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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-22
(54)【発明の名称】飲料自動販売機
(51)【国際特許分類】
   G07F 13/00 20060101AFI20240515BHJP
   A47J 31/40 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
G07F13/00 Z
G07F13/00 A
A47J31/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023569841
(86)(22)【出願日】2022-05-10
(85)【翻訳文提出日】2023-11-28
(86)【国際出願番号】 IB2022054319
(87)【国際公開番号】W WO2022238883
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】102021000011930
(32)【優先日】2021-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523425186
【氏名又は名称】リアベンドーズ・インダストリーズ・エッセ・ピ・ア
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ファビオ・ブルッツェーゼ
(72)【発明者】
【氏名】クラウディオ・マッジョーニ
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト・リーヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンルカ・ピアッティ
(72)【発明者】
【氏名】カルロ・モレノ・モリナティ
(72)【発明者】
【氏名】クラウディオ・ベルトラメ
【テーマコード(参考)】
3E047
4B104
【Fターム(参考)】
3E047AA01
3E047AA02
3E047GA09
3E047GA10
3E047HA09
4B104AA16
4B104AA20
4B104BA04
4B104BA14
4B104EA18
(57)【要約】
飲料自動販売機(1)において、飲料の調製および供給のためのアセンブリ(10)の構成要素(11)が、販売機(1)のチャンバ(8)内に少なくとも部分的に収容され、そのチャンバ(8)内で販売機(1)の構造体(2)に結合された引出し(16)によって、2つの行程端位置、すなわち1つはチャンバ(8)内に挿入された位置、もう1つはそのチャンバ(8)から少なくとも部分的に引き出された位置の間で摺動するように支持され、引出し(16)が、飲料の調製および供給のための構成要素(11)の一部(11A)が直接または境界構造物を用いてその上に載せられた底壁(19)であって、飲料調製のための構成要素(11)の別の一部(11B)を支える前面フラップ扉(21)が設けられた底壁(19)を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料自動販売機(1)であって、収容チャンバ(8)を画定し、前記収容チャンバ(8)へのアクセスのための開口(7)を有するコンテナ(2)と、前記収容チャンバ(8)内に少なくとも部分的に収容された飲料調製のための複数の構成要素(11)を有する飲料調製アセンブリ(10、35)および前記構成要素(11)のための支持手段(12、16)と、を備え、前記支持手段(12、16)が、前記構成要素(11)の第1の部分(11A)のための第1の支持要素(19)と、前記構成要素(11)の第2の部分(11B)のための第2の支持要素(21)と、を備え、前記飲料自動販売機(1)が、前記第1の支持要素(19)と前記コンテナ(2)との間に介在させた案内-摺動手段(22)であって、前記第1の支持要素(19)を、一方では前記収容チャンバ(8)に挿入された位置と、他方では前記収容チャンバ(8)から少なくとも部分的に引き出された位置の2つの行程末端位置と、の間で方向(D)に平行移動させるための案内-摺動手段(22)と、前記第1の支持要素(19)と前記第2の支持要素(21)との間に介在させた蝶番手段(28)であって、前記行程末端位置の間の前記第1の支持要素(19)の位置とはかかわりなく、水平かつ前記方向(D)と直角に蝶番軸(3)の周りに前記第2の支持要素(21)が前記第1の支持要素(19)に対して回転できるようにする蝶番手段(28)と、をさらに備える、飲料自動販売機(1)。
【請求項2】
