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特表2024-520392組織を切開するためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】組織を切開するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20240517BHJP
   A61B 17/3209 20060101ALI20240517BHJP
   A61B 18/00 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A61F9/007 130
A61B17/3209
A61B18/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572573
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 US2022072626
(87)【国際公開番号】W WO2022251877
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/193,977
(32)【優先日】2021-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522176012
【氏名又は名称】インサイトフル インストゥルメンツ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ウィルトバーガー, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】グディング, フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】アンダーセン, ダン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
(57)【要約】
プラズマを用いて組織を切開するためのシステムは、組織切開プロファイルに沿って、組織を切開するように構成される、伸長電極と、組織が、切開プロファイルに沿って、電極を用いて切開される間、対応する突出部またはくぼみのうちの1つまたはそれを上回るものを組織表面内に形成するために、チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものを備える、組織を成形するように構成される、組織接触要素とを備える。組織接触要素は、組織が、組織接触要素の除去に伴って、自立構成に弛緩すると、組織が、切開プロファイルに沿って、1つまたはそれを上回る相補的特徴を形成することを可能にするために十分に組織を成形する。相補的特徴は、組織の中に切開され、公称上相互係止する突出部およびくぼみ等を用いて、分離された組織領域間の増加された機械的安定性を提供し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織を切開する方法であって、前記方法は、
チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものを備える組織接触要素を用いて、組織表面を成形し、対応する突出部またはくぼみのうちの1つまたはそれを上回るものを前記組織表面内に形成することと、
組織切開プロファイルに沿って、前記組織を切開することと、
前記接触要素を除去し、前記組織が自立構成に弛緩し、前記組織切開プロファイルに沿って、1つまたはそれを上回る相補的特徴を形成することを可能にすることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、突出部を前記組織切開プロファイルの第1の側上に、くぼみを前記切開プロファイルの第2の側上に備え、前記組織切開プロファイルの第1の側と第2の側との間の界面において、前記組織を前記自立構成に安定させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記組織切開プロファイルは、組織の第1の部分を前記切開プロファイルの第1の側上に、第2の部分を前記切開プロファイルの第2の側上に画定し、前記第1の部分は、1つまたはそれを上回る突出部を備え、前記第2の部分は、前記弛緩構成において、前記1つまたはそれを上回る突出部を受容するようにサイズ決めおよび成形される1つまたはそれを上回る対応するくぼみを備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたはそれを上回る突出部は、複数の突出部を前記切開プロファイルの第1の側上に備え、前記1つまたはそれを上回る対応するくぼみは、前記弛緩構成において、複数の対応するくぼみを前記切開プロファイルの第2の側上に備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の突出部および前記複数のくぼみは、複数の相互係止特徴を構成する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の部分は、前記組織表面を備え、前記第2の部分は、組織の層を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の部分は、前記組織表面を備え、前記第1の部分は、組織の層を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、チャネルを備え、前記チャネルは、前記自立構成において、前記組織切開プロファイルに沿って、前記組織表面を受容し、対応する突出部を形成するようにサイズ決めされる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記組織切開プロファイルは、組織の第1の部分を前記切開プロファイルの第1の側上に、第2の部分を前記切開プロファイルの第2の側上に画定し、前記第1の部分は、前記突出部を備え、前記第2の部分は、前記突出部を受容するようにサイズ決めおよび成形される対応するくぼみを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の部分上の突出部および前記第2の部分上のくぼみは、相互係止構成を構成する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、突出部を備え、前記突出部は、前記自立構成において、前記組織切開プロファイルに沿って、前記組織表面に湾入し、対応するくぼみを形成するようにサイズ決めされる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記組織切開プロファイルは、組織の第1の部分を前記切開プロファイルの第1の側上に、第2の部分を前記切開プロファイルの第2の側上に画定し、前記第1の部分は、前記くぼみを備え、前記第2の部分は、前記くぼみの中に嵌合するようにサイズ決めおよび成形される対応する突出部を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の部分上のくぼみおよび前記第2の部分上の突出部は、相互係止構成を構成する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記切開プロファイルは、前記組織が前記電極を用いて切開されると、線形切開プロファイルを構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記切開プロファイルは、前記組織が前記接触要素と係合されると、2次元線形切開プロファイルを構成し、前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、前記組織が前記自立構成に弛緩すると、3次元相補的表面プロファイルを構成する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、相互係止特徴または噛合特徴のうちの1つまたはそれを上回るものを構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、前記組織切開プロファイルの外側領域に沿って、少なくとも部分的に、前記組織切開プロファイルの内側領域の周囲に延在する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、前記切開プロファイルの内側領域の周囲に半円周方向に延在する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、前記組織切開プロファイルの外側領域に沿って延在し、眼の角膜の中心光学ゾーンを画定する、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
組織は、前記電極の前進および後退に伴って切開され、前記組織表面は、前記電極が前進される間、第1の組織切除プロファイルに対応する第1の表面プロファイルを構成し、前記電極が後退される間、第2の表面プロファイルを構成し、前記第1の表面プロファイルと前記第2の表面プロファイルとの間の差異に対応するある体積の切除された組織を画定する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記組織接触要素は、調節可能接触要素を備え、前記組織表面は、前記調節可能接触要素を用いて、前記第1の表面プロファイルおよび前記第2の表面プロファイルに成形される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記調節可能接触要素は、前記第1の表面プロファイルおよび前記第2の表面プロファイルを画定するための内側要素と、前記1つまたはそれを上回る相補的特徴を画定するための外側要素とを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴に対応する前記組織表面の第1の部分は、前記組織が、前記電極の前進および前記電極の後退に伴って、切開される間、実質的に固定されたままであり、前記組織表面の第2の部分は、前記電極が前進される間、前記第1の表面プロファイルを構成し、前記電極が後退される間、前記第2の表面プロファイルを構成する、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記組織表面の第2の部分は、光学ゾーンに対応し、眼の屈折異常を補正する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の表面プロファイルと前記第2の表面プロファイルとの間の差異は、光学ゾーンの屈折力の変化に対応する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
切除された組織は、切除された組織の体積から除去される、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記切除された組織は、角膜組織を備え、前記体積から除去される組織は、角膜片を備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記体積は、前記組織内に設置されるべきインプラントの体積に対応する、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、約30μm~約500μmの範囲内の幅と、約30μm~約450μmの範囲内の深度とを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、約50μm~約3,000μmの範囲内の長さを備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離によって分離される複数の相補的特徴を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、突出部を前記切開プロファイルの第1の側上に、前記突出部を受容するように成形されるくぼみを前記切開プロファイルの第2の側上に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、約50μm~約500μmの範囲内の幅を備え、前記切開プロファイルの第1の側上の突出部および前記切開プロファイルの第2の側上のくぼみはそれぞれ、約30μm~約500μmの範囲内の幅を備える、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、約50μm~約500μmの範囲内の深度を備え、前記切開プロファイルの第1の側上の突出部および前記切開プロファイルの第2の側上のくぼみはそれぞれ、約30μm~約450μmの範囲内の深度を備える、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記接触要素の突出部またはチャネルのうちの1つまたはそれを上回るものは、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離によって分離される複数のチャネルまたは突出部を備え、前記切開の第1の側上の突出部は、約200μm~約500μmの範囲内の距離によって分離される複数の突出部を備え、前記切開の第2の側上のくぼみは、約200μm~約1,000μmの範囲内の対応する距離によって分離される複数のくぼみを備える、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記突出部または前記チャネルのうちの1つまたはそれを上回るものは、前記組織に係合するように成形される複数のチャネルを備え、前記複数のチャネルはそれぞれ、約50μm~約500μmの範囲内の幅と、約50μm~約3,000μmの範囲内の長さとを備え、前記複数のチャネルは、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離によって分離される、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記突出部または前記チャネルのうちの1つまたはそれを上回るものは、前記組織に係合するように成形される複数の突出部を備え、前記複数の突出部はそれぞれ、約50μm~約500μmの範囲内の幅と、約50μm~約3,000μmの範囲内の長さとを備え、前記複数の突出部は、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離によって分離される、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記接触要素は、前記組織と前記接触要素を係合するために、真空源に結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記チャネルまたは前記突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、前記真空源に結合されるチャネルを備え、組織を前記チャネルの中に牽引し、前記組織表面の対応する突出部を伴う前記組織表面を成形する、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記チャネルまたは前記突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、前記突出部を備え、前記突出部は、前記突出部に近接する前記真空源に結合されるチャネルに結合され、対応するくぼみを前記組織表面内に形成する、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記真空源は、約100mmHg~約600mmHgの範囲内の真空圧力を提供する、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記電極は、伸長電極であって、撓曲し、前記プラズマを発生させ、前記組織を切開するように構成される伸長電極と、電気エネルギー源であって、前記伸長電極に動作可能に結合され、電気エネルギーを前記電極に提供し、前記プラズマを発生させる電気エネルギー源と、架張要素であって、前記伸長電極に動作可能に結合され、張力を前記伸長電極に提供し、前記伸長電極が、前記組織に係合し、前記プラズマを発生させることに応答して、前記伸長電極が撓曲することを可能にする架張要素とを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
複数のアームが、前記電極および前記架張要素に動作可能に結合される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記電極は、前記2つのアーム間に支持されない、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
プラズマを用いて組織を切開するためのシステムであって、
組織切開プロファイルに沿って、前記組織を切開するように構成される伸長電極と、
前記組織を成形するように構成される組織接触要素であって、前記組織接触要素は、前記組織が、前記切開プロファイルに沿って、前記電極を用いて切開される間、対応する突出部またはくぼみのうちの1つまたはそれを上回るものを組織表面内に形成するために、チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものを備え、前記組織接触要素は、前記組織が、前記組織接触要素の除去に伴って、自立構成に弛緩すると、前記組織が、前記切開プロファイルに沿って、1つまたはそれを上回る相補的特徴を形成することを可能にするために十分に前記組織を成形する、組織接触要素と
を備える、システム。
【請求項46】
前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、突出部を前記組織切開プロファイルの第1の側上に、くぼみを前記切開プロファイルの第2の側上に備え、前記組織切開プロファイルの第1の側と第2の側との間の界面において、前記組織を前記自立構成に安定させる、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記組織切開プロファイルは、組織の第1の部分を前記切開プロファイルの第1の側上に、第2の部分を前記組織切開プロファイルの第2の側上に画定し、前記第1の部分は、前記突出部を備え、前記第2の部分は、前記突出部を受容するようにサイズ決めおよび成形される対応するくぼみを備える、請求項46に記載のシステム。
【請求項48】
前記第1の部分は、前記組織表面を備え、前記第2の部分は、組織の層を備える、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記第2の部分は、前記組織表面を備える前記第1の部分は、組織の層を備える、請求項47に記載のシステム。
【請求項50】
前記接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、チャネルを備え、前記チャネルは、前記自立構成において、前記組織切開プロファイルに沿って、前記組織表面を受容し、対応する突出部およびくぼみを形成するようにサイズ決めされる、請求項45に記載のシステム。
【請求項51】
前記接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、前記突出部を備え、前記突出部は、前記自立構成において、前記組織切開プロファイルに沿って、前記組織表面に湾入し、対応する突出部およびくぼみを形成するようにサイズ決めされる、請求項45に記載のシステム。
【請求項52】
前記電極を平行移動させるためのアクチュエータをさらに備える、請求項45に記載のシステム。
【請求項53】
前記組織切開プロファイルは、前記組織が前記電極の平行移動に伴って切開されるとき、線形切開プロファイルを構成する、請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
前記組織切開プロファイルは、前記組織が前記接触要素と係合されると、2次元線形切開プロファイルを構成し、前記1つまたはそれを上回る相補的特徴は、前記組織が前記自立構成に弛緩すると、3次元相補的表面プロファイルを構成する、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記組織接触要素は、第1の組織切除プロファイルに沿って、前記組織を切除するために、第1の表面プロファイルに、第2の切開プロファイルに沿って、前記組織を切除するために、第2の表面プロファイルに、前記組織を成形するように構成される調節可能接触要素を備える、請求項45に記載のシステム。
【請求項56】
前記第1の組織切除プロファイルと前記第2の組織切除プロファイルとの間の差異は、ある体積の切除された組織を画定する、請求項55に記載のシステム。
【請求項57】
前記調節可能接触要素は、前記組織を前記第1の表面プロファイルに成形するための第1の表面プロファイル構成と、前記組織を前記第2の表面プロファイル構成に成形するための第2の表面プロファイル構成とを備える、請求項55に記載のシステム。
【請求項58】
前記調節可能接触要素は、前記第1の表面プロファイルおよび前記第2の表面プロファイルを画定するための内側要素と、前記1つまたはそれを上回る相補的特徴を画定するための外側要素とを備える、請求項55に記載のシステム。
【請求項59】
前記外側要素は、前記組織が前記電極の前進および前記電極の後退に伴って切開される間、実質的に固定されたままであるように構成され、前記内側要素は、前記電極が前進される間、第1の構成を伴う前記第1の表面プロファイルに、前記電極が後退される間、第2の構成を伴う前記第2の表面プロファイルに、前記組織を成形するように構成される、請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
前記チャネルまたは前記突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、複数のチャネルを備え、前記組織表面内の複数の突出部および複数の対応する相補的特徴を形成する、請求項45に記載のシステム。
【請求項61】
前記接触要素の複数のチャネルは、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離だけ、相互から分離される、請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
前記チャネルまたは前記突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、複数の突出部を備え、前記組織表面内の複数のくぼみおよび複数の対応する相補的特徴を形成する、請求項45に記載のシステム。
【請求項63】
前記接触要素の複数の突出部は、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離だけ、相互から分離される、請求項62に記載のシステム。
【請求項64】
前記接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、約50μm~約500μmの範囲内の幅を備える、請求項45に記載のシステム。
【請求項65】
前記接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、約50μm~約500μmの範囲内の深度を備える、請求項45に記載のシステム。
【請求項66】
前記接触要素を用いて前記組織を成形するために、前記接触要素に結合される真空源をさらに備える、請求項45に記載のシステム。
【請求項67】
前記チャネルまたは前記突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、前記真空源に結合されるチャネルを備え、組織を前記チャネルの中に牽引し、前記組織表面の対応する突出部を伴う前記組織表面を成形する、請求項66に記載のシステム。
【請求項68】
前記チャネルまたは前記突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、前記突出部を備え、前記突出部は、前記突出部に近接する前記真空源に結合されるチャネルに結合され、対応するくぼみを前記組織表面内に形成する、請求項66に記載のシステム。
【請求項69】
前記真空源は、約100mmHg~約600mmHgの範囲内の真空圧力を提供する、請求項66に記載のシステム。
【請求項70】
電気エネルギー源であって、前記電気エネルギー源は、前記伸長電極に動作可能に結合され、電気エネルギーを前記電極に提供し、前記プラズマを発生させるように構成される、電気エネルギー源と、
前記伸長電極に動作可能に結合される架張要素であって、前記架張要素は、張力を前記伸長電極に提供し、前記伸長電極が、前記組織に係合し、前記プラズマを発生させることに応答して、前記伸長電極が撓曲することを可能にするように構成される、架張要素と
をさらに備える、請求項45に記載のシステム。
【請求項71】
前記電極および前記架張要素に動作可能に結合される複数のアームをさらに備える、請求項70に記載のシステム。
【請求項72】
前記電極は、前記2つのアーム間に支持されない、請求項71に記載のシステム。
【請求項73】
先行する方法請求項のうちのいずれか1項に記載の方法を実施するように構成されるプロセッサをさらに備える、請求項45に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、米国特許法第119条(e)下、その開示全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2021年5月27日に出願された、米国仮特許出願第63/193,977号の利益を主張する。
【0002】
本願の主題は、その開示全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる、第WO2021092628号として2021年5月14日に公開された、2020年11月6日に出願され、「Systems and methods for incising tissue」と題された、第PCT/US2020/070757号に関連する。
【背景技術】
【0003】
組織アブレーションおよび切開は、外科手術手技等の手技を実施するために、多くの方法において使用され得る。例えば、レーザは、近視等の屈折異常を補正する、白内障を除去する、ならびに緑内障および網膜疾患を治療するために使用されることができる。組織アブレーションおよび切開はまた、例えば、外科手術手技を実施するために、整形外科および心臓病学においても使用されることができる。
【0004】
本開示に関連する研究が、外科手術手技の有効性および可用性が、少なくともいくつかの事例において、組織を切開およびアブレートするために使用されるデバイスの限界に関連し得ることを示唆する。例えば、フェムト秒レーザ等のレーザは、複雑であり得、治療は、理想的であろうものより長くかかり得る。また、レーザ誘発切開に沿った組織除去プロファイルは、少なくともいくつかの事例では、理想的であろうものほど平滑ではない場合がある。また、レーザ治療では、レーザ照射と関連付けられるプルーム等の組織遺物および残骸が、アブレーションおよび切開の正確度および有効性に影響を及ぼし得る。
【0005】
超小型角膜切開刀ブレード等のブレードを用いた機械的切断が、いくつかの外科手術手技のために使用され得るが、本開示に関連する研究は、ブレードを用いた機械的切断が、少なくともいくつかの事例では、理想的であろうものほど正確ではなく、かつより粗い表面を生産し得ることを示唆する。機械的角膜切開刀は、LASIK等の外科手術手技のための角膜フラップを生成するために使用されているが、本開示に関連する研究は、機械的角膜切開刀が、幾分、理想的であろうものより長く時間がかかり得、結果として生じるフラップは、少なくともいくつかの事例では、幾分、不規則的であって、理想的であろうものより粗くあり得ることを示唆する。解剖刀またはダイヤモンドナイフが、従来の管形成術において、2つの別個のフラップを強膜および/または角膜組織等の組織内に手動で切除するために使用され得るが、これは、技法依存であって、幾分、少なくとも一部の施術者にとって困難であり得、これは、関連術後合併症となり得る。技法依存性および術後合併症を低減させることが、有用となるであろう。
【0006】
フェムト秒レーザが、角膜フラップおよびポケットを生成するために使用されているが、本開示に関連する研究は、フラップおよびポケットを形成するための時間が、少なくともいくつかの事例では、理想的であろうものより長くかかり得ることを示唆する。小切開角膜片抽出(SMILE)手技は、フェムト秒レーザシステムを利用して、角膜基質内の3次元角膜片の境界に沿って、組織をアブレートし、これが、角膜開口部を通して除去され得る、角膜を再成形するためのより最近のアプローチである。しかしながら、本開示に関連する研究は、本手技を用いて形成および除去される、3次元角膜片が、少なくともいくつかの事例では、準理想的に成形され得、角膜片が摘出され得る前に、角膜片から切断されなければならない、「組織ブリッジ」を含有し得ることを示唆する。角膜片と角膜基質との間のブリッジを分離する本付加的ステップは、外傷性であって、付加的リスクを患者に呈することが公知である。また、角膜片および開口部を画定する、組織をアブレートするための時間量も、幾分、理想的であろうものより長くあり得る。
