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特表2024-520078選択的に透過可能な遠位端を有するプローブを有する静脈内カテーテル装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】選択的に透過可能な遠位端を有するプローブを有する静脈内カテーテル装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/09 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
A61M25/09 530
A61M25/09 516
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573223
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 US2022030635
(87)【国際公開番号】W WO2022251149
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/193,497
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン カール バークホルツ
(72)【発明者】
【氏名】ウェストン エフ.ハーディング
(72)【発明者】
【氏名】メーガン シューリッヒ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA02
4C267AA28
4C267BB38
4C267BB40
4C267CC08
4C267CC20
4C267FF03
4C267GG22
4C267GG24
4C267HH08
(57)【要約】
静脈内カテーテル装置は、選択的に透過可能な遠位端を有するプローブを有することができる。プローブは、カテーテルが静脈内に配置されている間にカテーテルを通して挿入し、閉塞部の除去やカテーテルの再位置決めなど、カテーテルへの流体の流入やカテーテルからの流出を促進することができる。その選択的透過性により、プローブの遠位端は、プローブが静脈内に挿入されている間に閉塞する可能性を最小限に抑えることができ、カテーテルへの流体の流入速度又はカテーテルからの流体の流出速度を制御することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブアセンブリであって、
プローブハウジングと、
前記プローブハウジング内に延びるプローブであって、選択的に透過可能な遠位端を有するプローブと、
前記プローブを近位位置から遠位位置まで前進させるように構成されるプローブアクチュエータであって、前記選択的に透過可能な遠位端を操作するようにも構成される、プローブアクチュエータと、
を備える、プローブアセンブリ。
【請求項2】
前記プローブは、コアセグメント、コイルセグメント、及び、変位セグメントから構成される、請求項1に記載のプローブアセンブリ。
【請求項3】
前記コイルセグメントが、前記選択的に透過可能な遠位端を形成する、請求項2に記載のプローブアセンブリ。
【請求項4】
前記プローブアクチュエータが、前記コアセグメントに対して前記変位セグメントを移動させて、前記選択的に透過可能な遠位端を操作する、請求項3に記載のプローブアセンブリ。
【請求項5】
前記コアセグメントの近位端が、前記プローブアクチュエータに結合され、前記コアセグメントの遠位端が、前記コイルセグメントの遠位端に結合され、
前記変位セグメントの近位端が、前記プローブアクチュエータに結合され、前記変位セグメントの遠位端が、前記コイルセグメントの近位端に結合される、請求項2に記載のプローブアセンブリ。
【請求項6】
前記プローブアクチュエータは、前記変位セグメントの前記近位端を、前記コアセグメントの前記近位端に対して相対的に移動させることにより、前記選択的に透過可能な遠位端を操作する、請求項5に記載のプローブアセンブリ。
【請求項7】
前記プローブアクチュエータは、前記変位セグメントの前記近位端を、前記コアセグメントの前記近位端に対して近位側に移動させることにより、前記選択的に透過可能な遠位端を開く、請求項6に記載のプローブアセンブリ。
【請求項8】
前記プローブアクチュエータは、前記変位セグメントの前記近位端を近位側に移動させ、前記コアセグメントの前記近位端を遠位側に移動させることにより、前記選択的に透過可能な遠位端を開く、請求項6に記載のプローブアセンブリ。
【請求項9】
前記コイルセグメントが捕捉領域を含む、請求項2に記載のプローブアセンブリ。
【請求項10】
前記コイルセグメントが、非開放コイル群を含む、請求項2に記載のプローブアセンブリ。
【請求項11】
前記コイルセグメントが、可変ピッチのコイルを含む、請求項2に記載のプローブアセンブリ。
【請求項12】
静脈内カテーテル装置であって、
カテーテルが遠位方向に延びるカテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタに結合するように構成されたプローブアセンブリであって、
プローブハウジングと、
前記プローブハウジング内に延びるプローブであって、コアセグメント、コイルセグメント、及び、変位セグメントを有するプローブと、