前記蝶番手段(28)が、2つの行程末端の角度位置、すなわち一方は動作位置であって、前記開口(7)を少なくとも部分的に閉ざす位置と、他方は前記構成要素(11)の少なくとも一部の点検/保守のための転倒位置である2つの位置と、の間で前記第2の支持要素(21)が前記蝶番軸(30)の周りを前記第1の支持要素(19)に対して回転できるように構成され、前記第2の支持要素(21)が転倒され、前記コンテナ(2)の外側に突出する、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記第2の支持要素(21)が前記第1の支持要素(19)から上方に延び、前記回転軸(30)は前記第2の支持要素(21)の下端に隣接して配置される、請求項1または2に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記第1の支持要素が水平壁(19)を含み、前記構成要素の前記第1の部分(11A)の少なくとも一部は前記水平壁(19)の上に直接載るか、または前記水平壁(19)への取付け構造を介在させて前記水平壁(19)に結合される、請求項1から3のいずれか一項に記載の自動販売機。
【請求項5】
前記第2の支持要素(21)が、前記開口(7)を部分的に閉ざす平らな前面部位(32)を備え、前記構成要素の前記第2の部分(11B)の少なくとも一部が前記収容チャンバ(8)と向い合せの前記平らな前面部位(31)の表面に連結された、請求項1から4のいずれか一項に記載の自動販売機。
【請求項6】
前記第2の支持要素(21)が、前記収容チャンバ(8)を少なくとも部分的に閉ざす平らな前面部位(32)を備え、前記構成要素の前記第2の部分(11B)の少なくとも一部が前記平らな前面部位(32)の外側面に連結された、請求項1から5のいずれか一項に記載の自動販売機。
【請求項7】
前記第1の支持要素(19)および前記第2の支持要素(21)が、前記コンテナ(2)に常時結合されて前記構成要素(11)の少なくとも一部を収容する引出し可能な引出し(16)の一部を形成し、前記第2の支持要素が前記引出し(16)のフラップ扉(21)を形成する、請求項1から6のいずれか一項に記載の自動販売機。
【請求項8】
前記案内-摺動手段(22)が、前記コンテナ(2)に安定的に結合された1対の案内部(23)と、対応する前記案内部(23)に沿って各々が摺動し、前記第1の支持要素(19)と安定的に結合された1対の摺動部(24)と、を備え、前記摺動部(24)は前記蝶番手段(22)の一部を担持する、請求項1から7のいずれか一項に記載の自動販売機。
【請求項9】
前記支持手段(12、16)が、前記第2の支持要素(21)の上方で前記コンテナ(2)に結合された棚(12)をさらに備え、前記棚(20)が可溶性物質の貯蔵タンクを支持する、請求項1から8のいずれか一項に記載の自動販売機。
【請求項10】
エスプレッソコーヒーを調製するためのアセンブリ(35)、前記第2の支持要素(21)によって担持されたコーヒー調製のための前記アセンブリ(35)の少なくとも1つの構成要素(37)をさらに備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の自動販売機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる2021年5月10日出願のイタリア国特許出願第102021000011930号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、以下の説明の中で、明示的に、ただし一般性を失うことなく参照する、特にコーヒー、紅茶、カプチーノ、ココアなどの飲料自動販売機に関する。
【背景技術】
【0003】
周知のとおり、飲料自動販売機は、通常、給水網に連結されており、一般に、可溶性物質が入ったタンク、可溶性物質または可溶性物質の混合物と水とを混ぜ合わせる混合チャンバ、ディスペンサ、さらにタンクを混合チャンバと連結し、混合チャンバをディスペンサノズルと連結する配管を備えている。
【0004】
既知の飲料自動販売機は、通常、エスプレッソコーヒーを調製するためのアセンブリ、各混合チャンバへの給水を制御するための少なくとも1つの電磁弁、個別の飲料を得るために必要な正確な量の可溶性物質を測定する投与手段、さらには、飲料の供給によって供給配管および混合チャンバに付着している可能性のある残留物のクリーニングを行うための真空クリーナをさらに備える。
【0005】
従来技術の飲料自動販売機では、上掲の部品や言及していないその他の部品はまとめて「飲料調製用構成要素」として知られ、特別な、または専用の区画室に取り付けられている。
【0006】
とりわけコンパクトな飲料自動販売機に対するニーズのさらなる高まりに応えるため、構成要素は互いに密着するように、あるいは少なくとも部分的には互いに重なり合うようにして配置されている。
【0007】
出願人は、構成要素が隣り合わせに、部分的には重なり合う位置に配置されることによってコンパクトな飲料自動販売機を実現することができている一方で、実際にはそれがために、飲料自動販売機の定期的な保守作業の実施や修理介入作業の実施、または簡単な点検や取るに足らない介入作業のために、構成要素やその部品の幾つかを完全に取り外して通り道または区画室を作り出すことなしには、飲料自動販売機に対する技術者による前面からのアクセスが極めて困難になったり、しばしば不可能であったりすることを実際に確認することができた。そうなれば、介入作業時間も機械のダウンタイムも非常に長いものとなり、避けられないコストを生むことにも、収益の減少を生じることにもなる。
