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  • 特表-水溶性複合組成物およびその方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】水溶性複合組成物およびその方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/541 20060101AFI20240514BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20240514BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20240514BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20240514BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20240514BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20240514BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20240514BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20240514BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20240514BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20240514BHJP
   A61P 29/00 20060101ALN20240514BHJP
【FI】
A61K31/541
A61K47/04
A61K47/22
A61K47/18
A61K47/14
A61K47/12
A61K47/20
A61K47/10
A61K47/42
A61K9/107
A61P29/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573404
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-26
(86)【国際出願番号】 US2022072617
(87)【国際公開番号】W WO2022251876
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/194,483
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523447247
【氏名又は名称】ベタリナリー・ファーマシー・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】VETERINARY PHARMACY CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【弁理士】
【氏名又は名称】式見 真行
(74)【代理人】
【識別番号】100197583
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 健
(72)【発明者】
【氏名】スミス,パトリック ジョン
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA17
4C076CC05
4C076DD21
4C076DD22Z
4C076DD26Z
4C076DD31Z
4C076DD38
4C076DD41
4C076DD43
4C076DD45
4C076DD49
4C076DD50Z
4C076DD51
4C076DD51Z
4C076DD52
4C076DD54
4C076DD55Z
4C076DD57
4C076DD59
4C076DD60
4C076EE41Z
4C076FF15
4C076GG41
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC89
4C086GA10
4C086MA23
4C086NA10
4C086NA20
4C086ZA08
(57)【要約】
本開示は、ハイドロトロープで複合体を形成し、水または水系溶液のpHを制御して不溶性化合物を水に可溶化することについて記載する。いくつかの実施形態では、メロキシカムまたはピロキシカムなどの化合物を水に可溶化する方法が記載される。これらの方法は、化合物のコロイド懸濁液を形成し、次いでコロイド懸濁液から水性コロイド懸濁液を形成することを含み得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メロキシカムを水に可溶化するための方法であって、
メロキシカムを得る工程、
水を得る工程、
ハイドロトロープを得る工程、および
メロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程
を含み、
メロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程は、
メロキシカムとハイドロトロープを水中で混合すること、および
メロキシカムのコロイド懸濁液からメロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成することを含み、
メロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成することが、
塩基を得ること、および
有効量の塩基をメロキシカムのコロイド懸濁液に添加して、メロキシカムのコロイド懸濁液のpHを7より大きく変化させることを含む、方法。
【請求項2】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり少なくとも7.15×10-6gの量で存在するメロキシカムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量で存在するハイドロトロープを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、0.000715%~12%のメロキシカム濃度を有し、前記メロキシカム濃度が、式:100×(メロキシカムの質量/メロキシカムの水性コロイド懸濁液の体積)に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ハイドロトロープが、ニコチンアミド、ナイアシンアミド、カフェイン、尿素、パラアミノ安息香酸、トリプトファン、プロリン、フェニルアラニン、ナイアシン、アセチルサリチル酸、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ハイドロトロープがアルカリ金属塩を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ハイドロトロープが、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンジスルホン酸ナトリウム、桂皮酸ナトリウム、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム、N,N-ジエチルニコチンアミド、N,N-ジメチルベンズアミド、パラアミノ安息香酸塩酸塩、塩酸プロカイン、アルカン酸ナトリウム、尿素、N,N-ジメチル尿素、レゾルシノール、ピロガロール、カテコール、a,b-ナフトール、N-ジエチルニコチンアミド(DENA)、N,N-ジメチルベンズアミド(DMBA)、キシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、クメンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、アルギン酸ナトリウム、イブプロフェン、アルギニン、チロシン、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、ロイシン、バリン、グルタミン、ヒスチジン、アスパラギン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ルビジウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、DMSO、DMA、トリメチルホスフィン、EtOAC、アルギニン、アンモニア、トリメチルアンモニア、ピリジン、メチルアミン、アラニン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成する工程が、
pH緩衝剤を得ることと、
メロキシカムのコロイド懸濁液にpH緩衝剤を添加すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.14gの量で存在するpH緩衝剤を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり少なくとも7.15×10-6gの量で存在するメロキシカム、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.6gの量で存在するハイドロトロープ、および、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.14gの量で存在するpH緩衝剤を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
pH緩衝剤が、グリシン、アルギニン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
pH緩衝剤が、ACES、ADA、水酸化アンモニウム、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、AMPD(2アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール)、AMPSO、BES、BICINE、ビストリス、ビストリスプロパン、ホウ酸塩、ホウ酸、CAB、カコジル酸塩、CAPS、CAPSO、炭酸塩(塩を含む)、CHES、クエン酸塩(塩を含む)、DIPS、EPPS、HEPPS、エタノールアミン、グリシン、グリシルグリシン、HEPBS、HEPES、HEPPSO、ヒスチジン、ヒドラジン、イミダゾール、マレイン酸、MES、メチルアミン、MOBS、MOPS、MOPSO、リン酸塩(塩を含む)、ピペラジン、ピペリジン、PIPES、POPSO、ピロリン酸塩、TABS、TAPS、TAPSO、タウリン、TES、トリシン、トリエタノールアミン、トリズマ、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記メロキシカムを得る工程が、有効医薬品成分(API)としてメロキシカムを含む錠剤を得ることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
動物の病気を治療する方法であって、
薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程および薬用水系のコロイド懸濁液を動物に供することを含み、
前記薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程が、請求項1に記載のメロキシカムを水に可溶化する方法を含む、方法。
【請求項16】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液であって、
水、メロキシカム、ハイドロトロープ、および塩基を含み、
