IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パラマイダス ゲーエムベーハーの特許一覧

特表2024-520251平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置
<>
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図1
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図2
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図3
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図4
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図5
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図6
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図7
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図8
  • 特表-平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法、および平面的で平坦な製品の積層物を移動するための移動装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/90 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
B65G47/90 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557278
(86)(22)【出願日】2022-05-31
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 EP2022064712
(87)【国際公開番号】W WO2022253809
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】102021114166.4
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523353568
【氏名又は名称】パラマイダス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】パラマイダス,ステファノ
【テーマコード(参考)】
3F072
【Fターム(参考)】
3F072AA29
3F072KD07
3F072KD11
3F072KE08
(57)【要約】
平面的で平坦な製品の積層物(S)を移動するために、前記積層物(S)の上方に位置決めされた支持部材(12)と前記支持部材に固定されたテープ(24)とを有する支持装置(11)が使用される。テープは下側で積層物の周囲を案内され、支持部材に固定され、これに基づき支持部材はテープの緊張によって積層物に対して押圧され、次にテープにより下側で巻き付けられた積層物が持ち上げあれる。続いて積層物が目標保管場所に降ろされ、そしてテープが積層物から解離される。その際にテープは把持装置(18)により把持され、支持部材に支承されたテープストックリール(13)から引き出され、積層物の周囲に巻き付けられる。緊張させるためにテープはテープストックリールに巻き付けられる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面的で平坦な製品(P)の積層物(S)を、
前記積層物(S)の上方に位置決めされた支持部材(12)と、
前記支持部材(12)に固定されたテープ(24)と、
を有する支持装置(11)により移動する方法であって、
前記テープ(24)が、下側で前記積層物(S)の周囲に案内され、前記支持部材(12)に固定され、
次に前記支持部材(12)が、前記テープ(24)の張力によって前記積層物(S)に対して押圧され、
次に前記テープ(24)により下側で巻き付けられた前記積層物(S)が持ち上げられ、
引き続き前記積層物(S)が目標保管場所に降ろされ、
そして前記テープ(24)が前記積層物(S)から解離される、
方法において、
前記テープ(24)は、把持装置(18)により掴まれ、前記支持部材(12)に支承されたテープストックリール(13)から引き出され、前記積層物(S)の周囲に巻き付けられ、
前記テープ(24)は、緊張させるために前記テープストックリール(13)に巻き付けられる、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記テープ(24)は前記把持装置(18)により、前記積層物(S)とは反対側の前記支持部材(12)の上側で掴まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テープストックリール(13)とは反対側の前記テープ(24)の端部は、
