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特表2024-520349マイクロカットパターン化された物品及びその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】マイクロカットパターン化された物品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/044 20060101AFI20240517BHJP
   B32B 7/06 20190101ALI20240517BHJP
   B32B 9/00 20060101ALI20240517BHJP
   G02B 5/00 20060101ALN20240517BHJP
【FI】
G06F3/044 122
B32B7/06
B32B9/00 A
G02B5/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571732
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-11-17
(86)【国際出願番号】 IB2022053999
(87)【国際公開番号】W WO2022243772
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】63/191,223
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ジョンストン,レイモンド ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴトリック,ケビン ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】クラーク,グラハム エム.
(72)【発明者】
【氏名】サリバン,ジョン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】メッシーナ,マシュー シー.
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,スコット ジェイ.
【テーマコード(参考)】
2H042
4F100
【Fターム(参考)】
2H042AA02
2H042AA03
2H042AA05
2H042AA07
2H042AA21
4F100AA01B
4F100AA12B
4F100AA17B
4F100AA19C
4F100AA20C
4F100AB01B
4F100AB24B
4F100AH00
4F100AK01A
4F100AK25A
4F100AT00A
4F100BA02
4F100BA03
4F100BA10C
4F100CB00
4F100DC13
4F100DC16B
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4F100EC04B
4F100EC04C
4F100EH66B
4F100EH66C
4F100EJ17
4F100EJ30B
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4F100JN06B
4F100YY00A
4F100YY00B
4F100YY00C
(57)【要約】
パターン化された物品は、微細構造化された第1の主面及び反対側を向いた第2の主面を有するキャリア層を含む。第1の主面は、キャリア層の厚さ方向に沿って間隔を空けて、第1の主面のそれぞれの上部及び下部を画定している、複数の上端及び下端を含む。下部は上部と第2の主面との間に配置されている。物品は、第1の主面の上部ではなく下部上に配置された第1の機能層を含む。第1の機能層は、複数の下端と実質的に同一の広がりを有する複数のカット端を含む少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層を含む。パターン化された物品の製造方法が提供される。パターン化された物品から機能層を転写することによって製造することができる物品が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微細構造化された第1の主面及び反対側を向いた第2の主面を含むキャリア層であって、前記第1の主面は、前記キャリア層の厚さ方向に沿って間隔を空けて、前記第1の主面のそれぞれの上部及び下部を画定している、複数の上端及び下端を含み、前記下部は、前記上部と前記第2の主面との間に配置されている、キャリア層と、
前記第1の主面の前記上部ではなく前記下部上に配置された第1の機能層であって、前記複数の下端と実質的に同一の広がりを有する複数のカット端を含む少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層を含む、第1の機能層と、
を備える、パターン化された物品。
【請求項2】
前記第1の主面の前記下部ではなく前記上部上に配置された第2の機能層であって、前記複数の上端と実質的に同一の広がりを有する複数のカット端を含む少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層を含む、第2の機能層を更に備える、請求項1に記載のパターン化された物品。
【請求項3】
前記第1の機能層を前記キャリア層上に配置されたまま残して、前記第2の機能層を前記キャリア層から第1の接着剤層に転写可能であり、それにより、前記第1の機能層が前記キャリア層から第2の接着剤層に転写可能であるように構成された転写物品である、請求項2に記載のパターン化された物品。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層が、間隔を空けた複数のプレートを含む、請求項2又は3に記載のパターン化された物品。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層が、メッシュパターンを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のパターン化された物品。
【請求項6】
前記パターン化された物品が平坦面上に配置されるとき、前記第1の主面の前記上部及び前記下部が、前記キャリア層の前記厚さ方向に沿って互いに離された第1の平面にそれぞれ配置されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のパターン化された物品。
【請求項7】
前記キャリア層の前記厚さ方向に沿った前記上部及び前記下部との平均離隔距離が、0.3マイクロメートル~10マイクロメートルの範囲内である、請求項1~6のいずれか一項に記載のパターン化された物品。
【請求項8】
パターン化された物品の製造方法であって、
転写物品であって、
反対側を向いた第1の主面及び第2の主面を有するキャリア層と、
前記第1の主面上に配置された機能層と、
を備える、転写物品を準備するステップと、
複数の微細構造であって、各微細構造が、少なくとも1つのカッティング端を備える、複数の微細構造を備えるツールを準備するステップと、
前記機能層が前記複数の微細構造に面するように、前記転写物品及び前記ツールを互いに隣接して配置するステップと、
前記ツールが前記転写物品にエンボス加工及び切り込みを入れて、前記機能層にカットのパターンを形成し、かつ、前記キャリア層に前記第1の主面の上部及び下部を画定する複数の構造を形成するように、前記転写物品を前記ツールと接触させるステップと、
を含み、前記下部は、前記上部と前記第2の主面との間に配置されており、前記機能層の第1の部分は、前記第1の主面の前記上部上に配置されており、前記機能層の第2の部分は、前記第1の主面の前記下部上に配置されており、前記機能層の前記第1の部分と前記第2の部分とは、前記カットのパターンに沿って互いに離されている、
方法。
【請求項9】
前記機能層が、少なくとも1つの無機層を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記機能層が、少なくとも1つの有機層を含む、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記パターン化された物品が、前記機能層の前記第2の部分を前記キャリア層上に配置されたまま残して、前記機能層の前記第1の部分を前記キャリア層から第1の接着剤層に転写可能であり、それにより、前記機能層の前記第2の部分が前記キャリア層から第2の接着剤層に転写可能であるように構成された転写物品である、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記上部又は前記下部のうちの1つが、0.5マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内の平均線幅を有するメッシュパターンを含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
上面図において、前記下部が、前記第1の主面の総面積の40パーセント未満の総面積を有する、請求項8~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
多層フィルムを含むパターン化された物品であって、前記多層フィルムは、
第1のポリマー層と、
反対側を向いた第1の主面及び第2の主面を含む機能層であって、前記第1の主面は、前記第1のポリマー層上に配置されており、前記機能層は、少なくとも1つのマイクロカット金属層及び少なくとも1つの金属酸化物層又は金属窒化物層を含む多層積層体を含み、各マイクロカット金属層は、5ナノメートル~500ナノメートルの範囲内の平均厚さを有し、かつ、カットのパターンであって、
(i)前記カットのパターンに対応し、前記金属層の部分が実質的に、最も近い隣接するプレート間に配置されることなく、前記カットによって画定された、間隔を空けた個別のプレートのパターン、又は
(ii)前記カットのパターンに対応する、間隔を空けた個別のプレートのパターンを、前記金属層から除去することに対応する連続パターン
のいずれかを形成する、カットのパターンを含む、機能層と、
前記機能層の前記第2の主面上に配置された第2のポリマー層と、
を備える、パターン化された物品。
【請求項15】
基材を更に含む請求項14に記載のパターン化された物品であって、前記多層フィルムが、前記基材の主面の少なくとも一部の上に配置されて、前記基材の前記主面の前記少なくとも一部に実質的に適合しており、前記主面の前記一部が、2つの互いに直交する軸の周りに湾曲している、請求項14に記載のパターン化された物品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
