IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハンスタイル エンジニアリング カンパニーリミティッドの特許一覧

特表2024-520170安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末
<>
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図1
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図2
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図3
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図4
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図5
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図6
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図7
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図8
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図9
  • 特表-安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及びその方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末
(51)【国際特許分類】
   E04G 23/00 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
E04G23/00 ESW
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575439
(86)(22)【出願日】2022-04-04
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 KR2022004771
(87)【国際公開番号】W WO2022260257
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0073695
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523041447
【氏名又は名称】ハンスタイル エンジニアリング カンパニーリミティッド
【氏名又は名称原語表記】HANSTYLE ENGINEERING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】(Yangjae-dong, Sebang Building)#1, 4th Fl, 135-4, Yangjaecheon-ro, Seocho-gu, Seoul 06747 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114498
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100222243
【弁理士】
【氏名又は名称】庄野 友彬
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ダ ウン
【テーマコード(参考)】
2E176
【Fターム(参考)】
2E176BB38
(57)【要約】
安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及び安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を実行させるプログラムを備えた作業者端末が開示される。本発明は、作業者端末が、作業者が撮影を進める空間である撮影空間内の点検対象部位を撮影し、点検対象部位に対する撮影画像に作業者の音声メモを関連付けて格納し、撮影画像呼び出し用のアイコンと音声メモ呼び出し用のアイコンを含む情報呼び出し用のアイコンを撮影空間の図面画像に生成する過程を通じて実現される。本発明によれば、作業者が建築物などの撮影空間内を移動しながら撮影した各撮影画像に対応する撮影地点及び撮影方向情報が当該撮影空間の図面画像に付加生成されるだけでなく、撮影と一緒に作業者のメモ情報と参考資料情報を撮影画像に関連付けて格納できるようになることで、作業者は建築物での撮影情報をより効率的に管理及び活用できる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)作業者端末が、作業者が撮影を進める空間である撮影空間内の点検対象部位を撮影するステップ;