前記支持部材(12)にある第1の保持部材(16)に固定されており、
前記テープ(12)は前記把持装置(18)により、前記テープストックリール(13)と前記第1の保持部材(16)との間のテープ部分で掴まれる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記テープ(24)は、前記支持部材(12)に支承された少なくとも2つの偏向ローラ(15a,15b)の周囲を案内され、
前記テープ(12)は、前記把持装置(18)により、前記2つの偏向ローラ(15a,15b)の間のテープ部分で掴まれる、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記テープ(24)は、二重層または四重層に前記積層物(S)の下側で周囲に巻き付けられる、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記支持部材(12)は、前記積層物(S)の上側に、前記支持部材が前記積層物(S)の上側に完全に配置されるように載置される、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記積層物(S)は、前記テープ(24)が前記積層物(S)の周囲に巻き付けられる前に、圧縮装置(26)によって共に押圧され圧縮される、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
平面的で平坦な製品(P)の積層物(S)を、
支持部材(12)と、
前記積層物(S)を下側で巻き付けることのできるテープ(24)と、
を有する支持装置(11)により移動するための移動装置(10)において、
前記支持部材(12)の上側に回転可能に支承されたテープストックリール(13)が配置されており、
前記テープストックリール(13)から前記テープ(24)が引き出し可能、かつ前記テープストックリール(13)に巻き付け可能であり、
把持装置(18)が設けられており、
前記把持装置により前記テープ(24)を掴むことができ、
前記テープストックリール(13)から引き出すことができ、
下側で前記積層物(S)の周囲に巻き付けることができ、
解離可能に固定することができる、
ことを特徴とする移動装置。
【請求項9】
前記テープストックリール(13)は、駆動装置(23)を有する、
ことを特徴とする請求項8に記載の移動装置。
【請求項10】
前記テープストックリール(13)とは反対側の前記テープ(24)の端部は、前記支持部材(12)にある第1の保持部材(16)に固定されている、
ことを特徴とする請求項8または9に記載の移動装置。
【請求項11】
前記第1の保持部材(16)は、前記支持部材(12)の上側に配置されている、
ことを特徴とする請求項10に記載の移動装置。
【請求項12】
前記テープ(24)は、前記把持装置(18)により、前記支持部材(12)に配置された第2の保持部材(17)に解離可能に固定可能である、
ことを特徴とする請求項8から11のいずれか一項に記載の移動装置。
【請求項13】
前記第2の保持装置(17)は、前記支持部材(12)の上側に配置されている、
ことを特徴とする請求項12に記載の移動装置。
【請求項14】
前記テープ(24)は、前記支持部材(12)に支承された少なくとも2つの偏向ローラ(15a,15b)の周囲を案内され、前記テープ(12)は前記把持装置(18)により、前記2つの偏向ローラ(15a,15b)の間のテープ部分で把持可能である、
ことを特徴とする請求項8から13のいずれか一項に記載の移動装置。
【請求項15】
前記積層物(S)を共に押圧および圧縮することのできる圧縮装置(26)を特徴とする請求項8から14のいずれか一項に記載の移動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面的で平坦な製品の積層物を、積層物の上方に位置決めされる支持部材と、支持部材に固定されたテープとを有する支持装置により移動する方法に関するものであり、テープが下側で積層物の周囲に案内され、支持部材に固定され、次に支持部材が、テープの張力によって積層物に対して押圧され、次にテープにより下側で巻き付けられた積層物が持ち上げられ、続いて積層物が目標保管場所に降ろされ、そしてテープが積層物から解離される。
【0002】
さらに本発明は、平面的で平坦な製品の積層物を、支持部材と、積層物の周囲に巻き付けることのできるテープとを有する支持装置により移動するための移動装置に関する。
【背景技術】
【0003】
前記の平面的で平坦な製品は、例えば、新聞紙や広告パンフレットなどの印刷物、またはタイルカーペット、平坦な折り畳み箱、または回路基板であってよい。以下では、例として新聞紙からなる積層物を前提とするが、本発明はこれに制限されるものではなく、他の平面的で平坦な製品の積層物にも同じように適用することができる。
【0004】
