つの要素が直接接続され、互いに固定された関係にあることを必ずしも意味しない。同様に、nが、x、yおよびzのうちの1つである「n方向への移動」という文言および同等の言い回しは、いずれかの方向(即ち、n軸の正の端部に向かう方向またはn軸の負の端部に向かう方向)における、n軸に実質的に沿ったまたは平行な移動を意味することが意図される。
【0019】
図1は、直立部材3と、直立部材3によって支持される水平部材5、7と、を備える保管構造1を図示する。水平部材7は、図示されたx軸において互いに平行に伸張し、一方、水平部材5は、図示されたy軸において互いに平行に、かつ水平部材7に対して横方向に伸張する。直立部材3は、互いにおよび図示されたz軸に平行に伸張する。水平部材5、7は、複数の格子セルを規定する格子パターンを形成する。図示された例では、コンテナ9は、格子パターンによって規定された格子セルの下にスタック11において配置されており、格子セル当たりコンテナ9の1つのスタック11である。
【0020】
図2は、水平部材5、7の最上部に位置付けられ、
図1に図示された保管構造1の一部を形成する、概して13で示される、トラック構造13のセクションの拡大平面図を示す。トラック構造13は、(例えば、水平部材5、7の表面内または表面上に形成されている)水平部材5、7自体によって、または水平部材5、7の最上部に取り付けられた1つ以上の追加の構成要素によって提供されてもよい。図示されたトラック構造13は、x方向トラック17およびy方向トラック19を有する。この場合、トラックの第1のセット17はx方向に伸張し、トラックの第2のセット19は、トラックの第1のセット17を横切るy方向に伸張する。トラック17、19は、格子セルの中央にアパーチャ15を規定する。アパーチャ15は、格子セルの下に位置するコンテナ9がアパーチャ15を通って持ち上げられおよび下降されることを可能にするように、サイズ決定されている。トラックの第1のセット17は、リッジ21によって分離された対で設けられており、トラックの第2のセット19は、リッジ23によって分離された対で設けられている。トラック構造の他の配置も可能であってもよい。
【0021】
図3は、
図1に図示された保管構造1の最上部を移動している複数の積荷取扱デバイス31を示す。ロボット31またはボット31とも呼ばれてもよい各積荷取扱デバイス31には、方向転換アセンブリ(図示せず)とボット31が、トラック構造13にわたって(across)移動し、特定の格子セルに到達することを可能にするために、対応するx方向トラック17またはy方向トラック19と係合するためのホイールのセットが設けられている。上述のように、トラック17、19のセットは、一対のボット31が隣接する格子セルを占有するか、または衝突することなく互いに通過することを可能にするリッジ21、23によって分離される。
【0022】
図4に詳細に図示されるように、ボット31は、ボット31がその意図された機能を実行することを可能にする1つ以上の構成要素がその中にまたはそれに取り付けられた本体33を備える。これらの機能は、トラック構造13上で保管構造1にわたって移動することと、スタック11にまたはスタック11からコンテナ9を上昇または下降させることと、を含んでいてもよく、これにより、ボット31は、格子パターンによって規定された特定の場所にあるコンテナ9を配置または取り出すことができる。後者の機能を実行するために、ボット31は、スタック11からボット31のコンテナ受入空間またはキャビティ内にコンテナ9を上昇させ、コンテナ受入空間からスタック11上にコンテナ9を下降させるように構成されたコンテナ持ち上げ手段39を備える。図示されたコンテナ持ち上げ手段39は、4つのテープまたはリール41を備え、これらテープまたはリール41は、それらの下端部においてコンテナ把持アセンブリ43に接続されている。コンテナ係合アセンブリ43は、コンテナ9の特徴と係合するように構成された係合手段(これは、例えば、テープ41の近傍で、コンテナ係合アセンブリ43の角部に設けられてもよい)を備える。例えば、これらコンテナ9には、係合手段が係合できる1つ以上のアパーチャがそれらの上側に設けられてもよい。代替的または追加的に、係合手段は、コンテナ9のリム若しくはリップの下に引っ掛かるように、および/またはコンテナ9をクランプ若しくは把持するように構成されてもよい。テープ41は、必要に応じて、コンテナ係合アセンブリを上昇または下降させるために、巻き上げら得るかまたは巻き下げられてもよい。テープ41の巻き上げまたは巻き下げを行うかまたは制御するために、1つ以上のモータまたは他の手段が提供されてもよい。代替実施形態では、ボット31のコンテナ受入空間は、ボット31の本体33内になくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、コンテナ受入空間は、(例えば、持ち上げられるコンテナの重量を釣り合わせるボット31の本体33の重量を有する片持ち梁構成で)ボット31の本体33に隣接してもよい。