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特表2024-520133オーバル形のワイヤ断面を有する歯間ブラシ及びその製造方法
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  • 特表-オーバル形のワイヤ断面を有する歯間ブラシ及びその製造方法 図1
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  • 特表-オーバル形のワイヤ断面を有する歯間ブラシ及びその製造方法 図8-9
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  • 特表-オーバル形のワイヤ断面を有する歯間ブラシ及びその製造方法 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】オーバル形のワイヤ断面を有する歯間ブラシ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A46D 1/00 20060101AFI20240514BHJP
   A46D 3/00 20060101ALI20240514BHJP
   A46B 9/04 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
A46D1/00 102
A46D3/00
A46B9/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574360
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 EP2022065109
(87)【国際公開番号】W WO2022253977
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】21177444.3
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515148387
【氏名又は名称】キュラデン・アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ザヴァッローニ・マルコ
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA03
3B202BA30
3B202EA04
(57)【要約】
本発明は、ワイヤ部分(4)の、互いに撚り合わされた2つの脚片(4A、4B)と、脚片(4A、4B)の間に挟持されたブラシフィラメント(5)とを有するブラシ部(2)を備える歯間ブラシ(1、1’)、及びそのような歯間ブラシ(1、1’)を製造する方法に関する。特にワイヤ部分(4)の曲げ疲労強度を向上させるために、本発明によれば、15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなるワイヤ部分(4)を使用し、0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oをするオーバル形の横断面を有するワイヤ部分(4)を成形し、その際、オーバル率Oは、横断面の短軸(Qk)の長さ(LQk)と長軸(Qg)の長さ(LQg)との比として測定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤ部分(4)の、互いに撚り合わされた2つの脚片(4A、4B)と、前記脚片(4A、4B)の間に挟持されたブラシフィラメント(5)とを有するブラシ部(2)を備える歯間ブラシ(1、1’)において、
前記ワイヤ部分(4)は、
15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなり、
0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oをするオーバル形の横断面を有し、オーバル率Oは、横断面の短軸(Qk)の長さ(LQk)と長軸(Qg)の長さ(LQg)との比として測定される
ことを特徴とする、歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項2】
撚り合わされた前記脚片(4A、4B)は、前記ワイヤ部分(4)の最大外径(D)の1.5倍よりも小さい、ブラシ長手軸線(L)に対して平行に測定された巻条長さ(S)を有する巻条を有することを特徴とする、請求項1に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項3】
