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特表2024-520247シフトレジスタ及びその駆動方法、走査駆動回路、並びに表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】シフトレジスタ及びその駆動方法、走査駆動回路、並びに表示装置
(51)【国際特許分類】
   G11C 19/28 20060101AFI20240517BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20240517BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240517BHJP
   H03K 3/356 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
G11C19/28 230
G09G3/3233
G09G3/20 622E
H03K3/356 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546152
(86)(22)【出願日】2021-05-24
(85)【翻訳文提出日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 CN2021095584
(87)【国際公開番号】W WO2022246611
(87)【国際公開日】2022-12-01
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】チン ハイガン
(72)【発明者】
【氏名】シャオ ユンシェン
(72)【発明者】
【氏名】グー チェンヨン
【テーマコード(参考)】
5B074
5C080
5C380
5J300
【Fターム(参考)】
5B074AA10
5B074CA01
5B074DB01
5C080AA06
5C080AA07
5C080BB05
5C080DD22
5C080DD26
5C080KK02
5C080KK07
5C080KK20
5C080KK34
5C080KK49
5C080KK50
5C380AA01
5C380AA03
5C380AB06
5C380AB24
5C380AC01
5C380AC02
5C380AC08
5C380AC09
5C380AC12
5C380AC13
5C380AC16
5C380BA01
5C380BA06
5C380BA10
5C380BA11
5C380BA17
5C380BA38
5C380BA39
5C380CB17
5C380CC07
5C380CC26
5C380CC33
5C380CC39
5C380CC64
5C380CD014
5C380CD016
5C380CD017
5C380CD026
5C380CD027
5C380CD028
5C380CF07
5C380CF09
5C380CF10
5C380CF43
5C380DA47
5J300QA05
5J300SB02
5J300TB03
(57)【要約】
シフトレジスタ(100)は、入力回路(1)、出力回路(2)、第1制御回路(3)、及び保持回路(4)を含む。入力回路(1)は、第1クロック信号端子(CK)、入力信号端子(STV)、及び第1ノード(N1)に電気的に接続される。入力回路(1)は、入力信号端子(STV)で受信された入力信号を第1ノード(N1)に伝送するように構成される。出力回路(2)は、第1ノード(N1)、第2クロック信号端子(CB)、及び出力信号端子(Gout)に電気的に接続される。出力回路(2)は、第2クロック信号端子(CB)で受信された第2クロック信号を出力信号端子(Gout)に伝送するように構成される。第1制御回路(3)は、第1ノード(N1)、第1電圧信号端子(VGH)、第2クロック信号端子(CB)、及び第2ノード(N2)に電気的に接続される。第1制御回路(3)は、第1ノード(N1)の電圧及び第2クロック信号の制御下で、第2ノード(N2)の電圧を制御するように構成される。保持回路(4)は、第2ノード(N2)、第1電圧信号端子(VGH)、及び出力信号端子(Gout)に電気的に接続される。保持回路(4)は、第1電圧信号を出力信号端子(Gout)に伝送するように構成される。
【選択図】図13


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シフトレジスタであって、
第1クロック信号端子、入力信号端子、及び第1ノードに電気的に接続される入力回路であって、前記第1クロック信号端子によって伝送される第1クロック信号の制御下で、前記入力信号端子で受信された入力信号を前記第1ノードに伝送するように構成される、入力回路と、
前記第1ノード、第2クロック信号端子、及び出力信号端子に電気的に接続される出力回路であって、前記第1ノードの電圧の制御下で、前記第2クロック信号端子で受信された第2クロック信号を前記出力信号端子に伝送するように構成される、出力回路と、
前記第1ノード、第1電圧信号端子、前記第2クロック信号端子、及び第2ノードに電気的に接続される第1制御回路であって、前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第2ノードの電圧を制御するように構成される、第1制御回路と、
前記第2ノード、前記第1電圧信号端子、及び前記出力信号端子に電気的に接続される保持回路であって、前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第1電圧信号を前記出力信号端子に伝送するように構成される、保持回路と、を含む、シフトレジスタ。
【請求項2】
前記第1制御回路は、第1サブ制御回路と第2サブ制御回路とを含み、
前記第1サブ制御回路は、前記第1ノード、前記第1電圧信号端子、前記第2クロック信号端子、及び第3ノードに電気的に接続され、前記第1サブ制御回路は、前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第3ノードの電圧を制御するように構成され、
前記第2サブ制御回路は、前記第1ノード、前記第3ノード、前記第1電圧信号端子、前記第2クロック信号端子、及び前記第2ノードに電気的に接続され、前記第2サブ制御回路は、前記第1ノードの電圧および前記第3ノードの電圧の制御下で、前記第2ノードの電圧を制御するように構成される、請求項1に記載のシフトレジスタ。
【請求項3】
前記第1サブ制御回路は、第3トランジスタと第2コンデンサとを含み、
前記第3トランジスタの制御電極は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第3トランジスタの第1電極は前記第1電圧信号端子に電気的に接続され、前記第3トランジスタの第2電極は前記第3ノードに電気的に接続され、
前記第2コンデンサの第1端は前記第2クロック信号端子に電気的に接続され、前記第2コンデンサの第2端は前記第3ノードに電気的に接続される、請求項2に記載のシフトレジスタ。
【請求項4】
前記第2サブ制御回路は、第4トランジスタと第5トランジスタとを含み、
前記第4トランジスタの制御電極は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第4トランジスタの第1電極は前記第1電圧信号端子に電気的に接続され、前記第4トランジスタの第2電極は前記第2ノードに電気的に接続され、
前記第5トランジスタの制御電極は前記第3ノードに電気的に接続され、前記第5トランジスタの第1電極は前記第2クロック信号端子に電気的に接続され、前記第5トランジスタの第2電極は前記第2ノードに電気的に接続される、請求項2に記載のシフトレジスタ。
【請求項5】
電位安定化回路をさらに含み、
前記電位安定化回路は、前記第1ノード、第2電圧信号端子及び第4ノードに電気的に接続され、前記電位安定化回路は、前記第2電圧信号端子によって伝送される第2電圧信号の制御下で、前記第1ノードからの入力信号を前記第4ノードに伝送し、前記第4ノードの電圧を安定化させるように構成され、
ここで、前記出力回路は前記第4ノードに電気的に接続され、且つ前記電位安定化回路を介して前記第1ノードに電気的に接続され、前記出力回路は、前記第4ノードの電圧の制御下で、前記第2クロック信号端子で受信された第2クロック信号を前記出力信号端子に伝送するように構成される、請求項1~4のいずれかに記載のシフトレジスタ。
【請求項6】
前記電位安定化回路は、第7トランジスタを含み、
前記第7トランジスタの制御電極は前記第2電圧信号端子に電気的に接続され、前記第7トランジスタの第1電極は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第7トランジスタの第2電極は前記第4ノードに電気的に接続される、請求項5に記載のシフトレジスタ。
【請求項7】
第2制御回路をさらに含み、
前記第2制御回路は、前記第2ノード、前記第1電圧信号端子、及び前記第1ノードに電気的に接続され、前記第2制御回路は、前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第1電圧信号を前記第1ノードに伝送するように構成される、請求項1~6のいずれかに記載のシフトレジスタ。
【請求項8】
前記第2制御回路は、第8トランジスタを含み、
前記第8トランジスタの制御電極は前記第2ノードに電気的に接続され、前記第8トランジスタの第1電極は前記第1電圧信号端子に電気的に接続され、前記第8トランジスタの第2電極は前記第1ノードに電気的に接続される、請求項7に記載のシフトレジスタ。
【請求項9】
第3制御回路をさらに含み、
前記第3制御回路は、前記第2クロック信号端子、第5ノード、および前記第1ノードに電気的に接続され、前記第2制御回路は、前記第5ノードに電気的に接続され、且つ前記第3制御回路を介して前記第1ノードに電気的に接続され、
前記第2制御回路は、前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第1電圧信号を前記第5ノードに伝送するように構成され、
前記第3制御回路は、前記第2クロック信号の制御下で、前記第5ノードからの第1電圧信号を前記第1ノードに伝送するように構成される、請求項7または8に記載のシフトレジスタ。
【請求項10】
前記第3制御回路は、第9トランジスタを含み、
前記第9トランジスタの制御電極は前記第2クロック信号端子に電気的に接続され、前記第9トランジスタの第1電極は前記第5ノードに電気的に接続され、前記第9トランジスタの第2電極は前記第1ノードに電気的に接続され、
前記第2制御回路が第8トランジスタを含む場合には、前記第8トランジスタの第2電極は、前記第5ノードに電気的に接続され、且つ前記第9トランジスタを介して前記第1ノードに電気的に接続される、請求項9に記載のシフトレジスタ。
【請求項11】
前記入力回路は、第1トランジスタを含み、
前記第1トランジスタの制御電極は前記第1クロック信号端子に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第1電極は前記入力信号端子に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第2電極は前記第1ノードに電気的に接続される、請求項1~10のいずれかに記載のシフトレジスタ。
【請求項12】
前記出力回路は、第2トランジスタと第1コンデンサとを含み、
前記第2トランジスタの制御電極は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第2トランジスタの第1電極は前記第2クロック信号端子に電気的に接続され、前記第2トランジスタの第2電極は前記出力信号端子に電気的に接続され、
前記第1コンデンサの第1端は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第1コンデンサの第2端は前記出力信号端子に電気的に接続され、
前記電位安定化回路が第7トランジスタを含む場合には、前記第2トランジスタの制御電極は、前記第4ノードに電気的に接続され、且つ前記第7トランジスタを介して前記第1ノードに電気的に接続される、請求項1~11のいずれかに記載のシフトレジスタ。
【請求項13】
前記保持回路は、第6トランジスタと第3コンデンサとを含み、
前記第6トランジスタの制御電極は前記第2ノードに電気的に接続され、前記第6トランジスタの第1電極は前記第1電圧信号端子に電気的に接続され、前記第6トランジスタの第2電極は前記出力信号端子に電気的に接続され、
前記第3コンデンサの第1端は前記第2ノードに電気的に接続され、前記第3コンデンサの第2端は前記第1電圧信号端子に電気的に接続される、請求項1~12のいずれかに記載のシフトレジスタ。
【請求項14】
前記シフトレジスタに含まれる複数のトランジスタの導電型は、同じである、請求項1~13のいずれかに記載のシフトレジスタ。
【請求項15】
前記第1クロック信号と前記第2クロック信号とは反転信号である、請求項1~14のいずれかに記載のシフトレジスタ。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載のシフトレジスタの駆動方法であって、
第1段階および第2段階を含み、
前記第1段階においては、第1クロック信号端子で受信された第1クロック信号に応答して、入力回路は、オンにされ、入力信号端子で受信された入力信号を第1ノードに伝送し、
前記第1ノードの電圧の制御下で、出力回路は、オンにされ、第2クロック信号端子で受信された第2クロック信号を出力信号端子に伝送し、
前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、第1制御回路は、第1電圧信号端子によって伝送される第1電圧信号を第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し、
前記第2ノードの電圧の制御下で、保持回路がオフにされ、
前記第2段階においては、前記第1クロック信号端子で受信された第1クロック信号に応答して、前記入力回路は、オンにされ、前記入力信号端子で受信された入力信号を前記第1ノードに伝送し、
前記第1ノードの電圧の制御下で、前記出力回路がオフにされ、
前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第2クロック信号を前記第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し、
前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路は、オンにされ、前記第1電圧信号を前記出力信号端子に伝送する、シフトレジスタの駆動方法。
【請求項17】
前記第1段階は、入力段階及び走査段階を含み、
前記入力段階においては、前記第1クロック信号に応答して、前記入力回路は、オンにされ、前記入力信号を前記第1ノードに伝送し、
前記第1ノードの電圧の制御下で、出力回路は、オンにされ、前記第2クロック信号を前記出力信号端子に伝送し、
前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第1電圧信号を前記第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し、
