(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-23
(54)【発明の名称】ハンドテープアプリケータ及びそれを含むシステム
(51)【国際特許分類】
B29C 65/50 20060101AFI20240516BHJP
【FI】
B29C65/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023561604
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-10-06
(86)【国際出願番号】 IB2022053296
(87)【国際公開番号】W WO2022215039
(87)【国際公開日】2022-10-13
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ビアナス,ロルフ ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】コーベ,ジェームズ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンス,ヴィクター エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ニーランド,ブリジット イー.
(72)【発明者】
【氏名】プラッタ,マルティ マリー ジョイアー
(72)【発明者】
【氏名】ラーティ,ケイトリン エム.
(72)【発明者】
【氏名】コーベ,テイラー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ラトロン,ダミアン
(72)【発明者】
【氏名】プシパスニアック,アン マリー
(72)【発明者】
【氏名】オブライアン,チェイス エム.
【テーマコード(参考)】
4F211
【Fターム(参考)】
4F211AA04
4F211AA07
4F211AA11
4F211AA13
4F211AA21
4F211AA28
4F211AA29
4F211AD03
4F211AD04
4F211AP05
4F211AP19
4F211AP20
4F211AQ01
4F211AR02
4F211AR06
4F211AR11
4F211TA05
4F211TC08
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4F211TH21
4F211TJ11
4F211TN46
4F211TN47
4F211TN50
4F211TQ03
(57)【要約】
ハンドテープアプリケータ及びそのようなアプリケータを含むシステムの様々な実施形態が開示される。ハンドテープアプリケータは、本体と、本体に接続され、テープを含むテープロールを受け入れるように構成されたスピンドルと、本体に接続された人間工学的ハンドルとを含む。アプリケータは、本体に接続され、テープを基材に適用するように構成されたローラ機構を更に含む。ローラ機構は、ヘッドとテープローラとを含み、テープローラは、テープローラの第1の端部と第2の端部との間でローラ軸に沿って延びている。テープローラは、第1の端部及び第2の端部の各々でヘッドに接続される。アプリケータは、ヘッドに接続された力センサを更に含む。力センサは、テープローラとヘッドとの間の力を検出し、力を示す信号を提供するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドテープアプリケータであって、
本体と、
前記本体に接続され、テープを含むテープロールを受け入れるように構成されたスピンドルと、
前記本体に接続された人間工学的ハンドルと、
前記本体に接続され、前記テープを基材に適用するように構成されたローラ機構であって、
ヘッドと、
テープローラであって、前記テープローラの第1の端部と第2の端部との間でローラ軸に沿って延びており、前記第1の端部及び前記第2の端部の各々で前記ヘッドに接続されている、テープローラと、
を備えるローラ機構と、
前記ヘッドに接続された力センサであって、前記テープローラと前記ヘッドとの間の力を検出し、前記力を示す信号を提供するように構成されている、力センサと、
を備える、ハンドテープアプリケータ。
【請求項2】
前記力センサから前記信号を受信し、前記力に関するフィードバックをオペレータに提供するように構成されているプロセッサを更に備える、請求項1に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項3】
前記プロセッサが、前記テープローラと前記ヘッドとの間の力を調整して、前記テープが前記基材に適用されるときに、単位幅当たりの選択された力を前記テープに提供するように更に構成されている、請求項2に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項4】
前記ローラ機構が、前記テープローラの前記第1の端部を前記ヘッドに接続する第1のコネクタと、前記テープローラの前記第2の端部を前記ヘッドに接続する第2のコネクタと、を更に含む、請求項2に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項5】
前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタの各々が、ばね、ヒンジ、ショックアブソーバ、又は支柱のうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項6】
前記第1のコネクタが第1のアクチュエータを備え、前記第2のコネクタが第2のアクチュエータを備え、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータの各々が前記プロセッサに接続されている、請求項4に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項7】
前記プロセッサが、前記ヘッドと前記テープローラの前記第1の端部及び前記第2の端部の各々との間の力を調整するために、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータの少なくとも一方を独立して作動させるように更に構成されている、請求項6に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記テープを前記基材に適用している間に前記テープローラが振動する、又は打撃を受けるように、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータを振動させるように更に構成されている、請求項7に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項9】
前記プロセッサが、適用されたテープ長に沿った位置に関して前記センサからの前記力信号を記録又はマッピングするように更に構成されている、請求項2に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項10】
前記ヘッドを前記本体に接続する枢動機構を更に含み、前記枢動機構が、前記本体に対して前記テープローラを枢動させるように構成されている、請求項1に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項11】
前記ヘッドに接続された第2のテープローラを更に含み、前記テープローラ又は前記第2のテープローラのうちの少なくとも一方が、前記テープが前記基材に適用された後に前記テープに力を加えるように構成されている、請求項1に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項12】
前記人間工学的ハンドルが、異なるオペレータに適応するように再構成可能である、請求項1に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項13】
前記本体又は前記ローラ機構に接続されたレーザガイドを更に含み、前記レーザガイドが、前記テープが前記基材に適用されるときの前記テープの所望の開始位置、前記基材に適用された前記テープの所望の停止位置、又は前記テープが前記基材に適用されるときの前記テープの経路のうちの少なくとも1つをオペレータに示すように構成されている、請求項1に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項14】
前記本体に接続され、前記テープロールから前記テープの一部分を分離するように適合されている切断機構を更に含む、請求項1に記載のハンドテープアプリケータ。
【請求項15】
テープ適用システムであって、
入力テープを含むテープ投入モジュールと、
前記テープ投入モジュールに接続されたハンドテープアプリケータであって、
本体と、
前記本体に接続され、前記入力テープを基材に適用するように構成されたローラ機構であって、
ヘッドと、
テープローラであって、前記テープローラの第1の端部と第2の端部との間でローラ軸に沿って延びており、前記第1の端部及び前記第2の端部の各々で前記ヘッドに接続されている、テープローラと、を備えるローラ機構と、
前記ヘッドに接続された力センサであって、前記テープローラと前記ヘッドとの間の力を検出し、前記力を示す信号を提供するように構成されている、力センサと、を備えるハンドテープアプリケータモジュールと、
前記テープ投入モジュールと、前記ハンドテープアプリケータモジュールとに接続されたデータ取得機器と、を備えるテープ適用システム。
【請求項16】
表面特徴判定モジュール及び表面調製モジュールを更に備え、前記表面特徴判定モジュール及び前記表面調製モジュールが、前記データ取得機器に接続され、前記表面特徴判定モジュールが、前記入力テープの適用前に前記基材の前記表面の表面品質の特徴判定を行うように構成されており、更に、前記テープローラと前記ハンドテープアプリケータの前記ヘッドとの間の前記力が、前記基材の前記表面の前記表面品質に基づいて調整可能である、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記データ取得機器が、前記表面特徴判定モジュールによって検出された不良表面品質状態に応答して、前記表面調製モジュールに是正措置の指示を提供するように構成されているプロセッサを備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記ハンドテープアプリケータが、前記力センサから前記信号を受信し、前記力に関するフィードバックをオペレータに提供するように構成されているプロセッサを更に備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記プロセッサが、テープ幅、テープの種類、テープ厚さ、基材表面状態、表面テクスチャ、又は表面温度のうちの少なくとも1つに基づいて、目標の力を求めるように更に構成されている、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
方法であって、
ヘッドと、テープローラであって、前記テープローラの第1の端部及び第2の端部で前記ヘッドに接続された、テープローラと、を備えるローラ機構を備えるハンドテープアプリケータを利用して、基材の表面上にテープを配置することと、
前記基材の前記表面上に前記テープを配置している間、前記テープローラと前記ヘッドとの間の力を検出することと、
前記力を示す信号を通信することと、
前記信号に基づいて、前記基材の前記表面上に前記テープを配置している間、前記テープローラと前記ヘッドとの間の前記力を調整することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
感圧性接着テープなどのテープは、2つの表面を接合するために製造プロセスで使用することができる。例えば、これらのテープは、液体接着剤などの他の接続機構、又は溶接、スポット溶接、ねじ、ポップリベット、及びボルトなどの機械的取り付けを従来使用していたいくつかの用途で使用することができる。感圧性接着テープは、これら及び他の接続機構に勝るいくつかの重要な利点、例えば、異なる材料を接合し、封止し、及び広い面積を接合する能力を有し得る。更に、テープは、腐食を防止するのに役立つことができ、振動に耐性がある。いくつかのテープは、漫然とした観察者には取り付けシステムが見えないように、又はほとんど見えないようにすることが望ましい場合、審美的利点を有することができる。更に、テープは、液体接着剤が使用される場合に制限となり得る固定時間又は硬化時間によって制限されない。
【発明の概要】
【0002】
概して、本開示は、テープ適用システム並びにそのようなシステムの各種構成要素及びモジュールの様々な実施形態を提供する。例えば、システムは、1つ以上のセンサによって提供された値に基づいて、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータを求め、少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用のための少なくとも1つの処理パラメータを求めるように構成されている、表面特徴判定装置又はモジュールを含むことができる。システムは、アプリケータのローラ機構のヘッドに接続された力センサを含むハンドテープアプリケータなどのテープアプリケータを更に含むことができる。力センサは、ローラ機構のテープローラとヘッドとの間の力を検出し、力を示す信号を提供するように構成される。1つ以上の実施形態では、テープアプリケータは、表面特徴判定モジュールから少なくとも1つの表面品質パラメータなどのデータを受信することができる。テープ適用システムは、テープ適用プロセスで使用される接着剤及び基材のうちの少なくとも一方に対応することができる複数の入力変数を受信し、テープ適用プロセスの試験中に生成された入力変数及び出力変数の1つ以上の関数を実行して、予測データモデルを生成することができる装置を更に含むことができる。
【0003】
一態様では、本開示は、ライナー交換装置を提供する。ライナー交換装置は、複数のローラを有するニップロールアセンブリを含むことができる。ニップロールアセンブリは、入力側で、基材幅を有するテープ基材を受け入れることができる。テープ基材は、接着面及び初期ライナーを含むことができる。ニップロールアセンブリは、入力側で、テープ基材幅よりも大きい拡張幅を有する拡張ライナーを受け入れることができる。ニップロールアセンブリは、初期ライナーとは反対の表面上でテープ基材に積層された(laminated)拡張ライナーを有するテープ基材を出力することができる。ライナー交換装置は、ニップロールアセンブリの出力側にライナー剥離アセンブリを含むことができる。ライナー剥離アセンブリは、初期ライナーを除去することができる。テープ基材は、接着転写テープ、両面テープ、又は両面発泡体テープの形態の接着テープを含むことができる。より具体的には、接着テープは、アクリル発泡体テープを含むことができる。基材は、16ミリメートル超とすることができる。接着テープは、1.6ミリメートル超の厚さとすることができる。
【0004】
拡張ライナーは、非弾性材料を含むことができる。拡張ライナーは、ポリプロピレンを含むことができる。拡張ライナーは、ポリエステルを含むことができる。
【0005】
複数のローラのうちの少なくとも1つは、ゴム材料を含むことができる。複数のローラのうちの少なくとも1つは、金属材料を含むことができる。複数のローラのうちの少なくとも1つは、ゴム材料を含むことができ、複数のローラのうちの別のローラは、金属材料を含む。
【0006】
ニップロールアセンブリは、ガイドと張力コントローラとを含み、複数のローラ、テープ基材、又は拡張ライナーのうちの少なくとも1つの張力を制御することができる。張力コントローラは、ばね式とすることができる。張力コントローラは、磁気クラッチを含むことができる。ニップロールアセンブリは、拡張ライナーをテープ基材上に中心合わせするように構成することができる。
【0007】
別の態様では、本開示は、テープ基材を提供するテープロール巻き出しステーションと、拡張ライナーを提供する拡張ライナー巻き出しステーションと、入力としてテープ基材及び拡張ライナーを受け取り、拡張ライナーをテープ基材上に積層するように構成された拡張ライナー移送モジュールと、テープ基材から初期ライナーを剥離するように構成されたライナー剥離ステーションとを含むテープ適用システムを提供する。テープ適用システムは、拡張ライナー移送モジュールのニップロールアセンブリに張力制御を提供するように構成された張力制御システムを更に含むことができる。
【0008】
テープ適用システムは、拡張ライナー上に画像を印刷するように構成されたプリンタを更に含むことができる。プリンタは、レーザプリンタを含むことができる。プリンタは、インクジェットプリンタを含むことができる。
【0009】
別の態様では、本開示は接着テープを提供するための方法を提供する。本方法は、第1の幅を有し、接着部分及び非接着ライナーを備える、接着テープ基材を受け入れることと、第1の幅より大きい拡張幅を有する拡張ライナーを、テープ基材の接着部分に積層することとを含むことができる。本方法は、積層後に、接着部分から非接着性ライナーを除去することを更に含むことができる。
【0010】
別の態様において、本開示は、表面の表面品質の特徴判定のための装置を提供する。本装置は、基材の表面又は周囲環境の少なくとも1つの特性を検出し、少なくとも1つの特性を示す値を提供するように構成されたセンサと、センサに連結されたプロセッサとを含む。プロセッサは、センサによって提供された値に基づいて、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータを求め、少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用のための少なくとも1つの処理パラメータを求めるように構成されている。基材は、金属、ポリマー、セラミック、又はガラス材料のうちの少なくとも1つを含むことができる。基材の表面の少なくとも1つの特性は、表面上のプライマーの存在を含むことができる。センサは、基材の表面の表面エネルギーを推定するように構成された湿潤性センサを含むことができる。センサは、光吸収帯域センサを含むことができる。プロセッサは、光吸収帯域センサによって提供された値に基づいて基材の表面の表面組成を識別し、基材の表面の予期せぬ表面組成の検出に応答して通知を提供するように更に構成することができる。センサは、周囲温度及び湿度センサ、表面温度センサ、非接触赤外線表面温度センサ、表面粗さセンサ、表面デブリセンサ、UVプライマーセンサ、水接触角センサ、又は表面組成センサのうちの少なくとも1つを含むことができる。プロセッサは、センサによって提供された値に基づいて不良表面品質状態を検出したことに応答して、実行する是正措置の指示を提供するように更に構成することができる。是正措置は、基材の洗浄、基材の下塗り、基材の表面処理、基材のプラズマ又はコロナ処理、基材の研磨、基材の加熱、又は基材の乾燥のうちの少なくとも1つを含むことができる。プロセッサは、是正措置を実行する機械を制御するように更に構成することができる。プロセッサは更に、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用の成功の予測を生成するように構成することができる。是正措置は、表面結合適用の成功の予測に基づいて行うことができる。表面結合適用の成功の予測は、特定のテープ若しくは接着剤、基材組成物、又は表面の少なくとも1つの特性のうちの少なくとも1つに更に基づくことができる。表面結合適用は、アクリル発泡体テープ結合適用を含むことができる。
【0011】
別の態様では、本開示は、入力テープを備えるテープ投入モジュールと、基材の表面の表面品質の特徴判定を行うように構成された表面特徴判定モジュールとを含むテープ適用システムを提供する。モジュールは、基材の表面又は周囲環境の少なくとも1つの特性を検出し、少なくとも1つの特性を示す値を提供するように構成されたセンサを含む。モジュールは、少なくとも1つのセンサに連結されたプロセッサを更に含む。プロセッサは、センサによって提供された値に基づいて、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータを求め、少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用のための少なくとも1つの処理パラメータを求めるように構成されている。システムは、少なくとも1つの処理パラメータに基づいて入力テープの適用のために基材の表面を調製するように構成された表面調製モジュールと、テープ投入モジュール、表面特徴判定モジュール、及び表面調製モジュールに接続されたデータ取得機器とを更に含む。表面特徴判定モジュールのプロセッサは、センサによって提供された値に基づいて基材の表面の表面組成を識別し、基材の表面の予期せぬ表面組成の検出に応答して通知を提供するように更に構成することができる。表面特徴判定モジュールのプロセッサは、表面調製モジュールを制御するように更に構成することができる。表面特徴判定モジュールのプロセッサは更に、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用の成功の予測を生成するように構成することができる。
【0012】
別の態様では、本開示は、基材の表面又は基材の周囲環境の少なくとも1つの特性を検出することと、少なくとも1つの特性を示す値を生成することと、値に基づいて、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータを求めることと、基材の表面にテープを結合するための少なくとも1つの処理パラメータを求めることとを含む方法を提供する。本方法は、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて基材の表面を処理することを更に含むことができる。
【0013】
別の態様では、本開示は、テープの第1のロール及びテープの第2のロールをそれぞれ保持するように構成された少なくとも2つのテープコアホルダと、少なくともテープの第1のロール及びテープの第2のロールの状態を検出するように構成されたロールセンサと、テープの第1のロール及びテープの第2のロールのうちの一方の空の状態を検出するロールセンサに応答して、それぞれのテープの第1のロール又はテープの第2のロールの後縁部においてそれぞれテープの第1のロール又はテープの第2のロールを切断するように構成された切断機構と、テープの第1のロール及びテープの第2のロールの他方の前縁部を後縁部に接合するように構成された接合機構とを備える装置を提供する。テープの第1のロール及びテープの第2のロールの他方は、ライナータブを含むことができる。テープの第1のロール及びテープの第2のロールのうちの少なくとも1つのライナーを接合することができる。切断機構は、それぞれのテープの第1のロール又はテープの第2のロールの縁部に対して90度の角度で、それぞれテープの第1のロール又はテープの第2のロールを切断することができる。ロールセンサは、光学センサを含むことができる。ロールセンサは、テープの第1のロール又はテープの第2のロールの直径が閾値を下回るときに空のロールを検出するように構成された機械アームを含むことができる。ロールセンサは、少なくともテープの第1のロール及びテープの第2のロールの重量を検出することができる。本装置は、少なくともテープの第1のロール及びテープの第2のロールの空の状態を示すインジケータ機構を更に含むことができる。本装置は、通信インターフェースと、コンピュータインターフェースに連結されたプロセッサ又は同等のコントローラとを更に含むことができる。プロセッサは、装置に関連付けられた製造ラインの所望の速度を示す信号を通信インターフェースを介して提供することができる。テープの第1のロール及びテープの第2のロールは、両面テープを含むことができる。テープの第1のロール及びテープの第2のロールは、両面発泡体テープを含むことができる。切断機構は、それぞれのテープの第1のロール及びテープの第2のロールの長さ方向縁部に対してほぼ垂直な角度で切断することができる。切断機構は、それぞれのテープの第1のロール及びテープの第2のロールの各々に対してほぼ同じ角度で切断することができる。
【0014】
接合機構は、ライナー表面上の前縁部と後縁部との間にタブを適用することができる。タブは、前縁部と後縁部との間の間隙上にタブを手動で又は自動的に押し付けてライナー接合を行うことによって適用することができる。本装置は更に、タブ適用中にタブを押圧するときに圧力に対する反力を提供するための接合テーブルを含むことができる。接合テーブルは、接合位置にテープを維持するためのガイドを含むことができる。接合テーブルは、剥離コーティングでコーティングすることができる。間隙は約1.6ミリメートル未満とすることができる。接合機構は、接着面上の前縁部と後縁部との間に別のタブを適用することができる。
【0015】