最大外径(D)と最小内径(Di)との間の差として測定された巻条の深さ(T)が、最大外径(D)の0.05倍から0.2倍よりも小さいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項4】
ワイヤが、楕円の半長軸の長さ(LHg)と楕円の半短軸の長さ(LHk)との比が1.4から1.6である楕円形の元の横断面を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項5】
楕円の半長軸の長さ(LHg)と楕円の半短軸の長さ(LHk)との比が1.5から1.55であることを特徴とする、請求項4に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項6】
巻条当たりのブラシフィラメント(5)の数が10より大きいことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項7】
撚り合わされた前記ワイヤ部分(4)の外側輪郭とブラシフィラメント(5)の自由端部との間でブラシ長手軸線に対して横方向に測定された、ブラシフィラメント(5)の有効長さ(LN)は、最大外径(D)の3.8倍から16倍であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項8】
ワイヤの最大外径(D)及び/又は最大ワイヤ直径(DD)とブラシフィラメント(5)の最大フィラメント直径(DF)との比は、4から4.6の間であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項9】
自由なブラシ端部(6)が、丸み部を有し、前記丸み部の最大丸み部直径(DA)は、最大外径(D)よりも大きいことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項10】
オーステナイト鋼は、0.5重量%の窒素含有量と、0.25重量%のケイ素含有量と、0.11重量%の炭素含有量と、0.05重量%未満のニッケル含有量とを有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項11】
歯間ブラシ(1、1’)のブラシ部(2)を作製するために、ワイヤ部分(4)の2つの脚片(4A、4B)を互いに撚り合わせ、脚片(4A、4B)の間に保持されたブラシフィラメント(5)を緊締する、歯間ブラシ(1、1’)を製造する方法において、
15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなるワイヤ部分(4)を使用し、
0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oを有するオーバル形の横断面を有するように前記ワイヤ部分(4)を成形し、その際、オーバル率Oは、横断面の短軸(Qk)の長さ(LQk)と長軸(Qg)の長さ(LQg)との比として測定される
ことを特徴とする、方法。
【請求項12】
前記ブラシ部(2)を、撚り合わせた後でブラシ長手軸線(L)に沿って延伸することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤ部分の、互いに撚り合わされた2つの脚片と、脚片の間に挟持されたブラシフィラメントとを有するブラシ部を備える歯間ブラシに関する。さらに、本発明は、そのような歯間ブラシを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
歯間ブラシは、従来技術から公知である。歯間ブラシは、一般に、グリップ部又はハンドグリップに歯間ブラシを固定する部分と、グリップ部又は固定する部分に取り付けられた、歯間スペースをクリーニングするためのブラシ部とを有する。歯間ブラシを製造するために、ブラシフィラメントが、ワイヤ部分の脚片に対して横方向に延在するように脚片の間に保持され、次いで、脚片と一緒に撚り合わされ、これにより、その間で緊締され、これにより、ブラシ部の外側輪郭は、螺旋状の形状を占める。
【0003】
例えば、独国特許出願公開第102018101085号明細書は、ねじられたブラシに関する。このブラシは、互いに撚り合わされたワイヤ部分からなる毛支持体を有し、ワイヤ部分は、少なくとも毛支持体の遠位部分にオーバル形及び/又は楕円形の横断面を有する。さらに、毛支持体が、その近位端部から距離を置いて引抜き防止手段を有する、ねじられたブラシも提案される。この引抜き防止手段によって、毛支持体は、引抜きが防止されて、ねじられたブラシのグリップに固定できる。ねじられたブラシを製造する方法もさらに提案され、この方法では、ワイヤ部分は、そのうちの少なくとも1つが成形されていて、すなわち異なる横断面を有する少なくとも2つの領域を有し、互いに撚り合わされて毛支持体が形成される。
