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特表2024-520048冷却構造体、そのような冷却構造体を備えるパワーモジュール、そのようなパワーモジュールを備えるインバータなどの電力変換器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】冷却構造体、そのような冷却構造体を備えるパワーモジュール、そのようなパワーモジュールを備えるインバータなどの電力変換器
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20240514BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H01L23/46 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573006
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 EP2022063961
(87)【国際公開番号】W WO2022248427
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】102021205374.2
(32)【優先日】2021-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522447473
【氏名又は名称】ヴァレオ、イーオートモーティブ、ジャーマニー、ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】VALEO EAUTOMOTIVE GERMANY GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】アーノウト、シュミット
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル、ヘヒト
【テーマコード(参考)】
5F136
5H770
【Fターム(参考)】
5F136CB07
5F136CB08
5F136DA27
5H770AA21
5H770BA02
5H770DA03
5H770DA41
5H770PA14
5H770PA15
5H770PA17
5H770QA06
5H770QA08
(57)【要約】
冷却構造体(211)は、複数の層(L1-4)と、積層方向(V)に従って互いに積層される複数の層(L1-4)間に分布されるローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)のネットワークと、を備える。各ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、少なくとも2つの開口部(I1-2、O1-2;I’1-6、O’1-4;I”1-3;O”1-3)を含み、当該少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つは、前記層(L1-4)の別の層のローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)と連通する。各ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、前記2つの開口部(I1-2、O1-2;I’1-6、O’1-4;I”1-3;O”1-3)間の前記ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)においてあらゆる直接路を遮る1又は複数の蛇行状構造体(M)を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の層(L1-4)と、積層方向(V)に従って互いに積層される前記複数の層(L1-4)間に分布されるローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)のネットワークと、を備える冷却構造体(211)であって、各ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、少なくとも2つの開口部(I1-2、O1-2;I’1-6、O’1-4;I”1-3;O”1-3)を含み、当該少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つは、前記層(L1-4)の別の層のローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)と連通し、各ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、前記2つの開口部(I1-2、O1-2;I’1-6、O’1-4;I”1-3;O”1-3)間の前記ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)においてあらゆる直接路を遮る1又は複数の蛇行状構造体(M)を有する、冷却構造体(211)。