前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路がオフにされ、
前記走査段階においては、前記第1クロック信号に応答して、前記入力回路がオフにされ、
前記第1ノードの電圧が基本的に一定に保持され、前記第1ノードの電圧の制御下で、前記出力回路はオン状態を保持し、前記第2クロック信号を前記出力信号端子に伝送し、
前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第1電圧信号を前記第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し、
前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路がオフにされ、
前記第2段階は、第1保持段階及び第2保持段階を含み、
前記第1保持段階においては、前記第1クロック信号に応答して、前記入力回路は、オンにされ、前記入力信号を前記第1ノードに伝送し、
前記第1ノードの電圧の制御下で、前記出力回路がオフにされ、
前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第2ノードに前記第2クロック信号を伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し、
前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路がオフにされ、
前記第2保持段階においては、前記第1クロック信号に応答して、前記入力回路がオフにされ、
前記第1ノードの電圧が基本的に一定に保持され、前記出力回路は前記第1ノードの電圧の制御下でオフ状態を保持し、
前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第2クロック信号を前記第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し、
前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路は、オンにされ、前記第1電圧信号を前記出力信号端子に伝送する、請求項16に記載のシフトレジスタの駆動方法。
【請求項18】
カスケード接続された請求項1~15のいずれか一項に記載の複数のシフトレジスタを含み、
最後のi個のシフトレジスタを除いて、N個目のシフトレジスタの出力信号端子は、(N+i)個目のシフトレジスタの入力信号端子に電気的に接続され、ここで、Nとiはいずれも正の整数であり、且つi<Nである、走査駆動回路。
【請求項19】
少なくとも1つの第1クロック信号線および少なくとも1つの第2クロック信号線をさらに含み、
i=1の場合には、
1つの第1クロック信号線は、(2N-1)個目のシフトレジスタの第1クロック信号端子及び2N個目のシフトレジスタの第2クロック信号端子に電気的に接続され、
1つの第2クロック信号線は、(2N-1)個目のシフトレジスタの第2クロック信号端子及び2N個目のシフトレジスタの第1クロック信号端子とに電気的に接続される、請求項18に記載の走査駆動回路。
【請求項20】
請求項18または19に記載の走査駆動回路を含む、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示技術の分野に関し、特にシフトレジスタ(shift register)及びその駆動方法、走査駆動回路、並びに表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
走査駆動回路は表示装置における重要な構成要素である。走査駆動回路は、カスケード( cascade )接続された複数のシフトレジスタを含んでもよく、複数のシフトレジスタは、表示装置における複数の配線にそれぞれ電気的に接続されてもよい。走査駆動回路は、表示装置が画面表示を行うことができるように、表示装置における複数の配線(例えば、ゲート線やイネーブル信号線等)に走査信号を行毎に入力することができる。
【0003】
表示装置に走査駆動回路を設けることで、効果的にコストを低減し、歩留まりを向上させることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、シフトレジスタが提供される。前記シフトレジスタは、入力回路、出力回路、第1制御回路、及び保持回路を含む。前記入力回路は、第1クロック信号端子、入力信号端子、及び第1ノードに電気的に接続される。前記入力回路は、前記第1クロック信号端子によって伝送される第1クロック信号の制御下で、前記入力信号端子で受信された入力信号を前記第1ノードに伝送するように構成される。前記出力回路は、前記第1ノード、第2クロック信号端子、及び出力信号端子に電気的に接続される。前記出力回路は、前記第1ノードの電圧の制御下で、前記第2クロック信号端子で受信された第2クロック信号を前記出力信号端子に伝送するように構成される。前記第1制御回路は、前記第1ノード、第1電圧信号端子、前記第2クロック信号端子、及び第2ノードに電気的に接続される。前記第1制御回路は、前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第2ノードの電圧を制御するように構成される。前記保持回路は、前記第2ノード、前記第1電圧信号端子、及び前記出力信号端子に電気的に接続される。前記保持回路は、前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第1電圧信号を前記出力信号端子に伝送するように構成される。
【0005】
いくつかの実施例において、前記第1制御回路は、第1サブ制御回路と第2サブ制御回路とを含む。前記第1サブ制御回路は、前記第1ノード、前記第1電圧信号端子、前記第2クロック信号端子、及び第3ノードに電気的に接続される。前記第1サブ制御回路は、前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第3ノードの電圧を制御するように構成される。前記第2サブ制御回路は、前記第1ノード、前記第3ノード、前記第1電圧信号端子、前記第2クロック信号端子、及び前記第2ノードに電気的に接続される。前記第2サブ制御回路は、前記第1ノードの電圧および前記第3ノードの電圧の制御下で、前記第2ノードの電圧を制御するように構成される。
【0006】
いくつかの実施例において、前記第1サブ制御回路は、第3トランジスタと第2コンデンサ(capacitor)とを含む。前記第3トランジスタの制御電極は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第3トランジスタの第1電極は前記第1電圧信号端子に電気的に接続され、前記第3トランジスタの第2電極は前記第3ノードに電気的に接続される。前記第2コンデンサの第1端は前記第2クロック信号端子に電気的に接続され、前記第2コンデンサの第2端は前記第3ノードに電気的に接続される。
【0007】
いくつかの実施例において、前記第2サブ制御回路は、第4トランジスタと第5トランジスタとを含む。前記第4トランジスタの制御電極は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第4トランジスタの第1電極は前記第1電圧信号端子に電気的に接続され、前記第4トランジスタの第2電極は前記第2ノードに電気的に接続される。前記第5トランジスタの制御電極は前記第3ノードに電気的に接続され、前記第5トランジスタの第1電極は前記第2クロック信号端子に電気的に接続され、前記第5トランジスタの第2電極は前記第2ノードに電気的に接続される。
【0008】
いくつかの実施例において、前記シフトレジスタは、電位安定化回路(potential stabilization circuit)をさらに含む。前記電位安定化回路は、前記第1ノード、第2電圧信号端子及び第4ノードに電気的に接続される。前記電位安定化回路は、前記第2電圧信号端子によって伝送される第2電圧信号の制御下で、前記第1ノードからの入力信号を前記第4ノードに伝送し、前記第4ノードの電圧を安定化させるように構成される。ここで、前記出力回路は前記第4ノードに電気的に接続され、且つ前記電位安定化回路を介して前記第1ノードに電気的に接続される。前記出力回路は、前記第4ノードの電圧の制御下で、前記第2クロック信号端子で受信された第2クロック信号を前記出力信号端子に伝送するように構成される。
【0009】
いくつかの実施例において、前記電位安定化回路は、第7トランジスタを含む。前記第7トランジスタの制御電極は前記第2電圧信号端子に電気的に接続され、前記第7トランジスタの第1電極は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第7トランジスタの第2電極は前記第4ノードに電気的に接続される。
【0010】
いくつかの実施例において、前記シフトレジスタは、第2制御回路をさらに含む。前記第2制御回路は、前記第2ノード、前記第1電圧信号端子、及び前記第1ノードに電気的に接続される。前記第2制御回路は、前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第1電圧信号を前記第1ノードに伝送するように構成される。
【0011】
いくつかの実施例において、前記第2制御回路は、第8トランジスタを含む。前記第8トランジスタの制御電極は前記第2ノードに電気的に接続され、前記第8トランジスタの第1電極は前記第1電圧信号端子に電気的に接続され、前記第8トランジスタの第2電極は前記第1ノードに電気的に接続される。
【0012】
いくつかの実施例において、前記シフトレジスタは、第3制御回路をさらに含む。前記第3制御回路は、前記第2クロック信号端子、第5ノード、および前記第1ノードに電気的に接続される。前記第2制御回路は、前記第5ノードに電気的に接続され、且つ前記第3制御回路を介して前記第1ノードに電気的に接続される。前記第2制御回路は、前記第2ノードの電圧の制御下で、前記第1電圧信号を前記第5ノードに伝送するように構成される。前記第3制御回路は、前記第2クロック信号の制御下で、前記第5ノードからの第1電圧信号を前記第1ノードに伝送するように構成される。
【0013】
いくつかの実施例において、前記第3制御回路は、第9トランジスタを含む。前記第9トランジスタの制御電極は前記第2クロック信号端子に電気的に接続され、前記第9トランジスタの第1電極は前記第5ノードに電気的に接続され、前記第9トランジスタの第2電極は前記第1ノードに電気的に接続される。前記第2制御回路が第8トランジスタを含む場合には、前記第8トランジスタの第2電極は、前記第5ノードに電気的に接続され、且つ前記第9トランジスタを介して前記第1ノードに電気的に接続される。
【0014】
いくつかの実施例において、前記入力回路は、第1トランジスタを含む。前記第1トランジスタの制御電極は前記第1クロック信号端子に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第1電極は前記入力信号端子に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第2電極は前記第1ノードに電気的に接続される。
【0015】
いくつかの実施例において、前記出力回路は、第2トランジスタと第1コンデンサとを含む。前記第2トランジスタの制御電極は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第2トランジスタの第1電極は前記第2クロック信号端子に電気的に接続され、前記第2トランジスタの第2電極は前記出力信号端子に電気的に接続される。前記第1コンデンサの第1端は前記第1ノードに電気的に接続され、前記第1コンデンサの第2端は前記出力信号端子に電気的に接続される。前記電位安定化回路が第7トランジスタを含む場合には、前記第2トランジスタの制御電極は、前記第4ノードに電気的に接続され、且つ前記第7トランジスタを介して前記第1ノードに電気的に接続される。
【0016】
いくつかの実施例において、前記保持回路は、第6トランジスタと第3コンデンサとを含む。前記第6トランジスタの制御電極は前記第2ノードに電気的に接続され、前記第6トランジスタの第1電極は前記第1電圧信号端子に電気的に接続され、前記第6トランジスタの第2電極は前記出力信号端子に電気的に接続される。前記第3コンデンサの第1端は前記第2ノードに電気的に接続され、前記第3コンデンサの第2端は前記第1電圧信号端子に電気的に接続される。
【0017】
いくつかの実施例において、前記シフトレジスタに含まれる複数のトランジスタの導電型(conduction type)は、同じである。
【0018】
いくつかの実施例において、前記第1クロック信号と前記第2クロック信号とは反転信号(inverted signals、逆相信号)である。
【0019】
別の態様では、上記実施例のいずれかに記載のシフトレジスタの駆動方法が提供される。前記駆動方法は、第1段階および第2段階を含む。前記第1段階において、第1クロック信号端子で受信された第1クロック信号に応答して、入力回路は、オンにされ、入力信号端子で受信された入力信号を第1ノードに伝送し;前記第1ノードの電圧の制御下で、出力回路は、オンにされ、第2クロック信号端子で受信された第2クロック信号を出力信号端子に伝送し;前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、第1制御回路は、第1電圧信号端子によって伝送される第1電圧信号を第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し;前記第2ノードの電圧の制御下で、保持回路がオフにされる。前記第2段階において、前記第1クロック信号端子で受信された第1クロック信号に応答して、前記入力回路は、オンにされ、前記入力信号端子で受信された入力信号を前記第1ノードに伝送し;前記第1ノードの電圧の制御下で、前記出力回路がオフにされ;前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、、前記第2クロック信号を前記第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し;前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路は、オンにされ、前記第1電圧信号を前記出力信号端子に伝送する。
【0020】