前記コイルセグメントが閉鎖位置にある間に、前記プローブを前記カテーテルから遠位方向に延ばし、前記プローブが前記カテーテルから遠位方向に延ばされた後に、前記コイルセグメントを開放位置に移行させるように構成されたプローブアクチュエータと、
を有する、プローブアセンブリと、
を備える、静脈内カテーテル装置。
【請求項13】
前記コイルセグメントが、前記コアセグメントに結合される遠位端と、前記変位セグメントに結合される近位端と、を有する、請求項12に記載の静脈内カテーテル装置。
【請求項14】
前記コアセグメントは、前記プローブアクチュエータに結合される近位端を有し、前記変位セグメントは、前記プローブアクチュエータに結合される近位端を有する、請求項13に記載の静脈内カテーテル装置。
【請求項15】
前記プローブアクチュエータは、前記変位セグメントの前記近位端を、前記コアセグメントの前記近位端に対して相対的に移動させることにより、前記コイルセグメントを、前記開放位置に移行させる、請求項14に記載の静脈内カテーテル装置。
【請求項16】
前記コイルセグメントが、捕捉領域を含む、請求項15に記載の静脈内カテーテル装置。
【請求項17】
血管系にアクセスする方法であって、
患者の血管系に挿入されるカテーテルを有するカテーテルアダプタに結合されるプローブアセンブリにアクセスするステップであって、前記プローブアセンブリは、プローブハウジングと、前記プローブハウジング内に延びるプローブと、プローブアクチュエータと、を含む、プローブアセンブリにアクセスするステップと、
前記プローブの遠位端が閉鎖位置にある間に、前記プローブの前記遠位端が、前記カテーテルから遠位方向に延びるように、前記プローブアクチュエータを遠位方向にスライドさせるステップと、
前記プローブの前記遠位端が前記カテーテルから遠位方向に延びた後、前記プローブの前記遠位端を開放位置に移行させるために、前記プローブアクチュエータを操作するステップと、
を備える、血管系にアクセスする方法。
【請求項18】
前記プローブが、コアセグメント、コイルセグメント、及び、変位セグメントを有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記プローブの前記遠位端を開放位置に移行させるために、前記プローブアクチュエータを操作するステップは、前記変位セグメントを、前記コアセグメントに対して相対的に移動させるために、前記プローブアクチュエータを操作するステップを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コイルセグメントが、前記コアセグメントに結合される遠位端と、前記変位セグメントに結合される近位端と、を有する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月26日に出願された「選択的に透過可能な遠位端を有するプローブを有する静脈内カテーテル装置」と題する米国仮出願第63/193,497号の優先権を主張するものであり、その開示全体は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
静脈内(IV)カテーテル装置は、様々な注入療法に一般的に使用される。例えば、静脈内カテーテル装置は、生理食塩水、さまざまな薬剤、および総合的な非経口栄養のような流体を患者へと注入するために使用し得る。静脈内カテーテルはまた、患者から血液を引き出すために使用されてもよい。
【0003】
一般的な静脈内カテーテルデバイスの種類としては、オーバーニードル方式の末梢静脈(「IV」)カテーテル(「PIVC」)がある。オーバーニードルカテーテルは、その名のとおり、鋭利な遠位端を有する針の上に装着することができるカテーテルである。カテーテルとニードルは、ニードルの遠位先端がカテーテルの遠位先端を越えて延び、ニードルの斜角(bevel)が患者の皮膚から離れる方向に向くように組み立てることができる。カテーテルとニードルは一般に、皮膚から患者の血管系に浅い角度で挿入される。 カテーテルが血管系内に配置されると、カテーテル遠位端開口部の周囲に血栓が形成されたり、遠位端開口部が血管壁に突き当たったりして、カテーテルが閉塞することがある。
【0004】
静脈内カテーテル装置は、患者の血管内で適切に維持されないと、閉塞する可能性が高い。静脈内カテーテル装置が閉塞すると、輸液や採血に静脈内カテーテル装置を使用できないことがある。このような場合、静脈内カテーテル装置を交換することができる。しかし、静脈内カテーテル装置を交換することは、患者にとって負担であり、コストを増加させる。このような問題に対して、静脈内カテーテル装置の留置カテーテルを介し、挿入して閉塞を除去することができる装置がいくつか開発されている。例えば、カテーテルを介して、カテーテルの遠位端開口部を越えて遠位側に挿入できる硬質チューブを採用した装置もある。このように硬質チューブを挿入すれば、カテーテルが閉塞していたとしても、硬質チューブを通して血液サンプルを採取することができる。言い換えれば、硬質チューブは、カテーテルの遠位端開口部又はその周囲に形成された閉塞部を物理的に通過し、血液サンプルを採取するためのカテーテルとは別の流体経路を形成するために採用される。