(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-22
(54)【発明の名称】クレジットベースの分割手数料電子決済ネットワークのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/24 20120101AFI20240515BHJP
【FI】
G06Q20/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023561075
(86)(22)【出願日】2021-08-17
(85)【翻訳文提出日】2023-12-04
(86)【国際出願番号】 US2021046356
(87)【国際公開番号】W WO2022211840
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】324004540
【氏名又は名称】ジェラルド トレヴィノ ロハス
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルド トレヴィノ ロハス
(57)【要約】
分割手数料支払いサービスを使用して電子取引を実行する技術が説明される。技術には、通貨ベースのクレジットを使用することが含まれ、クレジットは、支払人の紹介者及び支払人の以前の受取人へのコミッションとしても提供される。この技術には、ユーザのユーザデバイスに決済アプリケーションを提供し、決済サービスと提携している金融機関でユーザに代わって金融口座を開設させ、ユーザの資金源から金融口座に資金を移転し、ユーザのユーザプロファイルと金融口座の残高に相当するクレジットとを関連付け、取引についての取引データを受信し、取引の受取人手数料を決定し、支払人から受取人へ取引金額に相当する通貨またはクレジットを移転し、少なくとも決済サービス、紹介ユーザ、及び以前の受取人の間で受取人手数料を分割し、それに応じて通貨またはクレジットを分配する決済サービスのうちの1つまたは複数が含まれる場合がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスの複数のユーザのうちの第1のユーザに関連付けられる第1のコンピューティングデバイスから、決済アプリケーションの第1のインスタンスを介して、前記第1のユーザを前記決済サービスに登録することに関連付けられる登録データを受信することと、
前記登録データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザが前記決済サービスに登録する資格があることを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスに関連付けられるデータストアに、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルを格納することと、
前記登録データに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザによって示される資金源を識別することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、金融機関に関連付けられるデバイスに、前記第1のユーザに代わって前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設する要求を送信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって前記第1のコンピューティングデバイスのディスプレイに、前記金融口座のインディケーション及び前記資金源から前記金融口座への資金を移転することについての承認の要求を表示させることと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記承認を受信することと、
前記承認を受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記資金源から前記金融口座へ資金を移転させることと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイス及び第2のユーザに関連付けられる第2のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの間の第1の取引に関連付けられる第1の取引データを受信することであって、前記第1のユーザは前記第1の取引の支払人を含み、前記第2のユーザは前記第1の取引の受取人を含む、ことと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイス及び第3のユーザの第3のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のコンピューティングデバイスまたは前記第3のコンピューティングデバイス上で実行している決済アプリケーションのそれぞれのインスタンスを介して、前記第1のユーザと前記第3のユーザとの間の第2の取引に関連付けられる第2の取引データを受信することであって、前記第2の取引データは取引金額のインディケーションを含み、前記第1のユーザは前記第2の取引の支払人を含み、前記第3のユーザは前記第2の取引の受取人を含む、ことと、
前記第2の取引に関連付けられる前記第2の取引データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、第2の取引金額及び予め定められた計算に少なくとも部分的に基づいて受取人手数料を決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第2の取引金額に相当する第1の数のクレジット及び受取人手数料に相当する第2の数のクレジットを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルへの第1の数のクレジットの移転、
前記第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスへの第2の数のクレジットの移転、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに関連付けられる紹介ユーザを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから前記紹介ユーザに関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第1の割合に相当するクレジットの移転、
前記第1の取引データに少なくとも部分的に基づいて直前の受取人を決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから直前の受取人に関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第2の割合に相当するクレジットの移転であって、前記直前の受取人が第2のユーザを含む、移転
を含む値の移転を生じさせることと
を備える方法。
【請求項2】
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第2の取引の取引レコードを前記第1のコンピューティングデバイス及び前記第3のコンピューティングデバイスの少なくとも1つに送信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスから、前記第1のユーザの取引のサマリについての要求を受信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスのディスプレイに前記取引のサマリを表示させることと
をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記決済サービスと前記複数のユーザのうちの1以上のユーザとの間の合意の条件は、前記受取人手数料が最小閾値の受取人手数料よりも小さいことを必要とする条件を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスから、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに関連付けられる1つ以上のクレジットを前記資金源の通貨に変換する要求を受信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記金融機関から前記第1のユーザの資金源に一定金額の通貨の移転を引き起こすことであって、前記一定金額の通貨は、1つ以上のクレジットの数にクレジット当たりの通貨単位の比率を乗じたものを含む、ことと、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに関連付けられるクレジット残高を1つ以上のクレジットずつ減少させることと
をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる前記第1のコンピューティングデバイスに、前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設することに関連付けられる追加情報の要求を送信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる前記第1のコンピューティングデバイスから、前記追加情報を受信することと
をさらに備え、
前記第1のユーザの代わりに前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設する要求を送信することは、前記追加情報を受信することに少なくとも部分的に応じている、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記登録データは、前記第1のユーザの紹介ユーザの識別子、資金源の識別子、前記資金源から前記金融機関に移転する資金額、及び個人的な識別情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記決済アプリケーションは、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって前記第1のコンピューティングデバイスに提供される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のユーザが前記決済サービスに登録する資格があることを決定することは、前記第1のユーザが前記決済サービスに以前に登録されていないことを決定することを含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記資金源は、銀行、信用組合、貯蓄貸付協会または仲介会社を含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
決済サービスの1つ以上のサーバによって実行される方法であって、
支払人としての第1のユーザと受取人としての第2のユーザとの間の取引に関連付けられる取引データを受信することであって、前記取引データは、取引金額のインディケーションを含む、ことと、
前記取引に関連付けられる受取人手数料を決定することであって、前記受取人手数料は前記取引金額に少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記取引金額に比例する第1の数のクレジットと、前記受取人手数料に比例する第2の数のクレジットとを決定することと、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、前記第1の数のクレジットまたは前記取引金額を移転することと、
前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスに、前記第2の数のクレジットまたは前記受取人手数料を移転することと、
前記決済サービスから第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、第3の数のクレジットを移転することであって、前記第3のユーザは前記第1のユーザをコミュニティ決済ネットワークに紹介しており、前記第3の数のクレジットは前記第2の数のクレジットの第1の部分である、ことと
を備える方法。
【請求項12】
前記決済サービスから第4のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、第4の数のクレジットを移転することであって、前記第1のユーザは、前記取引の直前に発生した前の取引において第4のユーザに支払いを行っており、前記第4の数のクレジットは、前記第2の数のクレジットの第2の部分である、ことをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
コンピュータ可読命令を有する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに請求項11または請求項12に記載の方法を実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項11または請求項12に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、システム。
【請求項15】
前記受取人手数料は、定額手数料、取引金額のある割合、または定額手数料と取引金額のある割合との組み合わせを含む、請求項1乃至10、請求項11または請求項12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記受取人手数料、第1の割合、及び第2の割合のうちの少なくとも1つは、前記決済サービスと1以上のユーザとの間の合意の条件である、請求項1乃至10または請求項15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
コンピュータ可読命令を有する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに請求項1乃至10、請求項15または請求項16のいずれか一項に記載の方法を実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項1乃至10、請求項15または請求項16のいずれか一項に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、システム。
【請求項19】
決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスに関連付けられるデータストアに、決済サービスの複数のユーザのユーザに関連付けられるユーザプロファイルを格納することであって、前記ユーザプロファイルは、第1のユーザの資金源を識別する情報を含む、ことと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記資金源から、一定金額の通貨を受信することと、
前記決済サービスの1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルを更新して、クレジット対通貨の比率に少なくとも部分的に基づいて、前記一定金額の通貨に相当するクレジットの数を追加することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる第1のコンピューティングデバイスまたは第2のユーザに関連付けられる第2のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のコンピューティングデバイスまたは前記第2のコンピューティングデバイス上で実行している決済アプリケーションのそれぞれのインスタンスを介して、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの間の取引に関連付けられる取引データを受信することであって、前記取引データは取引金額のインディケーションを含み、前記第1のユーザは支払人を含み、前記第2のユーザは前記取引における受取人を含む、ことと、
第2の取引に関連付けられる第2の取引データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、第2の取引金額及び予め定められた計算に少なくとも部分的に基づいて受取人手数料を決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記取引金額に相当する第1の数のクレジット及び受取人手数料に相当する第2の数のクレジットを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルへの第1の数のクレジットの移転、
前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスへの第2の数のクレジットの移転、
前記第1のユーザのユーザプロファイルに関連付けられる紹介ユーザを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから前記紹介ユーザに関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第1の割合に相当するクレジットの移転、
前記取引データに少なくとも部分的に基づいて直前の受取人を決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから直前の受取人に関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第2の割合に相当するクレジットの移転であって、前記直前の受取人が第2のユーザを含む、移転
を含む値の移転を生じさせることと
を備える方法。
【請求項20】
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項19に記載の方法を前記1つ以上のプロセッサに実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項21】
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項19に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