そのような実施形態では、コンテナ持ち上げ手段39のフレームまたはアームは、ボット31の本体33から水平に突出してもよく、テープ/リール41は、突出フレーム上のそれぞれの位置に配置され、本体33に隣接するコンテナ受入空間内にコンテナ9を上昇および下降させるために、それらの位置から上昇および下降されるように構成されてもよい。フレームがボット31の本体33に取り付けられ、そこから突出する高さは、所望の効果を提供するように選ばれてもよい。例えば、フレームは、比較的大きなコンテナまたは複数のコンテナをフレームの下のコンテナ受入収容スペース内に持ち上げることができるように、ボット31の本体33上で高いレベルで突出することが好ましい。あるいは、フレームは、ボット31にコンテナが装填されたときにボット31の質量中心をより低く保つために、本体33の下方により低く(しかし、フレームとトラック構造13との間に少なくとも1つのコンテナを収容するのに十分な高さで)突出するように配置されてもよい。
【0023】
ボット31は、ホイールの第1のセット35と、ホイールの第2のセット37と、を備え、これらは、ボット31の本体33に取り付けられており、ボット31がそれぞれトラック17および19に沿って、それぞれx方向およびy方向に移動することを可能にする。特に、2つのホイール35が、
図4で見えるボット31の短い方の側面に設けられており、更なる2つのホイール35が、ボット31の反対側の短い方の側面に設けられている。ホイール35は、トラック17と係合し、ボット31の本体33に回転可能に取り付けられて、ボット31がトラック17に沿って移動することを可能にする。同様に、2つのホイール37が、
図4で見えるボット31の長い方の側面に設けられており、更なる2つのホイール37が、ボット31の反対側の長い方の側面に設けられている。ホイール37は、トラック19と係合し、ボット31の本体33に回転可能に取り付けられて、ボット31がトラック19に沿って移動することを可能にする。
【0024】
全体を44で示す方向転換アセンブリは、ボット31が異なるホイール35、37上を第1および第2の方向に移動することを可能にし、ホイールの第1のセット35をトラックの第1のセットと、またはホイールの第2のセット37をトラックの第2のセット19と選択的に係合させる。方向転換アセンブリ44は、単一のモータ(図示せず)によって駆動されてもよく、本体33に対してホイールの第1のセット35および/またはホイールの第2のセット37を上昇および下降させるように構成され、それによって、積荷取扱デバイス31が、保管構造1のトラック17、19を横切って第1の方向または第2の方向のいずれかに選択的に移動することを可能にする。
【0025】
図5に見られるように、方向転換アセンブリ44はホイールの第1および第2のセット35、37が取り付けられる4つのホイールマウント48を備える。1つのホイールマウント48がボット31の対向する短い側36のそれぞれに設けられ、2つの残りのホイールマウント48が長い側38にそれぞれ設けられる。各ホイールマウント48は、ホイールの第1および第2のセット35、37をボット31の本体33に対して上昇または下降させるために実質的に垂直に移動するように構成されており、これにより、ホイールの第1または第2のセット35、37の一方を平行なトラック17、19に係合させ、ホイールの第1または第2のセット35、37の他方を平行なトラック17、19から係合解除する。この操作を実行するために、方向転換アセンブリ44は、リンク機構のセット50を介してそれぞれのホイールマウント48に接続された4つの水平トラベラー46をさらに備える。水平トラベラー46は、リンク機構のセット50を通してそれぞれのホイールマウント48を上方に引くか、または下方に押すために加えられた力の下で、水平ガイドレール52に沿って横方向にシフトするように構成される。この動作は、ボット31の長い方の側部38のうちの1つに関係付けられた方向転換アセンブリ44のいくつかの部分を示す
図6aおよび
図6bに概略的に図示されている。しかしながら、ボット31の異なる側36、38に関係する方向転換アセンブリ44の同等の部品が同様に機能することが理解されるであろう。
図6aを参照すると、第1の横方向の力が水平トラベラー46に加えられるとき、この例では右方向に加えられ、水平トラベラー46は右方向に移動する。この右方向の移動は、リンク機構のセット50を垂直から僅かに離れるように角度を付け、ホイールマウント48を水平トラベラー46に対して下方に向ける垂直運動に変換し、ボット31のこの側部38に関係するホイールの第2のセット37の2つのホイールを第2のトラックのセット19と係合させて、平行なトラック17、19の上方に本体33を支持する。