【0007】
電極が、組織を治療するために提案されているが、以前のアプローチは、理想的であろうものより多くの組織損傷およびあまり精密ではない切開をもたらし得る。プラズマを発生させる、電極が、提案されているが、これらの以前のアプローチは、大量の組織を切断するためにあまり好適ではない場合があり、その正確度は、少なくともいくつかの事例では、準理想的であり得る。
【0008】
超小型角膜切開刀によって生産されるもの等の従来の公称上平面切開は、離開および創傷の中への細胞侵入を可能にし、したがって、そうでなければ必要とされないであろう、付加的術後医療処置および/または監視を要求し得る。フラップと下層土台の改善された接着を提供し、離開を減少させ、および/または細胞浸潤を除外することは、有益であり得る。
【0009】
上記に照らして、前述の限界のうちの少なくともいくつかを改良する、切開を用いて組織を治療するための改善されたアプローチの必要性が存在する。理想的には、そのようなアプローチは、複雑性および治療時間を減少させ、より正確な切開を改善された転帰とともに提供するであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の実施形態は、切開の側面間の組織の改良された安定性を伴う、組織を切開するための改良された方法およびシステムを提供する。いくつかの実施形態では、プラズマを用いて組織を切開するためのシステムは、組織切開プロファイルに沿って、組織を切開するように構成される、伸長電極と、組織を成形するように構成される、組織接触要素とを備える。組織接触要素は、組織が、切開プロファイルに沿って、電極を用いて切開される間、対応する突出部またはくぼみのうちの1つまたはそれを上回るものを組織表面内に形成するために、チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものを備える。組織接触要素は、組織が、組織接触要素の除去に伴って、自立構成に弛緩すると、組織が、切開プロファイルに沿って、1つまたはそれを上回る相補的特徴を形成することを可能にするために十分に組織を成形する。相補的特徴は、組織の中に切開され、公称上相互係止する突出部およびくぼみ等を用いて、分離された組織領域間の増加された機械的安定性を提供し得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、伸長電極が、撓曲し、プラズマを発生させ、組織を切開するように構成される。電気エネルギー源が、電極に動作可能に結合され、電気エネルギーを電極に提供し、プラズマを発生させるように構成されることができる。いくつかの実施形態では、架張要素が、伸長電極に動作可能に結合される。架張要素は、張力を伸長電極に提供し、伸長電極が、伸長電極が組織に係合し、プラズマを発生させることに応答して、撓曲することを可能にするように構成されることができる。いくつかの実施形態では、可撓性伸長電極に動作可能に結合される、架張要素は、5μm~20μm径電極等の小径電極の使用を可能にし、これは、減少された組織損傷を伴って、細い切開が形成されることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、電極の架張が、切開経路に沿った電極の位置の変動を減少させることによって、電極が組織をより正確に切開することを可能にする。
【0012】
いくつかの実施形態では、伸長電極は、1つまたはそれを上回る構成要素に動作可能に結合され、経路に沿って、組織切除を可能にする。伸長電極は、電極とともに移動し、切開を経路に沿って提供する、支持構造に結合されることができる。支持構造は、複数のアーム等の1つまたはそれを上回るアームを支持するように構成されることができ、そのアームは、アーム間に懸架された電極を支持する。支持構造、1つまたはそれを上回るアーム、および伸長電極は、電極アセンブリの構成要素を構成してもよい。電極アセンブリは、平行移動要素に動作可能に結合され、組織を切開するために、平行移動式移動を電極に提供することができる。いくつかの実施形態では、接触プレートが、組織に係合し、伸長電極を用いた切開に先立って、組織を成形するように構成され、これは、切開の改善された正確度および除去されるべき組織の成形を提供することができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、間隙が、支持構造とアーム間に懸架された電極との間に延在し、これは、双方向組織切開を提供し、治療時間を短縮させることができる。いくつかの実施形態では、間隙は、組織を受容し、支持構造および電極が近位に牽引されると、間隙の中に延在する、組織を切開するようにサイズ決めされる。いくつかの実施形態では、支持構造および電極は、第1の通過の際に、1つまたはそれを上回る接触プレートの第1の構成を伴って、組織の中に前進され、第1の切開を用いて、組織を切開し、支持構造および電極は、1つまたはそれを上回る接触プレートの第2の構成を伴って、近位に牽引され、組織を切開する。いくつかの実施形態では、第2の構成は、第1の構成と異なり、第1の通過に伴って切開された組織は、後続除去のための組織の切除された体積を提供するように、間隙の中に延在し、第2の通過に伴って切開される。いくつかの実施形態では、組織の切除された体積は、1つまたはそれを上回る接触プレートの第1の構成の第1のプロファイルと第2の構成の第2のプロファイルとの間の差異に対応する、厚さプロファイルを構成する。いくつかの実施形態では、眼の屈折補正に対応する、角膜片が、第1の通過および第2の通過に伴って切開され、角膜片は、続いて、除去され、屈折補正を提供することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、伸長電極が、角膜組織等の組織を切開するように構成される。電気エネルギー源が、伸長電極に動作可能に結合され、電気エネルギーを電極に提供するように構成される。接触プレートが、角膜等の組織の一部に係合し、電極を用いて角膜を切開することに先立って、組織を成形するように構成される。支持構造が、伸長電極およびプレートに動作可能に結合されることができ、支持構造は、電極をプレートに対して移動させ、電極を用いて、角膜組織を切開するように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、接触プレートは、相補的特徴を角膜組織等の組織内の切開の第1の表面および第2の表面上に提供するように構成される。該第1の表面および該第2の表面は、単一切開の結果であってもよい。そのような相補的特徴は、公称上相互係止する突出部およびくぼみを組織のそのような第1および第2の表面上に形成するように構成され、切開に先立って、および/またはその間、接触要素および/または吸引要素を使用して切開され、組織を変形させてもよく、同等に、「相補的特徴」、「相互係止特徴」、および「噛合特徴」、またはそれらの任意の組み合わせと称されてもよい。突出部は、くぼみと噛合するように構成されてもよく、その逆も同様である。同様に、突出部は、第1の表面および/または第2の表面に対して作製されてもよく、その噛合するくぼみは、第2の表面および/または第1の表面に対して作製される。
【0016】
いくつかの実施形態では、吸引要素が、角膜組織等の組織内の切開の第1の表面および第2の表面の相補的特徴を提供するように構成され、フラップまたはポケットの一部であってもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、吸引要素および接触要素は、相補的特徴を生成するために使用されてもよい。
【0018】
(参照による組み込み)
本明細書で参照および識別される全ての特許、出願、ならびに刊行物は、その全体として参照することによって本明細書に組み込まれ、本願の別の場所に参照される場合であっても、参照することによって完全に組み込まれると見なされるものとする。具体的には、2020年11月6日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR INCISING TISSUE」と題された、国際特許出願第PCT/US2020/070757号、および2021年5月27日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR INCISING TISSUE」と題された、米国特許出願第63/193,977号が、本明細書で識別される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本開示の特徴、利点、および原理のより深い理解は、例証的実施形態を記載する、以下の詳細な説明と、下記に列挙される、付随の図面とを参照することによって取得されるであろう。
【0020】
図1A図1Aは、本開示の実施形態による、断面に示される眼の概略画像を対象とし、その中の解剖学的場所を示す。
【0021】
図1B図1Bは、本開示の実施形態による、単一の長くて薄い電極のための負および正の電圧に関する、測定された閾値放電電圧とパルス持続時間との間の関係を示す、プロットを対象とする。
【0022】
図2A図2A-2Fは、本開示の実施形態による、変動する電極/組織間隔および/または電極電圧に伴って遭遇される、異なる条件の実施例を描写する。
図2B図2A-2Fは、本開示の実施形態による、変動する電極/組織間隔および/または電極電圧に伴って遭遇される、異なる条件の実施例を描写する。
図2C図2A-2Fは、本開示の実施形態による、変動する電極/組織間隔および/または電極電圧に伴って遭遇される、異なる条件の実施例を描写する。
図2D図2A-2Fは、本開示の実施形態による、変動する電極/組織間隔および/または電極電圧に伴って遭遇される、異なる条件の実施例を描写する。
図2E図2A-2Fは、本開示の実施形態による、変動する電極/組織間隔および/または電極電圧に伴って遭遇される、異なる条件の実施例を描写する。
図2F図2A-2Fは、本開示の実施形態による、変動する電極/組織間隔および/または電極電圧に伴って遭遇される、異なる条件の実施例を描写する。
【0023】
図3図3は、本開示の実施形態による、変動する持続時間の固定されたパルスに関する、測定された負の閾値電圧と電極直径との間の関係を示す、プロットを対象とする。
【0024】
図4図4および5は、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムの電極サブシステムを対象とする。
図5図4および5は、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムの電極サブシステムを対象とする。
【0025】
図6図6は、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
【0026】
図7図7は、本開示の実施形態による、方法を実践するためのステップを説明する、フローチャートを描写する。
【0027】
図8A図8A-8Dは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
図8B図8A-8Dは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
図8C図8A-8Dは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
図8D図8A-8Dは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
【0028】
図9図9は、本開示の実施形態による、方法のステップを説明する、フローチャートを描写する。
【0029】
図10A図10A-10Fは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
図10B図10A-10Fは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
図10C図10A-10Fは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
図10D図10A-10Fは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
図10E図10A-10Fは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
図10F図10A-10Fは、本開示の実施形態による、標的組織構造を切開するためのシステムを対象とする。
【0030】
図11A図11Aおよび11Bは、本開示の実施形態による、区分毎に調節可能接触要素を対象とする。
図11B図11Aおよび11Bは、本開示の実施形態による、区分毎に調節可能接触要素を対象とする。
【0031】
図12A図12Aおよび12Bは、本開示の実施形態による、円板形状の角膜片を対象とする。
図12B図12Aおよび12Bは、本開示の実施形態による、円板形状の角膜片を対象とする。
【0032】
図13図13-15は、本開示の実施形態による、異なる角膜片構成を対象とする。
図14図13-15は、本開示の実施形態による、異なる角膜片構成を対象とする。
図15図13-15は、本開示の実施形態による、異なる角膜片構成を対象とする。
【0033】
図16A図16Aおよび16Bは、本開示の実施形態による、作製された切開を含有する、ブタ角膜の組織学的画像を対象とする。
図16B図16Aおよび16Bは、本開示の実施形態による、作製された切開を含有する、ブタ角膜の組織学的画像を対象とする。
【0034】
図17図17は、本開示の実施形態による、例示的電極電圧対時間を示す、プロットを対象とする。
【0035】
図18図18は、本開示の実施形態による、切開されているブタ角膜の高速ビデオ画像を対象とする。
【0036】
図19A図19A-19Dは、本開示の実施形態による、組織「フラップ」の側面と、組織「ポケット」の側面とを描写する。
図19B図19A-19Dは、本開示の実施形態による、組織「フラップ」の側面と、組織「ポケット」の側面とを描写する。
図19C図19A-19Dは、本開示の実施形態による、組織「フラップ」の側面と、組織「ポケット」の側面とを描写する。
図19D図19A-19Dは、本開示の実施形態による、組織「フラップ」の側面と、組織「ポケット」の側面とを描写する。
【0037】
図20図20は、本開示の実施形態による、組織フラップまたは組織ポケットを生成するように構成される、システムの側面を描写する。
【0038】
図21図21は、本開示の実施形態による、システムの側面を描写する。
【0039】
図22A図22A-22Cは、本開示の実施形態による、システムの側面を描写する。
図22B図22A-22Cは、本開示の実施形態による、システムの側面を描写する。
図22C図22A-22Cは、本開示の実施形態による、システムの側面を描写する。
【0040】
図23図23は、本開示の実施形態による、システムの側面を描写する。
【0041】
図24A図24Aおよび24Bは、本開示の実施形態による、相補的特徴を備える、角膜切開の側面を描写する。
図24B図24Aおよび24Bは、本開示の実施形態による、相補的特徴を備える、角膜切開の側面を描写する。
【0042】
図25図25は、本開示の実施形態による、相補的特徴を備える、角膜切開の側面を描写する。
【0043】
図26図26は、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムと、相補的特徴を備える、切開との側面を描写する。
【0044】
図27A図27A-27Cは、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムの吸引要素の側面を描写する。
図27B図27A-27Cは、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムの吸引要素の側面を描写する。
図27C図27A-27Cは、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムの吸引要素の側面を描写する。
【0045】
図28A図28Aおよび28Bは、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムの吸引要素の側面を描写する。
図28B図28Aおよび28Bは、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムの吸引要素の側面を描写する。
【0046】
図29図29は、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムの吸引要素の側面を描写する。
【0047】
図30図30は、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムと、相補的特徴を備える、切開との側面を描写する。
【0048】
図31A図31A-31Cは、本開示の実施形態による、相補的特徴を備える、切開の側面を描写する。
図31B図31A-31Cは、本開示の実施形態による、相補的特徴を備える、切開の側面を描写する。
図31C図31A-31Cは、本開示の実施形態による、相補的特徴を備える、切開の側面を描写する。
【0049】
図32A図32Aおよび32Bは、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムの接触要素の側面を描写する。
図32B図32Aおよび32Bは、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、システムの接触要素の側面を描写する。
【0050】
図33図33は、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、接触要素を備える、システムの側面を描写する。
【0051】
図34図34は、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、接触要素を備える、システムの側面を描写する。
【0052】
図35図35は、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、吸引要素を備える、システムの側面を描写する。
【0053】
図36図36は、本開示の実施形態による、相補的特徴を生成するように構成される、調節可能接触要素の側面を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0054】
詳細な説明
以下の詳細な説明は、本明細書に開示される実施形態による、本開示に説明される本発明の特徴および利点のより深い理解を提供する。詳細な説明は、多くの具体的実施形態を含むが、これらは、一例のみとして提供され、本明細書に開示される本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0055】
本開示のシステムおよび方法は、組織を切開し、組織からの除去のためのフラップ、ポケット、または角膜片のうちの1つまたはそれを上回るものを形成する、超小型角膜切開刀等の以前のデバイスおよび外科手術手技、例えば、SMILEの中への組み込みのために非常に好適である。本開示の方法およびシステムは、眼内レンズの設置のための水晶体核および皮質の除去等、水晶体除去および人工補綴物との組み合わせのために非常に好適である。非限定的実施例として、プラズマ誘発切開が、被嚢内に生成され、嚢切開を生産してもよい。切開は、水晶体断片を生産する、または水晶体断片化および/または水晶体除去を簡略化するために生成されてもよい。切開は、網膜内に形成され、ポケットまたはフラップを生産してもよい。いくつかの実施形態では、切開が、例えば、緑内障の治療のために、排出を改善し、および/または眼内圧(「IOP」)を低下させるために、線維柱帯網TM内に、または虹彩切開を生産するために、虹彩内に、形成される。
【0056】
眼の組織内の切開を参照するが、本開示のシステムおよび方法は、整形外科外科手術、心血管外科手術、神経外科手術、ロボット外科手術、肺外科手術、泌尿器科外科手術、および軟組織外科手術等の非眼科外科手術において切開を形成するためにも非常に好適である。眼球組織の切断を参照するが、本開示の方法およびシステムは、膠原組織、軟骨、基質組織、神経組織、血管組織、筋肉、および軟組織のうちの1つまたはそれを上回るもの内に切開を形成するためにも非常に好適である。
【0057】
非限定的実施例として、図1Aは、本開示を実践するために好適であり得る、眼内の種々の解剖学的場所を図示する。眼は、角膜と、強角膜輪部と、強膜と、水晶体嚢と、水晶体と、網膜と、虹彩と、TMとを含む。図示されないが、明確性の目的のために、シュレム管が、TMに隣接して位置し得る。本開示のシステムは、これらの場所のいずれかを治療するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、角膜が、眼の屈折治療を提供するように成形される。いくつかの実施形態では、強膜が、切開され、例えば、濾過胞を提供し、緑内障を治療する。いくつかの実施形態では、被嚢の少なくとも一部が、例えば、水晶体の皮質および核にアクセスするように切開される。いくつかの実施形態では、水晶体の少なくとも一部が、切開および切除される。いくつかの実施形態では、網膜が、例えば、電極を用いて、治療される。いくつかの実施形態では、虹彩が、電極を用いて、切開される。いくつかの実施形態では、例えば、緑内障外科手術を参照すると、TMおよびシュレム管と関連付けられる、組織が、切開される。角膜は、ボーマン膜によって後方から支えられる角膜上皮細胞を含む、眼の外部に向かう前角膜表面と、デスメ膜によって前方から支えられる角膜内皮を含む、眼の内部に向かう後角膜表面と、前角膜表面と後角膜表面との間に据え付けられる、角膜基質とを有し得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、生物学的組織(すなわち、「標的組織構造」)内またはその周囲における、電極への周期的または拍動電圧を含む、十分な電圧の印加は、該電極に近接して、少なくとも、該組織のある構成要素(例えば、組織中の水分)を約蒸発温度(または「臨界温度」、例えば、標準的圧力における純水に関して、~100℃)まで加熱することによって確立される、初期電流および/または電場から導出される、蒸気の形成をもたらし得る。そのような蒸気空洞の内容物は、次いで、該電場によってイオン化され、該標的組織構造の少なくとも一部を途絶(または同等に、「アブレート」または「除去」)させ得、特に、拍動電圧波形のパルス持続時間が、標的組織構造の熱緩和時間と比較して、十分に短い場合、熱閉じ込めが、達成され、それによって生成される残りの損傷される組織量は、最小限にされ得る。該蒸気の生成は、相変化プロセスに起因し得、したがって、付随温度増加は、いったん蒸発温度に到達すると、潜熱プロセスを介して、停止し得る。該蒸気空洞(または同等に、「泡」)の体積は、蒸気の量が増加するにつれて、増加し得、さらに、より大きい組織の体積が加熱されるにつれて、該電極によって組織に供給される電極電圧および/または電流に正比例し得る。同様に、および/または該泡内の圧力も、蒸気の量が増加されるにつれて、増加し得、さらに、より大きい組織の体積が加熱されるにつれて、該電極によって組織に供給される電極電圧および/または電流に正比例し得る。続いて、プラズマが、該電極が、蒸気空洞内の結果として生じる電場強度が、放電閾値を超え、プラズマ誘発アブレーションを生成するように、十分に大きい電圧で動作されるべき場合、蒸気をイオン化することによって、少なくとも部分的に、該蒸気空洞内に形成され得る(その組み合わせは、電極に沿って生成されると、プラズマ誘発切開を生成し得る)。非限定的実施例として、該放電閾値は、イオン化閾値、絶縁破壊閾値、誘電破壊閾値、グロー放電閾値、プラズマ閾値、アブレーション閾値、途絶閾値、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。電極電圧が、十分に大きい場合、結果として生じる電場強度は、二次放電を可能にし、アークを生産し得る。そのようなアーク放電を回避することは、本明細書のいずれかの場所で説明されるであろうように、有利であり得る。該プラズマは、電気電流が、再び、電極、蒸気、および組織を通して流動することを可能にし得、したがって、さらなる温度増加を引き起こし得る。バルク電極温度は、該電極を流動する電流の量、および/またはイオンならびに荷電粒子の表面衝突、化学反応、および放射線に正比例し得、これ自体は、発生されたプラズマの量の関数であり得る。エネルギーは、電極および/または蒸気空洞の近傍の標的組織構造の少なくとも一部内に熱閉じ込めを達成し、該蒸気空洞を生成および/または持続させるために、標的組織構造に効率的に送達され得る。熱閉じ込めは、電流が、周期的または拍動電圧を使用して達成され得るような該組織の約熱時定数未満またはそれに等しい、時間内に、公称上、組織のみを通して流動するとき等、該エネルギーが、エネルギー消散率を上回る、エネルギー堆積率において、標的内に堆積される場合、達成され得る。該熱時定数は、電極のサイズまたは形状もしくは幾何学形状、蒸気空洞のサイズまたは形状もしくは幾何学形状、およびそれらの組み合わせによって定義されるような熱緩和時間であり得る。時定数は、代替として、圧潰する蒸気空洞に隣接する組織の過渡的変形に起因する、変位緩和等の機械的応答時間として定義されてもよい。材料の半無限スラブに関して、該熱緩和時間τは、
【化1】
によって近似され得、式中、dは、組織の中への距離であり、αは、組織の熱拡散率である。強膜および角膜に関して、αは、~0.14mm・s-1である。例えば、d=~2μm損傷範囲に関するそのような熱緩和時間は、τ=~28μsである。損傷は、本明細書では、プラズマ、加熱等の切開を生成するための機構によって生じる、少なくとも部分的に変性された組織または少なくとも部分的に変性された組織構成要素として定義される。そのような機械的応答時間は、材料の圧縮率および密度によって決定付けられ得、これは、ひいては、組織水和に関連し得る。ヒトを含む、大部分の種に関して、水分は、角膜基質の重量の~76%に寄与し得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、軟組織に関連する実施例に関して、以下の関係、すなわち、
【化2】
が、該組織の機械的性質に近似させるために使用され得、式中、KおよびGは、それぞれ、バルクおよび剪断弾性率であり、
【化3】
であり、βは、組織圧縮率であり、角膜組織の平均弾性率は、~1と~3MPaとの間の範囲であり得る。したがって、材料(すなわち、組織または組織の成分もしくは構成要素)の温度の十分に集中し、かつ高速の増加は、ある量の該材料を蒸発させ得る。該蒸発は、組織を途絶させる、すなわち、「破壊」、「破裂」、および「アブレーション」としても知られる、組織「途絶」を引き起こす、爆発的蒸発であり得る。蒸気空洞の範囲は、電場強度が電極からの距離の2乗として減少し得る(例えば、∝r-2)につれて、組織等の該材料の過渡的機械的変形および変位に起因して少なくとも部分的に圧縮性の材料内で説明されるように動作されると、本質的に、プラズマ放電プロセスを媒介し得、放電は、電場強度が比例して減少され得るため、泡が、電極表面から泡表面までの距離が、動作電圧で、蒸気空洞全体を通して該放電を支援し続けることができない範囲まで成長すると、停止し得る。グロータイプ放電を維持する、またはアークタイプ放電を不可能にすることは、最小限の随伴損傷を伴って、精密な切開を生産するために有益であり得る。光の点滅が、プラズマに伴い得る。光の該点滅の率は、速度に依存し得る。光の該点滅の強度は、パルスあたりエネルギーまたは電極への電力に依存し得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、要求される電圧および関連付けられるエネルギー堆積は、それぞれ、曲線602、604、606、および608に対応する、~1mm、~2mm、~5mm、および~10mmの電極長を使用した、~50μsパルスに関する、組織蒸発のための負の電圧閾値対長円筒形電極の直径との間の関係のプロット600を含有する、図1Bに示されるように、電極の幅を減少させることによって低減され得る。そのような電極は、該電極の幅と長さとの間の縦横比に起因して、「伸長電極」と見なされ得る。すなわち、伸長電極は、その切開長より有意に小さい、断面距離を備える。本電圧は、可能な限り、低くされ得、本電圧を用いた切断は、有意な熱イオン放出を可能にせずに、電圧が破壊閾値を超えるときに、可能となり得、「有意」とは、そうでなければ存在するであろうものを超える、組織熱損傷に著しく寄与する、量を指す。電極の周囲の電場は、以下、すなわち、
