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特表2024-520025ハウジング前部と回路基板との間に特定の封止を有する自動車用カメラ並びに自動車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】ハウジング前部と回路基板との間に特定の封止を有する自動車用カメラ並びに自動車
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/02 20210101AFI20240514BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240514BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20240514BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20240514BHJP
【FI】
G03B17/02
G03B30/00
G02B7/02 Z
G02B7/02 D
H04N23/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572892
(86)(22)【出願日】2022-05-25
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2022064278
(87)【国際公開番号】W WO2022248589
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】102021113716.0
(32)【優先日】2021-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514189527
【氏名又は名称】コノート、エレクトロニクス、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CONNAUGHT ELECTRONICS LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100202304
【弁理士】
【氏名又は名称】塙 和也
(72)【発明者】
【氏名】ノエル、ファレル
(72)【発明者】
【氏名】マーク、ショー
【テーマコード(参考)】
2H044
5C122
【Fターム(参考)】
2H044AD03
2H044AJ01
5C122DA14
5C122EA02
5C122FB03
5C122FC00
5C122GE01
5C122GE05
5C122GE07
5C122GE11
5C122GE18
5C122GE21
(57)【要約】
本発明は、ハウジング(23)を有する自動車(1)用のカメラ(4)であって、カメラ(4)のレンズモジュール(9)とカメラ(4)の回路基板(25)とが配置される収容空間(24)が、ハウジング(23)によって境界付けられ、カメラ(4)が長手方向軸(A)を有し、回路基板(25)とレンズモジュール(9)とが、回路基板(25)とレンズモジュール(9)との間に隙間(32)が形成されるように、この長手方向軸(A)の方向に互いに軸方向に離間して配置され、弾性シール(38)が、隙間(32)がシール(38)によってハウジング(23)内の残りの容積空間からシールされるように、回路基板(25)とレンズモジュール(9)との間に配置される、カメラ(4)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(23)を有する自動車(1)用のカメラ(4)であって、
前記カメラ(4)のレンズモジュール(9)及び前記カメラ(4)の回路基板(25)が配置される収容空間(24)が、前記ハウジング(23)によって境界付けられ、
前記カメラ(4)が長手方向軸(A)を備え、
前記回路基板(25)及び前記レンズモジュール(9)が、隙間(32)が前記回路基板(25)と前記レンズモジュール(9)との間に形成されるように、この長手方向軸(A)の方向に互いに離間して配置され、
弾性シール(38)が、前記隙間(32)が前記シール(38)によって前記ハウジング(23)内の残りの容積空間からシールされるように、前記回路基板(25)と前記レンズモジュール(9)との間に配置され、
前記シール(38)が、特に取り外し不可能に、特に寸法的に安定的な環状形状の支持プレート(28)上に配置されることを特徴とする、カメラ(4)。
【請求項2】
前記シール(38)がリングである
ことを特徴とする、
請求項1に記載のカメラ(4)。
【請求項3】
前記シール(38)が、第1のリム(38a)と共に前記回路基板(25)の上面(26)に直接当接する
ことを特徴とする、
請求項1又は2に記載のカメラ(4)。
【請求項4】
前記回路基板(25)の前記上面(26)に溝状凹部(40)が形成され、
前記シール(38)が前記第1のリム(38a)と共に前記溝状凹部(40)内に延在する
ことを特徴とする、
請求項3に記載のカメラ(4)。
【請求項5】
前記ハウジング(23)が、前記レンズモジュール(9)が配置される前部ハウジング部(14)を備え、
前記前部ハウジング部(14)が、前記回路基板(25)に面する、特に前記レンズモジュール(9)に半径方向に直接隣接する当接面(41)を備え、
前記当接面(41)上で前記シール(38)が第2のリム(38b)と当接する
ことを特徴とする、
請求項1から4のいずれか一項に記載のカメラ(4)。
【請求項6】
前記当接面(41)が溝形状凹部(42)を備え、
前記溝形状凹部(42)の中に前記シール(38)が前記シール(38)の第2のリム(38b)と共に延在する
ことを特徴とする、
請求項5に記載のカメラ(4)。
【請求項7】
前記シール(38)が、前記回路基板(25)と前記当接面(41)との間で軸方向に圧縮されて配置される
ことを特徴とする、
請求項5又は6に記載のカメラ(4)。
【請求項8】
前記回路基板(25)の上面(26)に配置された画像センサ(27)と前記レンズモジュール(9)の底面(13)との間の前記隙間(32)内に延在する光路であって、
前記光路が、前記シール(38)によって防塵方式で前記ハウジング(23)の前記収容空間(24)の残りの容積から分離される、光路である
ことを特徴とする、
請求項1から7のいずれか一項に記載のカメラ(4)。
【請求項9】
前記シール(38)が、前記支持プレート(28)の特に外縁(39)に配置され、
