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特表2024-520095二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材及びその調製方法と使用
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  • 特表-二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材及びその調製方法と使用 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材及びその調製方法と使用
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/048 20140101AFI20240514BHJP
   H01L 31/054 20140101ALI20240514BHJP
【FI】
H01L31/04 560
H01L31/04 620
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573390
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2023-11-27
(86)【国際出願番号】 CN2022138908
(87)【国際公開番号】W WO2023142740
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】202210091639.X
(32)【優先日】2022-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523447188
【氏名又は名称】浙江海利得新材料股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG HAILIDE NEW MATERIAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.18 Xinmin Road,Warp Knitting Industrial Park,Haining,Zhejiang 314419,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】朱 剣波
(72)【発明者】
【氏名】陳 伯存
(72)【発明者】
【氏名】楊 海平
(72)【発明者】
【氏名】羅 澤忠
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251BA18
5F251JA02
5F251JA23
(57)【要約】
【課題】本発明は、二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材及びその調製方法と使用を開示する。
【解決手段】上記の調製方法は、主に防水処理、テンターセッティング処理、PVCペースト樹脂スラリーのプライマーコーティング処理、PVCペースト樹脂スラリーのカバーコーティング処理、ゲル化処理、乾燥・可塑化処理、ポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理3回、その後のエンボス処理、冷却セッティング処理などの工程が含まれる。本発明によって提供されるフレキシブル反射材は、反射率が高く、耐候性に優れ、太陽電池パネルの温度上昇を引き起こさないと共に、本発明によって調製されるフレキシブル反射材は、全体としてフレキシブルであり、建設、実装、整備が容易であり、太陽電池の様々な場面での実装及び使用の要件に適する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法において
ポリエステル糸を原料として経編又は機械織りにより基本メッシュを得てから、基本メッシュに防水処理、テンターセッティング処理を施す工程S1、
工程S1で処理された基本メッシュに、PVCペースト樹脂スラリーのプライマーコーティング処理、PVCペースト樹脂スラリーのカバーコーティング処理を施す工程S2、
工程S2でコーティングされた基本メッシュに、ゲル化処理、乾燥・可塑化処理を施す工程S3、及び
工程S3で処理された基本メッシュに、ポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理を3回施して、エンボス処理、冷却セッティング処理を施してフレキシブル反射材を得る工程S4が含まれ、
工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、重量部で以下の原料からなる:
【表10】
前記のPVCペースト樹脂スラリーの調製には、各原料を比例的に秤量し、均一に混合することが含まれることを特徴とする調製方法。
【請求項2】
工程S1におけるテンターセッティング処理プロセスは、170~200℃で120~180秒間処理することを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
【請求項3】