スパッタリングは、大きな領域にわたって1桁のナノメートル厚さ制御を有する無機薄膜を堆積させることができ、ロールツーロール製造に好適であり得る高精度真空蒸着プロセスである。スパッタリングを使用して、例えば、金属層及び金属酸化物層などの無機薄膜層の積層体を基材上に堆積させることができる。異なる屈折率を有する薄膜無機層の材料、厚さ、及び配列順序は、物品の審美的外観及び透過特性を微調整するように選択することができる。
【発明の概要】
【0002】
本明細書は、概して、少なくとも1つのマイクロカット層を含むパターン化された物品、及びそのようなパターン化された物品の製造方法に関する。
【0003】
本明細書のいくつかの態様では、パターン化された物品が提供される。パターン化された物品は、微細構造化された第1の主面及び反対側を向いた第2の主面を有するキャリア層を含む。第1の主面は、キャリア層の厚さ方向に沿って間隔を空けて、第1の主面のそれぞれの上部及び下部を画定している、複数の上端及び下端を含む。下部は上部と第2の主面との間に配置されている。物品は、第1の主面の上部ではなく下部上に配置された第1の機能層を含む。第1の機能層は、複数の下端と実質的に同一の広がりを有する複数のカット端を含む少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層を含む。
【0004】
本明細書のいくつかの態様では、パターン化された物品の製造方法が提供される。本方法は、転写物品であって、反対側を向いた第1の主面及び第2の主面を有するキャリア層を含み、かつ第1の主面上に配置された機能層を含む、転写物品を準備するステップと、複数の微細構造であって、各微細構造が、少なくとも1つのカッティング端を含む、複数の微細構造を含むツールを準備するステップと、機能層が複数の微細構造に面するように、転写物品及びツールを互いに隣接して配置するステップと、ツールが転写物品にエンボス加工及び切り込みを入れて、機能層にカットのパターンを形成し、かつ、キャリア層に第1の主面の上部及び下部を画定する複数の構造を形成するように、転写物品をツールと接触させるステップと、を含む。下部は上部と第2の主面との間に配置されている。機能層の第1の部分は、第1の主面の上部上に配置されており、機能層の第2の部分は、第1の主面の下部上に配置されている。機能層の第1の部分と第2の部分とは、カットのパターンに沿って互いに離されている。
【0005】
本明細書のいくつかの態様では、多層フィルムを含むパターン化された物品が提供される。多層フィルムは、第1のポリマー層と、反対側を向いた第1の主面及び第2の主面を含む機能層であって、第1の主面が、第1のポリマー層上に配置されている、機能層と、機能層の第2の主面上に配置された第2のポリマー層と、を含む。機能層は、少なくとも1つのマイクロカット金属層及び少なくとも1つの金属酸化物層又は金属窒化物層を含む多層積層体を含む。各マイクロカット金属層は、5ナノメートル~500ナノメートルの範囲内の平均厚さを有し、かつ、カットのパターンであって、(i)カットのパターンに対応し、金属層の部分が実質的に、最も近い隣接するプレート間に配置されることなく、カットによって画定された間隔を空けた個別のプレートのパターン、又は(ii)カットのパターンに対応する、間隔を空けた個別のプレートのパターンを、金属層から除去することに対応する連続パターン、のいずれかを形成する、カットのパターンを含む。
【0006】
これら及び他の態様は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、いかなる場合も、この簡潔な概要は、特許請求の範囲の主題を限定するものと解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】いくつかの実施形態による、キャリア層の概略断面図である。
図2】いくつかの実施形態による、機能層を含むパターン化された物品の概略断面図である。
図3】いくつかの実施形態による、第1の機能層及び第2の機能層を含む、パターン化された物品の概略断面図である。
図4】いくつかの実施形態による、第1の機能層及び第2の機能層を含む、パターン化された物品の概略断面図である。
図5A】いくつかの実施形態による、第1の機能層及び第2の機能層を含む別のパターン化された物品の概略断面図である。
図5B】いくつかの実施形態による、第2の機能層が除去された、図5Aのパターン化された物品に対応するパターン化された物品の概略断面図である。
図6】いくつかの実施形態による、機能層の概略断面図である。
図7】いくつかの実施形態による、機能層の概略断面図である。
図8】いくつかの実施形態による、機能層の概略断面図である。
図9】いくつかの実施形態による、ラインエッジラフネスを示すパターン化された機能層の概略上面図である。
図10A】いくつかの実施形態による、オーバーコートを含むパターン化された物品の概略断面図である。
図10B】いくつかの実施形態による、オーバーコートを含むパターン化された物品の概略断面図である。
図11】いくつかの実施形態による、第1の機能層及び第2の機能層を含む、パターン化された物品の概略上面図である。
図12】いくつかの実施形態による、第1の機能層及び第2の機能層を含む、パターン化された物品の概略上面図である。
図13】いくつかの実施形態による、第1の機能層及び第2の機能層を含む、パターン化された物品の概略上面図である。
図14】いくつかの実施形態による、機能層を含む、パターン化された物品の概略上面図である。
図15】いくつかの実施形態による、機能層を含む、パターン化された物品の概略上面図である。
図16】いくつかの実施形態による、機能層を含む、パターン化された物品の概略上面図である。
図17】いくつかの実施形態による、転写物品の概略断面図である。
図18】いくつかの実施形態による、パターン化された物品の製造方法の概略図である。
図19】いくつかの実施形態による、パターン化された物品を製造するためのツールの微細構造の概略断面図である。
図20】いくつかの実施形態による、多層フィルムを含むパターン化された物品の概略断面図である。
図21】曲面を有する例示的な基材の概略斜視図である。
図22】いくつかの実施形態による、曲面を有する基材上に配置された多層フィルムを含むパターン化された物品の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも正確な比率の縮尺ではない。本明細書の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されない。
【0009】
いくつかの態様では、本開示は、概して、寸法安定性であるが可撓性の転写基材を含む転写物品であって、その上に少なくとも1つの(例えば、超薄)無機層を含む機能層を有する、転写物品に関する。いくつかの実施形態では、転写物品の機能層内の無機層(複数可)は、スパッタリングプロセスによって形成され、例えば、約3ナノメートル(nm)~約2000nmの厚さを有する。いくつかの実施形態により、安定な転写基材及び少なくとも1つの薄い無機層を含む転写物品を、続いて微細構造化ツールに接触させて、基材をエンボス加工し、ツールのカッティング端のパターンに忠実に対応するカット端のパターンを無機層に形成する。カット端の精密なパターンは、プレートのアレイ及びメッシュパターンを形成してもよく、プレート及びメッシュパターンは、異なる平面内に配置され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、本明細書のパターン化された物品は、例えば、約3マイクロメートル未満の厚さを有する転写可能な導電層を提供し、これは、例えば、5Gなどの広範囲の用途、又は例えば、0.1GHz~300GHzの範囲の周波数を利用する他のアンテナ用途のためのタッチセンサ又はアンテナとして使用することができる。いくつかの実施形態では、マイクロカット無機層は、複数のめっき後ステップなしで製造することができる細線導電性メッシュ材料を提供する。いくつかの実施形態では、拡散反射性であり得るマイクロカット無機層を含むパターン化された物品は、少なくとも1つの寸法に延伸され、非平坦面又は構造化表面に適用される。例えば、マイクロカット無機層中のプレートのネットワークは、適用プロセス中の伸長及びひずみに適応し、表面に適合するために様々な程度で伸張し得る。パターン化された物品は、表面に適用されると、マイクロカット物品を形成し、その主面に対して選択された視野角で一貫した色及び鏡のような審美的外観を有する調整可能な反射性能を提供するのに十分に小さいプレートの正確な配置を有する。
【0011】
マイクロカット無機層におけるカット端のパターンは、微細構造化ツール上のパターンの忠実な再現であり得るので、プレートの正確な配置により、物品が1つ以上の方向に延伸され、複合表面に適用又は接着結合されて積層物品を形成するときに、無機材料の積層体を含む物品の審美的外観及び/又は導電性をより正確に制御することを可能にする。無機層をマイクロカッティングすると、無機層が所望の周波数範囲内の電磁信号に対して透過性になり、これにより、例えば、通信デバイスにおいて有用な物品を作製することができる。
【0012】