【0008】
他方で、販売機の背面からのアクセスは、飲料自動販売機自体に固有のレイアウトによってはしばしば不可能となる上に、いずれにしても飲料自動販売機全体を移動させたり、前に出したりする必要があり、飲料自動販売機の周りのスペースが狭ければ狭いほど、かつ/または飲料自動販売機が、公共の場のように往来の激しい場所にある場合には、それはより困難となる。
【0009】
上に記した問題は、エスプレッソコーヒーを調製するためのアセンブリを他の構成要素から独立して前面から取り出すことができるようにされた特定タイプの飲料自動販売機によって部分的に解決される。しかし、そのようなタイプの飲料自動販売機も、コーヒー調製アセンブリを簡単に取り出すことができるというだけであり、それ以外の構成要素に関する問題は手つかずのまま残されている。
【0010】
特許文献1は、構成要素の部品を担持する可動要素が挿入位置と引出し位置の間で摺動可能な飲料自動販売機について記載している。可動要素はフラップ扉を支持しており、フラップ扉は、構成要素の別の部分を担持し、可動要素に蝶着されて可動要素の摺動方向と平行をなす蝶番軸の周りに回転し、したがって可動要素がその引出し位置にあるときにだけその転倒位置に移動できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/144800号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、上述の問題をシンプルかつ経済的な方法で解決することができる飲料自動販売機であって、とりわけ、上述したような様々な構成要素の各々に対して、それらへのアクセスのために他の構成要素またはその部品を分解する必要なしに直ちにアクセスできる構造的な特徴を有する飲料自動販売機を実現することにある。
【0013】
本発明のもう1つの目的は、様々な構成要素への容易なアクセスを短時間で安全に、かつ構成要素自体が飲料自動販売機に搭載されたままに保たれるように行うことができて、飲料自動販売機を再稼働させるための作業を容易に手早くすませることができる構造的特徴を有する飲料自動販売機を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、請求項1で特許請求される飲料自動販売機が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の指示に従って実現された飲料自動販売機の好ましい実施形態の斜視図である(わかりやすいように一部を消してある)。
図2図1と同様の図であって、図1の自動販売機がある1つの点検および/または保守状態にあるところを示した図である。
図3図1と同様の図であって、図1の自動販売機が別の点検および/または保守状態にあるところを示した図である。
図4図1のアセンブリが動作位置にあるときの拡大斜視図である(わかりやすいように一部を消してある)。
図5図2のアセンブリがある1つの点検および/または保守位置にあるときの拡大斜視図である(わかりやすいように一部を消してある)。
図6図3のアセンブリが別の点検および/または保守位置にあるときの拡大斜視図である(わかりやすいように一部を消してある)。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明について、当業者によるその実施および利用が可能となるように、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。当業者には説明されている実施形態の様々な変更が直ちに自明となるであろうし、開示される一般的な原理は、添付の図面に規定されるような本発明の保護範囲から外れることなく、他の実施および適用形態にも適用可能であり得よう。したがって、本発明は図示され、説明された実施形態のみに限られるものではなく、開示され、特許請求される特長に従って最大限の保護範囲が与えられなければならない。
【0017】
別段の規定がある場合を除き、ここで使用するすべての科学技術用語は本発明の当業者によって一般に使用されているものと同じ意味を有する。矛盾を生じた場合には、ここに示された定義を含め、本発明が拘束力を有する。また、例は説明を目的としてのみ示されているものであり、限定的なものと見なされることがあってはならない。
【0018】
ここに説明する実施形態に関する理解を容易にするため、幾つかの具体的な実施形態が参照され、その実施形態について記載するために特定の術語が使用されることがある。本明細書で使用する用語は具体的な実装について記載することのみを目的としたものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0019】
