(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】X連鎖性ミオチュブラーミオパチーの改善された治療のための組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
A61K 38/46 20060101AFI20240517BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20240517BHJP
A61K 31/575 20060101ALI20240517BHJP
A61P 21/04 20060101ALI20240517BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240517BHJP
C12N 15/864 20060101ALN20240517BHJP
【FI】
A61K38/46
A61K48/00
A61K31/575
A61P21/04
A61P43/00 105
A61P43/00 121
C12N15/864 100Z
C12N15/864 ZNA
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572721
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 US2022030716
(87)【国際公開番号】W WO2022251208
(87)【国際公開日】2022-12-01
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523343514
【氏名又は名称】アステラス ジーン セラピーズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミラー,ウェストン
(72)【発明者】
【氏名】バクテル,ネイサン
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084AA13
4C084BA44
4C084DC22
4C084MA02
4C084MA17
4C084MA66
4C084NA06
4C084ZA941
4C084ZA942
4C084ZB212
4C084ZC541
4C084ZC542
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086DA11
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA06
4C086ZA75
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、神経筋障害に関連して共存する胆汁うっ滞性肝機能障害(例えば、胆汁うっ滞及び高ビリルビン血症)を治療するための方法を提供する。ある特定の実施形態において、本発明は、抗胆汁うっ滞剤との併用療法に対する、X連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)を有する対象の準備状態を評価するための方法を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)を治療することを、それを必要とするヒト患者に行う方法であって、前記患者に、(i)治療上有効な量のミオチューブラリン1(MTM1)をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、前記抗胆汁うっ滞剤は、前記患者への前記ウイルスベクターの投与の約6週間以内に開始される1回以上の用量で前記患者に投与される、前記方法。
【請求項2】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、前記患者に、(i)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、前記抗胆汁うっ滞剤は、前記患者への前記ウイルスベクターの投与の約6週間以内に開始される1回以上の用量で前記患者に投与される、前記方法。
【請求項3】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、前記患者に、(i)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、前記抗胆汁うっ滞剤は、前記患者への前記ウイルスベクターの投与の約6週間以内に開始される1回以上の用量で前記患者に投与される、前記方法。
【請求項4】
前記抗胆汁うっ滞剤が、前記患者への前記ウイルスベクターの投与の約5週間以内に開始される1回以上の用量で前記患者に投与され、任意選択により、前記抗胆汁うっ滞剤は、前記患者への前記ウイルスベクターの投与の約4週間以内、約3週間以内、約2週間以内、または約1週間以内に開始される1回以上の用量で前記患者に投与される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記抗胆汁うっ滞剤が、前記患者への前記ウイルスベクターの投与と同じ日に開始される1回以上の用量で前記患者に投与される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
XLMTMを治療することを、それを必要とし、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において行う方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項7】
XLMTMを有すると診断され、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項8】
XLMTMを有すると診断され、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項9】
前記ウイルスベクターが、約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与される、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ウイルスベクターが、約2.5×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約2×10
14vg/kg未満、約1.5×10
14vg/kg未満、または約1.4×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ウイルスベクターが、約3×10
13vg/kg~約2.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約8×10
13vg/kg~約1.8×10
14vg/kg、約1×10
14vg/kg~約1.6×10
14vg/kg、約1.1×10
14vg/kg~約1.5×10
14vg/kg、または約1.2×10
14vg/kg~約1.4×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ウイルスベクターが、約1.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で5歳以下である、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で4歳以下であり、任意選択により、前記患者は、3歳以下、2歳以下、1歳以下、または生後6ヶ月以下である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で生後約1ヶ月~約5歳である、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることを更に含む、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記患者が、前記患者から得られた血液サンプルのパラメーターを評価することによって、前記胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされ、前記パラメーターが参照レベルを上回るという所見により、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を有すると特定される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記パラメーターが、前記血液サンプル中の血清胆汁酸のレベルを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記血清胆汁酸が、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記パラメーターが、肝機能検査の1つ以上の結果を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記パラメーターが、前記血液サンプル中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼまたはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項23】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項24】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、
a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項25】
XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項26】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを、約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項27】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを、約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項28】
前記ウイルスベクターが、約2.5×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約2×10
14vg/kg未満、約1.5×10
14vg/kg未満、または約1.4×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与される、請求項22~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記ウイルスベクターが、約3×10
13vg/kg~約2.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約8×10
13vg/kg~約1.8×10
14vg/kg、約1×10
14vg/kg~約1.6×10
14vg/kg、約1.1×10
14vg/kg~約1.5×10
14vg/kg、または約1.2×10
14vg/kg~約1.4×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項22~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記ウイルスベクターが、約1.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項22~29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で5歳以下である、請求項22~30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で4歳以下であり、任意選択により、前記患者は、3歳以下、2歳以下、1歳以下、または生後6ヶ月以下である、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で生後約1ヶ月~約5歳である、請求項22~30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
XLMTMを治療することを、それを必要とする5歳以下のヒト患者において行う方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項35】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項36】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項37】
XLMTMを治療することを、それを必要とする5歳以下のヒト患者において行う方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項38】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項39】
XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【請求項40】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で4歳以下であり、任意選択により、前記患者は、3歳以下、2歳以下、1歳以下、または生後6ヶ月以下である、請求項34~39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で生後約1ヶ月~約5歳である、請求項34~39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記ウイルスベクターが、約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与される、請求項34~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記ウイルスベクターが、約2.5×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約2×10
14vg/kg未満、約1.5×10
14vg/kg未満、または約1.4×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記ウイルスベクターが、約3×10
13vg/kg~約2.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約8×10
13vg/kg~約1.8×10
14vg/kg、約1×10
14vg/kg~約1.6×10
14vg/kg、約1.1×10
14vg/kg~約1.5×10
14vg/kg、または約1.2×10
14vg/kg~約1.4×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項34~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記ウイルスベクターが、約1.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項34~44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターの投与を約3×10
14vg/kg未満の量で以前に受けたことがあるヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項47】
前記ウイルスベクターが、約2.5×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約2×10
14vg/kg未満、約1.5×10
14vg/kg未満、または約1.4×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記ウイルスベクターが、約3×10
13vg/kg~約2.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約8×10
13vg/kg~約1.8×10
14vg/kg、約1×10
14vg/kg~約1.6×10
14vg/kg、約1.1×10
14vg/kg~約1.5×10
14vg/kg、または約1.2×10
14vg/kg~約1.4×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記ウイルスベクターが、約1.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項46~48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で5歳以下である、請求項46~49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で4歳以下であり、任意選択により、前記患者は、3歳以下、2歳以下、1歳以下、または生後6ヶ月以下である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で生後約1ヶ月~約5歳である、請求項46~49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを以前に受けたことがあり、前記ウイルスベクターの投与時点で5歳以下であったヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項54】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で4歳以下であり、任意選択により、前記患者は、3歳以下、2歳以下、1歳以下、または生後6ヶ月以下であった、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記患者が、前記ウイルスベクターの投与時点で生後約1ヶ月~約5歳であった、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記ウイルスベクターが、約3×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与される、請求項53~55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記ウイルスベクターが、約2.5×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約2×10
14vg/kg未満、約1.5×10
14vg/kg未満、または約1.4×10
14vg/kg未満の量で前記患者に投与される、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記ウイルスベクターが、約3×10
13vg/kg~約2.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与され、任意選択により、前記ウイルスベクターは、約8×10
13vg/kg~約1.8×10
14vg/kg、約1×10
14vg/kg~約1.6×10
14vg/kg、約1.1×10
14vg/kg~約1.5×10
14vg/kg、または約1.2×10
14vg/kg~約1.4×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項53~55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記ウイルスベクターが、約1.3×10
14vg/kgの量で前記患者に投与される、請求項53~58のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
前記ウイルスベクターが、前記量を含む単回用量で前記患者に投与される、請求項1~52及び56~59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記ウイルスベクターが、合計で前記量を含む2回以上の用量で前記患者に投与される、請求項1~52及び56~59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
前記ウイルスベクターが、前記量をそれぞれ個別に含む2回以上の用量で前記患者に投与される、請求項1~52及び56~59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記2回以上の用量が、互いに、1年以上離れている、請求項61または62に記載の方法。
【請求項64】
前記2回以上の用量が、互いに、約12ヶ月以内に前記患者に投与される、請求項61または62に記載の方法。
【請求項65】
前記ウイルスベクターが、アデノ随伴ウイルス(AAV)、アデノウイルス、レンチウイルス、レトロウイルス、ポックスウイルス、バキュロウイルス、単純ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、及び合成ウイルスからなる群から選択される、請求項1~64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
前記ウイルスベクターが、AAVである、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記AAVが、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAVrh10、またはAAVrh74の血清型である、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記ウイルスベクターが、シュードタイプ化AAVである、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
前記シュードタイプ化AAVが、AAV2/8またはAAV2/9であり、任意選択により、前記シュードタイプ化AAVは、AAV2/8である、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記MTM1をコードする導入遺伝子が、筋特異的プロモーターに作動可能に連結される、請求項1~69のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
前記筋特異的プロモーターが、デスミンプロモーター、筋クレアチンキナーゼプロモーター、ミオシン軽鎖プロモーター、ミオシン重鎖プロモーター、心筋トロポニンCプロモーター、トロポニンIプロモーター、myoD遺伝子ファミリープロモーター、アクチンアルファプロモーター、アクチンベータプロモーター、アクチンガンマプロモーター、または眼のペアード様ホメオドメイン3のイントロン1内のプロモーターである、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記筋特異的プロモーターが、デスミンプロモーターである、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記ウイルスベクターが、resamirigene bilparvovecである、請求項1~72のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記ウイルスベクターが、静脈内、筋肉内、皮内、または皮下投与により前記患者に投与される、請求項1~73のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記抗胆汁うっ滞剤が、胆汁酸、ファルネソイドX受容体(FXR)リガンド、線維芽細胞増殖因子19(FGF-19)模倣物質、Takeda-Gタンパク質受容体5(TGR5)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニスト、管腔側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤、免疫調節薬、抗線維化療法、及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NOX)阻害剤からなる群から選択される、請求項1~74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
(i)前記FXRリガンドが、オベチコール酸、シロフェキソル、トロピフェキソル、トレチノイン、もしくはEDP-305であり、
(ii)前記FGF-19模倣物質が、アルダフェルミンであり、
(iii)前記TGR5アゴニストが、INT-777もしくはINT-767であり、
(iv)前記PPARアゴニストが、ベザフィブラート、セラデルパル、もしくはエラフィブリノルであり、
(v)前記PPAR-アルファアゴニストが、フェノフィブラートであり、
(vi)前記PPAR-デルタアゴニストが、セラデルパルであり、
(vii)前記PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニストが、エラフィブラノルであり、
(viii)前記ASBT阻害剤が、オデビキシバット、マラリキシバット、もしくはリネリキシバットであり、
(ix)前記免疫調節薬が、リツキシマブ、アバタセプト、ウステキヌマブ、インフリキシマブ、バリシチニブ、もしくはFFP-104であり、
(x)前記抗線維化療法が、ビタミンD受容体アゴニストもしくはシムツズマブであり、及び/または
(xi)前記NOX阻害剤が、セタナキシブである、
請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記胆汁酸が、ウルソデオキシコール酸、ノルウルソデオキシコール酸、またはその薬学的に許容される塩である、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記胆汁酸が、ウルソディオールである、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記胆汁酸が、単回用量で前記患者に投与される、請求項75、77、及び78のいずれか1項に記載の方法。
【請求項80】
前記胆汁酸が、複数回用量で前記患者に投与される、請求項75、77、及び78のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
前記胆汁酸が、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の量で前記患者に投与され、任意選択により、前記胆汁酸は、約6mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、約7mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、約8mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、約10mg/kg/用量~約15mg/kg/用量、または約12mg/kg/用量~約13mg/kg/用量の量で前記患者に投与される、請求項79または80に記載の方法。
【請求項82】
前記胆汁酸が、約5mg/kg/用量~約11mg/kg/用量の量で前記患者に投与され、任意選択により、前記胆汁酸は、約6mg/kg/用量~約10mg/kg/用量、または約7mg/kg/用量~約9mg/kg/用量の量で前記患者に投与される、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記胆汁酸が、1日、1週間、または1ヶ月あたり1回以上の用量で、前記患者に投与される、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記胆汁酸が、1日あたり1回以上の用量で前記患者に投与され、任意選択により、前記胆汁酸は、1日1回の用量、1日2回の用量、1日3回の用量、1日4回の用量、または1日5回の用量で前記患者に投与される、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記胆汁酸が、1日あたり1回の用量で前記患者に投与される、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記胆汁酸が、約5mg/kg/日~約40mg/kg/日の量で前記患者に投与され、任意選択により、(i)前記胆汁酸が、約6mg/kg/日~約39mg/kg/日、約8mg/kg/日~約37mg/kg/日、約13mg/kg/日~約32mg/kg/日、もしくは約20mg/kg/日~約25mg/kg/日の量で前記患者に投与され、または(ii)前記胆汁酸が、約17mg/kg/日~約23mg/kg/日、約18mg/kg/日~約22mg/kg/日、もしくは約19mg/kg/日~約21mg/kg/日の量で前記患者に投与される、請求項75~85のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
前記胆汁酸が、20mg/kg/日の量で前記患者に投与される、請求項75~86のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記胆汁酸が、250mgの前記胆汁酸を含む単位剤形により、前記患者に投与される、請求項75~87のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
前記胆汁酸が、500mgの前記胆汁酸を含む単位剤形により、前記患者に投与される、請求項75~87のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
前記胆汁が、経腸投与により、前記患者に投与される、請求項75~89のいずれか1項に記載の方法。
【請求項91】
前記患者が、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の病歴を有していない、請求項1~90のいずれか1項に記載の方法。
【請求項92】
前記患者が、いかなる基礎肝疾患の病歴も有していない、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記患者が、在胎期間35週以上で生まれ、前記ウイルスベクターの投与時点で、満期~約5歳であるか、またはその年齢であった、請求項1~92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
前記患者が、男子である、請求項1~93のいずれか1項に記載の方法。
【請求項95】
前記患者が機械的換気補助を必要とし、任意選択により、機械的換気補助は、侵襲性機械的換気補助及び非侵襲性機械的換気補助を含む、請求項1~94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者は、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、機械的換気補助の時間数において前記ベースラインからの経時的な変化を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、機械的換気補助の時間数において前記ベースラインからの経時的な変化を示す、請求項1~95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項97】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、少なくとも30秒間、機能的自立座位を達成し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに前記機能的自立座位を達成し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、少なくとも30秒間、前記機能的自立座位を示す、請求項1~96のいずれか1項に記載の方法。
【請求項98】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、必要な機械的人工呼吸器補助が1日あたり約16時間以下に減少することを示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、前記必要な機械的人工呼吸器補助の減少を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、前記必要な機械的人工呼吸器補助の減少を示す、請求項1~97のいずれか1項に記載の方法。
【請求項99】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、Children’s Hospital of Philadelphia Infant Test of Neuromuscular Disorders(CHOP INTEND)においてベースラインからの変化を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、前記CHOP INTENDにおいて前記ベースラインからの変化を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、前記CHOP INTENDにおいて前記ベースラインからの変化を示す、請求項1~98のいずれか1項に記載の方法。
【請求項100】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、最大吸気圧(MIP)においてベースラインからの変化を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、MIPにおいて前記ベースラインからの変化を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、MIPにおいて前記ベースラインからの変化を示す、請求項1~99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析において前記ベースラインからの変化を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析において前記ベースラインからの変化を示す、請求項1~100のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析における前記ベースラインからの変化が、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから少なくとも48週間持続する、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、硬直及び/または関節拘縮の減少を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、前記硬直及び/または関節拘縮の減少を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、前記硬直及び/または関節拘縮の減少を示す、請求項1~102のいずれか1項に記載の方法。
【請求項104】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、前記横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、前記横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示す、請求項1~103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項105】
前記患者が14μmol/Lより大きい血清総胆汁酸レベルを示すという所見によって、前記患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される、請求項16~104のいずれか1項に記載の方法。
【請求項106】
前記患者が、血液検査において参照レベルに対して1つ以上のパラメーターの増加または減少を示すという所見によって、前記患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される、請求項16~105のいずれか1項に記載の方法。
【請求項107】
前記血液検査が、肝機能検査である、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記1つ以上のパラメーターが、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、及び/またはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルを含む、請求項106または107に記載の方法。
【請求項109】
前記患者が、ビリルビン検査で1mg/dLより大きいビリルビンレベルを示すという所見によって、前記患者が高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定される、請求項16~108のいずれか1項に記載の方法。
【請求項110】
前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約3週間後までに、前記患者がビリルビン検査で1mg/dLより大きいビリルビンレベルを示す、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記ビリルビンレベルが、直接ビリルビンレベルまたは総ビリルビンレベルを含む、請求項109または110に記載の方法。
【請求項112】
前記患者が、血液検査において参照レベルに対してパラメーターの増加を示すという所見によって、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される、請求項16~111のいずれか1項に記載の方法。
【請求項113】
前記パラメーターが、血清胆汁酸のレベルを含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記血清胆汁酸が、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸である、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記血液検査が、肝機能検査である、請求項112に記載の方法。
【請求項116】
前記パラメーターが、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼまたはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルを含む、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び添付文書を含むキットであって、前記添付文書は、前記キットの使用者に対して、請求項1~52及び60~116のいずれか1項に記載の方法に従って、XLMTMを有する患者に前記ウイルスベクターを投与するための指示を与えるものである、前記キット。
【請求項118】
抗胆汁うっ滞剤及び添付文書を含むキットであって、前記添付文書は、前記キットの使用者に対して、請求項53~116のいずれか1項に記載の方法に従って、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防するために前記抗胆汁うっ滞剤を患者に投与するための指示を与えるものである、前記キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、参照によりその全体が本明細書に援用される。2022年5月24日に作成された当該ASCIIコピーは、「51037-057WO3_Sequence_Listing_5_24_22_ST25」という名称であり、サイズは69,743バイトである。
【0002】
本発明は、ヒト患者などの患者における神経筋障害の現行治療に関連する胆汁うっ滞性肝機能障害の治療のための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
X連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)は、ミオチューブラリン1(MTM1)の機能喪失変異から生じる、骨格筋の致死性単一遺伝子病である。新生児男子50,000人におよそ1人がXLMTMであり、典型的に、著しい筋緊張低下及び呼吸不全を示す。極めて稀な症例であるが、女子が重症型のXLMTMを発症することもある。出生後の生存には集中的なサポートが必要であり、例えば、85~90%の患者が出生時に呼吸補助(すなわち、機械的換気)を必要とし、50%近くの患者が継続して24時間人工呼吸器に頼り、約60%の患者が気管切開を受けている。最近まで、人工呼吸器の使用または経管栄養などの支持的治療選択肢しか利用可能でなかった。近年では、XLMTMの治療に、MTM1の送達に関する遺伝子療法アプローチが開発されている。しかしながら、当該技術分野において、XLMTMを有する患者に遺伝子療法を行う改善された方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、X連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)を治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法を提供する。いくつかの実施形態において、患者は、治療上有効な量のミオチューブラリン1(MTM1)をコードする導入遺伝子を含有するウイルスベクター及び抗胆汁うっ滞剤(anti-cholestatic agent)が投与される。
【0005】
一態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、患者に、(i)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、抗胆汁うっ滞剤は、患者への導入遺伝子の投与の約6週間以内(例えば、約6週間前または約6週間後)に開始される1回以上の用量で患者に投与される、方法を提供する。
【0006】
第2の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、患者に、(i)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、抗胆汁うっ滞剤は、患者へのウイルスベクターの投与の約6週間以内(例えば、約6週間前または約6週間後)に開始される1回以上の用量で患者に投与される、方法を提供する。
【0007】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、患者に、(i)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、抗胆汁うっ滞剤は、患者へのウイルスベクターの投与の約6週間以内(例えば、約6週間前または約6週間後)に開始される1回以上の用量で患者に投与される、方法を提供する。
【0008】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、患者への導入遺伝子の投与の約5週間以内(例えば、約5週間前または約5週間後)に開始される1回以上の用量で患者に投与され、任意選択により、抗胆汁うっ滞剤は、患者への導入遺伝子の投与の約4週間以内(例えば、約4週間前または約4週間後)、約3週間以内(例えば、約3週間前または約3週間後)、約2週間以内(例えば、約2週間前または約2週間後)、または約1週間以内(例えば、約1週間前もしくは約1週間後、約6日前もしくは約6日後、約5日前もしくは約5日後、約4日前もしくは約4日後、約3日前もしくは約3日後、約2日前もしくは約2日後、または約1日前もしくは約1日後)に開始される1回以上の用量で患者に投与される。
【0009】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、患者への導入遺伝子の投与と同じ日に開始される1回以上の用量で患者に投与される。
【0010】
別の態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とし、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において行う方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0011】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断され、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0012】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断され、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0013】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、方法は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について患者をモニタリングすることを更に含む。
【0014】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、患者から得られた血液サンプルのパラメーターを評価することによって、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされ、パラメーターが参照レベルを上回るという所見により、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を有すると特定される。
【0015】
いくつかの実施形態において、パラメーターには、血液サンプル中の血清胆汁酸のレベルが含まれる。いくつかの実施形態において、血清胆汁酸は、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸である。
【0016】
いくつかの実施形態において、パラメーターには、肝機能検査の1つ以上の結果が含まれる。
【0017】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、パラメーターには、血液サンプル中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼまたはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルが含まれる。
【0018】
別の態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、(a)MTM1をコードする導入遺伝子を患者に投与することと、(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について患者をモニタリングすることと、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0019】
別の態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与することと、(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について患者をモニタリングすることと、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0020】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与することと、(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について患者をモニタリングすることと、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0021】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与することと、(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について患者をモニタリングすることと、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0022】
別の態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、(a)MTM1をコードする導入遺伝子を患者に投与することと、(b)患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0023】
別の態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与することと、(b)患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0024】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与することと、(b)患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0025】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、(a)MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与することと、(b)患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0026】
別の態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とする5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)のヒト患者において行う方法であって、(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を患者に投与することと、(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について患者をモニタリングすることと、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0027】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを患者に投与することと、(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について患者をモニタリングすることと、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0028】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを患者に投与することと、(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について患者をモニタリングすることと、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0029】
別の態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とする5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)のヒト患者において行う方法であって、(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を患者に投与することと、(b)患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0030】
別の態様において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とする5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)のヒト患者において行う方法であって、(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を患者に投与することと、(b)患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、(c)抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することとを含む、方法を提供する。
【0031】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0032】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターの投与を、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けたことがあるヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0033】
別の態様において、本開示は、XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子の投与を以前に受けたことがあり、導入遺伝子の投与時点で、5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)であったヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0034】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、MTM1をコードする導入遺伝子は、MTM1をコードする導入遺伝子を含有するウイルスベクターによる形質導入によって患者に投与された。
【0035】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である。
【0036】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、4歳以下(例えば、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)であり、任意選択により、患者は、3歳以下(例えば、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)、2歳以下(例えば、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1歳以下)、1歳以下(例えば、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)、または生後6ヶ月以下(例えば、生後6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である。
【0037】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後約1ヶ月~約5歳(例えば、生後約1ヶ月~約5歳、生後約2ヶ月~約5歳、生後約3ヶ月~約5歳、生後約4ヶ月~約5歳、生後約5ヶ月~約5歳、生後約6ヶ月~約5歳、約1歳~約5歳、約2歳~約5歳、約3歳~約5歳、または約4歳~約5歳)であった。
【0038】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与される。
【0039】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、約2.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与され、任意選択により、ウイルスベクターは、約2×1014vg/kg未満の量(例えば、約2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)、約1.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)、または約1.4×1014vg/kg未満の量(例えば、約1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与される。
【0040】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、約3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量で患者に投与され、任意選択により、ウイルスベクターは、約8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、約1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、約1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、または約1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kgの量で患者に投与される。例えば、ウイルスベクターは、約3×1013vg/kg、3.1×1013vg/kg、3.2×1013vg/kg、3.3×1013vg/kg、3.4×1013vg/kg、3.5×1013vg/kg、3.6×1013vg/kg、3.7×1013vg/kg、3.8×1013vg/kg、3.9×1013vg/kg、4×1013vg/kg、4.1×1013vg/kg、4.2×1013vg/kg、4.3×1013vg/kg、4.4×1013vg/kg、4.5×1013vg/kg、4.6×1013vg/kg、4.7×1013vg/kg、4.8×1013vg/kg、4.9×1013vg/kg、5×1013vg/kg、5.1×1013vg/kg、5.2×1013vg/kg、5.3×1013vg/kg、5.4×1013vg/kg、5.5×1013vg/kg、5.6×1013vg/kg、5.7×1013vg/kg、5.8×1013vg/kg、5.9×1013vg/kg、6×1013vg/kg、6.1×1013vg/kg、6.2×1013vg/kg、6.3×1013vg/kg、6.4×1013vg/kg、6.5×1013vg/kg、6.6×1013vg/kg、6.7×1013vg/kg、6.8×1013vg/kg、6.9×1013vg/kg、7×1013vg/kg、7.1×1013vg/kg、7.2×1013vg/kg、7.3×1013vg/kg、7.4×1013vg/kg、7.5×1013vg/kg、7.6×1013vg/kg、7.7×1013vg/kg、7.8×1013vg/kg、7.9×1013vg/kg、8×1013vg/kg、8.1×1013vg/kg、8.2×1013vg/kg、8.3×1013vg/kg、8.4×1013vg/kg、8.5×1013vg/kg、8.6×1013vg/kg、8.7×1013vg/kg、8.8×1013vg/kg、8.9×1013vg/kg、9×1013vg/kg、9.1×1013vg/kg、9.2×1013vg/kg、9.3×1013vg/kg、9.4×1013vg/kg、9.5×1013vg/kg、9.6×1013vg/kg、9.7×1013vg/kg、9.8×1013vg/kg、9.9×1013vg/kg、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、または2.3×1014vg/kgの量で患者に投与され得る。
【0041】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、約1.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0042】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターは、当該量を含む単回用量で、患者に投与される。
【0043】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターは、合計で当該量を含む2回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で患者に投与される。
【0044】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターは、当該量をそれぞれ個別に含む2回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で患者に投与される。
【0045】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、2回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量は、互いに、1年以上(例えば、1年以上、1年6ヶ月以上、2年以上、3年以上、4年以上、または5年以上)離れている。
【0046】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、2回以上の用量は、互いに、約12ヶ月(例えば、約12ヶ月、約11ヶ月、約10ヶ月、約9ヶ月、約8ヶ月、約7ヶ月、約6ヶ月、約5ヶ月、約4ヶ月、約3ヶ月、約2ヶ月、または約1ヶ月)以内に患者に投与される。
【0047】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、アデノ随伴ウイルス(AAV)、アデノウイルス、レンチウイルス、レトロウイルス、ポックスウイルス、バキュロウイルス、単純ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、及び合成ウイルスからなる群から選択される。
【0048】
いくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、AAVである。いくつかの実施形態において、AAVは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAVrh10、またはAAVrh74の血清型である。
【0049】
いくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、シュードタイプ化AAVである。いくつかの実施形態において、シュードタイプ化AAVは、AAV2/8またはAAV2/9であり、任意選択により、シュードタイプ化AAVは、AAV2/8である。
【0050】
いくつかの実施形態において、MTM1をコードする導入遺伝子は、筋特異的プロモーターに作動可能に連結される。いくつかの実施形態において、筋特異的プロモーターは、デスミンプロモーター、筋クレアチンキナーゼプロモーター、ミオシン軽鎖プロモーター、ミオシン重鎖プロモーター、心筋トロポニンCプロモーター、トロポニンIプロモーター、myoD遺伝子ファミリープロモーター、アクチンアルファプロモーター、アクチンベータプロモーター、アクチンガンマプロモーター、または眼のペアード様ホメオドメイン3のイントロン1内のプロモーターである。いくつかの実施形態において、筋特異的プロモーターは、デスミンプロモーターである。
【0051】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、resamirigene bilparvovecである。
【0052】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターは、静脈内、筋肉内、皮内、または皮下投与によって患者に投与される。
【0053】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、胆汁酸、ファルネソイドX受容体(FXR)リガンド、線維芽細胞増殖因子19(FGF-19)模倣物質、Takeda-Gタンパク質受容体5(TGR5)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニスト、管腔側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤、免疫調節薬、抗線維化療法、及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NOX)阻害剤からなる群から選択される。