いくつかの実施例において、前記第1段階は、入力段階及び走査段階(scanning period)を含む。前記入力段階において、前記第1クロック信号に応答して、前記入力回路は、オンにされ、前記入力信号を前記第1ノードに伝送し;前記第1ノードの電圧の制御下で、出力回路は、オンにされ、前記第2クロック信号を前記出力信号端子に伝送し;前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第1電圧信号を前記第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し;前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路がオフにされる。前記走査段階において、前記第1クロック信号に応答して、前記入力回路がオフにされ;前記第1ノードの電圧は基本的に一定に保持され、前記出力回路は、前記第1ノードの電圧の制御下でオン状態を保持し、前記第2クロック信号を前記出力信号端子に伝送し;前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第1電圧信号を前記第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し;前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路がオフにされる。前記第2段階は、第1保持段階及び第2保持段階を含む。前記第1保持段階において、前記第1クロック信号に応答して、前記入力回路は、オンにされ、前記入力信号を前記第1ノードに伝送し;前記第1ノードの電圧の制御下で、前記出力回路がオフにされ;前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第2ノードに前記第2クロック信号を伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し;前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路がオフにされる。前記第2保持段階において、前記第1クロック信号に応答して、前記入力回路がオフにされ;前記第1ノードの電圧は基本的に一定に保持され、前記出力回路は、前記第1ノードの電圧の制御下でオフ状態を保持し;前記第1ノードの電圧及び前記第2クロック信号の制御下で、前記第1制御回路は、前記第2クロック信号を前記第2ノードに伝送することにより、前記第2ノードの電圧を制御し;前記第2ノードの電圧の制御下で、前記保持回路は、オンにされ、前記第1電圧信号を前記出力信号端子に伝送する。
【0021】
さらに別の態様では、走査駆動回路が提供される。前記走査駆動回路は、カスケード接続された複数の上記実施例のいずれかに記載のシフトレジスタを含む。最後のi個のシフトレジスタを除いて、N個目のシフトレジスタの出力信号端子は、(N+i)個目のシフトレジスタの入力信号端子に電気的に接続される。ここで、Nとiはいずれも正の整数であり、且つi<Nである。
【0022】
いくつかの実施例において、前記走査駆動回路は、少なくとも1つの第1クロック信号線および少なくとも1つの第2クロック信号線をさらに含む。i=1の場合には、1つの第1クロック信号線は、2N-1個目のシフトレジスタの第1クロック信号端子及び2N個目のシフトレジスタの第2クロック信号端子に電気的に接続され、1つの第2クロック信号線は、(2N-1)個目のシフトレジスタの第2クロック信号端子及び2N個目のシフトレジスタの第1クロック信号端子とに電気的に接続される。
【0023】
さらに別の態様では、表示装置が提供される。前記表示装置は、上記実施例のいずれかに記載の走査駆動回路を含む。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示における技術案をより明確に説明するために、以下は、本開示の幾つかの実施例において使用される必要がある添付図面を簡単に説明する。自明なことに、以下の説明における図面は、本開示の幾つかの実施例の添付図面に過ぎず、当業者であれば、それらの図面に基づき、他の図面を取得することもできる。また、以下の説明における図面は、概略図と見なすことができ、本開示の実施例に係る製品の実際の寸法、方法の実際のプロセス、信号の実際のタイミングなどを制限するものではない。
【0025】
図1】一実施形態に係るシフトレジスタの構造図である。
【0026】
図2】本開示のいくつかの実施例に係る表示装置の構造図である。
【0027】
図3】本開示のいくつかの実施例に係る表示パネルの構造図である。
【0028】
図4】本開示のいくつかの実施例に係るサブ画素の回路図である。
【0029】
図5】本開示のいくつかの実施例に係るシフトレジスタの構造図である。
【0030】
図6】本開示のいくつかの実施例に係る別のシフトレジスタの構造図である。
【0031】
図7】本開示のいくつかの実施例に係るシフトレジスタの回路図である。
【0032】
図8】本開示のいくつかの実施例に係るさらに別のシフトレジスタの構造図である。
【0033】
図9】本開示のいくつかの実施例に係る別のシフトレジスタの回路図である。
【0034】
図10】本開示のいくつかの実施例に係るさらに別のシフトレジスタの構造図である。
【0035】
図11】本開示のいくつかの実施例に係るさらに別のシフトレジスタの回路図である。
【0036】
図12】本開示のいくつかの実施例に係るさらに別のシフトレジスタの構造図である。
【0037】
図13】本開示のいくつかの実施例に係るさらに別のシフトレジスタの回路図である。
【0038】
図14】本開示のいくつかの実施例に係る図13に示すシフトレジスタに対応するタイミング制御図である。
【0039】
図15】本開示のいくつかの実施例に係る走査駆動回路の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面を参照しながら、本開示の幾つかの実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。説明される実施例は、本開示の実施例の一部に過ぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。本開示に係る実施例に基づいて、当業者が得られた他の全ての実施例は、いずれも本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0041】
文脈上別段の解釈を要しない限り、本明細書及び特許請求の範囲全体において、用語「含む(comprise)」及びその他の形式、例えば、第三人称の単数形である「含む(comprises)」及び現在分詞の形式である「含む(comprising)」は、開放、包括的な意味、即ち「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。明細書の説明において、用語「1つの実施例(one embodiment)」、「いくつかの実施例(some embodiments)」、「例示的な実施例(exemplary embodiments)」、「例(example)」、「特定の例(specific example)」、又は「いくつかの例(some examples)」などは、その実施例又は例に関連する特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを示すことが意図される。上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の適切な態様で、任意の1つ又は複数の実施例又は例に含まれ得る。
【0042】
以下、用語「第1」、「第2」は説明の目的だけに用いられ、相対的な重要性を明示又は暗示する、又は示される技術的特徴の数を暗黙的に示すものとは理解されない。従って、「第1」、「第2」で限定されている特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本開示の実施例の説明では、特に説明がない限り、「複数」は、2つ以上を意味する。
【0043】
いくつかの実施例を説明する際に、「接続」及びそれに由来する表現を使用する場合がある。例えば、いくつかの実施例を説明する際に、2つ又は2つ以上の構成要素が互いに直接的な物理的又は電気的に接触していることを示すために、「接続」という用語を使用する場合がある。ここに開示された実施例は、必ずしも本明細書の内容に限定されるものではない。
【0044】
「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」は、「A、B又はCのうちの少なくとも1つ」と同じ意味であり、いずれもAのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの組合せ、A及びCの組合せ、B及びCの組合せ、並びにA、B及びCの組合せを含む。
【0045】
「A及び/又はB」は、Aのみ、Bのみ、及びAとBの組合せの3つの組合せを含む。
【0046】
本明細書で使用されるように、「・・・と」という用語は、文脈に応じて、「……時」又は「……際」又は「ことが決定されたことに応答して」又は「ことが検出されたことに応答して」を意味すると任意選択的に解釈される。同様に、文脈に応じて、「……が決定された場合」又は「[記載された条件又はイベント]が検出された場合」という語句は、「……が決定される時」、又は「……が決定されたことに応答して」、又は「[記載された条件又はイベント]が検出された時」、又は「[記載された条件又はイベント]が検出されたことに応答して」を意味すると任意選択的に解釈される。
【0047】
本明細書において、「…に適用する」又は「…ように構成される」の使用は、追加のタスク又はステップを実行するように適用又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意味する。
【0048】
また、「に基づいて」の使用は、1つ又は複数の前記条件又は値に「基づいて」行われるプロセス、ステップ、計算、又は他の動作が、実際的には、追加の条件又は前記値を超える ことに基づき得るため、開放的且つ包括的であることを意味する。
【0049】
本明細書で使用されるように、「約」、又は「近似」は、記載された値、及び特定値の許容可能な偏差範囲内の平均値を含み、ここで、前記許容可能な偏差範囲は、当業者によって検討されている測定及び特定量の測定に関連する誤差(即ち、測定システムの制限)を考慮して決定される。
【0050】
本明細書では理想化された例示的な図面である断面図及び/又は平面図を参照して例示的な実施形態を説明している。図面において、層及び領域の厚さは、明確性のために誇張されている。したがって、例えば製造技術及び/又は公差に起因する、図面に対する形状の変動が想定され得る。したがって、例示的な実施形態は、ここで例示した領域の形状に限定されるものではなく、例えば製造に起因する形状の偏差を含むものと解釈されるべきである。例えば、矩形として示されるエッチング領域は、通常、湾曲した特徴を有する。したがって、図面に示される領域は、本質的に例示的なものであり、且つそれらの形状は、装置の領域の実際の形状を示すことを意図するものではないし、例示的な実施形態の範囲を限定することを意図するものではない。
【0051】
本開示の実施例に係る回路に用いられるトランジスタは、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、略称:TFT)、電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor、略称:FET)、又は他の同じ特性を有するスイッチング素子であってもよく、本開示の実施例では、いずれも薄膜トランジスタを例として説明する。
【0052】
いくつかの実施例において、シフトレジスタに用いられる各トランジスタの制御電極はトランジスタのゲートであり、第1電極は、トランジスタのソースおよびドレインのうちの一方であり、第2電極はトランジスタのソースおよびドレインのうちの他方である。トランジスタのソース、ドレインは構造的に対称であってもよいので、そのソース、ドレインは構造的に区別がなくてもよく、すなわち、本開示の実施例におけるトランジスタの第1電極と第2電極とは構造的に区別がなくてもよい。例示的に、トランジスタがP型トランジスタである場合、トランジスタの第1電極はソースであり、第2電極はドレインである。例示的に、トランジスタがN型トランジスタである場合、トランジスタの第1電極はドレインであり、第2電極はソースである。
【0053】
本開示の実施例において提供される回路では、「ノード」は、実際に存在する部品を表すものではなく、回路図における関連する電気的接続の合流点を表すものであり、すなわち、これらのノードは、回路図における関連する電気的接続の合流点によって等価に形成されるノードである。
【0054】
以下、本開示の実施例において提供される回路では、トランジスタがP型トランジスタであることを例にして説明する。なお、以下に言及する各回路におけるトランジスタに同じ導電型を採用することにより、プロセスフローを簡略化し、プロセスの難易度を減少させ、製品(例えば、走査駆動回路1000および表示装置2000)の歩留まりを向上させることができる。
【0055】
本開示のいくつかの実施例において、シフトレジスタ100及びその駆動方法、走査駆動回路1000、並びに表示装置2000が提供され、以下、シフトレジスタ100及びシフトレジスタ100の駆動方法、走査駆動回路1000、並びに表示装置2000についてそれぞれ説明する。
【0056】
本開示のいくつかの実施例において、図2に示すように、表示装置2000が提供される。当該表示装置2000は、動画(例えばビデオ)を表示しても静止画(例えば静止画像)を表示してもよく、テキストを表示してもグラフィックを表示してもい、任意の装置であってもよい。より具体的には、記載された実施例は、様々な電子装置に実行されてもよく、または様々な電子装置に関連付けられてもよいことが予想される。前記様々な電子装置は、例えば、携帯電話、無線装置、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ハンドヘルド(hand-held)またはポータブル(portable)コンピュータ、GPS受信機/ナビゲーション装置(navigators)、カメラ、MP4ビデオプレーヤ、ビデオカメラ、ゲーム機、腕時計、時計、電卓(calculators)、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ(flat panel displays)、コンピュータモニタ(computer monitors)、自動車ディスプレイ(automobile displays)(例えばオドメータディスプレイ(odometer displays))、ナビゲータ、コックピットコントローラ(cockpit controllers)および/またはディスプレイ、カメラビュー(camera views)のディスプレイ(例えば、車両内のバックモニタ用カメラ(rear-view cameras)のディスプレイ)、電子写真、電子看板または指示板、プロジェクタ、建築構造、および包装および美的構造(例えば、ジュエリーの画像を表示するためのディスプレイ)である(が、これらに限定されるものではない)。
【0057】
いくつかの例において、上記表示装置2000は、フレーム、フレーム内に設けられる表示パネルPNL、回路基板、データドライバ(data driver)IC(Integrated Circuit、集積回路)、及びその他の電子部品などを含む。
【0058】
上記表示パネルPNLは、例えば、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、略称OLED)表示パネル、量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light Emitting Diodes、略称QLED)表示パネル、マイクロ発光ダイオード(Micro Light Emitting Diodes、略称Micro LED)表示パネル、または、ミニ発光ダイオード(Mini Light Emitting Diodes、略称Mini LED)などであってもよく、本開示は、これを具体的に限定しない。