【化4】
のように、距離rに比例し得、式中、Eは、電極の表面における電場であり、rは、電極の半径である。したがって、電極の表面上の電気電位と公称上円筒形の伸長電極からの距離Rにおけるものとの差異は、
【化5】
であり得る。したがって、電場は、電極の長さLより大きい距離では、公称上、球状となるということになり得、Lに匹敵する距離では、電位は、ゼロまで降下し、
【化6】
をもたらすと仮定され得る。抵抗率γを伴う伝導性材料内の電流密度jによって発生されたジュール熱の電力密度は、
【化7】
となり得る。組織内の水分の表面層を蒸発させるために要求される、最小エネルギー密度Aは、
【化8】
であり得、式中、ΔTは、持続時間τのパルスの間の液体層の温度上昇であり、ρ=~1g/cmは、水分の密度であり、C=~4.2J・g-1・K-1は、その熱容量である。したがって、蒸発のために要求される、電圧Uは、
【化9】
となり得る。本電圧および関連付けられるエネルギー堆積は、電極の厚さ、すなわち、前述のワイヤの半径を減少させることによって、低減され得る。パルス持続時間τは、所与の電極幾何学形状に関して、標的組織構造の熱緩和時間τより短く保たれ得る。例えば、長円柱のための1/e緩和時間は、
【化10】
となり得、式中、
【化11】
は、材料の熱拡散率であり、kは、熱伝導性であり、これは、~20μm径の純タングステンワイヤ電極に関して、αtungsten=~0.66mm・s-1およびαtissue=~0.14mm・s-1として、~65μsのτ、すなわち、水分または組織の同等円柱のものの~5分の1をもたらし得る。これらの曲線から、~10mmの長さおよび~30μm未満の直径のワイヤ電極に関して、~-200Vの負の電圧を利用することが、本明細書のいずれかの場所で説明されるであろうように、正方向破壊閾値との間に~200Vの余裕を維持しながら、標的組織構造を切開するために適切であり得ることが着目され得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、放電は、電極の周囲の組織の蒸発から開始し得、電圧が電極と組織との間のイオン化されたガス充填蒸気間隙に橋架するために十分に高いとき、継続し得る。電圧が、電極の全長に沿って、そのような蒸気空洞を維持するために十分ではない場合、液体が、電極に接触し、電気電流がその界面を通ることを可能にし得る。加熱の深度は、液体-電極界面の長さに比例し得る。したがって、損傷ゾーンの範囲は、そうでなければ固定されたシステムに関して、電圧の減少に伴って増加し得る。電圧が高いほど、これを補正し得るが、電圧が、負および正のプラズマ閾値の両方を超える場合、電極は、高温になりすぎ得、プラズマ放電は、図3に関していずれかの場所に説明されるであろうように、自続的となり得る。熱イオン放出が、回避され、組織への随伴損傷を限定し得る。乱流が、蒸気空洞を破壊し得、電極および組織の両方が、損傷され得る。電極が、低電圧が、蒸気空洞を支援し得、該電圧が、プラズマ閾値を若干上回り得るように薄くあり得る。蒸気空洞の薄い厚さが、任意のプラズマ閾値より低い電圧において、電極の少なくとも一部の周囲に維持され得る。電極を平行移動させることは、組織の小領域の接触を可能にし得、単一接触点または点状接触として概念化され得る。そのような点状接触は、突発的蒸発を生じさせ、比例して閉じ込められた体積内でプラズマ放電を点火し、それによって、組織を途絶させ得る。組織のある区分が、このように途絶された後、組織の異なる区分が、前進する電極のいずれかの場所にすでに触れており、本領域内の次の蒸発、放電、および後続途絶につながり得る。そのような途絶の融合は、切開と見なされ得る。点状放電の周囲の熱分布は、公称上、球状であり得る。熱堆積の範囲は、小さくあり得、r-4として拡大し得、式中、rは、放電の半径であり、組織損傷ゾーンは、ここでは、電気放電の半径により依存し、電極の長さにはあまり依存し得ない。点状放電の半径が、~10μm範囲内である場合、そのような放電のシーケンスは、電極長に沿って、(すなわち、非連続場所、または同等に、非重複領域における)組織の異なる領域を繰り返し破壊することによって、「穿孔」または「断続的」方式において、組織を切断し得、約数μmの厚さのみの損傷ゾーンを残し得る。これらの断続分解領域は、非均一分解を構成すると見なされ得る。そのような断続分解は、電極が、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、撓曲(または同等に、「変形」または「振動」または「屈曲」または「伸展」)することを可能にされる場合、達成され得る。一定アークが、回避され、プラズマが、組織の領域を繰り返し破壊し、それによって、電極電圧を変調させ、熱イオンおよび結果として生じる熱効果からの損傷を最小限にすることによって、グロー安定状態に留まるようにされ得る。繰り返し破壊され得る、標的組織構造内の組織の異なる領域は、相互に隣接してもよいが、その必要はない。
【0062】
図2Aは、方向12に沿って、組織2に接近する、電極702を図示し、間隙622が、電極702と、伸長電極に最も近い組織の領域である、組織領域620との間に存在する。本例示的実施形態では、電極702の両端は、接続20を介して、ドライバ18と並列に接続され、ドライバ18への帰還経路は、帰還電極24からの接続22を介する。ドライバ18は、プラズマを標的組織構造内に生産するために、電気エネルギーを電極に提供する、電気エネルギー源であると見なされ得る。
【0063】
図2Bは、接触領域620における組織2と電極702との初期瞬間接続を図示し、間隙622は、~0まで減少している。
【0064】
図2Cは、電極702上の電圧の大きさが、領域620(図示せず)内の少なくとも負の電圧プラズマ閾値を上回る、条件を図示し、これは、少なくとも、組織領域626内の組織2の構成要素の蒸発を生じさせ、蒸気空洞635を生成し得、電流624が、帰還電極24に流動することを可能にし得、損傷ゾーン628を生成し得る。そのような損傷ゾーン628は、ひいては、組織領域620に直接隣接する組織の体積に範囲が限定され得、そのような組織領域625および627のいずれかは、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、以前に行われた領域620と同一様式で蒸発を惹起するための組織2の次の部分となり、断続プロセスを生成し得、電極の非連続部分は、切開の間、標的組織の関連付けられる非連続部分に接触し得る。放電は、電極の周囲の組織の蒸発から開始し得、電圧が、電極と組織との間の間隙蒸気に橋架し、間隙内の蒸気をイオン化するために十分に高い間、継続し得る。そのような電極の一部が、例えば、蒸気泡が、電極のその領域を中心として形成されているときに当てはまり得るように、組織との接触を有していない場合、電極温度は、上昇し、抵抗率を増加させ得る。例えば、ワイヤの一部が、「電力限定モード」にある電源に直列に接続されるときに、ワイヤの別の部分より多くの電流を消費すると起こり得るように、平均電力は、一定に留まり得るが、増加された抵抗率の領域における局在化された過熱が、ワイヤの一部を蒸発および破壊させ得る。しかしながら、これは、ワイヤの両端が、回路(または「ノード」)内の同一場所に接続される場合に生じ得るように、電極が、共通電圧に設置される場合、低減(または回避)され得る。本例示的構成では、電極の1つの部分が、過熱に起因して、より抵抗性となり得、電流が、電極の別の部分を通して進み得るとき、加熱された領域を通る電流は、直列接続構成に関して前述で説明されるように、減少し、ワイヤが破損しないように保ち得る。移動する電極の速度は、ワイヤの破裂張力を下回る一定張力の条件を充足するように選定され得る。少なすぎる張力は、該速度を低減させ得る。電極が、組織と接触しない場合、電極から組織への熱伝達が存在し得ず、電極温度は、増加し得る。アーク電流が、次いで、電極温度増加に起因して、増加し得、正のフィードバックループを惹起し得、これは、ひいては、小領域組織が電極に接触し、前述の断続放電を生産する、尤度を低減させる、電極が、弛緩および/または低張力条件下にあるとき、組織および/または電極の過熱を引き起こし得る。プラズマ閾値は、極性依存であるため、放電は、整流器として作用し得、整流された電流は、非限定的実施例として、グロー放電安定状態における動作を含む、プラズマ放電のための約最小の負の電圧閾値において切断するためのフィードバックとして使用され得る。本構成では、損傷ゾーンは、ここでは、電極長さの代わりに、電気放電の半径に依存し得る。その範囲が~10μm範囲内である、放電の穿孔シーケンスは、~1μmと~3μmとの間の厚さの損傷ゾーンをもたらし得る。電力供給源(例えば、ドライバ18または「電気エネルギー源」)のデューティサイクルは、本構成では、穿孔放電プロセスに起因して、~100%に保たれ得る。
【0065】
図2Dは、電極702上の電圧が、プラズマ閾値を下回り、前の図の領域626等の蒸気空洞635を維持することに失敗し得、電極702に沿って、接触領域620を拡張させ、接触領域620より大きい、延在された接触領域630を生産し得、より多くの電流624が、電極702から組織2を通して帰還電極24に流動することを可能にし、熱伝導を介して、方向12の背後の組織2の部分まで延在し得る、図2Cのものより大きい損傷ゾーン628を生産し得る、条件を図示する。電極電圧が、電極に沿って、蒸気空洞635を維持することができない場合、組織および/または液体が、電極に接触し、大電流が、界面を通ることを可能にし得る。損傷の範囲は、電極-組織界面の長さ、すなわち、延在された領域630に比例し得る。したがって、損傷ゾーン範囲は、電圧の減少に伴って増加し得る。同様に、大損傷ゾーンは、該電極の比較的に大部分が、放電プロセスが始動する前に、同時に、組織に接触し得るため、組織とのその接触に先立って、電圧が、電極に供給されない場合にも生じ得る。そのような損傷を回避するために、閾上電圧が、図2Cに関して説明されるように、組織に接触し、切開が生産される前に、電極に印加されてもよい。組織を過熱から保護するための別の方法は、Electro Lube Surgicalのような非伝導性液体または粘弾性物質(例えば、Healon)を使用することによるものであり得る。そのような非伝導性液体は、冷却剤および電気穿孔等の電流関連組織損傷に対する保護の両方としての役割を果たし得る。例えば、非伝導性液体は、切断領域の中に注入され、電流帰還経路内にあり得る、標的組織の近傍の組織を保護し得る。非伝導性液体はまた、使用前に冷却されてもよい。
【0066】
図2Eは、電極702上の電圧の大きさが、負のプラズマ閾値および正のプラズマ閾値の両方を上回り得、接触領域620が、電極702に沿って拡張しており、図2Cにおける蒸発領域626のものを上回り得る、蒸発領域626を生産する、条件を図示する。同様に、図2Cのものより多くの電流624が、本構成では、電極702から組織2を通して帰還電極24に流動し、図2Cのものより大きい損傷ゾーン628を生産し得る。負および正のプラズマ閾値の両方を超える電極電圧は、電極を自続的熱イオン放出を提供するために十分に高温にならせ得る。乱流が、蒸気空洞635を中断させ得、電極および/または組織を損傷させ得る。
【0067】
伸長電極は、公称上、円形断面(または「丸みを帯びた」)ワイヤを備え得、電極幅の減少は、該ワイヤの直径(または同等に、その「断面距離」)の低減に匹敵し得る。本電圧は、可能な限り、標的組織の過熱を回避するために、依然として、組織を破裂させながら、低く保たれ得る。公称上円筒形の電極からの電場は、約電極長さの距離において、ゼロに向かう傾向にあり得、これは、ひいては、縦横比≫1を伴う、そのような電極を使用するとき(例えば、電極が、長くて薄いワイヤを備えるとき)、不必要に延在された損傷ゾーンを組織内に引き起こし得る。本明細書に説明されるような組織破壊の断続プロセスは、組織途絶の不在下、電気電流が、組織が電極と接触するとき、公称上、実質的に組織のみを通して流動し得るため、該アプローチに伴い得る、組織を通して流動する電流の固有の中断に起因して、低減された損傷ゾーンを提供し得る。
【0068】
通常、円形断面であるが、ワイヤは、正方形、六角形、平坦化された長方形、または他の断面に作製されてもよい。したがって、電極は、代替として、長方形断面のもの等、公称上非円形断面の導体を使用して、構成されてもよい。そのような公称上非円形断面のワイヤは、Eagle Alloys(Talbott, TN)から利用可能であり得る。長方形断面電極は、同様にEagle Alloys(Talbott, TN)から利用可能であり得るもの等の箔シートを打抜することによって生成されてもよい。非円形断面電極はさらに、その最薄寸法が、公称上、平行移動方向と平行であって、平行移動方向に沿って、電極変形能力を提供し、直交方向における堅度を増加させるように構成されてもよい。電気回路の一部を形成する、高融点を伴う、伝導性ワイヤまたはねじ山は、当業者によって理解されるであろうように、フィラメントと称され得る。
【0069】
図2Fは、電極702が、切開長全体を表す必要はない、電極領域650、652、および654から成り得る、条件を図示する。示されるような電極は、切開の間、変形しており、電極領域652および654は、運動方向12に変位される一方、電極領域650は、変位されず、これは、電極領域650-654のうちの少なくとも1つが可撓性であるときに生じ得る。非限定的実施例として、電極領域650-654の少なくとも単一領域に関して薄いワイヤ等を使用することによって、電極702を可撓性であるように構成することは、該変形能力を提供し得る。例示的実施形態では、電極に最も近い組織の新しい領域である、最近位組織領域620が、ここで、電極領域652によって接近され、最近位組織領域620は、図2Cの組織領域625であったものであって、以前に行われた領域620と同一様式で蒸発を惹起するための組織2の次の部分となり、区分毎切開を生成し得る。組織2の形状は、少なくとも単一組織領域のアブレーションによって改変され、したがって、組織2の一部に、以前に行われた領域620と同一様式で蒸発を惹起させ、区分毎切開を生成し得、電極の非連続部分は、切開の間、標的組織の関連付けられる非連続部分に接触し得る。
【0070】
図3は、生理学的に平衡された塩溶液の槽内に浸水された~8mm長の
【化12】
タングステンワイヤ電極を用いて送達される、拍動電圧を使用して、負の電圧放電(曲線614)および正の電圧放電(曲線612)のための蒸発対パルス持続時間に関する極性依存電圧閾値間の関係を測定し、カメラを使用して、そのような放電を観察した、プロット610を示す。負の放電安定状態に関する下限閾値電圧は、付随のより低い電流に起因して、正の放電安定状態のものより少ない損傷を伴って、切開を生成することに役立ち得る。したがって、ドライバ18は、負の電圧バイアスを利用するように構成され得る。
【0071】
拍動電圧波形が、説明されるように、プラズマを生成するために使用され得る。水分中において、例えば、蒸気空洞が、~300Vのピーク電圧を有する、公称上正弦波の波形を伴って動作する、
【化13】
厚電極から離れるように、~500μsの泡寿命にわたって平均されるような~0.5m・s-1の平均速度で拡張し、蒸気泡の圧潰(および可能性として考えられる後続キャビテーション)に起因して、放電を停止させ得、これは、運動量を材料と電極との間で伝達し得る。本構成では、プラズマを再点火するために要求される、時間は、約数ミリ秒であり得、これは、~MHz安定状態における通電波形のパルス周期と比較して長く、放電を持続させるために、著しく大きい電圧を要求し得る。しかしながら、組織と電極表面との間の距離が、電極を移動させること等によって、低減される場合、破壊は、より迅速に再始動され得る。プラズマによって生産される、結果として生じる切開の速度は、本明細書では、「組織速度」と称され得る。拍動電極電圧の周波数は、~MHz範囲内で構成され、組織破壊および/または泡寿命の間、複数のサイクルを可能にしてもよい。非限定的実施例として、該波形の公称タイプは、正弦波波形、方形波波形、三角波波形、ランプ波形、周期的波形、非周期的波形、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。電極が組織と接触するように移動するためにかかる時間量および蒸発のためにかかる時間量は、放電プロセスを完了するためにかかる時間量より長くあり得る。電極が、組織を途絶させないときは、冷却状態であり得、電極が組織と接触しており、組織を途絶させていない、時間は、電極から組織の中への熱拡散に起因して、組織損傷を生じさせ得、これは、ひいては、低減された電極温度を克服するために、より多くのエネルギーを要求し得る。したがって、より低い切開デューティサイクルは、より高い切開デューティサイクルより大きい組織への付随的熱損傷を生み出し得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、熱閉じ込めを達成することができないことは、随伴組織損傷をもたらし得る。例えば、電極に沿った全ての場所における速度が、一定であるが、電極に沿った組織の速度が、一定ではあり得ない、すなわち、電極の切断縁に沿って、時間および空間の両方における組織速度の分布が存在し得るため、剛性電極に当てはまり得る。剛性電極は、それが達成する、最遅切断速度と同速度でのみ移動し得る。すなわち、剛性電極は、前進し、さらに切開するために、その切断縁に沿って、完全な経路を切開し、したがって、切開に先立って、組織の領域を電極上に圧密化させ、平均切断速度のみを可能にすることによって、瞬間切断速度を限定する必要があり得る。剛性電極の切断縁に沿った高温スポットは、点状蒸発を提供し得るが、それらの同一場所は、次いで、剛性伸長電極を用いても、他の場所における類似破壊を待機しながら、組織内に残存し得る。残存に費やされる時間は、組織の熱または機械的応答時間より長く、組織の中への熱消散に起因して、特に、過剰な液体の存在下では、随伴損傷をもたらし得る。エネルギーのより効率的使用は、切開されるべき組織の次の領域の乾燥であり得る。剛性電極をあまりに高速平行移動率で作動させることは、完全な切開を可能にせず、「牽引力」を引き起こし得る。随伴損傷は、したがって、電極の作動速度が、公称上、蒸気空洞635内の放電速度に適応する場合、低減され得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、変形可能電極は、区分毎速度プロファイルに伴って、それが切開する、材料内を移動し得る。すなわち、従来の剛性電極と異なり、変形可能電極の一部が、蒸発事象によって生成された空洞(または「泡」)の中に前進し、次いで、電極に沿った他の領域が同様に前進する前に、組織の新しい領域を蒸発させ、したがって、電極に沿って瞬間切断速度の速度分布を可能にし得る。そのような変形可能電極は、その長さに沿って、張力下に保たれ得、これは、ひいては、少なくとも部分的に、平均切断率によって判定され、少なくとも部分的に、それ自体は、少なくとも部分的に、電極上の張力によって判定され得る、局所切断率によって判定される、率において、変形可能電極を組織を通して前進させ得る。変形可能電極の質量(または質量密度)および/または堅度は、少なくとも部分的に、蒸発事象によって生成された空洞の中に前進する、その能力を決定付け得る。平均切断率は、平行移動要素(または「平行移動デバイス」)およびアクチュエータを使用して、(例えば、+xが、意図される切開の方向として定義され得る、x-軸に沿って)電極または電極アセンブリを移動させることによって影響され得る。非限定的実施例として、平行移動要素は、平行移動ステージ、線形ステージ、回転式ステージ、レール、ロッド、円筒形スリーブ、ねじ、ローラねじ、トラベリングナット、ラック、ピニオン、ベルト、鎖、線形運動軸受、回転式運動軸受、カム、撓曲、蟻継ぎ、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。本明細書で使用されるように、用語「ステージ」および「スライド」は、平行移動要素、デバイス、またはシステムを説明するために使用されるとき、均等物と見なされる。非限定的実施例として、そのようなアクチュエータは、モータ、回転式モータ、スクィグルモータ、線形モータ、ソレノイド、回転式ソレノイド、線形ソレノイド、音声コイル、ばね、可動コイル、圧電アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、流体アクチュエータ、およびそれらの組み合わせから成る群から選定されてもよい。代替として、電極アセンブリは、手動で作動されてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、張力は、弾性率によって表され得るように、電極を形成するために使用されている材料の堅度に適応するように選定されてもよい。非限定的実施例として、弾性率は、曲げ弾性率、ヤング係数、バルク弾性率、断面係数、および剪断弾性率から成る群から選定されてもよい。少なくとも単一端部において支持構造によって支持される、変形可能電極に関して、電極材料の弾性率Eが、許容可能偏向距離
【化14】
に関する張力Fを判定するために使用され得、式中、Lは、電極の不支持長であり、Iは、電極の断面形状に関する断面二次モーメントであり、本明細書の前述で説明されるように、~2rに等しくあり得るように、長方形電極に関する
【化15】
によって与えられ得、式中、wは、偏向に直交する方向における電極の厚さであり、hは、偏向の方向における電極の厚さである。同様に、ワイヤ等の円筒形電極の二次モーメントは、
【化16】
によって与えられ得、式中、rは、該円柱の半径を表す。
【0075】
いくつかの実施形態では、電極の特性範囲(すなわち、「寸法」または「厚さ」もしくは「サイズ」)(例えば、ワイヤまたは他のそのような伸長電極の場合の直径)とその対応する機械的安定性、したがって、それによって構築された器具の強度および耐久度との間には、特に、移動する伸長電極を備える、システムでは、トレードオフが存在し得る。したがって、緊張して伸展された薄いワイヤ電極は、弛緩し、薄いワイヤ電極より増加された機械的安定性を提供し得る。増加された機械的安定性は、増加された切開精度を表し得る(例えば、そのような電極は、切開方向に対して横方向にドリフトする可能性が低くあり得る)。代替実施形態はさらに、電極に機械的に結合される、架張要素を備え、公称上より一定した張力を電極上に提供してもよい。本明細書に説明されるような薄い変形可能伸長電極は、基本周波数(または同等に、機械的共鳴周波数)
【化17】
(kが材料堅度であり、mが質量である)を伴う、単純調和発振器の基本モードとして扱われ得る。蒸気空洞の圧潰は、少なくとも部分的に、提供される張力に従って、該架張された電極を加速させ得、空洞の圧潰は、撥弦(すなわち、電極)を解放することと同様に見なされ得る。範囲zの空洞に隣接するそのような架張された変形可能伸長電極上の力Fは、次いで、
【化18】
として理解され得、式中、Tは、電極上の張力であり、lは、電極の不支持長であり、範囲zは、公称上球状の空洞の直径であって、z<<lであり得る。同様に、線形質量密度mを伴う架張された電極に関して、
【化19】
であり、式中、純タングステンに関して、
【化20】
であり、r=~9*10kg・m-3である。例えば、T=~200mNで架張される、不支持長l=~10mm(すなわち、~7μgの質量または~0.7μg・mm-1の線形質量密度m(または同等に、単位長さあたり質量))の
【化21】
の公称上純ングステンワイヤを検討すると、前述の関係は、k=~40N・m-1、f=~12kHz、およびτ=~83μsの周期をもたらし得る。代替として、不支持長l~10mm、m~0.177μg・mm-1、およびT~100mNの
【化22】
の公称上純タングステンワイヤは、f=~17kHzをもたらし得る。代替として、不支持長l~8mm、m~2.55μg・mm-1、およびT~300mNの
【化23】
の公称上純タングステンワイヤは、f=~9.65kHzをもたらし得る。代替として、不支持長l~3mm、m~1.1μg・mm-1、およびT~300mNの
【化24】
の公称上純タングステンワイヤは、f=~39.1kHzをもたらし得る。代替として、不支持長l~12mm、m~282μg・mm-1、およびT~1Nの
【化25】
の公称上純タングステンワイヤは、f=~1kHzをもたらし得る。伸長電極を変形させるために要求される、力は、該電極の特性断面距離に非線形に比例し得る。
【0076】
本構成では、そのような電極は、x-方向に平行移動され得、x~20μm変位され(「撥かれ」)、局所ピーク速度
【化26】
を生産し得、これは、主に、切開方向である、x-軸に沿った(すなわち、電極平行移動の方向と平行における、または同等に、伸長方向に対して横方向における)運動に制約され、それによって、意図される切開方向に対して横方向の誤差を最小限にし得る。そのような構成は、一次熱堆積および/または熱拡散が、そのような変形可能電極を利用して、組織速度により良好に合致させることによって、比較的に低減され得るため、剛性電極から成るシステムのものと比較して、低減された熱損傷および/または低減された牽引力を提供し得る。そのような変形可能(または「可撓性」)電極は、該電極の局所速度が、該電極上の撓みに反比例し得、該電極が、プラズマに追従し、その上の増加される張力を緩和する傾向にあり得、~1m・s-1を上回る速度を伴って移動し得るため、その関連付けられるプラズマが組織を切開するより高速で移動し得る。そのように行う際、該電極は、「撓曲」または「変形」または「振動」または「伸展」または「屈曲」すると言われ得る。したがって、本明細書に説明されるような伸長電極は、電極の伸長軸に対して横方向に振動し得る。非限定的実施例として、以下の表は、電極材料、サイズ、およびその対応する機械的共鳴周波数の種々の構成を列挙する。
【表1-1】
【表1-2】
【0077】
いくつかの実施形態では、熱閉じ込めが、放電が、ナノ秒時間フレーム以内等の拍動電圧波形の単一サイクル内において生産される場合、達成され得る。レーザ-組織相互作用の場から、ナノ秒パルスによる爆発的蒸発が、~200℃のピーク温度を生産し得、結果として生じる空隙(または「漏斗孔」または「空洞」)の体積が、実質的に加熱された体積を~50%上回り得ることが分かる。例えば、光破壊は、そのような損傷体積を生産することが公知である。切開された領域からの蒸気および/または水分ならびに/もしくは残骸の吐出は、特に、該変形可能電極が、その円周未満である領域に沿って、組織に接触し、光破壊ナノ秒レーザパルスのある効果に関して説明されたような相互作用体積より大きい、空隙を生産する場合、薄い変形可能電極が本質的に提供し得るものである、高温でさえ、電極とその環境との間のアーク放電の形成を阻害し得る。本延在された損傷体積は、残骸および/または水分および/または蒸気の吐出を補助し得る。例えば、水分の
【化27】
の球面を~20℃から~200℃まで上昇させるために要求される、エネルギーEは、
【化28】
である。しかしながら、電極の範囲より小さい、泡は、それにもかかわらず、結果として生じる漏斗孔体積の増加に起因して、電極円周の~1/2から~2/3のみ(または同等に、該組織上に幾何学的に突出されるような電極直径の~1/2から~2/3のみ)に沿った組織接触を伴う場合に当てはまり得るように、電極全体の通過を可能にするために十分な範囲の結果として生じる空洞を提供し得る。この場合、プラズマを誘発するために要求される、エネルギーの相当する低減は、
【化29】
であり得、結果として生じる漏斗孔の範囲は、特に、機械的に応従性の組織に当てはまり得るように、
【化30】
の電極全体に適応するために十分であり得る。非限定的実施例として、~15Wの電力が、~10mmの切開幅のために、~1MHzのパルス反復周波数(「PRF」)(または同等に、~1.5W・mm-1の平均線形平均電力密度)で電極に送達され、τpulse=~1μsに関して、~15μJのサイクルあたり(または「パルス」あたり)エネルギーを提供し得る。例えば、PRF=~1MHzおよびEpulse=~15μJを伴う、説明されるように動作する、~10mm長の
【化31】
のワイヤ電極では、パルスあたり有効アブレーション長は、以下の関係、すなわち、
【化32】
が観察され得、Lは、~1.32mmであり得る。さらに、Lは、単一連続的長を備える必要はなく、該断続ゾーン(または同等に、非重複領域)の個々の長さがパルスあたり約Lの値に合計してなり得るように、電極長全体に沿って分散される、離散アブレーションまたは離散アブレーション領域の別個の事例から成ってもよい。該電極はまた、少なくとも部分的に、
【化33】
等のLによって判定される、有効平行移動速度(または「率」)vにおいて、組織を通して平行移動され得る。前の例示的構成を継続すると、~10mm長の