図1から図3では、符号1は飲料自動販売機の全体を意味する。
【0020】
飲料自動販売機1は外側ケーシングまたはコンテナ2を備え、そのコンテナ2は、床支持台3、背面壁4、2つの側壁5、支持台3と向い合せの天井壁6を備える。
【0021】
支持台3、側壁5および天井壁6は、背面壁4と向い合う前面開口(front or anterior opening)7であって、正面からコンテナ2にアクセスするための前面開口7を画定する。
【0022】
コンテナ2はチャンバ8を画定し、チャンバ8内には、飲料調製アセンブリ10が少なくとも部分的に収容されるのが普通であるが、それには、それ自体周知の複数の構成要素であって、詳しくは説明しない構成要素(全体を11で示す)が含まれる。
【0023】
図2および図3、とりわけ図6を見ると、アセンブリ10は、2つの側壁5の間に水平に延びる固定棚12であって、天井壁6と向い合せの位置で天井壁6自体とともに区画室13を画定する固定棚12を備える。
【0024】
区画室13は、可溶性物質を貯蔵するための複数のタンク14であって、棚12の上に載るように配置されたタンク14を収容する。
【0025】
図示されていない変形によれば、棚12は、棚12がタンク14をその動作位置の1つに保つ引込み位置と、タンク14が開口7を貫いて延び、または完全にコンテナ2の外まで延びる前進位置、すなわち引出し位置との間で、棚12が背面壁4の方へ、また背面壁4の方から摺動できるようにする案内-摺動装置を用いて、コンテナ2の残りの部分、たとえば側壁5に対して直接結合され、タンク14の点検、クリーニングまたは必要に応じて交換を行うことができるようにされる。
【0026】
改めて図2および図3から図6までを見ると、飲料自動販売機1は棚12と台3の間に配置された摺動引出し16をさらに備える。
【0027】
引出し16は、コンテナ2の部品とともにアセンブリ10の構成要素11の少なくとも一部を収容するための区画室18(図1)を画定する。
【0028】
詳細には、引出し16は、底板19と、2つの側壁20と、前扉21とを備える。
【0029】
引出し16は、壁5および6と平行かつ壁4と直角をなす方向Dの両方向に摺動するための1対の案内-摺動アセンブリ22によって側壁20と結合される。
【0030】
各々のアセンブリ22は、対応する側壁5に安定的に連結された固定式案内部23と、対応する固定式案内部23に沿って摺動する摺動部24とを備える。
【0031】
各々の摺動部24は、対応する側壁20に直接、または説明した例(特に図6に示したもの)のように、対応する側壁20に各々が安定的に連結された取付け構造26をそれぞれ介在させる形で固定される。
【0032】
引出し16のハンドルMを動かすことにより、アセンブリ22は引出し16を方向Dに沿って移動させ、行程末端の2つの位置、すなわち1つは図1および図4に示した動作位置である引込み位置であり、もう1つは図5および図6に示した引出し位置である2つの位置の間の複数の中間位置に配置することができる。
【0033】
両行程端の位置では、引出し16はコンテナ2と結合し、それによって支えられる。
【0034】
図3および図6を見ると、扉21は底板19に対して可動な扉である。詳細には、扉28はフラップ扉であり、水平かつ方向Dと直角をなす蝶番軸30の周りに底板19および側壁20に対して回転可能である。好都合には、蝶番軸30は底板19に隣接して配置され、好都合には底板19より下に配置される。
【0035】
好ましくは、扉21は、対応する蝶番ピン29を有する蝶番機構28によって構造体26に蝶着される。
【0036】
扉21は、2つの行程末端の角度位置、すなわち1つは区画室18を閉ざす動作垂直位置であって、図1図2図4図5に示された位置であり、もう1つは前方に転倒した位置であって、図3および図6に示された位置である2つの位置の間で移動することができる。扉21は、その転倒位置に配置されると、側方タイロッド30Aによってその位置に保持され、垂直位置に対して30°から60°の間の可変的な角度A、好都合にはほぼ45°の角度だけ回転される。
【0037】
図示されていない変形によれば、扉21は、転倒位置に配置されたとき、壁19の延長を形成する。
【0038】
説明した例では、扉21は、対応する構造26に対して蝶着されて蝶番機構28の部品を形成するための平らなパネル32と2つの側面ブラケット33とを備える。
【0039】
しかし、扉21は作られるか、または蝶着され、底板19は、11Aで示される構成要素11の一部を担持する。
【0040】
構成要素11Aは、一部が底板19の上に直接載って底板19と一体化する一方、一部は底板19に対する固有の取付け構造によって支えられる。
【0041】
また、扉21は、11Bと表示された構成要素11の別の部分も担持する。
【0042】
