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特表2024-520432採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法
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  • 特表-採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法 図1A
  • 特表-採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法 図1B
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  • 特表-採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法 図2B
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  • 特表-採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法 図3B
  • 特表-採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法 図4
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  • 特表-採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/453 20060101AFI20240517BHJP
   A61F 5/455 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
A61F5/453
A61F5/455
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572818
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 US2022030685
(87)【国際公開番号】W WO2022251184
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/193,235
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーティン アダム
(72)【発明者】
【氏名】アボット リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ジャーダイン ニコラス
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC39
4C098CD01
(57)【要約】
例は、採尿容器のバッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法に関する。採尿システムは、採尿装置112、導管117a、キャニスター114、およびバッフル構造体を含む。採尿装置112は、少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めされるように構成される。導管117aは、採尿装置112と流体連通している。キャニスター114は内部領域を有し、バッフル構造体はキャニスター114の内部領域に位置決めされるかまたは位置決め可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めされるように構成された採尿装置と、
前記採尿装置と流体連通している第1の導管と、
前記第1の導管と流体連通している内部領域を有するキャニスターと、
前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたまたは位置決め可能な1つ以上のバッフルを有するバッフル構造体と、
を備えることを特徴とする採尿システム。
【請求項2】
請求項1に記載の採尿システムであって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは、複数の孔を有するプレートと、前記プレートに固定されたらせん体とを含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項3】
請求項2に記載の採尿システムであって、
前記キャニスターは頂部領域および底部領域を含み、
前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決め可能であり、
前記プレートは、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされたとき、前記頂部領域に近接して位置決めされ、
前記らせん体は、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に延びている
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項4】
請求項3に記載の採尿システムであって、
前記キャニスターは、前記キャニスターの前記内部領域を少なくとも部分的に画定する内周部を有する1つ以上の側壁を含み、
前記プレートは、前記キャニスターの前記頂部領域で前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な外周部を含み、