このPCT出願は、2021年3月30日に出願された米国仮特許出願第63/168,228号の優先権を主張しており、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
従来、クレジットカード取引及びデビットカード取引には加盟店(merchant)にコストがかかっていた。そのコストは、インターチェンジフィー、アセスメントフィー、サービスフィー、及び決済処理業者のマークアップを組み合わせたものになり得る。これらの従来システムでは、顧客がペイメントカードで支払うことで享受できる利便性のコストを加盟店が負担する。
【0003】
従来、ペイメントカード取引における加盟店手数料は、取引金額の一定割合に定額手数料を加えたものであり、合計すると取引金額の約2%になることがよくある。加盟店手数料には多数の要素があり、それらは決済の処理と精算(settlement)に必要な様々なエンティティに支払われ得る。加盟店手数料のうち最も多くを占めるのは、多くの場合、顧客のペイメントカードのイシュアに支払われるインターチェンジフィーと、ペイメントカードネットワークに支払われるアセスメントフィーである。多くの場合、決済処理業者にも一定の割合が支払われる。従って、従来はペイメントカード取引を処理するには、加盟店と顧客を超えた複数のエンティティの参加と複数のフィーの支払いが必要だった。
【0004】
さらに、デジタル決済はピアツーピア技術を使用して実行でき、多くの場合、ペイメントカード取引よりも受取人にとっての取引あたりのコストが低くなるが、従来のピアツーピア決済処理業者では、1人のユーザが一定期間に支払うことができる(または支払われる)合計金額が制限される。さらに、従来のピアツーピアシステムでは、資金が受取人の銀行口座に移転されるまでに数日かかることがある。このため、デジタル決済は多くの取引にとって不適切なソリューションとなっている。
【0005】
受取人が支払いを受け入れるコストを最小限に抑え、取引の処理に関与するエンティティの数を最小限に抑え、支払人から受取人への資金移動の時間を最小限に抑え、資金移動の回数を最小限に抑えて、処理リソースを最小限に抑えることに対するニーズがある。電子決済システムへの参加を奨励する必要もある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
添付図面を参照して詳細に説明する。異なる図面における同じ参照番号の使用は、類似または同一の項目または特徴を示す。
【0007】
【
図1】
図1は、本明細書で説明されるような、コミュニティ決済ネットワーク内で分割手数料取引を実行するための例示的なシステムを示す。
【
図2】
図2は、本明細書で説明されるような、コミュニティ決済ネットワークに新しいユーザを登録するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【
図3A】
図3Aは、本明細書で説明されるような、コミュニティ決済ネットワークにおいて分割手数料取引を実行するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【
図3B】
図3Bは、本明細書で説明されるような、コミュニティ決済ネットワークにおいて分割手数料取引を実行するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【
図4】
図4は、本明細書で説明されるような、決済取引に対する受取人手数料及びコミッションを決定する例示的なプロセスを示すフロー図である。
【
図5】
図5は、本明細書で説明されるような、決済サービスサーバ装置の選択されたコンポーネントのブロック図を示す。
【
図6】
図6は、本明細書で説明されるような、ユーザ装置の選択されたコンポーネントのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載される技術は、少なくとも部分的に、通貨に裏付けされたクレジットを使用するコミュニティ決済ネットワークを対象とする。本明細書で説明される技術では、受取人手数料は分割され、複数のエンティティ(例えば、決済サービス、コミュニティ決済ネットワークに支払人を紹介したユーザ、銀行、慈善団体、支払人、及び受取人手数料が支払われている取引に先行する支払人の最新のネットワーク取引における受取人のうちの1つ以上)に分配され得る。本明細書で説明される技術を使用して、コミュニティ決済ネットワークを介して支払いを受け入れる受取人は、決済サービスに受取人手数料を支払い、手数料の一部は、決済サービスによって他のエンティティへのコミッションとして支払われることができるが、これには、紹介ユーザや以前の受取人などの他のコミュニティ決済ネットワークのユーザが含まれる場合がある。様々な例において、他のエンティティには、1つ以上の金融機関及び/または1つ以上の非営利団体もまた、またはその代わりに含まれ得る。
【0009】
本明細書に記載の技術は、参加者の数を減らし、通信の数を減らすことによって、より効率的な電子決済取引を可能にする。本明細書に記載の技術で実装される装置及びアプリケーションの独自の構成は、電子決済処理に強化された効率を提供する。各取引についてカードネットワーク及びイシュアと通信しなければならないペイメントプロセッサの代わりに、本願の決済ネットワークのユーザは、決済サービスに関連付けられた金融口座に事前に資金を供給することができ、クレジットは、ユーザが取引に携わるにつれて調整されることができる。さらに、受取人手数料は、少なくとも部分的には、そのようなプロセス及びシステムの簡素化のために、従来の電子取引よりも低くすることができる。
【0010】
さらに、本明細書に記載の技術は、そうでなければクレジットカードのイシュア及びカードネットワークに支払われるであろう手数料を保持し、それらを個人、中小企業などであり得る決済ネットワークユーザ及び/または他のエンティティに分配する。
【0011】
紹介ユーザと以前の受取人にコミッションを支払うことは、メンバーを募集し、決済ネットワーク形式の支払いを受け入れるインセンティブになる。このようにして、コミュニティ決済ネットワークのメンバーシップは指数関数的またはウイルスのように増加する可能性がある。追加的または代替的に、コミュニティ決済ネットワークに参加するインセンティブは、クレジットカード取引または他の電子取引で伝統的に請求されるよりも低い受取人手数料である。
【0012】
いくつかの例では、「決済サービス」は、取引の支払情報を認証すること、取引を承認すること、取引の当事者間の価値の移転を引き起こすこと、及び紹介ユーザ及び以前の受取人にコミッションを支払うことを含む、支払または他の資金移動を処理する決済サービスエンティティである。例では、決済サービスは、在庫管理、ロイヤルティプログラム管理、割引分配、費用分析及び/または追跡などの他のサービスを提供することができる。
【0013】
いくつかの例では、「ユーザ」は、コミュニティ決済ネットワークの別のメンバーへの支払いの受領または提供のためにコミュニティ決済ネットワークを使用するコミュニティ決済ネットワークのメンバーである。ユーザは、決済サービスによって提供されるコミュニティ決済ネットワークアプリケーション(「決済アプリケーション」)のエンドユーザであり得る。この説明の目的のために、「メンバー」と「ユーザ」は交換可能に使用される。取引に応じて、ユーザは支払人または受取人になることができる。本明細書で使用される場合、「支払人」は、取引において支払いを提供するユーザである。本明細書で使用される場合、「受取人」は、取引において支払いを受け取るユーザである。ユーザは、一部の取引では支払人であり、他の取引では受取人であることができる。いくつかの例では、加盟店は、加盟店が取引において支払いを受け取っているときに受取人になることができる。この説明の目的のために、「加盟店」は、取得(例えば、販売、リース、無料など)のためにアイテム(例えば、商品またはサービス)を提供する任意のエンティティであり得る。いくつかの例では、取引は、受取人が加盟店ではなく、個人の能力で別の個人から資金を受け取っている個人であるコミュニティ決済ネットワークのメンバーであるピアツーピア取引であり得る。例えば、ペイメントは、ローン、プライベートセール、または他のピアツーピア取引に対して行うことができる。
【0014】
いくつかの例では、ユーザの「紹介ユーザ」または「紹介者」は、コミュニティ決済ネットワークに登録するためにユーザを紹介したコミュニティ決済ネットワークの別のメンバーである。いくつかの例では、紹介ユーザ及び紹介者は、ユーザからの登録要求に関連して提出されたデータを使用して、決済サービスによって識別され得る。例えば、第1のメンバーから第2のメンバーへの招待は、第1のメンバーの識別子を表すデータを含むコード(例えば、QRコード(登録商標)、英数字コードなど)の形態であり得る。データは、第2のメンバーがコミュニティ決済ネットワークに登録する要求にコードを含むときに、決済サービスに送信され得る。他の例では、紹介ユーザは、登録プロセスの一部としてユーザによって手動で識別され得る。さらに、ユーザは、コミュニティ決済ネットワークの一部になるために紹介ユーザを有する必要はない。例えば、ユーザは、自分でコミュニティ決済ネットワークを知ることができ、紹介されることなく登録することができる。
【0015】
いくつかの例では、「前の受取人」は、支払人が進行中の取引の直前に取引を入力した受取人である。言い換えれば、支払人の最新の履歴取引の受取人は、「以前の受取人」と呼ばれる。
【0016】
いくつかの例では、「受取人手数料」は、コミュニティ決済ネットワークを介して取引を行うために決済サービスによって受取人に請求される手数料である。言い換えれば、受取人手数料は、コミュニティ決済ネットワークを介して支払いを受け取るための受取人への費用である。受取人手数料は、設定された金額、合計取引金額のある割合、設定された金額とその割合の組み合わせなどである。例えば、受取人手数料は取引金額の1%(最大手数料)にすることができる。受取人手数料は、受取人の登録時に決済サービスと受取人の間の合意によって設定され得る。受取人手数料は、特定の受取人によって、特定の支払人によって、取引の場所によって、受取人または支払人のマーチャントカテゴリによって、取引の日付によって、支払人または受取人のうちの少なくとも1つの取引履歴によって、及び同様のものによって変化し得る。特定の受取人の受取人手数料は、特定の取引に依存することができ、第1の受取人の受取人手数料は、そうでなければ同等である取引における第2の受取人の受取人手数料と同じではない場合がある。例では、受取人手数料は、クレジットで支払われてもよく、例では、受取人手数料は、通貨で支払われてもよい。
【0017】
いくつかの例では、「コミュニティ決済ネットワーク」は、取引で通貨の代わりにクレジットが使用され、支払人の少なくとも紹介ユーザ、以前の加盟店、及びコミュニティ決済ネットワークを管理する決済サービスの間で受取人手数料を分割する分割コミッション協定が存在するペイメントシステムに参加する複数の個人及び/またはエンティティである。受取人手数料の一部はまた、金融機関、非営利団体または他の慈善団体などのうちの1つまたは複数に割り当てられ得る。「コミュニティ決済ネットワーク」は、本明細書では「決済ネットワーク」と互換的に使用される。
【0018】
いくつかの例では、「銀行口座」は、「金融口座」と互換的に使用され、金融機関の金融口座である。いくつかの例では、「金融機関」は、商業銀行、リテール銀行、インターネット銀行、信用組合、貯蓄貸付協会または仲介会社のうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない。
【0019】
いくつかの例では、「資金源(funding source)」は、ユーザに関連付けられたリソースのリポジトリである。いくつかの例では、資金源は、金融機関のユーザの預金口座または貯蓄口座であり得る。いくつかの例では、資金源は、ユーザの暗号通貨アカウントであり得る。資金源は、追加的または代替的に、ユーザのクレジットカードまたはデビットカードであり得る。資金源は、さらに、メンバーが所有する金または他の有形資産であり得る。例では、資金源は、PSAB金融口座に資金を供給するためのユーザの資金源として使用され得る。いくつかの例では、「決済サービス関連銀行(payment-service-affiliated bank)金融口座」すなわちPSAB金融口座は、決済サービスがその銀行で維持するマスター口座に該当する決済サービスによって選択された金融機関における金融口座である。PSAB金融口座は、資金源とは別のものとすることができ、コミュニティ決済ネットワークに登録しているユーザと関連付けて開設することができる。資金源からの資金は、PSAB金融口座に移転することができ、その逆も可能である。例では、そのような移転は、ACHペイメントまたは他のメカニズムを使用して実行され得る。
【0020】
いくつかの例では、「ユーザプロファイル」は、コミュニティ決済ネットワークにおけるユーザのメンバーシップに関連付けられるデータの集合である。ユーザプロファイルは、決済サービスに関連付けられたデータストア及び/または決済サービスサーバ装置に関連付けられたストレージデバイスに格納され得る。一例では、ユーザプロファイルは、ユーザの識別子、資金源、PSAB金融口座、取引履歴、紹介ユーザ、ユーザによって行われた紹介、クレジット残高などに関する情報を含むことができる。格納されたデータは暗号化され、セキュアなサーバに保存されるが、そのサーバは、個人を特定できる情報、金融口座に関する詳細、資金源などを保護することができる。
【0021】
いくつかの例では、「クレジット」は、価値を表すためのコミュニティ決済ネットワーク内の単位である。例では、1つのクレジットは、1USD、100USD、1000USDまたは任意の他のドルの金額と同等であり得る。1つのクレジットが1USDに相当する例では、支払人が受取人から100USDと評価される商品またはサービスを取得する取引において、決済サービスは、支払人のクレジット残高から100クレジットを差し引き、決済サービスは、本明細書に記載の方法及びシステムの例に従って、100クレジットを受取人、決済サービス、紹介ユーザ、以前の受取人、または他の人に分配することができる。
【0022】
本明細書に記載の技術は、多くの場合、加盟店が受取人であり、顧客が支払人である加盟店-顧客コンテキストで発生すると説明される。しかしながら、本明細書に記載の技術は、他のコンテキストでも適用することができる。すなわち、本明細書に記載される技術は、リテールの加盟店、顧客などに限定されず、ピアツーピア(P2P)送金、貸付、請求書決済などの他のコンテキストにも適用することができる。
【0023】
本明細書に記載の技術は、従来の技術よりも多くの利点及び改善を提供することができる。これらの改善の多くは、コンピュータの機能または他のタイプの技術に対する技術的改善である。例えば、コミュニティ決済ネットワーク内のクレジット移転を介したペイメントを提供することによって、複数の中間金融移転を回避することができる。すなわち、通貨のデジタル代替であるクレジットを使用することにより、全ての取引後に金融機関(例えば、イシュア、アクワイアラ、加盟店、顧客など)間で資金を移転する必要はない。代わりに、ユーザのクレジット残高がメンテナンスされ得る。クレジット残高は、決済サービスに関連付けられるデータベース内のデータによって表すことができる。取引は、単一のエンティティ(決済サービス)によって実行されるデータのアップデート(クレジット残高の変化を表す)を単に含むことができる。ユーザが「現金化」(例えば、クレジットを通貨に換算する)を望む場合、ユーザのクレジット残高は通貨に換算される。ユーザのPSAB金融口座からユーザの元の資金源(例えば、個人当座預金口座、普通預金口座など)へ、または別の口座への送金が行われる。しかしながら、ユーザは、現金化する前に、通貨ではなくクレジットが移転される複数の取引に関与することができる。従来、支払取引には、複数の口座(イシュア、加盟店の銀行、資金処理業者など)へのクレジットまたはデビットが含まれる。
【0024】
本明細書に記載の技術では、決済ネットワーク内の個々の取引が従来の意味での「精算(settlement)」を必要としないため、コミュニティ決済ネットワークの性質のために、取引を統合することができる。さらに、コミッションの支払いは、ユーザが何らかのアクションを取る必要なく蓄積することができ、クレジットは要求されるまで現金化される必要はない。イシュアを排除し、複雑な加盟店手数料を排除し、簡単なコミッションを可能にし、銀行間通信の必要性を排除または低減することは、決済サービス装置上の効率、メモリ及び処理に利益をもたらし、カードのイシュア、カードネットワークなどの他のエンティティ及びそのデバイスの必要性を排除する。少なくともこれらの方法で、技術が改善される。さらに、取引手数料の削減、銀行取引の減少、支払い額の上限の欠如など、ユーザにとっての利点があり得る。さらに、コミュニティ決済ネットワークは、加盟店と個人が対等に参加することを可能にする。例では、加盟店であるユーザと個人であるユーザは、紹介ユーザまたは「以前の受取人」として行動するときに同じ受取人手数料を支払い、同じ換算係数を受け取り、同じコミッションを得ることができる。さらに、決済サービスは、取引が行われている国に基づき得る金額の税金として支払うためにコミッションペイメントから価値を源泉徴収することができる。いくつかの例では、税金は政府機関に直接支払われ得る。さらに、コミッションペイメントからの価値は、決済サービスによって抑制され、ユーザの選択または指定で、チャリティ、非営利法人などの他のエンティティに決済サービスによって分配され得る。
【0025】
少なくとも上記の理由により、本明細書に記載の技術、及び本明細書に記載の技術を実装されたシステムは、型にはまらない、非日常的、非一般的なものであり、関連技術の改善をもたらす。
【0026】
