IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ボレー ブランズ インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図1
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図2
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図3
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図4
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図5
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図6
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図7
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図8
  • 特表-眼鏡のサイドシールド 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】眼鏡のサイドシールド
(51)【国際特許分類】
   G02C 11/00 20060101AFI20240514BHJP
   G02C 5/14 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
G02C11/00
G02C5/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577107
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 US2022032700
(87)【国際公開番号】W WO2022261228
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】17/344,812
(32)【優先日】2021-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】321011468
【氏名又は名称】ボレー ブランズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【弁理士】
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン、ヒックス
【テーマコード(参考)】
2H006
【Fターム(参考)】
2H006AA00
2H006CA00
(57)【要約】
眼鏡フレームと共に使用するサイドシールドは、上部と下部とを有する取付体を含む。取付体は、眼鏡フレームのそれぞれの内周内に挿入可能な大きさおよび構成である。上部突起は、取付体の上部から延び、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される。下部突起は、取付体の下部から延び、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される。サイドシールド壁は、取付体に接続され、上部突起および下部突起がそれぞれのレンズフレーム本体と係合したときに、一対のテンプルアームのそれぞれの一方の回動運動を可能にする大きさの隙間を少なくとも部分的に画定する上縁を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のレンズフレーム本体を含む中央部分と、前記中央部分に回動可能に接続された一対のテンプルアームとを有する眼鏡フレームと共に使用するためのサイドシールドであって、各レンズフレーム本体が内周を画定しており、
上部と、対向する下部と、前記上部と前記下部との間に延びる側部とを有し、それぞれの内周内に挿入可能な大きさおよび構成である取付体と、
前記取付体の前記上部から延び、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される上部突起と、
前記取付体の前記下部から延び、前記それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される下部突起と、
前記取付体に接続され、前記上部突起および前記下部突起が前記それぞれのレンズフレーム本体と係合したときに、前記一対のテンプルアームのそれぞれの一方の回動運動を可能にする大きさの隙間を少なくとも部分的に画定する上縁を有するサイドシールド壁と、
を含んでなる、サイドシールド。
【請求項2】