別の態様において、本開示は、本体と、本体に接続され、テープを含むテープロールを受け入れるように構成されたスピンドルと、本体に接続された人間工学的ハンドルとを含むハンドテープアプリケータを提供する。アプリケータは、本体に接続され、テープを基材に適用するように構成されたローラ機構を更に含む。ローラ機構は、ヘッドとテープローラとを含み、テープローラは、テープローラの第1の端部と第2の端部との間でローラ軸に沿って延びている。テープローラは、第1の端部及び第2の端部の各々でヘッドに接続される。アプリケータは、ヘッドに接続された力センサを更に含み、力センサは、テープローラとヘッドとの間の力を検出し、力を示す信号を提供するように構成される。アプリケータは、力センサから信号を受信し、力に関するフィードバックをオペレータに提供するように構成されたプロセッサを更に含むことができる。プロセッサは、テープローラとヘッドとの間の力を調整して、テープが基材に適用されるときに、単位幅当たりの選択された力をテープに提供するように更に構成することができる。ローラ機構は、テープローラの第1の端部をヘッドに接続する第1のコネクタと、テープローラの第2の端部をヘッドに接続する第2のコネクタとを更に含むことができる。第1のコネクタ及び第2のコネクタの各々は、ばね、ヒンジ、ショックアブソーバ、又は支柱のうちの少なくとも1つを含むことができる。第1のコネクタは第1のアクチュエータを含むことができ、第2のコネクタは第2のアクチュエータを含むことができ、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータの各々はプロセッサに接続される。プロセッサは更に、ヘッドとテープローラの第1の端部及び第2の端部の各々との間の力を調整するために、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを独立して作動させるように構成することができる。プロセッサは更に、テープを基材に適用している間にテープローラが振動する、又は打撃を受けるように、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを振動させるように構成することができる。プロセッサは更に、適用されたテープ長に沿った位置に関してセンサからの力信号を記録又はマッピングするように構成することができる。アプリケータは、ヘッドを本体に接続する枢動機構を更に含むことができ、枢動機構は、本体に対してテープローラを枢動させるように構成される。アプリケータは、ヘッドに接続された第2のテープローラを更に含むことができ、テープローラ又は第2のテープローラのうちの少なくとも一方は、テープが基材に適用された後にテープに力を加えるように構成される。アプリケータの人間工学的ハンドルは、異なるオペレータに適応するように再構成可能であり得る。アプリケータは、本体又はローラ機構に接続されたレーザガイドを更に含むことができ、レーザガイドは、テープが基材に適用されるときのテープの所望の開始位置、基材に適用されたテープの所望の停止位置、又はテープが基材に適用されるときのテープの経路のうちの少なくとも1つをオペレータに示すように構成される。アプリケータは、本体に接続され、テープロールからテープの一部分を分離するように適合されている切断機構を更に含むことができる。
【0016】
別の態様では、本開示は、入力テープを含むテープ投入モジュールと、テープ投入モジュールに接続されたハンドテープアプリケータとを含むテープ適用システムを提供する。ハンドテープアプリケータモジュールは、本体と、本体に接続され、入力テープを基材に適用するように構成されたローラ機構とを含む。ローラ機構は、ヘッドとテープローラとを含み、テープローラは、テープローラの第1の端部と第2の端部との間でローラ軸に沿って延びており、テープローラは、第1の端部及び第2の端部の各々でヘッドに接続される。モジュールは、ヘッドに接続された力センサを更に含み、力センサは、テープローラとヘッドとの間の力を検出し、力を示す信号を提供するように構成される。システムは、テープ投入モジュールと、ハンドテープアプリケータモジュールとに接続されたデータ取得機器を更に含む。本システムは、表面特徴判定モジュール及び表面調製モジュールを更に含み、表面特徴判定モジュール及び表面調製モジュールは、データ取得機器に接続される。表面特徴判定モジュールは、入力テープの適用前に基材の表面の表面品質の特徴判定を行うように構成される。テープローラとハンドテープアプリケータのヘッドとの間の力は、基材の表面の表面品質に基づいて調整可能である。データ取得機器は、表面特徴判定モジュールによって検出された不良表面品質状態に応答して、表面調製モジュールに是正措置の指示を提供するように構成されているプロセッサを含む。ハンドテープアプリケータは、力センサから信号を受信し、力に関するフィードバックをオペレータに提供するように構成されているプロセッサを更に含むことができる。プロセッサは更に、テープ幅、テープの種類、テープ厚さ、基材表面状態、表面テクスチャ、又は表面温度のうちの少なくとも1つに基づいて、目標の力を求めるように構成することができる。
【0017】
別の態様では、本開示は、ヘッドと、テープローラであって、テープローラの第1の端部及び第2の端部でヘッドに接続された、テープローラと、を有するローラ機構を含むハンドテープアプリケータを利用して基材の表面上にテープを配置することと、基材の表面上にテープを配置している間、テープローラとヘッドとの間の力を検出することと、力を示す信号を通信することと、信号に基づいて基材の表面上にテープを配置している間のテープローラとヘッドとの間の力を調整することとを含む方法を提供する。
【0018】
本開示は、命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体を提供し、命令は、プロセッサで実行されたとき、プロセッサに、複数の入力変数を受信することであって、入力変数が、テープ適用プロセスにおいて使用される接着剤及び基材のうちの少なくとも一方に対応する、複数の入力変数を受信することと、テープ適用プロセスの試験中に生成された入力変数及び出力変数の分析を実行して、予測データモデルを生成することと、予測データモデルを記憶することと、を含む動作を実行させる。入力変数は、テープ適用プロセスの成功の予測子を識別する情報を更に含むことができる。入力変数は予測子の指示を含むことができ、予測子は剥離接着力試験を含む。予測子は、90度剥離試験を含むことができる。動作は、テープ適用プロセスの是正措置の推奨を生成することを含むことができる。入力変数は、基材の種類を示すことができる。入力変数は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ステンレス鋼、アルミニウム、塗料、ナイロン、及びガラスのうちの少なくとも1つについてのインジケータを含むことができる。入力変数は、テープの種類を示すことができる。入力変数は、接着剤物理特性、接着剤熱特性、接着剤電気特性、接着剤硬化特性、接着剤性能特性、接着剤耐久特性、接着剤耐薬品特性、接着剤レオロジー特性、接着剤粘度、接着剤硬化時間、接着剤弾性率、接着剤耐溶剤性、接着剤組成、接着剤分配特性、接着剤使用要件、標準化試験又は認定、環境パラメータ、バッキング特性、ライナー特性、及び基材特性のうちの少なくとも1つを含むことができる。動作は、予測データモデルを調整するために、テープ適用プロセスによって生成された入力値をフィードバックデータとしてプロセッサに供給することを含むことができる。動作は、入力変数のうちの少なくとも1つをディスプレイに出力することを含むことができる。動作は、入力変数のうちの少なくとも1つに基づいて、テープ適用のシミュレーションを生成及び表示することを含むことができる。
【0019】
本開示の上記の概要は、開示されるそれぞれの実施形態、又は本開示の全ての実装形態を説明することを意図していない。以下の説明は、例示的な実施形態をより具体的に例示する。本出願にわたり数箇所において、例の列挙を通して指針が提供されており、これらの例は、様々な組み合わせで用いることができる。それぞれの事例において、記載された列挙項目は、代表的な群としての役割のみを果たすものであり、排他的な列挙として解釈されるべきではない。したがって、本開示の範囲は、本明細書に記載の特定の例示的な構造に限定されるべきではなく、少なくとも特許請求の範囲の文言によって説明される構造、及びこれらの構造の同等物にまで拡大する。本明細書において代替物として明確に列挙されている要素のいずれも、所望に応じた任意の組み合わせで、特許請求の範囲に明示的に含めることも、又は特許請求の範囲から排除することもできる。様々な理論及び可能な機構が本明細書で検討され得るが、いかなる場合であっても、このような検討は、特許請求可能な主題を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】剥離ライナー上のある長さの接着転写テープの一実施形態の概略側断面図である。
【
図2】2つの剥離ライナーの間に挟まれたある長さの接着転写テープの一実施形態の概略側断面図である。
【
図3】ある長さの両面接着テープの一実施形態の概略側断面図である。
【
図4】2つの剥離ライナーの間に挟まれたある長さの両面接着テープの一実施形態の概略側断面図である。
【
図5】テープ適用のためのシステムの一実施形態のブロック図である。
【
図6】テープ適用を制御及び調整するためのシステムの一実施形態のブロック図である。
【
図7】拡張ライナーモジュールの一実施形態を示す図である。
【
図8】拡張ライナープロセスの様々な点におけるテープ断面の一実施形態を示す図である。
【
図9】表面特徴判定モジュールの一実施形態のブロック図である。
【
図10】表面エネルギー又は湿潤性及び表面粗さの尺度を検出するためのセンサの一実施形態のブロック図である。
【
図11】テープロール接合ステーションの一実施形態のブロック図である。
【
図12A】ある種類のライナー突合せ接合の一実施形態を示す図である。
【
図12B】ある種類の機能的突合せ接合の別の実施形態を示す図である。
【
図12C】機能的突合せ接合の準備の一実施形態を示す図である。
【
図13】テープアプリケータの一実施形態を示す図である。
【
図14】
図9のテープアプリケータの更なる詳細の一実施形態を示す図である。
【
図15】液滴を使用して基材の表面の湿潤性を推定するハンドヘルドデバイスの一実施形態を示す図である。
【
図16】2つのポリプロピレンサンプルのFTIRスペクトルを示す図である。
【
図17】テープ及び基材の性能を予測する多変量解析又は機械学習のためのプロセスの一実施形態を示す図である。
【
図18】様々な基材/接着剤の組み合わせについて、平均測定剥離接着力値対平均予測剥離接着力値を示すチャートである。
【
図19】コンピューティングノードの一実施形態を示す図である。
【
図20】エッジコンピューティングノードに関する更なる詳細を示す図である。
【
図21】
図9の表面特徴判定モジュールと共に利用することができるセンサの一実施形態の概略側面図である。
【
図23A】条件3についてのパーセント反射率対波長のグラフである。
【
図23B】条件4についてのパーセント反射率対波長のグラフである。
【
図23C】条件5についてのパーセント反射率対波長のグラフである。
【
図23D】条件6についてのパーセント反射率対波長のグラフである。
【
図24】テープ投入システムの一実施形態の概略側斜視図である。
【
図25】
図24のテープ投入システムを利用して形成される接合の概略平面図である。
【
図26】ハンドテープアプリケータの別の実施形態の概略斜視図である。
【
図27】
図26のハンドテープアプリケータの概略断面図である。
【
図28】ハンドテープアプリケータの別の実施形態の概略側面図である。
【
図29】ハンドテープアプリケータの別の実施形態の一部分の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
概して、本開示は、テープ適用システム並びにそのようなシステムの各種構成要素及びモジュールを提供する。例えば、システムは、1つ以上のセンサによって提供された値に基づいて、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータを求め、少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用のための少なくとも1つの処理パラメータを求めるように構成されている、表面特徴判定装置又はモジュールを含むことができる。システムは、アプリケータのローラ機構のヘッドに接続された力センサを含むハンドテープアプリケータなどのテープアプリケータを更に含むことができる。力センサは、ローラ機構のテープローラとヘッドとの間の力を検出し、力を示す信号を提供するように構成される。ローラ上の力及びローラとテープとの間の接触面積は、テープ上に圧力ゾーンを生成することができる。この圧力ゾーンは、特に粗い表面上で接着接触を行うために重要であり得る。接触圧力は、テープの単位幅当たりの力と呼ばれることもある。実際の圧力は、表面粗さ及び適合性、ローラ剛性、ローラ直径、並びにテープ厚さ及び適合性に依存する。1つ以上の実施形態では、テープアプリケータは、表面特徴判定モジュールからの少なくとも1つの表面品質パラメータなどのデータを受信することができる。テープ適用システムは、テープ適用プロセス又は環境条件で使用される接着剤及び基材のうちの少なくとも一方に対応し得る複数の入力変数を受信し、テープ適用プロセスの試験中に生成される入力変数及び出力変数の1つ以上の関数を実行して、予測データモデルを生成することができる装置を更に含むことができる。
【0022】
本明細書で言及されるように、2つ以上の表面を接合するために製造時に利用される感圧性接着テープなどのテープは、他の接合技術に勝る様々な利点を提供する。しかしながら、そのようなテープは、様々な自動化プロセスと共に利用されるときに課題をもたらす可能性がある。顧客が自動化を進めるにつれて、取り付けプロセスはスケーラブルである必要がある。自動化された取り付け及び分配の解決策は、溶接、ねじ、ボルト、及び液体構造用接着剤などの従来の締結に関する解決策については広く入手可能であるが、両面取り付けテープについて見出すことはより困難である。更に、ほとんどの利用可能なテープ自動化解決策は、大規模な顧客を念頭に置いて設計されており、法外に高額である可能性がある。
【0023】
多くのテープアセンブリプロセスは、オペレータの労力及びエラーを低減すること、又はスループットの精度/正確度/品質若しくは速度を改善することによって、テープ適用プロセスにおけるある程度の自動化から恩恵を得ることができる。従って、大規模自動化よりも安価であり、操作及び保守がより容易であり、オペレータの関与を最小限に抑えるか又は低減するテープ適用自動化解決策が一般に必要とされている。
【0024】
テープの説明
図1~
図4は、本明細書に記載の例示的なシステム、モジュール、装置、及び方法において使用することができるテープやライナーなどの様々な実施形態の断面図である。テープは、感圧性接着テープ及び他の種類のテープを含むことができる。本明細書に記載の発泡体層は、ポリマー材料を含む。例示的なポリマー材料としては、例示的な熱可塑性材料として、ポリカーボネート、ポリアクリル、ポリメタクリル、エラストマー、スチレンブロックコポリマー、スチレン-イソプレン-スチレン(styrene-isoprene-styrene、SIS)、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレンブロックコポリマー(styrene-ethylene/butylene-styrene block copolymer、SEBS)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレンとジエン系スチレン-ブタジエンゴム(styrene-butadiene rubber、SBR)のランダムコポリマー、スチレンとジエン系スチレン-ブタジエンゴム(SBR)とのブロックコポリマー、エチレン-プロピレン-ジエンモノマーゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene-terephthalate、PET)、ポリスチレン-ポリエチレンコポリマー、ポリビニルシクロヘキサン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、芳香族エポキシ、非晶質ポリエステル、非晶質ポリアミド、半結晶性ポリアミド、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(acrylonitrile-butadiene-styrene、ABS)コポリマー、エチレン-ビニルアセテート(ethylene-vinyl acetate、EVA)、ポリエチレン-ビニルアセテート(polyethylene-vinyl acetate、PEVA)とも呼ばれるエチレンとビニルアセテートのコポリマー、低密度ポリエチレン(low-density polyethylene、LDPE)、延伸ポリプロピレン(expanded polypropylene、EPP)やポリプロピレン紙(polypropylene paper、PPP)などのポリプロピレン(PP)、延伸ポリスチレン(expanded polystyrene、EPS)や押出ポリスチレン(extruded polystyrene、XPS)や時にはポリスチレン紙(polystyrene paper、PSP)などのポリスチレン(PS)、アクリロニトリル(acrylonitrile、ACN)のコポリマーにあるようなニトリルゴム(nitrile rubber、NBR)、及びブタジエン、ポリフェニレンオキシドアロイ、高耐衝撃性ポリスチレン、ポリスチレンコポリマー、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate、PMMA)、フッ素化エラストマー、ポリジメチルシロキサン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、非晶質フルオロポリマー、非晶質ポリオレフィン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンオキシド-ポリスチレンアロイ、又はこれらの混合物が挙げられる。発泡体は、発泡体の片面又は両面に接着剤を備える共押出シートとして形成することができ、又は接着剤を発泡体に積層してもよい。接着剤を発泡体に積層する場合、発泡体又は任意の他の種類のバッキングに対する接着剤の接着性を向上させるために、表面を処理することが望ましい場合がある。このような処理は、典型的には、接着剤、及び発泡体又はバッキングの材料の性質に基づいて選択され、プライマー及び表面改質(例えばコロナ処理、表面磨耗)を含む。更なるテープ構造としては、米国特許第5,602,221号(Bennettら)及び米国特許第9,879,157号(Shermanら)に記載されているものが挙げられる。使用されるいくつかのテープは、発泡体様特性を有する透明アクリルテープである。透明アクリルテープは、少なくとも85パーセントの可視光透過率を有することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、感圧性接着剤組成物は、発泡組成物である。発泡感圧性接着剤は、接着剤組成物に物理的発泡剤、化学発泡剤、又は低密度充填剤を混合することによって調製することができる。有用な低密度充填剤としては、例えば、中空ガラス微小球が挙げられる。発泡感圧性接着剤組成物は、重量を低減するだけでなく、粗い又は不規則な形状の表面に接着剤を適合させるのに必要な用途において有利であり得る。発泡体は、連続気泡発泡体であってもよく、独立気泡発泡体であってもよい。発泡体は、発泡剤を使用することなどの任意の公知の方法によって、又は感圧性接着剤組成物中に膨張性微小球(例えば、ポリマー微小球)を含むことによって形成することができる。
【0026】
転写テープ2の一実施形態を
図1に示す。テープ2は、第1の主側6と、裏側の第2の主側8とを有する可撓性剥離ライナー4Aから構成される。平面状又はエンボス加工されたキャリアウェブの裏側8は剥離コーティングでコーティングされており、表側は剥離コーティングでコーティングされている。剥離コーティングは、シリコーン、パーフルオロポリエーテルなどの剥離剤を含むことができる。剥離コーティングの例は、米国特許第9,359,530号、米国特許第6,780,484号、米国特許第10,703,940号、及び米国特許出願公開第2018/0155581号に開示されている。接着剤層10の下側は、剥離ライナー4Aの第1の主側6と接する。1つ以上の実施形態では、感圧性接着剤層10は、表面に接着剤を流し込み、次いでドクターブレードで拭くことによって、剥離ライナーの表側にコーティングされている。テープ2のこの構造において、接着剤は、剥離ライナー4Aから、接着剤層を必要とする転写基材又は部品に直接転写される。これは、露出した接着剤12上に部品を押し付けることによって達成することができる。部品が除去されると、接着剤層10が部品に転写され、続いて剥離ライナー4Aが除去される。
【0027】
接着剤層10に使用される接着剤の種類は、厳密に限定されない。多種多様なコーティング可能な感圧性接着剤を使用することができる。使用される接着剤は、接着される基材の種類に基づいて選択することができる。しかしながら、接着転写テープを作製する場合、無溶剤接着剤(しばしば100%固形分と呼ばれる)を使用することが好ましい場合があり、不連続孔を有する連続接着剤フィルムであるPSA転写テープを作製する場合、水からコーティングされたラテックスPSAが好ましい場合がある。本開示において使用することができる接着剤のクラスは、シリコーン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル、ゴム樹脂、粘着付与ゴム、粘着付与合成ゴム、及びポリアミドである。好適な感圧性接着剤としては、溶剤塗布型、ホットメルト塗布型、放射線硬化性(Eビーム又はUV硬化性)、及び水性エマルション型接着剤が挙げられる。接着剤の具体例としては、アクリル系接着剤、例えば、イソオクチルアクリレート/アクリル酸コポリマー及び粘着付与アクリレートコポリマー;粘着付与ゴム系接着剤、例えば、粘着付与スチレン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー;粘着付与スチレン-ブタジエン-スチレンブロックコポリマー;ニトリルゴム、例えばアクリロニトリル-ブタジエン;シリコーン系接着剤、例えばポリシロキサン;エチレンビニルアセテート;及びポリウレタンが挙げられる。感圧性接着剤はまた、接着剤が使用される高温で粘着性になる場合、室温で実質的に非粘着性であってもよい。アクリルは、本明細書に開示される多くの実施形態にとって好ましいクラスの接着剤であり得る。アクリル系接着剤のクラスには化学組成の幅広いバリエーションが存在し、その例は、米国特許第4,223,067号(Levens)及び第4,629,663号(Brownら)、米国特許第3,239,478号、同第3,935,338号、同第5,169,727号、米国再発行特許第24,906号、米国特許第4,952,650号、及び同第4,181,752号に開示されている。好適な感圧性接着剤は、少なくともアルキルアクリレートと少なくとも1種の強化コモノマーの反応生成物である感圧性接着剤を含む。好適なアルキルアクリレートは、約-10度C未満のホモポリマーガラス転移温度を有するものであり、例えば、n-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、オクタデシルアクリレートなどが挙げられる。好適な強化モノマーは、約-10度Cのホモポリマーガラス転移温度を有するものであり、例えば、アクリル酸、イタコン酸、イソボルニルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルピロリドンなどが挙げられる。当該技術分野において既知の他の感圧性接着剤配合物も好適であり得る。
【0028】
感圧性接着剤は、1種以上の添加剤を任意選択で含んでもよい。重合の方法、コーティング方法、及び最終用途などに応じて、任意の適切な添加剤、例えば、開始剤、充填剤、可塑剤、粘着付与剤、連鎖移動剤、繊維強化剤、織布及び不織布、起泡剤、抗酸化剤、安定剤、防火剤、増粘剤、着色剤、並びにそれらの混合物を使用することができる。
【0029】
接着転写テープ14の更なる実施形態を
図2に示す。この転写テープは、
図1に示したものと同様であるが、接着剤層16が第1の剥離ライナー4Aと第2の剥離ライナー4Bとの間に挟まれている。
【0030】
図3は、両面接着テープ18を示す。この特定の実施形態は「自己巻き(self-wound)」両面接着テープと呼ばれることがあり、これは典型的にはロール状で流通しており、したがって、第2の接着剤層20Bの下側主表面が、剥離コーティングで処理される剥離ライナー4Aの上側主表面と接しているためである。
【0031】
剥離ライナー4Aに好適な材料としては、例えば、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム)及びポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、2軸配向ポリプロピレンフィルム(BOPPフィルム))などのポリマーフィルム、金属蒸着フィルム、シール紙(例えば、ポリエチレンコーティング紙、金属蒸着紙、及びクレーコーティング紙)、及び紙が挙げられる。剥離ライナー4Aは、第1又は第2の表面上に剥離コーティングでコーティングすることができる。