しかしながら、チューブが押し込まれて閉塞部を越えると、チューブの単一の開口部が血栓で閉塞することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書で請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態や、上記のような環境でのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書で記載された具体化したもののいくつかを実施し得る技術領域の一例を示すために適用されるにすぎない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、概して、選択的に透過可能な遠位端を有するプローブを有する静脈内カテーテル装置に関する。閉塞部をカテーテル先端から遠ざける、閉塞部を除去する、追加の血液源にアクセスする、及び/又は、カテーテル先端を再位置決めするなど、カテーテルへの流体の流入又はカテーテルからの流出を促進するために、カテーテルを静脈内に位置決めした状態でプローブを、カテーテルを通して挿入することができる。その選択的透過性により、プローブの遠位端は、プローブが静脈内に挿入されている間に閉塞する可能性を最小限に抑えることができ、カテーテルへの流体の流入速度又はカテーテルからの流体の流出速度を制御することができる。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態では、プローブアセンブリは、プローブハウジングと、プローブが選択的に透過可能な遠位端を有するハウジング内に延びるプローブと、プローブを近位位置から遠位位置まで前進させるように構成されたプローブアクチュエータとを含み得る。プローブアクチュエータは、選択的に透過可能な遠位端を操作するように構成することもできる。いくつかの実施形態では、プローブは、コアセグメント、コイルセグメント、及び、変位セグメントを含むことができる。いくつかの実施形態では、コイルセグメントは、プローブの選択的に透過可能な遠位端を形成することができる。いくつかの実施形態では、プローブアクチュエータは、コアセグメントに対して変位セグメントを移動させて、選択的に透過可能な遠位端を操作することができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、コアセグメントの近位端は、プローブアクチュエータに結合され、コアセグメントの遠位端は、コイルセグメントの遠位端に結合され得る。いくつかの実施形態では、変位セグメントの近位端は、プローブアクチュエータに結合され、変位セグメントの遠位端は、コイルセグメントの近位端に結合される。いくつかの実施形態では、プローブアクチュエータは、変位セグメントの近位端をコアセグメントの近位端に対して相対的に移動させることによって、選択的に透過可能な遠位端を操作することができる。いくつかの実施形態において、プローブアクチュエータは、コアセグメントの近位端に対して変位セグメントの近位端を近位側に移動させることによって、選択的に透過可能な遠位端を開くことができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、プローブのコイルセグメントは、捕捉領域を含むことができる。いくつかの実施形態では、プローブのコイルセグメントは、非開放コイル群を含むことができる。いくつかの実施形態では、プローブのコイルセグメントは、可変ピッチのコイルを含むことができる。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態では、静脈内カテーテル装置は、カテーテルが遠位側に延びるカテーテルアダプタと、カテーテルアダプタに結合するように構成されたプローブアセンブリとを含むことができる。プローブアセンブリは、プローブハウジングと、ハウジング内に延びるプローブであって、コアセグメント、コイルセグメント及び変位セグメントを有するプローブと、コイルセグメントが閉鎖位置にある間に、プローブをカテーテルから遠位方向に延在させ、プローブがカテーテルから遠位方向に延在させた後に、コイルセグメントを開放位置に移行させるように構成されたプローブアクチュエータとを含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、コイルセグメントは、コアセグメントに結合される遠位端と、変位セグメントに結合される近位端とを有することができる。いくつかの実施形態では、コアセグメントは、プローブアクチュエータに結合される近位端を有することができ、変位セグメントは、プローブアクチュエータに結合される近位端を有することができる。いくつかの実施形態では、プローブアクチュエータは、変位セグメントの近位端をコアセグメントの近位端に対して相対的に移動させることによって、コイルセグメントを開放位置に移行させることができる。いくつかの実施形態では、コイルセグメントは捕捉領域を含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、血管系にアクセスする方法は、患者の血管系に挿入されるカテーテルを有するカテーテルアダプタに結合されるプローブアセンブリにアクセスするステップを含むことができ、プローブアセンブリは、プローブハウジングと、ハウジング内に延びるプローブと、プローブアクチュエータとを含む。