【0004】
本出願人の欧州特許第1470765号明細書は、歯間ブラシ及びそのようなブラシを製造する方法に関する。歯間ブラシにおいて、フィラメント又は毛がオーステナイト鋼からなる互いに撚り合わされた2つのワイヤ部分の間に保持されている。歯間ブラシ及び方法は、ワイヤ部分の比較的小さな直径で良好な剛性を特徴とする。
【0005】
実際には、従来技術から公知の歯間ブラシでは、ブラシが早期に破損しがちであり、詳しく述べると、特にワイヤ部分が、グリップ部とブラシ部との間の角度が頻繁に様々に変化しながら歯間スペースに案内されるときに頻繁に曲げ変化に曝されているところの、ブラシ部とグリップ部との間の移行領域でその傾向にある、という欠点が判明している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102018101085号明細書
【特許文献2】欧州特許第1470765号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、従来技術から公知の歯間ブラシで生じる欠点を低減させることである。特に、本発明の一課題は、ワイヤ部の曲げ疲労強度を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの課題は、請求項1に記載の歯間ブラシ及び請求項12に記載の方法によって解決される。
【0009】
特に、これらの課題は、ワイヤ部分の、互いに撚り合わされた2つの脚片と、脚片の間に挟持されたブラシフィラメントとを有するブラシ部を備える歯間ブラシにおいて、ワイヤ部分は、15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなり、0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oをするオーバル形の横断面を有し、オーバル率Oは、横断面の短軸の長さと長軸の長さとの比として測定されることを特徴とする、歯間ブラシによって解決される。
【0010】
本発明に係る、歯間ブラシを製造する方法では、これらの課題は、特に、歯間ブラシのブラシ部を作製するために、ワイヤ部分の2つの脚片を互いに撚り合わせ、脚片の間に保持されたブラシフィラメントを緊締し、その際、15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなるワイヤ部分を使用し、0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oを有するオーバル形の横断面を有するようにワイヤ部分を成形し、その際、オーバル率Oは、横断面の短軸の長さと長軸の長さとの比として測定されることによって解決される。
【0011】
本発明による解決手段は、選択された合金が、曲げ疲労強度が格別に良好である、特に強靭であるにもかかわらず十分に剛性の鋼を提供する、という利点を有する。曲げ疲労強度は、特にワイヤ部分が頻繁に曲げ変化に曝されているところのブラシ部とグリップ部と間の移行領域で、選択されたオーバル率によってもさらに向上させられる。したがって、本発明によれば、頻繁な曲げ変化を可能にし、したがって、持続的に柔軟に使用可能である、特に長持ちする歯科用ブラシが提供される。
【0012】
本発明による解決手段は、それぞれ、それ自体有利な以下の別の形態によって任意に補足及び改善できる。この場合、本発明に係る歯間ブラシの製品特徴が同様に本発明に係る方法の各々のステップとして現れ、またその逆もいえることは、当業者自身にとって容易に明瞭かつ明確に認識できるものである。
【0013】
本発明による別の一形態によれば、撚り合わされた脚片は、ワイヤ部分の最大外径の1.5倍よりも小さい、ブラシ長手軸線に対して平行に測定された巻条長さを有する巻条を有する、ことが想定されている。ブラシ長手軸線に対して平行に測定された、撚り合わされていない脚片の長さは、ブラシ長手軸線に対して平行に測定された、撚り合わされた脚片の長さを、係数1.6から2.4、好ましくは係数1.8から2.2、最も好ましくは係数2だけ上回る。したがって、特に密に撚り合わされたブラシ部を提供できる。密な撚り合わせは、一方では、一般に、脚片の間に緊締可能なブラシフィラメントの密度又は量を増加させるのに役立つ。他方では、密な撚り合わせは、その際、ばね力の増加によって、ブラシ部の曲げ強度及び弾性を更に向上させるのに役立つ。
【0014】