前記取付体に接続された上部シールド壁をさらに含み、前記上部シールド壁は前記サイドシールド壁から間隔を空けて配置される、請求項1に記載のサイドシールド。
【請求項3】
前記上部シールド壁は少なくとも部分的に隙間を画定する、請求項2に記載のサイドシールド。
【請求項4】
前記上部シールド壁は、その間に角部を画定するように交差する前縁と側縁とを含む、請求項2に記載のサイドシールド。
【請求項5】
前記角部は80度~100度の間の大きさの角度を画定する、請求項4に記載のサイドシールド。
【請求項6】
前記上部シールド壁と前記取付体との間に延びる前壁をさらに含む、請求項2に記載のサイドシールド。
【請求項7】
前記サイドシールド壁と前記上部シールド壁は不透明である、請求項2に記載のサイドシールド。
【請求項8】
前記取付体、前記上部突起、前記下部突起、前記サイドシールド壁、および前記上部シールド壁は、互いに一体的に形成されている、請求項2に記載のサイドシールド。
【請求項9】
前記取付体は、前記上部突起および前記下部突起がレンズフレーム本体と係合したときに、前記レンズフレーム本体に対向する力を付与するための内部弾力性を有する、請求項1に記載のサイドシールド。
【請求項10】
前記取付体は、圧縮された構成と伸長された構成との間で移行可能であり、前記上部と前記下部との間の距離は、前記取付体が前記伸長された構成から前記圧縮された構成に向かって移行するにしたがって減少する、請求項1に記載のサイドシールド。
【請求項11】
前記取付体には前記伸長された構成に向かってバイアスが掛けられている、請求項10に記載のサイドシールド。
【請求項12】
一対のレンズフレーム本体を含む中央部分と、前記中央部分に回動可能に接続された一対のテンプルアームとを有する眼鏡フレームと共に使用するためのサイドシールドであって、各レンズフレーム本体が内周を画定しており、
上部と、対向する下部とを有し、それぞれのフレーム内周内に挿入可能な大きさおよび構成である取付体と、
前記取付体の前記上部に設けられ、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される上部係合体と、
前記取付体の前記下部に設けられ、前記それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される下部係合体と、
前記取付体に接続され、前記上部係合体および前記下部係合体が前記それぞれのレンズフレーム本体と係合したときに、前記一対のテンプルアームのそれぞれの一方の回動運動を可能にする大きさの隙間を少なくとも部分的に画定する上縁を有するサイドシールド壁と、
を含んでなる、サイドシールド。
【請求項13】
前記上部係合体は前記上部から延びる突起であり、前記下部係合体は前記下部から延びる突起である、請求項12に記載のサイドシールド。
【請求項14】
一対のレンズフレーム本体を含む中央部分と、前記中央部分に回動可能に接続された一対のテンプルアームとを含み、各レンズフレーム本体が内周を画定している眼鏡フレームと、
前記眼鏡フレームと選択的に係合可能に構成されたサイドシールドとを含んでなり、前記サイドシールドは、
上部と、下部と、前記上部と前記下部との間に延びる側部とを有し、それぞれの内周内に挿入可能な大きさおよび構成である取付体と、
前記取付体の前記上部から延び、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される上部突起と、
前記取付体の前記下部から延び、前記それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される下部突起と、
前記取付体に接続され、前記上部突起および前記下部突起が前記それぞれのレンズフレーム本体と係合したときに、前記一対のテンプルアームのそれぞれの一方の回動運動を可能にする大きさの隙間を少なくとも部分的に画定する上縁を有するサイドシールド壁と、
を含んでなる、アイウェア組立体。
【請求項15】
前記眼鏡フレームは、前記一対のレンズフレーム本体のうちの第1のレンズフレーム本体に形成された第1の一対の凹部を含み、前記第1の一対の凹部は、前記上部突起および前記下部突起のそれぞれの一方を受容するように構成される、請求項14に記載のアイウェア組立体。
【請求項16】
前記取付体に接続された上部シールド壁をさらに含み、前記上部シールド壁は前記サイドシールド壁から間隔を空けて配置される、請求項14に記載のアイウェア組立体。
【請求項17】
前記上部シールド壁は少なくとも部分的に隙間を画定する、請求項16に記載のアイウェア組立体。
【請求項18】
前記サイドシールド壁と前記上部シールド壁は不透明である、請求項16に記載のアイウェア組立体。
【請求項19】
前記取付体は、前記上部突起および前記下部突起がレンズフレーム本体と係合したときに、前記レンズフレーム本体に対向する力を付与するための内部弾力性を有する、請求項14に記載のアイウェア組立体。
