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特表2024-520071パフ認識機能を有するエアロゾル生成装置及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】パフ認識機能を有するエアロゾル生成装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/51 20200101AFI20240514BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20240514BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240514BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/53
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573181
(86)(22)【出願日】2022-04-12
(85)【翻訳文提出日】2023-11-27
(86)【国際出願番号】 KR2022005242
(87)【国際公開番号】W WO2022255628
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0071729
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、スン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テ ナム
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン スン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC13
4B162AC22
4B162AD06
4B162AD13
4B162AD28
(57)【要約】
本開示の一実施形態による、パフ認識機能を有するエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置内の気流パス部の内部温度変化を感知する少なくとも2以上の温度センサと、温度変化が感知されれば、感知された温度変化を、温度センサ別に設定された臨界値とそれぞれ比較し、該比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する制御部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置であり、
前記エアロゾル生成装置の気流パス部の内部温度変化を感知する少なくとも2以上の温度センサと、
前記温度変化が感知されれば、前記感知された温度変化を、温度センサ別に設定された臨界値とそれぞれ比較し、前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する制御部と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記温度センサのうち少なくとも一つは、前記気流パス部の空気の温度変化を感知する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記温度センサのうち少なくとも一つは、ヒータの温度変化を感知する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記ヒータは、交流電流が流れるコイルによって誘導加熱されるサセプタである、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記少なくとも2以上の温度センサは、
前記気流パス部の空気の温度変化を感知するように構成された少なくとも1以上の空気温度センサ、及びヒータの温度変化を感知するように構成された少なくとも1以上のヒータ温度センサを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記温度センサは、
前記気流パス部の空気の温度変化を感知する空気温度センサであり、
前記温度センサは、
前記気流パス部において、ユーザのパフ前後において、温度変化の範囲が3℃ないし5℃である位置に設けられた、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記装置は、
残余パフ回数を視覚的に出力する出力部をさらに含み、
前記制御部は、
パフが生じたか否かということを判断し、前記出力部を制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記温度センサは、
既設定の値を超える空気温度変化を選択的に感知する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
エアロゾル生成装置であり、
前記エアロゾル生成装置内の気流パス部の内部温度変化を感知する少なくとも2以上の温度センサと、
前記感知された温度変化を統合し、前記統合された結果を、既設定の臨界値と比較し、前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する制御部と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項10】
少なくとも2以上の温度センサが、エアロゾル生成装置内の気流パス部の内部温度変化を感知する段階と、
前記温度変化が感知されれば、制御部が、前記感知された温度変化を、温度センサ別に設定された臨界値とそれぞれ比較する段階と、
制御部が、前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する段階と、を含む、エアロゾル生成装置のパフ認識方法。
【請求項11】
前記温度センサのうち少なくとも一つは、前記気流パス部の空気の温度変化を感知する、請求項10に記載のエアロゾル生成装置のパフ認識方法。
【請求項12】
前記温度センサのうち少なくとも一つは、ヒータの温度変化を感知する、請求項10に記載のエアロゾル生成装置のパフ認識方法。
【請求項13】
前記少なくとも2以上の温度センサは、
気流パス部の空気の温度変化を感知するように構成された少なくとも1以上の空気温度センサ、及びヒータの温度変化を感知するように構成された少なくとも1以上のヒータ温度センサを含む、請求項10に記載のエアロゾル生成装置のパフ認識方法。
【請求項14】
前記温度センサは、
前記気流パス部の空気の温度変化を感知する空気温度センサであり、
前記温度センサは、
前記気流パス部において、ユーザのパフ前後において、温度変化の範囲が、3℃ないし5℃である位置に設けられた、請求項10に記載のエアロゾル生成装置のパフ認識方法。
【請求項15】
前記温度センサは、
既設定の値を超える空気温度変化を選択的に感知する、請求項10に記載のエアロゾル生成装置のパフ認識方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パフ認識機能を有するエアロゾル生成装置及びその方法に係り、さらに具体的には、ユーザのパフを認識して計数することができるエアロゾル生成装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法を求める需要が増大している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではなく、シガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルが生成される方法を求める需要が増大している。それにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的に、エアロゾル生成装置は、電源がターンオンされれば、既定回数のパフを介してユーザに喫煙経験を提供し、既定回数が消尽されれば、該エアロゾル生成装置は、一時的に、待機モードや充電モードに突入することになる。一般的に、加熱式エアロゾル生成装置は、構造的特性上、過度に長い間エアロゾル生成基質を加熱すれば、顕著に低い喫煙満足度を誘発するエアロゾルが生成されるので、ユーザに一貫した品質のエアロゾルを提供するために、ユーザのパフ回数を正確に計数し、ヒータの加熱を一時的に中断することが望ましい。
【0004】