【0032】
バッキング層22に好適な材料としては、様々な可撓性及び非可撓性材料、例えば、織布又は不織布(例えば、布、不織布スクリム)、紙、ポリマーフィルム、金属化フィルム又は箔、及びこれらの組み合わせ(例えば、金属化ポリマーフィルム)、並びに発泡体(例えば、ポリアクリル、ポリエチレン、ポリウレタン、ネオプレン)が挙げられる。ポリマーフィルムとしては、例えば、ポリオレフィン、例えば、ポリプロピレン(例えば二軸配向された)、ポリエチレン(例えば高密度又は低密度)、ポリビニルクロライド、ポリウレタン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリメチル(メタ)アクリレート(PMMA)、ポリビニルブチラール、ポリイミド、ポリアミド、フルオロポリマー、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、エチルセルロース、及びポリ乳酸(PLA)などのバイオ系材料が挙げられる。織布又は不織布は、セルロース(例えば、ティッシュ)、綿、ナイロン、ポリエチレン、レーヨン、ガラス、セラミック材料などの、合成材料又は天然材料の、繊維又はフィラメントを含んでもよい。バッキング層22は、可視光透過率が少なくとも90%である透明フィルムとすることができる。
【0033】
バッキング層と接着剤層との間の結合を強化するために、1つ以上のプライマー層を任意選択で使用してもよい。プライマーの種類は、使用されるバッキング及び接着剤の種類によって変化し、当業者であれば適切なプライマーを選択することができる。適切なプライマーとしては、例えば、欧州特許第372756号、米国特許第5534391号、同第6893731号、同第9328265号、及び国際公開第2011/38448号に記載されているものが挙げられる。
【0034】
バッキング層22は、第1(上側)主表面24及び第2(下側)主表面26を含む。第2の(下側)主表面26は、接着剤層20Bの上側又は第1の主表面28に隣接し接している。バッキング層22の上側主表面24は、接着剤層20Aの下側又は第2の主面30に隣接し接している。接着剤層20Aの上側又は第1の主面32は、剥離ライナー4Aと接している。剥離ライナー4Aは、前述のように、両面接着発泡体テープを提供するために除去される。
【0035】
図4は、二重ライナー両面接着テープ36を示す。その構造は、接着剤層20Bの第2の(下)側が第2の剥離ライナー4Bの第1の(上側)主表面と接することを除いて、
図3に示される実施形態と同様である。
図3に示す実施形態のように、このような構造は、両面接着発泡体テープに使用することができる。両面発泡体テープは、それらの適合性と、剥離力及び剪断力をより広い面積にわたって分散させる能力とにより、両面フィルムテープを上回る大きな性能上の利点を提供する。このように力を分散させることは、接着力、強度、及び全体的なテープ性能を向上させ、これらを製造組立動作に適したものにする。
【0036】
システム
本明細書で説明されるように、多くのテープユーザは、テープ適用プロセスにおけるあるレベルの自動化から恩恵を受けることができる。自動化は、テープ適用プロセスに関連する課題のいくつかを排除することができる。そのような課題は、例えば、ライナーがもはや必要とされなくなったときに、テープ基材からライナーを迅速かつ容易に除去する際の、テープライナーに関する難しさを含む可能性がある。別の課題は、テープが接着される表面を洗浄すること、又はテープ若しくはテープが接着される基材表面の汚染を検出することに関する。更なる課題としては、テープロール交換の難しさが挙げられる。最後に、オペレータは、製造作業又は製品実現プロセスにおける他の作業とペースを合わせるのに十分に迅速かつ正確にテープを適用できない場合がある。
【0037】
これら及び他の懸念に対処するために、本明細書で説明されるシステム、装置、及び方法はモジュール式アプローチに基づく自動化解決策を提供し、これにおいて、オペレータが課題に遭遇することが分かっているテープ適用プロセスにおける各動作に対する解決策が提供され、ユーザの必要性(例えば、「プラグアンドプレイ」)に基づいてモジュールが選択及び接続され得る。実施形態によるシステムは、テープ適用システムの構成要素を標準化し、一部又は全部のモジュールを使用し、オペレータにとって関心のないモジュールを無視することによって、オペレータがコストを削減するのを助けることができる。
【0038】
モジュール式テープ適用システム全体
図5は、いくつかの実施形態によるテープ適用のための例示的なシステム100を示すブロック図である。例示的なシステム100は、いくつかの実施形態によるテープ自動化の課題を解決するためのプラグアンドプレイモジュールを含むことができ、プラグアンドプレイモジュールは、リモート又はローカルのソフトウェア及び制御システムとともに動作するように、又はエッジコンピューティングシステム若しくはモノのインターネット(IoT)システムの一部として構成することができる。システム100はモジュール式システムであり、これは、オペレータが、一般性を失うことなく、テープ適用を必要とする任意のプロセス、又はそのようなプロセスのサブセットにおいてモジュールの一部又は全部を使用することができることを意味する。モジュールは、除去又は追加(例えば、「相互接続」)することができる。
【0039】
システム100は、表面洗浄システム102を含むことができる。表面洗浄システム102は、接着剤又は基材表面の表面特徴判定を実行するための多機能表面特徴判定モジュール104を含むことができる。表面特徴判定モジュール104は、オペレータが基材表面の洗浄又は洗浄後の基材の目視検査に過度の時間を費やすという課題を解決するのを助けることを目的とする。そのような洗浄又は過剰洗浄の理由は、オペレータが、表面が清浄であるか又は十分に洗浄されているかどうかを確定できないことを含む。表面特徴判定モジュール104は、表面エネルギー、粗さ、湿潤性、表面汚染/清浄度、表面温度、及び接着に影響を及ぼす他の基準の連続的又は周期的な評価又は読み取りを行うための回路、機器、センサなどを含むことができる。表面エネルギーは、表面が生成されたときに生じる分子間結合の破壊を定量化し、バルク材料上に表面の領域を構築するのに必要な作業とみなすことができる。表面が真空中で生成される場合、表面エネルギーは、関連するバルク材料の凝集エネルギーの半分に等しくなるが、様々なプロセス又は条件が表面エネルギーを低下させる可能性がある。表面エネルギーは、典型的には、例えば、米国材料試験協会(American Society for Testing and Materials、ASTM)ファミリーの規格、特に、ASTM D7490規格に記載されているような接触角測定から求められる。表面特徴判定モジュール104は、
図9~
図10を参照して本明細書で更に詳細に説明される。
【0040】
表面特徴判定モジュール104は、様々な表面基準を評価するために複数のモジュール式センサを含むことができ、モジュール式センサは、プラグアンドプレイモジュールとして表面特徴判定モジュールに追加することができる。これらのセンサは、表面粗さ、周囲温度及び湿度、表面温度、表面液体又は残留汚染物質の存在、基材の分光、接触角推定又は表面エネルギーの推定若しくは代用としての既知の流体によって濡れた表面積パーセントの測定による表面湿潤性などの測定を含むことができる。他のモジュールは、塵埃及びデブリ、引っ掻き傷、又は他の物理的欠陥などの可視の欠陥のための視覚システム、及び予想される汚染物質に合わせてカスタマイズされたシステムを含むことができる。
【0041】
システム100はまた、テープ投入システム106を含むことができる。テープ投入システム106は、テープ接合モジュール108を含むことができる。テープ接合モジュール108は、テープを拡張ライナーモジュール110に提供することができる。テープ接合モジュール108は、テープロール交換の必要が頻繁すぎて組立ラインシステム又はテープ適用作業の下流の他のシステム及びモジュールなどの他の作業のスループットを低下させるという課題を解決するのを助けることを目的とする。テープ接合モジュール108は、遊星テープロールを連続的又はほぼ連続的に互いに接合する方法を提供することができる。遊星テープロールは、レベルワウンドロール及びレベルワウンドロールに関連する巻き出しステーションなどの他の種類のロールよりも安価であり、製造床面積が小さい。しかしながら、短いヤード数の遊星テープロール(例えば、典型的には約36~72ヤードロール)は、テープを大量に適用する場合は頻繁に交換される必要があるという欠点を有する。したがって、例示的な実施形態は、新しいテープロールを使い切った又はほぼ使い切ったテープロールに接合することができるテープ接合モジュール108を提供する。テープ接合モジュール108は、
図11~
図12に関して以下でより詳細に説明される。
【0042】
テープ接合モジュール108は、拡張ライナーモジュール110に入力を提供することができる。拡張ライナーモジュール110は、適用されたテープからライナーを除去する際にオペレータが費やす時間量に関する課題を解決するのを助けることを目的とする。ライナー除去は、多くの場合、ほとんどの適用に対して手動プロセスであり、ライナー除去を開始することは、このプロセスにおいて特に時間のかかる操作であり得る。ライナー除去のためのいくつかの手動ツールは、ファイルカード又は同様の器具を含むことができるが、これらは、テープを損傷又は汚染する可能性があり、更に、用途によっては使用するのに依然として時間がかかる可能性がある。拡張ライナーモジュール110は、テープから1つのライナーを除去し、オペレータの関与なしに、又はオペレータの関与を最小限に抑えて、除去がより容易な追加の拡張ライナーを追加するための機構を含む。拡張ライナーモジュール110によって適用される拡張ライナーなどの拡張ライナーは、適用されたテープ長さとは無関係にライナーを除去するためのより単純で実装がより容易な方法を提供することができる。拡張ライナーモジュール110によって適用される種類の拡張ライナーはまた、特に、特殊タブの追加が製品の無駄となり、特殊テープタブアプリケータの使用を必要とし得る、短い片のテープの場合に、製品の節約をもたらすことができる。拡張ライナーモジュール110の下流で、追加のより広い拡張ライナーを有するテープ基材が、物品の基材に適用される。より幅広の拡張ライナーは、後で容易に除去することができる。拡張ライナーモジュール110の更なる詳細は、
図7~
図8を参照して本明細書に提供される。
【0043】
表面特徴判定モジュール104は、表面調製モジュール112に入力を提供することができる。表面調製モジュール112は、テープの接着を向上させるために基材の表面にプライマーを提供するための回路及び機構を含むプライマーステーション114を含むことができる。表面特徴判定モジュール104はまた、溶媒洗浄及び拭き取り、火炎処理、プラズマ処理、研磨処理、超音波処理、レーザ処理、コロナ処理、UV処理、並びに接着を改善するために使用される他の表面処理システムなどの他の表面調製モジュールに入力を提供することができる。
【0044】
表面調製モジュール112及び拡張ライナーモジュール110は、テープ適用ステーション116及び加印加ステーション118に入力を提供することができる。テープ適用ステーション116及び力印加ステーション118は、テープアプリケータモジュール120を含むことができる。テープアプリケータモジュール120は、適用中にテープを位置合わせするプロセスによってもたらされる、オペレータの課題を軽減することを目的とする装置及び回路を含む。テープ位置合わせは、手動システムにおいてスループットを維持することに関する課題を提起する。更に、ステーション118においてテープに力が加えられると、テープと基材表面との間の接合を提供するために、テープの幅にわたって均一に十分な力を加えることが重要であり得る。テープアプリケータモジュール120は、任意選択で、自動化されたテープ適用のためのロボット又は他の回路若しくは装置とともに使用することができる。
【0045】
力印加ステーション118は、ライナー除去ステーション122に入力を提供することができる。いくつかの実施形態では、拡張ライナーは、更に下流で、又は最終的な顧客のところで除去するためにテープ上に残る。
【0046】
図6は、いくつかの実施形態による、テープ適用を制御及び調整するためのシステム200のブロック図である。
図6に示されるモジュールのいずれかについての処理及び制御回路は、エッジコンピューティングデバイス内で部分的又は完全に、ローカル又はリモートでテープ適用動作から、クラウド内で、といった具合に実装することができる。表面特徴判定モジュール104、テープ接合モジュール108、表面調製モジュール112(プライマーステーション114を含むことができる)、拡張ライナーモジュール110、及びテープアプリケータモジュール120の装置及び回路は、テープ自動化プロセス202内で必要に応じてモジュール方式で提供することができる。ライナーは、モジュール124において剥がす、又はタブを付けることができる。
【0047】
テープ自動化プロセス202は、入力テープ204と、両面テープで接合される補強材又は任意の構造若しくは材料を含む基材206とを取り込むことができる。システム200は、データ取得機器208を更に含むことができる。データ取得機器208は、オペレータ施設内の状態、又はオペレータ施設を包含する地理的エリア内若しくは製造ライン上の状態を検出するための、センサ、プロセッサ、カメラなどの回路を含むことができる。例示的なデータ取得機器208は、温度及び湿度センサ210、結合表面準備評価システム212、及びテープ適用プロセスにおいて使用され得る任意のプライマーがあればその状態を検出するためのセンサ214を含むことができる。データ取得機器208は、製品日コード機器216又は部品に対するデータトレーサビリティのための特定の物品識別子、例えば、オペレータ製品の特定の「実行」に関連する製造コードを求めるための機器、時刻を求めるためのクロック218、テープ適用力を求めるための力センサ220、テープ又は物品の基材の状態を求めるためのセンサ222、テープの配置及び欠陥を検出するための視覚システム224、及びテープ適用が行われているプロセスのプロセス速度を求めるためのセンサ226を更に含むことができる。
【0048】
本明細書で提供される例は、使用することができるセンサ、プロセッサなどの一部の例に過ぎず、他のセンサ、プロセッサ、検出器などをデータ取得機器208に含めることができる。本明細書で説明されるモジュールの一部若しくは全部、又はそのサブセットは、モジュール式プラグアンドプレイベースでテープ適用プロセスに含めることができる。テープ自動化プロセス202に提供されるか又はテープ自動化プロセス202によって生成される入力、制御信号、及びデータに基づいてテープ適用プロセスを適合させるために、ローカル又はリモート計算回路230を利用するフィードバックループ228を提供することができる。以下では、
図19~
図20を参照して、計算回路230について詳細に説明する。
【0049】
拡張ライナーモジュール
図7は、いくつかの実施形態による、ライナー交換装置300を示す。ライナー交換装置300は、テープロール304が巻き出され、拡張ライナー交換装置306への入力として提供される、巻き出しステーション302を含むことができる。装置300はまた、
図7に詳細に示されていない張力制御部及びガイドを含むことができる。テープロール304は、テープ「チャック」又はテープコア308を含むことができ、いくつかの実施形態では、電気的又は機械的張力制御機構を制御して、テープロール304及び拡張ライナーロール322を巻き戻すことができる。
【0050】
テープロール304上に提供されるテープは、第1の(例えば、上側)表面上に接着テープ310を有し、第2の(例えば、底部)表面上に初期ライナー312を有するテープ基材を含むことができる。接着テープ310は、アクリル発泡体テープ、両面ポリエチレン発泡体、両面ポリウレタン発泡体、両面フィルムテープ、両面ティッシュテープ、両面金属化バッキングテープ、接着転写テープ、及び他の例を含むことができる。初期ライナー312は、ポリプロピレン、ポリエステル、紙、他のポリマーフィルム、又は他の許容可能なライナー材料などを含むことができる。
【0051】
テープロール304は、遊星テープロールを含むことができる。対照的に、大容量、高レベルテーピング用途に利用可能な他のテープロールとしては、レベルワウンドロールが挙げられる。レベルワウンドロールは、ロールを交換するための切り替えがほとんどなく、長い実行時間を提供する。レベルワウンドテープは、ロール安定性のために2つのライナーを含むことができる。しかしながら、レベルワウンドテープロールは高価であり、特殊な変換装置及び特殊な張力制御された巻き出し装置を必要とし、いくつかのテーピング作業には有効な解決策ではない場合がある。更に、現在、拡張ライナーを有する接着転写テープしか容易に製造することができないが、それは製造コストを増加させる。今日、拡張ライナー両面テープを製造することは非常に困難である。現在、両面拡張ライナーテープは、ライナーをキスカットし、テープの幅広ロールからテープセクションをストライプ状に除去し、次いでストライプの中央を細長く切ることによって、変換プロセスで製造することができる。これは現在では高額なプロセスである。いくつかのテープは、接着剤が各面に付着するのを防止するために可撓性拡張ライナーを追加する追加のレベルワウンドロール変換プロセスにおいて、拡張ライナーを用いて作製することができる。この追加の変換プロセスは、エンドユーザに対して全体的なテープコストを追加する。拡張ライナー交換装置306を使用して適用される追加の拡張ライナーを有する遊星テープロールは、テーピングのための費用効果の高い解決策を提供することができる。
【0052】
ライナー交換装置306は、複数のローラ316、318を有するニップロールアセンブリ314を含むことができる。ローラ316、318は、金属(例えば、鋼鉄、クロム被覆鋼鉄、又は剥離被覆金属ローラ、及び関連材料)、ゴム(例えば、シリコーンゴム、又は同様のゴム)、又はそれらの組み合わせを含むことができる。実施例では、一方のローラ316、318は金属を含むことができ、他方のローラ316、318はゴムを含むことができる。ニップロールアセンブリは、拡張ライナーを、ほぼ100%の接触で、かつ気泡がないか又は気泡が最小限の状態で、非ライナー側又は露出した接着テープ表面に積層するように設計されている。実施例では、ニップロールアセンブリ314は、張力コントローラ及びガイド(
図7には示さず)を含むことができる。実施形態では、張力コントローラは、手動で又は自動的に調整されるバネ式フェルトパッド牽引システムとすることができる。実施形態では、張力コントローラは、電子磁気粒子クラッチを含むことができ、磁気粒子クラッチは、ライナー交換装置306に対してリモート又はローカルの制御システムによって制御される電磁クラッチを含む。他のロール張力制御デバイスを使用することもできる。
【0053】
ニップロールアセンブリ314は、入力側で、基材幅を有するテープ基材を受け入れることができる。テープ基材は、接着テープ310と、接着テープと同じ又は実質的に同じ幅である初期ライナー312とを含むことができる。初期ライナー312は、シリコーン剥離コーティング又は非シリコーン、低接着性裏面コーティング、又は接着剤が低接着性を有するポリマーフィルムなどの剥離コーティングを含む非接着性ライナーであり得るが、実施形態はこれらに限定されない。ニップロールアセンブリ314はまた、入力側で、接着テープ幅よりも大きい拡張幅を有する拡張ライナー320を受け入れることができる。拡張ライナーは、ライナー除去を開始するための縁部の形成を可能にすることができる。拡張ライナー320は、拡張ライナーロール322を使用して提供することができる。拡張ライナー320は、非接着性ライナーを含むことができる。実施例では、テープ基材幅は、5ミリメートル超、又は16ミリメートル超、又は25ミリメートル超、又は50ミリメートル超とすることができる。接着テープ310は、最大約25.4ミリメートルの厚さとすることができる。実施例では、接着テープ310は、約1.6ミリメート超の厚さとすることができる。ライナーの厚さは通常約0.3ミリメートルであり、1.6ミリメートル厚のテープを含めて、全厚は約1.9ミリメートルである。しかしながら、ライナーの厚さは、最大1ミリメートルの厚さとすることができる。
【0054】
ニップロールアセンブリ314は、初期ライナー312とは反対の表面上でテープ基材に積層された拡張ライナー320を有するテープ基材を出力することができる。実施形態では、ニップロールアセンブリ314は、拡張ライナー320をテープ基材の中心又はほぼ中心に置くことができ、他の実施形態では、拡張ライナーは、テープ基材の1つの長縁部に沿って位置合わせすることができる。拡張ライナー320は、ポリオレフィンポリマー、ポリプロピレン材料、ポリエステル、紙などを含む非弾性材料を含むことができる。拡張ライナーは、ポリオレフィン材料から作製することができる。ライナー交換装置300は、拡張ライナー320がテープ基材に積層された後にテープ基材を分割するためのスプリッタ又はスライサ(
図7には図示せず)を提供することができる。実施例では、テープ基材は、幅方向に、中央又はほぼ中央で分割されて、2つの等しい又はほぼ等しい幅のテープ基材を提供し、これは、片側拡張ライナーを有するテープの2つのロールを生成する。これらの分割されたテープ基材を2つの遊星ロールに巻き取ることが可能である。ライナー交換装置300は、拡張ライナー、初期ライナー、又はテープのうちの1つ以上に印刷するためのプリンタ(
図7には示さず)を含むことができる。プリンタは、レーザプリンタ、レーザスクライブ、インクジェットプリンタなどを含むことができる。印刷は、積層の前、積層の後、又は積層中に行うことができる。実施形態では、プリンタは、パートラッキング又はデータ記録トラッキングのために使用され得る各テープセグメントのためのシリアル番号を作成するために、プロセスにおいて実行するか、又はプロセス内で使用することができる。
【0055】
ライナー交換装置300は、ニップロールアセンブリ314の出力側にライナー剥離アセンブリ324を更に含むことができ、ライナー剥離アセンブリ324は、初期ライナー312を除去するように構成される。初期ライナー312は、ライナー剥離アセンブリ324で剥離された後、製品ライナー巻き取りロール326に巻き取ることができる。
【0056】
図7の構成要素の少なくともいくつかは、コンピューティングシステム、例えば、
図6の計算回路230によって制御することができる。例えば、ニップ制御アセンブリ314の移動は、速度に関して制御されて、速度を維持するか、又は拡張ライナー交換装置300のニップロールによって加えられる力を調整して、オペレータの組立ラインの速度に一致させることができる。したがって、拡張ライナーロール322及びテープ巻き出しステーション302の速度は、テープ基材や拡張ライナー320などを適切な速度で提供するように制御することができる。ニップ制御アセンブリ314又は関連する入力テープロール304若しくは拡張ライナーロール322上の張力は、データ取得機器208からの入力に基づいて制御することができる。視覚システム224(
図6)は、拡張ライナー320を中心合わせする際の支援のための入力を提供することができる。
【0057】
図8は、いくつかの実施形態による、拡張ライナープロセスの様々な点におけるテープ断面を示す。テープ断面を説明する際に
図7の要素が参照され、したがって、
図8の同様の参照番号は、
図7の対応する要素を指す。
【0058】
入力ステージ400において、テープは、接着剤402、例えばアクリル発泡体を含む。接着剤402と同じ幅を有する製品ライナー404が含まれる。入力テープがニップロールアセンブリ314に供給されると、拡張ライナー408が積層され、接着剤402上の中心に置かれる。拡張ライナー408は、接着剤402よりも幅広とし、接着剤が関連する表面に適用された後、拡張ライナー408の除去を容易にすることができる。拡張ライナー408の幅は、好ましくは入力テープよりも少なくとも3ミリメートル広く、好ましくは入力テープよりも少なくとも約6ミリメートル広く、更に好ましくは入力テープよりも約12ミリメートル広い。典型的な入力テープ基材は、約150ミリメートル幅未満であり、より典型的には、約12~50ミリメートル幅の範囲である。出力ステージ410では、ライナー剥離アセンブリ324で製品ライナー404が除去された後のテープの底面図が示されている。図示されるように、拡張ライナー408は接着剤402よりも幅が広い。いくつかの実施形態では、接着剤402は、2つのテープ片を提供するように、中心又はほぼ中心で分割することができ、各片に部分拡張ライナー408が取り付けられる。次いで、片側に拡張ライナー408を有するこれらの2片のテープを2つの遊星ロールに巻くことができる。
【0059】
表面特徴判定モジュール