【請求項20】
前記取付体は、圧縮された構成と伸長された構成との間で移行可能であり、前記上部と前記下部との間の距離は、前記取付体が前記伸長された構成から前記圧縮された構成に向かって移行するにしたがって減少する、請求項14に記載のアイウェア組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
適用なし
連邦政府後援の研究開発に関する宣言
適用なし
本開示は、一般に、アイウェアと共に使用するためのライトシールドに関し、より具体的には、ライトシールドがアイウェアに取り付けられている間、アイウェアのテンプルアームの自由な回動運動を可能にするように構成されたライトシールドに関する。
【背景技術】
【0002】
明るい光は、個人の視力を損なう可能性があり、したがって、明るい条件下での視覚能力を改善するために、多くの人が、明るい条件下でサングラスを使用する。サングラスを装着したときに個人にとって見やすくなるように、サングラスは、明るい状態を緩和する着色レンズを含むものもある。
【0003】
従来のサングラスは、典型的には、前部のレンズ保持フレーム部分に接続された一対のテンプルアームを含む。テンプルアームは、サングラスをコンパクトな閉じた構成から拡張した開いた構成に移行するのを容易にするために、レンズ保持フレーム部分に回動可能に接続されている。サングラスが閉じた構成にあるとき、サングラスは保護ケースに入れられたり、着用者のシャツのポケットに入れられる。開いた構成にあるときは、サングラスは典型的には使用者の鼻の上に載せられ、テンプルアームはそれぞれの耳の上に伸びるようにして、サングラスは着用者に着用される。
【0004】
従来のサングラスが着用者によって着用される場合、典型的には、レンズ保持フレーム部分からテンプルアームが延びる角部でのサングラスの側面には隙間が存在する。この隙間は、概して、サングラスと着用者の頭部との間に位置する。サングラスの着色レンズは、使用者の視野の真正面にある明るい光や明るい状況を緩和するのに役立つものである一方で、サングラスと使用者の間の隙間は、使用者の目に明るい光が入るのを許すことにもなり、それによってサングラスの全体的な効果を減少させる。
【0005】
従来のサングラスにおけるこれらの隙間に関連する問題に鑑みて、サングラスに取り付け可能であり、これらの隙間から入る明るい光を遮断する様々なサイドシールドが開発されてきた。多くの既存のサイドシールドは、3点取り付けシステムを利用しており、サイドシールドは、サングラスフレームの上部、サングラスフレームの下部、およびテンプルアームに取り付けられている。テンプルアームへの接続を考慮すると、サイドシールドがサングラスに取り付けられたとき、テンプルアームはその閉じた位置まで回動可能とならない可能性がある。このように、サイドシールドがサングラスに接続されている状態では、サングラスは開いた位置に配置されたままである可能性がある。したがって、サイドシールドがサングラスに接続されている状態では、使用者がサングラスを折り畳んだり閉じたりすることが妨げられ、サングラスの保管が困難になる可能性がある。
【0006】
したがって、アイウェアに取り付け可能であり、サイドシールドがアイウェアに取り付けられている状態で、テンプルアームがそれらの開いた構成と閉じた構成との間で自由に回動することを可能にするように構成された遮光サイドシールドに対する必要性が、本技術分野において存在する。本開示の様々な態様は、以下により詳細に説明するように、この特定の必要性に対処するものである。
【発明の概要】
【0007】
本開示の様々な態様は、着用者の目に向かう光の通過を緩和または遮断するために、サングラスフレームに選択的に取り付け可能な遮光サイドシールドに関する。サイドシールドは、サングラスフレームの外観の審美性を変えることなく、サングラスフレームがシールドと共に、またシールドなしで使用されることを可能にするために、サングラスフレームとの2点取り付け接触を容易にするように構成された弾力性のある材料で形成されるものであってもよい。さらに、サイドシールドは、その中に形成されたスロットまたは隙間を含むものであってもよく、シールドがサングラスフレームに取り付けられたときに隙間がテンプルアームと整列して、シールドがサングラスフレームに接続された状態で、テンプルアームが閉じた構成と開いた構成との間で自由に回動運動できるようにする。したがって、シールドは、シールドがフレームに接続されている状態では、回動するテンプルアームの通常の使用を阻害しない。
【0008】