図1は、いくつかの実施形態による、キャリア層110の概略断面図である。図2及び図3は、いくつかの実施形態による、パターン化された物品100及び100’の概略断面図である。いくつかの実施形態では、パターン化された物品100、100’は、微細構造化された第1の主面112及び反対側を向いた第2の主面114を含むキャリア層110を含む。第1の主面112は、キャリア層110の厚さ方向(図示されたx-y-z座標系を参照するとz方向)に沿って間隔を空けて、第1の主面112のそれぞれの上部125及び下部127を画定しており、下部127は、上部125と第2の主面114との間に配置されている、複数の上端121及び下端123を含む。いくつかの実施形態では、上部125及び下部127は、それぞれ第1及び第2の規則的なパターン(例えば、本明細書の他の箇所で更に記載されるように、メッシュパターン及び間隔を空けたプレートの規則的なパターン)で配置されている。パターン化された物品100、100’は、第1の主面112の上部(125)ではなく下部(127)上に配置された第1の機能層130を含む。第1の機能層130は、複数の下端123と実質的に同一の広がりを有する複数のカット端133を含む少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層131を含む。第1の機能層130は、単一の第1のマイクロカット無機層131であってもよく、又は本明細書の他の箇所で更に記載されるように複数の層を含んでもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、パターン化された物品100’は、第1の主面112の下部(127)ではなく上部(125)上に配置された第2の機能層230であって、複数の上端121と実質的に同一の広がりを有する複数のカット端233を含む少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層231を含む、第2の機能層230を更に含む。第2の機能層230は、単一の第2のマイクロカット無機層231であってもよく、又は本明細書の他の箇所で更に記載されるように複数の層を含んでもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、カット端133及び/又はカット端233は、規則的なパターン(例えば、真っすぐな線分の規則的なパターン)で配置されている。いくつかの実施形態では、カット端133及び/又はカット端233は、直線形状を有することができ、複数の実質的に平行な(例えば、20度、又は10度以内、又は5度の平行な)線分(例えば、図11図16参照)、又は複数の実質的に平行な第1の線分(例えば、図11図15のx方向に平行)及び第1の線分に実質的に直交する(例えば、20度、又は10度以内、又は5度の直交)実質的に平行な第2の線分(例えば、図11図15のy方向に平行)に配置され得る。様々な実施形態では、カット端133、233(例えば、第1の機能層130、及び存在する場合には第2の機能層230のカット線分の総数)は、約0.3~約2000/mm、約1~約1000/mm、約10~約500/mm、約20~約200/mm、又は約50~約100/mmで第1の主面112上に存在する。
【0015】
微細構造は、概して、約0.1マイクロメートル~約2000マイクロメートルの範囲内の少なくとも2つの直交する寸法(例えば、高さ及び幅)の各々を有する構造である。マイクロカット層は、概して、層の平面内において、約0.1マイクロメートル~約2000マイクロメートルの範囲内の少なくとも1つの寸法を有する、層の要素を画定しているカットを有する層を指す。層は、微細構造を有するツールを使用してマイクロカットすることができ、各微細構造は、少なくとも1つのカッティング端を有する。このようなツールは、従来の微細加工プロセス(例えば、集束イオンミリングによって作製されたダイヤモンド切削ツールを使用して、微細構造を円筒ロールにダイヤモンド切削すること)を使用して製造することができる。微細加工のための切削ツール及びそのような切削ツールの製造方法は、例えば、米国特許第7,140,812号(ブライアンら)及び同第8,443,704号(バークら)に記載されている。マイクロカッティングは、概して、マイクロカッティングによって形成される要素の最小横方向寸法(例えば、図19に概略的に示される幅W1)よりも実質的に小さい(例えば、少なくとも2倍、又は少なくとも4倍、又は少なくとも8倍小さい)幅(例えば、図19に概略的に示される先端幅Wtに対応する)を有する鋭利なカット端を生成する。このようなカットは、マイクロカットと呼ばれることもある。例えば、カット端133及び/又はカット端233は、マイクロカット端であり得る。
【0016】
少なくとも1つのマイクロカット層を含む機能層は、マイクロカット機能層と呼ばれることもある。いくつかの実施形態では、機能層130及び230の各層は、対応するマイクロカット無機層と実質的に同じカットのパターンを有するマイクロカット層である。
【0017】
第1の主面112の上部(125)又は下部(127)上に配置された層(例えば、無機層131及び231)のカット端(例えば、カット端133及び233)は、層の側壁と、第1の主面112の上部(125)又は下部(127)に面する層の主面との間の端部を指し得る。あるいは、層のカット端は、層の上側主面と下側主面との間に延びている層の側端を指し得る。複数の端部(例えば、133、233)は、上面図において、各複数の端部の全長の少なくとも60%が、他の複数の端部の全長の少なくとも60%に沿って延びている場合、別の複数の端部(例えば、123、121)と実質的に同一の広がりを有するものとして説明することができる。いくつかの実施形態では、各複数の端部の全長の少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%は、他の複数の端部の全長の少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%に沿って延びている。
【0018】
様々な実施形態では、機能層(例えば、機能層130又は230)は、何らかの機能特性を有する機能層を含む物品を提供するように選択された1つ以上の層の積層体を含むことができ、何らかの機能特性は、例えば、電気伝導特性又は反射若しくは透過特性、審美的特性、環境特性、又は抗菌特性を含み得る、例えば、電磁特性を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、パターン化された物品100’は、第1の機能層130をキャリア層110上に配置されたまま残して、第2の機能層230をキャリア層110から第1の接着剤層267(例えば、図18参照)に転写可能であるように構成されている。例えば、第2の機能層230が転写された後、パターン化された物品100’は、パターン化された物品100に対応し得る。いくつかの実施形態では、パターン化された物品100は、第1の機能層230をキャリア層110から接着剤層268(例えば、図18参照)に転写可能であるように構成されている。いくつかの実施形態では、パターン化された物品100’は、第1の機能層130をキャリア層110上に配置されたまま残して、第2の機能層230をキャリア層110から第1の接着剤層267に転写可能であり、それにより、第1の機能層130がキャリア層110から第2の接着剤層268に転写可能であるように構成されている転写物品である。本明細書の他の箇所で更に記載されるように、キャリア層110は、第1の機能層130及び第2の機能層230の転写を容易にするために剥離コーティングを含むことができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、キャリア層110の第1の主面112は、少なくとも1つの方向に沿って平均幅W0を有し、少なくとも1つの方向に沿って平均幅W1を有する間隙を間に画定している複数の構造129を含む。複数の構造129は、平均高さh0を有し、第1の機能層は、平均厚さt0を有する。第2の機能層230は、第1の機能層130の平均厚さt0とほぼ同じ(例えば、10%以内、5%以内、又は3%以内)の平均厚さを有することができる。平均高さh0は、図2及び図3に概略的に示されるように平均厚さt0より大きくてもよく、図4に概略的に示されるように平均厚さt0とほぼ同じであってもよく、又は図5A及び図5Bに概略的に示されるように平均厚さt0より小さくてもよい。いくつかの実施形態では、キャリア層110の厚さ方向(z方向)に沿った上部(125)及び下部(127)の平均離隔距離(h0)は、第1の機能層130の平均厚さt0よりも大きい。いくつかの実施形態では、キャリア層110の厚さ方向(z方向)に沿った上部(125)及び下部(127)の平均離隔距離(h0)は、第1の機能層130’’の平均厚さt0未満である。いくつかの実施形態では、キャリア層110の厚さ方向(z方向)に沿った上部(125)及び下部(127)の平均離隔距離(h0)は、第1の機能層130’の平均厚さt0の10%以内である。図4及び図5Aは、それぞれ、パターン化された物品102及び104の概略断面図であり、これらは、機能層の厚さを除いて、パターン化された物品100’に対応し得る。図5Bは、機能層230’’が除去されていることを除いてパターン化された物品104に対応し得る、パターン化された物品104’の概略断面図である。パターン化された物品102において、機能層130’及び230’はそれぞれ、キャリア層110の厚さ方向(z方向)に沿った上部(125)及び下部(127)の平均離隔距離(h0)とほぼ同じ平均厚さを有する。パターン化された物品104において、機能層130’及び230’はそれぞれ、キャリア層110の厚さ方向(z方向)に沿った上部(125)及び下部(127)の平均離隔距離(h0)よりも大きい平均厚さを有する。
【0021】
いくつかの実施形態では、パターン化された物品100が平坦面174上に配置されるとき、第1の主面112の上部(125)及び下部(127)は、キャリア層110の厚さ方向(z方向)に沿って互いに離された(例えば、平均離隔距離h0だけ)第1の平面176及び178にそれぞれ配置される。
【0022】
いくつかの実施形態では、キャリア層110の厚さ方向(z方向)に沿った上部(125)及び下部(127)の平均離隔距離(h0)は、少なくとも0.3マイクロメートル、少なくとも0.5マイクロメートル、又は少なくとも0.7マイクロメートルである。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、キャリア層の厚さ方向(z方向)に沿った上部(125)及び下部(127)の平均離隔距離(h0)は、10マイクロメートル以下、5マイクロメートル以下、3マイクロメートル以下、2マイクロメートル以下、又は1.5マイクロメートル以下である。例えば、平均離隔距離は、0.3マイクロメートル~10マイクロメートル、0.5マイクロメートル~5マイクロメートル、0.5マイクロメートル~3マイクロメートル、又は0.7マイクロメートル~2マイクロメートルの範囲内であり得る。いくつかの実施形態では、第1の機能層及び/又は第2の機能層は、100nm~2000nmの範囲内の厚さを有する。いくつかの実施形態では、パターン化された物品(例えば、100、100’、102、104、又は104’)は、例えば、10マイクロメートル未満、5マイクロメートル未満、又は3マイクロメートル未満の厚さT1を有する。パターン化された物品の厚さT1は、例えば、0.5マイクロメートルより大きくてもよい。
【0023】