【0054】
いくつかの実施形態において、(i)FXRリガンドは、オベチコール酸、シロフェキソル、トロピフェキソル、トレチノイン、またはEDP-305であり、(ii)FGF-19模倣物質は、アルダフェルミンであり、(iii)TGR5アゴニストは、INT-777またはINT-767であり、(iv)PPARアゴニストは、ベザフィブラート、セラデルパル、またはエラフィブリノルであり、(v)PPAR-アルファアゴニストは、フェノフィブラートであり、(vi)PPAR-デルタアゴニストは、セラデルパルであり、(vii)PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニストは、エラフィブラノルであり、(viii)ASBT阻害剤は、オデビキシバット、マラリキシバット、またはリネリキシバットであり、(ix)免疫調節薬は、リツキシマブ、アバタセプト、ウステキヌマブ、インフリキシマブ、バリシチニブ、またはFFP-104であり、(x)抗線維化療法は、ビタミンD受容体アゴニストまたはシムツズマブであり、及び/または(xi)NOX阻害剤は、セタナキシブである。
【0055】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、ウルソデオキシコール酸(例えば、ウルソディオール)、ノルウルソデオキシコール酸、またはその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態において、胆汁酸は、ウルソディオールである。
【0056】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、胆汁酸は、単回用量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、胆汁酸は、複数回用量で患者に投与される。
【0057】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の量で患者に投与され、任意選択により、胆汁酸は、約6mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、約7mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、約8mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、約10mg/kg/用量~約15mg/kg/用量、または約12mg/kg/用量~約13mg/kg/用量の量で患者に投与される。例えば、胆汁酸は、約5mg/kg/用量、6mg/kg/用量、7mg/kg/用量、8mg/kg/用量、9mg/kg/用量、10mg/kg/用量、11mg/kg/用量、12mg/kg/用量、13mg/kg/用量、14mg/kg/用量、15mg/kg/用量、16mg/kg/用量、17mg/kg/用量、18mg/kg/用量、19mg/kg/用量、または20mg/kg/用量の量で患者に投与される。
【0058】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、約5mg/kg/用量~約11mg/kg/用量の量で患者に投与され、任意選択により、胆汁酸は、約6mg/kg/用量~約10mg/kg/用量、または約7mg/kg/用量~約9mg/kg/用量の量で患者に投与される。例えば、胆汁酸は、約5mg/kg/用量、6mg/kg/用量、7mg/kg/用量、8mg/kg/用量、9mg/kg/用量、10mg/kg/用量、または11mg/kg/用量の量で患者に投与される。
【0059】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、1日、1週間、または1ヶ月あたり1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で患者に投与される。
【0060】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、1日あたり1回以上、例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で患者に投与され、任意選択により、胆汁酸は、1日1回の用量、1日2回の用量、1日3回の用量、1日4回の用量、または1日5回の用量で患者に投与される。
【0061】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、1日1回の用量で患者に投与される。
【0062】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、約5mg/kg/日~約40mg/kg/日の量で患者に投与され、任意選択により、(i)胆汁酸は、約6mg/kg/日~約39mg/kg/日、約8mg/kg/日~約37mg/kg/日、約13mg/kg/日~約32mg/kg/日、もしくは約20mg/kg/日~約25mg/kg/日の量で患者に投与され、または(ii)胆汁酸は、約17mg/kg/日~約23mg/kg/日、約18mg/kg/日~約22mg/kg/日、もしくは約19mg/kg/日~約21mg/kg/日の量で患者に投与される。例えば、胆汁酸は、約5mg/kg/日、6mg/kg/日、7mg/kg/日、8mg/kg/日、9mg/kg/日、10mg/kg/日、11mg/kg/日、12mg/kg/日、13mg/kg/日、14mg/kg/日、15mg/kg/日、16mg/kg/日、17mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、25mg/kg/日、30mg/kg/日、35mg/kg/日、または40mg/kg/日の量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、胆汁酸は、20mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0063】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、250mgの胆汁酸を含む単位剤形により、患者に投与される。前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、胆汁酸は、500mgの胆汁酸を含む単位剤形により、患者に投与される。
【0064】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、胆汁が、経腸投与により、患者に投与される。
【0065】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の病歴を有していない。いくつかの実施形態において、患者は、いかなる基礎肝疾患の病歴も有していない。
【0066】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、在胎期間35週以上で生まれ、導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、満期(例えば、調整満期)~約5歳(例えば、生後1日~約5歳、生後2日~約5歳、生後3日~約5歳、生後4日~約5歳、生後5日~約5歳、生後6日~約5歳、生後7日~約5歳、生後8日~約5歳、生後9日~約5歳、生後10日~約5歳、生後11日~約5歳、生後12日~約5歳、生後13日~約5歳、生後14日~約5歳、生後15日~約5歳、生後16日~約5歳、生後17日~約5歳、生後18日~約5歳、生後19日~約5歳、生後20日~約5歳、生後25日~約5歳、生後1ヶ月~約5歳、生後2ヶ月~約5歳、生後3ヶ月~約5歳、生後4ヶ月~約5歳、生後5ヶ月~約5歳、生後6ヶ月~約5歳、1歳~約5歳、2歳~約5歳、3歳~約5歳、及び4歳~約5歳)であるか、またはその年齢であった。
【0067】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、男子である。
【0068】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、機械的換気補助を必要とし、任意選択により、機械的換気補助は、侵襲性機械的換気補助及び非侵襲性機械的換気補助を含む。
【0069】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示し、任意選択により、患者は、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与してから約24週間後までに、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す。
【0070】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、少なくとも30秒間、機能的自立座位を達成し、任意選択により、患者は、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与してから約24週間後までに機能的自立座位を達成し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、少なくとも30秒間、機能的自立座位を示す。
【0071】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、必要な機械的人工呼吸器補助が1日あたり約16時間以下に減少することを示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約24週間後までに、必要な機械的人工呼吸器補助の減少を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、必要な機械的人工呼吸器補助の減少を示す。
【0072】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、Children’s Hospital of Philadelphia Infant Test of Neuromuscular Disorders(CHOP INTEND)においてベースラインからの変化を示し、任意選択により、患者は、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与してから約24週間後までに、CHOP INTENDにおいてベースラインからの変化を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、CHOP INTENDにおいてベースラインからの変化を示す。
【0073】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、(MIP)においてベースラインからの変化を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約24週間後までに、MIPにおいてベースラインからの変化を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、MIPにおいてベースラインからの変化を示す。
【0074】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示し、任意選択により、患者は、導入遺伝子またはウイルスベクターを患者に投与してから約24週間後までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。いくつかの実施形態において、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析におけるベースラインからの変化は、ウイルスベクターを患者に投与してから少なくとも48週間(例えば、49週間、50週間、51週間、52、週間、1年間、または2年間)持続する。
【0075】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、硬直及び/または関節拘縮の減少を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約24週間後までに、硬直及び/または関節拘縮の減少を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、硬直及び/または関節拘縮の減少を示す。
【0076】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約24週間後までに、横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示し、任意選択により、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示す。
【0077】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、患者が14μmol/Lより大きい(例えば、14μmol/L、15μmol/L、16μmol/L、17μmol/L、18μmol/L、19μmol/L、20μmol/L、21μmol/L、22μmol/L、23μmol/L、24μmol/L、25μmol/L、26μmol/L、27μmol/L、28μmol/L、29μmol/L、30μmol/L、31μmol/L、32μmol/L、33μmol/L、34μmol/L、35μmol/L、36μmol/L、37μmol/L、38μmol/L、39μmol/L、40μmol/L、41μmol/L、42μmol/L、43μmol/L、44μmol/L、45μmol/L、46μmol/L、47μmol/L、48μmol/L、49μmol/L、50μmol/L、51μmol/L、52μmol/L、53μmol/L、54μmol/L、55μmol/L、56μmol/L、57μmol/L、58μmol/L、59μmol/L、60μmol/L、61μmol/L、62μmol/L、63μmol/L、64μmol/L、65μmol/L、66μmol/L、67μmol/L、68μmol/L、69μmol/L、70μmol/L、71μmol/L、72μmol/L、73μmol/L、74μmol/L、75μmol/L、76μmol/L、77μmol/L、78μmol/L、79μmol/L、80μmol/L、81μmol/L、82μmol/L、83μmol/L、84μmol/L、85μmol/L、86μmol/L、87μmol/L、88μmol/L、89μmol/L、90μmol/L、91μmol/L、92μmol/L、93μmol/L、94μmol/L、95μmol/L、96μmol/L、97μmol/L、98μmol/L、99μmol/L、または100μmol/Lより大きい)血清総胆汁酸レベルを示すという所見によって、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0078】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、血液検査において、患者が参照レベルに対して1つ以上のパラメーターの増加または減少を示すという所見によって、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0079】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、血液検査は、肝機能検査である。
【0080】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、1つ以上のパラメーターには、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、及び/またはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルが含まれる。
【0081】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、ビリルビン検査において、患者が1mg/dLより大きい(例えば、1mg/dL、1.1mg/dL、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、または100mg/dLより大きい)ビリルビンレベルを示すという所見によって、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0082】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ウイルスベクターを患者に投与すると、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約3週間までに、ビリルビン検査において、1mg/dLより大きい(例えば、1mg/dL、1.1mg/dL、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、または100mg/dLより大きい)ビリルビンレベルを示す。
【0083】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、ビリルビンレベルは、直接ビリルビンレベルまたは総ビリルビンレベルを含む。
【0084】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、患者は、血液検査において、患者が参照レベルに対してパラメーターの増加を示すという所見によって、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0085】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、パラメーターには、血清胆汁酸のレベルが含まれる。
【0086】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、血清胆汁酸は、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸である。
【0087】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、血液検査は、肝機能検査である。
【0088】
前述の態様のいずれかのいくつかの実施形態において、パラメーターには、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼまたはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルが含まれる。
【0089】
一態様において、本開示は、MTM1をコードする導入遺伝子及び添付文書を含むキットであって、添付文書は、キットの使用者に対して、前述の態様のいずれか1つの方法に従って、XLMTMを有する患者に導入遺伝子を投与するための指示を与えるものである、キットを提供する。
【0090】
一態様において、本開示は、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び添付文書を含むキットであって、添付文書は、キットの使用者に対して、前述の態様のいずれか1つの方法に従って、XLMTMを有する患者にウイルスベクターを投与するための指示を与えるものである、キットを提供する。
【0091】
一態様において、本開示は、抗胆汁うっ滞剤及び添付文書を含むキットであって、添付文書は、キットの使用者に対して、前述の態様のいずれか1つの方法に従って、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防するために抗胆汁うっ滞剤を患者に投与するための指示を与えるものである、キットを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【
図1】ヒトミオチューブラリン1(hMTM1)遺伝子の発現のための例示的なシュードタイプ化アデノ随伴ウイルス(AAV)2/8(AAV2/8)ウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の模式図である。左から右へ、網掛け矢印及び長方形は、ベータ-グロビンイントロンに作動可能に(operatively)連結されたヒトデスミン(hDes)プロモーター(配列番号3)をコードする核酸配列、hMTM1遺伝子(配列番号4)、ベータ-グロビンポリアデニル化シグナル(ベータ-グロビン_pA)を表し、AAV2末端逆位反復配列(ITR)で挟まれている。略語:AAV2_ITR:アデノ随伴ウイルス2末端逆位反復配列;ベータ-グロビン_pA:ヒトベータ-グロビンポリアデニル化シグナル;hDes:ヒトデスミンプロモーター;hMTM1:ヒトミオチューブラリン相補DNA。
【
図2】以下の実施例2に記載されるように、3.0×10
14vg/kg(3e14;薄い灰色)または1.0×10
14vg/kg(1e14;濃い灰色)のresamirigene bilparvovecで治療したヒト患者における総ビリルビン及び/または直接ビリルビン(正常値上限(ULN)に対する倍率)の変化を示すグラフである。塗りつぶされた長方形は25~75パーセンタイルを定義し、十字は平均を定義し、下ひげは下側境界より上の最小観察値を定義し(外れ値は除く)、上ひげは上側境界より下の最大観察値を定義し(外れ値は除く)、丸は外れ値を示し、上側境界より上または下側境界より下の任意の値[75パーセンタイル+I.5*IQRより大きい;または25パーセンタイル-I.5*より小さい](IQRは四分位範囲(75~25パーセンタイル)である)として定義される。
【
図3】以下の実施例2に示されるように、3.0×10
14vg/kg(薄い灰色の実線)または1.0×10
14vg/kg(濃い灰色の実線)のresamirigene bilparvovecで治療したヒト患者における総ビリルビン(mg/dL)のベースラインからの変化を示す回帰プロットである。各群の回帰曲線は、それぞれの用量(3.0×10
14vg/kgまたは1.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec;それぞれ薄い灰色の破線及び濃い灰色の破線)で投与した全ての個々の被験者に当てはめた。
【
図4】個々の患者に対してresamirigene bilparvovecで治療した後の呼吸器及び運動機能の転帰を示すグラフである。低用量患者、高用量患者、及び対照群にそれぞれ局所的に推定された散布図平滑化回帰曲線を当てはめた、ASPIRO治療患者の24時間にわたる侵襲性人工呼吸器依存の時間経過(A)、ASPIRO治療患者のMIPの時間経過(B)、及びCHOP INTENDスコアの時間経過(C)を示す。
【
図5A】resamirigene bilparvovec後のMTM1の投与に対する末梢血単核細胞(PBMC)/血清サンプルからのT細胞及びB細胞の応答を示すヒートマップである。変異の種類ごとに、治療参加者由来のサンプルでMTM1ペプチドプールにより参加者のPBMCを刺激した際のインターフェロン-γ(IFN-γ)放出を経時的に測定したELISpotアッセイを示す。T細胞ELISpotアッセイによって測定したIFN-γサイトカイン分泌データを示す。結果は、10
6個のPBMCあたりのSFC(スポット形成細胞)の数として表す。結果は、SFC/10
6細胞の平均から2標準誤差を差し引いた値がそれぞれの陰性対照ウェルの2倍より大きく、p≦0.05である場合、有意とみなした。更に、≧50 SFC/10
6のカットオフを、AAV8またはMTM1ペプチドプール刺激に対する陽性応答の決定に使用した。結果が「決定不可」となる一般的な原因には、利用可能なPBMCが不十分であること及び陽性対照による刺激にサンプルが応答しないことが含まれる。ELISpotデータに基づいて決定的な結論を下すことはできないが、多くの臨床的及び組織病理学的観察は、肝胆道系の重度の有害事象(SAE)の発生の原因因子であるT細胞媒介性免疫反応を支持するものではない。ベースライン時に陰性ELISpot結果を有した参加者のうち、参加者12及び01が後に胆汁うっ滞性SAEを報告した。参加者23は、最終的に、血小板減少症及び心筋炎のSAEを報告した。参加者09のベースラインサンプルは陽性であり、試験期間中に、重度の胆汁うっ滞性肝機能障害ならびに致死的な敗血症、免疫系障害、及び肝障害を発症した。投与時に陰性(または陰性及び決定不可)の結果しかない被験者には、25、12(最終的に重度の胆汁うっ滞性肝機能障害及び致死的な胃腸出血を発症)、及び06(最終的に重度の胆汁うっ滞性肝機能障害及び致死的な敗血症を発症)が含まれた。参加者11、33及び38は、ELISpotデータがなかった。
【
図5B】resamirigene bilparvovec後のMTM1の投与に対する末梢血単核細胞(PBMC)/血清サンプルからのT細胞及びB細胞の応答を示すヒートマップである。治療を受けた参加者のサンプルにおける経時的な抗MTM1抗体力価を変異の種類ごとに示す。ASPIRO被験者にresamirigene bilparvovecを投与する前及び投与した後に測定した抗MTM1抗体力価データを示す。「検出不可」の結果も示されるが、抗体力価の存在は、色の勾配で示される。ASPIRO被験者に存在するMTM1遺伝子変異の種類は、機能喪失(LOF)、部分的機能喪失(PLOF)、及びインフレームエクソン欠失(IFED)として示される。
【
図6】ASPIRO臨床試験における患者登録及び投与試験の実験設計図である。
【
図7A】A~Dは、resamirigene bilparvovec後の呼吸器及び換気の転帰を示すグラフである。A及びBは、プールされた対照参加者と比較した、治療参加者における24時間あたりの最小二乗平均人工呼吸器時間のベースラインからのパーセント変化をそれぞれ示すグラフ及び定量である。C及びDは、最大吸気圧(MIP)をそれぞれ示すグラフ及び定量である。高用量コホート(3.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec)の参加者は、低用量コホート(1.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec)と比較して、より頻繁にタイムポイントを設定し、より保守的なアルゴリズムを使用して、徐々に換気から離脱した。エラーバーは、標準誤差を示す。F検定及び関連するエラーバーの値は、混合効果ANOVAモデルからのものであり、対照群と比較して治療群の1日あたりの換気時間におけるベースラインからの変化率が経時的に大きく有意に減少したことを示している。対照及び高用量参加者については、人工呼吸器依存データを電子日記によって収集し(すなわち、極めて頻繁な報告)、低用量参加者については、控えめな施設訪問で収集した。
【
図7B】A~Dは、resamirigene bilparvovec後の呼吸器及び換気の転帰を示すグラフである。A及びBは、プールされた対照参加者と比較した、治療参加者における24時間あたりの最小二乗平均人工呼吸器時間のベースラインからのパーセント変化をそれぞれ示すグラフ及び定量である。C及びDは、最大吸気圧(MIP)をそれぞれ示すグラフ及び定量である。高用量コホート(3.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec)の参加者は、低用量コホート(1.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec)と比較して、より頻繁にタイムポイントを設定し、より保守的なアルゴリズムを使用して、徐々に換気から離脱した。エラーバーは、標準誤差を示す。F検定及び関連するエラーバーの値は、混合効果ANOVAモデルからのものであり、対照群と比較して治療群の1日あたりの換気時間におけるベースラインからの変化率が経時的に大きく有意に減少したことを示している。対照及び高用量参加者については、人工呼吸器依存データを電子日記によって収集し(すなわち、極めて頻繁な報告)、低用量参加者については、控えめな施設訪問で収集した。
【
図7C】A~Dは、resamirigene bilparvovec後の呼吸器及び換気の転帰を示すグラフである。A及びBは、プールされた対照参加者と比較した、治療参加者における24時間あたりの最小二乗平均人工呼吸器時間のベースラインからのパーセント変化をそれぞれ示すグラフ及び定量である。C及びDは、最大吸気圧(MIP)をそれぞれ示すグラフ及び定量である。高用量コホート(3.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec)の参加者は、低用量コホート(1.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec)と比較して、より頻繁にタイムポイントを設定し、より保守的なアルゴリズムを使用して、徐々に換気から離脱した。エラーバーは、標準誤差を示す。F検定及び関連するエラーバーの値は、混合効果ANOVAモデルからのものであり、対照群と比較して治療群の1日あたりの換気時間におけるベースラインからの変化率が経時的に大きく有意に減少したことを示している。対照及び高用量参加者については、人工呼吸器依存データを電子日記によって収集し(すなわち、極めて頻繁な報告)、低用量参加者については、控えめな施設訪問で収集した。
【
図7D】A~Dは、resamirigene bilparvovec後の呼吸器及び換気の転帰を示すグラフである。A及びBは、プールされた対照参加者と比較した、治療参加者における24時間あたりの最小二乗平均人工呼吸器時間のベースラインからのパーセント変化をそれぞれ示すグラフ及び定量である。C及びDは、最大吸気圧(MIP)をそれぞれ示すグラフ及び定量である。高用量コホート(3.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec)の参加者は、低用量コホート(1.0×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovec)と比較して、より頻繁にタイムポイントを設定し、より保守的なアルゴリズムを使用して、徐々に換気から離脱した。エラーバーは、標準誤差を示す。F検定及び関連するエラーバーの値は、混合効果ANOVAモデルからのものであり、対照群と比較して治療群の1日あたりの換気時間におけるベースラインからの変化率が経時的に大きく有意に減少したことを示している。対照及び高用量参加者については、人工呼吸器依存データを電子日記によって収集し(すなわち、極めて頻繁な報告)、低用量参加者については、控えめな施設訪問で収集した。
【
図8】resamirigene bilparvovec後の運動機能をそれぞれ示すグラフ及び定量である。プールされた対照参加者と比較した、治療を受けた参加者のChildren’s Hospital of Philadelphia Infant Test of Neuromuscular Disorders(CHOP INTEND)尺度における最小二乗平均運動機能スコアのベースラインからの変化を示す。CHOP INTEND尺度のスコアは0~64の範囲であり、スコアが高いほど良好な機能を示し、4点の増増分は臨床的に意義があるとみなされる。エラーバーは、標準誤差を示す。
【
図9】個々のresamirigene bilparvovec治療患者及び対照患者における主要な運動マイルストーンの達成をそれぞれ示すグラフ及び定量である。白いボックスは、X連鎖性ミオチュブラーミオパチー遺伝子導入臨床試験(ASPIRO)における投与時の年齢または登録の年齢(INCEPTUS)から開始する。ボックスの長さは、患者の試験時間を示す。アイコンは、運動マイルストーン達成時の年齢を示す。
【
図10】resamirigene bilparvovec治療後のミオチューブラリン(MTM1)タンパク質発現及び組織病理学的変化をそれぞれ示すグラフ及び顕微鏡写真のセットである。Aは、1×10
14vg/kgまたは3×10
14vg/kgのresamirigene bilparvovecを投与した後の個々の患者から得た筋生検サンプルにおけるMTM1タンパク質発現のイムノブロットの定量をそれぞれ示すグラフである。Bは、1×10
14vg/kg(患者08)もしくは3×10
14vg/kg(患者25)のresamirigene bilparvovecを投与した患者からそれぞれベースライン、24週目、及び48週目に採取した筋生検サンプルまたは年齢を一致させた対照のヘマトキシリンとエオシン(H&E)染色及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)染色をそれぞれ示す一連の画像である。
【
図11】低用量(1×10
14vg/kg)または高用量(3×10
14vg/kg)のresamirigene bilparvovecを投与した患者のCD3の発現レベルによって評価した、resamirigene bilparvovecの投与を受けた患者における炎症反応(例えば、なし、非常に軽度、モールド、軽度から中等度、中等度、中等度から重度、または重度)を示すヒートマップである。
【
図12】1×10
14vg/kgを投与した患者(患者17及び8)のCD3発現により評価した、resamirigene bilparvovecの投与を受けた患者におけるベースライン、24週目、及び48週目のそれぞれの炎症反応を示す一連の画像である。
【
図13】試験登録以降の死亡を事象とした、事象発生までの時間分析による全生存期間のカプランマイヤー分析を示すグラフである。分析のカット時点で事象のない被験者は含めなかった。
【
図14】投与後85日目に参加者12から採取した肝生検の組織病理学である。ヘモトキシリンとエオシン(H&E)染色を胆汁輸送タンパク質であるBSEP染色とともに示す。肝細胞変性及び巨大細胞の形成、細胞内及び細胞外の胆汁蓄積、胆管増殖、ならびに最小限の炎症を示している。
【
図15】剖検中に参加者06から採取した肝生検の組織病理学である。ヘモトキシリンとエオシン(H&E)染色を胆汁輸送タンパク質であるBSEP染色とともに示す。肝細胞変性、壊死、及び巨大細胞の形成、細胞内及び細胞外の胆汁蓄積、胆管増殖、重度の線維症、ならびに顕著な炎症なしを示している。
【発明を実施するための形態】
【0093】
定義
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、記載される値の上下10%以内の値を指す。例えば、本明細書に記載される重量の文脈で使用される「100ポンド」は、100ポンドの上下10%以内の量を含む。更に、数値量の一覧の文脈で使用される場合、数値量の一覧の前にある「約」という用語は、その一覧で列挙される個々の量に適用されることを理解されたい。
【0094】
本明細書で使用される場合、「投与すること」、「投与」などの用語は、任意の有効な経路で、治療剤(例えば、筋特異的プロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1(MTM1)遺伝子をコードする核酸配列を含むウイルスベクターを含む医薬組成物)を患者に直接与えることを指す。例示的な投与経路は、本明細書に記載され、静脈内注射などの全身投与経路だけでなく、患者の中枢神経系へ直接投与する経路、特に、髄腔内注射または脳室内注射によるものなども含まれる。
【0095】
本明細書で使用される場合、「年齢調整標準」という用語は、年齢によるデータの正規化プロセスを指し、母集団の年齢プロファイルが異なる場合に、対象集団を比較することができるように使用される手法である。本明細書で使用される場合、「標準」という用語は、対象集団が年齢プロファイル間で類似しているため、年齢による正規化を受けないデータを指す。
【0096】
本明細書で使用される場合、「アラニンアミノトランスフェラーゼ」及び「ALT」という用語は、天然に生じる野生型ALTタンパク質(例えば、ALT1及びALT2)のアミノ酸配列を含むまたはそれらからなるタンパク質、及び天然に生じるALTのアレルバリアント(GPTまたはGPT2、例えば、スプライスバリアントまたはアレルバリアント)のアミノ酸配列を含むまたはそれらからなるタンパク質を指す。ヒトGPT核酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NM_005309.2(配列番号6)に提供され、例示的な野生型ALT1アミノ酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NP_005300.1(配列番号7)に提供されている。ヒトGPT2核酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NM_001142466.2(配列番号8)に提供され、例示的な野生型ALT2アミノ酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NP_001135938.1(配列番号9)に提供されている。
【0097】
本明細書で使用される場合、「アルカリホスファターゼ」及び「ASP」という用語は、天然に生じる野生型ASPタンパク質のアミノ酸配列を含むまたはそれらからなるタンパク質、及び天然に生じるASPのアレルバリアント(例えば、スプライスバリアントまたはアレルバリアント)のアミノ酸配列を含むまたはそれらからなるタンパク質を指す。ヒトASP核酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NM_000478.5(配列番号10)に提供され、例示的な野生型ASPアミノ酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NP_000469.3(配列番号11)に提供されている。
【0098】
本明細書で使用される場合、「抗胆汁うっ滞剤」という用語は、胆汁形成を増加させるように作用し、及び/または生物学的膜に対する疎水性胆汁酸の作用に拮抗するように作用する小分子などの物質を指す。タンパク質に関して本明細書で使用される「拮抗する」という用語は、タンパク質とその1つ以上の結合パートナーとの相互作用から生じるシグナル伝達を減少させる分子を指す。アンタゴニストは、アンタゴニストがない状態での2つのタンパク質の結合と比べて、タンパク質のその1つ以上の結合パートナーへの結合を減少させ得る。
【0099】
本明細書で使用される場合、「アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ」及び「AST」という用語は、天然に生じる野生型ASTタンパク質のアミノ酸配列を含むまたはそれらからなるタンパク質、及び天然に生じるASTのアレルバリアント(例えば、スプライスバリアントまたはアレルバリアント)のアミノ酸配列を含むまたはそれらからなるタンパク質を指す。ヒトAST核酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No NM_002079.2(配列番号12)に提供され、例示的な野生型ASPアミノ酸配列は、NCBI Ref SeqAcc.No.NP_002070.1(配列番号13)に提供されている。
【0100】
本明細書で使用される場合、「胆汁酸検査」及び「血清胆汁酸検査」という用語は、食前(すなわち、食事をする前)の血液サンプルをベースラインとして採取し、続いて食事をして、その約2時間後に食後(すなわち、食事をした後)の血液サンプルを採取する手順を指す。両方の血液サンプルを胆汁酸レベルについて検査し、食前サンプルを参照として使用する。本明細書で使用される場合、「胆汁酸」は、哺乳動物及び他の脊椎動物の胆汁中に主にみられるステロイド酸を指す。
【0101】
本明細書で使用される場合、「Children’s Hospital of Philadelphia Infant Test of Neuromuscular Disorders」及び「CHOP INTEND」という用語は、虚弱な乳幼児、例えば、骨格筋の疾患(例えば、X連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM))を患う乳幼児の評価のために開発された検証済みの運動評価指標を指す。CHOP INTENDは、0~64点の尺度を使用し、点数が高いほど良好な運動機能を示す。本明細書で使用される場合、「運動機能スコア」という用語は、CHOP INTENDの0~64点の尺度における点数(例えば、CHOP INTENDの尺度で>45)を指す。
【0102】
本明細書で使用される場合、「胆汁うっ滞」という用語は、胆汁が肝臓から十二指腸へ流れることができない状態を指す。臨床的には、胆石または悪性腫瘍から生じ得る管系の物理的な遮断による「閉塞性」の胆汁うっ滞と、遺伝的欠陥により生じ得るまたは多くの医薬の副作用として後天的に生じ得る胆汁形成障害である「代謝性」の胆汁うっ滞の2つの区別がある。本明細書で使用される場合、「胆汁」という用語は、脂肪の消化を助けるために肝臓から分泌される消化液を指す。
【0103】
本明細書で使用される場合、「併用療法」とは、特定の疾患または状態(例えば、神経筋障害)について定義された治療レジメンの一部として、2つ(またはそれ以上)の異なる剤の投与または治療が対象に行われることを意味する。いくつかの実施形態において、「併用療法」は、処置を含み得る。治療レジメンは、対象に対する個々の剤の効果が重なるように各剤の投与量及び投与周期を定めるものである。いくつかの実施形態において、2つ以上の剤の送達は、同時または並行してなされ、剤は、混合調製されてもよい。他の実施形態において、2つ以上の剤は、混合調製されず、処方されたレジメンの一部として逐次的に投与される。いくつかの実施形態において、2つ以上の剤の投与または治療の組み合わせの実施は、障害に関係する症状または他のパラメーターにおける減少が、1つの剤または治療が単独で送達される場合または他方がない場合に観察されるものより大きくなるようなものである。2つの治療の効果は、部分的に相加的であるか、完全に相加的であるか、または相加を上回るものであり得る(例えば、相乗的)。各治療剤の逐次的または実質的に同時である投与は、任意の好適な経路、例えば、限定するものではないが、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、及び粘膜組織を介して直接吸収によって、実施することができる。治療剤は、同じ経路または異なる経路によって投与され得る。例えば、組み合わせの第1の治療剤が静脈内注射によって投与され、組み合わせの第2の治療剤が経腸投与されてもよい。別の例において、治療組み合わせの剤が静脈内注射によって投与され、治療組み合わせの処置(例えば、経鼻胆道ドレナージ(NBD))が実施されてもよい。
【0104】
本明細書で使用される場合、「用量」という用語は、本明細書に記載される神経筋障害(例えば、XLMTM)の1つ以上の症状の治療または改善などの障害の治療のために、特定の時点で対象に投与される、本明細書に記載されるウイルスベクターなどの治療剤の量を指す。本明細書に記載される治療剤は、本明細書に定義されるように、単回投与で、または治療期間にわたって複数回投与で投与され得る。いずれの場合においても、治療剤は、治療剤の1つ以上の単位剤形を使用して投与され得、単位剤形という用語は、剤の単回用量を集合的に構成する、治療剤を含有する1つ以上の別個の組成物を指す。
【0105】
本明細書で使用される場合、「有効量」、「治療上有効な量」などの用語は、本明細書に記載されるベクターコンストラクトなどの治療用組成物に関して使用される場合、哺乳動物、例えば、ヒトを含む対象に投与されたときに臨床上の結果などの有益な結果または所望の結果をもたらすのに十分な量を指す。例えば、XLMTMなどの神経筋障害の治療の文脈において、これらの用語は、目的の組成物を投与しない場合に得られる応答と比較して、治療応答を達成するのに十分な組成物の量を指す。本開示のベクターコンストラクトなどの組成物の「有効量」、「治療上有効な量」などは、対象に、対照と比較して有益な結果または所望の結果をもたらす量を含む。
【0106】
本明細書で使用される場合、「ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ」及び「GGT」という用語は、天然に生じる野生型GGTタンパク質のアミノ酸配列を含むまたはそれらからなるタンパク質、及び天然に生じるGGTのアレルバリアント(GGT1、GGT2、及びGGT3、例えば、スプライスバリアントまたはアレルバリアント)のアミノ酸配列を含むまたはそれらからなるタンパク質を指す。ヒトGGT1核酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No NM_001288833.1(配列番号14)に提供され、例示的な野生型GGT1アミノ酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NP_001275762.1(配列番号15)に提供されている。
【0107】
本明細書で使用される場合、「在胎期間」という用語は、特定の妊娠がどの程度経過したのかを表し、妊娠している女性対象の最終月経周期の1日目から現在の日付までで測定される。本明細書で使用される場合、「分娩」(出生とも称される)という用語は、妊娠している女性対象の子宮から胎児及び胎盤が娩出されることに関する。正常な妊娠の場合、分娩は、在胎期間約40週で生じ得る。
【0108】
本明細書で使用される場合、「高ビリルビン血症」という用語は、血液中に通常より高いレベルのビリルビンが存在する状態を指す。本明細書で使用される場合、「ビリルビン」という用語は、脊椎動物においてヘムを分解する正常な異化経路で生じる化合物を指す。この異化作用は、老化した赤血球または異常な赤血球の破壊から生じる老廃物を体外に排出するために必要なプロセスである。本明細書で使用される場合、「ビリルビン検査」は、患者の血液中のビリルビンの量を測定することを指す。
【0109】
本明細書で使用される場合、「レベル」という用語は、参照と比較したタンパク質のレベルを指す。参照は、本明細書で定義される、任意の有用な参照であり得る。タンパク質の「レベルの減少」及び「レベルの増加」とは、参照と比較したタンパク質レベルの減少または増加(例えば、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約100%、約150%、約200%、約300%、約400%、約500%もしくはそれ以上の減少もしくは増加;参照と比較した約10%、約15%、約20%、約50%、約75%、約100%、もしくは約200%を超える減少もしくは増加;約0.01倍、約0.02倍、約0.1倍、約0.3倍、約0.5倍、約0.8倍もしくはそれ以下の減少もしくは増加;または約1.2倍、約1.4倍、約1.5倍、約1.8倍、約2.0倍、約3.0倍、約3.5倍、約4.5倍、約5.0倍、約10倍、約15倍、約20倍、約30倍、約40倍、約50倍、約100倍、約1000倍もしくはそれ以上の増加)を意味する。タンパク質のレベルは、質量/体積(例えば、g/dL、mg/mL、μg/mL、またはng/mL)またはサンプル中の総タンパク質に対するパーセンテージで表され得る。
【0110】
本明細書で使用される場合、「肝機能検査」及び「LFT」という用語は、肝臓パネル(例えば、患者の肝臓の状態に関する情報を提供する血液検査群)を指す。肝臓パネルには、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼのレベル、アルカリホスファターゼのレベル、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼのレベル、アルブミンのレベル、ビリルビンのレベル、プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間、またはこれらの組み合わせの測定が含まれ得る。
【0111】
本明細書で使用される場合、「最大吸気圧」及び「MIP」という用語は、一般に呼吸器系のコンプライアンスと気道抵抗の両方を克服するために使用される、送気される総気道圧を含む、機械的換気における変数を指す。圧力制御モードにおいて、MIPは、呼気終末陽圧と「デルタ圧」の合計を含む。本明細書で使用される場合、「デルタ圧」という用語は、MIPと呼気終末陽圧の差を含む、機械的換気における変数を指す。
【0112】
本明細書で使用される場合、「機械的換気補助」という用語は、自発呼吸を補助または代替するために使用される機械的手段が使用される、人工換気に関する医学用語を指す。本明細書で使用される場合、「侵襲性機械的換気補助」という用語は、患者の口または鼻から気管に挿入されたチューブを介して空気が送達され、自発呼吸を補助または代替するために使用される機械的手段が使用される、人工換気に関する医学用語を指す。本明細書で使用される場合、「非侵襲性機械的換気補助」という用語は、口、鼻、または顔全体を覆うように配置することができる密閉マスクを介して患者に空気を送達する機械的換気補助を指す。
【0113】
本明細書で使用される場合、「作動可能に連結される」という用語は、第1の分子が第2の分子に連結され、第1の分子が第2の分子の機能に影響を与えるように分子が配置されることを指す。2つの分子は、1つの連続した分子の一部である場合もあれば、そうでない場合もあり、隣接している場合もあれば、そうでない場合もある。例えば、プロモーターが細胞内で目的の転写可能なポリヌクレオチド分子の転写を調節する場合、そのプロモーターは、転写可能なポリヌクレオチド分子に作動可能に連結されている。更に、転写調節エレメントの2つの部分が、一方の部分の転写活性化機能に他方の部分の存在が悪影響を与えないように接続されている場合、それらは、互いに作動可能に連結されている。2つの転写調節エレメントは、リンカー核酸(例えば、介在する非コード核酸)により互いに作動可能に連結されてもよいし、介在するヌクレオチドが存在することなく、互いに作動可能に連結されてもよい。
【0114】
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」という用語は、哺乳動物などの対象、例えば、ヒトに、その対象が罹患しているまたは罹患する可能性がある特定の疾患または状態を予防、治療または制御するために投与される治療用化合物を含有する混合物を指す。
【0115】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、過度の毒性、刺激、アレルギー応答及び他の問題となる合併症を生じることなく、合理的な利益/リスク比に見合った、哺乳動物(例えば、ヒト)などの対象の組織との接触に好適な化合物、材料、組成物及び/または剤形を指す。
【0116】
本明細書で使用される場合、「プロモーター」という用語は、RNAポリメラーゼが結合するDNA上の認識部位を指す。ポリメラーゼは、導入遺伝子の転写を駆動する。本明細書に記載される組成物及び方法との使用に好適な例示的なプロモーターは、例えば、Sandelin et al.,Nature Reviews Genetics 8:424(2007)に記載されており、その開示は、核酸調節エレメントに関して、参照により本明細書に援用される。更に、「プロモーター」という用語は、合成プロモーターを指すこともあり、これは、生体系では天然に生じない調節DNA配列である。合成プロモーターは、天然で生じるプロモーターの一部と、天然では生じないポリヌクレオチド配列を組み合わせたものを含有し、様々な導入遺伝子、ベクター、及び標的細胞種を使用して組み換えDNAが発現するように最適化することができる。
【0117】
本明細書で使用される場合、治療剤は、治療剤が患者に直接投与される場合、または治療剤が内因的に生じるようにin vivoで処理または代謝される物質が患者に投与される場合、患者に「提供される」とみなされる。例えば、本明細書に記載される神経筋障害を有する患者などの患者は、治療用タンパク質(例えば、MTM1)をコードする核酸分子が、核酸分子の直接投与によって、または所望の核酸分子が生じるようにin vivoで処理される物質(例えば、ウイルスベクターまたは細胞)の投与によって、提供され得る。
【0118】
本明細書で使用される場合、「患者」及び「対象」という用語は、本明細書に記載される特定の疾患または状態(神経筋障害、例えば、XLMTMなど)の治療を受ける生物を指す。対象及び患者の例としては、本明細書に記載される疾患または状態の治療を受ける哺乳動物、例えば、ヒトが挙げられる。
【0119】
「参照」とは、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状に関係するタンパク質レベルを比較するために使用される任意の有用な参照を意味する。参照は、比較を目的として使用される任意のサンプル、標準、標準曲線、またはレベルであり得る。参照は、正常な参照サンプルまたは参照標準もしくは参照レベルであり得る。「参照サンプル」という用語は、例えば、対照、例えば、「正常対照」などの所定の陰性対照の値、または同じ対象から採取した過去のサンプル;正常細胞もしくは正常組織などの正常で健康な対象のサンプル;胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、もしくはその1つ以上の症状を有していない対象のサンプル(例えば、細胞または組織);胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、もしくはその1つ以上の症状と診断された対象のサンプル;胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、もしくはその1つ以上の症状の治療を受けたことがある対象のサンプル;または既知の正常濃度の精製タンパク質(例えば、本明細書に記載されるもののいずれか)のサンプルであり得る。「参照標準または参照レベル」とは、参照サンプルから得られた値または数を意味する。「正常対照値」は、非疾患状態を示す、事前に決定された値、例えば、健康な対照対象において予測される値である。典型的には、正常対照値は、範囲(「X~Y」)、高閾値(「X以下」)、または低閾値(「X以上」)として表される。特定のバイオマーカーについて測定値が正常対照値内の対象は、典型的には、そのバイオマーカーについて「正常範囲内」と呼ばれる。正常な参照標準または参照レベルは、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を有していない正常な対象に由来する値または数であり得る。好ましい実施形態において、参照サンプル、参照標準、または参照レベルは、年齢、体重、性別、病期、及び全般的な健康のうちの少なくとも1つの基準がサンプルの対象サンプルと一致する。正常な参照範囲内である精製タンパク質、例えば、本明細書に記載されるもののいずれかのレベルの標準曲線もまた、参照として使用することができる。
【0120】
本明細書で使用される場合、「満期」という用語は、在胎期間37週~在胎期間42週の間に生まれた患者(例えば、新生児)の年齢を指す。例えば、患者が在胎期間35週で生まれた場合、患者は、生後14日目で満期となる。
【0121】
本明細書で使用される場合、「導入遺伝子」という用語は、遺伝子産物(例えば、本明細書に記載される遺伝子産物)をコードする組み換え核酸(例えば、DNAまたはcDNA)を指す。遺伝子産物は、RNA、ペプチド、またはタンパク質であり得る。遺伝子産物のためコード領域に加えて、導入遺伝子は、プロモーター、エンハンサー(複数可)、不安定化ドメイン(複数可)、応答エレメント(複数可)、レポーターエレメント(複数可)、インスレーターエレメント(複数可)、ポリアデニル化シグナル(複数可)、及び/または他の機能エレメントなどの発現を促進するまたは増強するための1つ以上のエレメントを含むか、またはそれらに作動可能に連結され得る。本開示の実施形態は、任意の既知の好適なプロモーター、エンハンサー(複数可)、不安定化ドメイン(複数可)、応答エレメント(複数可)、レポーターエレメント(複数可)、インスレーターエレメント(複数可)、ポリアデニル化シグナル(複数可)、及び/または他の機能エレメントを利用することができる。
【0122】
本明細書で使用される場合、「治療する」及び「治療」という用語は、特にXLMTMなどの神経筋障害の進行などの望ましくない生理学的変化または障害を予防または減速(軽減)することを目的とした治療的処置を指す。有益な臨床結果または所望の臨床結果としては、検出可能であるか検出不能であるかに関わらず、症状(例えば、硬直及び/または関節拘縮)の緩和、疾患の程度の低減、安定した(すなわち、悪化していない)疾患状態、疾患進行の遅延または緩徐化、疾患状態の改善または一時的軽減、及び寛解(部分的か完全かに関わらない)が挙げられるが、これらに限定されない。XLMTMなどの神経筋障害の文脈において、患者の治療により、1つ以上の検出可能な変化、例えば、MTM1タンパク質もしくはMTM1をコードする核酸(例えば、DNAまたはmRNAなどのRNA)の濃度の増加、またはMTM1活性の増加(例えば、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、200%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%またはそれ以上が示され得る。MTM1タンパク質の濃度は、本明細書に記載されるELISAアッセイを含む、当該技術分野において知られているタンパク質検出アッセイを使用して決定することができる。MTM1をコードする核酸の濃度は、本明細書に記載される核酸検出アッセイ(例えば、RNA Seqアッセイ)を使用して決定することができる。更に、XLMTMなどの神経筋障害に罹患している患者の治療により、患者の筋機能(例えば、骨格筋機能)の改善及び筋協調性の改善が示され得る。例えば、改善の発現には、横隔膜及び/または呼吸筋の発達の増加が含まれ得る。
【0123】
本明細書で使用される場合、「X連鎖性ミオチュブラーミオパチー」及び「XLMTM」という用語は、MTM1遺伝子の変異によって生じ、軽度から重度の筋力低下、筋緊張低下(筋緊張の減弱)、哺乳摂食困難、及び/または重度の呼吸合併症を含む症状を特徴とする、遺伝的に継承される神経筋障害を指す。ヒトMTM1は、NCBI Gene ID NO 4534を有する。例示的な野生型ヒトMTM1核酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NM_000252.3(配列番号1)に提供され、例示的な野生型ミオチューブラリン1アミノ酸配列は、NCBI RefSeq Acc.No.NP_000243.1(配列番号2)に提供されている。
【0124】
本明細書で使用される場合、「ベクター」という用語は、複製及び/または発現の目的などのために、目的の遺伝子を細胞(例えば、ヒト細胞などの哺乳動物細胞)に送達するビヒクルとして機能し得る核酸、例えば、DNAまたはRNAを指す。本明細書に記載される組成物及び方法と関連して有用な例示的なベクターは、プラスミド、DNAベクター、RNAベクター、ビリオン、または他の好適なレプリコン(例えば、ウイルスベクター)である。外因性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを原核細胞または真核細胞に送達するための様々なベクターが開発されている。そのような発現ベクターの例は、例えば、WO1994/11026に開示されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。本明細書に記載される発現ベクターは、ポリヌクレオチド配列だけでなく、例えば、タンパク質の発現及び/またはこれらのポリヌクレオチド配列の哺乳動物細胞のゲノムへの統合に使用される追加の配列エレメントを含有する。本明細書に記載される導入遺伝子の発現に使用することができる特定のベクターには、遺伝子転写を駆動するプロモーター領域及びエンハンサー領域などの調節配列を含有するプラスミドが含まれる。導入遺伝子の発現に有用な他のベクターは、これらの遺伝子の翻訳速度を向上させるか、または遺伝子転写から生じるmRNAの安定性もしくは核外輸送を改善する、ポリヌクレオチド配列を含有する。これらの配列エレメントには、発現ベクター上に搭載された遺伝子の効率的な転写を指示するための、例えば、5’及び3’非翻訳領域、配列内リボソーム進入部位(IRES)、ならびにポリアデニル化シグナル部位が含まれる。本明細書に記載される発現ベクターはまた、そのようなベクターを含有する細胞を選択するためのマーカーをコードするポリヌクレオチドを含有してもよい。好適なマーカーの例としては、アンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシン、またはノーセオトリシンなどの抗生物質に対する耐性をコードする遺伝子が挙げられる。
【0125】
化学用語
本明細書で使用される化学用語は、本開示の様々な態様及び実施形態を説明することを目的としており、限定を意図するものではない。
【0126】
以下の化学定義において、原子記号の直後に整数が続く表記は、特定の化学部分に存在するその元素の原子量を示す。理解されるように、必要に応じて、特定の原子の原子価を満たすために、水素原子または本明細書に記載される置換基などの他の原子が存在してもよい。例えば、非置換の「C2アルキル基」は、式-CH2CH3を有する。本明細書で定義される基とともに使用される場合、炭素原子数への言及は、アセタール基及びケタール基中の二価炭素を含むが、アシル基、エステル基、カーボネート基、アミド基、またはカルバメート基中のカルボニル炭素は含まない。ヘテロアリール基中の酸素、窒素、または硫黄原子の数への言及は、複素環式環の部分を形成する原子のみを含む。
【0127】
本明細書で使用される場合、「任意選択により置換されたX」(例えば、任意選択により置換されたアルキル)という形態の文言は、「X(ここで、Xは、任意選択により置換されている)」(例えば、「アルキル(ここで、アルキルは、任意選択により置換されている)」)と同等であることが意図される。「X」(例えば、アルキル)という特徴自体が任意選択であることを意味するものではない。本明細書に記載されるように、特定の化合物は、1つ以上の「任意選択により置換された」部分を含有し得る。一般に、「置換された」という用語は、「任意選択により」という用語が先行しているかどうかにかかわらず、指定部分の1つ以上の水素が、本明細書に記載される置換基または基のいずれかなどの好適な置換基で置き換えられていることを意味する。特に記載のない限り、「任意選択により置換された」基は、基のそれぞれの置換可能な位置に好適な置換基を有し得、任意の所定の構造の2つ以上の位置が、特定の基から選択される2つ以上の置換基で置換され得、その置換基は、各位置で同じでも異なっていてもよい。本開示の化合物とともに使用され得る置換基の組み合わせは、好ましくは、安定な化合物または化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。「安定な」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書で開示される目的のうちの1つ以上のために、化合物の生成、検出、また特定の実施形態では、回収、精製、及び使用を可能にする条件に供しても実質的に変化しない化合物を指す。
【0128】