本開示の一実施形態に従って、眼鏡フレームと共に使用するためのサイドシールド(すなわち、シールド)が提供される。眼鏡フレームは、一対のレンズフレーム本体を含む中央部分と、中央部分に回動可能に接続された一対のテンプルアームとを含み、各レンズフレーム本体が内周部を画定している。サイドシールドは、上部と、下部と、上部と下部との間に延びる側部とを有する取付体を含む。取付体は、レンズフレーム本体のそれぞれの内周部内に挿入可能な大きさおよび構成である。上部突起は、取付体の上部から延び、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される。下部突起は、取付体の下部から延び、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される。サイドシールド壁は、取付体に接続され、サイドシールド壁は、上部突起および下部突起がそれぞれのレンズフレーム本体と係合したときに、一対のテンプルアームのそれぞれの一方の回動運動を可能にする大きさの隙間を少なくとも部分的に画定する上縁を有する。
【0009】
サイドシールドはまた、取付体に接続された上部シールド壁を含むものであってもよく、上部シールド壁はサイドシールド壁から間隔を空けて配置される。上部シールド壁は、少なくとも部分的に隙間を画定するものであってもよい。上部シールド壁は、その間に角部を画定するように交差する前縁と側縁とを含むものであってもよい。角部は、80度~100度の間の大きさの角度を画定するものであってもよい。サイドシールドはさらに、上部シールド壁と取付体との間に延びる前壁を含むものであってもよい。サイドシールド壁および上部シールド壁は不透明であってもよい。
【0010】
取付体、上部突起、下部突起、サイドシールド壁、および上部シールド壁は、互いに一体的に形成されていてもよい。
【0011】
取付体は、上部突起および下部突起がレンズフレーム本体と係合したときにレンズフレーム本体に対向する力を付与するための内部弾力性を有するものであってもよい。
【0012】
取付体は、圧縮された構成と伸長された構成との間で移行可能であり、上部と下部との間の距離は、取付体が伸長された構成から圧縮された構成に向かって移行するにしたがって減少する。取付体には、伸長された構成に向かってバイアスを掛けることができる。
【0013】
別の実施形態によれば、一対のレンズフレーム本体を含む中央部分を有する眼鏡フレームと、中央部分に回動可能に接続された一対のテンプルアームとを備えるアイウェア組立体が提供される。各レンズフレーム本体は内周部を画定する。アイウェア組立体はさらに、眼鏡フレームと選択的に係合可能に構成されたサイドシールドを含む。サイドシールドは、上部と、下部と、上部と下部との間に延びる側部とを有する取付体を含む。取付体は、レンズフレーム本体のそれぞれの内周部内に挿入可能な大きさおよび構成である。上部突起は、取付体の上部から延び、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される。下部突起は、取付体の下部から延び、それぞれのレンズフレーム本体と係合可能に構成される。サイドシールド壁は、取付体に接続されている。サイドシールド壁は、上部突起および下部突起がそれぞれのレンズフレーム本体と係合したときに、一対のテンプルアームのそれぞれの一方の回動運動を可能にする大きさの隙間を少なくとも部分的に画定する上縁を含む。
【0014】
眼鏡フレームは、一対のフレーム本体のうちの第1のフレーム本体に形成された第1の一対の凹部を含み、第1の一対の凹部は、上部突起および下部突起のそれぞれの一方を受容するように構成される。
【0015】
本開示は、添付の図面と併せて読むことで、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解されるものとなる。
【0016】
本明細書に開示される様々な実施形態のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の説明および図面に関してより良く理解されるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、眼鏡フレームと、眼鏡フレームに接続された一対のアイウェアシールドとを含むアイウェア組立体の正面上方斜視図である。
図2図2は、図1に描かれたアイウェア組立体の背面上方斜視図である。
図3図3は、アイウェアシールドおよび眼鏡フレームの分解状態における上方斜視断面図である。
図4図4は、アイウェアシールドおよび眼鏡フレームの組立て状態における上方斜視断面図である。
図5図5は、アイウェアシールドの上方斜視図である。
図6図6は、図1に描かれたアイウェア組立体の分解状態における背面上方斜視図である。
図7図7は、図1に描かれたアイウェア組立体の側面図である。
図8図8は、閉じた位置に回動された一対のテンプルアームを含む眼鏡フレームを有するアイウェア組立体の上方斜視図である。
