(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】シリコーン堆積が増強されたシャンプー配合物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/892 20060101AFI20240517BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20240517BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20240517BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20240517BHJP
A61K 8/42 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A61K8/892
A61Q5/02
A61K8/73
A61K8/46
A61K8/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569649
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2023-11-09
(86)【国際出願番号】 US2022028924
(87)【国際公開番号】W WO2022250967
(87)【国際公開日】2022-12-01
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(71)【出願人】
【識別番号】591123001
【氏名又は名称】ユニオン カーバイド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リール、リンジー エム.
(72)【発明者】
【氏名】バイ、ルー
(72)【発明者】
【氏名】パーテイン ザ サード、エメット エム.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、ダニエル エス.
(72)【発明者】
【氏名】グー、ジュンシ
(72)【発明者】
【氏名】ジン、メン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AC172
4C083AC302
4C083AC442
4C083AC531
4C083AC532
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC711
4C083AC712
4C083AC781
4C083AC782
4C083AC862
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD241
4C083AD242
4C083BB04
4C083BB07
4C083BB45
4C083BB48
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD31
4C083EE03
4C083EE07
(57)【要約】
シャンプー配合物が提供され、皮膚科学的に許容されるビヒクルと、皮膚科学的に許容されるシリコーンと、皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤と、堆積助剤ポリマーであって、堆積助剤ポリマーが、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーが、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基であって
【化1】
式中、
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、式中、Xが、二価連結基であり、各R
2が、独立して、C
1~4アルキル基からなる群から選択され、R
3が、直鎖又は分岐C
1~16アルキル基である、四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基であって
【化2】
式中、
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Zが、二価連結基であり、aが、0又は1であり、各R
5が、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基である、疎水性置換基と、で官能化されている、堆積助剤ポリマーと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャンプー配合物であって、
皮膚科学的に許容されるビヒクルと、
皮膚科学的に許容されるシリコーンと、
皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤と、
堆積助剤ポリマーであって、前記堆積助剤ポリマーが、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、前記デキストランベースポリマーが、
(i)前記デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基であって
【化1】
式中、
【化2】
が、前記デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、式中、Xが、二価連結基であり、各R
2が、独立して、C
1~4アルキル基からなる群から選択され、R
3が、直鎖又は分岐C
1~16アルキル基である、四級アンモニウム基と、
(ii)前記デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基であって
【化3】
式中、
【化4】
が、前記デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Zが、二価連結基であり、aが、0又は1であり、各R
5が、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基である、疎水性置換基と、で官能化されている、堆積助剤ポリマーと、を含む、シャンプー配合物。
【請求項2】
前記シャンプー配合物が、シャンプー及びコンディショニングシャンプーからなる群から選択される、請求項1に記載のシャンプー配合物。
【請求項3】
前記堆積助剤ポリマーが、灰分及び揮発性物質について補正された0.5~4.0重量%のケルダール窒素含有量TKNを有する、請求項2に記載のシャンプー配合物。
【請求項4】
各R
2が、メチル基であり、R
3が、メチル基である、請求項3に記載のシャンプー配合物。
【請求項5】
各R
2が、メチル基であり、R
3が、直鎖C
8アルキル基である、請求項3に記載のシャンプー配合物。
【請求項6】
前記皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤が、分子当たり平均1個の-(OCH
2CH
2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、分子当たり平均2個の-(OCH
2CH
2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、分子当たり平均3個の-(OCH
2CH
2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択されるラウリルエーテルナトリウム界面活性剤を含む、請求項5に記載のシャンプー配合物。
【請求項7】
前記皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤が、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、コカミドモノエタノールアミン、コカミドプロピルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項3に記載のシャンプー配合物。