前記シール(38)が、前記レンズモジュール(9)と前記支持プレート(28)との間を前記カメラ(4)の長手方向軸(A)の方向に延在し、それにより、前記レンズモジュール(9)と前記支持プレート(28)との間の前記隙間(32)が前記残りの容積空間からシールされる
ことを特徴とする、
請求項1に記載のカメラ(4)。
【請求項10】
前記支持プレート(28)が、前記回路基板(25)と前記レンズモジュール(9)との間の前記隙間(32)に配置された、前記回路基板(25)、前記ハウジング(23)及び前記レンズモジュール(9)とは別部品である
ことを特徴とする、
請求項9に記載のカメラ(4)。
【請求項11】
前記支持プレート(28)が、前記レンズモジュール(9)を加熱するための前記カメラ(4)のヒータ(11)の電線(12、12a、12b)を接続することができる第1の電気接触領域(29、30)、特に同心リングセクションを備え、
前記線(12a、12b)が、前記レンズモジュール(9)から前記第1の接触領域(29、30)に導かれ、及び/又は前記支持プレート(28)が、前記回路基板(25)上に配置された電気接触要素(35、36)を接続することができる第2の電気接触領域(33、34)を備える
ことを特徴とする、
請求項10に記載のカメラ(4)。
【請求項12】
前記回路基板(25)上に配置された前記接触要素(35、36)が、ばね接点、特に角度付き板ばね又はばね接触ピンである
ことを特徴とする、
請求項11に記載のカメラ(4)。
【請求項13】
前記支持プレート(28)が、前記シール(38)の配置によって前記回路基板(25)と非接触で配置され、及び/又は前記前部ハウジング部(14)と接触して配置される
ことを特徴とする、
請求項1から12のいずれか一項に記載のカメラ(4)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のカメラ(4)を有する自動車(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、自動車用カメラに関する。カメラは外装ハウジングを備える。カメラの収容空間は、この外装ハウジング又はこのハウジングによって境界付けられている。カメラのレンズモジュール及びカメラの回路基板は、収容空間に配置される。特に、カメラは長手方向軸も有する。長手方向軸は、特にレンズモジュールの長手方向軸である。
【背景技術】
【0002】
自動車に配置されるカメラは、様々な構成で知られている。これに関連して、自動車の環境捕捉のためにカメラが形成され配置されることが知られている。しかしながら、カメラはさらに、車両の内部空間を捕捉するために利用することもでき、それに対応してそこに配置される。これに関連して、カメラは、それらが耐えなければならない非常に異なる影響にさらされる。これは、特に、激しい温度変動及び/又は激しく変動する環境の影響に関する。さらに、カメラはまた、車両を移動させる際の振動に起因する機械的応力にさらされ、これに永続的に耐えなければならない。これに関連して、特に、これらの条件下で高度に機能的に動作することが依然として可能であり、十分に良好な画像キャプチャを可能にすることも要件であり、これはその後、運転者支援システムに提供することができ、この画像情報に基づいて、運転者支援システムが動作するかどうか、及び任意選択的にどのように動作するかがそれぞれ評価される。
【0003】
このように非常にコンパクトに構成された自動車用カメラでは、外装ハウジングは、別個のハウジング部、ハウジング上部及びハウジング底部から形成されることが知られている。これらのハウジング部は組み立てられ、内部にさらなる構成要素、特にレンズモジュール及び少なくとも1つの回路基板のための収容空間を形成する。
【0004】
そのようなカメラ用の、特にレンズモジュールを加熱するためのヒータも知られている。そのため、例えば、ドイツ特許出願公開第102015111281号明細書及びドイツ特許出願公開第102015116926号明細書を参照することができる。同様に、レンズ用ヒータを備えた自動車用カメラは、例えば、米国特許出願公開第2020/0314311号明細書から知られている。さらに、ヒータ自体が、レンズの背面側に直接当接してレンズを加熱することができるリングを備えるものとする。レンズモジュール内に配置されたこのリングからストリップが突出し、ストリップは、ハウジングの内側に軸方向又は階段状に敷設され、回路基板上の電気接点に接続される。リングは、ストリップと一体的に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第102015111281号明細書
【特許文献2】ドイツ特許出願公開第102015116926号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2020/0314311号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
自動車技術における小型カメラでは、鮮明な画像キャプチャが特に重要である。それにより、カメラの画像センサとカメラの少なくとも1つのレンズとの間に形成されるカメラ内の光路を非常にきれいに保つことができることも重要である。
【0007】
従来のカメラでは、この領域の汚染は、カメラの機能障害をもたらす可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、カメラのハウジングの収容空間において特定の容積領域に対する改善された防塵及び/又は汚染保護が可能な自動車用カメラ及び自動車を提供することである。
【0009】
この目的は、独立請求項に記載のカメラ及び自動車によって解決される。
【0010】