本明細書における「実施形態」への言及は、説明された要素を単一の実施形態に限定するものではなく、説明された全ての要素を任意の数の方法で任意の実施形態で組み合わせることができる。本明細書を解釈する目的で、本明細書での「または」の使用は、特に明記しない限り、「及び/または」を意味する。本明細書における「a」または「an」の使用は、特に明記しない限り、「1つまたは複数」を意味する。本明細書における「構成する」及び「含む」の使用は、互換性があり、限定することを意図するものではない。特に明記しない限り、「第1」、「第2」、「第3」、「上」、「下」などの用語の使用は、空間的、連続的または階層的な順序または重要性を示すものではないが、ある要素を別の要素と区別するために使用される。「及び/または」及び「少なくとも1つ」という用語の使用は、例えば、「A及び/またはB」及び「A及びBの少なくとも1つ」の場合、1番目に記載されたオプション(A)のみの選択、または2番目に記載されたオプション(B)のみの選択、または両方のオプション(A及びB)の選択を含むことを意図していると理解されるべきである。さらなる例として、「A、B及び/またはC」及び「A、B及びCの少なくとも1つ」の場合、そのような言い回しは、1番目にリストされたオプション(A)のみの選択、または2番目にリストされたオプション(B)のみの選択、または3番目にリストされたオプション(C)のみの選択、または1番目と2番目にリストされたオプション(AとB)のみの選択、または1番目と3番目にリストされたオプション(AとC)のみの選択、または2番目と3番目にリストされたオプション(BとC)のみの選択、または3つ全てのオプション(AとBとC)の選択を含むことを意図している。このことは、この技術分野及び関連技術分野の当業者にとって容易に明らかであるように、記載されている項目の数について拡張し得る。
【0027】
本明細書の任意のブロック図、ステップまたはサブプロセスは、本主題の原理を具体化する例示的なシステムの概念図を表すことも当業者に理解されるべきである。同様に、フローチャート、フロー図、状態遷移図、擬似コードなどは、コンピュータ可読媒体で実質的に表され、そのようなコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているか否かに関わらず、コンピュータまたはプロセッサによって実行され得る様々なプロセスを表すことが理解されよう。方法が説明される順序は、制限として解釈されることを意図しておらず、説明されたメソッドブロックの任意の数を、方法、代替の組み合わせ、または、サブコンビネーションを実装するために、任意の順序で、削除、移動、追加、細分化、結合及び/または変更することができる。ステップ、サブプロセスまたはブロックは、連続して実行されるように示されることがあるが、一部のステップ、サブプロセスまたはブロックは、当業者によって認識されるように、代わりに並行して実行することも、異なる時間に実行することもできる。本明細書に記載されている具体的な数字は単なる例であり、別の実装では、異なる値または範囲を使用できる。これらの方法は、任意の適切なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせで実施することができる。
【0028】
図1は、本明細書に記載されるように、コミュニティ決済ネットワーク内でスプリットコミッション取引を実行するための例示的なシステム100を示す。システム100は、決済サービスサーバ装置102(1)~102(N)、ユーザ装置104(1)~104(N)(売り手のユーザ装置104(1)及び買い手のユーザ装置104(2)、並びに他のユーザ装置104(3)~104(N)を含む)、売り手の銀行サーバ装置106(1)~106(N)、買い手の銀行サーバ装置108(1)~108(N)、他のユーザの銀行サーバ装置110(1)~110(N)、並びに決済サービス関連銀行(PSAB)サーバ装置112(1)~112(N)を含む。サーバ装置はまた、本明細書で「サーバ(複数可)」と称されてもよい。システム100のデバイスは、ネットワーク114(1)~114(N)(例えば、インターネット、ケーブルネットワーク、セルラーネットワーク、無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi)及び有線ネットワーク、並びにBluetooth(登録商標)、Bluetooth low energyなどの近距離通信)を介して互いに通信する。
【0029】
単一の売り手のユーザ装置104(1)及び買い手のユーザ装置104(2)が示されているが、追加または代替の例では、システム100は、複数の売り手装置104(1)及び買い手装置104(2)を有することができる。さらに、決済サービスの複数のユーザの各ユーザは、銀行に関連付けることができ、システム100は、複数のユーザのために複数のユーザの銀行サーバ装置(複数可)(106(1)~106(N)、108(1)~108(N)、110(1)~110(N))を含むことができる。さらに、参照の簡略化のために、本開示を通して構成要素は、単数形で、単一の一般化された参照番号に関連して言及され得る。例えば、ユーザ装置104(1)~104(N)(すなわち、複数形)は、ユーザ装置104(すなわち、単数形)と称され得る。それにもかかわらず、単数形の使用は、特定の実施態様において複数形を含み得ることを理解されたい。
【0030】
決済サービスサーバ装置102、ユーザ装置104、売り手の銀行サーバ装置106、買い手の銀行サーバ装置108、他のユーザの銀行サーバ装置110、及びPSABサーバ装置112のうちの1つ以上は、動作を実行するように一般的に構成される任意のタイプのコンピュータデバイスを含むことができる。例えば、決済サービスサーバ装置102、ユーザ装置104、売り手の銀行サーバ装置106、買い手の銀行サーバ装置108、他のユーザの銀行サーバ装置110、及びPSABサーバ装置112のうちの1つ以上は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバ、スマートフォン、電子リーダデバイス、モバイルハンドセット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルナビゲーションデバイス、ポータブルゲームデバイス、タブレットコンピュータ、時計、ポータブルメディアプレーヤ、テレビ、セットトップボックス、車内のコンピュータシステム、家電、カメラ、ロボット、ホログラムシステム、家庭用コンピュータシステム(例えば、インターコムシステム、ホームメディアシステムなど)、プロジェクタ、自動預け払い機(ATM)、コンピューティング能力を備えた眼鏡などとして実装することができる。
【0031】
決済サービスサーバ装置102(1)~102(N)に関連付けられる決済サービスは、複数のユーザの支払いを処理するオンライン決済サービスを構成することができる。決済サービスサーバ装置102(1)~102(N)は、決済サービスがユーザ装置104(1)~104(N)を介して複数のユーザにサービスを提供するネットワークベースのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を公開することができる。この説明の目的のために、決済サービス及び/または決済サービスサーバ装置102(1)~102(N)は、任意の数のサーバ、エンティティ、プラットフォーム、サービスプロバイダ、サービスプロバイダネットワークなどであり得る。決済サービスは、ユーザ装置104(1)~104(N)を介してユーザによってアクセス可能なウェブサイト、プラットフォーム、データベースなどを維持し得る。いくつかの実施形態では、決済サービスは、ユーザのコンピューティングニーズを満たすために、ユーザに様々なネットワークベース(または「クラウドベース」)のサービスを提供し得る。いくつかの実施形態では、決済サービスは、異なる地理的領域にわたって配置されたデータセンターに格納されたマネージドサーバ(または他のハードウェアベースコンピューティングデバイス)のクラスタを含む決済サービスネットワークを動作させ得る。決済サービスサーバ装置102(1)~102(N)は、
図5の説明で以下にさらに説明される。
【0032】
ユーザ装置104(1)~104(N)のユーザ装置は、販売時点情報管理(POS)デバイスであることができ、決済ネットワークに関連付けられるアクティビティを実行するために決済サービスサーバ装置102(1)~102(N)によって提供され得る決済アプリケーションを実行することができる。ユーザ装置104(1)~104(N)は、
図5の説明で以下にさらに説明される。
【0033】
売り手の銀行サーバ装置106(1)~106(N)及び買い手の銀行サーバ装置108(1)~108(N)は、売り手及び買い手がそれぞれ金融口座を有する銀行または他の金融機関に関連付けられ得る。
【0034】
売り手の銀行サーバ装置106(1)~106(N)及び買い手の銀行サーバ装置108(1)~108(N)は、売り手及び買い手がそれぞれ金融口座を有する銀行または他の金融機関に関連付けられ得る。PSABサーバ装置112(1)~112(N)は、コミュニティ決済ネットワークのユーザのためのPSAB金融口座を維持する。決済サービスは、ユーザの金融口座を関連付けることができる、PSABにおけるマスター口座を保持することができる。決済サービスサーバ装置102(1)~102(N)は、ユーザがコミュニティ決済ネットワークに登録すると、PSABサーバ装置112(1)~112(N)に、ユーザのためのPSAB金融口座を開設させることができる。決済サービスサーバ装置102(1)~102(N)は、ユーザに代わってPSAB金融口座を開設するために、登録プロセスを介して、またはユーザへのクエリを介して取得され得る、ユーザに関するPSAB銀行情報(例えば、名前、社会保障番号、住所、市民権など)を提供することができる。例では、PSABの代替金融機関を使用することができる(例えば、ユーザが米国の銀行口座を開設する資格がない場合)。
【0035】
実施形態では、PSAB装置112(1)~112(N)は、システム100に含まれない。そのような実施形態では、ユーザは、コミュニティ決済ネットワークで使用されるクレジットの財政的裏付けとして、自身の資金源(例えば、自身の金融機関(例えば、106(1)~106(N)、108(1)~108(N)、または110(1)~110(N))で保持される金融口座)を使用することができる。
【0036】
例示的なシステム100におけるデバイスの少なくともいくつかの追加のコンポーネント及び機能、並びにデバイス間の相互作用は、以下に説明される(少なくとも
図4及び
図5に関して)。
【0037】
図2は、本明細書で説明されるような、コミュニティ決済ネットワークに新しいユーザを登録する例示的なプロセス200を示すフロー図である。
【0038】
ブロック202は、コミュニティ決済ネットワークに登録するためのユーザからの要求を受信することを例示する。決済サービスサーバ装置は、ウェブフォーム、電子メール、ダイレクトメッセージ、アプリケーション通知などを介して、ユーザ装置から要求を受信することができる。例では、要求は、ユーザ情報を参照することを含む、または参照することに関連付けられ得る。ユーザ情報を参照することは、ユーザを決済サービスに紹介した決済ネットワークの既存メンバーを識別する。紹介ユーザ情報は、登録要求にデータとして埋め込むことができる。例では、ユーザは、加盟店ユーザによって提示されるQRコードをスキャンし、またはユーザを登録インターフェースに誘導する加盟店によって提供されるURLをアクティブ化することができる。一例では、ユーザ装置を用いてQRコードをスキャンすることは、ブラウザウィンドウをユーザ装置上で起動させることができ、そこから決済サービスサーバ装置は、ユーザによって入力された登録情報を取得することができる。例では、ユーザが決済ネットワークにおける紹介ユーザとしての資格を得るためには、被紹介者は、被紹介者にQRコードまたはURLを提供するユーザの閾値時間内に登録しなければならない。例えば、決済サービスは、その生成時にQRコードをタイムスタンプし、そのタイムスタンプを、決済サービスとの登録ユーザの最初の接触と比較することができる。追加的または代替的に、ユーザは、登録ユーザにコードを提供することができる。登録ユーザが登録中に決済サービスにコードを提供すると、登録ユーザにコードを提供したユーザは、決済サービスによって紹介ユーザとして認識される。追加的または代替的に、紹介ユーザ情報は、登録要求とは別に、決済サービスサーバ装置によって取得され得る。紹介ユーザの識別子は、決済サービスサーバ装置に関連付けられるデータストアに格納することができる、ユーザの新しいユーザプロファイルに関連付けられる決済サービスによって格納することができる。
【0039】
例では、ユーザは、紹介ユーザとの取引の時点で登録することができる。取引データ、登録リンク及び紹介ユーザの識別子は、ユーザのユーザ装置によって(例えば、加盟店デバイスを介して加盟店によってユーザに提示されるQRコードをスキャンすることによって)取得され得る。例では、ユーザは、コミュニティ決済ネットワークで任意の取引を実行する前に登録することができる。一例では、ユーザ装置は、加盟店デバイスによって表示された、または加盟店の場所にて投稿されたQRコードをスキャンすることができ、その結果、加盟店デバイスに関連付けられた加盟店は、取引がまだ発生していないにもかかわらず、紹介ユーザとして適格とすることができる。他の例では、ユーザは、直接紹介されることなくコミュニティ決済ネットワークのウェブページを訪問することによって登録することができ、その結果、ユーザの取引からのコミッションは、3つ以上の方法(例えば、決済ネットワーク、以前の加盟店、紹介ユーザ)ではなく、最大2つの方法(決済ネットワーク、以前の加盟店)で分割される。紹介ユーザが関連付けられていないユーザプロファイルを有するユーザによる決済ネットワーク内の第1の取引では、以前の加盟店も紹介ユーザも存在しないため、決済ネットワークは、完全な受取人手数料(または同等のクレジット)を保持する。ユーザが登録されると、ユーザは決済ネットワーク内で取引を行うことができる。
【0040】
登録プロセスの一部として、決済サービスサーバ装置は、ユーザの資金源に関する識別情報を要求することができる。資金源(例えば、当座預金口座など)は、ユーザのPSAB金融口座に資金を供給するために使用することができ、またはコミュニティ決済ネットワークで交換されたクレジットの直接支援の提供に使用することができる。クレジットは、米ドルまたは別の通貨、暗号通貨、または他の価値メカニズムによって裏付けられる。異なるユーザのクレジットは、異なる通貨または価値メカニズムによって裏付けられる。
【0041】
ブロック204は、ユーザに代わってユーザのPSAB金融口座を開設するための要求を、PSABサーバ装置に送信することを例示する。銀行は、決済サービスによってPSABになるように選択されることができ、決済サービスは、決済サービスのユーザのために開設された全ての口座について、PSABにてマスタまたはアンブレラ口座を維持することができる。決済サービスは、コミュニティ決済ネットワーク内のユーザの新しいPSAB金融口座とユーザのユーザプロファイルとの間の関連付けを格納することができる。ユーザの資金源とユーザプロファイルとの間の関連付けも格納することができ、それによって、ユーザの識別子を与えられたユーザのPSAB金融口座及び資金源の決定を可能にする。いくつかの例では、決済サービスまたはPSABは、PSAB金融口座を開設するために(例えば、PSAB金融口座を開設するためにユーザから直接承認を得るために)初期登録後に(電子メール、ダイレクトメッセージ、アプリケーション通知などを介して)ユーザと通信してユーザから追加情報を取得する。いくつかの例では、PSAB金融口座は開設されないが、代わりに、送金は、受取人と支払人の資金源(例えば、当座預金口座など)との間で、または1つのユーザの資金源と第2のユーザのPSAB金融口座との間で直接行われる。ユーザがPSAB金融口座を使用していない、または所有していない例では、ユーザは、ユーザのユーザプロファイルに関連付けられたユーザのクレジット残高にクレジットを追加するために、ユーザの資金源が引き落とされ得ることに同意することができる。ユーザは、クレジット残高が最小閾値を下回る場合、追加の資金を決済サービスに移転して、ユーザに関連付けられるクレジットを増やすことができることに同意することができる。ユーザが「現金化」を希望する場合、資金は決済サービスからユーザの資金源に移転されることができる。同様に、PSAB金融口座が存在する例では、PSAB金融口座の残高が最小閾値を下回る場合、ユーザは、ユーザの資金源からのPSAB金融口座の自動補充に同意することができる。
【0042】
ブロック206は、資金をユーザの資金源からユーザのPSAB金融口座に移転させ、ユーザのPSAB金融口座に最初に資金調達させることを示す。例えば、決済サービスは、資金源とPSAB金融口座との間のACH送金を開始することができる。いくつかの例では、ユーザは、ユーザのユーザ装置上で実行される決済アプリケーションへの入力、ダイレクトメッセージ、電子メール、ウェブフォームエントリなどを介して、移転のための特定の量を承認する。いくつかの例では、決済サービスは、移転のための金額を提案するか、またはPSAB金融口座の初期資金調達として最小金額を要求することができる。ユーザは、資金源からPSAB金融金融口座への自動送金を承認することができる。例では、PSAB金融口座残高が最小閾値額を下回ると、自動送金が発生する。
【0043】
ブロック208は、PSAB金融口座残高に相当するクレジットの数を決定することを示す。以下に説明するように、クレジットから通貨への換算係数は、特定の通貨金額がどれくらいのクレジットに相当するかを決定する場合と、クレジット数に相当する通貨額を決定する場合(例えば、以下で説明するように、クレジットを「現金化する」場合など)とで使用できる。
【0044】
ブロック210は、ユーザのクレジット残高として、決定されたクレジットの数をユーザのユーザプロファイルと関連付けることを示す。
【0045】