【請求項8】
防腐剤、キレート剤、及び増粘剤を更に含む、請求項7に記載のシャンプー配合物。
【請求項9】
前記シャンプー配合物の重量に基づいて、0.03~2重量%の前記堆積助剤ポリマーを含む、請求項1に記載のシャンプー配合物。
【請求項10】
哺乳動物の毛髪上にシリコーンを堆積させる方法であって、
請求項1に記載のシャンプー配合物を選択することと、
前記シャンプー配合物を哺乳動物の毛髪に適用することと、を含み、前記堆積助剤ポリマーが、前記堆積助剤ポリマーを含まない他の点では同一の配合物と比べて、前記シャンプー配合物から前記哺乳類の毛髪上への前記皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を増強する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプー配合物に関する。具体的には、本発明は、皮膚科学的に許容されるビヒクルと、皮膚科学的に許容されるシリコーンと、皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤と、堆積助剤ポリマーであって、堆積助剤ポリマーが、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーが、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基であって
【0002】
【0003】
【化2】
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、式中、Xが、二価連結基であり、各R
2が、独立して、C
1~4アルキル基からなる群から選択され、R
3が、直鎖又は分岐C
1~16アルキル基である、四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基であって
【0004】
【0005】
【化4】
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Zが、二価連結基であり、aが、0又は1であり、各R
5が、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基である、疎水性置換基と、で官能化されている、堆積助剤ポリマーと、を含有する、シャンプー配合物に関する。
【0006】
毛髪のクレンジングは、個人の衛生状態の遍在的要素になっている。毛髪のクレンジングは、毛髪又は個人に有害であると認識されている汚れ、細菌、及びその他のものの除去を容易にする。クレンジング配合物は、典型的には、毛髪に堆積した物質の除去を促すための界面活性剤を含む。残念ながら、クレンジング配合物は、望ましくない物質及び望ましい物質の両方を毛髪から除去する。例えば、クレンジング配合物は、しばしば望ましくないことに、毛髪から油を除去し、油は、水分の損失から毛髪を保護するように作用する。毛髪から過剰な油を除去すると、毛髪が乾燥及び損傷しやすくなる可能性がある。この懸念に対する1つの解決策は、穏やかな界面活性剤の選択である。別のアプローチは、除去された油を堆積を通して置き換えるのに役立つ添加剤を組み込むことであるが、このアプローチは、特にリンスオフ用途において、実施が困難であることが証明されている。
【0007】
米国特許第7,067,499号において、Erazo-Majewiczらは、少なくとも1つのカチオン性ポリガラクトマンナン又はカチオン性ポリガラクトマンナンの誘導体を含むパーソナルケア及び家庭用ケア製品組成物を開示しており、カチオン性誘導体化ポリガラクトマンナン上の誘導体部分は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルヒドロキシアルキル、及びカルボキシメチルからなる群から選択され、アルキルが、1~22個の炭素を含有する炭素鎖を有し、ヒドロキシアルキルが、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、及びヒドロキシブチルからなる群から選択され、少なくとも1つのカチオン性ポリガラクトマンナン又はカチオン性ポリガラクトマンナンの誘導体が、5,000の下限及び200,000の上限を有する平均平均(mean average)分子量(Mw)を有し、10%の水溶液における600nmの光波長での80%を超える光透過率を有し、多糖類の1.0重量%未満のタンパク質含有量、及び少なくとも0.01meq/グラムのアルデヒド官能基含有量を有する。
【0008】
可溶性カチオン変性セルロース(例えば、ポリクオタニウム-10)、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(guar hydroxypropyltrimonium chloride)、及び他のカチオン性ポリマー(例えば、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7)などの従来使用されている堆積助剤は、パーソナルケアクレンザーで一定レベルの堆積を提供するが、それにもかかわらず、それらは、低い効率を示すため、所望される結果を促進するためにパーソナルケアクレンザー配合物への活性物質の比較的高い組み込みが必要となる。しかしながら、そのような高い活性物質(例えば、シリコーン)レベルは、配合物の消費者による使用感に発泡/泡の感触及びコストに悪影響を与える。
【0009】
したがって、シャンプー配合物からのシリコーンの堆積効率の増強を促進する堆積助剤の必要性が未だに存在する。また、従来の堆積助剤と比較して増加した天然由来指数(ISO16128)を有する新しい堆積助剤が引き続き必要とされている。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、シャンプー配合物を提供し、シャンプー配合物は、皮膚科学的に許容されるビヒクルと、皮膚科学的に許容されるシリコーンと、皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤と、堆積助剤ポリマーであって、堆積助剤ポリマーが、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーが、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基であって
【0011】
【0012】
【化6】
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、式中、Xが、二価連結基であり、各R
2が、独立して、C
1~4アルキル基からなる群から選択され、R
3が、直鎖又は分岐C
1~16アルキル基である、四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基であって
【0013】
【0014】
【化8】
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Zが、二価連結基であり、aが、0又は1であり、各R
5が、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基である、疎水性置換基と、で官能化されている、堆積助剤ポリマーと、を含む。
【0015】
本発明は、本発明のシャンプー配合物を選択することと、シャンプー配合物を哺乳動物の毛髪に適用することと、を含む、哺乳動物の毛髪上にシリコーンを堆積させる方法を提供し、堆積助剤ポリマーは、堆積助剤ポリマーを含まない他の点では同一の配合物と比べて、シャンプー配合物から哺乳類の毛髪上への皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を増強する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