構成要素11Aおよび11Bは底板19上に、さらにそれぞれ扉21の片面または表裏両面に分配または配置されて、扉21の開閉時に構成要素同士の間で干渉が起こるのを防ぎ、それによって、他の構成要素11にアクセスできるようにするために技術者が1つまたは複数の構成要素11を部分的であれ結合解除するのを防ぐ。
【0043】
そうすることで、引出し16は、その引出し位置に配置されるときには、構成要素11の一部にアクセスすることができ、扉21が転倒位置にあるときにも、構成要素11を見ることができ、直ちにアクセスすることもできることから、各々の構成要素11に対する点検またはサービスを直接行うことが可能となる。
【0044】
そのため、専門の技術者は、引出し16を部分的または完全に引き出すことによって、さらに必要に応じて扉21を前方に転倒させることによって業務を容易に行うことができ、その専門の技術者の介入作業が容易になる。
【0045】
そのため、方向Dにおける引出し16の位置またはコンテナ2に対する扉21の位置にかかわらず、引出し16および関連する構成要素11がコンテナ2によって支え続けられることにより、あらゆる技術的な介入作業容易になり、したがって、引出し16および関連構成要素11を持ち上げたり、および/または移動したりする際に技術者が大きな力を加える必要がない。しかしながら、引出し16がコンテナ2から外れるならば、自動販売機を担当する技術者は引出し16および関連構成要素11の責任を負うことになる。
【0046】
背面壁19および扉21は、説明した例では平坦であるが、1つまたは複数の構成要素11を収容または支持/保持するために、それぞれ凹部および/または凸部をなす、かつ/または伴うものであってもよい。
【0047】
引き続き添付の図面を見ると、飲料自動販売機1はエスプレッソコーヒー調製アセンブリ35も備えている。
【0048】
そのアセンブリ35は、今度は、棚12の上に載るコーヒー粉貯蔵容器36と、扉21によって担持され、好ましくはその扉21の外側面に安定的に連結されて、片持ち梁のようにそこから延びるそれ自体周知の抽出アセンブリ37とを備える。
【0049】
最後に、自動販売機1は、様々な構成要素11ならびに遮断弁および安全弁(わかりやすくするために添付の図面には示していないが、周知のものであり、現在では同様の自動販売機で同じ所有者によって広く利用されているもの)が互いの間に連結された複数の管を備える。
【0050】
以上のことから、フラップ扉付きの引出しを使用することにより、既知の解決法と比較したとき、一方では構成要素11の取付け面全体が視界に入って、それが扉21が底壁19の延長をなすときに最大となること、また他方では、構成要素11を分配して、その各々またはその大半について他の構成要素またはその構成要素の部品を分解する必要なく、点検および/または介入作業できるようになることは明らかである。それによって、介入作業時間および機械のダウンタイムを大幅に短縮することが可能となるが、そうした点は、往来の激しいところや、立寄りまたは作業のためのスペースが狭い場所に置かれる自動販売機では特に評価されるところである。
【0051】
その場合、引出し16が、その引き出し方にかかわらず常にコンテナ2と結合されたままであり、したがってコンテナ2によって常に支持されているということは、作業者にとっては、仮に引出し16が外れてコンテナ2から離れることが起こり得る状況であれば必要となり、大きな負担ともなるであろう物理的労力を最小限に止めながら検査/保守/交換介入作業を行えることになる。
【0052】
それだけに止まらず、引出し16がコンテナ2に常時結合されているということは、相対的な運動をするすべての部品やすべての取外し可能な部品がコンテナ2によって常に支えられているということであり、その自動販売機を担当する作業者は完全な安全のもとで作業することができる。
【0053】
最後に、自動販売機1では、少なくともフラップ扉21によって担持される構成要素に関する限りは、引出し16がコンテナ2自体の中に完全または部分的に挿入された状態の位置を含め、コンテナ2に対する引出し16の位置にかかわらず、技術者が点検および/またはサービス作業を行えることは自明であるように思われる。これは、フラップ扉21がその引出し16の水平かつ平行移動の方向Dと直角をなす蝶番軸30の周りを回転するように蝶着されていることによって可能となるものである。
【符号の説明】
【0054】
1 飲料自動販売機
2 コンテナ
3 支持台
4 背面壁
5 側壁
6 天井壁
7 開口
8 チャンバ
10 アセンブリ
11 構成要素
12 棚、固定棚
13 区画室
14 タンク
16 引出し
18 区画室
19 底板
20 側壁、棚
21 前扉、扉
22 案内-摺動手段
24 摺動部
26 構造体
28 扉、蝶番機構、蝶番手段
30 蝶番軸
31 前面部位
32 パネル
35 アセンブリ
37 抽出アセンブリ、構成要素
