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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】昆虫の防除方法
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/56 20060101AFI20240514BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20240514BHJP
   A01N 53/06 20060101ALI20240514BHJP
   A01N 25/30 20060101ALI20240514BHJP
   A01N 25/04 20060101ALI20240514BHJP
   A01M 1/20 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
A01N43/56 D
A01P7/04
A01N53/06 150
A01N25/30
A01N25/04 102
A01M1/20 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572662
(86)(22)【出願日】2022-05-25
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 GB2022051305
(87)【国際公開番号】W WO2022248850
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】202121021302
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520077872
【氏名又は名称】ユーピーエル コーポレーション リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL CORPORATION LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】522073629
【氏名又は名称】ユーピーエル ヨーロッパ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL Europe Ltd.
【住所又は居所原語表記】The Centre, 1st Floor, Birchwood Park, Warrington, Cheshire, United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セルジオ ノブオ チディ
(72)【発明者】
【氏名】ブルーノ ヴォルフェンブッテル カルロト
(72)【発明者】
【氏名】パガレ リテシュ ディパック
【テーマコード(参考)】
2B121
4H011
【Fターム(参考)】
2B121AA11
2B121CC02
2B121CC31
2B121EA26
4H011AC01
4H011BA02
4H011BA05
4H011BA06
4H011BB09
4H011BB15
4H011BC19
4H011DA15
4H011DH03
(57)【要約】
本開示は、昆虫の防除方法に関する。本開示はまた、昆虫を防除するための相乗的な殺虫剤組み合わせ物、および該組み合わせ物を含む組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浸透性または非浸透性殺虫剤と接触殺虫剤との組み合わせ物を含む殺虫剤組成物を施用することにより害虫を防除することを含む、方法。
【請求項2】
前記接触殺虫剤は、フルプロパトリン、アレスリン(d-シス-トランス、d-トランス)、β-シフルトリン、ビフェントリン、バイオアレスリン-トレオシクロペンチル異性体、フルベントリン(バイオエタンメトリン)、ビオトリン、ビオレスメトリン、ジクロロメトリトリン(クロレポルトリン)、シス-シペルメトリン、シス-レスメトリン、シスペルメトリン、シハロトリン(クロシトリン)、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、プラレトリン(1R-異性体)、S-フェンバレレート、エトフェンプロックス、ペンタフルオロトリン、フェンプロパトリン、シペルメトリン、フェンバレレート、フルバリネート、シハロトリン、トリフルオロエーテル、フルメトリン、シハロトリン、エスフェンバレレート(1R-異性体)、エトフェンバレレート、エスフェン、フェンバレレートフルメトリン、ベンゾフェナピル(フブフェンプロックス)、λ-シフルトリン、スミシジン、カデトリン、ラムダ-シフルトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス、トランスファー)、フェノトリン(1R-トランス異性体)、プロパルギル、プロファフルトリン、プロフェンビュート、ピレスメトリン、ビフェントリン、シラフルオトリン、タウフルバリネート、テフルトリン、シクロペンテンアレスリン、テトラメトリン(-1R-異性体)、テトラブロムトリン、トランスフルトリン、ピレトリン、エフルシラト、これらの塩または異性体、これらの組み合わせからなる群から選択されるピレスロイド系殺虫剤である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記浸透性殺虫剤は、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、イミダクロチズ、ニテンピラム、アセタミプリド、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、ニコチン、これらの塩または異性体から選択されるネオニコチノイド系殺虫剤であり、
前記非浸透性殺虫剤は、フェニルピラゾール系殺虫剤、その塩または異性体である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記フェニルピラゾール系殺虫剤はエチプロールである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記組み合わせ物はエチプロールとビフェントリンとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
エチプロールとビフェントリンの組み合わせ物を含む殺虫剤組成物の農薬有効量を、植物若しくはその一部に、または栽培場所若しくは植物繁殖材料の表面に施用することを含む、植物またはその繁殖材料での害虫の防除または予防方法。
【請求項7】
前記組成物は、前記組成物の全重量の約0.1重量%~約80重量%のエチプロールと、前記組成物の全重量の約0.1重量%~約80重量%のビフェントリンとを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記殺虫剤組成物は、約0.1~5L/haの施用速度で施用される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記害虫が半翅目昆虫である請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記害虫がカメムシである請求項1に記載の方法。
【請求項11】
安定的な殺虫剤組成物であって、
i)少なくとも1種の浸透性殺虫剤または非浸透性殺虫剤と、
ii)少なくとも1種の接触殺虫剤と、
iii)1種以上の非イオン性界面活性剤と、
を含む、殺虫剤組成物。
【請求項12】
前記接触殺虫剤は、フルプロパトリン、アレスリン(d-シス-トランス、d-トランス)、β-シフルトリン、ビフェントリン、バイオアレスリン-トレオシクロペンチル異性体、フルベントリン(バイオエタンメトリン)、ビオトリン、ビオレスメトリン、ジクロロメトリトリン(クロレポルトリン)、シス-シペルメトリン、シス-レスメトリン、シスペルメトリン、シハロトリン(クロシトリン)、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、プラレトリン(1R-異性体)、S-フェンバレレート、エトフェンプロックス、ペンタフルオロトリン、フェンプロパトリン、シペルメトリン、フェンバレレート、フルバリネート、シハロトリン、トリフルオロエーテル、フルメトリン、シハロトリン、エスフェンバレレート(1R-異性体)、エトフェンバレレート、エスフェン、フェンバレレートフルメトリン、ベンゾフェナピル(フブフェンプロックス)、λ-シフルトリン、スミシジン、カデトリン、ラムダ-シフルトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス、トランスファー)、フェノトリン(1R-トランス異性体)、プロパルギル、プロファフルトリン、プロフェンビュート、ピレスメトリン、ビフェントリン、RU15525、シラフルオトリン、タウフルバリネート、テフルトリン、シクロペンテンアレスリン、テトラメトリン(-1R-異性体)、テトラブロムトリン、トランスフルトリン、ピレトリン、エフルシラト、これらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記非浸透性殺虫剤はフェニルピラゾール系殺虫剤である請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
前記フェニルピラゾール系殺虫剤はエチプロールである請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
前記非イオン性界面活性剤は、アルキル、およびノニルフェノールエトキシレート、アルコールアルコキシレート、C12~C15エトキシル化アルコール、アルキルフェノールアルコキシレート、アルコールエトキシレート、脂肪酸アルコキシレート、EO/POコポリマーまたはこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項16】
分散剤、界面活性剤、湿潤剤、充填剤、固結防止剤、pH調整剤、防腐剤、殺生物剤、消泡剤、着色剤、その他の配合助剤群から選択される1種以上の農薬的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物は、組成物の全重量に対して約0.1%w/w~約30%w/wの非イオン性界面活性剤を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物は懸濁濃縮物(SC)の形態である、請求項11に記載の組成物。
【請求項19】
懸濁濃縮物組成物であって、
i)エチプロールと、
ii)ビフェントリンと、
iii)1種以上の非イオン性界面活性剤と、
を含む、懸濁濃縮物組成物。
【請求項20】
前記非イオン性界面活性剤は、アルキル、およびノニルフェノールエトキシレート、アルコールアルコキシレート、C12~C15エトキシル化アルコール、アルキルフェノールアルコキシレート、アルコールエトキシレート、脂肪酸アルコキシレート、EO/POコポリマー、エチレンオキシド/プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドから誘導されるブロックコポリマー界面活性剤、脂肪族アミンまたは脂肪酸とエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド、エトキシル化アルキルフェノールまたはエトキシル化アリールもしくはポリアリールフェノールおよび/またはそれらのコポリマーまたはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
約10μm未満の粒度分布D50を有する請求項11に記載の組成物。
【請求項22】
約20μm未満の粒度分布D90を有する請求項11に記載の組成物。
【請求項23】
昆虫を防除するための殺虫剤組成物としての、請求項11に記載の組成物の使用。
【請求項24】
懸濁濃縮物組成物の調製方法であって、
a)水に懸濁させた1種以上の賦形剤を含む懸濁液を調製することと、
b)ピレスロイド系殺虫剤とフェニルピラゾール系殺虫剤とを混合して混合物を調製することと、
c)ステップ(a)の混合物をステップ(b)の混合物に加えて、激しく撹拌してスラリーを得ることと、
d)前記スラリーをミルでミーリングすることと、
e)前記混合物を撹拌して均質化し、所望の組成物を得ることと、
を含む、方法。
【請求項25】
部品キットであって、
a)ピレスロイド系殺虫剤とフェニルピラゾール系殺虫剤の組み合わせ物、および任意で、農薬的に許容される成分を含む殺虫剤組成物を含有する第1容器と、
b)害虫を防除するための前記組成物の使用および施用をユーザーに指示する取扱説明書と、
を含む、部品キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、昆虫の防除方法に関する。本開示はまた、昆虫を防除するための相乗的な殺虫剤組み合わせ物、およびそれを含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの場合、特に作物が商品価値を有する場合には、害虫を防除または根絶する方法が望ましい。昆虫は作物に対する破壊性が大きく、重大な損害と生産量の損失をもたらす。
【0003】
カメムシは最も一般的な害虫で、野菜、ナッツや大豆、トウモロコシや綿花などの商品作物に深刻な被害を与える。これらは通常、防除することが困難であり、その数は傷害のしきい値を超えることがある。カメムシにはさまざまな種類があり、盾形の体を持ち、多くは処理の際に強烈な嫌な臭いを発生する。