本開示が解決しようとする技術的課題は、温度センサでもって、ユーザのパフを正確に認識することができるエアロゾル生成装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記技術的課題を解決するための本開示の一実施形態による装置は、パフ認識機能を有するエアロゾル生成装置であり、エアロゾル生成装置内に形成された気流パス(air flow path)部の内部温度変化を感知する少なくとも2以上の温度センサと、前記感知された温度変化を、温度センサ別に設定された臨界値とそれぞれ比較し、前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する制御部と、を含む。
【0006】
前記技術的課題を解決するための本開示の一実施形態による装置は、パフ認識機能を有するエアロゾル生成装置であり、気流パス部の内部温度変化を感知する少なくとも2以上の温度センサと、前記感知された温度変化を統合し、前記統合された結果を、既設定の臨界値と比較し、前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する制御部と、を含む。
【0007】
前記技術的課題を解決するための本開示の一実施形態による方法は、少なくとも2以上の温度センサが、エアロゾル生成装置内に形成された気流パス部の内部温度変化を感知する段階と、前記温度変化が感知されれば、制御部が、前記感知された温度変化を、温度センサ別に設定された臨界値とそれぞれ比較する段階と、該制御部が前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する段階と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ユーザの吸入行為の固有特性と係わりなく、正確にパフ(吸入)を認識することができる。
【0009】
また、本開示によれば、正確なパフ計数を介し、ユーザに、一貫した風味のエアロゾルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を図示した図である。
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を図示した図である。
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された他の例を図示した図である。
図4】シガレットの一例を図示した図である。
図5】シガレットの他の一例を図示した図である。
図6図3の装置で使用される二重媒質シガレットの一例を図示した図である。
図7】本発明によるエアロゾル生成装置の一例の斜視図である。
図8図7で説明された装置の側面図である。
図9】本発明によるエアロゾル生成装置の断面を図式的に示した図である。
図10】本発明によるエアロゾル生成装置の他の一例の斜視図を図式的に示した図である。
図11】気流パス部の空気の温度変化を感知する温度センサの温度変化を、グラフで示した図である。
図12】一実施形態によるエアロゾル生成装置の出力部を介して出力される残余パフ回数について説明するための図面である。
図13】本発明によるパフ認識方法の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の一側面によれば、エアロゾル生成装置は、パフ認識機能を有するエアロゾル生成装置であり、エアロゾル生成装置内に形成された気流パス(air flow path)部の内部温度変化を感知する少なくとも2以上の温度センサと、前記温度変化が感知されれば、前記感知された温度変化を、温度センサ別に設定された臨界値とそれぞれ比較し、前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する制御部と、を含む。
【0012】
本開示の一側面によれば、エアロゾル生成装置は、パフ認識機能を有するエアロゾル生成装置であり、気流パス部の内部温度変化を感知する少なくとも2以上の温度センサと、前記感知された温度変化を統合し、前記統合された結果を、既設定の臨界値と比較し、前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する制御部と、を含む。
【0013】
前記装置において、前記温度センサのうち少なくとも一つは、前記気流パス部の空気の温度変化を感知しうる。
【0014】
前記装置において、前記温度センサのうち少なくとも一つは、ヒータの温度変化を感知しうる。
【0015】
前記装置において、前記ヒータは、交流電流が流れるコイルによって誘導加熱されるサセプタでもある。
【0016】
前記装置において、前記少なくとも2以上の温度センサは、気流パス部の空気の温度変化を感知するように構成された少なくとも1以上の空気温度感知センサ、及びヒータの温度変化を感知するように構成された少なくとも1以上のヒータ温度感知センサを含むものでもある。
【0017】
前記装置において、前記温度センサは、前記気流パス部の空気の温度変化を感知する空気温度感知センサであり、前記温度センサが設けられる位置は、前記気流パス部において、ユーザのパフ前後において、温度変化の範囲が、3℃ないし5℃である位置でもある。
【0018】
前記装置は、残余パフ回数を視覚的に出力する出力部をさらに含み、前記制御部は、パフが生じたか否かということを判断し、残余パフ回数を出力する出力部を制御することができる。
【0019】
前記装置において、前記温度センサは、前記気流パス部の空気の温度変化を感知し、既設定の値を超える空気温度変化を選択的に感知しうる。
【0020】
本開示の一側面によれば、エアロゾル生成装置のパフ認識方法は、少なくとも2以上の温度センサが、エアロゾル生成装置内の気流パス部の内部温度変化を感知する段階と、前記温度変化が感知されれば、制御部が、前記感知された温度変化を、温度センサ別に設定された臨界値とそれぞれ比較する段階と、制御部が前述の比較結果を基に、ユーザによってパフが生じたか否かということを判断する段階と、を含む。
【0021】
前記方法において、前記温度センサのうち少なくとも一つは、前記気流パス部の空気の温度変化を感知しうる。
【0022】
前記方法において、前記温度センサのうち少なくとも一つは、ヒータの温度変化を感知しうる。
【0023】
前記方法において、前記少なくとも2以上の温度センサは、少なくとも1以上の空気温度感知センサ、及び少なくとも1以上のヒータ温度感知センサを含むものでもある。
【0024】
前記方法において、前記温度センサは、前記気流パス部の空気の温度変化を感知する空気温度感知センサであり、前記温度センサが設けられる位置は、前記気流パス部において、ユーザのパフ前後において、温度変化の範囲が、3℃ないし5℃である位置でもある。
【0025】
前記方法において、前記温度センサは、前記気流パス部の空気の温度変化を感知し、既設定の値を超える空気温度変化を選択的に感知しうる。
【0026】
本実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0027】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むものでもあるということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」のような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によって具現されうる。
【0028】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態につき、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかしながら、本発明は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明される実施形態に限定されるものではない。
【0029】
以下においては、図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0030】
図1及び図2は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を図示した図面である。
【0031】
図1及び図2を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、バッテリ120、制御部110、ヒータ130及び蒸気化器180を含む。また、エアロゾル生成装置10の内部空間には、シガレット200が挿入されうる。
【0032】