【化34】
の電極に沿った~1.32mmの総有効長は、~660mm・s-1の有効平行移動速度vを伴って、組織を通して平行移動され、組織を切開し得る一方、電極は、切開するにつれて、変形し得、該電極の少なくとも単一部分の実際の局所ピーク速度は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、アクチュエータを介した下層平行移動の速度vならびに電極の弾性およびそれに印加される張力に起因して、vと異なり得る。すなわち、vは、vに等しくある必要はない。vは、~1mm・s-1と~5,000mm・s-1との間であるように選定されてもよい。随意に、vは、~10mm・s-1と~1,000mm・s-1との間であるように選定されてもよい。随意に、vは、~50mm・s-1と~500mm・s-1との間であるように選定されてもよい。非限定的実施例として、PRF=~1MHzおよびEpulse=~15μJを伴って動作する、~300mNの張力下の~10mm長の
【化35】
のタングステンワイヤは、~300mm・s-1のピークvを伴って平行移動され、最小限随伴損傷を伴って、角膜組織を切開し得る。前述を考慮すると、システムが、電極速度が、切開されるべき組織を通して平行移動される、変形可能電極の長さに沿って、プラズマ誘発泡の移動する正面を使用して、公称上、組織速度に合致することを可能にするように構成され得る。可変速度が、本明細書にいずれかの場所で議論されるように使用され得る。
【0078】
図4は、架張された電極アセンブリ5が、架張要素700を備え得ることを示し、これは、ひいては、架張要素700が、電極702が、組織2(本図には示されない)と接触しながら、撓曲することを可能にするように、取付部704および706を介して、電極702に動作可能に結合され、電極サブアセンブリ4に添着され得る。電極702の切開部分は、電極702の伝導性部分の一部のみを備えてもよい。アーム710および712上に位置する、半径708は、より急峻な遷移において付与され得るような過剰な歪みを回避するために、伸展する間、電極702のための平滑表面を提供し得る。アーム710および712は、機械的安定性を電極702の少なくとも一部に提供するように意図される、支持構造の少なくとも一部と見なされ得る。間隙が、アーム710、712間に存在し得、本実施形態に示されるように、切開を生成する前および/または間ならびに/もしくは後に、組織を受容する役割を果たし得る。いくつかの実施形態では、架張された電極アセンブリ5は、本明細書に説明されるように、支持構造を備える。
【0079】
いくつかの実施形態では、プロセッサ、例えば、コントローラが、伸長電極に動作可能に結合され、移動を伸長電極に提供する。例えば、プロセッサは、アクチュエータを制御し、電極アセンブリの1つまたは構成要素を移動させるために提供される、命令とともに構成されることができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、電極を遠位に前進させ、電極を近位に牽引するための命令とともに構成される。
【0080】
いくつかの実施形態では、伸長電極は、組織の中への挿入のためにサイズ決めされ、プロセッサは、ある体積の切開される組織をポケット内に画定するために、電極を用いて組織を切開するための命令とともに構成される。体積は、多くの方法において構成され得るが、いくつかの実施形態では、体積は、形状プロファイル、例えば、角膜片の形状プロファイルを構成する。いくつかの実施形態では、プロセッサは、電極を、第1の移動に伴って移動させ、第1の切開された表面を組織の体積の第1の側上に画定し、第2の移動に伴って移動させ、第2の切開された表面を組織の体積の第2の側上に画定するための命令とともに構成される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、第1の表面を組織の体積の第1の側上に画定するために、電極を遠位に前進させ、第2の表面を組織の体積の第2の側上に画定するために、電極を近位に牽引するための命令とともに構成される。いくつかの実施形態では、間隙が、伸長電極と支持構造との間に延在し、間隙は、間隙の中に延在する組織が、電極が近位に牽引されると、切開されるように、組織を受容するようにサイズ決めされる。
【0081】
いくつかの実施形態では、電極の移動は、切開された組織の体積を画定するために、1つまたはそれを上回る接触プレートの形状と協調される。いくつかの実施形態では、接触プレートは、第1の表面を組織の体積の第1の側上に画定するために、第1の構成と、第2の表面を組織の体積の第2の側上に画定するために、第2の構成とを備える。いくつかの実施形態では、第1の接触プレートが、第1の表面を組織の体積の第1の側上に画定するために、第1の形状プロファイルと、第2の表面を組織の体積の第2の側上に画定するために、第2の形状プロファイルとを備え、例えば、角膜片の第1および第2の表面は、その組織の体積を備える。いくつかの実施形態では、接触プレートは、プロセッサに動作可能に結合される、複数のアクチュエータを備え、プロセッサは、第1の切開のための第1の表面プロファイルを用いて、接触プレートを成形し、第2の切開のための第2のプロファイルを用いて、接触プレートを成形するための命令とともに構成される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、第1のプロファイルを用いて、接触プレートを成形し、第1の形状プロファイルを用いて、第1の側を切開し、第2のプロファイルを用いて、接触プレートを成形し、第2のプロファイルを用いて、第2の側を切開するための命令とともに構成され、総時間は、例えば、約10秒以下、例えば、5秒以下または2秒以下である。
【0082】
支持構造は、少なくとも部分的に、タングステン、ニチノール、鋼鉄、銅、真鍮、チタン、ステンレス鋼、ベリリウム-銅合金、白銅合金、パラジウム、白金、白金-イリジウム、銀、アルミニウム、ポリイミド、PTFE、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ(メタクリル酸メチル)、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリオキシメチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ塩化ビニル、ポリ乳酸、ガラス、セラミック、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、材料から加工されてもよい。架張要素700は、示されるように、直接、電極サブアセンブリ4の少なくとも一部に、または代替として、結合器52または電極アセンブリ搭載部17等、それに対して電極サブアセンブリ4が取り付けられる、後続要素の少なくとも一部に接続されてもよい。非限定的実施例として、架張要素700は、ばね、コイルばね、リーフばね、捻転ばね、弾性メッシュ、ヒンジ、一体型ヒンジ、およびそれらの組み合わせであってもよい。変形可能電極は、支持構造によって支持され、プラズマ誘発切開を標的組織または標的組織構造内に生成する間、変形することを可能にされ得る。電極(例えば、電極702またはその一部)は、少なくとも部分的に、タングステン、ニチノール、鋼鉄、銅、真鍮、チタン、ステンレス鋼、ベリリウム-銅合金、白銅合金、パラジウム、白金、白金-イリジウム、銀、アルミニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、材料から成ってもよい。代替として、電極は、直上で列挙された同一材料から成る、ワイヤを備えてもよい。代替として、電極は、ある面積においてコーティングされ、該面積における伝導および/または切開を阻害してもよい。代替として、管類が、コーティングの代わりに使用され、電極の面積を絶縁させてもよい。そのようなコーティングまたは管類は、ポリイミド、PTFE、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ(メタクリル酸メチル)、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリオキシメチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ塩化ビニル、ポリ乳酸、ガラス、セラミック、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。電極(例えば、電極702)は、~3μmと~300μmとの間の直径を有する、ワイヤであってもよい。代替として、該ワイヤは、~10μmと~50μmとの間の直径を有してもよい。代替として、該ワイヤは、~12μmと~17μmとの間の直径を有してもよい。架張要素700は、~0.5%の伸長にも対応し得る、~295mNの張力がかけられた
【化36】
のタングステンワイヤの場合に当てはまり得るように、電極上の結果として生じる力が、電極またはその材料の定格または測定された降伏強度の~80%であるような張力を提供するように構成されてもよい。随意に、張力は、降伏強度の~50%と~95%との間であってもよい。随意に、張力は、降伏強度の~70%と~85%との間であってもよい。他の構成も、許容可能偏向距離に関して本明細書の前述で説明されるように、断面二次モーメントに関連する関係を使用して比例されてもよい(例えば、
【化37】
の直径を伴う公称上純タングステンワイヤに関して、~4.7Nまたは~3.8Nの定格降伏張力の~80%)。結合器52は、結合器74を介して、切断電極機構502に動作可能に結合されてもよい。非限定的実施例として、結合器74は、要素電極4と、結合器52と、電極搭載部17とから成る、使い捨てモジュールを受け取るように構成される、レセプタクルであってもよく、電極搭載部17は、ねじ山、留め金、スナップ継手、およびそれらの組み合わせ等、結合器74のものと互換性がある、噛合特徴を備える。切断電極機構502はさらに、結合器71および72のものと互換性がある、噛合特徴を備えてもよく、これ自体は、それぞれ、アクチュエータ50および504に機械的に結合され、運動軸を提供し、電極サブアセンブリ4および/または架張された電極アセンブリ5の少なくとも一部を移動させ、切開を組織2(図示せず)内に生成してもよい。代替として、非限定的実施例として、要素電極サブアセンビリ4、結合器52、電極搭載部17、切断電極機構502、および結合器74は、プローブ本体26の中に、より完全な切開システムと係合するように構成される、使い捨てモジュールとしてパッケージ化され、該電極または電極アセンブリもしくはプローブアセンブリを運動軸12に沿って作動させてもよい。明確にする理由から、図示されないが、架張された電極アセンブリ5を含む、プローブ本体26の少なくとも一部は、平行移動要素を使用して移動するようにされ、少なくとも単一の運動方向に沿って、機械的安定性および正確度を確実にしてもよい。
【0083】
図5は、図4のものに類似する、架張された電極アセンブリ5を示し、半径708はさらに、その中に電極702が、設置され、特に、意図される切開方向に対して横方向である、非意図的電極移動に起因する、位置誤差を最小限にし得る、チャネル720を備えてもよい。架張要素700は、アーム710および712内に、またはそれに沿って、一体型ヒンジ(または示されるように、ヒンジ)として構成されてもよい。アーム710および712は、示されるように、切り欠き付き剛性材料から成り、一体型ヒンジ722を提供してもよい。非限定的実施例として、一体型ヒンジを生成するために好適な材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ(メタクリル酸メチル)、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリオキシメチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ塩化ビニル、ベリリウム銅、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。一体型ヒンジ722が、アーム710または712に一体であって、導電性材料が、選定され得る場合では、そのような切断電極は、はんだ付けされる、鑞着される、導電性接着剤で接着される、および/またはアームに溶接されてもよい。一体型ヒンジが、アーム710または712に一体であって、電気絶縁材料が、選定される場合では、電極702は、別様に、アームに接着される、またははんだ付けされる、鑞着される、および/または隣接する伝導性材料に溶接されてもよい。
【0084】
図6は、角膜、輪部、および基質組織を含む、眼球組織等の組織を切開するためのシステムである、システム800を示す。システム800は、図4および5のものに類似する、架張された電極アセンブリ5を備えてもよい。電極サブアセンブリ4は、結合器52を介して、電極搭載部17に結合されてもよい。非限定的実施例として、結合器52は、少なくとも部分的に、電気的に絶縁されるように作製されてもよい。電極サブアセンブリ4は、アーム710および712と、電極702と、電極702に動作可能に結合され、取付部704および706を介して添着され、架張要素700が、電極702が、組織2と接触する間、伸展することを可能にし得るように、架張された電極アセンブリ5を生成し得る、架張要素700とを備えてもよい。取付部704および/または706は、はんだ、鑞接、接着、圧縮継手、圧着、およびそれらの組み合わせを介して、達成されてもよい。アーム710および712上に位置する、半径708は、より急峻な角において被られ得るような過剰な歪みを回避するために、伸展する間、電極702のための平滑表面を提供し得る。架張要素700は、直接、電極4の導電性部分に、または代替として、結合器52または電極搭載部17等、それに対して電極702が構成される、後続要素に接続されてもよい。切開が、運動軸12に沿って移動させることによって作製され得る。本例示的構成では、架張された電極アセンブリ5は、要素700、702、704、706、708、710、および712から成ってもよく、その全ては、少なくとも部分的に、少なくとも部分的に伝導性の材料から構築されてもよく、したがって、ドライバ18(図示せず)によって、ほぼ同一電圧に保持され得、その全ては、架張された電極アセンブリ5を備えると見なされ得る。代替として、電極サブアセンブリ4および架張された電極アセンブリ5は、同一であり得る。代替として、前述の要素のうちのいくつかは、少なくとも部分的に、電気絶縁材料から成ってもよく、したがって、少なくとも部分的に導電性材料から成る、他の要素と同一電気電位になくてもよく、電極サブアセンブリ4は、示されるように、少なくとも部分的に導電性材料から成るそれらの要素のみであって、架張された電極アセンブリ5のサブシステムであると見なされ得る。非限定的実施例として、架張要素700は、ばね、コイルばね、リーフばね、捻転ばね、弾性メッシュまたはウェブ、ヒンジ、一体型ヒンジ、およびそれらの組み合わせであってもよい。捻転ばねは、ホッチキス針取器に見出されるもの等であってもよい。非限定的実施例として、少なくとも部分的に、導電性電極材料は、タングステン、ニチノール、鋼鉄、銅、真鍮、チタン、ステンレス鋼、ベリリウム-銅合金、白銅合金、パラジウム、白金、白金-イリジウム、銀、アルミニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。代替として、電極702は、少なくとも部分的に、同一材料から成る、ワイヤから成ってもよい。代替として、電極サブアセンブリ4は、少なくとも部分的に、電気絶縁材料から成る、要素から成ってもよい。代替として、電極サブアセンブリ4は、ある面積においてコーティングされ、該面積における伝導および/または切開を阻害してもよい。同様に、管類が、コーティングの代わりに使用され、電極アセンブリの面積を絶縁させてもよい。非限定的実施例として、そのようなコーティングまたは管類は、ポリイミド、PTFE(例えば、テフロン(登録商標))、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ(メタクリル酸メチル)、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリオキシメチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ塩化ビニル、ポリ乳酸、ガラス、セラミック、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。帰還電極(図示せず)が、患者の眼上またはその近傍に設置され、ドライバ18に接続されてもよい。~150Ωと~500Ωとの間の直列負荷が、電流限界を提供するために、電極と直線に設置されてもよい。結合器52が、結合器74を介して、切断電極機構502に動作可能に結合されてもよい。代替として、非限定的実施例として、要素電極4、結合器52、電極搭載部17、切断電極機構502、結合器74、またはそのサブセットは、プローブ本体26の中に、ひいては、ねじ山、留め金、スナップ継手、およびそれらの組み合わせ等、それぞれ、アクチュエータ50および504のものと互換性がある噛合特徴を備え得る、結合器71および72を介して、システム800に係合するように構成される、使い捨てモジュールとしてパッケージ化されてもよい。アクチュエータ504は、運動軸(または同等に、例えば、運動軸14の運動方向に沿った「平行移動」)を提供し、接続53を介して、位置エンコーダ51に結合されてもよく、位置エンコーダ51およびアクチュエータ50の両方は、それぞれ、接続55および59を介して、平行移動デバイスおよび/またはアクチュエータドライバ57に接続されてもよい。非限定的実施例として、接続55および507は、以下、すなわち、機械的結合器、電気結合器、磁気結合器、および光学結合器のうちの少なくとも1つを備えてもよい。アクチュエータ504もまた、運動軸(例えば、運動軸12)を提供し、接続505を介して、位置エンコーダ506に結合されてもよく、位置エンコーダ506およびアクチュエータ504の両方は、それぞれ、接続509および511を介して、アクチュエータドライバ508に接続されてもよい。単一運動軸のみが、単一切開を利用する角膜フラップの生成等における、本開示のある実施形態を実践する際に依拠され得ることに留意されたい。アクチュエータ50および504のための運動軸である、運動軸14および12は、それぞれ、直交する、または少なくとも、共線形ではないように構成されてもよい。アクチュエータ504および50は、運動軸12および14に沿って、架張された電極アセンブリ5またはその一部を作動させるように構成されてもよい。位置エンコーダ51および506は、非併置センサが提供し得るものより信頼性がある位置情報を提供するために、それぞれ、接続55および507を介して、その上に電極サブアセンブリ4が機械的に結合される、モジュールに機械的に結合されてもよい。代替として、アクチュエータ50は、運動軸14に対応する(または、「それに沿って移動する」)ように構成され、接触プレート804を作動させる(または「平行移動させる」)ように作製されてもよく、接続55は、接触プレート804または接触プレート804を支持する構造と行われてもよい。ドライバ18は、制御された電圧および/または制御された電流を電極4に提供するように構成されてもよい。ドライバ18は、交流電圧および/または電流波形を電極702に提供してもよい。そのような波形のタイプは、非限定的実施例として、拍動、正弦波、正方形、鋸歯、三角形、固定周波数、可変周波数、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。ドライバ18は、~50Vと~1,000Vとの間のピーク間完全範囲電圧を伴う、波形を供給するように構成されてもよい。代替として、ドライバ18は、~200Vと~500Vとの間のピーク間完全範囲電圧を伴う、波形を供給するように構成されてもよい。ドライバ18は、~10kHzと~10MHzとの間の搬送(または「ベース」)周波数を伴う、波形を供給するように構成されてもよい。代替として、ドライバ18は、~500kHzと~2MHzとの間の波形周波数を供給するように構成されてもよい。代替として、ドライバ18は、~800kHzと~1.2MHzとの間の波形周波数を供給するように構成されてもよい。バースト持続時間もまた、使用されてもよく、さらに、電極速度vに依存してもよい。ドライバ18はさらに、~100Hzと~3MHzとの間の変調周波数において、パルスのバーストを備え、デューティサイクルを生成するように変調されてもよい。デューティサイクルは、~0.01%と~100%との間であってもよい。代替として、デューティサイクルは、~50%と~100%との間であってもよい。代替として、デューティサイクルは、~95%と~100%との間であってもよい。ドライバ18は、~1Wと~25Wとの間の平均電力を供給するように構成されてもよい。代替として、ドライバ18は、~12Wと~18Wとの間の平均電力を供給するように構成されてもよい。ドライバ18は、~1μJと~100μJとの間のサイクルあたりエネルギー(または同等に、「パルスあたりエネルギー」)を供給するように構成されてもよい。代替として、ドライバ18は、~5μJと~50μJとの間のサイクルあたりエネルギーを供給するように構成されてもよい。代替として、ドライバ18は、~10μJと~20μJとの間のサイクルあたりエネルギーを供給するように構成されてもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、フラップが、持ち上げられ、「ヒンジ」上で枢動し、その真下の組織へのアクセスを提供し得る、組織の「フラップ」をもたらす、切開として説明され得る。非限定的実施例として、組織の区画を130μmの深度まで切断し、組織表面の真下のその深度における平面を切り取ることは、そのヒンジとしての切断されない縁を伴う、フラップをもたらし得る。フラップは、例示的切開の切断されない縁を完成させることによって、切り離され得る。いくつかの実施形態では、ポケットが、必ずしもフラップを生成せずに、組織の第1の深度(または層)を組織の区画の第2の深度(または層)から分離する、切開として説明され得る。さらなる非限定的実施例として、組織の片側をある深度まで切断し、組織表面の真下のその深度における平面を切り取ることは、ポケットをもたらし得る。
【0086】
いくつかの実施形態では、電極702におけるプラズマ放電に起因して、ドライバ18の入力インピーダンスの有意な降下が、局所電流スパイクを引き起こし得、これは、ひいては、電極を破壊し、および/または損傷組織を引き起こし得る。電極に送達される電力(または同等に、「送達電力」、もしくは同等に、「最大電力出力」)は、代わりに、そのような状況を回避するために、限定され得る。本開示の実施形態を実践するために好適な平均電力は、特に、グロー放電の間、~1W・mm-1と~10W・mm-1との間であり得る。送達電力は、初期暴露の間、誘電破壊の開始をより確実にするために、より高くあり得る。代替として、該電極702に給電するために使用される、電圧および/または電流波形(または代替として、電力制御信号)はさらに、組織係合の瞬時または予期される長さおよび/または電極平行移動速度vに比例するように、変調または調節されてもよい。
【0087】
非限定的実施例として、角膜を切開するとき、電圧は、電極702が、組織に、最初に係合しようとする、または最初に係合する、もしくは最初に係合することが予期され、公称上、より中心角膜の領域に向かって指向されるときに対応する、初期値から、電極702が、中心角膜を横断している、または横断することが予期され、したがって、最初より比較的に長い組織係合長を有するときに対応する、より高い電圧に増加されてもよく、該電極電圧は、次いで、電極702が、本質的により短い係合長を伴って、角膜2を横断し、組織を切開し続けるにつれて、減少させられてもよく、該減少は、初期増加の反対となるように構成されてもよいが、その必要はない。角膜2内の電極702の位置は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、平行移動サブシステム内のエンコーダを使用して、推測されてもよい。ある実施形態では、ドライバ18によって提供される電圧は、架張された電極アセンブリ5が、初期電極場所が、切開されるべき標的組織に最も近い側面から~4mmと~7mmとの間である状態で、架張要素700によって、~300mNまで架張され、方向12に沿って、~2,000mm・s-2の一定加速を伴って、~300mm・s-1の最大率(すなわち、vt, max)で平行移動される、電極702の切開部分のために、~10mm長の
【化38】
の~99.99%純タングステンワイヤから成るときに有用であり得るように、初期~50μsの平行移動の間、~0Vから最大振幅まで漸増し得、次いで、最終~100μsの平行移動の間、~0Vに戻るように漸減し得る、~1MHzのPRF(または「搬送周波数」)を伴う、~500V(接地電圧である必要はない、公称中性電圧に対して、~+250Vおよび~-250Vの両方の振幅を備える)の最大ピーク間双極公称上正弦波の電圧を送達するように構成されてもよい。そのような一定加速は、本明細書のいずれかの場所で説明されるであろうように、完全な切開とは対照的に、フラップまたは角膜片を生成することが要求され得るように、電極が標的組織の内側に静置させられ得る、線形速度プロファイルをもたらし得ることに留意されたい。
【0088】
いくつかの実施形態では、モニタ514が、接続516を介して、電極702に供給される電圧および/または電流を監視し、接続518を介して、該電圧および/または電流に関するデータをドライバ18に提供するように構成されてもよい。電極702の電圧および/または電流に関するデータは、比較器からの信号の形態であってもよい。システムコントローラ60が、少なくとも一方向性接続であり得る、接続62を介して、ドライバ18に動作可能に結合されてもよい。代替として、接続62はまた、コントローラ60が、少なくとも信号をドライバ18から感知し、および/またはそれに応答することが可能である、双方向接続であってもよい。モニタ514からの信号はまた、システムコントローラ60に提供され、そこで作用され、それによって、電極702によって生成された切開を制御してもよい。モニタ514は、システムコントローラ60内に常駐し、および/またはドライバ18を介して、システムコントローラ60と通信してもよい。そのような信号は、該電圧または電流が、規定される境界外にあるとき等、感知される電圧または電流に関する安全性信号であってもよい。さらなる代替実施形態では、ドライバ18および/またはモニタ514は、フィードバックをコントローラ60に提供する、またはそのようなフィードバックを内部で使用してもよい。そのようなフィードバックは、非限定的実施例として、EMFまたは電流フィードバックであってもよく、電極702が組織に接触するときおよび/またはプラズマのステータスを判定する際に有用であり得る。そのようなステータスは、例えば、プラズマがグロー放電安定状態にあるかどうかであってもよい。接続65は、コントローラ60とアクチュエータ50を接続し、少なくとも一方向性接続である。アクチュエータ50は、少なくとも1つの電気モータから成ってもよく、さらに、位置エンコーダを備えてもよい。接続65は、代替として、双方向接続であってもよく、位置、速度、加速、境界外誤差等の信号が、コントローラ60とアクチュエータ50との間で共有される。さらなる代替実施形態では、アクチュエータ50は、フィードバックをコントローラ60に提供する、またはそのようなフィードバックを内部で使用してもよく、そのようなフィードバックを信号としてコントローラ60と共有してもよい。そのようなフィードバックは、非限定的実施例として、力フィードバックであってもよく、電極702が組織に接触するとき、またはそれが過剰な力を切開されるべき組織上に与えるときを判定する際に有用であり得る。同様に、接続67は、コントローラ60と電力供給源70を接続し、少なくとも一方向性接続である。さらなる代替実施形態では、電力供給源70は、フィードバックをコントローラ60に提供する、またはそのようなフィードバックを内部で使用してもよく、そのようなフィードバックを信号としてコントローラ60と共有してもよい。そのようなフィードバックは、非限定的実施例として、誤差信号であってもよい。そのような誤差信号は、温度誤差、入力電圧誤差、出力電圧誤差、入力電流誤差、出力電流誤差等であってもよい。同様に、接続68は、コントローラ60とユーザインターフェース80を接続し、ユーザインターフェース80からコントローラ80までの少なくとも一方向性接続である。さらなる代替実施形態では、ユーザインターフェース80は、フィードバックをコントローラ60に提供する、またはそのようなフィードバックを内部で使用してもよく、そのようなフィードバックを信号としてコントローラ60と共有してもよい。例えば、ユーザインターフェース80は、アクチュエータ50に信号伝達し、電極サブアセンブリ4および/または架張された電極アセンブリ5を移動させ、組織を切開するために使用される、グラフィカルユーザインターフェースまたはボタンもしくはフットペダルであってもよい。アクチュエータドライバ57および508は、それぞれ、接続65および510を介して、システムコントローラ60に接続されてもよい。ユーザインターフェース80は、接続68を介して、システムコントローラ60に接続され、ユーザ命令が、それを通して送信されてもよい。