図6図8は、機能層330、330’、及び330’’の概略断面図であり、これらのいずれもが機能層130又は230に対応し得る(例えば、いくつかの実施形態では、機能層130及び230は、本明細書の他の箇所で更に記載されるように、機能層330、330’、又は330’’をマイクロカッティングすることによって得ることができる)。機能層330は、層331a、331b、及び331cを含み、反対側を向いた第1の最外主面303及び第2の最外主面305を有する。いくつかの実施形態では、331a層、331b層、及び331c層は、少なくとも1つの金属層及び少なくとも1つの金属酸化物層又は金属窒化物層を含む。機能層330’は、反対側を向いた第1の最外主面303’及び第2の最外主表面305’を有し、第1の層431aと第2の層431bとの間に配置された機能層330を含む。第1の層431a及び第2の層431bは、第1及び第2の有機層並びに/又は第1及び第2のポリマー層であってもよい。ポリマー層は、別様の指示がない限り、有機ポリマー層であると理解されることができる。機能層330’’は、第1の層431a及び第2の層431bと、第1の層431aと第2の層431bとの間に配置された少なくとも層331a~331fと、を含む。いくつかの実施形態では、機能層は、複数の無機層(例えば、少なくとも1つの金属層及び少なくとも1つの金属酸化物層)を含む。いくつかの実施形態では、機能層の各無機層は、例えば、約1nm~約500nm、約1nm~約250nm、約3nm~約200nm、約5nm~約100nm、又は約10nm~約50nmの厚さを有する。
【0024】
いくつかの実施形態では、機能層(又は、例えば、第1の機能層130及び/若しくは第2の機能層230)は、少なくとも1つの有機層及び少なくとも1つの無機層を含むことができる。例えば、パターン化された物品は、少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層を含み、かつ、第1のマイクロカット無機層と実質的に同一の広がりを有し得る少なくとも1つのマイクロカット有機層を更に含む、第1の機能層を含むことができる。パターン化された物品は、少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層を含み、かつ、第2のマイクロカット無機層と実質的に同一の広がりを有し得る少なくとも1つのマイクロカット有機層を更に含み得る、第2の機能層を更に含むことができる。本明細書に記載されるパターニング技術は、有機層(単数又は複数)及び無機層(単数又は複数)が別個の(例えば、エッチング)ステップでパターニングされる従来のパターニング技術とは対照的に、単一ステップで(例えば、ツール333を使用して)、少なくとも1つの有機層と少なくとも1つの無機層とを含む機能層に適用され得る。例えば、機能層は、ポリマー層の間に配置された金属層を含むことができる。機能層に金属層を有するポリマー層を含めることは、例えば、処理中の機能層の機械的堅牢性を改善することが分かっている。
【0025】
いくつかの実施形態では、機能層は、少なくとも2つの金属層を含む。いくつかの実施形態では、機能層は、少なくとも2つの金属酸化物層、少なくとも2つの金属窒化物層、又は少なくとも1つの金属酸化物層及び少なくとも1つの金属窒化物層を含む。例えば、機能層330、330’、又は330’’のいずれかについて、層331aは、金属層であってもよく、層331bは、金属酸化物層若しくは金属窒化物層であってもよく、層331cは、金属層であってもよい、又は、層331aは、金属酸化物層若しくは金属窒化物層であってもよく、層331bは、金属であってもよく、層331cは、金属酸化物層若しくは金属窒化物層であってもよい。機能層330’’のいくつかの実施形態では、層331aは、金属層であり、層331bは、金属酸化物層であり、層331cは、ポリマー層であり、層331dは、金属酸化物層であり、層331eは、金属層であり、層331fは、金属酸化物層である。いくつかの実施形態では、これらの金属酸化物層の1つ以上は、金属窒化物層で置き換えられる。他の好適な機能層としては、例えば、国際公開第2020/240419号(Gotrikら)に記載されている。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1のポリマー層431a及び第2のポリマー層431bのうちの少なくとも1つは、アクリレート若しくはアクリルアミドを含む、又はそれらから形成される。いくつかの実施形態では、第1のポリマー層431a及び第2のポリマー層431bは、それぞれ第1及び第2のアクリレート層である、又はそれらを含む。
【0027】
金属層に好適な金属としては、例えば、銅、アルミニウム、銀、金、チタン、インジウム、スズ、亜鉛、ジルコニウム、及びこれらの合金が挙げられる。金属酸化物層に好適な酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ケイ素アルミニウム、酸窒化アルミニウムケイ素、CuO、酸化銀、TiO、ITO、ZnO、酸化アルミニウム亜鉛、ZrO、及びイットリア安定化ジルコニアが挙げられる。好適な窒化物としては、例えば、窒化アルミニウムケイ素、Si、及びTiNが挙げられる。金属層について本明細書に記載される金属のいずれかの酸化物又は窒化物が、酸化物層又は窒化物層において使用されてもよい。ケイ素は半金属であるので、本明細書で使用される用語として、酸化ケイ素は、金属酸化物とみなされ、窒化ケイ素は、金属窒化物とみなされる。
【0028】
いくつかの実施形態では、機能層(例えば、機能層130、230、330、330’、若しくは330’’、又は本明細書の他の箇所に記載される別の機能層)は、少なくとも1つのマイクロカット金属層を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのマイクロカット金属層は、銀を含む、又は銀から形成される。例えば、層331bは、銀層とすることができ、層331a及び331bの各々は金属酸化物層とすることができる。酸化物で保護された銀層は、例えば、プラズモン用途において有用である。いくつかの実施形態では、マイクロカット機能層は、ポリマー層(例えば、層431a及び431b)の間に酸化物で保護された銀層を含む。本明細書の方法は、いくつかの実施形態によれば、酸化物で保護された銀層を含み、かつポリマー層を含む機能層がマイクロカッティングによってパターン化されることを可能にすることができる。従来の技術(例えば、乾式又は湿式リソグラフィ)を使用して、酸化物で保護された銀層とポリマー層とを含むパターン化された機能層を作製することは困難であることが見出された。
【0029】
カット端のラインエッジラフネスは、例えば、リフトオフリソグラフィなどの従来のパターニングプロセスから得られるものよりも実質的に小さくすることができる。図9は、いくつかの実施形態による、ラインエッジラフネスを示すパターン化された機能層の概略上面図である。ラインエッジラフネスに、ラフネスパラメータRaが使用されてもよい。例えば、端部747は、端部747の平均位置888からの端部747の変位における絶対値の平均として説明され得るラインエッジラフネスRaを有する。いくつかの実施形態では、複数のカット端及び/又はカットのパターンの平均ラインエッジラフネスRaは、1マイクロメートル未満、500nm未満、又は100nm未満とすることができ、例えば、10nm程度の低さであってもよい。いくつかの実施形態では、パターン化された物品は、1マイクロメートル未満又は本明細書の他の箇所に記載される範囲内の平均ラインエッジラフネスRaを有する複数のカット端を含む少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層(例えば、微細構造化された主面の下部上に配置される)を含む。いくつかの実施形態では、パターン化された物品はまた、1マイクロメートル未満又は本明細書の他の箇所に記載される範囲の平均ラインエッジラフネスRaを有する複数のカット端を含む少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層(例えば、微細構造化された主面の上部上に配置される)を含む。いくつかの実施形態では、パターン化された物品は、少なくとも1つのマイクロカット金属層を含み、各マイクロカット金属層は、カットのパターンを有する。いくつかの実施形態では、各マイクロカット金属層について、カットのパターンの平均ラインエッジラフネスRaは、1マイクロメートル未満又は本明細書の他の箇所に記載される範囲内である。
【0030】
機能層330、330’、及び330’’の様々な層は、例えば、反応性蒸着、(例えば、反応性)スパッタリング、化学蒸着、プラズマ強化化学蒸着、及び/又は原子層堆積によって適用されてもよい。機能層を形成する好適な方法は、例えば、米国特許出願公開第2012/0208033号(Weigelら)、並びに米国特許第4,696,719号(Bischoff);同第4,722,515号(Ham);同第4,842,893号(Yializisら);同第4,954,371号(Yializis)、同第5,018,048号(Shawら);同第5,032,461号(Shawら);同第5,097,800号(Shawら);同第5,125,138号(Shawら);同第5,440,446号(Shawら);同第5,547.908号(Furuzawaら);同第6,045,864号(Lyonsら);同第6,231.939号(Shawら);同第6,214,422号(Yializis);同第8,658,248号(Andersonら);同第9,034,459号(Condoら);及び同第10,693,024号(Weigelら)に記載されている。
【0031】
パターン化された物品100、100’、102、104、104’のいずれも、第1の主面112の上に配置されたオーバーコートを更に含んでもよい。図10A及び図10Bは、パターン化された物品100及び100’の上にそれぞれ配置されたオーバーコート111及び111’をそれぞれ含むパターン化された物品101及び101’を概略的に示す。オーバーコート111、111’は、誘電特性を変えるために、及び/又は機能層(単数又は複数)を保護するために提供され得る。いくつかの実施形態では、オーバーコート111、111’は、例えば、機能層(単数又は複数)130及び/又は230と共に転写されるように適合されてもよい(例えば、いくつかの実施形態では、オーバーコートは、機能層(単数又は複数)と共に転写され得るコンフォーマルコーティングである)。他の実施形態では、オーバーコート111、111’は、対応するパターン化された物品100、100’が、例えば、転写物品として使用されることを意図しない場合に提供され得る。
【0032】
図11図13は、間隔を空けた複数のプレート444と、カットのパターン433に沿って互いに離された連続パターン448(例えば、メッシュパターン)とを含むパターン化された物品の概略上面図である。プレート444は、第1の機能層130及び第2の機能層230の一方(又は第1の無機層131及び第2の無機層231の一方)に対応してもよく、パターン448は、第1の機能層130及び第2の機能層230の他方(又は第1の無機層131及び第2の無機層231の他方)に対応してもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層231は、間隔を空けた複数のプレート444を含む。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層131は、メッシュパターンを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層231は、メッシュパターン448を含む。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層131は、間隔を空けた複数のプレート444を含む。様々な実施形態では、プレート444の露出面は、実質的に平坦であってもよく、又は起伏があってもよい。
