IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サン−ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイションの特許一覧

<>
  • 特表-多層複合物品 図1
  • 特表-多層複合物品 図2
  • 特表-多層複合物品 図3a
  • 特表-多層複合物品 図3b
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】多層複合物品
(51)【国際特許分類】
   B32B 27/30 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
B32B27/30 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571251
(86)(22)【出願日】2022-05-23
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 US2022072494
(87)【国際公開番号】W WO2022251803
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/194,537
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500149223
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Saint-Gobain Performance Plastics, Corporation
【住所又は居所原語表記】31500 Solon Road Solon, 44139 OH USA
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リッチ,デイビッド エー.
(72)【発明者】
【氏名】バス,ジェラルド ティー.
(72)【発明者】
【氏名】マクマーティン,ジェームズ エム.
(72)【発明者】
【氏名】ポロック,ティモシー ピー.
【テーマコード(参考)】
4F100
【Fターム(参考)】
4F100AA21B
4F100AA37B
4F100AC10B
4F100AG00B
4F100AK01A
4F100AK17B
4F100AK17C
4F100AK18B
4F100AK19C
4F100AT00A
4F100BA03
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10B
4F100CA07B
4F100CA13B
4F100CA23B
4F100CB00C
4F100DG01B
4F100GB41
4F100HB00B
4F100JA04B
4F100JA04C
4F100JA05A
4F100JB16A
4F100JL10B
4F100JL11C
4F100YY00A
4F100YY00B
4F100YY00C
(57)【要約】
【解決手段】 本開示は、構造基材と、高融点フルオロポリマー層を含み得る多層フルオロポリマーフィルムと、構造基材及びフルオロポリマーフィルムに接触することができる低融点フルオロポリマー接着層と、を含んでもよい、複合物品に関する。高融点フルオロポリマー層は溶融温度A1を有してもよく、低融点フルオロポリマー接着層は溶融温度A2を有してもよい。溶融温度A2は、溶融温度A1未満であってもよい。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造基材と、
溶融温度A1を有する高融点フルオロポリマー層を含む多層フルオロポリマーフィルムと、
溶融温度A2を有する、低融点フルオロポリマー接着層と、を含む複合物品であって、
前記低融点フルオロポリマー接着層が、前記構造基材及び前記多層フルオロポリマーフィルムに接触し、
前記溶融温度A2が、前記溶融温度A1未満である、複合物品。
【請求項2】
構造基材と、
多層フルオロポリマーフィルムと、
PVDFを含む低融点フルオロポリマー接着層と、を含む複合物品であって、
前記低融点フルオロポリマー接着層が、前記構造基材及び前記フルオロポリマー積層体に接触する、複合物品。
【請求項3】
構造基材と、
多層フルオロポリマーフィルムと、
PVDF-HFPコポリマーを含む低融点フルオロポリマー接着層と、を含む複合物品であって、
前記低融点フルオロポリマー接着層が、前記構造基材及び前記フルオロポリマー積層体に接触する、複合物品。
【請求項4】
前記構造基材が、熱成形材料を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項5】
前記構造基材が、熱可塑性材料を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項6】
前記構造基材が、少なくとも約-150℃で約350℃以下のガラス転移温度を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項7】
前記多層フルオロポリマーフィルムが、PTFE、又はFEP、又はPFA、又はTFM、又はTHV、又はPVDF、又はP(VDF-HFP)、あるいはこれらの組み合わせを含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項8】
前記多層フルオロポリマーフィルムが、充填剤を含む、請求項6及び7のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項9】
前記充填剤が、二酸化チタン、又はカーボンブラック、又はグラファイト、又はカーボンナノチューブ、又はガラス繊維、又はガラスビーズ、又はタルク、又はUV吸収性充填剤、又は白色顔料充填剤、又は顔料充填剤、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項8に記載の複合物品。
【請求項10】
前記高融点フルオロポリマー層が、前記高融点フルオロポリマー層の総重量に対して少なくとも約25重量%、及び約100重量%以下のフルオロポリマー含有量を含む、請求項9に記載の複合物品。
【請求項11】
前記低融点フルオロポリマー接着層が、少なくとも約50℃で約270℃以下の溶融温度を含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項12】
前記低融点フルオロポリマー接着層が、PVDF、又はTHV、又はETFE、又はECTFE、又はPVDF-HFPコポリマー、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項13】
前記低融点フルオロポリマー接着層が、PVDFを含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項14】
前記低融点フルオロポリマー接着層が、PVDF-HFPコポリマーを含む、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【請求項15】
前記複合物品が遷移層を更に含み、前記遷移層が、前記多層フルオロポリマーフィルム及び前記低融点フルオロポリマー接着層に接触する、請求項1、2、及び3のいずれか一項に記載の複合物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、単一の多層構造において、保護、高い無線周波数透過性、高い疎水性、及び/又は構造的完全性を提供するように設計された、複合物品に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
5Gアンテナ及び地上-衛星アンテナなどの高周波(5GHz~40GHz以上)通信用途は、高速を提供するが、それらの信号の波長が短いために、干渉に対して非常に敏感である。電子機器のこれらの敏感な部品は、それらが典型的に設置される屋外要素からの保護を必要とするが、この保護材料は、いくつかの機能性を提供しなければならない。例えば、この材料は、高いRF透過率、水、氷、及び/又は雪の蓄積を低減するための高疎水性表面、並びに通信機器の周囲に保護形状を形成するための構造的完全性を有することが、望ましい。したがって、これらの機能性において改善された性能を示す、多層複合材料が所望される。
【0003】
第1の態様によれば、複合物品は、構造基材と、高融点フルオロポリマー層を含み得る多層フルオロポリマーフィルムと、構造基材及びフルオロポリマーフィルムに接触することができる低融点フルオロポリマー接着層と、を含んでもよい。高融点フルオロポリマー層は溶融温度A1を有してもよく、低融点フルオロポリマー接着層は溶融温度A2を有してもよい。溶融温度A2は、溶融温度A1未満であってもよい。
【0004】
別の態様によれば、複合物品は、構造基材と、多層フルオロポリマーフィルムと、PVDFを含み得る低融点フルオロポリマー接着層と、を含んでもよい。低融点フルオロポリマー接着層は、構造基材及び多層フルオロポリマーフィルムに接触してもよい。
【0005】
依然として別の態様によれば、複合物品は、構造基材と、多層フルオロポリマーフィルムと、PVDF-HFPコポリマーを含み得る低融点フルオロポリマー接着層と、を含んでもよい。低融点フルオロポリマー接着層は、構造基材及び多層フルオロポリマーフィルムに接触してもよい。
【0006】
更に別の態様によれば、複合物品は、構造基材と、多層フルオロポリマーフィルムと、遷移層と、低融点フルオロポリマー接着層と、を含んでもよい。遷移層は、PTFEとPVDFとの混合物を含んでもよい。遷移層は、多層フルオロポリマーフィルム及び低融点フルオロポリマー接着層に、更に接触してもよい。低融点フルオロポリマー接着層は、構造基材と遷移層とに接触してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態は、例として示されており、添付の図面に限定されない。
図1図1は、本明細書に記載された実施形態に従って構成された複合物品の図を含む。
図2図2は、本明細書に記載された実施形態に従って構成された別の複合物品の図を含む。
図3a図3aは、試料複合物品の剥離強度試験中に測定された剥離伸び対荷重のプロットを含む。
図3b図3bは、試料複合物品の剥離強度試験中に測定された剥離伸び対荷重のプロットを含む。
【0008】
当業者には、図中の要素が簡略化及び明瞭化を目的として例解されており、必ずしも縮尺どおりに描画されていないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の考察は、教示の特定の実施態様及び実施形態に焦点を当てている。詳細な説明は、特定の実施形態を説明するのを助けるために提供されており、本開示又は教示の範囲又は適用性に関する限定として解釈されるべきではない。本明細書で提供される本開示及び教示に基づいて、その他の実施形態が使用され得ることが、理解されよう。
【0010】
「備える、含む(comprises)」、「備える、含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はそれらの任意のその他の変形形態は、非排他的包含を網羅することを意図している。例えば、特徴のリストを含む方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されるものではないが、明示的に列挙されていないその他の特徴、又はそのような方法、物品、若しくは装置に固有のその他の特徴を含んでもよい。更に、矛盾する記載がない限り、「又は(or)」は、包含的なorを指し、排他的なorを指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及び、AとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0011】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成要素を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、そうでないことを意味することが明らかでない限り、1つ、少なくとも1つ、又は単数形が複数形も含むものとして、又はその逆として理解されるべきである。例えば、単一の物品が本明細書に記載されている場合、単一の物品の代わりに2つ以上の物品を使用してもよい。同様に、2つ以上の物品が本明細書に記載されている場合、その2つ以上の物品を単一の物品に置き換えてもよい。
【0012】
本明細書に記載される実施形態は、一般に、構造基材と、多層フルオロポリマーフィルムと、構造基材及び多層フルオロポリマーフィルムに接触する低融点フルオロポリマー接着層と、を含み得る、複合物品に関する。
【0013】
例証の目的のために、図1は、本明細書に記載される実施形態による、複合物品100の図を含む。図1に示すように、複合物品100は、構造基材110と、多層フルオロポリマーフィルム130と、その構造基材110及び多層フルオロポリマーフィルム130に接触する低融点フルオロポリマー接着層120と、を含んでもよい。
【0014】
特定の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、特定の数の層を含んでもよい。特定の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、少なくとも約2の層、例えば、少なくとも約3の層、又は少なくとも約4の層、又は少なくとも約5の層、又は少なくとも約6の層、あるいは少なくとも約7の層を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、約12以下の層、例えば、約11以下の層、あるいは約10以下の層を含んでもよい。多層フルオロポリマーフィルム130の層の数は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、多層フルオロポリマーフィルム130の層の数は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0015】