図9は、いくつかの実施形態による、表面特徴判定モジュール500を示す。表面特徴判定モジュール500は、多機能表面特徴判定モジュール104としてモジュール式テープ適用システム100と共に利用することができる。表面特徴判定モジュール500は、基材、基材表面、又は感圧性接着テープ及び液体構造用接着剤を含む結合プロセスで使用される接着剤のうちの少なくとも1つを評価することができる。1つ以上の実施形態では、表面特性判定モジュール500は、表面湿潤性又は接触角の測定に基づいて、表面の表面エネルギーの特徴判定又は推定を提供することができる。更に、モジュール500は、オペレータが表面洗浄及び表面改質プロセスに関する課題を解決し、表面が十分に洗浄又は調製されているかどうかに関する不確実性を低減するのを助けることを目的とすることができる。モジュール500は、表面(テープ表面、製品ライナー又は拡張ライナーを含む任意のライナー表面、テープが接着される基材の表面、又は他の関連する表面を含む)が接着剤及びテープ結合に許容可能であることを確認するためのデータを提供することができる。表面は、基材、テープ若しくは他の接着剤、テープライナー、又は任意の他の表面若しくは表面の組み合わせ上に配置することができる。基材表面は、アルミニウムなどの金属、ナイロン、ポリプロピレン若しくは別のポリマーから作製された物品などのポリマー基材、エポキシコーティング、エナメル、塗料、コーティング、又はオペレータがテープを取り付けるか若しくは液体構造用接着剤を適用することを望む任意の他の物質を含むことができる。
【0060】
表面特徴判定モジュール500は、基材組成、表面組成、表面粗さ、プライマー属性並びにプライマー被覆率及び量、表面温度、表面エネルギー、湿潤性、周囲温度、露点、相対湿度などを含む属性又はパラメータを測定する又はそれらの特徴判定を行うことができる。特徴を判定される属性又はパラメータは、接着結合を含む結合にとって重要であり得る。
【0061】
一般に、表面特徴判定モジュール500は、接着のために基材503の表面505の表面品質の特徴判定を行うように構成することができる。モジュール500は、基材503の表面505又は周囲環境の少なくとも1つの特性を検出し、少なくとも1つの特性を示す値を提供するように構成されたセンサ又は複数のセンサ502を含むことができる。モジュール500は、センサ502によって提供された値に基づいて、表面505の少なくとも1つの表面品質パラメータを求め、少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用(例えば、
図5のシステム100のテープ適用116又は液体接着剤適用)のための少なくとも1つの処理パラメータを求めるように構成することができるプロセッサ501を更に含むことができる。
【0062】
表面特徴判定モジュール500は、基材503の特性、状態、及びパラメータを検出するための1つ以上のセンサ(すなわち、基材センサ)502を含む。基材503は、任意の好適な材料、例えば、金属、ポリマー、セラミック、若しくはガラス材料のうちの少なくとも1つ、又は好適な材料のうちの1つ以上を含むコーティングを含むことができる。
【0063】
1つ以上の実施形態では、基材センサモジュール502の少なくとも2つのセンサが、テープ適用中の任意の所与の時間に使用される。基材センサモジュール502は、任意の適切なセンサ、例えば、光吸収帯域センサ、温度センサ、表面エネルギー接触角センサ、機械センサ、撮像センサなどを含むことができる。例えば、
図21は、反射モードセンサ1700の一実施形態の概略側面図である。反射モードセンサ1700は、エミッタ1702及び検出器1704を含むことができる。エミッタ1702は、任意の好適なエミッタ又は複数のエミッタ、例えば、発光ダイオード(LED)、レーザ、垂直共振器レーザ、又はレーザダイオードのうちの少なくとも1つを含むことができる。1つのエミッタ1702を含むように図示されているが、センサ1700は、任意の好適な数のエミッタを含むことができる。更に、エミッタ1702は、任意の適切な波長又は波長帯域、例えば、紫外線、可視光線、近赤外線、赤外線などを有する電磁放射線1708を放出するように構成することができる。1つ以上の実施形態では、エミッタ1702は、金属表面上の汚染物質の炭素-水素(C-H)結合を測定するために、+/-150nmの半値全幅を有する3450nmの波長の電磁放射線を放出するように構成される。この波長領域は、金属表面上の油又は他の有機表面汚染物質を検出するのに有用であり得る。1つ以上の実施形態では、エミッタ1702は、第1の波長及び第2の波長を有する電磁放射線を放出するように適合され、第1の波長は第2の波長とは異なる。エミッタは、任意の適切な数の波長の電磁放射線を放出するように構成することができる。1つ以上の実施形態では、エミッタ1702は、少なくとも4300nmの帯域幅を有し、半値全幅が+/-250nmである電磁放射線を放出することができる。1つ以上の実施形態では、エミッタ1702は、広帯域エミッタとすることができる。
【0064】
1つ以上の実施形態では、センサ1700は、異なる波長の少なくとも1つの信号エミッタ及び1つの基準エミッタを含む。そのような実施形態では、基準波長範囲は、汚染物質が化学結合による有意な吸収を呈さないように選択される。この基準を使用して、ベース基材の反射率に影響を及ぼすベースラインを差し引くことができる。1つ以上の実施形態では、基材1706は、その波長で有意に吸収しない。
【0065】
検出器1704は、エミッタ1702によって放出され、基材1706によって反射される電磁放射線1708の少なくとも一部を検出するように配置される。検出器1704は、任意の好適な検出器又は複数の検出器、例えば、光検出器、フォトダイオード、フォトレジスタ、又は電磁場強度の変化を検出することができる任意の構成要素のうちの少なくとも1つを含むことができる。1つの検出器1704を含むように図示されているが、センサ1700は、任意の好適な数の検出器を含むことができる。検出器1704は、電磁放射線の1つ以上の離散波長帯域を検出するように構成することができる。1つ以上の実施形態では、検出器1704は、3450nmの検出ターゲット波長及び+/-150nmの半値全幅を有することができる。1つ以上の実施形態では、検出器1704は、広帯域検出器とすることができる。センサ1700は、エミッタ1702と検出器1704との間に配置することができる光シールド1708を更に含むことができる。光シールド1708は、エミッタ1702によって放出され、最初に基材1706によって反射されることなく検出器1704に向けられる電磁放射線を遮断するように構成することができる。
【0066】
図9に戻ると、基材センサモジュール502は、視覚汚染センサ504を含むことができる。視覚汚染センサ504は、カメラ、拡大鏡、又は視覚データを取得又は検査することができる任意の他のデバイスを含むことができ、清浄度又はその欠如、基材表面上の過剰なデブリ又は塵埃、過剰な油性などの状態を検出することができ、画像認識方法、統計的方法、又は機械的方法を使用してこの検出を容易にすることができる。
【0067】
1つ以上の実施形態では、視覚汚染センサ504は、FTIRを利用して、異なる吸光度又は透過率スペクトルを提供する波長の広いスペクトル領域を基材上で走査することによって、基材503のバルク材料、基材の表面材料、又は基材の表面505上の汚染物質を識別することができる。FTIRを使用して汚染を検出することができるだけでなく、重要なスペクトル信号の強度を、表面上の汚染の量に対して直接較正することができる。
【0068】
FTIRは非常に有用な技術であるが、高価であり、表面走査を完了するのに必要な時間に関連して処理ライン上で実施するのが困難である。FTIRは、静止した基材を測定し検査するのに有用であるが、移動する基材にはあまり適していない。
【0069】
例えば、
図22は、基材の表面の異なるレベルの汚染に対するFTIRスペクトルの吸光度対波長のプロット1800である。一般に、FTIRスペクトルのスペクトル帯域は、特定の汚染物質が特定の基材材料によって吸収されない特定の波長又は波長帯域を吸収する場合に識別することができる。識別されたスペクトル帯域で放出するエミッタと、反射されたスペクトル帯域を検出する検出器とを含むセンサを識別することができる。汚染物質によって吸収されない特定の波長又は波長帯域の電磁放射線を放出する別個の基準エミッタを利用することもできる。
【0070】
1つ以上の実施形態では、テープは、アルミニウムなどの金属基材に適用することができる。有機油は、典型的には、そのような金属基材を処理する際に使用され、基材上の主な表面汚染源となる可能性がある。有機汚染物質は、約3000~3800nmの範囲の炭素-水素吸収帯を示すことがある。対照的に、アルミニウムなどの金属基材は、典型的には、この範囲では吸収しない。したがって、FTIRセンサによって検出される吸収の大部分は、汚染物質からのものであり、基材からのものではない。
【0071】
図22に示すように、OMNIC9測定及び解析ソフトウェア(ThermoFisher Scientific(Chicago,Illinois,US))を実行するThermo Scientific Nicolet iS10 FTIR分光計を使用して、Tri-Cool MD-1 Micro-Drop Vegetable Lubricant(Trico Corporation(Pewaukee,WI,US)から入手可能)のFTIRスペクトルを測定した。
図22に含まれる単位は、Log(1/R)対波数(1/cm)である。3050~2700の波数範囲(1/cm)にピークが見られる。これらは、以下の表1に詳述されるような有機化合物に特徴的な様々な種類の炭素-水素結合に対応する。Characteristic IR Band Positionsを参照。Berkeley Lab、Advanced Light Source[オンライン]、[2022/03/30に検索]。インターネット<https://www2.lbl.gov/mmartin/bl1.4/IRbands.html>から検索された(波数3340~2780(1/cm)の炭素-水素結合吸光度の範囲を示す)。
【表1】
【0072】
Tri-Cool MD-1 Micro-Drop Vegetable Lubricantを、6つの異なる汚染レベルで、2インチ×5インチの寸法を有するアルミニウム試験パネル上に配置した(条件1~6)。試験パネルをまず当該技術分野で公知の洗浄プロセスを使用して洗浄し、次いで3~4滴のTri-Cool MD-1 Micro-Drop Vegetable Lubricant油で汚染した。以下は、
図23のスペクトル1800を生成するために測定された6つの条件である。
図23の単位は、%透過率計算を使用して機器ソフトウェアによって計算されたパーセント反射率(%R)である。測定は反射率測定であったので、透過率計算は反射率に対応する。x軸上の単位は、再び機器ソフトウェアを使用して、波数(1/cm)から波長(nm)に変換されている。波数(1/cm)と波長(nm)との間の変換は、波長=1E7/波数である。観察された%Rの減少は、これらの波長における汚染物質(Tri-Cool MD-1)による電磁放射線のより大きな吸光度に対応する。
【0073】
●条件1(対照):油コーティングをアルミニウム試験パネルから除去した。パネルを、メチルエチルケトン(MEK)溶媒CAS番号:78-93-3(Sigma-Aldrich,Inc.(St.Louis,MO,USA)から入手可能)、50/50IPA/水溶液を用いた2回の拭き取り、及び3回のアセトン溶媒拭き取りで更に洗浄した。条件1のグラフは図示しないが、
図23Dの条件6のグラフと同様である。
●条件2:3~4滴のTri-Cool MD-1 Micro-Drop Vegetable Lubricant油を各試験パネルの表面上に配置し、小さいキムワイプティッシュで均一に広げた。試験パネルの表面は、油っぽい光沢のある外観を有していた。条件2のグラフは図示していない。
●条件3:条件2からの試験パネルを大きなキムワイプで1回拭いた。
図23Aは、条件3下の試験パネルのスペクトルのグラフである。
●条件4:条件3からのパネルを大きなキムワイプでもう1回拭いた。油は、試験パネルの表面上でもはや可視ではなかった。
図23Bは、条件4下での試験パネルのスペクトルのグラフである。
●条件5:条件4からのパネルに、ティッシュで1回のIPA溶媒拭き取り(すなわち、IPA上への噴霧、キムワイプによる拭き取り)を行った。
図23Cは、条件5下の試験パネルのスペクトルのグラフである。
●条件6:条件5からのパネルに、ティッシュで1回のアセトン溶媒拭き取り(アセトン上への噴霧、キムワイプによる拭き取り)を行った。
図23Dは、条件6下での試験パネルのスペクトルのグラフである。
【0074】
各洗浄後、パネルをNicolet iS10 FTIR分光計で走査して、
図23A~
図23Dのグラフを得た。
【0075】
図23A~
図23Dに示されるように、特定の波長ピーク高さは、特定の条件毎に変化する。Tri-Cool MD-1油は、鉱油に類似した有機油であり、炭素-水素結合に起因して約3450+/-150nmに強いピークを有する。このピークは、全ての有機汚染物質について見ることができる。更に、ほとんどの裸の金属基材は、この波長において有意な吸光度を有さない。この種類の汚染物質が表面上に存在する場合、汚染物質の量は、FTIRスペクトルに示されるように吸光度の量に比例するはずである。
【0076】
離散波長LEDエミッタ光及び関連するフォトダイオード検出器を使用して、狭い波長帯域で同様のスペクトル出力を提供することができる。基材503の表面505を監視するために、LEDエミッタ及び関連するフォトダイオード検出器は、LEDエミッタが電磁放射線で表面を照明するように取り付けられる。このような放射線は、正確な角度で直接フォトダイオード検出器に反射され、フォトダイオード検出器は、
図21に示すような特定の吸収帯を検出する。信号を増強するために、集光レンズ、ミラー、及びフィルタを使用することができる。表面505上の汚染に対して、LED放出電磁放射線は、一次汚染物質によって吸収され、基材503によって吸収されないことが知られている波長を放出するように選択される。例えば、炭化水素油汚染物質は、3450nm+/-150nmの波長帯域内に強い炭素-水素結合吸光度を有する。アルミニウム及び鋼などの典型的な金属は、この波長では吸収しない。この範囲の吸光度は、表面上の炭化水素油又は界面活性剤を示す。LEDは、通常、狭い波長帯域の電磁放射線を放出する。メタン検出器LED光エミッタ及び関連するフォトダイオード検出器は、この波長範囲における吸光度を測定することができ、表面505上の炭化水素油を検出するように配置することができる。反射率信号に影響を与え得る基材表面505の変化を説明するために、基準ベースライン波長も測定することができる。ベースラインに対するピーク高さ又は面積を使用して、信号強度を求める。例えば、4300nmの範囲で発光するLEDは、ベースラインに適した基準波長を提供することができる。そのようなLEDは、二酸化炭素(CO2)を検出するために使用されるものに対応する。このシステムは、FTIRと比較して比較的安価かつ高速であり、移動する物品又はウェブを測定することができるという利点を提供する。LEDエミッタ及び関連するフォトダイオード検出器は、1分間に1000回を超える測定を行うことができ、平均10回の測定を行って1分間当たり約100回の平均測定を行うことができる。この技術では、吸収強度は、表面上の汚染物質の量に対して較正することもできる。
【0077】
この離散波長システムは、離散波長範囲で吸収する化学官能基を有さない限り、汚染物質を検出しないことに留意されたい。少量の炭化水素官能基を示すシリコーン油などのいくつかの汚染物質は、炭素-水素結合のわずかな存在を有し、3450nm+/-150nm帯域内の離散波長を使用して検出することが困難である。少量のシリコーン油による汚染は、接着力の低下に著しい影響を及ぼす可能性がある。特定のシリコーン油汚染物質に対して、別の離散波長帯域を選択することができる。例えば、シリコーン油汚染物質は、7900nm+/-100nmの波長で強い吸光度を有し得る。
【0078】
図9に戻ると、基材センサ502は、表面エネルギー又は表面湿潤性センサ506を更に含むことができる。表面エネルギー又は湿潤性センサ506は、
図10を参照して本明細書でより詳細に説明される。
【0079】
基材の表面粗さは、ほとんどのテープ及び接着剤の接着に有意に影響を及ぼす可能性がある。基材センサ502は、表面粗さセンサ508を更に含むことができる。表面粗さセンサ508は、機械センサ、光学センサ、又はカメラなどの画像捕捉デバイスを含むことができる。表面粗さは、画像取り込みデバイスからの画像に基づいて測定又は推定することもできる。例えば、表面505又は基材503の捕捉画像は、対象表面粗さを推定又は測定するために、既知の粗さの基準画像と比較することができる。他のセンサを使用して、表面粗さを評価することもできる。
【0080】
基材センサ502は、表面組成センサ510を更に含むことができる。任意の好適な表面組成センサ又は複数の表面組成センサ、例えば、近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)センサ、UV-VISセンサ、フーリエ変換赤外分光(FTIR)センサ、X線蛍光(XRF)センサ、光励起電子放出(OSEE)センサ、若しくはレーザ誘起ブレークダウン分光(LIBS)センサ、又は任意の他の光学若しくは物理分光センサのうちの少なくとも1つを利用することができる。測定は、機器の全範囲にわたって、そのような範囲の1つ以上の部分にわたって、又はスペクトルの個別セグメントにわたって行われてもよい。例示的な物理分光センサは、超音波プローブなどの音響スペクトルセンサ、及び振動ピックアップ、機械的スタイラス、及び水分センサを含む。
【0081】
基材センサ502は、基材503がテープ又は接着剤(例えば、液体接着剤)による結合に最も貢献する温度であるかどうかを判定するのを助け得る表面温度センサ512(非接触赤外線温度センサを含み得る)を更に含むことができる。この温度は、周囲条件及び以前の貯蔵温度、並びに他の要因に依存して変化する可能性がある。1つ以上の実施形態では、表面温度センサ512は、表面の汚染又は変形を回避するために非接触センサとすることができる。
【0082】
本特許における液体接着剤は、組立プロセスにおいて使用される液体若しくはペースト構造用接着剤又は半構造用接着剤、例えば、一液型若しくは二液型エポキシ、ウレタン、アクリル、シリコン、及び同様の接着剤を指す。
【0083】
他の表面センサ502は、選択されたスペクトル領域の単色光、レーザ、又はLEDを使用して、電磁スペクトルのサブセット(例えば、好ましくはUV-VIS-NIR-IR領域内の特定の波長又は波長帯域)をサンプリングし、サンプリングされたスペクトル領域のサブセット内の汚染物質スペクトルシグネチャに基づいて特定の汚染物質を発見又は識別することができる。
【0084】
基材センサ502は、表面を照らす適切なUV光によってトリガされるUV蛍光センサ514を更に含むことができる。そのようなセンサ514は、プライマー内のUV添加剤を検出及び測定するために紫外線(UV)センサを使用することによって、プライマーの存在若しくは量、又は十分なプライマーの存在を検出することができる。
【0085】
表面特徴判定モジュール500は、テープ518の特性、状態、又はパラメータを検出するためのテープセンサ516を更に含むことができる。テープセンサ516は、視覚汚染センサ520及び表面温度センサ522を含むことができる。視覚汚染センサ520及び表面温度センサ522は、テープ適用動作524中にテープが接着される基材503の同様の特性を測定する視覚汚染センサ504及び表面温度センサ512と同様である、同じである、又は併置することができる。
【0086】
センサ502によって検出される基材503の表面505の少なくとも1つの特性は、任意の適切な特性又は複数の特性、例えば、基材503の表面505上のプライマーの存在、表面温度、塵埃、デブリ、表面汚染、表面濡れ、及び他のセンサを含むことができる。
【0087】
基材センサ502などのセンサは、基材503に対して是正処理を提供する、又は他の是正機能を実行するように構成された是正装置528に出力信号526を提供することができる。是正機能は、溶媒洗浄モジュール、拭き取り、スクラビング、塵埃及びデブリ除去、研磨モジュール、プラズマ処理装置、火炎処理装置、レーザ処理装置、コロナ処理装置、超音波処理装置、又は基材の加熱などの他の処理プロセスを含む表面処理プロセスを含むことができる。これらの是正プロセスは、基材へのテープ又は接着剤の接着力向上のために、表面を洗浄する、及び/又は基材503の表面エネルギー又は湿潤性を増加させるように設計される。同様に、テープセンサ516は、是正装置528に出力信号530を提供することができる。信号526及び530は、基材503又はテープ518に処理を施すために是正装置528を使用するようにオペレータに警告する視覚又は音声指示を含むことができる。表面特徴判定モジュール500は、トラブルシューティング目的で、又は将来の結合プロセスにおいて設定される環境パラメータを求めるために、これらのデータ及び他のデータを記録することができる。
【0088】
表面特徴判定モジュール500は、テープセンサ516又は基材センサ502のうちの少なくとも1つのセンサに連結されたプロセッサ501を更に含むことができる。いくつかの実施例では、プロセッサ501は、テープセンサ516又は基材センサ502のうちの2つ以上のセンサに連結することができる。プロセッサ501は、センサ502の測定値(例えば、センサによって提供される値)に基づいて、表面505の少なくとも1つの表面品質パラメータを求め、少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用のための少なくとも1つの下流又は上流処理パラメータを求めることができる。少なくとも表面品質パラメータは、任意の適切なパラメータ、例えば、温度、粗さ、表面エネルギー、デブリ、汚染物質などを含むことができる。
【0089】
更に、処理パラメータは、任意の適切なパラメータ、例えば、環境温度、力の量、処理速度、プライマー塗布、表面加熱、研磨調整、洗浄プロセスなどを含むことができる。プロセッサ501は、不良表面品質状態の検出に応答して、実行する是正措置の指示を提供することができる。本明細書で使用される場合、「不良表面品質状態」という語句は、基材表面へのテープ又は接着剤の接着に悪影響を及ぼし得る任意の状態を意味する。指示は、表面研磨プロセスを調整するか、又はテープ、基材、若しくはライナーのいずれかの表面上で任意の他のプロセスを実行するか、又はそれらの何らかの組み合わせの推奨を含むことができる。指示は、プライマーアプリケータシステムにサービスを提供する推奨を含むことができる。指示は、潜在的な是正措置又はテープが適用されている基材の洗浄若しくは処理の推奨を含むことができる。指示は、テープ又はテープが適用されている基材のうちの少なくとも一方の表面処理プロセスを調整する推奨を含むことができる。他の推奨、例えば、基材の洗浄、基材の下塗り、基材の表面処理、基材のプラズマ又はコロナ処理、基材の研磨、基材の加熱、又は基材の乾燥のうちの少なくとも1つを提供することもできる。上記の例は、プロセッサ501によって提供される是正措置の推奨の数又は性質を限定するものではない。1つ以上の実施形態では、プロセッサ501は、任意の適切な技術を使用して選択された是正措置を実行するように構成された機械又はモジュール(例えば、
図5のシステム100の表面洗浄モジュール102)を制御するように更に構成される。
【0090】
プロセッサ501は、任意の適切な技術を使用して、センサ502によって提供された値に基づいて基材503の表面505の表面組成を識別するように更に構成することができる。例えば、基材503の表面505の表面組成は、光吸収帯域センサによって提供された値に基づいて識別することができる。予期せぬ表面組成が検出された場合、プロセッサ501は、予期せぬ表面組成の検出に応答する通知又はフィードバックを提供するように更に構成される。本明細書で使用される場合、「予期せぬ表面組成」という語句は、予想されるものではない表面材料、又は表面が汚染されている、例えば、テープが適合するように選択されたものとは異なる表面を意味する。
【0091】
プロセッサ501は、表面の少なくとも1つの表面品質パラメータに基づいて、表面結合適用の成功確率の予測を生成するように更に構成することができる。そのような成功の予測は、任意の好適な技術、例えば、接着剤予測システムに関して本明細書に説明される技術のうちの1つ以上を使用して求めることができる。表面結合適用の成功の予測は更に、特定のテープ若しくは接着剤、基材組成物、又は表面の少なくとも1つの特性のうちの少なくとも1つに基づくことができる。
【0092】
図10は、いくつかの実施形態による、接触角610(典型的には水接触角)を検出し、基材503の表面湿潤性又は表面エネルギー及び表面粗さ604を計算するためのセンサ600のブロック図である。センサ600は、湿潤性センサ506及び表面粗さセンサ508のうちの一方又は両方(
図9)の動作を実行することができる。
【0093】
