(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の同時検出及び定量化のための方法
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/06 20060101AFI20240514BHJP
C12Q 1/68 20180101ALI20240514BHJP
C12Q 1/6806 20180101ALI20240514BHJP
C12Q 1/6837 20180101ALI20240514BHJP
C12Q 1/686 20180101ALI20240514BHJP
C12Q 1/6874 20180101ALI20240514BHJP
C12Q 1/689 20180101ALI20240514BHJP
C12N 15/09 20060101ALN20240514BHJP
C12N 1/21 20060101ALN20240514BHJP
【FI】
C12Q1/06 ZNA
C12Q1/68
C12Q1/6806
C12Q1/6837 Z
C12Q1/686 Z
C12Q1/6874
C12Q1/689 Z
C12N15/09 Z
C12N1/21
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573155
(86)(22)【出願日】2021-05-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 IB2021054614
(87)【国際公開番号】W WO2022248917
(87)【国際公開日】2022-12-01
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510324975
【氏名又は名称】ウニベルシダ・デ・チリ
(71)【出願人】
【識別番号】523239619
【氏名又は名称】ファンダシオン コペック ウニベルシダ カトリカ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レイエス、アンジェリカ
(72)【発明者】
【氏名】ナバレッテ、パオラ
(72)【発明者】
【氏名】チンニッチ、ガエタン
(72)【発明者】
【氏名】パッラ、アンヘル
【テーマコード(参考)】
4B063
4B065
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA18
4B063QQ06
4B063QQ16
4B063QQ42
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4B065AA01Y
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4B065CA46
(57)【要約】
本発明は、魚、肉、又は果物などの複雑な食品マトリックス、又は水などの単純なマトリックス、又は食品接触面を含む、食品製造に関連する任意の種類の試料からのリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の同時検出及び定量化のための方法に言及する。本発明の方法は、qPCR反応のために設計されたプライマーの特異性のおかげで、上述の病原体の特異的定量化を同時に可能にする。この方法は、マトリックス内の病原体の定量化を適切に制御するシステムを含むため、信頼性も高い。このシステムは、プロセス全体のためのインターナルコントロール宿主として機能する、キメラ配列を担持する既知濃度の形質転換された微生物(宿主)を試料に接種することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料中のリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の同時又は独立した検出及び定量化のための方法であって、以下の工程:
(a)キメラポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを担持する、既知量のインターナルコントロール宿主(I.C.)を試料に添加する工程;
(b)インターナルコントロール(I.C.)及びL.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)、志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)、又はそれらの組合せの核酸の検出及び定量化のために試料を評価する工程;
(c)病原体の各々について行われる標準曲線分析によって病原体濃度を決定する工程;
(d)(a)で使用される濃度に従ってシグナルを与えるはずであるI.C.についての結果を用いてプロセスを検証する工程
を含む方法。
【請求項2】
インターナルコントロール宿主が細菌、古細菌又は酵母から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記宿主が大腸菌(Escherichia coli)である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記キメラポリヌクレオチド配列が、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15及び17から選択されるフォワードプライマーの配列;20~70bpの中央リンカー領域;並びに配列番号2、4、6、8、10、12、14、16及び18から選択されるリバースプライマーに相補的な配列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
相補的逆配列が配列番号36~44から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記中央リンカー領域が配列番号19である、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記キメラポリヌクレオチド配列が、配列番号1、3、5のいずれかと、配列番号8、10、12、14、16、18のいずれかの相補体との組合せから選択され、中央リンカー領域が配列番号19である、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記キメラポリヌクレオチド配列の全長配列が、配列番号21、45~61から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記キメラポリヌクレオチド配列が、配列番号7、9、11のいずれかと、配列番号2、4、6、14、16、18のいずれかの相補体との組合せから選択され、中央リンカー領域が配列番号19である、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記キメラポリヌクレオチド配列の全長配列が配列番号62~79から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記キメラポリヌクレオチド配列が、配列番号13、15、17のいずれかと、配列番号2、4、6、8、10、12のいずれかの相補体との組合せから選択され、中央リンカー領域が配列番号19である、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記キメラポリヌクレオチド配列の全長配列が、配列番号20、80~96から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記宿主が、配列番号20、21、44~96から選択されるキメラ配列を含むポリヌクレオチドを担持する形質転換、編集又はトランスフェクトされた宿主である、請求項2に記載の方法。
【請求項14】
微生物を試料から分離する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記微生物分離の工程が、濾過、遠心分離、選別、磁気ビーズ又はそれらの組合せによって行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
試料から核酸を抽出する工程をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記核酸検出が、PCR、RT-PCR、qPCR、デジタルPCR、LinDA、DNAマイクロアレイ、ハイスループットシーケンシングと組み合わせたPCR、PCR DGGE/TTGE、又はそれらの組合せによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)の核酸検出が、配列番号1~6、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプライマーを使用して行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)の核酸検出が、配列番号22~25、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプローブを使用するqPCRによって行われる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