いくつかの実施形態では、本方法はまた、プローブの遠位端が閉鎖位置にある間に、プローブの遠位端が、カテーテルから遠位方向に延びるように、プローブアクチュエータを遠位方向にスライドさせるステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、本方法は、プローブの遠位端がカテーテルから遠位方向に延びた後、プローブの遠位端を開放位置に移行させるために、プローブアクチュエータを操作するステップをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、プローブは、コアセグメント、コイルセグメント、及び、変位セグメントを有することができる。いくつかの実施形態では、変位セグメントをコアセグメントに対して相対的に移動させるために、プローブアクチュエータを操作するステップにより、プローブの遠位端を開放位置に移行させるために、プローブアクチュエータを操作することができる。いくつかの実施形態では、コイルセグメントは、コアセグメントに結合される遠位端と、変位セグメントに結合される近位端とを有することができる。
【0013】
上述の概略の説明、および以下の詳細な説明は、例示であり、また、説明のためのものであり、特許請求された発明を限定するものではないことが理解されるべきである。様々な実施形態は、図に示されている構成及び手段に限定されないことが理解されるべきである。また、実施形態は、組み合わされてよいこと、又は、他の実施形態が用いられてよいこと、及び、そのように特許請求されていない限り、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更がなされてよいことが理解されるべきである。それ故に、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に記載および説明される。
図1図1は、本発明に従って構成されたプローブアセンブリを含む静脈内カテーテル装置の正面図である。
図2A図2Aは、本発明による閉鎖位置にある選択的に透過可能な遠位端を有するプローブの正面図である。
図2B図2Bは、本発明による開放位置にある選択的に透過可能な遠位端を有するプローブの正面図である。
図3A図3Aは、本発明によるプローブアセンブリの正面図である。
図3B図3Bは、本発明によるプローブアセンブリの正面図である。
図3C図3Cは、本発明によるプローブアセンブリの部分斜視図である。
図4A図4Aは、本発明による閉鎖位置にあるプローブの選択的に透過可能な遠位端の部分側面図である。
図4B図4Bは、本発明による開放位置にあるプローブの選択的に透過可能な遠位端の部分側面図である。
図5A図5Aは、本発明によるプローブの部分側面図である。
図5B図5Bは、本発明によるプローブの部分側面図である。
図6A図6Aは、本発明によるプローブアセンブリを含む静脈内カテーテル装置の正面図である。
図6B図6Bは、図6Aのプローブアセンブリの一部のクローズアップ部分正面図である。
図7図7は、本発明によるプローブの部分側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
いくつかの実施形態で採用され得る静脈内カテーテル装置は、カテーテルが遠位側に延びるカテーテルアダプタと、他の装置をカテーテルアダプタに取り付けるための1つ以上のポート又はコネクタとを含んでもよい。このような装置は、患者の血管系へのカテーテルの挿入前、挿入中、又は、挿入後にカテーテルアダプタに取り付けることができ、ニードルアセンブリ、血液収集セット、注入アセンブリ、本明細書に記載されるプローブアセンブリの任意の実施形態などを含むことができる。したがって、本開示の実施形態は、静脈内カテーテル装置の特定の構成、又は、本明細書で使用される静脈内カテーテル装置の特定の例に限定されるべきではない。
【0016】
図1は、本開示のいくつかの実施形態に従って構成される静脈内カテーテル装置100の一例を提供する。静脈内カテーテル装置100は、カテーテル111が遠位方向に延びるカテーテルアダプタ110を含む。図示していないが、ニードルアセンブリは、しばしば、カテーテルアダプタ110に固定され、カテーテル111を患者の血管系に挿入し、その後、カテーテルアダプタ110から取り外すために使用されてもよい。静脈内カテーテル装置100には、カテーテルアダプタ110のサイドポート110aに接続されるアダプタ114も含まれる。
【0017】
静脈内カテーテル装置100はまた、少なくともプローブ230が、カテーテル111を通って伸びていないときに、プローブ230を収容できるプローブハウジング210を有するプローブアセンブリ200を含む。コネクタ220は、プローブハウジング210の遠位端に形成することができ、プローブアセンブリ200を、静脈内カテーテル装置100に(例えば、図1に示すようにアダプタ114のポート114aを介して)接続するように機能することができる。しかし、他の実施形態では、プローブハウジング210は、アダプタ114又はカテーテルアダプタ110の他の部品に一体化されることもある。言い換えれば、プローブアセンブリをカテーテルアダプタにどのように接続するかは、本開示の実施形態にとって本質的ではない。
【0018】