【0004】
クサギカメムシ(カメムシ)は南アメリカ全体に広く分布する新しい熱帯種に属し、大豆、豆類、綿花、ヒマワリなどのいくつかの寄主植物に深刻な損害をもたらすことがある。
【0005】
クサギカメムシはブラジルの北東部(バイーア州の西部)からリオグランデドスル州を含む南部地域まで広く蔓延し分布しており、特にパラグアイでも同様である。個体数密度が高く、年間の世代数(4世代)が多いため、成長期ごとに複数の化学的防除スプレーが必要となる。
【0006】
クサギカメムシは一般的に防除が困難であり、その個体群は、宿主植物(大豆のさやなど)の異なる部分を吸うことによって、損害のしきい値を超える可能性がある。クサギカメムシ個体群の管理は、この種の対象昆虫の登録された有効な作用パターン(有効成分化学群/サブ群)の数が限られていること、およびクサギカメムシのいくつかの有効成分に対する耐性を持つ能力のために、大豆および綿花栽培者にとって重要な問題となっている。報告された異なる活性成分群、例えば有機リン酸塩塩(IRAC 1B)、シクロジエン有機塩素系(IRAC 2A)、ピレスロイド(IRAC 3A)やネオニコチノイド類(IRAC 4)の耐性症例数は持続的に増加しており、当領域ではこの害虫を防除する新しい方法が切実に必要である。
【0007】
これらの目的には、多くの殺虫剤および組成物が有用である。浸透性殺虫剤は、昆虫に特化した殺虫剤である。最も一般的な浸透性殺虫剤の中にはネオニコチノイド系殺虫剤がある。殺虫剤の組み合わせ物は、防除範囲を広げ、施用回数を減らし、用量を減らし、環境への影響を減らし、薬剤耐性を発現する機会を減らすために使用される。
【0008】
クサギカメムシを防除するために一般的に使用される殺虫剤の有効成分群には、ピレスロイド-ネオニコチノイド混合物と有機リン酸塩が含まれる。しかし、登録されているすべての化学品で、殺虫剤耐性の問題が増えている。クサギカメムシに対する異なる作用パターン(MoA)を持つ有効な殺虫剤の数が限られていることを考慮すると、これらの昆虫個体群を防除する新しい方法を見つける必要がある。
【0009】
さらに、農薬組成物の物理化学的安定性は、配合時の最大の関心事である。適切な界面活性剤を選択することは、適切な保存期限を有する物理的および化学的に安定な配合物を得るために不可欠である。したがって、長期間安定で、過酷な保存条件下においても劣化せず、植物に対する毒性が少なく、従来の製剤よりも環境に優しい製剤の開発が強く望まれている。
【0010】
したがって、本分野では、本分野で満たされていない場所の害虫を主に防除することが依然として必要である。また、長期間の防除を伴うノックダウン活性、すなわち、長時間持続する作用を伴う即効性を提供する、有害生物防除剤としての安定な製剤の必要性も存在する。ブラジルにおける大豆のカメムシはこの作物の主な害虫であり、生産者にとって大きな問題となっている。本発明は、当技術分野に存在するこの問題および他の必要性を解決する。
【発明の概要】
【0011】
したがって、本開示は、昆虫を防除し、昆虫が植物および/または植物部分に与える損害を低減し、収穫された作物の損失を低減するための相乗的な組み合わせ物、この組み合わせ物を含む組成物および方法を提供する。
【0012】
一態様では、本開示は、昆虫を防除するための、浸透性または非浸透性殺虫剤または塩、エステル、それらの異性体と、少なくとも1種の接触殺虫剤または塩、エステル、それらの異性体、との農薬組み合わせ物を提供する。
別の態様では、本開示は、
(a)少なくとも1種の浸透性または非浸透性殺虫剤と少なくとも1種の接触殺虫剤との殺虫剤組み合わせ物と、
(b)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤と、を含む、殺虫剤組成物を提供する。
【0013】
別の態様では、本開示は、
(a)少なくとも1種の浸透性または非浸透性殺虫剤と少なくとも1種の接触殺虫剤との殺虫剤組み合わせ物と、
(b)少なくとも2種類の非イオン性界面活性剤と、を含む、殺虫剤組成物を提供する。
【0014】
さらに別の態様では、本発明は、クサギカメムシを防除するための本開示の殺虫剤組成物の使用を提供する。
【0015】
別の態様では、クサギカメムシの防除方法であって、殺虫剤有効量の本開示の組み合わせ物/組成物を寄生場所に施用することを含む方法を提供する。
【0016】
別の態様では、本開示は、植物、その一部、その繁殖材料、害虫、それらの食料供給、生息地、または繁殖地に、少なくとも1種の浸透性または非浸透性殺虫剤および少なくとも1種の接触殺虫剤の組み合わせ物を含む殺虫剤組成物を接触させることを含む、クサギカメムシの防除方法を提供する。
別の態様では、本開示は、本開示の殺虫組成物を作物、植物繁殖材料または農作物の表面に施用することを含む、作物の収穫量を増加させる方法を提供する。
【0017】
別の態様では、本開示は、キットを提供する。キットは、複数の成分を含み、各成分は、本開示の殺虫組み合わせ物/組成物の少なくとも1種以上の成分を含んでもよい。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明は、本開示の例示的な実施形態の完全な理解を支援するために提供される。これは理解を助けるために様々な具体的な詳細を含むが、これらは例示的なものとしてのみ扱われる。
【0019】
したがって、当業者は、本開示の範囲を逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に様々な変更および修正を加えることができることを認識するであろう。また、明瞭かつ簡潔にするために、周知の機能や構造の記述は省略している。
【0020】
以下の説明および特許請求の範囲で使用される用語および用語は、書誌的意味に限定されるものではなく、発明者によってのみ使用され、本開示の明確かつ一貫した理解を達成する。したがって、本開示の例示的な実施形態の以下の説明は、本開示の範囲を限定するものではなく、説明の目的のみを目的とするものであることは、当業者にとって明らかである。
【0021】
単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上別段に明示的に規定されていない限り、複数の参照対象を含むことが理解されるべきである。
【0022】
一実施形態に関連して説明および/または示された特徴は、1つまたは複数の他の実施形態において、同じようにまたは同様に、および/または他の実施形態の特徴と組み合わせて、または他の実施形態の特徴の代わりに使用することができる。本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含有する(includes)」、「含有する(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含有する(contains)」、「含有する(containing)」、「ことを特徴とする」、またはそれらの他の変形を意図する。明示的に示された制限に従って、非独占的な包含をカバーするため。
【0023】
本明細書に別段の記載がない限り、値の範囲の記述は、範囲内にある個々の値を個別に引用するための簡潔な方法としてのみ意図されており、個々の値は、本明細書で個別に記述されているかのように本明細書に組み込まれる。すべての範囲の端点は範囲内に含まれ、独立して結合することができる。パラメータ範囲が提供される場合、範囲内のすべての整数およびその10分の1も提供されることが理解されるべきである。例えば「0.1~80%」には0.1%、0.2%、0.3%など、例えば80%までが含まれる。別段の定義がない限り、本明細書で使用される用語「重量%」(重量パーセント)または%w/wは、組成物の全重量に基づく対応する成分の相対重量を意味する。
【0024】
ここで使用される「約」または「およそ」とは、特定量の測定に関連する測定および誤差(すなわち、測定系の制限)を考慮して、当業者が特定値の許容偏差範囲内で決定した所定値および平均値を含む。例えば、「約」は、1つまたは複数の標準偏差の範囲内、または所定値の10%または5%の範囲内であることを表すことができる。
【0025】
本明細書で使用される場合、「植物」または「作物」という用語は、植物全体、植物器官(例えば、葉、茎、小枝、根、幹、四肢、芽、果実など)、植物細胞、および植物種子を指す。この用語には果物などの作物も含まれる。
【0026】
用語「植物」はまた、その繁殖材料を含むことができ、その繁殖材料は、種子のような植物のすべての生殖部分と、植物の繁殖のために使用することができる挿し木や塊茎のような栄養植物材料とを含むことができる。これには、種子、筒、胞子、球茎、球根、根茎、新芽、基底シュート、匍匐茎、芽、および発芽後または土壌からの出現後に移植される苗木や若い植物を含む植物の他の部分が含まれる。
【0027】
さらに、「植物」という用語は、従来の育種、突然変異誘発、遺伝子工学のいずれか、あるいはそれらの組み合わせによって改変された植物を含むものと理解される。
【0028】
「植物繁殖材料」という用語は、植物の増殖に使用できる種子および栄養植物材料または繁殖体などの植物のすべての生殖部分をいう。これには、種子、根、穀物、果実、管、球根、根茎、新芽、新芽、および植物の他の部分が含まれる。発芽後または土壌から出た後に移植される苗木および幼植物も含まれ得る。これらの植物繁殖材料は、植栽または移植時またはその前に植物保護化合物で予防的に処理することができる。
【0029】
本明細書で使用される「栽培場所」という用語は、昆虫の寄生を受けやすい、または受けやすい可能性があり、昆虫の防除が望まれる、所望の作物の生育のために指定された近傍または領域を意味する。この栽培場所には、昆虫の寄生が発生したか、発生する可能性が最も高い、またはまだ発生していない、所望の作物植物の近傍が含まれる。
【0030】
「殺虫有効量」という用語は、壊死、死亡、遅延、予防および除去、破壊、害虫の死亡、害虫の体重減少、害虫の減少した植物の落葉、および適切な期間の給餌および暴露後の害虫の他の行動および物理的変化の影響を含む、成長に対する観察可能な悪影響を達成するために必要な組成物の量を意味する。
【0031】
「悪影響」という用語には、昆虫の自然な発育からの逸脱、昆虫の死滅、昆虫への構造的損傷、および/または成長遅延のうちの1つまたは複数が含まれる。
【0032】
「無脊椎害虫」という用語には、害虫として経済的に重要な節足動物、腹足動物、線虫および蠕虫が含まれる。
【0033】
本明細書で使用する場合、「農業的に許容される塩」とは、農業用途での使用が知られており、許容されている塩を意味する。
【0034】
「農業的に許容される有効成分の量」という用語は、処理される植物に顕著な毒性を及ぼさない量で、防除が望まれる害虫を殺すか阻害する有効成分の量を指す。本明細書に記載されている有効成分の一般名は、英国作物保護委員会(2003年)の「殺虫剤ハンドブック」第13版、またはwww.alanwood.net/pesticidesから知ることができる。
【0035】
「昆虫」という用語には、「昆虫綱」に属するすべての生物が含まれる。殺虫とは、死亡率を増加させたり、昆虫の成長速度を抑制したりする物質の能力のことである。
【0036】
本明細書で使用される場合、用語「接触する」には、直接接触(組成物を動物害虫または植物に直接施用すること、典型的には植物の葉、茎または根に施用すること)および間接接触(活性化合物/組成物を栽培場所に接用すること、すなわち、動物害虫または植物の生息地、繁殖地、植物、種子、土壌、害虫が生育している、または生育する可能性がある地域、物質または環境に接用すること)の両方が含まれる。
【0037】
昆虫を「防除する」または「防除している」という用語は、毒性効果を介して昆虫の生存、成長、摂食、および/または繁殖する害虫の能力を阻害すること、または作物における昆虫関連の損傷または損失を制限することを指す。昆虫を「防除」することは、昆虫を殺すことを意味することも、そうでないこともあるが、昆虫を殺すことによって昆虫の個体数を減らすことを意味することが好ましい。
【0038】
本開示は、殺虫剤の組み合わせ物および組み合わせ物を含む組成物、ならびに対象昆虫を防除するためのそれらの使用に関する。本開示はまた、組成物の調製方法、ならびに本発明の殺虫剤の組み合わせ物およびそれを含む組成物を使用して害虫を防除する方法にも関する。
【0039】
本殺虫剤組み合わせ物および組成物は、植物および植物部分の保護、昆虫の寄生の防除、収穫量の増加、および/または収穫物の品質の改善に有用である。
【0040】
驚くべきことに、本開示者らは、異なる作用様式(MOA)を有する2種の殺虫剤(すなわち、接触型殺虫剤と浸透性または非浸透性殺虫剤)の組み合わせ物が、対象昆虫、特にカメムシを効果的に防除することを見出した。本開示はまた、低用量の殺虫剤を用いて大豆上のカメムシを防除する方法に関する。さらに、本開示者らは、害虫を防除するのに有用な、本開示の殺虫剤の組み合わせ物の安定な組成物を開発した。
【0041】
一態様では、本開示は、
(a)少なくとも1種の接触殺虫剤または塩エステル、およびその異性体と、
(b)少なくとも1種の浸透性または非浸透性殺虫剤または塩エステル、およびその異性体と、
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤と、を含む、農薬組成物を提供する。
【0042】
一実施形態において、本開示の農薬組成物は、少なくとも1種の接触殺虫剤と、少なくとも1種の浸透性および非浸透性殺虫剤と、および少なくとも2種類の非イオン性界面活性剤と、を含む安定な組成物である。
【0043】