本発明に別の一形態によれば、最大外径と最小内径との間の差として測定された巻条の深さが、最大外径の0.05倍から0.2倍よりも小さい、好ましくは0.075倍から0.15倍よりも小さい、最も好ましくは0.1倍よりも小さい、ことが想定されている。この場合、巻条の特に小さな深さは、ブラシ部の密度及びコンパクト性さをさらに高め、これにより、ブラシ部の曲げ強度及び弾性を更に向上させるのに役立つ。付加的に、巻条の特に小さな深さによって、ブラシ部の表面の減少及び平滑化がもたらされ、これにより、汚染物及び細菌の堆積を減らせる。
【0015】
本発明による別の一形態によれば、ワイヤが、楕円の半長軸の長さと楕円の半短軸の長さとの比が1.4から1.6である楕円形の元の横断面を有する、ことが想定されている。ワイヤのそのような楕円の横断面は、それ自体単独で、ブラシ部の曲げ強度及び弾性を更に向上させるのに役立つ。ワイヤの楕円形の横断面形状によって、ブラシ部の巻条の深さ又はブラシ部の脚片の間に形成された継目の深さを減らすこともでき、これにより、曲げ強度及び弾性の増加の他に、付加的にブラシ部の表面を減少させるとともにブラシ部を平滑化でき、この場合、このことは同様に汚染物及び細菌の堆積をさらに減らすのにも役立つ。
【0016】
本発明による別の一形態によれば、楕円の半長軸の長さと楕円の半短軸の長さ(LHk)との比が1.5から1.55である、ことが想定されている。例えば、楕円の半長軸の長さと楕円の半短軸の長さとの比は、本質的に1.53であってよい。したがって、一方では、ブラシ部の曲げ強度及び弾性の向上、他方では、ブラシ部の表面の減少及び平滑化である既に上述した利点を更に向上させることができる。
【0017】
ワイヤ部分に被覆が施されていることも考えられる。被覆の被覆厚さは、ブラシフィラメントの厚さのほぼ半分に相当し得る。ブラシフィラメントは、被覆に埋め込まれてよい。被覆及び埋込みは、ブラシ部の表面を更に平滑化及び減少させるのに役立ち、並びにワイヤ部分の撚り合わされた脚片の間又はブラシフィラメントの間の場合によっては生じる孔、毛管及び他の開口を閉じるのに役立つ。したがって、汚染物及び細菌の堆積を更に減らせる。
【0018】
本発明による別の一形態によれば、巻条当たりのブラシフィラメントの数が10より大きい、ことが想定されている。有利には、巻条当たりのブラシフィラメントの数は、25より大きくてよい。巻条当たり40から60、例えば約50のフィラメントの数が、最も有利であると見なされてよい。したがって、螺旋状にブラシ部に沿って可能な限り互いに密に接するように及び/又は重なり合うように配置された、特に高密度のブラシフィラメントを達成できる。このことは、本発明に係る歯間ブラシのクリーニング効果及び使用快適性を更に改善するのに役立つ。
【0019】
本発明による別の一形態によれば、撚り合わされたワイヤ部分の外側輪郭とブラシフィラメントの自由端部との間でブラシ長手軸線に対して横方向に測定された、ブラシフィラメントの有効長さは、最大外径の4倍から5倍である、ことが想定されている。したがって、ブラシフィラメントの輪郭がその全体で必要とされる、歯間ブラシの体積の割合は、ワイヤ部分によって占められる体積を大きく上回る。このことは、本発明に係る歯間ブラシのクリーニング効果及び使用快適性を更に改善するのに役立つ。
【0020】
本発明による別の一形態によれば、ワイヤの最大外径及び/又は最大ワイヤ直径とブラシフィラメントの最大フィラメント直径との比は、4から4.6である、ことが想定されている。そのような比によって、一方ではワイヤ部分の、他方ではブラシフィラメントの、弾性と剛性との間の調整が改善される。したがって、本発明に係る歯間ブラシの使用快適性及び耐用期間を更に高めることができる。
【0021】
本発明による別の一形態によれば、自由なブラシ端部が、丸み部を有し、丸み部の最大丸み部直径は、最大外径よりも大きい、ことが想定されている。例えば、自由なブラシ端部は、少なくとも部分的に球状に形成されている。丸み部は、自由なブラシ端部における鋭い縁及び角を回避する又は少なくとも減らすのに役立つ。したがって、負傷のおそれが低減されていて、使用快適性が更に向上されている。
【0022】
本発明による別の一形態によれば、オーステナイト鋼は、0.5重量%の窒素含有量と、0.25重量%のケイ素含有量と、0.11重量%の炭素含有量と、0.05重量%未満のニッケル含有量とを有する、ことが想定されている。さらに、この場合、そのような合金は、特に良好な曲げ疲労強度を有する、格別に強靭で十分に剛性の鋼を提供するのに役立つ。さらに、この場合、0.05重量%未満の極めて僅かなニッケル含有量は、可能な限り高い生体適合性を有する本発明に係る歯間ブラシを提供するのに役立つ。
【0023】
歯間ブラシを製造する方法では、本発明による解決手段は、ブラシ部を、撚り合わせた後でブラシ長手軸線に沿って延伸する、ことによって更に改善できる。例えば、ブラシ部の延伸された長さと延伸されていない長さとの延伸比は、1から1.2よりも大きく、好ましくは1.05から1.15より大きく、最も好ましくは1.1であってよい。したがって、ブラシ部の密度、弾性及び曲げ疲労強度を更に高めることができる。