(b)前記作業者端末が、前記点検対象部位に対する撮影画像に作業者の音声メモを関連付けて格納するステップ;及び
(c)前記作業者端末が、前記撮影画像呼び出し用のアイコンと前記音声メモ呼び出し用のアイコンを含む情報呼び出し用のアイコンを前記撮影空間の図面画像上に生成するステップを含むことを特徴とする安全診断対象建築物における撮影情報管理方法。
【請求項2】
前記(b)ステップの後、前記(c)ステップの前に、
前記作業者端末が、前記音声メモをテキスト情報に変換して前記撮影画像に関連付けて格納するステップを更に含むことを特徴とする請求項1記載の安全診断対象建築物における撮影情報管理方法。
【請求項3】
(d)前記作業者端末が、前記撮影空間で一緒に作業する他の作業者の端末から他の作業者の作業情報を受け取った管理サーバから受信した前記他の作業者の作業情報を呼び出すためのアイコンを前記撮影空間の図面画像上に追加生成するステップを更に含むことを特徴とする請求項1記載の安全診断対象建築物における撮影情報管理方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の前記安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及び安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末に関するもので、より詳細には、作業者が建築物などの撮影空間内を移動しながら撮影した各撮影画像に対応する撮影地点及び撮影方向情報が当該撮影空間の図面画像に付加生成されるだけでなく、撮影と一緒に作業者のメモ情報と参考資料情報を撮影画像に関連付けて格納できるようになることで、作業者は建築物での撮影情報をより効率的に管理及び活用できるようにし、作業者が同じ空間で一緒に安全診断を行う他の作業者の作業情報を作業者端末を通じて確認できるので、安全診断作業の効率性を高めることができる安全診断対象建築物における撮影情報管理方法及び安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、亀裂発生などの建物老朽化に伴う安全診断を行うために、安全診断対象建築物に訪問した作業者は当該建築物の層別平面図を持った状態で、建築物の内部を移動しがら壁体の亀裂発生部位のような点検対象部位を撮影する。
【0003】
このように、作業者は当該建築物の各層を移動して数十枚の写真を撮影した後、建築物診断報告書を作成するようになる。この過程で、作業者は一般的に、各層別平面図に各写真を撮影した作業者の撮影位置と撮影方向を別に表記するようになる。
【0004】
一方、このように建築物診断報告書を作成する過程で各層別平面図に撮影位置と撮影方向を表記するために、作業者は事前に建築物内部を移動しながら点検対象部位を撮影すると共に、各写真別撮影位置と撮影方向を別に記録しなければならない。しかし、診断現場での様々な現場状況によって写真撮影と共に正確な記録を行うことが難しい場合が頻繁に発生する。
【0005】
それだけでなく、建築物診断レポートを作成するためには現場点検過程での作業者のコメントなどのメモ情報や試験成績書などの参考資料が必要である。しかし、作業者が点検対象部位を撮影すると同時に、メモや参考資料情報を共に記録することが難しい場合が頻繁に発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、作業者が建築物などの撮影空間内を移動しながら撮影した各撮影画像に対応する撮影地点及び撮影方向情報を当該撮影空間の図面画像に付加生成するだけでなく、撮影と一緒に作業者のメモ情報と参考資料情報を撮影画像に関連付けて格納することで、作業者が建築物での撮影情報をより効率的に管理及び活用することができ、それによって作業者が作業者端末を通じて同じ空間で一緒に安全診断を行う他の作業者の作業情報を確認可能とし、安全診断作業の効率性を高めることが可能な安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような撮影情報管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的を達成するための本発明に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法は、(a)作業者端末が、作業者が撮影を進める空間である撮影空間内の点検対象部位を撮影するステップ;(b)前記作業者端末が、前記点検対象部位に対する撮影画像に作業者の音声メモを関連付けて格納するステップ;及び(c)前記作業者端末が、前記撮影画像呼び出し用のアイコンと前記音声メモ呼び出し用のアイコンを含む情報呼び出し用のアイコンを前記撮影空間の図面画像上に生成するステップを含んでいる。
【0008】