本発明の一態様は、自動車用カメラに関する。カメラは外装ハウジング又はハウジングを備える。カメラの収容空間は、ハウジングによって境界付けられている。カメラのレンズモジュールは、少なくとも特定の領域において収容空間内に配置される。さらに、カメラの回路基板は、収容空間内に配置される。回路基板とレンズモジュールとは、カメラの長手方向軸方向から見て、軸方向に互いに離間して配置されている。長手方向軸は、特にレンズモジュールの長手方向軸である。この軸方向に離間した配置によって、回路基板とレンズモジュールとの間に隙間又は空気空間が形成される。カメラの弾性シールは、回路基板とレンズモジュールとの間に配置される。隙間は、弾性シールによってハウジング内の収容空間の残りの容積からシールされる。したがって、本発明によって、レンズモジュールの後端部と回路基板との間に軸方向に形成される収容空間の特定の部分容積が具体的に保護される。特に回路基板及びレンズモジュールから分離したカメラの構成要素である弾性シールによって、したがって、仕切りも実質的に形成される。特に、光がレンズモジュールから回路基板上の画像センサに導かれるこの隙間は、したがって、この弾性シールによって境界付けられる。したがって、この隙間は、シールによって境界付けられた収容空間の部分容積空間として実質的に生成される。この構成により、この隙間に塵や埃が入り込む可能性を改善された方法で抑制することができる。これにより、レンズモジュールと回路基板上の画像センサとの間の光路を、塵及び埃から改善された方法で特に有利に保護することができる。さらに、弾性シールによって、関連する容積境界だけが、任意の種類の仕切りによって形成されるのではなくなる。むしろ、この弾性構成及びシールとしてのこの分離壁の実現によって、特定の変形も可能になる。これにより、回路基板とレンズモジュールとの位置にばらつきがあっても、一方ではシール部と回路基板との間、他方ではシール部とレンズモジュールとの間の望ましくないギャップを回避することができる。
【0011】
一実施形態では、シールは、少なくともリング部分として形成される。これは、シールが長手方向軸の円周方向の少なくとも特定の領域に円周方向に形成されることを意味する。好ましくは、このシールは、円周方向に閉じたリングとして形成される。それにより、この隙間は、特に有利な方法でシールによって円周方向に完全に境界付けられ得る。したがって、光路は、このシールによって実質的に完全に収容される。
【0012】
一実施形態では、シールは、第1のリムを有する回路基板の上面に直接当接している。この第1のリムは、軸方向に見て、回路基板に面するリムである。これにより、回路基板の上面でのこのシールの直接的な機械的当接も実現される。これにより、シールの安定した嵌合も可能になる。
【0013】
一実施形態では、シール用のレセプタクルが回路基板のこの上面に形成される。このレセプタクルは、一実施形態では溝形状の凹部である。シールは、第1のリムを有するこの溝形状の凹部内に延在する。これにより、一方では、回路基板に対するシールの特に正確な位置決めを達成することができる。これにより、シールの望ましくない半径方向の変位が防止される。特に、シールが軸方向にその形状が変更される場合、例えば、圧縮されるか又は拡張される場合、それにもかかわらず、半径方向位置は回路基板上で比較的正確に維持され得る。特に、シールのこの第1のリムは、本実施形態では特に正確な半径方向位置に配置されたままである。
【0014】
一実施形態では、カメラのハウジングは、軸方向に見て前部ハウジング部を備える。レンズモジュールは、この前部ハウジング部内に配置される。これは、レンズモジュールが少なくとも特定の領域でこの前部ハウジング部内に延在することを意味する。特に、レンズモジュールは、この前部ハウジング部内に、前部ハウジング部内の開口内に導入される。組み立てられた状態では、レンズモジュールは、部分的に前部ハウジング部内に延在し、部分的に外側に延在する。前部ハウジング部は、好ましくは、回路基板に面する当接面を備える。弾性シールは、この当接面に第2のリムで当接する。第2のリムは、長手方向軸の方向に見て、このシールの第1のリムに対向している。したがって、本実施形態では、シールとハウジング部との間の直接的な機械的接触も達成することができる。これによっても、シールの安定した位置的に確実な配置が支持される。次いで、シールは、回路基板とハウジング部との間に実質的に直接位置決めされる。
【0015】
前部ハウジング部のこの当接面は、シールのこの第2のリムのためのレセプタクルを備えるようにすることができる。この第2のレセプタクルは、一実施形態では溝形状の凹部であってよい。それによっても、このシールは、この当接面に配置され、第2のリムは少なくとも特定の領域に陥凹している。
【0016】
一実施形態では、シールは、組み立てられた最終状態で回路基板と当接面との間で軸方向に圧縮されて配置される。これにより、一方では位置的に確実な機械的配置が改善され、他方では隙間の防塵ハウジングが改善される。
【0017】
一実施形態では、隙間において、カメラの画像センサと画像センサに面するレンズモジュールの底面との間に延在するカメラの光路は、シールによって少なくとも特定の領域において防塵方式でハウジングの残りの容積空間から分離される。画像センサは、回路基板の上面に配置される。それにより、レンズモジュールと画像センサとの間のこの光路は、特に有利には塵及び埃から特に保護される。
【0018】
一実施形態では、レンズモジュールは、受けスリーブを備える。このレンズモジュールの少なくとも1つのレンズは、この受けスリーブ内に配置される。レンズモジュールのキャリアスリーブは、特に、ハウジング、特に前部ハウジング部から分離した構成要素である。
【0019】
一実施形態では、弾性シールは、特に取り外し不可能に、カメラの支持プレート上に配置される。支持プレートは、特に環状支持プレートである。特に、それはシールよりも剛性である。この分離した支持プレートによって、シールが最初にそこに直接取り付けられることを可能にする構成要素が設けられる。これにより、一実施形態では、長手方向軸に対する半径方向のシールの望ましくない変形が回避される。支持プレートが環状に形成されるという点で、支持プレートは孔を備える。これは、回路基板と、この回路基板に面するレンズモジュールの底面との間の光路が覆われないという効果に有利である。したがって、この環状支持プレートは、特に、カメラの画像センサとレンズモジュールの底面との間の光路が覆われないように位置付けられる。この支持プレートは、特に一体的に形成される。これは、レンズモジュール、回路基板、及びハウジングから分離した構成要素である。特に、この環状支持プレートは、ハウジングの収容空間に収容される。特に、その中に完全に収容される。軸方向において、この環状支持プレートは、回路基板とレンズモジュールとの間に配置される。一実施形態では、シールの弾性は、支持プレートの弾性よりも大きく、特にはるかに大きい。一実施形態では、支持プレートは、特にシールと比較して寸法的に安定している。
【0020】
一実施形態では、支持プレートは、レンズモジュール、特にレンズモジュールの背面側に直接配置され、及び/又は支持プレートは、前部ハウジング部に直接配置され、特に前部ハウジング部の当接面に載置される。回路基板と支持プレートとの間の隙間は、特に収容空間の残りの容積領域に対してシールされる。一実施形態では、支持プレート、特に支持プレートの前面は、前部ハウジング部に直接配置される。