【0033】
図14は、例えば、メッシュパターンに配置された第2の機能層230が除去された後の、パターン化された物品(例えば、パターン化された物品100)に対応し得る、又はパターン化された物品(例えば、パターン化された物品100’)から第2の機能層230が(例えば、接着剤層に)転写された後の、プレートのパターンに配置された第2の機能層230に対応し得る、間隔を空けた複数のプレート444の概略上面図である。
【0034】
図15は、例えば、間隔を空けたプレートのパターンに配置された第2の機能層230が除去された後のパターン化された物品(例えば、パターン化された物品100)に対応し得る、又はパターン化された物品(例えば、パターン化された物品100’)から第2の機能層230が(例えば、接着剤層に)転写された後のメッシュに配置された第2の機能層230に対応し得る、メッシュパターン448の概略上面図である。
【0035】
プレート444は、Wa及びWbの直交面内寸法を有し、メッシュパターン448は、線幅Wcを有する。いくつかの実施形態では、Wa及びWbのうちの少なくとも1つは、2000マイクロメートル未満、1000マイクロメートル未満、500マイクロメートル未満、250マイクロメートル未満、150マイクロメートル未満、又は100マイクロメートル未満である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、Wa及びWbの各々は、少なくとも10マイクロメートル又は少なくとも20マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、0.2<Wa/Wb<5、0.25<Wa/Wb<4、又は1/3<Wa/Wb<3である。いくつかの実施形態では、線幅Wcは、少なくとも0.25マイクロメートル、少なくとも0.5マイクロメートル、少なくとも1マイクロメートル、少なくとも2マイクロメートル、又は少なくとも3マイクロメートルである。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、線幅Wcは、100マイクロメートル以下、50マイクロメートル以下、30マイクロメートル以下、20マイクロメートル以下、又は10マイクロメートル以下である。例えば、いくつかの実施形態では、線幅Wcは、0.5マイクロメートル~50マイクロメートル、1マイクロメートル~50マイクロメートル、2マイクロメートル~30マイクロメートル、又は2マイクロメートル~20マイクロメートルの範囲内である。いくつかの実施形態では、プレート444間の(x方向に沿った及び/又はy方向に沿った)中心間間隔は、2000マイクロメートル未満、1000マイクロメートル未満、500マイクロメートル未満、250マイクロメートル未満、150マイクロメートル未満、又は100マイクロメートル未満である。プレート444が長方形である実施形態では、Wa及びWbは、長方形の幅及び長さであり、これは、正方形は長方形の特別な場合であるため、正方形であってもよい。プレート444は、円形又は楕円形などの任意の他の好適な形状を有することができる。一般的な形状では、Waは、形状全体にわたって延び、形状の重心を通過する最短面内線の長さであると解釈することができ、Wbは、最短面内線に直交する面内方向における形状の最大寸法であると理解することができる。
【0036】
図16は、同じ第1の方向(y方向)に沿って延びている間隔を空けた複数のストリップ544の概略上面図である。ストリップ544は、第1の機能層130若しくは第2の機能層230に対応してもよく、又は少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層若しくは少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層に対応してもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1のマイクロカット無機層131は、同じ第1の方向(y方向)に沿って延びている間隔を空けた複数のストリップ544を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第2のマイクロカット無機層231は、同じ第1の方向(y方向)に沿って延びている間隔を空けた複数のストリップ544を含む。ストリップ544は、大きなアスペクト比(例えば、Wb/Wa>5又はWb/Wa>10)を有するプレートであるとみなされ得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、上面図において(マイナスz方向に沿って)、下部127は、第1の主面112の総面積の50パーセント以下の総面積を有する。例えば、図12のメッシュパターン448は、下部127上に配置されていてもよい。別の例として、図13のプレート444は、下部127上に配置されていてもよい。上面図における第1の主面112の総面積は、上部125及び下部127の面積を含むが、垂直側壁の面積を含まない。いくつかの実施形態では、上面図において、下部は、第1の主面の総面積の50パーセント未満、40パーセント未満、30パーセント未満、20パーセント未満、又は10パーセント未満の総面積を有する。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、上面図において、下部127は、第1の主面の総面積の少なくとも0.01パーセント、少なくとも0.1パーセント、少なくとも0.5パーセント、少なくとも1パーセント、又は少なくとも2パーセントの総面積を有する。いくつかの実施形態では、第2の機能層230は、第1の機能層130を下部127上に配置されたまま残して、キャリア層110から転写され、第1の機能層130は、次いで、別の層に転写され得る。いくつかの実施形態では、(例えば、下部127上に配置される、又は別の層に転写される)第1の機能層を含む物品が光学的に透過性であることが望ましい場合がある。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、上面図において、下部127は、第1の主面112の総面積の10%未満の総面積を有することが好ましい場合がある。例えば、上面図において、下部127は、第1の主面112の総面積の約8%以下の総面積を有してもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、第1の機能層130及び/又は第2の機能層230には、亀裂がない、又は実質的に亀裂がない。いくつかの実施形態では、第1のマイクロカット無機層131及び/又は第2のマイクロカット無機層231には、亀裂がない、又は実質的に亀裂がない。亀裂が10cmの距離で(UNE-EN 12464-1:2012規格に記載され得る通常の室内照明条件下で正常視力(20/20 vision)を有する裸眼の人によって)人間に見えない場合に、層には、実質的に亀裂がないと説明され得る。カットは、亀裂の痕跡とは異なる痕跡(例えば、ツールマーク)を残すので、亀裂はカットとは異なる。いくつかの実施形態では、第1の無機層131及び/又は第2の無機層231は、複数のカット(例えば、マイクロカット)端部を含み、異なるカット端の間に延びる亀裂を含まない。
【0039】
いくつかの実施形態では、パターン化された物品は、第1の機能層130及び/又は第2の機能層230をキャリア層110から接着剤層(例えば、図18の267又は268を参照)に転写可能であるように構成された転写物品である。図17は、本明細書の他の箇所で更に記載されるように、パターン化された物品を作製する際に使用され得、キャリア層110に対応し得るパターン化される前のキャリア層210を含む、転写物品200の概略断面図である。転写物品200は、(例えば、機能層130若しくは230、又は本明細書の他の箇所に記載される別の機能層に対応する)機能層430、並びに基材226と、基材226上に配置されており、かつ機能層430(又は例えば、第1の機能層130及び/又は第2の機能層230)に面している剥離コーティング228と、を含むキャリア層210を含む。基材226は、モノリシック基材であってもよく、又は図17に概略的に示されるように、2つ以上の層226a及び226bを含んでもよい。いくつかの実施形態では、基材226は、ポリエチレンテレフタレート(PET)若しくは二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)を含む、又はそれらから形成される。PETは、例えば、一軸延伸又は二軸延伸されてもよい。いくつかの実施形態では、剥離コーティング228は、金属層若しくはドープされた半導体層である、又はそれらを含む。金属層は、好都合には、Al、Zr、Cu、NiCr、NiFe、Ti、又はNbから形成されてもよく、例えば、約3nm~約3000nmの厚さを有してもよい。ドープされた半導体層は、Si、BドープSi、AlドープSi、PドープSiから形成されてもよく、例えば、約3nm~約3000nmの厚さであってもよい。剥離層のための特に好適なドープされた半導体層は、AlドープSiであり、Al組成百分率は約10%である。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、剥離コーティング228と機能層430との間の剥離値は、2~50グラム/インチである。いくつかの実施形態では、キャリア層110又は210は、アルミニウムコーティングされたPET若しくはアルミニウムコーティングされたBOPPである、又はそれらを含む。剥離層は、例えば、蒸着、反応蒸着、スパッタリング、反応スパッタリング、化学蒸着、プラズマ強化化学蒸着、又は原子層堆積により調製されてもよい。他の好適な剥離コーティングされた基材としては、例えば、国際公開第2020/240419号(Gotrikら)に記載されている。
【0040】