驚くべきことに、シャンプー配合物からのシリコーン堆積は、堆積助剤ポリマーの組み込みによって増強することができることが発見されており、堆積助剤ポリマーは、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーは、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基であって
【0017】
【0018】
【化10】
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、式中、Xが、二価連結基であり、各R
2が、独立して、C
1~4アルキル基からなる群から選択され、R
3が、直鎖又は分岐C
1~16アルキル基である、四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基であって
【0019】
【0020】
【化12】
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Zが、二価連結基であり、aが、0又は1であり、各R
5が、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基である、疎水性置換基と、で官能化されている。
【0021】
別段示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。
【0022】
本明細書で使用される場合、別段示されない限り、「分子量」又はMWという語句は、ゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography、GPC)及びポリエチレングリコール標準などの従来の標準を用いて従来の手法で測定される重量平均分子量を指す。GPCの技法は、Modern Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-Interscience,1979に、及びA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84に詳述されている。分子量は、本明細書においてダルトンの単位で、又は同等にg/molで報告される。
【0023】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「皮膚科学的に許容される」という用語は、皮膚又は毛髪への局所的適用に典型的に使用される成分を指し、毛髪ケア組成物中に典型的に見られる量で存在する場合に有毒である材料は、本発明の一部として企図されないことを強調することを意図する。
【0024】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー及びコンディショニングシャンプーからなる群から選択される。
【0025】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、皮膚科学的に許容されるビヒクル(シャンプー配合物の重量に基づいて、好ましくは25~99.885重量%(より好ましくは、45~98.82重量%、なおより好ましくは、79~97.15重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクル)と、皮膚科学的に許容されるシリコーン(シャンプー配合物の重量に基づいて、好ましくは、0.1~5重量%(より好ましくは、0.15~4重量%、なおより好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含む)と、皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤(シャンプー配合物の重量に基づいて、好ましくは0.01~74.899重量%(より好ましくは1~54.84重量%、なおより好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤)と、堆積助剤ポリマー(シャンプー配合物の重量に基づいて、好ましくは、0.005~5重量%(より好ましくは、0.03~2重量%、なおより好ましくは、0.1~1重量%、最も好ましくは、0.2~0.4重量%)の堆積助剤ポリマー)であって、堆積助剤ポリマーが、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーが、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基であって
【0026】
【0027】
【化14】
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、式中、Xが、二価連結基であり、各R
2が、独立して、C
1~4アルキル基からなる群から選択され、R
3が、直鎖又は分岐C
1~16アルキル基である、四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基であって
【0028】
【0029】
【化16】
が、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Zが、二価連結基であり、aが、0又は1であり、各R
5が、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基である、疎水性置換基と、で官能化されている(好ましくは、デキストランベースポリマーが、1,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有する)(好ましくは、堆積助剤ポリマーが、シャンプー配合物から哺乳動物の毛髪(好ましくは、ヒトの毛髪)上へのシリコーン堆積を増強させる)、堆積助剤ポリマーと、を含む。
【0030】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、液体配合物である。より好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、水性液体配合物である。
【0031】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、25~99.885重量%(より好ましくは、45~98.82重量%、なおより好ましくは、79~97.15重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含む。なおより好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、25~99.885重量%(好ましくは、45~98.82重量%、なおより好ましくは、79~97.15重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含み、皮膚科学的に許容されるビヒクルは、水を含む。更により好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、25~99.885重量%(より好ましくは、45~98.82重量%、なおより好ましくは、79~97.15重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含み、皮膚科学的に許容されるビヒクルは、水及び水性C1~4アルコール混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、25~99.885重量%(好ましくは、45~98.82重量%、なおより好ましくは、79~97.15重量%、最も好ましくは、84~94.4重量%)の皮膚科学的に許容されるビヒクルを含み、皮膚科学的に許容されるビヒクルは、水である。