【0021】
一実施形態では、支持プレートは機能部品とすることができる。これに関連して、支持プレートは、さらなる構成要素のための支持部材として使用することもできる。
【0022】
一実施形態では、シールは、支持プレートの外縁に配置される。これに関連して、外縁は、支持プレートの平坦な上面と平坦な底面とを接続する。したがって、外縁は、支持プレートの狭いリムを表す。そのような構成により、シールは、少なくとも特定の領域においてリム側で支持プレートの周りに円周方向に実質的に直接配置される。それにより、関連する安定化効果は、特にシールの半径方向に支持される。また、このような構成により、軸方向に見て、このシール部の上側リム及び下側リムは露出し、支持プレートによって拘束されない。カメラの長手方向軸の方向に見ると、シールは、特に、支持プレート自体よりも支持プレートの遠い側に延在する。
【0023】
一実施形態では、シールは、長手方向軸の方向に見て両側で支持プレートの寸法を超えて延在する。したがって、シールは、この軸方向に見て支持プレートよりも高いか又は厚い。それにより、一実施形態では、回路基板及び/又はカメラの前部ハウジング部との有利な直接機械的接触は、支持プレートと比較してシールのこの軸方向片持ち配置によって達成することができる。
【0024】
一実施形態では、シールは、支持プレートの外縁に配置されず、支持プレートの上面に配置される。本実施形態では、シールは、支持プレートの両側に延在せず、上面から回路基板までのみ延在する。
【0025】
一実施形態では、支持プレートは、回路基板、カメラのハウジング、及びレンズモジュールから分離した構成要素である。支持プレートは、回路基板とレンズモジュールとの間のこの隙間に配置される。支持プレートは、収容空間においてレンズモジュールの外側に配置される。
【0026】
支持プレートは、回路基板と非接触で、及び/又はレンズモジュールと非接触で配置されるものとすることができる。これに関連して、この隙間に浮いて支持されて配置することもできる。この点において、一方ではシールから回路基板と直接、及び/又は他方ではシールから前部ハウジング部との機械的接触のみをもたらすことができる。
【0027】
これにより、一方では回路基板に対する、他方ではハウジング部に対する支持プレートの特定の相対移動性も実現することができる。支持プレートにおけるシールの直接的な機械的配置及びこのシールの特定の弾性変形可能性によって、支持プレートはまた、シールの変形によって回路基板及び/又はハウジング部に対して間接的に移動することができる。
【0028】
好ましくは、支持プレートは、回路基板に対して離間して配置されるが、前部ハウジング部に直接配置される。
【0029】
一実施形態では、支持プレートは第1の電気接触領域を備える。それらは、カメラのヒータの電線を接続することを目的として設けられている。このヒータは、特に、レンズモジュールを加熱するために形成される。したがって、これらの電線は、レンズモジュールの外側のこれらの第1の電気接触領域に接続することができる。一実施形態では、これらのラインは、レンズモジュールから第1の接触領域に導かれる。一実施形態では、支持プレートは、第1の電気接触領域とは異なる第2の電気接触領域を備える。意図されるように、それらは、回路基板上に配置された電気接触要素を接続することができるという効果をもたらす。これにより、電気的結合要素が支持プレートによって特に有利な方法で設けられ、これにより、一方ではレンズモジュールから導かれるヒータの電線と、他方では回路基板上に配置された電気接触要素とを接触させることができる。したがって、支持プレートは、介在接触アダプタを実質的に可能にする対物部品を構成する。これは、レンズモジュールから導かれる電線をしたがって改善された方法で接続することができるという効果に特に有利である。従来技術におけるレンズモジュールから導かれる線のこれらの界面で生じる望ましくない破損又は不十分な電気接点を回避することができる。すなわち、これにより、レンズモジュールから導かれるヒータのこれらの電線がもはや回路基板自体に直接接続される必要がないことが実現される。これにより、電気的接触条件が悪くなるか、或いは従来の構成では回路基板上の直接結合から線が外れる。
【0030】
一実施形態では、回路基板上に配置された接点要素は、ばね接点である。これにより、回路基板と支持プレートとの間に移動公差が生じても、恒久的に安定した電気的接触を達成することができる。ばね接点は、例えば、角度付き板ばね又はばね接触ピンであってもよい。これらのばね接触ピンは、ポゴピンとも呼ばれる。
【0031】
また、このような構成とすることで、レンズモジュールから導かれる、ヒータの線をより簡単に組み立てることができる。このような線を回路基板に直接接続することは非常に困難で高価である。組み立てに関して、これには困難な要件が存在する。特に自動化に関しては、ここで特定の追加ステップが必要となる。特に、レンズモジュールがハウジング部に螺合される場合、レンズモジュールから来るヒータの線が実際に位置付けられる場所は、知られていないか、又は正確には知られていない。そのため、特にこのような構成では、これらの線を回路基板に直接はんだ付けすることが困難である。
【0032】
この別個の支持プレートによって、レンズモジュールからの線が支持プレート上の予め設定された電気接触領域にはんだ付けされるように、アセンブリを特に有利な方法で行うことができる。特に、この事前組み立てモジュールが提供され、その後にのみ、回路基板との対応する接触が行われることが許容される。したがって、対応するねじ接続部がここに設けられていれば、レンズモジュールを前部ハウジング部にねじ止めすることが簡単に可能である。その後、レンズモジュールから支持プレート上に対応して設けられた接触領域に導かれるヒータの線のはんだ付けを行うことができる。レンズモジュールを前部ハウジング部に螺合した後の電線の位置は、この点において位置に関してより従属的であるため、ここでも、支持プレート上のこれらの接触領域への簡単な接続、特にはんだ付けを簡単に行うことができる。次いで第2の電気接触領域に電気的に接触するために設けられる、追加で設けられる支持プレート上のさらなる接触領域に起因して、位置分離は、この点において実質的に簡単かつ確実に達成される。それにもかかわらず、例えば回路基板上に配置されたエネルギー源からレンズモジュールのヒータまでの高機能で安全な経路が許容される。その後、回路基板と支持プレート上の第2の電気接触領域とのこの接触は、組み立て方法において簡単かつ確実に実現することができる。