前記のPVCペースト樹脂スラリーにおける改質二酸化チタンの調製には、ルチル型二酸化チタンを2%wtの懸濁液に調製し、次に懸濁液重量の3%のヘキサメタリン酸ナトリウムを加え、均一に振盪して70~75℃に加熱し、懸濁液重量の3%のケイ酸ナトリウム溶液を加えると共に、希硫酸を加えて系のpH値を9に調整し、温度を一定に保って1.5時間熟成し、最後に115℃で乾燥させ、乾燥後0.15~0.5μmの粒子径に研磨して改質二酸化チタンを得ることが含まれ、
ここで、0.15~0.2μmの改質二酸化チタンは53%~55%であり、0.2~0.5μmの改質二酸化チタンは42%~46%であり、0.4~0.5μmの改質二酸化チタンは3%~5%であることを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
【請求項4】
工程S2におけるプライマーコーティングの坪量は115~125グラムであり、カバーコーティングの坪量は105~120グラムであることを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
【請求項5】
工程S3におけるゲル処理は135~150℃で35~45秒間ゲル化することを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
【請求項6】
工程S3における乾燥可塑化は、170~190℃で60~90秒間乾燥可塑化することを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
【請求項7】
工程S4におけるポリフッ化ビニリデンによる各グラビア印刷表面処理は、130~150℃で60~90秒間乾燥して成膜し、成膜の厚さは30μmであることを特徴とする、請求項1に記載の調製方法。
【請求項8】
請求項1から7いずれか一つに記載の調製方法によって得られるフレキシブル反射材。
【請求項9】
請求項8に記載のフレキシブル反射材の二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるための使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反射材の技術分野に属し、具体的に二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材及びその調製方法と使用に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽電池発電技術は、急速に発展している。二重ガラス太陽電池パネルは、太陽光発電システムの重要なコンポーネントであり、通常2枚のガラスの間に太陽電池パネルを複合して作られるものを指し、従来のバックシートを備えた太陽電池パネルと比較して、二重ガラス太陽電池パネルは、優れた耐摩耗性を備えており、耐食性などの特性と耐候性が強化されており、極端な気象条件での実装使用に適している。
【0003】
二重ガラス太陽電池パネルは、太陽光がなければ発電できないが、二重ガラス太陽電池パネルの受光率をいかに高めるかが太陽光発電のメリットに直結する。従来技術では、研磨されて酸化された純度99.5%のアルミニウム板の拡散反射は約0.50にしか達せず、より良い拡散反射を持つ白色セラミックタイルは約0.55である。アルミニウム板とセラミックタイルは、比較的硬く、敷設する場面が非常に限られており、アルミニウム板とセラミックタイルをシームレスに接合するのは面倒で労働集約的であり、また、アルミニウム板とセラミックタイルの鏡面発光により温度が上昇し、さらに太陽電池パネルの耐用年数に影響を及ぼす。コーティングされた高密度線状ポリエチレンは、高性能な材料であるが、その拡散反射率が約0.56~0.58であると共に、コーティングされた高密度線状ポリエチレンの物性は、強度が劣り、粗いデニールと高密度のメッシュを使用した場合、鋳造を繰り返しても表面を平坦にすることが困難であり、主にダイヘッドの押出能力が限られているため、このプロセスでは往復型複数の鋳造コーティングが必要であり、生産効率が非常に低くなり、生産量が限られている。
【発明の概要】
【0004】
従来技術の不足について、本発明の目的は、二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材及びその調製方法と使用を提供することにあり、本発明によって提供されるフレキシブル反射材を使用することにより、280nm~1100nmの波長帯域で約82%の拡散反射率を生成することができ、二重ガラス太陽電池パネルの受光率を大幅に増加させ、発電効率を向上させると共に、本発明によって提供されるフレキシブル反射材を使用することにより、二重ガラス太陽電池パネルの温度が上昇せず、二重ガラス太陽電池パネルの耐用年数が延長される。
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用する。
【0006】
二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法は、
ポリエステル糸を原料として経編又は機械織りにより基本メッシュを得てから、基本メッシュに防水処理、テンターセッティング処理を施す工程S1、