メロキシカムは、水1mL当たり少なくとも7.15×10-6gの量で存在し、
ハイドロトロープは、水1mL当たり0.001g~0.6gの量で存在し、
メロキシカムの水性コロイド懸濁液は、7を超えるpHを有する、メロキシカムの水性コロイド懸濁液。
【請求項17】
0.000715%~12%の濃度のメロキシカムを含む、請求項16に記載のメロキシカムの水性コロイド懸濁液。
【請求項18】
前記ハイドロトロープが、ニコチンアミド、ナイアシンアミド、カフェイン、尿素、パラアミノ安息香酸、トリプトファン、プロリン、フェニルアラニン、ナイアシン、アセチルサリチル酸、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、請求項16に記載のメロキシカムの水性コロイド懸濁液。
【請求項19】
メロキシカムをストックコロイド懸濁液中に可溶化するための方法であって、
メロキシカムを得る工程、
ストックコロイド懸濁液を得る工程、
ハイドロトロープを得る工程、
メロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程であって、メロキシカムのコロイド懸濁液の形成がメロキシカムとハイドロトロープをストックコロイド懸濁液中で混合することを含む、工程、ならびに
メロキシカムのコロイド懸濁液から薬用ストックコロイド懸濁液を形成する工程であって、薬用ストックコロイド懸濁液の形成が塩基を得ること、および有効量の塩基をメロキシカムのコロイド懸濁液に添加して、メロキシカムのコロイド懸濁液のpHを少なくとも8に変化させることを含む、工程
を含む、方法。
【請求項20】
ピロキシカムを水に可溶化するための方法であって、
ピロキシカムを得る工程、
水を得る工程、
ハイドロトロープを得る工程、および
ピロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程
を含み、
ピロキシカムのコロイド懸濁液の形成が、
ピロキシカムとハイドロトロープを水中で混合すること、および
メロキシカムのコロイド懸濁液からピロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成すること
を含み、
ピロキシカムの水性コロイド懸濁液の形成は、
塩基を得ること、および
有効量の塩基をピロキシカムのコロイド懸濁液に加えて、ピロキシカムのコロイド懸濁液のpHを7より大きく変化させることを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月28日に出願され、「水溶性複合組成物およびその方法」と題した米国仮特許出願第63/194483号の優先権および利益を主張し、この仮特許出願の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、動物の治療のために水不溶性化合物を可溶性形態となるように配合することに関する。
【背景技術】
【0003】
メロキシカムは、哺乳動物において炎症および痛みを引き起こすホルモンを減らすことが可能な非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)である。メロキシカムは水に不溶であるが、メタノールにはわずかに溶けることが一般に知られている。メロキシカムは、C1413の分子式であって、下記構造を有する。
【0004】
【化1】
【発明の概要】
【0005】
本明細書に開示される実施形態のいずれのいずれかまたはすべての部分は、任意の実施形態の他の部分と組み合わせることができる。
【0006】
本明細書に開示される実施形態のいくつかは、水不溶性化合物を水または水系コロイド懸濁液に可溶化するための方法に関する。
【0007】
本明細書に開示される実施形態のいくつかは、メロキシカムまたはピロキシカム(オキシカム誘導体)を水または水系コロイド懸濁液に可溶化するための方法に関する。
【0008】
メロキシカムを水に可溶化するための方法のいくつかの実施形態は、メロキシカムを得る工程、水を得る工程、ハイドロトロープを得る工程、およびメロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程を含み、メロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程は、メロキシカムとハイドロトロープを水中で混合すること、およびメロキシカムのコロイド懸濁液からメロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成することを含み、メロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成することが、塩基を得ること、および有効量の塩基をメロキシカムのコロイド懸濁液に添加して、メロキシカムのコロイド懸濁液のpHを7より大きく変化させることを含む。
【0009】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり(または水の1mL当たり)少なくとも7.15×10-6gの量で存在するメロキシカムを含む。
【0010】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.001g~0.6gの量で存在するハイドロトロープを含む。
【0011】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.05g~0.6gの量で存在するハイドロトロープを含む。
【0012】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.001g~0.3gの量で存在するハイドロトロープを含む。
【0013】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.05g~0.3gの量で存在するハイドロトロープを含む。
【0014】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.6gであり得る。
【0015】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.06g~0.6gであり得る。
【0016】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.11g~0.6gであり得る。
【0017】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.16g~0.6gであり得る。
【0018】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.21g~0.6gであり得る。
【0019】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.26g~0.6gであり得る。
【0020】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.31g~0.6gであり得る。
【0021】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.36g~0.6gであり得る。
【0022】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.41g~0.6gであり得る。
【0023】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.46g~0.6gであり得る。
【0024】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.51g~0.6gであり得る。
【0025】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.56g~0.6gであり得る。
【0026】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.55gであり得る。
【0027】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.5gであり得る。
【0028】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.45gであり得る。
【0029】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.4gであり得る。
【0030】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.35gであり得る。
【0031】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.3gであり得る。
【0032】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.25gであり得る。
【0033】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.2gであり得る。
【0034】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.15gであり得る。
【0035】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.1gであり得る。
【0036】
上記のいくつかの実施形態では、存在するハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.01g~0.05gであり得る。
【0037】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液にて、メロキシカム濃度は0.000715%~11.80%であり、メロキシカム濃度が、式:100×(メロキシカムの質量/メロキシカムの水性コロイド懸濁液の体積)に基づく。上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、0.000715%~9.3%のメロキシカム濃度を有する。
【0038】
上記方法のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープが、ニコチンアミド、ナイアシンアミド、カフェイン、尿素、パラアミノ安息香酸、トリプトファン、プロリン、フェニルアラニン、ナイアシン、アセチルサリチル酸、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。
【0039】
上記方法のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープがアルカリ金属塩を含む。上記方法のいくつかの実施形態では、アルカリ金属塩はリチウム塩を含む。上記方法のいくつかの実施形態では、アルカリ金属塩はナトリウム塩を含む。上記方法のいくつかの実施形態では、アルカリ金属塩はカリウム塩を含む。上記方法のいくつかの実施形態では、アルカリ金属塩はカルシウム塩を含む。
【0040】