前記らせん体は、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に、前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な外周部を含む
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項5】
請求項4に記載の採尿システムであって、
前記キャニスターは、前記頂部領域と前記底部領域の間で狭くなる円錐台形状を含み、
前記プレートは実質的に円形であり、
前記らせん体は、前記らせん体の前記プレートからの距離が増大するに従い低減する幅を含む
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか1項に記載の採尿システムであって、前記プレートの前記複数の孔は、前記複数の孔のうちの少なくとも1つの孔が前記プレートの各象限内に位置決めされるように前記プレートに位置決めされることを特徴とする採尿システム。
【請求項7】
請求項2から6のいずれか1項に記載の採尿システムであって、前記プレートは、前記複数の孔の各孔の面積または直径よりも大きい面積または直径を有する開口部を画定することを特徴とする採尿システム。
【請求項8】
請求項7に記載の採尿システムであって、前記プレートは、前記らせん体の先端側に延びるとともに前記開口部を画定するリップを含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項9】
請求項7または8に記載の採尿システムであって、前記キャニスターに取り外し可能に固定されたまたは固定可能であり、前記第1の導管と流体連通する採取ポートと、第2の導管を介して真空源と前記キャニスターの前記内部領域との間に流体連通を提供するように構成された真空ポートとを有する、蓋をさらに備えることを特徴とする採尿システム。
【請求項10】
請求項9に記載の採尿システムであって、前記プレートは前記蓋から離隔しており、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされ、前記蓋が前記キャニスターに固定されたときに、前記真空ポートと前記プレートの前記開口部とは、前記真空ポートが前記プレートの前記開口部の上に位置決めされた状態で実質的に位置合わせされることを特徴とする採尿システム。
【請求項11】
請求項10に記載の採尿システムであって、前記真空ポートは前記蓋の概して中心に位置決めされ、前記開口部は前記プレートの概して中心に位置決めされていることを特徴とする採尿システム。
【請求項12】
請求項1に記載の採尿システムであって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは、1つ以上の壁と、前記1つ以上の壁に沿って固定され隔置された複数のプレートとを含み、前記複数のプレートの各プレートは複数の孔を含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項13】
請求項12に記載の採尿システムであって、
前記複数のプレートは、少なくとも頂部プレート、底部プレート、および前記頂部プレートと前記底部プレートとの間に位置決めされた1つ以上の中間プレートを含み、
前記1つ以上の壁は、前記複数のプレートの各プレートを複数のプレート領域に分割するように位置決めされた複数の壁を含む
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項14】
請求項13に記載の採尿システムであって、前記複数のプレートの各プレートは、前記複数のプレート領域の各プレート領域に位置決めされた前記複数の孔のうちの少なくとも1つの孔を含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項15】
請求項14に記載の採尿システムであって、前記複数のプレートの各プレートは、前記複数のプレート領域の各プレート領域に位置決めされた前記複数の孔のうちの多数の孔を含み、前記多数の孔は、前記複数のプレートのうちの隣接するプレートの前記多数の孔の整列がないように位置決めされていることを特徴とする採尿システム。
【請求項16】
請求項13から15のいずれか1項に記載の採尿システムであって、前記複数の壁の各壁は複数の孔を含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項17】
請求項16に記載の採尿システムであって、
前記複数のプレートは、前記複数の壁の各壁を複数の壁領域に分割し、
前記複数の壁の各壁の前記複数の孔のうちの1つ以上の孔は、前記複数の壁領域の各壁領域に位置決めされている
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項18】
請求項13から17のいずれか1項に記載の採尿システムであって、前記複数の壁の各壁は、前記頂部プレートの上方に延びる頂部部分と、前記底部プレートの下方に延びる底部部分とを含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項19】
請求項18に記載の採尿システムであって、前記複数の壁の各壁の前記頂部部分および前記底部部分は、各々、少なくとも1つの孔を含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項20】
請求項13から19のいずれか1項に記載の採尿システムであって、
前記キャニスターは頂部領域および底部領域を含み、
前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決め可能であり、