ユーザはいつでもクレジットを「現金化」することができる。例では、そうするために、ユーザは、決済サービスに要求を提出する。要求は、ユーザが現金化を希望するクレジットの額を含むことができ、資金を移転する必要がある口座を識別することができる。識別された口座は、元々PSAB金融口座に資金を提供した資金源であることも、別の支払方法であることもできる。要求を受信したことに応答して、決済サービスは、PSAB金融口座から識別された口座(または代替タイプの支払い)に資金を移転する。現金化できるクレジットの額は、コミュニティ決済ネットワークの条件の一部として維持する必要がある最低限のクレジット残高によって制限される場合がある。ただし、ユーザがコミュニティ決済ネットワークへの登録を解除しようとする場合、全てのクレジットを現金化することができる。例では、ユーザが登録を解除すると、完全な現金化が自動的に発生する。
【0046】
取引が、ユーザのクレジット残高がユーザのPSAB金融口座の通貨額に相当する額を下回るようになる場合(例えば、クレジット残高がユーザのPSAB金融口座の10ドルのクレジット相当額を下回るようにさせる取引をユーザが実行する場合)、決済サービスは、ユーザの資金源からの移転の承認を要求することができる(例えば、ACH送金などによって)。あるいは、例では、ユーザプロファイルがPSAB金融口座の自動補充を許可する場合、承認は必要ない。例えば、1:1のクレジットとドルの換算係数、ユーザのPSAB金融口座の100ドルの残高、50ドルの保留中の取引、及びPSAB金融口座の最低残高が75ドルである場合、決済サービスは、取引の時点またはその前後に25ドルの移転を引き起こす可能性がある。
【0047】
図3A及び
図3Bは、本明細書に記載されるような、コミュニティ決済ネットワーク内でスプリットコミッション取引を実施するための例示的なプロセス300を示すフロー図である。
【0048】
ブロック302は、決済ネットワーク内の支払人と受取人との間の保留中の取引についてユーザ装置上で実行する決済アプリケーションから取引データを受信することを示す。例では、支払人と受取人との間の取引のために支払人のユーザ装置(買い手のユーザ装置104(2)など)上で実行される決済アプリケーションからの取引データは、決済サービスによって受信され得る。例では、取引データは、決済サービスによってPOSデバイスから受信され得る。例では、支払人は、加盟店であり得る受取人の顧客であり得る。取引データは、従来の情報(例えば、取引金額、取引場所、購入されたアイテムまたはサービス、加盟店の識別子など)を含むことができる。取引データはまた、支払人識別子を含むことができ、これは、いくつかの例では、支払人のユーザ装置上で実行される決済アプリケーションの特定のインスタンスによって従来の取引データに追加されることができる。取引データは、支払人のユーザ装置上で実行されている決済アプリケーションのインスタンスによって、受取人のユーザ装置から、または手動入力などを介して、取得されることができる。代替的に、取引データは、支払人と受取人との間の取引のために受取人のユーザ装置(売り手のユーザ装置104(1)など)上で実行されている決済アプリケーションのインスタンスから受信されることができる。一例では、受取人のユーザ装置は、支払人または受取人による手動入力(例えば、受取人のユーザ装置のユーザインターフェース上で電話番号を入力する、受取人のユーザ装置の画像キャプチャコンポーネントで識別子をスキャンすることにより、識別子が支払人のユーザ装置のディスプレイ上に表示され得る、など)を介して支払人識別子を取得し、追加する。
【0049】
いくつかの例では、取引データは、決済アプリケーションとは別個の販売時点情報管理(POS)アプリケーションによって第1のインスタンスで生成され得る。いくつかの例では、取引データは、受取人のユーザ装置に通信可能に結合され得るPOSデバイスによって第1のインスタンスで生成され得る。例では、受取人のユーザ装置は、POSデバイスであり得る。
【0050】
決済サービスサーバ装置は、1つ以上のユーザインターフェースを、ユーザ装置上で実行される決済アプリケーションを介してユーザ装置上に提示させることができる。1つ以上のユーザインターフェースは、ユーザのユーザプロファイルに関連付けられる金融口座間で資金の移動を引き起こすこと、別のユーザに価値を購入または移転する意図を示すこと、別のユーザからユーザに移転される価値(例えば、クレジット)を受け入れる意図を示すこと、クレジット残高を確認すること、ユーザプロファイルを修正すること、取引履歴をレビューすること、取引履歴を検索すること、コミュニティ決済ネットワークの参加ユーザを検索すること(例えば、名前、場所、または他の基準で検索すること)、換算係数を見ること、異なる通貨間の為替レートを決定すること、他のユーザまたは決済サービスと通信すること、決済サービスによって提供されるソーシャルネットワークに参加すること、ユーザ装置によるバーコード、QRコード、または例えば保留中の取引の取引データを表すことができ、またはユーザが取引に入ることを望む別のユーザの識別子を含むことができる他のグラフィックのスキャンを開始することをユーザに可能にさせるコントロールを表示することができる。
【0051】
ブロック304は、取引データに少なくとも部分的に基づいて、支払人及び受取人のユーザプロファイルを識別することを示す。上述したように、決済サービスサーバ装置は、ブロック302に関して上述したものを含む、様々な方法のいずれかで取引データを受信することができる。取引データは、支払人及び受取人の識別子を含むことができる。決済サービスサーバ装置は、支払人識別子を支払人のユーザプロファイルにマッピングすることができ、受取人識別子を受取人のユーザプロファイルにマッピングすることができ、ユーザプロファイルは、決済サービスによって格納され得る。
【0052】
ブロック306は、取引データと、受取人と決済サービスとの間の利用規約とに少なくとも部分的に基づいて、取引に関連付けられる受取人手数料を決定することを示す。いくつかの例では、受取人手数料は、取引金額のパーセンテージ(例えば、0.5%、1.0%、1.5%など)として計算することができる。例えば、支払人が受取人から50.00ドルの靴を購入し、売り手が同意した受取人手数料が1.0 %の場合、受取人手数料は0.50ドルである。受取人手数料に対する同意は、ユーザ登録時に行うことができ、受取人手数料は、ユーザの同意を得て、決済サービスによって調整され得る。いくつかの例では、受取人手数料は、定額手数料+取引金額のパーセンテージとして計算され得る。例えば、取引金額が50ドルの上記の例では、受取人手数料が1.0%プラス1.00ドルの場合、受取人手数料は1.50ドルになる。いくつかの例では、受取人手数料の合計には上限がある(例えば、10.00ドル、15.00ドル、20.00ドルなど)。
【0053】
ブロック308は、支払人が決済ネットワークで行われた最新の履歴取引で支払った以前の受取人を決定することを示す。直近の受取人を決定することは、決済サービスサーバ装置によって格納された取引レコードに基づいてもよい。例では、決済サービスサーバ装置及びユーザ装置は、ネットワークを介して、取引レコード、ユーザプロファイルなどを格納するストレージデバイス(図示せず)に結合され得る。追加的または代替的に、ストレージデバイスは、決済サービスサーバ装置、ユーザ装置、またはその両方に関してローカルに存在することができる。特定の実施態様では、ストレージデバイスは、コンピュータ可読媒体の1つまたは組み合わせを含むことができる。決済サービスサーバ装置は、支払人のユーザプロファイルに少なくとも部分的に基づいて支払人の購入履歴を分析し、保留中の取引の直前に支払人によって行われた取引における受取人の識別子を判定する。
【0054】
ブロック310は、決済ネットワークに最初に支払人を紹介した紹介ユーザの識別子を判定することを示す。紹介ユーザの識別子は、支払人のユーザプロファイルに格納され得る。
【0055】
ブロック312は、支払人のクレジット残高からクレジットを差し引くことを示す。ユーザのクレジット残高(ここでは、支払人のクレジット残高)は、ユーザのユーザプロファイルに関連付けて保存され得る。クレジット残高から差し引かれるクレジット数は、取引金額に通貨単位あたりのクレジットの換算係数を乗じて算出される。クレジット残高から差し引かれるクレジット数は、取引金額に通貨単位あたりのクレジットの換算係数を乗じて算出される。取引金額が100米ドルであり、米ドルに対するクレジットの換算係数が1:1の例では、支払人のユーザプロファイルから100クレジットが差し引かれることができる。通貨に対するクレジットの換算係数は、日付、場所、ユーザ、商品/サービスの種類、取引履歴などによって変化することができ、決済サービスによって設定されることができる。決済サービスは、コミュニティ決済ネットワーク参加の初期条件の一部として、換算係数をユーザに開示することができる。同様に、決済サービスは、ユーザの決済サービスへの登録中に換算係数に対する変更の通知を提供することができる。ユーザによる換算係数の使用への同意は、ユーザによるコミュニティ決済ネットワークの継続的な使用に基づいて暗示され得る。国境を越えた取引(例えば、支払人がメキシコにおり、受取人が米国にいる場合)では、取引で使用される通貨に適用可能な換算係数を使用してクレジット計算が実行され得る。代替的または追加的に、通貨は、取引金額について支払人のPSAB口座から差し引かれ得る。
【0056】
ブロック314は、取引金額から受取人手数料を差し引いた額に相当するクレジットを受取人のクレジット残高に追加することを示す。クレジットは、取引金額から受取人手数料を差し引いた金額に適用可能な換算係数を乗じて算出することができる。クレジットの数は、以下の式で計算することができ、
C=(T-F)*R、
この式の中で、Cは受取人へのクレジットであり、Tは取引の通貨での取引金額であり、Fは取引の通貨での手数料(フィー)金額であり、及びRは通貨単位当たりのクレジットの換算係数である。例えば、取引金額が100米ドル、受取人手数料が1米ドル、1米ドルあたりのクレジットが0.05である場合、C=99米ドル*0.05クレジット/米ドル=4.95クレジットである。別の例では、取引金額が100ユーロ、受取人手数料が5ユーロ、1ユーロあたりのクレジットが0.08である場合、C= 95ユーロ*0.04クレジット/ユーロ=3.8クレジットである。代替的または追加的に、通貨は、取引金額の支払人のPSAB口座または他の金融口座に追加され得る。
【0057】
ブロック316は、受取人のPSAB金融口座から決済サービスの口座への受取人手数料の移転を引き起こすことを示す。決済サービスは、金融口座を維持することができ、及び/または決済サービスに関連付けられたクレジットのクレジット残高を格納することができる。決済サービスは、クレジットで、または同等の金額の通貨で、またはクレジットと通貨の何らかの組み合わせで受取人手数料を受け取ることができる。クレジットは、受取人のクレジット残高から移転されることができ、通貨は、受取人のPSAB金融口座から移転されることができる。
【0058】
ブロック318は、前の受取人のクレジット残高にクレジットを追加することを示す。追加されたクレジットは、受取人手数料に相当するクレジットの一部分である場合がある。少なくとも1つの例では、この部分は、少なくとも約0.1%~最大約75.0%、または少なくとも約10%~最大約50%、及び/または少なくとも約25%~最大約60%の範囲である。ただし、パーセンテージはこの範囲に限定される必要はなく、任意の量で決済サービスによって設定され(及びユーザによって同意され)ることができる。以前の受取人が特定されていない場合(例えば、これがこの支払人による最初の支払いである場合)、これらのクレジットは単純に支払うことができない。
【0059】
ブロック320は、紹介ユーザのクレジット残高にクレジットを追加することを示す。紹介ユーザのクレジット残高は、紹介ユーザのユーザプロファイルに関連付けて格納され得る。追加されたクレジットは、受取人手数料に相当するクレジットの一部分である場合がある。少なくとも1つの例では、この部分は、少なくとも約0.1%~最大約75.0%、または少なくとも約10%~最大約50%、及び/または少なくとも約25%~最大約60%の範囲であるが、パーセンテージは、この範囲に限定される必要はなく、任意の量で決済サービスによって設定され(及びユーザによって合意され)ることができる。前の受取人の部分と紹介ユーザの部分は、同じパーセンテージであってもよく、または異なるパーセンテージであってもよい。紹介ユーザが特定されていない場合(例えば、支払人が紹介なしで登録した場合)、これらのクレジットは単純に支払うことができない。従って、以前の受取人と紹介ユーザの両方が存在する場合、実際には、受取人によって支払われた受取人手数料は、少なくとも決済サービス、紹介ユーザ、及び以前の受取人の間で分割されることができる。様々な例では、受取人手数料は、決済サービス、紹介ユーザ、以前の受取人、並びに1つ以上の金融機関及び/または1つ以上の非営利団体を含むことができる1つ以上の他のエンティティの間で分割されることができる。決済サービスによって保持される受取人手数料のパーセンテージは、前の受取人及び/または紹介ユーザに割り当てられたパーセンテージと同等であり得、また、前の受取人及び/または紹介ユーザに割り当てられたパーセンテージよりも大きい場合も、または小さい場合もある。支払人は、いくつかの例では、コミッションの一部(例えば、「キャッシュバック」として)を受け取ることができるが、これは、少なくとも以前の加盟店及び/または紹介ユーザに分配される部分を減少させ得る。
【0060】
ブロック322は、取引後のアクティビティを実行することを示す。決済サービスは、取引の詳細を格納すること、購入者に領収書を提供すること、ユーザ装置のディスプレイのユーザインターフェース上に取引データを提示すること、ロイヤルティ報酬を更新することなど、取引後に追加のサービスを提供することができる。決済サービスサーバ装置は、電子メール、メッセージなどを介して購入者デバイスに領収書を送信することができ、リンクを送信することができ、購入者デバイス上の決済アプリケーションに通知を実行させることができ、または決済アプリケーション内の領収書へのアクセスを可能にすることができる。
【0061】
図4は、本明細書に記載されるような、決済取引の受取人手数料及びコミッションを決定する例示的なプロセス400を示すフロー図である。
【0062】
ブロック402は、支払人としての第1のユーザと受取人としての第2のユーザとの間の取引に関連付けられた取引データを受信することを示し、取引データは、取引金額のインディケーションを含む。取引データは、取引の少なくともいずれかの参加者によって決済サービスにリレーされることができる。取引データは、取引金額、移転の所望の日時、支払人の識別子、受取人の識別子、ユーザの自由形式のメモ、場所、購入されているアイテムまたはサービスなどのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0063】
ブロック404は、取引に関連付けられる受取人手数料を決定することを示し、受取人手数料は、取引金額に基づいている。例では、受取人手数料は、定額手数料または定額手数料と取引金額のある割合との組み合わせである。受取人手数料はこれらの金額に限定されず、決済サービスによって設定され得る。
【0064】
ブロック406は、取引金額に比例する第1の数のクレジットと、受取人手数料に比例する第2の数のクレジットとを決定することを示す。第1の数のクレジット及び第2の数のクレジットは、通貨単位に対するクレジットの換算係数を使用して算出され得る。
【0065】
ブロック408は、第1のユーザに関連付けられたユーザプロファイルから第2のユーザに関連付けられたユーザプロファイルに第1の数のクレジットを移転することを示す。決済サービスは、支払人ユーザからクレジットを差し引くことができる。本明細書では「移転(transfer)」という用語が使用されるが、クレジット残高の変更は、別のユーザからの、または別のユーザへの「移転」に言及することなく、控除または追加と見なすことができる。すなわち、支払人から受取人への「移転」は、支払人がクレジットを引き落とされ、受取人がクレジットを提供されると表すこともできる。代替的または追加的に、取引金額を第1のユーザアカウントから第2のユーザアカウントに移転することができる。
【0066】
ブロック410は、第2のユーザに関連付けられたユーザプロファイルから決済サービスに第2の数のクレジットを移転することを示す。例では、受取人手数料は、受取人のクレジット残高から差し引かれたクレジットで決済サービスに支払われることができる。他の例では、受取人手数料は、受取人のPSAB金融口座(または、PSAB金融口座がない場合は、受取人の資金源)から差し引かれた通貨で決済サービスに支払われることができる。
【0067】
ブロック412は、第3の数のクレジットを決済サービスから第1のユーザの紹介人のユーザプロファイルに移転することを示し、第3の数のクレジットは、第2の数のクレジットの一部分である。いくつかの実施形態では、第3のユーザへのクレジットの移転は、最初に決済サービスに割り当てられることなく、受取人から第3のユーザへの直接の移転として説明されることができる。例では、第4の数のクレジットを決済サービスから第4のユーザに関連付けられたユーザプロファイルに移転することができ、第1のユーザは、取引の直前に発生する以前の取引において第4のユーザに支払い、第4の数のクレジットは、第2の数のクレジットの第2の部分を含む。いくつかの実施形態では、第4のユーザへのクレジットの移転は、最初に決済サービスに割り当てられることなく、受取人から第4のユーザへの直接の移転として説明されることができる。しかしながら、以前の受取人または紹介ユーザが存在しない例では、以前の受取人または紹介ユーザへのクレジットの割り当ては、受取人と共に残るのではなく、決済サービスに割り当てることができる。
【0068】
さらに、いくつかの例では、支払人は、受取人手数料の一部を(例えば、取引の「キャッシュバック」として)受け取ることができる。支払人は、クレジットまたは通貨を使用して受取人に支払い、取引に対してクレジットまたは通貨を受け取ることができる。受取人手数料の支払人の部分は、クレジットまたは通貨での支払人のユーザプロファイルに関連付けることができる。
【0069】
図2、
図3A、
図3B及び
図4は、いくつかの実施形態に係るプロセス例を示すフロー図である。
図2、