好ましくは、(d)前記作業者端末が、前記情報呼び出し用のアイコンに対する作業者の選択情報の入力を受けるステップ;及び(e)前記作業者端末が、前記作業者が選択した情報呼び出し用のアイコンに対応する作業情報の入力を受けるステップを含んでいる。
【0009】
また、前記(b)ステップの後、前記(c)ステップの前に、前記作業者端末が、前記音声メモをテキスト情報に変換して前記撮影画像に関連付けて格納するステップを更に含んでいる。
【0010】
また、(d)前記作業者端末が、前記撮影空間で一緒に作業する他の作業者の端末から他の作業者の作業情報を受け取った管理サーバから受信した前記他の作業者の作業情報を呼び出すためのアイコンを前記撮影空間の図面画像上に追加生成するステップを更に含んでいる。
【0011】
一方、本発明に係る作業者端末は前記方法を実行させるプログラムがインストールされたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、作業者が建築物などの撮影空間内を移動しながら撮影した各撮影画像に対応する撮影地点及び撮影方向情報が当該撮影空間の図面画像に付加生成されるだけでなく、撮影と一緒に作業者のメモ情報と参考資料情報を撮影画像に関連付けて格納できるようになることで、作業者は建築物での撮影情報をより効率的に管理及び活用できる。
【0013】
また、本発明によれば、作業者は作業者端末を通じて同じ空間で一緒に安全診断を行う他の作業者の作業情報を確認できるので、安全診断作業の効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法の実行過程を説明する手順フローチャートである。
図2】本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を行う過程で作業者端末の画面状態を示す図である。
図3】同様に他の画面状態を示す図である。
図4】同様に他の画面状態を示す図である。
図5】同様に他の画面状態を示す図である。
図6】同様に他の画面状態を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を行う過程で音声メモの格納方法を説明する手順フローチャートである。
図8】本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法において作業者の作業情報呼び出し用のアイコンを生成する状態を示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係るネットワークを介した建築物の撮影情報管理システムの構成図である。
図10】本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法において複数の作業者の作業情報呼び出し用のアイコンを生成する状態を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。図面中の同じ構成要素は、できる限り何処でも同一の符号で示していることに留意すべきである。なお、本発明の要旨を不要に曖昧にする恐れがある公知の機能及び構成についての説明は省略する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法の実行過程を説明する手順フローチャートであり、図2乃至図6は本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を行う過程で作業者端末200の画面状態を示す図である。
【0017】
一方、本発明における作業者端末200は建築物安全診断を行う作業者が持っているスマートフォン、タブレットPCなどの無線通信端末であってもよく、作業者端末200には本発明に係る撮影情報管理方法を実行させるアプリケーションプログラムをインストールされることができる。
【0018】
以下、図1乃至図6を参照して、本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法の実行過程を説明する。
【0019】
まず、亀裂発生などの建物老朽化に伴う点検を行うために安全診断対象建築物に訪問した作業者は、作業者端末200に格納されている当該建築物の各層別平面図画像ファイルの中から現在診断している層の平面図画像ファイルを選択する(S110)。
【0020】
具体的には、作業者が当該建築物の1階で安全診断を進めている場合に作業者は、作業者端末200に格納されている各層別平面図画像ファイルの中から1階の平面図画像ファイルを選択する。よって、作業者端末200の画面には図2に示したように当該層の平面図画像が出力される(S120)。
【0021】
その後、当該層の内部を移動しながら安全診断を行う作業者が壁体の亀裂発生部位などの点検対象部位を確認して当該部位の撮影を決定した場合に、作業者は作業者端末200の画面に出力されている当該層の平面図画像上で作業者が立っている現在位置を図3に示したようにスクリーンタッチなどの方式で選択することができる(S130)。