前記頂部プレートは、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされたとき、前記頂部領域に近接して位置決めされ、
前記底部プレートは、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされたとき、前記底部領域に近接して位置決めされる
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項21】
請求項20に記載の採尿システムであって、
前記キャニスターは、前記キャニスターの前記内部領域を少なくとも部分的に画定する内周部を有する1つ以上の側壁を含み、
前記複数のプレートは、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされたとき、前記キャニスターの前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な外周部を含む
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項22】
請求項21に記載の採尿システムであって、
前記キャニスターは、前記頂部領域と前記底部領域の間で狭くなる円錐台形状を含み、
前記複数のプレートの各プレートは実質的に円形であり、
前記頂部プレートは、前記底部プレートの直径よりも大きい直径を含む
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項23】
請求項12から22のいずれか1項に記載の採尿システムであって、前記キャニスターに取り外し可能に固定されたまたは固定可能であり、前記第1の導管と流体連通する採取ポートと、第2の導管を介して真空源と前記キャニスターの前記内部領域との間に流体連通を提供するように構成された真空ポートとを有する、蓋をさらに備えることを特徴とする採尿システム。
【請求項24】
請求項1に記載の採尿システムであって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは複数の下向き傾斜壁を含み、前記下向き傾斜壁は、前記複数の下向き傾斜壁のうちの隣接する壁と部分的に重なることを特徴とする採尿システム。
【請求項25】
請求項24に記載の採尿システムであって、前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決め可能であるとともに、支持体を含み、前記複数の下向き傾斜壁は、前記バッフル構造体が前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたとき、前記支持体から内向きにかつ下向きに延びることを特徴とする採尿システム。
【請求項26】
請求項1に記載の採尿システムであって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは、前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたまたは位置決め可能な複数のシリカビーズを含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか1項に記載の採尿システムであって、前記キャニスターと流体連通しており、尿を前記採尿装置から第1の導管を通って前記キャニスター内に引き込むように前記キャニスターの前記内部領域を少なくとも部分的に真空にするように構成された、ポンプをさらに備えることを特徴とする採尿システム。
【請求項28】
内部領域を有するキャニスターと、
前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたまたは位置決め可能な1つ以上のバッフルを有するバッフル構造体と、
前記キャニスターに固定されたまたは固定可能な蓋であって、採取ポートおよび真空ポートを含む蓋と、
を備えることを特徴とする採尿容器。
【請求項29】
請求項28に記載の採尿容器であって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは、複数の孔を有するプレートと、前記プレートに固定されたらせん体とを含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項30】
請求項29に記載の採尿容器であって、
前記キャニスターは頂部領域および底部領域を含み、
前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決め可能であり、
前記プレートは、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされたとき、前記頂部領域に近接して位置決めされ、
前記らせん体は、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に延びている
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項31】
請求項30に記載の採尿容器であって、
前記キャニスターは、前記キャニスターの前記内部領域を少なくとも部分的に画定する内周部を有する1つ以上の側壁を含み、
前記プレートは、前記キャニスターの前記頂部領域で前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な外周部を含み、