工程S1で処理された基本メッシュに、PVC(polyvinyl chloride、ポリ塩化ビニル)ペースト樹脂スラリーのプライマーコーティング処理、PVCペースト樹脂スラリーのカバーコーティング処理を施す工程S2、
工程S2でコーティングされた基本メッシュに、ゲル化処理、乾燥・可塑化処理を施す工程S3、及び
工程S3で処理された基本メッシュに、ポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理を3回施し、エンボス処理、冷却セッティング処理を施してフレキシブル反射材を得る工程S4が含まれる。
【0007】
本発明のより好ましい技術的解決手段として、工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、重量部で以下の原料からなる。
【0008】
【表1】
【0009】
本発明のさらに好ましい技術的解決手段として、工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、重量部で以下の原料からなる。
【0010】
【表2】
【0011】
本発明のさらなる好ましい技術的解決手段として、工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、重量部で以下の原料からなる。
【0012】
【表3】
【0013】
本発明のより好ましい技術的解決手段として、工程S1におけるテンターセッティング処理は、170~200℃で120~180秒間処理する。
【0014】
本発明のより好ましい技術的解決手段として、上記のPVCペースト樹脂スラリーにおける改質二酸化チタンの調製には、ルチル型二酸化チタンを2%wtの懸濁液に調製し、次に懸濁液重量の3%のヘキサメタリン酸ナトリウムを加え、均一に振盪して70~75℃に加熱し、懸濁液重量の3%のケイ酸ナトリウム溶液を加えると共に、希硫酸を加えて系のpH値を9に調整し、温度を一定に保って1.5時間熟成し、最後に115℃で乾燥させ、乾燥後0.15~0.5μmの粒子径に研磨して改質二酸化チタンを得ることが含まれ、ここで、0.15~0.2μmの改質二酸化チタンは53%~55%であり、0.2~0.5μmの改質二酸化チタンは42%~46%であり、0.4~0.5μmの改質二酸化チタンは3%~5%である。
【0015】
本発明のより好ましい技術的解決手段として、上記のPVCペースト樹脂スラリーの調製には、各原料を比例的に秤量し、均一に混合することが含まれる。
【0016】
本発明のより好ましい技術的解決手段として、工程S2におけるプライマーコーティングの坪量は115~125グラムであり、カバーコーティングの坪量は105~120グラムである。
【0017】
本発明のより好ましい技術的解決手段として、工程S3におけるゲル処理は135~150℃で35~45秒間ゲル化することである。
【0018】
本発明のより好ましい技術的解決手段として、工程S3における乾燥可塑化は、170~190℃で60~90秒間乾燥可塑化することである。
【0019】
本発明のより好ましい技術的解決手段として、工程S4におけるポリフッ化ビニリデンによる各グラビア印刷表面処理は、130~150℃で60~90秒間乾燥して成膜し、成膜の厚さは30μmである。
【0020】
同時に、本発明は、さらに上記のいずれか一つの方法によって調製されるフレキシブル反射材を提供する。
【0021】
同時に、本発明は、さらに上記のフレキシブル反射材の二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるための使用を提供する。
【0022】
従来技術に比べて、本発明は、以下の有益な効果を有する。
【0023】
(1)本発明によって提供される二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法は、特別なPVCペースト樹脂スラリーによるプライマーとオーバーレイ、及び複数回のポリフッ化ビニリデンによる表面処理を通じて、調製されたフレキシブル反射材に、高い拡散反射率(380nm~780nmの可視光下で0.91の拡散反射率があり、280nm~1100nm紫外線UVA及びUVBから近赤外線下で0.82の拡散反射率がある)、引張り強度、引き裂き強度、耐候性、及びセルフクリーニング特性を持たせることができ、砂漠化などの地域での太陽電池の実装要件に適する。
【0024】
(2)本発明によって提供される二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法において、基本メッシュは、パッダ(padder)によるイオン型防水剤処理、セッティングが施され、汚れや汚水などの吸収を防ぐウィッキング防止機能を有し、汚れや汚水の吸入により主材にカビが発生し、陽イオン型防水剤はパーフルオロオクタン酸アンモニウムとパーフルオロオクタンスルホニル化合物を含まないため、環境汚染がなく、プライマーとオーバーレイのPVCペースト樹脂スラリーの機能性コートは、ゲル化、乾燥可塑化した後で、優れた難燃性、耐候性、及び高拡散反射性を提供し、3回のポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理の後、表面に緻密な層が形成され、可塑剤のバリア、セルフクリーニング特性、耐摩耗、耐UV性を提供し、3回の設計されたポリフッ化ビニリデンの表面処理により、表面全体をポリフッ化ビニリデンフィルムでコーティングすることができるが、1回の表面処理では、アニロックスローラーが網目状の壁を有し、各メッシュのインク担持量を100%基材表面に伝えることができないため、表面処理を3回重ねて設計されたプロセスにより、基材全体の表面を完全にコーティングすることができ、良好の緻密な層を形成し、優れた耐候性とセルフクリーニング特性を提供することができ、ポリフッ化ビニリデンの結合エネルギーは485KJ/molであり、UVAの340KJ/molとUVBの380KJ/molよりも高く、優れた耐候性を提供することができ、ポリフッ化ビニリデンは、表面エネルギーが低く、材料表面に落ちた砂などは風で吹き飛ばされやすく、表面にある汚れなどは雨で洗い流されやすいため、反射材としての優れたセルフクリーニング特性が与えられる。
【0025】
(3)本発明によって提供されるプライマー及びオーバーレイに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、出願人によって創造的に提案されたものである。スラリーに使用されるクレジルジフェニルホスフェートは、電気絶縁性、耐低温性、耐加水分解性に優れ、可塑性も良好であり、塗膜の重量が軽いため、三酸化アンチモンだけでは理想的なコートを実現することが困難である。難燃効果があるため、難燃可塑剤であるトルエンジフェニルリン酸塩と三酸化アンチモンの相乗効果で難燃効果を発揮する。
【0026】
(4)本発明によって提供されるPVCペースト樹脂スラリーに使用されるジオクタデシルペンタエリスリトールジホスファイトは、テトラエリスリトールエステルと亜リン酸エステルとを含む物質であり、亜リン酸エステルは、ヒドロペルオキシドの分解能力(ヒンダードフェノール系酸化防止剤であるテトラエリスリトールエステルにはない)に優れると共に、良好な色保護性能も備えており、ヒンダードフェノール酸化防止剤であるテトラエリスリトールエステルが酸化された後の染色基を漂白することができる。又、ジオクタデシルペンタエリスリトールジホスファイト、粉末カルシウム亜鉛安定剤中の脂肪酸亜鉛、及び配合中のエポキシ化大豆油は、安定な系を形成し、紫外吸収剤との相乗効果が得られ、3つの物質は相乗的に酸化防止効果がより顕著且つ効率的になり、フリーラジカルを捕捉することができ、安定化効果がよく、製品加工時の熱安定性、色安定化効果がよく、その後で使用時の熱安定性、耐侯性、耐加水分解安定性、及び製品透明保持性に優れている。同時に、本発明で使用されるジオクタデシルペンタエリスリトールジホスファイトと粉末カルシウム亜鉛安定剤は、毒性が低く、従来の亞リン酸エステル類の酸化防止剤、液体バリウム亜鉛安定剤を使用する場合に存在するノニルフェノール、ビスフェノールA、及び遊離フェノールなどの物質によって引き起こされる潜在的毒性を回避する。
【0027】
(5)本発明によって提供されるPVCペースト樹脂スラリーに使用される可塑剤は、LINPLAST 1012 BPであり、耐高温性を有し、従来使用されるトリオクチルトリメリテートなどの物質が存在する高粘度、コーティング中のスラリー粘度の急激な増加、短いオープンタイムなどの不足を回避することができると共に、可塑剤LINPLAST 1012 BPは、耐低温性もあり、毒性が低く、セバシン酸ジオクチルに相当する。
【0028】
(6)本発明によって提供されるPVCペースト樹脂スラリーに使用される改質二酸化チタンは、ルチル二酸化チタンを二酸化ケイ素でコーティングすることにより得られる。ルチル二酸化チタンの屈折率は2.73程度であるが、純粋なルチル型二酸化チタン粒子の表面は、水蒸気と酸素の存在下では光化学的に活性であり、非光化学的に安定であり、粒子周囲の基材の分解を促進する可能性があるため、本発明ではそれに二酸化ケイ素でコートした後で使用すると、二酸化チタン粒子の周囲の表面と有機樹脂との間に遮蔽網が形成され、有機樹脂の分解が大幅に軽減され、ルチル型二酸化チタンが光安定化される。そして、二酸化ケイ素でコーティングされたルチル型二酸化チタンは、ルチル型二酸化チタンの凝集を効果的に防止することができ、その凝集により光の乱反射が低減される。二酸化ケイ素でコーティングされたルチル型二酸化チタンは、強力な耐粉末化性能を有し、様々な過酷な環境下で主材の樹脂表面が光化学分解を起こしても、二酸化チタンなどが表面に突出し、粉砕がさらに進むのを大幅に遅らせる。
【0029】