一実施形態において、接触殺虫剤はピレスロイド系殺虫剤である。一実施形態において、ピレスロイド系殺虫剤は、フルプロパトリン、アレスリン(d-シス-トランス、d-トランス)、β-シフルトリン、ビフェントリン、バイオアレスリン-トレオシクロペンチル異性体、フルベントリン(バイオエタンメトリン)、ビオトリン、ビオレスメトリン、ジクロロメトリトリン(クロレポルトリン)、シス-シペルメトリン、シス-レスメトリン、シスペルメトリン、シハロトリン(クロシトリン)、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、プラレトリン(1R-異性体)、S-フェンバレレート、エトフェンプロックス、ペンタフルオロトリン、フェンプロパトリン、シペルメトリン、フェンバレレート、フルバリネート、シハロトリン、トリフルオロエーテル、フルメトリン、シハロトリン、エスフェンバレレート(1R-異性体)、エトフェンバレレート、エスフェン、フェンバレレートフルメトリン、ベンゾフェナピル(フブフェンプロックス)、λ-シフルトリン、スミシジン、カデトリン、ラムダ-シフルトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス、トランスファー)、フェノトリン(1R-トランス異性体)、プロパルギル、プロファフルトリン、プロフェンビュート、ピレスメトリン、ビフェントリン、RU15525、シラフルオトリン、タウフルバリネート、テフルトリン、シクロペンテンアレスリン、テトラメトリン(-1R-異性体)、テトラブロムトリン、トランスフルトリン、ピレトリン、エフルシラト、これらの塩、エステルもしくは異性体、これらの組み合わせからなる群から選択される。
ピレスロイド系殺虫剤は、ビフェントリン、アレスリン、デルタメトリン、シペルメトリン、およびシフルトリンから選択される。
【0044】
一実施形態において、ピレスロイド系殺虫剤はビフェントリンである。
【0045】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約1~約70%w/wのピレスロイド系殺虫剤を含む。
【0046】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約1~約50%w/wのピレスロイド系殺虫剤を含む。
【0047】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約1~約25%w/wのピレスロイド系殺虫剤を含む。
【0048】
本開示の一実施形態において、浸透性殺虫剤はネオニコチノイド系殺虫剤または有機リン酸塩系殺虫剤である。本開示のネオニコチノイド系殺虫剤は、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、イミダクロチズ、ニテンピラム、アセタミプリド、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、ニコチン、またはこれらの塩若しくは異性体、およびこれらの組み合わせから選択される。本開示の有機リン酸塩殺虫剤は、クロルピリホス、ダイアジノン、ジメトエート、フェニトロチオン、マラチオン、メタミドホス、モノクロトホス、アセフェート、パラチオンメチル、プロフェノホス、テルブホス、またはこれらの塩、エステルもしくは異性体、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0049】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約1~約70%w/wのネオニコチノイド系殺虫剤を含む。
【0050】
一実施形態において、非浸透性殺虫剤は、フェニルピラゾール系殺虫剤である。一実施形態において、フェニルピラゾール系殺虫剤は、5-アミノ-l-[2,6-ジクロロ-4-トリクロロメチル)ベンゼン1]-4-[(エチル)-スルフィニル]-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(エチプロール)である。
【0051】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約1%~約70%w/wのフェニルピラゾール系殺虫剤を含む。
【0052】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約5%~約50%w/wのフェニルピラゾール系殺虫剤を含む。
【0053】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約5%~約40%w/wのフェニルピラゾール系殺虫剤を含む。
【0054】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約5%~約30%w/wのフェニルピラゾール系殺虫剤を含む。
【0055】
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、アルコールアルコキシレート、アルキルフェノールアルコキシレート、アルコールエトキシレート、脂肪酸アルコキシレート、およびEO/POコポリマーからなる群から選択される。EO/POコポリマーの例としては、ポリアルキレンオキシドブロックコポリマー、アルコールブロックコポリマー、ポリアルコキシル化ブチルエーテル、EO-PO-EOブロックポリマー80%EO、オキシラン、メチル-、オキシランを備えるポリマーまたはこれらの組み合わせが挙げられる。
【0056】
別の実施形態において、非イオン性界面活性剤はアルコールアルコキシレートである。アルコールアルコキシレートは、エトキシル化、およびアルコキシル化脂肪酸、エトキシル化アミン、エトキシル化アルコール、アルキル、およびノニルフェノールエトキシレート、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシヒマシ油またはこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。アルコールエトキシレートの例として、アルコールC6-12エトキシル化、アルコールC8-10エトキシル化、アルコールC9-11エトキシル化、アルコールC9-11-イソ-、C10-リッチ、エトキシル化、アルコールC9-11エトキシル化、アルコールC11-14直鎖状、および分岐状、C13-リッチ、エトキシル化イソトリデシルアルコール(12EO)アルコール、C11-14-イソ-、C13-リッチ、エトキシル化、イソトリデシルアルコールエトキシル化、およびプロポキシル化、ポリオキシエチレン(3)イソデシルアルコールエステル、C9-11アルコールエトキシレート2.5 EOまたはこれらの組み合わせが挙げられる。
【0057】
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、アルキル、およびノニルフェノールエトキシレート、エトキシル化アルコール、C12~C15エトキシル化アルコール、好ましくはAlkosynt(登録商標)IT製品、例えば、エトキシル化イソトリデシルアルコール12 EO(ALKOSYNT (登録商標)IT 120)、エトキシル化イソトリデシルアルコール(3-10 EO)、単純な第一級アルコールのポリアルキレンオキシドブロックコポリマー(例えば、ブタノールのエチレンオキシド-プロピレンオキシドブロックコポリマー)例えばAtlas(商標)G-5000/ Ultraric 5000から選択される。
【0058】
本開示の一実施形態によれば、安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約0.1%~約50%w/wの非イオン性界面活性剤を含む。
【0059】
本開示の一実施形態によれば、安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約0.1%~約30%w/wの非イオン性界面活性剤を含む。
【0060】
本開示の一実施形態によれば、安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約0.1%~約25%w/wの非イオン性界面活性剤を含む。
【0061】
本開示の安定な殺虫組成物は、さらに、分散剤、界面活性剤、湿潤剤、充填剤、固結防止剤、pH調整剤、防腐剤、殺生物剤、消泡剤、着色剤、および他の配合助剤から選択されることができる、1種以上の農薬的に許容される添加剤または充填剤を含んでもよい。
【0062】
一実施形態において、好適な界面活性剤または分散剤は、ポリメチルメタクリレート・ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリエチレングリコールのブロックコポリマー、ポリヒドロキシステアリン酸、親水性メタクリル酸メチルグラフトコポリマー、直鎖アルコールのポリエチレングリコールエーテル、ポリビニルアルコールのコポリマー、ポリビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルのコポリマー、アクリル酸コポリマー(Agrilan 755)、メタクリル酸・メタクリル酸メチル・ポリエチレングリコールコポリマー、Tersperse 2500、Morwet D-425、Termul(商標)5429またはTergitol(商標)XJ、XDまたはXH; ポリイソブテン無水コハク酸-ポリエチレングリコール例えばAtlox(商標)4914; ポリヒドロキシステアリン酸ポリエーテル例えばAtlox(商標)4912、またはAtlox(商標)4913 (ポリメタクリル酸メチル・ポリエチレングリコールグラフトコポリマー)などからなる群から選択されてもよい。
【0063】
一実施形態において、本開示の殺虫性組成物は、1種以上の農薬的に許容される担体/賦形剤をさらに含んでもよい。
【0064】
従って、本開示は、
(a)少なくとも1種のピレスロイド系殺虫剤と、
(b)少なくとも1種のフェニルピラゾール系殺虫剤と、
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤と、
(d)農薬的に許容される少なくとも1種の成分、を含む、農薬組成物を提供する。
【0065】
従って、本開示は、
(a)少なくとも1種のピレスロイド系殺虫剤と、
(b)少なくとも1種のフェニルピラゾール系殺虫剤と、
(c)少なくとも2種類の非イオン性界面活性剤と、
(d)農薬的に許容される少なくとも1種の成分と、を含む、農薬組成物を提供する。
【0066】
農薬的に許容される担体/賦形剤は、安定剤、催促剤、崩壊剤、消泡剤、湿潤剤、分散剤、結合剤、染料、充填剤、担体、界面活性剤、および任意に、湿潤剤、接着剤、分散剤または乳化剤などの固体および/または液体の助剤および/または補助剤、固体または液体の担体、凍結防止剤、固結防止剤、pH調整剤、防腐剤、殺生物剤、および必要に応じて他の配合助剤から選択されてもよい。
【0067】
分散剤は、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリビニルスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸・ホルムアルデヒド縮合物塩、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸・ホルムアルデヒド縮合物塩、リグニンスルホン酸塩などから選択されるが、これらに限定されない。
【0068】
製剤に添加することができる湿潤剤は、ポリアリールアルコキシ化リン酸エステルおよびそのカリウム塩(例えば、Soprophor(登録商標)FLK;Stepfac TSP PEK)を含むが、これらに限定されない。他の適切な湿潤剤としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(例えば、Geropon(登録商標)SDS;Aerosol(登録商標)OT;およびエトキシ化アルコール(例えば、Trideth-6;Rhodasurf(登録商標)BC610;Tersperse(登録商標)4894)を含む。
【0069】
組成物に添加することができる好適な凍結防止剤は、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはグリセリンのような液状ポリオールである。
【0070】
消泡剤または消泡剤の例は、高濃度液体殺生物剤分散組成物の製造中に発生する不要な泡を止めるために使用される。好ましい消泡剤は、シリコーン系化合物、アルコール、グリコールエーテル、ミネラルスピリット、アセチレンジオール、シリコーンエマルジョン、ポリシロキサン、オルガノシロキサン、シロキサンジオール、シリカとオルガノシロキサンポリマーとの反応生成物、ポリジメチルシロキサンまたはポリアルキレングリコールの単独または組み合わせからなる群から選択される。好適な消泡剤は、SAG-10、SAG-1000AP、SAG-1529、SAG-1538、SAG-1571、SAG-1572、SAG-1575、SAG-2001、SAG-220、SAG-290、SAG-30、SAG-30E、SAG-330、SAG-47、SAG-5440、SAG-7133、およびSAG-770を含む。
【0071】
キサンタンガム群由来のアニオン性ヘテロ多糖類に基づく増粘剤の例としては、特に、Rhodopol 23(登録商標)、Rhodopol G(登録商標)、Rhodopol 50MD(登録商標)、Rhodicare T(登録商標)、Kelzan(登録商標)、Kelzan S(登録商標)、Satiaxane CX 91(登録商標)が挙げられる。
【0072】
使用される防腐剤/殺生物剤は、ベンゾイソチアゾロン(Proxel(登録商標)GXL)またはホノール、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール(Bioban(商標)BP30)、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンおよび2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(Kathon CG/ICP)、グルタルアルデヒド(Ucarcide(商標)50)、クロロメチルイソチアゾロン(CMIT)/メチルイソチアゾロン(MIT)(Isocil(登録商標)Ultra 1.5)、2.2-ジブロモ-3-ニトロプロピオンアミド(Reputain 20)、ナタマイシンおよびナイシン、ブロノポール/CMIT/MIT (Mergal(登録商標)721K3)を使用してもよい。
【0073】
好適な着色剤(例えば、赤、青、緑)は、水に難溶性の顔料および水溶性染料であることが好ましい。例えば、無機着色剤(例えば、酸化鉄、酸化チタン、ヘキサフェリシアン酸鉄)、有機着色剤(例えば、アリザリン、アゾ、フタロシアニン着色剤)が挙げられる。
【0074】
実施形態において、組成物は、水、芳香族溶媒、グリコール、オレイン酸メチル、脂肪族溶媒およびそれらの混合物から選択される溶媒をさらに含んでもよい。
【0075】
一実施形態において、本開示の殺虫剤組成物は、安定であり、昆虫を顕著に防除する。
【0076】
一実施形態において、安定的な殺虫剤組成物は、組成物の全重量に対して、約1%~約50%w/wの少なくとも1種のピレスロイド系殺虫剤と、約1%~約75%w/wの少なくとも1種のフェニルピラゾール系殺虫剤と、約0.1~50%w/wの少なくとも1種の非イオン性界面活性剤とを含む。
【0077】
一実施形態において、安定的な殺虫剤組成物は、組成物の全重量に対して、約1%~約50%w/wの少なくとも1種のピレスロイド系殺虫剤と、1%~約50%w/wの少なくとも1種のフェニルピラゾール系殺虫剤と、約0.1~50%w/wの少なくとも1種の非イオン性界面活性剤とを含む。
【0078】
本開示の好ましい実施形態において、安定的な殺虫剤組成物は、組成物の全重量に対して、約1%~約50%w/wの少なくとも1種のピレスロイド系殺虫剤と、1%~約50%w/wの少なくとも1種のフェニルピラゾール系殺虫剤と、約0.1~50%w/wの少なくとも2種類の非イオン性界面活性剤とを含む。
本開示の一実施形態において、安定的な殺虫剤組成物は、組成物の全重量に対して、約1%~約50%w/wのエチプロールと、約1%~約50%w/wのビフェントリンと、約0.1~50%w/wの少なくとも2種の非イオン性界面活性剤とを含む。
【0079】
本開示の一実施形態において、安定的な殺虫剤組成物は、アルコールエトキシレートと、非イオン性界面活性剤としてのEO/POコポリマーとを含む。
【0080】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約0.1~50%w/wの非イオン性界面活性剤を含む。
【0081】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約0.1~40%w/wの非イオン性界面活性剤を含む。
【0082】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約0.1~30%w/wの非イオン性界面活性剤を含む。
【0083】
一実施形態において、本開示の安定的な組成物は、組成物の全重量に対して約0.1~20%w/wの非イオン性界面活性剤を含む。
【0084】
本開示に有用な組成物は、固体および液体ベースの組成物を含む。本開示の組成物は、特定の用途に適合するように配合されてもよい。製剤は、固体または液体製剤であってもよい。適切な液体製剤の非限定的な例は、エマルジョン濃縮物(EC)、懸濁濃縮物(SC)、カプセル懸濁物(CS)、油分散物(OD)であり得る。好適な固形製剤は、水分散性顆粒(WDG)、水和剤(WP)、ホコリ等であり得る。好ましい実施形態において、組成物は、液体組成物である。
【0085】
別の好ましい実施形態において、組成物は懸濁濃縮物(SC)である。他の好ましい実施形態において、組成物は油分散液(OD)である。
【0086】
一実施形態において、本開示は、
(a)少なくとも1種のピレスロイド系殺虫剤と、
(b)少なくとも1種のフェニルピラゾール系殺虫剤と、
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤と、
(d)農薬的に許容される少なくとも1種の成分と、を含む、懸濁濃縮物を提供する。
【0087】
一実施形態において、本開示は、
(a)エチプロールと、
(b)ビフェントリンと、
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤と、
(d)農薬的に許容される少なくとも1種の成分と、を含む、懸濁濃縮物を提供する。
【0088】
一実施形態において、本開示は、
(a)エチプロールと、
(b)ビフェントリンと、
(c)少なくとも2種類の非イオン性界面活性剤と、
(d)農薬的に許容される少なくとも1種の成分と、を含む、懸濁濃縮物を提供する。
【0089】
一実施形態において、懸濁濃縮物は、
(a)約0.1%~約50%w/wのエチプロールと、
(b)約0.1%~約50%w/wのビフェントリンと、
(c)約0.1%~約50%w/wのエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドブロックコポリマーおよび約0.1%~約50%w/wのアルコールエトキシレートと、
(d)農薬的に許容される少なくとも1種の成分と、を含む。
【0090】
別の実施形態において、本開示は、本開示の殺虫剤組成物、特に液体組成物の調製方法を提供する。
【0091】
一実施形態において、エチプロールは、約1~400gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0092】
一実施形態において、エチプロールは、約1~300gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0093】
一実施形態において、エチルバルプロ酸は、約1~200gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0094】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~200gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0095】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~150gai/Lの量で組成物中に存在する。
【0096】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~100gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0097】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~80gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0098】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~750gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0099】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~70gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0100】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~60gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0101】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~50gのai/Lの量で組成物中に存在する。
【0102】
一実施形態において、液体組成物の調製方法は、
a)水に懸濁させた1種以上の賦形剤を含む懸濁液を調製することと、
b)ピレスロイド系殺虫剤とフェニルピラゾール系殺虫剤とを混合して混合物を調製することと、
c)ステップ(a)の混合物をステップ(b)の混合物に加えて、激しく撹拌してスラリーを得ることと、
d)ミルでスラリーをミーリングすることと、
e)混合物を撹拌して均質化し、所望の組成物を得ることと、を含む。
【0103】
一実施形態において、本開示は、
a)水に懸濁させた1種以上の賦形剤を含む懸濁液を調製することと、
b)5-アミノ-l-[2,6-ジクロロ-4-トリクロロメチル)ベンゼン1]-4-[(エチル)-スルフィニル]-1H-ピラゾール-3カルボニトリルとビフェントリンとを混合して混合物を調製することと、
c)ステップ(a)の混合物をステップ(b)の混合物に加えて、激しく撹拌してスラリーを得ることと、
d)スラリーをミーリングすることと、
e)得られた混合物を撹拌して所望の組成物を得ること、を含む、懸濁濃縮物組成物の調製方法を提供する。
【0104】
一実施形態において、安定な懸濁濃縮物製剤は、約10μm未満の粒度分布D50を有する。
【0105】
一実施形態において、安定な懸濁濃縮物製剤は、約5μm未満の粒度分布D50を有する。
【0106】
一実施形態において、安定な懸濁濃縮物製剤は、約20μm未満の粒度分布D90を有する。
【0107】
一実施形態において、安定な懸濁濃縮物製剤は、約15μm未満の粒度分布D50を有する。
【0108】
このようにして得られる農薬組成物は、懸濁性に優れ、分散性が良好で、沈降性がない。一実施形態において、本懸濁濃縮物は室温で18ヶ月間安定化される。
【0109】
本開示に開示された殺虫剤組成物の性質は、保存中も安定である。例えば、-5℃、-10℃、0℃、25℃および/または54℃の温度で保存した後、組成物中に実質的に沈降しない。一実施形態において、組成物は、25℃で18ヶ月の貯蔵後に実質的に沈殿しない。さらに、本開示の組成物は、54℃の環境および加速熱安定性(AHS)の間に14日間および28日間安定性を維持し、クサギカメムシの防除に顕著な効果を有する。
【0110】
本組成物は、ジンプロピリダズ、イソシクロセラム、スピドキサマト、フェンメゾジチアズ、インダザピロキサメット、フルクロジニリプロール、トリフルエンフロネート、ニコフルプロール、フルピリミン、フルアザインドリジン、オキサゾスルフィルチオキサザフェン、シクロブトリフルラム、フルペンチオフェノクス、シプロフラニリドから選択され得る追加の殺虫剤をさらに含んでもよい。
【0111】
一実施形態によれば、本開示は、少なくとも1種のピレスロイド系殺虫剤と、少なくとも1種のフェニルピラゾール系殺虫剤と、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤と、を含む殺虫剤組成物の殺虫剤としての使用を提供する。
【0112】
一実施形態によれば、本開示は、少なくとも1種のピレスロイド系殺虫剤と、少なくとも1種のフェニルピラゾール系殺虫剤と、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤とを含む懸濁濃縮物の殺虫剤としての使用を提供する。
【0113】
別の実施形態によれば、本開示の農薬組成物/製剤は、作物中の様々な咀嚼昆虫、穿孔昆虫および吸引昆虫に対して高い活性を有することが見出された。
【0114】
一実施形態において、作物は、小麦、オーツ麦、大麦、スペルト小麦、ライコムギ、ライ麦、トウモロコシ、キビ、米などの穀物、サトウキビ、大豆、ヒマワリ、アブラナ、キャノーラ、タバコ、テンサイ、飼料ビート、ジャガイモ、サツマイモなどの塊茎作物、アスパラガス、ホップなどの作物、リンゴ、ナシなどの果樹、桃、ネクタリン、サクランボ、プラム、アプリコット、柑橘類などの核果植物などオレンジ、グレープフルーツ、ライム、レモン、金柑、みかん、温州などの果物、ピスタチオ、アーモンド、クルミ、ピーカンナッツなどのナッツ、マンゴー、パパイヤ、パイナップル、ナツメヤシ、バナナなどのトロピカルフルーツ、ブドウ、野菜などアンディーブ、子羊、レタス、フェンネル、グローブとルーズリーフのサラダ、フダンソウ、ほうれん草、チコリ、カリフラワー、ブロッコリー、白菜、ケール(冬ケールまたはカーリーケール)、コールラビ、芽キャベツ、赤キャベツ、白キャベツ、サボイ、ナス、キュウリ、パプリカ、マロー、トマト、ズッキーニ、スイートコーンなどの果菜類、セロリアック、カブ、ニンジン、スウェード、ラディッシュ、ホースラディッシュ、ビーツ、サルシファイ、セロリなどの根菜、エンドウ豆、豆などの豆類、ネギ、タマネギなどの球根野菜、マスタード、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、ヒマシ油植物、カカオ豆、ラッカセイなどの油料作物、綿、ジュート、フレックス、麻などの繊維作物、茶などの作物、コーヒー、ゴム、低木や顕花植物を含む観賞植物、ブドウの木、放牧地、牧草地などの作物から選択することができるが、これらに限定されない。