【0032】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物で使用される水は、蒸留水及び脱イオン水のうちの少なくとも1つである。より好ましくは、本発明のシャンプー配合物で使用される水は、蒸留及び脱イオン化されている。
【0033】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーン(好ましくは、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、毛髪をコンディショニングする)を含む。より好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、アモジメチコーン、シクロメチコーン、ジメチコーン、ジメチコノール、ヘキサデシルメチコーン、ヘキサメチルジシロキサン、ビス-ジイソプロパノールアミノ-PG-プロピルジシロキサン、メチコーン、フェニルジメチコーン、ビス-ビニルジメチコーン、ステアロキシジメチコーンポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、シリコーンガム(すなわち、200,000~1,000,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリジオルガノシロキサン)、ポリアミノ官能性シリコーン(例えば、Dow Corning(登録商標)929)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。更により好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、アモジメチコーン、シクロメチコーン、ジメチコーン、ジメチコノール、ヘキサデシルメチコーン、ヘキサメチルジシロキサン、メチコーン、フェニルジメチコーン、ステアロキシジメチコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。なお更により好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、アモジメチコーン、シクロメチコーン、ジメチコーン、ジメチコノール、ヘキサデシルメチコーン、メチコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。なおより好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、アモジメチコーン、ジメチコーン、ジメチコノール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.1~5重量%(好ましくは、0.15~4重量%、より好ましくは、0.25~2重量%、最も好ましくは、0.4~1.5重量%)の皮膚科学的に許容されるシリコーンを含み、皮膚科学的に許容されるシリコーンは、ジメチコノールを含む。
【0034】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.01~74.899重量%(好ましくは、1~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤を含む。より好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.01~74.899重量%(好ましくは、1~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤を含み、皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤は、アルキルポリグルコシド(例えば、ラウリルグルコシド、ココ-グルコシド、デシルグルコシド)、グリシネート(例えば、ココイルグリシン酸ナトリウム)、ベタイン(例えば、セチルベタインなどのアルキルベタイン、及びコカミドプロピルベタインなどのアミドベタイン)、タウレート(例えば、メチルココイルタウリン酸ナトリウム)、グルタメート(例えば、ココイルグルタミン酸ナトリウム)、サルコシネート(例えば、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム)、イセチオネート(例えば、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム)、スルホアセテート(例えば、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム)、アラニネート(例えば、ココイルアラニン酸ナトリウム)、アンホアセテート(例えば、ココアンホ酢酸ナトリウム)、サルフェート(例えば、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(sodium lauryl ether sulfate、SLES))、スルホネート(例えば、C14~16オレフィンスルホン酸ナトリウム)、スクシネート(例えば、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム)、脂肪アルカノールアミド(例えば、コカミドモノエタノールアミン、コカミドジエタノールアミン、ソヤミドジエタノールアミン、ラウラミドジエタノールアミン、オレアミドモノイソプロパノールアミン、ステアルアミドモノエタノールアミン、ミリスタミドモノエタノールアミン、ラウラミドモノエタノールアミン、カプラミドジエタノールアミン、リシノレアミドジエタノールアミン、ミリスタミドジエタノールアミン、ステアルアミドジエタノールアミン、オレイルアミドジエタノールアミン、タローアミドジエタノールアミン、ラウラミドモノイソプロパノールアミン、タローアミドモノエタノールアミン、イソステアルアミドジエタノールアミン、イソステアルアミドモノエタノールアミン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。なおより好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.01~74.899重量%(好ましくは、1~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤を含み、皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを含む。更により好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.01~74.899重量%(好ましくは、1~54.84重量%、より好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤を含み、皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを含み、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムは、分子当たり平均1個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、分子当たり平均2個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、分子当たり平均3個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される(好ましくは、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムは、分子当たり平均2個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、分子当たり平均3個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、ラウリルエーテルナトリウム界面活性剤は、分子当たり平均2個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウムである)。