前記らせん体は、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に、前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な外周部を含む
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項32】
請求項31に記載の採尿容器であって、
前記キャニスターは、前記頂部領域と前記底部領域の間で狭くなる円錐台形状を含み、
前記プレートは実質的に円形であり、
前記らせん体は、前記らせん体の前記プレートからの距離が増大するに従い低減する幅を含む
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項33】
請求項29から32のいずれか1項に記載の採尿容器であって、前記プレートの前記複数の孔は、前記複数の孔のうちの少なくとも1つの孔が前記プレートの各象限内に位置決めされるように前記プレートに位置決めされることを特徴とする採尿容器。
【請求項34】
請求項29から33のいずれか1項に記載の採尿容器であって、前記プレートは、前記複数の孔の各孔の面積または直径よりも大きい面積または直径を有する開口部を画定することを特徴とする採尿容器。
【請求項35】
請求項34に記載の採尿容器であって、前記プレートは、前記らせん体の先端側に延びるとともに前記開口部を画定するリップを含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項36】
請求項35に記載の採尿容器であって、前記プレートは前記蓋から離隔しており、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされ、前記蓋が前記キャニスターに固定されたときに、前記真空ポートと前記プレートの前記開口部とは、前記真空ポートが前記プレートの前記開口部の上に位置決めされた状態で実質的に位置合わせされることを特徴とする採尿容器。
【請求項37】
請求項36に記載の採尿容器であって、前記真空ポートは前記蓋の概して中心に位置決めされ、前記開口部は前記プレートの概して中心に位置決めされていることを特徴とする採尿容器。
【請求項38】
請求項28に記載の採尿容器であって、前記バッフル構造体は、1つ以上の壁と、前記1つ以上の壁に沿って固定され隔置された複数のプレートとを含み、前記複数のプレートの各プレートは複数の孔を含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項39】
請求項38に記載の採尿容器であって、
前記複数のプレートは、少なくとも頂部プレート、底部プレート、および前記頂部プレートと前記底部プレートとの間に位置決めされた1つ以上の中間プレートを含み、
前記1つ以上の壁は、前記複数のプレートの各プレートを複数のプレート領域に分割するように位置決めされた複数の壁を含む
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項40】
請求項39に記載の採尿容器であって、前記複数のプレートの各プレートは、前記複数のプレート領域の各プレート領域に位置決めされた前記複数の孔のうちの少なくとも1つの孔を含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項41】
請求項40に記載の採尿容器であって、前記複数のプレートの各プレートは、前記複数のプレート領域の各プレート領域に位置決めされた前記複数の孔のうちの多数の孔を含み、前記多数の孔は、前記複数のプレートのうちの隣接するプレートの前記多数の孔の整列がないように位置決めされていることを特徴とする採尿容器。
【請求項42】
請求項39から41のいずれか1項に記載の採尿容器であって、前記複数の壁の各壁は複数の孔を含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項43】
請求項42に記載の採尿容器であって、
前記複数のプレートは、前記複数の壁の各壁を複数の壁領域に分割し、
前記複数の壁の各壁の前記複数の孔のうちの1つ以上の孔は、前記複数の壁領域の各壁領域に位置決めされている
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項44】
請求項39から43のいずれか1項に記載の採尿容器であって、前記複数の壁の各壁は、前記頂部プレートの上方に延びる頂部部分と、前記底部プレートの下方に延びる底部部分とを含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項45】
請求項44に記載の採尿容器であって、前記複数の壁の各壁の前記頂部部分および前記底部部分は、各々、少なくとも1つの孔を含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項46】
請求項39から45のいずれか1項に記載の採尿容器であって、
前記キャニスターは頂部領域および底部領域を含み、
前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決め可能であり、
前記頂部プレートは、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされたとき、前記頂部領域に近接して位置決めされ、
前記底部プレートは、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされたとき、前記底部領域に近接して位置決めされる
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項47】