STECの核酸検出が、配列番号7~12、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプライマーを使用して行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
STECの核酸検出が、配列番号26~29、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプローブを使用するqPCRによって行われる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
サルモネラ(Salmonella)型細菌の核酸検出が、配列番号13~18、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプライマーを使用して行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
サルモネラ属菌(Salmonella spp.)の核酸検出が、配列番号30~33、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプローブを使用するqPCRによって行われる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記c)工程が、試料中のリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び/又は志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)濃度を決定し、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び/又は志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の各病原体の濃度についての標準曲線上で、工程(b)でqPCRによって得られたCq値を補間し、工程(d)で得られたI.C.シグナルについての値によってそれを検証する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記ICの核酸検出が、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15及び17、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列をフォワードプライマーとして、並びに配列番号2、4、6、8、10、12、14、16及び18、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列をリバースプライマーとして使用して行われる、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ICの核酸検出が、配列番号34~35、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプローブを使用するqPCRによって行われる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記試料が、肉、家禽、海産物、ソーセージ、乳製品、果物、野菜、インスタント食品、飲料、水から選択される生物学的試料又は表面である、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
I.C.宿主が、1mL当たり10
2~10
10細胞又はCFUの濃度で添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
試料中のリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び/又は志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)を検出及び定量化するのに有用なICを得るためのポリヌクレオチドであって、
配列番号1、3、5、7、9、11、13、15及び17から選択されるフォワードプライマーの配列;26bpの中央リンカー領域;並びに配列番号2、4、6、8、10、12、14、16及び18から選択されるリバースプライマーに相補的な配列
を含む、ポリヌクレオチド。
【請求項30】
相補的逆配列が配列番号36~44から選択される、請求項29に記載のポリヌクレオチド。
【請求項31】
前記中央リンカー領域が配列番号19である、請求項29に記載のポリヌクレオチド。
【請求項32】
前記ポリヌクレオチドが、配列番号1、3、5のいずれかと、配列番号8、10、12、14、16、18のいずれかの相補体との組合せから選択され、中央リンカー領域が配列番号19である、請求項29に記載のポリヌクレオチド。
【請求項33】
前記ポリヌクレオチド配列の全長配列が配列番号21、45~61から選択される、請求項32に記載のポリヌクレオチド。
【請求項34】
前記ポリヌクレオチドが、配列番号7、9、11のいずれかと、配列番号2、4、6、14、16、18のいずれかの相補体との組合せから選択され、中央リンカー領域が配列番号19である、請求項29に記載のポリヌクレオチド。
【請求項35】
前記ポリヌクレオチド配列の全長配列が配列番号62~79から選択される、請求項34に記載のポリヌクレオチド。
【請求項36】
前記ポリヌクレオチドが、配列番号13、15、17のいずれかと、配列番号2、4、6、8、10、12のいずれかの相補体との組合せから選択され、中央リンカー領域が配列番号19である、請求項29に記載のポリヌクレオチド。
【請求項37】
前記ポリヌクレオチド配列の全長配列が配列番号20、80~96から選択される、請求項36に記載のポリヌクレオチド。
【請求項38】
前記ポリヌクレオチドのキメラが、配列番号20、21、44~96から選択される配列を含む、請求項31に記載のポリヌクレオチド。
【請求項39】
前記ポリヌクレオチドが、プラスミド、カセット、エピソーム、DNA構築物、又はそれらの組合せに含まれる、請求項31に記載のポリヌクレオチド。
【請求項40】
前記ポリヌクレオチドが、細菌、古細菌又は酵母から選択される宿主によって担持される、請求項29に記載のポリヌクレオチド。
【請求項41】
前記宿主が、ポリヌクレオチドで形質転換、編集又はトランスフェクトされる、請求項40に記載のポリヌクレオチド。
【請求項42】
前記宿主が大腸菌(Escherichia coli)である、請求項31に記載のポリヌクレオチド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚、肉、又は果物などの複雑な食品マトリックス、又は水などの単純なマトリックス、又は食品接触面を含む、食品製造に関連する任意の種類の試料からのリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の同時検出及び定量化のための方法に言及する。
【背景技術】
【0002】
病原性細菌によって、又はそれらの毒素を介して引き起こされる細菌性食品媒介疾患は、果物、肉、又は魚などの食品における主要な食事性リスクの1つである。
【0003】
その関連する疾患の重症度に起因する、最も危険な細菌の中には、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)がある。例えば、STECで汚染された食物を摂取した後、細菌は志賀毒素として公知の毒素を放出する。これらの志賀毒素は、急性下痢、出血性大腸炎、及び場合によっては急性腎障害を引き起こす。サルモネラ感染症は、嘔吐、悪心及び下痢を引き起こす。リステリア症は、発熱性胃腸炎から重度の侵襲性疾患に及ぶ症状を有する重篤な疾患であり、特に妊婦、2歳未満の小児、高齢者及び免疫無防備状態の人々が罹患する。
【0004】
したがって、食品及び衛生規制は、食品マトリックス中の病原体を制御及び特定するために厳格である。同時に、これらの微生物は食品加工内で生存することができるため、最終製品の安全性を保証するために、食品接触面又は器具の汚染の可能性を監視して、生産プロセスを徹底的に制御する必要がある。
【0005】
細菌培養は、食品中の食品媒介病原体を同定及び定量化するための従来の方法である。この方法は、単離された細菌コロニーからの形態学的、生化学的、生理学的及び免疫学的特徴の同定に基づく。しかしながら、このアプローチが長年にわたって非常に有用であったとしても、面倒であり、結果を得るのに時間がかかりすぎるなどの制限がある。例えば、培養法による任意の病原体の同定は、少なくとも4日かかり得る。