上記方法のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープが、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンジスルホン酸ナトリウム、桂皮酸ナトリウム、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム、N,N-ジエチルニコチンアミド、N,N-ジメチルベンズアミド、パラアミノ安息香酸塩酸塩、塩酸プロカイン、アルカン酸ナトリウム、尿素、N,N-ジメチル尿素、レゾルシノール、ピロガロール、カテコール、a,b-ナフトール、N-ジエチルニコチンアミド(DENA)、N,N-ジメチルベンズアミド(DMBA)、キシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、クメンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、アルギン酸ナトリウム、イブプロフェン、アルギニン、チロシン、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、ロイシン、バリン、グルタミン、ヒスチジン、アスパラギン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。
【0041】
上記方法のいくつかの実施形態では、塩基は非従来型のルイス塩基を含む。
【0042】
上記方法のいくつかの実施形態では、塩基は非従来型の水酸化物ルイス塩基を含む。
【0043】
上記方法のいくつかの実施形態では、塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ルビジウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、DMSO、DMA、トリメチルホスフィン、EtOAC、アルギニン、アンモニア、トリメチルアンモニア、ピリジン、メチルアミン、アラニン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。
【0044】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成する工程が、pH緩衝剤を得ることと、メロキシカムのコロイド懸濁液にpH緩衝剤を添加することを更に含む。
【0045】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.14gの量で存在するpH緩衝剤を含む。
【0046】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり少なくとも7.15×10-6gの量で存在するメロキシカム、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.6gの量で存在するハイドロトロープ、および、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.14gの量で存在するpH緩衝剤を含む。
【0047】
上記方法のいくつかの実施形態では、pH緩衝剤が、グリシン、アルギニン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
上記方法のいくつかの実施形態では、pH緩衝剤が、ACES、ADA、水酸化アンモニウム、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、AMPD(2アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール)、AMPSO、BES、BICINE、ビストリス、ビストリスプロパン、ホウ酸塩、ホウ酸、CAB、カコジル酸塩、CAPS、CAPSO、炭酸塩(塩を含む)、CHES、クエン酸塩(塩を含む)、DIPS、EPPS、HEPPS、エタノールアミン、グリシン、グリシルグリシン、HEPBS、HEPES、HEPPSO、ヒスチジン、ヒドラジン、イミダゾール、マレイン酸、MES、メチルアミン、MOBS、MOPS、MOPSO、リン酸塩(塩を含む)、ピペラジン、ピペリジン、PIPES、POPSO、ピロリン酸塩、TABS、TAPS、TAPSO、タウリン、TES、トリシン、トリエタノールアミン、トリズマ、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。
【0049】
上記方法のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量の安息香酸ナトリウムであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである。
【0050】
上記方法のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.2gの量のサリチル酸ナトリウムであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである。
【0051】
上記方法のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量のナイアシンアミドであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである。
【0052】
上記方法のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量の尿素であり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである。
【0053】
上記方法のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量のフェニルアラニンであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである。
【0054】
上記方法のいくつかの実施形態では、メロキシカムを得る工程が、有効医薬品成分(API)としてメロキシカムを含む錠剤を得ることを含む。
【0055】
上記方法のいくつかの実施形態では、動物の病気を治療する方法は、薬用(medicated)水系(または水ベース;water based)のコロイド懸濁液を形成する工程および薬用水系のコロイド懸濁液を動物に供することを含み、前記薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程が上記のメロキシカムを水に可溶化する方法を含む。
【0056】
上記方法のいくつかの実施形態では、動物は、豚、家禽、牛、羊、馬、犬、または猫のうちの少なくとも1つである。
【0057】
上記方法のいくつかの実施形態では、動物は家畜である。
【0058】
いくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、水、メロキシカム、ハイドロトロープ、および塩基を含み、メロキシカムは、水1mL当たり少なくとも7.15×10-6gの量で存在し、ハイドロトロープは、水1mL当たり0.001g~0.6gの量で存在し、メロキシカムの水性コロイド懸濁液は、7を超えるpHを有する。
【0059】
上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液のいくつかの実施形態では、メロキシカムの濃度は0.000715%~11.80%である。上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液のいくつかの実施形態では、メロキシカムの濃度は0.000715%~9.3%である。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は5.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は6.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は7.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は8.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は9.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は10.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は11.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~2.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~3.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~4.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~5.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~6.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~7.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~8.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~9.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は1.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~3.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~4.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~5.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~6.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~7.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~8.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~9.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は2.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~4.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~5.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~6.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~7.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~8.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~9.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は3.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~5.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~6.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~7.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~8.