【請求項2】
各蛇行状構造体(M)は、前記積層方向(V)の周りに湾曲部(M1-3;M’1-8)を有し、及び/又は各々の、請求項1に記載の冷却構造体(211)。
【請求項3】
各蛇行状構造体(M)は、第1湾曲部(M、M;M’、M’、M’、M’)と、前記第1湾曲部(M、M;M’、M’、M’、M’)とは反対の又は異なる第2湾曲部(M;M’、M’、M’、M’)とを含む、請求項1又は2に記載の冷却構造体(211)。
【請求項4】
各層(L1-4)のローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、それらの層(L1-4)内で互いに分離されており、それによって他の層の少なくとも1つのローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)を介してのみ互いに接続される、請求項1~3のいずれかに記載の冷却構造体(211)。
【請求項5】
各層(L1-4)のローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、同一のローカルチャンバーを含むか又は実質的に同一である、請求項1~4のいずれかに記載の冷却構造体(211)。
【請求項6】
1つの層(L1-4)の少なくともいくつかのローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、隣り合う層(L1-4)の少なくともいくつかのローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)の鏡像である、請求項1~5のいずれかに記載の冷却構造体(211)。
【請求項7】
前記層(L1-4)をそれぞれ形成する積層されたプレート(232)を備え、各プレート(232)は、前記対応の層(L1-4)の前記ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)をそれぞれ定める孔を含む、請求項1~6のいずれかに記載の冷却構造体(211)。
【請求項8】
- メインボディと、
- 前記メインボディに固定される請求項1~7のいずれかに記載の冷却構造体(211)と、を備えるパワーモジュール(202)。
【請求項9】
電力変換器、特にインバータ、であって、
- 請求項8に記載のパワーモジュール(202)と、
- その冷却構造体によって前記パワーモジュールを少なくとも間接的に冷却するように構成される冷却チャネル(212)と、
を備える電力変換器。
【請求項10】
前記冷却チャネル(21)は、開放サイド(215)を有するキャビティ(214)を含み、前記冷却構造体(211)を含む前記メインボディの前記サイドが前記開放サイド(215)を閉じるように且つ前記冷却構造体(211)が前記キャビティ(214)において受けられるように、前記冷却チャネル(212)は前記パワーモジュール(202)に固定される、請求項9に記載の電力変換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却構造体、そのような冷却構造体を備えるパワーモジュール、及びそのようなパワーモジュールを備えるインバータなどの電力変換器に関する。発明は、特に自動車車両において適用可能である。
【発明の概要】
【0002】
公開された欧州出願番号EP 2416 483 A2号は、直接冷却される両面単相パワーモジュールを記述する。特に、パワーモジュールは、ピンが突き出たプレートを備える。そのピンは、流路形成部の開口部に挿入されることが意図され、それによって流路形成部に流入するクーラントがピンと接触するようになっている。
【0003】
発明の目的は、冷却構造体とクーラントとの間の熱伝達を改善することである。
【0004】
発明の目的は、複数の層と、積層方向に従って互いに積層された複数の層間に分散された複数のローカルチャンバーのネットワークと、を備える冷却構造体によって解決され、各ローカルチャンバーが少なくとも2つの開口部を含み、当該少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが層の別のローカルチャンバーと連通し、各ローカルチャンバーが、2つの開口部間のローカルチャンバーにおいてあらゆる直接路をブロックする1又は蛇行状構造体を備える。
【0005】
発明のおかげで、各ローカルチャンバーにおいて、2つの開口部間を流れるクーラントは、少なくとも1つの蛇行状構造体と接触させられ、それによって熱が蛇行状構造体のからクーラントに比較的容易に伝達されうる。これは、例えば、2つの開口部がそれぞれの頂点に配置される三角チャンバーとは対照的であり、それにおいて、クーラントの一部は、チャンバーの壁に接触することなく、2つの開口部間の直接路を進みうる。特に、各層は1つ以上の蛇行状構造体を含み、特に1つ以上の蛇行状構造体によって形成される。
【0006】