特定の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、特定の数のフルオロポリマー層を含んでもよい。特定の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、少なくとも約2のフルオロポリマー層、例えば、少なくとも約3のフルオロポリマー層、又は少なくとも約4のフルオロポリマー層、又は少なくとも約5のフルオロポリマー層、又は少なくとも約6のフルオロポリマー層、あるいは少なくとも約7のフルオロポリマー層を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、約12以下のフルオロポリマー層、例えば、約11以下のフルオロポリマー層、あるいは約10以下のフルオロポリマー層を含んでもよい。多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層の数は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層の数は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0016】
例示の目的で図1に示されるように、多層フルオロポリマーフィルム130は、3つの層(すなわち、層131、層132、及び層133)を含んでもよい。
【0017】
特定の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の少なくとも1つの層は、高融点フルオロポリマー層であってもよい。
【0018】
更にその他の実施形態によれば、フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ASTM D4591に従って示差走査熱量計(Differential Scanning Calorimetry、DSC)を使用して測定されるような特定の溶融温度A1を有してもよく、低融点フルオロポリマー接着層120は、示差走査熱量計(DSC)に従って測定されるような特定の溶融温度A2を有してもよい。特定の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120の溶融温度A2は、フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層の溶融温度A1未満であってもよい。
【0019】
更にその他の実施形態によれば、A2は、A1より少ない特定の量であってもよい。例えば、A2は、A1の少なくとも約5パーセント未満であってもよく、例えば、A1の少なくとも約10パーセント未満であってもよい、又はA1の少なくとも約15パーセント未満であってもよい、又はA1の少なくとも約20パーセント未満であってもよい、又はA1の少なくとも約25パーセント未満であってもよい、又はA1の少なくとも約30パーセント未満であってもよい、又はA1の少なくとも約35パーセント未満であってもよい、又はA1の少なくとも約40パーセント未満であってもよい、又はA1の少なくとも約45パーセント未満であってもよい、又はA1の少なくとも約50パーセント未満であってもよい。更にその他の実施形態によれば、A2は、A1の約85パーセント未満以下であってもよく、例えば、A1の約80パーセント未満以下であってもよく、あるいはA1の約75パーセント未満以下であってもよい。A2は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内の任意の値の、A1未満のパーセンテージであってもよいことが、理解されよう。更に、A2は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であるA1未満のパーセンテージであってもよいことが、理解されよう。
【0020】
特定の実施形態によれば、構造基材110は、特定の材料を含んでもよい。例えば、構造基材110は、熱成形材料を含んでもよい。その他の実施形態によれば、構造基材110は、熱可塑性材料を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、FR4エポキシガラスを含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、G10エポキシガラスを含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、高密度ポリエチレン(High-Density Polyethylene、HDPE)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリプロピレン(polypropylene、PP)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリカーボネート(polycarbonate、PC)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリエチレンテレフタレート(Poly Ethylene Terephthalate、PET)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、グリコールでドープされたPET(PET doped with Gycol、PETG)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、FR4、又はG10、又はHDPE、又はPP、又はPC、又はPET、又はPETGの、任意の組み合わせを含んでもよい。
【0021】
特定の実施形態によれば、構造基材110は、特定の材料から構成されていてもよい。例えば、構造基材110は、熱成形材料から構成されていてもよい。その他の実施形態によれば、構造基材110は、熱可塑性材料から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、FR4エポキシガラスから構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、G10エポキシガラスから構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、高密度ポリエチレン(HDPE)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリプロピレン(PP)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリカーボネート(PC)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリエチレンテレフタレート(PET)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、グリコールでドープされたPET(PETG)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、FR4、又はG10、又はHDPE、又はPP、又はPC、又はPET、又はPETGの、任意の組み合わせから構成されていてもよい。
【0022】
特定の実施形態によれば、構造基材110は、特定の材料の層であってもよい。例えば、構造基材110は、熱成形材料の層であってもよい。その他の実施形態によれば、構造基材110は、熱可塑性材料の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、FR4エポキシガラスの層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、G10エポキシガラスの層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、高密度ポリエチレン(HDPE)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリプロピレン(PP)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリカーボネート(PC)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリエチレンテレフタレート(PET)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、グリコールでドープされたPET(PETG)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、FR4、又はG10、又はHDPE、又はPP、又はPC、又はPET、又はPETGの、任意の組み合わせの層であってもよい。
【0023】
特定の実施形態によれば、構造基材110は、特定の材料の基材であってもよい。例えば、構造基材110は、熱成形材料の基材であってもよい。その他の実施形態によれば、構造基材110は、熱可塑性材料の基材であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、FR4エポキシガラスの基材であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、G10エポキシガラスの基材であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、高密度ポリエチレン(HDPE)の基材であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリプロピレン(PP)の基材であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリカーボネート(PC)の基材であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ポリエチレンテレフタレート(PET)の基材であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、グリコールでドープされたPET(PETG)の基材であってもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、FR4、又はG10、又はHDPE、又はPP、又はPC、又はPET、又はPETGの、任意の組み合わせの基材であってもよい。
【0024】
更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、特定の厚さを有してもよい。例えば、構造基材110は、少なくとも約0.025mm、例えば、少なくとも約0.03mm、又は少なくとも約0.035mm、又は少なくとも約0.04mm、又は少なくとも約0.05mm、又は少なくとも約0.06mm、又は少なくとも約0.07mm、又は少なくとも約0.08mm、又は少なくとも約0.09mm、又は少なくとも約0.1mm、又は少なくとも約0.25mm、又は少なくとも約0.5mm、又は少なくとも約0.75mm、あるいは少なくとも約1.0mmの厚さを有してもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、約2.6mm以下、例えば、約2.5mm以下、又は約2.4mm以下、又は約2.3mm以下、又は約2.2mm以下、又は約2.1mm以下、又は約2.0mm以下、又は約1.75mm以下、又は約1.5mm以下、あるいは約1.25mm以下の厚さを有してもよい。構造基材110の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。構造基材110の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0025】
更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ASTM D3418に従って示差走査熱量計(DSC)を使用して測定されるような、特定のガラス転移温度を有してもよい。例えば、構造基材110は、少なくとも約-150℃、例えば、少なくとも約-140℃、又は少なくとも約-130℃、又は少なくとも約-120℃、又は少なくとも約-110℃、又は少なくとも約-100℃、又は少なくとも約-75℃、又は少なくとも約-50℃、又は少なくとも約-25℃、又は少なくとも約0℃、又は少なくとも約25℃、又は少なくとも約50℃、又は少なくとも約75℃、あるいは少なくとも約100℃のガラス転移温度を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、約350℃以下、例えば、約340℃以下、又は約330℃以下、又は約320℃以下、又は約310℃以下、又は約300℃以下、又は約275℃以下、又は約250℃以下、又は約225℃以下、あるいは約200℃以下のガラス転移温度を有してもよい。構造基材110のガラス転移温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、構造基材110のガラス転移温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0026】