【0059】
以下、上記表示パネルPNLがOLED表示パネルである場合を例にして、本発明のいくつかの実施例を模式的に説明する。
【0060】
いくつかの実施例において、図3に示すように、上記表示パネルPNLは、表示領域Aと、表示領域Aの側方に設けられた額縁領域(border area)Bとを有する。ここで、「側方」とは、表示領域Aの片側(一方側)、両方側、三方側、または周縁側などを意味し、即ち、額縁領域Bは、表示領域Aの一方側、両方側、三方側に設けられてもよく、又は、表示領域Aを囲んで設けられてもよい。
【0061】
いくつかの例において、図3に示すように、表示パネルPNLは、基板200と、当該基板200の一方側に設けられた複数のサブ画素(sub pixel)Pと、複数のゲート線GLと、複数のデータ線DLと、複数のイネーブル信号線ELとを含んでもよい。
【0062】
上記基板200の種類は複数あり、実際の必要に応じて選択的に設けることができる。
【0063】
例示的に、基板200はリジット基板(rigid substrate)であってもよい。例えば、当該リジット基板は、ガラス基板又はPMMA(Polymethyl methacrylate、ポリメチルメタクリレート)基板などの基板であってもよい。
【0064】
例示的に、基板200はフレキシブル基板(flexible substrate)であってもよい。例えば、当該フレキシブル基板は、PET(Polymethylene terephthalate、ポリエチレンテレフタレート)基板、PEN(Polyethylene naphthalate、ポリエチレンナフタレート)基板、又はPI(Polyimide、ポリイミド)基板などの基板であってもよい。このとき、表示パネルPNLはフレキシブルディスプレイパネル(flexible display Panel)であってもよい。
【0065】
選択的に、図3に示すように、上記複数のサブ画素P、複数のゲート線GL、複数のデータ線DL及び複数のイネーブル信号線ELは表示領域A内に位置し、且つ当該複数のゲート線GLは第1方向Xに沿って延伸してもよく、当該複数のデータ線DLは第2方向Yに沿って延伸してもよく、当該複数のイネーブル信号線ELは第1方向Xに沿って延伸してもよい。例えば、当該複数のイネーブル信号線ELは、上記複数のゲート線GLと同層に設けられてもよい。
【0066】
ここで、第1方向Xと第2方向Yとは互いに交差している。第1方向Xと第2方向Yとの間の角度は、実際の必要に応じて選択的に設定することができる。例示的に、第1方向Xと第2方向Yとの間の角度は、85°、88°、90°、92°または95°などであってもよい。
【0067】
例示的に、上記複数のサブ画素Pは、アレイ状に配列されてもよく、即ち、当該複数のサブ画素Pは、例えば、第1方向Xに複数行に配列され、第2方向Yに複数列に配列されてもよい。ここで、第1方向Xに1行に配列されたサブ画素Pを同一行のサブ画素Pと呼んでもよく、第2方向Yに1列に配列されたサブ画素Pは、同一列のサブ画素Pと呼んでもよい。同一行のサブ画素Pは、少なくとも1つのゲート線GLと少なくとも1つのイネーブル信号線ELとに電気的に接続され、同一列のサブ画素Pは1つのデータ線DLに電気的に接続されてもよい。ここで、同一行のサブ画素Pに電気的に接続されるゲート線GLの数とイネーブル信号線ELの数は、サブ画素Pの構造に応じて設定されることができる。本開示は、同一行のサブ画素Pが1つのゲート線GLと1つのイネーブル信号線ELとに電気的に接続されることを例にして説明する。
【0068】
いくつかの例において、図3に示すように、上記複数のサブ画素Pの各々は、画素駆動回路及び当該画素駆動回路に電気的に接続された発光素子を含んでもよい。表示パネルPNLがOLED表示パネルである場合、当該発光素子はOLEDである。
【0069】
上記画素駆動回路の構造は複数種類あり、実際の必要に応じて選択的に設けることができる。例えば、画素駆動回路の構造は、「4T1C」、「6T1C」、「7T1C」、「6T2C」、「7T2C」、「8T2C」などの構造を含んでもよい。ここで、「T」はトランジスタ、「T」の前の数字はトランジスタの数、「C」は蓄積容量(storage capacitor)、「C」の前の数字は蓄積容量の数を表す。
【0070】
例示的に、発光素子(light emitting device)は、陽極(anode)、発光層及び陰極(cathode)が順次積層された構造を有してもよい。また、発光素子は、例えば、陽極と発光層との間に設けられた正孔(ホール、hole)注入層及び/又は正孔(ホール)輸送層をさらに有してもよく、例えば、発光層と陰極との間に設けられた電子輸送層及び/又は電子注入層をさらに有してもよい。ここで、画素駆動回路は、例えば、発光素子の陽極に電気的に接続される。
【0071】
以下、画素駆動回路の構造が「7T1C」である構造を例にして、サブ画素Pの構造およびそれとゲート線GL、データ線DL、及びイネーブル信号線ELとの接続関係を模式的に説明する。
【0072】
例示的に、画素駆動回路は、図4に示すように、第1リセットトランジスタM1と、補償トランジスタM2と、駆動トランジスタM3と、スイッチングトランジスタM4と、第1発光制御トランジスタM5と、第2発光制御トランジスタM6と、第2リセットトランジスタM7と、蓄積容量Cstと、を含む。
【0073】
例示的に、図4に示すように、第1リセットトランジスタM1の制御電極はリセット信号端子RESETに電気的に接続され、第1リセットトランジスタM1の第1電極は初期信号端子INITに電気的に接続され、第1リセットトランジスタM1の第2電極は第1画素ノードQ1に電気的に接続される。ここで、第1リセットトランジスタM1は、リセット信号端子RESETによって伝送されるリセット信号の制御下で、初期信号端子INITで受信された初期信号を第1画素ノードQ1に伝送して、第1画素ノードQ1をリセットするように構成される。
【0074】
例示的に、図4に示すように、補償トランジスタM2の制御電極は走査信号端子Gateに電気的に接続され、補償トランジスタM2の第1電極は第2画素ノードQ2に電気的に接続され、補償トランジスタM2の第2電極は第1画素ノードQ1に電気的に接続される。ここで、補償トランジスタM2は、走査信号端子Gateによって伝送される走査信号の制御下で、第2画素ノードQ2からの信号(例えば、データ信号)を第1画素ノードQ1に伝送して、駆動トランジスタT3の閾値電圧を補償するように構成される。
【0075】
例示的に、図4に示すように、駆動トランジスタM3の制御電極は第1画素ノードQ1に電気的に接続され、駆動トランジスタM3の第1電極は第3画素ノードQ3に電気的に接続され、駆動トランジスタM3の第2電極は第2画素ノードQ2に電気的に接続される。ここで、駆動トランジスタM3は、第1画素ノードQ1の電圧の制御下で、第3画素ノードQ3からの信号(例えば、データ信号)を第2画素ノードQ2に伝送するように構成される。
【0076】
例示的に、図4に示すように、スイッチングトランジスタM4の制御電極は走査信号端子Gateに電気的に接続され、スイッチングトランジスタM4の第1電極はデータ信号端子Dataに電気的に接続され、スイッチングトランジスタM4の第2電極は第3画素ノードQ3に電気的に接続される。ここで、スイッチングトランジスタM4は、走査信号端子Gateによって伝送される走査信号の制御下で、データ信号端子Dataによって伝送されるデータ信号を第3画素ノードQ3に伝送するように構成される。
【0077】
例示的に、図4に示すように、第1発光制御トランジスタM5の制御電極は発光制御信号端子EMに電気的に接続され、第1発光制御トランジスタM5の第1電極は第1電源信号端子VDDに電気的に接続され、第1発光制御トランジスタM5の第2電極は第3画素ノードQ3に電気的に接続される。ここで、第1発光制御トランジスタM5は、発光制御信号端子EMによって伝送される発光制御信号の制御下で、第1電源信号端子VDDによって伝送される第1電源信号を第3画素ノードQ3に伝送するように構成される。
【0078】
例示的に、図4に示すように、第2発光制御トランジスタM6の制御電極は発光制御信号端子EMに電気的に接続され、第2発光制御トランジスタM6の第1電極は第2画素ノードQ2に電気的に接続され、第2発光制御トランジスタM6の第2電極は発光素子の陽極に電気的に接続される。ここで、第2発光制御トランジスタM6は、発光制御信号端子EMによって伝送される発光制御信号の制御下で、第2画素ノードQ2からの信号(例えば、第1電源信号)を発光素子の陽極に伝送するように構成される。
【0079】
例示的に、図4に示すように、第2リセットトランジスタM7の制御電極は走査信号端子Gateに電気的に接続され、第2リセットトランジスタM7の第1電極は初期信号端子INITに電気的に接続され、第2リセットトランジスタM7の第2電極は発光素子の陽極に電気的に接続される。ここで、第2リセットトランジスタM7は、走査信号端子Gateによって伝送される走査信号の制御下で、初期信号端子INITで受信された初期信号を発光素子の陽極に伝送して、発光素子の陽極をリセットするように構成される。
【0080】
例示的に、図4に示すように、発光素子の陰極は、第2電源信号端子VSSに電気的に接続される。ここで、発光素子は、第1電源信号及び第2電源信号端子VSSによって伝送される第2電源信号の制御下で発光するように構成される。
【0081】
例示的に、図4に示すように、蓄積容量Cstの第1端は第1電源信号端子VDDに電気的に接続され、蓄積容量Cstの第2端は第1画素ノードQ1に電気的に接続される。ここで、蓄積容量Cstは、第1画素ノードQ1に伝送された信号を蓄積し、第1画素ノードQ1の電圧を維持するように構成される。
【0082】
例示的に、上記画素駆動回路は、走査信号端子Gateを介して対応するゲート線GLに電気的に接続され、データ信号端子Dataを介して対応するデータ線DLに電気的に接続され、発光制御信号端子EMを介して対応するイネーブル信号線ELに電気的に接続されてもよい。
【0083】
表示パネルPNLの表示中に、画素駆動回路は、対応するゲート線GLからの走査信号、対応するデータ線DLからのデータ信号、および対応するイネーブル信号線ELからのイネーブル信号を受信して、駆動電流を形成することができる。当該駆動電流は、第1発光制御トランジスタM5、駆動トランジスタM3、および第2発光制御トランジスタM6を介して発光素子に伝送され、発光素子を発光させるように駆動することができる。複数のサブ画素Pの発光素子を互いに協働することで、表示パネルPNLに画像表示を行わせることができる。
【0084】
ここで、画素駆動回路における各トランジスタは、例えば、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(Low Temperature Poly-Silicon Thin Film Transistor、略称LTPS TFT)および酸化物(Oxide)薄膜トランジスタのうちの少なくとも一方を含んでもよい。低温ポリシリコン薄膜トランジスタは高移動度と急速充電等の利点を有し、酸化物薄膜トランジスタは低リーク電流等の利点を有する。本例では、LTPS TFTと酸化物薄膜トランジスタを同一の表示パネルに集積し、低温多結晶酸化物(Low Temperature Polycrystalline Oxide、略称LTPO)表示パネルを形成することができ、これにより、両者の利点を利用して、高解像度(Pixel Per Inch、略称PPI)と低周波駆動を実現し、消費電力の低減と表示品質の向上に有利である。
【0085】
いくつかの例において、図3に示すように、上記データドライバICは、額縁領域Bに位置し、表示領域Aに位置する複数のデータ線DLに電気的に接続されることにより、当該複数のデータ線DLを介して対応する画素駆動回路にデータ信号を供給することができる。
【0086】
いくつかの例において、図3に示すように、表示パネルPNLは、上記走査駆動回路1000を含んでもよい。当該走査駆動回路1000は、上記複数のサブ画素P、複数のゲート線GL、および複数のデータ線DLなどと基板200の同じ側に位置してもよい。
【0087】
上記走査駆動回路1000の構成は複数種類あり、実際の必要に応じて選択的に設定することができる。
【0088】
例示的に、走査駆動回路1000は、ゲート駆動回路GDであってもよい。このゲート駆動回路GDは、上記複数のゲート線GLに電気的に接続されることにより、当該複数のゲート線GLを介して対応する画素駆動回路に走査信号を供給することができる。
【0089】
例示的に、走査駆動回路1000は、発光制御回路EDであってもよい。この発光制御回路EDは、上記複数のイネーブル信号線ELと電気的に接続されることにより、当該複数のイネーブル信号線ELを介して対応する画素駆動回路にイネーブル信号を供給することができる。
【0090】
上記走査駆動回路1000の設置位置は、複数種類あり、実際の必要に応じて選択的に設定することができる。
【0091】
例示的に、図3に示すように、上記走査駆動回路1000は、額縁領域B内に設置され、上記複数のゲート線GLの延在方向の少なくとも一側に位置してもよい。
【0092】
例示的に、上記走査駆動回路1000の少なくとも一部は、表示領域A内に設置されてもよい。これにより、額縁領域Bにおける走査駆動回路1000の占有面積を減少することに有利であり、ひいては額縁領域Bのサイズを小さくすることに有利であり、表示パネルPNL及び表示装置2000は狭額縁設計を実現できる。
【0093】
以下、走査駆動回路1000がゲート駆動回路GDであり、且つ走査駆動回路1000が額縁領域B内に設けられることを例にして模式的に説明する。
【0094】
いくつかの実施例において、図15に示すように、走査駆動回路1000は、カスケード接続された複数のシフトレジスタ100を含んでもよい。
【0095】
いくつかの実施例において、上記走査駆動回路1000に含まれるシフトレジスタ100の数と、サブ画素Pの行数とは、等しくてもよいし、等しくなくてもよい。
【0096】
例えば、シフトレジスタ100の数は、サブ画素Pの行数と同じであってもよい。これにより、1つのシフトレジスタ100は、1つのゲート線GLを介して同一行のサブ画素Pにおける画素駆動回路に電気的に接続されてもよい。
【0097】
また、例えば、シフトレジスタ100の数は、サブ画素Pの行数よりも多くてもよい。これにより、1つのシフトレジスタ100は、1つのゲート線GLを介して同一行のサブ画素Pにおける画素駆動回路に電気的に接続され、ゲート線GLに電気的に接続されていない残りのシフトレジスタ100の出力信号端子Goutは、フローティング状態(floating state)となり得る。出力信号端子Goutについては、以下の説明を参照することができるので、ここではその説明を省略する。
【0098】
また、例えば、シフトレジスタ100の数は、サブ画素Pの行数よりも少なくてもよい。これにより、1つのシフトレジスタ100は、複数のゲート線GLを介して対応する複数行のサブ画素Pにおける画素駆動回路に電気的に接続されてもよい。
【0099】
上記シフトレジスタ100の構造は複数種類あり、実際の必要に応じて選択的に設定することができる。以下、シフトレジスタ100の構造を模式的に説明するが、本開示におけるシフトレジスタ100の構造は、例示したものに限定されるものではない。