(7)本発明によって提供されるPVCペースト樹脂スラリーに使用されるナノ炭酸カルシウムは、改質二酸化チタンとの相乗的な高い拡散反射効果を形成することができる。しかし、フィラー粒子の直径が大きいと窓効果が形成され、光束が増加し、有効な拡散反射が減少するため、本発明で繰り返し実験した結果、3000メッシュのナノ炭酸カルシウムは空間を埋める効果があり、二酸化チタンを効果的に相乗的に改質して拡散反射率を増加させることができる。さらに、可塑剤LINPLAST 1012 BPと粉末カルシウム亜鉛安定剤には、ノニルフェノール、ビスフェノールA、及び遊離フェノールが含まれていないため、改質二酸化チタンがフェノールと反応して後の段階で着色生成物を形成することも効果的に防止される。同時に、UVAは、波長320~400nmの長波赤外線であり、UVBは、波長290nm~320nmの中波紫外線であり、可視光(長波)は、波長380nm~780nmであり、近赤外線短波は、波長780nm~1100nmであり、地上に届く光は、主にこれらの帯域を中心とした可視光である。効果的な光反射が必要な場合、改質二酸化チタンの直径は、散乱光の半分よりわずかに小さい必要があり、地上付近の分光波長分布によれば、改質二酸化チタンの直径は0.15μm~0.5μmと決定され、改質二酸化チタンの粒子径分布を調整することにより、280nm~1100nmの異なる波長帯域の直線拡散反射を実現し、ここで、0.15μm~0.2μmの改質二酸化チタンは53%~55%であり、0.2~0.5μmの改質二酸化チタンは42%~46%であり、0.4μm~0.5μmの改質二酸化チタンは3%~5%である。この分布により、380nm~780nm(可視光)で91%、280nm~1100nm(紫外線UVAとUVBから近赤外線まで)で82%という高い拡散反射率を実現し、各波長帯域の直線的な拡散反射により太陽光発電パネルの温度が上昇することがないため、太陽電池パネルの耐用年数に影響を与えることはない。
【0030】
(8)本発明によって提供されるPVCペースト樹脂スラリーにおいて、使用されるセルロースアセテートブチレートは、ナノ炭酸カルシウム及び改質二酸化チタンの分布を向上させ、材料の反射能力をさらに向上させることができる。
【0031】
要するに、本発明によって提供されるフレキシブル反射材は、反射率が高く、耐候性に優れ、太陽電池パネルの温度上昇を引き起こさないと共に、本発明によって調製されるフレキシブル反射材は、全体としてフレキシブルであり、建設、実装、整備が容易であり、太陽電池の様々な場面での実装及び使用要件に適する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の実施例1で調製された製品の模式図である。
図2】本発明の実施例1で調製された製品の二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるための使用の実装の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明、本発明の技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では実施例と組み合わせて本発明をさらに詳細に説明する。本発明で使用される原料は、特に断りのない限り、すべて市場から購入したものである。
【0034】
なお、本発明で使用される物質の一部のグレード又は仕様は、次の通りである。
TDI粘着剤:TDI-100、
ナノ炭酸カルシウム:3000メッシュ、
PVCペースト樹脂:ドイツ Vinnolit S3157/11、
防水剤:グレードはKDWF-528である。
【0035】
実施例1
二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法は、
ポリエステル糸を原料として経編又は機械織りにより基本メッシュを得てから、基本メッシュに防水処理、テンターセッティング処理を施し、ここで、テンターセッティング処理は180℃で150秒間処理することである工程S1、
工程S1で処理された基本メッシュに、PVCペースト樹脂スラリーのプライマーコーティング、PVCペースト樹脂スラリーのカバーコーティング処理を施し、ここで、プライマーコーティングの坪量は115グラムであり、カバーコーティングの坪量は105グラムである工程S2、
工程S2でコーティングされた基本メッシュに、ゲル化処理、乾燥・可塑化処理を施し、ここで、ゲル処理は135℃で35秒間ゲル化することであり、乾燥可塑化は175℃で65秒間乾燥可塑化することである工程S3、及び
工程S3で処理された基本メッシュに、ポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理(ポリフッ化ビニリデンによる各グラビア印刷表面処理は、135℃で60秒間乾燥させて成膜し、成膜の厚さは30μmである)3回、エンボス処理、冷却セッティング処理を施してフレキシブル反射材を得る工程S4が含まれ、
ここで、工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、以下の原料から調製される。
【0036】
【表4】
【0037】
なお、本実施例に係る防水処理、テンターセッティング、ゲル化、乾燥可塑化、及びポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理などのプロセスは、いずれも従来技術に存在するものであり、本実施例では、上記プロセスの具体的な処理過程は限定されない。
【0038】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、上記のPVCペースト樹脂スラリーにおける改質二酸化チタンの調製には、ルチル型二酸化チタンを2%wtの懸濁液に調製し、次に懸濁液重量の3%のヘキサメタリン酸ナトリウムを加え、均一に振盪して75℃に加熱してから、懸濁液重量の3%のケイ酸ナトリウム溶液を加えると共に、希硫酸を加えて系のpH値を9に調整し、温度を一定に保って1.5時間熟成し、最後に115℃で乾燥させ、乾燥後0.15~0.5μmの粒子径に研磨して改質二酸化チタンを得ることが含まれ、ここで、0.15~0.2μmの改質二酸化チタンは53%であり、0.2~0.5μmの改質二酸化チタンは42%であり、0.4~0.5μmの改質二酸化チタンは5%である。