キャリア層210の基材226は、低弾性率層(例えば、50MPa~1000MPa、又は100MPa~500MPaの範囲内のヤング率を有する層)であってもよい、又は低弾性率層を含んでもよい。例えば、基材は、機能層430に面し、かつ低弾性率層であり得る第2のポリマー層226b上に配置された、第1のポリマー層226a(例えば、PET又はBOPP層)を含んでもよい。低弾性率層は、アクリル感圧接着剤などのアクリル接着剤であってもよい。低弾性率層は、パターニングプロセスを完了するのに必要な圧力を低減することができ、例えば、マイクロカッティングツールのカッティング端のパターンの再現の忠実性を改善することができる。他の実施形態では、基材226は、例えば、モノリシックPET又はBOPPフィルムである。
【0041】
図18は、(例えば、パターン化された物品100、又は本明細書の他の箇所に記載された別のパターン化された物品に対応する)パターン化された物品300又は(例えば、パターン化された物品100’、又は本明細書の他の箇所に記載された別のパターン化された物品に対応する)パターン化された物品300’を製造する方法、及び得られたパターン化された物品300、300’の機能層を他の層に転写してパターン化された物品301及び302を形成する方法の概略断面図である。中断記号776及び777は、中断記号776、777の左側及び右側のプロセスが同じ又は異なる(例えば、連続ロールツーロール)プロセスライン上で実行され得ることを示すために含まれる。いくつかの実施形態では、中断記号776の右側の部分は、省略され(又は別個のプロセスとして実行され)、本方法は、パターン化された物品300の製造方法である。いくつかの実施形態では、中断記号777の右側の部分は、省略され(又は別個のプロセスとして実行され)、本方法は、パターン化された物品300’及び/又はパターン化された物品301の製造方法である。いくつかの実施形態では、本方法は、パターン化された物品301及び/又は302の製造方法である。
【0042】
いくつかの実施形態では、パターン化された物品300、300’、301、及び/又は302(又は100、100’、又は本明細書の他の箇所に記載された別のパターン化された物品)の製造方法が提供される。本方法は、転写物品200を準備するステップを含むことができ、転写物品は、反対側を向いた第1の主面212及び第2の主面214と、第1の主面212上に配置された機能層430とを有するキャリア層210を含む。本方法は、複数の微細構造335あって、各微細構造が、少なくとも1つのカッティング端337を含む、微細構造335を含むツール333を提供するステップと、機能層430が複数の微細構造335に面するように、転写物品200及びツール333を互いに隣接して配置するステップと、ツール333が転写物品200にエンボス加工及び切り込みを入れて、機能層430にカットのパターン433を形成し、かつ、キャリア層に第1の主面212の上部225及び下部227を画定する複数の構造255を形成するように、転写物品200をツール333と接触させるステップと、を更に含み得る。下部227は、上部225と第2の主面214との間に配置されている。機能層430の第1の部分630は、第1の主面212の上部225上に配置されており、機能層430の第2の部分730は、第1の主面212の下部227上に配置されている。機能層430の第1の部分630と第2の部分730とは、カットのパターン433に沿って互いに離されている。機能層430の第1の部分630及び第2の部分730は、例えば、第2の機能層230及び第1の機能層130にそれぞれ対応してもよい。少なくとも1つのカッティング端337は、第2の部分730が円形又は楕円形のプレートを含むとき、単一の連続したカッティング端とすることができる、又は少なくとも1つのカッティング端337は、例えば、第2の部分が長方形のプレートであるとき、少なくとも2つの対向するカッティング端(例えば、対向する第1及び第2のカッティング端、並びに対向する第3及び第4のカッティング端)を含むことができる。
【0043】
ツール333が転写物品200にエンボス加工及び切り込みを入れて、機能層430にカットのパターン433を形成し、かつ、キャリア層に第1の主面212の上部225及び下部227を画定する複数の構造255を形成するように、転写物品200をツール333と接触させるステップは、高温(例えば、80~120℃)及び/又は増大したツールの力(例えば、ツール幅1フィートあたり500~20000ポンド)で実行することができ、上部と下部との間の改善されたカット及び離隔をもたらすることが見出されている。
【0044】
いくつかの実施形態では、パターン化された物品300は、機能層430の第2の部分730をキャリア層210上に配置されたまま残して、機能層430の第1の部分630をキャリア層210から第1の接着剤層267に転写可能であり、それにより、機能層430の第2の部分730がキャリア層210から第2の接着剤層268に転写可能であるように構成された転写物品である。
【0045】
図18の様々な矢印は、方法が実行されるときのツール333並びに様々なローラ及びフィルム又は他の物品の運動方向を示す。ローラ341は、概して円筒ツールであってもよいツール333から見て転写物品200の反対側に設けられていてもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、第1の部分630を第1の接着剤層267に転写して、転写された第1の部分630とは反対側の第1の接着剤層267上に配置された層277を含む、パターン化された物品301を形成するステップを含む。層277は、例えば、剥離層であってもよい。このステップでは、ローラ342を利用することができる。いくつかの実施形態では、本方法は、第2の部分730を第2の接着剤層268に転写して、転写された第2の部分730とは反対側の第2の接着剤層268上に配置された層278を含む、パターン化された物品302を形成するステップを含む。層278は、例えば、剥離層であってもよい。このステップでは、ローラ343を利用することができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、機能層430は、無機層である。他の実施形態では、機能層430は、有機層である。いくつかの実施形態では、機能層430は、少なくとも1つの無機層(例えば、層331a~331fのうちの少なくとも1つ)を含み、及び/又は、機能層は、少なくとも1つの有機層(例えば、層431a及び431bのうちの少なくとも1つ)を含む。
【0047】
本明細書の他の箇所で更に記載されるように、いくつかの実施形態では、上部225又は下部227のうちの1つは、メッシュパターン448を含み、メッシュパターン448は、0.5マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲内の平均線幅Wcを有する、又は、Wcは、本明細書の他の箇所に記載された別の範囲内であり得る。いくつかの実施形態では、上面図において、下部227は、第1の主面212の総面積の50パーセント未満の総面積を有する、又は下部227の総面積は、本明細書の他の箇所に記載された任意の範囲内であり得る。いくつかの実施形態では、機能層430は、100nm~2000nmの範囲内の厚さを有し、パターン化された物品300、300’、301、又は302は、例えば、10マイクロメートル未満、5マイクロメートル未満、又は3マイクロメートル未満の厚さを有してもよい。いくつかの実施形態では、複数の微細構造335は、例えば、0.5~10マイクロメートルの範囲内の平均幅W1を有する。いくつかの実施形態では、複数の微細構造335は、例えば、0.5~50マイクロメートル、又は0.5~20マイクロメートル、又は0.5~10マイクロメートルの範囲内の平均高さh1を有する。
【0048】
図19は、ツールの微細構造535の概略断面図である。微細構造は、例えば、ツール333の微細構造335に対応してもよい。微細構造535は、幅W1を有する要素を層内に切り込むように適合された対向するカッティング端437を有する。カッティング端437は、先端の曲率半径の2倍であり得る先端幅Wtを有する。いくつかの実施形態では、先端幅Wtは、例えば、約1マイクロメートル未満、約0.5マイクロメートル未満、又は約0.3マイクロメートル未満であり得る。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、先端幅Wtは、例えば、約0.01マイクロメートル超、又は約0.05マイクロメートル超であり得る。
【0049】
パターン化された物品301及び/又は302は、層277又は278を除去し、接着剤層267又は268の露出面を別の表面に接着することによって、追加のパターン化された物品を製造するために使用することができる。あるいは、又は加えて、更なるパターン化された物品は、パターン化された物品301及び/又は302に追加の層を接着することによって製造することができる。
【0050】
図20は、いくつかの実施形態による、パターン化された物品501の概略断面図である。パターン化された物品501は、多層フィルム500を含み、多層フィルム500は、第1のポリマー層431aと、反対側を向いた第1の主面503及び第2の主面505(例えば、303及び305に対応する)を含む機能層530であって、第1の主面503は、第1のポリマー層431a上に配置されており、機能層530は、少なくとも1つのマイクロカット金属層(例えば、331a、331b、又は331cのうちの1つ)及び少なくとも1つの金属酸化物層又は金属窒化物層(例えば、331a、331b、331cのうちの異なる1つ)を含む、(例えば、431a層と431b層との間の330又は330’’の部分に対応する)多層積層体を含む、機能層530と、機能層の第2の主面上に配置された第2のポリマー層431bと、を含む。各マイクロカット金属層は、5ナノメートル~500ナノメートル、又は10ナノメートル~250ナノメートルの範囲内の平均厚さを有してもよく、かつ、カットのパターン433であって、(i)カットのパターン433に対応し、金属層の部分が実質的に、最も近い隣接するプレート444aとプレート444bとの間に配置されることなく、カットによって画定された間隔を空けた個別のプレート444(又は544)のパターン(例えば、機能層を切断した後、プレート444aとプレート444bとの間の空間548に最初にある任意の金属は、空間548に最初にある金属が除去されるときに取り残される金属フレーク又は微量の金属などの少量の金属を除いて除去することができる)、又は(ii)カットのパターン433に対応する、間隔を空けた個別のプレート444のパターンを、金属層から除去することに対応する連続パターン448、のいずれかを形成する、カットのパターン433を含む。