図3A、
図3B及び
図4のプロセスは、論理フロー図内のブロックの集合として示され、それらは、一連の操作を表し、その一部または全てはハードウェア、ソフトウェアまたはそれらの組み合わせで実装することができる。ソフトウェアのコンテキストでは、ブロックは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、記載された動作を実行するようにプロセッサをプログラムする、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令を表すことができる。一般に、コンピュータ実行可能命令には、特定の機能を実行する、または特定のデータ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。ブロックが記述される順序は、制限として解釈されるべきではない。記述された任意の数のブロックを任意の順序及び/または並行して組み合わせて、プロセスまたは代替プロセスを実装することができるが、全てのブロックを実行する必要はない。さらに、いくつかの例では、
図2、
図3A、
図3B及び
図4のうちの1つまたは複数に示される動作の一部または全てを、
図2、
図3A、
図3B及び
図4の他の図に示される動作の一部または全てと組み合わせることができる。説明の目的で、プロセスは、本明細書の例で説明される環境、アーキテクチャ及びデバイスを参照して説明されるが、プロセスは、他の多種多様な環境、アーキテクチャ及びデバイスで実装することができる。
【0070】
図5は、本明細書で説明されるような、決済サービスサーバ装置502の選択されたコンポーネントのブロック
図500を示す。
【0071】
決済サービスサーバ装置502は、1つ以上のサーバ、または任意の数の方法で具体化できる他のタイプのコンピューティング装置を含むことができる。例えば、サーバの例では、他のコンピュータアーキテクチャを追加または代替として使用することもできるが、モジュール、他の機能コンポーネント及びデータは、単一のサーバ、サーバのクラスタ、サーバファームまたはデータセンター、クラウドホスト型コンピューティングサービス、クラウドホスト型ストレージサービスなどに実装され得る。
【0072】
さらに、図面は、決済サービスサーバ装置502のコンポーネント及びデータを単一の場所に存在するものとして示しているが、これらのコンポーネント及びデータは、任意の方法で異なるコンピューティング装置及び異なる場所に分散させることもできる。複数の決済サービスサーバ装置502は、仮想サーバ、サーババンク及び/またはサーバファームとして、一緒に、または別々に配置することができ、及び編成することができる。説明した機能は、単一のエンティティまたは企業のサーバによって提供されることも、複数の異なる顧客または企業のサーバ及び/またはサービスによって提供されることもできる。
【0073】
図示の例では、決済サービスサーバ装置502は、1つ以上のプロセッサ504、1つ以上のコンピュータ可読媒体506、1つ以上の通信インターフェース508、及び1つ以上の入出力(I/O)装置510を含むことができる。各プロセッサ504は、単一の処理ユニットまたは複数の処理ユニットとすることができ、単一または複数のコンピューティングユニットまたは複数のプロセッシングコアを含むことができる。プロセッサ504は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、中央処理装置、状態機械、論理回路、及び/または動作命令に基づいて信号を操作する任意のデバイスとして実装され得る。例えば、プロセッサ504は、本明細書に記載されるアルゴリズム及びプロセスを実行するように特別にプログラムまたは構成された任意の適切なタイプの1つまたは複数のハードウェアプロセッサ及び/または論理回路であり得る。プロセッサ504は、コンピュータ可読媒体506に格納されたコンピュータ可読命令をフェッチして実行するように構成されることができ、この命令は、本明細書に記載される機能を実行するようにプロセッサ504をプログラムすることができる。
【0074】
コンピュータ可読媒体506は、コンピュータ記憶媒体及びコンピュータ可読信号を含む。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体が含まれる。コンピュータ記憶媒体には、限定されるわけではないが、ソリッドステートメモリ、相変化メモリ(PRAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、EEPROM、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、CD-ROM、DVD、またはその他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、あるいはコンピューティング装置によるアクセスのための情報を記憶するために使用できる他の非伝送媒体が含まれる。さらに、いくつかの例では、コンピュータ可読媒体は、(圧縮または非圧縮形式の)一時的なコンピュータ可読信号に関連付けられ得る。コンピュータ可読信号の例には、限定されるわけではないが、搬送波を使用して変調されているか否かに関わらず、インターネットまたは他のネットワークを介してダウンロードされる信号を含む、コンピュータプログラムをホストまたは実行しているコンピュータシステムがアクセスするように構成できる信号が含まれる。
【0075】
決済サービスサーバ装置502の構成に応じて、コンピュータ可読媒体506は、有形の非一時的なコンピュータ記憶媒体の一例となり得る。また、いくつかの例では、決済サービスサーバ装置502は、RAIDストレージシステム、ストレージアレイ、ネットワーク接続ストレージ、ストレージエリアネットワーク、クラウドストレージ、または情報を格納するために使用でき、1つ以上のプロセッサによって直接若しくは別のコンピューティングデバイスやネットワークを通じてアクセスできる任意の他の媒体などの外部記憶装置にアクセスすることができる。従って、コンピュータ可読媒体506は、プロセッサ504によって実行できる命令、モジュールまたはコンポーネントを格納できるコンピュータ記憶媒体であり得る。
【0076】
コンピュータ可読媒体506は、プロセッサ504によって実行可能な任意の数の機能コンポーネントを格納するために使用され得る。多くの実装形態では、これらの機能コンポーネントは、プロセッサ504によって実行可能な命令またはプログラムを含む。コンピュータ可読媒体506に格納された機能コンポーネントは、コミュニティ決済ネットワークアプリケーション(決済アプリケーション)512の少なくとも一部を構成できる決済モジュール514、登録モジュール516、資金提供(funding)モジュール518、追加サービスモジュール520、ユーザインターフェースモジュール522、及びソーシャルネットワークモジュール524を含むことができる。決済アプリケーション512は、決済サービスサーバ装置502によって提供されることが可能であり、コミュニティネットワークペイメントに関連付けられる機能をユーザに実行させることができるように構成され得る。
【0077】
「モジュール」という用語は、説明のためにソフトウェアの分割例を表すことを意図しており、いかなるタイプの要件、必要な方法、やり方または必要な機構を表すことも意図していない。従って、様々な「モジュール」について説明されるが、それらの機能、類似の機能、またはその両方を異なる方法で配置することができる(例えば、より少ない数のモジュールに結合したり、より多数のモジュールに分割したりするなど)。モジュールは、コンピュータ可読媒体506に格納することができ、プロセッサ504によって実行可能にすることができるコンピュータ命令/コードを含むことができる。
【0078】
決済モジュール514は、コミュニティ決済ネットワーク内で行われる電子取引の取引データを生成、受信、及び/または送信するように構成され得る。いくつかの例では、取引中のいずれかのユーザは、ユーザ装置上で実行されている決済サービスによって提供される決済アプリケーションのインスタンスを介して、取引データを決済サービスに送信することができる。例えば、受取人が取引を提出する場合、受取人は、そうする前に、支払人のユーザ装置上のコントロールを介して、または受取人のユーザ装置上のコントロールによって、支払人の承認を得ることができる。加えて、または代わりに、取引データに少なくとも部分的に基づいて、決済モジュール514は、支払人のクレジット残高から取引金額に相当するクレジットを差し引き、取引に対する受取人手数料を決定し、受取人のクレジット残高に取引金額から受取人手数料を差し引いた額に相当するクレジットを追加し、受取人手数料の一部(例えば、受取人手数料と同等のクレジット)を前の受取人のクレジット残高に追加し、受取人手数料の一部(前の受取人に対する部分と同じまたは異なる)を紹介ユーザのクレジット残高に追加し、決済サービスに対する残りの受取人手数料を保持することができる。加えて、または代わりに、決済モジュール514は、上述の移転を実行するために、クレジットと通貨との間の交換係数または為替レートにアクセスすることができる。交換係数は、決済サービスとコミュニティ決済ネットワークに参加している1以上のユーザとの間の合意によって設定され得る。
【0079】
登録モジュール516は、ユーザから登録情報を受信できるように構成され得る。いくつかの例では、ユーザは、登録前に決済アプリケーションをダウンロードし、その決済アプリケーションを使用して登録情報を送信する。登録モジュール516及びユーザインターフェースモジュール522は、登録情報を入力するフォームをユーザに表示させることができる。登録モジュールは、登録情報を要求する前に、ユーザがまだ登録されていないことを(例えば、ユーザの電子メールアドレス、電話番号、名前などの少なくとも1つを要求することによって)決済サービスで確認するように構成され得る。登録モジュールは、紹介ユーザからの紹介情報(referring information)の受信を検出し、(登録情報が受信されたときに決済サービスサーバ装置によって、または登録情報が送信される前にユーザ装置によって)ユーザの登録情報を紹介ユーザに関連付けることができるため、紹介ユーザは、登録ユーザの将来の取引に対するクレジットを受け取ることができる。
【0080】
資金提供モジュール518は、ユーザの個人資金源からユーザのPSAB金融口座に資金を移転するように構成され得る。例では、資金提供モジュール518は、ユーザによって提供された情報に少なくとも部分的に基づいて資金源を決定することができる。少なくともユーザからの許可に基づいて、資金提供モジュールは資金源と金融口座の間で資金の移動を引き起こすことができる。金融口座は、決済サービスによってユーザに割り当てられたクレジットを裏付けるために使用され得る。いくつかの例では、決済サービスは金融口座に対する一部または全ての制御を保持しているため、ユーザのクレジット残高が減少すると、資金提供モジュール518は金融口座からそれに比例する量の資金を引き出すことができる。ユーザがコミュニティ決済ネットワークを離れるとき、またはユーザの要求に応じて、資金提供モジュール518は、金融口座の残高をユーザの資金源またはユーザが選択した別の口座に移転させることができる。加えて、または代わりに、資金提供モジュールは、コミッションを含む、決済ネットワーク取引に対応するクレジット残高調整を管理することができる。
【0081】
追加サービスモジュール520は、決済サービスの追加サービスをユーザに提供するように構成され得る。例えば、追加サービスモジュール520は、記憶装置に取引の詳細を記憶させ、取引に関与するユーザにレシートを提供し、(ユーザインターフェースモジュール522と協働して)ユーザ装置のディスプレイのユーザインターフェース上に取引データを表示させ、決済サービスによって管理され得るロイヤルティ報酬を更新し、外部のソーシャルネットワークまたはコミュニティ決済ネットワークに関連付けられたソーシャルネットワークなどを介して取引情報を表示させることができる。例では、追加サービスモジュール520は、電子メール、メッセージなどを介してユーザ装置にレシートを送信することができ、ユーザ装置にURLリンクを送信することができ、ユーザ装置上の決済アプリケーションにレシートに関連付けられる通知を表示させることができ、あるいは決済アプリケーションを介してレシートへのアクセスを可能にすることができる。さらに、またはその代わりに、決済サービスは、在庫管理、割引配布などの他の追加サービスを提供することができる。
【0082】
ユーザインターフェースモジュール522は、ユーザ装置のディスプレイを介してユーザにユーザインターフェースを提供させることを含み得る動作を実行するように構成され得る。例では、ユーザインターフェースモジュール522は、ユーザが取引の受取人または支払人の選択、取引金額の入力、クレジット残高の要求、PSAB金融口座の残高の要求、決済サービスへの、若しくは決済ネットワークの別のユーザへのメッセージの送信、ユーザの取引履歴の要求、決済ネットワークの近隣ユーザのマッピングの要求、ユーザが決済ネットワークを紹介した他のユーザのリストの要求、ユーザの紹介ユーザの識別子の要求、決済ネットワークへのユーザの参加に関するユーザプロファイルまたはダッシュボードのサマリビューの要求、またはユーザプロファイルに関連付けられると判定される複数の取引からの情報の収集のうちの少なくとも1つを行うことを可能にするユーザインターフェースを表示させることができる。追加または代替として、動作は、様々な粒度レベルで情報の少なくとも一部の表示、並べ替え、フィルタ、またはそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上を含む動作をユーザが実行できるようにするユーザインターフェースを生成することを含むことができる。追加または代替として、ユーザインターフェースモジュール522は、例えばユーザプロファイル及び/またはPSAB金融口座に対するユーザクレデンシャルの入力を促すためのユーザインターフェースをユーザに提供させることができる。追加または代替として、この動作は、金融口座及び/または資金源をユーザのユーザプロファイルにリンクすることを含む場合がある。
【0083】
ある例では、ユーザインターフェースモジュール522は、使用されているユーザ装置に対応するユーザインターフェースを提供するように構成されることができる。例えば、携帯電話で表示される場合、パーソナルコンピュータで表示される場合とは異なる方法で情報がユーザに表示され得る。
【0084】
いくつかの例では、ユーザインターフェースは、ウェブブラウザ(例えば、SaaS(software as a service))、ダウンロード可能なクライアントアプリケーション、またはその両方を介してユーザに提供され得る。
【0085】
ソーシャルネットワークモジュール524は、ユーザがソーシャルフォーラムにおいて、コミュニティ決済ネットワーク内の取引活動に関して対話できるように構成され得る。例えば、ソーシャルネットワークモジュール524は、決済ネットワーク内の1つ以上のソーシャルネットワークへの統合を提供することができる。ソーシャルネットワークは、ユーザが決済ネットワークの他のユーザと対話できるように、ソーシャルネットワークモジュール524によって提供され得る。さらに、外部ソーシャルネットワークをサードパーティアプリケーションを介して決済ネットワーク内で統合することができるため、決済ネットワークのユーザが外部ソーシャルネットワークのユーザと連携できるようになる。
【0086】
コンピュータ可読媒体506に格納される追加の機能コンポーネントは、決済サービスサーバ装置502の様々な機能を制御及び管理するオペレーティングシステム530を含むことができる。少なくとも1つの例では、コンピュータ可読媒体506は、プログラム、ドライバなど、及び機能コンポーネントによって使用または生成されるデータを含むことができる他のモジュール及びデータ532などの他の機能コンポーネント及びデータをさらに含むかまたは維持することができる。さらに、決済サービスサーバ装置502は、他の多くの論理的、プログラム的、及び物理的コンポーネントを含むことができ、上記で説明したものは、本明細書の議論に関連する単なる例にすぎない。
【0087】
通信インターフェース508は、ネットワークを介して、または直接など、様々な他のデバイスとの通信を可能にする1つ以上のインターフェース及びハードウェアコンポーネントを含むことができる。例えば、通信インターフェース508は、1つまたは複数のネットワークを介した通信を可能にすることができ、これらのネットワークには、ローカルエリアネットワークまたはインターネットなどのワイドエリアネットワークなどの当技術分野で知られている任意の種類のネットワークに限定されるわけではないが、セルラーネットワークなどのワイヤレスネットワーク、Wi-Fiなどのローカルワイヤレスネットワーク、及び/またはブルートゥース(登録商標)、BLE、NFC、RFIDなどの近距離無線通信、有線ネットワーク、若しくは任意の他のネットワーク、またはそれらの組み合わせを含むことができる。ネットワークは、有線及び/または無線通信技術の両方を含むことができるが、これらには、有線または光ファイバー技術だけでなく、ブルートゥース、BLE、Wi-Fi、セルラー通信技術が含まれる。このような通信に使用されるコンポーネントは、ネットワークの種類、選択された環境、またはその両方に少なくとも部分的に依存し得る。このようなネットワーク上で通信するためのプロトコルはよく知られており、本明細書では詳細には説明しない。
【0088】
決済サービスサーバ装置502はさらに、様々な入出力(I/O)装置510を備え得る。I/O装置510は、ユーザが1つまたは複数のI/O装置を介して決済サービスサーバ装置502とインターフェースできるように構成され得る。I/O装置510は、ディスプレイ(図示せず)、オーディオスピーカ(図示せず)、マイクロフォン(図示せず)、カメラ(図示せず)、接続ポート(図示せず)、光学式リーダ(図示せず)、タッチパッド(図示せず)、触覚出力デバイス(図示せず)、様々なユーザインターフェースコントロール(例えば、ボタン、ジョイスティック、キーボード、マウス、タッチスクリーンなど)(図示せず)、またはそれらの任意の組み合わせなどのデバイスにインターフェースを提供することができる。