【0022】
一方、作業者端末200は、作業者端末200の画面に出力されている当該層の平面図画像上で作業者が選択した前記現在位置について、点検対象部位を撮影する作業者の位置である撮影地点Aとして処理及び記録する。
【0023】
従って、作業者端末200の画面には作業者の第1撮影地点A1が図3に示したように表示される。その後、作業者は作業者端末200の画面に出力されている当該層の平面図画像上で点検対象部位の位置を確認した後、作業者端末200の画面上での撮影地点A1に指をタッチした状態で、撮影地点A1から点検対象部位の方向に指を移動させる動作であるスワイプ(swipe)動作を行うことができる(S140)。
【0024】
従って、作業者端末200は作業者のスワイプ動作を検知するようになり、作業者のスワイプ方向情報に基づいて図4に示したように撮影地点A1における撮影方向B1情報を生成し、生成された撮影方向B1情報を図4に示したように当該層の平面図画像に表示することができる。
【0025】
以後、作業者は作業者端末200の画面に表示された撮影方向B1に当該作業者端末200に備えられたカメラモジュール250を用い、図4に示したように作業者端末200の画面に表示された撮影地点A1に該当する現在位置に立った状態で、壁体の亀裂発生部位などの点検対象部位を撮影し、点検対象部位の撮影画像は作業者端末200に備えられた内部メモリに格納される(S150)。
【0026】
一方、本発明を実施するにあたり、作業者端末200は前述したS150ステップで格納された撮影画像に、前述したS130ステップで作業者が選択した撮影地点A1情報と前述したS140ステップにおける撮影方向B1情報を関連付けて格納することが好ましい。
【0027】
また、本発明を実施するにあたり、作業者端末200は前述したS150ステップで格納された撮影画像に当該撮影画像の診断現場における撮影順序情報も関連付けて格納することが好ましい。
【0028】
このように第1撮影地点A1での撮影を完了した後、作業者は当該層の内部を移動しながら第2点検対象部位の撮影を決定した場合に、第2撮影地点A2情報と、第2撮影方向B2情報を前述したS130ステップ及びステップS140と同じ方法で 図5に示したように入力することができる。
【0029】
その後、第2撮影地点A2で撮影が完了するにつれて作業者端末200は前述したS150ステップでの撮影画像格納と、撮影手順、撮影地点及び撮影方向情報を関連付けて格納する過程を繰り返し行うようになり、作業者は前述したような方式で当該層での追加撮影を進行した後、次の層(例えば、2階)で同じ方式で 撮影を進めることができる。
【0030】
一方、作業者端末200は前述したような連続撮影過程で撮影及び格納された各撮影画像について関連付けて格納された撮影地点情報及び撮影方向情報が前述したS110ステップで作業者が選択した平面図画像に図6に示したように付加生成されるように重ね合わせ処理することで、建築物診断レポートを作成するための平面図画像を生成することが好ましい。
【0031】
また、本発明を実施するにあたり、作業者は前述したS150ステップで格納された撮影画像に作業過程で自身の音声メモを関連付けて格納することができる(S160)。
【0032】
図7は本発明の一実施形態に係る安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を行う過程で音声メモの格納方法を説明する手順フローチャートである。以下、図7を参照して、音声メモを撮影画像に関連付けて格納する過程を説明する。
【0033】
まず、前述したS150ステップで撮影画像格納と、撮影順序、撮影地点及び撮影方向情報の関連格納を完了した作業者端末200は、作業者端末200に備えられたスピーカモジュールを通じて「作業情報が格納されました。作業コメントを残してください。」などの音声メモ入力案内メッセージを出力することができる(S161)。
【0034】
作業者端末200はこのように音声メモ入力案内メッセージを出力した後、作業者端末200に備えられたマイクモジュールを活性化し(S162)、作業者の音声入力を待機する(S163)。
【0035】
その後、所定時間(例えば、5秒)以内に作業者の音声が入力されない場合、作業者端末200は当該撮影画像に対する作業者の音声メモがないと判断し、マイクモジュールを非活性化処理する(S164)。作業者音声情報がマイクモジュールを通じて入力される場合、作業者端末200は入力音声情報を当該撮影画像に関連付けて格納する(S165)。
【0036】
また、作業者端末200は作業者の音声情報をテキスト情報に変換することで、作業者のテキストメモ情報を自動的に生成し、生成されたテキストメモ情報を当該撮影画像に更に関連付けて格納することができる(S166)。
【0037】
また、本発明を実施するにあたり、作業者は前述したS150ステップで格納された撮影画像に試験成績書などの参考資料を関連付けて格納することができる(S170)。