次に、発明のオプションの特徴が列挙される。これらの特徴は、個別に実行されてもよいし、任意の組み合わせで実行されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態において、各蛇行状構造体は、積層方向の周りに少なくとも1つの湾曲、すなわち単一の曲線又は複数の曲線、を有する。好ましくは、その湾曲は楕円、円、又は二重放物線である。
【0008】
いくつかの実施形態において、各ローカルチャンバーは、少なくとも第1湾曲と、第1湾曲とは反対の又は異なる少なくとも第2湾曲とを特に含む複数の蛇行状構造体を備える。有利には、反対の湾曲を持つ2つの湾曲部は、2つの開口部間のあらゆる直接路を比較的容易に遮断する。特に、各層は、少なくとも第1湾曲と、第1湾曲とは反対の又は異なる少なくとも1つの第2湾曲とを特に含む複数の蛇行状構造体を備える。
【0009】
好ましくは、第1湾曲及び第2湾曲は楕円、円又は二重放物線である。
【0010】
いくつかの実施形態において、各層の複数のローカルチャンバーは、それらの層内で互いに分離されており、他の層の少なくとも1つのローカルチャンバーを介してのみ互いに接続されるようになっている。有利には、異なるレベルに向かうクーラントの流れが達成される。
【0011】
いくつかの実施形態において、2つのそれぞれの隣り合う層の2つのローカルチャンバーが互いにオーバーラップし、そのオーバーラップは、両方のローカルチャンバーのための開口を形成し、これら2つのローカルチャンバーは、そのオーバーラップにおいて、30°~90°に含まれる、好ましくは45°~90°に含まれる角度を互いに形成する2つのそれぞれのクーラントの流れの方向を定める壁を有する。有利には、ローカルチャンバーは、したがって、ローカルチャンバーの接合部(オーバーラップ部)の横断壁に対する衝突流を得るように形作られている。衝突流は熱伝達を大幅に改善しうるものであり、それによってチャンバーの壁からクーラントに熱が容易に伝達される。特に、連続する2つの層の蛇行状構造体が互いにオーバーラップすることで、ローカルチャンバーの開口部を形成する。
【0012】
いくつかの実施形態において、各層のローカルチャンバーは同一のローカルチャンバーを含む。有利には、同一のローカルチャンバーは冷却構造体の設計を単純化する。
【0013】
いくつかの実施形態において、1つの層の少なくともいくつかのローカルチャンバーは、隣り合う層の少なくともいくつかのローカルチャンバーの鏡像である。有利には、鏡像チャンバーは、クーラントが冷却構造体からより均質に熱を排出することを可能にする。
【0014】
いくつかの実施形態において、冷却構造体は、それぞれ層を形成する積層されたプレートを含み、各プレートは、それぞれ対応する層のローカルチャンバーを定める孔を備える。有利には、積層されたプレートは、ローカルチャンバーのネットワークを構築する簡単な方法を提供する。
【0015】
発明はまた、メインボディと、メインボディに固定された発明による冷却構造体とを備えるパワーモジュールに関する。特に、メインボディはベースプレートを含み、冷却構造体はベースプレートに固定される。
【0016】
有利には、パワーモジュールは、ひいてはピンフィンベースプレート(pin fin base plate)用のキャビティを持つ冷却チャネルに簡単に取り付けられることができる。そして層は、ピンフィンの代わりに、キャビティにおいて延在することになる。
【0017】
特に、パワーモジュールは制御可能なスイッチ、例えばIGBTなどの制御可能な半導体スイッチ、を含む。パワーモジュールは、特に、当業者に知られている方法で制御可能なスイッチを制御することにより、パワーモジュールの入力に印加される直流電圧を、パワーモジュールの出力に存在する交流電圧に変換するように構成される。
【0018】
交流電圧は、多相交流電圧、特に三相電圧、であってもよい。
【0019】
パワーモジュールは、発明による2つの冷却構造体、特に、一方がパワーモジュールのメインボディの一方のサイドに固定され且つ他方がメインボディの反対サイドに固定される2つの冷却構造体、を備えてもよい。そのようなパワーモジュールは、両サイド冷却パワーモジュール(double-sided cooled power modules)として知られていることがある。
【0020】
発明はまた、1つのパワーモジュール又は複数のパワーモジュールと、その冷却構造体によってパワーモジュールを少なくとも間接的に冷却するように構成された冷却チャネルとを含む電力変換器に関する。電力インバータは、1つのパワーモジュール又は複数のパワーモジュールによって直流電圧を交流電圧に変換するように構成されたインバータであってもよい。そのインバータは、インバータに印加される直流電圧を平滑化するための直流リンクコンデンサ(DC link capacitor)を含んでもよい。
【0021】
電力変換器は、開放サイドを有するキャビティを冷却チャネルが備えるように構成されてもよく、冷却構造体を含むメインボディのサイド、特にベースプレート、が開放サイドを閉じるように且つ冷却構造体がキャビティに受容されるように、冷却チャネルは電力モジュールに固定される。そして、冷却チャネルを流れる冷却液又は冷却流体は、冷却構造体と直接接触し、その結果、パワーモジュール、特にその制御可能なスイッチ、の改善された冷却がもたらされる。