図6bに示される例では左方向に向けられる第2の横方向の力が水平トラベラー46に加えられるとき、水平トラベラー46は水平ガイドレール52に沿って左方向に移動される。左方向の移動の程度は、第1の横方向の力の下で水平トラベラー46が受ける右方向の移動よりも比較的大きい。これにより、
図6aに示す例と比較して、リンク機構のセット50が垂直からさらに離れて角度を付けられ、当然ながら本体33に対して固定された垂直位置に留まる水平トラベラー46と、ホイールマウント48との間の垂直距離が比較的減少する。すなわち、この例では、水平トラベラー46の左方向の移動は、ホイールマウント48を水平トラベラー46に対して上方に向ける垂直運動に変換され、ホイールの第2のセット37の2つのホイールをトラックの第2のセット19から係合解除させる。この構成により、水平トラベラー46の横方向の動きをそれぞれのホイールマウント48の垂直運動に変換することによって、方向転換アセンブリ44は、ホイールの第1および第2のセット35、37を下降および上昇させて、平行なトラック17、19を係合および係合解除するように構成される。
【0026】
図7を参照すると、本体33は、4つの実質的に垂直なガイドシャフト54を備え、各シャフト54は、ボット31のそれぞれの角に位置付けられる。ホイールマウント48の端部は、ガイドシャフト54に摺動可能に取り付けられ、ガイドシャフト54は、方向転換操作中にホイールマウント48の垂直運動をガイドするように機能する。ホイールマウント48とガイドシャフト54との間のこの摺動係合は、この例ではホイールマウント48に固定された複数の滑り軸受アセンブリ56によって提供される。具体的には、この実施形態では、各ホイールマウント48は、各端部に2つずつ、4つの滑り軸受アセンブリ56を備える。滑り軸受アセンブリ56は、ガイドシャフト54が受け入れられるチャネル58を規定するように構成される。各アセンブリ56は、ホイールマウント48とガイドシャフト54との間に低摩擦接触線を規定する摺動面を有する少なくとも1つの軸受要素60を備え、ホイールの第1および第2のセット35、37を上昇または下降させるときに、ホイールマウント48は、ガイドシャフト54に対して摺動面に沿って移動する。軸受要素60は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、または同様に低い摩擦係数を有する任意の他の材料から作製されてもよい。
図8を参照すると、この例では、ホイールマウント48に固定された滑り軸受アセンブリ56のそれぞれは、3つの軸受要素60を備える。軸受要素60は、方向転換操作中に滑り軸受アセンブリ56が受けるあらゆる負荷をより均等に分散させるように、ガイドシャフト54の周りに等間隔で位置付けられる。軸受要素60は、その長手方向軸がホイールマウント48とガイドシャフト54との間の移動方向に延びるように向けられ、この例では、方向転換操作中にホイールマウント48に安定性を与えるように、その長手方向軸の方向における接触領域を最大化しながら、摺動面の接線方向接触領域の範囲を小さくするために円筒形状を有する。もちろん、滑り軸受アセンブリ56には、別の形状の軸受要素60を使用できることが理解されよう。1つのこのような例は、三角柱形状を有し、ガイドシャフト54とホイールマウント48との間の接続を提供する低摩擦接触線がその頂点のうちの1つに沿って位置するように位置付けられた軸受要素60である。
【0027】
軸受要素60は、滑り軸受アセンブリ56の一部を形成する1つ以上の取外し可能なカートリッジ62内に保持される。
図8に示す例では、滑り軸受アセンブリ56は、ガイドシャフト54とホイールマウント48との間の所定位置に軸受要素60を保持するための2つの取り外し可能なカートリッジ62を備える。この例では、カートリッジ62は、一方が単一の軸受要素60を保持し、他方が2つの軸受要素60を保持するように配置される。取り外し可能なカートリッジ62は、この例ではホイールマウント48の一部を形成するそれぞれの軸受マウント57内に受け入れられる。取り外し可能なカートリッジ62の使用は、2つの主要な利点を有する。第1に、保守の観点から、ボット31の他の部品を分解する必要なく、軸受要素60の簡単な取り外しおよび交換を提供する。これは、取り外し可能なカートリッジ62および軸受マウント57が、カートリッジ62が軸受要素60の長手方向軸と実質的に同じ方向に軸受マウント57から上方に持ち上げられ、軸受マウント57内に下方に押し込まれることができるように構成される本例において特に当てはまる。これは、カートリッジ62が、軸受要素60にトルクを加え、カートリッジ62内のそれらの位置をねじることができる、軸受要素60の摺動面の短軸を横切って押すかまたは引くこととは対照的に、軸受要素60の摺動面の主軸に沿って軸受マウント57に滑り込ませ、軸受マウント57から滑り出させることができることを意味する。第2に、取り外し可能なカートリッジ62を設けることにより、ガイドシャフト54の直径の変化を補償することができる。