【0038】
具体的には、前述したS150ステップで撮影画像格納と、撮影順序、撮影地点及び撮影方向情報の関連格納を完了した作業者端末200は、作業者端末200の画面に参考資料ファイル読み込みアイコンを表示する。従って、作業者が当該アイコンを選択した後、作業者端末200に既に格納されている試験成績書などの参考資料ファイルを選択した場合に、作業者端末200は作業者が選択した参考資料ファイルを当該撮影画像に関連付けて格納することができる。
【0039】
このように本発明によれば、作業者は撮影空間内の各撮影地点において撮影を完了した直後に、当該撮影画像に自分の作業音声メモ、テキストメモ、参考資料を関連付けて格納することができる。
【0040】
即ち、本発明によれば、作業者が建築物などの撮影空間内を移動しながら撮影した各撮影画像に対応する撮影地点及び撮影方向情報が当該撮影空間の図面画像に付加生成されるだけでなく、撮影時の作業コメントなどの作業者のメモ情報と建築物診断レポート作成時に必要な試験成績書などの参考資料情報が当該撮影画像に関連付けて格納されることで、作業者は建築物での撮影情報をより効率的に管理及び活用できるようになる。
【0041】
一方、本発明を実施するにあたり、作業者端末200は図8のように前述したS110ステップで作業者が選択した平面図画像上での撮影地点に撮影手順を示すシリアル番号を含む撮影画像呼び出し用のアイコン(図8中における丸囲み数字)を生成し、当該アイコンに隣接して同じシリアル番号を含む音声メモ呼び出し用のアイコン(図8中における四角囲み数字)、テキストメモ呼び出し用のアイコン(図8中における三角囲み数字)、及び参考資料呼び出し用のアイコン(図8中における太丸囲み数字)を生成することができる(S180)。
【0042】
なお、本発明を実施するにあたり、作業者端末200は各アイコンに対応する情報が作業者端末200に格納されている場合に、当該アイコンを青色などの有彩色で表示する。しかし、当該アイコンに当該情報が作業者端末200に格納されていない場合には対応するアイコンをグレーなどの無彩色で表示することで、作業者が作業関連情報の入力状態をアイコンの色で確認できるようにすることもできる。
【0043】
一方、以後、作業者が図8のように前述したS110ステップで作業者が選択した平面図画像に付加生成されて表示されている各情報呼び出し用のアイコンを作業者端末200のタッチ式ディスプレイで選択する場合、作業者端末200は当該アイコンに関連付けて格納されている作業情報を出力することができる。
【0044】
具体的には、作業者が撮影画像呼び出し用のアイコン(図8中における丸囲み数字)を選択する場合、作業者端末200は当該アイコンに関連付けて格納されている撮影画像を作業者端末200の画面に表示し、作業者が音声メモ呼び出し用のアイコン(図8中における四角囲み数字)を選択する場合。作業者端末200はスピーカモジュールを通じて当該アイコンに関連付けて格納されている音声メモを出力し、作業者がテキストメモ呼び出し用のアイコン(図8中における三角囲み数字)を選択した場合、作業者端末200は当該アイコンに関連付けて格納されているテキストメモを画面に表示し、作業者が参考資料呼び出し用のアイコン(図8中における太丸囲み数字)を選択した場合、作業者端末200は当該アイコンに関連付けて格納されている試験成績書などの参考資料画像を画面に表示することができる。
【0045】
このように各情報呼び出し用のアイコンを選択することで、当該作業情報を確認した作業者は作業者端末200の画面に表示される再入力、修正、削除などの編集機能ボタンを選択することで、当該情報に対する編集作業を行うこともできる(S190)。
【0046】
具体的には、音声メモ呼び出し用のアイコンを選択することで、音声メモを確認した作業者が「再入力」ボタンを選択した場合、作業者端末200はマイクモジュールを活性化する。その後、マイクモジュールを通じて入力される作業者の音声メモ格納されている音声メモを置き換えて当該アイコンに関連付けて格納し、このように格納された音声メモをテキストメモに変換し、変換されたテキストメモを既に格納されているテキストメモに置き換えて当該テキストメモ呼び出し用のアイコンに関連付けて格納できる。
【0047】
更に、テキストメモ呼び出し用のアイコンを選択することでテキストメモを確認した作業者が「修正」ボタンを選択した場合、作業者端末200は作業者がテキストメモを変更することができるように、タッチキーパッドを作業者端末200のタッチ式ディスプレイ上で活性化し、作業者がタッチキーパッドを通じて入力した情報によってテキストメモを修正して格納することができる。
【0048】
また、参考資料呼び出し用のアイコンを選択することで、試験成績書などの参考資料を確認した作業者が「削除」ボタンを選択する場合に、作業者端末200は当該アイコンに関連付けて格納されている参考資料を削除し、当該アイコンの色を変更(例えば、有彩色→無彩色)することで、作業者が当該アイコンに関連付けて格納された情報がないことを確認することができる。