更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、ASTM E2550に従って熱重量分析(Thermo Gravimetric Analysis、TGA)を使用して測定される、特定の分解開始温度を有してもよい。例えば、構造基材110は、少なくとも約50℃、例えば、少なくとも約60℃、又は少なくとも約70℃、又は少なくとも約80℃、又は少なくとも約90℃、又は少なくとも約100℃、又は少なくとも約110℃、又は少なくとも約120℃、又は少なくとも約130℃、又は少なくとも約140℃、あるいは少なくとも約150℃の分解開始温度を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、構造基材110は、約350℃以下、例えば、約340℃以下、又は約330℃以下、又は約320℃以下、又は約310℃以下、又は約300℃以下、又は約275℃以下、又は約250℃以下、又は約225℃以下、あるいは約200℃以下の分解開始温度を有してもよい。構造基材110の分解開始温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、構造基材110の分解開始温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0027】
依然としてその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、特定の材料を含んでもよい。例えば、多層フルオロポリマーフィルム130は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、フッ化エチレンプロピレン(Fluorinated Ethylene Propylene、FEP)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、ペルフルオロアルコキアルカン(Per Fluoroalkoxy Alkane、PFA)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、変性PTFE(TFM)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(Tetrafluoroethylene、Hexafluoropropylene、Vinylidene fluoride、THV)のターポリマーを含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(P(VDF-HFP)又はPVDF-HFP)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、PTFE、FEP、PFA、TFM、THV、PVDF、及びP(VDF)-HFP)の任意の組合せを含んでもよい。
【0028】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、特定の材料を含んでもよい。例えば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、変性PTFE(TFM)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーを含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(P(VDF-HFP)又はPVDF-HFP)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、PTFE、FEP、PFA、TFM、THV、PVDF、及びP(VDF-HFP)の任意の組合せを含んでもよい。
【0029】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、特定の材料から構成されていてもよい。例えば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、変性PTFE(TFM)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーから構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(P(VDF-HFP)又はPVDF-HFP)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、PTFE、FEP、PFA、TFM、THV、PVDF、及びP(VDF-HFP)の任意の組合せから構成されていてもよい。
【0030】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、特定の材料の層であってもよい。例えば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、変性PTFE(TFM)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーの層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(P(VDF-HFP)又はPVDF-HFP)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、PTFE、FEP、PFA、TFM、THV、PVDF、及びP(VDF-HFP)の任意の組合せの層であってもよい。
【0031】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、特定の材料を含んでもよい。例えば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、変性PTFE(TFM)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーを含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(P(VDF-HFP)又はPVDF-HFP)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、PTFE、FEP、PFA、TFM、THV、PVDF、及びP(VDF-HFP)の任意の組合せを含んでもよい。
【0032】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、特定の材料から構成されていてもよい。例えば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、変性PTFE(TFM)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーから構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(P(VDF-HFP)又はPVDF-HFP)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、PTFE、FEP、PFA、TFM、THV、PVDF、及びP(VDF-HFP)の任意の組合せから構成されていてもよい。
【0033】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、特定の材料の層であってもよい。例えば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、変性PTFE(TFM)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーの層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(P(VDF-HFP)又はPVDF-HFP)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、PTFE、FEP、PFA、TFM、THV、PVDF、及びP(VDF-HFP)の任意の組合せの層であってもよい。
【0034】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、充填剤を更に含んでもよい。特定の実施形態によれば、充填剤は、二酸化チタン、又はカーボンブラック、又はグラファイト、又はカーボンナノチューブ、又はガラス繊維、又はガラスビーズ、又はタルク、又はUV吸収性充填剤、又は白色顔料充填剤、又は顔料充填剤、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0035】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130のフルオロポリマー層は、充填剤を更に含んでもよい。特定の実施形態によれば、充填剤は、二酸化チタン、又はカーボンブラック、又はグラファイト、又はカーボンナノチューブ、又はガラス繊維、又はガラスビーズ、又はタルク、又はUV吸収性充填剤、又は白色顔料充填剤、又は顔料充填剤、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0036】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130の高融点フルオロポリマー層は、充填剤を更に含んでもよい。特定の実施形態によれば、充填剤は、二酸化チタン、又はカーボンブラック、又はグラファイト、又はカーボンナノチューブ、又はガラス繊維、又はガラスビーズ、又はタルク、又はUV吸収性充填剤、又は白色顔料充填剤、又は顔料充填剤、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0037】
更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、特定の厚さを有してもよい。例えば、多層フルオロポリマーフィルム130は、少なくとも約0.005mm、例えば、少なくとも約0.010mm、又は少なくとも約0.015mm、又は少なくとも約0.020mm、又は少なくとも約0.025mm、又は少なくとも約0.03mm、又は少なくとも約0.035mm、又は少なくとも約0.04mm、又は少なくとも約0.05mm、又は少なくとも約0.06mm、又は少なくとも約0.07mm、又は少なくとも約0.08mm、又は少なくとも約0.09mm、あるいは少なくとも約0.1mmの厚さを有してもよい。更にその他の実施形態によれば、多層フルオロポリマーフィルム130は、約0.25mm以下、例えば、約0.24mm以下、又は約0.23mm以下、又は約0.22mm以下、又は約0.21mm以下、又は約0.20mm以下、又は約0.19mm以下、又は約0.18mm以下、又は約0.17mm以下、又は0.16以下、あるいは約0.15mm以下の厚さを有してもよい。多層フルオロポリマーフィルム130の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。多層フルオロポリマーフィルム130の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0038】
更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、ASTM D4591に従って示差走査熱量計(DSC)を使用して測定される、特定の溶融温度を有してもよい。例えば、高融点フルオロポリマー層は、少なくとも約250℃、例えば、少なくとも約255℃、又は少なくとも約260℃、又は少なくとも約265℃、又は少なくとも約270℃、又は少なくとも約275℃、又は少なくとも約280℃、又は少なくとも約285℃、又は少なくとも約290℃、又は少なくとも約295℃、あるいは少なくとも約300℃の溶融温度を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、約350℃以下、例えば、約340℃以下、又は約330℃以下、又は約320℃以下、又は約310℃以下、又は約300℃以下、又は約275℃以下、又は約250℃以下、又は約225℃以下、あるいは約200℃以下の溶融温度を有してもよい。高融点フルオロポリマー層の溶融温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、高融点フルオロポリマー層の溶融温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0039】
更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、特定の厚さを有してもよい。例えば、高融点フルオロポリマー層は、少なくとも約0.001mm、例えば、少なくとも約0.005mm、又は少なくとも約0.01mm、又は少なくとも約0.015mm、又は少なくとも約0.02mm、又は少なくとも約0.25mm、少なくとも約0.03mm、又は少なくとも約0.035mm、又は少なくとも約0.04mm、又は少なくとも約0.05mm、又は少なくとも約0.06mm、又は少なくとも約0.07mm、又は少なくとも約0.08mm、又は少なくとも約0.09mm、又は少なくとも約0.1mm、又は少なくとも約0.25mm、又は少なくとも約0.5mm、又は少なくとも約0.75mm、あるいは少なくとも約1.0mmの厚さを有してもよい。更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、約0.25mm以下、例えば、約0.24mm以下、又は約0.23mm以下、又は約0.22mm以下、又は約0.21mm以下、又は約0.20mm以下、又は約0.19mm以下、又は約0.18mm以下、又は約0.17mm以下、又は約0.16mm以下、あるいは約0.15mm以下の厚さを有してもよい。高融点フルオロポリマー層の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、高融点フルオロポリマー層の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0040】