【0089】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ60は、眼から除去されるべき組織のプロファイルを判定し、屈折補正を提供するための命令とともに構成される、プロセッサを備える。プロセッサは、患者のための屈折補正を提供するために使用される、1つまたはそれを上回るプレートの形状プロファイルを判定するように構成されることができる。また、コントローラ60を参照するが、コントローラ60は、分散型コンピューティングシステムの構成要素を構成してもよく、分散型処理システム等の本明細書に説明されるような1つまたはそれを上回るプロセッサに動作可能に接続されてもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、システム800はさらに、接触プレート804と、支持要素802と、吸引要素810と、接触組織2を固定するために使用され得る、付随の真空装置とを備えてもよい。切開42が、架張された電極アセンブリ5の少なくとも一部を運動軸12に沿って移動させ、アクチュエータ504を使用して、土台43を生成することによって、組織2(本例示的実施形態では、角膜および/または角膜基質)内に行われてもよい。接触プレート804は、アクチュエータ50を用いて、運動軸14に沿って、それを角膜の前表面上に移動させることによって、角膜を偏平化させるために組み込まれてもよい。接触プレート804はさらに、接触表面806(図示せず)を備えてもよい。該接触プレート804は、特に、接触表面806が公称上略平面であるとき、角膜を偏平化させるために使用されてもよい。非限定的実施例として、接触プレート804は、それを通して可視性を可能にするために、平面ガラス窓であるように構成されてもよい。非限定的実施例として、接触プレート804は、ガラス、結晶ライン、セラミック、金属、ポリマー、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、材料から成ってもよい。接触要素808(図示せず)は、接触プレート804の遠位表面上に設置され、組織2との接触のための清浄および/または滅菌表面を提供してもよく、薄くて共形性の剥離および接着可能滅菌障壁として構成されてもよく、これはまた、使い捨てであってもよい。非限定的実施例として、接触要素808は、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、延伸PP(OPP)、二軸延伸(BOPP)、テレフタル酸ポリエチレン(PET)、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、材料から成ってもよい。接触プレート804は、少なくとも部分的に、支持体802によって支持されてもよい。支持体802はさらに、少なくとも部分的に、アーム710および712等の架張された電極アセンブリ5の支持要素であって、それによって、また、電極702および架張要素700を支持し、電極サブアセンブリ4および/または架張された電極アセンブリ5の少なくとも一部を形成してもよい。したがって、アーム710および712は、電極702のための支持構造であると見なされ得る。代替として、支持体802は、プローブ本体26および/またはシース6に動作可能に結合されてもよい。代替として、接触プレート804は、支持体802とともに、組織2に対して移動させられてもよい。吸引要素810は、組織2を含有する眼を接触プレート804および/または電極4に対して安定させるために使用されてもよい。吸引要素810は、示されるように、公称上開放環状リングとして、または代替として、単一開放ポケットまたは複数の開放ポケット等の眼への固定を達成するための任意の他の適用可能な構造によって、構成されてもよい。吸引要素810は、真空ライン870を介して、真空ポンプ850に動作可能に結合され、負圧を吸引要素810内に提供してもよい。患者安全性およびシステム信頼性のために、真空スイッチ852および/または真空センサ854が、吸引要素810と真空ポンプ850の間に設置され、それぞれ、接続860および862を介して、接続されてもよい。システムコントローラ60は、それぞれ、電気接続864、866、および868を介して、真空ポンプ850、真空スイッチ852、および真空センサ854に接続されてもよい。本構成では、アクチュエータ50は、運動軸14に対応し、接触プレート804を作動(または「平行移動」)させるように構成されてもよく、接続55が、接触プレート804または接触プレート804を支持するそのような構造と行われてもよい。接触プレート804は、~0.1mm・s-1と~1,000mm・s-1との間の率または速度で平行移動されてもよく、代替実施形態では、~10mm・s-1と~100mm・s-1との間の率で平行移動されてもよい。アクチュエータ50に対応する、運動は、少なくとも部分的に、アクチュエータ504またはその速度プロファイルと同時であるように構成されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、システム800はさらに、架張された電極アセンブリ5が、少なくとも部分的に、電極702を備えるように構成されてもよい。電極702は、アーム710および712を横断して延設され、~12mmの橋架距離を形成し、例えば、~300mNの張力を電極702上に付与する、機械的コイルばねを使用する、~12.5μmの直径および少なくとも~99%純度のタングステンワイヤを備えてもよい。
【0092】
いくつかの実施形態では、切開が、電極切断幅が、切開されるべき標的組織構造の側方範囲をほぼ上回るまたはそれにほぼ等しいかどうか、および電極が組織から側方に外向きに穿通させられるかどうかに基づいて、フラップまたはポケットまたはそれらの組み合わせを形成してもよい。すなわち、フラップは、接触プレート804を使用して、該前角膜表面を偏平化または別様に圧縮し、~3mmと~11mmとの間、または代替として、~8mmと~10mmとの間の切開42のための側方寸法(その全ては、フラップ切開を提供するための前述の橋架距離未満であり得る)をもたらすことによって、角膜の前側面内に作製され得る。フラップ切開は、示されるように、D形状の切開42を提供するように構成されてもよく、D形状の切開の直線区画は、ヒンジ部分であり得る。同様に、ポケット切開は、電極橋架距離が、電極に提示される圧縮された角膜の側方範囲未満である場合に作製されてもよい。代替として、組み合わせフラップ/ポケット切開が、ポケット切開構成を使用して生成され、電極が角膜を通した距離全体を横断することを可能にしてもよく、完全に丸みを帯びた長方形または部分的に丸みを帯びた長方形として成形される切開をもたらしてもよい(例えば、直線切断されない部分を備えるように構成されるとき)。代替実施形態では、ドライバ18は、~1MHzの周波数および~15Wの電力限界において、~250Vのピーク間完全範囲電圧を有し得る、正弦波波形を供給し、運動方向12に沿って、図7および9に示されるように、フローチャート100および200のステップ102-122を利用して、~200mm・s-1と~0mm・s-1との間の電極平行移動率(すなわち、電極が切開の端部で停止されている間、v=~0mm・s-1)において角膜組織を切開するように構成されてもよい。フローチャート200のステップ202は、接触プレート804が、組織の一部(例えば、基質内組織の「角膜片」)を除去するために、運動方向14に沿って移動される場合に当てはまり得るように、電極が第1の方向に移動し、次いで、第2の方向に移動する間の、中間周期の間、電極が公称上~0Vの電圧を提供されるように、電極および接触プレート804の運動と協調した電極への電力の断続のために利用されてもよい。代替として、電極電圧および/または電力は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、電極速度および/または位置ならびに/もしくは切断範囲の関数とされてもよい。
【0093】
代替として、可変加速が、非線形速度プロファイルをもたらす、電極のための運動プロファイルを生成するために利用されてもよい。そのような運動プロファイルは、より高次の制御モデルを要求し、「加加速度」および/または「加加加速度」および/または「加加加加速度」および/または「加加加加加速度」要因を組み込み、非限定的実施例として、初期~50μs内のvの範囲が最終~10μsのものに類似するように、非対称加速/減速を提供してもよい。
【0094】
速度および/または速度プロファイルならびに/もしくは有効切開幅は、電極への電力を制御する(例えば、「変調させる」)ときに考慮されてもよい。
【0095】
非限定的実施例として、電極702への電力は、電圧、電流、搬送周波数、変調周波数、デューティサイクル、電力設定点、電力限界、パルス設定点あたりエネルギー、パルス限界あたりエネルギー、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、パラメータの最大値を選定することによって、調節されてもよい。
【0096】
非限定的実施例として、ドライバ18によって駆動される電極702の制御される電力出力を説明する、変調関係は、以下、すなわち、固定関係、一定関係、線形関係、非線形関係、対数関係、正弦波関係、指数関数的関係、多項式関係、およびそれらの組み合わせから成る、リストから選択されてもよい。該関係は、本システム構成に応じて、正比例または反比例であって、本明細書に含まれる説明および方程式を使用して判定可能であり得る。該制御される電力出力は、瞬間電力および/または平均電力ならびに/もしくはピーク電力と見なされ得る。該変調は、非限定的実施例として、ドライバ18の制御を介して、達成されてもよい。用語「変調」は、本明細書では、そうでなければ一貫した出力、波形、または信号の改変を示すために使用される。本明細書で使用されるように、波形を「変調させる」ことは、波形を「エンベロープ化する」ことに匹敵し、「変調エンベロープ」は、「エンベロープ」に匹敵する。代替として、無変調が、本質的に、拍動波形を含む、波形をエンベロープ化するために使用されてもよい。
【0097】
非限定的実施例として、角膜フラップ切開を生成するとき、デューティサイクルDが、有効切開幅yを表す複合関係を利用することによって変調され得、これは、速度プロファイルvによって乗算される、標的組織xの中への距離(すなわち、円形キャップの高さ)の関数として変わる、半径Rの円形の弦長としてモデル化され、
【化39】
をもたらし得、これは、Rおよびvt, maxに関する公称値を使用して正規化され、汎用エンベロープ関数を提供し得る。
【0098】
代替として、蒸発のために要求される電圧Uは、
【化40】
と見なされ得、少なくとも、ドライバ18によって電極702に提供される、電極電圧Vのための変調関係の構成要素は、
【化41】
であり得る。先行実施例は、累乗根が累乗の逆関数であるため、少なくとも部分的に、指数関数的関係を伴うことに留意されたい。
【0099】
代替として、ドライバ18によって電極702に提供されるサイクルあたりエネルギーは、少なくとも部分的に、vの値に依存し、および/または少なくとも部分的に、有効切開幅yの値に依存し得る、サイクルあたりエネルギーを送達するように構成されてもよい。
【0100】
代替として、ドライバ18によって電極702に提供されるデューティサイクルは、少なくとも部分的に、vの値に依存し、および/または少なくとも部分的に、有効切開幅yの値に依存し得る、デューティサイクルを送達するように構成されてもよい。
【0101】
代替として、ドライバ18によって電極702に提供される電圧は、少なくとも部分的に、vの値に依存し、および/または少なくとも部分的に、有効切開幅yの値に依存し得る、電圧を送達するように構成されてもよい。
【0102】
代替として、ドライバ18によって電極702に提供される電流限界は、少なくとも部分的に、vの値に依存し、および/または少なくとも部分的に、有効切開幅yの値に依存し得る、電流限界を送達するように構成されてもよい。
【0103】
代替として、ドライバ18によって電極702に提供される電力限界または設定点は、少なくとも部分的に、vの値に依存し、および/または少なくとも部分的に、有効切開幅yの値に依存し得る、電力限界または設定点を送達するように構成されてもよい。
【0104】
代替として、ドライバ18によって電極702に提供されるPRFは、少なくとも部分的に、vの値に依存し、および/または少なくとも部分的に、有効切開幅yの値に依存し得る、PRFを送達するように構成されてもよい。
【0105】
代替として、vは、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、少なくとも部分的に、有効切開幅yおよび/またはxに依存し得、
【化42】
である。
【0106】
代替として、架張された電極アセンブリ5が、架張要素700によって~300mNまで架張され、初期電極場所が、切開されるべき標的組織に最も近い側面(すなわち、その運動軸に沿った電極の最近傍点)から~2mmと~4mmとの間にある状態で、方向12に沿って、~1,000mm・s-2の一定加速で、~200mm・s-1の最大率において平行移動される、電極702の切開部分のために、~10mm長の
【化43】
の~99.99%純タングステンワイヤから成るときに有用であり得るように、ドライバ18によって提供される電圧は、平行移動の初期~50μsの間、~0Vから最大振幅まで線形に漸増し、平行移動の最終~50μsの間、~0Vに戻るように漸減する、~1MHzのPRF(または「搬送周波数」)を伴って、~600V(公称中性電圧に対して~+300Vおよび~-300Vの両方の振幅を備える)の最大ピーク間双極公称上正弦波電圧を送達するように構成されてもよい。
【0107】
さらなる代替実施形態では、ドライバ18によって提供されるデューティサイクルは、平行移動の初期~50μsの間、~0%から~70%と~100%との間の最大振幅まで漸増し、平行移動の最終~10μsの間、~0%に戻るように漸減する、デューティサイクルを送達するように構成されてもよい。該デューティサイクルは、方形波ゲーティング関数等の変調周波数を利用して、生成されてもよい。該方形波ゲーティング関数は、可変「オン」および/または「オフ」時間を有するように構成されてもよい。可変「オン」および/または「オフ」時間の関係は、電極の制御される電力出力を説明するための関係に関して本明細書のいずれかの場所に説明され得るようなものであり得る。
【0108】
さらなる代替実施形態では、ドライバ18によって提供されるデューティサイクルは、少なくとも部分的に、vの値に依存する、デューティサイクルを送達するように構成されてもよく、電極の速度が、静止(すなわち、v=0mm・s-1)からその最大値まで増加される間、~0%から~70%と~100%との間の最大振幅まで漸増し得、デューティサイクルは、次いで、電極速度が静止に戻るように低減されると、~0%まで減少される。
【0109】
さらなる代替実施形態では、ドライバ18によって提供される最大電力出力は、少なくとも部分的に、vの値に依存する、最大電力出力を送達するように構成されてもよく、電極の速度が、静止からその最大値まで増加される間、~0%から~70%と~100%との間の最大振幅まで漸増し得、最大電力出力は、次いで、電極速度が静止に戻るように低減されると、~0%まで減少される。
【0110】
さらなる代替実施形態では、ドライバ18によって提供される電圧は、少なくとも部分的に、vの値に依存する、電圧を送達するように構成されてもよく、電極の速度が、静止からその最大値まで増加される間、~0%から~70%と~100%との間の最大振幅まで漸増し得、デューティサイクルは、次いで、電極速度が静止に戻るように低減されると、~0%まで減少される。
【0111】
図7は、組織を切開する方法を説明する。フローチャート100は、順次、または任意の好適な順序において、完了され得る、ステップ102-122を含む。ステップ102では、眼が、治療のために選択される。ステップ104は、システムをアクティブ化するステップを伴い、ステップ106は、プローブを治療されるべき組織上に位置付けるステップを伴う。ステップ108は、真空システムをアクティブ化し、組織をプローブに対して固定するステップを伴う(前述で説明される真空システム等を介して)。ステップ110は、接触プレートを組織上の第1の位置に位置付けるステップを伴う。ステップ112は、電力が電極に印加されるステップを伴う。ステップ114は、該電極を第1の方向に平行移動(または「移動」もしくは「作動」)させるステップを伴う(運動軸12、「+x-方向」等に沿って)。ステップ116は、電極への電力を断続させるステップを伴う。ステップ118は、真空固定を外し、組織を遊離させ、治療されている眼を係脱させるステップを伴う。ステップ120は、電極を切開されたばかりの組織から係脱させるステップを伴う。ステップ122は、システムのアクティブ化を解除し、それを眼から係脱させるステップを伴う。薄い電極は、本システムが患者から係脱されるにつれて、破損することを可能にされ得る。代替として、該電極は、該第1の方向に公称上対向する、第2の方向に平行移動させられてもよい。代替として、ステップ108およびステップ110は、交換され、いったん組織2と接触すると、電力が、電極に印加されることができる。代替として、ステップ116-120は、摘出物を生成するために排除されてもよい。代替として、ステップ116および118は、アクチュエータが方向を変化させている間、組織加熱に起因する随伴損傷の低リスクが存在する場合のみ、排除されてもよい。代替として、ステップ116は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、電極への電力のテーパ状低減を伴ってもよく、ステップ112は、電極への電力のテーパ状増加を伴ってもよい。
【0112】
図7は、いくつかの実施形態による、組織を切開する方法を示すが、当業者は、多くの適合および変形例が、本開示に従って行われ得ることを認識するであろう。例えば、ステップは、任意の好適な順序で実施される、ステップのうちのいくつかは、繰り返される、ステップのうちのいくつかは、省略される、それらの組み合わせであることができる。
【0113】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるようなプロセッサは、図7の方法のステップのうちの1つまたはそれを上回るものを実施するための命令とともに構成される。
【0114】
図8A-8Dは、本開示の実施形態による、詳細を対象とし、架張された電極アセンブリ5は、ここでは、運動軸12が、ここでは、図の平面の内外にあり得る一方、運動軸14が、垂直であり得るように、図4-6のものに直交する図で示され、図7のステップが、追従されてもよい。図8Aは、接触プレート804が、支持体802の中央部分内にあって、運動軸14に沿って、支持体802に対して移動するように構成され得ることを示す。接触プレート804の接触表面806は、略平面であって、電極702の切断部分と略平行であり得る。電極702は、最初に、本図では、角膜の背後にあるように示される。接触要素808は、接触表面806上に設置され、単一手技の間のみの使用のための滅菌使い捨て品を生成し得る。接触要素808は、公称上、接触表面806の少なくとも一部に共形化し得る。それに対して接触要素808が共形化する、接触表面806の部分は、中心部分であってもよい。吸引要素810が、示されるように、外側角膜および/または角強膜角膜輪部838の近傍の領域において、組織2を含有する、眼に接触し、角膜843(本図には示されない)を固定および安定させるように構成され得る。代替として、吸引要素810は、少なくとも、角膜843の側面に接触させられ、組織2を電極702の切開に対してより良好に安定させてもよい。角膜843は、前角膜表面842と、後角膜表面844とを備え得る。本事例では、標的組織2は、角膜843内の基質組織であると見なされ、前角膜表面842と後角膜表面844との間に含有され得る。眼内レンズ840が、配向の目的のために示され、天然水晶体または人工補綴水晶体であってもよい。本実施形態では、接触要素は、角膜843の前角膜表面842の尖部と接触する。架張された電極アセンブリ5は、示されるように、アーム710および712と、電極702とを備えてもよい。本図の構成は、図7のステップ102、104、および106を表し得る。
【0115】
図8Bは、図8Aのシステムを示し、接触プレート804、したがって、接触要素808が、運動軸14に沿って、より遠くに移動され、角膜843およびその中の組織2を偏平化させているとされ得る。電極702は、本明細書のいずれかの場所に説明されているように、運動軸12に沿った経路を横断し、切開45、それによって、土台43(本図には示されない)を生成することによって、組織2を切開させられ得る。本図の構成は、図7のステップ108、110、112、および114を表し得る。
【0116】
図8Cは、電極702が運動軸12に沿って平行移動されるにつれて(本図では、左から右に進むように示される)、切開45が組織2を通して進行するように見られるように、運動軸12および14によって裏付けられるように、異なる配向における図8Bのシステムを示す。電極702の作動は、フラップ切開を生成するときに当てはまり得るように、その最終位置で行われ得る。
【0117】
図8Dは、図8A-8Cのシステムを示し、接触プレート804、したがって、接触要素808が、運動軸14に沿って、図8Aにおけるように、角膜表面842の尖部状にちょうど静止するように移動されているとされ得る。本図は、ここでは、切開45を示し、これは、土台43(示されない)のための表面を形成し得る。そのように生成された土台43の表面形状は、公称上、ほぼ前角膜表面842のものとして特性評価され得る。代替として、そのように生成された土台43(図示せず)の中心領域の表面形状は、前角膜表面842および接触表面806(または接触要素808)の表面形状の少なくとも一部の平均値として特性評価され得る。該平均は、公称上、算術平均、幾何学的平均、調和平均、加重平均、またはそれらの組み合わせであってもよい。本図の構成は、図7のステップ116、118、120、および122を表し得る。
【0118】
図9は、付加的ステップ202-212を伴って、図7のものに類似する方法を説明し、ステップ116は、随意に行われ、ステップ202の間、電極が切開することを可能にしてもよい。すなわち、代替として、ステップ116および118は、アクチュエータが方向を変化している間、組織加熱に起因する随伴損傷の低リスクが存在し、および/または給電されていない電極への歪みが、接触プレートの位置の変化に起因して、該電極の故障を生じさせ得る場合のみ、排除されてもよい。ステップ202は、接触プレートを第2の位置に位置付けるステップを伴い、これは、要素全体の平行移動または要素の少なくとも一部の平行移動であってもよい。要素の少なくとも一部の平行移動は、図11Aおよび11Bに関して説明されるであろうように、非平面接触プレート表面を生成し、所望の角膜変形を提供するために利用されてもよい。代替として、ある接触プレートが、ステップ202において、入れ替えられ、所望の角膜変形を提供してもよい。該角膜変形は、所望の3次元組織切除プロファイルの少なくとも一部を達成するために、土台43等、角膜片の少なくとも一部を画定する、表面を生成するように意図され得る。該角膜片は、続いて、除去され、屈折変化を患者の眼の角膜843に引き起こし得る。ステップ204が、ステップ202が除去される場合、随意に行われてもよいが、そうでなければ、ステップ112に類似し得る。ステップ206は、電極を第2の方向に平行移動させるステップを伴う。該第2の方向は、公称上、該第1の方向に対向し得る。ステップ208は、ステップ206の平行移動が電極を組織2の外側にもたらす場合に生じ得るように、電極を組織から係脱させるステップを伴う。ステップ210は、電極への電力を外すステップを伴い、図7のステップ116に類似し得る。ステップ212は、真空固定を外し、組織を遊離させ、治療されている眼を係脱させるステップを伴い、図7のステップ118に類似し得る。ステップ122は、図7のステップ122と同様に、システムのアクティブ化を解除し、それを眼から係脱させるステップを伴う。
【0119】
図9は、いくつかの実施形態による、組織を切開する方法を示すが、当業者は、多くの適合および変形例が、本開示に従って行われ得ることを認識するであろう。例えば、ステップは、任意の好適な順序で実施される、ステップのうちのいくつかは、繰り返される、ステップのうちのいくつかは、省略される、それらの組み合わせであることができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるようなプロセッサは、図9の方法のステップのうちの1つまたはそれを上回るものを実施するための命令とともに構成される。
【0121】
図10A-10Fは、接触表面806の形状が、平面以外として構成され得、凸面として示され、加えて、角膜片(例えば、角膜片820)が角膜843の(基質)組織2内に切開され得るようにさらに構成される、図8A-8Dのものに類似するシステムを対象とする。接触表面806は、補正表面と見なされ得る。第1の切開プロファイルと第2の切開プロファイルとの間の差異は、眼の屈折異常を治療(または「補正」)するために角膜から除去されるべき組織の角膜片の形状に対応し得る。第1の切開プロファイルと第2の切開プロファイルとの間の差異は、3次元組織切除プロファイルに対応し得る。第1の切開プロファイルと第2の切開プロファイルとの合体は、3次元組織切除プロファイルに対応し得る。
【0122】
図10Aは、接触プレート804上への湾曲表面806の追加を伴って、図8Aのものと同様に構成される、システムを示す。同様に、接触要素806が、湾曲接触表面806上に設置され、公称上、該曲率に合致する。本図の構成は、図7および9のステップ102-108を表し得る。
【0123】
図10Bは、図10Aのシステムを示し、接触プレート804、したがって、接触要素808は、運動軸14に沿って、より遠くに移動され、角膜843およびその中の組織2に接触しているとされ得る。図8A-8Cの構成と異なり、本図の構成では、角膜は、必ずしも、偏平化されないが、切開46を生産するために、少なくとも部分的に、接触表面806の曲率(または曲率のみが接触表面806を適正に説明するために十分であり得ない場合では、「形状」)に合致するように、異なるように圧縮させられる。本図の構成は、図7および9のステップ110-112を表し得る。
【0124】
図10Cは、電極702が運動軸12に沿って平行移動されるにつれて、切開45が組織2を通して進行するように見られるように(本図では、左から右に進むように示される)、運動軸12および14によって裏付けられるように、異なる配向における前の図10Xのシステムを示す。電極702の作動は、フラップ切開を生成するときに当てはまり得るように、その最終位置で行われ得る。
【0125】
図10Dは、前の図10Xのシステムを示し、接触プレート804は、前方に平行移動されており、切開46が、ここで示される。そのような切開46は、土台44(示されない)の表面を形成し得る。そのように生成された土台44の表面形状は、前角膜表面842および接触表面806(または接触要素808)の表面形状の平均値として特性評価され得る。該平均は、公称上、算術平均、幾何学的平均、調和平均、加重平均、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0126】
図10Eは、前の図10Xのシステムを示し、第2の切開である、切開45が、ここでは、生成され得る。本図の構成は、図9のステップ202-206を表し得る。代替として、切開45は、接触プレート804またはその一部を入れ替え、切開45のための異なる表面形状を提供することによって生成されてもよい。平坦接触表面が、少なくとも1つの切開のために使用されてもよい。
【0127】