【0049】
一方、本発明を実施するにあたり、作業者は図8のように図面画像に付加生成された各情報呼び出し用のアイコンのうち関連情報が格納されていない情報呼び出し用のアイコンを選択した後、関連作業情報を入力することもできる。
【0050】
具体的には、作業者は関連作業情報が格納されていないため無彩色で表示されている音声メモ呼び出し用のアイコンを選択してもよい。このような場合、作業者端末200は、前述したステップS161乃至ステップS166を繰り返し行ってもよい。
【0051】
図9は本発明の一実施形態に係るネットワークを介した建築物の撮影情報管理システムの構成図である。図9を参照すると、本発明の一実施形態に係るネットワークを介した建築物の撮影情報管理システムは複数の作業者端末200-1及び200-2、並びに管理サーバ300を含む。
【0052】
複数の作業者端末200-1及び200-2は同じ建築物で共に診断作業を進める複数の作業者がそれぞれ持っている作業者端末200-1及び200-2であり、管理サーバ300は各作業者端末200-1及び200-2で前述したような安全診断対象建築物における撮影情報管理方法を実行することによる各種作業情報を作業者端末200-1、200-2の汎用固有識別子(Universally Unique Identifier、UVID)などの作業者端末のID情報と共に受信し、各作業情報の受信順序によって各作業情報にシリアル番号を付与する。
【0053】
具体的には、第1作業者端末200-1が前述したS150ステップで撮影画像を格納することで、管理サーバ300が第1作業者端末200-1から前述したS110ステップで作業者が選択した平面図画像の識別情報、撮影地点情報、撮影方向情報、及び撮影画像を含む作業情報を受信した後、第2作業者端末が前述のS150ステップで撮影画像を格納することで、管理サーバ300が第2作業者端末から前述したS110ステップで作業者が選択した平面図画像の識別情報、撮影地点情報、撮影方向情報、及び撮影画像を含む作業情報を受信する場合、管理サーバ300は第1作業者端末200-1から受信した作業情報については作業順序情報として「1」を生成し、第2作業者端末から受信した作業情報については作業順序情報として「2」を生成することができる。
【0054】
その後、管理サーバ300は、第1作業者端末200-1に管理サーバ300が生成した作業順序情報1を送信し、また管理サーバ300は第2作業者端末から受信した作業情報と当該作業情報に対して生成された作業順序情報2を第1作業者端末200-1に更に送信することができる。
【0055】
従って、管理サーバ300から作業手順情報1を受信した第1作業者端末200-1は前述したS150ステップにおける撮影画像に作業順序情報1を関連付けて格納することができる。
【0056】
本発明を実施するにあたり、第1作業者端末200-1は管理サーバ300から受信した作業順序情報を前述した撮影順序情報と区別して格納してもよく、撮影順序情報に代えて作業順序情報を格納してもよい。
【0057】
また、管理サーバ300から第2作業者の作業情報と当該作業情報に対して生成された作業順序情報2を受信した第1作業者端末200-1は第2作業者の作業情報に含まれている撮影画像に第2作業者の作業情報に含まれている撮影地点情報及び撮影方向情報と、作業順序情報2を関連付けて格納した後、第2作業者の作業情報に含まれている第2作業者が前述したS110ステップで選択した平面図画像の識別情報に基づいて第1作業者端末200-1に格納されている当該平面図画像を検索し、第2作業者の作業情報に含まれている撮影地点情報、撮影方向情報、及び作業順序情報を検索された平面図画像上に付加生成するように重ね合わせ処理することもできる。
【0058】
なお、本発明を実施するにあたり、第1作業者端末200-1は前記検索された平面図画像上での当該撮影地点に作業順序を示すシリアル番号を含む第2作業者の撮影画像呼び出し用のアイコンを生成することができる。その結果、以後第1作業者は第1作業者端末200-1の画面上で当該アイコンを選択することで、当該アイコンに関連付けて格納されている第2作業者の撮影画像を第1作業者端末200-1の画面を通じて出力することができる。
【0059】
このように本願発明によれば、第1作業者は図10に示したように第1作業者端末200-1の画面を通じて自分の作業情報だけでなく、同じ建築物で作業する他の作業者である第2作業者らの作業情報を当該建築物内での作業順序情報と共に確認できるようになる。
【0060】
一方、本発明を実施するにあたり、第1作業者端末200-1は第1作業者の作業情報及び関連アイコンを第2作業者を含む他の作業者の作業情報及び関連アイコンと色、形状、サイズなどで差分表示することで、第1作業者が自分の作業情報と他の作業者の作業情報を区別できるようにすることができる。