更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、特定のフルオロポリマー含有量を含んでもよい。例えば、高融点フルオロポリマー層は、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して少なくとも約25重量%、例えば、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約35重量%、又は少なくとも約40重量%、又は少なくとも約45重量%、又は少なくとも約50重量%、又は少なくとも約55重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約65重量%のフルオロポリマー含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約75重量%以下のフルオロポリマー含有量を有してもよい。高融点フルオロポリマー層のフルオロポリマー含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、高融点フルオロポリマー層のフルオロポリマー含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0041】
更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、特定のPTFE含有量を含んでもよい。例えば、高融点フルオロポリマー層は、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して少なくとも約25重量%、例えば、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約35重量%、又は少なくとも約40重量%、又は少なくとも約45重量%、又は少なくとも約50重量%、又は少なくとも約55重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約65重量%のPTFE含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約75重量%以下のPTFE含有量を有してもよい。高融点フルオロポリマー層のPTFE含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、高融点フルオロポリマー層のPTFE含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0042】
更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、特定の充填剤含有量を含んでもよい。例えば、高融点フルオロポリマー層は、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して少なくとも約0.05重量%、例えば、少なくとも約0.1重量%、又は少なくとも約1.0重量%、又は少なくとも約5重量%、又は少なくとも約10重量%、又は少なくとも約20重量%、又は少なくとも約30重量%、又は少なくとも約40重量%、あるいは少なくとも約50重量%の充填剤含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、高融点フルオロポリマー層は、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して約75重量%以下、例えば、約70重量%以下、又は約65重量%以下、又は約60重量%以下、又は約55重量%以下、あるいは約51重量%以下の充填剤含有量を有してもよい。高融点フルオロポリマー層の充填剤含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、高融点フルオロポリマー層の充填剤含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0043】
更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層は、ASTM D4591に従って示差走査熱量計(DSC)を使用して測定される、特定の溶融温度を有してもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層は、少なくとも約50℃、例えば、少なくとも約55℃、又は少なくとも約60℃、又は少なくとも約65℃、又は少なくとも約70℃、又は少なくとも約75℃、又は少なくとも約80℃、又は少なくとも約85℃、又は少なくとも約90℃、又は少なくとも約95℃、あるいは少なくとも約100℃の溶融温度を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層は、約270℃以下、例えば、約260℃以下、又は約250℃以下、約240℃以下、又は約230℃以下、又は約220℃以下、又は約210℃以下、又は約200℃以下、又は約175℃以下、又は約150℃以下、あるいは約125℃以下の溶融温度を有してもよい。低融点フルオロポリマー接着層の溶融温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、低融点フルオロポリマー接着層の溶融温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0044】
依然としてその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定の材料を含んでもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーを含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、エチレンテトラフルオロエチレン(Ethylene Tetra Fluoro Ethylene、ETFE)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、エチレンクロロトリフルオロエチレン(Ethylene Chloro Tri Fluoro Ethylene、ECTFE)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDF-HFPコポリマーを含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDFとPTFEとの混合物(PVDF/PTFE混合物)を含んでもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDF、THV、ETFE、ECTFE、PVDF-HFPコポリマー、又はPVDF/PTFE混合物の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0045】
依然としてその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定の材料から構成されていてもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーから構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、エチレンテトラフルオロエチレン(Ethylene Tetra Fluoro Ethylene、ETFE)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDF-HFPコポリマーから構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDFとPTFEとの混合物(PVDF/PTFE混合物)から構成されていてもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDF、THV、ETFE、ECTFE、PVDF-HFPコポリマー、又はPVDF/PTFE混合物の任意の組み合わせから構成されていてもよい。
【0046】
依然としてその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定の材料の層であってもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマーの層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDF-HFPコポリマーの層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDFとPTFEとの混合物(PVDF/PTFE混合物)の層であってもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDF、THV、ETFE、ECTFE、PVDF-HFPコポリマー、又はPVDF/PTFE混合物の任意の組み合わせの層であってもよい。
【0047】
更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定のフルオロポリマー含有量を含んでもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して少なくとも約50重量%、例えば、少なくとも約55重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約65重量%、又は少なくとも約70重量%、あるいは少なくとも約75重量%のフルオロポリマー含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約77重量%以下のフルオロポリマー含有量を有してもよい。低融点フルオロポリマー接着層120のフルオロポリマー含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、低融点フルオロポリマー接着層120のフルオロポリマー含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0048】
更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定のPVDF含有量を含んでもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して少なくとも約50重量%、例えば、少なくとも約55重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約65重量%、又は少なくとも約70重量%、あるいは少なくとも約75重量%のPVDF含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約77重量%以下のPVDF含有量を有してもよい。低融点フルオロポリマー接着層120のPVDF含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、低融点フルオロポリマー接着層120のPVDF含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0049】
更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定のPVDF-HFPコポリマー含有量を含んでもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して少なくとも約50重量%、例えば、少なくとも約55重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約65重量%、又は少なくとも約70重量%、あるいは少なくとも約75重量%のPVDF-HFPコポリマー含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約77重量%以下のPVDF-HFPコポリマー含有量を有してもよい。低融点フルオロポリマー接着層120のPVDF-HFPコポリマー含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、低融点フルオロポリマー接着層120のPVDF-HFPコポリマー含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0050】
更にその他の実施形態によれば、PVDF-HFPコポリマーは、特定のHFP含有量を含んでもよい。例えば、PVDF-HFPコポリマーは、PVDF-HFPコポリマーの総重量に対して少なくとも約0.5重量%、例えば、少なくとも約1重量%、又は少なくとも約5重量%、又は少なくとも約10重量%、又は少なくとも約15重量%、又は少なくとも約20重量%、あるいは少なくとも約25重量%のHFP含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、PVDF-HFPコポリマーは、PVDF-HFPコポリマーの総重量に対して約50重量%以下、例えば、約45重量%以下、又は約40重量%以下、又は約35重量%以下、あるいは約30重量%以下のHFP含有量を有してもよい。PVDF-HFPコポリマーのHFP含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、PVDF-HFPコポリマーのHFP含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0051】