【0033】
本発明のさらに独立した態様は、自動車用カメラに関する。カメラは外装ハウジング又はハウジングを備える。収容空間は、このハウジングによって境界付けられている。カメラのレンズモジュール及びカメラの回路基板は、収容空間に配置される。さらに、カメラは、レンズモジュールを加熱するためのヒータを備える。回路基板とレンズモジュールとは、カメラの長手方向軸方向に、軸方向に互いに離間して配置されている。これにより、回路基板とレンズモジュールとの間に軸方向の隙間が形成される。支持プレートは、回路基板とレンズモジュールとの間のこの隙間に配置される。カメラの支持プレートは、回路基板、ハウジング、及びレンズモジュールから分離した構成要素である。支持プレートは、ヒータの電線を接続することができる第1の電気接触領域を備える。これらの線は、レンズモジュールから第1の接触領域に導かれる。追加で又は代替で、支持プレートは、第1の接触領域とは異なる第2の電気接触領域を備える。回路基板上に配置された電気接触要素は、これらの第2の電気接触領域に接続することができる。特に、それらは接続されている。これにより、回路基板、特に回路基板上のエネルギー源からレンズモジュールにエネルギーを伝達して、ヒータを用いてレンズモジュールの加熱を行うことができる。
【0034】
一実施形態では、レンズモジュールは、ねじ接続によってハウジングに接続される。一実施形態では、ハウジングは、前部ハウジング部を備える。これは、カメラの長手方向軸の方向と見なされるべきである。レンズモジュールは、前部ハウジング部に直接取り付けられる。それは、ねじ接続によって前部ハウジング部に直接取り付けられる。それに加えて、レンズモジュールは、前部ハウジング部の嵌合ねじ山に螺合されるねじ山を備える。特に、前部ハウジング部は孔を備え、孔の境界壁はこの嵌合ねじ山を備える。
【0035】
特に、一方ではレンズモジュールとハウジングとの間にねじ接続を有し、他方ではレンズモジュール内に固定して配置されたヒータの線を有するそのような実施形態では、これらの線の位置は、ハウジング部内のレンズモジュールの螺合状態において正確には知られていない。したがって、このような配置が提供される場合、対応する位置の問題及び接続の問題が発生する。レンズモジュールから導かれるヒータのこれらの線は、回路基板に直接取り付けること、特に溶接することが非常に困難である。本発明によって、この追加の支持プレートによって、レンズモジュールからのこれらの線を最初に電気的第1の接触領域に直接取り付ける、特にはんだ付けすることができるので、このような配置において特に有利である。これにより、レンズモジュールがハウジング部に螺合されたときに、第1の接触領域へのこれらの線の対応するはんだ付けを行うことができる。
【0036】
しかしながら、レンズモジュールが最初に支持プレートに接続されることも可能である。これにより、レンズモジュールからの線を第1の電気接触領域にはんだ付けすることができる。次いで、この全体的なモジュールは、ハウジング部に取り付けられ、特に螺合され得る。このとき、レンズモジュールのヒータの線と他の構成要素との間の電気的インターフェースは重要ではない。関連する支持プレートは、回路基板とは別個に配置され、この点でより柔軟に位置決めすることができるためである。
【0037】
したがって、この支持プレートによって、レンズモジュールから導かれるヒータの線は、もはや回路基板に直接接続されない。この点において、支持プレートを介して間接的な結合が形成される。
【0038】
一実施形態では、支持プレートは環状に形成される。これは、特にリングプレートである。支持プレートは、レンズモジュールと回路基板上に配置されたカメラのイメージセンサとの間に延在するカメラの光路内の光がリングプレート内の孔を通過するように隙間に配置される。それにより、この光路は、支持プレートによって覆われないか、さもなければ妨げられない。
【0039】
本発明のさらなる態様は、上述の態様又はその有利な実施形態によるカメラ付き自動車に関する。カメラは、自動車の環境を捕捉するために自動車に設置することができる。しかしながら、自動車の内部空間又は乗員室を捕捉するカメラであってもよい。
【0040】
カメラは、自動車の電子車両案内システムの構成要素とすることができる。
【0041】
本発明の態様の実施形態は、本発明の他の態様の実施形態でもある。
【0042】
本発明のさらなる特徴は、特許請求の範囲、図面及び図面の説明から明らかである。説明において上述した特徴及び特徴の組み合わせ、並びに図の説明において以下に述べる及び/又は図のみに示す特徴及び特徴の組み合わせは、それぞれ指定された組み合わせにおいてだけでなく、本発明の範囲から逸脱することなく他の組み合わせにおいても使用可能である。したがって、実施態様もまた、本発明に包含され本発明によって開示されていると見なされるべきであり、図に明示的に示されずかつ説明されていないが、説明された実施態様から分離された特徴の組み合わせから生じ、それによって生成され得る。実施態様及び特徴の組み合わせも開示されていると見なされるべきであり、したがって、元々策定された独立請求項の特徴のすべてを含むわけではない。さらに、実施態様及び特徴の組み合わせは、特に、特許請求の範囲の関係で示された特徴の組み合わせを超えて延びる、又はそれから逸脱する上記の実施態様によって開示されていると見なされるべきである。
【0043】
以下、本発明の実施形態を概略図に基づいてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本発明によるカメラの一実施形態を有する本発明による自動車の一実施形態の概略上面図である。
図2】本発明によるカメラの一実施形態の部分構成要素の斜視図である。
図3】カメラのハウジングの前部ハウジング部に加えて、図2によるカメラの構成要素の図である。
図4】本発明によるカメラの一実施形態の部分断面図における斜視図である。
図5】追加の後部ハウジング部を有するカメラの図である。
図6図4の図の部分領域の斜視断面図である。
図7図4及び図5によるカメラの部分構成要素の斜視図である。
図8】本発明によるカメラのさらなる実施形態の斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図面において、同一又は機能的に同一の要素には同じ参照符号が付されている。