【0115】
一実施形態において、本発明の方法は、大豆作物における昆虫を防除するために提供される。
【0116】
一実施形態において、害虫は、鱗翅目、甲虫目、半翅目または同翅目の種から選択され得る。
【0117】
一実施形態において、農業に悪影響を及ぼす鱗翅目害虫種には、アカエア・ジャナタ(Achaea janata)、アドキソフィエス種(Adoxophyes spp.)、アドキソフィエス・オラナ(Adoxophyes orana)、アグロチス種(Agrotis spp.)(ヤガ類)、アグロチス・イプシロン(Agrotis ipsilon)(タマナヤガ)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)(シロスジアオヨトウ)、アモルビア・クネアナ(Amorbia cuneana)、アミエロシス・トランシテラ(Amyelosis transitella)(クルミマダラメイガ)、アナカムプトデス・デフェクタリア(Anacamptodes defectaria)、アナルシア・リネアテラ(Anarsia lineatella)(モモキバガ)、アノミス・サブリフェラ(Anomis sabulifera)〔ジュート・ルーパー(jute looper)〕、アンチカルシア・ゲムマタリス(Anticarsia gemmatalis)〔ベルベットビーン・キャタピラー(velvetbean cataepillar)〕、アルキプス・アルギロスピラ(Archips argyrospila)(果樹ハマキムシ)、アルキプス・ロサナ(Archips rosana)(バラハマキムシ)、アルギロテニア種(Argyrotaenia spp.)(ハマキガ類)、アルギロテニア・シトラナ(Argyrotaenia citrana)(オレンジハマキガ)、オートグラファ・ガンマ(Autographa gamma)、ボナゴタ・クラナオデス(Bonagota cranaodes)、ボルボ・シンナラ(Borbo cinnara)(ユウレイセセリ)、ブッカラトリクス・スルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)(ワタ葉穿孔虫)、カロプチリア種(Caloptilia spp.)(ハモグリムシ類)、カプア・レチキュラナ(Capua reticulana)、カルポシナ・ニポネンシス(Carposina niponensis)(モモシンクイガ)、チロ種(Chilo spp.)、クルメチア・トランベルサ(Chlumetia transversa)(マンゴーフサヤガ)、コリストネウラ・ロサセアナ(Choristoneura rosaceana)(ハスオビハマキ)、クリソデイキス種(Chrysodeixis spp.)、クナファロセルス・メディナリス(Cnaphalocerus medinalis)(コブノメイガ)、コリアス種(Colias spp.)、コンポモルファ・クラメレラ(Conpomorpha cramerella)、コッサス・コッサス(Cossus cossus)(オオボクトウ)、クラムバス種(Crambus spp.)〔ソッド・ウエブワーム類(Sod webworms)〕、シディア・フネブラナ(Cydia funebrana)(スモモヒメハマキ)、シディア・モレスタ(Cydia molesta)(ナシヒメシンクイ)、シディア・ニグニカナ(Cydia nignicana)(エンドウシンクイ)、シディア・ポモネラ(Cydia pomonella)(コドリンガ)、
ダルナ・ディダクタ(Darna diducta)、ジアファニア種(Diaphania spp.)〔メイガ類(stem borers)〕、ジアトラエア種(Diatraea spp.)(ヤガ類)、ジアトラエア・サッカリス(Diatraea saccharalis)(サトウキビメイガ)、ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella)(南西部アワノメイガ)、エアリアス種(Earias spp.)〔ワタアカミムシ類(bollworms)〕、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)(ミスジアオリンガ)、エアリアス・ビテラ(Earias vitella)(クサオビリンガ)、エクジトポファ・アウランチアヌム(Ecdytopopha aurantianum)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)(モロコシマダラメイガ)、エピフィシアス・ポストルッタナ(Epiphysias postruttana)(リンゴウスチャイロハマキ)、エフェスチア種(Ephestia spp.)(コナマダラメイガ類)、エフェスチア・カウテラ(Ephestia cautella)(スジマダラメイガ)、エフェスチア・エルテラ(Ephestia elutella)(チャマダラメイガ)、エフェスチア・クエニエラ(Ephestia kuehniella)(スジコナマダラメイガ)、エピメシス種(Epimecis spp.)、エピノチア・アポレマ(Epinotia aporema)、エリオノタ・トゥラクス(Erionota thrax)(バナナセセリ)、エウポエシリア・アムビグエラ(Eupoecilia ambiguella)(ブドウホソハマキ)、ユーキソア・アウキシリアリス(Euxoa auxiliaris)〔軍ヨトウムシ(army cutworm)〕、
フェルチア種(Feltia spp.)(ヨトウムシ類)、ゴルチナ種(Gortyna spp.)〔ステムボーラー類(stem bores)〕、グラフォリタ・モレスタ(Grapholita molesta)(ナシノヒメシンクイ)、ヘディレプタ・インディカタ(Hedylepta indicata)(マエウスキノメイガ)、ヘリコベルパ種(Helicoverpa spp.)〔ノクチュイドモス類(noctuid moths)〕、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)(オオタバコガ)、ヘリコベルパ・ゼア(Helicoverpa zea)(タバコガ/アメリカタバコガ)、ヘリオチス種(Heliothis spp.)(ノクチュイドモス類)、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)(ニセアメリカオオタバコガ)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)(ハイマダラノメイガ)、インダルベラ種(Indarbela spp.)(ネクイムシ類)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)(トマト・ピンワーム)、ロイシノデス・オルボナリス(Leucinodes orbonalis)(ナスノメイガ)、ロイコプテラ・マリフォリエラ(Leucoptera malifoliella)、リソクレクチス種(Lithocollectis spp.)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)(ホソバヒメハマキ)、ロキサグロチス種(Loxagrotis spp.)(ノクチュイドモス類)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)〔ウエスタン・ビーン・カットワーム類(western bean cutworm)〕、リマントリア・ディスパル(Lymantria dispar)(マイマイガ)、リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella)(モモハモグリガ)、マハセナ・コルベッティ(Mahasena corbetti)(アブラヤシミノムシ)、マラコソマ種(Malacosoma spp.)(テンマクケムシ)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)(ヨトウガ)、マルカ・テスチュラリス(Maruca testulalis)(マメノメイガ)、メチサ・プラナ(Metisa plana)(ミノガ)、ミチムナ・ユニプンクタ(Mythimna unipuncta)(アメリカキヨトウ)、
ネオロイシノデス・エレガンタリス(Neoleucinodes elegantalis)〔スモールトマトボーラー(small tomato borer)〕、ニムフラ・デプンクタリス(Nymphula depunctalis)(イサゴムシ)、オペロフテラ・ブルマータ(Operophthera brumata)(ナミスジフユナミシャク)、オストリナ・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)(ヨーロッパアワノメイガ)、オクシジア・ベスリア(Oxydia vesulia)、パンデミス・セラサナ(Pandemis cerasana)(ヤマトビハマキ)、パンデミス・ヘパラナ(Pandemis heparana)(トビハマキ)、パピリオ・デモドクス(Papilio demodocus)(アフリカオナシアゲハ)、ペクチノフォラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)(ワタアカミムシガ)、ペリドローマ種(Peridroma spp.)(ネキリムシ類)、ペリドローマ・サウシア(Peridroma saucia)(ニセタマナヤガ)、ペリロイコプテラ・コフェエラ(Perileucoptera coffeella)(ホワイトコーヒーハモグリガ)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)(ジャガイモキバガ)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、フィロノリクテル種(Phyllonorycter)(ハモグリバエ類)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)(モンシロチョウ)、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、プロディア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)(ノシメマダラメイガ)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)(コナガ)、ポリクロシス・ビテアナ(Polychrosis viteana)(ブドウヒメハマキ)、プライス・エンドカルパ(Prays endocarpa)、プライス・オレアエ(Prays oleae)〔オリーブ・モス(olive moth)〕、シューダレチア種(Pseudaletia spp.)(ノクチュイドモス類)、シューダレチア・ユニプンクタ(Pseudaletia unipuncta)(アワヤトウガ)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)〔ソイビーン・ルーパー(soybean looper)〕、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、シルポファガ・インセルチュラス(Scirpophaga incertulas)、
セサミア種(Sesamia spp.)(ステムボーラー類)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)(イネヨトウ)、セサミア・ノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides)、セトラ・ニテンス(Setora nitens)、シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella)(バクガ)、スパルガノチス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana)(テングハマキ)、スポドプテラ種(Spodoptera spp.)(アワヨトウ類)、スポドプテラ・エクシグア(Spodoptera exigua)(シロイチモジヨトウ)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)(ヨトウガ)、スポドプテラ・オリダニア(Spodoptera oridania)〔サザン・アーミーワーム(southerm armyworm)〕、シナンテドン種(Synanthedon spp.)(ネクイムシ類)、テクラ・バシリデス(Thecla basilides)、テルミシア・ゲムマタリス(Thermisia gemmatalis)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)(コイガ)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)(イラクサギンウワバ)、ツタ・アブソルータ(Tuta absoluta)、イポノメウタ種(Yponomeuta spp.)、ゼウゼラ・コフィアエ(Zeuzera coffeae)(コーヒーゴマフボクトウ)、及びゼウゼラ・ピリナ(Zeuzera pyrina)(ヒョウマダラボクトウ)が含まれるが、これらに限定されない。
【0118】