表面エネルギーは、固体の表面張力であり、典型的には単位長さ当たりのエネルギーの単位で測定される。表面エネルギーは、固体が他の材料と接触してどのように挙動するかを求め、基材503の特定の用途では、基材に接着されているテープと接触して基材がどのように挙動するかを求めることができる。表面エネルギーは、通常、表面試験の湿潤性(例えば、接触角、湿潤張力、湿潤面積パーセント)によって間接的に推定され、表面エネルギー及び接着に相関することが知られている。試験及び検出は、連続的に、又はスポットチェック中に、又は周期的に行うことができる。
【0094】
センサ600は、基準液滴606を入力として受け取る。液滴606は、(汚染を回避する必要性及び物品表面から液滴を除去する能力を考慮して)UV光に曝露されたときに蛍光を発して液滴をより可視的にするUV蛍光材料を含有することができる。液滴606は、1つ以上の異なる種類とし、既知の表面張力を有することができる。実施例では、液滴606は、極性液体(典型的には水)を含むことができる。
【0095】
液滴606は、試験される基材503に適用される。カメラ608は、基材503との接触角を観察又は測定又は推定するために、目視検査又はコンピュータベースの検査に使用することができる。接触角は、例示的な実施形態では、固体-液体界面と液体-気体界面とが出会う三相接触点において液滴606と基材503との間に形成される角度である。エネルギーが高い表面ほど、より低い接触角を有する所与の液体に対して湿潤性が高く、エネルギーが低い表面ほど、より高い接触角を有する所与の液体に対して湿潤性が低くなる。したがって、湿潤性測定値(例えば、接触角測定値)は、表面エネルギー及び接着値と相関させることができる。別の実施例では、湿潤性は、表面上への既知の数の液滴の堆積を制御し、続いて表面の画像を捕捉し、液滴によって覆われた表面積の量を求めることによって推定することができる。
【0096】
水接触角測定は、表面上のシリコーン油汚染を検出し、求めるための非常に有効な技術である。水接触角の変化を使用して、表面上の汚染の量を求めることができる。
【0097】
表面粗さ604は、カメラ608によって撮影されたカメラ画像を用いてオペレータによる主観的な観察によって測定することができる。接触角、表面粗さ、表面エネルギー、又は湿潤性を推定するための他の方法も使用することができる。
【0098】
テープロール接合ステーション
図11は、いくつかの実施形態による、テープロール接合装置700を示す。テープロール接合装置700は、両面テープの少なくとも2つのロールを保持するためのスプール(例えば、少なくとも2つのテープコアホルダ)と、連続動作及びテープロール交換の時間短縮のために、テープの複数のロールを巻き出し、新しい(又は完全な)テープロール702を、使い切った(又はほぼ使い切った)テープロール704に接合するための機構とを含むことができる。テープの複数のロールは、両面テープ、例えば、発泡体テープを含むことができる。
【0099】
テープロール接合装置700は、生産又は組立ラインが停止又は減速し、スループットを低下させ、オペレータの利益を減少させるほど頻繁に必要とされるテープロール交換に関する課題をオペレータが解決するのを助けることを目的とする。典型的な両面テープ及び発泡体テープロールは、約36~72直線ヤード長である。手動テープ接合システムでは、オペレータは、典型的には、使い切った又はほぼ使い切ったテープロールを交換する必要性を検出する。オペレータは、典型的には、テープ適用システム外の他のプロセス又はテープ適用(例えば、テープが表面に適用される時点)の下流の他のプロセスのために、ライン速度を停止又は減速させる。次に、オペレータは、使い切った又はほぼ使い切ったテープロール及び新しいテープロールのうちの一方又は両方を切断し、新しいロールへの接合(例えば、「突合せ接合」)を手動で行う。手動テープ接合システムはエラーを起こしやすい。例えば、新しいテープロール702は、接合中に、接合後の使い切ったテープロール704と位置合わせ不良になる場合がある。手動テープ接合はまた比較的遅く、ラインが停止した状態で接合するのに数分かかる可能性がある。
【0100】
1つ以上の実施形態のテープロールロール接合装置700は、これら及び他の問題に対処して、新しいテープロールを装填する時間を短縮し、テープ適用プロセスにおいて下流で使用される機構へテープロールを自動で通すことができる。テープロール接合装置700は、特定の幅、厚さ、長さ、及びライナーの種類に限定され、特定の製造プロセスを必要とし得るテープのレベルワウンドロールとは対照的に、様々な幅及び厚さのテープに対して動作を実行することができる。更に、テープは、テープを機構に通す動作又は事前に通すことを容易にするカートリッジとして供給することができる。
【0101】
実施形態によるテープロール接合装置700は、テープの少なくとも第1のロール(例えば、枯渇したテープロール704)の枯渇状態を検出するように構成されたロールセンサ706を含むことができる。図示されていないが、装置700は、新しいテープロールの枯渇を検出するための第2のロールセンサを含むことができる。いくつかの実施形態では、ロールセンサ706の代わりに、又はそれに加えて、ソフトウェア、ハードウェア、又はテープロール接合装置700に対してリモート又はローカルにある他の制御システムが、以前に処理された材料の量に基づいて、ロール上に残っているおおよそのテープを判定することができる。いくつかの実施例では、この推量は、巻き出しユニットの制御論理の一部として行うことができる。ロールセンサ706は、光学センサを含むことができる。追加的に又は代替的に、ロールセンサ706は、使い切ったテープロール704の直径が閾値を下回るときに空のロールを検出するように構成された機械アームを含むことができる。追加的に又は代替的に、ロールセンサ706は、使い切ったテープロール704の重量を検出するための重量検出器を含むことができる。ロールセンサ706又は別個のロールセンサ(
図11には示さず)は、他のテープロール、例えば、新しいテープロール702又は3つ以上のテープロールを有するシステム内の他のテープロールの状態を検出することができる。ロールセンサ706又はテープロール接合装置700のロールセンサ706又は他の部分と接触する制御回路は、接合が行われるべき時間又は距離708の量を検出する、又は求めることができる。使い切ったテープロール704のテープの終わりは、どれだけのテープが分配されたか、例えば36ヤードのロールが36ヤードで切れることを示すセンサを使用して推定することができる。
【0102】
ロールセンサ706がテープのロール(例えば、使い切ったテープロール704)の空の状態を検出したことに応答して、切断機構710は、使い切ったテープロール704の後縁部で使い切ったテープロール704を切断することができる。切断機構710は、テープの長さ及び幅に対してある角度で、使い切ったテープロール704を切断することができる。例えば、切断機構710は、使い切ったテープロール704のそれぞれの後縁部又は前縁部に平行に、又は長さ方向縁部に垂直に、使い切ったテープロール704を切断することができる。新しいテープロール702は、製造時に予め切断される。実施例において、各切断の角度は、接合後の各テープ片間の間隙を最小化するために、実質的に同じであるべきである。テープ接合プロセスは、テープ片の間隙が最小であるか、又はテープ片の重複がない接合を行うように設計される。
【0103】
接合機構は、新しいテープロール702(又はシステム内の他のテープロール(図示せず))の前縁を、使い切ったテープロール704の後縁に接合することができる。
【0104】
新しいテープロール702にテープタブ712を作ることができる。テープタブ712は、新しいテープロール702を使い切ったテープロール704に突合せ接合するために使用される。テープタブ712は、新しいテープロール702がテープロール接合装置700の中に又は上に搭載される前に、事前に手動又は自動で作製することができる。
【0105】
1つ以上の実施形態では、テープロール702、704又は他のテープロール(
図11には図示せず)のうちの1つ以上は、
図7に示すような接着剤及びライナーを含むことができる。実施例では、接合された使い切ったロール704及び新しいロール702は、本明細書で
図7及び
図8を参照して上述したように、ライナー接合のために、少なくとも2つのニップロール714、716を有するニップロール機構に供給される。
【0106】
図12Aは、いくつかの実施形態による、ある種類のライナー突合せ接合を示す図である。
図12Bは、いくつかの実施形態による、機能的スプライスとして識別される別の種類の突合せ接合を示す図である。いずれの種類の接合も、突合せ接合と呼ぶことができる。
図12Cは、いくつかの実施形態による突合せ接合のための準備を示す図である。
【0107】
図12Aでは、テープは、例えば、両面アクリル発泡体800及びテープライナー802を含むことができ、1つのテープ片804を含んで、別のテープ片806、例えば、アクリル発泡体808及びテープライナー810に接合されることができる。両面アクリル発泡体800、808は、典型的には、最大約6.0ミリメートルの厚さを有することができる。実施例では、両面アクリル発泡体800、808は、1.6ミリメートル超の厚さを有することができる。テープライナー802、810は、約0.25ミリメートル未満の厚さとすることができるが、いくつかの実施形態では、テープライナー802、810は、最大約0.5ミリメートルの厚さとすることができる。テープ片804及び806は、テープの種類及び用途に応じて、約3.2ミリメートル(1/8インチ)未満、又は約1.6ミリメートル(1/16インチ)未満の間隙811を有することができる。間隙811は、接合されたテープの重なり合う隆起部を防止又は排除するのに役立ち、これは、テープロール接合装置700(
図11)から更に下流での詰まり及び他の問題を低減又は排除することができる。しかしながら、間隙811は、テープ片804とテープ片806との間の液密性、結合の一貫性、及び完全性を維持するために最小限にされるべきである。
【0108】
テープライナー802、810及びテープフィルムバッキング816に結合するための接着剤部分814を含むタブ812を、間隙811の上に適用することができる。実施形態では、タブ812は間隙811の上に中心合わせすることができるが、実施形態はそれに限定されない。実施形態では、部分814は、シリコーン系感圧性接着剤(PSA)を含むことができ、テープフィルム裏材は、ポリエステル(PET)を含むことができる。
図12Aによる接合は、テープ自体ではなくライナーのみが接合されるという点で、ライナー突合せ接合と呼ぶことができる。
【0109】
図12Bは、ライナーとテープの両方が別々に接合された接合を示す。接合されたライナーは除去することができ、テープは依然として共に接合されて連続している。
図12Bでは、両面発泡体800(例えば、アクリル発泡体テープであるが、実施形態はそれに限定されない)及びテープライナー802を含むテープは、アクリル発泡体808及びテープライナー810を含む別のテープ片806に接合される1つのテープ片804を含むことができる。接合テープタブ812は、テープライナー802、810及びテープフィルムバッキング816に結合するための接着剤部分814を含み、間隙811の上に適用することができる。実施形態では、接合テープタブ812は、間隙811の上に中心合わせすることができるが、実施形態はそれに限定されない。実施形態では、部分814は、シリコーン系又は適合性の感圧性接着剤(PSA)を含むことができ、テープフィルムバッキングは、ポリエステル(PET)を含むことができる。
図12Aによる接合は、ライナー突合せ接合などと呼ぶことができる。
【0110】
図12Bにおけるように、テープ片804及び806は、テープの種類及び用途に応じて、約3.25ミリメートル未満、又は約1.63ミリメートル未満、又は約1/16インチの間隙811を有することができる。間隙811は、接合されたテープの隆起を防止又は排除するのに役立ち、これは、テープロール接合装置700(
図11)から更に下流の詰まり又は他の問題を低減又は排除することができる。しかしながら、アクリル(又は両面発泡体800及び808上で使用される同一又は類似接着剤)PSA822及び互換性のあるバッキング材料(いくつかの例では、ポリエステル又はポリマーフィルム及び接着剤)824を含む第2のタブ820を適用して、テープ片804、806の反対側で発泡体部分を接合することができる。
図12Bによる接合は、機能的接合又は機能的突合せ接合と呼ぶことができる。
【0111】
図12Cでは、接合が行われる前の2片のテープ804及び806が示されている。
図12Cにおける同じ要素番号は、
図12Bの対応する要素を指す。824において、接合テーブル826に向かう方向にタブ812に力が加えられる。接合テーブル826は、可動スレッド又はキャリッジとすることもできる。接合テーブル826は、タブ812の適用中に824で提供された自動力に対する反力を提供する。接合テーブル826は、テープ片804、806を接合位置及び位置合わせに維持するためのガイドを含む。接合テーブルは、タブ820の接着を最小限に抑えるために、剥離コーティング又は同様の表面でコーティングすることができる。したがって、タブ812は、テープ片806のテープライナー810に接触し、それによってライナー突合せ接合を形成し、テープ片806にテープ片804を接合して、テープの連続ロールを提供する。同様に、タブ820は、アクリル発泡体800及び808に接触して結合し、機能的接合を形成する。
【0112】
再び
図11を参照すると、テープロール接合装置700は、他のシステムと通信するため、又はインジケータを提供するための他の回路718を更に含むことができる。回路718は、
図19及び
図20に関して本明細書でより詳細に説明される。例えば、回路718は、使い切ったテープロール704又は他のテープロールの空の状態を示すインジケータ機構を含むことができる。更なる実施例として、回路718は、通信インターフェースと、通信インターフェースに連結されたプロセッサとを含み、プロセッサは、テープローラ接合装置700に関連付けられる製造ラインの所望の速度を示す信号を含む、システム100(
図5)の他の要素への信号を提供することができる。このプロセスは、接合時間、テープ識別情報、テープの2つの入力ロールの日コード、及び他の適用可能な情報を記録することができる。
【0113】
同様に、改良されたロール交換及び接合システムはまた、半自動プッシュスルー直線ラミネータ(SLL)として一般的に知られている様々なテープ自動化プロセスにも役立つことができる。SLLのようなこれらの自動化ツール及びプロセスは、効果的であり、手動テープ適用動作を改善するために使用され、品質、処理速度、並びに全体的な生産性及びコストの向上という利益を提供する。直線ラミネータは、アクリル発泡体テープ及び3M(商標)VHB(商標)テープを補強材及び関連する直線部品に適用するために一般的に使用される。
【0114】
図24は、テープ投入システム1900の一実施形態の概略側斜視図である。
図5のテープ投入システム106に関して本明細書で説明する全ての設計上の考慮事項及び可能性は、
図24のテープ投入システム1900に等しく適用される。システムは、基部1902及び/又はフレーム1904を含む。フレーム1904は、アーム1906と、アームに接続された第1のスピンドル1908及び第2のスピンドル1910とを含む。第1のテープロール1912は第1のスピンドル1908に接続され、第2のテープロール1914は第2のスピンドル1910に接続される。システム1900はまた、基部1902と摺動可能に係合するように構成されたテープ接合モジュール1916を含む。テープ接合モジュール1916は、遊星テープロールを連続的又はほぼ連続的に接合するように構成することができる。テープ接合モジュール1916は、その上にスプライスを形成することができるテーブル1918を含む。
【0115】
スピンドル1908、1910は、テープロール1912、1914がアームに沿って独立して再配置され得るように、任意の適切な技術を使用してアーム1906に摺動可能に接続することができる。1つ以上の実施形態では、スピンドル1908、1910は、各スピンドルに接続されるスライドによって、アーム1906内に配置されるトラックに接続することができる。1つ以上の実施形態では、スピンドル1908、1910は、アーム1906に沿って定位置に再配置可能に係止することができる。システム1900は、2つのスピンドル1908、1910及び2つのテープロール1912、1914を含むものとして示されているが、システムは、任意の適切な数のテープロールを支持することができる任意の適切な数のスピンドルを含むことができる。
【0116】
一般に、典型的な直線テープ投入システムは、比較的低コストであり、操作が簡単である。そのようなシステムはまた、大量のテープを一貫して均一に処理できることによって品質を改善することができる。しかしながら、手動ロール交換は困難であり、これらのロール交換は複数の工程を必要とするため、システムのかなりのダウンタイムを必要とする可能性がある。例えば、ロール交換プロセスは、オペレータがラインを停止し、テープのロールを切断し、次いで使い切ったロールを除去することを必要とする。次に、オペレータは、テープの新しいロールを設置し、接合のためにテープタブを端部に追加する。新しいロールが準備されると、オペレータは、使い切ったロールの後端部を取り、それを手でテープタブを用いて新しいロールの端部に、位置合わせ補助なしで取り付ける。
【0117】
スピンドル1910上の第2のテープロール1914をシステム1900のアーム1906及びインラインテープ接合モジュール1916に追加することは、使い切ったロール(第1のテープロール1912)からのテープの端部を新しいロール(第2のテープロール1914)のテープの端部と位置合わせするのを助けることができる。新しいテープロール1914は、事前に装填するか、又はプロセス中の都合のよい時に装填することができる。
図25に示すように、第1のテープロール1912が使い果たされると、インライン接合モジュール1916を接合用の位置に摺動させることができ、第1のテープロールの使い切った端部1920を縁部ガイド1922に対して位置合わせし、モジュール1900のテーブル1918に適用/押圧することができる。第2のテープロール1914は、ロールを所定位置に摺動させ、定位置に係止することによって、システム1900を動作させるために準備することができる。第2のテープロール1914の新しいテープ端部1924は、接合テーブル1918上の使い切った端部1920の上に直接同様に適用することができる。1つ以上の実施形態では、安全保護されたカミソリナイフ又は他の切断装置を、2つの重なり合う端部1920、1924の真上のトラックに沿って摺動させ、それによって両方の層を切断することができる。テープの接着力は、接合モジュール1916のテーブル1918にテープを保持する。2つの切断された端部は除去され、2つの残りの端部は接合テーブル1918上の位置に押し込まれる。ナイフが両端部を同時に切断するので、両端部は接合と位置合わせのための位置にある。次に、オペレータは、接合線の真上のライナー上に接合テープ1926の一片を適用して、ライナー突合せ接合を形成する。テープは接合テーブル1918から取り外され、テーブルは邪魔にならないようにスライドされる。
【0118】
1つ以上の実施形態では、システム1900は、使い切ったテープロールを移動させる必要なく新しいテープロールを所定の位置にスライドさせることができるため、使い切ったテープロール1912が新しいテープロール1914と交換されるのと同じテープ経路を維持する。更に、接合テーブル1918は、欠陥を生成することなく基材に適用することができる、間隙がほとんどない清浄で位置合わせされた接合を行うように構成することができる。
【0119】
ハンドテープアプリケータ
図13は、ハンドテープアプリケータ900の一実施形態を示す。ハンドテープアプリケータ900は、テープ適用力又は位置のうちの少なくとも1つを測定する装置及び回路を含む。アプリケータ900は、下流プロセスの必要性を満たすために、所望の(例えば、線形の)適用においてテープを適用するという課題を、手動適用中にオペレータが解決するのを助けることを目的とする。基材へのテープの手動適用に関して説明したが、テープアプリケータ900は、本明細書で更に説明するように、自動化された動作で利用することができる。1つ以上の実施形態では、テープアプリケータ900は、オペレータに向かう方向902でテープを基材に適用するために、オペレータによって利用することができる。
【0120】
アプリケータ900は、テープをテープコアの周りに順方向に供給するテープ供給システム910と、ライナーがテープから除去されるときのライナー巻き取りロール908とを含むことができる。
【0121】
例示的な装置及び回路は、本明細書で更に説明されるように、直線的に又は特定の位置に沿ってテープ適用を案内するためのガイド(例えば、レーザガイド又は視覚ベースのセンサ又は機械的ガイド)を含むことができる。例えば、ガイドは、テープアプリケータ900がテープを適用している方向902と、テープが基材上で開始及び終了すべき場所とを示すことができる。視覚ベースのセンサは、油、錆、デブリ、若しくは他の汚染物質を検出すること、又はテープが適用される表面におけるプライマー若しくは他の材料を検出することを助けることができる。加えて、
図5の多機能表面特徴判定モジュール104の1つ以上のセンサは、テープアプリケータ900に(有線又は無線で)接続させることができる。1つ以上の実施形態では、アプリケータ900は、表面特徴判定モジュール104から入力を受信することができる。
【0122】
例示的な装置は、テープ適用力、位置合わせ、基材表面温度、及び他の情報に関するフィードバックを提供する通知システムを更に含むことができる。例えば、積層力が閾値よりも低い場合、積層力が均一でない場合、テープが気泡捕捉及び他の状態についてチェックされるべきである場合、音声又は視覚アラームを使用してフィードバックを提供することができ、必要に応じて是正措置を取ることができる。力センサ905(
図14)は、テープ適用と平行又は実質的に平行なテープの長さにわたる力を検出し、それによって、分配経路に沿った力を測定するセンサを含むことができる。追加的に又は代替的に、力センサ905は、テープ適用の方向902に垂直又は実質的に垂直なアプリケータ900の幅にわたる力を測定し、それによって、分配経路の幅にわたる力を測定することができる。力は、物品上の分配経路に沿って図表形式で表示することができ、後の製造品質管理プロセスのために、識別された物品毎に記録及び文書化することができる。力が仕様外である場合、オペレータ及び監督者が問題について知るように、光又は信号を発することができる。任意選択で、オペレータは、問題を修正するために是正措置を取ることができる。
【0123】
位置合わせが所望の位置合わせから閾値だけ変動する場合、音声又は視覚フィードバックを提供することができる。同様に、テープの位置合わせを記録し表示することができる。アプリケータ900は、テープローラ904を含むことができる。テープアプリケータ900はまた、所望の縁部又は経路に平行に、又はそれに沿ってテープを適用するための縁部ガイド又は他の機構を含むことができる。例示的な装置は、データ収集のため、及び他のエッジデバイス、クラウド、又はテープアプリケータ若しくは下流プロセスに対してリモート若しくはローカルの他の処理システムと通信するための処理回路及びメモリを更に含むことができる。データ収集は、品質管理プロセスに適用することができる。
【0124】
テープアプリケータ900は、例えば、平坦でない表面上又は角部の周りにテープを適用するために、様々な運動度又は運動面で旋回するように取り付けることができる。テープアプリケータ900は、各種取扱いシステムに取り付けるための取り付け機構906を備えて設計することができる。テープアプリケータ900は、オペレータの前方又は後方のいずれかに走行するように構成することができる。
【0125】
完全な手動操作のために、テープアプリケータ900は、容易な操作及びガイド、並びにテープへの力の印加のために、1つ以上の人間工学的ハンドル1012を伴って設計されることができる。テープアプリケータ900は、両手操作のための2つの別個のハンドル、例えば、本明細書で更に説明されるように、テープガイドのための一方のハンドル及び力印加のための他方のハンドルを用いて動作させることができる。加えて、人間工学的ハンドルの一方又は両方は、オペレータ又は適用のためにカスタマイズされるように、再位置付け可能又は調節可能であることができる。
【0126】
典型的な動作では、第1の工程は、両面接着テープを物品に適用することである。適用されると、テープのライナーは、第2の物品を取り付けるために除去される。1つ以上の実施形態では、この第2の動作は、第2の物品が同様の力及び接着接触でテープに取り付けられる/結合されることを必要とし得る。通常、オペレータは、第2のローラツールを利用して、結合のために第2の物品に力を加える。別の改善及び利点のために、この同じテープアプリケータ900は、テープ結合動作における第2のステップのための加力ロールとしてテープアプリケータを使用することを可能にする、ローラ及び後退可能テープアプリケータロールを伴って設計されることができる。オペレータは、1つのツールの利便性を経験するだけでなく、2つのハンドル及び力監視センサの同じ人間工学的利点も得る。