請求項46に記載の採尿容器であって、
前記キャニスターは、前記キャニスターの前記内部領域を少なくとも部分的に画定する内周部を有する1つ以上の側壁を含み、
前記複数のプレートは、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされたとき、前記キャニスターの前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な外周部を含む
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項48】
請求項47に記載の採尿容器であって、
前記キャニスターは、前記頂部領域と前記底部領域の間で狭くなる円錐台形状を含み、
前記複数のプレートの各プレートは実質的に円形であり、
前記頂部プレートは、前記底部プレートの直径よりも大きい直径を含む
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項49】
請求項28に記載の採尿容器であって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは複数の下向き傾斜壁を含み、前記下向き傾斜壁は、前記複数の下向き傾斜壁のうちの隣接する壁と部分的に重なることを特徴とする採尿容器。
【請求項50】
請求項49に記載の採尿容器であって、前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決め可能であるとともに、支持体を含み、前記複数の下向き傾斜壁は、前記バッフル構造体が前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたとき、前記支持体から内向きにかつ下向きに延びることを特徴とする採尿容器。
【請求項51】
請求項28に記載の採尿容器であって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは、前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたまたは位置決め可能な複数のシリカビーズを含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項52】
流体を採取する方法であって、
1つ以上のバッフルを有するバッフル構造体をキャニスターの内部領域に位置決めすることと、
流体採取装置を少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めすることであって、前記採尿装置は第1の導管を介して前記キャニスターと流体連通している、位置決めすることと、
前記使用者が排出した尿を前記採尿装置に採取することと、
尿を前記採尿装置から前記第1の導管を通して前記キャニスターの前記内部領域に引き込むことであって、前記尿は前記キャニスターの前記内部領域内の前記1つ以上のバッフルの少なくとも一部と接触する、引き込むことと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項53】
請求項52に記載の方法であって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは、複数の孔を有するプレートと、前記プレートに固定されたらせん体とを含み、バッフル構造体をキャニスターの内部領域に位置決めすることは、前記プレートを前記キャニスターの頂部領域に近接して、前記らせん体が少なくとも部分的に前記キャニスターの前記頂部領域と底部領域との間に延びている状態で、位置決めすることを含むことを特徴とする方法。
【請求項54】
請求項52に記載の方法であって、前記バッフル構造体の前記1つ以上のバッフルは、1つ以上の壁と、前記1つ以上の壁に沿って固定され隔置された複数のプレートとを含み、前記複数のプレートの各プレートは複数の孔を含み、バッフル構造体をキャニスターの内部領域に位置決めすることは、前記複数のプレートのうちの頂部プレートを前記キャニスターの頂部領域に近接して位置決めし、前記複数のプレートのうちの底部プレートを前記キャニスターの底部領域に近接して位置決めすることを含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月26日に出願された米国仮特許出願第63/193,235号に対する優先権を主張するものであり、その出願の開示内容は、その全体を本願にこの引用により援用する。
【背景技術】
【0002】
人は、通常の排尿行為が困難であるかまたは不可能であるように、運動制限または運動障害がある場合がある。たとえば、人は、可動性を損なう外科手術を受けるか、または身体障害を有する場合がある。別の例では、人は、パイロット、運転手、および危険区域での作業員が経験するものなど、移動条件が制限される場合がある。さらに、モニタリング目的または臨床検査のために、人からの流体採取が必要な場合がある。
【0003】
ベッドパン、およびフォーリーカテーテルなどの尿道カテーテルは、これらの状況のうちのいくつかに対処するために使用することができる。しかしながら、ベッドパンおよび尿道カテーテルには、それに付随するいくつかの問題がある。たとえば、ベッドパンは、不快感、こぼれ、および他の衛生上の問題を起こしやすい可能性がある。尿道カテーテルは、不快感、痛みを伴う可能性があり、尿路感染を引き起こす可能性がある。従来の採尿装置はまた、患者が仰臥位でベッドに拘束されているときの使用に限定される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第1178644号明細書