更にその他の実施形態によれば、PVDF-HFPコポリマーは、特定のPVDF含有量を含んでもよい。例えば、PVDF-HFPコポリマーは、PVDF-HFPコポリマーの総重量に対して少なくとも約50重量%、例えば、少なくとも約55重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約65重量%、又は少なくとも約70重量%、あるいは少なくとも約75重量%のPVDF含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、PVDF-HFPコポリマーは、PVDF-HFPコポリマーの総重量に対して約100重量%以下、例えば、約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、あるいは約80重量%以下のPVDF含有量を有してもよい。PVDF-HFPコポリマーのPVDF含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、PVDF-HFPコポリマーのPVDF含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0052】
特定の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDFとPTFEとの混合物を含んでもよい。依然としてその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、PVDFとPTFEとの混合物から構成されていてもよい。
【0053】
更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定のPVDF含有量を含んでもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して少なくとも約5重量%、例えば、少なくとも約10重量%、又は少なくとも約20重量%、又は少なくとも約30重量%、又は少なくとも約40重量%、又は少なくとも約50重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約70重量%、又は少なくとも約75重量%のPVDF含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約75重量%以下のPVDF含有量を有してもよい。低融点フルオロポリマー接着層120のPVDF含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、低融点フルオロポリマー接着層120のPVDF含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0054】
更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定のPTFE含有量を含んでもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して少なくとも約5重量%、例えば、少なくとも約10重量%、又は少なくとも約20重量%、又は少なくとも約30重量%、又は少なくとも約40重量%、又は少なくとも約50重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約70重量%、又は少なくとも約75重量%のPTFE含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、低融点フルオロポリマー接着層120の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約75重量%以下のPTFE含有量を有してもよい。低融点フルオロポリマー接着層120のPTFE含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、低融点フルオロポリマー接着層120のPTFE含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0055】
更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、特定の厚さを有してもよい。例えば、低融点フルオロポリマー接着層120は、少なくとも約0.001mm、例えば、少なくとも約0.0015mm、又は少なくとも約0.002mm、又は少なくとも約0.0025mm、又は少なくとも約0.005mm、又は少なくとも約0.0075mm、又は少なくとも約0.01mm、又は少なくとも約0.02mm、又は少なくとも約0.03mm、又は少なくとも約0.035mm、又は少なくとも約0.04mm、又は少なくとも約0.05mm、又は少なくとも約0.06mm、又は少なくとも約0.07mm、又は少なくとも約0.08mm、又は少なくとも約0.09mm、あるいは少なくとも約0.1mmの厚さを有してもよい。更にその他の実施形態によれば、低融点フルオロポリマー接着層120は、約0.25mm以下、例えば、約0.24mm以下、又は約0.23mm以下、又は約0.22mm以下、又は約0.21mm以下、又は約0.20mm以下、又は約0.19mm以下、又は約0.18mm以下、又は約0.17mm以下、又は約0.16mm以下、あるいは約0.15mm以下の厚さを有してもよい。低融点フルオロポリマー接着層120の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、低融点フルオロポリマー接着層120の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0056】
依然としてその他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D2520、試験方法Cに従って5GHzで測定されるような、特定の誘電率を有してもよい。例えば、複合物品100は、5GHzで測定して、約5.0以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は約2.5以下、又は約2.0以下、又は約1.5以下、あるいは約1.0以下の誘電率を有してもよい。複合物品100の誘電率は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の誘電率は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0057】
その他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D2520、試験方法Cに従って15GHzで測定されるような、特定の誘電率を有してもよい。例えば、複合物品100は、15GHzで測定して、約5.0以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は約2.5以下、又は約2.0以下、又は約1.5以下、あるいは約1.0以下の誘電率を有してもよい。複合物品100の誘電率は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の誘電率は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0058】
更にその他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D2520、試験方法Cに従って30GHzで測定されるような、特定の誘電率を有してもよい。例えば、複合物品100は、30GHzで測定して、約5.0以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は約2.5以下、又は約2.0以下、又は約1.5以下、あるいは約1.0以下の誘電率を有してもよい。複合物品100の誘電率は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の誘電率は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0059】
その他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D2520、試験方法Cに従って40GHzで測定されるような、特定の誘電率を有してもよい。例えば、複合物品100は、40GHzで測定して、約5.0以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は約2.5以下、又は約2.0以下、又は約1.5以下、あるいは約1.0以下の誘電率を有してもよい。複合物品100の誘電率は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の誘電率は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0060】
依然としてその他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D2520、試験方法Cに従って5GHzで測定されるような、特定の損失係数を有してもよい。例えば、複合物品100は、5GHzで測定して、約0.5以下、例えば、約0.1以下、又は約0.05以下、又は約0.01以下、又は約0.005以下、又は約0.001以下、又は約0.0005以下、又は約0.0001以下、あるいは約0.00005以下の損失係数を有してもよい。複合物品100の損失係数は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の損失係数は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0061】
その他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D2520、試験方法Cに従って15GHzで測定されるような、特定の損失係数を有してもよい。例えば、複合物品100は、15GHzで測定して、約0.5以下、例えば、約0.1以下、又は約0.05以下、又は約0.01以下、又は約0.005以下、又は約0.001以下、又は約0.0005以下、又は約0.0001以下、あるいは約0.00005以下の損失係数を有してもよい。複合物品100の損失係数は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の損失係数は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0062】
更にその他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D2520、試験方法Cに従って30GHzで測定されるような、特定の損失係数を有してもよい。例えば、複合物品100は、30GHzで測定して、約0.5以下、例えば、約0.1以下、又は約0.05以下、又は約0.01以下、又は約0.005以下、又は約0.001以下、又は約0.0005以下、又は約0.0001以下、あるいは約0.00005以下の損失係数を有してもよい。複合物品100の損失係数は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の損失係数は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0063】
その他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D2520、試験方法Cに従って40GHzで測定されるような、特定の損失係数を有してもよい。例えば、複合物品100は、40GHzで測定して、約0.5以下、例えば、約0.1以下、又は約0.05以下、又は約0.01以下、又は約0.005以下、又は約0.001以下、又は約0.0005以下、又は約0.0001以下、あるいは約0.00005以下の損失係数を有してもよい。複合物品100の損失係数は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の損失係数は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0064】
更にその他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D882(最大1mmの厚さを有する複合物品について)、又はASTM D638(1mm以上の厚さを有する複合物品について)に従って測定されるような、特定の引張強度を有してもよい。例えば、複合物品100の引張強度は、少なくとも約5MPa、例えば、少なくとも約10MPa、又は少なくとも約20MPa、又は少なくとも約30MPa、又は少なくとも約40MPa、又は少なくとも約50MPa、又は少なくとも約60MPa、又は少なくとも約70MPa、又は少なくとも約80MPa、又は少なくとも約90MPa、又は少なくとも約100MPa、又は少なくとも約150MPa、あるいは少なくとも約200MPaであってもよい。更にその他の実施形態によれば、複合物品100の引張強度は、約500MPa以下、例えば、約450MPa以下、あるいは約400MPa以下であってもよい。複合物品100の引張強度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の引張強度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0065】
更にその他の実施形態によれば、複合物品100は、ASTM D882(最大1mmの厚さを有する複合物品について)、又はASTM D638(1mm以上の厚さを有する複合物品について)に従って測定されるような、特定の弾性率を有してもよい。例えば、複合物品100の弾性率は、少なくとも約0.1GPa、例えば、少なくとも約0.5GPa、又は少なくとも約1GPa、又は少なくとも約5GPa、又は少なくとも約10GPa、又は少なくとも約15GPa、又は少なくとも約20GPa、あるいは少なくとも約25GPaであってもよい。更にその他の実施形態によれば、複合物品100の弾性率は、約50GPa以下、例えば、約45GPa以下、あるいは約40GPa以下であってもよい。複合物品100の弾性率は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の弾性率は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0066】