少なくとも1つの金属酸化物層又は金属窒化物層は、少なくとも1つの金属酸化物マイクロカット層又は金属窒化物マイクロカット層とすることができ、少なくとも1つのマイクロカット金属層と実質的に同じカットのパターンを有することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、多層フィルム500は、第1のポリマー層431a上に配置された第1の接着剤層511と、第1の接着剤層511上に配置された第1のポリマーフィルム層521と、第2のポリマー層431b上に配置された第2の接着剤層512と、第2の接着剤層512上に配置された第2のポリマーフィルム層522とを更に含む。例えば、第1の接着剤層511は、図18に概略的に示される接着剤層267及び268のうちの1つに対応してもよく、第1のポリマーフィルム層521は、図18に概略的に示される層277及び278のうちの1つに対応してもよく、又は層277若しくは278は、除去され、かつ、フィルム層と交換される、剥離ライナーであってもよく、フィルム層は、接着剤層に恒久的に接合される。次いで、第2の接着剤層512及び第2のポリマーフィルム層522を第2のポリマー層431bに取り付けることができる。第2の接着剤層512及び第2のポリマーフィルム層522は、例えば、機能層530を保護するために追加されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の接着剤層512及び/又は第2のポリマーフィルム層522は、光学的に透明である(例えば、ASTM D1003-13「Standard Test Method for Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics」に従って決定した、少なくとも80%の視感透過率及び10%以下のヘイズ)。いくつかのそのような実施形態では、又は他の実施形態では、第1の接着剤層511及び/又は第1のポリマーフィルム層521は、光学的に透明である。いくつかの実施形態では、第1のポリマーフィルム層521は、例えば、多層フィルムを基材に適用する前に除去される剥離ライナーである。層522、512、及び/又は521は、任意選択で省略されてもよい。
【0052】
図21は、基材550の概略斜視図であり、図22は、基材550の主面551の一部分555上に配置された多層フィルム500を含むパターン化された物品1000の概略斜視図である。いくつかの実施形態では、パターン化された物品1000は、基材550と、基材の主面551の少なくとも一部分555上に配置され、実質的に一部分555に適合する多層フィルム500と、を含む。551である主面の一部分555は、非平坦面であってもよく、及び/又は2つの互いに直交する軸(例えば、x’軸及びy’軸)の周りで湾曲していてもよい。2つの互いに直交する軸の周りに湾曲した形状は、代替的に又は追加的に、複合曲率を有する形状と呼ばれることもある。いくつかの実施形態では、多層フィルム500は、多層フィルム500が基材550の主面551の少なくとも一部分555に実質的に適合するように、延伸及び成形される。例えば、多層フィルム500は、図20に概略的に示されるように、最初は概ね平坦なフィルムであり得る。このようなフィルムを、2つの互いに直交する軸の周りに湾曲した、一部分555のような非平坦面(例えば、球面)に適合させるために、フィルムは、図21及び図22に概略的に示されるように、一部分555に適合することができるように延伸及び成形される。
【0053】
いくつかの実施形態では、機能層(例えば、130、230、330、330’、330’’、430)が金属層又は金属酸化物層を含む場合、本明細書のパターン化された物品は、抗微生物効果、抗菌効果、又は抗バイオフィルム効果のうちの少なくとも1つを有することができる。金属酸化物層が、24時間接触後に黄色ブドウ球菌(S.aureus)及びミュータンスレンサ球菌(S.mutans)に対して少なくとも1logの微生物減少、少なくとも2logの減少、少なくとも3logの減少、少なくとも4logの減少を呈する限り、多種多様な金属酸化物MOxをこのような用途に使用することができる。log減少値は、ISO試験法 ISO 22196:2011「Measurement of antibacterial activity on plastics and other non-porous surfaces」に従って、試験材料に適応するように適切に変更したその試験法を用いて、測定される。
【0054】
機能層にとって好適な抗菌性金属及び金属酸化物としては、例えば、銀、酸化銀、酸化銅、酸化金、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化クロム、並びにこれらの混合物、合金、及び組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、機能層の金属酸化物は、AgCuZnOx、AgドープZnOx、AgドープZnO、AgドープTiO2、AlドープZnO、及びTiOxから選択される。
【0055】
様々な実施形態では、機能層は、任意の抗菌有効量の金属、金属酸化物MOx、又はこれらの混合物及び組み合わせを含むことができる。様々な実施形態では、金属酸化物層は、例えば、100cm当たり100mg未満、40mg未満、20mg未満、又は5mg未満のMOxを含むことができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、機能層は、誘電特性を有することができ、選択された周波数範囲にわたる電磁信号を透過させることができ、これは、例えば、5G通信デバイス又は他の通信デバイスにおいて有用であり得る。例えば、IPC標準TM-650 2.5.5.13に記載されているように、9.5GHzのスプリットポスト誘電体共振器の空洞内で測定したときに、パターン化された機能層が約0.12以下のtanδを有する場合、層は、それらの非マイクロカット状態と比較して、モバイルデバイス間で伝送される通信信号に対してより透過性であり得る。いくつかの実施形態では、マイクロカット機能層は、約33の実数誘電率及び約4の複素誘電率を有することができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、プレート444及び/又はメッシュパターン448の形状及びサイズは、近赤外信号に対する透過性を提供するように構成することができ、これにより、表面上での高度に適合可能な近IRセンサカバー構造の形成を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、プレート及びその間に散在する空間は、近赤外信号に対する反射性及び可視光に対する透過性を提供するように構成することができる。例えば、このような構成は、高度に適合可能な可視光センサカバーを形成することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、プレート444及び/又はメッシュパターン448の形状及びサイズは、色変化、反射性、透過性、又は他の審美的効果を機能層に提供することができ、これは、例えば、車両外部又は内部などの複雑な表面又は複合表面に適用され得る有用な装飾フィルムを提供することができる。例えば、いくつかの実施形態では、マイクロカット無機層を含む転写物品は、400~750nm又は400~700nmの可視波長では反射性であり、約830nmを超える波長では少なくとも部分的に透過性である。例えば、周囲条件に曝露すると、いくつかのプレート444が経時的に酸化することがあり、この検出可能な色変化を使用して、例えば製品の有効寿命を評価することができる。色変化が望ましくない場合、マイクロカット金属層の一方又は両方の表面に、例えば金属酸化物の1つ以上の保護バリア層を重ねることができる。いくつかの実施形態では、金属層は、例えば、複合曲率を有する表面にわたって物品が2次元又は3次元で延伸されるときなど、選択された波長範囲にわたる光に曝露したときに、プレートが変色効果をもたらすように構成され得る。
【実施例
【0059】
実施例は例示目的のためであり、添付の「特許請求の範囲」の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書の実施例及び他の箇所における全ての部、百分率、比などは、別途指示がない限り、重量に基づくものである。
【0060】
【表1】
【0061】
マイクロカット及びエンボス加工ツールを以下の仕様によって調製した:
ツールは、従来の機械加工方法を使用して円筒形ロールに深さ12マイクロメートル(μm)の深い溝をダイヤモンド切削することによって作製した。溝を、ロールの円周方向に対して45度及び-45度の方向に切り込んだ。溝間のピッチは、300μmであった。得られたツールは、45度の交差溝を有するダイヤモンド形状の隆起領域を形成する交差溝であった。パターンの半分を、ダイヤモンドの端部に0.15μmの先端を有するツールで切り込んだ。先端を有するダイヤモンド端部は、60度の夾角を有していた。
【0062】
次に、上述の溝パターンを有する円筒表面から銅の薄層を剥離することによって、パターンをロールから除去した。次いで、この薄い銅シートを、従来のNi電気めっき法を使用してNiめっきして、カット溝パターンのネガを形成した。端部フィーチャを有するパターンから電気めっきされたニッケルシートは、ニッケルシートに隆起端部をもたらした。
【0063】
次いで、ニッケルシムを裏面研削して平滑にし、互いに溶接してロールスリーブを形成した。次いで、スリーブを温度制御されたマンドレル上に取り付け、マンドレルをラミネータ内に設置した。
【0064】
【表2】
【0065】
試験方法
マイクロカット確認試験
100倍対物レンズを有するVHX-6000シリーズKeyenceデジタル顕微鏡(Keyence Corporation of America(Itasca,IL))を、可視光透過モードで使用して、フィルム物品中の破断からの光漏れを観察した。破断は、より低い可視光透過率の非破断表面によって囲まれたより高い可視光透過領域として可視であった。
【0066】
調製例1.Agコーティングされた転写積層体
この実施例の転写フィルムは、プラズマ前処理ステーションと第1のスパッタリングシステムとの間に配置された第2の蒸発器及び硬化システムを加えて、かつ、米国特許第8658248号(Andersonら)に記載されている蒸発器を使用して、米国特許出願公開第2010/0316852(A1)号(Condoら)に記載されているコーターと同様のロールツーロール真空コーター上で作製された。コーターに、アルミめっき二軸延伸ポリプロピレンフィルム剥離層の不定長ロール(厚さ980マイクロインチ(0.0250mm)、幅14インチ(35.6cm))(Toray Plastics (America)(North Kingstown,RI)からTORAYFAN PMX2の商品名で入手)を装着した。次いで、剥離層を、32fpm(9.8m/分)の一定のライン速度で前進させた。