上述したように、滑り軸受アセンブリ56は、ガイドシャフト54が受け入れられるチャネル58を規定し、これらのチャネル58を主に規定するのは、軸受要素60と共に取り外し可能なカートリッジ62である。方向転換操作中に滑らかで信頼性の高い移動、すなわち、経時的に反復可能であり、騒音および振動がほとんどない移動を提供するために、ガイドシャフト54と滑り軸受アセンブリ56との間の正確な嵌合が不可欠である。すなわち、ガイドシャフト54と滑り軸受アセンブリ56との間の距離は、ガイドシャフト54の公称直径からの変動が、ガイドシャフト54ごとに、損傷を与える結果を有する可能性があるので、正確でなければならない。また、このような変動は、負の効果を生じさせるように必ずしもガイドシャフト54の予想される公差(例えば、+-0.5mm)の外側にある必要はない。これらの変化を許容するために、異なるサイズのカートリッジ62をホイールマウント48に取り付けることができ、軸受マウント57内に正確に嵌合しながら、シャフト54のサイズに応じてガイドシャフト54を受け入れるより大きいまたはより小さいチャネル58を規定する。したがって、異なるサイズの取り外し可能なカートリッジ62を、それらが使用されるガイドシャフト54のサイズに応じて選択することができ、それらの間の不正確さを防止し、方向転換操作から生じる騒音および振動を軽減する。また、異なるサイズのカートリッジは、識別を容易にするために、それぞれのサイズに従ってマークすることができる。ガイドシャフト54の公称直径からのずれを補償することは、従来の軸受構成では容易に行うことができない。異なるサイズを有するカートリッジ62を使用することの代替として、各カートリッジ62は、代わりに、それ自体に対して保持する1つ以上の軸受要素60の位置を調整し、滑り軸受アセンブリ56の軸受要素60を互いに近づけるか、または遠ざけるように構成された手動調整機構を備えてもよい。
【0028】
滑り軸受アセンブリ56は、使用中に取り外し可能なカートリッジ62を軸受マウント57内の所定位置に保持するように、ホイールマウント48に固定可能な保持プレート64をさらに備える。本実施例では、各滑り軸受アセンブリ56は、取り外し可能なカートリッジ62のそれぞれに1つずつ、2つの保持プレート64を備える。各保持プレート64は、そのそれぞれの取り外し可能なカートリッジ62の最上部に位置付けられ、この例ではねじ山付きねじを含む1つ以上の締結具66によって所定の位置に保持される。保持プレート64および取外し可能なカートリッジ62はそれぞれ、1つ以上の開放ボア68を備え、軸受マウント57は、1つ以上のねじ付き閉鎖ボア70を備える。ボア68、70は、取り外し可能なカートリッジ62および保持プレート64が軸受マウント57内に組み立てられたときに整列するようにそれぞれ位置付けられている。この構成により、締結具66が、取外し可能なカートリッジ62および保持プレート64を貫通して延び、ねじ付きボア70内に固定されて、アセンブリ56を一緒に保持することが可能になる。取外し可能なカートリッジ62を軸受マウント57から取り外すために、関連する締結具66が緩められ、関係する保持プレート64が取外し可能なカートリッジ62から持ち上げられる。取り外し可能なカートリッジ62自体は、その後、軸受マウント57から取り外されることができる。取り外し可能なカートリッジ62を軸受マウント57から容易に引き出すために、軸受マウント57は、1つ以上のアクセスボア72を備え、このアクセスボア72を通して、ねじ回しなどのような細長い工具を使用して取り外し可能なカートリッジ62にアクセスし、取り外し可能なカートリッジ62を軸受マウント57から引き出すことができる。アクセスボア72は、ホイールマウント48の外面から軸受マウント57の側面まで延び、取外し可能なカートリッジ62の方向に広がっている。すなわち、アクセスボア72の断面積は、軸受マウント57の方向に増加する。この分岐配置は、ホイールマウント48の外面上のアクセスボア72のより狭い開口部を、取り外し可能なカートリッジ62を軸受マウント57からてこで引き出すために、細長い工具がその周りを枢動することができる支点として使用することを可能にする。
【0029】
本例の滑り軸受アセンブリ56は、ガイドシャフト54の周りに等間隔で位置付けられた3つの軸受要素60を備える。この配置は、
図9aに概略的に示されているが、他の構成も当然想定される。この例では、軸受要素60は、2つの取り外し可能なカートリッジ62内に保持され、一方のカートリッジ62は、単一の軸受要素60を保持し、他方は、2つの軸受要素60を保持する。しかしながら、いくつの取り外し可能なカートリッジ62および軸受要素60が使用されるかに関する選択は、ガイドシャフト54の周囲の利用可能な空間によって大きく左右され、本明細書に示される特定の例に限定されない。例えば、