【0061】
また、本発明を実施するにあたり、第1作業者端末200-1は第1作業者が第1作業者端末200-1上で「自分の作業ビューモード」と「建築物全体の作業ビューモード」を選択できるようにするモード選択ボタンは第1作業者端末200-1の画面を通じて提供することができる。
【0062】
従って、「自分の作業ビューモード」が選択された場合、第1作業者端末200-1は図8に示したように第1作業者の作業情報及び関連アイコンのみを第1作業者の撮影順序情報と共に表示し、「建築物全体の作業ビューモード」が選択された場合、第1作業者の作業情報及び関連アイコンや第2作業者を含む他の作業者らの作業情報及び関連アイコンが管理サーバ300から受信した作業順序情報と共に一括表示されるようにすることができる。
【0063】
また、第2作業者端末が前述したS160ステップ及びS170ステップのように撮影画像に音声メモ及び参考資料情報を関連付けて格納する場合、管理サーバ300は第2作業者端末から前述したS110ステップで作業者が選択した平面図画像の識別情報、撮影画像、及び関連付けて格納された音声メモ、テキストメモ、参考資料などの関連格納情報を含む追加情報登録要請を受信することができる。
【0064】
従って、管理サーバ300は追加情報登録要請に含まれている撮影画像に基づいて当該撮影画像に対して既に生成されて管理サーバ300に格納されている作業順序情報を検索し、検索された作業順序情報と共に追加情報登録要求を第1作業者端末200-1に送信することができる。
【0065】
従って、第1作業者端末200-1は管理サーバ300から受信した追加情報登録要請に含まれている平面図画像の識別情報に基づいて当該平面図画像を検索し、管理サーバ300から共に受信された作業順序情報に基づいて当該平面図画像に付加生成されている撮影画像呼び出し用のアイコンを検索した後、検索された撮影画像呼び出し用のアイコンに関連付けて格納されている撮影画像に管理サーバ300から受信した追加情報登録要請に含まれている音声メモ、テキストメモ、参考資料などの関連格納情報を関連付けて格納することができる。
【0066】
これにより、第2作業者が第2作業者端末を通じて生成した各撮影画像の当該作業情報との関連格納状態が第1作業者端末200-1にも同一に形成される。
【0067】
なお、本発明を実施するにあたり、第1作業者端末200-1は当該平面図画像上での撮影地点に既に生成されている第2作業者の撮影画像呼び出し用のアイコンに隣接して同じシリアル番号(作業順序番号)を含む第2作業者の音声メモ呼び出し用のアイコン、第2作業者のテキストメモ呼び出し用のアイコン、及び第2作業者の参考資料呼び出し用のアイコンを生成することができる。
【0068】
以後、第1作業者は第1作業者端末200-1の画面上で各アイコンを選択することで、当該アイコンに関連付けて格納されている第2作業者の音声メモ、テキストメモ、参考資料を第1作業者端末200-1を通じて出力及び確認することができる。
【0069】
このように本発明によれば、作業者は同じ建築物で一緒に作業する他の作業者の作業情報を自分の作業者端末を通じてリアルタイムで確認することができるので、建築物の安全診断点検作業の効率性を高めることができる。
【0070】
また、本発明を実施するにあたり、第1作業者端末200-1は管理サーバ300から受信した第2作業者の音声メモにおける音声情報を分析することで、第2作業者らを相互識別するための話者識別情報を生成し、生成された話者識別情報に基づいて各第2作業者の撮影地点別情報呼び出し用のアイコンの色、形状、サイズ等を差分形成することで、第1作業者が第1作業者端末200-1を通じて出力される各作業情報のソースを視覚的に区別できるようにすることもできる。
【0071】
本発明において使用した用語は単に特定の実施形態を説明するために使われたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又は、それらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又は、それ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又は、それらを組み合わせたものなどの存在又は、付加の可能性を予め排除しないことと理解すべきであろう。
【0072】
以上では本発明の好ましい実施形態及び応用例について図示及び説明したが、本発明は前述した特定の実施形態及び応用例に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは勿論であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は建築物の安全診断関連技術分野における産業上の利用可能性が認められる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】