図1及び図2に図示されたエアロゾル生成装置10には、本実施形態と係わる構成要素が図示されている。従って、図1及び図2に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素が、エアロゾル生成装置10にさらに含まれるものでもあるということは、本実施形態と係わる技術分野で通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0033】
また、図1及び図2には、エアロゾル生成装置10にヒータ130が含まれているように図示されているが、必要により、ヒータ130は、省略されうる。
【0034】
図1には、バッテリ120、制御部110、蒸気化器180及びヒータ130が一列に配されているように図示されている。また、図2には、蒸気化器180及びヒータ130が並列に配されているように図示されている。しかしながら、エアロゾル生成装置10の内部構造は、図1または図2に図示されたところに限定されるものではない。言い換えれば、エアロゾル生成装置10の設計により、バッテリ120、制御部110、蒸気化器180及びヒータ130の配置は、変更されうる。
【0035】
シガレット200がエアロゾル生成装置10に挿入されれば、エアロゾル生成装置10は、蒸気化器180を作動させ、蒸気化器180からエアロゾルを発生させることができる。蒸気化器180によって生成されたエアロゾルは、シガレット200を通過し、ユーザに伝達される。蒸気化器180に係わる説明は、下記のところでさらに詳細に行う。
【0036】
バッテリ120は、エアロゾル生成装置10が動作するのに利用される電力を供給する。例えば、バッテリ120は、ヒータ130または蒸気化器180が加熱されうるように電力を供給することができ、制御部110が動作するのに必要な電力を供給することができる。また、バッテリ120は、エアロゾル生成装置10に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0037】
制御部110は、エアロゾル生成装置10の動作を全般的に制御する。具体的には、制御部110は、バッテリ120、ヒータ130及び蒸気化器180だけではなく、エアロゾル生成装置10に含まれた他構成の動作を制御する。また、制御部110は、エアロゾル生成装置10の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10が動作可能である状態であるか否かということを判断することもできる。
【0038】
制御部110は、少なくとも1つのプロセッサを含む。該プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0039】
ヒータ130は、バッテリ120から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置10に挿入されれば、ヒータ130は、シガレットの外部に位置することができる。従って、加熱されたヒータ130は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0040】
ヒータ130は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ130には、電気伝導性トラック(track)が含まれ、該電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ130が加熱されうる。しかしながら、ヒータ130は、前述の例に限定されるものではなく、希望温度まで加熱されうるものであるならば、制限なしに該当しうる。ここで、該希望温度は、エアロゾル生成装置10に既設定のものでもあり、ユーザにより、所望する温度に設定されるものでもある。
【0041】
なお、他の例として、ヒータ130は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的には、ヒータ130には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含むものでもあり、該シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタを含むものでもある。
【0042】
図1及び図2には、ヒータ130がシガレット200の外部に配されるように図示されているが、それに限定されるものではない。例えば、ヒータ130は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含むものでもあり、該加熱要素の形態により、シガレット200の内部または外部を加熱することができる。
【0043】
また、エアロゾル生成装置10には、ヒータ130が複数個配されもする。そのとき、複数個のヒータ130は、シガレット200の内部に挿入されるようにも配され、シガレット200の外部にも配される。また、複数個のヒータ130のうち一部は、シガレット200の内部に挿入されるように配され、残りは、シガレット200の外部に配されうる。また、ヒータ130の形状は、図1及び図2に図示された形状に限定されるものではなく、多様な形状に作製されうる。
【0044】
蒸気化器180は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルは、シガレット200を通過し、ユーザに伝達されうる。言い換えれば、蒸気化器180によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置10の気流通路に沿って移動することができ、該気流通路は、蒸気化器180によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過し、ユーザに伝達されるように構成されうる。
【0045】
例えば、蒸気化器180は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。例えば、該液体保存部、該液体伝達手段及び該加熱要素は、独立したモジュールとして、エアロゾル生成装置10に含まれるものでもある。
【0046】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、該液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。該液体保存部は、蒸気化器180から/に脱着/付着されるようにも作製され、蒸気化器180と一体としても作製される。
【0047】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤またはビタミン混合物を含むものでもある。該香料は、メントール、ペパーミント、スぺアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。該香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含むものでもある。該ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも一つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、該液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含むものでもある。
【0048】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、該液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックスのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0049】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、該加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、該加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントによっても構成され、該液体伝達手段に巻かれる構造に配されうる。該加熱要素は、電流供給によって加熱され、該加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、該液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0050】
例えば、蒸気化器180は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されうるが、それらに限定されるものではない。
【0051】