【0127】
いくつかの例示的な実施形態では、テープアプリケータ900は、テープを手動で適用するためのハンドル1012などの機構を含むことができる。少なくともこれらの実施形態では、テープ適用中にテープを位置合わせするためのガイドを設けることができる。
【0128】
図14は、いくつかの実施形態によるテープアプリケータ900の更なる詳細を示す。
図13のハンドテープアプリケータ900に関して説明されるが、
図14に関して説明される各種要素及び構成要素は、
図26~
図27のハンドテープアプリケータ2000及び
図28のハンドテープアプリケータ2100に等しく適用される。図示されるように、ハンドテープアプリケータ900は、電子ツール構成要素1000及び機械ツール構成要素1002を含むことができる。
【0129】
機械ツール構成要素1002は、装着機構906を含むことができる。装着機構906は、ロボットシステム又はX-Y-Z-Rテーブル若しくはプラットフォームに装着するように設計することができる汎用レシーバを含むことができる。X-Y-Z-Rテーブルは、テーピングされる表面を保持し、様々な角度でのテープ適用のために複数の軸を中心に回転することができる(別の実施形態では、テープアプリケータは、物品を中心に並進及び回転させることができる)。テープアプリケータ900は、異なるテープ幅及び長さに合わせて調整するための調整機構1004を含むことができる。機械的ツール構成要素1002は、テープロールからテープの一部を分離する切断機構1008などのアクチュエータ、ライナー除去のためにテープライナーの角部を持ち上げるライナー除去機構1010、力を均衡させる作動シリンダなどの力修正部、並びに超音波ホーン、ヒータ、及びテープ適用変動性を修正するように設計された他の機構などの他の要素を含むことができる。更に、人間工学的ハンドル1012を追加することができる。機械的ツール構成要素1002は、ライナー又は他の材料をテープに積層するためのラミネータ1014を更に含むことができる。
【0130】
電子ツール構成要素1000は、テープの存在を検出するための、又は振動、熱、超音波源、水分の存在、若しくは他の環境要因及び状態を検出するためのセンサ1006を含むことができる。1つ以上の実施形態では、センサ1006は、ハンドテープアプリケータ900がテープを基材に適用する際にテープローラの回転数を検出するように構成されたテープローラセンサを含むことができる。テープローラセンサ(又は静電容量若しくはレーザ距離測定システムの使用などの他の好適な技術)によって検出された回転数に基づいて、プロセッサ1016は、基材に適用されたテープの長さ(すなわち、適用テープ長)を求めることができる。あるいは、アプリケータ内の他のローラの回転を監視して、適用されたテープの長さを測定することができる。
【0131】
電子ツール構成要素1000は、
図19~
図20に関して本明細書でより詳細に説明されるように、プロセッサ、メモリ、通信回路、音声/視覚表示回路などの構成要素を含むことができる計算回路1016を更に含むことができる。計算回路1016は、ハンドテープアプリケータ900の様々な側面及び動作を制御し、
図5~
図6を参照して説明される他のシステム及びモジュールへの通信を提供することができる。電子ツール構成要素1000は更に、カメラなどの撮像回路1018と、表面特徴判定を実行するための構成要素1020とを含むことができ、構成要素1020は、多機能表面特徴判定モジュール104(
図5)の構成要素を含むか、又はそれと通信することができる。電子ツール構成要素1000は、ハンドテープアプリケータ900又は機械ツール構成要素1002の他の構成要素上に搭載し、それと統合することができる。
【0132】
図26~
図27は、ハンドテープアプリケータ2000の別の実施形態の概略斜視図及び概略断面図である。
図13~
図14のハンドテープアプリケータ900に関して本明細書に説明される全ての設計上の考慮事項及び可能性は、
図24~
図25のハンドテープアプリケータ2000に等しく適用される。例えば、テープアプリケータ2000は、
図14に関して本明細書で説明されるように、機械的ツール構成要素1002及び電子的ツール構成要素1000のうちの1つ以上の要素を含むことができる。
【0133】
ハンドテープアプリケータ2000は、本体2002と、本体に接続され、テープ2008を含むテープロール2006を受け入れるように構成されたスピンドル2004と、本体に接続された人間工学的ハンドル2036とを含む。アプリケータ2000はまた、本体2002に接続され、テープ2008を基材2010に適用するように構成されたローラ機構2012を含む。ローラ機構2012は、ヘッド2014と、テープローラ2016とを含み、テープローラは、テープローラの第1の端部2018と第2の端部2020との間でローラ軸2001に沿って延びている。テープローラ2016は、第1の端部2018及び第2の端部2020の各々でヘッド2014に接続される。アプリケータ2000は、テープローラ2016及びヘッド2014に接続された力センサ2022を更に含み、力センサは、テープローラとヘッドとの間の力を検出し、力を示す信号を提供するように構成される。ハンドテープアプリケータ2000は、任意の好適な方向に沿ってテープ2008を基材2010に適用するように構成することができる。1つ以上の実施形態では、アプリケータ2000は、オペレータから離れる方向2003に沿ってテープを適用するように構成される。
【0134】
アプリケータ2000の本体2002は、任意の適切な材料を含み、任意の適切な形状をとることができる。更に、スピンドル2004は、任意の適切な技術を使用して本体2002に接続することができ、それにより、スピンドルが本体に対して回転するように構成される。スピンドル2004は、任意の適切な技術を使用してテープロール2006を受け入れるように構成することができる。例えば、テープロール2006は、スピンドル上に摩擦嵌めすることができる、又はスピンドルに機械的に接続することができる。任意の好適なテープロール2006及びテープ2008は、アプリケータ2000、例えば、
図1のテープ2と共に利用することができる。更に、テープ2008は、任意の好適な寸法を有することができる。1つ以上の実施形態では、テープ2008は、少なくとも0.25インチかつ6インチ以下であるが、典型的には2インチ未満の幅を有することができる。
【0135】
本体2002には、人間工学的ハンドル2036も接続されている。本明細書で使用される場合、「人間工学的ハンドル」という語句は、ハンドルが、把持し、保持し、案内し、又は運ぶのに快適であるとオペレータによって知覚されることを意味する。1つ以上の実施形態では、アプリケータは、同様に本体2002に接続された第2のハンドル2037を含むことができる。2つのハンドル2036、2037を含むように示されているが、アプリケータ2000は、本体2002の任意の適切な部分に接続された任意の適切な数のハンドルを含むことができる。更に、ハンドル2036、2037は、任意の好適なハンドル、例えば、ピストルグリップ、シャベルなどを含むことができる。1つ以上の実施形態では、ハンドル2036又は第2のハンドル2037のうちの少なくとも一方は、異なるユーザに適応するように再構成可能であり、例えば、ハンドルは、アプリケータ2000の本体2002上で再位置付け可能であり得る。更に、1つ以上の実施形態では、ハンドル2036又は第2のハンドル2037のうちの少なくとも一方はまた、アプリケータ2000を自動テープ適用システム、例えば、
図5のモジュール式テープ適用システム100に接続するように構成される。1つ以上の実施形態では、ハンドル2036(及び/又は第2のハンドル2037)は、本明細書で更に説明するように、本体2002に接続することができる切断機構2038を作動させるためのアクチュエータ2026を含むことができる。1つ以上の実施形態では、アクチュエータ2026は、切断機構2038を作動させるように構成された電気アクチュエータであってもよく、あるいは機械的に操作されてもよい。1つ以上の実施形態では、ハンドル2036、2037のうちの少なくとも一方は、オペレータがテープアプリケータ2000を用いて基材2010に力を加えることを可能にするように調整可能に構成される。1つ以上の実施形態では、ハンドル2036、2037のうちの少なくとも一方は、ハンドルが、第2のハンドルが格納位置にある
図26に示されるような格納位置をとり得るように、取り外し可能、調節可能、又は枢動可能のいずれかとすることができる。
【0136】
ローラ機構2012は、本体2002にも接続されており、
図27に示すように、テープ2008を基材2010に適用するように構成される。ローラ機構2012のヘッド2014は、任意の適切な形状をとることができ、任意の適切な技術を使用して本体2002に接続することができる。更に、ヘッド2014は、任意の適切な技術を使用してテープローラ2016に接続することができる。
図27に示されるように、テープローラ2016の第1の端部2018は、第1のコネクタ2028によってヘッド2014に接続され、テープローラの第2の端部2020は、第2のコネクタ2030によってヘッドに接続される。第1のコネクタ2028及び第2のコネクタ2030は、テープ2008が基材2010に適用されるときにローラがローラ軸2001を中心に回転することができるように、ローラ2016に接続することができる。
【0137】
第1のコネクタ2028及び第2のコネクタ2030は、任意の適切なパターンを含むことができる。1つ以上の実施形態では、第1のコネクタ2028又は第2のコネクタ2030のうちの少なくとも一方は、テープ2008が基材2010に適用されるときにヘッド2014とテープローラ2016との間の力が実質的に一定のままであり得るように、すなわち、実質的に一定の力を維持し得るように、ばね、ヒンジ、ショックアブソーバ、又は支柱のうちの少なくとも1つを含むことができる。本明細書で使用される場合、「実質的に一定の力」という語句は、ヘッドとテープローラとの間の力が目標の力の約+/-50%以下、又はより好ましくは目標の力の+/-30%以下であることを意味する。1つ以上の実施形態では、第1のコネクタ2028及び第2のコネクタ2030は、テープが基材に適用されるときにテープ2008の幅にわたって比較的均一な力を維持するために、テープローラ2016を自己平衡させるか又は基材2010と水平にするように構成することができる。本明細書で使用される場合、「比較的均一な力」という語句は、テープ及び基材に加えられる力の差が、適用されるテープ2008の幅にわたって約+/-30%以下、より好ましくは約+/-15%以下であることを意味する。目標の力は、オペレータによってプロセッサ2024に入力することができる。1つ以上の実施形態では、プロセッサは、テープ幅、テープの種類、テープ厚さ、基材表面状態、表面テクスチャ、又は表面温度のうちの少なくとも1つに基づいて、基材表面への少なくとも75%の接着接触を達成する、又はより好ましくは85%に近づく、最も好ましくは100%接触を目指す目標の力を求めるように構成されることができる。
【0138】
1つ以上の実施形態では、第1のコネクタ2028は第1のアクチュエータを含むことができ、第2のコネクタ2030は第2のアクチュエータを含むことができる。1つ以上の実施形態では、第1のコネクタ2028又は第2のコネクタ2030のうちの少なくとも一方は、ヒンジ、ショックアブソーバ、又は支柱のうちの少なくとも1つと組み合わせて、アクチュエータを含むことができる。第1及び第2のアクチュエータの各々は、テープローラ2016のそれぞれの第1の端部2018及び第2の端部2020とヘッド2014との間の力を調整するように適合された任意の適切なアクチュエータ、例えば線形アクチュエータを含むことができる。1つ以上の実施形態では、ハンドテープアプリケータ2000のプロセッサ2024は、第1及び第2のアクチュエータを独立して作動させて、ヘッド2014とテープローラ2016の第1の端部2018及び第2の端部2020の各々との間の力を調整するように構成することができ、すなわち、プロセッサは、アクチュエータを互いに独立して制御することができる。プロセッサ2024は、テープ2008を基材2010に適用している間にテープローラ2016が振動するか、又は打撃を受けるように、第1及び第2のアクチュエータを振動させるように更に構成することができる。そのような振動は、テープ2008が基材2010に適用されるときに、テープのウェットアウトを改善し得る。更に、そのような振動はまた、テープ2008の裏面に構造を付与することができ、構造は、テープ上で実行される二次結合適用のための空気抜きを助けることができる。
【0139】
テープローラ2016は、任意の好適なローラ又は複数のローラを含むことができる。1つ以上の実施形態では、テープローラ2016は、軸2032と、軸上に配置されたローラパッド2034とを含む。1つ以上の実施形態では、ローラパッド2034は、軸2032と一体である、すなわち、単一部品として製造される。軸2032は、第1のコネクタ2028及び第2のコネクタ2030に回転可能に接続されるように構成される。更に、ローラパッド2034は、任意の適切な材料、好ましくはエラストマー材料、例えば、ゴム、ポリマー(例えば、エラストマー材料)、発泡体などを含むことができる。1つ以上の実施形態では、ローラパッド2034の外面は、テープローラ2016の基材2010との適合性を改善するために、形状適合性を有するか、又は発泡体若しくは発泡体様特性を含むことができる。更に、ローラパッド2034は、任意の適切な形状、例えば円筒形状をとることができる。1つ以上の実施形態では、ローラパッド2034は、ローラ軸2001に直交する平面内で円形形状をとることができる。1つ以上の実施形態では、ローラパッド2034は圧縮可能であり、ローラ軸に平行で基材2010の表面2011に適合するように直交する平面内で湾曲形状をとることができる。
【0140】
ローラ機構2012は、任意の適切な数のローラを含むことができる。例えば、
図28は、ハンドテープアプリケータ2100の別の実施形態の概略側面図である。
図26~
図27のハンドテープアプリケータ2000に関して本明細書に説明される全ての設計上の考慮事項及び可能性は、
図28のハンドテープアプリケータ2100に等しく適用される。
図28のハンドテープアプリケータ2100と
図26~
図27のハンドテープアプリケータ2000との間の1つの違いは、アプリケータ2100が、第1のテープローラ2116及び第2のテープローラ2134を有するローラ機構2112を含み、各ローラがヘッド2114に接続されていることである。
図28に示される実施形態では、第1のテープローラ2116は、テープ2108を基材2110に適用するように構成され、第2のテープローラ2134は、テープが基材に適用された後にテープに力を加えるように構成される。1つ以上の実施形態では、第1のテープローラ2116は、テープが基材2110に適用された後にテープ2108に力を加えるように構成することができ、第2のテープローラ2134は、テープを基材に適用するように構成することができる。更に、1つ以上の実施形態では、第1のテープローラ2116又は第2のテープローラ2134のうちの少なくとも一方は、それぞれのテープローラが基材2110又は基材に適用されているテープ2108に接触しないように、取り外し可能又は枢動可能であり得る。
【0141】
更に、ハンドテープアプリケータ2100とハンドテープアプリケータ2000との間のもう1つの違いは、アプリケータ2100が、テープ2108が基材2110に適用される方向を提供するように構成されたレーザガイド2150を含むことである。
図26~
図27には示されていないが、ハンドテープアプリケータ2000はまた、レーザガイド又は複数のレーザガイドを含むことができる。レーザガイド2150は、任意の好適なレーザ又は複数のレーザを含むことができる。更に、レーザガイド2150は、本体2012又はローラ機構2112のうちの少なくとも一方の上の任意の適切な位置又は複数の位置に配置することができる。1つ以上の実施形態では、レーザガイド2150のレーザは、第1のローラがレーザガイドとハンドル2136との間にあるように、第1のローラ2116の前に配置することができる。1つ以上の実施形態では、レーザガイド2150は、レーンマーキング又はラインを提供するために、本体2102又はローラ機構2112のうちの少なくとも一方の側に配置され得る1つ以上の追加のレーザを含むことができる。
【0142】
例えば、1つ以上の実施形態では、レーザガイド2150は、基材2110上に投影されたレーンマーキング2117を提供することができ、オペレータが基材2110上の所望の位置又は配向のうちの少なくとも一方でテープ2108を適用するのを助ける。1つ以上の実施形態では、レーザガイド2150は、テープ2108が適用される所望の方向を示すために、第1のローラ2116の前の基材2110上に2つのレーンマーキング2117を投影することができる。1つ以上の実施形態では、回路(すなわち、
図14の回路1016)は、テープ2108がレーン内に適用されているかどうかをオペレータにフィードバックすることができる。更に、1つ以上の実施形態では、レーザガイド2150は、適用されたテープの開始点及び停止点を示すことができる。1つ以上の実施形態では、回路1016は、開始点及び停止点がレーザガイド2150によって基材2110上に投影される場所を制御することができる。
【0143】
図26~
図27に戻ると、アプリケータ2000は、ヘッド2014に接続された力センサ2022も含む。力センサ2022は、テープローラ2016とヘッド2014との間の力を検出し、力を示す信号を提供するように構成される。力センサ2022は、任意の適切な力センサ又は複数の力センサ、例えば、力センサ、撓みビームベースのセンサ、圧電センサなどを含むことができる。1つ以上の実施形態では、力センサ2022は、テープローラ2016の第1の端部2018に接続された第1のセンサと、テープローラの第2の端部2020に接続された第2のセンサとを含む。第1のセンサは、テープローラ2016の第1の端部2018とヘッド2014との間の第1の力を検出するように構成することができ、第2のセンサは、テープローラの第2の端部2020とヘッドとの間の力を検出するように構成することができる。1つ以上の実施形態では、力センサ2022は、第1の力及び第2の力に基づいて、テープローラ2016とヘッド2014との間の合成力を求めるように構成することができる。
【0144】
1つ以上の実施形態では、ハンドテープアプリケータ2000はまた、力センサ2022から信号を受信し、力に関するフィードバックをオペレータに提供するように構成される、プロセッサ2024を含むことができる。任意の好適なフィードバックをオペレータに提供することができ、例えば、本明細書に説明されるフィードバックは、
図13~14のテープアプリケータ900の力センサ905によって提供される。プロセッサ2024はまた、テープローラ2016とヘッド2014との間の力を調整して、テープ2008が基材2010上に配置される際に、選択された力又は単位幅当たりの力をテープに加えるように構成することができる。プロセッサ2024は、テープローラ2016とヘッド2014との間の力を調整するために、任意の適切な技術を利用することができる。更に、基材2010に適用されるテープ2008の幅は、オペレータによってプロセッサ2024に入力されてもよく、又はプロセッサに接続されたセンサが、基材2010に適用されているテープ2008の幅を検出するように構成されていてもよい。テープ2008の幅及びヘッド2014とテープローラ2016との間の力に基づいて、単位幅当たりの力は、単位幅当たりの力が選択された範囲内にとどまるように、任意の適切な技術を使用してプロセッサ2024によって計算及び調整することができる。1つ以上の実施形態では、単位幅当たりの力は、約3lbs/in以上、及び約50lbs/in以下とすることができる。1つ以上の実施形態では、表面特徴判定モジュール104(
図5)及び表面調製モジュール112は、データ取得機器208に接続される。表面特徴判定モジュール1020は、入力テープ2008の適用前に、基材2011の表面2011の表面品質の特徴判定を行うように構成することができる。テープローラ2016とハンドテープアプリケータ2000のヘッド2014との間の力は、基材2010の表面2011の表面品質に基づいて調整可能とすることができる。
【0145】
更に、プロセッサ2024は、任意の適切な技術を使用して、適用されたテープ長に沿った位置に関して、センサ2022からの力信号を記録するか、又はマッピングするように構成することができる。本明細書で使用される場合、「適用されたテープ長」という用語は、基材2010の表面2011に適用されたテープ2008の長さを意味する。テープが基材2010の表面2011上に配置されたときにテープ2008に加えられた力の変動を示す、適用されたテープ長に沿った力信号のマップをオペレータに提供することができる。例えば、基材2010の3Dモデルを、テープ2008が配置される所望の位置と共に回路1016(
図14)に入力することができる。次いで、ハンドテープアプリケータ2000は、回路1016を使用して場所を感知し、本明細書に説明されるようなテープローラセンサを利用して、アプリケータによって移動される距離を感知することができる。そのような情報は、テープ適用の3D表現を提供するために、回路1016によって利用することができる。切断機構2038はまた、アプリケータ2000が基材2010への適用2008を開始すると、プロセス2024に提供された特定の長さのテープを自動的に分配するように、回路1016によって制御することができる。
【0146】
本明細書で述べたように、ローラ機構2012は、任意の適切な技術を利用して本体2002に接続することができる。例えば、
図29は、ハンドテープアプリケータ2200の別の実施形態の概略断面図である。
図26~
図27のテープアプリケータ2000及び
図28のテープアプリケータ2100に関する全ての設計上の考慮事項及び可能性は、
図29のテープアプリケータ2200に等しく適用される。テープアプリケータ2200とテープアプリケータ2000及び2100との間の1つの違いは、アプリケータ2200が、ローラ機構2212のヘッド2214をアプリケータの本体2202に接続する枢動機構2240を含むことである。枢動機構2240は、任意の適切な技術を使用して、好ましくは5度以下の枢動で、本体2202に対してローラ機構2212のテープローラ2216を枢動させるように構成される。
【0147】
枢動機構2240は、任意の好適な枢動機構を含むことができる。
図29に示すように、枢動機構2240は、任意の適切な技術を使用して本体2202に接続されたスイベル2242を含む。枢動機構2240はまた、枢動機構をヘッド2214に接続する1つ以上のコネクタ2244を含むことができる。コネクタ2244は、ヘッド2214が本体2202に対して枢動することを可能にし、ローラ軸2201と基材2210の表面2211との間の角度にかかわらずテープローラ2216の各側にかかる力を均衡させる、任意の好適なコネクタ、例えば、ばね又は力シリンダを含むことができる。図示されていないが、テープアプリケータ2200は、
図26~
図27のアプリケータ2000の力センサ2022に関して本明細書で説明されるような1つ以上の力センサを含むことができる。
【0148】
図26~
図27に戻ると、ハンドテープアプリケータ2000は、
図5~
図6のシステム200と通信することができ、基材2010に適用されている特定の接着剤又はテープのプロファイルをロードすることができる。このプロファイルは、力センサ2022又はアプリケータ2000に接続された他のセンサと相互作用して、センサデータがテープ2008に加えられている力にどのように関係するかを求めることができる。アプリケータ2000に接続されたユーザインターフェースは、テープ2008上に目標の力を生成するのに必要な所望の力を計算するために、基材及びテープ寸法などの他のデータを受信することもできる。更に、アプリケータ2000に接続された集中型データベースは、適用プロセスのトレーサビリティを提供することができる。例えば、
図5の表面特徴判定モジュール104は、表面状態を記録することができ、ハンドテープアプリケータ2000は、適用状態を記録することができる。これらのログは、プロセッサによって組み合わされて分析され、製品及びプロセスの提案を提供することができる。
【0149】
一般に、
図9及び