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~9.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は4.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は5.0%~6.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は5.0%~7.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は5.0%~8.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は5.0%~9.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は5.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は5.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は5.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は6.0%~7.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は6.0%~8.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は6.0%~9.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は6.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は6.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は6.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は7.0%~8.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は7.0%~9.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は7.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は7.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は7.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は8.0%~9.0%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は8.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は8.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は8.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は9.0%~10%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は9.0%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は9.0%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は10%~11%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は10%~12%メロキシカム濃度を有する。いくつかの実施形態では、上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液は11%~12%メロキシカム濃度を有する。
【0060】
上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液のいくつかの実施形態では、ハイドロトロープが、ニコチンアミド、ナイアシンアミド、カフェイン、尿素、パラアミノ安息香酸、トリプトファン、プロリン、フェニルアラニン、ナイアシン、アセチルサリチル酸、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。
【0061】
上記メロキシカムの水性コロイド懸濁液のいくつかの実施形態では、塩基は水酸化ナトリウムを含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、メロキシカムの水性コロイド懸濁液はpH緩衝剤をさらに含み、pH緩衝剤は水1mL当たり0.001g~0.14gの量で存在する。
【0063】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液のいくつかの実施形態では、pH緩衝剤は、グリシン、アルギニン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。
【0064】
メロキシカムの水性コロイド懸濁液のハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.2gの量のサリチル酸ナトリウムであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである。
【0065】
いくつかの実施形態では、メロキシカムをストック(または原料;stock)コロイド懸濁液中に可溶化するための方法は、メロキシカムを得る工程、ストックコロイド懸濁液を得る工程、ハイドロトロープを得る工程、メロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程であって、メロキシカムのコロイド懸濁液の形成がメロキシカムとハイドロトロープをストックコロイド懸濁液中で混合することを含む、工程、ならびに、メロキシカムのコロイド懸濁液から薬用ストック(または原料;stock)コロイド懸濁液を形成する工程であって、薬用ストックコロイド懸濁液の形成が塩基を得ること、および有効量の塩基をメロキシカムのコロイド懸濁液に添加して、メロキシカムのコロイド懸濁液のpHを少なくとも8に変化させることを含む、工程を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、上記方法は、薬用ストックコロイド懸濁液を水と混合することをさらに含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、動物の病気を治療する方法は、薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程および薬用水系のコロイド懸濁液を動物に供することを含み、薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程が、上記のメロキシカムをストックコロイド懸濁液中に可溶化する方法を含む。
【0068】
上記方法のいくつかの実施形態では、動物は、豚、家禽、牛、羊、馬、犬、または猫のうちの少なくとも1つである。
【0069】
いくつかの実施形態では、ピロキシカムを水に可溶化するための方法は、ピロキシカムを得る工程、水を得る工程、ハイドロトロープを得る工程、およびピロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程を含み、
ピロキシカムのコロイド懸濁液の形成が、ピロキシカムとハイドロトロープを水中で混合すること、およびメロキシカムのコロイド懸濁液からピロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成することを含み、ピロキシカムの水性コロイド懸濁液の形成は、塩基を得ること、および有効量の塩基をピロキシカムのコロイド懸濁液に加えて、ピロキシカムのコロイド懸濁液のpHを7より大きく変化させることを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、薬用ストックコロイド懸濁液は、1:50(薬用ストックコロイド懸濁液:水)の混合比で水と混合される。いくつかの実施形態では、薬用ストックコロイド懸濁液は、1:64(薬用ストックコロイド懸濁液:水)の混合比で水と混合される。いくつかの実施形態では、薬用ストックコロイド懸濁液は、1:100(薬用ストックコロイド懸濁液:水)の混合比で水と混合される。いくつかの実施形態では、薬用ストックコロイド懸濁液は、1:128(薬用ストックコロイド懸濁液:水)の混合比で水と混合される。いくつかの実施形態では、薬用ストックコロイド懸濁液は、1:200(薬用ストックコロイド懸濁液:水)の混合比で水と混合される。いくつかの実施形態では、薬用ストックコロイド懸濁液は、1:500(薬用ストックコロイド懸濁液:水)の混合比で水と混合される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
本開示の一部を形成し、本明細書で説明されるシステムおよび方法が実施され得る実施形態を示す添付図面を参照する。
【0072】
図1図1は、薬用水溶液を供するための実施形態を示す概略図およびフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0073】
本明細書で使用される用語は、実施形態を説明することを意図しており、限定することを意図したものではない。「a」、「an」、および「the」という用語には、特に明記されていない限り、複数形も含まれる。本明細書で使用される「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」という用語は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、および/またはコンポーネントの存在または追加を排除するものではない。
【0074】
本明細書および特許請求の範囲全体を通じて、以下の用語は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、本明細書に明示的に関連付けられた意味を有する。本明細書で使用される「一実施形態において」、「ある実施形態において」、および「いくつかの実施形態において」という語句は、同じ実施形態を指す場合もあるが、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。さらに、本明細書で使用される「別の実施形態において」および「いくつかの他の実施形態において」という語句は、異vなる実施形態を指す場合があるが、必ずしも異なる実施形態を指すわけではない。本開示のすべての実施形態は、本開示の範囲または精神から逸脱することなく組み合わせることができることが意図されている。
【0075】
本開示の範囲から逸脱することなく、特に使用される構成材料および部品の形状、サイズ、および配置の事項に関して詳細に変更が可能であることを理解されたい。この明細書および説明される実施形態は例であり、本開示の真の範囲および精神は後の特許請求の範囲によって示される。
【0076】
本明細書に開示される実施形態は、ハイドロトロープを用いて複合組成物を形成し、混合物のpHに影響を与えてコロイド懸濁液を形成することによって、水不溶性化合物(例えば、メロキシカム)を可溶性形態となるように配合することを目的とする。得られたコロイド懸濁液は、動物を治療するために得られる薬用水または薬用水系の溶液を提供するために、水または水系溶液(例えばストック)とさらに混合することができる。