なお、エアロゾル生成装置10は、バッテリ120、制御部110及びヒータ130以外に、汎用的な構成をさらに含むものでもある。例えば、エアロゾル生成装置10は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ、及び/または触覚情報の出力のためのモータを含むものでもある。また、エアロゾル生成装置10は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含むものでもある。また、エアロゾル生成装置10は、シガレット200が挿入された状態においても、外部空気が流入されうるか、あるいは内部気体が流出されうる構造に作製されうる。
【0052】
図1及び図2には、図示されていないが、エアロゾル生成装置10は、別途のクレードルと共に、システムを構成することもできる。例えば、該クレードルは、エアロゾル生成装置10のバッテリ120の充電に利用されうる。または、該クレードルとエアロゾル生成装置10とが結合された状態でもって、ヒータ130が加熱されもする。
【0053】
シガレット200は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット200は、エアロゾル生成物質を含む第1部分と、フィルタなどを含む第2部分とに区分されうる。または、シガレット200の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれるものでもある。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が、第2部分に挿入されうる。
【0054】
エアロゾル生成装置10の内部には、第1部分全体が挿入され、第2部分は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置10の内部に、第1部分の一部だけ挿入され、また第1部分、及び第2部分の一部が挿入されうる。ユーザは、第2部分を口でした状態でエアロゾルを吸入することができる。そのとき、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過し、ユーザの口に伝達される。
【0055】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置10に形成された空気通路の開閉、及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。それにより、霧化量、喫煙感などが、ユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット200の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介し、シガレット200の内部に流入されもする。
【0056】
図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された他の例を図示した図面である。
【0057】
図3のところを、図1及び図2を介して説明されたエアロゾル生成装置と比較すれば、蒸気化器180が省略されているということを知ることができる。図3に図示されたエアロゾル生成装置に挿入される二重媒質シガレット300に、蒸気化器180の機能を遂行する要素が含まれているので、図3によるエアロゾル生成装置には、図1及び図2に図示されたエアロゾル生成装置と異なり、蒸気化器180が含まれていない。
【0058】
図3によるエアロゾル生成装置10は、二重媒質シガレット300が挿入されれば、二重媒質シガレット300を外部加熱することにより、二重媒質シガレット300から、ユーザが吸入可能なエアロゾルが生成されうるようにする。また、二重媒質シガレット300については、図6を介し、具体的に説明する。
【0059】
以下、図4を参照し、シガレット200の一例について説明する。
【0060】
図4は、シガレットの一例を図示した図面である。
【0061】
図4を参照すれば、シガレット200は、タバコロッド210及びフィルタロッド220を含む。図1及び図2を参照して説明した第1部分は、タバコロッド210を含み、第2部分は、フィルタロッド220を含む。
【0062】
図4には、フィルタロッド220が単一セグメントとして図示されているが、それに限定されるものではない。言い換えれば、フィルタロッド220は、複数のセグメントによっても構成される。例えば、フィルタロッド220は、エアロゾルを冷却する第1セグメント、及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含むものでもある。また、必要により、フィルタロッド220には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含むものでもある。
【0063】
シガレット200は、少なくとも1枚のラッパ240によって包装されうる。ラッパ240には、外部空気が流入されるか、あるいは内部気体が流出される少なくとも1つの孔が形成されうる。一例として、シガレット200は、1枚のラッパ240によって包装されうる。他の例として、シガレット200は、2枚以上のラッパ240によって重畳的に包装されもする。例えば、第1ラッパにより、タバコロッド210が包装され、第2ラッパにより、フィルタロッド220が包装されうる。そして、個別ラッパによって包装されたタバコロッド210及びフィルタロッド220が結合され、第3ラッパにより、シガレット200全体がさらに包装されうる。もしタバコロッド210またはフィルタロッド220それぞれが、複数のセグメントによって構成されているならば、それぞれのセグメントが、個別ラッパによって包装されうる。そして、該個別ラッパによって包装されたセグメントが結合されたシガレット200全体が、他のラッパによってさらに包装されうる。
【0064】
タバコロッド210は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、該エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。また、タバコロッド210は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含むものでもある。また、タバコロッド210には、メントールまたは保湿剤のような加香液が、タバコロッド210に噴射されることによっても添加される。
【0065】
タバコロッド210は、多様に作製されうる。例えば、タバコロッド210は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド210は、タバコシートが細かく刻まれた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド210は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、該熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されるものではない。一例として、タバコロッド210を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド210に伝達される熱を満遍なく分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させることができ、それにより、タバコ味を向上させることができる。また、タバコロッド210を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能を行うことができる。そのとき、図面に図示されていないが、タバコロッド210は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも、追加のサセプタをさらに含むものでもある。
【0066】
フィルタロッド220は、酢酸セルロースフィルタでもある。なお、フィルタロッド220の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド220は、円柱型(cylindrical type)ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ型(tube type)ロッドでもある。また、フィルタロッド220は、リセス型ロッドでもある。もしフィルタロッド220が複数のセグメントによって構成されている場合、複数のセグメントのうち少なくとも一つが、異なる形状にも作製される。
【0067】