依然としてその他の実施形態によれば、複合物品100は、2インチ/分の一定速度で試料を引き離しながら、インストロン機械試験フレーム(Instron mechanical test frame)上で実施される180°剥離試験を使用して測定される、特定の第1のピーク剥離強度を有してもよい。例えば、複合物品100の第1のピーク剥離強度は、少なくとも約175ニュートン/リニアメートル(Newtons Per linear Meter、NPM)、例えば、少なくとも約200NPM、又は少なくとも約225NPM、又は少なくとも約250NPM、又は少なくとも約275NPM、又は少なくとも約300NPM、又は少なくとも約325NPM、又は少なくとも約350NPM、又は少なくとも約375NPM、又は少なくとも約400NPM、又は少なくとも約425NPM、又は少なくとも約450NPM、又は少なくとも約475NPM、又は少なくとも約500NPM、又は少なくとも約525NPM、又は少なくとも約550NPM、又は少なくとも約575NPM、又は少なくとも約600NPM、又は少なくとも約625NPM、又は少なくとも約650NPM、又は少なくとも約675NPM、又は少なくとも約700NPM、又は少なくとも約725NPM、又は少なくとも約750NPM、又は少なくとも約775NPM、あるいは少なくとも約800NPMであってもよい。複合物品100の第1のピーク剥離強度は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品100の第1のピーク剥離強度は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。本明細書に記載される代替実施形態は更に、構造基材と、多層フルオロポリマーフィルムと、多層フルオロポリマーフィルムに接触する遷移層と、構造基材及び遷移層に接触する低融点フルオロポリマー接着層と、を含んでもよい、複合物品に関する。
【0067】
例証の目的のために、図2は、本明細書に記載される実施形態による、複合物品200の図を含む。図1に示されるように、複合物品200は、構造基材210と、多層フルオロポリマーフィルム230と、遷移層225と、その構造基材110及び遷移層225に接触する低融点フルオロポリマー接着層220と、を含んでもよい。
【0068】
複合物品200、及び図2に示される複合物品200に関して説明される全ての構成要素は、図1の対応する構成要素に関連して本明細書に記載されるあらゆる特性をも有し得ることが、理解されよう。特に、図2に示される複合物品200、構造基材210、多層フルオロポリマーフィルム230、及び低融点フルオロポリマー接着層220の特性は、それぞれ、図1に示される複合物品100、構造基材110、多層フルオロポリマーフィルム130、及び低融点フルオロポリマー接着層120に関連して本明細書に記載される、対応する特性のいずれかを有してもよい。
【0069】
特定の実施形態によれば、遷移層225は、PVDFとPTFEとの混合物を含んでもよい。依然としてその他の実施形態によれば、遷移層225は、PVDFとPTFEとの混合物から構成されていてもよい。
【0070】
更にその他の実施形態によれば、遷移層225は、特定のPVDF含有量を含んでもよい。例えば、遷移層225は、遷移層225の総重量に対して少なくとも約5重量%、例えば、少なくとも約10重量%、又は少なくとも約20重量%、又は少なくとも約30重量%、又は少なくとも約40重量%、又は少なくとも約50重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約70重量%、又は少なくとも約75重量%のPVDF含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、遷移層225は、遷移層225の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約75重量%以下のPVDF含有量を有してもよい。遷移層225のPVDF含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、遷移層225のPVDF含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0071】
更にその他の実施形態によれば、遷移層225は、特定のPTFE含有量を含んでもよい。例えば、遷移層225は、遷移層225の総重量に対して少なくとも約5重量%、例えば、少なくとも約10重量%、又は少なくとも約20重量%、又は少なくとも約30重量%、又は少なくとも約40重量%、又は少なくとも約50重量%、又は少なくとも約60重量%、又は少なくとも約70重量%、又は少なくとも約75重量%のPTFE含有量を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、遷移層225は、遷移層225の総重量に対して約100重量%以下、例えば、約99重量%以下、又は約98重量%以下、又は約97重量%以下、又は約96重量%以下、又は約95重量%以下、又は約90重量%以下、又は約85重量%以下、又は約80重量%以下、あるいは約75重量%以下のPTFE含有量を有してもよい。遷移層225のPTFE含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、遷移層225のPTFE含有量は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0072】
特定の実施形態によれば、遷移層225は、ASTM D4591に従って示差走査熱量計(DSC)を使用して測定される、特定の溶融温度を有してもよい。例えば、遷移層225は、少なくとも約50℃、例えば、少なくとも約60℃、又は少なくとも約70℃、又は少なくとも約80℃、又は少なくとも約90℃、又は少なくとも約100℃、又は少なくとも約110℃、又は少なくとも約120℃、又は少なくとも約130℃、又は少なくとも約140℃、あるいは少なくとも約150℃の溶融温度を有してもよい。更にその他の実施形態によれば、遷移層225は、約350℃以下、例えば、約340℃以下、又は約330℃以下、又は約320℃以下、又は約310℃以下、又は約300℃以下、又は約275℃以下、又は約250℃以下、又は約225℃以下、あるいは約200℃以下の溶融温度を有してもよい。遷移層225の溶融温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、遷移層225の溶融温度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0073】
更にその他の実施形態によれば、遷移層225は、特定の厚さを有してもよい。例えば、遷移層225は、少なくとも約0.001mm、例えば、少なくとも約0.0015mm、又は少なくとも約0.002mm、又は少なくとも約0.0025mm、又は少なくとも約0.005mm、又は少なくとも約0.0075mm、又は少なくとも約0.01mm、又は少なくとも約0.02mm、又は少なくとも約0.03mm、又は少なくとも約0.035mm、又は少なくとも約0.04mm、又は少なくとも約0.05mm、又は少なくとも約0.06mm、又は少なくとも約0.07mm、又は少なくとも約0.08mm、又は少なくとも約0.09mm、あるいは少なくとも約0.1mmの厚さを有してもよい。更にその他の実施形態によれば、遷移層225は、約0.25mm以下、例えば、約0.24mm以下、又は約0.23mm以下、又は約0.22mm以下、又は約0.21mm以下、又は約0.20mm以下、又は約0.19mm以下、又は約0.18mm以下、又は約0.17mm以下、又は約0.16mm以下、あるいは約0.15mm以下の厚さを有してもよい。遷移層225の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。更に、遷移層225の厚さは、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、理解されよう。
【0074】
依然としてその他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D2520、試験方法Cに従って5GHzで測定されるような、特定の誘電率を有してもよい。例えば、複合物品200は、5GHzで測定して、約5.0以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は約2.5以下、又は約2.0以下、又は約1.5以下、あるいは約1.0以下の誘電率を有してもよい。複合物品200の誘電率は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の誘電率は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0075】
その他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D2520、試験方法Cに従って15GHzで測定されるような、特定の誘電率を有してもよい。例えば、複合物品200は、15GHzで測定して、約5.0以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は約2.5以下、又は約2.0以下、又は約1.5以下、あるいは約1.0以下の誘電率を有してもよい。複合物品200の誘電率は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の誘電率は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0076】
更にその他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D2520、試験方法Cに従って30GHzで測定されるような、特定の誘電率を有してもよい。例えば、複合物品200は、30GHzで測定して、約5.0以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は約2.5以下、又は約2.0以下、又は約1.5以下、あるいは約1.0以下の誘電率を有してもよい。複合物品200の誘電率は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の誘電率は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0077】
その他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D2520、試験方法Cに従って40GHzで測定されるような、特定の誘電率を有してもよい。例えば、複合物品200は、40GHzで測定して、約5.0以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は約2.5以下、又は約2.0以下、又は約1.5以下、あるいは約1.0以下の誘電率を有してもよい。複合物品200の誘電率は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の誘電率は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0078】
依然としてその他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D2520、試験方法Cに従って5GHzで測定されるような、特定の損失係数を有してもよい。例えば、複合物品200は、5GHzで測定して、約0.5以下、例えば、約0.1以下、又は約0.05以下、又は約0.01以下、又は約0.005以下、又は約0.001以下、又は約0.0005以下、又は約0.0001以下、あるいは約0.00005以下の損失係数を有してもよい。複合物品200の損失係数は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の損失係数は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0079】
その他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D2520、試験方法Cに従って15GHzで測定されるような、特定の損失係数を有してもよい。例えば、複合物品200は、15GHzで測定して、約0.5以下、例えば、約0.1以下、又は約0.05以下、又は約0.01以下、又は約0.005以下、又は約0.001以下、又は約0.0005以下、又は約0.0001以下、あるいは約0.00005以下の損失係数を有してもよい。複合物品200の損失係数は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の損失係数は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0080】
更にその他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D2520、試験方法Cに従って30GHzで測定されるような、特定の損失係数を有してもよい。例えば、複合物品200は、30GHzで測定して、約0.5以下、例えば、約0.1以下、又は約0.05以下、又は約0.01以下、又は約0.005以下、又は約0.001以下、又は約0.0005以下、又は約0.0001以下、あるいは約0.00005以下の損失係数を有してもよい。複合物品200の損失係数は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の損失係数は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0081】