図9bを参照すると、滑り軸受アセンブリ56は、それぞれのカートリッジ62内にそれぞれ保持された4つの軸受要素60を備えることができる。あるいは、4つの軸受要素60は、それぞれが2つの軸受要素60を担持する2つの取り外し可能なカートリッジ62内に保持されてもよく、または1つのカートリッジ62が単一の軸受要素60を担持し、他方が残りの3つの軸受要素60を担持してもよい。
図9cおよび
図9dに示すさらなる例では、滑り軸受アセンブリ56は、ガイドシャフト54の周りに等間隔で位置付けられた5つまたは6つの軸受要素60を備えてもよく、軸受要素60は、2つ以上の取り外し可能なカートリッジ62内に保持される。したがって、上述した滑り軸受アセンブリ56の利点は、軸受要素60および取外し可能なカートリッジ62の数および配置にかかわらず実現することができる。
【0030】
この点に関して、滑り軸受アセンブリ56は、ホイールマウント48とガイドシャフト54との間に滑り係合を提供するという文脈で説明されてきた。しかしながら、滑り軸受アセンブリ56の変形例を用いて、方向転換アセンブリ44の他の部品とボット31の本体33との間の摺動係合を提供してもよい。具体的には、滑り軸受アセンブリ56は、方向転換アセンブリ44の一部を形成する水平トラベラー46と、ボット31の本体33の一部である水平ガイドレール52との間で使用することができる。
図10aおよび
図10bを参照すると、上述したように、水平トラベラー46は、ホイールの第1または第2のセット35、37を上昇または下降させるために、それぞれの水平ガイドレール52に沿って左または右に駆動される。各水平トラベラー46は、4つの滑り軸受アセンブリ56を備え、2つのアセンブリ56は、水平トラベラー46の両側に位置付けられる(
図10bには、それぞれの保持プレート64なしで示されている)。この構成では、4つの滑り軸受アセンブリ56のうちの2つが、上側水平ガイドレール52上の水平トラベラー46に摺動可能に係合して支持し、残りの2つの滑り軸受アセンブリ56が、下側水平ガイドレール52上の水平トラベラー46に摺動可能に係合して支持する。各滑り軸受アセンブリ56は、それぞれの滑り面を有する2つの軸受要素60を備え、滑り面のそれぞれは、ホイールの第1のセット35またはホイールの第2のセットホイール37を上昇または下降させるときに、水平トラベラー46が水平ガイドレール52に対して移動する低摩擦接触線を規定する。
【0031】
図11を参照すると、水平トラベラー46に使用される軸受アセンブリ56は、ホイールマウント48に使用されるものと実質的に同様であり、水平トラベラー46の軸受マウント57内に収容される取り外し可能なカートリッジ62をそれぞれ備える。取り外し可能なカートリッジ62は、水平トラベラー46が移動する方向に延びる2つの細長い軸受要素60を保持して、同じ方向に延びる低摩擦接触線を提供するように構成される。軸受要素60は、取り外し可能なカートリッジ62の上に配置された保持プレート64によって取り外し可能なカートリッジ62内の所定の位置に保持される。保持プレート64は、軸受アセンブリ56が組み立てられたときに取り外し可能なカートリッジ62を通って後方に延びるフック付きアーム74を備える。フック付きアーム74は、水平トラベラー46および取り外し可能なカートリッジ62を貫通するように配置された固定ボルト76と係合して、使用中にアセンブリ56を所定の位置に保持するように構成される。滑り軸受アセンブリ56のこの変形例は、ホイールマウント48に使用される変形例によって提供される付随する利点の全てを有する。すなわち、これらは、方向転換アセンブリ44が本体31に対して移動する際に沿う低摩擦接触線を提供し、公知の軸受構成と比較して、方向転換操作から生じる騒音および振動を低減する。さらに、取り外し可能なカートリッジ62を設けることにより、ボット31の他の部品を分解する必要なく、軸受要素60の簡単な取り外しおよび交換が可能になり、ガイドレール52の直径の変化を補償することが可能になる。
【0032】
本発明は、例示のためだけに記載されており、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な代替的なアプローチが採用されることができることが、当業者によって理解される。例えば、滑り軸受アセンブリ56は、方向転換アセンブリ44(すなわち、ホイールマウント48および水平トラベラー46であり、これらは両方とも方向転換アセンブリ44の一部を形成する)に取り付けられて示されており、方向転換アセンブリ44がボット31の本体33に対して移動する低摩擦接触線を提供する。方向転換アセンブリ44とボット31の本体33との間のこの摺動係合が、本明細書に開示される滑り軸受アセンブリ56の変形によって提供されるが、方向転換アセンブリ44とは対照的にボット31の本体33に取り付けられる、他の実施形態が想定される。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保管構造中に積み重ねられた保管コンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスであって、