最も好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.01~74.899重量%(より好ましくは、1~54.84重量%、なおより好ましくは、2.5~20.65重量%、最も好ましくは、5~15.4重量%)の皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤を含み、皮膚科学的に許容される毛髪クレンジング界面活性剤は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、コカミドモノエタノールアミン、及びコカミドプロピルベタインのブレンドを含む(好ましくは、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムは、分子当たり平均1個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、分子当たり平均2個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、分子当たり平均3個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムは、分子当たり平均2個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、分子当たり平均3個の-(OCH2CH2)-基を有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムは、分子当たり平均2個の-(OCH2CH2)-基を有する)。
【0035】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0.005~5重量%(好ましくは、0.03~2重量%、なおより好ましくは、0.1~1重量%、最も好ましくは、0.2~0.4重量%)の堆積助剤ポリマーを含み、堆積助剤ポリマーは、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーは、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基と、で官能化されており、デキストランベースポリマーは、1,000~3,000,000ダルトンの重量平均分子量を有する。
【0036】
好ましくは、デキストランベースポリマーは、1,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、50,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、100,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、125,000~800,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有する。より好ましくは、デキストランベースポリマーは、1,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、50,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、100,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、125,000~800,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有し、デキストランベースポリマーは、複数のグルコース構造単位を含む分岐鎖デキストランポリマーであり、グルコース構造単位の90~98モル%(好ましくは、92.5~97.5モル%、より好ましくは、93~97モル%、最も好ましくは、94~96モル%)は、α-D-1,6結合によって接続され、グルコース構造単位の2~10モル%(好ましくは、2.5~7.5モル%、より好ましくは、3~7モル%、最も好ましくは、4~6モル%)は、α-1,3結合によって接続される。最も好ましくは、デキストランベースポリマーは、1,000~3,000,000ダルトン(好ましくは、50,000~2,000,000ダルトン、より好ましくは、100,000~1,000,000ダルトン、なおより好ましくは、125,000~800,000ダルトン、最も好ましくは、145,000~525,000ダルトン)の重量平均分子量を有し、デキストランベースポリマーは、複数のグルコース構造単位を含む分岐鎖デキストランポリマーであり、グルコース構造単位の90~98モル%(好ましくは、92.5~97.5モル%、より好ましくは、93~97モル%、最も好ましくは、94~96モル%)は、α-D-1,6結合によって接続され、グルコース構造単位の2~10モル%(好ましくは、2.5~7.5モル%、より好ましくは、3~7モル%、最も好ましくは、4~6モル%)は、式Iに従って、α-1,3結合によって接続され
【0037】
【化17】
式中、R
1は、水素、C
1~4アルキル基、及びヒドロキシC
1~4アルキル基から選択され、デキストランポリマー骨格からの平均分岐は、3個以下の無水グルコース単位以下である。
【0038】
好ましくは、デキストランベースポリマーは、デキストランベースポリマーの重量に基づいて、0.01重量%未満のアルテルナンを含有する。より好ましくは、デキストランベースポリマーは、デキストランベースポリマーの重量に基づいて、0.001重量%未満のアルテルナンを含有する。最も好ましくは、デキストランベースポリマーは、検出可能限界未満のアルテルナンを含有する。
【0039】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーは、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(II)の四級アンモニウム基と
【0040】
【化18】
(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基と、で官能化されており
【0041】
【0042】
【化20】
は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、Xは、二価連結基であり(好ましくは、Xは、二価アルキル基から選択され、これは、任意選択で、ヒドロキシ基、アルコキシ基、及び/又はエーテル基で置換されていてもよく、より好ましくは、Xは、-CH
2CH(OR
4)CH
2-基(式中、R
4が、水素及び直鎖又は分岐C
1~4アルキル基からなる群から選択される)であり、最も好ましくは、Xは、-CH
2CH(OH)CH
2-基であり)、各R
2は、独立して、直鎖又は分岐C
1~4アルキル基(好ましくは、直鎖又は分岐C
1~3アルキル基、より好ましくは、C
1~2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)から選択され、各R
3は、独立して、直鎖又は分岐C
1~16アルキル基(好ましくは、直鎖又は分岐C
1~12アルキル基、より好ましくは、直鎖又は分岐C
1~8アルキル基、なおより好ましくは、メチル基又は直鎖若しくは分枝C
8アルキル基、最も好ましくは、メチル基)から選択され、Zは、二価連結基であり(好ましくは、Zは、二価アルキル基から選択され、これは、任意選択で、ヒドロキシ基、アルコキシ基、及び/又はエーテル基で置換されていてもよく、より好ましくは、Zは、-CH
2CH(OR
6)CH