その他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D2520、試験方法Cに従って40GHzで測定されるような、特定の損失係数を有してもよい。例えば、複合物品200は、40GHzで測定して、約0.5以下、例えば、約0.1以下、又は約0.05以下、又は約0.01以下、又は約0.005以下、又は約0.001以下、又は約0.0005以下、又は約0.0001以下、あるいは約0.00005以下の損失係数を有してもよい。複合物品200の損失係数は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の損失係数は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0082】
更にその他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D882(最大1mmの厚さを有する複合物品について)、又はASTM D638(1mm以上の厚さを有する複合物品について)に従って測定されるような、特定の引張強度を有してもよい。例えば、複合物品200の引張強度は、少なくとも約5MPa、例えば、少なくとも約10MPa、又は少なくとも約20MPa、又は少なくとも約30MPa、又は少なくとも約40MPa、又は少なくとも約50MPa、又は少なくとも約60MPa、又は少なくとも約70MPa、又は少なくとも約80MPa、又は少なくとも約90MPa、又は少なくとも約100MPa、又は少なくとも約150MPa、あるいは少なくとも約200MPaであってもよい。更にその他の実施形態によれば、複合物品200の引張強度は、約500MPa以下、例えば、約450MPa以下、あるいは約400MPa以下であってもよい。複合物品200の引張強度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の引張強度は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0083】
更にその他の実施形態によれば、複合物品200は、ASTM D882(最大1mmの厚さを有する複合物品について)、又はASTM D638(1mm以上の厚さを有する複合物品について)に従って測定されるような、特定の弾性率を有してもよい。例えば、複合物品200の弾性率は、少なくとも約0.1GPa、例えば、少なくとも約0.5GPa、又は少なくとも約1GPa、又は少なくとも約5GPa、又は少なくとも約10GPa、又は少なくとも約15GPa、又は少なくとも約20GPa、あるいは少なくとも約25GPaであってもよい。更にその他の実施形態によれば、複合物品200の弾性率は、約50GPa以下、例えば、約45GPa以下、あるいは約40GPa以下であってもよい。複合物品200の弾性率は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の弾性率は、上記の最小値と最大値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。
【0084】
依然としてその他の実施形態によれば、複合物品200は、2インチ/分の一定速度で試料を引き離しながら、インストロン機械試験フレーム上で実施される180°剥離試験を使用して測定される、特定の第1のピーク剥離強度を有してもよい。例えば、複合物品200の第1のピーク剥離強度は、少なくとも約175ニュートン/リニアメートル(NPM)、例えば、少なくとも約200NPM、又は少なくとも約225NPM、又は少なくとも約250NPM、又は少なくとも約275NPM、又は少なくとも約300NPM、又は少なくとも約325NPM、又は少なくとも約350NPM、又は少なくとも約375NPM、又は少なくとも約400NPM、又は少なくとも約425NPM、又は少なくとも約450NPM、又は少なくとも約475NPM、又は少なくとも約500NPM、又は少なくとも約525NPM、又は少なくとも約550NPM、又は少なくとも約575NPM、又は少なくとも約600NPM、又は少なくとも約625NPM、又は少なくとも約650NPM、又は少なくとも約675NPM、又は少なくとも約700NPM、又は少なくとも約725NPM、又は少なくとも約750NPM、又は少なくとも約775NPM、あるいは少なくとも約800NPMであってもよい。複合物品200の第1のピーク剥離強度は、上記の値のいずれかの間の範囲内にあってもよいことが、理解されよう。複合物品200の第1のピーク剥離強度は、上記の値のいずれかの間の任意の値であってもよいことが、更に理解されよう。本明細書に記載される実施形態に従って形成される複合物品は、鋳造プロセス、押出プロセス、スカイビングプロセス(skiving process)、成形プロセス、静的加圧積層プロセス(static press lamination process)、カレンダー加工積層プロセス(calendaring lamination process)、又は任意のその他のロールツーロール積層プロセス(roll to roll lamination process)を含む特定のプロセスによって形成されてもよいことが、理解されよう。
【0085】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを、本明細書に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様及び実施形態が例解的であるに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことを、理解するであろう。実施形態は、以下に列挙される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
実施形態1.構造基材と、溶融温度A1を有する高融点フルオロポリマー層を含む多層フルオロポリマーフィルムと、溶融温度A2を有する低融点フルオロポリマー接着層と、を含む、複合物品であって、低融点フルオロポリマー接着層が、構造基材及び多層フルオロポリマーフィルムに接触し、溶融温度A2が、溶融温度A1未満である、複合物品。
【0086】
実施形態2.構造基材と、多層フルオロポリマーフィルムと、PVDFを含む低融点フルオロポリマー接着層と、を含む、複合物品であって、低融点フルオロポリマー接着層が、構造基材及びフルオロポリマー積層体に接触する、複合物品。
【0087】
実施形態3.構造基材と、多層フルオロポリマーフィルムと、PVDF-HFPコポリマーを含む低融点フルオロポリマー接着層と、を含む、複合物品であって、低融点フルオロポリマー接着層が、構造基材及びフルオロポリマー積層体に接触する、複合物品。
【0088】
実施形態4.構造基材と、多層フルオロポリマーフィルムと、PTFE及びPVDFの混合物を含む遷移層と、低融点フルオロポリマー接着層と、を含む、複合物品であって、遷移層が、多層フルオロポリマーフィルム及び低融点フルオロポリマー接着層に接触し、低融点フルオロポリマー接着層が、構造基材及び遷移層に接触する、複合物品。
【0089】
実施形態5.構造基材が、熱成形材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0090】
実施形態6.構造基材が、熱可塑性材料を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0091】
実施形態7.構造基材が、FR4、又はG10、又はHDPE、又はPP、又はPC、又はPET、又はPETG、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0092】
実施形態8.構造基材が、少なくとも約0.025mmの厚さを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0093】
実施形態9.構造基材が、約2.54mm以下の厚さを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0094】
実施形態10.構造基材が、少なくとも約-150℃のガラス転移温度を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0095】
実施形態11.構造基材が、約350℃以下のガラス転移温度を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0096】
実施形態12.構造基材が、少なくとも約50℃の分解開始温度を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0097】
実施形態13.構造基材が、約350℃以下である分解開始温度を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0098】
実施形態14.多層フルオロポリマーフィルムが、少なくとも2層、又は少なくとも約3層、又は少なくとも約4層、又は少なくとも約5層、又は少なくとも約6層、又は少なくとも約7層を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0099】
実施形態15.多層フルオロポリマーフィルムが、約9層以下を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0100】
実施形態16.多層フルオロポリマーフィルムが、PTFE、又はFEP、又はPFA、又はTFM、又はTHV、又はPVDF、又はP(VDF-HFP)、あるいはこれらの組み合わせを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0101】
実施形態17.多層フルオロポリマーフィルムが、PTFE層、又はFEP層、又はPFA層、又はTFM層、又はTHV層、又はPVDF層、又はP(VDF-HFP)層、あるいはこれらの組み合わせを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0102】
実施形態18.多層フルオロポリマーフィルムが、充填剤を含む、実施形態16及び17のいずれか一項に記載の複合物品。
【0103】
実施形態19.充填剤が、二酸化チタン、又はカーボンブラック、又はグラファイト、又はカーボンナノチューブ、又はガラス繊維、又はガラスビーズ、又はタルク、又はUV吸収性充填剤、又は白色顔料充填剤、又は顔料充填剤、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態18に記載の複合物品。
【0104】
実施形態20.多層フルオロポリマーフィルムが、少なくとも約0.005mmの厚さを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0105】
実施形態21.多層フルオロポリマーフィルムが、約0.25mm以下の厚さを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0106】
実施形態22.多層フルオロポリマーフィルムが、高融点フルオロポリマー層を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0107】
実施形態23.高融点フルオロポリマー層が、少なくとも約250℃の溶融温度を含む、実施形態1及び22のいずれか一項に記載の複合物品。
【0108】
実施形態24.高融点フルオロポリマー層が、約350℃以下の溶融温度を含む、実施形態1及び22のいずれか一項に記載の複合物品。
【0109】
実施形態25.高融点フルオロポリマー層が、少なくとも約0.001mmの厚さを含む、実施形態1及び22のいずれか一項に記載の複合物品。
【0110】
実施形態26.高融点フルオロポリマー層が、約0.25mm以下の厚さを含む、実施形態1及び22のいずれか一項に記載の複合物品。
【0111】
実施形態27.高融点フルオロポリマー層が、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して少なくとも約25重量%のフルオロポリマー含有量を含む、実施形態22に記載の複合物品。
【0112】
実施形態28.高融点フルオロポリマー層が、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して約100重量%以下のフルオロポリマー含有量を含む、実施形態22に記載の複合物品。
【0113】
実施形態29.高融点フルオロポリマー層が、PTFEを含む、実施形態1及び22のいずれか一項に記載の複合物品。
【0114】
実施形態30.高融点フルオロポリマー層が、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して少なくとも約25重量%のPTFE含有量を含む、実施形態29に記載の複合物品。
【0115】
実施形態31.高融点フルオロポリマー層が、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して約100重量%以下のPTFE含有量を含む、実施形態29に記載の複合物品。
【0116】
実施形態32.高融点フルオロポリマー層が、充填剤を含む、実施形態1及び22のいずれか一項に記載の複合物品。
【0117】
実施形態33.高融点フルオロポリマー層が、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して少なくとも約0.05重量%の充填剤含有量を含む、実施形態32に記載の複合物品。
【0118】
実施形態34.高融点フルオロポリマー層が、高融点フルオロポリマー層の総重量に対して約75重量%以下の充填剤含有量を含む、実施形態32に記載の複合物品。