図9図9は、図8に描かれたアイウェア組立体の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面および詳細な説明を通して、同じ構成要素を示すために共通の参照番号が使用される。
【0019】
添付図面に関連して以下に記載する詳細な説明は、アイウェア用ライトシールドの特定の実施形態の説明として意図されており、開発または利用される可能性のある形態のみ表すことを意図するものではない。以下の説明では、図示された実施形態に関連して様々な構造および/または機能を画定するが、同一または同等の構造および/または機能が、本開示の範囲内に包含されること意図した異なる実施形態によっても達成され得ることを理解されたい。「第1」や「第2」などの関係用語の使用は、そのような実体間の実際のそのような関係または順序を必ずしも要求または暗示することなく、ある実体を別の実体から区別するためにのみ使用されることをさらに理解されたい。
【0020】
本開示の様々な態様は、アイウェアのレンズの後方から進入する光を遮断するために、眼鏡フレーム12に選択的に取付け可能に構成された遮光サイドシールド10に関する。サイドシールド10は、2つの概ね対向する取付点または取付領域において眼鏡フレーム12と係合するように構成されたものであってもよく、これにより、サイドシールド10を眼鏡フレーム12に取外し可能に取付けることが可能となる。この点に関して、眼鏡フレーム12は、眼鏡フレーム12の外観の審美性を変えることなく、サイドシールド10と共に、またはサイドシールド10なしで使用することができる。さらに、サイドシールド10は、眼鏡フレーム12からサイドシールド10を取外すことなく、眼鏡フレーム12のテンプルアームを閉じた位置と開いた位置との間で自由に回動または関節動作させることができるスロットまたは隙間を含むものであってもよい。サイドシールド10を取付けるには、各サイドシールド10を垂直方向にわずかに押し当てて、眼鏡フレーム12の両側に同じものを位置決めできるようにする。サイドシールド10の内部弾力性により、サイドシールド10が上下の接続部分でフレーム12と係合し、その後、サイドシールドを上下方向にずらすことで、上下の接続部分を眼鏡フレーム12上に維持することができる。サイドシールド10は眼鏡フレーム12の上部および下部のみに接続される(テンプルアームには接続されない)ものであってもよいので、サイドシールド10が眼鏡フレーム12に係合したまま、テンプルアームは閉じた位置と開いた位置との間で自由に関節動作することができる。さらに、サイドシールド10は、テンプルアームによって直接支持されることなく、眼鏡フレーム12の前部と係合するように構成されるものであってもよい。この点で、サイドシールド10とテンプルアームは互いに完全に独立して使用される。
【0021】
ここで、特に図1および図2を参照すると、眼鏡フレーム12に接続された一対のサイドシールド10を含むアイウェア組立体14が描かれている。眼鏡フレーム12は、中央部分16と、中央部分16に回動可能に接続された一対のテンプルアーム18とを含む。中央部分16は、それぞれのレンズ22を眼鏡フレーム12に保持する一対のレンズフレーム本体20を含む。図3および図4は、アイウェア組立体14の断面図であり、図3は、サイドシールド10がレンズフレーム本体20から外れた状態を示し、図4は、サイドシールド10がレンズフレーム本体20に係合した状態を示す。この点に関して、各レンズフレーム本体20は、サイドシールド10と同様にレンズ22と係合するように、特別な大きさおよび構成であってもよい。
【0022】
図3および図4に描かれている実施形態では、各レンズフレーム本体20は、前面24および対向する後面26を含む。前面24と後面26との間には、開口部を画定する内周面28があり、ユーザがアイウェアを装着したときに、この開口部を通して視認することができる。内周面28からレンズフレーム本体20内に内周溝が延びていてもよく、内周溝は、レンズ22をレンズフレーム本体20に保持するためにレンズ22を受け入れる大きさである。
【0023】
レンズフレーム本体20は、内周面28から延びる中間面30をさらに含むものであってもよい。背周面32は、中間面30からレンズフレーム本体20の背面26まで後方に延在し、内周を画定することができる。この点に関して、内周は、背面26に隣接するレンズフレーム本体20の任意の部分を指すものであってもよく、またサングラスを着用する際にユーザがそれを通して視認する開口部を指すものであってもよい。レンズフレーム本体20の内周は、背周面32を含むものであってもよく、また開口部を完全に一周するものであっても、開口部の周りに部分的にのみ延びるものであってもよい。例えば、内周は、以下により詳しく説明するように、サイドシールド10と係合する(例えば、上部および下部の)対向部分を含むものであってもよい。