フィルタロッド220は、香味が生じるようにも作製される。一例として、フィルタロッド220に加香液が噴射されもし、加香液が塗布された別途の繊維が、フィルタロッド220の内部に挿入されもする。
【0068】
また、フィルタロッド220には、少なくとも1つのカプセル230が含まれるものでもある。ここで、カプセル230は、香味を発生させる機能を遂行することもでき、エアロゾルを発生させる機能を遂行することもできる。例えば、カプセル230は、香料を含む液体を被膜で覆い包んだ構造でもある。カプセル230は、球形または円筒状の形状を有しうるが、それらに制限されるものではない。
【0069】
もしフィルタロッド220に、エアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、該冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造されうる。例えば、該冷却セグメントは、純粋なポリ乳酸のみによって作製されうるが、それに限定されるものではない。または、該冷却セグメントは、複数の孔があいた酢酸セルロースフィルタによっても作製される。しかしながら、該冷却セグメントは、前述の例に限定されるものではなく、エアロゾルが冷却される機能を遂行することができるものであるならば、制限なしに該当しうる。
【0070】
なお、図4には、図示されていないが、一実施形態によるシガレット200は、前端フィルタをさらに含むものでもある。該前端フィルタは、タバコロッド210において、フィルタロッド220に反対となる一側に位置する。該前端フィルタは、タバコロッド210が外部に離脱されることを防止することができ、喫煙中、タバコロッド210から液状化されたエアロゾルが、エアロゾル発生装置100(図1及び図2)に流れて行くことを防止することができる。
【0071】
図5は、シガレットの他の一例を図示した図面である。
【0072】
図5を参照すれば、シガレット200は、十字チューブ205、タバコロッド210、並びにチューブ220a及びフィルタ220bが、最終ラッパ240aによって巻かれる形態を有するということを知ることができる。図5において、ラッパは、十字チューブ205、タバコロッド210、チューブ220a、フィルタ220bをそれぞれ覆い包む個別ラッパ240b,240c,240d,240eと、個別ラッパ240b,240c,240d,240eによって覆い包まれた十字チューブ205、タバコロッド210、チューブ220a、フィルタ220bを一つに覆い包む最終ラッパ240aを含む。
【0073】
図1及び図2を参照して説明した第1部分は、十字チューブ205及びタバコロッド210を含み、第2部分は、フィルタロッド220を含む。説明の便宜のために、以下においては、図1及び図2を参照して説明するが、図4で説明されたところと重複する説明は、省略する。
【0074】
十字チューブ205は、タバコロッド210に連結される十字状のチューブを意味する。
【0075】
十字チューブ205は、シガレット200がエアロゾル生成装置に挿入されれば、タバコロッド210と共に、シガレット感知センサによってセンシングされる部分であり、タバコロッド210と同一の銅合紙ラッパで覆い包まれ、シガレット感知センサが挿入されたシガレット200が、エアロゾル生成装置が支援する種類のシガレット(自社で作製されたシガレットであるか否かということ)であるか否かということを把握するのに活用されうる。該銅合紙ラッパについては、図7ないし図9を介して後述する。
【0076】
タバコロッド210は、エアロゾル生成装置10のヒータ130によって加熱され、エアロゾルを生成させるエアロゾル生成基質を含む。
【0077】
チューブ220aは、タバコロッド210のエアロゾル生成基質が、ヒータ130から十分な量のエネルギーを受けて加熱されるときに生成されるエアロゾルを、フィルタ220bに伝達させる機能を遂行する。チューブ220aは、酢酸セルローストウに、可塑剤であるトリアセチン(TA)を一定以上加え、円形に成形する方式によって製造されるチューブであり、十字チューブ205と比較すれば、形態が異なるだけではなく、タバコロッド210とフィルタ220bとを連結する点において、配置上の違いがある。
【0078】
フィルタ220bは、タバコロッド210で生成されたエアロゾルが、チューブ220aを介して伝達されれば、エアロゾルを通過させることにより、ユーザがフィルタ220bによって濾過されたエアロゾルを吸入することができるようにする機能を遂行する。フィルタ220bは、酢酸セルローストウを基にして作製された酢酸セルロースフィルタでもある。
【0079】
最終ラッパ240aは、十字チューブ205、タバコロッド210、チューブ220a及びフィルタ220bをそれぞれ覆い包む紙であり、十字チューブラッパ240b、タバコロッドラッパ240c、チューブラッパ240d及びフィルタラッパ240eをいずれも含むものでもある。
【0080】
図5において、十字チューブラッパ240bは、アルミニウム材質のラッパによって、チューブ部220aは、MFWラッパまたは24Kラッパによって、フィルタ220bは、耐油ハードラッパ、またはPLA(poly lactic acid)材質の合紙によっても覆い包まれる。タバコロッドラッパ240c及び最終ラッパ240については、以下において、さらに詳細に後述する。
【0081】
タバコロッドラッパ240cは、タバコロッド210を覆い包むラッパであり、ヒータ130によって伝達される熱エネルギーの効率性を極大化させるために、熱伝導性向上物質がコーティングされもする。例えば、タバコロッドラッパ240cは、銀箔紙(Ag)、アルミニウム箔紙(Al)、銅箔紙(Cu)、カーボン紙(carbon paper)、充填剤(filler)、セラミック(AlN、Al)、シリコーンカーバイド(silicon carbide)、クエン酸ナトリウム(Na citrate)、クエン酸カリウム(K citrate)、アラミド繊維(aramid fiber)、ナノセルロース(nano cellulose)、ミネラル紙(mineral paper)、グラシン紙(glassine paper)、SWNT(single-walled carbon nanotube)のうち少なくとも一つが、一般ラッパまたは離型原紙にコーティングされる方式によって作製されうる。該一般ラッパは、広く知られたシガレットに適用されているラッパを意味し、手漉き紙試験を経て、紙製造作業性及び熱伝導性が、いずれも一定値以上を超える検証された材質によって作製された多孔性ラッパを意味する。
【0082】
また、本発明において、最終ラッパ240は、タバコロッドラッパ240cにコーティングされる多様な物質のうち、充填剤、セラミックス、シリコーンカーバイド、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、アラミド繊維、ナノセルロース、SWNTのうち少なくとも一つが、MFW原紙にコーティングされる方式によって作成されうる。
【0083】
図1及び図2で説明された外部加熱式エアロゾル生成装置10に含まれるヒータ130は、制御部110によって制御される対象であり、タバコロッド210に含まれているエアロゾル生成基質を加熱させ、エアロゾルが生成されるようにし、そのとき、タバコロッド210に伝達される熱エネルギーは、放射熱75%、対流熱15%、伝導熱10%の比率で構成される。一実施形態により、タバコロッド210に伝達される熱エネルギーを構成する放射熱、対流熱、伝導熱の比率は、異なりうる。
【0084】
本発明は、ヒータ130が、エアロゾル生成基質に直接接触して熱エネルギーを伝達することができない特性上、迅速なエアロゾルの生成が困難であることを克服するために、前述のように、タバコロッドラッパ240c及び最終ラッパ240に熱伝導性向上物質をコーティングし、タバコロッド210のエアロゾル生成基質に、熱エネルギーが効率的に伝達されるように促進することにより、ヒータ130が十分に加熱される前の初期パフ時にも、ユーザに十分な量のエアロゾルを提供することができる。
【0085】
一実施形態により、タバコロッドラッパ240cまたは最終ラッパ240のうちいずれか一つについてのみ熱伝導性向上物質がコーティングされもし、前述の例だけではなく、事前に設定された値の熱伝導率を有する有機金属、無機金属、繊維、高分子素材が、タバコロッドラッパ240cまたは最終ラッパ240にコーティングされる方式によって、本発明が具現されもする。
【0086】
図6は、図3の装置で使用される二重媒質シガレットの一例を図示した図面である。
【0087】