プローブアセンブリ200は、プローブハウジング210から延び、プローブハウジング210に形成されたチャネル211に沿って摺動するプローブアクチュエータ240も含むことができる。プローブアクチュエータ240により、臨床医は、プローブアクチュエータ240をチャネル211内でプローブハウジング210の長さに沿ってスライドさせることにより、プローブ230をカテーテル111に対して相対的に移動させることができる。以下に詳述するように、本開示の実施形態に従って構成されたプローブアセンブリは、臨床医がプローブアクチュエータ240を介して選択的に制御することができる透過性を有する遠位端を有するプローブを含むことができる。図1に示されるように、プローブアセンブリ200は、本開示の実施形態において、プローブアセンブリがどのように構成され得るかの一例に過ぎない。
【0019】
静脈内カテーテル装置100はまた、一端がアダプタ114のポート114bに結合され、他端にアダプタ116を含む延長チューブ115を含む。採血セット300は、アダプタ116に結合されるか、またはアダプタ116と一体化されてもよい。クランプ115aを延長チューブ115の周囲に配置し、延長チューブを通る流体の流れを選択的に遮断することができる。図1は、プローブアクチュエータ240がその最遠位位置にあり、したがって、プローブ230の遠位端が、カテーテル111の遠位端開口部から遠位側に前進している状態を示している。
【0020】
選択的に透過可能な遠位端を有するプローブは、カテーテルの遠位端開口部周囲に形成された閉塞を迂回、移動、除去するため、及び/又は、遠位端開口部が血管壁又は他の血管構造によって閉塞された場合などにカテーテルを再位置決めするために使用することができる。例えば、カテーテル111を患者の血管系に挿入した後、カテーテル111を通してプローブ230を前進させる前に、カテーテル111の開口部の周囲に血栓が形成され、血液又は流体が、カテーテル111を通って流れるのを妨げる可能性がある。このような場合、プローブアクチュエータ240は、プローブ230、特に、その選択的に透過可能な遠位端部を、カテーテル111の遠位端開口部を通して遠位側に前進させるために、最遠位位置に移動させることができる。プローブ230が、遠位端開口部を通って前進することにより、形成された可能性のある閉塞が迂回、移動、又は、除去される。また、選択的に透過可能な遠位端は、プローブが血栓を通過する間、又は、血栓のそばを通過する間、プローブを閉じたままにし、その後、プローブ230が、カテーテル111の遠位端開口部内に配置され、カテーテル111の遠位端開口部を通って遠位側に延びる間、血液を採取又は流体を注入できるようにするために、プローブを開くことを可能にする。この選択的透過性により、プローブ230が閉塞する可能性を最小限に抑えることができる。
【0021】
図2A及び図2Bは、プローブがカテーテル111から遠位側に延出されたときのプローブ230の閉鎖位置及び開放位置の実施形態をそれぞれ示している。示されているように、プローブ230は、コアセグメント231、コイルセグメント232、及び、変位セグメント233を含む。いくつかの実施形態では、これらのセグメントの各々は、ワイヤの形態であってもよい。いくつかの実施形態では、各セグメントは、別個のワイヤによって形成されてもよいが、他の実施形態では、単一のワイヤが複数のセグメント、又は、すべてのセグメントを形成してもよい。例えば、一本の長さのワイヤは、実質的に直線状のコアセグメント231と、コアセグメント231の遠位部分に巻き付くコイルセグメント232と、実質的に直線状でコイルセグメント232の近位端からコアセグメント231と平行に近位側に延びる変位セグメント233とを有することができる。別の実施形態として、コアセグメント231は、第1の長さのワイヤで形成され、コイルセグメント232は、第2の長さのワイヤで形成され、変位セグメント233は、第3の長さのワイヤで形成され、3つの長さのワイヤは、任意の適切な方法で溶接、結合、又は、接着される。さらなる実施形態として、コアセグメント231とコイルセグメント232は、同じワイヤから形成され、変位セグメント233は、異なるワイヤのために形成され得る。プローブ230が形成される一つ又は複数のワイヤは、例えば、ステンレス鋼、ニチノールなどのニッケルチタン合金、及び、ニッケル、チタン及びコバルト(NiTiCo)合金を含む様々な材料から作られ得る。
【0022】
プローブ230を形成するために採用されるワイヤの数にかかわらず、コアセグメント231の遠位端231aは、コイルセグメント232の遠位端232aに接続されて、プローブ230の遠位端230aを形成することができる。いくつかの実施形態において、遠位端230aは、(例えば、丸みを帯びた/滑らかな移行部を形成することによって)非外傷性先端を形成するように構成され得る。コアセグメント231は、その遠位部分はコイルセグメント232内に延びている状態で、実質的に直線状であってもよい。いくつかの実施形態では、コイルセグメント232の長さは、プローブ230がその最遠位位置にあるときに、コイルセグメント232の近位端232bがカテーテル111内に位置するように構成され得る。例えば、図2A及び図2Bは共に、プローブ230がその最遠位位置にあり、コイルセグメント232の近位端232bがカテーテル111内に留まる実施形態を表すことができる。しかしながら、他の実施形態では、コイルセグメント232は、プローブ230がその最遠位位置にあるとき、カテーテル111の外側に完全に配置されてもよい。