【0024】
一対の凹部34、36は、背周面32からレンズフレーム本体20内に延びている。一対の凹部34、36は、対向する位置に形成されてもよく、一方の凹部34は、レンズフレーム本体20の上部セグメントに形成され、他方の凹部36は、レンズフレーム本体20の下部セグメントに形成される。
【0025】
レンズフレーム本体20は、ブリッジ38で互いに結合されてなるものであってもよく、使用中にユーザの鼻との快適な係合を容易にするために、各々が鼻パッド40に結合されたり、または組み込まれるものであってもよい。
【0026】
一対のテンプルアーム18は、眼鏡フレーム12の中央部分16に回動可能に接続されている。特に、各テンプルアーム18は、ヒンジを介してそれぞれのレンズフレーム本体20の側方部分に回動可能に接続されるものであってもよい。各テンプルアーム18は、閉じた位置と開いた位置との間で、対応するレンズフレーム本体20に対して独立して回動するものであってもよい。テンプルアーム18が閉じた位置から開いた位置に向かって回動すると、テンプルアーム18は中央部分16から離れる。開いた位置では、テンプルアーム18は中央部分16に対して概ね直角であってもよい。両方のテンプルアーム18が開いた位置にあるとき、テンプルアーム18は、互いに概ね対向し、間隔をあけて平行な関係であってもよい。テンプルアーム18が閉じた位置にあるとき、テンプルアーム18の末端部分は、中央部分16と接触するものであってもよく、または中央部分16に隣接して配置されるものであってもよい。一実施形態によれば、各テンプルアーム18は、テンプルアーム18が閉じた位置と開いた位置との間を移行する際に、約90度回動することができる。もちろん、回動動作の範囲は、着用者の頭の大きさおよび形状に対応するために、90度より大きくてもよいし、90度を超えていてもよい。
【0027】
サイドシールド10は、テンプルアーム18の回動運動を妨げたり妨害しない方法で、かつテンプルアーム18からの直接的な構造的支持に依存しない方法で、眼鏡フレーム12に取付け可能となるように特に構成および適合されるものであってもよい。一実施形態によれば、サイドシールド10は、概ね、サイドシールド壁42、上部シールド壁44、および取付体46を含む。取付体46は、上部48と、下部50と、上部48と下部50との間に延びる側部52を含むものであってもよい。取付体46は、それぞれのレンズフレーム本体20の内周内に挿入可能な大きさおよび構成である。幾つかの実施形態では、取付体46は、側部52なしで形成されてもよく、したがって、レンズフレーム本体20の対向する上部および下部内に嵌め込まれ得る上部48および下部50を単に含むものであってもよい。
【0028】
サイドシールド10は、取付体46の上部48に上部係合体54を含むものであってもよい。上部係合体54は、レンズフレーム本体20上の上部凹部34に受容される大きさの上部突起を含むものであってもよい。上部突起54は細長く、サイドシールド壁42によって画定される平面に対して概ね直角な方向に延びるものであってもよい。上部突起54の大きさおよび構成は、上部凹部34の大きさおよび構成と相補的なものであってもよい。
【0029】
サイドシールド10は、さらに、取付体46の下部に下部係合体56を含むものであってもよい。下部係合体56は、レンズフレーム本体20上の下部凹部36に受容される大きさの下部突起を含むものであってもよい。下部突起56は細長く、サイドシールド壁42によって画定される平面に対して概ね直角な方向に延びるものであってもよい。好ましい実施形態では、下部突起56は上部突起54よりも長さが短いが、本開示の範囲はこれに限定されないことを理解されたい。下部突起56の大きさおよび構成は、下部凹部36の大きさおよび構成と相補的なものであってもよい。
【0030】
サイドシールド壁42は、取付体46に接続された前部58を含む。サイドシールド壁42は、取付体46から離れて延び、その後部60で終端する。サイドシールド壁42はさらに、上縁部62、背縁部64、および下縁部66を含む。上縁部62は、前後方向に延び、サイドシールド10にスロットまたは隙間68を少なくとも部分的に画定するものであってもよく、隙間68は、サイドシールド10が眼鏡フレーム12に係合されたとき、例えば、上部突起54および下部突起56がそれぞれのレンズフレーム本体20に係合されたときに、一対のテンプルアーム18のそれぞれの一方の自由な回動運動を可能にする大きさである。これに関して、隙間68は、サイドシールド10が眼鏡フレーム12に取り付けられたときに、隙間68がテンプルアーム18と(例えば、テンプルアーム18の回動動作範囲内で)整列するように、サイドシールド10に設けられるものであってもよい。ある特定の実施形態では、隙間68は、サイドシールド10が眼鏡フレーム12に取り付けられ、テンプルアームが開いた構成にあるときに、テンプルアーム18が隙間68内に受容されるように位置決めされるものであってもよい。テンプルアーム18は、テンプルアーム18が開いた構成と閉じた構成との間を移行するときに、隙間68を通って、または隙間68の外で、自由に回動して移動することができる。