図6において、二重媒質シガレットという名称は、図4及び図5で説明されたシガレットと区別するための目的だけではなく、本発明に係わる説明を簡潔にさせるために命名されたものであり、一実施形態により、一般的なシガレットと同一に呼称されうる。
【0088】
図6を参照すれば、二重媒質シガレット300は、エアロゾル基材部310、媒質部320、冷却部330及びフィルタ部340が、最終ラッパ350によって覆い包まれる形態を有することを知ることができる。図6において、最終ラッパ350は、エアロゾル基材部310、媒質部320及びフィルタ部340をそれぞれ覆い包む個別ラッパ310a,320a,340aを覆い包む外被を意味する。
【0089】
エアロゾル基材部310は、パルプ基盤の紙に保湿剤を含有させ、既設定の形態に成形された部分である。エアロゾル基材部310に入る保湿剤(基材)には、プロピレングリコール及びグリセリンがある。エアロゾル基材部310の保湿剤は、原紙重量対比で、一定重量比率を有するプロピレングリコール及びグリセリンが含まれる。エアロゾル基材部310は、二重媒質シガレット300が、図3のエアロゾル生成装置10に挿入されたとき、ヒータ130により、一定以上の温度に加熱されれば、保湿剤蒸気を生成する。
【0090】
媒質部320は、シート、ストランド、タバコシートが細かく刻まれた刻みタバコのうち1以上を含み、ユーザに喫煙経験を提供するために、ニコチンを発生させる部分である。媒質部320は、二重媒質シガレット300が、図3のエアロゾル生成装置10に挿入されても、ヒータ130から直接加熱されず、加熱されるエアロゾル基材部310及び媒質部320を覆い包んでいる媒質部ラッパ(または、最終ラッパ)から、伝導方式、対流方式及び輻射方式によって間接加熱されうる。本発明においては、媒質部320に含まれる媒質が達すべき温度が、エアロゾル基材部310に含まれた保湿剤が達すべき温度よりもさらに低いという特性を考慮し、外部加熱式ヒータ130でもってエアロゾル基材部310を加熱した後、迂迴的に媒質部320の温度を上昇させる。媒質部320に含まれた媒質の温度が、一定以上の温度に上昇されれば、媒質部320から、ニコチン蒸気が生成される。
【0091】
一実施形態により、二重媒質シガレット300が、図3のエアロゾル生成装置10に挿入されたとき、媒質部320の一部がヒータ130と対向する方向になり、ヒータ130から加熱されもする。
【0092】
冷却部330は、所定重量の可塑剤を含むチューブフィルタによって作製され、エアロゾル基材部310及び媒質部320から生成された保湿剤蒸気及びニコチン蒸気が混合されてエアロゾル化(aerosolization)され、冷却部330を通過されながら冷却され、エアロゾル基材部310、媒質部320及びフィルタ部340とは異なるように、個別ラッパで覆い包まれない。
【0093】
フィルタ部340は、酢酸セルロースフィルタでもあり、フィルタ部340の形状には、制限がない。フィルタ部340は、円柱型ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ型でもある。もしフィルタ部340が、複数のセグメントによって構成されている場合、複数のセグメントのうち少なくとも一つが異なる形状にも作製される。フィルタ部340は、香味が生じるようにも作製される。一例として、フィルタ部340に加香液が噴射されもし、該加香液が塗布された別途の繊維が、フィルタ部340の内部に挿入されもする。
【0094】
また、フィルタ部340には、少なくとも1つのカプセルが含まれるものでもある。ここで、該カプセルは、香味を発生させる機能を遂行することもできる。例えば、該カプセルは、香料を含む液体を被膜で覆い包んだ構造でもあり、球形または円筒状の形状を有しうるが、それらに制限されるものではない。
【0095】
最終ラッパ350は、個別ラッパで覆い包まれたエアロゾル基材部310、媒質部320及びフィルタ部340を一つに覆い包む外被を意味し、最終ラッパ350は、後述する媒質部ラッパと同一材質によって構成されうる。
【0096】
図7は、本発明によるエアロゾル生成装置の一例の斜視図である。
【0097】
図7を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置10は、制御部110、バッテリ120及びヒータ130を含む。二重媒質シガレット300は、エアロゾル生成装置10に挿入されて加熱され、エアロゾルを生成することができる。図7は、説明の便宜のために、エアロゾル生成装置10の一部構成のみを浮き出させて示されているので、他の構成が追加されても、前述の構成を含むものであるならば、本発明の範疇を外れるものではないということは、その分野の通常の知識を有する者に自明であろう。
【0098】
また、エアロゾル生成装置10の内部構造は、図7に図示されているところに限定されるものではなく、実施形態や設計により、制御部110、バッテリ120、ヒータ130及び二重媒質シガレット300の配置は、異なりうる。図7の各構成に係わる説明は、図1ないし図3においてすでになされているので、省略する。
【0099】
図8は、図7で説明されたエアロゾル生成装置10の側面図である。
【0100】
図8を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置10は、PCB(printed circuit board)11、制御部110、バッテリ120、第1ヒータ130A、第2ヒータ130B、ディスプレイ150及びシガレット挿入空間160を含むということを知ることができる。以下においては、 図1で説明された構成に係わる説明と重複する説明は、省略する。
【0101】
PCB 11は、制御部110と通信しながら、エアロゾル生成装置10の情報を収集する各種構成要素を電子的に統合する機能を遂行し、PCB 11の表面には、制御部110及びディスプレイ150が固定されて装着され、PCB 11に連結された素子に電力を供給するためのバッテリ120が、PCB 11表面と連結される。
【0102】
第1ヒータ130A及び第2ヒータ130Bは、図8のエアロゾル生成装置のシガレット挿入空間160に挿入される二重媒質シガレット300の2つの媒質部を互いに異なる温度で加熱する。第1ヒータ130A及び第2ヒータ130Bは、互いに異なる物質によっても構成され、同一物質によっても構成された状態で、制御部110から互いに異なる制御信号を伝達され、互いに異なる温度にも加熱される。
【0103】
ディスプレイ150は、エアロゾル生成装置10で生成される情報のうち、ユーザに必要な情報が、視覚的な情報として出力されるように制御する装置であり、制御部110から受信した情報を基にし、エアロゾル生成装置10の前面に具備されているLCD(liquid crystal display)パネル(または、LED(light-emitting diode)パネル)に出力される情報を制御する。
【0104】
シガレット挿入空間160は、シガレット200または二重媒質シガレット300が挿入されるようにするために、エアロゾル生成装置10の内部に向け、一定深さに凹状に掘り込まれた空間を意味する。シガレット挿入空間160は、スティック状のシガレット200、または二重媒質シガレット300が安定して装着されるように筒状(cylindrical shape)であり、シガレット挿入空間160の高さ(深さ)は、シガレット200または二重媒質シガレット300において、エアロゾル生成物質が含まれた領域の長さによっても異なる。
【0105】
例えば、シガレット挿入空間160に、図6で説明された二重媒質シガレット300が挿入されるならば、シガレット挿入空間160の高さは、エアロゾル基材部310及び媒質部320の長さを合算した値と同じでもある。シガレット挿入空間160に、シガレット200または二重媒質シガレット300が挿入されれば、シガレット挿入空間160に隣接している第1ヒータ130A及び第2ヒータ130Bが加熱されることにより、エアロゾルが生成されうる。
【0106】
図9は、本発明によるエアロゾル生成装置の断面を図式的に示した図面である。
【0107】
図9は、本発明によるエアロゾル生成装置において、温度センサの個数、位置及びMCU(microcontroller unit)(制御部)のパフ認識が具現される方式について、容易に説明するための図面であり、図9の中央には、図6で説明された二重媒質シガレット300が、シガレット挿入空間に挿入されており、ユーザの吸入行為(パフ)により、シガレット挿入空間周囲に、矢印により、空気のフロー(気流)の経路が表示されている。以下においては、特別に限定しない限り、制御部とMCUは、同じ対象と見なす。
【0108】