【0039】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、上記のPVCペースト樹脂スラリーの調製には、各原料を比例的に秤量し、均一に混合することが含まれる。
【0040】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、紫外吸収剤は、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、4-ジヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類から選択される1種又は2種であり、本実施例では、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノンが具体的に使用される。
【0041】
本実施例で調製されたフレキシブル反射材製品の模式図は、図1に示す。
【0042】
実施例2
二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法は、
ポリエステル糸を原料として経編又は機械織りにより基本メッシュを得てから、基本メッシュに防水処理、テンターセッティング処理を施し、ここで、テンターセッティング処理は180℃で160秒間処理することである工程S1、
工程S1で処理された基本メッシュに、PVCペースト樹脂スラリーのプライマーコーティング、PVCペースト樹脂スラリーのカバーコーティング処理を施し、ここで、プライマーコーティングの坪量は120グラムであり、カバーコーティングの坪量は110グラムである工程S2、
工程S2でコーティングされた基本メッシュに、ゲル化処理、乾燥・可塑化処理を施し、ここで、ゲル処理は140℃で40秒間ゲルすることであり、乾燥可塑化は180℃で70秒間乾燥可塑化することである工程S3、及び
工程S3で処理された基本メッシュに、ポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理(ポリフッ化ビニリデンによる各グラビア印刷表面処理は、140℃で乾燥70秒間成膜し、成膜の厚さは30μmである)3回、エンボス処理、冷却セッティング処理を施してフレキシブル反射材を得る工程S4ことが含まれ、
ここで、工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、以下の原料から調製される。
【0043】
【表5】
【0044】
なお、本実施例に係る防水処理、テンターセッティング、ゲル化、乾燥可塑化、及びポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理などのプロセスは、いずれも従来技術に存在するものであり、本実施例では、上記プロセスの具体的な処理過程は限定されない。
【0045】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、上記のPVCペースト樹脂スラリーにおける改質二酸化チタンの調製には、ルチル型二酸化チタンを2%wtの懸濁液に調製し、次に懸濁液重量の3%のヘキサメタリン酸ナトリウムを加え、均一に振盪して75℃に加熱してから、懸濁液重量の3%のケイ酸ナトリウム溶液を加えると共に、希硫酸を加えて系のpH値を9に調整し、温度を一定に保って1.5時間熟成し、最後に115℃で乾燥させ、乾燥後0.15~0.5μmの粒子径に研磨して改質二酸化チタンを得るが含まれ、ここで、0.15~0.2μmの改質二酸化チタンは54%であり、0.2~0.5μmの改質二酸化チタンは43%であり、0.4~0.5μmの改質二酸化チタンは3%である。
【0046】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、上記のPVCペースト樹脂スラリーの調製には、各原料を比例的に秤量し、均一に混合することが含まれる。
【0047】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、紫外吸収剤は、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、4-ジヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類から選択される1種又は2種であり、本実施例では、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノンが具体的に使用される。
【0048】
実施例3
二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法は、
ポリエステル糸を原料として経編又は機械織りにより基本メッシュを得てから、基本メッシュに防水処理、テンターセッティング処理を施し、ここで、テンターセッティング処理は190℃で1750秒間処理することである工程S1、