【0119】
実施形態35.充填剤が、二酸化チタン、又はカーボンブラック、又はグラファイト、又はカーボンナノチューブ、又はガラス繊維、又はガラスビーズ、又はタルク、又はUV吸収性充填剤、又は白色顔料充填剤、又は顔料充填剤、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態32、33、及び34のいずれか一項に記載の複合物品。
【0120】
実施形態36.高融点フルオロポリマー層が、複合物品の最外層である、実施形態1及び22のいずれか一項に記載の複合物品。
【0121】
実施形態37.低融点フルオロポリマー接着層が、少なくとも約50℃の溶融温度を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0122】
実施形態38.低融点フルオロポリマー接着層が、約270℃以下の溶融温度を含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0123】
実施形態39.低融点フルオロポリマー接着層が、PVDF、又はTHV、又はETFE、又はECTFE、又はPVDF-HFPコポリマー、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0124】
実施形態40.低融点フルオロポリマー接着層が、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して少なくとも約50重量%のフルオロポリマー含有量を含む、実施形態39に記載の複合物品。
【0125】
実施形態41.低融点フルオロポリマー接着層が、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して約100重量%以下のフルオロポリマー含有量を含む、実施形態39に記載の複合物品。
【0126】
実施形態42.低融点フルオロポリマー接着層が、PVDFを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0127】
実施形態43.低融点フルオロポリマー接着層が、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して少なくとも約25重量%のPVDF含有量を含む、実施形態42に記載の複合物品。
【0128】
実施形態44.低融点フルオロポリマー接着層が、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して約100重量%以下のPVDF含有量を含む、実施形態42に記載の複合物品。
【0129】
実施形態45.低融点フルオロポリマー接着層が、PVDF-HFPコポリマーを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0130】
実施形態46.低融点フルオロポリマー接着層が、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して少なくとも約25重量%のPVDF-HFPコポリマー含有量を含む、実施形態45に記載の複合物品。
【0131】
実施形態47.低融点フルオロポリマー接着層が、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して約100重量%以下のPVDF-HFPコポリマー含有量を含む、実施形態45に記載の複合物品。
【0132】
実施形態48.PVDF-HFPコポリマーが、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して少なくとも約0.5重量%のHFP含有量を含む、実施形態46及び47のいずれか一項に記載の複合物品。
【0133】
実施形態49.PVDF-HFPコポリマーが、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して約50重量%以下のHFP含有量を含む、実施形態46及び47のいずれか一項に記載の複合物品。
【0134】
実施形態50.PVDF-HFPコポリマーが、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して少なくとも約50重量%のPVDF含有量を含む、実施形態46及び47のいずれか一項に記載の複合物品。
【0135】
実施形態51.PVDF-HFPコポリマーが、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して約99.5重量%以下のPVDF含有量を含む、実施形態46及び47のいずれか一項に記載の複合物品。
【0136】
実施形態52.低融点フルオロポリマー接着層が、少なくとも約0.001mmの厚さを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0137】
実施形態53.低融点フルオロポリマー接着層が、約0.25mm以下の厚さを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0138】
実施形態54.複合物品が遷移層を更に含み、遷移層が、多層フルオロポリマーフィルム及び低融点フルオロポリマー接着層に接触する、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0139】
実施形態55.遷移層がPVDFを含み、遷移層がPTFEを含む、実施形態4及び54のいずれか一項に記載の複合物品。
【0140】
実施形態56.遷移層が、遷移層の総重量に対して少なくとも約5重量%のPVDF含有量を含む、実施形態55に記載の複合物品。
【0141】
実施形態57.遷移層が、遷移層の総重量に対して約95重量%以下のPVDF含有量を含む、実施形態55に記載の複合物品。
【0142】
実施形態58.遷移層が、遷移層の総重量に対して少なくとも約5重量%のPTFE含有量を含む、実施形態55に記載の複合物品。
【0143】
実施形態59.遷移層が、遷移層の総重量に対して約95重量%以下のPTFE含有量を含む、実施形態55に記載の複合物品。
【0144】
実施形態60.遷移層が、少なくとも約50℃の溶融温度を含む、実施形態55に記載の複合物品。
【0145】
実施形態61.遷移層が、約350℃以下の溶融温度を含む、実施形態55に記載の複合物品。
【0146】
実施形態62.遷移層が、少なくとも約0.001mmの厚さを含む、実施形態55に記載の複合物品。
【0147】
実施形態63.遷移層が、約0.25mm以下の厚さを含む、実施形態55に記載の複合物品。
【0148】
実施形態64.遷移層がPVDFを含み、遷移層がPTFEを含む、実施形態1、2、3、及び4のいずれか一項に記載の複合物品。
【0149】
実施形態65.遷移層が、遷移層の総重量に対して少なくとも約5重量%のPVDF含有量を含む、実施形態64に記載の複合物品。
【0150】
実施形態66.遷移層が、遷移層の総重量に対して約95重量%以下のPVDF含有量を含む、実施形態64に記載の複合物品。
【0151】
実施形態67.遷移層が、遷移層の総重量に対して少なくとも約5重量%のPTFE含有量を含む、実施形態64に記載の複合物品。
【0152】
実施形態68.遷移層が、遷移層の総重量に対して約95重量%以下のPTFE含有量を含む、実施形態64に記載の複合物品。
【実施例
【0153】
本明細書に記載の概念は、以下の実施例において更に説明されるが、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定するものではない。
【0154】
実施例1
2つの試料複合物品S1及びS2を、本明細書に記載される実施形態に従って形成した。
【0155】
試料複合物品S1は、低融点フルオロポリマー接着層(Low-Melt fluoropolymer Adhesive layer、LMA)及び遷移層(Transition Layer、TL)を使用して多層フルオロポリマーフィルム(Multilayer Fluoropolymer Film、MFF)に接合された、構造基材(Structural Substrate、SS)を含んでいた。試料複合物品S1の構成は、SS/LMA/TL/MFFであった。多層フルオロポリマーフィルムは、0.066mmの全厚を有する。構造基材は、0.381mm厚のFR4基材であった。低融点フルオロポリマー接着層は、1.0のPLIを超える接着強度を有するPVDF層であった。遷移層は、遷移層の総重量に対して50重量%のPTFEと、遷移層の総重量に対して50重量%のPVDFと、を含む、PTFE-PVDFであった。多層フルオロポリマーフィルムは、3つのフルオロポリマー層を含んでいた。第1のフルオロポリマー層(すなわち、遷移層の上に重なって接触している層)は、第1の層の総重量に対して4重量%のUV吸収カーボンブラックで充填されたPTFE層であった。第2のフルオロポリマー層(すなわち、第1のフルオロポリマー層の上に重なって接触している層)は、第2のフルオロポリマー層の総重量に対して8重量%のTiO白色顔料で充填されたPTFE層であった。第3のフルオロポリマー層(すなわち、第2フルオロポリマー層の上に重なって接触している層)は、透明で疎水性のPTFE表面層であった。複合物品S1を、177℃の温度、4MPaの圧力、及び1分の滞留時間で積層させた。
【0156】
試料複合物品S2は、低融点フルオロポリマー接着層(LMA)及び遷移層(TL)を使用して多層フルオロポリマーフィルム(MFF)に接合された、構造基材(SS)を含んでいた。試料複合物品S2の構成は、SS/LMA/TL/MFFであった。多層フルオロポリマーフィルムは、0.066mmの全厚を有する。構造基材は、0.381mm厚のFR4基材であった。低融点フルオロポリマー接着層は、低融点フルオロポリマー接着層の総重量に対して4.5重量%のHFPを有し、接着強度が1.0PLI超の、P(VDF-HFP)コポリマー層であった。遷移層は、遷移層の総重量に対して50重量%のPTFEと、遷移層の総重量に対して50重量%のP(VDF-HFP)と、を含む、PTFE-P(VDF-HFP)であった。多層フルオロポリマーフィルムは、3つのフルオロポリマー層を含んでいた。第1のフルオロポリマー層(すなわち、遷移層の上に重なって接触している層)は、第1の層の総重量に対して4重量%のUV吸収カーボンブラックで充填されたPTFE層であった。第2のフルオロポリマー層(すなわち、第1のフルオロポリマー層の上に重なって接触している層)は、第2のフルオロポリマー層の総重量に対して8重量%のTiO白色顔料で充填されたPTFE層であった。第3のフルオロポリマー層(すなわち、第2フルオロポリマー層の上に重なって接触している層)は、透明で疎水性のPTFE表面層であった。複合物品S2を、177℃の温度、4MPaの圧力、及び1分の滞留時間で積層させた。
【0157】
比較のために、比較試料複合物品CS1を調製した。
【0158】
比較試料複合物品CS1は、PTFEケースフィルム(PTFE Case Film、PCF)に接合された構造基材(SS)を含んでいた。比較試料複合物品CS1の構成は、SS/PCFであった。構造基材は、0.381mm厚のFR4基材であった。PTFEケースフィルムは、3ミルの厚さを有していた。試料複合物品CS1を、177℃の温度、4MPaの圧力、及び1分の滞留時間で積層させた。
【0159】
試料複合物品S1及びS2並びに比較試料複合物品CS1を試験して、それらの第1のピーク剥離強度を決定した。第1のピーク剥離強度を、2インチ/分の一定速度で試料を引き離しながら、インストロン機械試験フレーム上で実施される180°剥離試験を使用して、試験した。
【0160】
図3aは、試料複合材物品S1の剥離強度試験中に加えられた荷重に対する剥離伸びのプロットを含む。図3bは、試料複合材物品S2の剥離強度試験中に加えられた荷重に対する剥離伸びのプロットを含む。剥離強度試験の結果を、以下の表1に要約する。
【0161】
【表1】
【0162】
一般的な説明又は実施例において、上で説明される活動の全ての作業が必要とされるわけではなく、特定の作業の一部が必要とされない場合があり、説明される作業に加えて1つ以上の更なる作業が行われ得ることに、留意されたい。なおも更に、作業が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0163】
利益、その他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすか、より顕著にする可能性がある、任意の特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0164】
本明細書に記載される実施形態の明細書及び例解図は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書及び例解図は、本明細書に記載される構造又は方法を使用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。別個の実施形態が単一の実施形態中に組み合わせて提供され得るが、逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明されている様々な特徴が、別々に、又は任意の部分的組み合わせで、提供され得る。更に、範囲に記載された値への言及は、その範囲内のそれぞれの値全てを含む。多くのその他の実施形態が、本明細書を読んだ後にのみ、当業者に明らかとなり得る。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、又は別の変更を行うことができるように、その他の実施形態を使用し、本開示から導出することができる。したがって、本開示は、限定的ではなく、例示的なものとみなされるべきである。
図1
図2
図3a
図3b
【国際調査報告】