【特許文献2】英国特許出願公開第2490327号明細書
【特許文献3】カナダ特許第2488867号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2019/001030号明細書
【特許文献5】中国実用新案登録第211198839号明細書
【特許文献6】英国特許出願公開第2260907号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、流体採取装置の使用者および製造業者は、尿を採取する新規かつ改良された装置、システム、および方法を求め続けている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示する実施形態は、採尿容器バッフル構造体、ならびに関連するシステムおよび方法に関する。一実施形態では、採尿システムは、採尿装置と、導管と、キャニスターと、バッフル構造体とを含む。採尿装置は、少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めされるように構成されている。導管は、採尿装置と流体連通している。キャニスターは内部領域を含み、バッフル構造体は、キャニスターの内部領域に位置決めされるかまたは位置決め可能である。
【0007】
一実施形態では、採尿容器は、キャニスターと、バッフル構造体と、蓋とを含む。キャニスターは内部領域を有し、バッフル構造体は、キャニスターの内部領域に位置決めされるかまたは位置決め可能である。蓋は、キャニスターに固定されるかまたは固定可能であり、採取ポートおよび真空ポートを含む。
【0008】
一実施形態では、流体を採取する方法は、バッフル構造体をキャニスターの内部領域に位置決めすることを含む。本方法はまた、流体採取装置を少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めすることも含み、採尿装置は、導管を介してキャニスターと流体連通している。本方法はまた、使用者が排出した尿を採尿装置に採取することも含む。本方法はまた、尿を採尿装置から導管を通してキャニスターの内部領域に引き込むことも含み、尿は、キャニスターの内部領域内のバッフル構造体の少なくとも一部と接触する。
【0009】
開示する実施形態のうちの任意のものからの特徴は、限定なしに、互いに組み合わせて使用することができる。加えて、本開示の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を考慮することによって、当業者には明らかとなろう。
【0010】
図面は、本開示のいくつかの実施形態を示し、同一の参照番号は、図面に示す異なる視点または実施形態における同一または同様の要素または特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】一実施形態による、携帯型流体採取システムのブロック図である。
図1B】一実施形態による採尿システムの正面図である。
図2A】一実施形態による、採尿システム用のらせん状バッフル構造体の側面等角図である。
図2B】一実施形態による、採尿容器であって、キャニスターと、蓋と、採尿容器内に位置決めされた図2Aのらせん状バッフル構造体とを含む採尿容器の側面等角図である。
図3A】一実施形態による、採尿システム用の水平横方向バッフル構造体の側面等角図である。
図3B】一実施形態による、採尿容器であって、キャニスターと、蓋と、採尿容器内に位置決めされた図3Aの水平横方向バッフル構造体とを含む採尿容器の側面等角図である。
図4】一実施形態による、採尿システムのキャニスター内のバッフル構造体の側面図である。
図5】一実施形態による、採尿システムのキャニスター内のバッフル構造体の側面図である。
図6】一実施形態による、流体を採取する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に開示する実施形態は、バッフル構造体を含む採尿容器およびシステム、ならびに関連する方法に関する。本明細書に開示する装置およびシステムは、人から流体を採取するように構成されている。流体採取装置によって採取される流体は、尿、膣分泌物、陰茎分泌物、生殖液、血液、汗、または他の体液のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0013】
従来の採尿システムでは、採尿および/またはキャニスター移動中の尿の飛散する音は、多くの場合、使用者にとって恥ずかしい気持ちにさせるものである。たとえば、尿は、キャニスターの頂部から入り、キャニスターの底部またはキャニスター内の尿レベルまで落下することがあり、落下する尿が容器の底部または尿レベルに接触する前に速度を増すに従い、飛散音が大きくなる。採尿中および/または使用者による移動中、飛散音により、採尿システムに注目される可能性がある。採尿システムの使用者は、特に採尿システムが外来環境または臨床環境外の他の環境で使用される場合、採尿システムを使用しているときに慎重さに不安感を抱くことがある。たとえば、使用者によっては、車椅子に座った状態で、採尿キャニスターが車椅子の支持体上に位置決めされた状態で採尿システムを使用することがある。車椅子が動くと、キャニスター内の尿が、恥ずかしい気持ちにさせる飛散音をもたらす可能性があり、使用者が望む慎重さを妨げる。
【0014】