【0100】
なお、上記シフトレジスタ100は、複数のトランジスタを含み、当該複数のトランジスタの導電型は、同じである。例示的に、当該複数のトランジスタは、いずれもN型トランジスタであってもよいし、又は、いずれもP型トランジスタであってもよい。当業者であれば、各トランジスタのタイプが異なる場合、対応するタイミングチャートも異なり得ることを理解するであろうから、本出願におけるタイミングチャートはこれによって限定されるものではない。
【0101】
また、上記複数のトランジスタの構造タイプは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例示的に、当該複数のトランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ(amorphous-silicon thin film transistors)、又は金属酸化物薄膜トランジスタ(metal oxide thin film transistors)を含んでもよい。
【0102】
以下、本開示の実施例に係るシフトレジスタ100において、トランジスタは、いずれもLTPS TFTであることを例にして説明する。
【0103】
いくつかの実施例において、図5図7に示すように、上記シフトレジスタ100は、入力回路1、出力回路2、第1制御回路3、および保持回路4を含んでもよい。
【0104】
いくつかの例において、図5図7に示すように、入力回路1は、第1クロック信号端子CK、入力信号端子STV及び第1ノードN1に電気的に接続される。ここで、当該入力回路1は、第1クロック信号端子CKによって伝送される第1クロック信号の制御下で、入力信号端子STVで受信された入力信号を第1ノードN1に伝送するように構成される。
【0105】
例示的に、第1クロック信号のレベルがローレベルの場合、入力回路1は、当該第1クロック信号の制御下でオンにされ、入力信号端子STVで受信された入力信号を第1ノードN1に伝送して、第1ノードN1を充電してもよい。ここで、入力信号のレベルがローレベルの場合、第1ノードN1の電圧はローレベルであり、入力信号のレベルがハイレベルである場合、第1ノードN1の電圧はハイレベルである。
【0106】
いくつかの例において、図5図7に示すように、出力回路2は、第1ノードN1、第2クロック信号端子CB、及び出力信号端子Goutに電気的に接続される。ここで、当該出力回路2は、第1ノードN1の電圧の制御下で、第2クロック信号端子CBで受信された第2クロック信号を出力信号端子Goutに伝送するように構成される。
【0107】
例示的に、第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、出力回路2は、当該第1ノードN1の電圧の制御下でオンにされ、第2クロック信号を受信して出力信号端子Goutに伝送してもよい。
【0108】
ここで、出力信号端子Goutは、出力回路2がオンにされている期間に、第2クロック信号を出力信号として出力してもよい。この出力信号は画素駆動回路によって受信された走査信号である。
【0109】
いくつかの例において、図5図7に示すように、第1制御回路3は、第1ノードN1、第1電圧信号端子VGH、第2クロック信号端子CB、及び第2ノードN2に電気的に接続される。ここで、当該第1制御回路3は、第1ノードN1の電圧及び第2クロック信号の制御下で、第2ノードN2の電圧を制御するように構成される。
【0110】
ここで、第1電圧信号端子VGHは、直流ハイレベル信号(例えば、クロック信号のハイレベル部以上)を伝送するように構成される。ここで、この直流ハイレベル信号を第1電圧信号と呼ぶ。
【0111】
例示的に、第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、第1制御回路3は第1ノードN1の電圧の制御下で、第1電圧信号端子VGHを受信して第2ノードN2に伝送して、第2ノードN2を充電して、第2ノードN2の電圧をハイレベルにすることができる。第1ノードN1の電圧がハイレベルであり、且つ第2クロック信号がローレベルである場合、第1制御回路3は、第2クロック信号の制御下で、第2クロック信号を受信して第2ノードN2に伝送して、第2ノードN2を充電して、第2ノードN2の電圧をローレベルにすることができる。
【0112】
また、第1ノードN1の電圧がハイレベルであり、且つ第2クロック信号のレベルがハイレベルである場合、第2ノードN2の電圧は一定に保持されてもよい。つまり、第2ノードN2の電圧は、例えば、第1ノードN1の電圧がハイレベルであり、且つ第2クロック信号のレベルがローレベルである場合の電圧に保持されてもよく、あるいは、第2ノードN2の電圧は、例えば、第1ノードN1の電圧がローレベルであり、且つ第2クロック信号のレベルがハイレベルである場合の電圧に保持されてもよい。
【0113】
選択的に、図6図7に示すように、第1制御回路3は、第1サブ制御回路31と第2サブ制御回路32とを含んでもよい。
【0114】
例示的に、図6図7に示すように、第1サブ制御回路31は、第1ノードN1、第1電圧信号端子VGH、第2クロック信号端子CB、及び第3ノードN3に電気的に接続される。ここで、この第1サブ制御回路31は、第1ノードN1の電圧及び第2クロック信号の制御下で、第3ノードN3の電圧を制御するように構成される。
【0115】
例えば、第1ノードN1の電圧がハイレベルである場合、第3ノードN3はフローティング状態となる。このとき、第1サブ制御回路31は、第2クロック信号を第3ノードN3に結合してもよく、第3ノードN3の電圧は、第2クロック信号のレベルと同一であってもよい。例えば、第2クロック信号のレベルがローレベルである場合、第3ノードN3の電圧はローレベルであり、第2クロック信号のレベルがハイレベルである場合、第3ノードN3の電圧はハイレベルである。
【0116】
第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、第1サブ制御回路31は、第1電圧信号端子VGHを受信して第3ノードN3に伝送して、第3ノードN3を充電して、第3ノードN3の電圧をハイレベルにすることができる。なお、この場合、第2クロック信号は第3ノードN3に結合されるが、第2クロック信号のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかにかかわらず、第3ノードN3の電圧は第1電圧信号によって決定される。
【0117】
例示的に、図6図7に示すように、第2サブ制御回路32は、第1ノードN1、第3ノードN3、第1電圧信号端子、第2クロック信号端子CB、及び第2ノードN2に電気的に接続される。ここで、当該第2サブ制御回路32は、第1ノードN1の電圧及び第3ノードN3の電圧の制御下で、第2ノードN2の電圧を制御するように構成される。
【0118】
例えば、第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、第3ノードN3の電圧はハイレベルであり、第2サブ制御回路32は、第1電圧信号端子VGHを受信して第2ノードN2に伝送して、第2ノードN2を充電して、第2ノードN2の電圧をハイレベルにすることができる。
【0119】
第1ノードN1の電圧がハイレベルであり、且つ第2クロック信号のレベルがローレベルである場合、第3ノードN3の電圧はローレベルであり、第2サブ制御回路32は、第2クロック信号を受信して第2ノードN2に伝送して、第2ノードN2を充電して、第2ノードN2の電圧をローレベルにすることができる。
【0120】
また、第1ノードN1の電圧がハイレベルであり、且つ第2クロック信号のレベルがハイレベルである場合、第2ノードN2の電圧は一定に保持されてもよい。つまり、第2ノードN2の電圧は、例えば、第1ノードN1の電圧がハイレベルであり、且つ第2クロック信号のレベルがローレベルである場合のローレベルに保持されてもよく、あるいは、第2ノードN2の電圧は、例えば、第1ノードN1の電圧がローレベルであり、且つ第2クロック信号のレベルがハイレベルである場合のハイレベルに保持されてもよい。
【0121】
いくつかの例において、図5図7に示すように、保持回路4は、第2ノードN2、第1電圧信号端子VGH、及び出力信号端子Goutに電気的に接続される。ここで、当該保持回路4は、第2ノードN2の電圧の制御下で、第1電圧信号を出力信号端子Goutに伝送するように構成される。
【0122】
例示的に、第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、保持回路4は、第2ノードN2の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を受信して出力信号端子Goutに伝送してもよい。
【0123】
ここで、出力信号端子Goutは、保持回路4がオンにされている期間に、第1電圧信号を出力信号として出力してもよい。
【0124】
以上のことから分かるように、第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、第2ノードN2の電圧はハイレベルである。第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、第1ノードN1の電圧はハイレベルである。つまり、出力回路2がオンにされ、且つ第2クロック信号が出力信号端子Goutに伝送されている過程において、保持回路4がオフ状態に維持されて、第1電圧信号が出力信号端子Goutに伝送されることを回避して、さらに、出力信号の正確性に影響を与えることを回避することができる。保持回路4がオンにされ、且つ第1電圧信号が出力信号端子Goutに伝送されている過程において、出力回路2がオフ状態に維持されて、第2クロック信号が出力信号端子Goutに伝送されることを回避して、さらに、出力信号の正確性に影響を与えることを回避することができる。
【0125】
以下、図14に示すタイミングチャートを例にして、図5図7に示す構造を参照して、シフトレジスタ100に含まれる入力回路1、出力回路2、第1制御回路3、及び保持回路4の駆動方法を模式的に説明する。
【0126】
図14に示すように、シフトレジスタ100の動作手順は、第1段階S1および第2段階S2を含む。
【0127】
第1段階S1では、まず、第1クロック信号のレベルがローレベルであり、入力信号のレベルがローレベルである。
【0128】
入力回路1は、第1クロック信号端子CKで受信された第1クロック信号に応答してオンにされ、入力信号端子STVで受信された入力信号を第1ノードN1に伝送して第1ノードN1の電圧をローレベルにする。
【0129】
出力回路2は、上記第1ノードN1の電圧の制御下でオンにされ、第2クロック信号端子CBで受信された第2クロック信号を出力信号端子Goutに伝送する。ここで、出力回路2は、電圧記憶機能(voltage storage function)を有しており、すなわち、出力回路2は、ローレベルの入力信号を記憶する。入力回路1が第1段階S1でオフにされても、出力回路2の当該機能により、第1段階S1において第1ノードN1の電圧をローレベルに保持し、第1段階S1において出力回路2をオン状態に保持することができる。
【0130】
第1制御回路3は、第1ノードN1の電圧および第2クロック信号の制御下で、第1電圧信号端子VGHによって伝送される第1電圧信号を第2ノードN2に伝送することにより、第2ノードN2の電圧を制御する。
【0131】
上記第2ノードN2の電圧の制御下で、保持回路4はオフにされる。第1段階S1では、第1ノードN1の電圧がローレベルに保持されるので、第1制御回路3は、第2クロック信号の影響を受けずに第2ノードN2に第1電圧信号を伝送し続けて、第2ノードN2の電圧をハイレベルに保持し、保持回路4をオフ状態に保持することができる。
【0132】
この段階では、出力信号端子Goutから出力される出力信号の波形は、第2クロック信号の波形と同一である。第2クロック信号が先にハイレベルに保持された後にローレベルにジャンプするため、出力信号が先にハイレベルに保持された後にローレベルにジャンプし、出力信号の波形は図14に示すような波形としてもよい。
【0133】
第2段階S2では、まず第1クロック信号のレベルがローレベルであり、入力信号のレベルがハイレベルである。
【0134】
入力回路1は、第1クロック信号端子CKで受信された第1クロック信号に応答して、オンにされ、入力信号端子STVで受信された入力信号を第1ノードN1に伝送して第1ノードN1の電圧をハイレベルにする。
【0135】
上記第1ノードN1の電圧の制御下で、出力回路2はオフにされる。出力回路2は、電圧記憶機能を有しており、すなわち、出力回路2は、ハイレベルの入力信号を記憶する。入力回路1が第2段階S1においてオフにされても、出力回路2の当該機能により、第2段階S1において第1ノードN1の電圧をハイレベルに保持し、第2段階S1において出力回路2をオフ状態に保持する。
【0136】
第1ノードN1の電圧および第2クロック信号の制御下で、第1制御回路3は、第2ノードN2に第2クロック信号を伝送し、第2ノードN2の電圧を制御する。
【0137】
保持回路4は、上記第2ノードN2の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を出力信号端子Goutに伝送する。第2段階S2において第1ノードN1の電圧がハイレベルに保持されるので、第2ノードN2の電圧は第2クロック信号の影響を受けて変化する。例えば、第2クロック信号のレベルがローレベルにジャンプする場合には、第2ノードN2の電圧は第2クロック信号によってローレベルになり得る。
【0138】
この段階では、出力信号端子Goutによって出力される出力信号の波形は、第1電圧信号の波形と同一である。すなわち、出力信号のレベルはハイレベルに保持され、出力信号の波形は図14に示すような波形としてもよい。
【0139】
なお、出力信号のローレベル部分は、対応する画素駆動回路におけるトランジスタの一部をオンにするための動作レベル(working level)と呼び、出力信号のハイレベル部分は、対応する画素駆動回路におけるトランジスタの一部をオフにするための非動作レベル(non-working level)と呼んでもよい。シフトレジスタ100を、対応するサブ画素Pにおける画素駆動回路に電気的に接続することにより、シフトレジスタ100によって、当該対応するサブ画素Pにおける画素駆動回路に所要の動作タイミングを与えて、当該対応するサブ画素Pを表示させるように駆動することができる。
【0140】
このように、本開示のいくつかの実施例に係るシフトレジスタ100は、入力回路1、出力回路2、第1制御回路3、及び保持回路4を設け、入力回路1、出力回路2、第1制御回路3、及び保持回路4をそれぞれ対応する信号端子に電気的に接続することにより、各信号端子同士の協働により、出力回路2及び保持回路4を異なる期間でオンさせ、出力回路2によって出力される第2クロック信号と保持回路4によって出力される第1電圧信号とを合わせて出力信号となることができる。この出力信号は、対応するサブ画素Pを表示させるように駆動するためのものである。
【0141】