【0023】
変位セグメント233は、コアセグメント231に沿って延びることができ、コイルセグメント232の近位端232bに結合することができる。変位セグメント233は、コアセグメント231に対して遠位側及び近位側に移動し、それによってコイルセグメント232の遠位端232aと近位端232bとの間の距離を変えるように構成され得る。言い換えれば、変位セグメント233は、コイルセグメント232の長さを変えるように構成される。特に、図2Aは、コイルセグメント232の隣接するコイル間に開口部が形成されない(又は開口部が最小である)ように短縮/圧縮された状態のコイルセグメント232を示す。コイルセグメント232は、変位セグメント233の遠位端233aをコアセグメント231の遠位端231aに向かって移動させることにより、この閉鎖位置に移動させることができる。対照的に、図2Bは、隣接するコイル間に開口部が形成されるように、延長された状態のコイルセグメント232を示す。コイルセグメント232は、変位セグメント233の遠位端233aをコアセグメント231の遠位端231aから遠ざけることによって、この開放位置に移動させることができる。
【0024】
プローブ230が閉鎖位置にあるとき、コイルセグメント232は、カテーテル111に出入りする流体の流れを実質的に遮断する可能性がある。例えば、コイルセグメント232の外径は、カテーテル111の遠位端開口部の直径と実質的に一致し得る。プローブ230が閉鎖位置にあるとき、コイルセグメント232のコイルは一緒に圧縮されるため、流体は、コイルセグメント232の内部への流入又は内部からの流出が阻止され、コイルセグメント232の外部とカテーテル111の遠位端開口部との間を流れることが阻止される。対照的に、プローブ230が開放位置にあるとき、コイルセグメント232のコイルは、間隔をあけて配置され、それによって流体が静脈を通って血栓の周囲又は血栓に沿って流れるようになり、これは、コイルの長さの一部についてコイルセグメント232の内部への出入り、したがって、カテーテル111に出入りすることを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル111は、カテーテル111に出入りする、1つ又は複数の追加の流体通路を提供する1つ又は複数のディフューザ開口部111aを含むことができる。図2A及び図2Bに表されるいくつかの実施形態などでは、コイルセグメント232は、プローブ230が閉鎖位置にあるときに、コイルセグメント232がディフューザ開口部を塞ぐように、コイルセグメント232の近位端232bがディフューザ開口部111aの近位側に位置する(あるいは覆う)ように構成され得る。
【0025】
プローブアセンブリ200は、プローブ230の遠位端のこの選択的透過性を可能にするために、様々な方法で構成することができる。図3Aから図3Cは、その一例である。示されるように、コアセグメント231及び変位セグメント233のそれぞれの近位端231b,233bは、プローブアクチュエータ240のベース部分241に接続され得る。ベース部分241は、コアセグメント231と変位セグメント233が、丸みを帯びた形状の対向する側面の周囲に配線された丸みを帯びた形状を有することがある。プローブアクチュエータ240は、臨床医がプローブアクチュエータ240を回転させることを可能にするタブ242も含むことができる。図3Aに示されるように、プローブアクチュエータ240は、プローブ230がデフォルトで閉鎖位置になるように構成され得る。例えば、コイルセグメント232は、外力がなければ閉じられる(又は圧縮される)ように構成することもできるし、プローブアクチュエータ240を図3Aに示す位置に付勢することもできる。他の実施形態では、コイルセグメント232は、外力がなければ開くように構成され得る。
【0026】
図3Bに示されるように、プローブアクチュエータ240の回転は、変位セグメント233をコアセグメント231に対して遠位側に引っ張り、それによって、コイルセグメント232を長くして開くことができる。より具体的には、回転は、コイルセグメント232の近位端232bを遠位側に引っ張る一方で、コアセグメント231の遠位端231a、したがって、コイルセグメント232の遠位端232aを近位側に押す。
【0027】
図3Cに示されるように、プローブアクチュエータ240は、チャネル211内で遠位側及び近位側にスライドし、それによって、プローブ230の遠位端230aをそれぞれカテーテル111に対して遠位側及び近位側に移動させるように構成され得る。例えば、プローブアクチュエータ240は、プローブ230をカテーテル111から伸ばすために遠位側に移動させ、プローブ230をカテーテル111内に引き込むために近位側に移動させることができる。プローブ230が所望の位置に移動したら(例えば、カテーテル111から一旦伸長すると)、プローブアクチュエータ240を回転させて、上述のように、プローブ230を選択的に開閉させることができる。
【0028】