工程S1で処理された基本メッシュに、PVCペースト樹脂スラリーのプライマーコーティング、PVCペースト樹脂スラリーのカバーコーティング処理を施し、ここで、プライマーコーティングの坪量は125グラムであり、カバーコーティングの坪量は115グラムである工程S2、
工程S2でコーティングされた基本メッシュに、ゲル化処理、乾燥・可塑化処理を施し、ここで、ゲル処理は145℃で45秒間ゲル化することであり、乾燥可塑化は185℃で75秒間乾燥可塑化することである工程S3、及び
工程S3で処理された基本メッシュに、ポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理(ポリフッ化ビニリデンによる各グラビア印刷表面処理は、145℃で60秒間乾燥させて成膜し、成膜の厚さは30μmである)3回、エンボス処理、冷却セッティング処理を施してフレキシブル反射材を得る工程S4が含まれ、
ここで、工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、以下の原料から調製される。
【0049】
【表6】
【0050】
なお、本実施例に係る防水処理、テンターセッティング、ゲル化、乾燥可塑化、及びポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理などのプロセスは、いずれも従来技術に存在するものであり、本実施例では、上記プロセスの具体的な処理過程は限定されない。
【0051】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、上記のPVCペースト樹脂スラリーにおける改質二酸化チタンの調製には、ルチル型二酸化チタンを2%wtの懸濁液に調製し、次に懸濁液重量の3%のヘキサメタリン酸ナトリウムを加え、均一に振盪して75℃に加熱してから、懸濁液重量の3%のケイ酸ナトリウム溶液を加えると共に、希硫酸を加えて系のpH値を9に調整し、温度を一定に保って1.5時間熟成し、最後に115℃で乾燥させ、乾燥後0.15~0.5μmの粒子径に研磨して改質二酸化チタンを得ることが含まれ、ここで、0.15~0.2μmの改質二酸化チタンは54%であり、0.2~0.5μmの改質二酸化チタンは42%であり、0.4~0.5μmの改質二酸化チタンは4%である。
【0052】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、上記のPVCペースト樹脂スラリーの調製には、各原料を比例的に秤量し、均一に混合することが含まれる。
【0053】
本実施例のさらに好ましい技術的解決手段として、紫外吸収剤は、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、4-ジヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類から選択される1種又は2種であり、本実施例では、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノンが具体的に使用される。
【0054】
比較例1
二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法、
ポリエステル糸を原料として経編又は機械織りにより基本メッシュを得てから、基本メッシュに防水処理、テンターセッティング処理を施し、ここで、テンターセッティング処理は180℃で150秒間処理することである工程S1、
工程S1で処理された基本メッシュに、PVCペースト樹脂スラリーのプライマーコーティング、PVCペースト樹脂スラリーのカバーコーティング処理を施し、ここで、プライマーコーティングの坪量は115グラム、カバーコーティングの坪量は105グラムである工程S2、
工程S2でコーティングされた基本メッシュに、ゲル化処理、乾燥・可塑化処理を施し、ここで、ゲル処理は135℃で35秒間ゲル化することであり、乾燥可塑化は175℃で65秒間乾燥可塑化することである工程S3、及び
工程S3で処理された基本メッシュに、ポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理(ポリフッ化ビニリデンによる各グラビア印刷表面処理は、135℃で60秒間乾燥させて成膜し、成膜の厚さは30μmである)3回、エンボス処理、冷却セッティング処理を施してフレキシブル反射材を得る工程S4が含まれ、
ここで、工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、以下の原料から調製される。
【0055】
【表7】
【0056】
なお、本実施例に係る防水処理、テンターセッティング、ゲル化、乾燥可塑化、及びポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理などのプロセスは、いずれも従来技術に存在するものであり、本実施例では、上記プロセスの具体的な処理過程は限定されない。
【0057】