本明細書で使用される場合、「脂肪族」という用語は、飽和または不飽和の直鎖、分枝状または環状の炭化水素を指す。「脂肪族」という用語は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、及びシクロアルキニル部分を含むが、これらに限定されず、したがって、これらの定義のそれぞれを含む。いくつかの実施形態において、「脂肪族」は、1個~20個の炭素原子を有する脂肪族基を示すために使用される。脂肪族鎖は、例えば、一価不飽和、二価不飽和、三価不飽和、または多価不飽和、またはアルキニルであり得る。不飽和脂肪族基は、シス配置またはトランス配置であり得る。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、1~約12個の炭素原子、例えば、1~約6個の炭素原子または1~約4個の炭素原子を含有する。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、1~約8個の炭素原子を含有する。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、C1-C2、C1-C3、C1-C4、C1-C5、またはC1-C6である。本明細書で使用される特定の範囲は、独立した種として記載される範囲の各要素を有する脂肪族基を示す。例えば、本明細書で使用される「C1-C6脂肪族」という用語は、1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を示し、そのそれぞれが独立した種として記載されることを意味することが意図される。例えば、本明細書で使用される「C1-C4脂肪族」という用語は、1、2、3、または4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を示し、そのそれぞれが独立した種として記載されることを意味することが意図される。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、安定な部分の形成をもたらす1つ以上の官能基で置換される。
【0129】
本明細書で使用される場合、「ヘテロ脂肪族」という用語は、炭素原子の代わりにアミン、カルボニル、カルボキシ、オキソ、チオ、リン酸、ホスホン酸、窒素、リン、ケイ素、またはホウ素原子などの少なくとも1つのヘテロ原子をその鎖中に含有する脂肪族部分を指す。いくつかの実施形態において、存在するヘテロ原子は、窒素である。いくつかの実施形態において、存在するヘテロ原子は、酸素である。いくつかの実施形態において、存在するヘテロ原子は、硫黄である。「ヘテロ脂肪族」という用語は、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、及びヘテロシクロアルキニルの部分を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、「ヘテロ脂肪族」は、1~20個の炭素原子を有するヘテロ脂肪族基(環式、非環式、置換、非置換、分枝または非分枝)を示すために使用される。いくつかの実施形態において、ヘテロ脂肪族基は、安定な部分の形成をもたらすように任意選択により置換される。ヘテロ脂肪族部分の非限定的な例は、ポリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、アミド、ポリアミド、グリコリド、ポリラクチド、ポリグリコリド、チオエーテル、エーテル、アルキル-複素環-アルキル、-O-アルキル-O-アルキル、及びアルキル-O-ハロアルキルである。
【0130】
本明細書で使用される場合、「アシル」という用語は、カルボニル置換基、例えば、カルボニル炭素がアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、任意選択により置換された酸素部分、任意選択により置換された窒素部分などに結合されたカルボニル置換基を指す。例示的なアシル基としては、限定するものではないが、ホルミル(すなわち、カルボキシアルデヒド基)、アセチル、トリフルオロアセチル、プロピオニル、及びブタノイルが挙げられる。例示的な非置換アシル基は、1~6個、1~11個、または1~21個の炭素を含む。
【0131】
本明細書で使用される場合、「アシルオキシ」という用語は、化学部分-OC(O)Rを指し、式中、Rは、C1-C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1-C6アルキルアリール、またはC1-C6アルキルヘテロアリールである。
【0132】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、1~20個の炭素原子(例えば、1~16個の炭素原子、1~10個の炭素原子、1~6個の炭素原子、または1~3個の炭素原子)の分枝鎖または直鎖の一価飽和脂肪族炭化水素ラジカルを指す。本明細書で使用される場合、「アルキレン」という用語は、二価のアルキル基を指す。
【0133】
本明細書で使用される場合、「アルケニル」という用語は、単独で列挙されるか、他の基との組み合わせで列挙されるかにかかわらず、炭素-炭素二重結合を有し、2~20個の炭素原子(例えば、2~16個の炭素原子、2~10個の炭素原子、2~6個、または2個の炭素原子)を有する、直鎖または分枝鎖の炭化水素残基を指す。本明細書で使用される場合、「アルケニレン」という用語は、二価のアルケニル基を指す。
【0134】
本明細書で使用される場合、「アルキニル」という用語は、単独で列挙されるか、他の基との組み合わせで列挙されるかにかかわらず、炭素-炭素三重結合を有し、2~20個の炭素原子(例えば、2~16個の炭素原子、2~10個の炭素原子、2~6個、または2個の炭素原子)を有する、直鎖または分枝鎖の炭化水素残基を指す。本明細書で使用される場合、「アルキニレン」という用語は、二価のアルキニル基を指す。
【0135】
本明細書で使用される場合、「アミノ」という用語は、-N(RN1)2を表し、式中、各RN1は、独立して、H、OH、NO2、N(RN2)2、SO2ORN2、SO2RN2、SORN2、N-保護基、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、アシル(例えば、アセチル、トリフルオロアセチル、本明細書に記載される他のもの)であり、列挙されるこれらのRN1基のそれぞれは、任意選択により置換され得るか、または2つのRN1が結合してアルキレンもしくはヘテロアルキレンを形成し、各RN2は、独立して、H、アルキル、またはアリールである。本明細書に記載される化合物のアミノ基は、非置換アミノ(すなわち、-NH2)または置換アミノ(すなわち、-N(RN1)2)であり得る。
【0136】
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、少なくとも1つの芳香環を有する、例えば、6~12個の炭素原子の炭素環単環式または多環式芳香族ラジカルを指す。そのような基の例としては、フェニル、ナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、1,2-ジヒドロナフチル、インダニル、及び1H-インデニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0137】
本明細書で使用される場合、「アリールアルキル」という用語は、アリール基で置換されたアルキル基を表す。例示的な非置換アリールアルキル基は、7~30個の炭素(例えば、7~16個または7~20個の炭素、例えば、C1-C6アルキルC6-C10アリール、C1-C10アルキルC6-C10アリール、またはC1-C20アルキルC6-C10アリール)、例えば、ベンジル及びフェネチルである。いくつかの実施形態において、アルキル及びアリールはそれぞれ、各基について本明細書で定義されるように、1、2、3、または4個の置換基で更に置換され得る。
【0138】
本明細書で使用される場合、「架橋シクリル」という用語は、1~3個の架橋を含有する、5~20個の原子の架橋多環式基を指す。架橋シクリルは、架橋カルボシクリル(例えば、ノルボルニル)及び架橋ヘテロシクリル(例えば、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)を含む。
【0139】
本明細書で使用される場合、「カルボシクリル」という用語は、環が炭素原子によって形成されている、非芳香族C3-C12の単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)構造を指す。カルボシクリル構造は、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル)及び不飽和カルボシクリルラジカル(例えば、シクロヘキセニル)を含む。多環式カルボシクリルは、スピロ環式カルボシクリル、架橋カルボシクリル、及び縮合カルボシクリルを含む。本明細書で使用される場合、「カルボシクリレン」という用語は、二価のカルボシクリル基を指す。
【0140】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、3~10個、好ましくは、3~6個の炭素原子の飽和非芳香族一価炭素環単環式または多環式ラジカルを指す。この用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、及びアダマンチルなどのラジカルによって更に例示される。
【0141】
本明細書で使用される場合、「ハロ」及び「ハロゲン」という用語は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)、またはヨウ素(ヨード)のラジカルを意味する。
【0142】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル」という用語は、構成炭素原子のうちの1つ以上が窒素、酸素、または硫黄によって置き換えられている、本明細書で定義されるアルキル基を指す。いくつかの実施形態において、ヘテロアルキル基は、アルキル基について本明細書に記載されるように、1、2、3、または4個の置換基で更に置換され得る。ヘテロアルキル基の例は、「アルコキシ」(本明細書で使用される場合、アルキル-O-(例えば、メトキシ及びエトキシ)を指す)、及び「アルキルアミノ」(本明細書で使用される場合、-N(アルキル)RNaを指し、式中、RNaは、Hまたはアルキル(例えば、メチルアミノ)である)である。本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキレン」という用語は、二価のヘテロアルキル基を指す。
【0143】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルケニル」という用語は、構成炭素原子のうちの1つ以上が窒素、酸素、または硫黄によって置き換えられている、本明細書で定義されるアルケニル基を指す。いくつかの実施形態において、ヘテロアルケニル基は、アルケニル基について本明細書に記載されるように、1、2、3、または4個の置換基で更に置換され得る。ヘテロアルケニル基の例は、「アルケノキシ」であり、本明細書で使用される場合、アルケニル-O-を指す。本明細書で使用される場合、「ヘテロアルケニレン」という用語は、二価のヘテロアルケニル基を指す。
【0144】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキニル」という用語は、構成炭素原子のうちの1つ以上が窒素、酸素、または硫黄によって置き換えられている、本明細書で定義されるアルキニル基を指す。いくつかの実施形態において、ヘテロアルキニル基は、アルキニル基について本明細書に記載されるように、1、2、3、または4個の置換基で更に置換され得る。ヘテロアルキニル基の例は、「アルキノキシ」であり、本明細書で使用される場合、アルキニル-O-である。本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキニレン」という用語は、二価のヘテロアルキニル基を指す。
【0145】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1、2、または3個の環原子を含有する少なくとも1つの芳香環を有し、残りの環原子は炭素である、5~12個の原子の単環式または多環式の芳香族構造を指す。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基の1つまたは2つの環炭素原子は、カルボニル基で置き換えられている。ヘテロアリール基の例は、ピリジル、ピラゾイル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、イミダゾリル、オキサキソリル、及びチアゾリルである。本明細書で使用される場合、「ヘテロアリーレン」という用語は、二価のヘテロアリール基を指す。
【0146】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリールアルキル」という用語は、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基を表す。例示的な非置換ヘテロアリールアルキル基は、7~30個の炭素(例えば、7~16個または7~20個の炭素、例えば、C1-C6アルキルC2-C9ヘテロアリール、C1-C10アルキルC2-C9ヘテロアリール、またはC1-C20アルキルC2-C9ヘテロアリール)である。いくつかの実施形態において、アルキル及びヘテロアリールはそれぞれ、各基について本明細書で定義されるように、1、2、3、または4個の置換基で更に置換され得る。
【0147】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリル」という用語は、N、O、またはSから選択される1、2、3、または4個の環原子を含有する少なくとも1つの非芳香環を有し、N、O、またはS原子を含有するいかなる芳香環も有していない、3~12個の原子を有する単環式または多環式ラジカル(例えば、二環式または三環式)を指す。多環式ヘテロシクリルは、スピロ環式ヘテロシクリル、架橋ヘテロシクリル、及び縮合ヘテロシクリルを含む。ヘテロシクリルの例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、フリル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、及び1,3-ジオキサニルが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリレン」という用語は、二価のヘテロシクリル基を指す。
【0148】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリル基で置換されたアルキル基を表す。例示的な非置換ヘテロシクリルアルキル基は、7~30個の炭素(例えば、7~16個または7~20個の炭素、例えば、C1-C6アルキルC2-C9ヘテロシクリル、C1-C10アルキルC2-C9ヘテロシクリル、またはC1-C20アルキルC2-C9ヘテロシクリル)である。いくつかの実施形態において、アルキル及びヘテロシクリルはそれぞれ、各基について本明細書で定義されるように、1、2、3、または4個の置換基で更に置換され得る。
【0149】
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」という用語は、-OH基で置換されたアルキル基を指す。
【0150】
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシル」という用語は、-OH基を指す。
【0151】
本明細書で使用される場合、「イミン」という用語は、=NRN基を指し、式中、RNは、例えば、Hまたはアルキルである。
【0152】
本明細書で使用される場合、「N-保護基」という用語は、合成手順中の望ましくない反応からアミノ基を保護することを目的としている基を表す。一般に使用されるN-保護基は、Greene,“Protective Groups in Organic Synthesis,”3rd Edition(John Wiley & Sons,New York,1999)に開示されている。N-保護基としては、アシル基、アリロイル基、またはカルバミル基、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、2-クロロアセチル、2-ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o-ニトロフェノキシアセチル、α-クロロブチリル、ベンゾイル、4-クロロベンゾイル、4-ブロモベンゾイル、4-ニトロベンゾイル、ならびにキラル補助剤、例えば、保護または非保護のD、L、またはD,L-アミノ酸、例えば、アラニン、ロイシン、及びフェニルアラニン;スルホニル含有基、例えば、ベンゼンスルホニル、及びp-トルエンスルホニル;カルバメート形成基、例えば、ベンジルオキシカルボニル、p-クロロベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、p-ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4-20ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロ-4,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5-トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニリル)-1-メチルエトキシカルボニル、α,α-ジメチル-3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、2,2,2,-トリクロロエトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、4-ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル-9-メトキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、及びフェニルチオカルボニル、アリールアルキル基、例えば、ベンジル、トリフェニルメチル、及びベンジルオキシメチル、ならびにシリル基、例えば、トリメチルシリルが挙げられるが、これらに限定されない。好ましいN-保護基は、alloc、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、アラニル、フェニルスルホニル、ベンジル、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、及びベンジルオキシカルボニル(Cbz)である。
【0153】
本明細書で使用される場合、「ニトロ」という用語は、-NO2基を指す。
【0154】
本明細書で使用される場合、「オキソ」という用語は、=O基を指す。
【0155】
本明細書で使用される場合、「スルホニル」という用語は、化学部分-SO2-Rを指し、式中、Rは、水素、アリール、ヘテロアリール、C1-C6アルキル、1つ以上のハロゲンで置換されたC1-C6アルキル、例えば、-SO2-CF3置換基、C1-C6アルキルアリール、またはC1-C6アルキルヘテロアリールである。
【0156】
本明細書で使用される場合、「スルホニルアミノ」という用語は、化学部分-NRSO2-R’を指し、式中、R及びR’のそれぞれは、独立して、水素、C1-C6アルキル、アリール、ヘテロアリール、C1-C6アルキルアリール、またはC1-C6アルキルヘテロアリールである。
【0157】
本明細書で使用される場合、「スルホニルオキシ」という用語は、化学部分-OSO2-Rを指し、式中、Rは、水素、C1-C6アルキル、1つ以上のハロゲンで置換されたC1-C6アルキル、例えば、-OSO2-CF3置換基、アリール、ヘテロアリール、C1-C6アルキルアリール、またはC1-C6アルキルヘテロアリールである。
【0158】
本明細書で使用される場合、「チオール」という用語は、-SH基を指す。
【0159】
本明細書に記載されるアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル(例えば、シクロアルキル)、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルの各基は、置換されていても、非置換であってもよい。置換されている場合、特に指定のない限り、一般に1~4個の置換基が存在し得る。置換基としては、例えば、アルキル(例えば、非置換及び置換のもの;ここで置換基には本明細書に記載される任意の基が含まれ、例えば、アリール、ハロ、ヒドロキシである)、アリール(例えば、置換及び非置換のフェニル)、カルボシクリル(例えば、置換及び非置換のシクロアルキル)、ハロゲン(例えば、フルオロ)、ヒドロキシル、ヘテロアルキル(例えば、置換及び非置換のメトキシ、エトキシ、またはチオアルコキシ)、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アミノ(例えば、NH2またはモノもしくはジアルキルアミノ)、アジド、シアノ、ニトロ、オキソ、スルホニル、またはチオールが挙げられる。アリール、カルボシクリル(例えば、シクロアルキル)、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル基もまた、アルキル(非置換及び置換のもの、例えば、アリールアルキル(例えば、置換及び非置換のベンジル))で置換されてもよい。
【0160】
化学構造の説明
本開示の化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を有し得、光学的に純粋なエナンチオマー、エナンチオマーの混合物(例えば、ラセミ体)、光学的に純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ異性体ラセミ体、またはジアステレオ異性体ラセミ体の混合物の形態で存在し得る。光学的に活性な形態は、例えば、ラセミ体の分割によって、不斉合成または不斉クロマトグラフィー(キラル吸着剤または溶離液を用いるクロマトグラフィー)によって得ることができる。したがって、本明細書で開示される化合物は、様々な立体異性体の形態で存在し得る。
【0161】
立体異性体は、空間的な配置のみが異なる化合物である。エナンチオマーは、鏡像を重ね合わせることができない一対の立体異性体であり、その最も一般的な理由は、キラル中心として作用する非対称的に置換された炭素原子を含有するためである。「エナンチオマー」という用語は、互いの鏡像であり、重ね合わせることができない一対の分子のうちの1つを意味する。ジアステレオマーは、鏡像とは関係のない立体異性体であり、その最も一般的な理由は、非対称的に置換された炭素原子を2つ以上含有し、1つ以上のキラル炭素原子を中心とした置換基の配置を表すためである。
【0162】
化合物のエナンチオマーは、例えば、キラルクロマトグラフィー及びそれに基づく分離方法などの1つ以上の周知の技術及び方法を使用して、例えば、ラセミ体からエナンチオマーを分離することによって調製することができる。「ラセミ体」または「ラセミ混合物」という用語は、2つのエナンチオマーを含有する化合物を指し、そのような混合物は、光学活性を示さない。すなわち、偏光面を回転させない。「幾何異性体」という用語は、炭素-炭素二重結合、シクロアルキル環、または架橋二環系に関して、置換基の原子の向きが異なる異性体を指す。炭素-炭素二重結合の両側にある原子(H以外)は、E配置(置換基が炭素-炭素二重結合の反対側にある)またはZ配置(置換基が炭素-炭素二重結合の同じ側に向いている)であり得る。「R」、「S」、「S*」、「R*」、「E」、「Z」、「cis」、及び「trans」は、コア分子に対する配置を示す。
【0163】
本明細書で開示される化合物の立体化学が命名されるか、または構造によって図示される場合、その命名されたまたは図示された立体異性体は、他の立体異性体と比べて、50重量%を超えて多い(例えば、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9重量%)。例えば、単一のエナンチオマーが命名されるか、または構造によって図示される場合、その図示されたまたは命名されたエナンチオマーは、50重量%を超える光学純度(例えば、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9重量%)である。同様に、単一のジアステレオマーが命名されるか、または構造によって図示される場合、その図示されたまたは命名されたジアステレオマーは、50重量%を超える純度(例えば、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9重量%)である。光学純度パーセントは、エナンチオマーの重量の比またはエナンチオマーの重量にその光学異性体の重量を加えたものに対する比である。ジアステレオマーの重量による純度は、1つのジアステレオマーの重量の比または全てのジアステレオマーの重量に対する比である。
【0164】
更に、本明細書で開示される化合物の立体化学が命名されるか、または構造によって図示される場合、その命名されたまたは図示された立体異性体は、他の立体異性体と比べて、モル分率で50%を超えて多い(例えば、モル分率で少なくとも60%、70%、80%、90%、99%、または99.9%)。例えば、単一のエナンチオマーが命名されるか、または構造によって図示される場合、その図示されたまたは命名されたエナンチオマーは、他のエナンチオマーと比べて、モル分率で50%を超えて多い(例えば、モル分率で少なくとも60%、70%、80%、90%、99%、または99.9%)。単一のジアステレオマーが命名されるか、または構造によって図示される場合、その図示されたまたは命名されたジアステレオマーは、示される化合物の他のジアステレオマー(複数可)と比べて、モル分率で50%を超えて多い(例えば、モル分率で、少なくとも60%、70%、80%、90%、99%、または99.9%)。エナンチオマー化合物の場合、モル分率による純度パーセントは、(i)目的のエナンチオマーと(ii)光学異性体のモル量の合計に対する、目的のエナンチオマーのモル量の比として算出される。同様に、ジアステレオマー化合物の場合、モル分率による純度パーセントは、示される化合物について存在する全てのジアステレオマーの合計モル量に対する、目的のジアステレオマーのモル量の比として算出される。
【0165】
開示化合物が立体化学を示すことなく命名されるか、または構造によって図示され、化合物が少なくとも1つのキラル中心を有する場合、その名称または構造は、対応する光学異性体を含まない化合物のエナンチオマー、化合物のラセミ体混合物、または1つのエナンチオマーがその対応する光学異性体より豊富に含まれる混合物のいずれかを包含するものと理解されるものとする。
【0166】
開示化合物が立体化学を示すことなく命名されるか、または構造によって図示され、2つ以上のキラル中心を有する場合、その名称または構造は、他のジアステレオマーを含まないジアステレオマー、他のジアステレオマー対を含まないいくつかのジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、ジアステレオマー対の混合物、一方のジアステレオマーが他のジアステレオマー(複数可)より豊富に含まれるジアステレオマーの混合物、または1つ以上のジアステレオマーが他のジアステレオマーより豊富に含まれるジアステレオマーの混合物を包含するものと理解されるものとする。本開示は、これらの形態の全てを包含する。
【0167】
多形化合物
当業者に認識されるように、多くの化学実体は、例えば、アモルファス形態または結晶形態(例えば、多形、水和物、溶媒和物)などの様々な異なる固体形態をとることができる。いくつかの実施形態において、本開示の化合物は、あらゆる固体形態を含む、任意のそのような形態で利用され得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載または図示される化合物は、水和物または溶媒和物の形態で提供または利用され得る。
【0168】
[発明の詳細な説明]
本開示は、神経筋障害、特にX連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)を治療するために使用することができる組成物及び方法を提供する。本明細書に記載される組成物及び方法に従って、XLMTMを有する患者(例えば、ヒト患者)には、ミオチューブラリン1(MTM1)をコードする導入遺伝子を含有するアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターなどのウイルスベクターが投与され得る。AAVベクターは、例えば、AAV8由来のカプシドタンパク質内にパッケージングされたAAV2末端逆位反復配列を含有するAAVベクター(AAV2/8)などのシュードタイプ化AAVベクターであり得る。いくつかの実施形態において、導入遺伝子は、筋細胞で遺伝子発現を誘導するプロモーターなどの転写調節エレメントに作動可能に連結される。本開示の組成物及び方法とともに使用され得る例示的なプロモーターは、デスミンプロモーターである。いくつかの実施形態において、MTM1をコードする導入遺伝子を含むAAV2/8ウイルスベクターは、resamirigene bilparvovecである。
【0169】
本開示は、少なくとも部分的には、MTM1の送達を、それを必要とする患者(例えば、XLMTM患者)において行うことを含む既存の遺伝子療法アプローチに関連した重要な医学的ニーズに対処する治療的及び予防的処置の方法の発見に基づく。本開示はまた、部分的には、MTM1の送達を、それを必要とする患者(例えば、XLMTM患者)において行うことを含む既存の遺伝子療法アプローチが、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状などの胆汁うっ滞性症候群を含むリスクを伴うという発見に基づく。より詳細には、本発明は、MTM1の送達を、それを必要とする患者(例えば、XLMTM患者)において行うことを含む既存の遺伝子療法アプローチに関連した胆汁うっ滞性症候群の予防的治療として、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)及び抗胆汁うっ滞剤(例えば、胆汁酸、ファルネソイドX受容体(FXR)リガンド、線維芽細胞増殖因子19(FGF-19)模倣物質、Takeda-Gタンパク質受容体5(TGR5)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニスト、管腔側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤、免疫調節薬、抗線維化療法、及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NOX)阻害剤)の投与を含む、方法の発見に関する。いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、胆汁酸である。いくつかの実施形態において、胆汁酸は、ウルソデオキシコール酸(例えば、ウルソディオール)である。
【0170】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有し、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターの投与を受けたヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を記載する。
【0171】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを治療することを、それを必要とし、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において行う方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを患者に投与することを含む、方法を記載する。
【0172】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び(抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を記載する。
【0173】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び(抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を記載する。
【0174】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有すると診断され、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを患者に投与することを含む、方法を記載する。
【0175】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有すると診断され、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターを患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0176】
以下のセクションでは、治療剤、及び本明細書に記載される抗胆汁うっ滞剤の投与を必要とする胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を評価するためのパラメーターの説明が提供される。以下のセクションではまた、本開示の組成物及び方法とともに使用され得る様々な形質導入剤についても記載される。
【0177】
治療方法
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、新生児(例えば、生後0~4ヶ月)、乳児(例えば、生後0~5ヶ月)、幼児(例えば、生後6~12ヶ月)、1~3歳の小児、または3~5歳の小児である。
【0178】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、新生児(例えば、生後0~4ヶ月)である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、生後約0~約4ヶ月(例えば、生後0ヶ月~約4ヶ月、生後1ヶ月~約4ヶ月、生後2ヶ月~約4ヶ月、または生後3ヶ月~約4ヶ月)の新生児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後0ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後1ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後2ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後3ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後4ヶ月である。
【0179】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、新生児(例えば、生後約4ヶ月未満)である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、生後約4ヶ月未満の新生児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約4ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約3ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約2ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約1ヶ月未満である。
【0180】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、乳児(例えば、生後0~5ヶ月)である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、生後約0ヶ月~約5ヶ月(例えば、生後0ヶ月~約5ヶ月、生後1ヶ月~約5ヶ月、生後2ヶ月~約5ヶ月、生後3ヶ月~約5ヶ月、または生後4ヶ月~約5ヶ月)の乳児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後0ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後1ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後2ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後3ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後4ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後3ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後5ヶ月である。
【0181】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、乳児(例えば、生後約5ヶ月未満)である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、生後約5ヶ月未満の乳児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約5ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約4ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約3ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約2ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約1ヶ月未満である。
【0182】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、幼児(例えば、生後6~12ヶ月)である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、生後約6ヶ月~約12ヶ月(例えば、生後6ヶ月~約12ヶ月、生後7ヶ月~約12ヶ月、生後8ヶ月~約12ヶ月、生後9ヶ月~約12ヶ月、生後10ヶ月~約12ヶ月、または生後11ヶ月~約12ヶ月)の乳児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後6ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後7ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後8ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後9ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後10ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後11ヶ月である。いくつかの実施形態において、患者は、生後12ヶ月である。
【0183】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、幼児(例えば、生後約12ヶ月未満)である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、生後約12ヶ月未満の幼児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約12ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約11ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約10ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約9ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約8ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約7ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約6ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約5ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約4ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約3ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約2ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約1ヶ月未満である。
【0184】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、1~3歳の小児である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、約1歳~約3歳(例えば、1歳~約3歳または2歳~約3歳)の小児である。いくつかの実施形態において、患者は、1歳である。いくつかの実施形態において、患者は、2歳である。いくつかの実施形態において、患者は、3歳である。
【0185】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、小児(例えば、約3歳未満)である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、約3歳未満の小児である。いくつかの実施形態において、患者は、約3歳未満である。いくつかの実施形態において、患者は、約2歳未満である。いくつかの実施形態において、患者は、約1歳未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約12ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約11ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約10ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約9ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約8ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約7ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約6ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約5ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約4ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約3ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約2ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約1ヶ月未満である。
【0186】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、3~5歳の小児である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、約3歳~約5歳(例えば、3歳~約5歳または4歳~約5歳)の小児である。いくつかの実施形態において、患者は、3歳である。いくつかの実施形態において、患者は、4歳である。いくつかの実施形態において、患者は、5歳である。
【0187】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、小児(例えば、約5歳未満)である。例えば、いくつかの実施形態において、患者は、約5歳未満の小児である。いくつかの実施形態において、患者は、約5歳未満である。いくつかの実施形態において、患者は、約4歳未満である。いくつかの実施形態において、患者は、約3歳未満である。いくつかの実施形態において、患者は、約2歳未満である。いくつかの実施形態において、患者は、約1歳未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約12ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約11ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約10ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約9ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約8ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約7ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約6ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約5ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約4ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約3ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約2ヶ月未満である。いくつかの実施形態において、患者は、生後約1ヶ月未満である。
【0188】
いくつかの実施形態において、患者は、ウイルスベクターの投与時点で、生後約1ヶ月~約5歳(例えば、生後約1ヶ月~約5歳、生後約2ヶ月~約5歳、生後約3ヶ月~約5歳、生後約4ヶ月~約5歳、生後約5ヶ月~約5歳、生後約6ヶ月~約5歳、約1歳~約5歳、約2歳~約5歳、約3歳~約5歳、または約4歳~約5歳)である。
【0189】
いくつかの実施形態において、患者は、在胎期間35週以上(例えば、在胎期間35週、在胎期間36週、在胎期間37週、在胎期間38週、在胎期間39週、在胎期間40週、在胎期間41週、及び在胎期間42週)で生まれ、ウイルスベクターの投与時点で、調整満期(例えば、在胎期間37週以上)~約5歳である。例えば、患者が在胎期間35週で生まれた場合、患者は、生後14日目で満期となる。
【0190】
いくつかの実施形態において、患者は、在胎期間35週で生まれ、ウイルスベクターの投与時点で、調整満期~約5歳(例えば、生後14日~約5歳、生後15日~約5歳、生後16日~約5歳、生後17日~約5歳、生後18日~約5歳、生後19日~約5歳、生後20日~約5歳、生後25日~約5歳、生後1ヶ月~約5歳、生後2ヶ月~約5歳、生後3ヶ月~約5歳、生後4ヶ月~約5歳、生後5ヶ月~約5歳、生後6ヶ月~約5歳、1歳~約5歳、2歳~約5歳、3歳~約5歳、及び4歳~約5歳)である。
【0191】
いくつかの実施形態において、患者は、在胎期間36週で生まれ、ウイルスベクターの投与時点で、調整満期~約5歳(例えば、生後7日~約5歳、生後8日~約5歳、生後9日~約5歳、生後10日~約5歳、生後11日~約5歳、生後12日~約5歳、生後13日~約5歳、生後14日~約5歳、生後15日~約5歳、生後16日~約5歳、生後17日~約5歳、生後18日~約5歳、生後19日~約5歳、生後20日~約5歳、生後25日~約5歳、生後1ヶ月~約5歳、生後2ヶ月~約5歳、生後3ヶ月~約5歳、生後4ヶ月~約5歳、生後5ヶ月~約5歳、生後6ヶ月~約5歳、1歳~約5歳、2歳~約5歳、3歳~約5歳、及び4歳~約5歳)である。
【0192】
いくつかの実施形態において、患者は、在胎期間37週で生まれ、ウイルスベクターの投与時点で、調整満期~約5歳(例えば、生後1日~約5歳、生後2日~約5歳、生後3日~約5歳、生後4日~約5歳、生後5日~約5歳、生後6日~約5歳、生後7日~約5歳、生後8日~約5歳、生後9日~約5歳、生後10日~約5歳、生後11日~約5歳、生後12日~約5歳、生後13日~約5歳、生後14日~約5歳、生後15日~約5歳、生後16日~約5歳、生後17日~約5歳、生後18日~約5歳、生後19日~約5歳、生後20日~約5歳、生後25日~約5歳、生後1ヶ月~約5歳、生後2ヶ月~約5歳、生後3ヶ月~約5歳、生後4ヶ月~約5歳、生後5ヶ月~約5歳、生後6ヶ月~約5歳、1歳~約5歳、2歳~約5歳、3歳~約5歳、及び4歳~約5歳)である。
【0193】
いくつかの実施形態において、患者は、男子である。
【0194】
いくつかの実施形態において、患者は、女子である。
【0195】
X連鎖性ミオチュブラーミオパチー
XLMTMは、MTM1遺伝子の機能喪失型変異によって引き起こされる、生命を脅かす稀な先天性ミオパチーであり、ほとんどの患者において、出生時における重度の筋力低下及び筋緊張低下を特徴とし、その結果、重度の呼吸不全、起き上がり、立ち上がりまたは歩行不能となり、早期に死亡する。
【0196】
XLMTMに関連するミオパチーは、座る、立つ、及び歩くなどの運動能力の発達を妨げる。罹患している乳児は、筋力低下に起因して、哺乳障害も有し得る。この状態の個体は、多くの場合、自力で呼吸する筋力がなく、機械的換気の補助を受ける必要がある。罹患している個体のなかには、睡眠中など、周期的にしか機械的換気を必要としない個体もいれば、継続的に機械的換気を必要とする個体もいる。XLMTMを有する患者は、眼球運動を制御する筋肉の低下(眼筋麻痺)、顔面の他の筋肉の低下、及び反射がないこと(反射消失)を有する場合もある。
【0197】
XLMTMでは、筋力低下により、正常な骨の発達が阻害されることが多く、骨が弱くなったり、脊椎が異常に湾曲したり(側弯症)、股関節及び膝の関節が変形(拘縮)したりすることがある。XLMTMの患者はまた、頭部が大きく、顔が細長く、口(口蓋)が高いアーチ型になっていることがある。患者はまた、肝疾患、再発性の耳及び呼吸器感染、または痙攣を有し得る。
【0198】
重度の呼吸障害のため、XLMTMを有する患者は、通常、幼児期までしか生存できないが、この状態の患者で成人期まで生存した患者もいる。本開示の組成物及び方法は、機能性MTM1発現を回復させることによって、そのような患者の寿命を延ばすことができるという重要な医学的利益を提供する。更に、本明細書に記載される組成物及び方法は、患者の機械的換気からの離脱適格性を決定するために使用され得る一連のガイドラインが本開示によって提供されるため、治療後の患者の生活の質を改善する(例えば、硬直及び/または関節拘縮を減少させるまたは横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる)ために使用することができる。
【0199】
胆汁うっ滞及び高ビリルビン血症
胆汁うっ滞は、肝臓からの胆汁酸の流れが遅滞または遮断される任意の状態であり、高ビリルビン血症は、血液中にビリルビンが蓄積し、血清胆汁酸はみかけ上正常のままである状態である。対照的に、胆汁うっ滞性症候群は、著しい胆汁酸血症を特徴とし、ビリルビンレベルが正常からわずかに高い。
【0200】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、高ビリルビン血症の発生についてモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、患者から得られた血液サンプルのパラメーターを評価することによって、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされ、パラメーターが参照レベルを上回るという所見により、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を有すると特定される。
【0201】
いくつかの実施形態において、患者は、高ビリルビン血症の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0202】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0203】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査及び/または血液検査(例えば、肝機能検査(LFT))で測定したときに、患者が年齢調整標準より大きいまたは小さい1つ以上のパラメーター(例えば、総胆汁酸レベル、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)レベル、アルカリホスファターゼ(ASP)レベル、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)レベル、及び/またはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)レベル)を示す場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0204】
いくつかの実施形態において、患者は、血液検査(例えば、ビリルビン検査)で測定したときに、患者が標準より大きいビリルビンレベルを示す場合、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0205】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において、胆汁うっ滞を治療する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0206】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において、高ビリルビン血症を治療する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0207】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において、胆汁うっ滞を予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0208】
いくつかの実施形態において、本開示は、XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において、高ビリルビン血症を予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0209】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の病歴を有していない。いくつかの実施形態において、患者は、いかなる基礎肝疾患の病歴も有していない。
【0210】
外因性核酸を標的細胞に送達するためのベクター
核酸送達用ウイルスベクター
ウイルスゲノムは、目的の遺伝子(例えば、MTM1をコードする導入遺伝子)を標的細胞(例えば、ヒト細胞などの哺乳動物細胞)のゲノムに効率的に送達するために使用することができるベクターの豊富な供給源を提供する。ウイルスゲノムは、そのゲノム内に含有されるポリヌクレオチドが、典型的に、一般形質導入または特殊形質導入によって標的細胞のゲノムに組み込まれるため、特に有用な遺伝子送達用ベクターである。これらのプロセスは、天然のウイルス複製サイクルの一部として発生し、遺伝子の組み込みを誘導するために、追加のタンパク質または試薬を必要としない。ウイルスベクターの例としては、AAV、レトロウイルス、アデノウイルス(例えば、Ad5、Ad26、Ad34、Ad35、及びAd48)、パルボウイルス(例えば、アデノ随伴ウイルス)、コロナウイルス、マイナス鎖RNAウイルス、例えば、オルトミクソウイルス(例えば、インフルエンザウイルス)、ラブドウイルス(例えば、狂犬病ウイルス及び水疱性口内炎ウイルス)、パラミクソウイルス(例えば、麻疹及びセンダイ)、プラス鎖RNAウイルス、例えば、ピコルナウイルス及びアルファウイルス、ならびにアデノウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス1型及び2型、エプスタインバールウイルス、サイトメガロウイルス)、及びポックスウイルス(例えば、ワクシニア、改変ワクシニアアンカラ(MVA)、鶏痘及びカナリア痘)を含む二本鎖DNAウイルスが挙げられる。本発明の抗体軽鎖及び重鎖または抗体断片をコードするポリヌクレオチドを送達するのに有用な他のウイルスには、例えば、ノーウォークウイルス、トガウイルス、フラビウイルス、レオウイルス、パポーバウイルス、ヘパドナウイルス、及び肝炎ウイルスが含まれる。レトロウイルスの例としては、トリ白血病-肉腫哺乳動物C型、B型ウイルス、D型ウイルス、HTLV-BLV群、レンチウイルス、スプーマウイルスが挙げられる(Coffin,J.M.,Retroviridae:The viruses and their replication,In Fundamental Virology,Third Edition,B.N.Fields,et al.,Eds.,Lippincott-Raven Publishers,Philadelphia,1996)。他の例としては、マウス白血病ウイルス、マウス肉腫ウイルス、マウス乳腺腫瘍ウイルス、ウシ白血病ウイルス、ネコ白血病ウイルス、ネコ肉腫ウイルス、トリ白血病ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス、ヒヒ内在性ウイルス、テナガザル白血病ウイルス、メーソンファイザーモンキーウイルス、サル免疫不全ウイルス、サル肉腫ウイルス、ラウス肉腫ウイルス及びレンチウイルスが挙げられる。ベクターの他の例は、例えば、米国特許第5,801,030号に記載されており、その開示は、遺伝子療法における使用のためのウイルスベクターに関して、参照により本明細書に援用される。
【0211】
核酸送達用AAVベクター
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物及び方法の核酸は、細胞への導入を容易にするために、組み換えAAV(rAAV)ベクター及び/またはビリオンに組み込まれる。本発明に有用なrAAVベクターは、(1)発現させる導入遺伝子(例えば、MTM1タンパク質をコードするポリヌクレオチド)及び(2)異種遺伝子の組み込み及び発現を促進するウイルス核酸を含む、組み換え核酸コンストラクトである。ウイルス核酸は、DNAの複製及びビリオンへのパッケージングに必要とされるシスのAAV配列(例えば、機能的な末端逆位反復配列(ITR))を含み得る。典型的な用途において、導入遺伝子は、XLMTMなどの神経筋障害に罹患している患者のMTM1変異を修正するのに有用なMTM1をコードする。そのようなrAAVベクターは、マーカー遺伝子またはレポーター遺伝子も含有し得る。有用なrAAVベクターは、AAV野生型遺伝子の1つ以上が全体的にまたは部分的に欠失されているが、機能的な両側のITR配列は保持している。AAV ITRは、特定の用途に好適な任意の血清型(例えば、血清型2に由来するもの)であり得る。rAAVベクターを使用するための方法は、例えば、Tal et al.,J.Biomed.Sci.7:279-291(2000)、及びMonahan and Samulski,Gene Delivery 7:24-30(2000)に記載されており、そのそれぞれの開示は、遺伝子送達のためのAAVベクターに関して、参照により本明細書に援用される。
【0212】
本明細書に記載される核酸及びベクターは、核酸またはベクターの細胞への導入を容易にするために、rAAVビリオンに組み込むことができる。AAVのカプシドタンパク質は、ビリオンの外側の非核酸部分を構成し、AAV cap遺伝子によってコードされている。cap遺伝子は、ビリオンの組み立てに必要な3つのウイルスコートタンパク質VP1、VP2及びVP3をコードしている。rAAVビリオンの構築は、例えば、米国特許第5,173,414号;同第5,139,941号;同第5,863,541号;同第5,869,305号;同第6,057,152号;及び同第6,376,237号;ならびにRabinowitz et al.,J.Virol.76:791-801(2002)及びBowles et al.,J.Virol.77:423-432(2003)に記載されており、そのそれぞれの開示は、遺伝子送達用AAVベクターに関して、参照により本明細書に援用される。
【0213】
本明細書に記載される組成物及び方法と関連して有用なrAAVビリオンとしては、AAV1、2、3、4、5、6、7、8及び9を含む様々なAAV血清型に由来するものが含まれる。筋肉細胞を標的とする場合、少なくとも1つの血清型1カプシドタンパク質を含むrAAVビリオンが特に有用であり得る。また、血清型6カプシドタンパク質は、血清型1カプシドタンパク質に構造的に類似しており、そのため、筋肉細胞において、MTM1の高発現をもたらすことが期待されることから、少なくとも1つの血清型6カプシドタンパク質を含むrAAVビリオンも特に有用であり得る。rAAV血清型9もまた、筋肉細胞の効率的なトランスデューサーであることがわかっている。異なる血清型のAAVベクター及びAAVタンパク質の構築及び使用は、例えば、Chao et al.,Mol.Ther.2:619-623(2000);Davidson et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:3428-3432(2000);Xiao et al.,J.Virol.72:2224-2232(1998);Halbert et al.,J.Virol.74:1524-1532(2000);Halbert et al.,J.Virol.75:6615-6624(2001);及びAuricchio et al.,Hum.Molec.Genet.10:3075-3081(2001)に記載されており、そのそれぞれの開示は、遺伝子送達用AAVベクターに関して、参照により本明細書に援用される。
【0214】
シュードタイプ化rAAVベクターも、本明細書に記載される組成物及び方法と関連して有用である。シュードタイプ化ベクターには、所定の血清型のAAVベクター(例えば、AAV9)が、所定の血清型以外の血清型(例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8など)に由来するカプシド遺伝子でシュードタイプ化されたものが含まれる。例えば、代表的なシュードタイプ化ベクターは、AAV血清型2に由来するカプシド遺伝子でシュードタイプ化された治療用タンパク質をコードするAAV8である。シュードタイプ化されたrAAVビリオンの構築及び使用に関する技術は、当該技術分野において知られており、例えば、Duan et al.,J.Virol.75:7662-7671(2001);Halbert et al.,J.Virol.74:1524-1532(2000);Zolotukhin et al.,Methods,28:158-167(2002);及びAuricchio et al.,Hum.Molec.Genet.,10:3075-3081(2001)に記載されている。
【0215】
ビリオンカプシド内に変異を有するAAVビリオンを使用すると、変異のないカプシドビリオンよりも効率的に特定の細胞種に感染させることができる。例えば、好適なAAV変異体は、特定の細胞種へのAAVの標的化を容易にするリガンド挿入変異を有し得る。挿入変異体、アラニンスクリーニング変異体、及びエピトープタグ変異体を含むAAVカプシド変異体の構築及び特徴付けは、Wu et al.,J.Virol.74:8635-45(2000)に記載されている。本発明の方法に使用することができる他のrAAVビリオンには、ウイルスの分子育種及びエクソンシャッフリングによって生成されるカプシドハイブリッドが含まれる。例えば、Soong et al.,Nat.Genet.,25:436-439(2000)及びKolman and Stemmer,Nat.Biotechnol.19:423-428(2001)を参照されたい。
【0216】
Resamirigene Bilparvovec