【0022】
また、発明は、発明によるインバータと、そのインバータによって駆動される電動機とを備える電気駆動に関する。
【0023】
発明はまた、例えば自動車車両の少なくとも1つの車輪を駆動するように構成された、発明による電気駆動を備える自動車車両に関する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明は、添付図面を参照してより具体的に説明され、当該添付図面において:
図1図1は、発明による冷却構造体を備える電力変換器の断面図である。
図2図2は、図1の冷却構造体で使用されうるチャンバーのネットワークの第1の例において流れるクーラントの三次元図である。
図3図3は、図2のチャンバーのいくつかにおけるクーラントの上面図である。
図4図4は、図1の冷却構造体で使用されうるチャンバーのネットワークの第2の例において流れるクーラントの三次元図である。
図5図5は、図4のチャンバーのいくつかにおけるクーラントの上面図である。
図6図6は、図1の冷却構造体で使用されうるチャンバーのネットワークの第3の例のチャンバーのいくつかにおけるクーラントの上面図である。
図7図7は、発明による共通の冷却構造体を有する3つのパワーモジュールの三次元図であり、クーラントを見るための透明なハウジングを有する。
図8図8は、発明による冷却構造体が使用されうるインバータを含む自動車車両の簡略化された図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、図1を参照して、発明が実施される電力変換器200の例が説明される。電力変換器は、直流電圧を交流電圧に変換するように構成されたインバータであってもよい。インバータは、直流電圧を平滑化するように構成された直流リンクコンデンサを含んでもよい。
【0026】
以下の説明は、例えば垂直方向としてとられた任意の方向Vを参照して行われる。
【0027】
電力変換器200は、特に直流電圧の交流電圧への変換を行うパワーモジュール202を備える。
【0028】
パワーモジュール202は、ベースプレート204を含むメインボディと、ベースプレート204の上面に固定された基板206とを備える。基板206は、例えば両サイドに銅層を有するセラミック板を備えるDBC(Direct Bonded Copper)基板である。基板206は、例えば、ベースプレート204に何らかの形で接続された絶縁層の上のリードフレームでもありうる。パワーモジュール202は、制御可能なスイッチ、例えば基板206によって支持された半導体パワー部品208、を更に備える。
【0029】
パワーモジュール202は、具体的にはそのメインボディは、基板206及び半導体パワー部品208を取り囲む電気絶縁性ハウジング210を備え、その一方でベースプレート204の下向きの面の少なくとも一部が見えることを許容する。電気絶縁性ハウジング210は、例えばエポキシ樹脂、又は代替的に電気絶縁性ゲルが充填されるプラスチックケーシング、を含んでいてもよい。
【0030】
パワーモジュール202は、メインボディに、特にベースプレート204の底面に、固定された冷却構造体211を更に備える。
【0031】
電力変換器200は、パワーモジュール202を、特にその制御可能なスイッチを、冷却するための冷却チャネル212を更に備える。冷却チャネル212は、例えば冷却液や冷却流体であるクーラントを導くように構成される。クーラントは、水などの液体、あるいは(例えば空調回路又はヒートポンプにおけるような)二相冷媒などの液体-気体混合体であってもよい。冷却チャネル212は、開放トップサイド215を有するキャビティ214と、キャビティ214にクーラントが流入するのを許容するための一般的なクーラント入口部216と、キャビティ214からクーラントが流出するのを許容するための一般的なクーラント出口部218とを備える。
【0032】
パワーモジュール202のベースプレート204が開放トップサイド215を閉じるように及び冷却構造体211がキャビティ214に受け入れられるように、冷却チャネル212は、パワーモジュール202に対して、例えばベースプレート204に対して、固定されるように構成されており、そこで冷却構造体211と冷却チャネル212はお互いに固定される。この固定は、シーリングを含んでいてもよい。
【0033】
次に、冷却構造体211がより詳細に説明される。
【0034】
冷却構造体211は、以下で更に詳しく説明するように、蛇行状構造体が設けられるチャンバー230のネットワークを備える。
【0035】
説明した例において、冷却構造体211は、一般クーラント入口部216に接続された一般入口チャンバー226と、一般クーラント出口部218に接続された一般出口チャンバー228とを画定する。このように、クーラントは、一般入口チャンバー226から一般出口チャンバー228に流れるために、特に説明した例において垂直方向Vに対して直角を成す流れFの大まかな方向又は主要な方向に従って、チャンバー230を横切るように意図されている。