図9は、気流パス部に設けられる複数の温度センサを示している。図9に図示された温度センサには、ヒータ130に隣接するように設けられ、ヒータ130の温度変化を感知するヒータ温度センサ920’、及び気流パス部の内部空気の温度変化を感知する空気温度センサが含まれている。以下においては、ヒータ温度センサ920’は、第1温度センサと略称され、空気温度センサは、第2温度センサと略称されうる。選択的一実施例として、図9に図示されたところと異なるように、気流パス部に、複数の空気温度センサだけが設けられもする。
【0109】
ヒータ温度センサ920’は、ヒータ130に隣接するように設けられ、ヒータ130の温度変化を感知し、感知された結果をMCU 110に伝達する。MCU 110は、ヒータ温度センサ920’から伝達されたヒータ130の温度を基に、ヒータ130の現在状態を判断しうる。例えば、MCU 110は、ヒータ130が予熱されているか、あるいはヒータの予熱が完了しているか否かということを、ヒータ温度センサ920’から伝達された温度値または温度変化を基に判断しうる。図9において、ヒータ130は、交流電流が流れるコイル(coil)によって誘導加熱されるサセプタでもある。
【0110】
空気温度センサは、気流パス部に完全に露出され、該気流パス部内部の空気と直接接触し、温度変化を感知する温度変化感知部910’、及び温度変化感知部910’の位置を固定させながら、温度変化感知部910’が感知した温度変化によって抵抗値が異なる可変抵抗R1 910によって構成されている。
【0111】
また、図9には、全て三ヵ所に温度センサが設けられているように図示されているが、本発明においては、温度センサの数を、特定数に制限するものではないので、一実施形態により、温度センサの数は、図9に図示された数と異なりうる。また、気流パス部に設けられる温度センサは、既設定の値以上の温度変化のみを選択的に感知するようにし、パフ認識の信頼度をさらに向上させることができる。
【0112】
図9において、エアロゾル生成装置に電源が入力され、ヒータ130の予熱が完了すれば、気流パス部にある空気の温度も、一定に安定される。このとき、該気流パス部に設けられた温度センサは、ヒータ130の予熱が完了してから、安定化された空気の温度を基準(臨界値)にし、ユーザのパフがなされて該気流パス部に外部空気が流入され、該気流パス部の内部空気の温度が一時的に冷却されるたびに空気の温度変化を感知し、可変抵抗910の抵抗値が異なることになり、PCB 11のMCU 110において、パフが生じたことを認識するように制御する。温度センサの可変抵抗R1は、NTC(negative temperature coefficient of resistance)素子またはPTC(positive temperature coefficient of resistance)素子のうち一つでもある。
【0113】
図9において、空気温度センサは、気流パス部の内部において、ユーザのパフを介し、空気のフロー(気流)が生じるところであれば、どこにでも設けられうる。ユーザのパフを介して気流が生じる位置は、実験的、経験的、数学的に決定されうる。MCU 110が空気温度センサから受信した情報を介し、正確にパフを認識するためには、空気温度センサの数は、多ければ多いほど好ましい。
【0114】
また、MCU 110が空気温度センサから受信した情報を介し、正確にパフを認識するために、該空気温度センサの敏感度は、一定以上高いことが望ましく、高コスト問題により、敏感度が高い空気温度センサを採用することができなければ、該空気温度センサを、気流パス部でパフ認識をするのに最も効率的な位置に配することが望ましい。
【0115】
一実施例として、気流パス部において、温度センサが設けられる位置は、該気流パス部において、ユーザのパフ前後において、温度変化の範囲が、3℃ないし5℃である位置でもある。
【0116】
気流パス部の内部において、ユーザのパフ前後において、最も温度変化が大きい位置は、該気流パス部に外部の空気が流入されながら、同時に、該気流パス部の内部の空気が循環していて、外部の空気と出合う位置である。図9には、総3個の温度センサが図示されているが、そのうち、温度感知変化部S(温度センサにおいて、可変抵抗R1を除いた構成)の位置は、気流パス部を基準に、外部の空気と内部の空気とが出合う位置であり、ユーザのパフ前後の空気温度変化が最大である位置であるので、温度センサが設けられ、MCU 110のパフ認識に最大の影響を与えうる。
【0117】
なお、図9において、温度感知変化部Sを除いた残り空気温度センサは、気流パス部に空気が流入される傾向が大きい地点と、気流パス部の内部において空気が循環する傾向が大きい地点とにそれぞれ位置しており、前述の温度感知変化部Sを含む温度センサほど大きい影響ではないにしても、一種の補助指標(sub parameter)として、気流パス部の内部の空気の温度変化を感知し、MCU 110のパフ認識に影響を与えることができる。
【0118】
図9の3個の温度センサを介し、MCU 110がパフが生じたことを判断する過程の一例について詳細に説明すれば、次の通りである。まず、ヒータ130が二重媒質シガレット300を加熱し、エアロゾルが生成されうるほどに十分に予熱が完了する。MCU 110は、ヒータ温度センサ920’、または他の方法を介し、ヒータ130の予熱が完了したことを感知し、既設定の温度プロファイル(temperature profile)により、ヒータの温度が安定して維持されるように制御する。気流パス部の内部空気の温度が安定した状態において、ユーザの二重媒質シガレットの端部を介して吸入行為を行えば、該気流パス部の内部の空気の温度が一時的に急落され、該気流パス部に設けられた複数の温度センサは、温度変化を感知し、MCU 110に伝達しうる。
【0119】
温度センサの敏感度や、温度センサの位置により、複数の温度センサのうち1以上の温度センサが温度変化を感知することができないのであるならば、MCU 110は、残り温度センサが温度変化を感知しても、パフが生じていないと判断しうる。言い換えれば、制御部は、全ての温度センサから、温度変化に係わる情報を受信し、それぞれの温度センサごとに設定された臨界値と比較した後、該比較結果を総合的に分析し、パフの発生いかんを判断することになる。
【0120】
このとき、温度センサ別臨界値は、温度センサの敏感度、温度センサの位置により、個別的に設定される。例えば、温度変化感知部Sを含む温度センサは、空気の温度変化が大きい位置に設けられるので、温度変化感知部Sを含む温度センサに係わる臨界値は、他の温度センサに対する臨界値よりさらに大きくなる傾向がある。各温度センサの個別臨界値は、制御部に含まれているメモリに、ルックアップテーブル(lookup table)形態に保存され、必要なたびに、迅速にローディングされうる。
【0121】
以上のように、MCU 110は、複数の温度センサの臨界値比較結果が、いずれも既設定の条件を満足すれば、パフが生じたと判断し、条件を満足することができなかった場合、パフが生じていないと判断することになる。
【0122】
他の選択的一実施例として、MCU 110は、温度センサごとに、個別臨界値を設定し、温度センサの数ほど比較判断する方法を使用せず、あらゆる(空気)温度センサが感知した結果を1つのデータに統合し、統合されたデータを、事前に設定された臨界値と比較し、パフの発生いかんを判断することもできる。本選択的一実施形態によれば、複数の温度センサのうち1以上の温度センサが故障するか、あるいは機能が完全ではないときにも、残り温度センサが感知した結果の信頼度が十分に高ければ、MCU 110がパフを生じたと判断しうることになるので、相対的に、温度センサの故障に影響をさらに少なく受けることになる。
【0123】
図10は、図7で説明されたところと異なる一例であり、本発明によるエアロゾル生成装置の他の一例の斜視図を図式的に示した図面である。
【0124】
図10を参照すれば、可変抵抗R1 910が、シガレット挿入空間160またはシガレット挿入空間160を取り囲むヒータ130に近接して設けられているということを知ることができ、可変抵抗 910と対応する構成である温度変化感知部910’は、図面の直観的な理解のために省略されているが、実際の具現例においては、可変抵抗R1 910と近接するように位置しているということは、図9の説明により、当該分野の通常の技術者に自明であろう。
【0125】
可変抵抗R1 910の抵抗変化が、即座にMCU 110に反映されるようにするために、可変抵抗R1 910は、エアロゾル生成装置の下端に位置したPCB 11に、電線を介して電気的に連結され、MCU 110は、可変抵抗R1 910の抵抗変化を基に、気流パス部に設けられた温度センサのセンシング結果を把握し、ユーザによってパフが生じたことを認識することができる。