図10Fは、前の図10Xのシステムを用いて治療される眼を示し、角膜片820が、角膜843の(基質)組織2内に切開されており、切開45、46によって生成された表面によって境界される。切開45、46は、電極が、角膜内のポケットを生成するためではなく、角膜全体を横断して切開させられるとき、切開47を構成してもよい。本図の構成は、図9の残りのステップを完了する結果を表し得る。切開45、46を介して生成された表面の形状は、患者の眼の角膜843への屈折補正に影響を及ぼすように選定されてもよい。該屈折補正は、少なくとも部分的に、角膜収差測定、眼球収差測定、波面収差測定、角膜トポグラフィ、およびそれらの組み合わせ等の診断測定値によって定義されてもよく、角膜片の公称形状は、Sekundo W. Small Incision Lenticule Extraction (SMILE) Principles, Techniques, Complication Management, and Future Concepts. 2015. Springer Cham Heidelbergおよびその中の関連付けられる引用に説明されているように、測定された収差を光学的に平衡させる(または補正する)ように定義されてもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、角膜に関して、除去されるべき組織のための近似組織プロファイルが、以下のように表され得る。
【0129】
T(x,y)~=W(x,y)/(n-1)であって、式中、Tは、ミクロン単位の厚さであり、Wは、ミクロン単位の波面誤差であり、nは、角膜の屈折率であり、xおよびyは、瞳孔または角膜の頂点の近傍の平面等の平面に対応する、座標基準である。波面誤差は、例えば、ミクロン単位の仰角または個々のZernike係数等を用いて、多くの方法において、表されることができる。
【0130】
他のアプローチも、例えば、当業者に公知であろうように、SMILE手技を参照して、除去されるべき組織の厚さプロファイルを判定するために使用されてもよい。
【0131】
図11Aおよび11Bは、角膜片または他の療法用切開を生成するために、角膜を変形させるための区分毎に調節可能接触プレート804を対象とする。調節可能接触プレート804は、例えば、本明細書に説明されるような小切開角膜片抽出を参照すると、コントローラに動作可能に結合され、角膜を成形し、屈折補正を提供するように構成されることができる。図11Aは、ともに、筐体8042内に格納され、基部8044に搭載され得る、接触表面806を構成し得る、サブプレート(または同等に、「要素」)8061から成る、区分毎に調節可能接触プレート804を描写する。図11Bは、筐体8042内のサブプレート8061に動作可能に結合される、アクチュエータ8100を暴露するために、断面図において、同一接触プレート804を描写する。本実施形態では、サブプレート8061はそれぞれ、図6のシステムに関して示され、説明されるように、アクチュエータ8100に添着され、各サブプレート8061が、付加的アクチュエータならびに関連付けられる監視および制御サブシステムを使用して、個々に作動されることを可能にし得る(該接続は、本図には示されない)。非限定的実施例として、サブプレート8061は、エポキシを使用して、アクチュエータ8100に接着される、またははんだ付けされてもよい。アクチュエータ8100は、圧電アクチュエータ、モータ、空気圧アクチュエータ、流体アクチュエータ、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。例示的実施形態に示されるように、サブ要素8062は、ガラス、セラミック、石英、シリコン、金属、ポリマー、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、材料を使用して、構築されてもよい。そのようなサブプレート8061は、運動軸(例えば、運動軸14)に沿って、作動されてもよい。そのようなサブプレート8061は、角膜843内の組織2から除去されるべき角膜片のための面形状精度を処方する際に、焦点ずれ、半径方向歪曲、球面、球面収差、円柱、円柱収差、乱視、コマ、およびトレフォイル等のより高次の収差を含む、光学収差に対処するために、平行移動(または「変位」)され、自由形態プロファイル(または「形状」または「表面プロファイル」)を伴う、区分毎接触表面806を形成し、切開45および/または切開46を生成する際に使用するための、離散するが、恣意的に、アドレス指定可能なプロファイルを伴う、接触表面806を生成してもよい。そのようなサブプレート8061は、示されるように、公称上、長方形であるように構成されるが、その必要はなく、他の幾何学形状も、本開示の範囲内と見なされる。接触要素808(図示せず)が、接触プレート804の遠位表面上に設置され、組織2との接触のための清浄および/または滅菌表面を提供してもよく、薄くて共形性の剥離および接着可能滅菌障壁として構成されてもよく、これはまた、本明細書のいずれかの場所で説明されたように、使い捨てであってもよい。図9のステップ202を利用して、接触プレート804を再位置付けするのではなく、本実施形態は、該ステップ202が、別の切開を生成することに先立って、接触プレートを第2の構成に再構成するように修正されることを可能にし得る。アクチュエータ8100の数は、所与の処方箋の空間分解能要件および/または表面面形状精度の許容度によって判定されてもよい。非限定的実施例として、正方形断面形状のアクチュエータ8100のアレイ10が存在してもよく、またはそのようなアクチュエータ8100のアレイ14が存在してもよく、もしくはそのようなアクチュエータ8100のアレイ28が存在してもよく、これは、公称上12mm径の円板形状の接触表面の範囲内に正方形に充塞されるように構成されるとき、それぞれ、アクチュエータ8100あたり~2.0mm、~1.44mm、および~0.80mmの面積をもたらす。代替として、4×4の正方形アレイ等のより規則的アレイが、使用され、16個のアクチュエータ8100をもたらしてもよい。16個の正方形断面形状のアクチュエータ8100の該規則的アレイが、公称上12mmの円板形状の接触表面と同心に位置付けられると、アクチュエータあたりの面積は、~9mmであり得るが、アレイの角は、12mmの円板境界の外側にあり得る。同様に、10×10の正方形アレイは、~1.44mmのアクチュエータあたり面積をもたらし得る。
【0132】
代替として、カスタマイズされた接触プレート804および/または接触表面806の補正部分が、角膜843内の組織2から除去されるべき角膜片のための面形状精度を処方する際のより高次の収差に対処するために、切開45および/または切開46を生成する際に使用するための表面プロファイルを構成するように加工されてもよい。代替として、そのようなカスタマイズされた接触プレート804および/または接触表面806は、切開45および/または切開46を生成する際に、個々に使用されてもよい。代替として、第1のカスタマイズされた接触プレート804および/または接触表面806は、切開45を生成する際に使用されてもよく、第2のカスタマイズされた接触プレート804および/または接触表面806は、切開46を生成する際に使用されてもよく、第1および第2のカスタマイズされた接触プレート804および/または接触表面806は、異なる表面プロファイルを伴って構成されてもよい。図9のステップ202を利用して、接触プレート804を再位置付けするのではなく、本実施形態は、該ステップ202が、別の切開を生成することに先立って、第2の接触プレートと置換される(または「入れ替えられる」)ように修正されることを可能にし得る。そのようなカスタマイズされた接触プレート804および/または接触表面806を加工する手段は、付加製造、射出成型、機械加工、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。
【0133】
いくつかの実施形態では、光学処方箋は、表面曲率、ジオプタ単位における屈折力、材料性質、屈折率、眼の波面測定値、または厚さのうちの1つまたはそれを上回るものを備えてもよい。いくつかの実施形態では、光学系の表面面形状精度は、光学処方箋からの光学表面の摂動として定義され得る。低周波数誤差は、典型的には、不規則度、逸脱縞、または平坦性として規定され、光をエアリーディスクパターンの中心から第1のいくつかの回折輪の中に移送する傾向にあり得る。本効果は、点拡がり関数の大きさを、それを広げずに、低減させ、したがって、ストレール比を低減させ得る。中間周波数誤差(または小角度散乱)は、傾きまたは(PSD)要件を使用して規定され、点拡がり関数(PSF)を広げる、または不鮮明にする傾向にあり、コントラストを低減させ得る。低周波数および中間周波数誤差は両方とも、光学システム性能を劣化させ得る。しかしながら、いくつかの面形状精度不完全性は、屈折力および時々の乱視の場合に当てはまり得るように、表面面形状精度仕様から省略されてもよい。光学システムは、個々の光学系が、具体的収差を補償するために、集束される、心合から外れされる、または傾斜されることを可能にし得る。表面正確度および表面面形状精度は、多くの場合、両方の領域を捕捉するために使用される、用語である。曖昧性を排除するために、一方は、仕様において、ミクロンを単位値として使用してもよい。
【0134】
図12Aおよび12Bは、円板形状の角膜片の生成を対象とする。図12Aは、図7および9のステップ114を介して、切開45によって生成され得る、前表面451と、図7および9のステップ118を介して、切開46によって生成され得る、後表面461とから成る、角膜片820を示す。ヒンジ1020が、切開46および45の生成間の第2の位置への接触プレートの平行移動である、図9のステップ202を介して、生成され得る。本図では、角膜片は、示されるように、それが平坦表面上に広げられると、示されるような平坦円板であるように現れ得る。図12Bは、図12Aの同一角膜片820の断面図を示す。本実施形態では、公称上平面の接触プレートが、第1の位置(または「深度」または「場所」)に位置付けられ、切開46を生成し、次いで、切開45を生成するために、第2のより前(または「近位」)の位置に平行移動され得る。本実施形態の構成では、断面形状1010は、公称上、長方形であってもよく、面451および461は、公称上、平行であってもよい。代替として、切開45は、接触プレートの適切な平行移動によって、切開46のものより後(または「遠位」)の位置に生成されてもよい。
【0135】
図13は、本開示の実施形態による、図12Bのものに類似する、平凸タイプ角膜片を対象とする。ここでは、角膜片820は、切開45によって生成され得る、前面451と、切開46によって生成され得る、後面461とを備える。接触プレート、または複数の平行移動可能要素から成る、接触プレートの要素は、面451のための非平面タイプの表面を生産するように構成されてもよい。本実施形態の構成は、示されるように、平凸タイプ角膜片を生成するために利用されてもよい。
【0136】
図14は、本開示の実施形態による、図13のものに類似する、メニスカス形状の角膜片を対象とする。ここでは、角膜片820は、切開45によって生成され得る、前面451と、切開46によって生成され得る、後面461とを備える。接触プレート、または複数の平行移動可能要素から成る、接触プレートの要素は、面451および461の両方のために、非平面タイプの表面を生産するように構成されてもよい。本実施形態の構成は、示されるように、メニスカスタイプ角膜片を生成するために利用されてもよい。
【0137】
図15は、本開示の実施形態による、図14のものに類似する、ハイブリッドタイプ角膜片を対象とする。ここでは、角膜片820は、切開45によって生成され得る、前面451と、切開46によって生成され得る、後面461とを備える。接触プレート、または複数の平行移動可能要素から成る、接触プレートの要素は、面451および461の両方のために、非平面タイプの表面を生産するように構成されてもよい。本実施形態の構成は、示されるように、メニスカスタイプ角膜片を生成するために利用されてもよい。
【0138】
図16Aおよび16Bは、本開示の実施形態に従って生成される、ブタ角膜内の切開の組織学的画像を対象とする。図16Aは、採取したばかりである状態のときに(採集後、≦2日であって、~2℃で保管される)切開され、続いて、4%パラホルムアルデヒド溶液中に固定された、ブタ角膜の従来の矢状断面(H&E染色された)組織学的顕微鏡画像である、画像900を示す。切開システムは、以下、すなわち、PRF~1MHz、V~±250V、正弦波波形、Prms~15W;vt, max~400mm・s-1;~2,000mm・s-2の一定加速;
【化44】
、L~10mm、~99.99%純タングステンワイヤ電極;T~290mN;~35μm接触プレート(平坦)の切開45と46との間の後方変位、および真空センサ854で測定されるように、吸引要素810のための~-500mmHgの真空ゲージ圧のように構成された。電極アセンブリ平行移動は、M-664.164圧電モータアクチュエータ(PI, Karlsruhe, Germany製)を使用して遂行された。標的組織2は、角膜基質組織である。切開45が、表面451および452を露出させるために分離された。切開46が、角膜片820が定位置にある状態で、無傷のまま残された。損傷が、切開45および46に沿ったより暗い帯域として可視であり得、~3μmの範囲内であり得る。図16Bは、図16Aのものに類似するが、より高い拡大率であって、~50μmの後方接触プレート平行移動を用いて、切開45と46との間の異なる間隔を伴う、画像902を示す。再び、細い損傷ゾーンは、明白である。
【0139】
図17は、本開示の実施形態による、特徴を構成する、例示的電極電圧対時間波形912を表示する、プロット910を対象とする。波形912は、個々のサイクル914を備える。バースト916は、パルス(サイクル914)から成り、変調エンベロープ918によって制約される。変調エンベロープ918は、拍動、デューティサイクル、および変調(例えば、漸増)関係を含む、本明細書のいずれかの場所に説明される関係の組み合わせであるように構成されてもよい。ここでは、明確にするために、パルスおよびバーストのレベルで示されるが、切開波形全体が、同様に構成されてもよい。
【0140】
図18は、6400ISOの同等感度およびtsh~250μsのシャッタ速度(または「積分時間」)で動作するように構成されるときの、AOSM-VIT4000(AOS Technologies, Daettwil, Switzerland)等の高速デジタルカメラを使用して取得され得るような576ピクセル×464ピクセルフレームである、画像960を対象とする。本図では、画像要素962に沿った複数の蒸気空洞635は、断続途絶プロセスを示し得、これは、図6-10Eのものと同様に、すなわち、vt, max~400mm・s-1;~2,000mm・s-2の一定加速;
【化45】
、L~10mm、~≧99.99%純タングステンワイヤ電極;T~280mN、および真空センサ854を使用して測定されるように、吸引要素810のための~-640mmHgの真空ゲージ圧として構成され、公称上、図17の波形を利用する、切開システムのために、v*tsh→~13μmおよびPRF*tsh→~1MHz波形の~250サイクルとしての、約1回の直径方向の電極平行移動に対応し得る。複数の蒸気空洞635が、電極702(画像要素962に位置するが、そうでなければ、本図では見えない)が、作動され、方向121における運動軸12に沿って平行移動し、切開を角膜843内に生成するにつれて、画像要素962に沿って可視となり得る。複数の蒸気空洞635は、光がプラズマの形成と関連付けて放出される、領域を備え得、光は、プラズマ温度の関数である、波長を備え得、約400nm~約750nmの範囲内にあり得る。
【0141】
本開示の実施形態によると、強膜切開の技法依存性は、プラズマ誘発切断ツールを使用して、フラップ生成を半自動化することによって、低減され得、これは、組織損傷を限定し、強角膜輪部を含む、強膜および/または角膜内に、予測可能で、正確で、かつ精密な切開を提供する。本開示の実施形態によると、従来的に使用されるフラップではなく、強角膜輪部を含む、強膜および/または角膜内のポケットが、作製されてもよい。さらなる実施形態は、図1Aにおいて列挙されたもの等の他の組織の切開を提供してもよい。非限定的実施例として、プラズマ誘発切開は、嚢切開を生産するために、被嚢内に、水晶体断片を生産するために、または水晶体断片化および/または水晶体除去を簡略化するために、水晶体内に、ポケットまたはフラップを生産するために、網膜内に、排出を改善し、および/またはIOPを低下させるために、TM内に、および虹彩切開を生産するために、虹彩内に、生成されてもよい。
【0142】
フラップが、持ち上げられ、「ヒンジ」上で枢動し、その真下の組織へのアクセスを提供し得る、組織の「フラップ」をもたらす、切開として説明され得る。非限定的実施例として、正方形の3辺を50%深度まで切断し、組織の正方形の縁の真下のその50%深度における平面を切り取ることは、そのヒンジとしての正方形の第4の切断されない辺を伴う、半分の厚さのフラップをもたらし得る。フラップは、例示的正方形切開の第4の辺を完成させることによって、切り離され得る。
【0143】
ポケットが、必ずしもフラップを生成せずに、組織の第1の深度(または層)を組織の区画の第2の深度(または層)から分離する、切開として説明され得る。さらなる非限定的実施例として、正方形の片側を50%深度まで切断し、組織の正方形の縁の真下のその50%深度における平面を切り取ることは、半分の厚さのポケットをもたらし得る。
【0144】
半自動化された切断ツールが、従来の鋭的刃の付いた器具のものより改善された切開をもたらすために使用され得る。プラズマ誘発の半自動化された切断ツールが、従来の鋭的刃の付いた器具と併用するために構成される、半自動化された切断ツールのものより改善された切開をもたらすために使用され得る。
【0145】
少なくとも1運動度を伴う、半自動化された切断システムが、それらを手動で生成する代わりに、5×5mmおよび4×4mmフラップを生成するために使用され得る。例えば、5mm幅および4mm幅「ブレード」の両方を備える、システムが、それぞれ、5×5mmおよび4×4mmフラップを生成するために使用され得る。電極が、ワイヤおよび/またはブレードを備えてもよい。
【0146】
図19Aは、上記に見られるような組織2内のフラップ40を示し、図19Bは、断面A-Aから見たときに見られるような同一フラップ40を示す。フラップ40は、切開42および44から構築され、これは、土台43を生成し、正方形の3辺を形成する(図19A-19Dの実施例では、そうであるが、他のそのような形状もまた、本開示の範囲内と見なされる)。フラップは、持ち上げられ、正方形の欠失している辺を中心として蝶着し、真下の組織を暴露させ得る。土台43は、平面または湾曲であってもよい。フラップは、例示的正方形切開の第4の辺を完成させることによって切り離され得る。
【0147】
図19Aおよび19Bの構成と同様に、図19Cは、上記に見られるような組織2内のポケット41を示し、図19Dは、断面A-Aから見たときに見られるような同一ポケット41を示す。しかしながら、本構成では、ポケット41は、切開42から成り、これは、土台43を生成するが、切開44を欠いている。再び、土台43は、平面または湾曲であってもよいが、今度は、切開44を生成することを回避するために、切開の縦方向形状(または「プロファイル」)に依存するであろう。
【0148】
図20は、緑内障の治療におけるIOPの低減のための管形成術に有用であり得るような長方形フラップまたはポケットを生成するように構成される、本開示の実施形態による、システムを対象とする。組織2が、電極4を使用して、切開され得、これは、本例示的実施形態では、幅6および長さ8のU形状に構成され、屈曲10を備える。電極4は、導線20を介して、電力RFドライバ18に接続され得る。導線22が、患者に接続され、電極24を生成し得、これは、ひいては、帰還経路の一部となり得る。RFドライバは、双極パルスを生産し得る。電極4は、ここでは、明確にするために、部分的に裁断されるように示される、シース16内に封入されてもよい。運動方向12が、側方範囲を切開に提供するために使用され得、運動方向14は、運動方向12に直交し、組織フラップおよび/またはポケットを生成するために使用され得るような電極4のU形状の幅6によって説明される平面と垂直であり得る。代替として、運動方向14は、組織2の表面と公称上垂直な切開を生成するために採用されてもよい。幅6は、上記に説明されるように、1mm~10mm、具体的には、4mmまたは5mmであるように選定されてもよい。長さ8は、幅6を上回り、長さ8未満の距離だけ組織を横断するようにされてもよい。例えば、4mm×4mmフラップは、幅6が4mmであって、長さ8が4mmを上回るが、運動方向12に沿って、4mmの組織を横断させられるように構成することによって、生成されてもよい。
【0149】
図21は、側面から見られるような、フラップを生成するように構成される、図20のものに類似するシステムを対象とし、電極4と、シース16と、アクチュエータ50とを含有し、同様に、組織2の表面に対して角度30に配向される、プローブ本体26の追加を伴う。アクチュエータ50は、電極4に動作可能に結合され、電極4が、最初に、方向32に、次いで、方向34に、次いで、方向34の対向方向である、方向36に、次いで、方向32の対向方向である、方向38に、移動することによって説明される、運動プロファイルに沿って、組織2内を平行移動させられるように、運動方向12および14に移動し得る。本構成は、次いで、切開42、次いで、切開44および土台43を生成することによって、フラップ40(明確性の目的のために、明示的に示されない)を生成し得る。非限定的実施例として、モータまたは音声コイル等のアクチュエータ50が、給電され得る。代替として、アクチュエータ50は、一連のばねおよびラチェットまたは停止部およびトリガ部を備え、説明される運動プロファイルを生成してもよい。要素電極4および/またはシース6ならびに/もしくはプローブ本体26は、アクチュエータ50およびRFドライバ18と係合し、使用後、廃棄される、サブシステムであるように構成されてもよい。代替実施形態では、フラップは、以下のように、すなわち、最初に、方向32に、次いで、方向34に、次いで、方向32の対向方向である、方向38に、移動することによって、運動プロファイルを改変することによって、切り離されてもよい。
【0150】
代替として、図21のシステムは、アクチュエータ50が、フラップではなく、ポケットを生成するために、電極4を、最初に、公称上角度30に沿った方向に、平行移動させ、次いで、公称上第1の方向に対向する、第2の方向に沿って、電極4を後退させるように構成されてもよい。
【0151】
代替として、第2の電極はまた、第1のフラップまたはポケットと異なるサイズおよび/または形状の第2のフラップまたはポケットを生成するために使用されてもよい。例えば、5mm×5mmフラップが、最初に、作製され得、続いて、4mm×4mmフラップが、次いで、作製され得る。例示的4mm×4mmフラップはさらに、切り離されたフラップであってもよい。
【0152】
図22A-22Cは、本開示の実施形態に従って構成される、電極の詳細を対象とし、電極4は、領域300、302と、屈曲10とを備える。公称上、表面積は、電極4に沿って、一定に保たれ得る。非限定的実施例として、電極4は、~50μmと~300μmとの間の直径の中実ワイヤを備え、タングステン、ニチノール、鋼鉄、銅、ステンレス鋼、ベリリウム-銅合金、白銅合金、およびアルミニウムから成る群から選択される、材料から成ってもよい。さらに、代替実施形態では、電極は、少なくとも部分的に、金等の別の伝導性材料でコーティングされてもよい。領域302は、画像の平面と平行な方向に圧縮され、直交方向に伸長される修正を伴って、領域300と同一基部構造を備えてもよい。そのような構成は、寸法303を寸法301未満に低減させることによって、組織を切開する間の改善された信頼性および強度のために、増加された強度を前述の直交方向に提供しながら、表面積を維持し得る。屈曲10は、領域300の構成、領域302の構成のいずれかから作製される、または領域300と302との間で遷移するように作製されてもよい。代替として、領域300および302および/または屈曲10は、異種材料から継合されてもよい。さらなる代替実施形態では、電極4は、~250μmの直径を伴う、タングステンワイヤから構築されてもよく、これは、長さ~3mmの領域300を除く全ての場所で圧縮されており、寸法301は、領域300を中心として位置し、~0.5mmの半径を有し、~4mmの幅6をもたらすように作製される、元来の屈曲10まで、ワイヤの~250μmの元来の直径と公称上同一である一方、寸法303は、前述の圧縮によって、~400μmに形成されるように構成される。
【0153】
明確性の目的のために、電極4は、これまで、U形状であるように示されているが、そうである必要はない。RFドライバ18は、交流電流を電極4に提供し得る。そのような交流電流は、非限定的実施例として、正弦波、方形波、鋸歯状波、三角波、またはそれらの組み合わせであってもよい。RFドライバ18によって提供される信号は、~10kHzと~10MHzとの間のベース(または「搬送」)周波数を有するように構成されてもよく、さらに、~100Hzと~3MHzとの間の周波数におけるパルスのバーストを備えるように変調され、デューティサイクルを生成してもよい。デューティサイクルは、~0.01%と~100%との間であってもよい。代替実施形態では、デューティサイクルは、~60%と~80%との間であってもよい。RFドライバ18によって提供されるピーク間電圧は、~500Vと~2,000Vとの間であってもよい。代替実施形態では、RFドライバ18によって提供されるピーク間電圧は、~400Vと~800Vとの間であってもよい。一実施形態では、RFドライバ18の信号は、電極4が、領域300において、
【化46】
径のタングステンワイヤから成るときに有用であり得るように、~1MHzの搬送周波数と、~10kHzの変調周波数とを伴う、~800V(~+400Vおよび~-400Vの両方の振幅を備える)のピーク間双極電圧を有するように構成されてもよい。
【0154】
図23は、本開示の実施形態に従って構成される、システム400を対象とする。前の図に関連する要素に加え、システム400はさらに、コントローラ60と、電力供給源70と、ユーザインターフェース80と、結合器52とを備える。接続62は、コントローラ60とRFドライバ18を接続し、少なくとも一方向性接続である。接続62はまた、双方向接続であってもよく、コントローラ60は、少なくともRFドライバ18からの信号を感知し、および/またはそれに応答することが可能である。そのような信号は、感知される電圧または電流に関する安全性信号であってもよい。さらなる代替実施形態では、RFドライバ18は、フィードバックをコントローラ60に提供する、またはそのようなフィードバックを内部で使用してもよく、そのようなフィードバックを信号としてコントローラ60と共有してもよい。そのようなフィードバックは、例えば、EMFまたは電流フィードバックであってもよく、電極4が組織に接触するときおよび/またはプラズマのステータスを判定する際に有用であり得る。そのようなステータスは、例えば、プラズマがグロー放電安定状態であるかどうかであり得る。同様に、接続65は、コントローラ60とアクチュエータ50を接続し、少なくとも一方向性接続である。アクチュエータ50は、少なくとも1つの電気モータから成ってもよく、さらに、位置エンコーダを備えてもよい。接続65は、代替として、双方向接続であってもよく、位置、速度、加速、境界外誤差等の信号が、コントローラ60とアクチュエータ50との間で共有される。さらなる代替実施形態では、アクチュエータ50は、フィードバックをコントローラ60に提供する、またはそのようなフィードバックを内部で使用してもよく、そのようなフィードバックを信号としてコントローラ60と共有してもよい。そのようなフィードバックは、例えば、力フィードバックであってもよく、電極4が組織に接触するとき、または過剰な力を切開されるべき組織上に与えるときを判定する際に有用であり得る。同様に、接続67は、コントローラ60と電力供給源70を接続し、少なくとも一方向性接続である。さらなる代替実施形態では、電力供給源70は、フィードバックをコントローラ60に提供する、またはそのようなフィードバックを内部で使用してもよく、そのようなフィードバックを信号としてコントローラ60と共有してもよい。そのようなフィードバックは、例えば、誤差信号であってもよい。そのような誤差信号は、温度誤差、入力電圧誤差、出力電圧誤差、入力電流誤差、出力電流誤差等であってもよい。同様に、接続68は、コントローラ60とユーザインターフェース80を接続し、少なくとも一方向性接続である。さらなる代替実施形態では、インターフェース80は、フィードバックをコントローラ60に提供する、またはそのようなフィードバックを内部で使用してもよく、そのようなフィードバックを信号としてコントローラ60と共有してもよい。例えば、ユーザインターフェース80は、アクチュエータ50に信号伝達し、電極4を移動させ、組織を切開するために使用される、グラフィカルユーザインターフェースまたはボタンであってもよい。システム400の本例示的実施形態はまた、結合器52を含み、これは、電極4が、前述の図に関して説明されるように、移動され得るように、電極4をアクチュエータ50に結合し得る。結合器52は、電気絶縁材料から構築され、電極4をシステム400の少なくとも1つの他の要素から電気的に絶縁するように構成され得る。結合器52、および/またはシース16ならびに電極4は、使用後、廃棄され得る、サブシステムの中に継合されてもよい。代替実施形態は、(例示的)U形状の電極4の両側をアクチュエータ50に接続するように作製され得る、結合器52のための構成である。電極4は、アクチュエータ50によって、~200mm・s-1の率で平行移動され得る。