2O-基(式中、R
6が、水素及び直鎖又は分岐C
1~4アルキル基からなる群から選択され、最も好ましくは、Zは、-CH
2CH(OH)CH
2O-基であり)、aは、0又は1(好ましくは、0)であり、各R
5が、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基(好ましくは、C
10~20アルキル基、より好ましくは、C
12~18アルキル基、最も好ましくは、C
16アルキル基)である。より好ましくは、堆積助剤ポリマーは、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーは、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(IIa)の四級アンモニウム基と
【0043】
【化21】
(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(IIIa)、式(IIIb)、又はその両方の疎水性置換基と、で官能化されており
【0044】
【0045】
【化23】
は、デキストランベースポリマー上のペンダント酸素であり、R
4は、水素及び直鎖又は分岐C
1~4アルキル基(好ましくは、R
4は、水素)からなる群から選択され、各R
2は、独立して、直鎖又は分岐C
1~4アルキル基(好ましくは、直鎖又は分岐C
1~3アルキル基、より好ましくは、C
1~2アルキル基、最も好ましくは、メチル基)から選択され、各R
3は、独立して、直鎖又は分岐C
1~16アルキル基(好ましくは、直鎖又は分岐C
1~12アルキル基、より好ましくは、直鎖又は分岐C
1~8アルキル基、なおより好ましくは、メチル基又は直鎖若しくは分枝C
8アルキル基、最も好ましくは、メチル基)から選択され、各R
5は、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基(好ましくは、C
10~20アルキル基、より好ましくは、C
12~18アルキル基、より好ましくは、C
16アルキル基)であり、R
6は、水素及び直鎖又は分岐C
1~4アルキル基(好ましくは、水素)からなる群から選択される。最も好ましくは、堆積助剤ポリマーは、デキストランベースポリマーを含む、修飾炭水化物ポリマーであり、デキストランベースポリマーは、(i)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(IIa)の四級アンモニウム基と、(ii)デキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(IIIa)の疎水性置換基と、で官能化されており、各R
2は、メチル基であり、各R
3は、直鎖又は分岐C
1~12アルキル基(好ましくは、直鎖又は分岐C
1~8アルキル基、最も好ましくは、メチル基又は直鎖若しくは分岐C
8アルキル基)であり、各R
4は、水素であり、各R
5は、直鎖又は分岐C
6~22アルキル基(好ましくはC
10~20アルキル基、より好ましくは、C
12~18アルキル基、最も好ましくは、C
16アルキル基)である。
【0046】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、ASTM法D-2364に記載されているように測定された揮発性物質及び灰分について補正された、Buchi KjelMaster K-375自動アナライザーを使用して測定された0.5~5.0重量%(好ましくは、0.7~4重量%、より好ましくは、0.8~2.5重量%、最も好ましくは、1.4~2.0重量%)のケルダール窒素含有量TKNを有する。
【0047】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、0.0025~0.05(好ましくは、0.003~0.04、より好ましくは、0.004~0.03)のデキストランベースポリマー上のペンダント酸素に結合した式(III)の疎水性置換基の疎水性物質置換度DS(hydrophobe degree of substitution)を有する。
【0048】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、0.001meq/グラム未満(好ましくは、0.0001meq/グラム未満、より好ましくは、0.00001meq/グラム未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)のアルデヒド官能基を含む。
【0049】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、0.1%未満(好ましくは、0.01%未満、より好ましくは、0.001%未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の、β-1,4連結である堆積助剤ポリマーにおける個々のグルコース単位間の連結を含む。
【0050】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、0.1%未満(好ましくは、0.01%未満、より好ましくは、0.001%未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の、β-1,3連結である堆積助剤ポリマーにおける個々のグルコース単位間の連結を含む。
【0051】
好ましくは、堆積助剤ポリマーは、0.001meq/グラム未満(好ましくは、0.0001meq/グラム未満、より好ましくは、0.00001meq/グラム未満、最も好ましくは、検出可能限界未満)の官能基を含むシリコーンを含む。
【0052】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、任意選択で、抗菌剤/防腐剤(例えば、安息香酸、ソルビン酸、フェノキシエタノール、メチルイソチアゾリノン)、レオロジー調整剤(例えば、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチル)、石鹸、着色剤、pH調整剤、酸化防止剤(例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン)、保湿剤(例えば、グリセリン、ソルビトール、モノグリセリド、レシチン、糖脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、多糖類、ソルビタンエステル、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、及びポリソルベート80)、ジオール(例えば、プロピレングリコール)、ジオール類縁体、トリオール、トリオール類縁体、カチオン性ポリマー性ポリオール)、ワックス、発泡剤、乳化剤、着色剤、香料、キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム)、防腐剤(例えば、安息香酸、ソルビン酸、フェノキシエタノール、メチルイソチアゾリノン)、漂白剤、潤滑剤、感覚調節剤、日焼け止め添加剤、ビタミン、タンパク質/アミノ酸、植物抽出物、天然成分、生物活性剤、劣化防止添加剤、顔料、酸、浸透剤、帯電防止剤、縮れ防止剤、抗ふけ剤、毛髪ウェービング/矯正剤、毛髪スタイリング剤、ヘアオイル、天然オイル又はエステル皮膚軟化剤(例えば、モノ-、ジ-、及びトリ-グリセリド、例えば、ヒマワリ種子オイル、ココナツオイル、綿実オイル、ボラージオイル、ボラージ種子オイル、月見草オイル、ヒマシ及び水添ヒマシオイル、米ぬかオイル、大豆オイル、オリーブオイル、紅花オイル、シアバター、ホホバオイル、並びにこれらの組み合わせ)、吸収剤、硬質粒子、軟質粒子、コンディショニング剤(例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、PQ-10、PQ-7、PQ-67)、滑り剤、乳白剤、真珠光沢剤、及び塩からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を更に含む。