従来の採尿システムを改善するために、本明細書に記載するバッフル構造体は、採尿システムのキャニスター内に位置決めされるかまたは位置決め可能である。本明細書に記載する採尿システムの少なくとも1つ、いくつか、またはすべての実施形態において、バッフル構造体は、キャニスター内に挿入されて、尿(または他の流体)がより長い距離落下してキャニスター内で飛散するのを防止し、それによって従来の採尿システムに共通する明瞭な飛散音を防止または抑制するという技術的効果をもたらす、バッフルシステムとして作用することができる。バッフル構造体は、代わりに、尿を、バッフル構造体を通してキャニスターの底部および/またはキャニスター内の尿レベルまで導くことができる。
【0015】
図1Aは、一実施形態による流体採取システム10のブロック図である。流体採取システム10は、本明細書に記載する流体採取システムの実施形態に含めることができる。システム10は、流体(たとえば、尿)採取装置12(たとえば、本明細書に開示する流体採取装置のうちの任意のもの)と、流体(たとえば、尿)採取容器14と、真空源16(たとえば、ポンプ)とを含む。流体採取装置12、流体採取容器14、および真空源16は、1つ以上の導管17を介して互いに流体的に連結することができる。たとえば、流体採取装置12は、導管17を介して、流体採取容器14または真空源16のうちの1つ以上に動作可能に連結することができる。いくつかの実施形態では、真空源16を流体採取容器14に直接固定してもよい。流体採取装置12内に採取された流体(たとえば、尿または他の体液)は、流体採取装置12に固定された導管17を介して流体採取装置12から除去することができる。導管17の出口で加えられる吸引(たとえば、真空)力に応じて、導管17の入口を介して流体採取装置12のチャンバに吸引力を導入することができる。
【0016】
吸引力は、真空源16によって導管17の出口に直接または間接的に加えることができる。吸引力は、流体採取容器14を介して間接的に加えてもよい。たとえば、導管17の出口は、流体採取容器14の内部領域内に配置するか、または流体採取容器14の内部領域に流体的に連結してもよく、追加の導管17が、流体採取容器14から真空源16まで延びていてもよい。したがって、真空源16は、流体採取容器14を介して流体採取装置12に吸引を加えることができる。吸引力は、真空源16を介して直接加えてもよい。たとえば、導管17の出口を真空源16内に配置してもよい。追加の導管17が、真空源16から、流体採取容器14までなど、流体採取装置12の外側の箇所まで延びていてもよい。こうした例では、真空源16は、流体採取装置12と流体採取容器14との間に配置することができる。
【0017】
流体採取容器14は、その中に流体を保持するようなサイズおよび形状である。流体採取容器14としては、バッグ(たとえば、排液バッグ)、瓶、キャニスター、またはカップ(たとえば、採取ジャー)、または尿などの体液を貯蔵する他の任意の密閉容器を挙げることができる。いくつかの例では、導管17は、流体採取装置12から延び、流体採取容器14内の第1の箇所に結合することができる。追加の導管17は、流体採取容器14の第2の箇所に結合することができ、真空源16まで延びて真空源16に結合することができる。したがって、流体採取容器14を介して流体採取装置12を通して、真空(たとえば、吸引)をもたらすことができる。尿などの流体は、真空源16を使用して流体採取装置12から排出することができる。
【0018】
真空源16は、手動真空ポンプおよび電気真空ポンプ、ダイヤフラムポンプ、遠心ポンプ、容積型ポンプ、磁気駆動ポンプ、蠕動ポンプ、または真空(たとえば、負圧)を生成するように構成された任意の真空源のうちの1つ以上を含むことができる。真空源16は、流体採取装置12から流体を除去するために真空または吸引を提供することができる。いくつかの例では、真空源16は、(たとえば、電源ソケットに接続される)電源コード、1つ以上の電池、または手動電力(たとえば、手で操作する真空ポンプ)のうちの1つ以上によって電力を供給することができる。いくつかの例では、真空源16は、流体採取装置12の外側、上、または内部に収まるようなサイズおよび形状であり得る。たとえば、真空源16は、1つ以上の小型ポンプまたは1つ以上のマイクロポンプを含むことができる。本明細書で開示する真空源は、スイッチ、ボタン、プラグ、リモコン、または真空源16を作動させるのに好適な他の任意の装置のうちの1つ以上を含むことができる。
【0019】
図1Bは、一実施形態による採尿システム100の一例を示す。採尿システム100は、採尿装置112と、採尿装置112の内部領域と流体連通している第1の導管117aと、採尿容器と、ポンプ116とを含むことができる。採尿容器は、キャニスター114と、キャニスター114に固定されたまたは固定可能な蓋119とを含むことができる。キャニスター114は、頂部領域124および底部領域134を含むことができ、第1の導管117aを介して採尿装置112の内部領域と流体連通している内部領域を、少なくとも部分的に画定することができる。たとえば、蓋119は、採尿装置112とキャニスター114の内部領域との間の流体連通を提供するように、第1の導管117aを着脱可能に固定することができる尿ポート139を含むことができる。第2の導管117bが、キャニスター114の内部領域とポンプ116との間の流体連通を提供することができる。たとえば、蓋119は、ポンプ116とキャニスターの内部領域との間の流体連通を提供するように、第2の導管117bを着脱可能に固定することができる真空ポート129を含むことができる。真空ポート129および/または尿ポート139は、それぞれの導管117b、117aを真空ポート129および/または尿ポート139に固定するように着脱可能に固定されるアダプタを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の導管117aおよび第2の導管117bのうちの少なくとも一方(たとえば、両方)は、キャニスター114の内部領域との流体連通を提供するようにキャニスター114に着脱可能に接続または固定してもよい。たとえば、キャニスターは、尿ポート139および真空ポート129のうちの少なくとも一方(たとえば両方)を含むことができる。