【0036】
示されているように、チャンバー230は、垂直方向Vに従って互いに積み重ねられた複数の層の間に分布している。特に、各層は1つ以上の蛇行状構造体Mを含み、特に1つ以上の蛇行状構造体Mによって形成されている。
【0037】
例えば、それらの相は、それぞれ穴が設けられたプレート232によって形成される。プレート232は、垂直方向Vに従って互いに積み重ねられる。各穴は、積み重ねにおいて前のプレートによって、又は最下位置のプレート232に関しては冷却チャネル212によって、下方から部分的に閉じられ、積み重ねにおいて次のプレートによって、又は最上位置のプレート232に関してはパワーモジュール202のベースプレート204によって上方から閉じられ、それによって穴がそれぞれチャンバー230を形成するようになっている。例えば、穴は、エッチング、ウォータージェットカット又はレーザージェットにカット及びスタンピングなどによって、得られる。プレート232は、例えば、冷間圧延及び/又ははんだ付け又はろう付け又は接着によって、接合されうる。
【0038】
有利には、パワーモジュール202は、ピンフィン冷却構造体のためのキャビティ、すなわちベースプレート204から下方に突出するピンフィンのためのキャビティ、を有する冷却チャネルに容易に取り付けられうる。冷却構造体211は、ピンフィンの代わりに、キャビティにおいて延びることになる。
【0039】
冷却チャネル212は、図1に示すように、別個の部品とすることもできるが、別個の壁を必要とせず、プレート232自体が冷却チャネルを画定する外壁を形成するプレート232の構造体に組み込まれるも可能である(それは最終的に図7の構成につながる)。
【0040】
次に、図2を参照して、冷却構造体211のチャンバー230のネットワークの例をより詳細に説明する。図2は、図1の冷却構造体で使用されうるチャンバーのネットワークの第1の例で流れるクーラントの三次元図である。
【0041】
図示の例において、チャンバー230は、垂直方向Vに積み重ねられる4つの層L、L、L、L間に配置される。
【0042】
各層L1-4のチャンバー230は、大まかな又は主な流れFの一般的な方向に平行なライン上(図示の例では、各層L1-4に関してLN、LN、LN、LN、LNで言及される5つ)に整列されている。記載された例において、各ラインLN1-5は、同一のチャンバー(記載された例では2つ)と、例えば、冷却構造体211を一般入口チャンバー226と一般出口チャンバー228との間の距離に調整するために、完全なチャンバーの周囲における、ラインLN1-5の2つの先端における2つの先端が切り取られたチャンバーと、を備える。先端が切り取られたチャンバーは、例えば、それらの先端が切り取られた以外は、完全なチャンバーと同じである。
【0043】
ラインLN1-5の連続する2つのチャンバー230間を流れるためにクーラントが別の層L1-4の少なくとも1つのチャンバー230を通過しなければならないように、各層L1-4のチャンバー230はそれらの層内で分離されている。異なる層L1-4のチャンバー230間のクーラントの流れを可能にするため、各チャンバー230は、隣り合う層L1-4(上位層及び/又は下位層)のチャンバー230とオーバーラップする。好ましくは、ラインLN1-5における連続する2つのチャンバー230の両者は、隣り合う層L1-4の同じチャンバー230とオーバーラップする。隣り合う層の2つのチャンバー230間のオーバーラップは、これら2つのチャンバー間でのクーラント連通を可能にするクーラント開口部を形成する。従って、開口部は、そのチャンバー230の一方に関するローカルクーラント入口部と、そのチャンバーの他方に関するローカルクーラント出口部と、を形成する。
【0044】
更に、各ラインLN1-5の先端における先端部が切り取られたチャンバー230は、一般入口チャンバー226を有するローカル入口部又は出口チャンバー228を有するローカル出口部を備える。このようにして、各チャンバー230は、少なくとも1対のクーラント開口部(1つのローカル入口部及び1つのローカル出口部)を含む。
【0045】
各完全なチャンバー230は、大まかな流れ又は主な流れFの方向に沿った少なくとも1つの蛇行状構造体Mを備える(記載された例では矩形の断面を有する)管の形状を有する。記載された例において、各完全なチャンバー230は3つの連続した蛇行状構造体を備え:2つの蛇行状構造体は第1湾曲部M、Mを有し;M’、M’、M’、M’は垂直方向Vの周りにあり、それらの間に、更なる蛇行状構造体が、第1湾曲部とは逆の、垂直方向Vの周りにあるM’、M’、M’、M’を有する。
【0046】
説明した例において、1つの層L1-4の完全なチャンバー230は、(すなわち垂直方向V及び流れ方向Fに平行な面に関して)次の層L1-4の完全なチャンバー230の垂直方向の鏡像である。
【0047】