図4A図4Bは、それぞれ閉鎖位置と開放位置にあるプローブ230の別の実施形態を示している。図4Aに示すように、プローブ230が閉鎖位置にあるとき、コイルセグメント232のコイル間のギャップは0(又は0に近い)である。対照的に、図4Bに示すように、プローブ230が開放位置にある場合、コイルセグメント232のコイル間のギャップは0より大きい(例えば、0.04インチ(1.016mm)から0.08インチ(2.032mm)の間、0.001インチ(0.0254mm)から0.014インチ(0.3556mm)の間、又は、他の妥当な範囲)。図4A及び図4Bはまた、プローブ230が閉鎖位置から開放位置に移行する際に、変位セグメント233の遠位端233aが、カテーテル111内でどのように近位側に引っ張られ得るかを示す。いくつかの実施形態では、プローブ230は、変位セグメント233の遠位端233aにおける近位側への移動のみによって、閉鎖位置から開放位置に移行し得る。他の実施形態では、プローブ230は、コアセグメント231及びコイルセグメント232それぞれの遠位端231a,232aの遠位側への移動のみによって、閉鎖位置から開放位置に移行し得る。他の実施形態では、プローブ230は、変位セグメント233の遠位端233aにおける近位側への移動、及び、コアセグメント231及びコイルセグメント232それぞれの遠位端231a,232aの遠位側への移動により、閉鎖位置から開放位置に移行し得る。したがって、プローブ230の遠位端の選択透過性は、コアセグメント231と変位セグメント233との間の任意の相対的な動きを用いて制御することができる。
【0029】
図5A図5Bは、プローブ230が開放位置にある例を示している。図5Aでは、プローブ230のコイルセグメント232は平らなワイヤの形態である。対照的に、図5Bでは、プローブ230のコイルセグメント232は丸いワイヤの形態である。したがって、本開示の実施形態は、様々なワイヤ形状を包含する。
【0030】
図6A及び図6Bは、図1と類似しているが、臨床医がプローブ230の選択的透過性を制御できるようにプローブアクチュエータ240を構成する方法の別の実施形態を示す。図6A及び図6Bでは、プローブアクチュエータ240はその最遠位位置にあり、したがって、プローブ230は、カテーテル111から遠位側に伸びている。目には見えないが、図6Aでは、プローブ230は閉鎖位置にあり、図6Bでは、プローブ230は開放位置にある。プローブアクチュエータ240は、変位セグメント233の近位端233bに結合可能な摺動タブ243を含むことができる。摺動タブ243が図6Aに示す遠位位置にある場合、変位セグメント233は、コアセグメント231に対して近位側に引っ張られないため、プローブ230が閉じられる。対照的に、図6Bに示されるように、摺動タブ243がタブ242に対して近位側に摺動されると、それは変位セグメント233を近位側に引っ張り、それによって、コイルセグメント232の近位端232bと遠位端232aとの間の距離を長くする。上述したように、いくつかの実施形態では、変位セグメント233の近位側への移動のみで、プローブ230を開くことができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、プローブアクチュエータ240は、コアセグメント231の近位端231bが接続される第2の摺動タブ(例えば、摺動タブ243とはプローブアクチュエータ240の反対側にある)を含むこともできる。このような場合、この第2の摺動タブを遠位側に移動させて遠位端232aを遠位側に移動させる一方、摺動タブ243を近位側に移動させて近位端232bを近位側に移動させ、これによりプローブ230を開くことができる。
【0031】
図6A及び図6Bは、プローブアセンブリ200が流体経路を形成する実施形態も表している。例えば、プローブハウジング210は、延長チューブ611が延びるポート610を含むものとして示される。採血セット300は、延長チューブ611の先端にあるアダプタ611に接続することができる。このような実施形態では、ニードルレスコネクタ600又は他の装置をアダプタ116に結合することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、コイルセグメント232は、コイルセグメントの残りの長さが閉鎖位置にある間に、開いている捕捉領域を含むことができる。図7は、プローブ230が捕捉領域701を有するコイルセグメント232を含む例を示す。図示されているように、捕捉領域701は、コイルセグメント232の近位領域702が閉じられる間、開いているコイルセグメント232の遠位長さを形成する。いくつかの実施形態では、捕捉領域701の長さは、近位領域702の長さよりも短くてもよい。捕捉領域701は開いたままなので、プローブ230が閉鎖位置で血管系に挿入されている間、血栓又は他の閉塞を捕捉するように機能することができる。例えば、血栓がカテーテル遠位端開口部に形成されることがよくある。このような場合、プローブ230がカテーテルから出て血栓を通過するとき、血栓は、近位領域702を覆ったり、近位領域702の周囲に配置されたりするのではなく、捕捉領域701(例えば、捕捉領域701を構成するコイルの間)に捕捉されることがある。その結果、プローブ230が開かれると(すなわち、近位領域702が開かれると)、血栓は、近位領域702のコイルを閉塞できなくなる。図7は、捕捉領域701がコイルセグメント232の遠位端を形成する例を提供するが、捕捉領域は、選択的に透過可能な2つの領域の間など、コイルセグメント232の他の長さに沿って形成することもできる。