【0077】
本明細書で使用されるコロイド懸濁液とは、第1の物質が微粒子(コロイド粒子と呼ばれるもの)に分割され、第2の物質全体に分散されている混合物または複合組成物を意味する。第1および第2の物質は、従来の溶液中に見られるものよりも大きな粒子として存在するが、これらの大きな粒子は小さすぎて顕微鏡で見ることができない。コロイド懸濁液が水中にある場合、それは水性コロイド懸濁液と呼ばれる。一般に、コロイド粒子のサイズに厳密な境界はないが、そのサイズは10-9m~10-6mであり得る。コロイド懸濁液は真の溶液ではないが、時間の経過とともに真の懸濁液のようにコロイド粒子が沈降しないため、「真の懸濁液」でもない。コロイド懸濁液は、チンダル効果現象とブラウン運動も示す。本明細書で使用される「溶液」という用語は、コロイド懸濁液を説明するために使用され(明確にするために、「真の溶液」という用語は、コロイド懸濁液は含まないある種の混合物のために使用される)。コロイド懸濁液は、ハイドロトロープを使用して形成され得る。
【0078】
ハイドロトロープ(「ハイドロトロープ剤」とも呼ばれる、例えば、安息香酸ナトリウム)は、不溶性分子の溶解度を高める特性を有する。多くのハイドロトロープの共通の特徴は、この効果を可能にする小さな芳香環である。相互作用は完全にコロイド状ではない可能性がある。その代わりに、ハイドロトロピック剤は、複合体の形成を可能にする(一般に不溶性であり得る)溶質分子と弱い相互作用を有する。この複合体は可溶性になるものである。ヒドロトロピック剤の効率は、その親水性部分と疎水性部分の間のバランスに依存する。薬剤の疎水性部分が大きいほど、その効率は良くなる。ハイドロトロピック剤の別の共通の特徴は、(たとえば、水中での)それ自体の高い溶解度である。効率を高めるために重要となる他のメカニズムは、自己凝集能、構造破壊機能、構造メーカー、およびミセル様構造を形成する能力である。溶質の溶解度を達成するために必要な最小ハイドロトロピック剤濃度も重要であり得る。この最小濃度は、ハイドロトロープが凝集する濃度である。濃度が高くなると、ハイドロトロープは溶液の曇点を低下させ始める。
【0079】
一例では、500mgのメロキシカムを得て、10gの安息香酸ナトリウムNFを添加して、100mlの水と混合した。混合物を撹拌し、懸濁液を形成した。さらに5gの安息香酸ナトリウムをそのまま加えた。混合物の初期pHは約5.0であった。0.08gの水酸化ナトリウムを添加してpHを8.0に上昇させると、透明な溶液が現れ始めた。さらにpHが10.0に達するまでNaOHを加え、透明な暗黄色の単相溶液が得られた。この透明な溶液の安定性は、さまざまな供給源(水道水、蒸留水など)からの水を加えることで(溶液から取り出されるかどうかを確認するために) テストされた。驚くべきことに、より多くの水を使用する添加または撹拌は、生成物の沈殿を引き起こさなかった。
1M HCL酸を少量添加して、pHの低下が生成物にどのような影響を与えるかを確認した。pHが8.0未満に低下するまで、生成物はほとんど溶液中に残り、懸濁液が再形成し始めた。再現性を確保するために、この実験を繰り返した。同様の結果が見られた。
【0080】
別の例では、バルクのメロキシカム粉末を得て、可溶化の限界利益が溶液を達成するために必要な安息香酸ナトリウムの量に基づいていることが判明した。100ml溶液中の安息香酸ナトリウム約30g:メロキシカム系粉末1gの比率が、水酸化ナトリウムの添加で最適な溶液の透明度を達成することができた。この例における主な制限要因は、メロキシカム濃度が増加するにつれて、その水溶解度(約62.9g/100ml)を最終的に超えるのに必要な安息香酸ナトリウムの量であることが判明した。この例では、唯一のハイドロトロープとして安息香酸ナトリウムを使用して、メロキシカムの最大濃度2g/100mlが達成された。
【0081】
例示的な方法は、メロキシカム系粉末を使用して、最大15~20mg/mlの濃度のメロキシカムに対して実行可能であることが確認された。さまざまな例では、他のハイドロトロープを使用して透明な溶液の形成を再現し、他のハイドロトロープまたは組合せが同様の効果またはより強力な効果を有するかどうかを判断した。
【0082】
ある例では、クエン酸ナトリウムは、安息香酸ナトリウムの有無にかかわらず、最大50%の濃度であっても溶液を生成しないことが判明した。懸濁液は形成されたが、最終的にさらに塩を添加すると、溶液が飽和して沈殿した。
【0083】
別の例では、サリチル酸ナトリウムをハイドロトロープとして使用した。これにより、(安息香酸ナトリウムを除けば)透明な溶液を形成するのに実質的により成功した。これにより、それ自体で、溶液100ml中で、サリチル酸ナトリウム約15~20g:メロキシカム1gの比率でメロキシカムを可溶化することが判明した。
【0084】
他の例では、NaOHを使用してサリチル酸ナトリウムに変換するためにサリチル酸を用いた。他の例では、サリチル酸ナトリウム粉末を用いた(水酸化ナトリウム(NaOH)を必要せずに同様の結果が得られた)。
【0085】
他の例では、アセチルサリチル酸をハイドロトロープとして使用した。これらの例では、明確な解決が達成された。アセチルサリチル酸がハイドロトロープである場合、pHを上昇させるには多くの(または増量させた;increase amount)NaOHが必要であったことに留意されたい。アセチルサリチル酸は、開裂される際に酢酸副生成物を形成する傾向があることにも留意されたい。
【0086】
サリチル酸ナトリウムをハイドロトロープとして使用した例では、約45gのサリチル酸ナトリウムを単独でNaOHとともに使用して9.0を超えるpHを達成し、3.5%のメロキシカム溶液を達成する最高濃度の溶液の一部を得た。
【0087】
別の例では、サリチル酸ナトリウムと安息香酸ナトリウムを一緒に使用して、相乗的な増強または改善があるかどうかを確認した。1%メロキシカム溶液は、100ml当たり15gの安息香酸ナトリウムと10gのサリチル酸ナトリウムを使用して作製できることが判明した。これにより、ハイドロトロープを組み合わせることで安息香酸ナトリウム濃度の要件を軽減できることが確認された。この相乗効果により2%を超える溶液濃度が可能になり得ることが確認された。約25gのサリチル酸ナトリウムと約30gの安息香酸ナトリウムを使用することにより、3%メロキシカム溶液が得られることが判明した。
【0088】
別の例では、メロキシカム1g当たり約20gの割合の尿素を添加すると、1%および2%溶液(コロイド懸濁液)中にメロキシカムが得られた。したがって、いくつかの実施形態では、尿素はハイドロトロープとして機能することができる。
【0089】
いくつかの例では、ナイアシンアミドは、メロキシカムを1%、2%、3%、および4.6%溶液(コロイド懸濁液)に可溶化するためのハイドロトロープであるか、またはその1つである。このハイドロトロープとメロキシカムの確立された比は、溶液100ml中、ナイアシンアミド約5g:メロキシカム1gであり、8.0を超えるpHに上昇すると、透明な溶液が形成され始める。いくつかの例では、9.0を超えるpHに上昇すると、透明な溶液が形成し始める。いくつかの例では、pHが8.0~9.0の範囲になると、透明な溶液が形成し始める。
【0090】
追加の例では、メロキシカムを9%溶液に可溶化することに成功した。ナイアシンアミドは、メロキシカムの可溶化に成功し、少なくとも9%(例えば、9%~9.24%)という驚くべき高い可溶化濃度を達成することが見出された。このハイドロトロープとメロキシカムの確立された比は、溶液100ml中、ナイアシンアミド約5g:メロキシカム1gであり、9.0を超えるpHに上昇すると、透明な溶液が形成し始める。注目すべきは、この例では (また、他の例では必要に応じて)溶液を温めて生成物を完全に可溶化するには、摂氏35度での加熱が必要であった。溶液が室温まで冷え始めると、可溶化直後に9.24%生成物が沈殿し始めるため、不安定であり得る。したがって、いくつかの実施形態では、メロキシカム複合体の溶解特性を維持するために、室温より高い温度(または、いくつかの実施形態では、摂氏35度以上の温度)を維持することが必要となり得る。9.0%は冷却すると若干より安定したが、沈殿物が形成され始め得る。
【0091】
追加の例では、メロキシカムを11.8%溶液に可溶化することに成功した。ナイアシンアミドは、メロキシカムを可溶化することに成功し、少なくとも11%という驚くべき高い可溶化濃度を達成することが見出され、いくつかの例では12%などのより高い濃度に達した(例えば、いくつかの例では、達成可能な濃度は1.0%~12%であった)。ある特定の例では、117.98mg/ml(11.8%(wt/vol))の濃度に達した。このハイドロトロープとメロキシカムの確立された比は、溶液100ml中、ナイアシンアミド約5g:メロキシカム1gであり、8.5を超える(例えば、8.5~9.0)pHに上昇すると、透明な溶液が形成し始める。いくつかの例では、アルギニンを塩基および緩衝系として使用した。いくつかの例では、塩基および緩衝系としてNaOHを使用しなかった。注目すべきことに、いくつかの例では、溶液を温めて生成物を完全に可溶化するために、摂氏35度での加熱が必要であった。
【0092】
いくつかの例では、ナイアシンアミドを使用してピロキシカム(メロキシカムと同じ構造クラスのNSAIDであるもの)を可溶化し、8%溶液を形成した。ピロキシカムの可溶化に成功し、約8%の可溶化濃度を達成することが判明した。このハイドロトロープの確立された比は、溶液100ml中約5gのナイアシンアミド:1gのピロキシカムでのメロキシカムと同様であり、9.0を超えるpHに上昇すると、透明な溶液が形成し始めた。ピロキシカムはメロキシカムと同様の特性を共有しているため、他のハイドロトロープとの可溶化にも適していると考えられる。
【0093】
他の例では、他のハイドロトロープが試験され、メロキシカムおよびピロキシカムの溶解度の増加にも成功することが判明した。トリプトファン、プロリン、チロシン、フェニルアラニンなどのアミノ酸について、それらの構造とヒドロトロピック剤としての可能性を考慮して選択した。同様に、メロキシカム溶液を可溶化するためにナイアシンと酢酸ナトリウムも実験した。フェニルアラニン、プロリン、およびナイアシンは、5mg/ml を超える有意な量でメロキシカムを首尾よく可溶化することが判明した唯一の薬剤であった。酢酸ナトリウムとチロシンはほぼ溶液に達したが、望ましい均一な透明な液体状態を達成することができなかった。
【0094】
別の例では、メロキシカムの最終剤形錠剤を使用して、メロキシカム錠剤からの不溶性残骸を沈降させた後、錠剤から溶液(コロイド懸濁液)にメロキシカムを抽出した。この可溶化プロセスを使用すると、目的のコロイド懸濁液が中心にある三相溶液が作成された。生成物は理論濃度の約90%の濃度を達成した。
【0095】
追加の例では、(緩衝されていないシステムを有する方法により)生成されたメロキシカムの安定性を確認した。これらの例では、コロイド懸濁液中でメロキシカムの不安定性を引き起こす可能性のあるメロキシカム分子の加水分解が存在するかどうかを確認した。このような加水分解は、光過敏症や酸性環境によって発生する可能性がある。一例では、0.5~2%のグリシン緩衝液を添加して、グリシン緩衝液が生成物の可溶化に影響を及ぼさないことが確認された。別の例では、1%アルギニンを用いて、緩衝剤として作用させ、水酸化ナトリウムの代わりに目標のpH (pH>7)を達成した。これらの例では、少なくとも錠剤からのメロキシカムの可溶化に関して、シメチコン消泡剤を添加すると三相層がより容易に分離されることが判明した。
【0096】
以下は、メロキシカム複合体水溶性生成物のいくつかの配合例である。