本明細書に記載されるように、AAV8由来のカプシドタンパク質内にパッケージングされた、AAV2 ITRに挟まれ、デスミンプロモーター(配列番号3)に作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列(配列番号4)及び表1に列挙される他の遺伝子要素を含む、シュードタイプ化AAVベクター(AAV2/8)は、resamirigene bilparvovecの国際一般名(INN)によって知られている化合物を指す。
【0217】
resamirigene bilparvovecは、筋特異的ヒトデスミンプロモーターの制御下において、コドン最適化されていないヒトMTM1 cDNAを発現する非複製型組み換えAAV8ベクターである。MTM1発現カセットは、野生型ヒトMTM1転写物(NCBI Ref.Seq NM_000252.3)のコード部分(ヌクレオチド43~1864)に相補的な合成DNA配列を1.05kbのヒトデスミンエンハンサー/プロモーター領域の下流でクローニングすることによって構築された。RNAのプロセシングを仲介するヒトβ-グロビン遺伝子(HBB)の第2のイントロン及びポリアデニル化配列がMTM1合成cDNAの上流及び下流にそれぞれ挿入された。発現カセットは、AAV血清型2(AAV2)の末端逆位反復配列(ITR)に挟まれていた。ベクターは、完全なGMPプロセスで、HEK293細胞に2つのプラスミドをトランスフェクションし、バイオリアクター内で懸濁培養することによって、AAV8カプシドに生成された。
【0218】
いくつかの実施形態において、障害(例えば、XLMTM)を治療することまたは障害(例えば、XLMTM)の1つ以上の症状(例えば、硬直及び/または関節拘縮または横隔膜及び/または呼吸筋の発達の必要性)を緩和することを、それを必要とするヒト患者において行う方法は、治療上有効な量のresamirigene bilparvovecを治療期間中に患者に投与することを含む。
【0219】
いくつかの実施形態において、ヒト患者を機械的換気から離脱させる方法は、治療上有効な量のresamirigene bilparvovecの投与を以前に受けたことがある患者を含む。resamirigene bilparvovecの構成要素は、以下の表1に示される。
【0220】
【0221】
本明細書に記載されるように、resamirigene bilparvovecは、以下に示される配列番号5の核酸配列を有するAAVベクターを指す:
TCGCGCGTTT CGGTGATGAC GGTGAAAACC TCTGACACAT GCAGCTCCCG 50
GACGTCATTG TCGATCCTGC AGGCGTACGG TAAAAAAAGG CATAGCTAAC 100
AAGGTGTGGA AAAAGAATTA GTGGTTAGAG AGTGAGCTAT TCGTTGAAAC 150
AATTGCGTTC TTGAAACAAT TCTTGCTGGT AAAATGTCAC ATTTTATGTG 200
ACTACAGGTG GAGGATTGGC ACATAACCTA ACCAGTGGGG GAAACAATTG 250
ACCTCTGGAT TTGTCCAAGT GTATAGTAGC ATTTGCCCAA TCGAATGGTC 300
CTGGTAAGGT GTTAATGTTG ACTAGAACCA AAGGTGGAAG TTGCAGGGAA 350
ACTGGTTTAG TACAAGGGTG GACACCAGGC AGTCATCCAG AGGCCCATTA 400
AAGGCCTTGG AATGTTTTTC CGAAGGAGAA TCACTCCCTC TTCTCTCGCT 450
TAAAGTTTTA GGGGATTCAT GAACAGCTGC TGTGGGATAG TTTCATGTCC 500
CTAGCAATTG TAAAGCAACT GAGGGTGGCT TAAACCAGTT TTAGCTTTAG 550
GGTTAGGGTT ACTGGACTAA AATTTGAGAA ATTCATAAAT CTTAAGGAAA 600
TCCATTGTGA GTTTTCATTA TGAGTGCATC CAATGTATAA TTTCCATGAC 650
CCTCCCATGC AAGTGAGCAT GTGAATCAGG AAACGTTACA AGAACCCAAC 700
AAACTCAACC ACTACTAGAC AGGCGATCAC TTCCAGTTAG TATGCAACTT 750
TCTGTGTAAT TTTAGTTACC ATTAAAATCT GGATGACCTT AGTGTAAGGA 800
AAAAATACCT TGAATAGTGT TAAAGATGTA CACTTGGTGT CAGGCATTGT 850
AACATTGATA AATCTGTGTA AGGTGCTTTT TGAAAACTTC AAAGCTGCAT 900
CAAGTCAAGT ACAAGAAAGG CCATGGCTGC TAAAGCTGTT GAAGATGTGG 950
GATGGAACTG GGTCACATTG GTGTTAACAG CGTTGTGCAG AGCCGGCAGG 1000
ATCTTGGTGT GAGCGAACAT TAGTCTATTT AATAAAGCTG TGTGAATGTT 1050
GTAGAGGTGA GGATGCTCAC TTGAAAACTC ACTGAAGAAC ACTTGGCCCC 1100
TTGAACTAAA GTGCTTCTAT CAAGTTCAGT GAGAAATTCC GAATTACAAG 1150
CATAGGTACT AGAAAAGTTT TGAAAAGCAG TATAGAGCAA CATAAGCACA 1200
TTCATAAAAT TAGTGATGTA GAAAGTGAAA TTTCCACGTA TGGTCACTCC 1250
CAGAGAAAAA AAATACGTTT ATTTACCTTT TTTAAAAATA GGGGATTTCA 1300
GGCCGGGTGA GGTGGCTCAC GCCTGTAATC CCAGCACTTT GGGAGGCCCA 1350
GGTGGGCGGA TCACCTGAGG TCAGGAGTTG GAGGGATGGC AAATCCCATC 1400
TCTACAAAAT ATACAAAAAA ATAGCTGGGT GTGTTGGCAG GCGCCTGTAA 1450
TCCCAGCTAC TCGGAAGGCT GAGGCAGGAG AATCCCTGGA ACCAGGGATG 1500
TGGAGGTTGC AGTGAGCCGA GATTGTGTAA CTGCATTCCA GCCTGGGCAA 1550
CAAGAGCAAG ACTCCGTATC AGGAAAAAAA AAAGGGGGGG TTGGATTTCG 1600
CTTGTTGCAT AGGTTGGTCT CAAACTCCTG GCCTCAAGTG ATTCTCCTGC 1650
CTCTGCCTCC CAAAGTGCTG AGATTACAGG TGTGAGGCAC CATGCCAGGT 1700
CTCTTACTGT TTGTAATTAA ATACATACAC ATTTTGTGTG TTTGTGTGCA 1750
CCTTTATAAA GTCAAAGGTG ATAGTAACCC ATTTAAGTTC CTACTCAATT 1800
TTACTTTCCA GGGATAACTA ACTACTTTTT CTTTTTGAGA TGGAGTCTCG 1850
CTGTGTAGCC CAGGCTGGAG TGCAGTGGCA CCATCTCGGC TCACTGCAAG 1900
CTCCTCCTCC CTGGTTCACG CTATTCTCCT GCCTCAGCCT CCCCAACAAC 1950
TAGGACTACA GGCTCACCTC GCCATACCTG GCTAATTTTT TGTATTTTTA 2000
GTAGAGACAG GGTTTCACTG TGTTAGCCAG GATGGTCTCG ATCTCCTGAC 2050
CTTGTGATCC GCCTGCCTCT GCCTCCCAAA GTGCTGGGAT TACAGGCATG 2100
AGCAACCTCA CCCAGCTGGG ATAACTACTT TTTACAGGTT GATATTCTTT 2150
TGGACTTTTC CCCTGTGTAA AAATATACTA TATTTGTTAT GTACATATTA 2200
TGTACATACA GACACAAATT GGACCATTCT CAGTATAATG ATTCTCAGGT 2250
TTTTTTTTTT TTTTTGAGGT GGGGAACTAG ATAATTATGG ACATCTTTCC 2300
ATACTAGCAT ATCAATATCT ACCTCATTCT TTTTAATATT TTTGCTAGTA 2350
TTCCATTGTA TGAATGTCCT ATGATTTACT TAACCTGTCC ATCAATATTT 2400
GTTTCCAGGT TTTTGCTATT ATAATGCTGC TGCAAAGTAC ATCCTCACAC 2450
ATCTTTATTT TGTCTATTCA TATTTCTGTA AGATAGGTTA CTAAAGTTGG 2500
AACTGCCAAA TTAACACTAT CATACTATTT TGTTTTTTAA TTTTAATTTT 2550
TTAAAAAATG TAAAATGTGC AATTTCAAGA GGAGAAACTT GAACACAAGG 2600
AGCAAAATCT ATTTTTATAA CATCCTATTA AAAGCTTGCT TTACATAAAG 2650
ATTTTGAAAG AATAGCATAA ATACAAGATT TCTATTTTAA TTGGATTCTT 2700
AGGGCTAATA AAATAATCAG CCTTAGCACT TATTTATTTA TTTTTTTTGA 2750
GAGGGAGTCT CGCTCTGTTG TCCATGCTGG AGTGCAGTGG CGTGATCTCG 2800
GCTCACTGCA AGCTCCACCT CATGAGTTCA CACCATTCTC CTGCCTCAGT 2850
CTCCCGAGTA GCTGGGACTC CAGGCGCCCT CTACAAAGCC CGTCTAATTT 2900
TTTTTGTATT TTTAGTAGAG ACAGGGTTTC ACTGTGTTAG CCAGGATGGT 2950
CTTGATCTCC TGACCTTGTG ATCTGCCCGC CTCGGCCTCC CAAAGTGCTG 3000
GGATTATAGG CTTGAGCCAC TGCTCCCGGC CAGCACTTAT TTTTATAATT 3050
CTTCATGATT ACTGTGTTAC TGTCCCATGG GCCGCCAGGG CCAGCTAGGT 3100
TGGCCACTCC CTCTCTGCGC GCTCGCTCGC TCACTGAGGC CGGGCGACCA 3150
AAGGTCGCCC GACGCCCGGG CTTTGCCCGG GCGGCCTCAG TGAGCGAGCG 3200
AGCGCGCAGA GAGGGAGTGG CCAACTCCAT CACTAGGGGT TCCTCCTAGC 3250
ACGCGCTACC CCCTGCCCCC CACAGCTCCT CTCCTGTGCC TTGTTTCCCA 3300
GCCATGCGTT CTCCTCTATA AATACCCGCT CTGGTATTTG GGGTTGGCAG 3350
CTGTTGCTGC CAGGGAGATG GTTGGGTTGA CATGCGGCTC CTGACAAAAC 3400
ACAAACCCCT GGTGTGTGTG GGCGTGGGTG GTGTGAGTAG GGGGATGAAT 3450
CAGGGAGGGG GCGGGGGACC CAGGGGGCAG GAGCCACACA AAGTCTGTGC 3500
GGGGGTGGGA GCGCACATAG CAATTGGAAA CTGAAAGCTT ATCAGACCCT 3550
TTCTGGAAAT CAGCCCACTG TTTATAAACT TGAGGCCCCA CCCTCGACAG 3600
TACCGGGGAG GAAGAGGGCC TGCACTAGTC CAGAGGGAAA CTGAGGCTCA 3650
GGGCCAGCTC GCCCATAGAC ATACATGGCA GGCAGGCTTT GGCCAGGATC 3700
CCTCCGCCTG CCAGGCGTCT CCCTGCCCTC CCTTCCTGCC TAGAGACCCC 3750
CACCCTCAAG CCTGGCTGGT CTTTGCCTGA GACCCAAACC TCTTCGACTT 3800
CAAGAGAATA TTTAGGAACA AGGTGGTTTA GGGCCTTTCC TGGGAACAGG 3850
CCTTGACCCT TTAAGAAATG ACCCAAAGTC TCTCCTTGAC CAAAAAGGGG 3900
ACCCTCAAAC TAAAGGGAAG CCTCTCTTCT GCTGTCTCCC CTGACCCCAC 3950
TCCCCCCCAC CCCAGGACGA GGAGATAACC AGGGCTGAAA GAGGCCCGCC 4000
TGGGGGCTGC AGACATGCTT GCTGCCTGCC CTGGCGAAGG ATTGGTAGGC 4050
TTGCCCGTCA CAGGACCCCC GCTGGCTGAC TCAGGGGCGC AGGCCTCTTG 4100
CGGGGGAGCT GGCCTCCCCG CCCCCACGGC CACGGGCCGC CCTTTCCTGG 4150
CAGGACAGCG GGATCTTGCA GCTGTCAGGG GAGGGGAGGC GGGGGCTGAT 4200
GTCAGGAGGG ATACAAATAG TGCCGACGGC TGGGGGCCCT GTCTCCCCTC 4250
GCCGCATCCA CTCTCCGGCC GGCCGCCTGC CCGCCGCCTC CTCCGTGCGC 4300
CCGCCAGCCT CGCCCGGACT CTAGAGGATC CAGATCTAAG CTTCTCTGGT 4350
CACCGATCCT GAGAACTTCA GGGTGAGTCT ATGGGACCCT TGATGTTTTC 4400
TTTCCCCTTC TTTTCTATGG TTAAGTTCAT GTCATAGGAA GGGGAGAAGT 4450
AACAGGGTAC ACATATTGAC CAAATCAGGG TAATTTTGCA TTTGTAATTT 4500
TAAAAAATGC TTTCTTCTTT TAATATACTT TTTTGTTTAT CTTATTTCTA 4550
ATACTTTCCC TAATCTCTTT CTTTCAGGGC AATAATGATA CAATGTATCA 4600
TGCCTCTTTG CACCATTCTA AAGAATAACA GTGATAATTT CTGGGTTAAG 4650
GCAATAGCAA TATTTCTGCA TATAAATATT TCTGCATATA AATTGTAACT 4700
GATGTAAGAG GTTTCATATT GCTAATAGCA GCTACAATCC AGCTACCATT 4750
CTGCTTTTAT TTTATGGTTG GGATAAGGCT GGATTATTCT GAGTCCAAGC 4800
TAGGCCCTTT TGCTAATCAT GTTCATACCT CTTATCTTCC TCCCACAGCT 4850
CCTGGGCAAC GTGCTGGTCT GTGTGCTGGC CCATCACTTT GGCAAAGAAT 4900
TCCGCGGGCG GCCGCAAGTT TCCAGGATGG CTTCTGCATC AACTTCTAAA 4950
TATAATTCAC ACTCCTTGGA GAATGAGTCT ATTAAGAGGA CGTCTCGAGA 5000
TGGAGTCAAT CGAGATCTCA CTGAGGCTGT TCCTCGACTT CCAGGAGAAA 5050
CACTAATCAC TGACAAAGAA GTTATTTACA TATGTCCTTT CAATGGCCCC 5100
ATTAAGGGAA GAGTTTACAT CACAAATTAT CGTCTTTATT TAAGAAGTTT 5150
GGAAACGGAT TCTTCTCTAA TACTTGATGT TCCTCTGGGT GTGATCTCGA 5200
GAATTGAAAA AATGGGAGGC GCGACAAGTA GAGGAGAAAA TTCCTATGGT 5250
CTAGATATTA CTTGTAAAGA CATGAGAAAC CTGAGGTTCG CTTTGAAACA 5300
GGAAGGCCAC AGCAGAAGAG ATATGTTTGA GATCCTCACG AGATACGCGT 5350
TTCCCCTGGC TCACAGTCTG CCATTATTTG CATTTTTAAA TGAAGAAAAG 5400
TTTAACGTGG ATGGATGGAC AGTTTACAAT CCAGTGGAAG AATACAGGAG 5450
GCAGGGCTTG CCCAATCACC ATTGGAGAAT AACTTTTATT AATAAGTGCT 5500
ATGAGCTCTG TGACACTTAC CCTGCTCTTT TGGTGGTTCC GTATCGTGCC 5550
TCAGATGATG ACCTCCGGAG AGTTGCAACT TTTAGGTCCC GAAATCGAAT 5600
TCCAGTGCTG TCATGGATTC ATCCAGAAAA TAAGACGGTC ATTGTGCGTT 5650
GCAGTCAGCC TCTTGTCGGT ATGAGTGGGA AACGAAATAA AGATGATGAG 5700
AAATATCTCG ATGTTATCAG GGAGACTAAT AAACAAATTT CTAAACTCAC 5750
CATTTATGAT GCAAGACCCA GCGTAAATGC AGTGGCCAAC AAGGCAACAG 5800
GAGGAGGATA TGAAAGTGAT GATGCATATC ATAACGCCGA ACTTTTCTTC 5850
TTAGACATTC ATAATATTCA TGTTATGCGG GAATCTTTAA AAAAAGTGAA 5900
GGACATTGTT TATCCTAATG TAGAAGAATC TCATTGGTTG TCCAGTTTGG 5950
AGTCTACTCA TTGGTTAGAA CATATCAAGC TCGTTTTGAC AGGAGCCATT 6000
CAAGTAGCAG ACAAAGTTTC TTCAGGGAAG AGTTCAGTGC TTGTGCATTG 6050
CAGTGACGGA TGGGACAGGA CTGCTCAGCT GACATCCTTG GCCATGCTGA 6100
TGTTGGATAG CTTCTATAGG AGCATTGAAG GGTTCGAAAT ACTGGTACAA 6150
AAAGAATGGA TAAGTTTTGG ACATAAATTT GCATCTCGAA TAGGTCATGG 6200
TGATAAAAAC CACACCGATG CTGACCGTTC TCCTATTTTT CTCCAGTTTA 6250
TTGATTGTGT GTGGCAAATG TCAAAACAGT TCCCTACAGC TTTTGAATTC 6300
AATGAACAAT TTTTGATTAT AATTTTGGAT CATCTGTATA GTTGCCGATT 6350
TGGTACTTTC TTATTCAACT GTGAATCTGC TCGAGAAAGA CAGAAGGTTA 6400
CAGAAAGGAC TGTTTCTTTA TGGTCACTGA TAAACAGTAA TAAAGAAAAA 6450
TTCAAAAACC CCTTCTATAC TAAAGAAATC AATCGAGTTT TATATCCAGT 6500
TGCCAGTATG CGTCACTTGG AACTCTGGGT GAATTACTAC ATTAGATGGA 6550
ACCCCAGGAT CAAGCAACAA CAGCCGAATC CAGTGGAGCA GCGTTACATG 6600
GAGCTCTTAG CCTTACGCGA CGAATACATA AAGCGGCTTG AGGAACTGCA 6650
GCTCGCCAAC TCTGCCAAGC TTTCTGATCC CCCAACTTCA CCTTCCAGTC 6700
CTTCGCAAAT GATGCCCCAT GTGCAAACTC ACTTCTGACC GGTCCGAGGG 6750
CCCAGATCTA ATTCACCCCA CCAGTGCAGG CTGCCTATCA GAAAGTGGTG 6800
GCTGGTGTGG CTAATGCCCT GGCCCACAAG TATCACTAAG CTCGCTTTCT 6850
TGCTGTCCAA TTTCTATTAA AGGTTCCTTT GTTCCCTAAG TCCAACTACT 6900
AAACTGGGGG ATATTATGAA GGGCCTTGAG CATCTGGATT CTGCCTAATA 6950
AAAAACATTT ATTTTCATTG CAATGATGTA TTTAAATTAT TTCTGAATAT 7000
TTTACTAAAA AGGGAATGTG GGAGGTCAGT GCATTTAAAA CATAAAGAAA 7050
TGAAGAGCTA GTTCAAACCT TGGGAAAATA CACTATATCT TAAACTCCAT 7100
GAAAGAAGGT GAGGCTGCAA ACAGCTAATG CACATTGGCA ACAGCCCCTG 7150
ATGCCTATGC CTTATTCATC CCTCAGAAAA GGATTCAAGT AGAGGCTTGA 7200
TTTGGAGGTT AAAGTTTTGC TATGCTGTAT TTTACATTAC TTATTGTTTT 7250
AGCTGTCCTC ATGAATGTCT TTTCACTACC CATTTGCTTA TCCTGCATCT 7300
CTCAGCCTTG ACTCCACTCA GTTCTCTTGC TTAGAGATAC CACCTTTCCC 7350
CTGAAGTGTT CCTTCCATGT TTTACGGCGA GATGGTTTCT CCTCGCCTGG 7400
CCACTCAGCC TTAGTTGTCT CTGTTGTCTT ATAGAGGTCT ACTTGAAGAA 7450
GGAAAAACAG GGGGCATGGT TTGACTGTCC TGTGAGCCCT TCTTCCCTGC 7500
CTCCCCCACT CACAGTGACC GGCCGCTCTA GGAGGAACCC CTAGTGATGG 7550
AGTTGGCCAC TCCCTCTCTG CGCGCTCGCT CGCTCACTGA GGCCGGGCGA 7600
CCAAAGGTCG CCCGACGCCC GGGCTTTGCC CGGGCGGCCT CAGTGAGCGA 7650
GCGAGCGCGC AGAGAGGGAG TGGCCAACCT AGAGGCCGCC AGGGCCATAT 7700
TTCTCAATTT TTAAATTTTT CAAAAAAATT AATCCTTAAT GTGCATATTT 7750
TTGAATTGTT AATATAACTT TTTGAGGTGA TGTCTTCATG TGTTTCAACT 7800
ACTTAAAAAC TTTTAAACAG TATATAATAA AAAATCTTCC AGGCCACTCA 7850
CACCTGTAAT CCCAGCACTT TGGGAGGCTG AGGTGGGCAG ATCACCTGAG 7900
GGCAGGAGTT CGAGACCAGC CTGGCCAATA TATATATATT CATATATTCA 7950
TATATATATA TATATTCATA TATTCATATA TATATATTCA TATATTCATA 8000
TATATATATA TATATATATA TAGCAAAACC TCATCTCTAA TAAAATACAA 8050
AAATTAGCTG AGCGTGGTGA TGGATGCCTG TAGTCCCAGC TACTCGGGAG 8100
GCTGAGGCAG GAGAATCTCT TGAACCTGGG AGGTGGAGGT TGCAGTGAGC 8150
TGAGATGGTG CCACTGCCCT CCAGCCTGAG TGACAGAGCG AGACTCGGTC 8200
TCCAAAAAAA AACAACAAAA AAATCTTCCA TCCTTGTCTC CCATCCACCC 8250
CTTCCCCCCA GCATGTACTT GCAGACTTTA TGCATATACA GTGAGTACTG 8300
TATATACACA AATAATAAAA AAATCATATA TATAATATAT GTAATTCCCC 8350
TTTACATGAA AGGTAGCACA CTGGTCTGTA CAGTCTGTCT GCACTGTGCT 8400
ATTTCACTTT ATATTTTTAT AGTTTGACAG AGTTCTAACA TTTCTTTTTT 8450
TTTTTTTTTA ACAGAGTCTT GTTCCTGATT GTTAAATTTT AAAGCATCCT 8500
AAAGTTTGGT TTCACACTTG AATGAATACC ATGTAAGGAT TCACTTACAT 8550
AGATGTGGTT GCCTGAATCT TAAGAATAAA ATAACATTGT TTGTATTTAT 8600
TTAAATTAGT GTTCCTTTTA TGGTTTGCCT GAAAGCACAA CAAAATCCTC 8650
ACCAAGATAT TACAATTATG ACTCCCATAC AGGTAAACTG TTTAGAGATT 8700
GGCAAGCACC TTTTAATGAA AGGAGTCAGC CAGCTTAGTG TGCAGTATTT 8750
ATTTCTGCCG GAAGAGGGAG CTTCAGGGAC AGACTTTGGT TTAGTCATGA 8800
AGCCTCCAGC ACTCCCAAGC GGTTGTGGTT GACCAAGCAA TTTATGCTTT 8850
TACCTTTCTA CTTCCAGAGG CTTGTTTACT TATCAGTAAG CATTAATTTA 8900
GTGTCCCCTC AGATGCCTTT TACTTTCTTC TTTTCTGCCT AGAATAAGCT 8950
GCTCTTCCAA TTTTGCAGCT ACATGTTTCC ACCCCAGTTG GAATTTCTCC 9000
ATAACATCCA TTGTAGCTAT CCTTCAATCT ACAGCCTCTA TTTCCTGTTA 9050
TAGCTGGTCA GGTCTAATCC CTCAAAATAC TCTGTCCCCT GCTTCCCTTA 9100
TCTGCTGGCC ACCTTTTTCC CCCACATACA CACTGCCATG TCCCACCCTT 9150
CACTCAAGTT GTTCCCTGCC ACCTCAACAA ATTTAAGTCC ATAAAATAGA 9200
GTAAGTGTTC CTGACTGTTA AATTTTAAAG CATCCCAAAG TCTGATTTCA 9250
CACTCGAATG AATACTATGT ACGGATTCAT TTACATAGAT GCGGTTGCAT 9300
GAGTCTTAAC AAAAAAATAA CATTATTTGT ATTTATTCAA AGTACTGTCA 9350
AGATATAATG TCAAGACCTA ATTCAAAGGT TCCACAAAGC CTTCCTTGAC 9400
TGCCCCCAAC GAAGATTATC CATTTTCCCT GAAATCCCAT TGACTTTTCT 9450
ATTTTGTAAG GAGGCTCGTG AGACTCTGTC TAAAAACAAA ACAAAACAAA 9500
AAGAAACAAT CAAACGGCTT GCTTCTGTTC TTTGATCTGC TAGTAAGCAA 9550
AAATTACACA TGGTGACAGG AGCTATGTGA GGCTGTCAGG TTGAATGGGA 9600
GGAGTTTGGG ATCCTGCTTG TGGATGGTTG GAAGAGGCTT TCGGGAAAGA 9650
CAGTATTTAT GTGAGACCTG GAAGATGGGC CTTAGCTTTG CAGAAGGTGG 9700
AGAGGCAGGA AATAGCACGG GGGCCCTGGG GCTGGAAGAC TTGGGCATAT 9750
TTGAGGAACA GAAAGGAGAC CAGCATAACT GAGGTGGGAA AAGCATGTGA 9800
AGAGATGGGG CTGGAGGAGG CCGGGAGTGG TGGCTCACGC CTGTAATCCC 9850
AGCACTTTGG GAGGCCAAGG CAGGCGGATC ATGAGCTCAG GAGATTGAGA 9900
CCATCCTGGC TAACACGGTG AAACCCCCTC TCTACTAAAA ATACAAAAAA 9950
AAAAAAAAAA AAAATTAGCT GGGCGTGGTG GCAGGAGCCT GTAGTCCCAG 10000
CTACCTGGGA GGCTGAGGCA GGAGAATGGC GTGAACCTGG AAGGCTGAGC 10050
TTGCAGTGAG CCGAGATTGC ACCACTGCAC TCCAGCCTGG GAGACAGAGA 10100
GAGACTCCCT CTCAAAAAAA CAAACAAACG AAACAAAACA AAACAAAAAT 10150
TAGCCAGGCG TGGTGGTATG CACCTGTAAT CCCAGCTACT CGGGAGGTTG 10200
AGGCAGGAGA AACGCTTGAA CTCAGGAGGC GGAGGTTGCA GTGAGCCGAG 10250
ACTGCGCCAC TGCACTCCAG CCTGGGTGAC AGAGGGAGAC TCCATCTCAA 10300
AAAAAAAAAT TTTTTTTTTT TTACAAACGG TGTCTCCCTC TGTCGCCCAG 10350
GCTGGAGTGC AGTGGTGTGA TCACAGCTCA CTCCAGCCTC AACCTCCCCA 10400
GCTGAAGCCA TCCTCTTGCC TCAGCCTCCT AAGTAGCTGG GACTACAGGC 10450
GCGCACCTCC AGGCTTGGCT CTTATTCTTT TTATTGTTTT TGAAACTATA 10500
GAACCTATTT TTAAAAAATG TTTTGGTTGT TTTTATTGCT GCTTTTCCTT 10550
TTGGGGTTAG AACACAAGTT TTGATGGGAA ACAGGTTAGA ACACATTCAT 10600
CTCTTCCCAT AGCGATGGTC ATAGAAAAAC GGGGCATATT TATAAACTCT 10650
CAGTTGATCT TAAAATGTGC AAAAGCTGCC GAACTCCTGG GAGTGAGCTC 10700
GAGCCCTGCA GGATCATTGT CACATGTGAG CAAAAGGCCA GCAAAAGGCC 10750
AGGAACCGTA AAAAGGCCGC GTTGCTGGCG TTTTTCCATA GGCTCCGCCC 10800
CCCTGACGAG CATCACAAAA ATCGACGCTC AAGTCAGAGG TGGCGAAACC 10850
CGACAGGACT ATAAAGATAC CAGGCGTTTC CCCCTGGAAG CTCCCTCGTG 10900
CGCTCTCCTG TTCCGACCCT GCCGCTTACC GGATACCTGT CCGCCTTTCT 10950
CCCTTCGGGA AGCGTGGCGC TTTCTCATAG CTCACGCTGT AGGTATCTCA 11000
GTTCGGTGTA GGTCGTTCGC TCCAAGCTGG GCTGTGTGCA CGAACCCCCC 11050
GTTCAGCCCG ACCGCTGCGC CTTATCCGGT AACTATCGTC TTGAGTCCAA 11100
CCCGGTAAGA CACGACTTAT CGCCACTGGC AGCAGCCACT GGTAACAGGA 11150
TTAGCAGAGC GAGGTATGTA GGCGGTGCTA CAGAGTTCTT GAAGTGGTGG 11200
CCTAACTACG GCTACACTAG AAGAACAGTA TTTGGTATCT GCGCTCTGCT 11250
GAAGCCAGTT ACCTTCGGAA AAAGAGTTGG TAGCTCTTGA TCCGGCAAAC 11300
AAACCACCGC TGGTAGCGGT GGTTTTTTTG TTTGCAAGCA GCAGATTACG 11350
CGCAGAAAAA AAGGATCTCA AGAAGATCCT TTGATCTTTT CTACGGGGTC 11400
TGACGCTCAG TGGAACGAAA ACTCACGTTA AGGGATTTTG GTCATGAGAT 11450
TATCAAAAAG GATCTTCACC TAGATCCTTT TAAATTAAAA ATGAAGTTTT 11500
AAATCAAGCC CAATCTGAAT AATGTTACAA CCAATTAACC AATTCTGATT 11550
AGAAAAACTC ATCGAGCATC AAATGAAACT GCAATTTATT CATATCAGGA 11600
TTATCAATAC CATATTTTTG AAAAAGCCGT TTCTGTAATG AAGGAGAAAA 11650
CTCACCGAGG CAGTTCCATA GGATGGCAAG ATCCTGGTAT CGGTCTGCGA 11700
TTCCGACTCG TCCAACATCA ATACAACCTA TTAATTTCCC CTCGTCAAAA 11750
ATAAGGTTAT CAAGTGAGAA ATCACCATGA GTGACGACTG AATCCGGTGA 11800
GAATGGCAAA AGTTTATGCA TTTCTTTCCA GACTTGTTCA ACAGGCCAGC 11850
CATTACGCTC GTCATCAAAA TCACTCGCAT CAACCAAACC GTTATTCATT 11900
CGTGATTGCG CCTGAGCGAG ACGAAATACG CGATCGCTGT TAAAAGGACA 11950
ATTACAAACA GGAATCGAAT GCAACCGGCG CAGGAACACT GCCAGCGCAT 12000
CAACAATATT TTCACCTGAA TCAGGATATT CTTCTAATAC CTGGAATGCT 12050
GTTTTTCCGG GGATCGCAGT GGTGAGTAAC CATGCATCAT CAGGAGTACG 12100
GATAAAATGC TTGATGGTCG GAAGAGGCAT AAATTCCGTC AGCCAGTTTA 12150
GTCTGACCAT CTCATCTGTA ACATCATTGG CAACGCTACC TTTGCCATGT 12200
TTCAGAAACA ACTCTGGCGC ATCGGGCTTC CCATACAAGC GATAGATTGT 12250
CGCACCTGAT TGCCCGACAT TATCGCGAGC CCATTTATAC CCATATAAAT 12300
CAGCATCCAT GTTGGAATTT AATCGCGGCC TCGACGTTTC CCGTTGAATA 12350
TGGCTCATAA CACCCCTTGT ATTACTGTTT ATGTAAGCAG ACAGTTTTAT 12400
TGTTCATGAT GATATATTTT TATCTTGTGC AATGTAACAT CAGAGATTTT 12450
GAGACACGGG CCAGAGCTGC A 12500
【0222】
外因性核酸を標的細胞に送達するための方法
トランスフェクション技術
本明細書に記載されるMTM1導入遺伝子などの導入遺伝子を標的細胞に導入するために使用することができる技術は、当該技術分野において知られている。例えば、エレクトロポレーションを使用して、目的の細胞に静電ポテンシャルを印加することによって、哺乳動物細胞(例えば、ヒト標的細胞)を透過化することできる。このように外部電場に曝されたヒト細胞などの哺乳動物細胞は、その後、外因性核酸(例えば、ニューロン、グリア細胞、または結腸細胞及び腎細胞などの非神経細胞において発現することが可能な核酸)を取り込みやすくなる。哺乳動物細胞のエレクトロポレーションは、例えば、Chu et al.,Nucleic Acids Research 15:1311(1987)に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。同様の技術であるNUCLEOFECTION(商標)は、真核細胞の核への外因性ポリヌクレオチドの取り込みを刺激するために、電場印加を利用する。NUCLEOFECTION(商標)及びこの技術を実施するのに有用なプロトコルは、例えば、Distler et al.,Experimental Dermatology 14:315(2005)及びUS2010/0317114に詳細に記載されており、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に援用される。
【0223】
標的細胞のトランスフェクションに有用な更なる技術は、スクイーズポレーション法である。この技術は、加えられたストレスに応答して形成される膜孔を介して外因性DNAが取り込まれるのを刺激するために、細胞の急速な物理的変形を誘導する。この技術は、ヒト標的細胞などの細胞への核酸の送達にベクターを必要としないという点で有利である。スクイーズポレーションは、例えば、Sharei et al.,J.Vis.Exp.81:e50980(2013)に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0224】
リポフェクションは、標的細胞のトランスフェクションに有用な別の技術である。この方法は、核酸をリポソームに封入することを伴い、多くの場合、リポソームの外部に向かって四級アミンまたはプロトン化したアミンなどのカチオン系官能基が提示される。これにより、細胞膜がアニオン性であることから、リポソームと細部との間の静電相互作用が促進され、最終的に、例えば、リポソームと細胞膜との直接的な融合によって、または複合体のエンドサイトーシスによって、外因性核酸が取り込まれる。リポフェクションは、例えば、US7,442,386に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。細胞膜とのイオン相互作用を利用して外来核酸の取り込みを誘発する同様の技術は、カチオン性ポリマーと核酸の複合体を細胞に接触させることである。細胞膜との相互作用に好ましい正電荷を与えるように、ポリヌクレオチドと会合する例示的なカチオン性分子は、活性化されたデンドリマー(例えば、Dennig,Top Curr Chem.228:227(2003)に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される)、ポリエチレンイミン、及びDEAE-デキストランであり、そのトランスフェクション剤としての使用は、例えば、Gulick et al.,Curr Protoc Mol Biol.40:1:9.2:9.2.1(1997)に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0225】
標的細胞による外因性核酸の取り込みを誘導するのに有用な別のツールは、レーザーフェクションであり、これは、光学的トランスフェクションとも呼ばれ、細胞を穏やかに透過性にし、ポリヌクレオチドが細胞膜を透過するようにするために、細胞を特定の波長の電磁放射線に曝露することを伴う技術である。この技術の生物活性は、エレクトロポレーションと同様であり、場合によっては、エレクトロポレーションよりも優れている。
【0226】
インペールフェクションは、遺伝物質を標的細胞に送達するために使用することができる別の技術である。この技術は、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、及びナノワイヤーなどのナノ材料の使用に依存する。針状のナノ構造を基板の表面に対して垂直に合成する。細胞内送達を目的とした遺伝子を含むDNAを、ナノ構造の表面に付着させる。次いで、これらの針がアレイ状になったチップを細胞または組織に押し当てる。ナノ構造によって刺通された細胞は、送達された遺伝子(複数可)を発現することができる。この技術の一例は、Shalek et al.,PNAS 107:25 1870(2010)に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0227】
また、MAGNETOFECTION(商標)を使用して、標的細胞に核酸を送達することができる。MAGNETOFECTION(商標)の原理は、核酸をカチオン性磁気ナノ粒子と会合させることである。磁気ナノ粒子は、完全に生分解性である酸化鉄でできており、用途に応じて異なる特定のカチオン性分子でコーティングされている。遺伝子ベクター(DNA、siRNA、ウイルスベクターなど)との会合は、塩によって誘発されるコロイド凝集及び静電相互作用によって達成される。次いで、磁石によって生成される外部磁場の影響により、標的細胞に磁気粒子を集中させる。この技術は、Scherer et al.,Gene Ther.9:102(2002)に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。磁気ビーズは、この方法では核酸の取り込みを誘導するために磁場印加を利用するので、穏やかに、かつ効率的に標的細胞をトランスフェクトするために使用することができる別のツールである。この技術は、例えば、US2010/0227406に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0228】
標的細胞による外因性核酸の取り込みを誘導するのに有用な別のツールは、ソノポレーションであり、これは、細胞の原形質膜の透過性を改変するために音波(典型的に超音波周波数)を使用することを伴う技術であり、細胞を透過性にし、ポリヌクレオチドが細胞膜を透過するようにする。この技術は、例えば、Rhodes et al.,Methods Cell Biol.82:309(2007)に詳細に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0229】
マイクロベシクルは、本明細書に記載される方法に従って、標的細胞のゲノムを改変するために使用することができる可能性のある別のビヒクルである。例えば、糖タンパク質VSV-Gと、例えば、クレアーゼなどのゲノム改変タンパク質とを同時に過剰発現させることによって誘導したマイクロベシクルを使用して、タンパク質を細胞に効率的に送達することができ、その後、タンパク質は、遺伝子または調節配列などの目的のポリヌクレオチドを共有結合的に組み込むための細胞ゲノムを調製するように、内因性ポリヌクレオチド配列の部位特異的切断を触媒する。真核細胞を遺伝子改変するためのGesicleとも呼ばれるそのようなベシクルの使用は、例えば、Quinn et al.,Genetic Modification of Target Cells by Direct Delivery of Active Protein [abstract].In:Methylation changes in early embryonic genes in cancer [abstract],in:Proceedings of the 18th Annual Meeting of the American Society of Gene and Cell Therapy;2015 May 13,Abstract No.122に詳細に記載されている。
【0230】
遺伝子編集技術による標的遺伝子の組み込み
上記に加えて、目的の遺伝子をヒト細胞などの標的細胞に組み込むために使用することができる様々なツールが開発されている。標的遺伝子をコードするポリヌクレオチドを標的細胞に組み込むために使用することができるそのような1つの方法に、トランスポゾンの使用がある。トランスポゾンは、トランスポザーゼ酵素をコードし、5’及び3’切断部位によって挟まれた目的のポリヌクレオチド配列または遺伝子を含有するポリヌクレオチドである。トランスポゾンが細胞に送達されると、トランスポザーゼ遺伝子の発現が開始し、トランスポゾンから目的の遺伝子を切断する活性酵素が生じる。この活性は、トランスポザーゼがトランスポゾン切断部位を部位特異的に認識することによって媒介される。いくつかの場合において、これらの切断部位は、末端反復配列または末端逆位反復配列であり得る。目的の遺伝子は、トランスポゾンから切断されると、哺乳動物細胞の核ゲノム内に存在する同様の切断部位がトランスポザーゼの触媒により切断され、哺乳動物細胞のゲノムに組み込まれ得る。これにより、目的の遺伝子は、切断された核DNAの相補的な切断部位に挿入され、その後、目的の遺伝子を哺乳動物細胞ゲノムのDNAに接続するホスホジエステル結合の共有結合的なライゲーションがなされ、組み込みのプロセスが完了する。ある特定の場合においては、トランスポゾンは、標的遺伝子をコードする遺伝子がまずRNA産物に転写され、次いで、DNAに逆転写された後に哺乳動物細胞ゲノムに組み込まれる、レトロトランスポゾンであってもよい。例示的なトランスポゾン系は、piggybacトランスポゾン(例えば、WO2010/085699に詳細に記載されている)及びsleeping beautyトランスポゾン(例えば、US2005/0112764に詳細に記載されている)であり、そのそれぞれの開示は、目的の細胞への遺伝子送達に使用するためのトランスポゾンに関して、参照により本明細書に援用される。
【0231】
標的細胞のゲノムに標的遺伝子を組み込むための別のツールは、クラスター化された規則的な間隔のある短い回文の繰り返し配列(CRISPR)/Cas系であり、このシステムは、元々、細菌及び古細菌のウイルス感染に対する適応的防御機構として進化したシステムである。CRISPR/Cas系は、プラスミドDNA内の回文の繰り返し配列と、関連するCas9ヌクレアーゼを含む。このDNAとタンパク質の複合体は、まず、外来DNAをCRISPR遺伝子座に組み込むことによって、標的配列の部位特異的なDNA切断を誘導する。これらの外来配列及びCRISPR遺伝子座のリピート・スペーサーエレメントを含有するポリヌクレオチドが宿主細胞で転写されてガイドRNAが生成され、その後、ガイドRNAが標的配列にアニーリングして、この部位にCas9ヌクレアーゼを局在させることができる。このように、cas9が標的DNA分子に近接する相互作用は、RNA:DNAハイブリダイゼーションによって支配されているので、cas9を介した高度に部位特異的なDNA切断を外来ポリヌクレオチドに起こすことができる。その結果、目的とする任意の標的DNA分子を切断するようにCRISPR/Cas系を設計することができる。この技術は、真核生物ゲノムを編集するために利用されており(Hwang et al.,Nature Biotechnology 31:227(2013))、DNAを切断した後に標的遺伝子をコードする遺伝子を組み込むために、標的細胞ゲノムを部位特異的に編集する効率的な手段として使用することができる。遺伝子発現を制御するためのCRISPR/Casの使用は、例えば、米国特許第8,697,359号に記載されており、その開示は、ゲノム編集のためのCRISPR/Casシステムの使用に関して、参照により本明細書に援用される。ゲノムDNAを部位特異的に切断した後に目的の遺伝子を標的細胞に組み込むための代替法には、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)及び転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)の使用が含まれる。CRISPR/Cas系とは異なり、これらの酵素は、特定の標的配列に配置させるガイドポリヌクレオチドを含有しない。標的特異性は、その代わりに、これらの酵素内のDNA結合ドメインによって制御される。ゲノム編集用途におけるZFN及びTALENの使用は、例えば、Urnov et al.,Nat.Rev.Genet.11:636(2010);及びJoung et al.,Nat.Rev.Mol.Cell Biol.14:49(2013)に記載されており、そのそれぞれの開示は、ゲノム編集のための組成物及び方法に関して、参照により本明細書に援用される。
【0232】
標的遺伝子をコードするポリヌクレオチドを標的細胞のゲノムに組み込むために使用することができる更なるゲノム編集技術には、ゲノムDNAを部位特異的に切断するように合理的に設計することができるARCUS(商標)メガヌクレアーゼの使用が含まれる。これらの酵素を使用して標的遺伝子をコードする遺伝子を哺乳動物細胞のゲノムに組み込むことは、当該酵素について確立されている明確な構造活性関係の観点から有利である。単鎖メガヌクレアーゼを特定のアミノ酸位置で改変することで、所望の位置でDNAを選択的に切断するヌクレアーゼを作り出すことができ、それにより、標的細胞の核DNAに標的遺伝子を部位特異的に組み込むことが可能となる。これらの単鎖ヌクレアーゼは、例えば、米国特許第8,021,867号及び同第US8,445,251号に広範に記載されており、そのそれぞれの開示は、ゲノム編集のための組成物及び方法に関して、参照により本明細書に援用される。
【0233】
医薬組成物及び投与経路
本明細書に記載される遺伝子療法剤は、導入遺伝子、例えば、MTM1をコードする導入遺伝子を含有し得、患者、例えば、神経筋障害(例えば、XLMTM)に罹患しているヒト患者に投与するためのビヒクルに組み込まれ得る。治療用導入遺伝子に作動可能に連結された本明細書に記載される転写調節エレメント(例えば、デスミンプロモーター)を含有するウイルスベクターなどのベクターを含有する医薬組成物は、当該技術分野において知られている方法を使用して、調製することができる。例えば、そのような組成物は、例えば、生理学的に許容される担体、賦形剤または安定剤(Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980);参照により本明細書に援用される)を使用して、所望の形態、例えば、凍結乾燥された製剤または水溶液の形態で調製することができる。
【0234】
治療用導入遺伝子に作動可能に連結された転写調節エレメントを含有するウイルスベクター、例えば、本明細書に記載されるAAVベクター及び他のベクターは、様々な投与経路によって、患者(例えば、ヒト患者)に投与され得る。投与経路は、例えば、疾患の発症及び重症度によって異なり得、例えば、皮内、経皮、非経口、静脈内、筋肉内、鼻腔内、皮下、経皮、気管内、腹腔内、動脈内、血管内、吸入、灌流、洗浄、及び経口投与を挙げることができる。血管内投与には、患者の血管系への送達が含まれる。いくつかの実施形態において、投与は、静脈とみなされる血管内に行われ(静脈内)、いくつかの投与では、投与は、動脈とみなされる血管内に行われる(動脈内)。静脈には、内頸静脈、末梢静脈、冠静脈、肝静脈、門脈、大伏在静脈、肺静脈、上大静脈、下大静脈、胃静脈、脾静脈、下腸間膜静脈、上腸間膜静脈、橈側皮静脈、及び/または大腿静脈が含まれるが、これらに限定されない。動脈には、冠動脈、肺動脈、上腕動脈、内頸動脈、大動脈弓、大腿動脈、末梢動脈、及び/または毛様体動脈が含まれるが、これらに限定されない。細小動脈もしくは毛細血管を介する送達、または細小動脈もしくは毛細血管への送達が企図される。
【0235】
本明細書に記載される核酸とウイルスベクターの混合物は、1つ以上の賦形剤、担体、または希釈剤と好適に混合された水中で調製することができる。グリセロール、液体ポリエチレングリコール、及びこれらの混合物中、ならびに油中で、分散液を調製することもできる。これらの調製物は、通常の保存条件及び使用条件下で微生物の発育を防ぐための防腐剤を含有し得る。注射用途に好適な医薬形態には、無菌水溶液または無菌分散液、及び注射可能な無菌溶液もしくは無菌分散液を即時調製するための無菌粉末が含まれる(US5,466,468に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される)。いずれの場合においても、製剤は、無菌であり得、容易に注射できる程度の流動性を有し得る。製剤は、製造条件及び保存条件下で安定であり得、細菌及び真菌などの微生物の混入作用から保護され得る。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、その好適な混合物、及び/または植物油を含有する溶媒または分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤の使用によって、分散液の場合には必要とされる粒径の維持によって、また界面活性剤の使用によって、維持され得る。微生物の作用の抑制は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによってもたらされ得る。多くの場合、等張化剤、例えば、糖または塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の持続的吸収は、吸収を遅延させる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを組成物に使用することによってもたらされ得る。
【0236】
例えば、本明細書に記載される医薬組成物を含有する溶液は、必要に応じて好適に緩衝化され、まず液体希釈剤を十分な生理食塩水またはグルコースで等張にする。これらの特定の水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下、及び腹腔内の投与に特に好適である。これに関して、採用することができる無菌水性媒体は、本開示を考慮すれば、当業者には既知であろう。例えば、1用量を1mLのNaCl等張溶液中に溶解し、1000mLの皮下注入液に加えるか、または注入予定部位に注射してもよい。治療を受ける対象の状態に応じて、用量には必然的にいくらかの変動が生じる。いずれにせよ、投与を担当する者が個々の対象に適切な投与量を決定する。更に、ヒト投与の場合、調製物は、FDA Office of Biologicsの基準が要求する無菌性、発熱性、一般的安全性、及び純度基準を満たし得る。
【0237】
キット
本明細書に記載される組成物は、神経筋障害(例えば、XLMTM)の治療に使用するためのキットで提供することができる。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載される1つ以上のウイルスベクターを含み得る。キットは、当該技術分野の医師などのキットの使用者に対して、本明細書に記載される方法のいずれか1つを実施するための指示を与える添付文書を含み得る。キットは、任意選択により、組成物を投与するための注射器または他の器具を含み得る。いくつかの実施形態において、キットは、1つ以上の追加の治療剤を含み得る。
【0238】
いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載される1つ以上の抗胆汁うっ滞剤を含み得る。キットは、当該技術分野の医師などのキットの使用者に対して、本明細書に記載される方法のいずれか1つを実施するための指示を与える添付文書を含み得る。キットは、任意選択により、組成物を投与するための注射器または他の器具を含み得る。いくつかの実施形態において、キットは、1つ以上の追加の治療剤を含み得る。
【0239】
投与レジメン
AAV-MTM1ベクターを含む投与レジメン
本開示の組成物及び方法を使用して、神経筋障害(例えば、XLMTM)を有する患者は、MTM1をコードする導入遺伝子を含有するAAVベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)が約1.3×1014vg/kgの量で投与され得る。そのような量のベクターを患者に投与することにより、患者におけるMTM1発現を、毒性の副作用を誘発することなく、例えば、野生型レベルの50%または200%以内に増強するという有益な効果を達成することができる。
【0240】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与される。例えば、AAVベクターは、約3×1014vg/kg、2.9×1014vg/kg、2.8×1014vg/kg、2.7×1014vg/kg、2.6×1014vg/kg、2.5×1014vg/kg、2.4×1014vg/kg、2.3×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1013vg/kg、1×1012vg/kg、1×1011vg/kg、1×1010vg/kg、1×109vg/kg、1×108vg/kgの量で患者に投与され得る。
【0241】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与される。例えば、AAVベクターは、約2.5×1014vg/kg、2.4×1014vg/kg、2.3×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1013vg/kg、1×1012vg/kg、1×1011vg/kg、1×1010vg/kg、1×109vg/kg、1×108vg/kgの量で患者に投与され得る。
【0242】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2×1014vg/kg未満の量(例えば、約2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与される。例えば、AAVベクターは、約2×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1013vg/kg、1×1012vg/kg、1×1011vg/kg、1×1010vg/kg、1×109vg/kg、1×108vg/kgの量で患者に投与され得る。
【0243】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与される。例えば、AAVベクターは、約1.5×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1013vg/kg、1×1012vg/kg、1×1011vg/kg、1×1010vg/kg、1×109vg/kg、1×108vg/kgの量で患者に投与され得る。
【0244】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1×1014vg/kg未満の量(例えば、約1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で患者に投与される。例えば、AAVベクターは、約1×1014vg/kg、1×1014vg/kg、1×1013vg/kg、1×1012vg/kg、1×1011vg/kg、1×1010vg/kg、1×109vg/kg、1×108vg/kgの量で患者に投与され得る。
【0245】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量(例えば、約3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量)で患者に投与される。例えば、AAVベクターは、約3×1013vg/kg、3.1×1013vg/kg、3.2×1013vg/kg、3.3×1013vg/kg、3.4×1013vg/kg、3.5×1013vg/kg、3.6×1013vg/kg、3.7×1013vg/kg、3.8×1013vg/kg、3.9×1013vg/kg、4×1013vg/kg、4.1×1013vg/kg、4.2×1013vg/kg、4.3×1013vg/kg、4.4×1013vg/kg、4.5×1013vg/kg、4.6×1013vg/kg、4.7×1013vg/kg、4.8×1013vg/kg、4.9×1013vg/kg、5×1013vg/kg、5.1×1013vg/kg、5.2×1013vg/kg、5.3×1013vg/kg、5.4×1013vg/kg、5.5×1013vg/kg、5.6×1013vg/kg、5.7×1013vg/kg、5.8×1013vg/kg、5.9×1013vg/kg、6×1013vg/kg、6.1×1013vg/kg、6.2×1013vg/kg、6.3×1013vg/kg、6.4×1013vg/kg、6.5×1013vg/kg、6.6×1013vg/kg、6.7×1013vg/kg、6.8×1013vg/kg、6.9×1013vg/kg、7×1013vg/kg、7.1×1013vg/kg、7.2×1013vg/kg、7.3×1013vg/kg、7.4×1013vg/kg、7.5×1013vg/kg、7.6×1013vg/kg、7.7×1013vg/kg、7.8×1013vg/kg、7.9×1013vg/kg、8×1013vg/kg、8.1×1013vg/kg、8.2×1013vg/kg、8.3×1013vg/kg、8.4×1013vg/kg、8.5×1013vg/kg、8.6×1013vg/kg、8.7×1013vg/kg、8.8×1013vg/kg、8.9×1013vg/kg、9×1013vg/kg、9.1×1013vg/kg、9.2×1013vg/kg、9.3×1013vg/kg、9.4×10
13vg/kg、9.5×1013vg/kg、9.6×1013vg/kg、9.7×1013vg/kg、9.8×1013vg/kg、9.9×1013vg/kg、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、または2.3×1014vg/kgの量で患者に投与され得る。
【0246】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量で、例えば、約4×1013vg/kg、4.1×1013vg/kg、4.2×1013vg/kg、4.3×1013vg/kg、4.4×1013vg/kg、4.5×1013vg/kg、4.6×1013vg/kg、4.7×1013vg/kg、4.8×1013vg/kg、4.9×1013vg/kg、5×1013vg/kg、5.1×1013vg/kg、5.2×1013vg/kg、5.3×1013vg/kg、5.4×1013vg/kg、5.5×1013vg/kg、5.6×1013vg/kg、5.7×1013vg/kg、5.8×1013vg/kg、5.9×1013vg/kg、6×1013vg/kg、6.1×1013vg/kg、6.2×1013vg/kg、6.3×1013vg/kg、6.4×1013vg/kg、6.5×1013vg/kg、6.6×1013vg/kg、6.7×1013vg/kg、6.8×1013vg/kg、6.9×1013vg/kg、7×1013vg/kg、7.1×1013vg/kg、7.2×1013vg/kg、7.3×1013vg/kg、7.4×1013vg/kg、7.5×1013vg/kg、7.6×1013vg/kg、7.7×1013vg/kg、7.8×1013vg/kg、7.9×1013vg/kg、8×1013vg/kg、8.1×1013vg/kg、8.2×1013vg/kg、8.3×1013vg/kg、8.4×1013vg/kg、8.5×1013vg/kg、8.6×1013vg/kg、8.7×1013vg/kg、8.8×1013vg/kg、8.9×1013vg/kg、9×1013vg/kg、9.1×1013vg/kg、9.2×1013vg/kg、9.3×1013vg/kg、9.4×1013vg/kg、9.5×1013vg/kg、9.6×1013vg/kg、9.7×1013vg/kg、9.8×1013vg/kg、9.9×1013vg/kg、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.