【0155】
図24Aおよび24Bは、角膜片または他の外科手術屈折補正を生成するときを含む、本明細書に説明されるシステムおよび方法を使用して、改良された機械的安定性を提供し、少なくとも部分的に、切開45によって相互から分離され得る、組織2の要素間の固定関係をより良好に維持し得る、組織2内の相補的特徴の生成および使用に関わる詳細を対象とする。したがって、切開45は、本明細書のいずれかの場所に説明されるような補正部分と、相補的特徴を備え得る、付加的安定性部分1108とを備えてもよい。標的組織2は、切開45に沿って切開され、フラップ40および土台44を角膜843内に生成し得、これは、ひいては、前表面842と、後表面844とを含有し得る。本実施例では、切開45は、それぞれ、公称上相補的特徴突出部1110およびくぼみ1112をフラップ40内および土台44上に生成するように構成されてもよい。そのような相補的特徴は、少なくとも部分的に、相互係止し、組織切開プロファイルの第1の側と第2の側との間の界面間の安定性を提供し、少なくとも部分的に、フラップ40または任意の他の隣接する切開要素が、治癒の間、角膜843から転位(「離開」)する出来事を減少させるように構成されてもよく、さらに、少なくとも部分的に、上皮細胞が、切開縁1114に沿って、創傷に侵入することを阻止する役割を果たしてもよい。示されるように、その頂点が縁1114に沿ってある、角膜表面842と切開45との間の角度は、従来の超小型角膜切開刀を使用するときに生成され得るもの等、かなり浅い角度であってもよい。本実施例では、眼EYEの角膜843は、標的組織2を含有するが、他の解剖学的場所および構成も、本開示の範囲内と見なされる。そのように本図に示されるが、フラップ40は、標的組織2から完全に分離される必要はなく、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、ポケットまたはヒンジ部分を備えてもよい。角膜843から完全に分離されると、フラップ40は、「キャップ」と見なされ得る。キャップは、特に、角膜移植手技において使用するために非常に好適であり得る。ポケット切開はまた、類似目的のために、そのような相補的特徴を利用するように構成されてもよい。本明細書のいずれかの場所に説明されるように、切開システムは、接触プレートの表面プロファイルを介して、公称上相補的特徴突出部1110およびくぼみ1112を生成するように構成されてもよい。代替として、そのような特徴は、切開の生成に先立って、および/またはその間、標的組織を変形させるために、吸引要素810を使用して生成されてもよい。代替として、切開された組織の表面に対するその角度が可能な限り急峻(または「直交」、「法線」)である、縁1114を備える、縁(同等に、「境界」、「円周」、「周界」)を伴う切開を生成することは、改良された安定性を提供し得る。これは、安定性部分1108と切開境界1114との間の距離を限定することによって達成されてもよい。これは、安定性部分1108および切開境界1114を重複させることによって最適化され得る。切開深度は、切開が、ボーマン膜を前方から、またはデスメ膜を後方から途絶しないであろうように、選定されてもよい。角膜厚の20%~80%の切開深度は、概して、安全縁を提供するために十分であり得る。切開プロファイルは、切開後のその弛緩状態における組織の結果として生じる表面プロファイルであると見なされ得る。ある体積の組織を分離(または「摘出」または「切除」)する、切開プロファイルは、本明細書のいずれかの場所に説明されるように、「切除」プロファイルに対応し得る。相補的特徴は、1つの表面上の特徴が、少なくとも部分的に、対向表面上の特徴の中に受容されるように構成されてもよい。代替として、相補的特徴は、限定ではないが、人工補綴、角膜内レンズ、または薬物送達デバイス等のインプラントを受容するように意図され得る。
【0156】
図25は、切開45の切開要素1120の追加を含み、より急峻な角度を角膜表面842と切開45との間に提供するように修正される、図24Aおよび24Bのものに類似する、組織2内の相補的特徴を生成および使用するための本開示のさらなる実施形態を対象とする。切開要素1120は、上皮創傷侵入をさらに減少させ、切開45の機械的安定性を改良し、少なくとも部分的に、切開された標的組織の相対的位置を維持する役割を果たし得る。
【0157】
図26は、ある実施形態を対象とし、吸引要素810および/または接触要素804のいずれかはさらに、本明細書のいずれかの場所に説明されるような補正部分819と、付加的安定性部分1108とを備えるように構成されてもよい。角膜切開の場合、該補正部分819は、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、屈折補正であってもよい。角膜切開の場合、該安定性部分1108はさらに、視覚開口1150(後続図に示される)の外側にあるように構成されてもよく、公称上相補的特徴突出部1110およびくぼみ1112を生成するように構成されてもよく、接触要素804の少なくとも一部(または「領域」)によって、および/または吸引要素810の少なくとも一部(または「領域」)によって、生成されてもよい。該補正部分819は、該視覚開口1150内にあってもよい。該屈折補正部分819は、非限定的実施例として、角膜片820を生産するように構成されてもよい。架張された電極702が、アーム710および712によって支持され、切開47によって境界され、視覚開口1150(屈折補正のための「光学クリア開口」または光学ゾーンとして知られる)を越えて延在する、角膜片820として示される、補正部分819と、安定性部分1108とを含有する、少なくとも切開45を生成し得る。電極は、運動軸12に沿って、方向34に、場所1121まで平行移動され、ヒンジ1020を含む、切開境界1114を生成し、次いで、方向36に、少なくとも場所1122まで平行移動され、補正部分819および安定性部分1108の少なくとも一部を切開する。方向36に沿った平行移動または電極への電力は、場所1122において中断され、示される角膜切開等の切開の冗長部分の再切断を除外してもよい。吸引チャネル1210が、本明細書にいずれかの場所で説明されているように、標的組織に固着させるために利用されてもよい。表面1200の少なくとも一部を形成し得る、領域1209および1211は、公称上平坦表面1200を形成する、または異なる高さであるように構成されてもよい。例えば、領域1211は、接触表面1200から突出するように作製されてもよい。
【0158】
接触要素を用いた組織成形が、多くの方法において実施されることができ、接触要素は、本明細書に説明されるように、例えば、突出部またはチャネルおよびそれらの組み合わせを用いて、多くの方法において構成されることができる。切開が行われる間の組織成形は、組織が拘束構成を用いて成形される間、切開が略線形となることを可能にする。接触要素が、除去されると、組織は、切開が行われるときに、接触要素を用いて組織の中に付与された組織構造が、自立構成において、切開プロファイル45に沿って現れるように、自立構成に弛緩し得る。接触要素を用いた本組織成形は、組織が電極を用いて切開されるとき、略線形切開プロファイルを用いて、任意の好適な形状、例えば、3次元形状が形成されることを可能にする。いくつかの実施形態では、切開プロファイル45は、組織が接触要素と係合されるとき、2次元線形切開プロファイルを構成し、1つまたはそれを上回る相補的特徴は、組織が自立構成に弛緩すると、3次元相補的表面プロファイル、例えば、突出部1110および相補的くぼみ1112を備える。
【0159】
図27A-27Cは、組織2を接触プレート804(図6-11に関して説明されるように)および/または電極4(図6-11に関して説明されるように)に対して安定させることと、組織2のうちの少なくとも一部を吸引接触表面1200上のチャネル1210(ここでは、環状リングとして示される)の少なくとも一部の中に牽引することによって、相補的特徴を切開45に与えることとの両方のために使用され得る、吸引要素810の実施形態を対象とする。吸引要素810は、示されるように、または代替として、単一開放ポケット、または複数の開放ポケット、または複数のそのようなチャネル1210、およびそれらの組み合わせ等、眼への固定を達成するための任意の他の適用可能な構築物によって、チャネル1210のための公称上開放環状リングを支持するように構成されてもよい。吸引要素810は、ここでは、近位表面1202から突出し、切開の生成に先立って、および/またはその間、負圧を吸引要素810内に提供し、標的組織2の要素を少なくとも部分的に、チャネル1210の開放空間の中に牽引させるように示される、真空ライン870を介して、真空ポンプ850に動作可能に結合されてもよい(図6に関して説明されるように)。第2のそのようなチャネルである、チャネル1212が、本例示的実施形態内に含まれており、流体を標的組織2から排出するために利用されてもよいが、本開示を実践するために要求されない。吸引ライン870は、同一真空回路をチャネル1210および1212に提供する、または図27Cの断面図に示されるように、それらを個々にアドレス指定するように構成されてもよい。本実施例は、チャネル1210のみを使用して、切開45の場所に直接隣接して、またはその近傍において、組織2に係合し、図24A-25に示される結果を生産するように構成されてもよく、突出部1110およびくぼみ1112は、公称上連続的であるように示される。角膜切開の場合、チャネル1210は、上記に記載されるように、強膜および/または角強膜角膜輪部上の電極経路の外側とは対照的に、電極経路の内側の角膜表面に係合してもよい。したがって、チャネル1210によって捕捉された組織は、電極4によって、切開45の一部として切開されてもよく、該切開45は、補正部分819と、安定性部分1108とを備えてもよい。領域1209は、吸引要素810の中心開口とチャネル1210との間に常駐してもよい。領域1211は、チャネル1210と1212との間に常駐してもよい。チャネル1210の幅(本実施例では、半径方向)は、相補的特徴突出部1110およびくぼみ1112の相関結果幅が~30μmと~500μmとの間であり得るように、~50μmと~500μmとの間であるように構成されてもよい。同様に、チャネル1210の深度は、突出部1110の相関結果高さおよびくぼみ1112の深度が~30μmと~450μmとの間であり得るように、~50μmと~500μmとの間であるように構成されてもよい。領域1209および1211は、相互の高さおよび/または表面1200のものから~±30μmと~±200μmとの間で逸脱するように構成されてもよい。そのような結果を達成するために使用される真空圧力は、~-100mmHgと~-600mmHgとの間であってもよい。
【0160】
図28A-28Bは、図27A-27Cのものに類似する、吸引要素810のさらなる実施形態を対象とし、吸引を組織2に提供するように構成されない、チャネル1214の追加を伴う。代わりに、チャネル1214は、チャネル1210に隣接して、またはその近傍に位置してもよい。本例示的実施形態では、チャネル1210および1212を半径方向に越えて位置するように示されるが、チャネル1214は、代替として、チャネル1210と1212との間に位置してもよい。チャネル1214の幅および/または深度は、~-100mmHgと~-600mmHgとの間の真空ゲージ圧力が、吸引をチャネル1210および1212のうちの少なくとも1つに提供するために使用されるとき、突出部1110およびくぼみ1112の相関結果幅および/または深度/高さが~30μmと~450μmとの間であり得るように、~50μmと~500μmとの間であるように構成されてもよい。チャネル1210および1212ならびに1214は、~200μmと~1,000μmとの間だけ分離されてもよい(本実施例では、半径方向に)。領域1209、1211、および1213は、~±30μmと~±200μmとの間だけ、相互および/またはそうでなければ平坦表面1200のものから逸脱するように構成されてもよい。公称上規則的であるように示されるが、環状チャネル1210、1212、および1214は、規則的である必要はなく、変動する幅および/または深度とともに構成される。
【0161】
図29は、図27A-28Bのものに類似する、さらなる実施形態を対象とし、チャネル1210および1214が規則的環状チャネルとして構成されない、修正を伴う。本実施例では、チャネル1210および1212は、それぞれ、複数の開口部1220および1222を備える。そのような構成は、チャネル1210および1212のための複数の対応する突出部1110およびくぼみ1112と、チャネル1214に対応する、公称上連続的突出部1110およびくぼみ1112とをもたらし得る。開口部1220および1222は、~50μmと~500μmとの間の幅と、~50μmと~3,000μmとの間の長さとを、~200μmと~1,000μmとの間の分離(本実施例では、半径方向)とともに利用するように構成されてもよい。加えて、吸引ライン870は、近位表面1202を越えて突出しないように示される。
【0162】
図30は、標的組織2が、アーム710および712によって支持され、切開45および46を介して、補正部分を含有する、フラップ40を生成し得る(図19Aに関して説明されるように)、架張された電極702によって、運動軸12に沿って切開され得る、実施形態を示す。角膜片820は、切開47によって境界され、視覚開口1150(「光学クリア開口」として知られる)を越えて延在するように示され、安定性部分1108は、突出部1110を備えるように示される。フラップ40は、境界1114を備えるように構成され、これは、ヒンジ1020を含み、本明細書のいずれかの場所で説明されるように、方向34および36を備える、運動軸12に沿って、切開されてもよい。明確性のために図示されないが、切開の安定性部分1108のための相補的特徴は、本明細書に説明されるように、フラップ切開の真下に存在してもよいことを理解されたい。
【0163】
図31A-31Cは、図30のものに類似するが、切開の安定性部分1108を生成するための様々な構成をさらに備える、本開示の代替実施形態を対象とする。図31Aは、運動軸12に対して切開の補正部分の外側にあるように拘束されるように構成され得る(境界1150および/または切開47によって画定され得るため)、突出部1110を備える、安定性部分1108を対象とする。代替として、図31Bは、ヒンジ1020自体が、本質的に、フラップ40の転位に対してある量の安定性を提供するため、ヒンジ1020と公称上対向して位置するように構成され得る、突出部1110のための構成を対象とする。該固有の安定性は、ヒンジ1020のサイズおよび/または長さの関数であり得る。代替として、図31Cは、複数の突出部1110を備えるように構成され得る、安定性部分1108のための構成を対象とする。
【0164】
図32Aおよび32Bは、接触要素804がさらに、切開の1つまたはそれを上回る安定性部分1108を生成するための様々な構成を備える、例示的実施形態を対象とする。図32Aに示されるように、接触要素804は、本明細書のいずれかの場所に説明されるように、「補正部分」と見なされ、境界818によって境界され得、視覚開口1150の内側にある、接触表面806の少なくとも一部を介して、補正部分819を切開に提供するように構成されてもよい。接触要素804はさらに、視覚開口1150の外側にある、安定性部分1108または複数の安定性部分1108を備えるように構成されてもよい。安定性部分1108はさらに、それぞれ、陥凹1181を用いて、組織を変形させる(または同等に、「成形」する)ことによる、突出部1110、および/または突起1182を使用して、組織を成形することによる、くぼみ1112等、公称上相補的特徴を生成するように構成されてもよい。陥凹1181は、図32Bに示されるように、幅1186と、深度1185とを有するように構成されてもよい。同様に、突起1182は、幅1186と、高さ1185とを有するように構成されてもよい。陥凹1181および突起1182は、~50μmと~1,500μmとの間の幅と、~50μmと~700μmとの間の高さと、~50μmと~700μmとの間の深度とを利用するように構成されてもよい。陥凹1181および突起1182はさらに、~200μmと~600μmの間の幅と、~100μmと~300μmとの間の高さと、~100μmと~300μmとの間の深度とを利用するように構成されてもよい。
【0165】
図32Bは、図32Aの実施形態の断面図を示し、その中で表面806は、本開示が、例えば、角膜用角膜片を生成するために展開されると、単純近視を補正するために使用され得るため、半球であることが分かり得る。安定性部分(または同等に、「安定性領域」)1108は、光学クリア開口1150の辺りおよび筐体8042によって境界される接触要素804の縁の辺りを越えて、領域を備えることが分かり得る。そのような陥凹1181および突起1182の種々の組み合わせは、組み合わせられ、より複雑な安定性部分1108を形成してもよいことを理解されたい。
【0166】
図33は、補正部分1108と、安定性部分819との両方を備え、さらに、図24A-26に示されるような相補的特徴突出部1110およびくぼみ1112を備え得る、切開を生成するように構成される、図10A-10Fおよび図26-30に示されるものの側面を備える、ある実施形態を対象とする。接触プレート804は、組織表面に接触し、組織表面をその自立状態のものから再成形し、(公称上、示されるように、破線によって封入された領域内およびその周囲の)組織1111の下層体積の少なくとも一部に影響を及ぼし、例示的角膜切開の場合、それぞれ、フラップおよび土台等の切開の異なる側面において、突出部1110および相補的くぼみ1112を生成するように作製され得る、くぼみ1181(または同等に、本明細書で使用されるように、「チャネル」)を備えてもよい。より広義には、切開プロファイルに沿って下層組織体積1111の少なくとも一部を通して生成された切開は、組織表面の近位における、第1の切開表面と、組織表面の遠位における、第2の切開表面とを生成し得る。該切開プロファイルは、伸長電極が、本明細書のいずれかの場所で説明されたように、公称上線形経路に沿って、前進および/または後退されるとき等、組織が接触要素を用いて成形されたとき、平面であり得る。後続の結果として生じる自立(または「弛緩される」)組織形状は、切開の間、組織に付与される形状の反対のものと見なされ得る。公称上平面切開等の切開の間、その通常弛緩状態のものより凹面である構成に組織を成形することは、組織が後に弛緩された組織形状に戻るとき、あまり凹面ではない(または同等に、より凸面である)組織形状をもたらし得る。公称上平面切開等の切開の間、その通常弛緩状態のものより凸面である構成に組織を成形することは、組織が後に弛緩された組織形状に戻るとき、あまり凸面ではない(または同等に、より凹面である)組織形状をもたらし得る。結果として生じる形状は、特に、切開の間、接触要素が、係合され、組織表面および/または組織表面の下のある体積の組織を成形する間に、その(それらの)弛緩状態のものと異なるように、組織に付与され得る。組織接触要素804は、組織接触要素の除去および/またはその上への圧力に伴って、組織がその改変された自立構成に弛緩すると、その組織が、切開プロファイルに沿って、1つまたはそれを上回る相補的特徴を形成することを可能にするために十分に組織を成形し得る。光学クリア開口1150は、本断面図に示される破線1150間にある、領域として画定され得、結果として生じる切開は、補正部分819と安定性部分1108の両方を有し得る。いくつかの実施形態では、光学クリア開口1150は、屈折補正の光学ゾーンを備え、その外側境界は、切開された角膜片の周界に対応する。該安定性部分は、補正部分の外側の領域として画定され得、これもまた、光学クリア開口の外側にあり得る。組織2は、組織2に添着し、および/またはそれを安定させるために、吸引によって、吸引要素810のチャネル1212の中に牽引され得る。チャネル1212は、切開境界1114の外側にあり(明確にするために示されないが、電極702と組織2の交点によって画定された領域と見なされ得る)、したがって、切開の安定性部分1108の生成に寄与し得ない。
【0167】
図34は、図33のものに類似する、ある実施形態を対象とし、組織表面に接触し、組織表面を再成形し、組織1111の下層体積の少なくとも一部に影響を及ぼし、例示的角膜切開の場合、それぞれ、フラップおよび土台等の切開の異なる側面において、くぼみ1112および相補的突出部1110を生成するように作製され得る、突出部1182を含むように修正される、接触プレート804を伴う。
【0168】
図35は、図33のものに類似する、ある実施形態を対象とする。本明細書で上記に記載されるように、組織2は、相補的特徴1110および1112を安定性領域1108内に生成するために、吸引要素810によって供給される吸引によって、チャネル1210の中に牽引され得る。チャネル1212は、切開境界1114の外側にあり得る(明確にするために示されないが、電極702と組織2の交点によって画定され、本例示的実施形態では、チャネル1210と1212との間に配置される、領域の外側にあると見なされ得る)。組織2は、チャネル1210の中に牽引され、本例示的実施形態では、突出部1110およびくぼみ1112を構成するために、電極702の「上方」にあるように示される、切断領域内に配置され得る一方、チャネル1212の中に牽引される、組織2は、該電極の「下方」かつ切断領域の外側に配置され、それによって、切開され得ない。光学クリア開口1150(図26および図30-33に関して説明されるように)は、本例示的実施形態では、接触プレート804のほぼ幅にあると見なされ得る。
【0169】
図36は、図11Aおよび11Bのものに類似する、ある実施形態を対象とし、光学クリア開口1150の追加を伴い、これは、要素8061を2つの領域、すなわち、屈折表面を提供し、角膜片を生成するために意図される、光学開口内にある(またはその「内側」にある)、領域1、すなわち、要素8061-1と、光学クリア開口を伴わない(またはその「外側」にある)ものである、領域2、すなわち、要素8061-2とに分割し得る。要素8061-2は、切開の安定性部分819を生産するために、相補的特徴を提供するように構成されてもよい。
【0170】
典型的角膜は、平均して~500μm厚であり得、角膜基質の少なくとも~250μmが、一般的IOPに不安定性または過膨隆(「eklasisa」)を引き起こさないように防止するように留まることを要求し得るため、突出部を角膜土台内/上に生成することは、突出部をフラップ内/上に生成することより好ましくあり得る。代替として、~≧250μmの間質厚をもたらす、くぼみを角膜土台内/上に生成するようにシステムを構成することが、好ましくあり得る。
【0171】
ヒンジ部分と対向して位置する、切開の安定性部分を生成することは、該ヒンジ部分により緊密に隣接するものより安定性を提供し得る。
【0172】
本明細書に示される相補的特徴の形状は、主に、深度断面において長方形であるが、他の形状も、本開示の範囲内と見なされる。非限定的実施例として、相補的特徴の、深度断面形状は、突出部、陥凹、くぼみ、長方形、丸みを帯びた長方形、円形、楕円形、四辺形、菱形、平行四辺形、台形、不等辺四辺形、閉鎖された曲線、およびそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。
【0173】
従来の超小型角膜切開刀(または同等機能のデバイス)等の任意の切開器具もまた、安定性部分を備える、切開を生成するために使用されてもよい。例えば、従来の超小型角膜切開刀は、切開デバイスの切断要素によって衝突され、切開の相補的特徴を生成するように、チャネル1210および/または1212のうちの少なくとも1つをデバイスの吸引要素に、および/または陥凹1181および突起1182のうちの少なくとも1つをデバイスの圧平プレートに提供することによって、安定性部分をさらに備える、角膜フラップを生成するように修正されてもよい。
【0174】
再び図24A-26および33-36を参照すると、本システムは、多くの方法において、組織を切開するように構成されことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、方法の1つまたはそれを上回るステップを実施するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラ等のプロセッサが、プロセッサ制御移動に応答して、電極を前進および後退させるように構成される。いくつかの実施形態では、組織接触要素は、吸引要素810およびチャネル1210を用いて、組織を成形するように構成され、組織は、電極の前進および後退に伴って切開される。いくつかの実施形態では、組織表面は、電極が前進される間、第1の組織切除プロファイルに対応する、第1の表面プロファイルと、電極が後退される間、第2の表面プロファイルとを備え、本明細書に説明されるように、第1の表面プロファイルと第2の表面プロファイルとの間の差異に対応する、ある体積の切除された組織を画定する。いくつかの実施形態では、切除された組織の体積は、本明細書に説明されるように、切開45のプロファイルの安定性部分1108内の補正部分819に対応する。
【0175】
いくつかの実施形態では、組織接触要素は、第1の組織切開プロファイルに沿って組織を切開するために、第1の表面プロファイルに、第2の切開プロファイルに沿って組織を切開するために、第2の表面プロファイルに、組織を成形するように構成される、調節可能接触要素を備える。いくつかの実施形態では、調節可能接触要素は、本明細書に説明されるように、要素8061を備える。いくつかの実施形態では、要素8061は、例えば、電極が前進および後退されるとき、補正部分819の第1の表面プロファイルおよび第2の表面プロファイルを画定するための第1の要素8061-1を備え、第2の要素8061-2は、電極が、前進および後退される間、実質的に固定されたままであって、切開45とともに、安定性部分1108の相補的特徴を画定する。
【0176】
接触要素を用いた本組織成形は、組織が電極を用いて切開されると、任意の好適な形状、例えば、3次元形状が、略線形切開プロファイルを用いて形成されることを可能にする。いくつかの実施形態では、切開プロファイル45は、組織が接触要素と係合されると、2次元線形切開プロファイルを構成し、1つまたはそれを上回る相補的特徴は、組織が自立構成に弛緩すると、3次元相補的表面プロファイル、例えば、突出部1110と、相補的くぼみ1112とを構成する。
【0177】
上記の構成の組み合わせもまた、本開示の範囲内と見なされる。
【0178】
本明細書で使用されるように、用語「撓曲」、「変形」、「振動」、「伸展」、および「屈曲」は、同義的に使用されてもよい。
【0179】
組織相互作用を参照して、本明細書で使用されるように、用語「途絶」、「分解」、および「アブレート」は、同義的に使用されてもよい。
【0180】
記号「~」は、本明細書では、「約」に匹敵するものとして使用される。例えば、「~100ms」等の記述は、「約100ms」の記述に匹敵し、「v=~5mm・s-1」等の記述は、「vは、約5mm・s-1である」の記述に匹敵する。
【0181】
記号
【化47】
は、本明細書では、続く値が直径であることを示すために使用される。例えば、
【化48】
等の記述は、「10μmの直径」の記述に匹敵する。さらに、
【化49】
等の記述は、「約12μmの直径」の記述に匹敵する。
【0182】
記号「∝」は、本明細書では、比例を示すために使用される。例えば、「∝r-2」等の記述は、「r-2に比例する」の記述に匹敵する。
【0183】
ドット表記は、本明細書では、明確性および簡潔性のために、複合単位を表すために使用される。例えば、記述k=~40N・m-1は、「k=~40N/メートル」の記述に匹敵する。
【0184】
本明細書で使用されるように、「mN」は、「ミリニュートン」を指し、これは、10-3ニュートンである。