【0006】
したがって、結果を得るための時間短縮は、農業食品産業の経済に直接影響を与える重要な側面になる。例えば、腐敗しやすい食品に存在する病原体を同定することが一般的に必要とされるため、食品の安全性を確認する際の遅延は、貯蔵コストに重大な影響を及ぼし、販売機会も減少させる。さらに、製造プロセス制御の観点から、起こり得る汚染の迅速な検出は、起こり得る交差汚染も低減しながら、是正措置を適時に講じることを可能にする。
【0007】
さらに、公衆衛生の観点から、大流行の場合、迅速な同定はまた、汚染された食品の販売の制御(リコール)及び罹患者の適切な治療を可能にする。
【0008】
迅速性は、PCR、マルチプレックスPCR及びマルチプレックスリアルタイムPCRなどの様々な分子生物学技術によって達成されている。これらの病原体のための様々なPCR検出キットが市販されているにしても、それらは定性的であり、言い換えれば、食品媒介病原体の存在又は非存在のみをスクリーニングする。製造プロセスにおける消毒及び安全性プロトコルを評価するために、工業レベルでマトリックス上に存在する微生物を定量化することは適切である。しかしながら、市場で利用できる迅速な定量的方法は存在しない。さらに、分子生物学ツールを使用して食品マトリックスからの試料を扱うことは、それらの複雑さ、及び偽陰性をもたらす、結果に影響を及ぼし得るか又は干渉し得る食品からの阻害因子の存在のために、依然として困難である。この状況は、本発明の適用分野である、食品媒介病原体についての迅速な、同時かつ定量的な方法を開発する機会を提供する。
【0009】
食品媒介病原体の検出及び定量化の重要性を考慮すると、それらの微生物をスクリーニングすることを目的としたいくつかの開示されている方法があるが、先行技術から公知の方法は、完全なプロセスの有効性を保証するシステムを有していないか、又は試験される複雑なマトリックスの1つの特定の種類のみに焦点を合わせており、前記方法が他の種類の試料で機能するかどうかは不明のままである。以下の段落では、最も近い先行技術を検討する:
スペイン特許第ES2540158(B1)号は、標的配列として大腸菌(E.coli)O157:H7、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)及びサルモネラ属菌(Salmonella spp.)を含む7つの異なる病原体についてのマルチプレックスPCRに基づく同時スクリーニング方法について言及している。キメラDNAに対応するインターナルコントロールは、増幅段階において排他的に使用される。本発明は、使用されるPCRプライマー、インターナルコントロール(増幅段階を評価するために使用されるだけでなく)並びに後述するさらなる工程において、この特許とは異なる。
【0010】
Wei C.et al.の科学刊行物(Simultaneous detection of Escherichia coli O157:H7,Staphylococcus aureus and Salmonella by multiplex PCR in milk.3 Biotech,Jan.2018,8:76)は、マルチプレックスPCRによる乳からの同時検出(非定量的)を指摘している。また、この刊行物では、インターナルコントロールが増幅段階においてのみ使用されている。
【0011】
国際公開第2016164407(A2)号は、qPCRによる、STEC、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)及びサルモネラ属菌(Salmonella spp.)を含む病原体の同時検出について言及している。内部DNA対照を増幅段階で使用し、検出前に濃縮培地を用いて37℃で24時間の微生物濃縮工程を必要とする。明らかに、前記濃縮工程は、病原体濃度を人為的に増加させる一方で、偽陰性結果を減少させるために実施される。この工程は病原体の検出をより容易にするが、実際の食品試料の元の病原体濃度を決定することを不可能にする。
【0012】
結論として、先行技術が上述の3つの病原体の同時検出方法を提供する場合でも、食品、水又は表面などのその性質に関係なく、異なるマトリックスに適合可能であり、偽陰性を得る可能性を最小限に抑えるためにプロセスのすべての段階の制御も可能にする定量的方法が依然として必要とされている。記載のインターナルコントロールは、qPCR増幅反応を制御するためのプロトコルの最後の部分に含まれるように設計されている。しかしながら、それらは、マトリックスからの病原体の回収及びDNA抽出手順を制御しなかった。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、マトリックスから微生物を分離する前に分析される食品試料に添加され、プロセスのすべての工程の制御を可能にし、したがって、偽陰性結果の数を減少させ、定量的結果を得ることを可能にする、対照細菌を含む新しい方法によってこの技術的課題を解決した。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】病原体の定量化のための検量線:a)L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、b)サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及びc)STEC。すべての曲線は、試料上の各微生物の濃度(Log10CFU/g又はLog10CFU/cm
2)に対するCq値を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、魚、肉、又は果物などの複雑な食品マトリックス、又は水などの単純なマトリックス、又は食品接触面を含む、食品製造に関連する任意の種類の試料からのリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の同時検出及び定量化のための方法に言及する。
【0016】
本発明は、qPCR反応のために設計されたプライマーの特異性のおかげで、上述した病原体の特異的定量化を同時に可能にする。この方法は、マトリックス内の病原体の定量化を適切に制御するシステムを含むため、信頼性も高い。このシステムは、プロセス全体のためのインターナルコントロール(内部対照)宿主として機能する、キメラ配列を担持する既知濃度の形質転換された微生物(宿主)を試料に接種することを含む。
【0017】
このようにして、プロセス全体の正確な制御を維持し、結果が有効であるか否かを判定することが可能である。背景技術の項において先に確立されたように、分子技術を使用してこれらの細菌の存在を判定する際の重要な問題(今日まで未解決)は、偽陰性を得る可能性である。PCRを使用してこれらの細菌を同定するためのほとんどの方法は、DNAの増幅(qPCR)である、プロセスの最後の工程のみを制御する。試料からの細菌の分離及び細菌DNAの抽出を含む第1段階では制御が欠如している。それに対して、本発明は、マトリックスからの病原体収集、DNA抽出及びqPCR反応を確実にするすべての段階に対する固有の制御を含む。
【0018】
したがって、本発明は、すべてのプロセス工程の正確な適用を確実にするインターナルコントロール(I.C.)としての宿主(細菌のような)を含む、異なるマトリックスからのリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の同時検出及び定量化のための方法にある。本発明は、同じインターナルコントロール宿主を使用して1つ又は同時に2つもしくは3つの病原体を検出及び定量化するために適用することができることに留意することが重要である。したがって、本発明は以下の工程を含む:
(a)キメラポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを担持する、既知量のインターナルコントロール宿主(I.C.)を試料に添加する工程;
(b)インターナルコントロール(I.C.)及びL.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)、志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)、又はそれらの組合せの核酸の検出及び定量化のために試料を評価する工程;
(c)病原体の各々について行われる標準曲線分析によって病原体濃度を決定する工程;
(d)(a)で使用される濃度に従ってシグナルを与えるはずであるI.C.についての結果を用いてプロセスを検証する工程。
【0019】
I.C.に関して、当業者は、形質転換される微生物種の選択は重大な問題ではなく、したがって、先行技術で利用可能な任意の細菌、古細菌又は酵母種を使用できることは明らかだと考えるべきである。しかしながら、好ましく使用される形質転換細菌種は、志賀毒素を産生せず、非病原性である大腸菌(Escherichia coli)である。