8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、または2.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0247】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量で、例えば、約5×1013vg/kg、5.1×1013vg/kg、5.2×1013vg/kg、5.3×1013vg/kg、5.4×1013vg/kg、5.5×1013vg/kg、5.6×1013vg/kg、5.7×1013vg/kg、5.8×1013vg/kg、5.9×1013vg/kg、6×1013vg/kg、6.1×1013vg/kg、6.2×1013vg/kg、6.3×1013vg/kg、6.4×1013vg/kg、6.5×1013vg/kg、6.6×1013vg/kg、6.7×1013vg/kg、6.8×1013vg/kg、6.9×1013vg/kg、7×1013vg/kg、7.1×1013vg/kg、7.2×1013vg/kg、7.3×1013vg/kg、7.4×1013vg/kg、7.5×1013vg/kg、7.6×1013vg/kg、7.7×1013vg/kg、7.8×1013vg/kg、7.9×1013vg/kg、8×1013vg/kg、8.1×1013vg/kg、8.2×1013vg/kg、8.3×1013vg/kg、8.4×1013vg/kg、8.5×1013vg/kg、8.6×1013vg/kg、8.7×1013vg/kg、8.8×1013vg/kg、8.9×1013vg/kg、9×1013vg/kg、9.1×1013vg/kg、9.2×1013vg/kg、9.3×1013vg/kg、9.4×1013vg/kg、9.5×1013vg/kg、9.6×1013vg/kg、9.7×1013vg/kg、9.8×1013vg/kg、9.9×1013vg/kg、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、または2.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0248】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量で、例えば、約6×1013vg/kg、6.1×1013vg/kg、6.2×1013vg/kg、6.3×1013vg/kg、6.4×1013vg/kg、6.5×1013vg/kg、6.6×1013vg/kg、6.7×1013vg/kg、6.8×1013vg/kg、6.9×1013vg/kg、7×1013vg/kg、7.1×1013vg/kg、7.2×1013vg/kg、7.3×1013vg/kg、7.4×1013vg/kg、7.5×1013vg/kg、7.6×1013vg/kg、7.7×1013vg/kg、7.8×1013vg/kg、7.9×1013vg/kg、8×1013vg/kg、8.1×1013vg/kg、8.2×1013vg/kg、8.3×1013vg/kg、8.4×1013vg/kg、8.5×1013vg/kg、8.6×1013vg/kg、8.7×1013vg/kg、8.8×1013vg/kg、8.9×1013vg/kg、9×1013vg/kg、9.1×1013vg/kg、9.2×1013vg/kg、9.3×1013vg/kg、9.4×1013vg/kg、9.5×1013vg/kg、9.6×1013vg/kg、9.7×1013vg/kg、9.8×1013vg/kg、9.9×1013vg/kg、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、または2×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0249】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量で、例えば、約7×1013vg/kg、7.1×1013vg/kg、7.2×1013vg/kg、7.3×1013vg/kg、7.4×1013vg/kg、7.5×1013vg/kg、7.6×1013vg/kg、7.7×1013vg/kg、7.8×1013vg/kg、7.9×1013vg/kg、8×1013vg/kg、8.1×1013vg/kg、8.2×1013vg/kg、8.3×1013vg/kg、8.4×1013vg/kg、8.5×1013vg/kg、8.6×1013vg/kg、8.7×1013vg/kg、8.8×1013vg/kg、8.9×1013vg/kg、9×1013vg/kg、9.1×1013vg/kg、9.2×1013vg/kg、9.3×1013vg/kg、9.4×1013vg/kg、9.5×1013vg/kg、9.6×1013vg/kg、9.7×1013vg/kg、9.8×1013vg/kg、9.9×1013vg/kg、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、または2.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0250】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量で、例えば、約8×1013vg/kg、8.1×1013vg/kg、8.2×1013vg/kg、8.3×1013vg/kg、8.4×1013vg/kg、8.5×1013vg/kg、8.6×1013vg/kg、8.7×1013vg/kg、8.8×1013vg/kg、8.9×1013vg/kg、9×1013vg/kg、9.1×1013vg/kg、9.2×1013vg/kg、9.3×1013vg/kg、9.4×1013vg/kg、9.5×1013vg/kg、9.6×1013vg/kg、9.7×1013vg/kg、9.8×1013vg/kg、9.9×1013vg/kg、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、または2.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0251】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量で、例えば、9×1013vg/kg、9.1×1013vg/kg、9.2×1013vg/kg、9.3×1013vg/kg、9.4×1013vg/kg、9.5×1013vg/kg、9.6×1013vg/kg、9.7×1013vg/kg、9.8×1013vg/kg、9.9×1013vg/kg、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、または2.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0252】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kgの量で、例えば、1×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg、2×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg、2.2×1014vg/kg、または2.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0253】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約3×1013vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約4×1013vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約5×1013vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約6×1013vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約7×1013vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約8×1013vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約9×1013vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.1×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.2×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.4×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.5×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.6×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.7×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.8×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約1.9×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.1×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.2×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.3×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.4×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.5×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.6×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.7×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.8×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約2.9×1014vg/kgの量で患者に投与される。いくつかの実施形態において、AAVベクターは、約3×1014vg/kgの量で患者に投与される。
【0254】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、当該量(例えば、約3×1014vg/kg未満)を含む単回用量で患者に投与される。
【0255】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、合計で当該量(例えば、約3×1014vg/kg未満)を含む2回以上(例えば、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、または10回)の用量で患者に投与される。
【0256】
いくつかの実施形態において、AAVベクターは、当該量(例えば、約3×1014vg/kg未満)をそれぞれ個別に含む2回以上(例えば、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、または10回)の用量で患者に投与される。
【0257】
いくつかの実施形態において、2回以上(例えば、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、または10回)の用量は、互いに、1年以上(例えば、1年、1年と1日、1年と1ヶ月、1年と6ヶ月、2年、3年、4年、または5年)離れている。
【0258】
いくつかの実施形態において、2回以上(例えば、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、または10回)の用量は、互いに、約12ヶ月(例えば、約12ヶ月、約11ヶ月、約10ヶ月、約9ヶ月、約8ヶ月、約7ヶ月、約6ヶ月、約5ヶ月、約4ヶ月、約3ヶ月、約2ヶ月、または約1ヶ月)以内に患者に投与される。
【0259】
併用療法
本明細書に記載されるMTM1をコードする導入遺伝子を含有するAAVベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)は、神経筋障害(例えば、XLMTM)の治療のために、1つ以上の追加の治療的処置(例えば、経鼻胆道ドレナージ(NBD))及び/または剤(例えば、抗胆汁うっ滞剤)と組み合わせて投与することができる。
【0260】
治療的処置
いくつかの実施形態において、1つ以上の追加の治療的処置は、NBDである。NBDは、胆汁の排出を助けるために行われる治療的処置である(例えば、胆管が閉塞されている場合、胆汁排出管によって胆汁が肝臓から腸に流れやすくなる)。いくつかの実施形態において、NBDは、胆汁排出管(胆道ステントとしても知られる)によって行われ、これは、側面に沿っていくつかの小さな孔を備えた細い中空の可撓性チューブである。患者の胆管に胆汁排出管が挿入され得、胆汁が排出されるようにする。
【0261】
治療剤
いくつかの実施形態において、1つ以上の追加の治療剤は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、胆汁酸、ファルネソイドX受容体(FXR)リガンド、線維芽細胞増殖因子19(FGF-19)模倣物質、Takeda-Gタンパク質受容体5(TGR5)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニスト、管腔側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤、免疫調節薬、抗線維化療法、及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NOX)阻害剤)またはこれらの組み合わせである。
【0262】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、患者へのウイルスベクターの投与の約6週間前または後(例えば、約6週間前もしくは後、約5週間前もしくは後、約4週間前もしくは後、約3週間前もしくは後、約2週間前もしくは後、または約1週間前もしくは後)以内に開始される1回以上(例えば、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、15回、20回、30回、40回、50回、60回、及び70回)の用量で患者に投与される。
【0263】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、患者へのウイルスベクターの投与の約5週間前または後(例えば、約5週間前もしくは後、約4週間前もしくは後、約3週間前もしくは後、約2週間前もしくは後、または約1週間前もしくは後)以内に開始される1回以上(例えば、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、15回、20回、30回、40回、50回、60回、及び70回)の用量で患者に投与される。
【0264】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、患者へのウイルスベクターの投与の約1週間前または後(例えば、約1週間前もしくは後、約6日前もしくは後、約5日前もしくは後、約4日前もしくは後、約3日前もしくは後、約2日前もしくは後、または約1日前もしくは後)以内に開始される1回以上(例えば、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、15回、20回、30回、40回、50回、60回、及び70回)の用量で患者に投与される。
【0265】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、患者へのウイルスベクターの投与と同じ日(例えば、投与から24時間目、23時間目、22時間目、21時間目、20時間目、19時間目、18時間目、17時間目、16時間目、15時間目、14時間目、13時間目、12時間目、11時間目、10時間目、9時間目、8時間目、7時間目、6時間目、5時間目、4時間目、3時間目、2時間目、1時間目、60分目、59分目、58分目、57分目、56分目、55分目、50分目、40分目、30分目、20分目、10分目、または同分)に開始される1回以上(例えば、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、15回、20回、30回、40回、50回、60回、及び70回)の用量で患者に投与される。
【0266】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、胆汁酸である。いくつかの実施形態では、胆汁酸は、ウルソデオキシコール酸もしくはその誘導体、またはノルウルソデオキシコール酸である。いくつかの実施形態において、胆汁酸は、ウルソディオールである。
【0267】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、FXRリガンドである。いくつかの実施形態において、FXRリガンドは、オベチコール酸、シロフェキソル、トロピフェキソル、トレチノイン、またはEDP-305である。
【0268】
いくつかの実施形態において、1つ以上の抗胆汁うっ滞剤は、FGF-19模倣物質である。いくつかの実施形態において、FGF-19模倣物質は、アルダフェルミンである。
【0269】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、TGR5アゴニストである。いくつかの実施形態において、TGR5アゴニストは、INT-777またはINT-767である。
【0270】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、PPARアゴニストである。いくつかの実施形態において、PPARアゴニストは、ベザフィブラート、セラデルパル、またはエラフィブリノルである。
【0271】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、PPAR-アルファアゴニストである。いくつかの実施形態において、PPAR-アルファアゴニストは、フェノフィブラートである。
【0272】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、PPAR-デルタアゴニストである。いくつかの実施形態において、PPAR-デルタアゴニストは、セラデルパルである。
【0273】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニストである。いくつかの実施形態において、PPAR-アルファ-デルタデュアルアゴニストは、エラフィブラノルである。
【0274】
いくつかの実施形態において、1つ以上の抗胆汁うっ滞剤は、ASBT阻害剤である。いくつかの実施形態において、ASBT阻害剤は、オデビキシバット、マラリキシバット、またはリネリキシバットである。
【0275】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、免疫調節薬である。いくつかの実施形態において、免疫調節薬は、リツキシマブ、アバタセプト、ウステキヌマブ、インフリキシマブ、バリシチニブ、またはFFP104である。
【0276】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、抗線維化療法である。いくつかの実施形態において、抗線維化療法は、ビタミンD受容体(VDR)アゴニストまたはシムツズマブである。
【0277】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、NOX阻害剤である。いくつかの実施形態において、NOX阻害剤は、セタナキシブである。
【0278】
いくつかの実施形態において、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)及び抗胆汁うっ滞剤は、それを必要とする患者に投与される。いくつかの実施形態において、治療上有効な量のresamirigene bilparvovec及び抗胆汁うっ滞剤は、それを必要とする患者に投与される。いくつかの実施形態において、治療上有効な量のresamirigene bilparvovec及び抗胆汁うっ滞剤は、それを必要とする患者に投与され、抗胆汁うっ滞剤は、胆汁酸である。いくつかの実施形態において、治療上有効な量のresamirigene bilparvovec及び抗胆汁うっ滞剤は、それを必要とする患者に投与され、抗胆汁うっ滞剤は、ウルソディオールである。いくつかの実施形態において、治療上有効な量のresamirigene bilparvovec及びウルソディオールは、それを必要とする患者に投与される。
【0279】
抗胆汁うっ滞剤
本開示の組成物及び方法を使用して、神経筋障害(例えば、XLMTM)を有する患者は、MTM1をコードする導入遺伝子を含有するAAVベクター及び抗胆汁うっ滞剤が投与され得る。
【0280】
いくつかの実施形態において、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0281】
いくつかの実施形態において、患者は、患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定された場合、抗胆汁うっ滞性が投与される。
【0282】
いくつかの実施形態において、患者は、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定された場合、抗胆汁うっ滞性が投与される。
【0283】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、胆汁酸、ファルネソイドX受容体(FXR)リガンド、線維芽細胞増殖因子19(FGF-19)模倣物質、Takeda-Gタンパク質受容体5(TGR5)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニスト、管腔側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤、免疫調節薬、抗線維化療法、及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NOX)阻害剤を含む一覧から選択される。
【0284】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、胆汁酸である。いくつかの実施形態では、胆汁酸は、ウルソデオキシコール酸もしくはその誘導体、またはノルウルソデオキシコール酸である。いくつかの実施形態において、胆汁酸は、ウルソディオールである。
【0285】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、FXRリガンドである。いくつかの実施形態において、FXRリガンドは、オベチコール酸、シロフェキソル、トロピフェキソル、トレチノイン、またはEDP-305である。
【0286】
いくつかの実施形態において、1つ以上の抗胆汁うっ滞剤は、FGF-19模倣物質である。いくつかの実施形態において、FGF-19模倣物質は、アルダフェルミンである。
【0287】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、TGR5アゴニストである。いくつかの実施形態において、TGR5アゴニストは、INT-777またはINT-767である。
【0288】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、PPARアゴニストである。いくつかの実施形態において、PPARアゴニストは、ベザフィブラート、セラデルパル、またはエラフィブリノルである。
【0289】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、PPAR-アルファアゴニストである。いくつかの実施形態において、PPAR-アルファアゴニストは、フェノフィブラートである。
【0290】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、PPAR-デルタアゴニストである。いくつかの実施形態において、PPAR-デルタアゴニストは、セラデルパルである。
【0291】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニストである。いくつかの実施形態において、PPAR-アルファ-デルタデュアルアゴニストは、エラフィブラノルである。
【0292】
いくつかの実施形態において、1つ以上の抗胆汁うっ滞剤は、ASBT阻害剤である。いくつかの実施形態において、ASBT阻害剤は、オデビキシバット、マラリキシバット、またはリネリキシバットである。
【0293】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、免疫調節薬である。いくつかの実施形態において、免疫調節薬は、リツキシマブ、アバタセプト、ウステキヌマブ、インフリキシマブ、バリシチニブ、またはFFP104である。
【0294】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、抗線維化療法である。いくつかの実施形態において、抗線維化療法は、ビタミンD受容体(VDR)アゴニストまたはシムツズマブである。
【0295】
いくつかの実施形態において、抗胆汁うっ滞剤は、NOX阻害剤である。いくつかの実施形態において、NOX阻害剤は、セタナキシブである。
【0296】
I.胆汁酸
本明細書に記載される方法を使用して、胆汁酸が対象に投与され得る。いくつかの実施形態では、胆汁酸は、ウルソデオキシコール酸もしくはその誘導体、またはノルウルソデオキシコール酸である。いくつかの実施形態において、胆汁酸は、ウルソディオールである。
【0297】
ウルソディオール及び他の既知のバリアントは、以下に示される属構造:
【0298】
【化1】
(式中、R
1及びR
2のそれぞれは、独立して、水素、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルケニル、任意選択により置換されたアルキニル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたヘテロシクリル、任意選択により置換されたアリール、または任意選択により置換されたヘテロアリールであり、
R
3は、OR
4、NHR
4、またはSR
4であり、
R
4は、水素、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルケニル、任意選択により置換されたアルキニル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたヘテロシクリル、任意選択により置換されたアリール、または任意選択により置換されたヘテロアリールであり、
nは、0~4の整数である)
またはその薬学的に許容される塩を有する。
【0299】
そのような化合物は、例えば、米国特許第4,828,763号に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0300】
胆汁酸を含む投与レジメン
本明細書に記載される胆汁酸は、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の量(例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の量)で投与され得る。例えば、胆汁酸は、約5mg/kg/用量、5.1mg/kg/用量、5mg/kg/用量、5.1mg/kg/用量、5.2mg/kg/用量、5.3mg/kg/用量、5.4mg/kg/用量、5.5mg/kg/用量、6mg/kg/用量、6.5mg/kg/用量、7mg/kg/用量、8mg/kg/用量、9mg/kg/用量、10mg/kg/用量、11mg/kg/用量、12mg/kg/用量、13mg/kg/用量、14mg/kg/用量、15mg/kg/用量、16mg/kg/用量、17mg/kg/用量、18mg/kg/用量、19mg/kg/用量、または20mg/kg/用量の量で患者に投与され得る。
【0301】
例えば、いくつかの実施形態において、胆汁酸は、約5mg/kg/用量~約11mg/kg/用量の量、例えば、約5mg/kg/用量、5.1mg/kg/用量、5.2mg/kg/用量、5.3mg/kg/用量、5.4mg/kg/用量、5.5mg/kg/用量、5.6mg/kg/用量、5.7mg/kg/用量、5.8mg/kg/用量、5.9mg/kg/用量、6mg/kg/用量、6.1mg/kg/用量、6.2mg/kg/用量、6.3mg/kg/用量、6.4mg/kg/用量、6.5mg/kg/用量、6.6mg/kg/用量、6.7mg/kg/用量、6.8mg/kg/用量、6.9mg/kg/用量、7mg/kg/用量、7.1mg/kg/用量、7.2mg/kg/用量、7.3mg/kg/用量、7.4mg/kg/用量、7.5mg/kg/用量、7.6mg/kg/用量、7.7mg/kg/用量、7.8mg/kg/用量、7.9mg/kg/用量、8mg/kg/用量、8.1mg/kg/用量、8.2mg/kg/用量、8.3mg/kg/用量、8.4mg/kg/用量、8.5mg/kg/用量、8.6mg/kg/用量、8.7mg/kg/用量、8.8mg/kg/用量、8.9mg/kg/用量、9mg/kg/用量、9.1mg/kg/用量、9.2mg/kg/用量、9.3mg/kg/用量、9.4mg/kg/用量、9.5mg/kg/用量、9.6mg/kg/用量、9.7mg/kg/用量、9.8mg/kg/用量、9.9mg/kg/用量、10mg/kg/用量、10.1mg/kg/用量、10.2mg/kg/用量、10.3mg/kg/用量、10.4mg/kg/用量、10.5mg/kg/用量、10.6mg/kg/用量、10.7mg/kg/用量、10.8mg/kg/用量、10.9mg/kg/用量、または11mg/kg/用量の量で患者に投与される。
【0302】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、単回用量で患者に投与される。
【0303】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、複数回用量で患者に投与される。
【0304】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、1日あたり1回以上の用量(1日1回の用量、1日2回の用量、1日3回の用量、1日4回の用量、1日5回の用量、1日6回の用量、1日7回の用量、1日8回の用量、1日9回の用量、及び1日10回の用量)、1週間あたり1回以上の用量(週1回の用量、週2回の用量、週3回の用量、週4回の用量、週5回の用量、週6回の用量、週7回の用量、週8回の用量、週9回の用量、週10回の用量、週11回の用量、週12回の用量、週13回の用量、及び週14回の用量)、または1ヶ月あたり1回以上の用量(月1回の用量、月2回の用量、月3回の用量、月4回の用量、月5回の用量、月6回の用量、月7回の用量、月8回の用量、月9回の用量、月10回の用量、及び月11回の用量、月12回の用量、月13回の用量、月14回の用量、月15回の用量、月16回の用量、月17回の用量、月18回の用量、月19回の用量、月20回の用量、月21回の用量、月22回の用量、月23回の用量、月24回の用量、月25回の用量、月26回の用量、月27回の用量、月28回の用量、月29回の用量、及び月30回の用量)で患者に投与される。
【0305】
例えば、いくつかの実施形態において、胆汁酸は、1日あたり1回以上の用量、例えば、1日1回の用量、1日2回の用量、1日3回の用量、1日4回の用量、1日5回の用量、1日6回の用量、1日7回の用量、1日8回の用量、1日9回の用量、または1日10回の用量で患者に投与される。
【0306】
いくつかの実施形態において、合計で特定の量となる2回以上の用量の胆汁酸は、互いに、例えば、1時間以上離れている。いくつかの実施形態において、2回以上の用量は、互いに、約24時間以内(例えば、互いに約1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、または24時間以内)に患者に投与される。
【0307】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、または1日5回の用量で患者に投与される。
【0308】
いくつかの実施形態において、胆汁酸は、1日1回の用量で患者に投与される。
【0309】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約5mg/kg/日~約40mg/kg/日の量(例えば、約5mg/kg/日~約40mg/kg/日の量)で投与される。例えば、ウルソディオールは、約5mg/kg/日、5.1mg/kg/日、5mg/kg/日、5.1mg/kg/日、5.2mg/kg/日、5.3mg/kg/日、5.4mg/kg/日、5.5mg/kg/日、6mg/kg/日、6.5mg/kg/日、7mg/kg/日、8mg/kg/日、9mg/kg/日、10mg/kg/日、11mg/kg/日、12mg/kg/日、13mg/kg/日、14mg/kg/日、15mg/kg/日、16mg/kg/日、17mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、25mg/kg/日、30mg/kg/日、35mg/kg/日、または40mg/kg/日の量で患者に投与され得る。
【0310】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約15mg/kg/日~約25mg/kg/日の量、例えば、約15mg/kg/日、15.1mg/kg/日、15.2mg/kg/日、15.3mg/kg/日、15.4mg/kg/日、15.5mg/kg/日、15.6mg/kg/日、15.7mg/kg/日、15.8mg/kg/日、15.9mg/kg/日、16mg/kg/日、17mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、21mg/kg/日、22mg/kg/日、23mg/kg/日、24mg/kg/日、または25mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0311】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約16mg/kg/日~約24mg/kg/日の量、例えば、約16mg/kg/日、16.1mg/kg/日、16.2mg/kg/日、16.3mg/kg/日、16.4mg/kg/日、16.5mg/kg/日、16.6mg/kg/日、16.7mg/kg/日、16.8mg/kg/日、16.9mg/kg/日、17mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、21mg/kg/日、22mg/kg/日、23mg/kg/日、または24mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0312】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約17mg/kg/日~約23mg/kg/日の量、例えば、約17mg/kg/日、17.1mg/kg/日、17.2mg/kg/日、17.3mg/kg/日、17.4mg/kg/日、17.5mg/kg/日、17.6mg/kg/日、17.7mg/kg/日、17.8mg/kg/日、17.9mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、21mg/kg/日、22mg/kg/日、または23mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0313】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約18mg/kg/日~約22mg/kg/日の量、例えば、約18mg/kg/日、18.1mg/kg/日、18.2mg/kg/日、18.3mg/kg/日、18.4mg/kg/日、18.5mg/kg/日、18.6mg/kg/日、18.7mg/kg/日、18.8mg/kg/日、18.9mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、21mg/kg/日、または22mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0314】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約19mg/kg/日~約21mg/kg/日の量、例えば、約19mg/kg/日、19.1mg/kg/日、19.2mg/kg/日、19.3mg/kg/日、19.4mg/kg/日、19.5mg/kg/日、19.6mg/kg/日、19.7mg/kg/日、19.8mg/kg/日、19.9mg/kg/日、20mg/kg/日、20.1mg/kg/日、20.2mg/kg/日、20.3mg/kg/日、20.4mg/kg/日、20.5mg/kg/日、20.6mg/kg/日、20.7mg/kg/日、20.8mg/kg/日、20.9mg/kg/日、または21mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0315】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、20mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0316】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、1週間あたり1回以上の用量、例えば、週1回の用量、週2回の用量、週3回の用量、週4回の用量、週5回の用量、週10回の用量、週15回の用量、週20回の用量、週30回の用量、週50回の用量、週60回の用量、及び週70回の用量で患者に投与される。
【0317】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、1ヶ月あたり1回以上、例えば、月1回の用量、月2回の用量、月3回の用量、月4回の用量、月5回の用量、月10回の用量、月15回の用量、月20回の用量、月30回の用量、月50回の用量、月60回の用量、月70回の用量、月80回の用量、月90回の用量、月100回の用量、月200回の用量、及び月300回の用量で患者に投与される。
【0318】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、250mgのウルソディオールを含む単位剤形により、患者に投与される。
【0319】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、500mgのウルソディオールを含む単位剤形により、患者に投与される。
【0320】
Ia.ノルウルソデオキシコール酸
本明細書に記載される方法を使用して、ノルウルソデオキシコール酸が対象に投与され得る。
【0321】
ノルウルソデオキシコール酸は、以下に示される化学構造の化合物に対するINNである。
【0322】
【0323】
Ib.ウルソデオキシコール酸及び誘導体
本明細書に記載される方法を使用して、ウルソデオキシコール酸またはその誘導体が対象に投与され得る。
【0324】
ウルソデオキシコール酸は、128-13-2及びウルソディオールという薬品名としても知られる化合物に対するINNである。
【0325】
ウルソディオールの化学構造は、以下に示される。
【0326】
【0327】
Ibi.ウルソディオールを含む投与レジメン
本明細書に記載されるウルソディオールは、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の量(例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の量)で投与され得る。例えば、ウルソディオールは、約5mg/kg/用量、5.1mg/kg/用量、5mg/kg/用量、5.1mg/kg/用量、5.2mg/kg/用量、5.3mg/kg/用量、5.4mg/kg/用量、5.5mg/kg/用量、6mg/kg/用量、6.5mg/kg/用量、7mg/kg/用量、8mg/kg/用量、9mg/kg/用量、10mg/kg/用量、11mg/kg/用量、12mg/kg/用量、13mg/kg/用量、14mg/kg/用量、15mg/kg/用量、16mg/kg/用量、17mg/kg/用量、18mg/kg/用量、19mg/kg/用量、または20mg/kg/用量の量で患者に投与され得る。
【0328】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約5mg/kg/用量~約11mg/kg/用量の量、例えば、約5mg/kg/用量、5.1mg/kg/用量、5.2mg/kg/用量、5.3mg/kg/用量、5.4mg/kg/用量、5.5mg/kg/用量、5.6mg/kg/用量、5.7mg/kg/用量、5.8mg/kg/用量、5.9mg/kg/用量、6mg/kg/用量、6.1mg/kg/用量、6.2mg/kg/用量、6.3mg/kg/用量、6.4mg/kg/用量、6.5mg/kg/用量、6.6mg/kg/用量、6.7mg/kg/用量、6.8mg/kg/用量、6.9mg/kg/用量、7mg/kg/用量、7.1mg/kg/用量、7.2mg/kg/用量、7.3mg/kg/用量、7.4mg/kg/用量、7.5mg/kg/用量、7.6mg/kg/用量、7.7mg/kg/用量、7.8mg/kg/用量、7.9mg/kg/用量、8mg/kg/用量、8.1mg/kg/用量、8.2mg/kg/用量、8.3mg/kg/用量、8.4mg/kg/用量、8.5mg/kg/用量、8.6mg/kg/用量、8.7mg/kg/用量、8.8mg/kg/用量、8.9mg/kg/用量、9mg/kg/用量、9.1mg/kg/用量、9.2mg/kg/用量、9.3mg/kg/用量、9.4mg/kg/用量、9.5mg/kg/用量、9.6mg/kg/用量、9.7mg/kg/用量、9.8mg/kg/用量、9.9mg/kg/用量、10mg/kg/用量、10.1mg/kg/用量、10.2mg/kg/用量、10.3mg/kg/用量、10.4mg/kg/用量、10.5mg/kg/用量、10.6mg/kg/用量、10.7mg/kg/用量、10.8mg/kg/用量、10.9mg/kg/用量、または11mg/kg/用量の量で患者に投与される。
【0329】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、単回用量で患者に投与される。
【0330】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、複数回用量で患者に投与される。
【0331】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、1日あたり1回以上の用量(1日1回の用量、1日2回の用量、1日3回の用量、1日4回の用量、1日5回の用量、1日6回の用量、1日7回の用量、1日8回の用量、1日9回の用量、及び1日10回の用量)、1週間あたり1回以上の用量(週1回の用量、週2回の用量、週3回の用量、週4回の用量、週5回の用量、週6回の用量、週7回の用量、週8回の用量、週9回の用量、週10回の用量、週11回の用量、週12回の用量、週13回の用量、及び週14回の用量)、または1ヶ月あたり1回以上の用量(月1回の用量、月2回の用量、月3回の用量、月4回の用量、月5回の用量、月6回の用量、月7回の用量、月8回の用量、月9回の用量、月10回の用量、及び月11回の用量、月12回の用量、月13回の用量、月14回の用量、月15回の用量、月16回の用量、月17回の用量、月18回の用量、月19回の用量、月20回の用量、月21回の用量、月22回の用量、月23回の用量、月24回の用量、月25回の用量、月26回の用量、月27回の用量、月28回の用量、月29回の用量、及び月30回の用量)で患者に投与される。
【0332】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、1日あたり1回以上の用量、例えば、1日1回の用量、1日2回の用量、1日3回の用量、1日4回の用量、1日5回の用量、1日6回の用量、1日7回の用量、1日8回の用量、1日9回の用量、または1日10回の用量で患者に投与される。
【0333】
いくつかの実施形態において、合計で特定の量となる2回以上の用量のウルソディオールは、互いに、例えば、1時間以上離れている。いくつかの実施形態において、2回以上の用量は、互いに、約24時間以内(例えば、互いに約1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、または24時間以内)に患者に投与される。
【0334】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、または1日5回の用量で患者に投与される。
【0335】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、1日1回の用量で患者に投与される。
【0336】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約5mg/kg/日~約40mg/kg/日の量(例えば、約5mg/kg/日~約40mg/kg/日の量)で投与される。例えば、ウルソディオールは、約5mg/kg/日、5.1mg/kg/日、5mg/kg/日、5.1mg/kg/日、5.2mg/kg/日、5.3mg/kg/日、5.4mg/kg/日、5.5mg/kg/日、6mg/kg/日、6.5mg/kg/日、7mg/kg/日、8mg/kg/日、9mg/kg/日、10mg/kg/日、11mg/kg/日、12mg/kg/日、13mg/kg/日、14mg/kg/日、15mg/kg/日、16mg/kg/日、17mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、25mg/kg/日、30mg/kg/日、35mg/kg/日、または40mg/kg/日の量で患者に投与され得る。
【0337】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約15mg/kg/日~約25mg/kg/日の量、例えば、約15mg/kg/日、15.1mg/kg/日、15.2mg/kg/日、15.3mg/kg/日、15.4mg/kg/日、15.5mg/kg/日、15.6mg/kg/日、15.7mg/kg/日、15.8mg/kg/日、15.9mg/kg/日、16mg/kg/日、17mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、21mg/kg/日、22mg/kg/日、23mg/kg/日、24mg/kg/日、または25mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0338】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約16mg/kg/日~約24mg/kg/日の量、例えば、約16mg/kg/日、16.1mg/kg/日、16.2mg/kg/日、16.3mg/kg/日、16.4mg/kg/日、16.5mg/kg/日、16.6mg/kg/日、16.7mg/kg/日、16.8mg/kg/日、16.9mg/kg/日、17mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、21mg/kg/日、22mg/kg/日、23mg/kg/日、または24mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0339】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約17mg/kg/日~約23mg/kg/日の量、例えば、約17mg/kg/日、17.1mg/kg/日、17.2mg/kg/日、17.3mg/kg/日、17.4mg/kg/日、17.5mg/kg/日、17.6mg/kg/日、17.7mg/kg/日、17.8mg/kg/日、17.9mg/kg/日、18mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、21mg/kg/日、22mg/kg/日、または23mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0340】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約18mg/kg/日~約22mg/kg/日の量、例えば、約18mg/kg/日、18.1mg/kg/日、18.2mg/kg/日、18.3mg/kg/日、18.4mg/kg/日、18.5mg/kg/日、18.6mg/kg/日、18.7mg/kg/日、18.8mg/kg/日、18.9mg/kg/日、19mg/kg/日、20mg/kg/日、21mg/kg/日、または22mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0341】
例えば、いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、約19mg/kg/日~約21mg/kg/日の量、例えば、約19mg/kg/日、19.1mg/kg/日、19.2mg/kg/日、19.3mg/kg/日、19.4mg/kg/日、19.5mg/kg/日、19.6mg/kg/日、19.7mg/kg/日、19.8mg/kg/日、19.9mg/kg/日、20mg/kg/日、20.1mg/kg/日、20.2mg/kg/日、20.3mg/kg/日、20.4mg/kg/日、20.5mg/kg/日、20.6mg/kg/日、20.7mg/kg/日、20.8mg/kg/日、20.9mg/kg/日、または21mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0342】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、20mg/kg/日の量で患者に投与される。
【0343】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、1週間あたり1回以上の用量、例えば、週1回の用量、週2回の用量、週3回の用量、週4回の用量、週5回の用量、週10回の用量、週15回の用量、週20回の用量、週30回の用量、週50回の用量、週60回の用量、及び週70回の用量で患者に投与される。
【0344】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、1ヶ月あたり1回以上、例えば、月1回の用量、月2回の用量、月3回の用量、月4回の用量、月5回の用量、月10回の用量、月15回の用量、月20回の用量、月30回の用量、月50回の用量、月60回の用量、月70回の用量、月80回の用量、月90回の用量、月100回の用量、月200回の用量、及び月300回の用量で患者に投与される。
【0345】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、250mgのウルソディオールを含む単位剤形により、患者に投与される。
【0346】
いくつかの実施形態において、ウルソディオールは、500mgのウルソディオールを含む単位剤形により、患者に投与される。
【0347】
II.FXRリガンド
本明細書に記載される方法を使用して、FXRリガンドが対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、FXRリガンドは、オベチコール酸、シロフェキソル、トロピフェキソル、トレチノイン、またはEDP-305である。
【0348】
IIa.オベチコール酸
本明細書に記載される方法を使用して、オベチコール酸が対象に投与され得る。オベチコール酸は、INT-747というコード名としても知られる化合物に対するINNである。オベチコール酸は、以下に示される化学構造を有する。
【0349】
【0350】
IIb.シロフェキソル
本明細書に記載される方法を使用して、シロフェキソルが対象に投与され得る。シロフェキソルは、GS-9674というコード名としても知られる化合物に対するINNである。シロフェキソルは、以下に示される化学構造を有する。
【0351】
【0352】
IIc.トロピフェキソル
本明細書に記載される方法を使用して、トロピフェキソルが対象に投与され得る。トロピフェキソルは、LJN452というコード名としても知られる化合物に対するINNである。トロピフェキソルは、以下に示される化学構造を有する。
【0353】
【0354】
IId.トレチノイン
本明細書に記載される方法を使用して、トレチノインが対象に投与され得る。トレチノインは、302-79-4というコード名としても知られる化合物に対するINNである。レチノインは、以下に示される化学構造を有する。
【0355】
【0356】
IIe.EDP-305
本明細書に記載される方法を使用して、EDP-305が対象に投与され得る。EDP-305は、以下に示される化学構造を持つ化合物のコード名である。
【0357】
【0358】
III.線維芽細胞増殖因子19(FGF-19)模倣物質
本明細書に記載される方法を使用して、FGF-19模倣物質が対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、FGF-19模倣物質は、アルダフェルミンである。
【0359】
IIIa.アルダフェルミン
本明細書に記載される方法を使用して、アルダフェルミンが対象に投与され得る。アルダフェルミンは、NGM282というコード名及びC940-H1472N266O279S11の化学式としても知られる化合物に対するINNである。
【0360】
IV.Takeda-Gタンパク質受容体5(TGR5)アゴニスト
本明細書に記載される方法を使用して、TGR5アゴニストが対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、TGR5アゴニストは、INT-777またはINT-767である。
【0361】
IVa.INT-777
本明細書に記載される方法を使用して、INT-777が対象に投与され得る。INT-777は、S-EMCAの名称でも知られている化合物のコード名である。
【0362】
【0363】
IVb.INT-767
本明細書に記載される方法を使用して、INT-767が対象に投与され得る。INT-767は、以下に示される化学構造を持つ化合物のコード名である。
【0364】
【0365】
V.ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト
本明細書に記載される方法を使用して、PPARアゴニストが対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、PPARアゴニストは、ベザフィブラート、セラデルパル、またはエラフィブリノルである。
【0366】
Va.ベザフィブラート
本明細書に記載される方法を使用して、ベザフィブラートが対象に投与され得る。ベザフィブラートは、C10AB02というコード名としても知られる化合物に対するINNである。ベザフィブラートは、以下に示される化学構造を有する。
【0367】
【0368】
Vb.セラデルパル
本明細書に記載される方法を使用して、セラデルパルが対象に投与され得る。セラデルパルは、MBX-8025というコード名としても知られる化合物に対するINNである。セラデルパルは、以下に示される化学構造を有する。
【0369】
【0370】
Vc.エラフィブリノル
本明細書に記載される方法を使用して、エラフィブリノルが対象に投与され得る。エラフィブリノルは、GFT505というコード名としても知られる化合物に対するINNである。エラフィブリノルは、以下に示される化学構造を有する。
【0371】
【0372】
VI.PPAR-アルファアゴニスト
本明細書に記載される方法を使用して、PPAR-アルファアゴニストが対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、PPAR-アルファアゴニストは、フェノフィブラートである。
【0373】
VIa.フェノフィブラート
本明細書に記載される方法を使用して、フェノフィブラートが対象に投与され得る。フェノフィブラートは、以下に示される化学構造の化合物に対するINNである。
【0374】
【0375】
VII.PPAR-デルタアゴニスト
本明細書に記載される方法を使用して、PPAR-デルタアゴニストが対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、PPAR-デルタアゴニストは、セラデルパルである。
【0376】
VIIa.セラデルパル
本明細書に記載される方法を使用して、セラデルパルが対象に投与され得る。セラデルパルは、MBX-8025というコード名としても知られる化合物に対するINNである。セラデルパルは、以下に示される化学構造を有する。
【0377】
【0378】
VIII.PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニスト
本明細書に記載される方法を使用して、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニストが対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、PPAR-アルファ-デルタデュアルアゴニストは、エラフィブラノルである。
【0379】
VIIIa.エラフィブラノル
本明細書に記載される方法を使用して、エラフィブリノルが対象に投与され得る。エラフィブリノルは、GFT505というコード名としても知られる化合物に対するINNである。エラフィブリノルは、以下に示される化学構造を有する。
【0380】
【0381】
IX.管腔側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤
本明細書に記載される方法を使用して、ASBT阻害剤が対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、ASBT阻害剤は、オデビキシバット、マラリキシバット、またはリネリキシバットである。
【0382】
IXa.オデビキシバット
本明細書に記載される方法を使用して、オデビキシバットが対象に投与され得る。オデビキシバットは、A4250というコード名としても知られる化合物に対するINNである。オデビキシバットは、以下に示される化学構造を有する。
【0383】
【0384】
IXb.マラリキシバット
本明細書に記載される方法を使用して、マラリキシバットが対象に投与され得る。マラリキシバットは、以下に示される化学構造の化合物に対するINNである。
【0385】
【0386】
IXc.リネリキシバット
本明細書に記載される方法を使用して、リネリキシバットが対象に投与され得る。リネリキシバットは、以下に示される化学構造の化合物に対するINNである。
【0387】
【0388】
X.免疫調節薬
本明細書に記載される方法を使用して、免疫調節薬が対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、免疫調節薬は、リツキシマブ、アバタセプト、ウステキヌマブ、インフリキシマブ、バリシチニブ、またはFFP104である。
【0389】
Xa.リツキシマブ
本明細書に記載される方法を使用して、リツキシマブが対象に投与され得る。リツキシマブは、化学式C6416-H9874-N1688-O1987-S44を持つ抗体に対するINNである。
【0390】
Xb.アバタセプト
本明細書に記載される方法を使用して、アバタセプトが対象に投与され得る。アバタセプトは、化学式C3498H5458N922O1090S32を持つ抗体に対するINNである。
【0391】
Xc.ウステキヌマブ
本明細書に記載される方法を使用して、ウステキヌマブが対象に投与され得る。ウステキヌマブは、化学式C6482H10004N1712O2016S46を持つ抗体に対するINNである。
【0392】
Xd.インフリキシマブ
本明細書に記載される方法を使用して、インフリキシマブが対象に投与され得る。インフリキシマブは、化学式C6428H9912N1694O1987S46を持つ抗体に対するINNである。
【0393】
Xe.バリシチニブ
本明細書に記載される方法を使用して、バリシチニブが対象に投与され得る。バリシチニブは、以下に示される化学構造の化合物に対するINNである。
【0394】
【0395】
Xf.FFP104
本明細書に記載される方法を使用して、FFP104が対象に投与され得る。FFP104は、抗CD40モノクローナル抗体である。
【0396】
XI.抗線維化療法
本明細書に記載される方法を使用して、抗線維化療法が対象に実施され得る。いくつかの実施形態において、抗線維化療法は、ビタミンD受容体(VDR)アゴニストまたはシムツズマブである。
【0397】
XIa.VDRアゴニスト
本明細書に記載される方法を使用して、VDRアゴニストが対象に投与され得る。例示的なVDRアゴニストとしては、セオカルシトール、エロカルシトール、及びカルシポトリオールのINN名で知られる化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0398】
XIai.セオカルシトール
本明細書に記載される方法を使用して、セオカルシトールが対象に投与され得る。セオカルシトールは、以下に示される化学構造の化合物に対するINNである。
【0399】
【0400】
XIaii.エロカルシトール
本明細書に記載される方法を使用して、エロカルシトールが対象に投与され得る。エロカルシトールは、以下に示される化学構造の化合物に対するINNである。
【0401】
【0402】
XIaiii.カルシポトリオール
本明細書に記載される方法を使用して、カルシポトリオールが対象に投与され得る。カルシポトリオールは、以下に示される化学構造の化合物に対するINNである。
【0403】
【0404】
XIb.シムツズマブ
本明細書に記載される方法を使用して、シムツズマブが対象に投与され得る。シムツズマブは、GS-6624というコード名としても知られ、C6558H10134N1736O2037S50の化学式を持つ抗体に対するINNである。
【0405】
XII.ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NOX)阻害剤
本明細書に記載される方法を使用して、NOX阻害剤が対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、NOX阻害剤は、セタナキシブである。
【0406】
XIIa.セタナキシブ
本明細書に記載される方法を使用して、セタナキシブが対象に投与され得る。セタナキシブは、GKT831というコード名としても知られる化合物に対するINNである。セタナキシブは、以下に示される化学構造を有する。
【0407】
【0408】
胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について患者をモニタリングするために推奨される臨床パラメーター
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、本明細書に記載されるように、血清胆汁酸検査及び/または血液検査(例えば、LFT)によってモニタリングされる。
【0409】
いくつかの実施形態において、患者は、高ビリルビン血症の発生について、本明細書に記載されるように、血液検査(例えば、ビリルビン検査)によってモニタリングされる。
【0410】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0411】
いくつかの実施形態において、患者は、高ビリルビン血症の発生についてモニタリングされ、患者が高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0412】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、血液検査(例えば、血清胆汁酸検査または肝機能検査)によってモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、血液検査(例えば、血清胆汁酸検査または肝機能検査)によってモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0413】
いくつかの実施形態において、患者は、血液検査(例えば、血清胆汁酸検査)において、患者が参照レベルに対してパラメーター(例えば、血清胆汁酸レベル)の増加を示すという所見によって、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0414】
いくつかの実施形態において、患者は、血液検査(例えば、血清胆汁酸検査)において、患者が参照レベルに対して血清胆汁酸(例えば、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸)のレベルの増加を示すという所見によって、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0415】
いくつかの実施形態において、血液検査は、肝機能検査である。
【0416】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、肝機能検査によってモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0417】
いくつかの実施形態において、患者は、肝機能検査において、患者が参照レベルに対してパラメーター(例えば、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼレベルまたはアラニンアミノトランスフェラーゼレベル)の増加または減少を示すという所見によって、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0418】
I.血清胆汁酸検査
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生についてモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、血清胆汁酸検査によりモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、血清胆汁酸検査によりモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0419】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症について、血清胆汁酸検査で測定される患者の胆汁酸(例えば、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸)のレベルによって、モニタリングされる。
【0420】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者の胆汁酸(例えば、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸)のレベルのうちの1つ以上が標準より大きい場合、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0421】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のコール酸レベルが5nmol/mLより大きい場合(例えば、5nmol/mL、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0422】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のコール酸レベルが5nmol/mLより大きい場合(例えば、5nmol/mL、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0423】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のケノデオキシコール酸レベルが6nmol/mLより大きい場合(例えば、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0424】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のケノデオキシコール酸レベルが6nmol/mLより大きい場合(例えば、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0425】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のデオキシコール酸レベルが6nmol/mLより大きい場合(例えば、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0426】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のデオキシコール酸レベルが6nmol/mLより大きい場合(例えば、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0427】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のウルソデオキシコール酸レベルが2nmol/mLより大きい場合(例えば、2nmol/mL、3nmol/mL、4nmol/mL、5nmol/mL、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0428】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のウルソデオキシコール酸レベルが5nmol/mLより大きい場合(例えば、2nmol/mL、3nmol/mL、4nmol/mL、5nmol/mL、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0429】
II.肝機能検査
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTによりモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTによりモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0430】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のLFTのパラメーター(例えば、ASPレベルまたはASTレベル)が本明細書に記載される年齢調整標準より大きい場合、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0431】
IIa.アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTで患者のASTレベルを測定することによってモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTで患者のASTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0432】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTで患者のASTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者のASTレベルが標準より大きい場合、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0433】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0434】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0435】
IIb.アラニンアミノトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTで患者のALTレベルを測定することによってモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTで患者のALTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0436】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTで患者のALTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者のALTレベルが標準より大きい場合、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0437】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のALTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0438】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のALTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0439】
胆汁うっ滞の発生について患者をモニタリングするために推奨される臨床パラメーター
I.血清胆汁酸検査
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、血清胆汁酸検査によりモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、血清胆汁酸検査によりモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0440】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者の総胆汁酸レベルが標準より大きい場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0441】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者の総胆汁酸レベルが14μmol/Lより大きい場合(例えば、15μmol/L、16μmol/L、17μmol/L、18μmol/L、19μmol/L、20μmol/L、21μmol/L、22μmol/L、23μmol/L、24μmol/L、25μmol/L、26μmol/L、27μmol/L、28μmol/L、29μmol/L、30μmol/L、31μmol/L、32μmol/L、33μmol/L、34μmol/L、35μmol/L、36μmol/L、37μmol/L、38μmol/L、39μmol/L、40μmol/L、41μmol/L、42μmol/L、43μmol/L、44μmol/L、45μmol/L、46μmol/L、47μmol/L、48μmol/L、49μmol/L、50μmol/L、51μmol/L、52μmol/L、53μmol/L、54μmol/L、55μmol/L、56μmol/L、57μmol/L、58μmol/L、59μmol/L、60μmol/L、61μmol/L、62μmol/L、63μmol/L、64μmol/L、65μmol/L、66μmol/L、67μmol/L、68μmol/L、69μmol/L、70μmol/L、71μmol/L、72μmol/L、73μmol/L、74μmol/L、75μmol/L、76μmol/L、77μmol/L、78μmol/L、79μmol/L、80μmol/L、81μmol/L、82μmol/L、83μmol/L、84μmol/L、85μmol/L、86μmol/L、87μmol/L、88μmol/L、89μmol/L、90μmol/L、91μmol/L、92μmol/L、93μmol/L、94μmol/L、95μmol/L、96μmol/L、97μmol/L、98μmol/L、99μmol/L、及び100μmol/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0442】
II.血液検査
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、血液検査(例えば、LFTまたはビリルビン検査)によりモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてLFTによりモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0443】
いくつかの実施形態において、患者は、患者の血液検査(例えば、LFTまたはビリルビン検査)のうちの1つ以上のパラメーター(例えば、GGTレベル、ASPレベル、ASTレベル、ALTレベル、及びビリルビンレベル)が本明細書に記載される年齢調整標準より大きい場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0444】
IIa.肝機能検査
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTによりモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてLFTによりモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0445】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のLFTのうちの1つ以上のパラメーター(例えば、GGTレベル、ASPレベル、ASTレベル、及びALTレベル)が本明細書に記載される年齢調整標準より大きい場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0446】
IIai.ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のGGTレベルを測定することによってモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のGGTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0447】
いくつかの実施形態において、患者は、患者が年齢調整標準より大きいGGTレベルを示す場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0448】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児(例えば、生後0~6ヶ月)、幼児(例えば、生後6~12ヶ月)、または1~5歳の小児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後0~6ヶ月の新生児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後6~12ヶ月の幼児である。いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児である。
【0449】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約12~122U/L(例えば、12~122U/L、13~122U/L、14~122U/L、15~122U/L、16~122U/L、17~122U/L、18~122U/L、19~122U/L、20~122U/L、25~122U/L、30~122U/L、40~122U/L、50~122U/L、60~122U/L、70~122U/L、80~122U/L、90~122U/L、100~122U/L、110~122U/L、120~122U/L、または121~122U/L)の正常範囲外である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0450】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児男子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが12U/L未満(例えば、11U/L、10U/L、9U/L、8U/L、7U/L、6U/L、5U/L、4U/L、3U/L、2U/L、または1U/L)である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0451】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児男子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが122U/Lより大きい場合(例えば、123U/L、124U/L、125U/L、126U/L、127U/L、128U/L、129U/L、130U/L、135U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0452】
いくつかの実施形態において、患者は、幼児男子(例えば、生後6~12ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約1~39U/L(例えば、2~39U/L、3~39U/L、4~39U/L、5~39U/L、6~39U/L、7~39U/L、8~39U/L、9~39U/L、10~39U/L、11~39U/L、12~39U/L、13~39U/L、14~39U/L、15~39U/L、16~39U/L、17~39U/L、18~39U/L、19~39U/L、20~39U/L、21~39U/L、22~39U/L、23~39U/L、24~39U/L、25~39U/L、26~39U/L、27~39U/L、28~39U/L、29~39U/L、30~39U/L、31~39U/L、32~39U/L、33~39U/L、34~39U/L、35~39U/L、36~39U/L、37~39U/L、または38~39U/L)の正常範囲外である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0453】
いくつかの実施形態において、患者は、幼児男子(例えば、生後6~12ヶ月)であり、患者のGGTレベルが39U/Lより大きい場合(例えば、40U/L、41U/L、42U/L、43U/L、44U/L、45U/L、46U/L、47U/L、48U/L、49U/L、50U/L、55U/L、60U/L、70U/L、80U/L、90U/L、100U/L、110U/L、1120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0454】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児男子であり、患者のGGTレベルが約3~22U/L(例えば、約3~22U/L、4~22U/L、5~22U/L、6~22U/L、7~22U/L、8~22U/L、9~22U/L、10~22U/L、11~22U/L、12~22U/L、13~22U/L、14~22U/L、15~22U/L、16~22U/L、17~22U/L、18~22U/L、19~22U/L、20~22U/L、及び21~22U/L)の正常範囲外である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0455】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児男子であり、患者のGGTレベルが3U/L未満(例えば、2U/L及び1U/L)である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0456】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児男子であり、患者のGGTレベルが22U/Lより大きい(例えば、23U/L、24U/L、25U/L、26U/L、27U/L、28U/L、29U/L、30U/L、35U/L、40U/L、50U/L、60U/L、70U/L、80U/L、90U/L、100U/L、110U/L、1120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0457】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児女子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約15~132U/L(例えば、15~132U/L、16~132U/L、17~132U/L、18~132U/L、19~132U/L、20~132U/L、25~132U/L、30~132U/L、40~132U/L、50~132U/L、60~132U/L、70~132U/L、80~132U/L、90~132U/L、100~132U/L、110~132U/L、120~132U/L、130~132U/L、及び131~132U/L)の正常範囲外である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0458】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児女子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが15U/L未満(例えば、14U/L、13U/L、12U/L、11U/L、10U/L、9U/L、8U/L、7U/L、6U/L、5U/L、4U/L、3U/L、2U/L、または1U/L)である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0459】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児女子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが132U/Lより大きい場合(例えば、133U/L、134U/L、135U/L、136U/L、137U/L、138U/L、139U/L、140U/L、145U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0460】
いくつかの実施形態において、患者は、幼児女子(例えば、生後6~12ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約1~39U/L(例えば、2~39U/L、3~39U/L、4~39U/L、5~39U/L、6~39U/L、7~39U/L、8~39U/L、9~39U/L、10~39U/L、11~39U/L、12~39U/L、13~39U/L、14~39U/L、15~39U/L、16~39U/L、17~39U/L、18~39U/L、19~39U/L、20~39U/L、21~39U/L、22~39U/L、23~39U/L、24~39U/L、25~39U/L、26~39U/L、27~39U/L、28~39U/L、29~39U/L、30~39U/L、31~39U/L、32~39U/L、33~39U/L、34~39U/L、35~39U/L、36~39U/L、37~39U/L、または38~39U/L)の正常範囲外である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0461】
いくつかの実施形態において、患者は、幼児女子(例えば、生後6~12ヶ月)であり、患者のGGTレベルが39U/Lより大きい場合(例えば、40U/L、41U/L、42U/L、43U/L、44U/L、45U/L、46U/L、47U/L、48U/L、49U/L、50U/L、55U/L、60U/L、70U/L、80U/L、90U/L、100U/L、110U/L、1120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0462】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児女子であり、患者のGGTレベルが約3~22U/L(例えば、約3~22U/L、4~22U/L、5~22U/L、6~22U/L、7~22U/L、8~22U/L、9~22U/L、10~22U/L、11~22U/L、12~22U/L、13~22U/L、14~22U/L、15~22U/L、16~22U/L、17~22U/L、18~22U/L、19~22U/L、20~22U/L、及び21~22U/L)の正常範囲外である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0463】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児女子であり、患者のGGTレベルが3U/L未満(例えば、2U/L及び1U/L)である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0464】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児女子であり、患者のGGTレベルが22U/Lより大きい(例えば、23U/L、24U/L、25U/L、26U/L、27U/L、28U/L、29U/L、30U/L、35U/L、40U/L、50U/L、60U/L、70U/L、80U/L、90U/L、100U/L、110U/L、1120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0465】
IIaii.アルカリホスファターゼ
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のASPレベルを測定することによってモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のASPレベルを測定することによってモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0466】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のASPレベルを測定することによってモニタリングされ、患者のASPレベルが標準より大きい場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0467】
いくつかの実施形態において、患者のASPレベルが約50~300U/L(例えば、約51~300U/L、約52~U/L、約53~300U/L、約54~300U/L、約55~300U/L、約56~300U/L、約57~300U/L、約58~300U/L、約59~300U/L、約60~300U/L、約65~300U/L、約70~300U/L、約80~300U/L、約90~300U/L、約100~300U/L、約125~300U/L、約150~300U/L、約175~300U/L、約200~300U/L、約225~300U/L、約250~300U/L、または約275~300U/L)の正常範囲外である場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0468】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASPレベルが50U/L未満(例えば、50U/L、49U/L、48U/L、47U/L、46U/L、45U/L、44U/L、43U/L、42U/L、41U/L、40U/L、39U/L、38U/L、37U/L、36U/L、35U/L、34U/L、33U/L、32U/L、31U/L、30U/L、29U/L、28U/L、27U/L、26U/L、25U/L、24U/L、23U/L、22U/L、21U/L、20U/L、19U/L、18U/L、17U/L、16U/L、15U/L、14U/L、13U/L、12U/L、11U/L、10U/L、9U/L、8U/L、7U/L、6U/L、5U/L、4U/L、3U/L、2U/L、及び1U/L)である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0469】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASPレベルが300U/Lより大きい場合(例えば、300U/L、301U/L、302U/L、303U/L、304U/L、305U/L、306U/L、307U/L、308U/L、309U/L、310U/L、311U/L、312U/L、313U/L、314U/L、315U/L、316U/L、317U/L、318U/L、319U/L、320U/L、321U/L、322U/L、323U/L、324U/L、325U/L、330U/L、340U/L、350U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0470】
IIaiii.アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のASTレベルを測定することによってモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のASTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0471】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のASTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者のASTレベルが標準より大きい場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0472】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0473】
IIaiv.アラニンアミノトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のALTレベルを測定することによってモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のALTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0474】
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞の発生について、LFTで患者のALTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者のALTレベルが標準より大きい場合、患者は、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0475】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のALTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0476】
高ビリルビン血症の発生について患者をモニタリングするために推奨される臨床パラメーター
ビリルビン検査
いくつかの実施形態において、患者は、高ビリルビン血症の発生についてモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、高ビリルビン血症の発生について、ビリルビン検査によりモニタリングされる。いくつかの実施形態において、患者は、高ビリルビン血症の発生についてモニタリングされ、患者が高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。いくつかの実施形態において、患者は、高ビリルビン血症の発生についてビリルビン検査によりモニタリングされ、患者が高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示している場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0477】
いくつかの実施形態において、患者は、患者が標準より大きいビリルビンレベルを示す場合、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0478】
いくつかの実施形態において、患者は、患者の総ビリルビンレベルが1.2mg/dLより大きい場合(例えば、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、及び100mg/dL)、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0479】
いくつかの実施形態において、患者は、患者の直接ビリルビンレベルが0.2mg/dLより大きい場合(例えば、0.2mg/dL、0.3mg/dL、0.4mg/dL、0.5mg/dL、0.6mg/dL、0.7mg/dL、0.8mg/dL、0.9mg/dL、1mg/dL、1.1mg/dL、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、及び100mg/dL)、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0480】
いくつかの実施形態において、患者は、ビリルビン検査において、患者が1mg/dLより大きい(例えば、1mg/dL、1.1mg/dL、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、または100mg/dLより大きい)ビリルビンレベルを示す場合、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0481】
患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその症状を示していることを決定するために推奨される臨床パラメーター
いくつかの実施形態において、患者は、患者の血清胆汁酸検査及び/または血液検査(例えば、LFT)のうちの1つ以上のパラメーター(例えば、総胆汁酸レベル、GGTレベル、ASPレベル、ASTレベル、及びALTレベル)が本明細書に記載される年齢調整標準より大きいか小さいかを決定することによって、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることが決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0482】
いくつかの実施形態において、患者は、患者の血液検査(例えば、ビリルビン検査)のうちの1つ以上のパラメーター(例えば、ビリルビンレベル)が本明細書に記載される標準より大きいことを決定することによって、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることが決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0483】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者の胆汁酸(例えば、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸)のレベルのうちの1つ以上が標準より大きい場合、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0484】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のLFTのパラメーター(例えば、ASPレベルまたはASTレベル)が本明細書に記載される年齢調整標準より大きい場合、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0485】
I.血清胆汁酸検査
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者の胆汁酸(例えば、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸)のレベルのうちの1つ以上が標準より大きい場合、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0486】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のコール酸レベルが5nmol/mLより大きい場合(例えば、5nmol/mL、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0487】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のコール酸レベルが5nmol/mLより大きい場合(例えば、5nmol/mL、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0488】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のケノデオキシコール酸レベルが6nmol/mLより大きい場合(例えば、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0489】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のケノデオキシコール酸レベルが6nmol/mLより大きい場合(例えば、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0490】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のデオキシコール酸レベルが6nmol/mLより大きい場合(例えば、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0491】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のデオキシコール酸レベルが6nmol/mLより大きい場合(例えば、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0492】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のウルソデオキシコール酸レベルが2nmol/mLより大きい場合(例えば、2nmol/mL、3nmol/mL、4nmol/mL、5nmol/mL、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0493】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定された患者のウルソデオキシコール酸レベルが5nmol/mLより大きい場合(例えば、2nmol/mL、3nmol/mL、4nmol/mL、5nmol/mL、6nmol/mL、7nmol/mL、8mol/mL、9nmol/mL、10nmol/mL、15nmol/mL、20nmol/mL、30nmol/mL、40nmol/mL、50nmol/mL、60nmol/mL、70nmol/mL、80nmol/mL、90nmol/mL、及び100nmol/mL)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0494】
II.肝機能検査
いくつかの実施形態において、患者は、患者のLFTのパラメーター(例えば、ASPレベルまたはASTレベル)が本明細書に記載される年齢調整標準より大きい場合、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0495】
IIa.アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTで患者のASTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者のASTレベルが標準より大きい場合、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0496】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0497】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0498】
IIb.アラニンアミノトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の発生について、LFTで患者のALTレベルを測定することによってモニタリングされ、患者のALTレベルが標準より大きい場合、患者は、胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0499】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のALTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される。
【0500】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のALTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0501】
患者が胆汁うっ滞またはその症状を示していることを決定するために推奨される臨床パラメーター
I.血清胆汁酸検査
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定したときに、患者が標準より大きい胆汁酸レベルを示す場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0502】
いくつかの実施形態において、患者は、血清胆汁酸検査で測定決定された患者の総胆汁酸レベルが14μmol/Lより大きい場合(例えば、15μmol/L、16μmol/L、17μmol/L、18μmol/L、19μmol/L、20μmol/L、21μmol/L、22μmol/L、23μmol/L、24μmol/L、25μmol/L、26μmol/L、27μmol/L、28μmol/L、29μmol/L、30μmol/L、31μmol/L、32μmol/L、33μmol/L、34μmol/L、35μmol/L、36μmol/L、37μmol/L、38μmol/L、39μmol/L、40μmol/L、41μmol/L、42μmol/L、43μmol/L、44μmol/L、45μmol/L、46μmol/L、47μmol/L、48μmol/L、49μmol/L、50μmol/L、51μmol/L、52μmol/L、53μmol/L、54μmol/L、55μmol/L、56μmol/L、57μmol/L、58μmol/L、59μmol/L、60μmol/L、61μmol/L、62μmol/L、63μmol/L、64μmol/L、65μmol/L、66μmol/L、67μmol/L、68μmol/L、69μmol/L、70μmol/L、71μmol/L、72μmol/L、73μmol/L、74μmol/L、75μmol/L、76μmol/L、77μmol/L、78μmol/L、79μmol/L、80μmol/L、81μmol/L、82μmol/L、83μmol/L、84μmol/L、85μmol/L、86μmol/L、87μmol/L、88μmol/L、89μmol/L、90μmol/L、91μmol/L、92μmol/L、93μmol/L、94μmol/L、95μmol/L、96μmol/L、97μmol/L、98μmol/L、99μmol/L、及び100μmol/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0503】
II.血液検査
いくつかの実施形態において、患者は、患者の血液検査(例えば、LFTまたはビリルビン検査)のうちの1つ以上のパラメーター(例えば、GGTレベル、ASPレベル、ASTレベル、ALTレベル、及びビリルビンレベル)が本明細書に記載される年齢調整標準より大きい場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0504】
IIa.肝機能検査
いくつかの実施形態において、患者は、患者のLFTのうちの1つ以上のパラメーター(例えば、GGTレベル、ASPレベル、ASTレベル、及びALTレベル)が本明細書に記載される年齢調整標準より大きい場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0505】
IIai.ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、LFTで測定したときに、患者が年齢調整標準より大きいGGTレベルを示す場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0506】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児(例えば、生後0~6ヶ月)、幼児(例えば、生後6~12ヶ月)、または1~5歳の小児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後0~6ヶ月の新生児である。いくつかの実施形態において、患者は、生後6~12ヶ月の幼児である。いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児である。
【0507】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約12~122U/L(例えば、12~122U/L、13~122U/L、14~122U/L、15~122U/L、16~122U/L、17~122U/L、18~122U/L、19~122U/L、20~122U/L、25~122U/L、30~122U/L、40~122U/L、50~122U/L、60~122U/L、70~122U/L、80~122U/L、90~122U/L、100~122U/L、110~122U/L、120~122U/L、または121~122U/L)の正常範囲外である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0508】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児男子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが12U/L未満(例えば、11U/L、10U/L、9U/L、8U/L、7U/L、6U/L、5U/L、4U/L、3U/L、2U/L、または1U/L)である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0509】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児男子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが122U/Lより大きい場合(例えば、123U/L、124U/L、125U/L、126U/L、127U/L、128U/L、129U/L、130U/L、135U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0510】
いくつかの実施形態において、患者は、幼児男子(例えば、生後6~12ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約1~39U/L(例えば、2~39U/L、3~39U/L、4~39U/L、5~39U/L、6~39U/L、7~39U/L、8~39U/L、9~39U/L、10~39U/L、11~39U/L、12~39U/L、13~39U/L、14~39U/L、15~39U/L、16~39U/L、17~39U/L、18~39U/L、19~39U/L、20~39U/L、21~39U/L、22~39U/L、23~39U/L、24~39U/L、25~39U/L、26~39U/L、27~39U/L、28~39U/L、29~39U/L、30~39U/L、31~39U/L、32~39U/L、33~39U/L、34~39U/L、35~39U/L、36~39U/L、37~39U/L、または38~39U/L)の正常範囲外である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0511】
いくつかの実施形態において、患者は、幼児男子(例えば、生後6~12ヶ月)であり、患者のGGTレベルが39U/Lより大きい場合(例えば、40U/L、41U/L、42U/L、43U/L、44U/L、45U/L、46U/L、47U/L、48U/L、49U/L、50U/L、55U/L、60U/L、70U/L、80U/L、90U/L、100U/L、110U/L、1120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0512】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児男子であり、患者のGGTレベルが約3~22U/L(例えば、約3~22U/L、4~22U/L、5~22U/L、6~22U/L、7~22U/L、8~22U/L、9~22U/L、10~22U/L、11~22U/L、12~22U/L、13~22U/L、14~22U/L、15~22U/L、16~22U/L、17~22U/L、18~22U/L、19~22U/L、20~22U/L、及び21~22U/L)の正常範囲外である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0513】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児男子であり、患者のGGTレベルが約3U/L未満(例えば、2U/L及び1U/L)である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0514】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児男子であり、患者のGGTレベルが22U/Lより大きい(例えば、23U/L、24U/L、25U/L、26U/L、27U/L、28U/L、29U/L、30U/L、35U/L、40U/L、50U/L、60U/L、70U/L、80U/L、90U/L、100U/L、110U/L、1120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0515】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児女子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約15~132U/L(例えば、15~132U/L、16~132U/L、17~132U/L、18~132U/L、19~132U/L、20~132U/L、25~132U/L、30~132U/L、40~132U/L、50~132U/L、60~132U/L、70~132U/L、80~132U/L、90~132U/L、100~132U/L、110~132U/L、120~132U/L、130~132U/L、及び131~132U/L)の正常範囲外である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0516】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児女子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約15U/L未満(例えば、14U/L、13U/L、12U/L、11U/L、10U/L、9U/L、8U/L、7U/L、6U/L、5U/L、4U/L、3U/L、2U/L、または1U/L)である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0517】
いくつかの実施形態において、患者は、新生児女子(例えば、生後0~6ヶ月)であり、患者のGGTレベルが132U/Lより大きい場合(例えば、133U/L、134U/L、135U/L、136U/L、137U/L、138U/L、139U/L、140U/L、145U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0518】
いくつかの実施形態において、患者は、幼児女子(例えば、生後6~12ヶ月)であり、患者のGGTレベルが約1~39U/L(例えば、2~39U/L、3~39U/L、4~39U/L、5~39U/L、6~39U/L、7~39U/L、8~39U/L、9~39U/L、10~39U/L、11~39U/L、12~39U/L、13~39U/L、14~39U/L、15~39U/L、16~39U/L、17~39U/L、18~39U/L、19~39U/L、20~39U/L、21~39U/L、22~39U/L、23~39U/L、24~39U/L、25~39U/L、26~39U/L、27~39U/L、28~39U/L、29~39U/L、30~39U/L、31~39U/L、32~39U/L、33~39U/L、34~39U/L、35~39U/L、36~39U/L、37~39U/L、または38~39U/L)の正常範囲外である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0519】
いくつかの実施形態において、患者は、幼児女子(例えば、生後6~12ヶ月)であり、患者のGGTレベルが39U/Lより大きい場合(例えば、40U/L、41U/L、42U/L、43U/L、44U/L、45U/L、46U/L、47U/L、48U/L、49U/L、50U/L、55U/L、60U/L、70U/L、80U/L、90U/L、100U/L、110U/L、1120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0520】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児女子であり、患者のGGTレベルが約3~22U/L(例えば、約3~22U/L、4~22U/L、5~22U/L、6~22U/L、7~22U/L、8~22U/L、9~22U/L、10~22U/L、11~22U/L、12~22U/L、13~22U/L、14~22U/L、15~22U/L、16~22U/L、17~22U/L、18~22U/L、19~22U/L、20~22U/L、及び21~22U/L)の正常範囲外である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0521】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児女子であり、患者のGGTレベルが約3U/L未満(例えば、2U/L及び1U/L)である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0522】
いくつかの実施形態において、患者は、1~5歳の小児女子であり、患者のGGTレベルが22U/Lより大きい(例えば、23U/L、24U/L、25U/L、26U/L、27U/L、28U/L、29U/L、30U/L、35U/L、40U/L、50U/L、60U/L、70U/L、80U/L、90U/L、100U/L、110U/L、1120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、160U/L、170U/L、180U/L、190U/L、及び200U/L)場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0523】
IIaii.アルカリホスファターゼ
いくつかの実施形態において、患者は、LFTで測定したときに、患者が標準より大きいASPレベルを示す場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0524】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASPレベルが約50~300U/L(例えば、約51~300U/L、約52~U/L、約53~300U/L、約54~300U/L、約55~300U/L、約56~300U/L、約57~300U/L、約58~300U/L、約59~300U/L、約60~300U/L、約65~300U/L、約70~300U/L、約80~300U/L、約90~300U/L、約100~300U/L、約125~300U/L、約150~300U/L、約175~300U/L、約200~300U/L、約225~300U/L、約250~300U/L、または約275~300U/L)の正常範囲外である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0525】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のASPレベルが約50U/L未満(例えば、50U/L、49U/L、48U/L、47U/L、46U/L、45U/L、44U/L、43U/L、42U/L、41U/L、40U/L、39U/L、38U/L、37U/L、36U/L、35U/L、34U/L、33U/L、32U/L、31U/L、30U/L、29U/L、28U/L、27U/L、26U/L、25U/L、24U/L、23U/L、22U/L、21U/L、20U/L、19U/L、18U/L、17U/L、16U/L、15U/L、14U/L、13U/L、12U/L、11U/L、10U/L、9U/L、8U/L、7U/L、6U/L、5U/L、4U/L、3U/L、2U/L、及び1U/L)である場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0526】
いくつかの実施形態において、患者のASPレベルが300U/Lより大きい場合(例えば、300U/L、301U/L、302U/L、303U/L、304U/L、305U/L、306U/L、307U/L、308U/L、309U/L、310U/L、311U/L、312U/L、313U/L、314U/L、315U/L、316U/L、317U/L、318U/L、319U/L、320U/L、321U/L、322U/L、323U/L、324U/L、325U/L、330U/L、340U/L、350U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0527】
IIaiii.アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、LFTで測定したときに、患者が標準より大きいASTレベルを示す場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0528】
いくつかの実施形態において、患者のASTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0529】
IIaiv.アラニンアミノトランスフェラーゼ
いくつかの実施形態において、患者は、LFTで測定したときに、患者が標準より大きいALTレベルを示す場合、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0530】
いくつかの実施形態において、患者は、患者のALTレベルが50U/Lより大きい場合(例えば、51U/L、52U/L、53U/L、54U/L、55U/L、56U/L、57U/L、58U/L、59U/L、60U/L、61U/L、62U/L、63U/L、64U/L、65U/L、66U/L、67U/L、68U/L、69U/L、70U/L、75U/L、80U/L、85U/L、90U/L、100U/L、110U/L、120U/L、130U/L、140U/L、150U/L、200U/L、300U/L、400U/L、及び500U/L)、胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0531】
患者が高ビリルビン血症またはその症状を示していることを決定するために推奨される臨床パラメーター
ビリルビン検査
いくつかの実施形態において、患者は、血液検査(例えば、ビリルビン検査)で測定したときに、患者が標準より大きいビリルビンレベルを示す場合、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0532】
いくつかの実施形態において、患者は、患者の総ビリルビンレベルが1.2mg/dLより大きい場合(例えば、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、及び100mg/dL)、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0533】
いくつかの実施形態において、患者は、患者の直接ビリルビンレベルが0.2mg/dLより大きい場合(例えば、0.2mg/dL、0.3mg/dL、0.4mg/dL、0.5mg/dL、0.6mg/dL、0.7mg/dL、0.8mg/dL、0.9mg/dL、1mg/dL、1.1mg/dL、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、及び100mg/dL)、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【0534】
いくつかの実施形態において、患者は、ビリルビン検査において、患者が1mg/dLより大きい(例えば、1mg/dL、1.1mg/dL、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、または100mg/dLより大きい)ビリルビンレベルを示す場合、高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、抗胆汁うっ滞剤が投与される。
【実施例】
【0535】
以下の実施例は、本明細書に記載される組成物及び方法をどのように使用し、評価し得るかについての説明を当業者に提供するために提示され、本発明の純粋な例示であることが意図されるものであり、本発明者らが発明とみなすものの範囲を限定することを意図するものではない。
【0536】
実施例1.resamirigene bilparvovec発現性肝胆道系障害及び胆汁うっ滞性症候群の予防としてのウルソディオール
本試験の目的は、X連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)を有する5歳以下のヒト患者における、投与後5年までの期間のresamirigene bilparvovecの潜在的な有害事象を調べることであった。
【0537】
材料及び方法
30名の患者が試験に登録された。XLMTMを有する5歳以下の23名の患者にresamirigene bilparvovec(
図1)を1.0×10
14vg/kg(n=6)または3.0×10
14vg/kg(n=17)の用量で投与した。7名の対照を無治療とした。
【0538】
患者の全般的な健康状態;詳細な臨床観察、機能改善、及び治療下で発現した有害事象(TEAE)について、27.9ヶ月まで毎日モニタリングした。
【0539】
各群及びモニタリングの期間の概要を表2に示す。
【0540】
【0541】
結果
本試験で投与を受けた23名の対象全員が、有害事象(AE)と定義されるresamirigene bilparvovecの投与後に生じたTEAEを経験した。試験期間中に無治療対照群から報告されたAEは、比較として含めた。表3は、2名以上の対象で報告された最も頻度の高いTEAEを示す。2名以上の対象で発生したグレード3以上の重症度のTEAEには、高ビリルビン血症/血中ビリルビンの増加(n=4)、胆汁うっ滞(n=2)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の増加(n=2)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の増加(n=2)、及びガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)の増加(n=2)が含まれた。グレード1のTEAEは、軽症;症状がないまたは軽度の症状がある;臨床所見または検査所見のみ;治療を要さないものと定義された。グレード2のTEAEは、中等症;最小限、局所的または非侵襲的治療を要するものと定義された。グレード3のTEAEは、重症または医学的に重大であるが、ただちに生命を脅かすものではない;入院または入院期間の延長を要する;活動不能/動作不能と定義された。グレード4のTEAEは、生命を脅かす;緊急処置を要とするものと定義され、グレード5のTEAEは、AEによる死亡と定義された。
【0542】
【0543】
試験に参加した試験責任医師がresamirigene bilparvovecに関連する可能性があり得るまたはおそらく関連するとみなしたTEAEの概要を表4に提供する。
【0544】
なかでも、1.0×1014vg/kgの用量レベルで治療された対象において多く報告された関連TEAEには、対象5名(83.3%)で生じたアミノトランスフェラーゼの上昇(ALTの増加、ASTの増加、トランスアミナーゼの増加、肝機能検査異常、及び肝機能の異常を含む)、及び対象2名(33.3%)で生じた高ビリルビン血症(血中ビリルビンの増加を含む)が含まれた。1.0×1014vg/kgの用量レベルでは、いくつかのTEAEが報告された。なかでも、GGTの増加(グレード3)が1名、トランスアミナーゼの増加(グレード4)が1名、高ビリルビン血症(グレード3)が1名で生じた。
【0545】
なかでも、3.0×1014vg/kgの用量レベルで治療された対象において多く報告された関連TEAEには、対象8名(47.1%)で生じたアミノトランスフェラーゼの上昇(ALTの増加、ASTの増加、トランスアミナーゼの増加、肝機能検査異常、及び肝酵素の増加を含む)、及び対象3名(17.6%)で生じた高ビリルビン血症(血中ビリルビンの増加を含む)が含まれた。3.0×1014vg/kgの用量レベルでは、いくつかのTEAEが報告された。なかでも、グレード4のTEAEには、高ビリルビン血症1名;高ビリルビン血症1名;ASTの増加1名、ALTの増加1名、GGTの増加1名が含まれ、肝機能検査異常(グレード4)が1名で観察された。
【0546】
【0547】
投与対象に生じた治療下で発現した全SAEの概要を表5に示す。
【0548】
対象9名における30件の重度AE(SAE)(1.0×1014vg/kgの用量レベルで1名及び3.0×1014vg/kgの用量レベルで8名)がresamirigene bilparvovecに少なくとも関連する可能性があり得ると評価された。対象10名における25件の治療下で発現したSAEは、試験責任医師により、resamirigene bilparvovecに関連しないと評価された。その大部分は、XLMTM基礎疾患の合併症として知られている呼吸器系の問題であり、呼吸器系の感染症(例えば、肺炎または気道感染症;6名で10件)が含まれた。
【0549】
本試験の参加中にresamirigene bilparvovecの曝露を受けた対象に関する利用可能な全ての臨床安全性データを検討すると、高ビリルビン血症及び胆汁うっ滞の事象、ならびにAST及びALTの上昇が、resamirigene bilparvovecに関連して特定されたリスクであることが決定された。
【0550】
【0551】
resamirigene bilparvovecを3.0×1014vg/kgの用量レベルで投与された対象8名がresamirigene bilparvovecに少なくとも関連する可能性があり得るとみなされた26件のSAEを経験した。これらの26件のSAEのほとんどが重度の胆汁うっ滞性肝機能不全に関連すると考えられた。これらのresamirigene bilparvovecに関連するSAEの全てについて、以下に簡単に説明する。
【0552】
resamirigene bilparvovecを3.0×1014vg/kgの用量レベルで投与された対象5名が重篤な肝胆道系事象を伴う症例を経験した。胆汁うっ滞のSAEが1名の対象で報告され、回復した。以下に簡単に説明する。
【0553】
6.8歳の対象(115-9001)が、入院を要するグレード3の胆汁うっ滞のSAEを経験した。対象の病歴には、胆汁うっ滞及び総ビリルビンの上昇が含まれていた。投与からおよそ5週間後、対象は、直接ビリルビンレベルの上昇(グレード2)を有し、ウルソディオールで治療すると、6週間後に回復した。投与からおよそ11週間後、対象は、胆汁うっ滞を経験し、胆汁うっ滞が報告されてから9日後に対象を入院させることが決定された。胆汁うっ滞は、およそ12週間後に回復した。胆汁うっ滞は、試験責任医師により、resamirigene bilparvovec注入に関連する可能性があり得るとみなされた。対象のベースライン時における胆汁うっ滞の病歴は、基礎疾患が病因であることを裏付けている。注目すべき点は、わずかな黄疸を除けば、患者は他のいかなる疾病の徴候も示さなかったことである。
【0554】
結論
1.0×1014vg/kgの用量レベルで、肝胆道系SAEは、観察されなかった。1.0×1014vg/kgの用量レベルで、6名の対象うち2名で高ビリルビン血症の非重篤事象が報告された。
【0555】
3.0×1014vg/kgの用量レベルで、重大な肝胆道系機能不全を表すSAEが4名の対象で観察され、1名は死亡に至った。より詳細には、ビリルビンレベルの有意な上昇を報告した3名の対象において、胆汁うっ滞性肝機能障害により、2名の対象で敗血症の致命的なAEが生じ、3人目の対象では、推定上、致命的な胃腸出血が生じた。3名の対象にはそれぞれ高ビリルビン血症の病歴があった。胆汁うっ滞のSAEを報告した4人目の対象は、治療前に胆汁うっ滞の病歴があり、わずかな黄疸以外に、臨床的に意義のある肝胆道系機能の変化は報告されなかった。高ビリルビン血症及び胆汁うっ滞のSAEが3.0×1014vg/kgの用量レベルで報告され、resamirigene bilparvovecの使用に関連して特定されたリスクであると思われる。
【0556】
XLMTM患者におけるresamirigene bilparvovecの投与前後の肝機能障害の性質に関する調査では、肝内胆汁うっ滞が中心的な特徴である可能性が高いことが示唆されている。高ビリルビン血症及び胆汁うっ滞は、この疾患の自然経過として報告されているが、その病態生理学はよく理解されていない(例えば、Amburgey,Kimberly,et al.“A natural history study of X-linked myotubular myopathy.”Neurology 89.13(2017):1355-1364;Herman,Gail E.,et al.“Medical complications in long-term survivors with X-linked myotubular myopathy.”J.Pediatr.134.2(1999):206-214参照)。自然経過試験において、35名の対象が評価可能な肝検査データを有しており(最終的にスクリーニング不合格となった1名の対象を含む;残りの34名の平均試験期間は13ヶ月[範囲0.5~32.9])、大部分は、正常値上限(ULN)範囲を上回る値を少なくとも1つ有していた(患者の85.7%でALTレベル異常(30/35)、患者の68.6%でASTレベル異常(24/35)、患者の54.3%でGGTレベル異常(19/35)、患者の31.4%で総ビリルビン異常(11/35)、及び患者の28.6%で直接ビリルビン異常(10/35)。本試験で1.0×1014vg/kg及び3.0×1014vg/kgのresamirigene bilparvovecの投与を受けた一部の対象では、ベースライン時に高ビリルビン血症または胆汁うっ滞と一致する病歴を有することが認められ、投与後に肝系SAEは報告されていない。XLMTMの基礎疾患は、本集団において、胆汁うっ滞及び高ビリルビン血症の事象に関与し得るが(例えば、Herman,Gail E.,et al.“Medical complications in long-term survivors with X-linked myotubular myopathy.”J.Pediatr.134.2(1999):206-214参照)、resamirigene bilparvovecが、これまでに観察された胆汁うっ滞及び高ビリルビン血症の事象に関与していると考えられる。したがって、胆汁うっ滞及び高ビリルビン血症は、resamirigene bilparvovecについて特定されたリスクであり、本明細書に記載されるように、本発明は、肝胆道系の変化をモニタリングするために、肝胆道系評価に関する定期的なモニタリング評価を確立した。
【0557】
胆汁うっ滞及び高ビリルビン血症は、resamirigene bilparvovecに関連して特定されたリスクであると思われる。したがって、resamirigene bilparvovecの投与を受けた対象には、胆汁うっ滞性症候群の可能性に対する予防として、ウルソディオールが推奨される。ウルソディオール(ウルソデオキシコール酸)は、経腸的に投与される親水性胆汁酸であり、胆汁内の疎水性胆汁酸の含有量を減少させることができる。親水性胆汁酸は、一般に、肝細胞に対して無毒であるが、疎水性胆汁酸は、直接接触すると、同細胞に対して毒性であることがあり、ウルソディオールは、進行性家族内肝内胆汁うっ滞などの重度の胆汁うっ滞性症候群の治療に使用されてきた(例えば、Balistreri.“Bile acid therapy in pediatric hepatobiliary disease:the role of ursodeoxycholic acid.”J.Pediatr.Gastroenterol.Nutr.24.5(1997):573-589;Strauss,et al.“Management of hyperbilirubinemia and prevention of kernicterus in 20 patients with Crigler-Najjar disease.”Eur J Pediatr 165.5(2006):306-319;Suskind,et al.“A child with Kabuki syndrome and primary sclerosing cholangitis successfully treated with ursodiol and cholestryamine.”J.Pediatr.Gastroenterol.Nutr.43.4(2006):542-544参照)。この処置は、他の特定の肝内胆汁うっ滞性障害において、血清胆汁酸のレベル上昇による毒性作用を低下させる能力が実証されている。例えば、resamirigene bilparvovecによる治療後に一過性の高ビリルビン血症が観察されているが、ウルソディオールでの治療に応答する場合もある。
【0558】
ウルソディオールに対して治療抵抗性である進行性高ビリルビン血症の場合には、経鼻胆道ドレナージ(NBD)などの追加措置が検討され得る。
【0559】
実施例2.resamirigene bilparvovec投与後のビリルビン検査の推移
本縦断的試験の目的は、XLMTMを有する5歳以下のヒト患者における、resamirigene bilparvovecの投与後48週間の総ビリルビン値及び直接ビリルビン値のレベルを調べることであった。
【0560】
材料及び方法は、実施例1に記載されている。
【0561】
結果
35名の対象が、少なくとも1つ評価可能な総ビリルビン及び直接ビリルビンの測定値を有した。
【0562】
図2は、本試験における1.0×10
14vg/kgまたは3.0×10
14vg/kgの用量レベルのresamirigene bilparvovecに帰属させた、総ビリルビンまたは直接ビリルビンレベルがULNに対して倍率差を有する患者の観察数の箱ひげ図である。総ビリルビンに関して、11名の対象(31.4%)がULNを上回る少なくとも1つの結果を有し、5名の対象(14.3%)が2×ULN以上である少なくとも1つの結果を有し、3名の対象(8.6%)が3×ULN以上である少なくとも1つの値を有し、2名の対象(5.7%)が5×ULN以上である少なくとも1つの値を有した。総ビリルビンレベルが少なくとも1回上昇した11名の対象のうち、8名(73%)はまた、他の時点で正常値を示した。
【0563】
直接ビリルビンに関して、10名の対象(28.6%)がULNを上回る少なくとも1つの結果を有し、5名の対象(14.3%)が2×ULN以上である少なくとも1つの結果を有し、5名の対象(14.3%)が3×ULN以上である少なくとも1つの値を有し、2名の対象(5.7%)が5×ULN以上である少なくとも1つの値を有した。直接ビリルビンレベルが少なくとも1回上昇した10名の対象のうち、7名(70%)はまた、他の時点で正常値を示した。
【0564】
図3は、同じ総ビリルビンデータの48週間にわたるLOESS回帰プロットである。
【0565】
結論
まとめると、XLMTMを有する患者では、resamirigene bilparvovecの投与後に、総高ビリルビン血症の上昇が観察された。ベースラインからの絶対値の上昇は、1.0×1014vg/kgの用量レベルと比較して3.0×1014vg/kgの用量レベルで概ね高かった。
【0566】
実施例3.X連鎖性ミオチュブラーミオパチーに対する単回遺伝子置換療法Resamirigene Bilparvovec(ASPIRO):第1/2/3相国際共同無作為化非盲検試験の安全性及び有効性
本実施例は、MTM1遺伝子の変異によって引き起こされ、重度の筋力低下を生じて早期の死亡をもたらす、生命を脅かす稀な先天性ミオパチーであるXLMTMの患者に対する単回投与遺伝子置換療法であるresamirigene bilparvovecの安全性及び有効性に関する第1/2/3相無作為化非盲検試験ASPIRO(NCT03199469)について記載する。
【0567】
序文
resamirigene bilparvovecは、筋特異的デスミンプロモーター及びエンハンサーの制御下で完全長ヒトMTM1相補鎖DNA(cDNA)を骨格筋に送達するように設計されたAAV8ベクターである。XLMTMのマウス及びイヌモデルにおいて、マウスまたはイヌ型のMTM1 cDNAをそれぞれ発現するAAVベクターを単回投与すると、疾患表現型が逆転し、治療効果が持続した。ASPIRO臨床試験(NCT03199469)では、XLMTMの子どもにおける、resamirigene bilparvovecの2用量レベルでの単回注入の安全性及び有効性が評価された。
【0568】
材料及び方法
簡潔に述べると、ASPIRO無作為化非盲検試験(NCT03199469)について報告するものであり、この試験では、参加者を登録し、ヒトMTM1を送達するAAVベクターであるresamirigene bilparvovecの静脈内単回投与を行った。2021年1月の時点で、6名の参加者が1×1014vg/kgの投与を、17名が3×1014vg/kgの投与を受け、これを15名の無治療(対照)参加者と比較した。その後の試験段階では、7名の参加者が1×1014vg/kgの投与を、17名が3×1014vg/kgの投与を受け、これを14名の無治療(対照)参加者と比較した。有効性は、1日の人工呼吸器補助の時間、最大吸気圧(MIP)、Children’s Hospital of Philadelphia Infant Test of Neuromuscular Disorders(CHOP INTEND)運動機能スコア、及び運動発達マイルストーン評価(主にBayley Scales of Infant and Toddler Development III(Bayley III)に基づいて、支えなしで座る、立つ、及び歩くなどの典型的な発達を評価する10個の発達項目)により各参加者で評価される運動発達における、48週目までのベースラインからの変化として評価した。
【0569】
更なる材料及び方法については、以下のセクションで詳述する。
【0570】
I.試験集団
ASPIROは、2017年に開始され、現在進行中の2つのパートからなる国際共同無作為化非盲検試験であり、患者は、resamirigene bilparvovecの静脈内単回投与を受ける群または遅延治療対照群に無作為に割り付けられた。パート1は、安全性及び用量漸増評価であった。パート2(進行中)は、パート1で特定された更なる試験のための用量を使用した検証的段階である。
【0571】
ASPIROに先立ち、34名のXLMTM患者が前向き観察試験であるINCEPTUS(NCT02704273)に登録され、ASPIROでの治療有効性を評価するための臨床的に関係のあるエンドポイントの選択に役立てられた。遺伝学的にXLMTMと確定診断され、機械的人工呼吸器補助(侵襲性または非侵襲性)を受けている4歳未満の男子をINCEPTUSに登録し、最長33ヶ月間、追跡した。
【0572】
ASPIROでは、参加者は、遺伝学的にXLMTMと確定された5歳未満の男子(平均年齢:20.4ヶ月[範囲9.5、49.7])であり、人工呼吸器補助を必要とし、臨床的に重大な基礎肝疾患(アラニンアミノトランスフェラーゼもしくはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼがULNの>5x、または画像診断による肝紫斑病)を有さない者であった。副次的有効性エンドポイントである運動発達を、23名のresamirigene bilparvovec治療参加者(n=6、1×1014vg/kgの低用量;n=17、3×1014vg/kgの高用量)において評価し、15名の無治療対照(INCEPTUS、NCT02704273の12名の参加者を含む)と比較した。具体的には、無治療対照参加者(n=15)には、INCEPTUSに登録されたが、ASPIROに移行しなかった参加者(n=12)と、INCEPTUSへの参加有無を問わずASPIROに直接登録されたが、2021年1月29日のデータカットオフ時点で治療を受けていない参加者(n=3)が含まれる。その後の試験段階では、1名の追加の対照参加者(参加者40)を1×1014vg/kgの低用量で治療した。
【0573】
Ia.無作為化及び治療
パート1において、参加者は、体重1キログラム(kg)あたり1×1014ベクターゲノム(vg)の用量のresamirigene bilparvovecが投与されるコホート1(「低用量」)及び3×1014vg/kgが投与されるコホート2(「高用量」)の2つの用量コホートのうちの1つに登録された。
【0574】
各コホートの最初の(センチネル)参加者がresamirigene bilparvovecの投与を受け、注入から4週間後に安全性の懸念がなければ、3名の追加参加者を無作為に割り着け(2:1)、同用量での治療を即座に受ける即座治療か、またはパート2で選択された用量での治療を後に受ける遅延治療対照とした。コホート1は、データ安全性モニタリング委員会の推奨により、3名の追加治療参加者を含め、合計で6名の参加者がこの低用量を受けるように拡大された。次いで、コホート2が開始され、更に5名の参加者を含むように拡大した後、パート1において、10名の参加者が高用量の投与を受けた。
【0575】