図3には、連続する2つの層L1-4の完全なチャンバー230が、上方からそれぞれ単純線と破線で示されている。完全なチャンバー230は、他の隣り合う層の整列したチャンバー230及び230とオーバーラップする。チャンバー230に関し、チャンバー230からのローカル入口部を形成するオーバーラップはI、Iで言及され、チャンバー230へのローカル出口部を形成するオーバーラップはO、Oで言及される。
【0048】
見てわかるように、湾曲部M1-2は、ローカル入口部Iからローカル出口部Oへのあらゆる直接的な流路(すなわち直線のライン)を遮断する。湾曲部M1-3は、ローカル入口部Iからローカル出口部Oへのあらゆる直接的な流路を遮断する。湾曲部M1-3は、ローカル入口部Iからローカル出口部Oへのあらゆる直接的な流路を遮断する。このようにして、ローカル入口部Iからローカル出口部Oへ、ローカル入口部Iからローカル出口部Oへ、及びローカル入口部Iからローカル出口部Oへ流れるクーラントは、蛇行状構造体の少なくともいくつかと、特にその湾曲部M1-3と、接触させられ、それは冷却構造体211とクーラントとの間の熱伝達を増加させる。
【0049】
それぞれ隣り合う2つの層の2つのチャンバー、例えばチャンバー230と230、は互いにオーバーラップし、そのオーバーラップは両チャンバーの開口部(例えば開口部I)を形成する。その2つのチャンバーは、好ましくは、そのオーバーラップにおいて(すなわち開口部Iにおいて)、それぞれ2つのクーラント流れ方向(矢印F及びF)を定める壁を有し、当該それぞれ2つのクーラント流れ方向(矢印F及びF)は互いに30°~90°、好ましくは45°~90°、に含まれる角度αを形成する。このようにして、衝突流を得ることができる。例えば、チャンバー230から来るクーラントは、開口部Iを介してチャンバー230に入る際に、少なくとも部分的にチャンバー230の壁Wに角度αで衝突する。したがって、壁Wは衝突壁を形成する。
【0050】
チャンバー230の配置の他の例が図4に示される。この例において、各完全なチャンバー230は合計7つの蛇行状構造体を含み、下層及び/又は上層の隣り合う層L1-4の連続する2つの整列したチャンバー230とオーバーラップする。
【0051】
図5を参照しながら、230’によって言及される図4の完全なチャンバーのうちの一つが詳細に説明される。
【0052】
完全なチャンバー230’は、例えば、垂直方向Vの周りに第1湾曲部を有する4つの湾曲部M’、M’、M’、M’を有する蛇行状構造体と、それらの間に、垂直方向Vの周りに反対の湾曲部を有する4つの湾曲部M’、M’、M’、M’を有する蛇行状構造体Mとを備える。完全なチャンバー230’は、下層又は上層の隣り合う層の連続する2つの整列したチャンバー230’、230’とオーバーラップする。このオーバーラップは、チャンバー230’において、チャンバー230’からの6つのローカル入口部I’、I’、I’、I’、I’、I’と、チャンバー230’への4つのローカル出口部O’、O’、O’、O’とを定める。
【0053】
図示されているように、ローカル入口部I’1-6のいずれかからローカル出口部O’1-4のいずれかに至るあらゆる直接路は、直接路が存在するローカル入口部I’とローカル出口部O’を除いて、蛇行部M’1-8の少なくともいくつかによって遮断される。
【0054】
図6を参照して、チャンバー230のネットワークの別の例を説明する。図6には、完全なチャンバーのみが図示されている。
【0055】
完全なチャンバー230は図3のものと同じであり、特にそれは3つの蛇行部M1-3を含む。しかし、各完全なチャンバー230が、隣り合う層の(同じライン上の)連続する2つのチャンバーとオーバーラップするだけではなく、隣り合うライン上に位置するこの隣り合う層の少なくとも1つのチャンバーともオーバーラップするように、それらは異なって配置されている。
【0056】
例えば、完全なチャンバー230”は、隣り合う層のチャンバー230”、230”、230”、230”とオーバーラップし、第1のラインLN”の整列した連続チャンバー230”及び230”、並びに、第1のラインLN”に隣り合うラインLN”の2つの整列した連続チャンバー230”及び230”を含む。
【0057】
このように、記載された例において、チャンバー230”は、チャンバー230”からの2つのローカル入口部I”、I”及びチャンバー230”からの1つのローカル入口部I”、並びに、チャンバー230”への2つのローカル出口部O”、O”及びチャンバー230”への1つのローカル出口部O”を含む。
【0058】
見てわかるように、湾曲部M1-3の少なくともいくつかは、直接路が存在するローカル入口部I”及びローカル出口部O”を除く、ローカル入口部I”1-3のいずれかとローカル出口部O”1-3のいずれかとの間のあらゆる直接路をブロックする。
【0059】