1)USP粉末からのメロキシカム溶液
a.メロキシカム1g/100ml
b.安息香酸ナトリウム 30g/100ml
c.グリシン 1g/100ml
d.NaOH適量 pH目標値9~11
e.HO適量

2)USP粉末からのメロキシカム溶液
a.メロキシカム1g/100ml
b.サリチル酸ナトリウムまたはアセチルサリチル酸 20g/100ml
c.グリシン 1g/100ml
d.NaOH適量 pH目標値9~11
e.HO適量

3)USP粉末からのメロキシカム溶液
a.メロキシカム1g/100ml
b.サリチル酸ナトリウム 10g/100ml
c.安息香酸ナトリウム 15g/100ml
d.グリシン 1g/100ml
e.NaOH適量 pH目標値9~11
f.HO適量

4)USP粉末からのメロキシカム溶液
a.メロキシカム1g/100ml
b.ハイドロトロープ20~30g/100ml
c.アルギニン 0.8~1g/100ml
d.HO適量
e.pH目標値9~11

5)錠剤製剤からのメロキシカム溶液
a.メロキシカム錠15mg 66.7錠/100ml
b.安息香酸ナトリウム 31g/100ml
c.シメチコン消泡剤 0.02ml/100ml
d.NaOH 0.55g/100ml
e.グリシン 2g/100ml
f.HO適量