【0046】
図1には、一実施形態における本発明の自動車1が上面図で示されている。ここで、自動車1は乗用車として形成される。自動車1は、電子車両案内システム又は運転者支援システム2を備える。運転者支援システム2は、例えば、自動車1の電子コントローラによって形成され得る制御ユニット3を備える。さらに、運転者支援システム2は、少なくとも1つのカメラ4を備える。本実施形態では、運転者支援システム2は、自動車1に分散して配置される4つのカメラ4を備える。現在、カメラ4のうちの1つは、後方領域5に配置され、カメラ4のうちの1つは、自動車1の前方領域7に配置され、残りの2つのカメラ4は、それぞれの側方領域6、特にウイングミラーの領域に配置される。ここで、運転者支援システム2のカメラ4の数及び配置は、純粋に例示的に理解されるべきである。
【0047】
追加的又は代替的に、自動車1の内部空間又は乗員室を捕捉するように形成及び配置された少なくとも1つのカメラを設けることもできる。カメラは、特に、個々の自動車部品に組み付けられるように設置される。自動車部品は、例えば、バンパー又は車外ミラー又はサイドトリムであり得る。自動車部品はまた、例えば、ヘッドライナー又は内装トリム、又はステアリングホイール中心カバー又はルームミラーであってもよい。自動車部品は例示的にのみ理解されるべきであり、代替の自動車部品も存在することができる。これにより、自動車部品は、位置配置及び材料構成に関して非常に多様に形成され得ることのみが表現される。
【0048】
一実施形態では、自動車1の環境領域8をカメラ4によって捕捉することができる。好ましくは、4つのカメラ4は、同一の構造で形成される。特に、環境領域8を説明する画像シーケンス又はビデオデータをカメラ4によって提供することができる。このビデオデータは、カメラ4から制御ユニット3に転送することができる。制御ユニット3によって、カメラ4のビデオデータを運転者に表示することができるように、ここでは図示されていない自動車1の表示装置を制御することができる。したがって、運転者支援システム2は、自動車1の運転者が自動車1を運転するのを支援するのに役立つ。運転者支援システム2は、例えば、いわゆる電子バックミラー又は駐車支援システム或いは別のシステムであってもよい。これは、人、特に車両運転者を捕捉するために内部に形成することもできる。
【0049】
図2には、カメラ4のレンズモジュール9が斜視図で示されている。このレンズモジュール9は、モジュールハウジング10を備える。少なくとも1つのレンズがその中に配置される。好ましくは、複数のレンズがその中に配置される。
【0050】
実施形態では、カメラ4はまた、レンズモジュール9を加熱するためのヒータ11を備える。そこに、このヒータ11の線12が設けられている。それらは、レンズモジュール9内に配置されたレンズを加熱することができるようにレンズモジュール9内に配置されている。加熱線は、レンズモジュール9の背面側又は後側13において、レンズモジュール9の外部に導かれている。レンズモジュール9は、長手方向軸Aを有する。実施形態では、これは同時にカメラ4の長手方向軸でもある。レンズモジュール9のこの背面側又はこの後側13は、レンズモジュール9がハウジング内に設置された状態で、カメラ4のハウジング内に配置される。したがって、ライン12は、カメラ4のハウジング内に配置される。
【0051】
図3には、図2によるレンズモジュール9が示される。ここでは、カメラ4の、外装ハウジングとも呼ばれ得るハウジング全体の前部ハウジング部14がさらに示されている。図示の実施形態では、レンズモジュール9、特にモジュールハウジング10は、図2に示すように、外面15にねじ山16を備える。このねじ山16により、レンズモジュール9は、前部ハウジング部14の開口17に螺合されている。これに伴い、この孔又はフィードスルー17の内面18には、図3でははっきりしない嵌合ねじ山19(図4)が形成されている。図3には、前部ハウジング部14におけるレンズモジュール9の螺合最終状態が示されている。この状態では、レンズモジュール9は、部分的にハウジング内に延在し、部分的にフィードスルー17を通ってハウジング外に延在し、したがって前部ハウジング部14からも外側に延在する。
【0052】
図3には、複数の接続要素19、20、21及び22も示されている。これらは、前部ハウジング部14の構成要素である。特に、それらは、カメラ4のこのハウジングの、ここでは図示されていない後部ハウジング部37(図5)に機械的に結合するために設けられている。軸方向後方に隣接する前部ハウジング部14及び後部ハウジング部は、この点で別個の構成要素である。
【0053】
図4には、図3による構成要素を有するカメラ4が示されている。ここでも、カメラ4のハウジング23は、前部ハウジング部14のみが示されている。ここでも、後部ハウジング部37(図5)は図示されていない。後部ハウジング部は、前部ハウジング部14に軸方向に隣接する。前部ハウジング部14とこの後部ハウジング部との間に収容空間24が形成される。回路基板25は、この収容空間24に配置される。明らかなように、前部ハウジング部14は、透視的に断面で示されている。図4に概略的にのみ示す画像センサ27は、レンズモジュール9に面する回路基板25の上面26に配置されている。画像センサ27は、レンズモジュール9の背面側又は後側13に面する。レンズモジュール9から遠ざかるヒータ11の線12a、12bも明らかである。ここで、これらの線12a、12bは、支持プレート28に取り付けられている。特に、それらは第1の電気接触領域29及び30(図7)に溶接される。したがって、これらの線12a及び12bは、この支持プレート28で終端する。図4及び図5では、支持プレート28は、非断面図で示されている。ここで、支持プレート28は、一体の別個の構成要素である。支持プレート28は、レンズモジュール9、回路基板25、及びハウジング部14、37から分離した構成要素である。図4及び図5では、レンズモジュール9は、非断面図で示されている。
【0054】
ここで、支持プレート28は、リングプレートとして形成されている。これに関連して、支持プレート28はフィードスルー31又は対応する孔を備える。これにより、画像センサ27とレンズモジュール9の背面側13との間の光路が損なわれることがない。
【0055】
図5には、図4の一部を拡大して示す。さらに、後部ハウジング部37の非常に概略的な図が図5に示される。
【0056】