【0024】
本発明の有利な別の形態及び特徴の組合せは、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲の全体から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明をより良好に理解するために、以下、添付の図面が参照される。図面は、本発明の対象の考えられる実施例を示したにすぎず、この場合、前述のように、図示の特徴は、その都度の要求に応じて任意に互いに組み合わせてよい又は省略してよい。
図1】本発明に係る歯間ブラシの概略斜視図を示す。
図2図1に示された歯間ブラシのブラシ部の概略側面図を示す。
図3図1及び図2に示された歯間ブラシの撚り合わされていないワイヤ部分の概略横断面図を示す。
図4図1から図3に示された歯間ブラシのブラシフィラメントの概略横断面図を示す。
図5】本発明に係る歯間ブラシの別の一実施形態のブラシ部の概略側面図を示す。
図6図5に示された歯間ブラシの撚り合わされていないワイヤ部分の概略横断面図を示す。
図7図5及び図6に示された歯間ブラシのブラシフィラメントの概略横断面図を示す。
図8】本発明に係る歯間ブラシの一部の概略側面図を示す。
図9図8に記入された切断線A-Aに沿った、図8に示された歯間ブラシの概略横断面図を示す。
図10】本発明に係る歯間ブラシの撚り合わされたワイヤ部分の概略横断面図を示す。
図11】本発明に係る歯間ブラシの座屈耐力を計測する装置の概略斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、本発明に係る歯間ブラシ1の概略斜視図を示す。歯間ブラシ1は、ブラシ部2とグリップ部3とを有し、グリップ部3は、操作装置3Aに収容されている。ブラシ部2は、ワイヤ部分4を有し、ワイヤ部分4には、ブラシフィラメント5が保持されている。少なくともブラシ部2及びグリップ部3は、歯間ブラシ1のブラシ長手軸線Lに対して略平行に延在する。
【0027】
図2は、図1に示された歯間ブラシ1のブラシ部2の概略側面図を示す。ここでは、ブラシフィラメント5がブラシ長手方向軸Lに対して略垂直に延びるようにワイヤ部分4から半径方向に離反して延在する、ことが明らかである。同時に、ブラシフィラメント5がまとまってワイヤ部分4の周りに巻回するある種の螺旋を形成する。ブラシ長手軸線に対して横方向に測定されたブラシ部2の外径DBは、図2に示された歯間ブラシ1の実施例では2.5mmである。
【0028】
図3は、撚り合わされていない状態Uで、図1及び図2に示された歯間ブラシ1のワイヤ部分4A、4Bの概略横断面図を示す。歯間ブラシ1の撚り合わされていないワイヤ部分4A、4Bは、楕円形の横断面を有する。本実施例では、楕円の半長軸は、約0.26mmの長さLHgを有し、楕円の半短軸は、約0.17mmの長さLHkを有する。
【0029】
図4は、図1から図3に示された歯間ブラシ1のブラシフィラメント5のうちの1つの概略横断面図を示す。ブラシフィラメント5は、本実施例では、約0.0635mmのフィラメント直径DFを有する横断面を有する。
【0030】
図5は、本発明に係る歯間ブラシ1’の別の一実施形態のブラシ部4の概略側面図を示す。ここでもまた、ブラシフィラメント5がブラシ長手方向軸Lに対して略垂直に延びるようにワイヤ部分4から半径方向に離反して延在することが明らかである。同時に、ブラシフィラメント5がまとまってワイヤ部分4の周りに巻回するある種の渦巻又は弦巻を形成する。ブラシ長手軸線に対して横方向に測定されたブラシ部2の外径DBは、図5に示された歯間ブラシ1’の実施例では、約2.2mmである。
【0031】
図6は、撚り合わされていない状態Uで、図5に示された歯間ブラシ1’のワイヤ分4A、4Bの概略横断面図を示す。歯間ブラシ1’の、撚り合わされていないワイヤ部分4A、4Bもまた楕円形の横断面形状を有する。本実施例では、楕円の半長軸は、約0.23mmの長さLHgを有し、他方、楕円の半短軸は、約0.15mmの長さLHkを有する。
【0032】
図7は、図5及び図6に示された歯間ブラシ1’のブラシフィラメント5の概略横断面図を示す。ブラシフィラメント5は、本実施例では、約0.0508mmのフィラメント直径DFを有する横断面を有する。
【0033】
図8は、本発明に係る歯間ブラシ1、1’の一部の概略側面図を示す。ワイヤ部分4は、その脚片4A、4Bでもって撚り合わされた状態Vにあり、撚り合わされた状態Vでは、脚片4A、4Bは、脚片の間に挟持されたブラシフィラメント5と共に、ブラシ長手軸線Lの周りに螺旋状に巻回している。本実施例では、ブラシ長手軸線Lに対して略平行に測定された巻条の巻条長さSは、ワイヤ部分4の最大外径DDの1.5倍よりも小さい。