新聞紙は高速に動作する印刷機で製造され、次に計数され、そして所定数の新聞紙を有する積層物にまとめられる。この積層物は、ばらのまま引き続き扱うことができるが、積層物を帯封によりまとめること、および/または例えばプラスチック製の外装袋を付することも公知である。輸送のために積層物は、輸送パレット上に載置されるか、または開放したコンテナまたは箱に上方から設置される。積層物を移動するために、積層物は、フォーク型のグリッパによって相対する両側から下を掴まれ、持ち上げられ、目標保管場所、すなわち輸送パレットまたは箱に降ろされる。このことは、グリッパが積層物の側方に構造空間を必要とするという欠点と結び付いており、そのため積層物を隣接する積層物に直接配置することができないか、または大きな労力を伴わないとできない。狭い通路の下で、箱またはコンテナに降ろすことも公知のグリッパでは不可能である。
【0005】
積層物を箱またはコンテナに、狭い通路の下で設置しなければならない場合、このことは通常、補助者による手作業で行われる。この措置には労力、時間およびコストが掛かる。
【0006】
経済の他の分野、例えば建設業界では、チェーンを木材積層物に巻き付け、クレーンによって持ち上げることによって、例えば材木の積層物をクレーンによって移動することが知られている。しかしこの種の措置は印刷物または新聞紙には適用することができない。なぜなら、積層物が比較的不安定であり、したがって非常にゆっくりにしか移動することができず、それによって印刷機の能力が許容できないほどに低下されてしまうからである。高速に移動すると、積層物が不安定になり、製品が崩れてしまう危険性が発生することになる。
【0007】
棒材料、例えば鋼棒に関連して、特許文献1から、鋼棒の束を持ち上げる前にテープにより巻き付け、次に鋼棒をテープの張力により相手方支承部に対して緊張させ、これにより固定することが公知である。ここでテープは、操作者により手作業で掴まれ、ループが形成されたその自由端部がフックに掛けられる。この措置は、非常に時間とコストが掛かり、高速に動作する印刷機に使用しても意味がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】旧東ドイツ国経済特許第147228号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の基礎とする課題は、移動の際に製品が崩れる危険性が低減され、積層物を迅速かつ確実に移動することのできる、前記形式の平面的で平坦な製品の積層物を移動する方法を創出することである。
【0010】
さらに、構造的に簡単なやり方で迅速かつスペースを必要としない積層物の移動を可能にする、前記形式の移動装置を創出することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題は、方法に関して請求項1の特徴を備える方法によって解決される。
【0012】
ここでは、積層物を持ち上げる前に支持部材が積層物の上側に宛がわれ、テープの張力によって積層物に対して押圧される。例えばプレート状に構成することのできる支持部材は、積層物の上方に位置決めされ、好適には上方から積層物に宛がわれる。
【0013】
プラスチック製テープまたは布-プラスチック製テープとすることのできるテープを下側で積層物の周囲に巻き付けるために把持装置が設けられており、把持装置は、テープを特に支持部材の上側で掴み、テープストックリールから引き出し、積層物の周囲を下側で巻き付ける。支持部材、特に支持部材の上側には、第2の保持部材を配置することができ、この第2の保持部材にはテープが把持装置によって、積層物を巻き付けた後、解離可能なやり方で固定され、特に吊り下げられる。
【0014】
テープが第2の保持部材に固定された後、テープが、支持部材、好適には支持部材の上側に取り付けられたテープストックリールによってしっかり引張され、あるいは緊張される。これにより、支持部材が上方から積層物に対して押圧され、輸送すべき積層物が支持部材の下方に固定される。次に支持部材は、これにしっかり緊張された積層物と共に、昇降装置、例えば関節アームロボットまたはその他の昇降装置を用いて持ち上げられ、所望の目標保管場所、すなわちパレットまたは箱に運ばれ、そこで予定の位置に降ろすことができる。次にテープは、好適には第2の保持部材の片側で解離され、特にテープストックリールの作動によってこれに巻き取られ、積層物の下方から引き出される。
【0015】
テープは比較的薄いので、このことは、積層物を狭い通路の下で箱に入れること、または積層物を他の積層物に載せることを妨げない。
【0016】
好適にはテープは把持装置により、積層物とは反対側の支持部材の上側で把持される。
【0017】
好適には把持装置は、テープを後方から把持し、形状的に結合して掴むように構成されている。それとは択一的にまたは追加的に、テープをクランプジョーの間に緊張させ、それから引っ張ることもできる。
【0018】
テープは、テープストックリールに巻き付けることができるようにするため、その一方の端部がテープストックリールに固定されている。本発明の好適な構成では、テープストックリールとは反対側のテープの他方の端部が、支持部材にある第1の保持部材に固定されるようになっている。テープは、第1の保持部材に例えばクランプすることができる。
【0019】
好適にはテープは、把持装置によりテープストックリールと第1の保持部材との間のテープ部分で把持される。