別の実施形態において、害虫は直翅目、例えば、アナブラス・シンプレクス(Anabrus simplex)(モルモンクリケット)、グリロタルピダエ(Gryllotalpidae)(ケラ)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)(トノサマバッタ)、メラノプルス種(Melanoplus spp.)(バッタ類)、ミクロセントラム・レチネルベ(Microcentrum retinerve)〔アンギュラーウイングド・キリギリス(angular winged katydid)〕、プテロフィラ種(Pterophylla spp.)(キリギリス類)、シストセルカ・グレガリア(chistocerca gregaria)、スカデリア・フルカタ(Scudderia furcata)〔フォークテイルド・ブッシュキリギリス(forktailed bush katydid)〕、及びヴァランガ・ニグリコルニ(Valanga nigricorni)である。別の実施形態において、害虫は、アザミウマ類、例えば、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)(タバコアザミウマ)、フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis)(ミカンキイロアザミウマ)、フランクリニエラ・シュルツェイ(Frankliniella shultzei)、フランクリニエラ・ウィリアムジ(Frankliniella williamsi)(コーンアザミウマ)、ヘリオスリップス・ヘモロイダリス(Heliothrips haemorrhoidalis)(クロトンアザミウマ)、リフィフォロスリップス・クルエンタツス(Riphiphorothrips cruentatus)、シルトスリップス種(Scirtothrips spp.)、シルトスリップス・シトリ(Scirtothrips citri)(ミカンアザミウマ)、シルトスリップス・ドルサリス(Scirtothrips dorsalis)(チャキイロアザミウマ)、テニオスリップス・ロパランテナリス(Taeniothrips rhopalantennalis)、及びスリップス属種(Thrips spp.)、アブデルスツノカブトムシ(甲虫類)、およびディアブロティカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)(甲虫類)である。
【0119】
一実施形態において、甲虫目害虫は、アカントセリデス種(Acanthoscelides spp.)(ゾウムシ類)、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)(一般的なインゲンマメゾウムシ)、アグリルス・プラニペンニス(Agrilus planipennis)(アオナガタマムシ)、アグリオテス種(Agriotes spp.)(コメツキムシ類)、アノプロフォラ・グラブリペンニス(Anoplophora glabripennis)(ツヤハダゴマダラカミキリ)、アントノムス種(Anthonomus spp.)(ゾウムシ類)、アントノムス・グランディス(Anthonomus grandis)(メキシコワタミゾウムシ)、アフィディウス種(Aphidius spp.)、アピオン種(Apion spp.)(ゾウムシ類)、アポゴニア種(Apogonia spp.)(ジムシ類)、アテニウス・スプレツルス(Ataenius spretulus)〔ブラック・ターフグラス・アテニウス(Black Turfgrass Ataenius)〕、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)〔ピグミー・マンゴールド・ビートル(pygmy mangold beetle)〕、アウラコフォラ種(Aulacophore spp.)、ボチノデレス・パンクチベントリス(Bothynoderes punctiventris)〔ビート・ルート・ウィビル(beet root weevil)〕、ブルクス種(Bruchus spp.)(ゾウムシ類)、ブルクス・ピソルム(Bruchus pisorum)(エンドゾウムシ)、カコエシア種(Cacoesia spp.)、カロソブルクス・マクラツス(Callosobruchus maculatus)(ヨツモンマメゾウムシ)、カルポフィルス・ヘミプテラス(Carpophilus hemipteras)(クリヤケシキスイ)、カッシダ・ビッタータ(Cassida vittata)、セロステルナ種(Cerosterna spp)、セロトマ種(Cerotoma spp.)(ハムシ類)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)(ダイズヒメサルハムシ)、シュートリンクス種(Ceutorhynchus spp.)(ゾウムシ類)、シュートリンクス・アシミリス(Ceutorhynchus assimilis)〔キャベツ・シードポッド・ウィービル(cabbage seedpod weevil)〕、シュートリンクス・ナピ(Ceutorhynchus napi)(キャベツシギゾウムシ)、カエトクネマ種(Chaetocnema spp.)(ハムシ類)、コラスピス種(Colaspis spp.)〔ソイル・ビートル類(soil beetles)〕、コノデルス・スカラリス(Conoderus scalaris)、コノデルス・スチグモサス(Conoderus stigmosus)、コノトラケルス・ネヌファー(Conotrachelus nenuphar)(スモモゾウムシ)、コティヌス・ニチディス(Cotinus nitidis)(アオコウフキコガネ)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)(アスパラガスハムシ)、クリプトレステス・フェルギネウス(Cryptolestes ferrugineus)(サビカクムネヒラタムシ)、クリプトレステス・プシルス(Cryptolestes pusillus)(カクムネヒラタムシ)、クリプトレステス・ターシクス(Cryptolestes turcicus)(トルコカクムネヒラタムシ)、クテニセラ種(Ctenicera spp.)(コメツキムシ類)、クルクリオ種(Curculio spp.)(シギゾウムシ類)、シクロセファラ種(Cyclocephala spp.)(ジムシ類)、シリンドロクプツルス・アドスペルスス(Cylindrocopturus adspersus)(ヒマワリクキゾウムシ)、
デポラウス・マルギナツス(Deporaus marginatus)(マンゴー・ハキリゾウムシ)、デルメステス・ラルダリウス(Dermestes lardarius)(オビカツオブシムシ)、デルメステス・マクラツス(Dermestes maculatus)(ハラジロカツオブシムシ)、ディアブロチカ種(Diabrotica spp.)(ハムシ類)、エピラクナ・バリベスティス(Epilachna varivestis)(インゲンテントウ)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ヒロビウス・パレス(Hylobius pales)〔パレス・ウィービル(pales weevil)〕、ヒペラ種(Hypera spp.)(ゾウムシ類)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)(アルファルファタコゾウムシ)、ヒペルドエス種(Hyperdoes spp.)(ヒペルドエス・ゾウムシ)、ヒポテネムス・ハムペイ(Hypothenemus hampei)(コーヒーノミキクイムシ)、イプス種(Ips spp.)(キクイムシ類)、ラシオデルマ・セリコルネ(Lasioderma serricorne)(タバコシバンムシ)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)(コロラドハムシ)、リオゲニス・フスクス(Liogenys fuscus)、リオゲニス・スツラリス(Liogenys suturalis)、リソルホプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)(イネミズゾウムシ)、リクツス種(Lyctus spp.)(キクイムシ類/ヒラタキクイムシ類)、マエコラスピス・ジョリベチ(Maecolaspis joliveti)、メガセリス種(Megascelis spp.)、メラノツス・コンムニス(Melanotus communis)、メリゲテス種(Meligethes spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)〔ブロッサムビートル(blossom beetle)〕、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)(ヨーロッパコフキコガネ)、オベレア・ブレビス(Oberea brevis)、オベレア・リネアリス(Oberea linearis)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)(ナツメヤシカイガラムシ)、オリザエフィルス・メルカトール(Oryzaephilus mercator)(オオメノコギリヒラタムシ)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)(ノコギリヒラタムシ)、オチオリンクス種(Otiorhynchus spp.)(ゾウムシ類)、オウレマ・メラノプス(Oulema melanopus)(クビアカクビホソハムシ)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パントモルス種(Pantomorus spp.)(ゾウムシ類)、フィロファガ種(Phyllophaga spp.)〔メイ/ジューン・ビートル(May/June beetle)〕、フィロファガ・クヤバナ(Phyllophaga cuyabana)、フィロトレタ種(Phyllotreta spp.)(ハムシ類)、フィンキテス種(Phynchites spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)(マメコガネ)、プロステファヌス・トルンカツス(Prostephanus truncates)(オオコナナガシンクイ)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)(コナナガシンクイ)、リゾトログス種(Rhizotrogus spp.)(ヨーロッパコガネムシ)、リンコフォルス種(Rhynchophorus spp.)(ゾウムシ類)、スコリツス属種(Scolytus spp.)(キクイムシ類)、スフェノフォルス種(Shenophorus spp.)(シバオサゾウムシ)、シトナ・リネアツス(Sitona lineatus)(アカアシチビコフキゾウムシ)、シトフィルス種(Sitophilus spp.)(コクゾウムシ類)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)(グラナリアコクゾウムシ)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)(ココクゾウムシ)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)(ジンサンシバンムシ)、トリボリウム種(Tribolium spp.)(ハナムグリ類)、トリボリウム・カスタネウム(Tribolium castaneum)(コクヌストモドキ)、トリボリウム・コンフスム(Tribolium confusum)(ヒラタコクヌストモドキ)、トリゴデルマ・バリアブル(Trogoderma variabile)(キマダラカツオブシムシ)、及びザブルス・テネビオイデス(Zabrus tenebioides)から選択されてもよいが、これらに限定されない。
【0120】
一実施形態において、害虫は、半翅目、例えば、アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)(ミナミアオカメムシ)、ブリッスス・ロイコプテルス(Blissus leucopterus)(ヒメコガネナガカメムシ)、カロコリス・ノルウェギクス(Calocoris norvegicus)(ポテトメクラカメムシ)、シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)(タイワントコジラミ)、シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)(トコジラミ)、ダグベルツス・ファスシアツス(Dagbertus fasciatus)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ディスデルクス・スツレルス(Dysdercus suturellus)(アカホシカメムシ)、エデッサ・メディタブンダ(Edessa meditabunda)、エウリガスター・マウラ(Eurygaster maura)(チャイロカメムシ)、エウスキスツス・ヘロス(Euschistus heros)、エウスキスツス・セルブス(Euschistus servus)(カッショクカメムシ)、ヘロペルチス・アントニイ(Helopeltis antonii)、ヘロペルティス・テイボラ(Helopeltis theivora)〔ティー・ブライト・プラントバグ(tea blight plantbug)〕、ラギノトムス種(Lagynotomus spp.)(カメムシ類)、レプトコリサ・オラトリウス(Leptocorisa oratorius)、レプトコリサ・ヴァリコルニス(Leptocorisa varicornis)、リグス種(Lygus spp.)(メクラカメムシ類)、リグス・ヘスペルス(Lygus hesperus)〔ウエスタン・ターニッシュド・プラントバグ(western tarnished plant bug)〕、マコネリコッカス・ヒルスツス(Maconellicoccus hirsutus)、ニューロコルプス・ロンギロストリス(Neurocolpus longirostris)、ネザラ・ビリヅラ(Nezara viridula)(ミナミアオカメムシ)、フィトコリス種(Phytocoris spp.)(メクラカメムシ類)、フィトコリス・カリフォルニクス(Phytocoris californicus)、フィトコリス・レラチブス(Phytocoris relativus)、ピエゾドラス・ギルディンギ(Piezodorus guildingi)、ペシロカプスス・リネアツス(Poecilocapsus lineatus)(ヨスジメクラカメムシ)、プサルス・ヴァクシニコラ(Psallus vaccinicola)、シューダシスタ・ペルセアエ(Pseudacysta perseae)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、及びトリアトマ種(Triatoma spp.)(サシガメ類/オオサシガメ類)である。