パート2は、パート1で特定された3×1014vg/kgが最大耐用量であるかどうかを確認するために開始した。0.05の有意水準で検出力が80%である、少なくとも13時間の換気必要性の減少の差を検出する検出力分析に基づいて、10名の参加者が登録され、年齢を一致させたペアで即座治療または遅延治療対照に無作為に割り付けた(1:1)。2021年1月時点で、7名の参加者がパート2の高用量の投与を受けている。これまでに、合計17名の参加者が高用量の投与を受けている。
【0576】
II.ベクター
resamirigene bilparvovecは、筋特異的ヒトデスミンプロモーターの制御下において、コドン最適化されていないヒトMTM1 cDNAを発現する非複製型組み換えAAV8ベクターである。MTM1発現カセットは、野生型ヒトMTM1転写物(NCBI Ref.Seq NM_000252.3)のコード部分(ヌクレオチド43~1864)に相補的な合成DNA配列を1.05kbのヒトデスミンエンハンサー/プロモーター領域の下流でクローニングすることによって構築した。RNAのプロセシングを仲介するヒトβ-グロビン遺伝子(HBB)の第2のイントロン及びポリアデニル化配列がMTM1合成cDNAの上流及び下流にそれぞれ挿入した。発現カセットをAAV2の末端逆位反復配列(ITR)で挟んだ。ベクターは、完全なGMPプロセスで、HEK293細胞に2つのプラスミドをトランスフェクションし、バイオリアクター内で懸濁培養することによって、AAV8カプシドに生成した。
【0577】
III.手順
resamirigene bilparvovecを静脈内注入により単回投与として投与した。参加者は、AAVベクターによる遺伝子療法の過去の試験で観察されたT細胞媒介性肝炎の可能性を軽減するために、1日前からプレドニゾロン(1mg/kg)の投与を開始した。最初の3名の参加者は、4週間にわたり毎日この用量の投与を受け、その後、4週間にわたり漸減した。残りの参加者では、治療の7週間後に1名の参加者でアミノトランスフェラーゼの増加及びもう1名でトロポニンIの増加が観察されたことに応じて、この期間を8週間まで延長し、8週間にわたり漸減した。
【0578】
IV.評価
主要有効性評価項目は、48週目までの1日の人工呼吸器補助の時間数におけるベースラインからの変化であり、参加者が人工呼吸器について0時間/日と報告した場合、人工呼吸器非依存と定義した。人工呼吸器環境の段階的な変更及び最終的な人工呼吸器離脱に対する参加者の反応は、ガス交換の測定値(酸素飽和、経皮的二酸化炭素レベル、及び血清中重炭酸塩レベル)をモニタリングしている現地の呼吸器専門医が監視した。睡眠ポリグラムが正常であること、体重が増加していること、発育が進行していること、及び臨床検査が良好であることが、換気を止めることの前提条件であった。MIPの測定値は、個々の試験施設で取得し、呼吸筋力を評価するために中央施設のリーダーに送られた。
【0579】
運動技能は、CHOP INTEND(スコア範囲は0~64点であり、スコアが高いほど運動機能が良好であることを示す;4点の増分が臨床的に意義があるとみなされる)を使用し、またBayley III、CHOP INTEND、及びMotor Function Measure尺度(MFM-32)の関連項目を使用して主要な粗大運動マイルストーンを選択して、個々の試験施設で評価した。
【0580】
開放筋生検試料は、ベースライン時に左腓腹筋から、治療後24週目に右腓腹筋から、及び48週目に外側広筋から採取し、組織病理学的分析用に処理した。ベクターの生体内分布の評価は、定量ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)によって実施し、ミオチューブラリンRNA及びタンパク質発現の評価は、それぞれRNAシーケンシング及びウェスタンブロットによって実施した。免疫学的評価には、試験プロトコルに従った抗AAV8中和抗体及び抗ミオチューブラリン抗体の測定、ならびに筋生検試料における炎症マーカーの免疫組織化学染色を含めた。
【0581】
AEは、インフォームドコンセントを得た時点から記録し、Medical Dictionary for Regulatory Activities(MedDRA(登録商標))バージョン20.0を使用して、コード化した。SAEは、International Conference on Harmonisationの基準に従って定義した。
【0582】
IVa.最大吸気圧(MIP)の決定
侵襲性換気補助を必要とする患者の場合、カフ付き気管切開に取り付けられた一方向バルブで一時的に気道を閉塞することによって、MIPを評価した。BiPAPを必要とする数名の被験者または侵襲性換気補助から離脱に成功した被験者については、バルブ装置を、子どもの鼻と口に緊密にフィットするフェイスマスクに取り付けた。このように、空気の流れは、一方向では閉塞され(例えば、MIPを測定する間の吸気中)、他方向では非閉塞とすることにより、患者は、呼気を残気量まで吐き出すことができ、吸気圧の生成を最大にすることができた。子どもが閉塞中に吸気努力を行う間、呼吸筋によって圧力が発生するので、これをバルブ装置に取り付けられた圧力変換器によって測定することができる。一貫性を確保し、国際的なガイドラインに沿うように、少なくとも8呼吸の間は閉塞を維持し、少なくとも5セットの閉塞を実施した。MIPは、閉塞中に発生した最大陰圧として電子的に決定した。全ての圧力追跡電子データは、オンラインのポータルにアップロードされ、専門の呼吸生理学者が読み取った(
図4A~4B)。
【0583】
IVb.ミオチューブラリン発現の決定
筋生検のMTM1の発現は、半定量的ウェスタンブロットによって分析した。Fastprep組織破砕装置を用いて患者の生検から得た総タンパク質抽出物をBradfordアッセイによって定量し、SDS-PAGE(15μgの総タンパク質/ウェル)によって分析した。健康な個体及びMTM1ノックアウトマウスの筋生検から抽出したタンパク質を、それぞれ陽性対照及び陰性対照として各ゲルにおいて使用した。内部標準の検量物質として、組み換えSUMO-MTM1融合タンパク質を健康な筋肉抽出物においてそれぞれ0.01、0.033、0.11、0.37、1.22、4.05、13.53、及び45.05ng/レーンの濃度でスパイクした。SUMO-MTM1は、サイズが大きいため(約83kDa)、SDS-PAGEゲルスキャンにおいて、内因性MTM1(約70kDa)と容易に区別できた。ウェスタンブロットでは、タンパク質をニトロセルロース膜に電気泳動的に転写し、REVERT(Li-COR)の総タンパク質染色で転写をモニタリングした。脱染色し、5±3℃での一晩のブロッキングステップの後、ローディングの正規化に使用したMTM1及びグリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)を、それぞれヤギ抗ヒトMTM1(ABNOVA、カタログ番号:ABNOVAPAB6061)及びマウス抗ヒトGAPDH一次抗体(Millipore、カタログ番号:MAB374)と同時にインキュベーションし(3時間室温で)、赤外蛍光色素(ロバ抗ヤギIRDye800CW、LiCor、カタログ番号:926-32214及びヤギ抗マウスIRDye680、LiCor、カタログ番号:926-68070)結合二次抗体と同時にインキュベーションすることによって(室温で1時間)、検出した。シグナルをOdysseyシステム(LiCor)で捕捉し、分析した。試験サンプルについては、MTM1発現を、REVERT正規化により、健康な対照サンプルに対する倍数発現として報告する。
【0584】
IVc.ベクターコピー数の決定
筋生検から抽出したゲノムDNA中のresamirigene bilparvovecベクターDNAを、TaqMan qPCR(Applied Biosystems、カタログ番号:4440040)によって、二倍体ゲノムあたりのベクターゲノム(ベクターコピー数、VCN)として定量した。qPCR反応では、それぞれ600nMのフォワードプライマー(MTM1-3F:5’-CCCCAACTTCACCTTCCAG-3’;配列番号16)及びリバースプライマー(MTM1-3R:5’-ATTAGCCACACCAGCCAC-3’;配列番号17)と、300nMのMTM1-3Pプローブ(5’-6-FAM-TGCCCCATG/ZEN/TGCAAACTCACTTC-3’IBFQ-3’;配列番号18)を50μLの反応体積に対して使用した。サーモサイクル条件は、50℃で2分、95℃で10分、次いで、95℃で15秒、及び60℃で30秒の40サイクルとした。直線化したpAAVAud-Des-hMTM1プラスミドを定量の標準として使用した。
【0585】
IVd.抗AAV8中和抗体の決定
患者の血清中の抗AAV8中和抗体(Nab)力価は、293T細胞でルシフェラーゼレポーター遺伝子(AAV8-luc)を発現するAAV8ベクターに対する抗体媒介性侵入阻害を測定するセルベースアッセイによって決定した。簡潔に述べると、30,000個の293T細胞を96ウェルプレートに播種し、多重感染度(MOI)10,000のAAV8-lucベクターと患者の血清連続希釈液の1:1混合物で形質導入した。細胞を混合物と1時間インキュベートし、続いて、エトポシド(20μM)を加え、次いで、一晩インキュベートした。次いで、細胞を、ルシフェラーゼ基質(Steady-Glo、Promega)を含有する緩衝液で溶解し、発光量を96ウェルプレートリーダーを使用して読み取った。抗AAV8中和活性が陰性であることを予め試験した血清を陰性対照(NC)として使用する。試験サンプルウェルからのシグナルを、正規化のためにNCウェルからの平均シグナルで除算する。正規化したシグナルが所定の比率、すなわち、カットポイント(0.78)を下回る場合、サンプルは、抗AAV8中和抗体について陽性とみなされる。血清サンプルの抗AAV8NAb力価は、所定のカットポイント0.78を挟む2つの希釈系列の2つの正規化したシグナル値とその対応する希釈係数の線形補間によって計算される。
【0586】
IVe.抗MTM1抗体力価の決定
患者の血清中抗MTM1抗体力価は、Meso Scale Discovery (MSD)プラットフォーム(Meso Scale Diagnostics,Rockville MD)を使用する電気化学発光アッセイで分析した。このアッセイは、まず、サンプルをスクリーニングし、次いで、非標識MTM1(確認用緩衝液)との競合によりシグナル特異性を確認する段階的なアプローチに従うものである。抗MTM1抗体力価は、陽性が確認された全てのサンプルで測定した。抗MTM1抗体アッセイでは、ストレプトアビジンを含浸させたMSDプレートを、5%BSAを含有するMSD洗浄緩衝液を用いて室温でおよそ2時間ブロッキングした。サンプル及び対照を希釈緩衝液または確認用緩衝液(希釈緩衝液中2.22μg/mLのMTM-1)で適切に希釈した。ビオチン化MTM1及びルテニル化MTM1を含有する100μLのマスターミックス溶液をポリプロピレン(PP)プレートの適切なウェルに加えた。希釈したサンプルまたは対照50マイクロリットルを、標識MTM1マスターミックスを入れたPPプレートのウェルに加えた。プレートを密封し、室温でおよそ2時間インキュベートし、サンプル中に抗MTM1抗体が存在する場合に、MTM1の2つの標識種との架橋が行われるようにした。
【0587】
その間、ストレプトアビジン-MSDプレートをブロッキングし、MSD洗浄緩衝液を使用して洗浄した。ビオチン化MTM1を介して抗MTM1抗体を捕捉するために、PPプレートのマスターミックス中の50μLのサンプルまたは対照をストレプトアビジン-MSDプレートに加えた。プレートを密封し、室温でおよそ1時間インキュベートした。インキュベーション後、ストレプトアビジン-MSDプレートをMSD洗浄緩衝液を使用して洗浄した。150μLの2X MSDリード緩衝液T(界面活性剤なし)を各ウェルに加え、MSD Sector Imager(S600)プレートリーダーを使用してプレートを読み取った。そのシグナルと、統計的に導出された閾値であるアッセイカットポイントとを比較することによって、抗MTM1抗体の存在を決定した。
【0588】
陽性が確認されたサンプル中の抗MTM1抗体力価の決定には(
図5B)、各サンプルを連続希釈し、その希釈セットをスクリーニングアッセイと本質的に同様の方法で試験した。各サンプルの2倍連続希釈液を10%ヒト血清プール(NC)の希釈緩衝液で調製し、シグナルがカットポイントを下回るまで、デュプリケートでアッセイした。正規化したシグナルが初めて滴定カットポイントを下回った希釈係数(1.32サンプル/NCシグナル、滴定カットポイント)に、希釈係数を乗算し、最終力価の値を求めた。
【0589】
IVf.RNAシーケンシング分析
ベクター由来のMTM1 mRNA発現のレベルは、RNAシーケンシングによって測定した。トータルRNAを凍結筋生検から抽出し、Nanodrop(Thermo Fisher Scientific,Waltham,MA)、Qubit(Thermo Fisher)、及びTapeStation(Agilent,Santa Clara,CA)によって質及び量を評価した後、シーケンシングライブラリー調製した。ERCC(External RNA Control Consortium,National Institute of Standards and Technology,Gaithersburg,MD)。RNA spike-inを製造元の説明書に従って使用した。ポリA選択及びサンプル多重化のための固有デュアルインデックスバーコードを用いた標準的なIlluminaストランド特異的プロトコルを使用して、シーケンシングライブラリーを調製した。サンプルをマルチプレックス化し、Illumina(San Diego,CA)HiSeq 4000(2×150bp)の2つのレーンで一緒に配列決定し、合計10レーンの生データを得た。シーケンシングリードからアダプター配列をトリミングし、導入遺伝子配列を加えたヒトゲノムにアライメントした。RNA-seqデータの品質管理及び分析は、社内で開発したバイオインフォマティクパイプラインで実施した。リードカウントの正規化、ダウンストリーム分析、及びプロッティングは、Rバージョン3.5.1を使用して実施した。
【0590】
表6に概略されるように、各アレルは、安定なタンパク質をほとんどまたは全く生じない可能性が高いnull変異と、安定したインタクトなタンパク質または内部欠失タンパク質(例えば、おそらく残存活性を持つ)を筋肉が発現し得る変異に従って分類した。機能喪失(LOF)アレルには、予測される全ての遺伝子null変異が含まれた。部分的機能喪失(PLOF)バリアントには、インフレーム単一エクソン重複、3塩基対インフレーム欠失、インフレーム挿入、小さなインフレームindel及びミスセンスバリアントが含まれた。インフレームエクソン欠失(IFED)には、機能ドメイン全体及び抗原エピトープを欠く可能性のある、安定ではあるが内部欠失タンパク質をコードすることが予測される大きな欠失が含まれる。
【0591】
【0592】
【0593】
【0594】
【0595】
【0596】
V.統計方法
結果は、2021年1月29日のデータカットオフ時点の報告である。1日の換気時間、CHOP INTENDスコア、及びMIPのベースラインからの経時的な変化を算出し、参加者をランダム効果とし、週及び週ごとの治療の相互作用を固定効果とした反復測定分散分析モデルにより、低用量群及び高用量群と対照群で比較した。ベースラインからの変化は、最小二乗平均(LSM)及び標準誤差(SE)で報告した。対照群と比較した治療群におけるマイルストーン到達のオッズを相対リスク及びそれに関連する95%信頼区間[CI]として推定し、ゼロ除算を避けるために連続性補正を使用した。人工呼吸器非依存及び運動マイルストーンの達成までの時間は、カプランマイヤー及びウィルコクソン検定により分析した。95%信頼区間は、事象発生までの時間の中央値分析について算出した。全ての分析に対して、SAS v9.4を使用した。
【0597】
結果
参加者
2021年1月現在、23名の参加者がresamirigene bilparvovecの投与を受け、低用量で6名及び高用量で17名である(
図6)。2021年1月現在、対照参加者(n=15)でresamirigene bilparvovecを受けた者はいなかった。その後の試験段階では、1名の追加の対照参加者(参加者40)が低用量のresamirigene bilparvovecの投与を受けた。
【0598】
ベースライン時における参加者の特徴は、治療群及び対照群で同様であった(以下の表7参照)。平均年齢は、低用量コホートでは治療投与時で20.4ヶ月(範囲:9.5、49.7)、高用量コホートでは39.4ヶ月(範囲:6.8、72.7)、対照参加者では、登録時で19.6ヶ月(範囲:5.9、39.3)であった。3群全てにおいて、ベースライン時の侵襲性換気は、1日あたり平均22時間の使用であり、平均MIP値は、同年齢の子どもの正常範囲の下限値である80cm H2Oよりも4標準偏差低かった。ベースラインのCHOP INTENDスコア平均は、生後3~6ヶ月の健康な子どもで予測されるスコアよりおよそ50%低かった。ベースライン時に補助なしで30秒間座ることができたのは、3名の参加者のみ(各群から1名)であった。遺伝子型データを表6に提供する。
【0599】
呼吸機能
1日の人工呼吸器補助時間は、両用量群で48週目までにベースラインから有意に減少したが、対照群では減少しなかった(P<0.0001、
図7A~7B)。補助時間は、低用量コホートでは、LSM(±SE)20.5±2.0時間から1.3±2.0時間(反復測定分散分析モデルを使用して分析したLSM変化-19.2時間)に減少し、高用量コホートでは、23.6±1.2時間から7.7±1.5時間(LSM変化-15.9時間)に減少し、対照群では、20.2±1.3時間から21.5±1.4時間(LSM変化-0.3時間)であった。対照参加者に対する治療参加者における1日の人工呼吸器依存時間におけるベースラインからの減少率は、有意に大きかった(P<0.0001)(
図7A~7B)。治療後16~72週間の間に15名の治療参加者(低用量の6名全員及び高用量の9名)が人工呼吸器非依存を達成したが、低用量参加者の1名は、その後、XLMTMでよくみられる共存症である基礎的な側弯症に部分的に依存して、断続的な換気補助を必要とした。人工呼吸器非依存となった治療参加者において、事象発生までの時間の中央値は、50.7週(95%CI、41.9~71.1)であった。対照患者で人工呼吸器非依存の減少を達成した者はいなかった。
【0600】
呼吸筋力の指標であるMIPは、ベースラインから48週目までに対照と比較して両用量群で有意に増加した(P<0.0001、
図7C~7D)。MIPは、低用量コホートでは、LSM(±SE)30.0±6.9cm H
2Oから73.8±8.5cm H
2O(LSM変化43.8cm H
2O)に増加し、高用量コホートでは、24.3±4.1cm H
2Oから71.5±5.4cm H
2O(LSM変化47.2cm H
2O)に増加し、対照参加者では、35.4±4.4cm H
2Oから29.7±5.6cm H
2O(LSM変化-5.7cm H
2O)に減少した。
【0601】
運動機能
いずれかの用量の投与を受けた参加者では、CHOP INTENDスコアがベースラインから48週目までに対照と比較して有意に増加した(P<0.0001、
図8A~8B及び4C)。LSMの変化(±SE、反復測定分散分析モデルを使用して分析)は、低用量コホートで18.8(37.7±3.6から56.5±3.6)、高用量コホートで19.6(30.7±2.1から54.4±3.3)、対照で4.8(33.0±2.3から36.4±3.1)であった。顕著な改善は、治療後4週という早い段階で生じ、治療を受けた参加者の78%(18/23)が4週目までにCHOPスコアで臨床的に意味のある4点以上の増加を達成した。ベースラインから最終観察の間に必須運動マイルストーンを達成した割合は、対照参加者よりも治療を受けた参加者のほうが高かった(以下の表8)。データカットオフ時点で、対照参加者5/15名(33%)と比較して、6名の低用量参加者全員(100%)及び高用量参加者13/17名(77%)が補助なしで少なくとも30秒間座ることができた。高用量参加者2/17名(12%)及び対照参加者0名と比較して、低用量参加者5名(83%)が、自力で立ち上がることができた。低用量参加者6名のうち5名(83%)及び高用量参加者1/17名(6%)は、対照参加者0名と比較して、投与後平均21.1ヶ月(範囲:16.4-29.8)から支えなしで歩くことができるようになった。個々の参加者における運動機能の転帰を
図9A~9Bに示す。
【0602】
筋生検所見
治療後24週及び48週にVCNの用量依存的変化ならびにmRNA及びMTM1タンパク質の発現が観察された(
図10A~B)。参加者全員の治療前の筋生検所見は、筋線維の発育不全、細胞内小器官の中心凝集、及び内部に位置する核を持つ線維の割合の増加を含む、XLMTMの特徴を示していた。治療後24週に取得した低用量コホートの筋生検試料は、筋線維サイズに対する最小限の影響での細胞小器官(ミトコンドリア)の組織化または内部に核を持つ線維の割合における改善を示した。治療後48週の筋生検では、適切な細胞小器官の局在及び同程度の内部核生成が引き続き示されたが、筋線維のサイズは、ベースラインと比べて増加した。低用量コホートと比較して、高用量コホートの一部の患者では、24週目までに線維サイズのより大きな増加が観察されたことから、高用量の一部の患者で組織病理学的異常がより急速に減少したことが示唆された。参加者4名の治療後の生検試料には、様々な程度の炎症(
図11~12)及び混在リンパ球浸潤が含まれた。特定の参加者で認められた程度は、臨床評価または臨床検査における筋損傷のエビデンスと十分に相関しなかった(例えば、生検時にクレアチンホスホキナーゼが上昇していた一部の患者はリンパ球浸潤を示さず、リンパ球浸潤のあった一部の患者はクレアチンホスホキナーゼの上昇を示さなかった)(
図5A)。
【0603】
生存及び安全性
第1相試験のカプランマイヤー生存分析を
図13に示す。この期間中に、低用量コホートで死亡例はなく、高用量コホートでは3例、対照コホートでは3例の死亡例があった(紫斑病に関連すると推定される肝出血に伴うショック;急性呼吸不全を伴う誤嚥性肺炎;及び長年の肺疾患に起因する心機能障害を示す急性増悪した気管支肺炎)。高用量の投与を受け、死亡した3名の参加者のうち、疑われる根本的な死因は、非代償性肝疾患を伴う重度の胆汁うっ滞性肝臓障害であった。治験責任医師によって報告された直接的な死因は、(1)敗血症(参加者06);(2)肝障害、重度の免疫機能障害、及びシュードモナス敗血症(参加者09);ならびに(3)胃腸出血による循環虚脱(参加者12)であった。参加者3名全員で、死亡時に、非代償性肝疾患を伴う胆汁うっ滞性肝胆道系SAEが継続していた。投与の時点で、これらの3名の参加者は、年齢が4.8歳(17.3kg)、5.6歳(15.8kg)、及び6.1歳(25.8kg)であった。治療後3~4週から、全員が直接ビリルビン及び総ビリルビン値の劇的な上昇を示し(最終的に、それぞれULNの28~92倍及びULNの34~54倍のピークに達した)、続いて、ALT、AST、及びGGTの各値も増加した(それぞれULNの7~22倍、ULNの7~23倍、及びULNの4~11倍のピークに達した)。次いで、全員が、腹水、広範な肝線維症、及び肝合成機能の低下を特徴とする重度の非代償性肝疾患への進行を経験した。3名の参加者は、胆汁うっ滞の既往(例えば、治療前)のエビデンスがあったが、登録時に>5x ULN ALTもしくはASTまたは肝紫斑病の画像所見により定義される臨床的に重大な肝疾患がないという試験適格基準を満たしていた。この3例の致死事象は、AAV8の総投与量が高いという状況での重度の胆汁うっ滞性非代償性肝疾患に臨床的に関連するとみなされた。これらの参加者は、体重が最も重い参加者であり、そのため、resamirigene bilparvovecの総投与量も最も高かった(4.8×10
15~7.7×10
15vgの総量)。第1相試験では、ASPIRO参加者の半数以上が断続的なアミノトランスフェラーゼ上昇、高ビリルビン血症、及び/または胆汁うっ滞もしくは黄疸の病歴を含む肝胆道系疾患の既往のエビデンスを有していたが、低用量コホートまたは高用量コホートの体重の軽い参加者では、類似のSAEは観察されなかった。高用量コホートの体重9.4kgの1名の参加者が投与後1年近くで胆汁うっ滞性肝炎を報告したが、この事象は、線維性非代償性肝疾患への進行を合併しなかった。低用量の投与を受けた参加者では、参加者6名のうち4名が肝胆道系疾患の既往のエビデンスを有しており、うち3名が胆汁うっ滞と一致する病歴を有し、及び/または投与前の検査で高ビリルビン血症が記録されていたが、肝胆道系SAEを経験したものはいなかった。高用量コホートでは、死亡した3名の参加者以外に、別の3名の参加者が胆汁うっ滞、肝炎、及び高トランスアミナーゼ血症を含む肝胆道系SAEを経験した。参加者01は、6.8歳で投与が行われ、体重が投与時点でおよそ21kgであり、resamirigene bilparvovec投与後10~17週の期間にわたって、直接ビリルビン及び総ビリルビンのピーク値が10x ULN及び32x ULNであったが、ビリルビン値が減少した後、SAEは肝後遺症なく回復した。参加者39及び38は、それぞれ0.6歳及び1.5歳で高用量の投与を受け、治療から1週間後及び23週間後に急激なALT値(19x及び20x ULN)及びAST値(23x及び6x ULN)の上昇を示したが、ビリルビン値は正常であり、その後、回復した。その後、参加者38は、治療から1年後に、直接ビリルビン及び総ビリルビンの上昇とともに同程度のALT及びASTの上昇を再発した。肝生検診断は、肝内胆汁うっ滞と一致し、血清胆汁酸レベルが上昇していた。直前の報告では、ALT及び総ビリルビンレベルは、正常化し、AST及び直接ビリルビンは、正常化傾向であったが、わずかな上昇が残っていた。肝臓に関連するSAEがあった試験参加者全員において、血清学、細胞、補体、サイトカイン、通常検査及び組織病理学的評価では、SAEが免疫応答によって駆動されたものではないことを示唆したが、決定的な結論を導くにはデータが不十分である。
【0604】
その後の試験段階では、24名の参加者がresamirigene bilparvovecの投与を受け、低用量は7名及び高用量は17名であった。低用量コホートでの死亡は1例(参加者40)、高用量コホートでの死亡は3例(上記)、対照コホートでの死亡は3例であった。高用量の3例の死亡例と同様に、参加者40は、投与前の胆汁うっ滞のエビデンスを示し、投与後1~4週間以内に肝機能検査の上昇を示した。当該参加者は、腹水、広範な肝線維症、及び肝合成機能の低下を特徴とする重度の非代償性肝疾患への進行を経験した。直接の死因は、敗血症と報告された。4名の患者全員の剖検の組織病理学的評価及び被験者12の生前に採取された生検の組織病理学的評価は、巨大細胞ならびに細胞内及び細管内胆汁蓄積を含む重度の急速な進行性胆汁うっ滞性肝不全と一致しており、これらの患者の肝臓では、少なくとも治療後の最初の数ヶ月間、主要な胆汁輸送タンパク質であるBSEPの発現が減少していたことが示唆される。致死的な重篤な有害事象を生じる前に行われた投与後85日目の参加者12の肝生検は、肝細胞変性及び巨大細胞の形成、細胞内及び細胞外の胆汁蓄積、胆管増殖、ならびに肝細胞損傷に対する応答と一致する最小限の炎症を示した(
図14)。死後に行われた剖検サンプルによる参加者06の肝生検は、肝細胞変性、壊死、巨大細胞の形成、細胞内及び細胞外の胆汁蓄積、胆管増殖ならびに重度の線維症を示した(
図15)。死亡した4名の参加者の概要を表9に示す。低用量コホートでは、7名の参加者のうち、1名の参加者で有害事象または重篤な有害事象として報告される肝検査異常がなかったが、6名の参加者が肝臓に関連する有害事象を報告し、1名の参加者が非致死的な肝臓に関連する重篤な有害事象を報告し、1名の参加者が致死的な肝胆道系の重篤な有害事象を報告した。高用量コホートでは、17名の参加者のうち、4名の参加者で有害事象または重篤な有害事象として報告される肝検査異常がなかったが、13名の参加者が肝臓に関連する有害事象を報告し、4名の参加者が非致死的な肝臓に関連する重篤な有害事象を報告し、3名の参加者が致死的な肝胆道系の重篤な有害事象を報告した。治療を受けた参加者24名全員の肝臓関連の有害事象の件数の要約を表10に示す。
【0605】
治療を受けた参加者全員のなかで最も多く報告された有害事象は、呼吸器感染症、クレアチンホスホキナーゼの増加、及び発熱であった。高用量参加者2名及び低用量参加者1名でトロポニンIが上昇し、対照群では上昇しなかった。各用量コホートから1名の参加者(参加者23及び参加者05)については、両者ともミオチューブラリンタンパク質を産生しないことが予想されるnull MTM1変異を有することが推測されたが、どちらも本試験で観察された最大の抗ミオチューブラリン抗体力価を示すことがなかったため、心筋炎の可能性が高いとみなされ、治験責任医師は、両参加者にメチルプレドニゾロン及びシロリムスの投与による治療を行い、1名の参加者にはミコフェノール酸モフェチル及び静脈内免疫グロブリンを追加投与することを選択した。両参加者における心筋炎は回復したことが報告され(それぞれおよそ4ヶ月以内及び10ヶ月以内)、一連の心エコー図も正常な心筋機能を示し続けたが、1名の参加者は解決後もシロリムスを継続した。少なくとも治療に関連する可能性があり得るとみなされた、投与から最初の2週間以内の一過性の無症候性血小板減少症の有害事象は、高用量の投与を受けた6名の患者で報告された(軽度の強度が5名、中程度の強度が1名)。5名の患者では、治療なしで回復が報告されたが、6人目の患者は、メチルプレドニゾロンの単回投与を受けた後に回復した。投与の最初の1ヶ月中に実施したサンプルのフローサイトメトリー分析では、異なる血小板集団において糖タンパク質(GpIIb/IIIa、GpIb/IX、GpIV、HLAクラスI、GpIa/IIa)への非特異的な結合が示された。
【0606】
1名以上の参加者で報告されたSAEを以下の表11にまとめる。低用量コホートでは、19件のSAEが4名の参加者で報告された。これらの事象のうち4件は、全て参加者05で発生しており、治療に関連する可能性があり得るまたはおそらく関連するとみなされ、臨床的心筋炎の疑いと関連していると考えられた。高用量コホートでは、12名の参加者で45件のSAEが生じた。これらのうち、29件が9名の参加者で発生しており、治療と関係する可能性があり得るまたはおそらく関係するとみなされた。対照コホートでは、41件のSAEが13名の参加者で観察され、治療を受けた参加者では観察されなかった多数の呼吸器感染症及び疾病が含まれた(以下の表11)。
【0607】
検出可能な抗AAV8中和抗体が治療参加者全員で発現した。投与後、IFNg-ELISpotアッセイにおけるミオチューブラリンペプチドプールでの刺激に対する応答が、5名の参加者(01、02、05、08、及び23)で記録され、この参加者は全員LOFまたはIFED変異が予測された(
図13A)。4名の参加者は、投与後の陰性アッセイ反応のみで、14名の参加者は、評価可能な投与後のデータがなかった。反応性を示した2名の参加者(23及び05)は、心筋炎のSAEを報告しており、両者とも導入遺伝子に対する細胞傷害性T細胞反応を想定したT細胞調節療法を含む免疫抑制により治療を行った。反応性が記録された残りの3名の参加者では、徴候は一過性で、治療せずに沈静化した。23名の治療参加者のうち19名が治療後に検出可能な抗MTM1抗体を発現し(
図10A~B及び13B)、抗体の存在は、臨床転帰または筋生検の所見における差異と関連しなかった。
【0608】
【0609】
【0610】
【0611】
【0612】
【0613】
【0614】
【0615】
【0616】
考察
XLMTMの遺伝子療法治療であるresamirigene bilparvovecの臨床試験において、本発明者らは、人工呼吸器状態、運動機能及び主要な運動マイルストーンの到達において劇的な改善があったことを報告する。これは、この疾患にとって初めての効果的な治療法を示すものであり、先天性ミオパチーに対する全身遺伝子療法の成功に向けた重要なマイルストーンである。
【0617】
既存の自然研究データによれば、長期換気を受けているXLMTM患者は、人工呼吸器から離脱する可能性は極めて低い。人工呼吸器を付けたXLMTMの33名の個体を前向きに1年間追跡した研究において、人工呼吸器非依存を達成した患者または人工呼吸器を利用する時間が有意に減少した患者はいなかった。したがって、一部の治療参加者で人工呼吸器非依存が達成されたことは、この疾患の自然経過において、極めて稀な出来事である。これらの改善は、生後10ヶ月~6.8歳の範囲の子どもで生じていることから、慢性的かつ侵襲的な人工呼吸を数年間受けてきた患者でも、人工呼吸器非依存を達成することができることを示している。呼吸器系共存症がXLMTMの子どもの主な死因であるため、人工呼吸器非依存は、誤嚥性肺炎及び入院のリスクを減らし、介護者への依存を減らすことにより、生存及び生活の質全体を改善すると思われる。
【0618】
治療を受けた参加者は、呼吸器系パラメーターが大幅に改善したが、無治療の患者は、自然経過研究でも観察されたように、自発的な改善はなかった。低用量と高用量の参加者で人工呼吸器補助の変化を比較することは、前者では追跡期間が長く、後者ではより保守的なアルゴリズムを使用して徐々に換気離脱していることから、注意を要する(原稿準備中)。同様に、MIPの著しい改善も高用量の参加者よりも低用量の参加者でより早く生じた。子ども、家族及び治験責任医師にとって大変かつ苦痛である検査の負担を最小限にするために、患者が人工呼吸器非依存を達成し、2回の個別の評価で80cm H2OのMIPに到達した時点で、MIP検査を中止したことに留意することが重要である。低用量の6名の参加者全員が人工呼吸器非依存を達成したので(参加者1名は基礎的な側弯症により非侵襲換気を再開)、低用量コホートではMIP測定が少なかった。治療を受けた参加者は、CHOP INTENDスコアにおいてベースラインからの急速な増加があり、尺度の上限(64点)に到達する参加者もいたが、対照的に、無治療の対照参加者または自然経過研究の患者において、これらのスコアの改善はほとんどまたは全くなかった。強い治療効果は、罹患期間が長く、XLMTMに関連する医学的共存症の蓄積が多い年長のXLMTM参加者でも観察された。これらの子どもは、重要な運動マイルストーンを達成した後もそれを維持しており、これは、そのような広範な疾患負荷のあるXLMTM患者では前例がなく、例えば、最終評価時には、低用量の参加者6名のうち5名及び高用量の参加者17名のうち1名が自立歩行している(1名は装具使用)。
【0619】
治療を受けた参加者は、臨床的な改善と平行して筋病理の改善があった。注目すべきことは、臨床的な改善が観察されたにもかかわらず、XLMTMの決定的な病理学的特徴である内部核を持つ筋線維の割合の増加が、治療によって変化しなかったことである。治療後の生検試料を採取した時期以降に核内在化の変化が生じる可能性があるかどうかを決定するには、更なる研究が必要である。更に、外因性MTM1発現にはかなりのばらつきがあったが、治療を受けた参加者は、人工呼吸器非依存及び自立歩行を含む臨床的に有意な改善を示した。酵素的ホスファターゼとして、筋線維内における導入遺伝子発現が比較的低レベルであることが、明らかな組織病理学かつ影響のある機能的改善には十分であり得ると推測される。
【0620】
高用量のresamirigene bilparvovecを投与した後の参加者3名の死亡及び低用量のresamarigene bilparvovecを投与した後の参加者1名の死亡により、XLMTMの自然経過における肝胆道系疾患の再検討及びこの設定でのAAV媒介療法の潜在的な相互作用の検討が促された。4名の参加者全員が、治療3~4週間後からベースラインを上回る総ビリルビン及び直接ビリルビンレベルの劇的な上昇を示し、腹水、広範な肝線維症、及び肝合成機能の低下を特徴とする重度の非代償性肝機能障害に進行し、これが致死的事象の原因と考えられた。劇的な高ビリルビン血症を特徴とする肝胆道系SAEを経験した死亡した3名の高用量の参加者は、変異のタイプが異なるが(表6)、顕著な臨床上の特徴は共有していた。これらの参加者は、年長(及びしたがって体重が重い)参加者であったため、総用量が最も高いベクターゲノム(4.8×1015~7.7×1015vg)の投与を受け、resamirigene bilparvovec投与前に、断続的な高ビリルビン血症、胆汁うっ滞性肝炎、及びエコー発生性の増加を示す肝超音波検査を含む、胆汁うっ滞とおそらく一致する臨床エビデンスを有していた。高用量参加者で体重が重い半数(全員が4.5×1015vgを超える投与)のうち、過去に胆汁うっ滞のエビデンスがない参加者3名は、肝胆道系SAEを経験しなかった。4.5×1015vg未満の投与を受けた体重の軽い8名の参加者のうち、3名は胆汁うっ滞と一致する病歴があったが、肝胆道系SAEを有したのは1名のみだった(参加者38)。致死的な肝転帰を有した参加者と比較すると、当該者は、症状の発生が遅く(resamirigene bilparvovec投与のタイミングに基づき)、2回の肝生検で線維性損傷はなく、非代償性疾患への進行もなかった。したがって、この症例における変化は、根底にあるXLMTMの病態をより反映していると思われる。低用量コホート(最大用量8.1×1014vg)では、参加者7名のうち1名が治療後の肝胆道系SAEを報告した。
【0621】
ASPIRO試験が開始された時点で、XLMTMに関連することが知られていた主な肝疾患は、肝紫斑病であった。これは、血液が充満した複数の孔が肝臓全体にランダムに分布することを特徴とする、よく記述された生命を脅かす稀な血管状態である。加えて、主に黄疸、胆石症、及びそう痒症として報告された非特異的な胆汁うっ滞性傾向も、少数のXLMTM患者で記述されているが、その性質、程度、及び病態生理学は、十分に特徴付けられておらず、紫斑病とは異なり、この集団における罹患率または死亡率との関連は知られていない。INCEPTUSでは、参加者の24%が登録時に肝胆道系疾患の病歴があり、試験中に12名の参加者(35%)が少なくとも1回の総ビリルビンの上昇を有し、例えば、2名が5xULNを上回るレベルであった。加えて、最近報告された無治療のXLMTM患者の5症例では、多くの場合、その後の非代償性肝不全のリスクを含む再発エピソードを特徴とする肝内胆汁うっ滞に関連した臨床所見、検査所見、及び病理組織所見があり、更に、胆汁うっ滞は、XLMTMの自然経過の重要な一部であることが示されている。XLMTM患者では、頻繁に肝検査異常があるが、症候性疾患の頻度が低いことと、生命を脅かす出血のリスクがあるため、診断的な肝生検が定期的に行われることはない。
【0622】
高用量の3名の参加者が死亡する前に、ASPIROの検証的段階で高用量(3×1014vg/kg)を進める決定がなされた。この決定は、呼吸器系及び神経筋系の転帰に2つの用量のコホートで有意な差がなかったこと、いずれの用量レベルでも用量制限毒性がなかったこと、ならびに24週目の筋生検評価で、高用量のほうがより迅速な組織病理学的改善、用量依存的な形質導入、転写、及びタンパク質発現が示唆されたことに基づいた。高用量の3名の参加者が死亡したことを受けて、ASPIROの残りの参加者は、低用量(1×1014vg/kg)の投与を受けており、強化された肝臓のモニタリングと、他の原因による慢性または再発性胆汁うっ滞を有する子どもに有益であることが知られている予防的または反応性療法を受ける予定である。
【0623】
全体として、SAEを有した参加者の割合は、治療群及び対照群で同様であった。3名の対照参加者は、この疾患の自然経過で観察されている原因と同様の原因で死亡した。対照参加者の平均年齢が治療参加者よりも若かったことを考えると、疾患がより重度であった可能性がある(すなわち、体力の向上は、年長まで生きることと関連している可能性がある)。しかしながら、治療参加者と対照参加者では、ベースラインの人工呼吸器依存の程度は同程度であった。肝胆道系疾患に関連する死亡を除き、治療を受けた参加者における有害事象のほとんどは、一過性血小板減少症及びトロポニン上昇を含む、他のAAVベースの遺伝子療法製品の投与を受けた患者で報告された有害事象と一致していた。フローサイトメトリーの結果、血小板減少症の急速な回復速度、及び血液塗抹標本中の巨大血小板を考慮すると、補償は、二相性であり、最初は脾臓プールから、その後は骨髄からの血小板産生によるものであった可能性がある。
【0624】
二重盲検プラセボ対照試験では、シャムの筋生検、ダブルダミーでの薬物投与、プラセボであるプレドニゾロンの最大16週間の使用、及びかなりの移動が必要であることが多い頻繁な訪問スケジュールが必要とされることから、死亡率の非常に高い小児疾患を対象としたこのファースト・イン・ヒューマン臨床試験では、遅延治療対照を用いた非盲検試験設計が適切であったと考えられる。ほとんどの参加者は、比較的年少で侵襲性換気に依存しており、XLMTMにおける大きなアンメット・メディカル・ニーズを反映している。年長のXLMTM患者における臨床試験では、特にこの集団における筋硬直/関節拘縮ならびに横隔膜及び呼吸筋の発達に対する潜在的可逆性へのresamirigene bilparvovecの潜在的な影響を評価することが必要である。resamirigene bilparvovecの作用機序は、年齢に依存しないことが予測され、XLMTMは、典型的に線維脂肪置換による筋肉量の進行性減少を特徴としない。最年長の2名の参加者は、投与時でほぼ7歳であり、1名(投与時6.1歳)は、肝胆道系SAEの結果死亡し、1名(投与時6.8歳で、侵襲性換気を1日24時間要した)は、補助なしで30秒間座る能力を獲得し、人工呼吸器非依存を達成した。1×1014vg/kgの投与に伴うリスクとベネフィットのバランスについては、更なる調査が必要である。しかしながら、ASPIRO試験のこれまでのデータは、resamirigene bilparvovecの治療による臨床有効性、安全性、及び組織病理学的改善を裏付けており、この治療法により、この稀で重度の致死的な小児神経筋疾患に変革的な臨床改善がもたらされる可能性が明らかとなった。
【0625】
結論
XLMTM患者において、resamirigene bilparvovec治療の後に、無治療対照と比較して、筋力の急速な増加及び運動発達マイルストーンの獲得が観察された。具体的には、運動機能が有意に改善し、例えば、補助なしで歩くことができるようになった者もいた。更に、resamirigene bilparvovecにより、人工呼吸器依存が有意に減少しことも観察され、人工呼吸器非依存になった者もいた。総合すると、これらの結果は、resamirigene bilparvovecを単回投与した5歳未満のXLMTMの男児において、筋力が向上し、運動マイルストーンが達成され、呼吸機能が改善したことを実証している。
【0626】
実施例4.デスミンプロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター及び抗胆汁うっ滞剤の投与による、ヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する患者(例えば、5歳以下)は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1(MTM1)遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)が、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で、また、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で、投与され得る。
【0627】
MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す。MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、ウイルスベクターを患者に投与してから約3週間後までに、ビリルビン検査で1mg/dLより大きいビリルビンレベル(例えば、2mg/dL、3mg/dL、4mg/dL、または5mg/dL)を示す。
【0628】
実施例5.resamirigene bilparvovec及び抗胆汁うっ滞剤の投与による、ヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する患者(例えば、5歳以下)は、resamirigene bilparvovecが、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で、また、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で、投与され得る。
【0629】
resamirigene bilparvovecを患者に投与すると、患者は、少なくとも30秒間、機能的自立座位を達成する。例えば、患者は、resamirigene bilparvovecを患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、機能的自立座位を達成する。
【0630】
実施例6.デスミンプロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター及びウルソディオールの投与による、ヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する患者(例えば、5歳以下)は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)が、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で、また、ウルソディオールが、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で、投与され得る。
【0631】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、必要な機械的人工呼吸器補助が1日あたり約16時間以下に減少することを示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、必要な人工呼吸器補助の減少を示す。
【0632】
実施例7.resamirigene bilparvovec及びウルソディオールの投与による、ヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する患者(例えば、5歳以下)は、resamirigene bilparvovecが、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で、また、ウルソディオールが、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で、投与され得る。
【0633】
resamirigene bilparvovecを患者に投与すると、患者は、CHOP INTENDにおいてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、resamirigene bilparvovecを患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、CHOP INTENDおいて、ベースラインからの変化を示す。
【0634】
実施例8.デスミンプロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクターの投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有するヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有し、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがある患者(例えば、5歳以下)は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)が、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で、また、ウルソディオールが、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で、投与され得る。
【0635】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、必要な機械的人工呼吸器補助が1日あたり約16時間以下に減少することを示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、必要な人工呼吸器補助の減少を示す。
【0636】
実施例9.デスミンプロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクターの投与による、ヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)が、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で投与され得る。その後、患者は、胆汁うっ滞及び/または高ビリルビン血症の発生についてモニタリングされ得、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定される場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与され得る。
【0637】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、最大吸気圧においてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、最大吸気圧においてベースラインからの変化を示す。
【0638】
実施例10.resamirigene bilparvovecの投与による、ヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する患者は、resamirigene bilparvovecが、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で投与され得る。その後、患者は、胆汁うっ滞及び/または高ビリルビン血症の発生についてモニタリングされ得、患者が胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定される場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与され得る。
【0639】
resamirigene bilparvovecを患者に投与すると、患者は、最大吸気圧においてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、resamirigene bilparvovecを患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、最大吸気圧おいて、ベースラインからの変化を示す。
【0640】
実施例11.デスミンプロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクターの投与による、5歳以下のヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する約5歳未満の患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)が、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で投与され得る。その後、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ得、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与され得る。
【0641】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、硬直及び/または関節拘縮の減少を示す。
【0642】
実施例12.resamirigene bilparvovecの投与による、5歳以下のヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する約5歳未満の患者は、resamirigene bilparvovecが、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で投与され得る。その後、患者は、胆汁うっ滞の発生についてモニタリングされ得、患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される場合、患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与され得る。
【0643】
resamirigene bilparvovecを患者に投与すると、患者は、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、resamirigene bilparvovecを患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。例えば、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析におけるベースラインからの変化は、ウイルスベクターを患者に投与してから少なくとも48週間持続する。resamirigene bilparvovecを患者に投与すると、患者は、resamirigene bilparvovecを患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示す。
【0644】
実施例13.デスミンプロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター及び抗胆汁うっ滞剤の投与による、ヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)が、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で投与され得る。その後、患者は、胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0645】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクターを患者に投与すると、患者は、最大吸気圧においてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、最大吸気圧においてベースラインからの変化を示す。
【0646】
実施例14.resamirigene bilparvovec及び抗胆汁うっ滞剤の投与による、ヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する患者は、resamirigene bilparvovecが、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で投与され得る。その後、患者は、胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0647】
resamirigene bilparvovecを患者に投与すると、患者は、最大吸気圧においてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、resamirigene bilparvovecを患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、最大吸気圧おいて、ベースラインからの変化を示す。
【0648】
実施例15.デスミンプロモーターに作動可能に連結されたミオチューブラリン1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター及び抗胆汁うっ滞剤の投与による、5歳以下のヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する約5歳未満の患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)が、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で投与され得る。その後、患者は、胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0649】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。例えば、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析におけるベースラインからの変化は、ウイルスベクターを患者に投与してから少なくとも48週間持続する。
【0650】
実施例16.resamirigene bilparvovec及び抗胆汁うっ滞剤の投与による、5歳以下のヒト患者におけるX連鎖性ミオチュブラーミオパチーの治療
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有する約5歳未満の患者は、resamirigene bilparvovecが、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で投与され得る。その後、患者は、胆汁うっ滞もしくは高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定され、患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0651】
resamirigene bilparvovecを患者に投与すると、患者は、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。例えば、患者は、resamirigene bilparvovecを患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す。例えば、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析におけるベースラインからの変化は、ウイルスベクターを患者に投与してから少なくとも48週間持続する。
【0652】
実施例17.抗胆汁うっ滞剤の投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有するヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療または予防
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有し、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の投与を約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けた患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0653】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す。
【0654】
実施例18.抗胆汁うっ滞剤の投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有するヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療または予防
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有し、resamirigene bilparvovecの投与を約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けた患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0655】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、少なくとも30秒間、機能的自立座位を達成する。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、機能的自立座位を達成する。
【0656】
実施例19.ウルソディオールの投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有するヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療または予防
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有し、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の投与を約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けた患者は、ウルソディオールが、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0657】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、必要な機械的人工呼吸器補助が1日あたり約16時間以下に減少することを示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、必要な人工呼吸器補助の減少を示す。
【0658】
実施例20.ウルソディオールの投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有するヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療または予防
本開示の組成物及び方法を使用して、XLMTMを有し、resamirigene bilparvovecの投与を約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けた患者は、ウルソディオールが、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0659】
実施例21.抗胆汁うっ滞剤の投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有する5歳以下のヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療または予防
本開示の組成物及び方法を使用して、5歳以下でXLMTMを有し、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の投与を例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けた患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0660】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す。
【0661】
実施例22.抗胆汁うっ滞剤の投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有する5歳以下のヒトにおける胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療または予防
本開示の組成物及び方法を使用して、5歳以下でXLMTMを有し、resamirigene bilparvovecの投与を、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けた患者は、抗胆汁うっ滞剤(例えば、ウルソディオール)が、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0662】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、少なくとも30秒間、機能的自立座位を達成する。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、機能的自立座位を達成する。
【0663】
実施例23.ウルソディオールの投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有する5歳以下のヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療または予防
本開示の組成物及び方法を使用して、5歳以下でXLMTMを有し、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)の投与を例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けた患者は、ウルソディオールが、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0664】
デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与すると、患者は、必要な機械的人工呼吸器補助が1日あたり約16時間以下に減少することを示す。例えば、患者は、デスミンプロモーターに作動可能に連結されたMTM1遺伝子をコードする核酸配列を含むシュードタイプ化AAV2/8ベクター(例えば、resamirigene bilparvovec)を患者に投与してから約24週間後(例えば、約20週間後、16週間後、12週間後、8週間後、または4週間後)までに、必要な人工呼吸器補助の減少を示す。
【0665】
実施例24.ウルソディオールの投与による、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを有する5歳以下のヒト患者における胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の治療または予防
本開示の組成物及び方法を使用して、5歳以下でXLMTMを有し、resamirigene bilparvovecの投与を、例えば、約3×1014vg/kg未満の用量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けた患者は、ウルソディオールが、例えば、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量の単回または複数回用量で、及び250mgまたは500mgを含む単位剤形により、及び/または5mg/kg/日~約40mg/kg/日で投与される。
【0666】
他の実施形態
上で概説したセクションに加えて、本開示の組成物及び方法は、以下に列挙される実施形態においても把握される:
【0667】
[1]XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、前記患者に、(i)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、前記抗胆汁うっ滞剤は、前記患者への前記導入遺伝子の投与の約6週間以内(例えば、約6週間前または約6週間後)に開始される1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、前記方法。
【0668】
[2]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、前記患者に、(i)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、前記抗胆汁うっ滞剤は、前記患者への前記ウイルスベクターの投与の約6週間以内に開始される1回以上の用量で前記患者に投与される、前記方法。
【0669】
[3]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、前記患者に、(i)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子及び(ii)抗胆汁うっ滞剤を投与することを含み、前記抗胆汁うっ滞剤は、前記患者への前記ウイルスベクターの投与の約6週間以内に開始される1回以上の用量で前記患者に投与される、前記方法。
【0670】
[4]前記MTM1をコードする導入遺伝子が、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターによる形質導入によって前記患者に投与される、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0671】
[5]前記抗胆汁うっ滞剤が、前記患者への前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与の約5週間以内(例えば、約5週間前または約5週間後)に開始される1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態1~4のいずれか1つに記載の方法。
【0672】
[6]前記抗胆汁うっ滞剤が、前記患者への前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与の約4週間以内(例えば、約4週間前または約4週間後)に開始される1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態5に記載の方法。
【0673】
[7]前記抗胆汁うっ滞剤が、前記患者への前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与の約3週間以内(例えば、約3週間前または約3週間後)に開始される1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態5に記載の方法。
【0674】
[8]前記抗胆汁うっ滞剤が、前記患者への前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与の約2週間以内(例えば、約2週間前または約2週間後)に開始される1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態5に記載の方法。
【0675】
[9]前記抗胆汁うっ滞剤が、前記患者への前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与の約1週間以内(例えば、約1週間前もしくは約1週間後、約6日前もしくは約6日後、約5日前もしくは約5日後、約4日前もしくは約4日後、約3日前もしくは約3日後、約2日前もしくは約2日後、または約1日前もしくは約1日後)に開始される1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態5に記載の方法。
【0676】
[10]前記抗胆汁うっ滞剤が、前記患者への前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与と同じ日(例えば、投与から24時間目、23時間目、22時間目、21時間目、20時間目、19時間目、18時間目、17時間目、16時間目、15時間目、14時間目、13時間目、12時間目、11時間目、10時間目、9時間目、8時間目、7時間目、6時間目、5時間目、4時間目、3時間目、2時間目、1時間目、60分目、59分目、58分目、57分目、56分目、55分目、50分目、40分目、30分目、20分目、10分目、または同分)に開始される1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態5に記載の方法。
【0677】
[11]XLMTMを治療することを、それを必要とし、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において行う方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することを含む、前記方法。
【0678】
[12]XLMTMを有すると診断され、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することを含む、前記方法。
【0679】
[13]XLMTMを有すると診断され、抗胆汁うっ滞剤の投与を以前に受けたことがあるヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することを含む、前記方法。
【0680】
[14]前記MTM1をコードする導入遺伝子が、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターによる形質導入によって前記患者に投与される、実施形態11~13のいずれか1つに記載の方法。
【0681】
[15]前記ウイルスベクターが、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態4~10または14のいずれか1つに記載の方法。
【0682】
[16]前記ウイルスベクターが、約2.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態15に記載の方法。
【0683】
[17]前記ウイルスベクターが、約2×1014vg/kg未満の量(例えば、約2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態16に記載の方法。
【0684】
[18]前記ウイルスベクターが、約1.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態16に記載の方法。
【0685】
[19]前記ウイルスベクターが、約1.4×1014vg/kg未満の量(例えば、約1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態16に記載の方法。
【0686】
[20]前記ウイルスベクターが、約3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg(例えば、3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.