6)USP粉末からのメロキシカム溶液
a.メロキシカム 1g/100ml
b.ナイアシンアミド 5g/100ml
c. NaOH適量 pH目標値9~11
d.グリシン 1g/100ml
e.HO適量
【0097】
対象市場の例: 家畜/動物(豚、家禽、牛、羊、馬、犬、猫など)
【0098】
米国市場には約641万頭の雌豚がいると推定されている。横断研究によると、雌豚の跛行の群れ内有病率は非常に高く、8.8%~16.9%の範囲であり得ることが示されている。これは、ある時点で治療を必要とする動物564000~1083000頭の潜在的な市場に相当する。
【0099】
米国には約7500万頭の豚がいる。研究によると、雌豚に見られる割合から、成長中の群れの最大40%以上が跛行を経験する可能性があることが示されている。これは、最大3000万頭の豚が、ある時点でこの衰弱性疾患に罹患し、治療が必要となり得ることに相当する。
【0100】
図1は、治療管理システムおよびプロセスの一実施形態を示す概略図を示す。このシステムおよびプロセスによれば、メロキシカムまたはピロキシカムは、希釈された形態で動物に供され、水投薬システム100を介して送達される。濃縮メロキシカム溶液または乾燥粉末パケットブレンドを有する容器が原液(またはストック液;stock solution)容器102に追加される。薬剤はXガロンの原液で希釈される。この製品は、希釈率または希釈比106(例えば、1ガロンの原液:128ガロンの水)で地下水源104と混合される。得られた薬用水溶液108は動物に供される。いくつかの実施形態では、原液と水の混合比は、1:50、1:64、1:100、1:128、1:200、または1:500である。
【0101】
pH安定性試験
【0102】
驚くべきことに、さまざまな例が、さまざまなpH範囲にわたって、および長期間にわたって非常に安定であることが判明した。例えば、以下の例示的なpHストレス試験を実施した。
【0103】
いくつかの実施形態によるメロキシカムコロイド溶液のサンプルを、1M HCL酸を用いてストレステストし、どのpHでのコロイドが壊れたかを評価した。少なくともいくつかの例において、メロキシカムコロイド懸濁液は、酸性媒体を添加した場合、pH7未満では安定であるが、pH4未満ではコロイドが壊れ、沈殿し始める懸濁液が形成される。溶液の初期pH8.3から、最終pH3.8までHCL酸を滴下した。コロイド懸濁液は、pHが5.6で測定されるまで顕著な変化を示さず、その時点で透明な溶液からわずかに曇った溶液に変わり始めた。底部への粒子の沈降は認められなかった(底部に粒子が沈降していることは、懸濁液が壊れている/形成されていることを示すであろう)。pH5.6から、pHをさらにpH4.5まで下げた。この時点で、生成物の沈降が起こり始めた。したがって、pH 4.5がコロイド系の限界点であると測定された。さらに、pHがさらに低下するにつれて、溶液は着実に濁った。最終pH3.8では、生成物の沈降が非常に顕著になった。
【0104】
メロキシカム コロイド溶液のサンプルについては、4.8、4.2、および3.8のさまざまなpHポイントで採取した。これらのサンプルを水で希釈して、模擬原液環境におけるシステムからの沈降を評価した。これらのサンプルでは、さまざまな「予想される」コロイドpH限界点未満で生成物の沈降が発生した。いくつかのサンプルでは、pH4.8 では、pHが低下したため溶液が曇っていても、容易に認識できる生成物の沈降は見られなかった。
【0105】
安定性試験
【0106】
形成後のコロイド懸濁液の安定性を調べるために長期間(最長約17か月と2週間)にわたり、いくつかのサンプルを保管した。これらのサンプルでは、コロイド懸濁液に色の変化、沈殿、またはその他の視覚的欠陥はなかった。これらは、コロイド懸濁液が数ヶ月にわたって安定であることを示したので、非常に驚くべき、そして良好な結果であった。いくつかの実施形態によれば、以下に示す様々な期間を組み合わせてコロイド懸濁液の安定時間の範囲を形成できるように、安定性を調整することができる。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後少なくとも17か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後少なくとも16か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後少なくとも15か月間は安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後少なくとも14か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後少なくとも13か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも12か月間安定である。さらに、コロイド懸濁液のいくつかの実施形態は、最長13ヶ月間安定であり得るか、または13ヶ月をこえて、おそらくそれよりもより長く安定であり得ると予想される。いくつかの例は、配合後少なくとも17ヶ月と2週間安定であることが判明した。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも11か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも10か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも9ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも8か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも7か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも6か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも5か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも4か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも3か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも2か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は少なくとも1か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大12か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大11か月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大10か月間安定である。 いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大9ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大8ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大7ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大6ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大5ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大4ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大3ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大2ヶ月まで安定である。いくつかの実施形態では、コロイド懸濁液は、形成後最大1か月間安定である。
【0107】
態様
【0108】
さまざまな態様を以下に記載する。以下の態様に記載される任意の1つまたは複数の特徴は、任意の1つまたは複数の他の態様と組み合わせることができることが理解されるべきである。

態様1:
メロキシカムを水に可溶化するための方法であって、メロキシカムを得る工程、水を得る工程、ハイドロトロープを得る工程、およびメロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程を含み、メロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程は、メロキシカムとハイドロトロープを水中で混合すること、およびメロキシカムのコロイド懸濁液からメロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成することを含み、メロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成することが、塩基を得ること、および有効量の塩基をメロキシカムのコロイド懸濁液に添加して、メロキシカムのコロイド懸濁液のpHを7より大きく変化させることを含む、方法。

態様2:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり少なくとも7.15×10-6gの量で存在するメロキシカムを含む、態様1記載の方法。

態様3:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量で存在するハイドロトロープを含む、態様1または態様2に記載の方法。

態様4:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.05g~0.6gの量で存在するハイドロトロープを含む、態様1~3のいずれかに記載の方法。

態様5:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり(または水の1mL当たり)0.001g~0.3gの量で存在するハイドロトロープを含む、態様1~4のいずれかに記載の方法。

態様6:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.05g~0.3gの量で存在するハイドロトロープを含む、態様1~5のいずれかに記載の方法。

態様7:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液にて、メロキシカム濃度は0.000715%~12%であり、メロキシカム濃度が、式:100×(メロキシカムの質量/メロキシカムの水性コロイド懸濁液の体積)に基づく、態様1~6のいずれかに記載の方法。

態様8:
ハイドロトロープが、ニコチンアミド、ナイアシンアミド、カフェイン、尿素、パラアミノ安息香酸、トリプトファン、プロリン、フェニルアラニン、ナイアシン、アセチルサリチル酸、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、態様1~7のいずれかに記載の方法。

態様9:
ハイドロトロープがアルカリ金属塩を含む、態様1~8のいずれかに記載の方法。

態様10:
アルカリ金属塩はリチウム塩を含む、態様9に記載の方法。

態様11:
アルカリ金属塩はナトリウム塩を含む、態様9または態様10に記載の方法。

態様12:
アルカリ金属塩はカリウム塩を含む、態様9~11のいずれかに記載の方法。

態様13:
アルカリ金属塩はカルシウム塩を含む、態様9~12のいずれかに記載の方法。

態様14:
ハイドロトロープが、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンジスルホン酸ナトリウム、桂皮酸ナトリウム、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム、N,N-ジエチルニコチンアミド、N,N-ジメチルベンズアミド、パラアミノ安息香酸塩酸塩、塩酸プロカイン、アルカン酸ナトリウム、尿素、N,N-ジメチル尿素、レゾルシノール、ピロガロール、カテコール、a,b-ナフトール、N-ジエチルニコチンアミド(DENA)、N,N-ジメチルベンズアミド(DMBA)、キシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、クメンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、アルギン酸ナトリウム、イブプロフェン、アルギニン、チロシン、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、ロイシン、バリン、グルタミン、ヒスチジン、アスパラギン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、態様1~13のいずれかに記載の方法。

態様15:
塩基は非従来型のルイス塩基を含む、態様1~14のいずれかに記載の方法。

態様16:
塩基は非従来型の水酸化物ルイス塩基を含む、態様1~15のいずれかに記載の方法。

態様17:
塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ルビジウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、DMSO、DMA、トリメチルホスフィン、EtOAC、アルギニン、アンモニア、トリメチルアンモニア、ピリジン、メチルアミン、アラニン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、態様1~16のいずれかに記載の方法。

態様18:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成する工程が、pH緩衝剤を得ることと、メロキシカムのコロイド懸濁液にpH緩衝剤を添加することを更に含む、態様1~17のいずれかに記載の方法。

態様19:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.14gの量で存在するpH緩衝剤を含む、態様18に記載の方法。