【0121】
一実施形態において、害虫は、同翅目、例えば、アクリトシフォン・ピスム(Acrythosiphon pisum)(エンドウヒゲナガアブラムシ)、アデルゲス種(Adelges spp.)(カサアブラムシ類)、アレウロデス・プロレテラ(Aleurodes proletella)(タマナコナジラミ)、アレウロディクス・ディスペルセス(Aleurodicus disperses)、アレウロトリクス・フロッコスス(Aleurothrixus floccosus)(ミカンワタコナジラミ)、アウラカスピス種(Aulacaspis spp.)、アムラスカ・ビグテラ・ビグテラ(Amrasca bigutella bigutella)、アフロフォラ種(Aphrophora spp.)(ヨコバイ類)、アオニディエラ・アウランチイ(Aonidiella aurantii)(アカマルカイガラムシ)、アフィス種(Aphis spp.)(アブラムシ類)、アフィス・ゴッシピイ(Aphis gossypii)(ワタアブラムシ)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)(リンゴアブラムシ)、アウラコルサム・ソラニ(Aulacorthum solani)(ジャガイモヒゲナガアブラムシ)、ベミシア種(Bemisia spp.)(コナジラミ類)、ベミシア・アルゲンチフォリイ)(Bemisia argentifolii)、ベミシア・タバキ(Bemisia tabaci)(タバココナジラミ)、ブラキコルス・ノキシウス(Brachycolus noxius)〔ロシアンアブラムシ(Russian aphid)〕、ブラキコリネラ・アスパラギ(Brachycorynella asparagi)(アスパラガスアブラムシ)、ブレヴェンニア・レヒ(Brevennia rehi)、ブレビコリネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)(ダイコンアブラムシ)、セロプラステス種(Ceroplastes spp.)(カイガラムシ類)、セロプラステス・ルベンス(Ceroplastes rubens)(ルビーロウカイガラムシ)、キオナスピス種(Chionaspis spp.)(カイガラムシ類)、クリソムファルス種(Chrysomphalus spp.)(カイガラムシ類)、コッカス種(Coccus spp.)(カイガラムシ類)、
ディサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)(オオバコアブラムシ)、エムポアスカ種(Empoasca spp.)(ヨコバイ類)、エリオソマ・ラニゲルム(Eriosoma lanigerum)(リンゴワタムシ)、イセリア・プルシャシ(Icerya purchasi)(ワイセリヤカイガラムシ)、イディオスコプス・ニチデゥルス(Idioscopus nitidulus)(マンゴーヨコバイ)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)(ヒメトビウンカ)、レピドサフェス種(Lepidosaphes spp.)、マクロシフム種(Macrosiphum spp.)、マクロシフム・ユーフォルビアエ(Macrosiphum euphorbiae)(チューリップヒゲナガアブラムシ)、マクロシフム・グラナリウム(Macrosiphum granarium)(ムギヒゲナガアブラムシ)、マクロシフム・ロザエ(Macrosiphum rosae)(イバラヒゲナガアブラムシ)、マクロステレス・クアドリリネアツス(Macrosteles quadrilineatus)(ヨツテンヨコバイ)、マハナルバ・フリムビオラタ(Mahanarva frimbiolata)、メトポロフィウム・ジルホダム(Metopolophium dirhodum)(ムギウスイロアブラム)、ミクチス・ロンギコルニス(Mictis longicornis)、ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)(モモアカアブラムシ)、ネフォティクス種(Nephotettix spp.)(ヨコバイ類)、ネフォテティクス・シンクチセプス(Nephotettix cincticeps)(ツマグロヨコバイ)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)(トビイロウンカ)、パルラトリア・ペルガンデイ(Parlatoria pergandii)(マルクロホシカイガラムシ)、パルラトリア・ジジフィ(Parlatoria ziziphi)(ヒメクロカイガラムシ)、ペレグリヌス・マイディス(Peregrinus maidis)(トウモロコシウンカ)、フィラエヌス種(Philaenus spp.)(アワフキムシ)、フィロキセラ・ヴィチフォリアエ(Phylloxera vitifoliae)(ブドウネアブラムシ)、フィソケルメス・ピセアエ(Physokermes piceae)(トウヒタマカイガラモドキ)、プラノコックス種(Planococcus spp.)(コナカイガラムシ)、シュードコッカス種(Pseudococcus spp.)(コナカイガラムシ類)、シュードコッカス・ブレヴィペス(Pseudococcus brevipes)(パイナップルコナカイガラムシ)、クアドラスピディオツス・ペルニシオサス(Quadraspidiotus perniciosus)(ナシマルカイガラムシ)、ロパロシフム種(Rhopalosiphum spp.)(アブラムシ類)、ロパロシフム・マイダ(Rhopalosiphum maida)(トウモロコシアブラムシ)、ロパロシフム・パディ(Rhopalosiphum padi)(ムギクビレアブラムシ)、サイセチア種(Saissetia spp.)(カイガラムシ類)、サイセチア・オレアエ(Saissetia oleae)(オリーブカタカイガラムシ)、スキザフィス・グラミナム(Schizaphis graminum)(ムギミドリアブラムシ)、シトビオン・アヴェナエ(Sitobion avenae)(ムギヒゲナガアブラムシ)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)(セジロウンカ)、テリオアフィス種(Therioaphis spp.)(アブラムシ)、トウメイエラ種(Toumeyella spp.)(カイガラムシ類)、トキソプテラ種(Toxoptera spp.)(アブラムシ類)、トリアレウロデス種(Trialeurodes spp.)(コナジラミ類)、トリアレウロデス・ヴァポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)(オンシツコナジラミ)、トリアレウロデス・アブチロネウス(Trialeurodes abutiloneus)〔バンデッドウイング・ホワイトフライ(bandedwing whitefly)〕、ウナスピス種(Unaspis spp.)(カイガラムシ類)、ウナスピス・ヤノネンシス(Unaspis yanonensis)(ヤノネカイガラムシ)、及びズリア・エントレリアナ(Zulia entreriana)である。
【0122】
一実施形態において、防除される好ましい対象昆虫は、カメムシ科、特にカメムシに由来する。
【0123】
好ましくは、害虫はクサギカメムシである。
【0124】
一実施形態において、本開示は、卵、幼虫、蛹、成虫などのいずれかおよびすべての発育段階に有効であり、好ましくは防除される害虫は、カメムシの成虫および前成虫である。
【0125】
一実施形態において、本開示の組み合わせ物/組成物および方法は、クサギカメムシの若虫および成虫の極めて良好な防除を提供する。
害虫は、標的害虫、その食料供給源、生息地、繁殖地または栽培場所を殺虫有効量の本発明の組成物と接触させることによって防除することができる。
【0126】
一態様によれば、本開示の組み合わせ物/組成物は、害虫、特にカメムシを防除するのに有用である。
【0127】
一実施形態において、本開示の組み合わせ物/組成物は、特に大豆植物において、若虫段階の成虫およびカメムシ昆虫を防除するのに有用である。
【0128】
一実施形態において、本開示の組成物は、害虫を予防または防除するために、卵、幼虫、蛹および成虫などのいずれかおよびすべての発育段階に施用される。
【0129】
害虫は、標的害虫、その食料供給源、生息地、繁殖地、または栽培場所を殺虫有効量の本明細書に記載の組成物と接触させることによって防除することができる。
【0130】
本開示の別の態様によれば、農薬有効量の本開示の組み合わせ物/組成物を害虫または植物またはその部位に施用することを含む、植物またはその繁殖材料上の害虫を防除または防止する方法を提供する。
【0131】
一実施形態において、本開示は、本開示の組み合わせ物/組成物を栽培場所に施用することを含む、主にその栽培場所の害虫を防除する方法を提供する。
【0132】
本開示の別の態様では、本開示は、本明細書に記載の本開示の殺虫剤組み合わせ物/組成物を施用することによって作物の収穫量を増加させる方法を提供する。
【0133】
別の態様では、本発明は、本組成物の成分を同時にまたは逐次的に施用することを含む、植物および植物部分の全体的な損傷、ならびに昆虫によって引き起こされる収穫された果物または野菜の損失を軽減するための方法を提供する。実施形態では、本発明の組み合わせ構成要素は、同時に、すなわち一緒に、別々に、または連続して施用される。
【0134】
別の実施形態によれば、農薬有効量の本開示の組み合わせ物/組成物を害虫または植物またはその栽培場所に施用することを含む、植物またはその繁殖材料上のカメムシを防除または予防する方法が提供される。
【0135】
一実施形態において、本発明は、栽培場所に本発明の組み合わせ物/組成物を施用することを含む、栽培場所での対象昆虫の寄生を主に防除する方法を提供する。
【0136】
したがって、本実施形態において、本発明は、対象昆虫を本組み合わせ物/組成物と接触させることを含む、栽培場所における昆虫寄生を防除する方法を提供する。
【0137】
一実施形態において、本発明の方法は、本発明の組み合わせ物/組成物を蔓延した栽培場所に施用することによって実施され得る。
【0138】
好ましくは、本発明の組み合わせ物で植物またはその栽培場所を処理する方法は、有効量の本組み合わせ物/組成物を土壌に施用すること、植物または植物の一部または種子に施用することを含む。施用は、寄生の最初の兆候が見られたとき、または害虫が再発し始めたときのいずれかに施用することが好ましい。
【0139】
したがって、一態様において、本発明は、本開示の殺虫剤配合物を作物または寄生された作物栽培場所または植物繁殖材料または農産物の表面に施用することを含む、昆虫の防除方法を提供する。
【0140】
一実施形態において、本発明は、植物またはその繁殖材料上の望ましくない害虫を防除または予防する方法を提供し、方法は、農薬的に有効な量の本組み合わせ物を害虫または植物またはその栽培場所に施用することを含む。
【0141】
一実施形態において、栽培場所に本発明の組み合わせ物を施用することを含む、栽培場所における昆虫の寄生を主に防除する方法を提供する。
【0142】
本開示の別の態様では、本発明は、本明細書に記載された本開示の殺虫剤の組み合わせ物を使用して本開示の方法を施用することにより、作物の収穫量を増加させる方法を提供する。
【0143】
本開示の別の態様では、本発明は、殺虫剤の組み合わせ物を施用することによって作物の健康を改善する方法を提供する。したがって、本発明は、農業の持続可能性を達成し、作物の収穫量を増加させるために対象昆虫を管理および防除するための完全な戦略を提供する。
【0144】
一実施形態において、本方法は、ナンキンムシを防除するのに有効である。
一実施形態において、本開示の方法は、若虫段階、特に大豆植物におけるカメムシ昆虫を防除するのに有効である。
【0145】
一実施形態において、本発明は、農薬有効量の、少なくとも1種の接触農薬と少なくとも1種の非浸透性または浸透性農薬との組み合わせ物を、害虫または植物またはその栽培場所に施用することを含む、カメムシの防除方法を提供する。
【0146】