より好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、任意選択で、抗菌剤/防腐剤(例えば、安息香酸、ソルビン酸、フェノキシエタノール、メチルイソチアゾリノン)、レオロジー調整剤(例えば、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチル)、及びキレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム)からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を更に含む。最も好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、任意選択で、フェノキシエタノールとメチルイソチアゾリノンとの抗菌剤/防腐剤混合物、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチル、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、及びフェノキシエタノールとメチルイソチアゾリノンとの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を更に含む。
【0053】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、増粘剤を更に含む。より好ましくは、シャンプー配合物は、増粘剤を更に含み、増粘剤は、好ましくは、シャンプー配合物の他の特性を実質的に変更することなく、シャンプー配合物の粘度を増加させるように選択される。好ましくは、シャンプー配合物は、増粘剤を更に含み、増粘剤は、好ましくは、シャンプー配合物の他の特性を実質的に変更することなく、シャンプー配合物の粘度を増加させるように選択され、増粘剤は、シャンプー配合物の重量に基づいて、0~5.0重量%(好ましくは、0.1~5.0重量%、より好ましくは、0.2~2.5重量%、最も好ましくは、0.5~2.0重量%)を占める。
【0054】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、抗菌剤/防腐剤を更に含む。より好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、抗菌剤/防腐剤を更に含み、抗菌剤/防腐剤は、フェノキシエタノール、安息香酸、ベンジルアルコール、安息香酸ナトリウム、DMDMヒダントイン、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、イソチアゾリノン(例えば、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。なおより好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、抗菌剤/防腐剤を更に含み、抗菌剤/防腐剤は、フェノキシエタノールとイソチアゾリノンとの混合物である(より好ましくは、抗菌剤/防腐剤は、フェノキシエタノールとメチルイソチアゾリノンとの混合物である)。
【0055】
好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、任意選択で、pH調整剤を更に含む。より好ましくは、本発明のシャンプー配合物は、pH調整剤を更に含み、シャンプー配合物は、4~9(好ましくは、4.25~8、より好ましくは、4.5~7、最も好ましくは、4.75~6)のpHを有する。
【0056】
好ましくは、pH調整剤は、クエン酸、乳酸、塩酸、アミノエチルプロパンジオール、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ-2-メチル-1-プロパノールのうちの少なくとも1つからなる群から選択される。より好ましくは、pH調整剤は、クエン酸、乳酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、アミノ-2-メチル-1-プロパノールのうちの少なくとも1つからなる群から選択される。なおより好ましくは、pH調整剤は、クエン酸を含有する。最も好ましくは、pH調整剤は、クエン酸である。
【0057】
好ましくは、本発明の哺乳動物の毛髪(好ましくは、ヒトの毛髪)上にシリコーンを堆積させる方法は、本発明のシャンプー配合物を選択することと、シャンプー配合物を哺乳動物の毛髪に適用することと、を含み、堆積助剤ポリマーは、堆積助剤ポリマーを含まない他の点では同一の配合物と比べて、シャンプー配合物から哺乳類の毛髪上への皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を増強する。最も好ましくは、本発明の哺乳動物の毛髪(好ましくは、ヒトの毛髪)上にシリコーンを堆積させる方法は、本発明のシャンプー配合物を選択することと、哺乳動物の毛髪を水で濡らすことと、シャンプー配合物を濡れた哺乳動物の毛髪に適用することと、哺乳動物の毛髪からシャンプー配合物を水ですすぐことと、を含み、堆積助剤ポリマーは、堆積助剤ポリマーを含まない他の点では同一の配合物と比べて、シャンプー配合物から哺乳類の毛髪上への皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を増強する。最も好ましくは、哺乳動物の毛髪(好ましくは、ヒトの毛髪)上に本発明のシリコーンを堆積させる方法は、本発明のシャンプー配合物を選択することと、哺乳動物の毛髪を水で濡らすことと、シャンプー配合物を濡れた哺乳動物の毛髪に適用することと、哺乳動物の毛髪からシャンプー配合物を水ですすぐことと、を含み、シャンプー配合物中に存在する皮膚科学的に許容されるシリコーンは、哺乳動物の毛髪上に堆積し、堆積助剤ポリマーは、堆積助剤ポリマーを含まない他の点では同一の配合物と比べて、シャンプー配合物から哺乳類の毛髪上への皮膚科学的に許容されるシリコーンの堆積を増強する。
【0058】
ここで、本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
【0059】
合成S1:カチオン性ヘキサデシル修飾デキストランポリマーの合成
ゴム隔壁キャップと、窒素入口と、圧力均等添加漏斗と、撹拌パドル及びモーターと、J-KEMコントローラに接続された表面下熱電対と、鉱油バブラに接続されたフリードリッヒ凝縮器と、を備えた500mLの四つ口丸底フラスコに、デキストランベースポリマー(20g;Sigma-Aldrichカタログ番号D4876)及び脱イオン水(100g)を仕込んだ。フラスコの内容物を70rpmで撹拌した。撹拌しながら、フラスコ内のヘッドスペースをゆっくりとした定常流の窒素(1秒当たり約1つの気泡)で1時間パージして、装置内の一切の同伴酸素を除去した。次いで、50%水酸化ナトリウム水溶液(5.0g)を、撹拌を続けながら2分間かけてシリンジを使用してフラスコの内容物に添加した。30分後、シリンジを使用してヘキサデシルブロミド(15.3g)をフラスコの内容物に添加した。添加漏斗に、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(17.0g;SKW QUAB Chemicalsから入手可能なQUAB(登録商標)151)を仕込み、次いで、これを、撹拌を続けながら3分間かけてフラスコの内容物に滴下添加した。フラスコの内容物を窒素下で更に10分間撹拌し、次いで、加熱マントルを使用して70℃の設定点温度で熱を加えた。撹拌を続けながら、フラスコの内容物を70℃で3時間加熱した。
【0060】