【0020】
同様に、キメラ配列の性質もまた、病原体の検出及び定量化の方法に影響を及ぼさないが、含まれる配列は人工的であり、検討中のいかなる細菌ゲノムとも相同ではない。本発明の方法のために好都合には、本発明者らは、本発明のプライマーの一方の配列を有し、本発明のプライマーの他方の配列を有する第3の領域から20~70bpの領域によって分離された領域で構築されたキメラ配列を使用した。このようにして、対照宿主に組み込まれたキメラ配列は、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15及び17から選択されるフォワードプライマーの配列;20~70bpの中央リンカー領域;並びに配列番号2、4、6、8、10、12、14、16及び18から選択されるリバースプライマーに相補的な配列を担持する。好都合には、両方のプライマーは2つの異なる病原体から選択される。本発明の好ましい実施形態では、中央リンカー領域は26bpを有し、その配列は配列番号19に定義されているものである。
【0021】
したがって、第1の実施形態では、前記キメラポリヌクレオチド配列は、配列番号1、3、5のいずれかと、配列番号8、10、12、14、16、18のいずれかの相補体(すなわち配列番号39、40、41、42、43及び44)との組合せ、すなわち配列番号21、45~61から選択され、中央リンカー領域は配列番号19である。
【0022】
第2の実施形態では、前記キメラポリヌクレオチド配列は、配列番号7、9、11のいずれかと、配列番号2、4、6、14、16、18のいずれかの相補体(すなわち配列番号36、37、38、42、43及び44)との組合せ、すなわち配列番号62~79から選択され、中央リンカー領域は配列番号19である。
【0023】
第3の実施形態では、前記キメラポリヌクレオチド配列は、配列番号13、15、17のいずれかと、配列番号2、4、6、8、10、12のいずれかの相補体(すなわち配列番号36、37、38、39、40及び41)との組合せ、すなわち配列番号20、80~96から選択され、中央リンカー領域は配列番号19である。
【0024】
本発明に従って使用することができるキメラ配列の好ましい例は、配列番号20及び21である。例えば、配列番号20は、配列番号13で定義されるプライマーであるサルモネラ属菌(Salmonella spp.)に相当する領域、配列番号19で定義される26bp領域の配列、及び配列番号8で定義されるプライマーであるSTECに相補的な領域(すなわち配列番号38)によって形成される。また、配列番号21は、配列番号1で定義されるプライマーであるリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)に相当する領域、配列番号19で定義される26bp領域の配列、及び配列番号10で定義されるプライマーであるSTECに相補的な領域(すなわち配列番号40)によって形成される。
【0025】
本発明の方法は、試料から微生物を分離する工程をさらに含む。微生物分離の前記工程は、濾過、遠心分離、選別、磁気ビーズ又はそれらの組合せによって行われる。
【0026】
本発明の方法は、試料から核酸を抽出する工程をさらに含む。
【0027】
前記核酸検出が、PCR、RT-PCR、qPCR、デジタルPCR、LinDA、DNAマイクロアレイ、ハイスループットシーケンシングと組み合わせたPCR、PCR DGGE/TTGE、又はそれらの組合せによって行われる、本発明の方法。
【0028】
L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)の前記核酸検出は、配列番号1~6、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプライマーを使用して行われ、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)の前記核酸検出がqPCRによって行われる場合、配列番号22~25、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプローブを使用する。
【0029】
STECの前記核酸検出は、配列番号7~12、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプライマーを使用して行われ、STECの前記核酸検出がqPCRによって行われる場合、配列番号26~29、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプローブを使用する。
【0030】
サルモネラ属菌(Salmonella.spp.)の前記核酸検出は、配列番号13~18、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプライマーを使用して行われ、サルモネラ属菌(Salmonella.spp.)の前記核酸検出がqPCRによって行われる場合、配列番号30~33、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプローブを使用する。
【0031】
ICの前記核酸検出は、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15及び17、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列をフォワードプライマーとして、並びに配列番号2、4、6、8、10、12、14、16及び18、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列をリバースプライマーとして使用して行われ、ICの前記核酸検出がqPCRによって行われる場合、配列番号34~35、その誘導体、又はそれらの組合せから選択される配列を含むプローブを使用する。
【0032】
本発明の方法(工程(a)~(d))において、前記(c)工程は、試料中のリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び/又は志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)濃度を決定し、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び/又は志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の各病原体の濃度についての標準曲線上で、工程(b)で得られた、qPCRによって得られたCq値を補間し、工程(d)で得られたI.C.シグナルについての値によってそれを検証する工程を含む。
【0033】
本発明の方法は、肉、家禽、海産物、ソーセージ、乳製品、果物、野菜、インスタント食品、飲料、もしくは水から選択される生物学的試料、又は表面などの様々な種類の試料での作業を可能にする。
【0034】
I.C.宿主を、1mL当たり102~1010細胞又はCFUの濃度で試料に添加する。
【0035】
試料中のリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び/又は志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)を検出及び定量化するのに有用なICを得るためのポリヌクレオチドは:
配列番号1、3、5、7、9、11、13、15及び17から選択されるフォワードプライマーの配列;26bpの中央リンカー領域;並びに配列番号2、4、6、8、10、12、14、16及び18から選択されるリバースプライマーに相補的な配列(すなわち配列番号36~44)を含む。好ましい実施形態における前記中央リンカー領域は配列番号19である。
【0036】
第1の実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号1、3、5のいずれかと、配列番号8、10、12、14、16、18のいずれかの相補体(すなわち配列番号39、40、41、42、43及び44)との組合せ、すなわち配列番号21、45~61から選択され、中央リンカー領域は配列番号19である。
【0037】
第2の実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号7、9、11のいずれかと、配列番号2、4、6、14、16、18のいずれかの相補体(すなわち配列番号36、37、38、42、43及び44)との組合せ、すなわち配列番号62~79から選択され、中央リンカー領域は配列番号19である。
【0038】
第3の実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号13、15、17のいずれかと、配列番号2、4、6、8、10、12のいずれかの相補体(すなわち配列番号36、37、38、39、40及び41)との組合せ、すなわち配列番号20、80~96から選択され、中央リンカー領域は配列番号19である。