一実施形態において、接触殺虫剤は以下のグループ3:殺虫剤耐性行動委員会(IRAC)の作用機序分類で言及されているナトリウムチャネル調節物質に属する。一実施形態において、非浸透性農薬は、グループ2:IRAC作用機序分類で言及されているGABA依存性塩素チャネル拮抗薬に属する。
一実施形態において、本方法は、昆虫クサギカメムシを防除するのに有効である。
【0147】
好ましくは、昆虫の防除方法は、殺虫剤として有効な量の本開示の組み合わせ物/組成物を作物、その栽培場所、またはその繁殖材料に施用/実用することを含み、方法は、好ましくはクサギカメムシによる作物への昆虫の寄生を防除および/または防止する方法である。施用は、寄生の最初の兆候が見られたとき、または害虫が再発し始めたときのいずれかに施用することが好ましい。
【0148】
一実施形態において、本開示は、少なくとも1種の接触殺虫剤と少なくとも1種の非浸透性殺虫剤との組み合わせ物を含む本殺虫剤組成物を、植物または植物が生育する土壌に接触させることを含む、クサギカメムシの防除方法を提供する。
【0149】
一実施形態において、クサギカメムシの防除方法は、非浸透性殺虫剤であるエチプロールと接触殺虫剤であるビフェントリンとの殺虫組み合わせ物を、栽培場所に施用することを含む。
【0150】
別の態様では、本発明は、非浸透性殺虫剤としてエチプロールと、接触殺虫剤としてビフェントリンとの組み合わせ物を含む組成物をダイズ植物の作物、栽培場所、またはその繁殖材料に施用することを含む、ダイズにおけるクサギカメムシの寄生の防除および/または予防方法を提供する。
【0151】
本開示はまた、種子などの植物繁殖材料を、播種前および/または予備発芽後に、本開示の組み合わせ物/組成物と接触させることを含む、植物繁殖材料、好ましくは種子および苗の根および芽をクサギカメムシから保護する方法を提供する。
【0152】
一実施形態において、本発明は、植物またはその一部または栽培場所にエチプロールおよびビフェントリンを同時にまたは別々にまたは連続的に施用することによって実施することができる。
【0153】
一実施形態において、本開示は、エチプロールとビフェントリンとを、約1~1000および約1000~1、約1~500および約500~1、約1~300および約300~1、約1~200および約200~1、約1~100および約100~1、約1~50および50~1、または約1~25および25~1、約1~10および10~1、約1~5および5~1の重量比で含む組成物を施用することによって達成されてもよい。
【0154】
一実施形態において、エチプロールは、約1~400g ai./haの量で使用される。
【0155】
一実施形態において、エチプロールは、約1~300g ai./haの量で使用される。
【0156】
一実施形態において、エチプロールは、約1~200g ai./haの量で使用される。
【0157】
一実施形態において、エチプロールは、約1~150g ai./haの量で使用される。
【0158】
一実施形態において、エチプロールは、約1~100g ai./haの量で使用される。
【0159】
一実施形態において、エチプロールは、約1~50g ai./haの量で使用される。
【0160】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~200g ai./haの量で使用される。
【0161】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~150g ai./haの量で使用される。
【0162】
一実施形態において、ビフェントリンは、約1~100g ai./haの量で使用される。
【0163】
一実施形態において、ビフェントリンは、約10~100g ai./haの量で使用される。
【0164】
一実施形態において、ビフェントリンは、約10~80g ai./haの量で使用される。
【0165】
一実施形態において、ビフェントリンは、約10~60g ai./haの量で使用される。
【0166】
一実施形態において、ビフェントリンは、約10~40g ai./haの量で使用される。
【0167】
一実施形態において、ビフェントリンは、約10~20gのai.haの量で使用される。
【0168】
本発明の組み合わせ物、またはそれを含む殺虫組成物は、本発明の組成物の農薬有効量で植物と接触させることによって、成長中の植物および作物を動物害虫、特にカメムシ、特にユースキストゥス属、より特にクサギカメムシによる攻撃または蔓延から保護するために使用することができる。
【0169】
一実施形態において、本開示の方法は、0~15日の期間にわたって対象昆虫を有意に防除する。別の実施形態において、本開示の方法は、0~10日の期間にわたって対象昆虫を有意に防除する。
【0170】
したがって、一実施形態において、本開示の方法は、この組成物を寄生箇所に施用することによって達成され得る。
【0171】
本開示の方法は、組成物を約50~約200L/Haの好ましい施用速度で土壌または葉面施用に施用することによって達成され得る。一実施形態において、施用量は、好ましくは約100~約150L/Haである。
【0172】
本開示の方法は、組成物を約0.10~約10L/Haの好ましい施用速度で土壌に施用することによって達成され得る。
【0173】
一実施形態において、本開示の組成物は、約0.1~約5L/Haの範囲で施用される。一実施形態において、施用量は約0.1~4L/Haの範囲である。一実施形態において、施用量は約0.1~3L/Haの範囲である。一実施形態において、施用量は約0.1~2L/Haの範囲である。一実施形態において、施用量は約0.1~1L/Haの範囲である。
【0174】
通常、組成物の施用量は0.25l/haである。組成物の施用量は0.5l/haであることが好ましい。組成物の施用量は0.75l/haであることが好ましい。
【0175】
典型的には、エチプロールおよびビフェントリンを含む本開示の組成物は、クサギカメムシの若虫および成虫を防除するための優れたツールを表し、好ましくは0.5および0.75L/haの用量である。
【0176】
適切な施用方法には、とりわけ土壌処理、種子処理、溝内施用、および葉面施用が含まれる。土壌処理方法には、土壌への灌水、点滴灌漑(土壌への点滴散布)、根、チューブまたは球根の浸漬、または土壌注入が含まれる。種子処理技術には、種子粉衣、種子コーティング、種子散布、種子浸漬、および種子ペレット化が含まれる。畝間施用には、典型的には、耕作地に畝を作るステップ、畝に種子を播種するステップ、組成物を畝に施用するステップ、および畝を閉じるステップが含まれる。葉面施用とは、例えば噴霧装置を介して植物の葉に組成物を施用することを指す。葉面施用の場合、フェロモンを本発明の化合物と組み合わせて使用することによって害虫の行動を改変することが有利となり得る。特定の作物および害虫に適したフェロモンは当業者に知られている。
【0177】
典型的には、本発明による組成物は、前施用装置、ナップザック噴霧器、噴霧タンク、噴霧飛行機、または灌漑システムから施用される。通常、農薬組成物は、水、緩衝剤、および/または所望の施用濃度となるさらなる助剤で構成され、このようにして、すぐに使用できる噴霧液または本発明による農薬組成物が得られる。
【0178】
一実施形態において、本発明の方法は、タンクミックスまたは事前配合(プレミックス)組成物のいずれかの形態で、組み合わせ物を連続的にまたは同時に施用することによって実施することができる。
【0179】
一実施形態では、本方法は、エチプロールとビフェントリンのプレミックス製剤を施用することを含む。一実施形態において、予混合製剤は、懸濁濃縮物(SC)の形態である。
【0180】
本開示の殺虫剤組成物は、エチプロールおよびビフェントリンを含有し、害虫、それらの食料供給、生息地または繁殖地に接触させることを特徴とする。
【0181】
施用は、寄生の最初の兆候が見られたとき、または害虫が再発し始めたときのいずれかに施用することが好ましい。
【0182】
一態様では、本発明は、植物の栽培場所に本発明の組成物を適用して、組み合わせ物で有害な昆虫を防除することを含む、植物の収穫量を増加させる方法を提供する。
【0183】
別の態様では、本発明は、
(a)エチプロール組成物を含む第1容器と、
(b)ビフェントリン組成物を含む第2容器と、
(c)第1の容器と第2の容器の内容物を混合し、その組成物を対象部位に投与するように指示する取扱説明書と、
を含む、昆虫を栽培場所で防除するためのマルチパック殺虫製品を提供することができる。
【0184】
本開示の一実施形態によれば、農薬組成物の種々の成分を単独で使用することも、本開示に係る組成物を調製するために部分的にまたは完全に相互に混合することもできる。これらをパッケージ化して、さらにパーツキットなどの組み合わせ構成として使用することも可能である。
【0185】
本発明の一実施形態において、キットは、農薬組成物を調製するために使用され得る1つ以上の(すべてを含む)成分を含み得る。1種以上の成分は、組み合わせられているか、または事前に配合されている場合がある。2つ以上の構成要素がキット内に提供される実施形態では、構成要素はすでに組み合わされていてもよく、したがって、バイアル、ボトル、缶、パウチ、バッグ、またはキャニスターなどの単一の容器に包装されている。
【0186】
他の実施形態において、キットの2つ以上の構成要素が別々に包装されてもよく、すなわち、事前に配合されなくてもよい。したがって、キットは、バイアル、缶、ボトル、パウチ、バッグ、またはキャニスターなどの1つまたは複数の別個の容器を含み得、各容器は農薬組成物の別個の成分を含む。
【0187】
いずれの形態においても、キットの成分は、本発明による農薬組成物を調製するためのさらなる成分とは別個に、またはさらなる成分と一緒に、または本発明による組み合わせ組成物の成分として適用され得る。
【0188】
本開示の1つの好ましい実施形態において、エチプロールおよびビフェントリン殺虫剤の組み合わせ物を含む安定な農薬組成物を、1つまたは複数のキットの形態で提供されてもよい。
【0189】
上記組成物は殺虫活性を有し、安定である。本発明の農薬組成物において選択された界面活性剤の組み合わせは、異なる温度での経時安定性に優れていることを見出した。得られた農薬組成物は、懸濁性に優れ、分散性が良好で、沈降性がない。
【0190】
本明細書に記載されたすべての特徴は、任意の組み合わせで上記の態様のいずれかと組み合わせることができる。
【0191】
本開示の方法は、先行技術と比較して、いくつかの特別な利点を提供することができる。本開示の新規な方法は、収穫量を増加させ、植物の健康を促進し、植物毒性を持たないことに貢献する。
【0192】
以下の具体的な実施形態を参照して本開示を説明する。なお、以下の追加の実施形態は、本開示を限定するものではなく、本開示を例示するものであり、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの代替実施形態を設計することができる。
【0193】
実施例
実施例1
懸濁濃縮製剤
【表1】
【0194】
プロセス容器に計算量の賦形剤を水に加え、次に計算量の活性成分(ビフェントリンおよびエチプロール)を激しく撹拌しながら混合物に加えた。予備混合物スラリーを30分間ほど撹拌した。スラリーを粉砕機で粉砕した後、必要に応じて他の賦形剤を加え、40~45分間撹拌して適切な均質化を行い、所望の配合物を得た。
【0195】
実施例2
エチプロールおよびビフェントリンを含む本組成物の生物有効性データ
カメムシの防除に対するエチプロールとビフェントリンの組み合わせ物の効果を研究するために、野外試験を実施した(クサギカメムシ)。この研究は大豆株で行われた。施用後、植物は成虫期に10頭のカメムシに再寄生した(クサギカメムシ)。寄生後1、3、7、10日間クサギカメムシのコントロール(%)を記録した。試験の効果結果は次の表のとおりである。
【0196】
【表2】
【0197】
【表3】
【0198】
50g/haのエチプロールと20g/haのビフェントリンの施用から得られる害虫防除は、20g/haのビフェントリンを単独施用して得られる防除よりも実質的に高かった。上の表1と表2に結果を示す。
エチプロールとビフェントリンの組み合わせ物のパーセンテージ防除は相乗的である。好ましくは、この組み合わせ物の懸濁濃縮製剤は、施用後1日および3日後に、大豆カメムシ(E.heros)の優れた防除を提供する。
【0199】
実施例3
有効性試験データ
エチプロールとビフェントリンとを含有する本開示の組成物の、褐色カメムシに対する効能を評価した。噴霧量は150L/Haであった。次の表に昆虫防除率の結果を示す。
【0200】
【表4】
【0201】
以上の結果から明らかなように、本開示の組成物は、クサギカメムシの若虫および成虫の相乗的な防除を提供する。
【0202】
実施例4
物理化学研究データ
実施例1の組成物は、組成物の安定性を決定するために物理化学的に試験された。本開示の組成物は、淡いピンク~ベージュ色の懸濁を呈する。18か月まで組成物中に沈降は観察されなかった。実施例1の組成物の粘度は600~800cpsの範囲内であることが判明した。実施例1の組成物は、サンプルを54℃で14日間および28日間維持した加速熱安定性(AHS)のために測定された。14日後と28日後に試験を行ったところ、エチプロールとビフェントリンの両方の活性含有量が許容範囲内であることがわかった。実施例1の組成物は、懸濁性および沈降性に優れている。従って、実施例1の組成物は環境およびAHSにおいて安定性を維持し、組成物の全体的な安定性が18ヶ月間保証されると結論した。安定性試験の結果は次の表のとおりである。
【表5】
【国際調査報告】