【0020】
本発明の好適な構成では、テープが、少なくとも2つの偏向ローラの周囲に案内されるようになっており、偏向ローラは、支持部材に、特にその上側に支承されている。ここでは、テープを把持装置により2つの偏向ローラの間のテープ部分で把持するようにすることができ、これにより把持装置による把持の際にテープの正確な位置決めが保証される。
【0021】
テープを積層物の周囲に単層に巻き付けることができる。本発明の好適な構成では、テープを積層物の周囲に、二重層または四重層に巻き付けるようになっている。このことは、例えばテープの自由端部を、支持部材、特に支持部材の上側に配置された第1の保持部材に固定することによって達成することができる。第1の保持部材に固定されたテープの自由端部とテープストックリールとの間にあるテープの部分は、次に把持装置により後方から把持され、引張されるので、テープは二重層になる。ここでは第1の層が第1の保持部材と把持装置との間に延在するテープの部分により、第2の層が把持装置とテープストックリールとの間に延在するテープの部分により形成される。次に把持装置は、テープのループを把持し、積層物に巻き付けた後、これを第2の保持部材に解離可能なやり方で固定することができる。
【0022】
テープを二重層で使用することは、積層物を降ろした後、テープの外側層を引張することによりテープをテープストックリールに巻き戻すことができるという利点と結び付いている。このとき積層物に当接するテープの第1の層が積層物の下側の製品に剪断力を及ぼさないので、積層物の下側の製品を損傷したり、引きずり痕を付けたりすることはない。
【0023】
本発明の好適な構成では、支持部材が、完全に積層物の上側に配置されるようになっている。このことは、支持部材の寸法ないし底面積が輸送すべき積層物の上側の面積以下であることにより達成され、その結果、支持部材は積層物のいずれの側からも突き出ない。このようにして、狭い通路の下で移動すべき積層物を箱またはコンテナの奥に設置することができ、支持部材の側方に突き出た部分がこの設置を妨げることがない。
【0024】
プロセス確実性をさらに高めるために、本発明の発展形態では、テープを積層物の周囲に巻き付ける前に、および場合により支持部材を積層物に降ろす前に積層物を圧縮装置によって共に押圧および圧縮する。
【0025】
既に目標保管場所に位置決めされた積層物の上側に積層物が降ろされる場合、好適には、下側の積層物とその上に降ろすべき積層物との間に、例えばボール紙製の中間層を配置するようになっており、引き出す際にテープが下側の積層物の上方の製品に跡を付けたり、損傷することを回避する。
【0026】
移動装置に関して上記課題は、好適にはプレート状の支持部材の上側に回転可能に支承されたテープストックリールが配置され、このテープストックリールからテープが引き出し可能であり、かつテープストックリールにテープが巻き付け可能であることによって解決される。テープを引き出しあるいは巻き付けることによって、積層物に巻き付けられ、固定されたテープを緊張することができ、これにより支持部材が積層物の上側に引っ張られ、積層物に対して押圧される。テープを把持し、積層物を巻き付けるために把持装置が設けられており、この把持装置によってテープはテープストックリールから引き出し可能であり、積層物の下側に巻き付け可能であり、特に第2の保持部材に解離可能に固定可能である。第2の保持部材は、好適には保持部材に、特に保持部材の上側に配置されている。
【0027】
把持装置は、空間内で移動するグリッパを含むことができ、グリッパは、少なくとも2つのグリッパジョーおよび/または少なくとも1つのグリッパローラを有する。
【0028】
好適にはテープストックリールは、駆動装置、例えばサーボモータを有する。
【0029】
テープが積層物を巻き付ける場合、テープは単層または二重層に構成することができる。好適にはテープの自由端部は第1の保持部材に固定されており、第1の保持部材は好適には支持部材に、特に支持部材の上側に形成されている。
【0030】
支持部材には好適には少なくとも2つの偏向ローラが支承されており、これら偏向ローラの周囲にテープが案内されている。ここで把持装置は、好適には、テープが把持装置により2つの偏向ローラの間のテープ部分で把持可能であるように構成されている。
【0031】
好適には圧縮装置を設けることができ、この圧縮装置により、特に支持部材を載せる前に積層物を共に押圧可能であり圧縮可能である。
【0032】
本発明のさらなる特徴および特徴は、図面を参照する一実施例の以下の説明から得られる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本方法の第1のフェーズにおける移動装置の主要要素を示す斜視図である。
図2】本方法の第2のフェーズにおける図1の移動装置を示す。
図3】本方法の第3のフェーズにおける図1の移動装置を示す。
図4】本方法の第4のフェーズにおける図1の移動装置を示す。
図5】本方法の第5のフェーズにおける図1の移動装置を示す。
図6】本方法の第6のフェーズにおける図1の移動装置を示す。
図7】積層物を降ろす際の図1の移動装置を示す。