【0067】
第1のアクリレート層、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(Sartomer USA(Exton,PA)からSARTOMER SR833Sの商品名で入手)を、超音波噴霧及びフラッシュ蒸着によって剥離層に塗布して、12.5インチ(31.8cm)のコーティング幅を作製した。蒸発器への液体モノマーの流れは、0.67mL/分であった。窒素ガスの流速は、100標準立方センチメートル毎分(sccm)であり、蒸発器の温度を、500°F(260℃)に設定した。プロセスドラム温度は、14°F(-10℃)であった。その後、このモノマーコーティングを、7.0kV及び10.0mAで動作する電子ビーム硬化銃により直に下流で硬化させて、180nm厚のアクリレートを得た。
【0068】
第1のアクリレート層の上に、銀反射体層を、>99%銀カソードターゲットの直流(DC)スパッタリングによって堆積させた。システムを、30fpm(毎分9.1メートル)のライン速度で3kWで動作させた。同じ電力及びライン速度でその後に2回堆積させ、90nmの銀の層を作製した。
【0069】
銀層の上に、酸化ケイ素アルミニウムの酸化物層を交流(AC)反応性スパッタリングによって堆積させた。カソードは、Si(90%)/Al(10%)のターゲットを有し、Soleras Advanced Coatings US(Biddeford,ME)から入手した。スパッタリング中のカソードの電圧を、フィードバック制御ループにより制御して、電圧をモニターし、酸素流を制御した。このシステムを32kWの電力で動作させて、銀反射体上に12nm厚の酸化ケイ素アルミニウム層を堆積させた。米国特許出願公開第2020/0016879(A1)号(Gotrikら)及び同第2020/0136086(A1)号(Gotrikら)に記載されているものと同様に、TorayFAN PMX2フィルムのアルミニウム表面と第1の有機層とは、約7.2g/インチ(0.283g/mm)の180剥離力で分離する。
【0070】
調製例2.耐候性Al系MIM転写積層体
コーターに、アルミめっきポリエチレン(PET)フィルム剥離層の不定長ロール(厚さ980マイクロインチ(0.0250mm)、幅14インチ(35.6cm))(Toray Plastics (America)(North Kingstown,RI)からTORAYFAN MT60の商品名で入手)を装着した。調製例1の最初の部分に記載の手順に従って、コーティングされた第1のアクリレート層を有する剥離層を調製した。第1のアクリレート層の上に、アルミニウム反射体層を堆積させた。アルゴンガスを使用し、かつ、2kWの電力で動作する従来のDCスパッタリングプロセスを用いて、厚さ60nmのAlの層を堆積させた。カソードAlターゲットは、ACI Alloys(San Jose,CA)から入手した。
【0071】
反射性Al層の上に、第2のアクリレート層を適用した。第2のアクリレート層は、SARTOMER SR833S+3% CN 147(Sartomer USA(Exton,PA)から入手)の噴霧及び蒸着によってモノマー溶液から生成した。アクリレート層は、0.67mL/分の噴霧器への混合物の流速、60sccmのガス流速、及び260℃の蒸発器温度を使用して適用された。コーティングされたアクリレートは、Al層上に凝縮されると、7kV及び10mAで動作する電子ビームで硬化されて、290nmの厚さの層を提供した。この第2のアクリレート層は、機能性金属-絶縁体-金属(MIM)転写積層体の絶縁層を提供した。
【0072】
第2のアクリレート層の上に、第1の無機バリア層を適用した。バリア層の酸化物材料は、40kHzのAC電源を用いるAC反応性スパッタ堆積プロセスによって適用された。カソードは、Si(90%)/Al(10%)の回転ターゲットを有し、Soleras Advanced Coatings USから入手した。スパッタリング中のカソードの電圧を、フィードバック制御ループにより制御して、電圧をモニターし、酸素流を制御した。システムを16kWの電力で動作させて、第2のアクリレート層上に12nm厚の酸化ケイ素アルミニウム層を堆積させた。
【0073】
第1の無機バリア層の上に、第1の反射層と同様の方法で第2の反射層を堆積させた。アルゴンガスを使用し、かつ、2kWの電力で動作する従来のDCスパッタリングプロセスを用いて、Alの厚さ8nmのAlの層として第2の反射層を堆積させた。
【0074】
第2の反射層の上に、第1の無機バリア層と同様の方法で第2の無機バリア層を適用した。
【0075】
第3のアクリレート層を、第2の無機バリア層の上に堆積させた。この層は、SARTOMER SR833S+6% DYNASYLAN 1189(Evonik Industries(Essen,DE)から入手)の噴霧及び蒸着によってモノマー溶液から生成した。噴霧器へのこの混合物の流速は、0.67mL/分であった。ガス流速は60sccmであり、蒸発器温度は260℃であった。コーティングされたアクリレートは、第2の無機バリア層上に凝縮されると、7kV及び10mAで動作する電子ビームで硬化されて、290nmの厚さの層を提供した。米国特許出願公開第2020/0016879(A1)号(Gotrikら)及び同第2020/0136086(A1)号(Gotrikら)に記載されているものと同様に、Toray MT60フィルムのアルミニウム表面と第1の有機層とは、約7.2g/インチ(0.283g/mm)の180剥離力で分離する。
【0076】
実施例1.転写ベースのマイクロカット及びエンボス加工された物品.
調製例1を、マイクロカット及びエンボス加工ツール1に対して240°Fでロールツーロールラミネートし、500ポンド/線形インチのニップラミネーション力、3ポンド/インチの入力張力、及び1ポンド/インチの出力(マイクロカット及びエンボス加工後)張力を用いて、240°Fでスチールロールラミネータによって裏材を付けた。原子間力顕微鏡により、第3のアクリレート層のエンボス加工領域は、第3のアクリレート層の周囲の非エンボス加工領域の表面から600nm下であることが測定された。原子間力顕微鏡は、非エンボス加工領域のカット端のラインエッジラフネスが約200nmであると測定した。
【0077】
実施例2.非エンボス加工領域の転写
第1のOCAフィルムを、実施例1の非エンボス加工の第3のアクリレート層に迅速に(<1秒)ラミネートした。OCAを迅速に(<1秒)除去して、接触された第3のアクリレート及び貼り付けられた多層をOCA表面にもたらした。マイクロカット及びエンボス加工が施された残りのTORAYFAN MT60剥離ライナーは、取っておいた。
【0078】
「マイクロカット確認試験」は、10μmの間隙を有するマイクロカットが、OCA表面上に転写された多層の間に事前設定されたことを確認した。転写された多層領域の内側に偶発的な不注意による破断が認められた。
【0079】
実施例3.エンボス加工領域の転写
続いて、8518の接着剤表面を、実施例2からのマイクロカット及びエンボス加工が施された残りのTORAYFAN MT60剥離ライナーに積層した。8518は、TORAYFAN MT60からゆっくりと除去され、マイクロカット及びエンボス加工特徴部が施された。「マイクロカット確認試験」により、10μmの多層特徴部が8518表面上に存在することが確認された。8518表面上に存在する10μm幅の多層に沿って、偶発的な破断が認められた。
【0080】
実施例4.
マイクロカット及びエンボス加工ツール2を用いて実施例1を繰り返した。実施例4を原子間力顕微鏡(AFM)下で観察し、異なる高さの機能層(例えば、図3参照)が観察された。
【0081】
実施例5.
実施例1の代わりに実施例4を用いて実施例2を完成させた。4μmの間隙が、OCA表面上に転写された多層の間に存在した。
【0082】
実施例6.
実施例2の代わりに実施例5を用いて実施例3を完成させた。4μm幅の多層特徴部が8518表面上に存在した。原子間力顕微鏡により、非エンボス加工領域のカット端のラインエッジラフネスが約600nmであると測定された。
【0083】
実施例7.
実施例1を、調製例2と共に繰り返した。実施例7を原子間力顕微鏡(AFM)下で観察し、異なる高さの機能層(例えば、図3参照)が観察された。
【0084】
実施例8.
実施例1の代わりに実施例7を用いて実施例2を完成させた。実施例2と比較した場合、転写された多層領域の内側に認められた不注意による破断ははるかに少なかった。
【0085】
「約(about)」などの用語は、これらが本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者によって理解されよう。特徴部のサイズ、量、及び物理的特性を表す量に適用される「約」の使用が、本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者にとって別途明らかではない場合、「約」とは、特定の値の10パーセント以内を意味すると理解されよう。特定の値の約、ほぼとして与えられる量は、正確に特定の値であり得る。例えば、それが本明細書で使用及び記載されている文脈において当業者にとって別途明らかではない場合には、約1の値を有する量とは、その量が0.9~1.1の値を有すること、及び、その値が1である場合もあることを意味する。
【0086】
上記において参照された参照文献、特許、又は特許出願の全ては、それらの全体が参照により本明細書に一貫して組み込まれている。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。
【0087】
図中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。特定の実施形態が本明細書において図示及び説明されているが、図示及び記載されている特定の実施形態は、本開示の範囲を逸脱することなく、様々な代替的実施態様及び/又は等価の実施態様によって置き換えられ得ることが、当業者には理解されよう。本出願は、本明細書で論じられた特定の実施形態のあらゆる適応例、又は変形例、又は組み合わせを包含することが意図されている。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されることが意図されている。
図1
図2
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図5A
図5B
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図10A
図10B
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【国際調査報告】