本開示のいくつかの実施例に係るシフトレジスタ100は、構造が簡単であり、シフトレジスタ100の製造歩留まりを向上させ、表示パネルPNLにおけるシフトレジスタ100の占有面積を減少させるのに有利である。このシフトレジスタ100を額縁領域B内に設ける場合、額縁領域Bのサイズを小さくするのに有利であり、ひいては狭額縁設計の実現に有利である。
【0142】
いくつかの実施例において、上記第1クロック信号および第2クロック信号とは互いに反転信号である。
【0143】
例示的に、ここでの「反転信号」とは、ある期間には、第1クロック信号のレベル及び第2電圧信号のレベルが一定に保持され、且つ第1クロック信号のレベルがハイレベルである場合、第2クロック信号のレベルがローレベルであり、第1クロック信号のレベルがローレベルである場合、第2クロック信号のレベルがハイレベルであることを意味する。
【0144】
上記反転信号を配置するための方式が多様あり、具体的には、実際の必要に応じて選択して設けることができ、本開示は、これに限定されない。
【0145】
例示的に、ある期間には、第1クロック信号のレベルがハイレベルからローレベルにジャンプすると同時に、第2クロック信号のレベルがローレベルからハイレベルにジャンプする。第1クロック信号のレベルがローレベルからハイレベルにジャンプすると同時に、第2クロック信号のレベルがハイレベルからローレベルにジャンプする。
【0146】
例示的に、図14に示すように、第1クロック信号のレベルと第2クロック信号のレベルとが同時に変化することはない。
【0147】
例えば、第1クロック信号のレベルがハイレベルからローレベルにジャンプする前に、第2クロック信号は既にローレベルからハイレベルにジャンプしている。
【0148】
なお、シフトレジスタ100が駆動する過程において、多くの制御不能な要因(例えば、トランジスタの経時変化や負荷の違いなど)を考慮して、第1クロック信号の波形と第2クロック信号の波形を図14に示すような波形に設定することができる。
【0149】
本開示は、第1クロック信号の波形及び第2クロック信号の波形が図14に示すような波形であることを例として模式的に説明する。
【0150】
第1クロック信号と第2クロック信号とを反転信号とすることで、クロック信号の制御が容易になるだけでなく、第1クロック信号端子CKおよび第2クロック信号端子CBの設置数を減らし、シフトレジスタ100の構造を簡略化し、当該シフトレジスタ100が適用される走査駆動回路1000の構造を簡略化し、ひいては狭額縁設計の実現に寄与する。
【0151】
次に、図7を参照して、入力回路1、出力回路2、第1制御回路3、及び保持回路4の構造を模式的に説明する。
【0152】
いくつかの例において、図7に示すように、入力回路1は第1トランジスタT1を含む。
【0153】
例示的に、図7に示すように、上記第1トランジスタT1の制御電極は第1クロック信号端子CKに電気的に接続され、第1トランジスタT1の第1電極は入力信号端子STVに電気的に接続され、第1トランジスタT1の第2電極は第1ノードN1に電気的に接続される。
【0154】
例えば、第1クロック信号のレベルがローレベルである場合、第1トランジスタT1は、当該第1クロック信号の制御下でオンにされ、入力信号を受信して第1ノードN1に伝送して、第1ノードN1を充電する。ここで、入力信号のレベルがローレベルである場合、第1ノードN1の電圧はローレベルであり、入力信号のレベルがハイレベルである場合、第1ノードN1の電圧はハイレベルである。
【0155】
いくつかの例において、図7に示すように、出力回路2は、第2トランジスタT2と第1コンデンサC1とを含む。
【0156】
例示的に、図7に示すように、第2トランジスタT2の制御電極は第1ノードN1に電気的に接続され、第2トランジスタT2の第1電極は第2クロック信号端子CBに電気的に接続され、第2トランジスタT2の第2電極は出力信号端子Goutに電気的に接続される。
【0157】
例えば、第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、第2トランジスタT2は、当該第1ノードN1の電圧の制御下でオンにされ、第2クロック信号を受信して出力信号端子Goutに伝送する。
【0158】
例示的に、図7に示すように、第1コンデンサC1の第1端は第1ノードN1に電気的に接続され、第1コンデンサC1の第2端は出力信号端子Goutに電気的に接続される。
【0159】
例えば、第1トランジスタT1がオンにされて入力信号が第1ノードN1に伝送される過程において、第1コンデンサC1も充電される。第1トランジスタT1がオフされる場合、第1コンデンサC1は、第1ノードN1の電圧を維持するように放電されることができる。
【0160】
選択的に、第1トランジスタT1がオフにされた後、第1コンデンサC1が放電されるこにより、第1ノードN1の電圧がローレベルに維持され、ひいては第2トランジスタT2がオン状態に維持され、第2クロック信号を受信して出力信号端子Goutに伝送し続ける。
【0161】
いくつかの例において、図7に示すように、第1サブ制御回路31は、第3トランジスタT3と第2コンデンサC2とを含む。
【0162】
例示的に、図7に示すように、第3トランジスタT3の制御電極は第1ノードN1に電気的に接続され、第3トランジスタT3の第1電極は第1電圧信号端子VGHに電気的に接続され、第3トランジスタT3の第2電極は第3ノードN3に電気的に接続される。第2コンデンサC2の第1端は第2クロック信号端子CBに電気的に接続され、第2コンデンサC2の第2端は第3ノードN3に電気的に接続される。
【0163】
例えば、第1ノードN1の電圧がハイレベルである場合、第3トランジスタT3は、当該第1ノードN1の電圧の制御下でオフにされることができる。このとき、第3ノードN3はフローティング状態となる。第2コンデンサC2は第2クロック信号を第3ノードN3に結合することができる。第2クロック信号のレベルがハイレベルである場合、第3ノードN3の電圧はハイレベルであり、第2クロック信号のレベルがローレベルである場合、第3ノードN3の電圧はローレベルである。
【0164】
第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、第3トランジスタT3は、当該第1ノードN1の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を受信して第3ノードN3に伝送して、第3ノードN3を充電して、第3ノードN3の電圧を上昇させることができる。この場合、第2クロック信号は第2コンデンサC2を介して第3ノードN3に結合されるが、第2クロック信号のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかにかかわらず、第3ノードN3の電圧は第1電圧信号によって制御される。
【0165】
いくつかの例において、図7に示すように、第2サブ制御回路32は、第4トランジスタT4と第5トランジスタT5とを含む。
【0166】
例示的に、図7に示すように、第4トランジスタT4の制御電極は第1ノードN1に電気的に接続され、第4トランジスタT4の第1電極は第1電圧信号端子VGHに電気的に接続され、第4トランジスタT4の第2電極は第2ノードN2に電気的に接続される。
【0167】
例えば、第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、第4トランジスタT4は、当該第1ノードN1の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を受信して第2ノードN2に伝送して、第2ノードN2を充電して、第2ノードN2の電圧を上昇させることができる。
【0168】
例示的に、図7に示すように、第5トランジスタT5の制御電極は第3ノードN3に電気的に接続され、第5トランジスタT5の第1電極は第2クロック信号端子CBに電気的に接続され、第5トランジスタT5の第2電極は第2ノードN2に電気的に接続される。
【0169】
例えば、第3ノードN3の電圧がローレベルである場合、第5トランジスタT5は、当該第3ノードN3の電圧の制御下でオンにされ、第2クロック信号を受信して第2ノードN2に伝送して、第2ノードN2を充電することができる。
【0170】
すなわち、第1ノードN1の電圧がローレベルである場合、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4は、第1ノードN1の電圧の制御下でオンにされ、第3トランジスタT3は、第1電圧信号を受信して第3ノードN3に伝送して、第5トランジスタT5がオフにされ、第4トランジスタT4は、第1電圧信号を受信して第2ノードN2に伝送して、第2ノードN2の電圧がハイレベルにすることができる。
【0171】
第1ノードN1の電圧がハイレベルである場合、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4は、第1ノードN1の電圧の制御下でオフにされることができる。第2クロック信号のレベルがローレベルである場合、第2コンデンサC2は第2クロック信号を第3ノードN3に結合して第5トランジスタT5をオンにさせることができる。第5トランジスタT5は、第2クロック信号を受信して第2ノードN2に伝送して、第2ノードN2の電圧をローレベルにすることができる。
【0172】
いくつかの例において、図7に示すように、保持回路4は、第6トランジスタT6と第3コンデンサC3とを含む。
【0173】
例示的に、図7に示すように、第6トランジスタT6の制御電極は第2ノードN2に電気的に接続され、第6トランジスタT6の第1電極は第1電圧信号端子VGHに電気的に接続され、第6トランジスタT6の第2電極は出力信号端子Goutに電気的に接続される。
【0174】
例えば、第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、第6トランジスタT6は、当該第2ノードN2の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を受信して出力信号端子Goutに伝送することができる。
【0175】
例示的に、図7に示すように、第3コンデンサC3の第1端は第2ノードN2に電気的に接続され、第3コンデンサC3の第2端は第1電圧信号端子VGHに電気的に接続される。
【0176】
例えば、第5トランジスタT5がオンにされて、且つ第2クロック信号が第2ノードN2に伝送されている過程において、第3コンデンサC3も充電される。第5トランジスタT5がオフにされる場合、第3コンデンサC3は第2ノードN2の電圧を維持するように放電されることができる。
【0177】
選択的に、第5トランジスタT5がオフにされた後に、第3コンデンサC3が放電されることにより、第2ノードN2の電圧がローレベルに維持され、第6トランジスタT6がオン状態に保持され、第1電圧信号を受信して出力信号端子Goutに伝送し続けることができる。
【0178】
関連技術では、図1に示すように、シフトレジスタは2つのDフリップフロップ(flip-flops)を含む。第1Dフリップフロップは、第1トランスミッションゲート(transmission gate)TG1、第1NANDゲートNand1、第1インバータ(inverter)INV1、および第2トランスミッションゲートTG2を含む。第2Dフリップフロップは、第3トランスミッションゲートTG3、第2NANDゲートNand2、第2インバータINV2、および第4トランスミッションゲートTG4を含む。その駆動方法は以下のステップを含み:クロック信号clkのレベルがローレベルであり、且つ反転クロック信号clkbのレベルがハイレベルである場合、第1Dフリップフロップがオンにされ、前のシフトレジスタによって出力される信号は当該第1Dフリップフロップ(第2Dフリップフロップの第3トランスミッションゲートTG3がオフ状態となるため、この信号は第2Dフリップフロップに入ることができない)に伝送され、クロック信号clkのレベルがハイレベルであり、且つ反転クロック信号clkbのレベルがローレベルである場合、第1Dフリップフロップがオフにされ、この信号がラッチ(latched)され、このとき、第2Dフリップフロップがオンにされ、この信号が出力される。これにより、前のシフトレジスタから次のシフトレジスタへのシフトが実現される。
【0179】
関連技術におけるシフトレジスタの各Dフリップフロップには、それぞれ2つのトランスミッションゲート、1つのインバータ、1つのNANDゲートを必要とし、また、各シフトレジスタには、それぞれ2つのDフリップフロップを必要としていたため、回路構成が複雑になるとともに、大きなレイアウトスペースを必要とし、狭額縁設計の実現が困難になる。
【0180】
本開示のいくつかの実施例に係るシフトレジスタ100は、6つのトランジスタと3つのコンデンサとを含み、単純な構造を有する。これにより、シフトレジスタ100の製造歩留まりを向上させ、表示パネルPNLにおけるシフトレジスタ100の占有面積を低減するのに有利である。このシフトレジスタ100を額縁領域B内に設ける場合、額縁領域Bのサイズを小さくすることのに有利であり、ひいては狭額縁設計の実現に有利である。
【0181】
なお、本開示における「電気的に接続された」とは、直接的な電気的接続を指してもよいし、間接的な電気的接続を指してもよく、具体的には、実際の需要に応じて定められてもよい。
【0182】
いくつかの実施例において、図8および図9に示すように、シフトレジスタ100は、電位安定化回路5をさらに含んでもよい。
【0183】
いくつかの例において、図8及び図9に示すように、上記電位安定化回路5は、第1ノードN1、第2電圧信号端子VGL、及び第4ノードN4に電気的に接続される。ここで、この電位安定化回路5は、第2電圧信号端子VGLによって伝送される第2電圧信号の制御下で、第1ノードN1からの入力信号を第4ノードN4に伝送し、第4ノードN4の電圧を安定化させるように構成される。
【0184】
これにより、上記出力回路2は、第4ノードN4に電気的に接続されるとともに、電位安定化回路5を介して第1ノードN1に電気的に接続される。つまり、この出力回路2と入力回路1との間の電気的接続は、間接的な電気的接続であり、両者の間は、電位安定化回路5によって電気的に接続される。当該出力回路2は、第4ノードN4の電圧の制御下で、第2クロック信号端子CBで受信された第2クロック信号を出力信号端子Goutに伝送するように構成されている。
【0185】
ここで、第2電圧信号端子VGLは、直流ローレベル信号(例えば、クロック信号のローレベル部分以下)を伝送するように構成される。ここでは、この直流ローレベル信号を、第2電圧信号と呼ぶ。ここでいう「ハイレベル」と「ローレベル」とは、相対的なものであり、「ハイレベル」と「ローレベル」の電圧値を限定するものではない。
【0186】
例示的に、第2電圧信号のレベルがローレベルであり、電位安定化回路5はオン状態を維持する。入力回路1がオンにされ、且つ入力信号が第1ノードN1に伝送される場合、電位安定化回路5は、当該入力信号を第4ノードN4に伝送してもよい。第4ノードN4に伝送された入力信号のレベルがローレベルである場合、出力回路2は、第4ノードN4の電圧の制御下でオンにされ、第2クロック信号を受信して出力信号端子Goutに伝送してもよい。
【0187】
入力回路1がオフにされる場合、入力回路1から信号が出力されない。このとき、第1ノードN1はフローティング状態となる。
【0188】