図6及び図7に明らかなように、これらの電気接触領域29及び30は、ここでは円周方向リングセクションとして形成されている。ここで、それらは互いに同心円状に配置されている。それらは事実上導電トラックとして形成される。これに関連して、それらは、回路基板25に面するこの支持プレート28の背面側28aに形成される。したがって、ライン12a及び12bは、レンズモジュール9から来るフィードスルー31を通過し、この背面側28aの第1の電気接触領域29及び30に直接はんだ付けされる。
【0057】
これらの第1の電気接触領域29、30が円周方向導通トラックとして形成される点で、レンズモジュール9と支持プレート28との間の長手方向軸Aを中心とする円周方向における位置は従属的である。したがって、レンズモジュール9を第1の前部ハウジング部14に螺合する際に、レンズモジュール9の最終位置に到達するのは、支持プレート28よりも後である。なぜなら、線12aと12b、特にその端部とこれらの第1の電気接触領域29及び30との間の直接接続は、実質的に、長手方向軸Aの周りの円周方向の各方位角位置に生成することができるためである。レンズモジュール9と、したがってその上に固定して位置付けられた線12a及び12bと、この長手方向軸Aの周りの円周方向の第1の電気接触領域29及び30との間のこの相対的な回転位置は、このように従属的であるため、さらに本質的な利点である。実質的に、支持プレート28とレンズモジュール9との間の各方位角位置において、ライン12a及び12bのこれらの端部とこれらのリングセクションとの対応する直接接触を、第1の電気接触領域29及び30に対応して生成することができる。
【0058】
さらに、図4でも明らかなように、一実施形態では、支持プレート28は、レンズモジュール9から離間して配置され、及び/又は軸方向に見て回路基板25から離間して配置される。したがって、この点において、この支持プレート28は、回路基板25とレンズモジュール9の後側13との間に軸方向に形成される隙間32内に配置される。
【0059】
さらに、図4並びに図6の斜視断面図及び図7の支持プレート28の斜視図においても明らかであるように、この支持プレート28は、特に背面側28aに、第2の電気収縮領域33及び34を備える。ここで、より大きな接触面は局所的にのみ形成される。これらはそれぞれ、この点で線状又はリング断面形状の第1の電気接触領域29、30の端部29a、30aに接続されている。この点において、それらは対応する第1の電気接触領域29及び30に直接移行する。これらの第2の電気接触領域33及び34は、回路基板25上に配置される電気接触要素への電気的な直接接続を可能にするように意図されて設けられる。この点において、そのような電気接触要素35及び36は、図6に例示的に示されている。ここで、それらはばね接触ピン、特にポゴピンとして形成される。これらの接触要素35、36は、上面26に直接配置され、一方、図6から明らかなように、これらの第2の電気接触領域33、34に直接当接する。
【0060】
対照的に、ばね接点も設けられているさらなる実施形態が図4に示されている。ここで、それらはポゴピンとしてではなく、板ばね要素として形成される。それらは、電気接触要素35、36のさらなる例であり、第2の電気接触領域33及び34にも当接する。これによっても、接触要素35、36の軸方向の弾性が許容される。
【0061】
一実施形態では、エネルギー源が回路基板25上に配置されるとすることができる。これにより、これらの電気接触要素35、36を介してエネルギーを支持プレート28に伝達することができ、そこから第2の電気接触領域33、34、第1の電気接触領域29及び30を介して線12a及び12bに伝達することができ、加熱エネルギーをレンズモジュール9に供給して、その中に配置されたレンズを加熱することができる。
【0062】
図5では、カメラ4は、追加の後部ハウジング部37と共に斜視図で示されている。
【0063】
一実施形態では、図4図5及び図6において、カメラ4が弾性シール38を備えることも明らかである。この弾性シール38は、軸方向において、回路基板25とレンズモジュール9との間に配置されている。これにより、隙間32は、この弾性シール38によって少なくとも特定の領域においてカメラ4のハウジングの収容空間24内の残りの容積空間から分離される。したがって、この隙間32は、塵及び埃の侵入から改善された方法で保護される。これにより、画像センサ27とレンズモジュール9の背面側13との間に生じる光路をよりダストフリーに保つことができる。
【0064】
図6でも明らかなように、リングプレートとして形成された支持プレート28の開口31は、正確にこの光路が支持プレート28によって妨げられないように位置付けられる。
【0065】
支持プレート28も存在する実施形態では、弾性シール38は、この支持プレート28上に直接配置することができる。これに関連して、これは、例えば、図6及び図7に示すように、外側リム縁部39に配置することができる。したがって、この弾性シール38は、この外側リム39に円周壁として少なくとも部分的に形成することができる。特に、これは、例えば、この外側リム39上にオーバーモールドすることができる。弾性シール38は、支持プレート28よりも大きな弾性を有する。
【0066】
示された図では、この弾性シール38は、支持プレート28の外側リム39の周りに特に完全に円周方向に形成されている。軸方向に見ると、弾性シール38は、図6及び図7に示すように、第1のリム38aで回路基板25の上面26に直接当接するように配置される。
【0067】
一実施形態では、図6に示すように、回路基板25のこの上面26にレセプタクル、特に溝状凹部40を形成することができる。次いで、この弾性シール38の第1のリム38aは、弾性シールと係合することができる。
【0068】
一実施形態では、弾性シール38は、前部ハウジング部14の当接面41に直接当接することができる。これは、図6の斜視断面図に示されている。これに加えて、シール38の第2のリム38bは、第1のリム38aと軸方向に対向し、特に一実施形態ではこの当接面41に直接当接する。一実施形態では、レセプタクル、特に溝状凹部42がこの当接面41に形成されるものとすることができる。第2のリム38bは、その中に延在することができる。
【0069】