図14に示されるような本出願に記載されるテープ適用システムの様々な構成要素及びモジュールは、自動化レベルにかかわらず、テープ適用プロセスにおいて経験される一般的な痛点を改善するように設計される。表面特性判定モジュールなどのいくつかの構成要素及びモジュールはまた、液体構造用接着剤プロセスにおける痛点を解決することができる。これらの構成要素及びモジュールは、高性能であるように設計され、オペレータ及び監督者がこれらのプロセスを制御及び改善するのを助ける。最下位の形態では、構成要素及びモジュールの各々のためのプロセッサは、可視光、可聴信号、触覚応答などの信号をオペレータに与えることができ、その結果、オペレータは、プロセスがドリフトしていること、又は仕様外であることを知り、是正措置を取ることができる。構成要素、モジュール、及びプロセスに関するこれらのアラートは記録することができ、コンピュータシステムにログオンして記録を提供することができる。それらはまた、プロセス関連情報とともに、任意の詳細レベルで、携帯電話アプリ上のアラートなどの便利な方法で監督者に送信することができる。この情報は、オペレータを訓練し、様々な構成要素、モジュール、及びプロセスに対して予防措置及び是正措置を取るのに有用であり得る。プロセッサは、キーデータを制御及びチャート化し、プロセスが制御不能又はドリフトしていることをオペレータに通知することができる。機械学習及びデータ分析に基づいて、プロセッサは、過去のモデリングに基づいてテープ又は液体構造用接着剤の結合のいずれかについて状態が許容可能であるかどうかを自動的に求め、次いで、許容可能な接合状態を保証するために必要な条件/行うべき変更を求めることができる。高レベルの自動化システムの場合、プロセッサは、問題を決定し、製品及びプロセスを制御状態に保つための是正措置を自動的に行うことができる。全てのレベルにおいて、プロセッサは、物品、テープ又は液体接着剤、日付/時間、ロット、プロセス条件などに関するデータ、並びに品質保証部門のための記録及び顧客の文書及び将来の問題のための結果を記録することができる。
【0150】
接着剤予測システム
実施形態は、多変量統計アプローチ及び予測モデルなどの適切な分析技術を使用して、反復機械学習適用を駆動し、テープ又は接着ボンド(例えば、液体接着剤)の性能又は成功を予測する予測モデリングツールを提供することができる。テープ又は接着結合の性能は、テープ又は接着剤と物品の基材との間の相互作用に依存する。接着剤挙動は、接着剤の化学的性質及び他の特性に基づいて特徴判定することができるが、基材の性質は、表面組成、仕上げ、バルクポリマー添加剤、コロナ、プライマーなどの表面処理、エージング、貯蔵条件、及び他の要因などの要因に基づいて変化する可能性がある。これらの他の要因のいくつかは、表面特徴判定モジュール500(
図9)によって求めることができる。本明細書に記載される実施形態は、接着剤、基材、及びこれら2つを接合するための任意のプロセスに関する収集データに基づいて接着剤性能を予測することを目的とする。
【0151】
この予測を使用して、性能を改善するために取るべき是正措置を決定することができる。これら及び他の実施例では、観測された性能データは、将来の予測を改善するため、品質管理のため、及び他の適用のために、機械学習アプリケーションに反復的にフィードバックすることができる。
【0152】
実施形態は、手動のオペレータ入力及びデータ分析に依存しないことによって、他のモデリング及び品質管理適用を超える改善を提供する。実施形態はまた、テープ適用プロセス並びにテープ、接着剤、及び基材の表面特徴判定を表す式のコンピュータ化開発、並びにオペレータによって以前に考慮されなかった新規及び付加的側面の機械学習を提供することができる。
【0153】
機器を使用して、基材に関するデータを収集する。これらの機器は、表面特性評価モジュール500(
図9)を参照して上述した機器、例えば、基材、テープ、又は接着剤の表面エネルギー、表面粗さ、及びトポグラフィ特性を決定又は推定するのを助けるために流体接触角(水接触角など)を検出するための機器を含む。表面の表面エネルギーは、接着剤/基材の性能に影響を及ぼすパラメータである。例えば、
図15は、基材1110の表面の表面自由エネルギーを測定するハンドヘルドデバイス1100を示す。
図15のデバイスは、流体接触角を測定するために固体表面上の液滴を使用する。
【0154】
フーリエ変換赤外(FTIR)分光法などの第2のセットのデータもまた、FTIR分光法がポリマー材料の同一性を判定するのによく適しているため、サンプル実施形態における接着剤又は基材のうちの少なくとも一方のパラメータを測定するために使用されてもよい。FTIR分光法は、サンプルが各波長でどれだけの光を吸収するかを測定することによって、固体、液体、又は気体の吸収又は放出の遠赤外線スペクトルを得るために使用される技法である。1つ以上の実施形態では、FTIR分光計は、サンプルをダイヤモンド結晶に押し付けて吸収データを収集することによって、広いスペクトル範囲にわたって高スペクトル分解能データを同時に収集する。例えば、
図16は、2つのポリプロピレンサンプルのFTIRスペクトル1200及び1210を示す。FTIR分光法では、フーリエ変換を使用して生データを
図16に示す種類の実際のスペクトルに変換する。多機能特徴判定セクションに記載されるように、直接接触又は非接触方法を使用して、電磁スペクトル若しくは音響スペクトル又はそれらの一部などの第2のデータポイント(複数可)を得るために、又は複数のデータポイントを含むアレイを捕捉するために、多くの他の技術を採用することができる。
【0155】
多変量解析又は機械学習などの技法を使用して、異なる要因及び変数が互いにどのように影響を及ぼし得るかを理解することができ、実施形態を使用して、接着剤、基材、及びテープ適用プロセスに関連する異なる特性及び変数が接着ボンドの品質にどのように影響を及ぼし得るかを理解することができる。実施例では、部分最小二乗(PLS)技術が、接着剤用途においてよく使用される分析機器(例えば、FTIR機器、NMR機器など)から生じるデータに対するPLSの適合性に起因して、接着剤性能の予測モデルを構築するために使用される。しかしながら、実施形態は、多変量解析のためのPLS技術に限定されない。
【0156】
PLS回帰は、予測変数及び観測可能変数を新しい空間に投影することによって線形回帰モデルを見つける統計的方法である。PLSは、2つの行列(X及びY)の間の基本的な関係、すなわち、これら2つの空間における共分散構造をモデル化するための潜在変数アプローチを見つけるために使用される。PLSモデルは、Y空間における最大多次元分散方向を説明するX空間における多次元方向を見つけようとする。PLS回帰は、予測子の行列が観測値よりも多くの変数を有する場合、及びX値の間に多重共線性がある場合に特に適している。
【0157】
多変量解析は、
図19及び
図20を参照して本明細書で説明されるようなシステム(例えば、エッジコンピューティングシステム、中央プロセッサ、又は他のシステム)のいずれかにおいて実行することができる。したがって、実施例では、非一時的コンピュータ可読媒体は命令を含むことができ、命令は、プロセッサで実行されたとき、プロセッサに、基材/テープ又は基材/接着剤性能の多変量解析及び予測を行わせる。そのようなプロセスの概要を
図17に見ることができる。
【0158】
図示されるように、基材パラメータを表すX変数は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ステンレス鋼、アルミニウム、赤色塗料、ナイロン、ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ブラックアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)などのそれぞれの基材についてのパラメータ、及び接着テープなどのそれぞれの接着製品についてのパラメータ(例えば、部品番号による)を含むデータベース1300を作成するために、FTIR分光法又は他の表面特徴判定方法などの様々な測定技術を使用して収集される。X変数は、本明細書で前述したように、多機能表面特徴判定モジュール104によって提供されるデータ又は情報を更に含むことができる。Y変数は、例えば、1310で剥離試験(例えば、ASTM D3330に基づく90度剥離接着力試験)を実施して、それぞれの基材上の接着テープについての主応答を確立することによって収集されてもよい。この種の分析は、計測可能な出力パラメータに影響を及ぼす変数のセットに基づいて、Aspen Technology Company(Montclair,New Jersey,USA)から入手可能なUnscrambler(登録商標)、Sartorius(Gottingen,Germany)から入手可能なUmetrics(登録商標)、及びhttps://cran.r-project.orgでダウンロード可能な統計計算及びグラフィックスのためのフリーソフト環境であるRなどの統計パッケージを使用して、1320において予測モデルを作成するために使用されてもよい。例えば、標準ASTM D3330 90度剥離接着試験を使用して評価されるテープ/基材又は接着剤/基材の組み合わせの性能は、主応答として使用されてもよい。結果として得られる出力変数は、接着ボンドの性能の予測を含んでもよい。対象の2つの表面は、選択された技術(表面エネルギー及びFTIR分光法)を使用して分析され、予測モデル1320を作成するために統計パッケージ内の変数として使用される。次いで、予測モデル1320は、1330において基材を試験することによって試験され、プロセスは、経時的な反復プロセスとして予測モデル1320を改善するために、追加のサンプルを使用して反復される。
【0159】
特定の用途に応じて、他の予測子を使用することができる。例えば、予測子は、故障モードの予測子を含むことができる。一般に、接着は、積層時の失敗が最も多く見出され、結合の強度に応じて、結合される2つの材料(例えば、接着剤及び基材)が分離する場合がある。予測モデルの改善のために、任意の試験の結果をフィードバックループにおいてフィードバックすることができる。
【0160】
動作は、特定の基材テープに対するテープ適用プロセスの是正措置の推奨を生成することを更に含むことができる。加えて、動作は、予測モデル、試験システム、又は入力変数若しくは試験システム若しくは予測モデルのいずれかに基づくテーピングアプリケーションのシミュレーションの入力変数又は任意の他のパラメータのうちの少なくとも1つを出力することを含むことができる。
【0161】
入力されたテープ、基材、並びに測定された表面特性及び入力パラメータに基づいて、多変量解析は、剥離接着力などの接着剤性能を予測する。このモデルに基づいて、システムは、接着剤性能を最大化して維持する是正措置をとる。例えば、剥離破壊モードが発泡体分割破壊である場合に、両面発泡体テープの最大接着剤性能が達成される。システムは、発泡体分割破壊モードに必要な値より上に接着値を維持するために補正動作及び調整を行う。是正措置は、溶剤洗浄プロセスの始動、表面の研磨、表面のプラズマ処理、表面へのプライマーの添加などを含むことができる。
【0162】
入力変数は、基材の種類を示すことができる。例えば、入力変数は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ステンレス鋼、アルミニウム、塗料、ナイロン、及びガラスのうちの少なくとも1つについてのインジケータを含むことができる。入力変数は、テープ又は接着剤の種類を示すこともできる。テープは、追加の接着剤層又は非接着剤層を有する又は有さない感圧性接着剤(しかしながら、実施形態はこれに限定されない)を含むことができる。データベースを使用して、標準的な基材及びテープの種類に関する情報を記憶することができる。入力変数は、接着剤物理特性、接着剤熱特性、接着剤電気特性、接着剤硬化特性、接着剤性能特性、接着剤耐久特性、接着剤耐薬品特性、接着剤レオロジー特性、接着剤粘度、接着剤硬化時間、接着剤弾性率、接着剤耐溶剤性、接着剤組成、接着剤分配特性、接着剤使用要件、標準化試験又は認定、環境パラメータ、バッキング特性、及びライナー特性のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0163】
図18は、様々な基材/接着剤の組み合わせについて、平均測定剥離値対平均予測剥離値を示すチャートである。図示されるように、予測モデルは、開発されたデータセットを使用してかなり正確であった。しかしながら、Lexanサンプル1400が示すように、予測モデルは、より低い表面エネルギーを有する薄層によって混乱させられ、予想されたものとは大きく異なる接触角を引き起こした。予測モデルにおけるこのような不正確さは、予測モデルを構築するためにより多くのサンプルを使用することによって、経時的に改善され得る。
【0164】
コンピュータ装置
表面特徴判定モジュール104、テープ接合モジュール108、拡張ライナーモジュール110、及びテープアプリケータモジュール120(
図5及び
図6)の装置及び回路、並びに計算回路230及びデータ取得機器208(
図6)の構成要素は、コンピューティングシステム、例えばエッジコンピューティングノード上で実行又は部分的に実行することができる。
図19は、いくつかの実施形態によるエッジコンピューティングノードを示す。
【0165】
図19に示される簡略化された実施例では、エッジ計算ノード1500は、計算エンジン(本明細書では「計算回路」とも呼ばれる)1502、入力/出力(I/O)サブシステム1508、データ記憶デバイス1510、通信回路サブシステム1512、及び任意選択で1つ以上の周辺デバイス1514を含む。他の実施例では、それぞれの計算デバイスは、コンピュータにおいて典型的に見られるような他の又は追加の構成要素(例えば、ディスプレイ、周辺デバイスなど)を含んでもよい。更に、いくつかの実施例では、例示的な構成要素のうちの1つ以上は、別の構成要素に組み込まれてもよく、又は別様に、別の構成要素の一部を形成してもよい。
【0166】
計算ノード1500は、様々な計算機能を実行することができる任意の種類のエンジン、デバイス、又はデバイスの集合として具現化され得る。いくつかの実施例では、計算ノード1500は、集積回路、埋め込みシステム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SOC)、又は他の集積システム若しくはデバイスなどの単一のデバイスとして具現化され得る。例示的な実施例では、計算ノード1500は、プロセッサ1504及びメモリ1506を含むか、又はそれらとして具現化される。プロセッサ1504は、本明細書で説明する機能を実行する(例えば、アプリケーションを実行する)ことが可能な任意の種類のプロセッサとして具現化されてもよい。例えば、プロセッサ1504は、マルチコアプロセッサ(複数可)、マイクロコントローラ、又は他のプロセッサ若しくは処理/制御回路として具現化されてもよい。いくつかの実施例では、プロセッサ1504は、FPGA、特定用途向け集積回路(ASIC)、再構成可能なハードウェア若しくはハードウェア回路、又は本明細書で説明する機能の実行を容易にするための他の専用ハードウェアとして具現化されるか、それらを含むか、又はそれらに連結され得る。
【0167】
メモリ1506は、本明細書で説明する機能を実行することが可能な任意の種類の揮発性(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)又は不揮発性メモリ又はデータストレージとして具現化されてもよい。揮発性メモリは、媒体によって記憶されたデータの状態を維持するために電力を必要とする記憶媒体であり得る。揮発性メモリの非限定的な例は、DRAM又はスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)などの様々な種類のランダムアクセスメモリ(RAM)を含み得る。メモリモジュールにおいて使用され得るDRAMの1つの特定の種類は、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)である。
【0168】
一実施例では、メモリデバイスは、NAND又はNOR技術に基づくものなどのブロックアドレス指定可能メモリデバイスである。いくつかの実施例では、メモリ1506の全部又は一部はプロセッサ1504に統合されてもよい。メモリ1506は、1つ以上のアプリケーションなどの動作中に使用されるデータ、アプリケーション(複数可)によって操作されるデータ、ライブラリ、及びドライバなどの、様々なソフトウェア及びデータを記憶することができる。
【0169】
計算回路1502は、計算回路1502(例えば、プロセッサ1504又はメインメモリ1506)及び計算回路1502の他の構成要素との入力/出力動作を容易にするための回路又は構成要素として具現化され得るI/Oサブシステム1508を介して、計算ノード1500の他の構成要素に通信可能に連結される。例えば、I/Oサブシステム1508は、メモリコントローラハブ、入力/出力制御ハブ、統合センサハブ、ファームウェアデバイス、通信リンク(例えば、ポイントツーポイントリンク、バスリンク、ワイヤ、ケーブル、ライトガイド、プリント回路基材トレースなど)、又は入力/出力動作を容易にするための他の構成要素及びサブシステムとして具現化されてもよく、又は別様にこれらを含んでもよい。いくつかの実施例では、I/Oサブシステム1508は、システムオンチップ(SoC)の一部を形成してもよく、プロセッサ1504、メモリ1506、及び計算回路1502の他の構成要素のうちの1つ以上と共に、計算回路1502に組み込まれてもよい。
【0170】
1つ以上の例示的なデータ記憶デバイス1510は、例えば、メモリデバイス及び回路、メモリカード、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、又は他のデータ記憶デバイスなど、データの短期又は長期記憶のために構成された任意の種類のデバイスとして具現化されてもよい。個々のデータ記憶デバイス1510は、データ記憶デバイス1510のためのデータ及びファームウェアコードを記憶するシステムパーティションを含んでもよい。個々のデータ記憶デバイス1510はまた、例えば、計算ノード1500の種類に応じて、オペレーティングシステムのためのデータファイル及び実行可能ファイルを記憶する1つ以上のオペレーティングシステムパーティションを含んでもよい。
【0171】
通信回路1512は、計算回路1502と別の計算デバイス(例えば、実装するエッジコンピューティングシステムのエッジゲートウェイ)との間のネットワークを介した通信を可能にすることができる任意の通信回路、デバイス、又はそれらの集合として具現化されてもよい。通信回路1512は、任意の1つ以上の通信技術(例えば、有線又は無線通信)及び関連するプロトコル(例えば、3GPP 4G又は5G規格などのセルラーネットワーキングプロトコル、IEEE 802.11/Wi-Fi(登録商標)などの無線ローカルエリアネットワークプロトコル、無線広域ネットワークプロトコル、イーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy、IEEE802.15.4又はZigBee(登録商標)などのIoTプロトコル、低電力広域ネットワーク(LPWAN)、超広帯域又は低電力広域(LPWA)プロトコルなど)を使用してこのような通信を行うように構成されてもよい。
【0172】
例示的な通信回路1512は、ネットワークインタフェースコントローラ(NIC)1520を含む。NIC1520は、別の計算デバイス(例えば、エッジゲートウェイノード)と接続するために計算ノード1500によって使用され得る1つ以上のアドインボード、ドーターカード、ネットワークインターフェースカード、コントローラチップ、チップセット、又は他のデバイスとして具現化されてもよい。いくつかの実施例では、NIC1520は、1つ以上のプロセッサを含むシステムオンチップ(SoC)の一部として具現化されてもよく、又は1つ以上のプロセッサも含むマルチチップパッケージ上に含まれてもよい。いくつかの実施例では、NIC1520は、両方ともNIC1520に対してローカルであるローカルプロセッサ(図示せず)又はローカルメモリ(図示せず)を含んでもよい。そのような実施例では、NIC1520のローカルプロセッサは、本明細書で説明される計算回路1502の機能のうちの1つ以上を実行することが可能であり得る。追加的又は代替的に、そのような実施例では、NIC1520のローカルメモリは、ボードレベル、ソケットレベル、チップレベル、又は他のレベルでクライアント計算ノードの1つ以上の構成要素に統合されてもよい。
【0173】
更に、いくつかの実施例では、それぞれの計算ノード1500は、1つ以上の周辺デバイス1514を含んでもよい。そのような周辺デバイス1514は、計算ノード1500の特定の種類に応じて、音声入力デバイス、ディスプレイ、他の入力/出力デバイス、インターフェースデバイス、又は他の周辺デバイスなど、計算デバイス又はサーバに見られる任意の種類の周辺デバイスを含んでもよい。更なる実施例では、計算ノード1500は、エッジコンピューティングシステム又は同様の形態のアプライアンス、コンピュータ、サブシステム、回路、若しくは他の構成要素内のそれぞれのエッジ計算ノード(クライアント、ゲートウェイ、又はアグリゲーションノードのいずれか)によって具現化されてもよい。
【0174】
より詳細な実施例では、
図20は、本明細書で説明される技術(例えば、動作、プロセス、方法、及び方法論)を実装するためにエッジコンピューティングノード1650内に存在し得る構成要素の例のブロック図を示す。このエッジコンピューティングノード1650は、コンピューティングデバイスとして、又はコンピューティングデバイスの一部として(例えば、コンピュータ、モバイルデバイス、サーバ、スマートセンサ、制御システムなどとして)実装されるとき、ノード1500のそれぞれの構成要素のより近いビューを提供する。エッジコンピューティングノード1650は、本明細書で参照されるハードウェア又は論理構成要素の任意の組み合わせを含むことができ、エッジ通信ネットワーク又はそのようなネットワークの組み合わせとともに使用可能な任意のデバイスを含むか、又はそれと連結することができる。構成要素は、エッジコンピューティングノード1650に適合された集積回路(IC)、その一部、ディスクリート電子デバイス、若しくは他のモジュール、命令セット、プログラマブルロジック若しくはアルゴリズム、ハードウェア、ハードウェアアクセラレータ、ソフトウェア、ファームウェア、若しくはそれらの組み合わせとして、又はより大きいシステムのシャーシ内に他の方法で組み込まれた構成要素として実装されてもよい。
【0175】
エッジコンピューティングノード1650は、マイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、マルチスレッドプロセッサ、超低電圧プロセッサ、埋め込みプロセッサ、又は他の知られている処理要素であり得る、プロセッサ1652の形態の処理回路を含んでもよい。プロセッサ1652は、プロセッサ1652及び他の構成要素が単一の集積回路又は単一のパッケージに形成されるシステムオンチップ(SoC)の一部であり得る。プロセッサ1652及び付随する回路は、限定されたハードウェア構成又は
図20に示される全ての要素よりも少ない要素を含む構成を含む、単一ソケットフォームファクタ、複数ソケットフォームファクタ、又は様々な他のフォーマットで提供され得る。
【0176】
プロセッサ1652は、相互接続1656(例えば、バス)を介してシステムメモリ1654と通信してもよい。任意の数のメモリデバイスが、所与の量のシステムメモリを提供するために使用されてもよい。実施例として、メモリ1654は、Joint Electron Devices Engineering Council(JEDEC)設計に従うランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよい。様々な実装形態では、個々のメモリデバイスは、シングルダイパッケージ(SDP)、デュアルダイパッケージ(DDP)、又はクアッドダイパッケージ(Q17P)など、任意の数の異なるパッケージ種類であってもよい。これらのデバイスは、いくつかの実施例では、薄型ソリューションを提供するためにマザーボード上に直接はんだ付けされ得るが、他の実施例では、デバイスは、所与のコネクタによってマザーボードに連結する1つ以上のメモリモジュールとして構成される。他の種類のメモリモジュール、例えば、マイクロDIMM又はミニDIMMを含むがこれらに限定されない異なる種類のデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)など、任意の数の他のメモリ実装形態が使用されてもよい。
【0177】
データ、アプリケーション、オペレーティングシステムなどの情報の永続的な記憶を提供するために、ストレージ1658も、相互接続1656を介してプロセッサ1652に連結されてもよい。一実施例では、ストレージ1658は、ソリッドステートディスクドライブ(SSDD)を介して実装されてもよい。ストレージ1658のために使用され得る他のデバイスは、セキュアデジタル(SD)カード、マイクロSDカード、エクストリームデジタル(XD)ピクチャカードなどのフラッシュメモリカード、及びユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブを含む。
【0178】
構成要素は、相互接続1656を介して通信し得る。相互接続1656は、業界標準アーキテクチャ(ISA)、拡張ISA(EISA)、周辺構成要素相互接続(PCI)、拡張周辺構成要素相互接続(PCIx)、PCIエクスプレス(PCIe)、又は任意の数の他の技術を含む、任意の数の技術を含んでもよい。相互接続1656は、例えば、SoCベースのシステムにおいて使用される独自に開発されたバスであってもよい。特に、集積回路間(I2C)インターフェース、シリアル周辺インターフェース(SPI)インターフェース、ポイントツーポイントインターフェース、独自開発バス、及び電力バスなど、他のバスシステムが含まれ得る。