【0039】
特に好ましい実施形態では、前記ポリヌクレオチドキメラは、配列番号20(配列番号13、19及び8によって形成される)又は配列番号21(配列番号1、19及び10によって形成される)から選択される配列を含む。
【0040】
ポリヌクレオチドは、プラスミド、カセット、エピソーム、DNA構築物、又はそれらの組合せに含めることができ、細菌、古細菌又は酵母から選択される宿主によって担持される。前記宿主は、前記ポリヌクレオチドで形質転換、編集又はトランスフェクトされる。好ましい一実施形態では、前記宿主は大腸菌(Escherichia coli)である。
【0041】
本発明の好ましい一実施形態では、大腸菌(E.coli)K12(宿主)をインターナルコントロールの構築に使用し、次いで先に定義されたキメラ配列を含むベクターpGEM(登録商標)-T Easy(Vector Systems-Promega Corporation)で形質転換し、100μg/mLのアンピシリンを使用して形質転換体を選択する。
【0042】
先に確立されたように、評価される試料に、キメラ配列を担持するベクターで形質転換された細菌(大腸菌(E.coli)K-12)に対応する予め既知の量のインターナルコントロール宿主を接種する。好ましくは、102~1010CFU/mLの細菌懸濁液の10~200μLアリコートを添加する。
【0043】
上記のように、インターナルコントロール宿主(I.C.)は、キメラ配列で形質転換された細菌であり、当業者には、形質転換された細菌の濃度とキメラ配列との間に線形相関があることは明らかであろう。したがって、論じられるプロセスの段階に応じて、I.C.という用語は、本明細書では、形質転換された対照細菌宿主又はキメラ配列の両方の用語を互換的に指すために使用される。
【0044】
試料からの微生物の分離に言及する工程は、試料の性質に応じて任意の先行技術の方法を使用して実施することができる。本発明の一実施形態では、試料からすべての微生物を分離することは、例えば濾過のみによって水から;洗剤溶液を使用した脱離洗浄とその後の濾過によって食品から;表面のふき取り、輸送培地への再懸濁及びさらなる濾過によって表面から、などのように行われる。
【0045】
微生物が収集された後、DNA抽出工程が進行し、これは先行技術で利用可能な任意の技術を使用して達成され得る。次いで、DNAをヌクレアーゼフリー水に再懸濁する。
【0046】
L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)、STEC及びキメラ配列の定量PCR(qPCR)を、試料から抽出したDNAを用いて行う。qPCR結果は、キメラ配列のCq値に従って検証される。結果が期待値と一致しない場合、測定を繰り返さなければならない。
【0047】
試料の病原体濃度を決定するために、qPCR技術に関連する増幅サイクル(Ct又はCq)に対して、評価される病原体のそれぞれについて既知の濃度標準に基づいて検量線又は標準曲線を構築することは、当業者には明らかなはずである。このようにして、本発明の方法は、各病原体(L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及びSTEC)についてのCt又はCqを提供する。したがって、試験試料中の各微生物の濃度は、各病原体についての標準曲線においてqPCR反応で得られたCt値を補間することによって決定される。
【0048】
接種された対照細菌宿主の濃度及びそれらの対応する期待Cq値は予め既知であるので、単にこのCq値を使用することによって方法を検証することができる。
【0049】
本発明の以下の好ましい実施形態は単に例として説明され、当業者が組み込む又は修正し得る技術的変形を限定するものではなく、したがって、これらもまた、本明細書で特許請求される発明概念の範囲内に含まれる。
【実施例】
【0050】
例1.サケにおけるリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella.spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の定量化及び従来の方法との比較。
【0051】
本発明の方法を使用する利点を確立するために、標的病原体であるL.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella.spp.)及びSTECを、本発明の方法を使用することによって、並びに異なる量のこれらの病原体を接種した試料に適用される従来の「ゴールドスタンダード」培養法によって、並行して決定した。
【0052】
従来の方法は、各細菌に特異的な培地を含む異なる培養プレートに試料を24~48時間播種し、コロニー形成単位(CFU)を計数し、次いで、各微生物に対して従来のPCRなどの同定試験を行うことからなる。
【0053】
1.1 既知の濃度及びI.C.(インターナルコントロール宿主)の添加を使用した病原体の接種。
それぞれ100gの10の生の新鮮なサケ試料に、表1、2及び3に記載の異なる濃度の3つの病原体を接種した。試料を本発明の方法及びゴールドスタンダード試験(培養技術)で処理した。本発明の方法を用いて処理した試料に、102CFU/mLの濃度で25μLのI.C.も接種した。
【0054】
I.C.は、反応プライマーを用いて設計された配列番号31として定義されるキメラ配列を担持するベクターpGEM(登録商標)-T Easy(Vector Systems-Promega Corporation)による大腸菌(E.coli)K12の形質転換によって得た。試料にI.C.を接種するために、この形質転換細菌をLB(ルリア-ベルターニ)ブロス+100μg/mLアンピシリン中で増殖させた。
【0055】
1.2 従来の方法(ゴールドスタンダード)
L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)の定量化は、Bacteriological Analytical Manual(Hitchins,A.,Jinneman,K.,and Chen,Y.Chapter 10.Detection of Listeria monocytogenes in Foods and Environmental Samples,and Enumeration of Listeria monocytogenes in Foods、オンラインで入手可能)に記載されているプロトコルを用いて行った。サルモネラ属菌(Salmonella spp.)の定量化は、Brichta-Harhay DM,Arthur TM,Koohmaraie M,Enumeration of Salmonella from poultry carcass rinses via direct plating methods.Lett Appl Microbiol.2008;46(2):186-191.doi:10.1111/j.1472-765X.2007.02289.xに記載されている方法を用いて行った。
【0056】
STECの定量化のためのゴールドスタンダード法はない。
【0057】
1.3 本発明の方法
マトリックスから細菌を分離するために、洗剤溶液を試料に添加した。洗剤溶液に再懸濁した試料を、滅菌ガーゼを用いて濾過し、次いで濾液を孔径0.45μmのニトロセルロースフィルタに通して細菌を保持した。濾過は真空ポンプを使用して行った。
【0058】
細菌を含むニトロセルロースフィルタを、滅菌ピンセットを用いて回収し、次いで、DNA試料抽出を進めるために2mL遠心管に入れた。
【0059】
次いで、フェノール:クロロホルムを使用する標準的な抽出技術によって細菌DNA抽出を行った。このプロトコルは、酵素的作用(リゾチーム及びプロテイナーゼ)及び化学的作用(ドデシル硫酸ナトリウム又はSDS)によって細菌を溶解することを可能にする。次いで、DNAを最終的にヌクレアーゼフリー水又はTE(Tris-EDTA)緩衝液に再懸濁する。
【0060】
DNAが得られたら、各病原体及びキメラ配列の検出のためにqPCRを実施する。このために、1μLの再懸濁したDNAを各反応に三連で使用した。
【0061】
配列番号1及び2のプライマーをL.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)に使用し、配列番号9及び10のプライマーをSTECに使用し、配列番号15及び16のプライマーをサルモネラ属菌(Salmonella spp.)に使用し、配列番号1及び10のプライマーをキメラ配列(I.C.)に使用した。検出に使用したプローブは、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)(配列番号24)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)(配列番号33)、STEC(配列番号26)及びIC(配列番号34)。