なお、出力回路2がオンにされ、且つ第2クロック信号のレベルがローレベルである場合、第4ノードN4の電圧は、第1コンデンサC1のブートストラップ作用(bootstrap effect)により、さらに低下し易くなる。第4ノードN4の電圧によって電位安定化回路5がオフにされることで、第4ノードN4が入力回路1を介して漏電することが回避され、第4ノードN4の電圧が安定化され、出力回路2の安定なオン状態が保証され、出力信号の正確性が確保されることができる。
【0189】
また、電位安定化回路5がオフにされた後に、第1ノードN1の電圧が第4ノードN4の電圧変化の影響を受けて大幅に低下することも回避することができ、ひいては第1ノードN1の電圧が大幅に低下し、その結果、入力回路1(つまり第1トランジスタT1)及び第3制御回路7(つまり第9トランジスタT9)の動作性能に悪影響を与えることを回避することができる。ここで、第3制御回路7(即ち、第9のトランジスタT9)については、以下の説明を参照することができるので、ここでその説明が省略される。
【0190】
次に、図9を参照して、電位安定化回路5の構造を模式的に説明する。
【0191】
いくつかの例において、図9に示すように、電位安定化回路5は、第7トランジスタT7を含む。
【0192】
例示的に、図9に示すように、第7トランジスタT7の制御電極は第2電圧信号端子VGLに電気的に接続され、第7トランジスタT7の第1電極は第1ノードN1に電気的に接続され、第7トランジスタT7の第2電極は第4ノードN4に電気的に接続される。
【0193】
ここで、第7トランジスタT7の制御電極は第2電圧信号端子VGLに電気的に接続され、且つ第2電圧信号は直流ローレベル信号であるため、第7トランジスタT7はノーマリーオン状態となり、第1ノードN1からの入力信号を第4ノードN4に伝送する。
【0194】
例示的に、図9に示すように、出力回路2が第2トランジスタT2を含む場合、第2トランジスタT2の制御電極は、第4ノードN4に電気的に接続され、第7トランジスタT7を介して第1ノードN1に電気的に接続される。すなわち、第2トランジスタT2の制御電極と第1ノードN1との間の電気的接続関係は、間接的な電気的接続である。
【0195】
第7トランジスタT7を設けることにより、第4ノードN4が第1トランジスタT1を介して漏電することを回避し、第4ノードN4の電圧を比較的に安定させ、第2トランジスタT2のオン状態を比較的に安定させることができる。また、第1ノードN1の電圧を制御可能かつ安定にすることができ、第1トランジスタT1と第9トランジスタT9の動作性能が第1ノードN1の電圧の大幅な変化により影響されることを回避することができる。
【0196】
いくつかの実施例では、図10および図11に示すように、シフトレジスタ100は、第2制御回路6をさらに含んでもよい。
【0197】
いくつかの例において、図10及び図11に示すように、上記第2制御回路6は、第2ノードN2、第1電圧信号端子VGH、及び第1ノードN1に電気的に接続される。ここで、この第2制御回路6は、第2ノードN2の電圧の制御下で、第1電圧信号を第1ノードN1に伝送するように構成される。
【0198】
例示的に、第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、第2制御回路6は、第2ノードN2の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を受信して第1ノードN1に伝送して、第1ノードN1を充電して、第1ノードN1の電圧がハイレベルにしてもよい。
【0199】
第2制御回路6を設けることにより、第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、第1ノードN1の電圧をハイレベルにして第3ノードN3をフローティング状態にして、第3ノードN3の電圧をローレベルの第2クロック信号によって制御することができる。これにより、第1サブ制御回路31が誤ってハイレベルの第1電圧信号を第3ノードN3に伝送することを回避し、第2のサブ製御回路32が誤ってハイレベルの第1電圧信号を第2ノードN2に伝送することを回避することができ、これにより、第2ノードN2の電圧がローレベルに保持され、保持回路4が安定したオン状態にあることを確保することができる。これにより、保持回路4がハイレベルの第1電圧信号に対する安定的な伝送を保持することができることが確保され、出力信号端子Goutがハイレベルの出力信号を安定して出力することが確保される。
【0200】
以下、図11を参照して、第2制御回路6の構造について模式的に説明する。
【0201】
いくつかの例において、図11に示すように、第2制御回路6は、第8トランジスタT8を含む。
【0202】
例示的に、図11に示すように、第8トランジスタT8の制御電極は第2ノードN2に電気的に接続され、第8トランジスタT8の第1電極は第1電圧信号端子VGHに電気的に接続され、第8トランジスタT8の第2電極は第1ノードN1に電気的に接続される。
【0203】
例えば、第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、第8トランジスタT8は第2ノードN2の電圧の制御下でオンにされて、第1電圧信号を受信して第1ノードN1に伝送して、第1ノードN1を充電して、第1ノードN1の電圧がハイレベルにすることができる。
【0204】
第8トランジスタT8を設けることにより、第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、第1ノードN1の電圧をハイレベルにし、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4をオフ状態に保持することができる。これは、第3トランジスタT3が誤ってオンにされることにより第5トランジスタT5がオフにされ、ローレベルの第2クロック信号が第2ノードN2に伝送され難くなることを回避することができ、第4トランジスタT4が誤ってオンにされることによりハイレベルの第1電圧信号が第2ノードN2に伝送されることを回避することができ、第2ノードN2の電圧をローレベル状態に保持することができ、第6トランジスタT6が比較的安定したオン状態を確保することができる。これにより、第6トランジスタT6がハイレベルの第1電圧信号に対する安定的な伝送を保持することができることが確保され、出力信号端子Goutがハイレベルの出力信号を安定的に出力することが確保される。
【0205】
いくつかの実施例において、図12および図13に示すように、シフトレジスタ100は、第3制御回路7をさらに含んでもよい。
【0206】
いくつかの例において、図12及び図13に示すように、上記第3制御回路7は、第2クロック信号端子CB、第5ノードN5及び第1ノードN1に電気的に接続される。ここで、この第2制御回路6は、第5ノードN5に電気的に接続され、第3制御回路7を介して第1ノードN1に電気的に接続される。すなわち、第2制御回路6と第1ノードN1との間の電気的接続関係は、間接的な電気的接続であり、両者は第3制御回路7を介して電気的に接続される。
【0207】
これにより、第2制御回路6は、第2ノードN2の電圧の制御下で第1電圧信号を第5ノードN5に伝送するように構成される。第3制御回路7は、第2クロック信号の制御下で、第5ノードN5からの第1電圧信号を第1ノードN1に伝送するように構成される。
【0208】
例示的に、第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、第2制御回路6は第2ノードN2の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を受信して第5ノードN5に伝送してもよい。第2クロック信号のレベルがローレベルである場合、第3制御回路7は、この第2クロック信号の制御下でオンにされ、第5ノードN5からの第1電圧信号を第1ノードN1に伝送して、第1ノードN1を充電して、第1ノードN1の電圧をハイレベルにすることができる。
【0209】
つまり、第2ノードN2の電圧がローレベルであり、且つ第2クロック信号のレベルがローレベルである場合、第1電圧信号は第2制御回路6および第3制御回路7を順に介して第1ノードN1に伝送され、第1ノードN1の電圧を制御して第2ノードN2の電圧への影響を回避することができる。
【0210】
また、第1段階S1が開始直後の場合、第2ノードN2の電圧がローレベルからハイレベルにジャンプする一方、第1クロック信号のレベルと入力信号のレベルがいずれもローレベルにジャンプし、入力回路1が当該入力信号を第1ノードN1に伝送して、第1ノードN1の電圧がハイレベルからローレベルにジャンプする。この過程で、第1ノードN1の電圧は不安定になる可能性がある。
【0211】
第2制御回路6と第1ノードN1との間に第3制御回路7を設けることにより、第1段階S1が開始直後の場合、第3制御回路7のオフ状態を確保することができ、入力回路1が入力信号を第1ノードN1に伝送する過程において第1ノードN1の電圧が第1電圧信号の影響を受けることを回避し、第1ノードN1の電圧が入力信号によって制御されることを確保することができる。これにより、シフトレジスタ100全体の信頼性を高めるのに有利である。
【0212】
以下、図13を参照して、第3制御回路7の構造ついて模式的に説明する。
【0213】
いくつかの例において、図13に示すように、第3制御回路7は、第9トランジスタT9を含む。
【0214】
例示的に、図13に示すように、第9トランジスタT9の制御電極は第2クロック信号端子CBに電気的に接続され、第9トランジスタT9の第1電極は第5ノードN5に電気的に接続され、第9トランジスタT9の第2電極は第1ノードN1に電気的に接続される。ここで、第2制御回路6が第8トランジスタT8を含む場合、第8トランジスタT8の第2電極は、第5ノードN5に電気的に接続され、第9トランジスタT9を介して第1ノードN1に電気的に接続される。すなわち、第8トランジスタT8の第2電極と第1ノードN1との電気的接続は間接的な電気的接続である。
【0215】
例えば、第2ノードN2の電圧がローレベルである場合、第8トランジスタT8は、第2ノードN2の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を受信して第5ノードN5に伝送してもよい。第2クロック信号のレベルがローレベルである場合、第9トランジスタT9は、当該第2クロック信号の制御下でオンにされ、第5ノードN5からの第1電圧信号を第1ノードN1に伝送して、第1ノードN1を充電して、第1ノードN1の電圧をハイレベルにすることができる。第1クロック信号のレベルがローレベルである場合、第2クロック信号のレベルはハイレベルであり、第9トランジスタT9は、当該第2クロック信号の制御下でオフにされ、第5ノードN5からの第1電圧信号が第1ノードN1に伝送されることを回避することができる。
【0216】
なお、第1段階S1が開始される前に、第2ノードN2の電圧はローレベルであり、第1電圧信号は第8トランジスターT8を介して第1ノードN1に伝送されて、第1ノードN1の電圧がハイレベルにすることができる。第1段階S1が開始直後の場合、第1トランジスターT1はローレベルの第1クロック信号の制御下でオンにされ、ローレベルの入力信号を第1ノードN1に伝送する。このとき、第1ノードN1の電圧は決定されにくく、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4のオン状態も決定されにくい。
【0217】
第8トランジスタT8と第1ノードN1との間に第9トランジスタT9を設置することにより、第1トランジスタT1がオンにされたとき、第9トランジスタT9はオフ状態にあることを確保し、第1ノードN1に第1電圧信号が伝送されることを回避することができ、第1段階S1が開始直後の場合、第1ノードN1の電圧もローレベルの入力信号によって制御されることを確保し、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4はオン状態にあることを確保することができる。これにより、シフトレジスタ100全体の信頼性を高めるのに有利である。
【0218】
本開示のいくつかの実施例に係るシフトレジスタ100は、9つのトランジスタと3つのコンデンサのみを含むことで、出力信号を出力することが実現でき、第1段階S1において出力信号端子Goutがローレベルの第2クロック信号を出力した後に、第1制御回路3、第2制御回路6及び第3制御回路7によって第1ノードN1及び第4ノードN4をリセットすることができ、第2段階S2においてコンデンサがトランジスタの制御電極に結合されることにより第2ノードN2の電位を制御し、これにより、保持回路4は、ハイレベルの第1電圧信号を比較的安定して出力することができ、出力信号の正確性を高めるのに有利である。
【0219】
上記シフトレジスタ100は、構造が簡単であり、シフトレジスタ100の製造歩留まりを向上させ、表示パネルPNLにおけるシフトレジスタ100の占有面積を低減するのに有利である。当該シフトレジスタ100を額縁領域B内に設ける場合、額縁領域Bのサイズを小さくするのに有利であり、ひいては狭額縁設計の実現に有利である。
【0220】
本開示のいくつかの実施例に係る走査駆動回路1000において、複数のシフトレジスタ100のカスケード関係は、多様あり、実際の必要に応じて選択的に設けることができる。
【0221】
いくつかの実施例において、上記複数のシフトレジスタ100のうち、最後のi個のシフトレジスタ100を除いて、N個目のシフトレジスタ100の出力信号端子Goutと、N+i個目のシフトレジスタ100の入力信号端子STVとが電気的に接続される。ここで、N及びiは、いずれも正の整数であり、且つi<Nである。
【0222】
すなわち、N個目のシフトレジスタ100によって出力される出力信号を、(N+i)個目のシフトレジスタ100の入力信号として用いることができる。
【0223】
いくつかの例において、図15に示すように、i=1である。この場合、最後の一つのシフトレジスタ100を除いて、各シフトレジスタ100の出力信号端子Goutは、次のシフトレジスタ100の入力信号端子STVに電気的に接続されてもよい。即ち、最後の一つのシフトレジスタ100を除いて、各シフトレジスタ100の出力信号を次のシフトレジスタ100の入力信号として用いることができる。
【0224】
いくつかの例において、i=2である。この場合、N個目のシフトレジスタ100の出力信号端子Goutと(N+2)個目のシフトレジスタ100の入力信号端子STVとは、最後の二つのシフトレジスタ100を除いて電気的に接続される。即ち、上記複数のシフトレジスタ100は、二つのグループのシフトレジスタに分けられてもよい。ここで、一方のグループのシフトレジスタは、奇数個のシフトレジスタを含み、各奇数個のシフトレジスタの出力信号端子Goutは、次の奇数個のシフトレジスタ100の入力信号端子STVに電気的に接続され、また、もう一方のグループのシフトレジスタは、偶数個のシフトレジスタを含み、各偶数個のシフトレジスタの出力信号端子Goutは、次の偶数個のシフトレジスタ100の入力信号端子STVと電気的に接続されてもよい。
【0225】
いくつかの実施例において、図15に示すように、走査駆動回路1000は、少なくとも1つの第1クロック信号線201と、少なくとも1つの第2クロック信号線202とをさらに含んでもよい。