【0033】
一部の実施形態では、コイルセグメント232は、接着、溶接、または他の方法で固定された1つ又は複数の隣接するコイルを含み、これらが、コイルセグメント232が開いているときに、開くことを防ぐことができる。いくつかの実施形態では、このような「非開放コイル」は、コイルセグメント232の近位部分及び遠位部分のみが開くように、コイルセグメント232の中間部分に配置することができる。このような実施形態では、中間部分の非開放コイルは、プローブ230が開放されたときに、血栓(しばしば、コイルセグメント232の中間部分のそば、周囲、または隣接して配置され得る)がプローブ230に侵入するのを防止し得る。他の実施形態では、このような非開放コイルは、コイルセグメント232の遠位端又は近位端に向かってなど、異なる位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、複数の非開放コイル群がコイルセグメント232に沿って間隔をあけて配置され得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、コイルセグメント232は、開放位置にあるときに、血栓を捕捉するのに十分な間隔を隣接するコイルが有するように構成され得る。例えば、採血セットで血液サンプルを採取する際、真空チューブが血栓を隣接するコイル間の内側に引き込み、そこで血栓が詰まる可能性があるが、その後、プローブ230が引き抜かれると、血栓は、静脈内カテーテル装置100から除去され、静脈内カテーテル装置100の開存性が高まる。
【0035】
いくつかの実施形態では、コイルセグメント232のコイルのピッチは、コイルセグメント232の長さに沿って一定でない場合がある。例えば、コイルセグメント232の近位端に向かうコイルは、遠位端に向かうコイルよりも小さいピッチを有することができる。別の言い方をすれば、プローブ230が開いているとき、コイルセグメント232の近位端における隣接するコイル間のギャップは、コイルセグメント232の遠位端における隣接するコイル間のギャップよりも小さくてもよい。いくつかの実施形態では、ギャップサイズのこの変動は、コイルセグメント232の設計/巻回のみによって達成することができる。しかしながら、他の実施形態では、プローブアクチュエータ240が操作されたときに、コイルセグメント232の異なる位置に異なる力を加えるために、複数の変位セグメント233を採用することができる。例えば、図4A及び図4Bを参照すると、追加の変位セグメント233が、図示された変位セグメント233が結合される点から遠位側の点で、コイルセグメント232に結合され得る。このような場合、各変位セグメント233の近位端は、プローブアクチュエータ240に異なる様式で結合されるか、又は、プローブアクチュエータ240によって操作され得、それによって、プローブアクチュエータ240が回転、摺動等される際に、各変位セグメント233に異なる力を加えることができる。
【0036】
プローブ230は、開放位置と閉鎖位置の2つの個別の位置を有すると説明されている。しかしながら、いずれの実施形態においても、プローブ230は、閉鎖位置と可変の開放位置を有し得る。例えば、図3Aから図3Cに示す実施形態では、プローブ230を所望の量まで開くためにプローブアクチュエータ240を回転させることができる。同様に、図6A及び図6Bに示される実施形態では、摺動タブ243は、プローブ230を所望の量まで開くためにスライドされ得る。したがって、プローブアクチュエータ240は、プローブ230が単一の開放位置又は多数の開放位置を有するように、多種多様な方法で構成され得る。いくつかの実施形態では、この透過性の変動により、臨床医はプローブ230を通る流体又は血液の流速を制御することができる。
【0037】
要約すると、本開示の実施形態に従って構成されたプローブは、選択的に透過可能な遠位端を有することができる。典型的な使用例では、カテーテルから患者の血管系内の所望の位置まで遠位方向に進める間、プローブは閉鎖位置にあることができる。プローブを、開放/非圧縮状態とは対照的に閉鎖/圧縮状態で前進させることにより、プローブはカテーテルにより大きな剛性を与えることができる。位置が決まれば、臨床医はプローブを開いて血液サンプルを採取し、及び/又は、カテーテルを通して液体を注入することができる。プローブを閉鎖位置で挿入することで、血栓がプローブを閉塞するリスクを最小限に抑えることができる。また、臨床医は、プローブを開く程度(より詳細には、コイル間の間隔)を制御することにより、採血中に血栓がプローブ内に侵入する可能性を最小限に抑えることができる。
【0038】
本明細書で記載される全ての実施形態及び条件付き文言は、本発明、および技術を促進するために発明者によって提供される概念を理解することの助けとなるような教育的目的を意図しており、その具体的に列挙されている例及び条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態について詳細に説明されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換、および改変が本明細書にされ得ることを理解されたい。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
【国際調査報告】