【0034】
さらに、ブラシフィラメント5は、有効長さLNを有する。この有効長さLNでもって、ブラシフィラメント5は、撚り合わされた状態Vで、ブラシ長手軸線Lに対して略垂直に測定して、ワイヤ部分4から半径方向に離反するように延在する。有利には、有効長さLNは、ワイヤ部分4の最大外径DDの3.8倍から16倍の間にある。好ましくは、有効長さLNは、最大ワイヤ直径の4倍から10倍の間にある。さらに、自由なブラシ端部6に丸み部7が設けられている。丸み部7は、通常はプラスチックからなるブラシフィラメントを損傷させないために、例えば圧縮加工及び/又は他の種類の塑性変形によって成形されていて、好ましくは冷間変形によって成形されている。
【0035】
図9は、図8に記入された切断線A-Aに沿った、図8に示された歯間ブラシ1、1’の概略横断面図を示す。ここでは、丸み部は、ブラシ長手方向軸Lに対して垂直に測定された丸み部直径DAを有し、この丸み部直径DAは、ワイヤ部分4の最大外径DDを上回ることが明らかである。撚り合わされた状態Vで脚片4A、4Bの間に形成された継目8は、ブラシ長手軸線Lに対して垂直に測定された深さTを有し、この深さTは、最大ワイヤ直径DDと、継目8の底部で測定されたワイヤ部分4の最小直径又は内径Diとの間の差から得られる。
【0036】
図10は、撚り合わされた状態Vの歯間ブラシ1、1’の脚片4A、4Bの概略横断面図を示す。ここでは、脚片4A、4Bは、長さLQgを有する長軸Qgと長さLQkを有する短軸Qgとを持つオーバル形の横断面をそれぞれ有することが明らかである。短軸Qkの長さLQkと長軸Qgの長さLQgとの間の比として測定された横断面のオーバル率Oは、好ましくは0.4から0.9の間にある。
【0037】
図11は、歯間ブラシ1、1’の座屈耐力Fwを計測する装置100の概略斜視図を示す。歯間ブラシ1、1’は、そのグリップ部3Aでもって、ホルダ(図示されていない)内に固定して収容されている。ホルダは、他方、装置100に対して相対的に、ブラシ長手軸線Lに対して略平行に延びる方向に移動可能である。装置は、プランジャ101と、収容プレート102と、2つのクランプジョー103A、103Bとを有する。プランジャ101は、収容プレート102に収容されるように固定されている。収容プレート102は、クランプジョー103A、103Bの間に緊締して保持されている。
【0038】
自由なブラシ端部6が、プランジャ101の上に載置されている。プランジャ102及び/又は収容プレート102によって、ブラシ長手軸線Lに対して略平行に向けられて自由なブラシ端部6に作用する座屈力Fkを測定できる。座屈力Fkは、歯間ブラシ1、1’が装置100の方向に動かされると、歯間ブラシ1、1’又は歯間ブラシ1、1’のブラシ部2から及ぼされる座屈耐力Fwに対抗する。その際、座屈力Fkが座屈耐力Fwを上回ると、ブラシ部2のワイヤ部分4が座屈する。
【0039】
座屈耐力Fwは、歯間ブラシ1、1’又は歯間ブラシ1、1‘のワイヤ部分4の曲げ疲労強度の指標として用いられてよい。座屈耐力Fwと曲げ疲労強度とは、通常、互いに比例して挙動するはずである。要するに、換言すると、ワイヤ部分4の座屈耐力Fwが高いほど曲げ疲労強度が高くなることが成立する。
【0040】
装置100を用いて実施された座屈試験では、楕円形の元の横断面を有するワイヤから製造された本発明に係る歯間ブラシ1、1’には、従来技術による円形の横断面を有するワイヤから作製された歯間ブラシよりも著しく高い座屈耐力Fwを加えることができることが判明した。したがって、例えば、横断面が、0.15mmの長さLHkを有する半短軸と0.25mmの長さLHgを有する半長軸とを有する楕円形のワイヤから製造された、本発明に係る歯間ブラシ1、1’には、計測された最小値が2.17ニュートンで、計測された最大値が2.69ニュートンで、標準差が0.19ニュートンで平均2.52ニュートンの座屈耐力Fwを及ぼせる。これに対して、従来技術による、0.18mmのワイヤ直径で、円形の横断面を有する、ワイヤ横断面積において比較可能な歯間ブラシには、計測された1.58ニュートンの最小値、計測された1.70ニュートンの最大値、0.05ニュートンの標準差で、平均1.63ニュートンの座屈耐力Fwだけしか及ぼせない。したがって、本発明に係る歯間ブラシ1、1’は、従来技術による歯間ブラシよりも、歯間ブラシから及ぼされる座屈耐力Fwにおいて、ひいては歯間ブラシの曲げ疲労強度においても著しく優れている。
【0041】
前述の実施例の変化形は、本発明の思想の範囲内で可能である。
図1
図2-3】
図4
図5
図6
図7
図8-9】