【0031】
背縁部64は、上部シールド壁44から離れる方向に上縁部62に対して概ね直角に延びるものであってもよい。下縁部66は、サイドシールド10の後縁部64から前部58に向かって延びるものであってもよい。下縁部66は、上縁部62と下縁部66との間の距離が前後方向に変化する側壁高さを画定できるように、背縁部64に対して角度を持っていてもよい。この点に関して、下縁部66と上縁部62との間の最大距離(例えば、最大高さ)は、サイドシールド10の前部に存在してもよく、下縁部66と上縁部62との間の最小距離(例えば、最小高さ)は、サイドシールド10の背部に存在してもよい。
【0032】
サイドシールド10は、さらに、取付体46とサイドシールド壁42との間に延びる側壁70を含むものであってもよい。この点に関して、側壁70は、サイドシールド壁42が眼鏡フレーム12の側縁に対して概ね同一平面の関係で位置決めされることを可能にするように、取付体46からサイドシールド壁42に向かって外側に延びるような大きさおよび構成とするものであってもよい。この点に関して、いくつかの実施形態では、サイドシールド壁42の位置は、隠れた、または隠した外観を提供するために、眼鏡フレーム12の側縁に対してわずかに凹んでいてもよいことが企図される。また、幾つかの実施形態では、サイドシールド壁42の位置は、眼鏡フレーム12の側縁より僅かに外側であってもよいことが企図される。
【0033】
上部シールド壁44は、取付体46に接続されており、上部シールド壁44は、隙間68を部分的に画定するようにサイドシールド壁42から間隔を空けて配置されている。上部シールド壁44は、その間に角部を画定するように交差する前縁72と側縁74とを含むものであってもよい。角部は、80度~100度の間の大きさの角度を画定するものであってもよく、テンプルアーム18が開いた構成にあるときにレンズフレーム本体20とテンプルアーム18との間に画定される角度と相補的なものであってもよく、テンプルアーム18が開いているときに上部シールド壁44がその角度の全てではなくとも大部分を占めるものであってもよい。上部シールド壁44は、前縁72と側縁74とのそれぞれの端部の間に延びる後縁76をさらに含むものであってもよい。後縁76は、使用中の使用者の頭部を収容するために、わずかに凹状または円弧状の構成を画定するものであってもよい。この点に関して、後縁76は、使用中に使用者の頭部に隣接して延びるように構成されるものであってもよいが、好ましくは、快適性を損なうことなく遮光を最適化するように、使用者の頭部に接触しないように構成されるものであってもよい。
【0034】
サイドシールド10は、さらに、取付体46と上部シールド壁44との間に延びる前壁78を含むものであってもよい。この点に関して、前壁78は、上部シールド壁44が眼鏡フレーム12の上縁に対して概ね同一平面の関係で位置決めされることを可能にするように、取付体46から上部シールド壁44に向かって外側に延びるような大きさおよび構成とするものであってもよい。この点に関して、いくつかの実施形態では、上部シールド壁44の位置は、隠れた、または隠した外観を提供するために、眼鏡フレーム12の上縁に対してわずかに凹んでいてもよいことが企図される。また、幾つかの実施形態では、上部シールド壁44の位置は、眼鏡フレーム12の上縁より僅かに上であってもよいことが企図される。
【0035】
サイドシールド10は、射出成形によって形成された、単一の一体構造であってもよい。サイドシールド10を形成するために、ゴム、プラスチックなどの当該技術分野で公知の適切な射出成形材料を使用するものであってもよい。サイドシールド10を形成するために使用される材料は、不透明な材料であってもよいし、他の遮光資質と一体化されたものであってもよい。例えば、サイドシールド10は、遮光塗料で塗装または被覆されているものであってもよく、成形構造と一体化された遮光体を有するものであってもよい。この点に関して、サイドシールド壁42および上部シールド壁44が不透明であるか、または光を遮ることができることが特に望ましい。この点に関して、サイドシールド10の他の部分(例えば、取付体46、突起、前壁および側壁)が透明または半透明であってもよいことが企図される。さらに、(射出成形以外の)当該技術分野で公知の他の製造技術を、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、サイドシールド10を形成するために使用するものであってもよい。