【0062】
qPCR反応後、各病原体及びI.C.についてCq値を得た。各病原体の濃度は、先に構築された標準曲線(
図1に示すように、Cq対CFU/g)を使用してCFU/gサケで推定した。より低いCqは、CFU/gとして表される各病原体のより高い濃度を意味する。
【0063】
本発明の方法を使用して得られた結果を、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)については表1、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)については表2、STECについては表3に示す。表は、各試料に添加した各微生物(接種材料)の濃度、及びゴールドスタンダード試験を適用して得られた結果を含む。さらに、表は、I.C.について得られたCq値を示す。アッセイの有効性を実証するために、ICのCq値は28~33.5の範囲内でなければならない。
【表1】
【表2】
【表3】
【0064】
本発明の方法を用いてL.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及びSTECについて得られた結果を比較すると、それらは同様の定量化限界を示す(それぞれLog101.59、Log101.76、及びLog101.64CFU/g)。本発明の方法は、ゴールドスタンダード法の限界と比較して10倍高い定量化限界を示した。STEC定量化について、本発明者らの結果と比較するために利用可能な標準プロトコルはなく、本発明者らの結果を試料に添加した接種材料と比較した。
結果は、本発明の方法を適用した場合、得られた濃度値のほとんどが、ゴールドスタンダード法によって得られたものよりも、試料に添加された接種材料に近いことを示す。
【0065】
試料処理が開始されてから要した時間を考慮すると、本発明の方法は8時間しかかからなかったが、従来の試験では、結果を得るために2日間が必要であった。したがって、本発明の方法は、実質的により短い期間で、ゴールドスタンダード試験を使用して得られる結果と同様の結果をもたらす。
【0066】
例2.表面試験システムに使用される輸送培地中のリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及び志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli)(STEC)の定量化。
表面の微生物学的分析のための様々なサンプリングプロトコルがあり、これらは標準化されている。これらのプロトコルの中には、100cm2の面積にわたって(異なる方向に)繰り返し擦る滅菌スワブによる試料採取がある。その後、このスワブをLetheen輸送培地に浸漬する。
【0067】
2.1 既知の濃度及びI.C.(インターナルコントロール宿主)の添加を使用した病原体の接種。
本発明の方法を用いた結果をゴールドスタンダード試験と対比するために、Letheen緩衝液(20mL)に浸漬したスワブに異なる病原体濃度を接種して、表4、5及び6に詳述するように分析した。その後、10mLの接種したLetheen緩衝液を本発明の方法を用いて処理し、別の10mLをゴールドスタンダード法によって分析した。本発明の方法を用いて処理した試料に、102CFU/mLの濃度で25μLのI.C.も接種した。
【0068】
2.2 ゴールドスタンダード法。
同様に、例1.2で説明したように、表面試料中に存在する病原体、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)及びサルモネラ属菌(Salmonella spp.)の定量化を、Bacteriological Analytical Manual(ゴールドスタンダード試験)及びBrichta-Harhay et al.(2008)に記載されているプロトコルによって処理した。
【0069】
STEC定量のためのゴールドスタンダード法はないので、本発明の方法のみを用いてこの病原体の定量化を決定した。
【0070】
2.3 本発明の方法
培地からの細菌の分離:Letheenブロスを、これらの細菌を保持することができる孔径0.45μmのニトロセルロースフィルタで濾過した。濾過は真空ポンプを使用して行った。
【0071】
細菌を含むフィルタを、滅菌ピンセットを用いて回収し、次いで2mL遠心管に入れた。
【0072】
次いで、フィルタ内に存在する細菌のDNA抽出を、先の例の詳細に従って、フェノール:クロロホルムを使用する標準的な抽出技術によって行った。DNAをヌクレアーゼフリー水又はTE(Tris-EDTA用)緩衝液に再懸濁した。
【0073】
DNAが得られたら、各病原体及びキメラ配列の検出のためにqPCRを実施する。1μLの懸濁したDNAを各反応に三連で使用した。
【0074】
配列番号3及び4のプライマーをL.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)に使用し、配列番号7及び8のプライマーをSTECに使用し、配列番号13及び14のプライマーをサルモネラ属菌(Salmonella spp.)に使用し、配列番号13及び8のプライマーをキメラ配列(I.C.)に使用した。使用したプローブは、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)(配列番号25)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)(配列番号32)、STEC(配列番号27)及びIC(配列番号35)。
【0075】
qPCR反応後、各病原体及びI.C.についてCq値を得た。各病原体の濃度は、先に構築された標準曲線(
図1に示すように、Cq対CFU/cm
2)を使用してCFU/cm
2表面で推定した。
【0076】
本発明の方法を使用した後の結果を、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)については表4に、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)については表5に、STECについては表6に示す。表は、各試料に添加した各微生物(接種材料)の濃度、及びゴールドスタンダード試験を適用して得られた結果を含む。さらに、表は、I.C.について得られたCq値を示す。アッセイの有効性を実証するために、ICのCq値は28~33.5の範囲内でなければならない。
【表4】
【表5】
【表6】
【0077】
結果は、本発明の方法を使用して、L.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及びSTECを、このマトリックスについての方法の検出限界に対応する、それぞれLog100.98、Log101.16及びLog101.04CFU/cm2より高い濃度で定量化することが可能であることを示す。
【0078】
さらに、本発明の方法によって決定された値は、ゴールドスタンダード試験によって定量化された値と比較して、表面試料に接種された濃度により近い。
【0079】
予想通りに、インターナルコントロールはすべての試料について本発明の方法を使用して成功裏に検出され、このICのCq値は、このI.C.について予測されたように28から33.5の間で変動した。
【0080】
一方、本発明の方法を使用すると、ゴールドスタンダード法に必要な2日超と比較して、試料処理の開始から8時間後に結果が得られたことを強調することが重要である。さらに、本発明の方法は3つの病原体を同時に定量化するが、ゴールドスタンダードは1つずつを別々に処理する。
【配列表フリーテキスト】
【0081】
配列表1 <223>プライマー_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)に(フォワード)結合する
配列表2 <223>プライマー_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)にリバース結合する
配列表3 <223>プライマー_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)にフォワード結合する
配列表4 <223>プライマー_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)にリバース結合する
配列表5 <223>プライマー_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)にフォワード結合する
配列表6 <223>プライマー_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)にリバース結合する