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤ部分(4)の、互いに撚り合わされた2つの脚片(4A、4B)と、前記脚片(4A、4B)の間に挟持されたブラシフィラメント(5)とを有するブラシ部(2)を備える歯間ブラシ(1、1’)において、
前記ワイヤ部分(4)は、
15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなり、
0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oをするオーバル形の横断面を有し、オーバル率Oは、横断面の短軸(Qk)の長さ(LQk)と長軸(Qg)の長さ(LQg)との比として測定され
ワイヤが、楕円の半長軸の長さ(LHg)と楕円の半短軸の長さ(LHk)との比が1.4から1.6である楕円形の元の横断面を有する
ことを特徴とする、歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項2】
撚り合わされた前記脚片(4A、4B)は、前記ワイヤ部分(4)の最大外径(D)の1.5倍よりも小さい、ブラシ長手軸線(L)に対して平行に測定された巻条長さ(S)を有する巻条を有することを特徴とする、請求項1に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項3】
最大外径(D)と最小内径(Di)との間の差として測定された巻条の深さ(T)が、最大外径(D)の0.05倍から0.2倍よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項4】
楕円の半長軸の長さ(LHg)と楕円の半短軸の長さ(LHk)との比が1.5から1.55であることを特徴とする、請求項に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項5】
巻条当たりのブラシフィラメント(5)の数が10より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項6】
撚り合わされた前記ワイヤ部分(4)の外側輪郭とブラシフィラメント(5)の自由端部との間でブラシ長手軸線に対して横方向に測定された、ブラシフィラメント(5)の有効長さ(LN)は、最大外径(D)の3.8倍から16倍であることを特徴とする、請求項1に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項7】
ワイヤの最大外径(D)及び/又は最大ワイヤ直径(DD)とブラシフィラメント(5)の最大フィラメント直径(DF)との比は、4から4.6の間であることを特徴とする、請求項1に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項8】
自由なブラシ端部(6)が、丸み部を有し、前記丸み部の最大丸み部直径(DA)は、最大外径(D)よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項9】
オーステナイト鋼は、0.5重量%の窒素含有量と、0.25重量%のケイ素含有量と、0.11重量%の炭素含有量と、0.05重量%未満のニッケル含有量とを有することを特徴とする、請求項1に記載の歯間ブラシ(1、1’)。
【請求項10】
歯間ブラシ(1、1’)のブラシ部(2)を作製するために、ワイヤ部分(4)の2つの脚片(4A、4B)を互いに撚り合わせ、脚片(4A、4B)の間に保持されたブラシフィラメント(5)を緊締する、歯間ブラシ(1、1’)を製造する方法において、
15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなるワイヤ部分(4)を使用し、
0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oを有するオーバル形の横断面を有するように前記ワイヤ部分(4)を成形し、その際、オーバル率Oは、横断面の短軸(Qk)の長さ(LQk)と長軸(Qg)の長さ(LQg)との比として測定され
ワイヤが、楕円の半長軸の長さ(LHg)と楕円の半短軸の長さ(LHk)との比が1.4から1.6である楕円形の元の横断面を有する
ことを特徴とする、方法。
【請求項11】
前記ブラシ部(2)を、撚り合わせた後でブラシ長手軸線(L)に沿って延伸することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
前述の実施例の変化形は、本発明の思想の範囲内で可能である。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下を含む。
1.