複数の格子空間を備える格子パターンを形成するために、平行なレールまたはトラックの第1のセットと、実質的に水平な平面内でレールまたはトラックの第1のセットに対して実質的に垂直に伸張する平行なレールまたはトラックの第2のセットを備え、ここで、コンテナが複数の格子空間を通して垂直方向に直立材の間に積み重ねられ、前記直立材によってガイドされるように、格子は、前記格子の下に複数の垂直保管ロケーションを形成するために、直立材のセットによって支持され、
前記積荷取扱デバイスは、
平行なトラックの第1のセットと係合するように構成されたホイールの第1のセットと、平行なトラックの第2のセットと係合するように構成されたホイールの第2のセットとに取り付けられた本体と、
前記ホイールの第1または第2のセットの一方を前記平行なトラックと係合させ、前記ホイールの第1または第2のセットの他方を前記平行なトラックから係合解除するように、前記ホイールの第1および第2のセットを前記本体に対して上昇または下降させるように構成された方向転換アセンブリと、
滑り軸受アセンブリとを備え、前記滑り軸受アセンブリは、
前記ホイールの第1および第2のセットを上昇または下降させるときに前記方向転換アセンブリが前記本体に対して移動する接触線を規定する摺動面を備える軸受要素と、
前記本体と前記方向転換アセンブリとの間の所定の位置に前記軸受要素を保持するように構成された取り外し可能なカートリッジとを備え、
ここで、前記本体または前記方向転換アセンブリは、前記カートリッジを受け入れるように構成された軸受マウントを備える、積荷取扱デバイス。
【請求項2】
前記本体または前記方向転換アセンブリは、前記カートリッジにアクセスすることができるボアを備える、請求項1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項3】
前記ボアは、前記カートリッジの方向に広がっている、請求項2に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項4】
前記カートリッジは、前記本体または前記方向転換アセンブリから前記接触線の方向に取り外されるように構成される、請求項
1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項5】
前記滑り軸受アセンブリは、前記本体または前記方向転換アセンブリに対して前記カートリッジを所定の位置に保持するように、前記本体または前記方向転換アセンブリに固定可能な保持プレートをさらに備える、請求項
1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項6】
前記滑り軸受アセンブリは、前記保持プレートおよび前記カートリッジを貫通して延びる締結具を更に備える、請求項5に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項7】
前記カートリッジは、前記カートリッジに対する前記軸受要素の位置を調整するように構成された手動調整機構を備える、請求項
1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項8】
前記カートリッジは、識別を容易にするためにそのサイズに従ってマークされる、請求項
1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項9】
前記軸受要素は円筒形状を有する、請求項
1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項10】
前記軸受要素は、三角柱形状を有する、請求項
1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項11】
前記接触線は、前記軸受要素の頂点に位置付けられる、請求項10に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項12】
前記軸受要素は、ポリテトラフルオロエチレンで作られる、請求項
1に記載の積荷取扱デバイス。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイスと共に使用するための滑り軸受アセンブリ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