【0036】
サイドシールド10を形成するために使用される材料は、サイドシールド10の眼鏡への取り付けを容易にするためにサイドシールド10を手動で押し当てることを可能にするのに十分な内部弾力性を有するものであってもよい。好ましい材料としては、ゴム、プラスチック、ポリマー、または十分な内部弾力性を有することが知られている当該技術分野における他の材料を含めることができる。
【0037】
使用者がサイドシールド10を眼鏡フレーム12に取り付けたい場合、使用者は、上部48と下部50との間の距離が減少し、取付体46が圧縮された構成をとるように、取付体46を押し当てることができる。取付体46が圧縮された構成にあるとき、取付体46はレンズフレーム本体20に挿入され、上部突起54および下部突起56はレンズフレーム本体20に形成された対応する上部凹部34および下部凹部36と位置合わせすることができる。このような位置合わせが行われると、上部48と下部50との間の距離が拡がるように、取付体46が解放され、上部突起54と下部突起56が対応する上部凹部34および下部凹部36に受け入れられる。上部48および下部50による互いから離れるこのような動きは、圧縮された位置から伸長された位置への動きに対応する。伸長された位置は、取付体46に外力が加えられていないときの上部48および下部50の位置であってもよい。取付体46には、伸長された位置に向かってバイアスが掛けられるものであってもよい。取付体46の内部バイアスは、サイドシールド10を眼鏡フレーム12に対して所定位置に保持するために、サイドシールド10と眼鏡フレーム12との間に対向する力が加えられる結果となる。これらの対向する力は、取付体46の上部48および下部50において、またはそれに隣接して加えられるものであってもよい。さらに、サイドシールド10は、第3の力またはテンプルアーム18とサイドシールドとの間の保持力とは無関係に眼鏡に保持されるものであってもよい。この点に関して、サイドシールド10は、好ましくは、サイドシールド10が眼鏡フレーム12に取り付けられている間、テンプルアーム18の閉じた位置と開いた位置との間の無制限の移動を可能にする大きさである。したがって、サイドシールド10が眼鏡フレーム12に取り付けられているとき、サイドシールド10に形成された隙間68は、テンプルアーム18の回動動作の範囲と整列するものであってもよい。場合によっては、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、サイドシールド10とテンプルアーム18との間の最小限の干渉のために無視できる程度の摩擦力が生じるものであってもよいことを理解されたい。いずれにせよ、サイドシールドがアイウェアに取り付けられている間、テンプルアーム18が閉じた位置と開いた位置との間を移行するのが完全に阻害または妨害されることはない。
【0038】
サイドシールド10が眼鏡フレーム12に取り付けられるとき、サイドシールド10は、サングラスの側部から、および/またはサングラスの上部から、サングラスと使用者の目との間の領域に光が入るのを抑制することができる。
【0039】
サイドシールド10を眼鏡フレーム12から取り外すには、使用者は、上部48および下部50を圧縮された構成となるように圧縮して、上部突起54および下部突起56を上側凹部34および下側凹部36から引き出すことができる。突起54、56が引き出されたら、使用者はサイドシールド10を眼鏡フレーム12から取外すことができる。眼鏡フレーム12からサイドシールド10を選択的に取り付けたり取り外したりする性能により、眼鏡フレーム12は、眼鏡フレーム12の外観の審美性を変えることなく、サイドシールド10があってもなくても使用することができるものとなる。
【0040】
本明細書で議論される眼鏡フレーム12は、サングラスフレームである。しかしながら、本開示の範囲はこれに限定されないことが企図される。この点に関して、眼鏡フレーム12は、従来の眼鏡、スポーツゴーグル、保護アイウェア、または当該技術分野で公知の他の形態のアイウェアを含むものであってもよい。
【0041】
本明細書で示される具体的な内容は、例示的な議論の目的のための一例であり、本開示の様々な実施形態の原理および概念的な態様の最も有用で容易に理解されると考えられる説明を提供するために提示されるものではない。この点に関して、様々な実施形態の異なる特徴の基本的な理解に必要な以上の詳細を示す試みは行なわれておらず、図面と共に説明することにより、これらが実際にどのように実施されることになるかは当業者には明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】