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-05-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料自動販売機(1)であって、収容チャンバ(8)を画定し、前記収容チャンバ(8)へのアクセスのための開口(7)を有するコンテナ(2)と、前記収容チャンバ(8)内に少なくとも部分的に収容された飲料調製のための複数の構成要素(11)を有する飲料調製アセンブリ(10、35)および前記構成要素(11)のための支持手段(12、16)と、を備え、前記支持手段(12、16)が、前記構成要素(11)の第1の部分(11A)のための第1の支持要素(19)と、前記構成要素(11)の第2の部分(11B)のための第2の支持要素(21)と、を備え、前記第1の支持要素が水平壁(19)を備え、前記構成要素の前記第1の部分(11A)の少なくとも一部が前記水平壁(19)に直接載るか、または前記水平壁(19)への取付け構造を介在させて前記水平壁(19)に結合され、前記飲料自動販売機(1)が、前記第1の支持要素(19)と前記コンテナ(2)との間に介在させた案内-摺動手段(22)であって、前記第1の支持要素(19)を、一方では前記収容チャンバ(8)に挿入された位置と、他方では前記収容チャンバ(8)から少なくとも部分的に引き出された位置の2つの行程末端位置と、の間で方向(D)に平行移動させるための案内-摺動手段(22)と、前記第1の支持要素(19)と前記第2の支持要素(21)との間に介在させた蝶番手段(28)であって、前記行程末端位置の間の前記第1の支持要素(19)の位置とはかかわりなく、水平かつ前記方向(D)と直角に蝶番軸(30)の周りに前記第2の支持要素(21)が前記第1の支持要素(19)に対して回転できるようにする蝶番手段(28)と、をさらに備え、
前記第2の支持要素(21)が、2つの行程末端の角度位置、すなわち1つは前記収容チャンバ(8)を閉ざす動作垂直位置であり、もう1つは前方に転倒した位置である2つの位置の間で可動であり、
前記第1の支持要素(19)および前記第2の支持要素(21)が、前記コンテナ(2)に常時結合されて前記構成要素(11)の少なくとも一部を収容する引き出し可能な引出し(16)の一部を形成し、前記第2の支持要素が前記引き出し(16)のフラップ扉(21)を形成する、飲料自動販売機(1)。
【請求項2】
前記蝶番手段(28)が、2つの行程末端の角度位置、すなわち一方は動作位置であって、前記開口(7)を少なくとも部分的に閉ざす位置と、他方は前記構成要素(11)の少なくとも一部の点検/保守のための転倒位置である2つの位置と、の間で前記第2の支持要素(21)が前記蝶番軸(30)の周りを前記第1の支持要素(19)に対して回転できるように構成され、前記第2の支持要素(21)が転倒され、前記コンテナ(2)の外側に突出する、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記第2の支持要素(21)が前記第1の支持要素(19)から上方に延び、前記回転軸(30)は前記第2の支持要素(21)の下端に隣接して配置される、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記第2の支持要素(21)が、前記開口(7)を部分的に閉ざす平らな前面部位(32)を備え、前記構成要素の前記第2の部分(11B)の少なくとも一部が前記収容チャンバ(8)と向い合せの前記平らな前面部位(31)の表面に連結された、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項5】
前記第2の支持要素(21)が、前記収容チャンバ(8)を少なくとも部分的に閉ざす平らな前面部位(32)を備え、前記構成要素の前記第2の部分(11B)の少なくとも一部が前記平らな前面部位(32)の外側面に連結された、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項6】
前記案内-摺動手段(22)が、前記コンテナ(2)に安定的に結合された1対の案内部(23)と、対応する前記案内部(23)に沿って各々が摺動し、前記第1の支持要素(19)と安定的に結合された1対の摺動部(24)と、を備え、前記摺動部(24)は前記蝶番手段(22)の一部を担持する、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項7】
前記支持手段(12、16)が、前記第2の支持要素(21)の上方で前記コンテナ(2)に結合された棚(12)をさらに備え、前記棚(20)が可溶性物質の貯蔵タンクを支持する、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項8】
エスプレッソコーヒーを調製するためのアセンブリ(35)、前記第2の支持要素(21)によって担持されたコーヒー調製のための前記アセンブリ(35)の少なくとも1つの構成要素(37)をさらに備える、請求項1に記載の自動販売機。
【国際調査報告】