【0179】
相互接続1656は、接続されたエッジデバイス1662と通信するために、プロセッサ1652をトランシーバ1666に結合してもよい。接続されたエッジデバイス1662は、
図20に示される他の要素若しくは他の要素の一部、又はテープ自動化システムに対してリモート若しくはローカルのいずれかで、オペレータによって使用される製造システムの他の要素を含むことができる。トランシーバ1666は、特に、Bluetooth(登録商標)Special Interest Groupによって定義されるようなBluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)規格、又はZigBee(登録商標)規格を使用して、IEEE 802.15.4規格下で2.4ギガヘルツ(GHz)伝送などの任意の数の周波数及びプロトコルを使用してもよい。特定の無線プロトコルのために構成された任意の数の無線機が、接続されたエッジデバイス1662への接続のために使用されてもよい。例えば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)ユニットが、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11規格に従ってWi-Fi(登録商標)通信を実行するために使用されてもよい。加えて、例えば、セルラー又は他の無線広域プロトコルに従う無線広域通信は、無線広域ネットワーク(WWAN)ユニットを介して行われてもよい。
【0180】
無線ネットワークトランシーバ1666(又は複数のトランシーバ)は、異なる範囲における通信のために複数の規格又は無線を使用して通信してもよい。例えば、エッジコンピューティングノード1650は、電力を節約するために、Bluetooth Low Energy(BLE)に基づくローカルトランシーバ又は別の低電力無線を使用して、例えば、約10メートル以内の近いデバイスと通信することができる。例えば、約50メートル以内の、より遠くに接続されたエッジデバイス1662は、ZigBee(登録商標)又は他の中間電力無線機を介して到達され得る。両方の通信技術は、異なる電力レベルで単一の無線を介して行われてもよく、又は別個のトランシーバ、例えば、BLEを使用するローカルトランシーバ及びZigBee(登録商標)を使用する別個のメッシュトランシーバを介して行われてもよい。
【0181】
無線ネットワークトランシーバ1666(例えば、無線トランシーバ)は、ローカル又は広域ネットワークプロトコルを介してエッジクラウド1695内のデバイス又はサービスと通信するために含まれてもよい。無線ネットワークトランシーバ1666は、特に、IEEE802.15.4又はIEEE802.15.4g規格に従う低電力広域(LPWA)トランシーバであってもよい。エッジコンピューティングノード1650は、Semtech and the LoRa Allianceによって開発されたLoRaWAN(商標)(Long Range Wide Area Network、長距離広域ネットワーク)を使用して広域にわたって通信し得る。本明細書で説明される技術は、これらの技術に限定されず、Sigfoxなどの長距離低帯域幅通信及び他の技術を実装する任意の数の他のクラウドトランシーバとともに使用され得る。更に、IEEE802.15.4e仕様に記載されているタイムスロットチャネルホッピングなどの他の通信技術が使用されてもよい。
【0182】
本明細書で説明するように、無線ネットワークトランシーバ1666について言及したシステムに加えて、任意の数の他の無線通信及びプロトコルが使用されてもよい。例えば、トランシーバ1666は、高速通信を実行するためにスペクトル拡散(SPA/SAS)通信を使用するセルラートランシーバを含んでもよい。更に、中速通信及びネットワーク通信の提供のためのWi-Fi(登録商標)ネットワークなど、任意の数の他のプロトコルが使用されてもよい。トランシーバ1666は、ロングタームエボリューション(LTE)及び第5世代(5G)通信システムなど、任意の数の3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)仕様と互換性がある無線機を含んでもよい。ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1668は、エッジクラウド1695のノード、又は接続されたエッジデバイス1662(例えば、メッシュ内で動作する)などの他のデバイスに有線通信を提供するために含まれてもよい。有線通信は、イーサネット(登録商標)接続を提供してもよく、又は、特に、コントローラエリアネットワーク(CAN)、ローカル相互接続ネットワーク(LIN)、DeviceNet、ControlNet、Data Highway+、PROFIBUS、又はPROFINETなどの他の種類のネットワークに基づいてもよい。追加のNIC1668は、第2のネットワークへの接続を可能にするために含まれてもよく、例えば、第1のNIC1668は、イーサネット(登録商標)を介してクラウドへの通信を提供し、第2のNIC1668は、別の種類のネットワークを介して他のデバイスへの通信を提供する。超広帯域センサ及びエミッタを使用して、定義されたエミッタビーコンに対するテープの正確な位置決め、並びにデータ転送などの通信を容易にすることができる。
【0183】
デバイスから別の構成要素又はネットワークへの様々な種類の適用可能な通信が与えられると、デバイスによって使用される適用可能な通信回路は、構成要素1664、1666、1668、又は1670のうちのいずれか1つ又は複数を含んでもよいし、又はそれらによって具現化されてもよい。したがって、様々な実施例では、通信する(例えば、受信する、送信するなど)ための適用可能な手段は、そのような通信回路によって具現化されてもよい。
【0184】
エッジコンピューティングノード1650は、1つ以上の人工知能(AI)アクセラレータ、ニューラルコンピュートスティック、ニューロモルフィックハードウェア、FPGA、GPUの構成、データ処理ユニット(DPU)若しくはインフラストラクチャ処理ユニット(IPU)の構成、1つ以上のSoC、1つ以上のCPU、1つ以上のデジタル信号プロセッサ、専用ASIC、又は1つ以上の特殊タスクを達成するように設計された他の形態の特殊プロセッサ若しくは回路によって具現化され得る加速回路1664を含んでもよいし、又はそれに連結されてもよい。これらのタスクは、AI処理(機械学習、トレーニング、推論、及び分類動作を含む)、視覚データ処理、ネットワークデータ処理、オブジェクト検出、ルール分析などを含んでもよい。
【0185】
相互接続1656は、プロセッサ1652を、追加のデバイス又はサブシステムを接続するために使用されるセンサハブ又は外部インターフェース1670に結合してもよい。デバイスは、加速度計、レベルセンサ、流量センサ、光学光センサ、カメラセンサ、温度センサ又はゲージ、グローバルナビゲーションシステム(例えば、GPS)センサ、力センサ、気圧センサ、テープ又は他の接着剤、プライマー、基材などの状態を検出するための任意のセンサなどのセンサ1672を含んでもよい。これらのセンサは、コンピューティングデバイスに直接接続されてもよいし、又は様々な製造モジュールの一部としてリモートに配置されてもよい。ハブ又はインターフェース1670は、エッジコンピューティングノード1650を、電源スイッチ、バルブアクチュエータ、可聴音発生器、視覚警告デバイスなどのアクチュエータ1674に接続するために更に使用されてもよい。これらのアクチュエータは、コンピューティングデバイスに直接接続されてもよいし、又は様々な製造モジュールの一部としてリモートに配置されてもよい。
【0186】
いくつかの任意選択の実施例では、様々な入力/出力(I/O)デバイスが、エッジコンピューティングノード1650内に存在してもよいし、又はそれに接続されてもよい。例えば、ディスプレイ又は他の出力デバイス1684が、センサ読取値又はアクチュエータ位置などの情報を示すために含まれてもよい。入力を受け入れるために、タッチスクリーン又はキーパッドなどの入力デバイス1686が含まれてもよい。出力デバイス1684は、バイナリステータスインジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))及びマルチキャラクタビジュアル出力などの単純な視覚出力、又は表示画面(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)画面)などのより複雑な出力を含む、任意の数の形態の音声又は視覚ディスプレイを含むことができ、キャラクタ、グラフィックス、マルチメディアオブジェクトなどの出力は、エッジコンピューティングノード1650の動作から生成又は作製される。ディスプレイ又はコンソールハードウェアは、本システムの文脈において、エッジコンピューティングシステムの出力を提供し、入力を受信するために、エッジコンピューティングシステムの構成要素又はサービスを管理するために、エッジコンピューティング構成要素又はサービスの状態を識別するために、あるいは任意の他の数の管理又はアドミニストレーション機能又はサービスユースケースを行うために使用されてもよい。これらの様々な入力/出力デバイスは、コンピューティングデバイスに直接接続されてもよいし、又は様々な製造モジュールの一部としてリモートに配置されてもよい。実施例では、複数のデバイスに同時に通知を提供することができ、例えば、オペレータは、システム100の個々のモジュール上で通知を見ることができる。同時に又はほぼ同時に、近接性又は他の基準に基づいて、オペレータのスマートフォン又は他のデバイスに通知を提供することができる。
【0187】
バッテリ1676は、エッジコンピューティングノード1650に電力供給することができるが、エッジコンピューティングノード1650が固定位置に搭載される実施例では、電力網に連結された電源を有することができる、又はバッテリは、バックアップとして、若しくは一時的機能のために使用することができる。バッテリ1676は、リチウムイオンバッテリ、又は亜鉛空気バッテリ、アルミニウム空気バッテリ、リチウム空気バッテリなどの金属空気バッテリであってもよい。
【0188】
バッテリモニタ/充電器1678は、含まれる場合にバッテリ1676の充電状態(SoCh)を追跡するために、エッジコンピューティングノード1650に含まれてもよい。バッテリモニタ/充電器1678は、バッテリ1676の他のパラメータを監視して、バッテリ1676の健康状態(SoH)及び機能状態(SoF)などの故障予測を提供するために使用されてもよい。バッテリモニタ/充電器1678は、相互接続1656を介してプロセッサ1652にバッテリ1676に関する情報を通信してもよい。バッテリモニタ/充電器1678はまた、プロセッサ1652がバッテリ1676の電圧又はバッテリ1676からの電流フローを直接監視することを可能にするアナログデジタル(ADC)変換器を含んでもよい。
【0189】
電力ブロック1680、又は電力網に連結される他の電源は、バッテリ1676を充電するためにバッテリモニタ/充電器1678に連結されてもよい。いくつかの実施例では、電力ブロック1680は、例えば、エッジコンピューティングノード1650内のループアンテナを通して電力を無線で取得するために、無線電力受信機と置き換えられてもよい。特定の充電回路は、バッテリ1676のサイズ、したがって必要とされる電流に基づいて選択されてもよい。
【0190】
ストレージ1658は、本明細書で説明する技法を実装するためのソフトウェアコマンド、ファームウェアコマンド、又はハードウェアコマンドの形態の命令1682を含んでもよい。そのような命令1682は、メモリ1654及びストレージ1658に含まれるコードブロックとして示されているが、コードブロックのいずれも、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)に組み込まれたハードワイヤード回路で置き換えられ得ると理解することができる。
【0191】
一実施例では、メモリ1654、ストレージ1658、又はプロセッサ1652を介して提供される命令1682は、エッジコンピューティングノード1650において電子動作を実行するようにプロセッサ1652に指示するコードを含む非一時的機械可読媒体1660として具現化されてもよい。プロセッサ1652は、相互接続1656を介して非一時的機械可読媒体1660にアクセスしてもよい。例えば、非一時的機械可読媒体1660は、ストレージ1658について説明したデバイスによって具現化されてもよく、又は光ディスク、フラッシュドライブ、若しくは任意の数の他のハードウェアデバイスなどの特定のストレージユニットを含んでもよい。非一時的機械可読媒体1660は、例えば、上記で示した動作及び機能のフローチャート(複数可)及びブロック図(複数可)に関して説明したように、アクションの特定のシーケンス又はフローを実行するようにプロセッサ1652に指示するための命令を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は互換可能である。
【0192】
また、特定の実施例では、プロセッサ1652上の命令1682は(別個に、又は機械可読媒体1660の命令1682と組み合わせて)、信頼できる実行環境(trusted execution environment、TEE)1690の実行又は動作を構成してもよい。一実施例では、TEE1690は、命令の安全な実行及びデータへの安全なアクセスのためにプロセッサ1652にアクセス可能な保護領域として動作する。そのようなアクセスは、例えば、システム200の他の構成要素に提供することができる。
【0193】
更なる実施例では、機械可読媒体はまた、本開示の方法のうちのいずれか1つ以上を機械に実行させる、機械による実行のための命令を記憶、符号化、若しくは保持することが可能である任意の有形媒体、又はこのような命令によって使用される若しくはこのような命令に関連付けられたデータ構造を記憶、符号化、若しくは保持することが可能である任意の有形媒体を含む。したがって、「機械可読媒体」は、ソリッドステートメモリ、並びに光学媒体及び磁気媒体を含み得るが、これらに限定されない。機械可読媒体の具体的な例としては、例として、半導体メモリデバイス(例えば、電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM))、及びフラッシュメモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、並びにCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含むが、これらに限定されない不揮発性メモリが挙げられる。機械可読媒体によって具現化される命令は、いくつかの周知の転送プロトコル(例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP))のうちのいずれか1つを使用するネットワークインターフェースデバイスを介して、伝送媒体を使用する通信ネットワーク上で更に送信又は受信され得る。
【0194】
機械可読媒体は、非一時的フォーマットでデータをホストすることが可能な記憶デバイス又は他の装置によって提供されてもよい。一実施例では、機械可読媒体上に記憶されるか又は他の方法で提供される情報は、命令自体、又は命令が導出され得るフォーマットなどの命令を表し得る。命令が導出され得るこのフォーマットは、ソースコード、符号化された命令(例えば、圧縮又は暗号化された形式)、パッケージ化された命令(例えば、複数のパッケージに分割された)などを含んでもよい。機械可読媒体内の命令を表す情報は、本明細書で説明される動作のいずれかを実行するために、処理回路によって命令に処理されてもよい。例えば、情報から命令を導出すること(例えば、処理回路による処理)は、(例えば、ソースコード、オブジェクトコードなどから)情報をコンパイルすること、解釈すること、ロードすること、編成すること(例えば、動的に又は静的にリンクすること)、符号化すること、復号化すること、暗号化すること、暗号化解除すること、パッケージ化すること、パッケージ解除すること、又は別様に操作して命令にすることを含んでもよい。
【0195】
一実施例では、命令の導出は、機械可読媒体によって提供される何らかの中間フォーマット又は前処理されたフォーマットから命令を作成するための(例えば、処理回路による)情報のアセンブリ、コンパイル、又は解釈を含み得る。情報は、複数の部分で提供される場合、命令を作成するために組み合わされ、アンパックされ、修正されてもよい。例えば、情報は、1つ又はいくつかのリモートサーバ上の複数の圧縮されたソースコードパッケージ(又はオブジェクトコード、又はバイナリ実行可能コードなど)内にあってもよい。ソースコードパッケージは、ネットワークを介して転送されるときに暗号化され、必要に応じて復号化され、圧縮解除され、アセンブルされ(例えば、リンクされ)、ローカルマシンにおいて例えば、ライブラリ、スタンドアロン実行可能ファイルなどに)コンパイル又は解釈され、ローカルマシンによって実行されてもよい。
【0196】
本明細書では、用語「を含む(comprises)」及びその変形は、これらの用語が明細書及び特許請求の範囲に記載されている場合、限定的な意味を有するものではない。このような用語は、記述される1つの工程若しくは要素、又は複数の工程若しくは要素の群が含まれることを示唆するが、いかなる他の1つの工程若しくは要素、又は複数の工程若しくは要素の群も除外されないことを示唆すると理解される。「からなる(consisting of)」は、この語句「からなる」の前のあらゆるものを含み、これらに限定することを意味する。したがって、語句「からなる」は、列挙された要素が必要又は必須であり、他の要素が存在し得ないことを示す。「から本質的になる(consisting essentially of)」とは、この語句の後に列挙されるあらゆる要素も含み、これらの列挙された要素に関して本開示で特定した作用若しくは機能に干渉又は寄与しない他の要素に限定されることを意味する。したがって、語句「から本質的になる」は、列挙された要素が必要又は必須であるが、他の要素は任意選択で含まれ、列挙された要素の作用若しくは機能に実質的に影響を及ぼすかどうかに応じて存在してもよい又は存在しなくてもよいことを示す。本明細書においてオープンエンドの言語(例えば、「を含む」及びその派生語)で列挙されている要素又は要素の組み合わせのいずれも、クローズドエンドの言語(例えば、「からなる」及びその派生語)及び部分的にクローズドエンドの言語(例えば、「から本質的になる」及びその派生語)で、更に列挙されるものと見なされる。
【0197】
「好ましい(preferred)」及び「好ましくは(preferably)」という言葉は、特定の状況下で特定の利益を提供できる、本開示の実施形態を指す。ただし、他の実施形態もまた、同じ又は他の状況下で好ましい場合がある。更には、1つ以上の好ましい実施形態の記載は、他の請求項が有用ではないことを示唆するものではなく、本開示の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものではない。
【0198】
本出願において、「a」、「an」、及び「the」などの用語は、1つの実体のみを指すことを意図したものではなく、その説明のために具体的な例が使用され得る一般的な部類を含む。用語「a」、「an」、及び「the」は、用語「少なくとも1つ」と互換的に用いられる。列挙に後続する「~のうちの少なくとも1つ」及び「~のうちの少なくとも1つを含む」という語句は、列挙内の項目のうちのいずれか1つ、及び、列挙内の2つ以上の項目の任意の組み合わせを指す。
【0199】
本明細書で使用される場合、用語「又は」は、内容がそうでない旨を特に明示しない限り、概して「及び/又は」を含む通常の意味で使用される。
【0200】
用語「及び/又は」は、1つ若しくは全ての列挙された要素、又は列挙された要素のうちの任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
【0201】
更に本明細書では、全ての数は用語「約」によって修飾されるものとみなされ、特定の実施形態では、好ましくは、用語「正確に」によって修飾されるものとみなされる。本明細書で使用される場合、測定した量との関連において、用語「約」は、測定を行い、測定の目的及び使用される測定機器の精度に見合う水準の注意を払う当業者によって予測されるような測定量の変動を指す。本明細書では、「最大」数字(例えば、最大50)は、その数(例えば、50)を含む。
【0202】
また、端点による数値範囲の記載は、その範囲内に包含される全ての数並びにその端点(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)及び任意の部分範囲(例えば、1~5は、1~4、1~3、2~4などを含む)を含む。
【0203】
本明細書において使用される場合、用語「室温」は、20℃~25℃の温度を指す。
【0204】
用語「の範囲(in the range)」又は「の範囲内(within a range)」(及び類似の記載)は、その記載された範囲の端点を含む。
【0205】
本明細書を通しての「一実施形態」、「ある実施形態」、「特定の実施形態」、又は「いくつかの実施形態」などへの言及は、実施形態に関して記載された特定の特徴、構成、組成、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。したがって、本明細書全体における様々な箇所でのこのような語句の出現は、必ずしも本開示の同一の実施形態を指しているわけではない。更に、特徴、構成、組成、又は特性は、1つ以上の実施形態では任意の好適な方法で組み合わせてもよい。
【0206】
テープ接合モジュール、テープアプリケータ、及び拡張ライナーモジュールは、テープにより特異的である。本明細書に記載される他の実施形態は、液体接着剤及びコーティングのために直接又は類似のバージョンとともに使用することができる。
【実施例】
【0207】
これらの実施例は、単に例証を目的としたものであり、添付の特許請求の範囲を過度に限定することを意図するものではない。本開示の幅広い範囲を示す数値範囲及びパラメータは近似値であるが、具体的な実施例において示される数値は、可能な限り正確に報告している。しかしながら、いずれの数値にも、それぞれの試験測定値において見出される標準偏差から必然的に生じる、特定の誤差が本質的に含まれる。最低でも、各数値パラメータは少なくとも、報告される有効桁の数に照らして通常の丸め技法を適用することにより解釈されるべきであるが、このことは特許請求の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではない。
【0208】
特に明記しない限り、実施例で使用される全ての化学物質は、明記された供給業者から得ることができる。
【0209】
試験方法:
90度剥離接着力試験:
試験テープの接着剤性能は、ASTM D3330、試験方法Fに基づく90度剥離接着力試験によって、以下の試験条件で様々な基材に対して測定される。
【0210】
アクリル発泡体テープの非ライナー側を5ミル(0.127mm)厚の陽極酸化アルミニウム箔バッキングに積層することによって、試験テープを調製した。幅16mm×長さ約150mmの試験ストリップを試験テープから切り取った。試験パネル基材を、イソプロピルアルコールで少なくとも2回拭いて洗浄した。
【0211】
5つのアクリル発泡体テープを試験した。
3M(商標)VHB(商標)4910
3M(商標)VHB(商標)4941
3M(商標)VHB(商標)4950
3M(商標)VHB(商標)GPH110
3M(商標)VHB(商標)LSE110
【0212】
ライナーを除去し、試験テープを5kgのゴム被覆ローラを用いて、各方向に1回通過させて試験パネル基材上にロールダウンした。結合されたサンプルを、試験前に72時間室温で放置した(23℃+/-3℃及び相対湿度50+/-5%)。90°剥離接着力を、30cm/分(12インチ/分)の剥離速度で求め、Instron又は同等の引張試験機で測定した。平均90°剥離接着力を測定し、メートル当たりのニュートン(N/m)に変換した。各条件について3つの試験サンプルを試験した。
【0213】
本明細書に引用した特許、特許文献、及び刊行物の全開示は、それぞれが個別に組み込まれたかのごとく、それらの全体が参照により組み込まれる。記載されている本明細書と、参照により本明細書に組み込まれるいずれかの文書の開示との間に、何らかの矛盾又は不一致が存在する限りにおいて、記載されている本明細書を優先するものとする。当業者には、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することのない、本開示に対する様々な改変及び変更が明らかとなるであろう。本開示は、本明細書に記載した例示的な実施形態及び実施例によって不当に制限されることは意図せず、そのような実施例及び実施形態は、以下のような本明細書に記載の特許請求の範囲によってのみ限定されることを意図した本開示の範囲内の例示としてのみ提示される。
【国際調査報告】