図7を参照すると、いくつかの実施形態において、複数のパワーモジュール202、202、202を冷却するのに、発明による共通の冷却構造体211が使用されうる。図7において、冷却構造体211は、流れFの方向に従って、パワーモジュール2021-3を上方から冷却する。冷却構造体211のチャンバーは、上述した配置のいずれかによって配置されうる、或いは、任意の他の配置によって配置されうる。冷却構造体211のチャンバーは、一般入口チャンバー226から一般出口チャンバー228まで延び、それぞれ冷却チャネル212の一般クーラント入口部216及び一般クーラント出口部218に接続される。
【0060】
更に、2つの冷却構造体がそれぞれに設けられうる2つの冷却チャネルが、両サイド冷却体のための1又は複数のパワーモジュールの両サイドに配置されうる。2つの冷却構造体は、同じクーラント入口部及びクーラント出口部に接続されうる。例えば、図7において、冷却構造体211と同様の別の冷却構造体(見えない)が、パワーモジュール2021-3を下から冷却するように設けられる。好ましくは、2つの冷却構造体に関するそれぞれの流れ方向は、互いに反対方向である。説明される例において、下の冷却構造体のチャンバーは、一般入口チャンバー226から一般出口チャンバー228まで延び、それぞれ一般クーラント入口部216及び一般クーラント出口部218に接続される。
【0061】
次に、図8を参照して、発明が実施されうる車両100の例について説明する。説明される例において、車両100は自動車車両(automotive vehicle)である。
【0062】
車両100は、地面(例えば道路)における摩擦によって車両100を移動させるための車輪102と、車輪102のうちの少なくとも1つを少なくとも間接的に駆動するように構成された電気駆動部104とを備える。車両100は、電気駆動部104に電力を供給するための、バッテリなどの直流電圧源106を更に備える。直流電圧源106は、直流電圧Eを供給するように構成される。
【0063】
電気駆動部104は、電動機108と、例えば電力を供給することによって、電動機108を駆動するように構成されたインバータ110とを備える。例えば、電動機108は固定子相を備える回転電動機である。説明した例において、電動機108は、3つの固定子相を備える三相電動機である。
【0064】
インバータ110は、直流電圧Eが入力端子IT、ITに存在するように、直流電圧源106に接続された入力端子IT、ITを備える。より詳細には、入力端子IT、ITは、直流電圧源106のプラス端子に接続されたプラス入力端子ITと、直流電圧源106のマイナス端子及び電気グランドGNDに接続されたマイナス入力端子ITとを含む。
【0065】
インバータ110は、電動機108に接続された出力端子OTを更に備える。交流電圧は、電動機108に電力を供給するために、出力端子OTに存在することが意図されている。交流電圧は、単相交流電圧でもよいし、多相交流電圧でもよい。電動機108が三相電動機である説明される例において、交流電圧は三相交流電圧である。
【0066】
インバータ110は、入力端子IT、IT及び出力端子OTに接続されたメインスイッチと呼ばれる制御可能なスイッチQ、Q’を更に備える。メインスイッチQ、Q’は、例えばトランジスタを備える半導体スイッチである。各メインスイッチQ、Q’は、例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素MOSFET(SiC MOSFET)のうちの1つを備える。これらのスイッチQ、Q’は、例えば図1の半導体パワー部品208に対応する。
【0067】
説明した例において、インバータ110は、電動機108の固定子相にそれぞれ関連付けられるスイッチ脚部1141-3を備える。各スイッチ脚部1141-3は、プラス入力端子ITに接続されたハイサイド(HS)メインスイッチQ’と、マイナス入力端子ITに接続されたローサイド(LS)メインスイッチQとを備える。HSメインスイッチQ’及びLSメインスイッチQは、電動機108の関連付けられる固定子相に接続される出力端子OTに接続された中間点で、互いに接続されている。
【0068】
各スイッチ脚部1141-3は、2つの構成間で切り替えるように制御されることが意図される。ハイサイド(HS)構成と呼ばれる第1のものにおいて、直流電圧Eが関連付けられる固定子相に実質的に印加されるように、HSメインスイッチQ’が閉じられ(オン)、LSメインスイッチQが開かれる(オフ)。ローサイド(LS)構成と呼ばれる第2のものにおいて、関連付けられる固定子相にゼロ電圧が基本的に印加されるように、HSメインスイッチQ’が開かれ(オフ)、LSメインスイッチQが閉じられる(オン)。
【0069】
インバータ110は制御装置116を更に備え、当該制御装置116は、メインスイッチQ、Q’が直流電圧Eを交流電圧に変換するようにメインスイッチQ、Q’を制御するように構成される。説明される例において、制御装置116は、各スイッチ脚部114を上述の2つの構成の間で切り替えるように構成される。
【0070】
パワーモジュール202は、例えば、スイッチ脚部1141-3のうちの1つ又はすべてのスイッチ脚部1141-3を実装しうる。
【0071】