図6に示す実施形態では、弾性シール38は、弾性シール38が軸方向の両側で支持プレート28の厚さを超えて延在するように、支持プレート28に直接接続される。これにより、図示の実施形態では、シール38は、回路基板25に直接当接し、対向するリム38a及び38bで前部ハウジング部14に直接当接する。この点において、支持プレート28は、回路基板25及び/又は当接面41から離間して、したがって非接触で配置される。したがって、支持プレート28は、これらの言及された構成要素から軸方向に離間して配置することができる。この点において、特定の浮動支持体も可能である。
【0070】
本実施形態では、シール38は、支持プレート28に固定して接続されている。この点で、破壊せずに支持プレート28から取り外すことはできない。
【0071】
溝状凹部40及び/又は42が存在しない実施形態も可能である。
【0072】
図5の実施形態では、シール38は背面側28aにのみ配置されている。シール38は、支持プレート28の片側のみに延在する。シール38は、背面側28aから回路基板25の方向に延在する。図5では、シール38は、回路基板25の前側に載置される。支持プレート28は、当接面41上に置かれる。
【0073】
カメラが前述のヒータなしで形成され、この文脈では支持プレート28を備えない実施形態も可能である。これは、図8の概略斜視断面図に示されている。ここで、次いで弾性シール38が設けられる。それは、前部ハウジング部14の当接面41に当接する。そして、凹部42は設けられていても設けられていなくてもよい。一方、弾性シール38は、上面26に直接載置される。そして、凹部40は設けられていても設けられていなくてもよい。一実施形態では、弾性シール38は、設置状態で軸方向にわずかに圧縮することができ、またそれに対応して、この点で前部ハウジング部14と回路基板25との間にクランプ式に拘束されて配置される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(23)を有する自動車(1)用のカメラ(4)であって、
前記カメラ(4)のレンズモジュール(9)及び前記カメラ(4)の回路基板(25)が配置される収容空間(24)が、前記ハウジング(23)によって境界付けられ、
前記カメラ(4)が長手方向軸(A)を備え、
前記回路基板(25)及び前記レンズモジュール(9)が、隙間(32)が前記回路基板(25)と前記レンズモジュール(9)との間に形成されるように、この長手方向軸(A)の方向に互いに離間して配置され、
弾性シール(38)が、前記隙間(32)が前記シール(38)によって前記ハウジング(23)内の残りの容積空間からシールされるように、前記回路基板(25)と前記レンズモジュール(9)との間に配置され、
前記シール(38)が、特に取り外し不可能に、特に寸法的に安定的な環状形状の支持プレート(28)上に配置されることを特徴とする、カメラ(4)。
【請求項2】
前記シール(38)がリングである
ことを特徴とする、
請求項1に記載のカメラ(4)。
【請求項3】
前記シール(38)が、第1のリム(38a)と共に前記回路基板(25)の上面(26)に直接当接する
ことを特徴とする、
請求項1に記載のカメラ(4)。
【請求項4】
前記回路基板(25)の前記上面(26)に溝状凹部(40)が形成され、
前記シール(38)が前記第1のリム(38a)と共に前記溝状凹部(40)内に延在する
ことを特徴とする、
請求項3に記載のカメラ(4)。
【請求項5】
前記ハウジング(23)が、前記レンズモジュール(9)が配置される前部ハウジング部(14)を備え、
前記前部ハウジング部(14)が、前記回路基板(25)に面する、特に前記レンズモジュール(9)に半径方向に直接隣接する当接面(41)を備え、
前記当接面(41)上で前記シール(38)が第2のリム(38b)と当接する
ことを特徴とする、
請求項1に記載のカメラ(4)。
【請求項6】
前記当接面(41)が溝形状凹部(42)を備え、
前記溝形状凹部(42)の中に前記シール(38)が前記シール(38)の第2のリム(38b)と共に延在する
ことを特徴とする、
請求項5に記載のカメラ(4)。
【請求項7】
前記シール(38)が、前記回路基板(25)と前記当接面(41)との間で軸方向に圧縮されて配置される
ことを特徴とする、
請求項5に記載のカメラ(4)。
【請求項8】
前記回路基板(25)の上面(26)に配置された画像センサ(27)と前記レンズモジュール(9)の底面(13)との間の前記隙間(32)内に延在する光路であって、
前記光路が、前記シール(38)によって防塵方式で前記ハウジング(23)の前記収容空間(24)の残りの容積から分離される、光路である
ことを特徴とする、
請求項1に記載のカメラ(4)。
【請求項9】
前記シール(38)が、前記支持プレート(28)の特に外縁(39)に配置され、
前記シール(38)が、前記レンズモジュール(9)と前記支持プレート(28)との間を前記カメラ(4)の長手方向軸(A)の方向に延在し、それにより、前記レンズモジュール(9)と前記支持プレート(28)との間の前記隙間(32)が前記残りの容積空間からシールされる
ことを特徴とする、
請求項1に記載のカメラ(4)。
【請求項10】
前記支持プレート(28)が、前記回路基板(25)と前記レンズモジュール(9)との間の前記隙間(32)に配置された、前記回路基板(25)、前記ハウジング(23)及び前記レンズモジュール(9)とは別部品である
ことを特徴とする、
請求項9に記載のカメラ(4)。
【請求項11】
前記支持プレート(28)が、前記レンズモジュール(9)を加熱するための前記カメラ(4)のヒータ(11)の電線(12、12a、12b)を接続することができる第1の電気接触領域(29、30)、特に同心リングセクションを備え、
前記線(12a、12b)が、前記レンズモジュール(9)から前記第1の接触領域(29、30)に導かれ、及び/又は前記支持プレート(28)が、前記回路基板(25)上に配置された電気接触要素(35、36)を接続することができる第2の電気接触領域(33、34)を備える
ことを特徴とする、
請求項10に記載のカメラ(4)。
【請求項12】
前記回路基板(25)上に配置された前記接触要素(35、36)が、ばね接点、特に角度付き板ばね又はばね接触ピンである
ことを特徴とする、
請求項11に記載のカメラ(4)。
【請求項13】
前記支持プレート(28)が、前記シール(38)の配置によって前記回路基板(25)と非接触で配置され、及び/又は前記前部ハウジング部(14)と接触して配置される
ことを特徴とする、
請求項に記載のカメラ(4)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のカメラ(4)を有する自動車(1)。
【国際調査報告】