【0226】
いくつかの例において、走査駆動回路1000は、1つの第1クロック信号線201と、1つの第2クロック信号線202とを含んでもよい。
【0227】
別のいくつかの例において、走査駆動回路1000は、複数の第1クロック信号線201と複数の第2クロック信号線202とを含んでもよい。
【0228】
ここで、走査駆動回路1000に含まれる第1クロック信号線201の数および第2クロック信号線202の数は、上記複数のシフトレジスタ100のカスケード関係に応じて確定されることができる。
【0229】
いくつかの例において、図15に示すように、i=1の場合、走査駆動回路1000は、1つの第1クロック信号線201と、1つの第2クロック信号線202とを含んでもよい。
【0230】
これにより、図15に示すように、当該第1クロック信号線201は、(2N-1)個目のシフトレジスタ100の第1クロック信号端子CK及び2N個目のシフトレジスタ100の第2クロック信号端子CBに電気的に接続されてもよい。当該第2クロック信号線202は、(2N-1)個目のシフトレジスタ100の第2クロック信号端子CB、及び2N個目のシフトレジスタ100の第1クロック信号端子CKに電気的に接続されてもよい。
【0231】
ここで、(2N-1)個目のシフトレジスタ100は、第1クロック信号線201によって伝送されるクロック信号を第1クロック信号とし、第2クロック信号線202によって伝送されるクロック信号を第2クロック信号としてもよい。2N個目のシフトレジスタ100は、第2クロック信号線202によって伝送されるクロック信号を第1クロック信号としてもよく、第1クロック信号線201によって伝送されるクロック信号を第2クロック信号としてもよい。
【0232】
いくつかの実施例において、図15に示すように、走査駆動回路1000は、初期信号線203をさらに含んでもよい。
【0233】
ここで、i=1の場合、走査駆動回路1000における1番目のシフトレジスタ100の入力信号端子は、初期信号線203によって伝送される初期信号を入力信号とするように、初期信号線203に電気的に接続されてもよい。
【0234】
いくつかの例において、図15に示すように、走査駆動回路1000は、第1電圧信号線204および第2電圧信号線205をさらに含んでもよい。
【0235】
ここで、各シフトレジスタ100の第1電圧信号端子VGHは、第1電圧信号を受信するように、第1電圧信号線204に電気的に接続されてもよい。各シフトレジスタ100の第2電圧信号端子VGLは、第2電圧信号を受信するように、第2電圧信号線205に電気的に接続されてもよい。
【0236】
以下、図13に示すシフトレジスタ100の駆動方法について、図14及び図15を参照して模式的に説明する。
【0237】
図15中に示すA1、A2、A3、A4……AN-1、ANは、それぞれ、1番目のシフトレジスタ100、2番目のシフトレジスタ100、3番目のシフトレジスタ100、4番目のシフトレジスタ100……、(N-1)番目のシフトレジスタ100、N番目のシフトレジスタ100を表す。
【0238】
図14には、図13に示すシフトレジスタ100の動作のタイミングチャートを示す。図14において、N1<1>、N2<1>、N3<1>及びN4<1>は、それぞれ1番目のシフトレジスタ100の第1ノードN1、第2ノードN2、第3ノードN3及び第4ノードN4を表す。Gout<1>は、1番目のシフトバッファ100の出力信号端Goutを表す。
【0239】
例示的に、1番目のシフトレジスタ100(即ち、表示パネルPNLの1行目のサブ画素Pに対応する)の駆動方法について以下に説明する。この駆動方法は、第1段階S1と第2段階S2とを含む。ここで、第1段階S2は、入力段階S11と走査段階S12とを含み、第2段階S2は、第1保持段階S21と第2保持段階S22とを含む。
【0240】
入力段階S11では、入力信号のレベルがローレベルであり、第1クロック信号のレベルがローレベルであり、第2クロック信号のレベルがハイレベルである。
【0241】
入力回路1における第1トランジスタT1は、第1クロック信号に応答してオンにされ、入力信号を第1ノードN1<1>に伝送し、第1ノードN1<1>を充電して、第1ノードN1<1>の電圧をローレベルにする。
【0242】
第1制御回路3は、第1ノードN1<1>の電圧および第2クロック信号の制御下で、第1電圧信号を第2ノードN2<1>に伝送することにより、第2ノードN2<1>の電圧を制御する。具体的には、第1制御回路3における第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4は、第1ノードN1<1>の電圧の制御下でオンにされる。第3トランジスタT3は、第1電圧信号を第3ノードN3<1>に伝送し、第3ノードN3<1>を充電して、第3ノードN3<1>の電圧がハイレベルにし、第5トランジスタT5をオフにする。第4トランジスタT4は、第1電圧信号を第2ノードN2<1>に伝送し、第2ノードN2<1>を充電して、第2ノードN2<1>の電圧をハイレベルにする。
【0243】
第2ノードN2<1>の電圧の制御下で、保持回路4における第6トランジスタT6はオフにされる。このとき、第1電圧信号は、第3コンデンサC3を同時に充電する。
【0244】
第2制御回路6における第8トランジスタT8は第2ノードN2<1>の電圧の制御下でオフにされる。
【0245】
第3制御回路7における第9トランジスタT9は、第2クロック信号の制御下でオフにされる。
【0246】
電位安定化回路5における第7トランジスタT7は、第2電圧信号の制御下でオン状態を保持し、第1ノードN1<1>の入力信号を第4ノードN4<1>に伝送して、第4ノードN4<1>の電圧をローレベルにする。このとき、第1コンデンサC1も同時に充電される。
【0247】
第1ノードN1<1>(すなわち、第4ノードN4<1>)の電圧の制御下で、出力回路2における第2トランジスタT2がオンにされ、第2クロック信号が出力信号端子Gout<1>に伝送され、出力信号端子Gout<1>から出力信号として出力される。この段階では、第2クロック信号のレベルはハイレベルであり、したがって、出力信号のレベルはハイレベルである。
【0248】
走査段階S12では、入力信号のレベルがハイレベルであり、第1クロック信号のレベルがハイレベルであり、第2クロック信号のレベルがローレベルである。
【0249】
入力回路1における第1トランジスタT1は、第1クロック信号に応答してオフにされる。第1ノードN1<1>には放電経路を有しないので、第1ノードN1<1>の電圧は基本的に一定に保持され、即ち、第1ノードN1<1>の電圧はローレベルを保持する。
【0250】
第1制御回路3は、第1ノードN1<1>の電圧および第2クロック信号の制御下で、第1電圧信号を第2ノードN2<1>に伝送することにより、第2ノードN2<1>の電圧を制御する。具体的には、第1制御回路3における第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4は、第1ノードN1<1>の電圧の制御下でオン状態を保持する。第3ノードN3<1>の電圧はハイレベルのままであり、第5トランジスタT5はオフ状態を保持する。第2ノードN2<1>の電圧はハイレベルのままであり、当該第2ノードN2<1>の電圧の制御下で保持回路4における第6トランジスタT6はオフ状態を保持する。このとき、第3コンデンサC3への充電は継続される。
【0251】
第2制御回路6における第8トランジスタT8は第2ノードN2<1>の電圧の制御下でオフ状態を保持する。
【0252】
第3制御回路7における第9トランジスタT9は、第2クロック信号の制御下でオンにされる。
【0253】
第1コンデンサC1は第4ノードN4<1>の電圧がローレベルに保持されるように放電する。出力回路2における第2トランジスタT2は、第1ノードN1<1>(即ち、第4ノードN4<1>)の電圧の制御下でオン状態を保持し、第2クロック信号を出力信号端子Gout<1>に伝送し続ける。この段階では、第2クロック信号のレベルはローレベルであるため、出力信号のレベルはローレベルである。
【0254】
第1保持段階S21では、入力信号のレベルがハイレベルであり、第1クロック信号のレベルが先にハイレベルに保持された後にローレベルにジャンプし、第2クロック信号のレベルがハイレベルである。
【0255】
第1クロック信号のレベルがローレベルにジャンプする前に、第1ノードN1<1>の電圧及び第4ノードN4<1>の電圧はローレベルを保持する。これにより、第2ノードN2<1>の電圧と第3ノードN3<1>の電圧はハイレベルのままである。出力回路2にける第2トランジスタT2はオン状態を保持し、第2クロック信号を出力信号端子Gout<1>に伝送し続ける。第2クロック信号のレベルがハイレベルであるため、出力信号のレベルはハイレベルである。
【0256】
第1クロック信号のレベルがローレベルにジャンプした後、当該第1クロック信号に応答して、入力回路1における第1トランジスタT1は、オンにされて、入力信号を第1ノードN1<1>に伝送し、第1ノードN1<1>を充電して、第1ノードN1<1>の電圧をハイレベルにする。
【0257】
電位安定化回路5における第7トランジスタT7は、第2電圧信号の制御下でオン状態を保持し、第1ノードN1<1>における入力信号を第4ノードN4<1>に伝送して第4ノードN4<1>の電圧をハイレベルにすることができる。これにより、第1ノードN1<1>および第4ノードN4<1>に対するリセットが完了する。このとき、第1コンデンサC1も同時に充電される。
【0258】
この第1ノードN1<1>(すなわち、第4ノードN4<1>)の電圧の制御下で、出力回路2における第2トランジスタT2はオフにされる。
【0259】
第1制御回路3は、第1ノードN1<1>の電圧および第2クロック信号の制御下で、第2ノードN2<1>に第2クロック信号を伝送することにより、第2ノードN2<1>の電圧を制御する。具体的には、第1制御回路3における第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4は、第1ノードN1<1>の電圧の制御下でオフにされる。第3ノードN3<1>はフローティング状態となる。第2クロック信号のレベルはハイレベルであるため、第2コンデンサC2の結合効果により、第3ノードN3<1>の電圧がハイレベルにして、第5トランジスタT5はオフ状態を保持することができる。第3のコンデンサC3は、第2ノードN2<1>の電圧がハイレベルに保持されるように放電される。当該第2ノードN2<1>の電圧の制御下で、保持回路4における第6トランジスタT6はオフ状態に保持される。
【0260】
第2制御回路6における第8トランジスタT8は第2ノードN2<1>の電圧の制御下で、オフ状態を保持する。
【0261】
シフトレジスタ100の出力信号端子Gout<1>には負荷(即ち、サブ画素Pにおける画素駆動回路)が接続されるため、出力信号端子Gout<1>によって出力される出力信号のレベルは、第1クロック信号のレベルのジャンプ前の段階と同じであり、即ち、出力信号端子Gout<1>によって出力される出力信号のレベルはハイレベルのままである。
【0262】
第2保持段階S22では、入力信号のレベルがハイレベルであり、第1クロック信号のレベルがハイレベルであり、第2クロック信号のレベルがローレベルである。
【0263】
入力回路1における第1トランジスタT1は、第1クロック信号に応答してオフにされる。第1ノードN1<1>の電圧と第4ノードN4<1>の電圧は基本的に一定に保持され、即ち、第1ノードN1<1>の電圧と第4ノードN4<1>の電圧はハイレベルを保持する。出力回路2における第2トランジスタT2は、第1ノードN1<1>(即ち、第4ノードN4<1>)の電圧の制御下でオフ状態を保持する。
【0264】
第1制御回路3は、第1ノードN1<1>の電圧および第2クロック信号の制御下で、第2ノードN2<1>に第2クロック信号を伝送することにより、第2ノードN2<1>の電圧を制御する。具体的には、第1制御回路3における第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4は、第1ノードN1<1>の電圧の制御下で、オフ状態を保持し、第3ノードN3<1>をフローティング状態に保持する。第2クロック信号のレベルがローレベルであるため、第2コンデンサC2の結合効果により、第3ノードN3<1>の電圧がローレベルにして、第5トランジスタT5はオンにされてもよい。第5トランジスタT5は、第2クロック信号を第2ノードN2<1>に伝送し、第2ノードN2<1>を充電して、第2ノードN2<1>の電圧をローレベルにする。
【0265】
第2制御回路6における第8トランジスタT8は、第2ノードN2<1>の電圧の制御下でオンにされ、第5ノードN5<1>に第1電圧信号を伝送する。
【0266】
第3制御回路7における第9トランジスタT9は、第2クロック信号の制御下でオンにされ、第5ノードN5からの第1電圧信号を第1ノードN1<1>に伝送し、第1ノードN1<1>を充電して、第1ノードN1<1>の電圧をハイレベルにする。
【0267】
保持回路4における第6トランジスタT6は、上記第2ノードN2<1>の電圧の制御下でオンにされ、第1電圧信号を出力信号端子Gout<1>に伝送する。出力信号端子Gout<1>によって出力される出力信号のレベルはハイレベルである。
【0268】
なお、シフトレジスタ100の駆動方法には、順次サイクリックに行われるS21段階とS22段階を複数含んでいてもよい。この過程において、第2制御回路6における第8トランジスタT8及び第3制御回路7における第9トランジスタT9はオン状態を保持し、保持回路4における第6トランジスタT6はオン状態を保持し、出力信号端子Gout<1>に第1電圧信号を伝送し続け、出力信号端子Gout<1>からはハイレベルの出力信号を出力し続ける。ここで、第2クロック信号のレベルがハイレベルからローレベルにジャンプする度に、第5トランジスタT5の制御電極のレベルは結合によって一度低くなり、これによって第5トランジスタT5もオンにされ、第2クロック信号を第2ノードN2<1>に伝送し、同時に第3コンデンサC3を充電し、第2ノードN2<1>の電圧をローレベルに保持してもよい。入力信号のレベルがローレベルにジャンプした後、処理は終了する。
【0269】
上記は、本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲はこれに限定されず、本開示の技術的範囲内で当業者であれば容易に想到できる変更又は置換は、すべて本開示の技術的範囲内に包含するものである。従って、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲に記載された範囲を準拠するものとする。
図1
図2
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図8
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図10
図11
図12
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図14
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【国際調査報告】