【0089】
当業者であれば、
図5、
図6及び他の場所に示されるハードウェアコンポーネント及び様々な機能モジュールが変更できることを理解するであろう。例示的な構成要素は網羅的であることを意図したものではなく、むしろ本出願で開示される主題を実装するために利用される構成要素を強調するための代表的なものである。例えば、図示のハードウェアに加えて、またはその代わりに、他のデバイス/コンポーネントを使用することができる。さらに、ストレージ及びメモリに示されている様々なコンポーネントは、ネットワーク114(1)~114(N)を介して任意のストレージまたはメモリに代替的に配置することができる。図示された例は、本開示の主題に関するアーキテクチャまたはその他の制限を示唆することを意図したものではない。
【0090】
図6は、本明細書で説明されるような、ユーザ装置602の選択されたコンポーネントのブロック
図600を示す。
【0091】
少なくとも1つの例では、ユーザ装置602は、例えば、ポータブル、半ポータブル、または半据え置き型など、任意の適切なタイプのモバイルデバイスであり得る。ユーザ装置602のいくつかの例には、タブレットコンピューティングデバイス、スマートフォン及びモバイル通信デバイス、ラップトップ、ネットブック、その他のポータブルコンピュータ若しくはセミポータブルコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス若しくはその他の身体装着型コンピューティングデバイス、拡張現実デバイス、または、本明細書で説明される技術に従って通信を送信し、機能を実行できる他のコンピューティングデバイスが含まれ得る。
【0092】
図示の例では、ユーザ装置602は、1つ以上のプロセッサ604、1つ以上のコンピュータ可読媒体606、1つ以上の通信インターフェース608、及び1つ以上の入出力(I/O)装置610を含むことができる。各プロセッサ604は、それ自体、1つ以上のプロセッサまたは処理コアを含むことができる。例えば、プロセッサ604は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、中央処理装置、状態機械、論理回路、及び/または動作命令に基づいて信号を操作する任意のデバイスとして実装され得る。いくつかの例では、プロセッサ604は、本明細書に記載されるアルゴリズム及びプロセスを実行するように特別にプログラムまたは構成された任意の適切なタイプの1つまたは複数のハードウェアプロセッサ及び/または論理回路であり得る。プロセッサ604は、コンピュータ可読媒体606に格納されたコンピュータ可読プロセッサ実行可能命令をフェッチして実行するように構成されることができ、この命令は、本明細書に記載される機能を実行するようにプロセッサ604をプログラムすることができる。
【0093】
コンピュータ可読媒体606は、コンピュータ記憶媒体及びコンピュータ可読信号を含む。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体が含まれる。コンピュータ記憶媒体には、限定されるわけではないが、ソリッドステートメモリ、相変化メモリ(PRAM)、スタティックRAM、ダイナミックRAM、他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、EEPROM、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、CD-ROM、DVD、またはその他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、あるいはコンピューティング装置によるアクセスのための情報を記憶するために使用できる他の非伝送媒体が含まれる。さらに、いくつかの例では、コンピュータ可読媒体は、(圧縮または非圧縮形式の)一時的なコンピュータ可読信号に関連付けられ得る。コンピュータ可読信号の例には、限定されるわけではないが、搬送波を使用して変調されているか否かに関わらず、インターネットまたは他のネットワークを介してダウンロードされた信号を含む、コンピュータプログラムをホストまたは実行しているコンピュータシステムがアクセスするように構成できる信号が含まれる。
【0094】
ユーザ装置602の構成に応じて、コンピュータ可読媒体606は、有形の非一時的なコンピュータ記憶媒体の一例となり得る。また、いくつかの例では、ユーザ装置602は、RAIDストレージシステム、ストレージアレイ、ネットワーク接続ストレージ、ストレージエリアネットワーク、クラウドストレージ、または情報を格納するために使用でき、1つ以上のプロセッサによって直接若しくは別のコンピューティングデバイスやネットワークを通じてアクセスできる任意の他の媒体などの外部記憶装置にアクセスすることができる。従って、コンピュータ可読媒体606は、プロセッサ604によって実行できる命令、モジュールまたはコンポーネントを格納できるコンピュータ記憶媒体であり得る。
【0095】
コンピュータ可読媒体606は、プロセッサ604によって実行可能な任意の数の機能コンポーネントを格納及び維持するために使用され得る。いくつかの実装形態では、これらの機能コンポーネントは、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能であり、実行されると、ユーザ装置602に起因するアクション及びサービスを実行するための動作ロジックを実装する命令またはプログラムを備える。コンピュータ可読媒体606に格納された機能コンポーネントは、コミュニティ決済ネットワークアプリケーション(決済アプリケーション)612の少なくとも一部を構成することができる登録モジュール614、決済モジュール616、ユーザインターフェースモジュール618、及びソーシャルネットワークモジュール620を含むことができる。登録モジュール614、決済モジュール616、ユーザインターフェースモジュール618、ソーシャルネットワークモジュール620、及びコミュニティ決済ネットワークアプリケーション612(決済アプリケーション)は、
図5を参照して上述したような、決済アプリケーション512の登録モジュール516、決済モジュール514、ユーザインターフェースモジュール522、及びソーシャルネットワークモジュール524に対応し得る。
【0096】
「モジュール」という用語は、説明のためにソフトウェアの分割例を表すことを意図しており、いかなるタイプの要件、必要な方法、やり方、または必要な機構を表すことも意図していない。従って、様々な「モジュール」について説明されるが、それらの機能、類似の機能、またはその両方を異なる方法で配置することができる(例えば、より少ない数のモジュールに結合したり、より多数のモジュールに分割したりするなど)。モジュールは、コンピュータ可読媒体606に格納することができ、プロセッサ604によって実行可能にすることができるコンピュータ命令/コードを含むことができる。
【0097】
登録モジュール614は、ユーザに登録情報(例えば、名前、住所、電話番号、資金源識別、社会保障番号、金融口座に最初に送金する資金の額、紹介ユーザ(referring user)の識別子など)の入力を促すように構成され得る。登録モジュール614は、登録情報を決済サービスサーバ装置に送信することができる。登録モジュール614は、決済アプリケーション612を介して登録情報を収集及び送信する際に、ユーザインターフェースモジュール618と協働することができる。登録モジュール614は、紹介ユーザを識別する際に別のユーザ装置と通信することができる。例えば、登録モジュール614は、紹介ユーザからのQRコードまたは他のコードのユーザ装置によるスキャンからデータを受信することができる。コードは、紹介ユーザのユーザ装置に表示することも、その他の方法で表示することもできる(電子メール、米国のハードコピーメール、ユーザの会社のハードコピーディスプレイなどを介して)。登録モジュール614は、紹介ユーザからの紹介情報(referring information)の受信を検出し、紹介ユーザが登録ユーザの将来の取引に対するクレジットを受け取ることができるように(登録情報を受信した時点での決済サービスサーバ装置によって、または登録情報が送信される前にユーザ装置によって)ユーザの登録情報を紹介ユーザに関連付けることができる。
【0098】
決済モジュール616は、決済サービスによる処理のための取引データを生成または受信するように構成され得る。例では、取引データは、ユーザが手動で入力することができ、取引金額、購入した商品またはサービス、場所、ユーザが取引の処理を希望する日付または時刻などを含むことができる。例では、取引データは、POSデバイスであるか、またはPOSデバイスと通信するユーザ装置によって、販売時点情報管理で生成され得る。決済モジュール616は、取引データを決済サービスサーバ装置に送信するように構成され得る。例では、取引データはアップロードされ得るが、その取引に対する他のユーザの同意が、他のユーザのユーザ装置から送信されるインディケーションを介して、またはユーザ装置によって提示された、他のユーザがその取引を承認していることを決済サービスに示すコードによって受信されるまで、その取引は処理されなくてもよい。
【0099】
ユーザインターフェースモジュール618は、ユーザ装置602のディスプレイ630上でユーザにユーザインターフェースが提供されるように構成され得る。例では、ユーザインターフェースモジュール618は、決済アプリケーション612またはより一般的にはコミュニティ決済ネットワークに関連付けられるアクションをユーザが実行できるようにするユーザインターフェースを提供させ得る。ユーザ装置602のユーザインターフェースモジュール618は、決済サービスサーバ装置502のユーザインターフェースモジュール522に対応するアクションを実行することができる。特定の例では、ユーザインターフェースモジュール618は、使用されているユーザ装置に対応するユーザインターフェースを提供するように構成され得る。例えば、携帯電話で表示される場合、パーソナルコンピュータで表示される場合とは異なる方法で情報がユーザに表示され得る。いくつかの例では、ユーザインターフェースは、ウェブブラウザ(例えば、SaaS)、ダウンロード可能なクライアントアプリケーション、またはその両方を介してユーザに提供され得る。
【0100】
ソーシャルネットワークモジュール620は、ユーザがソーシャルフォーラムにおいて、コミュニティ決済ネットワーク内の取引活動に関して対話できるように構成されることができる。例えば、ソーシャルネットワークモジュール620は、決済ネットワークを備えた1つ以上のソーシャルネットワークへの参加を提供することができる。ソーシャルネットワークは、ユーザが決済ネットワークの他のユーザと対話できるように、ソーシャルネットワークモジュール620によって提供されることができる。さらに、外部ソーシャルネットワークをサードパーティアプリケーションを介して決済ネットワーク内で統合することができるため、決済ネットワークのユーザが外部ソーシャルネットワークのユーザと連携できるようになる。
【0101】
また、コンピュータ可読媒体606は、ユーザ装置602の様々な機能を制御及び管理し、基本的なユーザ対話を可能にするためのオペレーティングシステム626などの追加の機能コンポーネントを含むことができる。コンピュータ可読媒体606は、機能コンポーネントによって使用されるデータ、データ構造などを格納することもできる。
【0102】
ユーザ装置602の種類に応じて、コンピュータ可読媒体606は、プログラム、ドライバなど、及び機能コンポーネントによって使用され、または生成されるデータを含み得る他のモジュール及びデータ628など、他の機能コンポーネント及びデータを任意に含むこともできる。例えば、加盟店ユーザに関連付けられるユーザ装置のコンピュータ可読媒体606は、オプションで販売時点情報管理(POS)モジュールを含むことができる。さらに、ユーザ装置602は、他の多くの論理的、プログラム的、及び物理的コンポーネントを含むことができ、そのうちの説明されたものは、本明細書の議論に関連する単なる例にすぎない。
【0103】
通信インターフェース608は、ネットワークを介して、または直接など、様々な他のデバイスとの通信を可能にする1つ以上のインターフェース及びハードウェアコンポーネントを含むことができる。例えば、通信インターフェース608は、1つまたは複数のネットワークを介した通信を可能にすることができ、これらのネットワークには、ローカルエリアネットワークまたはインターネットなどのワイドエリアネットワークなどの当技術分野で知られている任意の種類のネットワークに限定されるわけではないが、セルラーネットワークなどのワイヤレスネットワーク、Wi-Fiなどのローカルワイヤレスネットワーク、及び/またはブルートゥース(登録商標)、BLE、NFC、RFIDなどの近距離無線通信、有線ネットワーク、若しくは任意の他のそのようなネットワーク、またはそれらの組み合わせを含むことができる。ネットワークは、有線及び/または無線通信技術の両方を含むことができるが、これらには、有線または光ファイバー技術だけでなく、ブルートゥース、BLE、Wi-Fi、セルラー通信技術が含まれる。このような通信に使用されるコンポーネントは、ネットワークの種類、選択された環境、またはその両方に少なくとも部分的に依存し得る。このようなネットワーク上で通信するためのプロトコルはよく知られており、本明細書では詳細には説明しない。
【0104】
ユーザ装置602はさらに、様々な入出力(I/O)装置610を備え得る。I/O装置610は、ユーザが1つまたは複数のI/O装置を介してユーザ装置602とインターフェースできるように構成され得る。I/O装置610は、ディスプレイ630、オーディオスピーカ(図示せず)、マイクロフォン(図示せず)、カメラ(図示せず)、接続ポート(図示せず)、光学式リーダ(図示せず)、タッチパッド(図示せず)、触覚出力デバイス(図示せず)、様々なユーザインターフェースコントロール(例えば、ボタン、ジョイスティック、キーボード、マウス、タッチスクリーンなど)(図示せず)、またはそれらの任意の組み合わせなどのデバイスにインターフェースを提供することができる。
【0105】
少なくとも1つの例では、ユーザ装置602はディスプレイ630を含み得る。ユーザ装置602として使用されるコンピューティングデバイスのタイプに応じて、ディスプレイ630は任意の適切なディスプレイ技術を採用することができる。例えば、ディスプレイ630は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイ、電子ペーパーディスプレイ、またはその上でデジタルコンテンツを提示することができる他の任意の適切なタイプのディスプレイであり得る。いくつかの例では、ディスプレイ630は、ディスプレイ630に関連付けられたタッチセンサを有し、ディスプレイ630上に提示されるグラフィックインターフェースとの対話を可能にするためのタッチ入力を受信するように構成されたタッチスクリーンディスプレイを提供することができる。従って、本明細書における実装は、いかなる特定の表示技術にも限定されない。あるいは、いくつかの例では、ユーザ装置602はディスプレイ630を含まなくてもよく、聴覚などの他の手段によって情報を提示することができる。
【0106】
さらに、ユーザ装置602は、オプションでカードリーダ632を含むことができ、またはカードリーダ632に接続可能とすることができる。いくつかの例では、カードリーダ632は、マイクロフォン/ヘッドフォンポート、データポートまたは他の適切なポートなどの、ユーザ装置602のポートに差し込むことができる。カードリーダ632は、ペイメントカードの磁気ストライプを読み取るための読み取りヘッドを含むことができ、さらに、磁気ストライプから読み取られた情報を暗号化するための暗号化技術を含むことができる。あるいは、ユーザ装置602のタイプ及び構成に応じて、本明細書のユーザ装置602とともに多数の他のタイプのカードリーダを使用することができる。
【0107】
ユーザ装置602に含まれる他のコンポーネントは、位置情報を示すことができるGPS装置634を含むことができる。さらに、ユーザ装置602は、上述したように、加速度計、ジャイロスコープ、コンパス、近接センサ、カメラ、マイク、及び/またはスイッチなどの1つまたは複数のセンサ636を含むことができる。さらに、ユーザ装置602は、図示されていない他の様々なコンポーネントを含むことができ、その例には、リムーバブルストレージ、バッテリ及び電源制御ユニットなどの電源、バーコードスキャナ、プリンタ、キャッシュドロワ、などが含まれる。
【0108】
本主題は、少なくとも前述の機能を、管理者の承認を要求及び受信するためのシームレスで便利なメカニズムに統合することを提案する。従来のシステム及び方法で以前に特定された問題に関しては、ソフトウェアアプリケーション自体がプロセスの主体ではなく、プロセスのアクティブで協力的なコンポーネントになる。さらに、前述の説明は、決済技術に関連するデバイス及びアプリケーションを対象としている。しかしながら、この技術は任意のデバイスやアプリケーションに拡張できることが理解される。さらに、本明細書で説明される技術は、ユーザデバイス、モバイルアプリケーション、POSトポロジ、決済サービスサーバ装置、コンピュータネットワーク、及び環境の種類に関係なく動作するように構成され得る。本明細書で説明される技術は、リアルタイム/オンラインモードとオフラインモードの両方で動作するように構成され得る。
【0109】
前述の開示は、デバイスのディスプレイを介して提示されるUIを介したユーザ対話に言及するが、UIは任意の入出力デバイスを介して提示することができる。例えば、UIはスピーカーや拡張現実プロジェクタなどを介して出力できる。さらに、前述の開示は、選択可能なコントロールを介してUIと対話するユーザに言及するが、追加または代替例では、ユーザは音声入力または他のタイプの入力を介して選択を示すことができる。
【0110】