次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を水浴で冷却した。固体ポリマー生成物を、メタノール中での非溶媒沈殿によってフラスコの内容物から回収した。およそ1Lのメタノールを、全バッチの沈殿のために使用した。メタノールをデカントで取り出し、ポリマーを皿に入れて、50℃で真空乾燥させた。乾燥したポリマーを、すり鉢及びすりこ木を用いて手動で粉砕し、米国標準#30ふるいに通してスクリーニングした。
【0061】
生成物ポリマーは、白色の固体として得られ、揮発性物質含有量は4.07%、灰分含有量(塩化ナトリウムとして)は2.07%、ケルダール窒素含有量(灰分及び揮発性物質を補正)は1.507%、カチオン性置換CS(cationic substitution)に対する対応値は0.217であった。
【0062】
合成S2:カチオン性ドデシル修飾デキストランポリマーの合成
合成S2では、カチオン性ドデシル修飾デキストランポリマーを、実質的に合成S1に記載されるように調製したが、表1に示されるように試薬供給を変化させた。QUAB(登録商標)151のカチオン性置換度CS(cationic substitution)及びデキストランベースポリマー上へのドデシル基の疎水性置換度DSは、表2に報告されている。生成物カチオン性ヘキサデシル修飾デキストランポリマー中の総ケルダール窒素TKN(total Kjeldahl nitrogen)も表2に報告されている。
【0063】
合成S3:カチオン性デキストランポリマーの合成
ゴム隔壁キャップと、窒素入口と、圧力均等添加漏斗と、撹拌パドル及びモーターと、J-KEMコントローラに接続された表面下熱電対と、鉱油バブラに接続されたフリードリッヒ凝縮器と、を備えた500mLの四つ口丸底フラスコに、デキストランベースポリマー(28.62g;Sigma-Aldrichカタログ番号D4876)及び脱イオン水(103.68g)を仕込んだ。フラスコの内容物を70rpmで撹拌した。撹拌しながら、フラスコ内のヘッドスペースをゆっくりとした定常流の窒素(1秒当たり約1つの気泡)で1時間パージして、装置内の一切の同伴酸素を除去した。
【0064】
添加漏斗に、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドの70%水溶液(27.42g;SKW QUAB Chemicalsから入手可能なQUAB(登録商標)151)を仕込んだ。
【0065】
フラスコの内容物を窒素下で撹拌しながら、25%水酸化ナトリウム水溶液(5.36g)を1分間かけてフラスコの内容物に添加した。次いで、フラスコの内容物を30分間連続的に撹拌した後、添加漏斗の内容物をフラスコの内容物に5分間かけて滴下添加した。次いで、フラスコの内容物を5分間撹拌した後、55℃の設定点温度を有する加熱マントルを使用してフラスコの内容物を1.5時間加熱した。
【0066】
次いで、フラスコ内を正の窒素圧に維持しながら、フラスコの内容物を氷水浴で冷却した。次いで、氷酢酸(3.80g)をフラスコの内容物に添加することによって、フラスコの内容物を中和した。次いで、フラスコの内容物を窒素下で10分間撹拌した。次いで、ポリマー生成物を、メタノール中での非溶媒沈殿によってフラスコの内容物から回収した。およそ700mLのメタノールを使用した。次いで、メタノールをデカントで取り出し、ポリマー生成物を皿に入れて、50℃で一晩真空乾燥させた。
【0067】
回収したポリマー生成物を、30メッシュスクリーンを通してふるいにかけ、3.42%の揮発性含有量及び0.70%の灰分含有量(酢酸ナトリウムとして)を有する自由流動性の白色の固体(25.89g)として得た。ポリマー生成物中の総ケルダール窒素(灰分及び揮発性物質を補正)を1.794重量%であると決定し、これは、0.257のトリメチルアンモニウム置換度に対応する。
【0068】
【0069】
【0070】
比較例CF1及び実施例F1~F2:シャンプー配合物
シャンプー配合物を、比較例CF1及び実施例F1~F2の各々において、表3に示される配合物を有するように調製した。具体的には、シャンプー配合物を、以下のプロセスを使用して、比較例CF1及び実施例F1~F2の各々において調製した:容器内で、ラウリル硫酸ナトリウムの30重量%水溶液を20gの脱イオン水に溶解し、常に撹拌しながら70℃に加熱した。次いで、表3に示されるポリマーを撹拌しながら容器に添加した(例えば、合成S1~S2に従って調製した本発明のカチオン性疎水性修飾デキストラン、又は合成S3に従って調製した比較カチオン性デキストラン)。ポリマーが溶解したら、次いでEDTA四ナトリウムを容器に添加した。容器の内容物が70℃に達したら、テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチルの部分である45重量%水溶液及びコカミドMEAの30重量%水溶液を容器に添加した。次いで、コカミドプロピルベタインの30重量%溶液を容器に添加した。次いで、容器の内容物を放冷した。室温になったら、フェノキシエタノールとメチルイソチアゾリノン防腐剤、及びジメチコノールとTEA-ドデシルベンゼンスルホネートの50重量%固形分の水性エマルジョンを容器に添加した。次いで、生成物シャンプー配合物の最終pHを、必要に応じて水酸化ナトリウム又はクエン酸を使用してpH5に調整し、十分な水を添加して全配合物重量を100gに調整した。追加のテトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチルを添加して、最終配合物粘度を、実験室条件下で30rpmで6番スピンドルを使用して測定した11,000cPのブルックフィールド粘度に調整した。
【0071】
【表3】
1 Stepan Companyから商品名STEOL(登録商標)CS-130で入手可能
2 The Dow Chemical Companyから商品名VERSENE(商標)220で入手可能
3 Croda Inc.から商品名INCROMIDE(商標)CMEAで入手可能
4 Stepan Companyから商品名AMPHOSOL(登録商標)CAで入手可能
5 The Dow Chemical Companyから商品名NEOLONE(商標)PEで入手可能な防腐剤
6 The Dow Chemical Companyから商品名DOWSIL(商標)1785 POE Emulsionで入手可能
7 Croda Inc.から商品名CROTHIX(商標)-PA-(MH)で入手可能
【0072】
シリコーン堆積分析
比較例CF1及び実施例F1~F2に従って調製したシャンプー配合物からの毛髪へのシリコーンの堆積を、X線光電子分光法(X-ray photoelectron spectroscopy、XPS)を使用して定量化し、これにより、毛髪サンプルの頂部10nmからの定量的な元素及び化学状態の情報が得られる。
【0073】
毛髪の房(2g、International Hair Importersから入手可能なEuropean Virgin Brown、VB又はBleached、B)を、最初に9重量%ラウリル硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、0.4L/分で流れる水で30秒間すすいだ。最初の洗浄工程後に、次いで、0.8gのシャンプー配合物を毛髪の房に適用し、各側で30秒間マッサージし、次いで各側を0.4L/分で流れる水で15秒間すすぐことによって、比較例CF1及び実施例F1~F2のシャンプー配合物で毛髪の房を洗浄した。次いで、XPSを使用して、毛髪の房を評価した。XPSデータは、3mmの毛髪の束で1cm2にわたって房当たり4つの領域から取得した。使用した機器パラメータは、表4に提供されている。毛髪に堆積したシャンプー配合物からのシリコンのモル%は、表5に報告されている。
【0074】
【0075】
【国際調査報告】