本比較例において、上記のPVCペースト樹脂スラリーにおける改質二酸化チタンの調製には、ルチル型二酸化チタンを2%wtの懸濁液に調製し、次に懸濁液重量の3%のヘキサメタリン酸ナトリウムを加え、均一に振盪して75℃に加熱してから、懸濁液重量の3%のケイ酸ナトリウム溶液を加えると共に、希硫酸を加えて系のpH値を9に調整し、温度を一定に保って1.5時間熟成し、最後に115℃で乾燥させて改質二酸化チタンを得ることが含まれ、ここで、粒子径が0.5μmを超える改質二酸化チタンは90%程度である。
【0058】
本比較例において、上記のPVCペースト樹脂スラリーの調製には、各原料を比例的に秤量し、均一に混合することが含まれる。
【0059】
本比較例において、紫外線吸収剤は、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノンである。
【0060】
比較例2
二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めるためのフレキシブル反射材の調製方法は、
ポリエステル糸を原料として経編又は機械織りにより基本メッシュを得てから、基本メッシュに防水処理、テンターセッティング処理を施し、ここで、テンターセッティング処理は180℃で150秒間処理することである工程S1、
工程S1で処理された基本メッシュに、PVCペースト樹脂スラリーのプライマーコーティング、PVCペースト樹脂スラリーのカバーコーティング処理を施し、ここで、プライマーコーティングの坪量は115グラムであり、カバーコーティングの坪量は105グラムである工程S2、
工程S2でコーティングされた基本メッシュに、ゲル化処理、乾燥・可塑化処理を施し、ここで、ゲル処理は135℃で35秒間ゲル化することであり、乾燥可塑化は175℃で65秒間乾燥可塑化することである工程S3、及び
工程S3で処理された基本メッシュに、ポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理(ポリフッ化ビニリデンによる各グラビア印刷表面処理は、135℃で60秒間乾燥させて成膜し、成膜の厚さは30μmである)3回、エンボス処理、冷却セッティング処理を施してフレキシブル反射材を得る工程S4が含まれ、
ここで、工程S2におけるプライマーコーティング、カバーコーティングに使用されるPVCペースト樹脂スラリーは、以下の原料から調製される。
【0061】
【表8】
【0062】
なお、本実施例に係る防水処理、テンターセッティング、ゲル化、乾燥可塑化、及びポリフッ化ビニリデンによるグラビア印刷表面処理などのプロセスは、いずれも従来技術に存在するものであり、本実施例では、上記プロセスの具体的な処理過程は限定されない。
【0063】
本比較例において、上記のPVCペースト樹脂スラリーにおける改質二酸化チタンの調製には、ルチル型二酸化チタンと二酸化ケイ素とを重量比1:1で混合してから、0.15~0.5μmの粒子径に研磨して改質二酸化チタンを得ることが含まれ、ここで、0.15~0.2μmの改質二酸化チタンは53%であり、0.2~0.5μmの改質二酸化チタンは42%であり、0.4~0.5μmの改質二酸化チタンは5%である。
【0064】
本比較例において、上記のPVCペースト樹脂スラリーの調製には、各原料を比例的に秤量し、均一に混合することが含まれる。
【0065】
本比較例において、紫外線吸収剤は、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノンである。
【0066】
実施例1~3及び比較例1~2で調製されたフレキシブル反射材の反射率性能試験をASTM E903に従って実施し、試験結果を表1に示す。
【0067】
【表9】
【0068】
表1から、本発明の各実施例で調製されたフレキシブル反射材は、380~780nm(可視光)、280nm~1100nm(紫外線UVA及びUVBから近赤外線まで)でいずれも高い拡散反射率を生成することができ、それぞれ0.91以上、0.82以上にも達することができ、白色セラミックタイル(0.55)、研磨酸化されたアルミニウム板(0.50程度)、コーティングされた高密度線状ポリエチレン(0.56~0.58程度)に比較して、反射効果がより優れている。同時に、本発明によって調製されるフレキシブル反射材は、全体としてフレキシブルであり、様々な場面に適用可能で、建設、実装、及び整備が容易である。
【0069】
実際の応用プロジェクト(実装模式図は、図2を参照する)では、本発明の実施例1で調製されたフレキシブル反射材は、太陽電池発電プロジェクトに使用され、二重ガラス太陽電池パネルの受光率を高めることができ、発電効率が向上し、発電量の増加率は約10.32%に達すると共に、本発明のフレキシブル反射材を使用した二重ガラス太陽電池パネルは、温度が上昇せず、太陽電池パネルの耐用年数が延長され、経済的利益が間接的に向上する。
【0070】
上述の実施例は、本発明の技術的概念及び特徴を例示することのみを目的としており、当業者が本発明の内容を理解し、それに応じて実施できるようにすることを目的としており、保護範囲を限定するものではない。本発明の精神に従って行われたすべての同等の変更又は修正は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
図2
【国際調査報告】