図8】テープを引き出す際の図1の移動装置を示す。
図9】移動が終了した後の図1の移動装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、平面的で平坦な製品P、例えば新聞紙からなる積層物Sを示し、この積層物Sは待機場所21に位置決めされており、そこから移動させるべきである。待機場所21は、図示の実施例ではL字形の位置決め部材22を有し、この位置決め部材の上に積層物Sが所定の配向で配置されている。
【0035】
移動装置10は、プレート状の支持部材12を有し、その上側にはテープストックリール13が回転可能に支承されている。テープストックリール13は、概略的にのみ図示した駆動装置23を用いて、二重矢印Dにより示すように回転可能である。テープストックリール13にはテープ24が巻回されており、このテープは、プラスチック製テープまたは布-プラスチック製テープとすることができる。テープ24の一端部はテープストックリール13に固定されている。テープ24は、テープストックリール13から発し、図1では支持部材12の右上側に配置された第1の偏向ローラ15aを介して、そこから間隔をおいて下方に配置されたさらなる第2の偏向ローラ15bへ、そしてこれから第1の保持部材16に延在し、この第1の保持部材によりテープ24の他方の端部ないしテープ24の自由端部が、支持部材12の上側に固定、特に堅固にクランプされている。テープストックリール13と第1の偏向ローラ15aとの間にあるテープ24の部分では、可動に支承され特に弾性負荷された緊張ローラ14の力がテープ24に対して作用し、これによってテープ24は緊張下で保持される。
【0036】
偏向ローラ15a,15bとは反対の支持部材12の側では、支持部材12の上側に第2の保持部材17が配置されている。
【0037】
支持部材12は、テープストックリール13、偏向ローラ15a,15b、緊張ローラ14、第1の保持部材16、および第2の保持部材17と共に、矢印Rにより示されるように空間内を移動することができる。この目的のために、支持装置11を、例えば関節アームロボットに接続することができる。
【0038】
さらに把持装置18が設けられており、この把持装置は、二重矢印Tにより示されるように空間内を移動するグリッパ19を含む。グリッパ19は、その前方端部に把持ローラ20を支持する。
【0039】
以下では、積層物Sの移動の経過を個々のステップで説明する。
【0040】
把持装置18が把持ローラ12でもって2つの偏向ローラ15a,15bの間に介入できるように、まず支持装置11が図2に示すように位置決めされる。積層物Sは、象徴的にのみ図示した圧縮装置26によって圧縮することができる。引き続き把持装置18は、テープ24が把持装置18によってテープストックリール13から引き出されるように走行される。テープ24の自由端部は第1の保持部材16に固定されているので、図3に示すようにテープ24のループないし二重層が形成される。
【0041】
支持装置11は、プレート状の支持部材12でもって積層物Sの上側に載り、これにより積層物を安定化および/または圧縮する。
【0042】
次に把持装置は、テープ24をテープストックリール13から同時に引き出しながら積層物Sの下方へ、そして位置決め部材22の下方に回り込むように、図4に矢印Hにより示すように走行し、その際にテープ24はテープストックリール13からさらに引き出され、二重層が保持される。
【0043】
把持装置18はテープ24と共に、把持装置が支持部材12に取り付けられた第2の保持部材17の近傍に配置されるまで、図5に示すように積層物Sの周囲を走行する。次にテープ24は、把持装置18により第2の保持部材17に固定され、その結果、テープ24は積層物Sを二重層に巻き付ける。次にテープストックリール13が、テープ24が引張されるように回転される(図6の矢印K参照)。しかしテープ24は第2の保持部材17に固定されているから、テープ24が緊張され、支持部材12は上方から積層物Sを緊張させ、その結果、積層物Sはテープ24と支持部材12との間に締め付けられ、固定される。
【0044】
次に支持装置11は、積層物Sと共に持ち上げられ、目標保管場所に降ろされる。図7によれば、先行する移動過程から既に積層物S’が存在しており、これの上に支持装置11により把持された積層物Sが降ろされることになる。目標保管場所に既に存在する積層物S’の上側には、例えばボール紙中間層の形態のカバー25が配置されており、このカバーの上に支持装置11は積層物Sを、図7に示すように降ろす。
【0045】
積層物Sが所望の位置に達した後、テープ24と第2の保持部材17との係合が解除され、テープ24はテープストックリール13の作動(矢印M)によって積層物Sの下を通って引張され、図8に示すようにテープストックリール13に巻き付けられる。
【0046】
テープ24はもはや積層物Sと係合していないので、支持装置11が降ろされた積層物Sから持ち上げられ、図9に示すように移動すべきさらなる積層物に向かって走行することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】