3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約2.3×101
4vg/kg、9.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、または2.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態4~10または14のいずれか1つに記載の方法。
【0687】
[21]前記ウイルスベクターが、約8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg(例えば、8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態20に記載の方法。
【0688】
[22]前記ウイルスベクターが、約1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg(例えば、1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態20に記載の方法。
【0689】
[23]前記ウイルスベクターが、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg(例えば、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、または1.4×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態20に記載の方法。
【0690】
[24]前記ウイルスベクターが、約1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg(例えば、1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg、または1.3×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態20に記載の方法。
【0691】
[25]前記ウイルスベクターが、約1.3×1014vg/kgの量で前記患者に投与される、実施形態4~10または14~24のいずれか1つに記載される方法。
【0692】
[26]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態1~25のいずれか1つに記載の方法。
【0693】
[27]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、4歳以下(例えば、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態26に記載の方法。
【0694】
[28]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、3歳以下(例えば、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態27に記載の方法。
【0695】
[29]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、2歳以下(例えば、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態27に記載の方法。
【0696】
[30]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、1歳以下(例えば、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態27に記載の方法。
【0697】
[31]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後6ヶ月以下(例えば、生後6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態27に記載の方法。
【0698】
[32]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後約1ヶ月~約5歳(例えば、生後約1ヶ月~約5歳、生後約2ヶ月~約5歳、生後約3ヶ月~約5歳、生後約4ヶ月~約5歳、生後約5ヶ月~約5歳、生後約6ヶ月~約5歳、約1歳~約5歳、約2歳~約5歳、約3歳~約5歳、または約4歳~約5歳)である、実施形態1~25のいずれか1つに記載の方法。
【0699】
[33]胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることを更に含む、実施形態1~32のいずれか1つに記載の方法。
【0700】
[34]前記患者が、前記患者から得られた血液サンプルのパラメーターを評価することによって、前記胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生についてモニタリングされ、前記パラメーターが参照レベルを上回るという所見により、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を有すると特定される、実施形態33に記載の方法。
【0701】
[35]前記パラメーターが、前記血液サンプル中の血清胆汁酸のレベルを含む、実施形態34に記載の方法。
【0702】
[36]前記血清胆汁酸が、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸である、実施形態35に記載の方法。
【0703】
[37]前記パラメーターが、肝機能検査の1つ以上の結果を含む、実施形態34に記載の方法。
【0704】
[38]前記パラメーターが、前記血液サンプル中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼまたはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルを含む、実施形態37に記載の方法。
【0705】
[39]XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0706】
[40]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を約3×1014vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0707】
[41]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、
a)MTM1をコードする導入遺伝子を約3×1014vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0708】
[42]前記MTM1をコードする導入遺伝子が、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターによる形質導入によって前記患者に投与される、実施形態39~41のいずれか1つに記載の方法。
【0709】
[43]XLMTMを治療することを、それを必要とするヒト患者において行う方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0710】
[44]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を約3×1014vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0711】
[45]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、
(a)MTM1をコードする導入遺伝子を約3×1014vg/kg未満の量で前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0712】
[46]前記MTM1をコードする導入遺伝子が、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターによる形質導入によって前記患者に投与される、実施形態42または44~45のいずれか1つに記載の方法。
【0713】
[47]前記ウイルスベクターが、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態42または46に記載の方法。
【0714】
[48]前記ウイルスベクターが、約2.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態47に記載の方法。
【0715】
[49]前記ウイルスベクターが、約2×1014vg/kg未満の量(例えば、約2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態47に記載の方法。
【0716】
[50]前記ウイルスベクターが、約1.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態47に記載の方法。
【0717】
[51]前記ウイルスベクターが、約1.4×1014vg/kg未満の量(例えば、約1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態47に記載の方法。
【0718】
[52]前記ウイルスベクターが、約3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg(例えば、3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.
3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約2.3×101
4vg/kg、9.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、または2.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態42または46に記載の方法。
【0719】
[53]前記ウイルスベクターが、約8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg(例えば、8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態52に記載の方法。
【0720】
[54]前記ウイルスベクターが、約1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg(例えば、1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態52に記載の方法。
【0721】
[55]前記ウイルスベクターが、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg(例えば、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、または1.4×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態52に記載の方法。
【0722】
[56]前記ウイルスベクターが、約1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg(例えば、1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg、または1.3×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態52に記載の方法。
【0723】
[57]前記ウイルスベクターが、約1.3×1014vg/kgの量で前記患者に投与される、実施形態42または46~56のいずれか1つに記載される方法。
【0724】
[58]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態39~57のいずれか1つに記載の方法。
【0725】
[59]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、4歳以下(例えば、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態58に記載の方法。
【0726】
[60]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、3歳以下(例えば、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態59に記載の方法。
【0727】
[61]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、2歳以下(例えば、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態59に記載の方法。
【0728】
[62]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、1歳以下(例えば、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態59に記載の方法。
【0729】
[63]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後6ヶ月以下(例えば、生後6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態59に記載の方法。
【0730】
[64]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後約1ヶ月~約5歳(例えば、生後約1ヶ月~約5歳、生後約2ヶ月~約5歳、生後約3ヶ月~約5歳、生後約4ヶ月~約5歳、生後約5ヶ月~約5歳、生後約6ヶ月~約5歳、約1歳~約5歳、約2歳~約5歳、約3歳~約5歳、または約4歳~約5歳)である、実施形態39~57のいずれか1つに記載の方法。
【0731】
[65]XLMTMを治療することを、それを必要とする5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)のヒト患者において行う方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与すること
とを含む、前記方法。
【0732】
[66]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0733】
[67]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することと、
(b)胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状の発生について前記患者をモニタリングすることと、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示している場合、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0734】
[68]前記MTM1をコードする導入遺伝子が、MTM1をコードする導入遺伝子を含むMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターによる形質導入によって前記患者に投与される、実施形態65~67のいずれか1つに記載の方法。
【0735】
[69]XLMTMを治療することを、それを必要とする5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)のヒト患者において行う方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0736】
[70]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における硬直及び/または関節拘縮を減少させる方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0737】
[71]XLMTMを有すると診断されたヒト患者における横隔膜及び/または呼吸筋の発達を増加させる方法であって、
(a)治療上有効な量のMTM1をコードする導入遺伝子を前記患者に投与することと、
(b)前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していることを決定することと、
(c)抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することと
を含む、前記方法。
【0738】
[72]前記MTM1をコードする導入遺伝子が、MTM1をコードする導入遺伝子を含むMTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターによる形質導入によって前記患者に投与される、実施形態69~71のいずれか1つに記載の方法。
【0739】
[73]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、4歳以下(例えば、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態65~72のいずれか1つに記載の方法。
【0740】
[74]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、3歳以下(例えば、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態73に記載の方法。
【0741】
[75]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、2歳以下(例えば、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態73に記載の方法。
【0742】
[76]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、1歳以下(例えば、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態73に記載の方法。
【0743】
[77]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後6ヶ月以下(例えば、生後6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態73に記載の方法。
【0744】
[78]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後約1ヶ月~約5歳(例えば、生後約1ヶ月~約5歳、生後約2ヶ月~約5歳、生後約3ヶ月~約5歳、生後約4ヶ月~約5歳、生後約5ヶ月~約5歳、生後約6ヶ月~約5歳、約1歳~約5歳、約2歳~約5歳、約3歳~約5歳、または約4歳~約5歳)である、実施形態65~72のいずれか1つに記載の方法。
【0745】
[79]前記ウイルスベクターが、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態68または72~78に記載の方法。
【0746】
[80]前記ウイルスベクターが、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態79に記載の方法。
【0747】
[81]前記ウイルスベクターが、約2×1014vg/kg未満の量(例えば、約2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態80に記載の方法。
【0748】
[82]前記ウイルスベクターが、約1.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態80に記載の方法。
【0749】
[83]前記ウイルスベクターが、約1.4×1014vg/kg未満の量(例えば、約1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態80に記載の方法。
【0750】
[84]前記ウイルスベクターが、約3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg(例えば、3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.
3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約2.3×101
4vg/kg、9.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、または2.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態68または72~78のいずれか1つに記載の方法。
【0751】
[85]前記ウイルスベクターが、約8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg(例えば、8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態84に記載の方法。
【0752】
[86]前記ウイルスベクターが、約1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg(例えば、1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態84に記載の方法。
【0753】
[87]前記ウイルスベクターが、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg(例えば、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、または1.4×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態84に記載の方法。
【0754】
[88]前記ウイルスベクターが、約1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg(例えば、1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg、または1.3×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態84に記載の方法。
【0755】
[89]前記ウイルスベクターが、約1.3×1014vg/kgの量で前記患者に投与される、実施形態68または72~84のいずれか1つに記載される方法。
【0756】
[90]XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子の投与を以前に受けたことがあるヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することを含む、前記方法。
【0757】
[91]XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターの投与を、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で以前に受けたことがあるヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することを含む、前記方法。[92]前記ウイルスベクターが、約2.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態91に記載の方法。
【0758】
[93]前記ウイルスベクターが、約2×1014vg/kg未満の量(例えば、約2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態92に記載の方法。
【0759】
[94]前記ウイルスベクターが、約1.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態92に記載の方法。
【0760】
[95]前記ウイルスベクターが、約1.4×1014vg/kg未満の量(例えば、約1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態92に記載の方法。
【0761】
[96]前記ウイルスベクターが、約3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg(例えば、3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.
3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約2.3×101
4vg/kg、9.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、または2.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態91に記載の方法。
【0762】
[97]前記ウイルスベクターが、約8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg(例えば、8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態96に記載の方法。
【0763】
[98]前記ウイルスベクターが、約1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg(例えば、1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態96に記載の方法。
【0764】
[99]前記ウイルスベクターが、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg(例えば、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、または1.4×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態96に記載の方法。
【0765】
[100]前記ウイルスベクターが、約1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg(例えば、1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg、または1.3×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態96に記載の方法。
【0766】
[101]前記ウイルスベクターが、約1.3×1014vg/kgの量で前記患者に投与される、実施形態91~100のいずれか1つに記載される方法。
【0767】
[102]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態91~101のいずれか1つに記載の方法。
【0768】
[103]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、4歳以下(例えば、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態102に記載の方法。
【0769】
[104]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、3歳以下(例えば、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態103に記載の方法。
【0770】
[105]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、2歳以下(例えば、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態103に記載の方法。
【0771】
[106]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、1歳以下(例えば、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態103に記載の方法。
【0772】
[107]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後6ヶ月以下(例えば、生後6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態103に記載の方法。
【0773】
[108]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後約1ヶ月~約5歳(例えば、生後約1ヶ月~約5歳、生後約2ヶ月~約5歳、生後約3ヶ月~約5歳、生後約4ヶ月~約5歳、生後約5ヶ月~約5歳、生後約6ヶ月~約5歳、約1歳~約5歳、約2歳~約5歳、約3歳~約5歳、または約4歳~約5歳)である、実施形態90~101のいずれか1つに記載の方法。
【0774】
[109]XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子の投与を以前に受けたことがあり、前記導入遺伝子の投与時点で、5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)であったヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することを含む、前記方法。
【0775】
[110]XLMTMを有し、MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクターの投与を以前に受けたことがあり、前記ウイルスベクターの投与時点で、5歳以下(例えば、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)であったヒト患者において、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防する方法であって、抗胆汁うっ滞剤を前記患者に投与することを含む、前記方法。
【0776】
[111]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、4歳以下(例えば、4歳以下、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)であった、実施形態109または110に記載の方法。
【0777】
[112]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、3歳以下(例えば、3歳以下、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態111に記載の方法。
【0778】
[113]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、2歳以下(例えば、2歳以下、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態111に記載の方法。
【0779】
[114]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、1歳以下(例えば、1歳以下、生後12ヶ月以下、11ヶ月以下、10ヶ月以下、9ヶ月以下、8ヶ月以下、7ヶ月以下、6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態111に記載の方法。
【0780】
[115]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後6ヶ月以下(例えば、生後6ヶ月以下、5ヶ月以下、4ヶ月以下、3ヶ月以下、2ヶ月以下、または1ヶ月以下)である、実施形態111に記載の方法。
【0781】
[116]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、生後約1ヶ月~約5歳(例えば、生後約1ヶ月~約5歳、生後約2ヶ月~約5歳、生後約3ヶ月~約5歳、生後約4ヶ月~約5歳、生後約5ヶ月~約5歳、生後約6ヶ月~約5歳、約1歳~約5歳、約2歳~約5歳、約3歳~約5歳、または約4歳~約5歳)であった、実施形態109または110に記載の方法。
【0782】
[117]前記ウイルスベクターが、約3×1014vg/kg未満の量(例えば、約3×1014vg/kg未満、2.9×1014vg/kg未満、2.8×1014vg/kg未満、2.7×1014vg/kg未満、2.6×1014vg/kg未満、2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態110~116のいずれか1つに記載の方法。
【0783】
[118]前記ウイルスベクターが、約2.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約2.5×1014vg/kg未満、2.4×1014vg/kg未満、2.3×1014vg/kg未満、2.2×1014vg/kg未満、2.1×1014vg/kg未満、2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態117に記載の方法。
【0784】
[119]前記ウイルスベクターが、約2×1014vg/kg未満の量(例えば、約2×1014vg/kg未満、1.9×1014vg/kg未満、1.8×1014vg/kg未満、1.7×1014vg/kg未満、1.6×1014vg/kg未満、1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態118に記載の方法。
【0785】
[120]前記ウイルスベクターが、約1.5×1014vg/kg未満の量(例えば、約1.5×1014vg/kg未満、1.4×1014vg/kg未満、1.3×1014vg/kg未満、1.2×1014vg/kg未満、1.1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態118に記載の方法。
【0786】
[121]前記ウイルスベクターが、約1.4×1014vg/kg未満の量(例えば、約1×1014vg/kg未満、1×1014vg/kg未満、1×1013vg/kg未満、1×1012vg/kg未満、1×1011vg/kg未満、1×1010vg/kg未満、1×109vg/kg未満、1×108vg/kg未満、またはそれより少ない量)で前記患者に投与される、実施形態118に記載の方法。
【0787】
[122]前記ウイルスベクターが、約3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg(例えば、3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、3.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、4.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、5.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6
.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、6.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、7.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約2.3×10
14vg/kg、9.8×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.7×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.8×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、1.9×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、2.1×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg、または2.2×1014vg/kg~約2.3×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態110~116のいずれか1つに記載の方法。
【0788】
[123]前記ウイルスベクターが、約8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg(例えば、8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、8.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.1×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.2×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.3×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.4×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.5×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.6×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.7×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.8×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、9.9×1013vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.8×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態122に記載の方法。
【0789】
[124]前記ウイルスベクターが、約1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg(例えば、1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.1×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.4×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.5×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、1.6×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg、または1.7×1014vg/kg~約1.6×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態122に記載の方法。
【0790】
[125]前記ウイルスベクターが、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg(例えば、1.1×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.2×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、1.3×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg、または1.4×1014vg/kg~約1.5×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態122に記載の方法。
【0791】
[126]前記ウイルスベクターが、約1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg(例えば、1.2×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg、または1.3×1014vg/kg~約1.4×1014vg/kg)の量で前記患者に投与される、実施形態122に記載の方法。
【0792】
[127]前記ウイルスベクターが、約1.3×1014vg/kgの量で前記患者に投与される、実施形態110~126のいずれか1つに記載される方法。
【0793】
[128]前記導入遺伝子またはウイルスベクターが、前記量を含む単回用量で前記患者に投与される、実施形態1~108及び117~127のいずれか1つに記載の方法。
【0794】
[129]前記導入遺伝子またはウイルスベクターが、合計で前記量を含む2回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態1~108及び117~127のいずれか1つに記載の方法。
【0795】
[130]前記導入遺伝子またはウイルスベクターが、前記量をそれぞれ個別に含む2回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態1~108及び117~127のいずれか1つに記載の方法。
【0796】
[131]前記2回以上(例えば、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量が、互いに、1年以上(例えば、1年以上、2年以上、3年以上、4年以上、または5年以上)離れている、実施形態129または130に記載の方法。
【0797】
[132]前記2回以上の用量が、互いに、約12ヶ月以内(例えば、約12ヶ月以内、約11ヶ月以内、約10ヶ月以内、約9ヶ月以内、約8ヶ月以内、約7ヶ月以内、約6ヶ月以内、約5ヶ月以内、約4ヶ月以内、約3ヶ月以内、約2ヶ月以内、または約1ヶ月以内)に前記患者に投与される、実施形態129及び130に記載の方法。
【0798】
[133]前記ウイルスベクターが、アデノ随伴ウイルス(AAV)、アデノウイルス、レンチウイルス、レトロウイルス、ポックスウイルス、バキュロウイルス、単純ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、及び合成ウイルスからなる群から選択される、実施形態4~10、14~38、42、46~64、68、72~89、91~108、または110~132のいずれか1つに記載の方法。
【0799】
[134]前記ウイルスベクターが、AAVである、実施形態133に記載の方法。
【0800】
[135]前記AAVが、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAVrh10、またはAAVrh74の血清型である、実施形態134に記載の方法。
【0801】
[136]前記ウイルスベクターが、シュードタイプ化AAVである、実施形態134に記載の方法。
【0802】
[137]前記シュードタイプ化AAVが、AAV2/8またはAAV2/9である、実施形態136に記載の方法。
【0803】
[138]前記シュードタイプ化AAVが、AAV2/8である、実施形態137に記載の方法。
【0804】
[139]前記MTM1をコードする導入遺伝子が、筋特異的プロモーターに作動可能に連結される、実施形態1~138のいずれか1つに記載の方法。
【0805】
[140]前記筋特異的プロモーターが、デスミンプロモーター、筋クレアチンキナーゼプロモーター、ミオシン軽鎖プロモーター、ミオシン重鎖プロモーター、心筋トロポニンCプロモーター、トロポニンIプロモーター、myoD遺伝子ファミリープロモーター、アクチンアルファプロモーター、アクチンベータプロモーター、アクチンガンマプロモーター、または眼のペアード様ホメオドメイン3のイントロン1内のプロモーターである、実施形態139に記載の方法。
【0806】
[141]前記筋特異的プロモーターが、デスミンプロモーターである、実施形態140に記載の方法。
【0807】
[142]前記ウイルスベクターが、resamirigene bilparvovecである、実施形態4~10、14~38、42、46~64、68、72~89、91~108、または110~141のいずれか1つに記載の方法。
【0808】
[143]前記ウイルスベクターが、静脈内、筋肉内、皮内、または皮下投与により前記患者に投与される、実施形態4~10、14~38、42、46~64、68、72~89、91~108、または110~142のいずれか1つに記載の方法。
【0809】
[144]前記抗胆汁うっ滞剤が、胆汁酸、ファルネソイドX受容体(FXR)リガンド、線維芽細胞増殖因子19(FGF-19)模倣物質、Takeda-Gタンパク質受容体5(TGR5)アゴニスト、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニスト、PPAR-アルファアゴニスト、PPAR-デルタアゴニスト、PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニスト、管腔側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤、免疫調節薬、抗線維化療法、及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ(NOX)阻害剤からなる群から選択される、実施形態1~143のいずれか1つに記載される方法。
【0810】
[145]前記FXRリガンドが、オベチコール酸である、実施形態144に記載の方法。
【0811】
[146]前記FXRリガンドが、シロフェキソルである、実施形態144に記載の方法。
【0812】
[147]前記FXRリガンドが、トロピフェキシトル(tropifextor)である、実施形態144に記載の方法。
【0813】
[148]前記FXRリガンドが、トレチノインである、実施形態144に記載の方法。
【0814】
[149]前記FXRリガンドが、EDP-305である、実施形態144に記載の方法。
【0815】
[150]前記FGF-19模倣物質が、アルダフェルミンである、実施形態144に記載の方法。
【0816】
[151]前記TGR5アゴニストが、INT-777である、実施形態144に記載の方法。
【0817】
[152]前記TGR5アゴニストが、INT-767である、実施形態144に記載の方法。
【0818】
[153]前記PPARアゴニストが、ベザフィブラートである、実施形態144に記載の方法。
【0819】
[154]前記PPARアゴニストが、セラデルパルである、実施形態144に記載の方法。
【0820】
[155]前記PPARアゴニストが、エラフィブリノルである、実施形態144に記載の方法。
【0821】
[156]前記PPAR-アルファアゴニストが、フェノフィブラートである、実施形態144に記載の方法。
【0822】
[157]前記PPAR-デルタアゴニストが、セラデルパルである、実施形態144に記載の方法。
【0823】
[158]前記PPAR-アルファとPPAR-デルタのデュアルアゴニストが、エラフィブラノルである、実施形態144に記載の方法。
【0824】
[159]前記ASBT阻害剤が、オデビキシバットである、実施形態144に記載の方法。
【0825】
[160]前記ASBT阻害剤が、マラリキシバットである、実施形態144に記載の方法。
【0826】
[161]前記ASBT阻害剤が、リネリキシバットである、実施形態144に記載の方法。
【0827】
[162]前記免疫調節薬が、リツキシマブである、実施形態144に記載の方法。
【0828】
[163]前記免疫調節薬が、アバタセプトである、実施形態144に記載の方法。
【0829】
[164]前記免疫調節薬が、ウステキヌマブである、実施形態144に記載の方法。
【0830】
[165]前記免疫調節薬が、インフリキシマブである、実施形態144に記載の方法。
【0831】
[166]前記免疫調節薬が、バリシチニブである、実施形態144に記載の方法。
【0832】
[167]前記免疫調節薬が、FFP-104である、実施形態144に記載の方法。
【0833】
[168]前記抗線維化療法が、ビタミンD受容体アゴニストである、実施形態144に記載の方法。
【0834】
[169]前記抗線維化療法が、シムツズマブである、実施形態144に記載の方法。
【0835】
[170]前記NOX阻害剤が、セタナキシブである、実施形態144に記載の方法。
【0836】
[171]前記胆汁酸が、ウルソデオキシコール酸(例えば、ウルソディオール)またはその薬学的に許容される塩である、実施形態144に記載の方法。
【0837】
[172]前記胆汁酸が、ノルウルソデオキシコール酸またはその薬学的に許容される塩である、実施形態144に記載の方法。
【0838】
[173]前記胆汁酸が、ウルソディオールである、実施形態171に記載の方法。
【0839】
[174]前記胆汁酸が、単回用量で前記患者に投与される、実施形態144、171、または173に記載の方法。
【0840】
[175]前記胆汁酸が、複数回用量で前記患者に投与される、実施形態144、171、または173に記載の方法。
【0841】
[176]前記胆汁酸が、約5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量(例えば、5mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、6mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、7mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、8mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、9mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、10mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、11mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、12mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、13mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、14mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、15mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、16mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、17mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、18mg/kg/用量~約20mg/kg/用量、または19mg/kg/用量~約20mg/kg/用量)の量で前記患者に投与される、実施形態174または175に記載の方法。
【0842】
[177]前記胆汁酸が、約6mg/kg/用量~約19mg/kg/用量(例えば、6mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、7mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、8mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、9mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、10mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、11mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、12mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、13mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、14mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、15mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、16mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、17mg/kg/用量~約19mg/kg/用量、または18mg/kg/用量~約19mg/kg/用量)の量で前記患者に投与される、実施形態176に記載の方法。
【0843】
[178]前記胆汁酸が、約7mg/kg/用量~約18mg/kg/用量(例えば、7mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、8mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、9mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、10mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、11mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、12mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、13mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、14mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、15mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、16mg/kg/用量~約18mg/kg/用量、または17mg/kg/用量~約18mg/kg/用量)の量で前記患者に投与される、実施形態176に記載の方法。
【0844】
[179]前記胆汁酸が、約8mg/kg/用量~約17mg/kg/用量(例えば、8mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、9mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、10mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、11mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、12mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、13mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、14mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、15mg/kg/用量~約17mg/kg/用量、または16mg/kg/用量~約17mg/kg/用量)の量で前記患者に投与される、実施形態176に記載の方法。
【0845】
[180]前記胆汁酸が、約10mg/kg/用量~約15mg/kg/用量(例えば、10mg/kg/用量~約15mg/kg/用量、11mg/kg/用量~約15mg/kg/用量、12mg/kg/用量~約15mg/kg/用量、13mg/kg/用量~約15mg/kg/用量、または14mg/kg/用量~約15mg/kg/用量)の量で前記患者に投与される、実施形態176に記載の方法。
【0846】
[181]前記胆汁酸が、約12mg/kg/用量~約13mg/kg/用量の量で前記患者に投与される、実施形態176に記載の方法。
【0847】
[182]前記胆汁酸が、約5mg/kg/用量~約11mg/kg/用量(例えば、5mg/kg/用量~約11mg/kg/用量、6mg/kg/用量~約11mg/kg/用量、7mg/kg/用量~約11mg/kg/用量、8mg/kg/用量~約11mg/kg/用量、9mg/kg/用量~約11mg/kg/用量、または10mg/kg/用量~約11mg/kg/用量)の量で前記患者に投与される、実施形態176に記載の方法。
【0848】
[183]前記胆汁酸が、約6mg/kg/用量~約10mg/kg/用量(例えば、6mg/kg/用量~約10mg/kg/用量、7mg/kg/用量~約10mg/kg/用量、8mg/kg/用量~約10mg/kg/用量、または9mg/kg/用量~約10mg/kg/用量)の量で前記患者に投与される、実施形態182に記載の方法。
【0849】
[184]前記胆汁酸が、約7mg/kg/用量~約9mg/kg/用量(例えば、7mg/kg/用量~約7mg/kg/用量または8mg/kg/用量~約9mg/kg/用量)の量で前記患者に投与される、実施形態182に記載の方法。
【0850】
[185]前記胆汁酸が、1日、1週間、または1ヶ月あたり1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態182に記載の方法。
【0851】
[186]前記胆汁酸が、1日あたり1回以上(例えば、1回以上、2回以上、3回以上、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、または10回以上)の用量で前記患者に投与される、実施形態185に記載の方法。
【0852】
[187]前記胆汁酸が、1日あたり1回の用量で前記患者に投与される、実施形態186に記載の方法。
【0853】
[188]前記胆汁酸が、1日あたり2回の用量で前記患者に投与される、実施形態186に記載の方法。
【0854】
[189]前記胆汁酸が、1日あたり3回の用量で前記患者に投与される、実施形態186に記載の方法。
【0855】
[190]前記胆汁酸が、1日あたり4回の用量で前記患者に投与される、実施形態186に記載の方法。
【0856】
[191]前記胆汁酸が、1日あたり5回の用量で前記患者に投与される、実施形態186に記載の方法。
【0857】
[192]前記胆汁酸が、約5mg/kg/日~約40mg/kg/日(例えば、5mg/kg/日~約40mg/kg/日、5.1mg/kg/日~約40mg/kg/日、5mg/kg/日~約40mg/kg/日、5.1mg/kg/日~約40mg/kg/日、5.2mg/kg/日~約40mg/kg/日、5.3mg/kg/日~約40mg/kg/日、5.4mg/kg/日~約40mg/kg/日、5.5mg/kg/日~約40mg/kg/日、6mg/kg/日~約40mg/kg/日、6.5mg/kg/日~約40mg/kg/日、7mg/kg/日~約40mg/kg/日、8mg/kg/日~約40mg/kg/日、9mg/kg/日~約40mg/kg/日、10mg/kg/日~約40mg/kg/日、11mg/kg/日~約40mg/kg/日、12mg/kg/日~約40mg/kg/日、13mg/kg/日~約40mg/kg/日、14mg/kg/日~約40mg/kg/日、15mg/kg/日~約40mg/kg/日、16mg/kg/日~約40mg/kg/日、17mg/kg/日~約40mg/kg/日、18mg/kg/日~約40mg/kg/日、19mg/kg/日~約40mg/kg/日、20mg/kg/日~約40mg/kg/日、25mg/kg/日~約40mg/kg/日、30mg/kg/日~約40mg/kg/日、35mg/kg/日~約40mg/kg/日、または40mg/kg/日~約40mg/kg/日)の量で前記患者に投与される、実施形態144~191のいずれか1つに記載の方法。
【0858】
[193]前記胆汁酸が、約6mg/kg/日~約39mg/kg/日(例えば、6mg/kg/日~約39mg/kg/日、6.5mg/kg/日~約39mg/kg/日、7mg/kg/日~約39mg/kg/日、8mg/kg/日~約39mg/kg/日、9mg/kg/日~約39mg/kg/日、10mg/kg/日~約39mg/kg/日、11mg/kg/日~約39mg/kg/日、12mg/kg/日~約39mg/kg/日、13mg/kg/日~約39mg/kg/日、14mg/kg/日~約39mg/kg/日、15mg/kg/日~約39mg/kg/日、16mg/kg/日~約39mg/kg/日、17mg/kg/日~約39mg/kg/日、18mg/kg/日~約39mg/kg/日、19mg/kg/日~約39mg/kg/日、20mg/kg/日~約39mg/kg/日、25mg/kg/日~約39mg/kg/日、30mg/kg/日~約39mg/kg/日、または35mg/kg/日~約39mg/kg/日)の量で前記患者に投与される、実施形態192に記載の方法。
【0859】
[194]前記胆汁酸が、約8mg/kg/日~約37mg/kg/日(例えば、8mg/kg/日~約37mg/kg/日、9mg/kg/日~約37mg/kg/日、10mg/kg/日~約37mg/kg/日、11mg/kg/日~約37mg/kg/日、12mg/kg/日~約37mg/kg/日、13mg/kg/日~約37mg/kg/日、14mg/kg/日~約37mg/kg/日、15mg/kg/日~約37mg/kg/日、16mg/kg/日~約37mg/kg/日、17mg/kg/日~約37mg/kg/日、18mg/kg/日~約37mg/kg/日、19mg/kg/日~約37mg/kg/日、20mg/kg/日~約37mg/kg/日、25mg/kg/日~約37mg/kg/日、30mg/kg/日~約37mg/kg/日、または35mg/kg/日~約37mg/kg/日)の量で前記患者に投与される、実施形態192に記載の方法。
【0860】
[195]前記胆汁酸が、約13mg/kg/日~約32mg/kg/日(例えば、13mg/kg/日~約32mg/kg/日、14mg/kg/日~約32mg/kg/日、15mg/kg/日~約32mg/kg/日、16mg/kg/日~約32mg/kg/日、17mg/kg/日~約32mg/kg/日、18mg/kg/日~約32mg/kg/日、19mg/kg/日~約32mg/kg/日、20mg/kg/日~約32mg/kg/日、25mg/kg/日~約32mg/kg/日、または30mg/kg/日~約32mg/kg/日)の量で前記患者に投与される、実施形態192に記載の方法。
【0861】
[196]前記胆汁酸が、約20mg/kg/日~約25mg/kg/日(例えば、20mg/kg/日~約25mg/kg/日、21mg/kg/日~約25mg/kg/日、22mg/kg/日~約25mg/kg/日、23mg/kg/日~約25mg/kg/日、または24mg/kg/日~約25mg/kg/日)の量で前記患者に投与される、実施形態192に記載の方法。
【0862】
[197]前記胆汁酸が、約17mg/kg/日~約23mg/kg/日(例えば、17mg/kg/日~約23mg/kg/日、18mg/kg/日~約23mg/kg/日、19mg/kg/日~約23mg/kg/日、20mg/kg/日~約23mg/kg/日、21mg/kg/日~約23mg/kg/日、または22mg/kg/日~約23mg/kg/日)の量で前記患者に投与される、実施形態192に記載の方法。
【0863】
[198]前記胆汁酸が、約18mg/kg/日~約22mg/kg/日(例えば、18mg/kg/日~約22mg/kg/日、19mg/kg/日~約22mg/kg/日、20mg/kg/日~約22mg/kg/日、または21mg/kg/日~約22mg/kg/日)の量で前記患者に投与される、実施形態192に記載の方法。
【0864】
[199]前記胆汁酸が、約19mg/kg/日~約21mg/kg/日(例えば、19mg/kg/日~約21mg/kg/日または20mg/kg/日~約21mg/kg/日)の量で前記患者に投与される、実施形態192に記載の方法。
【0865】
[200]前記胆汁酸が、20mg/kg/日の量で前記患者に投与される、実施形態144~199のいずれか1つに記載の方法。
【0866】
[201]前記胆汁酸が、250mgの前記胆汁酸を含む単位剤形により、前記患者に投与される、実施形態144~200のいずれか1つに記載の方法。
【0867】
[202]前記胆汁酸が、500mgの前記胆汁酸を含む単位剤形により、前記患者に投与される、実施形態144~200のいずれか1つに記載の方法。
【0868】
[203]前記胆汁が、経腸投与により、前記患者に投与される、実施形態144~202のいずれか1つに記載の方法。
【0869】
[204]前記患者が、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症の病歴を有していない、実施形態1~203のいずれか1つに記載の方法。
【0870】
[205]前記患者が、いかなる基礎肝疾患の病歴も有していない、実施形態204に記載の方法。
【0871】
[206]前記患者が、在胎期間35週以上で生まれ、前記導入遺伝子またはウイルスベクターの投与時点で、満期(例えば、調整満期)~約5歳(例えば、生後1日~約5歳、生後2日~約5歳、生後3日~約5歳、生後4日~約5歳、生後5日~約5歳、生後6日~約5歳、生後7日~約5歳、生後8日~約5歳、生後9日~約5歳、生後10日~約5歳、生後11日~約5歳、生後12日~約5歳、生後13日~約5歳、生後14日~約5歳、生後15日~約5歳、生後16日~約5歳、生後17日~約5歳、生後18日~約5歳、生後19日~約5歳、生後20日~約5歳、生後25日~約5歳、生後1ヶ月~約5歳、生後2ヶ月~約5歳、生後3ヶ月~約5歳、生後4ヶ月~約5歳、生後5ヶ月~約5歳、生後6ヶ月~約5歳、1歳~約5歳、2歳~約5歳、3歳~約5歳、及び4歳~約5歳)であるか、またはその年齢であった、実施形態1~205のいずれか1つに記載の方法。
【0872】
[207]前記患者が、男子である、実施形態1~206のいずれか1つに記載の方法。
【0873】
[208]前記患者が、機械的換気補助を必要とする、実施形態1~207のいずれか1つに記載の方法。
【0874】
[209]機械的換気補助が、侵襲性機械的換気補助を含む、実施形態208に記載の方法。
【0875】
[210]機械的換気補助が、非侵襲性機械的換気補助を含む、実施形態208に記載の方法。
【0876】
[211]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す、実施形態1~210のいずれか1つに記載の方法。
【0877】
[212]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、機械的換気補助の時間数において前記ベースラインからの経時的な変化を示す、実施形態211に記載の方法。
【0878】
[213]前記患者が、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、機械的換気補助の時間数においてベースラインからの経時的な変化を示す、実施形態212に記載の方法。
【0879】
[214]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、機能的自立座位を達成する、実施形態1~212のいずれか1つに記載の方法。
【0880】
[215]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、機能的自立座位を達成する、実施形態214に記載の方法。
【0881】
[216]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、必要な機械的人工呼吸器補助が1日あたり約16時間以下に減少することを示す、実施形態1~215のいずれか1つに記載の方法。
【0882】
[217]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、前記必要な機械的人工呼吸器補助の減少を示す、実施形態216に記載の方法。
【0883】
[218]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、必要な機械的人工呼吸器補助の減少を示す、実施形態217に記載の方法。
【0884】
[219]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、CHOP INTENDにおいてベースラインからの変化を示す、実施形態1~218のいずれか1つに記載の方法。
【0885】
[220]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、前記CHOP INTENDにおいて前記ベースラインからの変化を示す、実施形態219に記載の方法。
【0886】
[221]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、前記CHOP INTENDにおいてベースラインからの変化を示す、実施形態220に記載の方法。
【0887】
[222]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、最大吸気圧(MIP)においてベースラインからの変化を示す、実施形態1~221のいずれか1つに記載の方法。
【0888】
[223]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、MIPにおいて前記ベースラインからの変化を示す、実施形態222に記載の方法。
【0889】
[224]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、MIPにおいてベースラインからの変化を示す、実施形態223に記載の方法。
【0890】
[225]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す、実施形態1~224のいずれか1つに記載の方法。
【0891】
[226]前記患者が、前記導入遺伝子またはウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析において前記ベースラインからの変化を示す、実施形態225に記載の方法。
【0892】
[227]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析においてベースラインからの変化を示す、実施形態226に記載の方法。
【0893】
[228]筋生検のミオチューブラリン発現の定量分析における前記ベースラインからの変化が、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから少なくとも48週間持続する、実施形態226または227に記載の方法。
【0894】
[229]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、硬直及び/または関節拘縮の減少を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、前記硬直及び/または関節拘縮の減少を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、前記硬直及び/または関節拘縮の減少を示す、実施形態1~228のいずれか1つに記載の方法。
【0895】
[230]前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与すると、前記患者が、横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約24週間後までに、前記横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示し、任意選択により、前記患者は、前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約20週間、16週間、12週間、8週間、または4週間後までに、前記横隔膜及び/または呼吸筋の発達を示す、実施形態1~229のいずれか1つに記載の方法。
【0896】
[231]前記患者が、14μmol/Lより大きい(例えば、14μmol/L、15μmol/L、16μmol/L、17μmol/L、18μmol/L、19μmol/L、20μmol/L、21μmol/L、22μmol/L、23μmol/L、24μmol/L、25μmol/L、26μmol/L、27μmol/L、28μmol/L、29μmol/L、30μmol/L、31μmol/L、32μmol/L、33μmol/L、34μmol/L、35μmol/L、36μmol/L、37μmol/L、38μmol/L、39μmol/L、40μmol/L、41μmol/L、42μmol/L、43μmol/L、44μmol/L、45μmol/L、46μmol/L、47μmol/L、48μmol/L、49μmol/L、50μmol/L、51μmol/L、52μmol/L、53μmol/L、54μmol/L、55μmol/L、56μmol/L、57μmol/L、58μmol/L、59μmol/L、60μmol/L、61μmol/L、62μmol/L、63μmol/L、64μmol/L、65μmol/L、66μmol/L、67μmol/L、68μmol/L、69μmol/L、70μmol/L、71μmol/L、72μmol/L、73μmol/L、74μmol/L、75μmol/L、76μmol/L、77μmol/L、78μmol/L、79μmol/L、80μmol/L、81μmol/L、82μmol/L、83μmol/L、84μmol/L、85μmol/L、86μmol/L、87μmol/L、88μmol/L、89μmol/L、90μmol/L、91μmol/L、92μmol/L、93μmol/L、94μmol/L、95μmol/L、96μmol/L、97μmol/L、98μmol/L、99μmol/L、または100μmol/Lより大きい)血清総胆汁酸レベルを示すという所見によって、前記患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される、実施形態33~226のいずれか1つに記載の方法。
【0897】
[232]前記患者が、血液検査において参照レベルに対して1つ以上のパラメーターの増加または減少を示すという所見によって、前記患者が胆汁うっ滞またはその1つ以上の症状を示していると決定される、実施形態33~231のいずれか1つに記載の方法。
【0898】
[233]前記血液検査が、肝機能検査である、実施形態232に記載の方法。
【0899】
[234]前記1つ以上のパラメーターが、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、及び/またはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルを含む、実施形態232または233に記載の方法。
【0900】
[235]前記患者が、ビリルビン検査において、1mg/dLより大きい(例えば、1mg/dL、1.1mg/dL、1.2mg/dL、1.3mg/dL、1.4mg/dL、1.5mg/dL、1.6mg/dL、1.7mg/dL、1.8mg/dL、1.9mg/dL、2mg/dL、2.1mg/dL、2.2mg/dL、2.3mg/dL、2.4mg/dL、2.5mg/dL、2.6mg/dL、2.7mg/dL、2.8mg/dL、2.9mg/dL、3mg/dL、3.1mg/dL、3.2mg/dL、3.3.mg/dL、3.4mg/dL、3.5mg/dL、3.6mg/dL、3.7mg/dL、3.8mg/dL、3.9mg/dL、4mg/dL、4.1mg/dL、4.2mg/dL、4.3mg/dL、4.4mg/dL、4.5mg/dL、4.6mg/dL、4.7mg/dL、4.8mg/dL、4.9mg/dL、5mg/dL、10mg/dL、15mg/dL、20mg/dL、30mg/dL、40mg/dL、50mg/dL、60mg/dL、70mg/dL、80mg/dL、90mg/dL、または100mg/dLより大きい)ビリルビンレベルを示すという所見によって、前記患者が高ビリルビン血症またはその1つ以上の症状を示していると決定される、実施形態33~234のいずれか1つに記載の方法。
【0901】
[236]ビリルビン検査において1mg/dLより大きい前記ビリルビンレベルが、前記導入遺伝子または前記ウイルスベクターを前記患者に投与してから約3週間後までに生じる、実施形態235に記載の方法。
【0902】
[237]前記ビリルビンレベルが、直接ビリルビンレベルまたは総ビリルビンレベルを含む、実施形態235または236に記載の方法。
【0903】
[238]前記患者が、血液検査において参照レベルに対してパラメーターの増加を示すという所見によって、前記患者が胆汁うっ滞、高ビリルビン血症、またはその1つ以上の症状を示していると決定される、実施形態33~237のいずれか1つに記載の方法。
【0904】
[239]前記パラメーターが、血清胆汁酸のレベルを含む、実施形態238に記載の方法。
【0905】
[240]前記血清胆汁酸が、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、またはウルソデオキシコール酸である、実施形態239に記載の方法。
【0906】
[241]前記血液検査が、肝機能検査である、実施形態238に記載の方法。
【0907】
[242]前記パラメーターが、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼまたはアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルを含む、実施形態241に記載の方法。
【0908】
[243]MTM1をコードする導入遺伝子及び添付文書を含むキットであって、前記添付文書は、前記キットの使用者に対して、実施形態1~3、11~13、39~41、43~45、65~67、及び69~71のいずれか1つに記載の方法に従って、XLMTMを有する患者に前記導入遺伝子を投与するための指示を与えるものである、前記キット。
【0909】
[244]MTM1をコードする導入遺伝子を含むウイルスベクター及び添付文書を含むキットであって、前記添付文書は、前記キットの使用者に対して、実施形態1~89及び128~243のいずれか1つに記載の方法に従って、XLMTMを有する患者に前記ウイルスベクターを投与するための指示を与えるものである、前記キット。
【0910】
[245]抗胆汁うっ滞剤及び添付文書を含むキットであって、前記添付文書は、前記キットの使用者に対して、実施形態90~127のいずれか1つに記載の方法に従って、胆汁うっ滞または高ビリルビン血症を治療または予防するために前記抗胆汁うっ滞剤を患者に投与するための指示を与えるものである、前記キット。
【0911】
本明細書において言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、それぞれ個々の刊行物または特許出願が参照により本明細書に援用されることが具体的かつ個別に示される場合と同様に、参照により本明細書に援用される。
【0912】
特定の実施形態に関連して本発明を説明してきたが、本発明は、更なる変更が可能であり、本出願は、一般に、本発明の原理に従った本発明のあらゆる変形、使用、または適合を含むことが意図され、本発明が属する技術分野における既知のまたは慣習的な実施の範囲内であり、かつ本明細書に前述される本質的な特徴に適用され得る本発明からの逸脱を含み、特許請求の範囲の範囲に従うものであることが理解される。
【0913】
他の実施形態は、特許請求の範囲内である。
【配列表】
【国際調査報告】