【0126】
図11は、気流パス部の空気の温度変化を感知する温度センサの温度変化を、グラフで示した図面である。
【0127】
図11を参照すれば、Tで始まる空気の温度は、90℃を経て、最大100℃近辺まで上昇される。説明の便宜のために、空気の温度が、90℃である地点において、ヒータ130の予熱が完了したと見なす。
【0128】
図11を参照すれば、気流パス部の内部の空気温度は、ヒータ130の予熱が完了した以後には、誤差範囲内において、一定に維持される傾向があり、ユーザがパフを行うたびに、一時的に気流パス部の内部の空気の温度は、急落する傾向が観察されるということを知ることができる。MCU 110は、パフが生じたことを認識すれば、ヒータ130に供給される電力のデューティ比(duty ratio)を制御するか、あるいはPID(proportional-integral-differential)制御方式を介し、急落したヒータ130の温度を迅速に回復する制御を行う。
【0129】
図12は、出力部を介して出力される残余パフ回数について説明するための図面である。
【0130】
さらに具体的には、図12は、残余パフ回数の変化グラフと、経時的な第2温度センサの温度グラフとが併合された多重グラフ(multigraph)である。
【0131】
図12の上端には、本発明によるエアロゾル生成装置10が図示されており、正面に配された出力部を介し、残余パフ回数を出力している。図12のエアロゾル生成装置のセッション(session)一つ当たり保証されるパフ回数は、総14回であり、残余パフ回数は、経時的にだんだんと減る傾向を有する。数学的な意味を明確に表現するために、図12の上端グラフにおけるx軸は、「1/残余パフ回数」として表記されており、合理的な解釈のために、x軸は、ログスケーリングされていると見なす。
【0132】
続けて、図12の下端には、図11で説明された経時的な第2温度センサの温度変化感知結果に係わるグラフが図示されている。
【0133】
まず、第2温度センサ(空気温度センサ)によって感知される気流パス部の空気の温度は、最初温度であるTから始まり、予熱が完了するまで持続的に上昇し、Tにおいて、ユーザの最初パフが生じることにより、気流パス部の内部の空気温度も、急落する。その後にも、TないしTにおいて、ユーザのパフが感知されるたびに、第2温度センサによって感知される空気の温度は、急落するということを知ることができる。
【0134】
MCU 110は、複数の温度センサの温度変化の検知結果を受信し、パフが生じたと判断し、Tが経過した直後、エアロゾル生成装置10の出力部に表示される残余パフ回数を、14回から13回に変更する。ユーザは、出力部に表示される残余パフ回数を、一貫した品質のエアロゾルを吸引することができる回数が13回残っているということを認識することができる。その後にも、ユーザは、TないしTにおいて、残余パフ回数が、12回、11回、10回、9回にそれぞれ変化することを、出力部を介して肉眼で確認することができる。
【0135】
図13は、本発明によるパフ認識方法の一例のフローチャートである。
【0136】
図13は、前述のエアロゾル生成装置10を介して具現されうるので、以下においては、図1ないし図12を参照して説明されているとし、すでに説明されている内容と重複する説明は、省略する。
【0137】
まず、気流パス部の温度変化が、複数の温度センサに感知される(S1310)。段階S1310において、温度センサは、ヒータ温度センサ及び空気温度センサのうち少なくとも一つにもなる。
【0138】
制御部110は、複数の温度センサの感知結果を統合し(S1330)、統合された結果を臨界値と比較する(S1350)。制御部110は、該比較結果が、既設定の条件を満足するか否かということを判断し(S1370)、条件を満足していると判断すれば、ユーザによってパフが生じたと判断することになる(S1390)。選択的一実施例として、段階S1330において、制御部110は、複数の温度センサごとに、個別に設定された臨界値を、温度センサごとに感知した温度変化結果と比較し、該比較結果を基に、パフの発生いかんを判断することもできるということは、すでに図9で説明されている。
【0139】
本発明によれば、気流パス部の内部に、複数の温度センサを設け、該温度センサが感知した結果を統合的に分析することにより、ユーザの吸入行為の固有特性と関係なく、正確にパフ(吸入)を認識することができる。
【0140】
また、本発明によれば、正確なパフ計数を介し、ユーザに一貫した風味のエアロゾルを提供することができる。例えば、エアロゾル生成装置においては、1セッションごとに一定回数が徒過すれば、低品質のエアロゾルが生成されるが、パフを正確に計数することができれば、低品質のエアロゾル生成される前、各種アラームを介し、ユーザの喫煙行為を終了させることができる。
【0141】
以上で説明された本発明による実施例は、コンピュータ上において、多様な構成要素を介して実行されうるコンピュータプログラムの形態に具現され、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な媒体に記録されうる。そのとき、該媒体は、ハードディスク、フロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体;CD-ROM(compact disc read only memory)及びDVD(digital versatile disc)のような光記録媒体;フロブティカルディスク(floptical disk)のような磁気・光媒体(magneto-optical medium);及びROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリのような、プログラム命令語を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含むものでもある。
【0142】
なお、前記コンピュータプログラムは、本発明のために特別に設計されて構成されたものでもあり、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものでもあり。該コンピュータプログラムの例には、コンパイラによって作われるような機械語コードだけではなく、インタープリタなどを使用し、コンピュータによって実行されうる高級言語コードも含まれるものでもある。
【0143】
本発明で説明される特定実行は、一実施形態であり、いかなる方法によっても、本発明の範囲を限定するものではない。明細書の簡潔さのために、従来の電子的な構成、制御システム、ソフトウェア、前記システムの他の機能的な側面の記載は、省略されうる。また、図面に図示された構成要素間の線の連結または連結部材は、機能的な連結、及び/または物理的または回路的な連結を例示的に示したものであり、実際の装置においては、代替可能であったり追加されたりする多様な機能的な連結、物理的な連結、または回路連結として示されうる。また、「必須な」、「重要に」というような具体的な言及がなければ、本発明の適用のために必ずしも必要な構成要素ではないものである。
【0144】
本発明の明細書(特に、特許請求の範囲において)において、「前記」の用語、及びそれと類似した指示用語の使用は、単数及び複数のいずれもに該当しうる。また、本発明において、範囲(range)が記載された場合、前記範囲に属する個別的な値を適用した発明を含むものであり(それに反する記載がなければ)、発明の詳細な説明に、前記範囲を構成する各個別的な値を記載した通りである。最後に、本発明による方法を構成する段階について、明白に順序を記載するか、あるいはそれに反する記載がなければ、前記段階は、適切な順序で遂行されうる。必ずしも前記段階の記載順序により、本発明が限定されるものではない。本発明において、全ての例、または例示的な用語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明について詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲によって限定されない以上、前述の例、または例示的な用語により、本発明の範囲が限定されるものではない。また、当業者であるならば、多様な修正、組み合わせ及び変更が付加された特許請求の範囲内、またはその均等物の範疇内において、設計条件及びファクタによって構成されうることを知ることができるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】