本発明は、例示のためだけに記載されており、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な代替的なアプローチが採用されることができることが、当業者によって理解される。例えば、滑り軸受アセンブリ56は、方向転換アセンブリ44(すなわち、ホイールマウント48および水平トラベラー46であり、これらは両方とも方向転換アセンブリ44の一部を形成する)に取り付けられて示されており、方向転換アセンブリ44がボット31の本体33に対して移動する低摩擦接触線を提供する。方向転換アセンブリ44とボット31の本体33との間のこの摺動係合が、本明細書に開示される滑り軸受アセンブリ56の変形によって提供されるが、方向転換アセンブリ44とは対照的にボット31の本体33に取り付けられる、他の実施形態が想定される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 保管構造中に積み重ねられた保管コンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスであって、
複数の格子空間を備える格子パターンを形成するために、平行なレールまたはトラックの第1のセットと、実質的に水平な平面内でレールまたはトラックの第1のセットに対して実質的に垂直に伸張する平行なレールまたはトラックの第2のセットを備え、ここで、コンテナが複数の格子空間を通して垂直方向に直立材の間に積み重ねられ、前記直立材によってガイドされるように、格子は、前記格子の下に複数の垂直保管ロケーションを形成するために、直立材のセットによって支持され、
前記積荷取扱デバイスは、
平行なトラックの第1のセットと係合するように構成されたホイールの第1のセットと、平行なトラックの第2のセットと係合するように構成されたホイールの第2のセットとに取り付けられた本体と、
前記ホイールの第1または第2のセットの一方を前記平行なトラックと係合させ、前記ホイールの第1または第2のセットの他方を前記平行なトラックから係合解除するように、前記ホイールの第1および第2のセットを前記本体に対して上昇または下降させるように構成された方向転換アセンブリと、
滑り軸受アセンブリとを備え、前記滑り軸受アセンブリは、
前記ホイールの第1および第2のセットを上昇または下降させるときに前記方向転換アセンブリが前記本体に対して移動する接触線を規定する摺動面を備える軸受要素と、
前記本体と前記方向転換アセンブリとの間の所定の位置に前記軸受要素を保持するように構成された取り外し可能なカートリッジとを備え、
ここで、前記本体または前記方向転換アセンブリは、前記カートリッジを受け入れるように構成された軸受マウントを備える、積荷取扱デバイス。
[2] 前記本体または前記方向転換アセンブリは、前記カートリッジにアクセスすることができるボアを備える、[1]に記載の積荷取扱デバイス。
[3] 前記ボアは、前記カートリッジの方向に広がっている、[2]に記載の積荷取扱デバイス。
[4] 前記カートリッジは、前記本体または前記方向転換アセンブリから前記接触線の方向に取り外されるように構成される、[1]から[3]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
[5] 前記滑り軸受アセンブリは、前記本体または前記方向転換アセンブリに対して前記カートリッジを所定の位置に保持するように、前記本体または前記方向転換アセンブリに固定可能な保持プレートをさらに備える、[1]から[4]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
[6] 前記滑り軸受アセンブリは、前記保持プレートおよび前記カートリッジを貫通して延びる締結具を更に備える、[5]に記載の積荷取扱デバイス。
[7] 前記カートリッジは、前記カートリッジに対する前記軸受要素の位置を調整するように構成された手動調整機構を備える、[1]から[6]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
[8] 前記カートリッジは、識別を容易にするためにそのサイズに従ってマークされる、[1]から[7]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
[9] 前記軸受要素は円筒形状を有する、[1]から[8]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
[10] 前記軸受要素は、三角柱形状を有する、[1]から[8]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
[11] 前記接触線は、前記軸受要素の頂点に位置付けられる、[10]に記載の積荷取扱デバイス。
[12] 前記軸受要素は、ポリテトラフルオロエチレンで作られる、[1]から[11]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス。
[13] [1]から[12]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイスと共に使用するための滑り軸受アセンブリ。
【国際調査報告】