ワイヤ部分(4)の、互いに撚り合わされた2つの脚片(4A、4B)と、前記脚片(4A、4B)の間に挟持されたブラシフィラメント(5)とを有するブラシ部(2)を備える歯間ブラシ(1、1’)において、
前記ワイヤ部分(4)は、
15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなり、
0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oをするオーバル形の横断面を有し、オーバル率Oは、横断面の短軸(Qk)の長さ(LQk)と長軸(Qg)の長さ(LQg)との比として測定される
ことを特徴とする、歯間ブラシ(1、1’)。
2.
撚り合わされた前記脚片(4A、4B)は、前記ワイヤ部分(4)の最大外径(D)の1.5倍よりも小さい、ブラシ長手軸線(L)に対して平行に測定された巻条長さ(S)を有する巻条を有することを特徴とする、上記1の歯間ブラシ(1、1’)。
3.
最大外径(D)と最小内径(Di)との間の差として測定された巻条の深さ(T)が、最大外径(D)の0.05倍から0.2倍よりも小さいことを特徴とする、上記1又は2の歯間ブラシ(1、1’)。
4.
ワイヤが、楕円の半長軸の長さ(LHg)と楕円の半短軸の長さ(LHk)との比が1.4から1.6である楕円形の元の横断面を有することを特徴とする、上記1から3のいずれか一つの歯間ブラシ(1、1’)。
5.
楕円の半長軸の長さ(LHg)と楕円の半短軸の長さ(LHk)との比が1.5から1.55であることを特徴とする、上記4の歯間ブラシ(1、1’)。
6.
巻条当たりのブラシフィラメント(5)の数が10より大きいことを特徴とする、上記1から5のいずれか一つの歯間ブラシ(1、1’)。
7.
撚り合わされた前記ワイヤ部分(4)の外側輪郭とブラシフィラメント(5)の自由端部との間でブラシ長手軸線に対して横方向に測定された、ブラシフィラメント(5)の有効長さ(LN)は、最大外径(D)の3.8倍から16倍であることを特徴とする、上記1から6のいずれか一つの歯間ブラシ(1、1’)。
8.
ワイヤの最大外径(D)及び/又は最大ワイヤ直径(DD)とブラシフィラメント(5)の最大フィラメント直径(DF)との比は、4から4.6の間であることを特徴とする、上記1から7のいずれか一つの歯間ブラシ(1、1’)。
9.
自由なブラシ端部(6)が、丸み部を有し、前記丸み部の最大丸み部直径(DA)は、最大外径(D)よりも大きいことを特徴とする、上記1から8のいずれか一つの歯間ブラシ(1、1’)。
10.
オーステナイト鋼は、0.5重量%の窒素含有量と、0.25重量%のケイ素含有量と、0.11重量%の炭素含有量と、0.05重量%未満のニッケル含有量とを有することを特徴とする、上記1から9のいずれか一つの歯間ブラシ(1、1’)。
11.
歯間ブラシ(1、1’)のブラシ部(2)を作製するために、ワイヤ部分(4)の2つの脚片(4A、4B)を互いに撚り合わせ、脚片(4A、4B)の間に保持されたブラシフィラメント(5)を緊締する、歯間ブラシ(1、1’)を製造する方法において、
15重量%から17重量%のクロム含有量と、12重量%から16重量%のマンガン含有量と、0から4重量%のモリブデン含有量とを有するオーステナイト鋼からなるワイヤ部分(4)を使用し、
0.4から0.9までの範囲のオーバル率Oを有するオーバル形の横断面を有するように前記ワイヤ部分(4)を成形し、その際、オーバル率Oは、横断面の短軸(Qk)の長さ(LQk)と長軸(Qg)の長さ(LQg)との比として測定される
ことを特徴とする、方法。
12.
前記ブラシ部(2)を、撚り合わせた後でブラシ長手軸線(L)に沿って延伸することを特徴とする、上記11の方法。
【国際調査報告】