上記は本開示の原理を単に例示するものであり、本開示の範囲から逸脱することなく当業者は様々な修正を行うことができる。上述の例は、説明の目的で提示されたものであり、限定するものではない。本開示はまた、本明細書に明示的に記載されたもの以外の多くの形態をとることもできる。従って、本開示は、明示的に開示された方法、システム及び装置に限定されるものではなく、特許請求の範囲の精神の範囲内にあるそれらの変形及び修正を含むことを意図していることが強調される。
【0111】
さらなる例として、本明細書に示され説明されるように、提供される構造、デバイス、及び方法をさらに最適化するために、装置またはプロセスの制限(例えば、寸法、構成、コンポーネント、プロセスステップの順序など)の変更を行うことができる。いずれにせよ、本明細書に記載の構造、装置及び関連する方法には多くの応用がある。従って、開示される主題は、本明細書に記載される任意の単一の例に限定されるべきではなく、むしろ添付の特許請求の範囲に従って広範囲に解釈されるべきである。
【0112】
本明細書に記載される様々な命令、方法及び技術は、コンピュータ可読媒体に格納され、本明細書のプロセッサによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令の一般的な文脈で考慮され得る。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行するための、または特定の抽象データ型を実装するためのルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。これらのプログラムモジュールなどは、ネイティブコードとして実行することも、仮想マシンや他のジャストインタイムコンパイル実行環境などでダウンロードして実行することもできる。通常、プログラムモジュールの機能は、さまざまな実装において必要に応じて結合または分散できる。これらのモジュール及び技術の実装は、コンピュータ記憶媒体に保存され、何らかの形式の通信媒体を介して送信され得る。
例示の条項
条項1:
決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスの複数のユーザのうちの第1のユーザに関連付けられる第1のコンピューティングデバイスから、決済アプリケーションの第1のインスタンスを介して、前記第1のユーザを前記決済サービスに登録することに関連付けられる登録データを受信することと、
前記登録データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザが前記決済サービスに登録する資格があることを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスに関連付けられるデータストアに、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルを格納することと、
前記登録データに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザによって示される資金源を識別することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、金融機関に関連付けられるデバイスに、前記第1のユーザに代わって前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設する要求を送信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって前記第1のコンピューティングデバイスのディスプレイに、前記金融口座のインディケーション及び前記資金源から前記金融口座への資金を移転することについての承認の要求を提示させることと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記承認を受信することと、
前記承認を受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記資金源から前記金融口座へ資金を移転させることと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイス及び第2のユーザに関連付けられる第2のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの間の第1の取引に関連付けられる第1の取引データを受信することであって、前記第1のユーザは前記第1の取引の支払人を含み、前記第2のユーザは前記第1の取引の受取人を含む、ことと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイス及び第3のユーザの第3のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のコンピューティングデバイスまたは前記第3のコンピューティングデバイス上で実行している決済アプリケーションのそれぞれのインスタンスを介して、前記第1のユーザと前記第3のユーザとの間の第2の取引に関連付けられる第2の取引データを受信することであって、前記第2の取引データは取引金額のインディケーションを含み、前記第1のユーザは前記第2の取引の支払人を含み、前記第3のユーザは前記第2の取引の受取人を含む、ことと、
前記第2の取引に関連付けられる前記第2の取引データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、第2の取引金額及び予め定められた計算に少なくとも部分的に基づいて受取人手数料を決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第2の取引金額に相当する第1の数のクレジット及び受取人手数料に相当する第2の数のクレジットを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルへの第1の数のクレジットの移転、
前記第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスへの第2の数のクレジットの移転、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに関連付けられる紹介ユーザを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから前記紹介ユーザに関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第1の割合に相当するクレジットの移転、
前記第1の取引データに少なくとも部分的に基づいて直前の受取人を決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから直前の受取人に関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第2の割合に相当するクレジットの移転であって、前記直前の受取人が第2のユーザを含む、移転
を含む値の移転を生じさせることと
を備える方法。
条項2:
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第2の取引の取引レコードを前記第1のコンピューティングデバイス及び前記第3のコンピューティングデバイスの少なくとも1つに送信することをさらに備える、条項1に記載の方法。
条項3:
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスから、前記第1のユーザの取引のサマリについての要求を受信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスのディスプレイに前記取引のサマリを表示させることと
をさらに備える、条項1または条項2に記載の方法。
条項4:
前記決済サービスと前記複数のユーザのうちの1以上のユーザとの間の合意の条件は、前記受取人手数料が最小閾値の受取人手数料よりも小さいことを必要とする条件を含む、条項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
条項5:
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスから、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに関連付けられる1つ以上のクレジットを前記資金源の通貨に変換する要求を受信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記金融機関から前記第1のユーザの資金源に一定金額の通貨の移転を引き起こすことであって、前記一定金額の通貨は、1つ以上のクレジットの数にクレジット当たりの通貨単位の比率を乗じたものを含む、ことと、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに関連付けられるクレジット残高を1つ以上のクレジットずつ減少させることと
をさらに含む、条項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
条項6:
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる前記第1のコンピューティングデバイスに、前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設することに関連付けられる追加情報の要求を送信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる前記第1のコンピューティングデバイスから、前記追加情報を受信することと
をさらに備え、
前記第1のユーザの代わりに前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設する要求を送信することは、前記追加情報を受信することに少なくとも部分的に応じている、
条項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
条項7:
前記登録データは、前記第1のユーザの紹介ユーザの識別子、資金源の識別子、前記資金源から前記金融機関に移転する資金額、及び個人的な識別情報のうちの少なくとも1つを含む、条項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
条項8:
前記決済アプリケーションは、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって前記第1のコンピューティングデバイスに提供される、条項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
条項9:
前記第1のユーザが前記決済サービスに登録する資格があることを決定することは、前記第1のユーザが前記決済サービスに以前に登録されていないことを決定することを含む、条項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
条項10:
前記資金源は、銀行、信用組合、貯蓄貸付協会または仲介会社を含む、条項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
条項11:
決済サービスの1つ以上のサーバによって実行される方法であって、
支払人としての第1のユーザと受取人としての第2のユーザとの間の取引に関連付けられる取引データを受信することであって、前記取引データは、取引金額のインディケーションを含む、ことと、
前記取引に関連付けられる受取人手数料を決定することであって、前記受取人手数料は前記取引金額に少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記取引金額に比例する第1の数のクレジットと、前記受取人手数料に比例する第2の数のクレジットとを決定することと、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、前記第1の数のクレジットまたは前記取引金額を移転することと、
前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスに、前記第2の数のクレジットまたは前記受取人手数料を移転することと、
前記決済サービスから第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、第3の数のクレジットを移転することであって、前記第3のユーザは前記第1のユーザをコミュニティ決済ネットワークに紹介しており、前記第3の数のクレジットは前記第2の数のクレジットの第1の部分である、ことと
を備える方法。
条項12:
前記決済サービスから第4のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、第4の数のクレジットを移転することであって、前記第1のユーザは、前記取引の直前に発生した前の取引において第4のユーザに支払いを行っており、前記第4の数のクレジットは、前記第2の数のクレジットの第2の部分である、ことをさらに備える、条項11に記載の方法。
条項13:
コンピュータ可読命令を有する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに条項11または条項12に記載の方法を実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
条項14:
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、条項11または条項12に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、システム。
条項15:
前記受取人手数料は、定額手数料、取引金額のある割合、または定額手数料と取引金額のある割合との組み合わせを含む、条項1乃至10、条項11または条項12のいずれか一項に記載の方法。
条項16:
前記受取人手数料、前記第1の割合、及び前記第2の割合のうちの少なくとも1つは、前記決済サービスと前記1以上のユーザとの間の合意の条件である、条項1乃至10または条項15のいずれか一項に記載の方法。
条項17:
コンピュータ可読命令を有する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに条項1乃至10、条項15または条項16のいずれか一項に記載の方法を実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
条項18:
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、条項1乃至10、条項15または条項16のいずれか一項に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、システム。
条項19:
決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスに関連付けられるデータストアに、決済サービスの複数のユーザのユーザに関連付けられるユーザプロファイルを格納することであって、前記ユーザプロファイルは、第1のユーザの資金源を識別する情報を含む、ことと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記資金源から、一定金額の通貨を受信することと、
前記決済サービスの1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルを更新して、クレジット対通貨の比率に少なくとも部分的に基づいて、前記一定金額の通貨に相当するクレジットの数を追加することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる第1のコンピューティングデバイスまたは第2のユーザに関連付けられる第2のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のコンピューティングデバイスまたは前記第2のコンピューティングデバイス上で実行している決済アプリケーションのそれぞれのインスタンスを介して、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの間の取引に関連付けられる取引データを受信することであって、前記取引データは取引金額のインディケーションを含み、前記第1のユーザは支払人を含み、前記第2のユーザは前記取引における受取人を含む、ことと、
第2の取引に関連付けられる第2の取引データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、第2の取引金額及び予め定められた計算に少なくとも部分的に基づいて受取人手数料を決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記取引金額に相当する第1の数のクレジット及び受取人手数料に相当する第2の数のクレジットを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルへの第1の数のクレジットの移転、
前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスへの第2の数のクレジットの移転、
前記第1のユーザのユーザプロファイルに関連付けられる紹介ユーザを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから前記紹介ユーザに関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第1の割合に相当するクレジットの移転、
前記第1の取引データに少なくとも部分的に基づいて直前の受取人を決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから直前の受取人に関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第2の割合に相当するクレジットの移転であって、前記直前の受取人が第2のユーザを含む、移転
を含む値の移転を生じさせることと
を備える方法。
条項20:
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、条項19に記載の方法を前記1つ以上のプロセッサに実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
条項21:
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、条項19に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、
システム。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスの複数のユーザのうちの第1のユーザに関連付けられる第1のコンピューティングデバイスから、決済アプリケーションの第1のインスタンスを介して、前記第1のユーザを前記決済サービスに登録することに関連付けられる登録データを受信することと、
前記登録データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザが前記決済サービスに登録する資格があることを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスに関連付けられるデータストアに、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルを格納することと、
前記登録データに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザによって示される資金源を識別することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、金融機関に関連付けられるデバイスに、前記第1のユーザに代わって前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設する要求を送信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって前記第1のコンピューティングデバイスのディスプレイに、前記金融口座のインディケーション及び前記資金源から前記金融口座への資金を移転することについての承認の要求を表示させることと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記承認を受信することと、
前記承認を受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記資金源から前記金融口座へ資金を移転させることと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイス及び第2のユーザに関連付けられる第2のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの間の第1の取引に関連付けられる第1の取引データを受信することであって、前記第1のユーザは前記第1の取引の支払人を含み、前記第2のユーザは前記第1の取引の受取人を含む、ことと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイス及び第3のユーザの第3のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のコンピューティングデバイスまたは前記第3のコンピューティングデバイス上で実行している決済アプリケーションのそれぞれのインスタンスを介して、前記第1のユーザと前記第3のユーザとの間の第2の取引に関連付けられる第2の取引データを受信することであって、前記第2の取引データは
前記第2の取引に関連付けられる取引金額のインディケーションを含み、前記第1のユーザは前記第2の取引の支払人を含み、前記第3のユーザは前記第2の取引の受取人を含む、ことと、
前記第2の取引に関連付けられる前記第2の取引データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、
前記取引金額及び予め定められた計算に少なくとも部分的に基づいて受取人手数料を決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記取引金額に相当する第1の数のクレジット及び受取人手数料に相当する第2の数のクレジットを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルへの第1の数のクレジットの移転、
前記第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスへの第2の数のクレジットの移転、
紹介ユーザが前記第1のユーザに前記決済サービスに登録することを紹介したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから前記紹介ユーザに関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第1の割合に相当するクレジットの移転であって、
前記紹介ユーザが前記第1のユーザに登録することを紹介したと決定することは、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに少なくとも部分的に基づいている、移転、
前記第1の取引データに少なくとも部分的に基づいて直前の受取人を決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから直前の受取人に関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第2の割合に相当するクレジットの移転であって、前記直前の受取人が第2のユーザを含む、移転
を含む値の移転を生じさせることと
を備える方法。
【請求項2】
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第2の取引の取引レコードを前記第1のコンピューティングデバイス及び前記第3のコンピューティングデバイスの少なくとも1つに送信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスから、前記第1のユーザの取引のサマリについての要求を受信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスのディスプレイに前記取引のサマリを表示させることと
をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記決済サービスと前記複数のユーザのうちの1以上のユーザとの間の合意の条件は、前記受取人手数料が最小閾値の受取人手数料よりも小さいことを必要とする条件を含む、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のコンピューティングデバイスから、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに関連付けられる1つ以上のクレジットを前記資金源の通貨に変換する要求を受信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記金融機関から前記第1のユーザの資金源に一定金額の通貨の移転を引き起こすことであって、前記一定金額の通貨は、1つ以上のクレジットの数にクレジット当たりの通貨単位の比率を乗じたものを含む、ことと、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに関連付けられるクレジット残高を1つ以上のクレジットずつ減少させることと
をさらに含む、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる前記第1のコンピューティングデバイスに、前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設することに関連付けられる追加情報の要求を送信することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる前記第1のコンピューティングデバイスから、前記追加情報を受信することと
をさらに備え、
前記第1のユーザの代わりに前記金融機関にて前記第1のユーザのための金融口座を開設する要求を送信することは、前記追加情報を受信することに少なくとも部分的に応じている、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記登録データは、前記第1のユーザの紹介ユーザの識別子、資金源の識別子、前記資金源から前記金融機関に移転する資金額、及び個人的な識別情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記決済アプリケーションは、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって前記第1のコンピューティングデバイスに提供される、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のユーザが前記決済サービスに登録する資格があることを決定することは、前記第1のユーザが前記決済サービスに以前に登録されていないことを決定することを含む、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記資金源は、銀行、信用組合、貯蓄貸付協会または仲介会社を含む、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項11】
コミュニティ決済ネットワークに関連付けられる決済サービスの1つ以上のサーバによって実行される方法であって、
支払人としての第1のユーザと受取人としての第2のユーザとの間の取引に関連付けられる取引データを受信することであって、前記取引データは、取引金額のインディケーションを含む、ことと、
前記取引に関連付けられる受取人手数料を決定することであって、前記受取人手数料は前記取引金額に少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記取引金額に比例する第1の数のクレジットと、前記受取人手数料に比例する第2の数のクレジットとを決定することと、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、前記第1の数のクレジットまたは前記取引金額を移転することと、
前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスに、前記第2の数のクレジットまたは前記受取人手数料を移転することと、
前記決済サービスから第3のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、第3の数のクレジットを移転することであって、前記第3のユーザは前記第1のユーザをコミュニティ決済ネットワークに紹介しており、前記第3の数のクレジットは前記第2の数のクレジットの第1の部分である、ことと
を備える方法。
【請求項12】
前記決済サービスから第4のユーザに関連付けられるユーザプロファイルに、第4の数のクレジットを移転することであって、前記第1のユーザは、前記取引の直前に発生した前の取引において第4のユーザに支払いを行っており、前記第4の数のクレジットは、前記第2の数のクレジットの第2の部分である、ことをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
コンピュータ可読命令を有する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに請求項11または請求項12に記載の方法を実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項11または請求項12に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、システム。
【請求項15】
前記受取人手数料は、定額手数料、取引金額のある割合、または定額手数料と取引金額のある割合との組み合わせを含む、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項16】
前記受取人手数料、第1の割合、及び第2の割合のうちの少なくとも1つは、前記決済サービスと
前記複数のユーザの1以上のユーザとの間の合意の条件である、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項17】
コンピュータ可読命令を有する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに
請求項1または請求項2に記載の方法を実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、
請求項1または請求項2に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、システム。
【請求項19】
決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記決済サービスに関連付けられるデータストアに、決済サービスの複数のユーザの
第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルを格納することであって、前記ユーザプロファイルは、第1のユーザの資金源を識別する情報を含む、ことと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記資金源から、一定金額の通貨を受信することと、
前記決済サービスの1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルを更新して、クレジット対通貨の比率に少なくとも部分的に基づいて、前記一定金額の通貨に相当するクレジットの数を追加することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記第1のユーザに関連付けられる第1のコンピューティングデバイスまたは第2のユーザに関連付けられる第2のコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つから、前記第1のコンピューティングデバイスまたは前記第2のコンピューティングデバイス上で実行している決済アプリケーションのそれぞれのインスタンスを介して、前記第1のユーザと前記第2のユーザとの間の取引に関連付けられる取引データを受信することであって、前記取引データは
前記取引に関連付けられる取引金額のインディケーションを含み、前記第1のユーザは支払人を含み、前記第2のユーザは前記取引における受取人を含む、ことと、
前記取引に関連付けられる
前記取引データを受信することに少なくとも部分的に応じて、前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、
前記取引金額及び予め定められた計算に少なくとも部分的に基づいて受取人手数料を決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、前記取引金額に相当する第1の数のクレジット及び受取人手数料に相当する第2の数のクレジットを決定することと、
前記決済サービスに関連付けられる1つ以上のサーバによって、
前記第1のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルへの第1の数のクレジットの移転、
前記第2のユーザに関連付けられるユーザプロファイルから前記決済サービスへの第2の数のクレジットの移転、
前記第1のユーザのユーザプロファイルに関連付けられる紹介ユーザを決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから前記紹介ユーザに関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第1の割合に相当するクレジットの移転、
前記取引データに少なくとも部分的に基づいて直前の受取人を決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記決済サービスから直前の受取人に関連付けられるユーザプロファイルに前記受取人手数料の第2の割合に相当するクレジットの移転であって、前記直前の受取人が第2のユーザを含む、移転
を含む値の移転を生じさせることと
を備える方法。
【請求項20】
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項19に記載の方法を前記1つ以上のプロセッサに実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項21】
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備えたシステムであって、
前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項19に記載の方法を実行するように前記システムを構成する、
システム。
【請求項22】
前記値の移転は、前記決済サービスから第4のユーザに前記受取人手数料の第3の割合に相当するクレジットの移転をさらに含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項23】
前記値の移転は、前記受取人手数料の第3の割合をエンティティへ移転することをさらに含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項24】
他のエンティティは、金融機関、非営利団体、慈善団体、個人、中小企業、または政府機関のうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記登録データは、紹介ユーザの識別子を含み、前記識別子は、前記紹介ユーザに関連付けられるQRコードまたはURLを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【国際調査報告】