発明は上述の実施形態に限定されないことに留意される。ちょうど開示された教示に照らし、上述の実施形態に様々な変更を加えることができることは、当業者には確かに明らかであろう。
【0072】
特に、層は異なっていてもよい(例えば、ある層のチャンバーの形状は、別の層のチャンバーの形状と異なる)。更に、湾曲部は非対称でもありうるものであり、例えば異なる曲率を有しうる。蛇行部はまた、「V」形状でも、すなわちある角度で互いに接合する2つの平面壁によっても、得られうる。
【0073】
これまでの発明の詳細な説明において、使用された用語は、発明を本明細書において提示された実施形態に限定するものとして解釈されるべきではなく、当業者の一般的な知識を、ちょうど開示された教示の実施に適用することによって、当業者の理解できる範囲内にあるすべての同等のものを含むものとして解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の層(L1-4)と、積層方向(V)に従って互いに積層される前記複数の層(L1-4)間に分布されるローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)のネットワークと、を備える冷却構造体(211)であって、各ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、少なくとも2つの開口部(I1-2、O1-2;I’1-6、O’1-4;I”1-3;O”1-3)を含み、当該少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つは、前記層(L1-4)の別の層のローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)と連通し、各ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、前記2つの開口部(I1-2、O1-2;I’1-6、O’1-4;I”1-3;O”1-3)間の前記ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)においてあらゆる直接路を遮る1又は複数の蛇行状構造体(M)を有する、冷却構造体(211)。
【請求項2】
各蛇行状構造体(M)は、前記積層方向(V)の周りに湾曲部(M1-3;M’1-8)を有し、及び/又は各々の、請求項1に記載の冷却構造体(211)。
【請求項3】
各蛇行状構造体(M)は、第1湾曲部(M、M;M’、M’、M’、M’)と、前記第1湾曲部(M、M;M’、M’、M’、M’)とは反対の又は異なる第2湾曲部(M;M’、M’、M’、M’)とを含む、請求項1に記載の冷却構造体(211)。
【請求項4】
各層(L1-4)のローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、それらの層(L1-4)内で互いに分離されており、それによって他の層の少なくとも1つのローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)を介してのみ互いに接続される、請求項1に記載の冷却構造体(211)。
【請求項5】
各層(L1-4)のローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、同一のローカルチャンバーを含むか又は実質的に同一である、請求項1に記載の冷却構造体(211)。
【請求項6】
1つの層(L1-4)の少なくともいくつかのローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)は、隣り合う層(L1-4)の少なくともいくつかのローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)の鏡像である、請求項1に記載の冷却構造体(211)。
【請求項7】
前記層(L1-4)をそれぞれ形成する積層されたプレート(232)を備え、各プレート(232)は、前記対応の層(L1-4)の前記ローカルチャンバー(230;230A-C;230’A-C;230”A-E)をそれぞれ定める孔を含む、請求項1に記載の冷却構造体(211)。
【請求項8】
- メインボディと、
- 前記メインボディに固定される請求項1~7のいずれかに記載の冷却構造体(211)と、を備えるパワーモジュール(202)。
【請求項9】
電力変換器、特にインバータ、であって、
- 請求項8に記載のパワーモジュール(202)と、
- その冷却構造体によって前記パワーモジュールを少なくとも間接的に冷却するように構成される冷却チャネル(212)と、
を備える電力変換器。
【請求項10】
前記冷却チャネル(21)は、開放サイド(215)を有するキャビティ(214)を含み、前記冷却構造体(211)を含む前記メインボディの前記サイドが前記開放サイド(215)を閉じるように且つ前記冷却構造体(211)が前記キャビティ(214)において受けられるように、前記冷却チャネル(212)は前記パワーモジュール(202)に固定される、請求項9に記載の電力変換器。
【国際調査報告】