【0185】
本明細書に説明されるように、本明細書に説明および/または図示されるコンピューティングデバイスならびにシステムは、広義には、本明細書に説明されるモジュール内に含有されるもの等のコンピュータ可読命令を実行することが可能な任意のタイプまたは形態のコンピューティングデバイスもしくはシステムを表す。それらの最も基本的な構成では、これらのコンピューティングデバイスは、それぞれ、少なくとも1つのメモリデバイスと、少なくとも1つの物理的プロセッサとを備えてもよい。
【0186】
本明細書に使用されるような用語「メモリ」または「メモリデバイス」は、概して、データならびに/もしくはコンピュータ可読命令を記憶することが可能な任意のタイプまたは形態の揮発性もしくは不揮発性記憶デバイスまたは媒体を表す。一実施例では、メモリデバイスは、本明細書に説明されるモジュールのうちの1つまたはそれを上回るものを記憶、ロード、および/または維持してもよい。メモリデバイスの実施例は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスクドライブ、キャッシュ、同一物のうちの1つまたはそれを上回るものの変形例もしくは組み合わせ、または任意の他の好適な記憶メモリを備える。
【0187】
加えて、本明細書に使用されるような用語「プロセッサ」または「物理的プロセッサ」は、概して、コンピュータ可読命令を解釈ならびに/もしくは実行することが可能な任意のタイプまたは形態のハードウェア実装処理ユニットを指す。一実施例では、物理的プロセッサは、上記に説明されるメモリデバイス内に記憶される1つまたはそれを上回るモジュールにアクセスする、および/またはそれを修正してもよい。物理的プロセッサの実施例は、限定ではないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット(CPU)、ソフトコアプロセッサを実装するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、同一物のうちの1つまたはそれを上回るものの部分、同一物のうちの1つまたはそれを上回るものの変形例もしくは組み合わせ、または任意の他の好適な物理的プロセッサを備える。プロセッサは、分散型プロセッサシステム、例えば、並列プロセッサの起動、またはサーバ等の遠隔プロセッサ、およびそれらの組み合わせを備えてもよい。
【0188】
別個の要素として図示されるが、本明細書に説明および/または図示される方法ステップは、単一のアプリケーションの部分を表し得る。加えて、いくつかの実施形態では、これらのステップのうちの1つまたはそれを上回るものは、コンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスに、方法ステップ等の1つまたはそれを上回るタスクを実施させ得る、1つまたはそれを上回るソフトウェアアプリケーションもしくはプログラムを表す、またはそれに対応し得る。
【0189】
加えて、本明細書に説明されるデバイスのうちの1つまたはそれを上回るものは、データ、物理的デバイス、および/または物理的デバイスの表現を、1つの形態から別の形態に変換してもよい。加えて、または代替として、本明細書に列挙されるモジュールのうちの1つまたはそれを上回るものは、コンピューティングデバイス上で実行すること、コンピューティングデバイス上にデータを記憶すること、および/または別様にコンピューティングデバイスと相互作用することによって、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ならびに/もしくは物理的コンピューティングデバイスの任意の他の部分を、1つの形態のコンピューティングデバイスから別の形態のコンピューティングデバイスに変換してもよい。
【0190】
本明細書に使用されるような用語「コンピュータ可読媒体」は、概して、コンピュータ可読命令を記憶または搬送することが可能な任意の形態のデバイス、キャリア、もしくは媒体を指す。コンピュータ可読媒体の実施例は、限定ではないが、搬送波等の伝送型媒体、および磁気記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ、テープドライブ、およびフロッピー(登録商標)ディスク)、光学記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、およびBLU-RAY(登録商標)ディスク)、電子記憶媒体(例えば、ソリッドステートドライブおよびフラッシュ媒体)、ならびに他の分散システム等の非一過性型媒体を備える。
【0191】
当業者は、本明細書に開示される任意のプロセスまたは方法が、多くの方法で修正され得ることを認識するであろう。本明細書に説明および/または図示されるプロセスパラメータならびにステップのシーケンスは、実施例としてのみ与えられ、所望に応じて変動されることができる。例えば、本明細書に図示および/または説明されるステップは、特定の順序で示される、もしくは議論されるが、これらのステップは、必ずしも図示または議論される順序で実施される必要はない。
【0192】
本明細書に説明および/または図示される種々の例示的方法はまた、本明細書に説明もしくは図示されるステップのうちの1つまたはそれを上回るものを省略する、もしくは開示されるものに加えて、付加的ステップを備えてもよい。さらに、本明細書に開示されるような任意の方法のステップが、本明細書に開示されるような任意の他の方法のいずれか1つまたはそれを上回るステップと組み合わせられることができる。
【0193】
本明細書に説明されるようなプロセッサは、本明細書に開示される任意の方法の1つまたはそれを上回るステップを実施するように構成されることができる。代替として、または組み合わせて、プロセッサは、本明細書に開示されるような1つまたはそれを上回る方法の1つまたはそれを上回るステップを組み合わせるように構成されることができる。
【0194】
別様に記述されない限り、本明細書および請求項に使用されるような用語「~に接続される(connected to)」ならびに「~に結合される(coupled to)」(およびそれらの派生語)は、直接ならびに間接的(すなわち、他の要素または構成要素を介した)接続の両方を可能にするものとして解釈されるものである。
【0195】
別様に注記されない限り、本明細書および請求項に使用されるような用語「~に動作可能に接続される(operatively connected to)」および「~に動作可能に結合される(operatively coupled to)」(およびその派生語)は、機能を実施するために、直接および間接的(すなわち、他の要素または構成要素を介して)接続の両方を可能にするものとして解釈されるものである。
【0196】
加えて、本明細書および請求項に使用されるような用語「a」ならびに「an」は、「~のうちの少なくとも1つ(at least one of)」を意味するものとして解釈されるものである。最後に、使用を容易にするために、本明細書および請求項に使用されるような用語「~を含む(including)」ならびに「~を有する(having)」(およびそれらの派生語)は、単語「~を備える(comprising)」と同義的であり、それと同一の意味を有するものとする。
【0197】
本明細書に開示されるようなプロセッサは、本明細書に開示されるような任意の方法のいずれか1つまたはそれを上回るステップを実施するための命令とともに構成されることができる。
【0198】
用語「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」等が、事象の任意の特定の順序またはシーケンスを指すことなく、種々の層、要素、構成要素、領域、もしくは区分を説明するために本明細書に使用され得ることを理解されたい。これらの用語は、単に、1つの層、要素、構成要素、領域、または区分を別の層、要素、構成要素、領域、もしくは区分と区別するために使用される。本明細書に説明されるような第1の層、要素、構成要素、領域、または区分は、本開示の教示から逸脱することなく、第2の層、要素、構成要素、領域、もしくは区分と称され得る。
【0199】
本明細書に使用されるように、用語「または(or)」は、代替として、かつ組み合わせて、項目を指すために包括的に使用される。
【0200】
本明細書で使用されるように、数字等の文字は、同様の要素を指す。
【0201】
図面は、必ずしも、正確な縮尺で描かれておらず、いくつかの寸法は、例証目的のために、不均衡に表され得る。
【0202】
本開示は、以下の付番された付記を含む。
【0203】
付記1.組織を切開する方法であって、チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものを備える、組織接触要素を用いて、組織表面を成形し、対応する突出部またはくぼみのうちの1つまたはそれを上回るものを組織表面内に形成するステップと、組織切開プロファイルに沿って、組織を切開するステップと、接触要素を除去し、組織が自立構成に弛緩し、組織切開プロファイルに沿って、1つまたはそれを上回る相補的特徴を形成することを可能にするステップとを含む、方法。
【0204】
付記2.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、突出部を組織切開プロファイルの第1の側上に、くぼみを切開プロファイルの第2の側上に備え、組織切開プロファイルの第1の側と第2の側との間の界面において、組織を自立構成に安定させる、付記1に記載の方法。
【0205】
付記3.組織切開プロファイルは、組織の第1の部分を切開プロファイルの第1の側上に、第2の部分を切開プロファイルの第2の側上に画定し、第1の部分は、1つまたはそれを上回る突出部を備え、第2の部分は、弛緩構成において、1つまたはそれを上回る突出部を受容するようにサイズ決めおよび成形される、1つまたはそれを上回る対応するくぼみを備える、付記2に記載の方法。
【0206】
付記4.1つまたはそれを上回る突出部は、複数の突出部を切開プロファイルの第1の側上に備え、1つまたはそれを上回る対応するくぼみは、弛緩構成において、複数の対応するくぼみを切開プロファイルの第2の側上に備える、付記3に記載の方法。
【0207】
付記5.複数の突出部および複数のくぼみは、複数の相互係止特徴を構成する、付記4に記載の方法。
【0208】
付記6.第1の部分は、組織表面を備え、第2の部分は、組織の層を備える、付記3に記載の方法。
【0209】
付記7.第2の部分は、組織表面を備える、第1の部分は、組織の層を備える、付記3に記載の方法。
【0210】
付記8.接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、チャネルを備え、チャネルは、自立構成において、組織切開プロファイルに沿って、組織表面を受容し、対応する突出部を形成するようにサイズ決めされる、付記1に記載の方法。
【0211】
付記9.組織切開プロファイルは、組織の第1の部分を切開プロファイルの第1の側上に、第2の部分を切開プロファイルの第2の側上に画定し、第1の部分は、突出部を備え、第2の部分は、突出部を受容するようにサイズ決めおよび成形される、対応するくぼみを備える、付記8に記載の方法。
【0212】
付記10.第1の部分上の突出部および第2の部分上のくぼみは、相互係止構成を構成する、付記9に記載の方法。
【0213】
付記11.接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、突出部を備え、突出部は、自立構成において、組織切開プロファイルに沿って、組織表面に湾入し、対応するくぼみを形成するようにサイズ決めされる、付記1に記載の方法。
【0214】
付記12.組織切開プロファイルは、組織の第1の部分を切開プロファイルの第1の側上に、第2の部分を切開プロファイルの第2の側上に画定し、第1の部分は、くぼみを備え、第2の部分は、くぼみの中に嵌合するようにサイズ決めおよび成形される、対応する突出部を備える、付記11に記載の方法。
【0215】
付記13.第1の部分上のくぼみおよび第2の部分上の突出部は、相互係止構成を構成する、付記12に記載の方法。
【0216】
付記14.切開プロファイルは、組織が電極を用いて切開されると、線形切開プロファイルを構成する、付記1に記載の方法。
【0217】
付記15.切開プロファイルは、組織が接触要素と係合されると、2次元線形切開プロファイルを構成し、1つまたはそれを上回る相補的特徴は、組織が自立構成に弛緩すると、3次元相補的表面プロファイルを構成する、付記14に記載の方法。
【0218】
付記16.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、相互係止特徴または噛合特徴のうちの1つまたはそれを上回るものを構成する、付記1に記載の方法。
【0219】
付記17.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、組織切開プロファイルの外側領域に沿って、少なくとも部分的に、組織切開プロファイルの内側領域の周囲に延在する、付記1に記載の方法。
【0220】
付記18.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、切開プロファイルの内側領域の周囲に半円周方向に延在する、付記17に記載の方法。
【0221】
付記19.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、組織切開プロファイルの外側領域に沿って延在し、眼の角膜の中心光学ゾーンを画定する、付記1に記載の方法。
【0222】
付記20.組織は、電極の前進および後退に伴って切開され、組織表面は、電極が前進される間、第1の組織切除プロファイルに対応する、第1の表面プロファイルを構成し、電極が後退される間、第2の表面プロファイルを備え、第1の表面プロファイルと第2の表面プロファイルとの間の差異に対応する、ある体積の切除された組織を画定する、付記1に記載の方法。
【0223】
付記21.組織接触要素は、調節可能接触要素を備え、組織表面は、調節可能接触要素を用いて、第1の表面プロファイルおよび第2の表面プロファイルに成形される、付記20に記載の方法。
【0224】
付記22.調節可能接触要素は、第1の表面プロファイルおよび第2の表面プロファイルを画定するための内側要素と、1つまたはそれを上回る相補的特徴を画定するための外側要素とを備える、付記21に記載の方法。
【0225】
付記23.1つまたはそれを上回る相補的特徴に対応する、組織表面の第1の部分は、組織が、電極の前進および電極の後退に伴って、切開される間、実質的に固定されたままであって、組織表面の第2の部分は、電極が前進される間、第1の表面プロファイルを、電極が後退される間、第2の表面プロファイルを構成する、付記20に記載の方法。
【0226】
付記24.組織表面の第2の部分は、光学ゾーンに対応し、眼の屈折異常を補正する、付記23に記載の方法。
【0227】
付記25.第1の表面プロファイルと第2の表面プロファイルとの間の差異は、光学ゾーンの屈折力の変化に対応する、付記24に記載の方法。
【0228】
付記26.切除された組織は、切除された組織の体積から除去される、付記23に記載の方法。
【0229】
付記27.切除された組織は、角膜組織を備え、体積から除去される組織は、角膜片を備える、付記26に記載の方法。
【0230】
付記28.体積は、組織内に設置されるべきインプラントの体積に対応する、付記26に記載の方法。
【0231】
付記29.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、約30μm~約500μmの範囲内の幅と、約30μm~約450μmの範囲内の深度とを備える、付記1に記載の方法。
【0232】
付記30.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、約50μm~約3,000μmの範囲内の長さを備える、付記29に記載の方法。
【0233】
付記31.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離によって分離される、複数の相補的特徴を備える、付記29に記載の方法。
【0234】
付記32.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、突出部を切開プロファイルの第1の側上に、突出部を受容するように成形される、くぼみを切開プロファイルの第2の側上に備える、付記1に記載の方法。
【0235】
付記33.接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、約50μm~約500μmの範囲内の幅を備え、切開プロファイルの第1の側上の突出部および切開プロファイルの第2の側上のくぼみはそれぞれ、約30μm~約500μmの範囲内の幅を備える、付記32に記載の方法。
【0236】
付記34.接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、約50μm~約500μmの範囲内の深度を備え、切開プロファイルの第1の側上の突出部および切開プロファイルの第2の側上のくぼみはそれぞれ、約30μm~約450μmの範囲内の深度を備える、付記32に記載の方法。
【0237】
付記35.接触要素の突出部またはチャネルのうちの1つまたはそれを上回るものは、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離によって分離される、複数のチャネルまたは突出部を備え、切開の第1の側上の突出部は、約200μm~約500μmの範囲内の距離によって分離される、複数の突出部を備え、切開の第2の側上のくぼみは、約200μm~約1,000μmの範囲内の対応する距離によって分離される、複数のくぼみを備える、付記32に記載の方法。
【0238】
付記36.突出部またはチャネルのうちの1つまたはそれを上回るものは、組織に係合するように成形される、複数のチャネルを備え、複数のチャネルはそれぞれ、約50μm~約500μmの範囲内の幅と、約50μm~約3,000μmの範囲内の長さとを備え、複数のチャネルは、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離によって分離される、付記1に記載の方法。
【0239】
付記37.突出部またはチャネルのうちの1つまたはそれを上回るものは、組織に係合するように成形される、複数の突出部を備え、複数の突出部はそれぞれ、約50μm~約500μmの範囲内の幅と、約50μm~約3,000μmの範囲内の長さとを備え、複数の突出部は、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離によって分離される、付記1に記載の方法。
【0240】
付記38.接触要素は、組織と接触要素を係合するために、真空源に結合される、付記1に記載の方法。
【0241】
付記39.チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、真空源に結合される、チャネルを備え、組織をチャネルの中に牽引し、組織表面の対応する突出部を伴う、組織表面を成形する、付記38に記載の方法。
【0242】
付記40.チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、突出部を備え、突出部は、突出部に近接する真空源に結合される、チャネルに結合され、対応するくぼみを組織表面内に形成する、付記38に記載の方法。
【0243】
付記41.真空源は、約100mmHg~約600mmHgの範囲内の真空圧力を提供する、付記38に記載の方法。
【0244】
付記42.電極は、撓曲し、プラズマを発生させ、組織を切開するように構成される、伸長電極と、伸長電極に動作可能に結合され、電気エネルギーを電極に提供し、プラズマを発生させる、電気エネルギー源と、伸長電極に動作可能に結合され、張力を伸長電極に提供し、伸長電極が、組織に係合し、プラズマを発生させることに応答して、伸長電極が撓曲することを可能にする、架張要素とを備える、付記1に記載の方法。
【0245】
付記43.複数のアームが、電極および架張要素に動作可能に結合される、付記42に記載の方法。
【0246】
付記44.電極は、2つのアーム間に支持されない、付記43に記載の方法。
【0247】
付記45.プラズマを用いて組織を切開するためのシステムであって、組織切開プロファイルに沿って、組織を切開するように構成される、伸長電極と、組織を成形するように構成される、組織接触要素であって、組織接触要素は、組織が、切開プロファイルに沿って、電極を用いて切開される間、対応する突出部またはくぼみのうちの1つまたはそれを上回るものを組織表面内に形成するために、チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものを備え、組織接触要素は、組織が、組織接触要素の除去に伴って、自立構成に弛緩すると、組織が、切開プロファイルに沿って、1つまたはそれを上回る相補的特徴を形成することを可能にするために十分に組織を成形する、組織接触要素とを備える、システム。
【0248】
付記46.1つまたはそれを上回る相補的特徴は、突出部を組織切開プロファイルの第1の側上に、くぼみを切開プロファイルの第2の側上に備え、組織切開プロファイルの第1の側と第2の側との間の界面において、組織を自立構成に安定させる、付記45に記載のシステム。
【0249】
付記47.組織切開プロファイルは、組織の第1の部分を切開プロファイルの第1の側上に、第2の部分を組織切開プロファイルの第2の側上に画定し、第1の部分は、突出部を備え、第2の部分は、突出部を受容するようにサイズ決めおよび成形される、対応するくぼみを備える、付記46に記載のシステム。
【0250】
付記48.第1の部分は、組織表面を備え、第2の部分は、組織の層を備える、付記47に記載のシステム。
【0251】
付記49.第2の部分は、組織表面を備える、第1の部分は、組織の層を備える、付記47に記載のシステム。
【0252】
付記50.接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、チャネルを備え、チャネルは、自立構成において、組織切開プロファイルに沿って、組織表面を受容し、対応する突出部およびくぼみを形成するようにサイズ決めされる、付記45に記載のシステム。
【0253】
付記51.接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、突出部を備え、突出部は、自立構成において、組織切開プロファイルに沿って、組織表面に湾入し、対応する突出部およびくぼみを形成するようにサイズ決めされる、付記45に記載のシステム。
【0254】
付記52.電極を平行移動させるためのアクチュエータをさらに備える、付記45に記載のシステム。
【0255】
付記53.組織切開プロファイルは、組織が電極の平行移動に伴って切開されるとき、線形切開プロファイルを構成する、付記52に記載のシステム。
【0256】
付記54.組織切開プロファイルは、組織が接触要素と係合されると、2次元線形切開プロファイルを構成し、1つまたはそれを上回る相補的特徴は、組織が自立構成に弛緩すると、3次元相補的表面プロファイルを構成する、付記53に記載のシステム。
【0257】
付記55.組織接触要素は、第1の組織切除プロファイルに沿って、組織を切除するために、第1の表面プロファイルに、第2の切開プロファイルに沿って、組織を切除するために、第2の表面プロファイルに、組織を成形するように構成される、調節可能接触要素を備える、付記45に記載のシステム。
【0258】
付記56.第1の組織切除プロファイルと第2の組織切除プロファイルとの間の差異は、ある体積の切除された組織を画定する、付記55に記載のシステム。
【0259】
付記57.調節可能接触要素は、組織を第1の表面プロファイルに成形するための第1の表面プロファイル構成と、組織を第2の表面プロファイル構成に成形するための第2の表面プロファイル構成とを備える、付記55に記載のシステム。
【0260】
付記58.調節可能接触要素は、第1の表面プロファイルおよび第2の表面プロファイルを画定するための内側要素と、1つまたはそれを上回る相補的特徴を画定するための外側要素とを備える、付記55に記載のシステム。
【0261】
付記59.外側要素は、組織が電極の前進および電極の後退に伴って切開される間、実質的に固定されたままであるように構成され、内側要素は、電極が前進される間、第1の構成を伴う第1の表面プロファイルに、電極が後退される間、第2の構成を伴う第2の表面プロファイルに、組織を成形するように構成される、付記58に記載のシステム。
【0262】
付記60.チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、複数のチャネルを備え、組織表面内の複数の突出部および複数の対応する相補的特徴を形成する、付記45に記載のシステム。
【0263】
付記61.接触要素の複数のチャネルは、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離だけ、相互から分離される、付記60に記載のシステム。
【0264】
付記62.チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、複数の突出部を備え、組織表面内の複数のくぼみおよび複数の対応する相補的特徴を形成する、付記45に記載のシステム。
【0265】
付記63.接触要素の複数の突出部は、約200μm~約1,000μmの範囲内の距離だけ、相互から分離される、付記62に記載のシステム。
【0266】
付記64.接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、約50μm~約500μmの範囲内の幅を備える、付記45に記載のシステム。
【0267】
付記65.接触要素のチャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、約50μm~約500μmの範囲内の深度を備える、付記45に記載のシステム。
【0268】
付記66.接触要素を用いて組織を成形するために、接触要素に結合される、真空源をさらに備える、付記45に記載のシステム。
【0269】
付記67.チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、真空源に結合される、チャネルを備え、組織をチャネルの中に牽引し、組織表面の対応する突出部を伴う、組織表面を成形する、付記66に記載のシステム。
【0270】
付記68.チャネルまたは突出部のうちの1つまたはそれを上回るものは、突出部を備え、突出部は、突出部に近接する真空源に結合される、チャネルに結合され、対応するくぼみを組織表面内に形成する、付記66に記載のシステム。
【0271】
付記69.真空源は、約100mmHg~約600mmHgの範囲内の真空圧力を提供する、付記66に記載のシステム。
【0272】
付記70.伸長電極に動作可能に結合され、電気エネルギーを電極に提供し、プラズマを発生させるように構成される、電気エネルギー源と、伸長電極に動作可能に結合される、架張要素であって、張力を伸長電極に提供し、伸長電極が、組織に係合し、プラズマを発生させることに応答して、伸長電極が撓曲することを可能にするように構成される、架張要素とをさらに備える、付記45に記載のシステム。
【0273】
付記71.電極および架張要素に動作可能に結合される、複数のアームをさらに備える、付記70に記載のシステム。
【0274】
付記72.電極は、2つのアーム間に支持されない、付記71に記載のシステム。
【0275】
付記73.先行する方法付記のうちのいずれか1項に記載の方法を実施するように構成される、プロセッサをさらに備える、付記45に記載のシステム。
【0276】
本開示の実施形態は、本明細書に記載されるように示され、説明され、実施例としてのみ提供される。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、多数の適合、変更、変形例、および代用を認識するであろう。本明細書に開示される実施形態のいくつかの代替および組み合わせが、本開示ならびに本明細書に開示される発明の範囲から逸脱することなく、利用されてもよい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図19D
図20
図21
図22A
図22B
図22C
図23
図24A
図24B
図25
図26
図27A
図27B
図27C
図28A
図28B
図29
図30
図31A
図31B
図31C
図32A
図32B
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図35
図36
【国際調査報告】