態様20:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液が、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり少なくとも7.15×10-6gの量で存在するメロキシカム、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.6gの量で存在するハイドロトロープ、および、メロキシカムの水性コロイド懸濁液の1mL当たり0.001g~0.14gの量で存在するpH緩衝剤を含む、態様19に記載の方法。

態様21:
pH緩衝剤が、グリシン、アルギニン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、態様19または態様20に記載の方法。

態様22:
pH緩衝剤が、ACES、ADA、水酸化アンモニウム、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、AMPD(2アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール)、AMPSO、BES、BICINE、ビストリス、ビストリスプロパン、ホウ酸塩、ホウ酸、CAB、カコジル酸塩、CAPS、CAPSO、炭酸塩(塩を含む)、CHES、クエン酸塩(塩を含む)、DIPS、EPPS、HEPPS、エタノールアミン、グリシン、グリシルグリシン、HEPBS、HEPES、HEPPSO、ヒスチジン、ヒドラジン、イミダゾール、マレイン酸、MES、メチルアミン、MOBS、MOPS、MOPSO、リン酸塩(塩を含む)、ピペラジン、ピペリジン、PIPES、POPSO、ピロリン酸塩、TABS、TAPS、TAPSO、タウリン、TES、トリシン、トリエタノールアミン、トリズマ、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、態様19~21のいずれかに記載の方法。

態様23:
ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量の安息香酸ナトリウムであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである、態様19~22のいずれかに記載の方法。

態様24:
ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.2gの量のサリチル酸ナトリウムであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである、態様19~23のいずれかに記載の方法。

態様25:
ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量のナイアシンアミドであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである、態様19~24のいずれかに記載の方法。

態様26:
ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量の尿素であり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである、態様19~25のいずれかに記載の方法。

態様27:
ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり0.001g~0.6gの量のフェニルアラニンであり、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである、態様19~26のいずれかに記載の方法。

態様28:
メロキシカムを得る工程が、有効医薬品成分(API)としてメロキシカムを含む錠剤を得ることを含む、態様1~27のいずれかに記載の方法。

態様29:
動物の病気を治療する方法であって、薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程および薬用水系のコロイド懸濁液を動物に供することを含み、前記薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程が態様1~28のいずれかに記載のメロキシカムを水に可溶化する方法を含む、方法。

態様30:
動物は、豚、家禽、牛、羊、馬、犬、または猫のうちの少なくとも1つである、態様29に記載の方法。

態様31:
動物は家畜である、態様29に記載の方法。

態様32:
メロキシカムの水性コロイド懸濁液であって、
水、メロキシカム、ハイドロトロープ、および塩基を含み、
メロキシカムは、水1mL当たり少なくとも7.15×10-6gの量で存在し、
ハイドロトロープは、水1mL当たり0.001g~0.6gの量で存在し、
メロキシカムの水性コロイド懸濁液は、7を超えるpHを有する、メロキシカムの水性コロイド懸濁液。

態様33:
0.000715%~12%のメロキシカムの濃度を含む、態様32に記載のメロキシカムの水性コロイド懸濁液。

態様34:
ハイドロトロープが、ニコチンアミド、ナイアシンアミド、カフェイン、尿素、パラアミノ安息香酸、トリプトファン、プロリン、フェニルアラニン、ナイアシン、アセチルサリチル酸、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、態様32または態様33に記載のメロキシカムの水性コロイド懸濁液。

態様35:
塩基は水酸化ナトリウムを含む、態様32~34のいずれかに記載のメロキシカムの水性コロイド懸濁液。

態様36:
pH緩衝剤をさらに含み、pH緩衝剤は水1mL当たり0.001g~0.14gの量で存在する、態様32~35のいずれかに記載のメロキシカムの水性コロイド懸濁液。

態様37:
pH緩衝剤は、グリシン、アルギニン、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、態様36に記載のメロキシカムの水性コロイド懸濁液。

態様38:
ハイドロトロープは、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.2gの量のサリチル酸ナトリウムであり、および、pH緩衝剤は、メロキシカムの水性コロイド懸濁液1mL当たり少なくとも0.01gの量のグリシンである、態様36または態様37に記載のメロキシカムの水性コロイド懸濁液。

態様39:
メロキシカムをストックコロイド懸濁液中に可溶化するための方法であって、
メロキシカムを得る工程、
ストックコロイド懸濁液を得る工程、
ハイドロトロープを得る工程、
メロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程であって、メロキシカムのコロイド懸濁液の形成がメロキシカムとハイドロトロープをストックコロイド懸濁液中で混合することを含む、工程、ならびに、
メロキシカムのコロイド懸濁液から薬用ストックコロイド懸濁液を形成する工程であって、薬用ストックコロイド懸濁液の形成が
塩基を得ること、および
有効量の塩基をメロキシカムのコロイド懸濁液に添加して、メロキシカムのコロイド懸濁液のpHを少なくとも8に変化させることを含む、工程
を含む、方法。

態様40:
薬用ストックコロイド懸濁液を水と混合することをさらに含む、態様39に記載の方法。

態様41:
動物の病気を治療する方法であって、
薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程、および
薬用水系のコロイド懸濁液を動物に供すること
を含み、
薬用水系のコロイド懸濁液を形成する工程が、態様40に記載のメロキシカムをストックコロイド懸濁液中に可溶化する方法を含む、方法。

態様42:
動物は、豚、家禽、牛、羊、馬、犬、または猫のうちの少なくとも1つである、態様41に記載の方法。

態様43:
ピロキシカムを水に可溶化するための方法であって、
ピロキシカムを得る工程、水を得る工程、ハイドロトロープを得る工程、およびピロキシカムのコロイド懸濁液を形成する工程
を含み、
ピロキシカムのコロイド懸濁液の形成が、ピロキシカムとハイドロトロープを水中で混合すること、およびメロキシカムのコロイド懸濁液からピロキシカムの水性コロイド懸濁液を形成することを含み、
ピロキシカムの水性コロイド懸濁液の形成は、塩基を得ること、および有効量の塩基をピロキシカムのコロイド懸濁液に加えて、ピロキシカムのコロイド懸濁液のpHを7より大きく変化させることを含む、方法。
【0109】
本開示の範囲から逸脱することなく、特に使用される構成材料および部品の形状、サイズ、および配置の事項に関して詳細に変更が可能であることを理解されたい。この明細書および説明される実施形態は例であり、本開示の真の範囲および精神は後の特許請求の範囲によって示される。
図1
【国際調査報告】