配列表7 <223>プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にフォワード結合する
配列表8 <223>プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にリバース結合する
配列表9 <223>プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にフォワード結合する
配列表10 <223>プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にリバース結合する
配列表11 <223>プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にフォワード結合する
配列表12 <223>プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にリバース結合する
配列表13 <223>プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にフォワード結合する
配列表14 <223>プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にリバース結合する
配列表15 <223>プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にフォワード結合する
配列表16 <223>プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にリバース結合する
配列表17 <223>プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にフォワード結合する
配列表18 <223>プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にリバース結合する
配列表19 <223>インターナルコントロール(IC)に対する中央領域
配列表20 <223>配列番号13、配列番号19、及び配列番号8の逆配列(すなわち配列番号39)を使用して構築したインターナルコントロールの例
配列表21 <223>配列番号1、配列番号9、及び配列番号10の逆相補的配列(すなわち配列番号40)を使用して構築したインターナルコントロールの例
配列表22 <223>リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)に対するプローブ
配列表23 <223>リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)に対するプローブ
配列表24 <223>リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)に対するプローブ
配列表25 <223>リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)に対するプローブ
配列表26 <223>志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)に対するプローブ
配列表27 <223>志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)に対するプローブ
配列表28 <223>志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)に対するプローブ
配列表29 <223>志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)に対するプローブ
配列表30 <223>サルモネラ属菌(Salmonella spp.)に対するプローブ
配列表31 <223>サルモネラ属菌(Salmonella spp.)に対するプローブ
配列表32 <223>サルモネラ属菌(Salmonella spp.)に対するプローブ
配列表33 <223>サルモネラ属菌(Salmonella spp.)に対するプローブ
配列表34 <223>インターナルコントロールに対するプローブ
配列表35 <223>インターナルコントロールに対するプローブ
配列表36 <223>プライマーの逆相補体_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)にリバース結合する2
配列表37 <223>プライマーの逆相補体_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)にリバース結合する4
配列表38 <223>プライマーの逆相補体_リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)にリバース結合する6
配列表39 <223>逆相補体プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にリバース結合する8
配列表40 <223>逆相補体プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にリバース結合する10
配列表41 <223>逆相補体プライマー_志賀毒素産生大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli(STEC)にリバース結合する12
配列表42 <223>逆相補体プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にリバース結合する14
配列表43 <223>逆相補体プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にリバース結合する16
配列表44 <223>逆相補体プライマー_サルモネラ属菌(Salmonella spp.)にリバース結合する18
配列表45 <223>配列番号1、配列番号19、及び配列番号8の逆相補的配列(すなわち配列番号39)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表46 <223>配列番号1、配列番号19、及び配列番号12の逆相補的配列(すなわち配列番号41)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表47 <223>配列番号1、配列番号19、及び配列番号14の逆相補的配列(すなわち配列番号42)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表48 <223>配列番号1、配列番号19、及び配列番号16の逆相補的配列(すなわち配列番号43)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表49 <223>配列番号1、配列番号19、及び配列番号18の逆相補的配列(すなわち配列番号44)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表50 <223>配列番号3、配列番号19、及び配列番号8の逆相補的配列(すなわち配列番号39)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表51 <223>配列番号3、配列番号19、及び配列番号10の逆相補的配列(すなわち配列番号40)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表52 <223>配列番号3、配列番号19、及び配列番号12の逆相補的配列(すなわち配列番号41)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表53 <223>配列番号3、配列番号19、及び配列番号14の逆相補的配列(すなわち配列番号42)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表54 <223>配列番号3、配列番号19、及び配列番号16の逆相補的配列(すなわち配列番号43)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表55 <223>配列番号3、配列番号19、及び配列番号18の逆相補的配列(すなわち配列番号44)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表56 <223>配列番号5、配列番号19、及び配列番号8の逆相補的配列(すなわち配列番号39)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表57 <223>配列番号5、配列番号19、及び配列番号10の逆相補的配列(すなわち配列番号40)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表58 <223>配列番号5、配列番号19、及び配列番号12の逆相補的配列(すなわち配列番号41)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表59 <223>配列番号5、配列番号19、及び配列番号14の逆相補的配列(すなわち配列番号42)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表60 <223>配列番号5、配列番号19、及び配列番号16の逆相補的配列(すなわち配列番号43)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表61 <223>配列番号5、配列番号19、及び配列番号18の逆相補的配列(すなわち配列番号44)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表62 <223>配列番号7、配列番号19、及び配列番号2の逆相補的配列(すなわち配列番号36)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表63 <223>配列番号7、配列番号19、及び配列番号4の逆相補的配列(すなわち配列番号37)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表64 <223>配列番号7、配列番号19、及び配列番号6の逆相補的配列(すなわち配列番号38)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表65 <223>配列番号7、配列番号19、及び配列番号14の逆相補的配列(すなわち配列番号42)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表66 <223>配列番号7、配列番号19、及び配列番号16の逆相補的配列(すなわち配列番号43)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表67 <223>配列番号7、配列番号19、及び配列番号18の逆相補的配列(すなわち配列番号44)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表68 <223>配列番号9、配列番号19、及び配列番号2の逆相補的配列(すなわち配列番号36)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表69 <223>配列番号9、配列番号19、及び配列番号4の逆相補的配列(すなわち配列番号37)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表70 <223>配列番号9、配列番号19、及び配列番号6の逆相補的配列(すなわち配列番号38)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表71 <223>配列番号9、配列番号19、及び配列番号14の逆相補的配列(すなわち配列番号42)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表72 <223>配列番号9、配列番号19、及び配列番号16の逆相補的配列(すなわち配列番号43)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表73 <223>配列番号9、配列番号19、及び配列番号18の逆相補的配列(すなわち配列番号44)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表74 <223>配列番号11、配列番号19、及び配列番号2の逆相補的配列(すなわち配列番号36)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表75 <223>配列番号11、配列番号19、及び配列番号4の逆相補的配列(すなわち配列番号37)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表76 <223>配列番号11、配列番号19、及び配列番号6の逆相補的配列(すなわち配列番号38)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表77 <223>配列番号11、配列番号19、及び配列番号14の逆相補的配列(すなわち配列番号42)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表78 <223>配列番号11、配列番号19、及び配列番号16の逆相補的配列(すなわち配列番号43)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表79 <223>配列番号11、配列番号19、及び配列番号18の逆相補的配列(すなわち配列番号44)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表80 <223>配列番号13、配列番号19、及び配列番号2の逆相補的配列(すなわち配列番号36)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表81 <223>配列番号13、配列番号19、及び配列番号4の逆相補的配列(すなわち配列番号37)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表82 <223>配列番号13、配列番号19、及び配列番号6の逆相補的配列(すなわち配列番号38)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表83 <223>配列番号13、配列番号19、及び配列番号10の逆相補的配列(すなわち配列番号40)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表84 <223>配列番号13、配列番号19、及び配列番号12の逆相補的配列(すなわち配列番号41)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表85 <223>配列番号15、配列番号19、及び配列番号2の逆相補的配列(すなわち配列番号36)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表86 <223>配列番号15、配列番号19、及び配列番号4の逆相補的配列(すなわち配列番号37)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表87 <223>配列番号15、配列番号19、及び配列番号6の逆相補的配列(すなわち配列番号38)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表88 <223>配列番号15、配列番号19、及び配列番号8の逆相補的配列(すなわち配列番号39)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表89 <223>配列番号15、配列番号19、及び配列番号10の逆相補的配列(すなわち配列番号40)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表90 <223>配列番号15、配列番号19、及び配列番号12の逆相補的配列(すなわち配列番号41)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表91 <223>配列番号17、配列番号19、及び配列番号2の逆相補的配列(すなわち配列番号36)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表92 <223>配列番号17、配列番号19、及び配列番号4の逆相補的配列(すなわち配列番号37)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表93 <223>配列番号17、配列番号19、及び配列番号6の逆相補的配列(すなわち配列番号38)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表94 <223>配列番号17、配列番号19、及び配列番号8の逆相補的配列(すなわち配列番号39)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表95 <223>配列番号17、配列番号19、及び配列番号10の逆相補的配列(すなわち配列番号40)で構築されたインターナルコントロールの例
配列表96 <223>配列番号17、配列番号19、及び配列番号12の逆相補的配列(すなわち配列番号41)で構築されたインターナルコントロールの例
【配列表】
【国際調査報告】