【0020】
採尿装置112は、少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めされるように構成することができる。図1Bに示す採尿装置112は、女性用の採尿装置を含むが、採尿装置112は、代わりに男性用の採尿装置を含んでもよい。たとえば、PCT国際出願第PCT/US2019/029616号は、男性および女性の両方ための流体採取装置のさまざまな実施形態を記載しており、その出願の開示内容は、その全体を本願にこの引用により援用する。さらに、採尿装置112は、採尿システム100において、男性もしくは女性用の採尿装置または他の流体採取装置の異なるタイプ、種類、およびサイズの間で交換可能であってもよい。概して、採尿装置112は、尿道に近接または隣接して位置決めされるようなサイズであるとともに、尿または他の体液を使用者から吸い取るように構成された、表面を含むことができる。尿または他の流体は、表面から採尿装置112内のリザーバまで運ぶことができる。
【0021】
採尿システム100は、採尿装置112の内部領域(たとえば、リザーバ)およびキャニスター114の内部領域と流体連通している第1の導管117aも含む。第1の導管117aは、採尿装置112とキャニスター114との間に位置決めすることができ、または位置決め可能であり得る。採尿システム100は、ポンプ116とキャニスター114の内部領域との間の流体連通を提供する第2の導管117bも含むことができる。いくつかの実施形態では、ポンプ116は、キャニスター114に直接固定してもよく、採尿システム100から第2の導管117bは存在しなくてもよい。導管117a、117bは、可撓性チューブを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の導管117aの少なくとも一部が実質的に不透明であり、それにより、第1の導管117a内の尿が見えないようにする。
【0022】
キャニスター114は、再使用可能で食器洗浄機で洗浄可能であり得るとともに、ポリカーボネートまたはガラスなど、概して硬い材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、キャニスター114は使い捨てであり得る。採尿システム100は、キャニスター114の異なる容積サイズに対応するように構成することができる。キャニスター114は、実質的に円筒形または円錐台形であり得る。いくつかの実施形態では、キャニスターは、概して正方形または長方形の側面輪郭など、他の形状および構成を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、導管117a、117bを取り付けるための複数のポート129、139および/またはアダプタを有する蓋119は、キャニスター114に固定することができ、または固定可能であり得る。いくつかの実施形態では、蓋119は、図1Bに示すものよりも追加のポートまたはアダプタを含むことができる。導管117a、117bを取り付けるためのポートおよび/またはアダプタを除いて、キャニスター114は、キャニスター114に採取された尿が漏れるかまたはこぼれることがないように、封止され気密であり得る。
【0023】
ポンプ116は、キャニスター114の内部領域と流体連通しており、採尿装置112から第1の導管117aを通ってキャニスター114内に尿を引き込むようにキャニスター114の内部領域を真空にするように構成されている。ポンプ116をキャニスター114に直接固定してもよく、または、導管117bが、ポンプ116をキャニスター114の内部領域に流体的に連結してもよい。ポンプ116は、手動真空ポンプおよび電気真空ポンプ、ダイヤフラムポンプ、遠心ポンプ、容積型ポンプ、磁気駆動ポンプ、蠕動ポンプ、または真空を生成するように構成された任意のポンプのうちの1つ以上を含むことができる。ポンプ116は、流体採取装置112から流体を除去するために真空または吸引を提供することができる。いくつかの例では、ポンプ116に、1つ以上の電池または他の電源によって電力を供給することができる。ポンプ116は、キャニスター114も支持するハウジングに含めることができる。いくつかの例では、ポンプ116は、車椅子の容器支持体内に収まるようなサイズおよび形状であり得る。いくつかの実施形態では、ポンプ116は、壁取り付けポンプを含むことができる。ポンプ116は、スイッチ、ボタン、プラグ、リモコン、またはポンプ116を作動させるのに好適な他の任意の装置のうちの1つ以上を含むことができる。
【0024】
採尿システム100は、キャニスター114の内部領域に位置決めされたまたは位置決め可能なバッフル構造体を含むことができる。本明細書に記載するバッフル構造体のうちの少なくとも1つ、いくつか、またはすべての実施形態では、バッフル構造体の構成により、採尿および/またはキャニスターの充填中の慎重さが向上するという技術的効果がもたらされる。たとえば、従来の採尿システムとは対照的に、本明細書に記載するバッフル構造体のうちの少なくとも1つ、いくつか、またはすべての実施形態は、尿が使用者から引き出され、キャニスター114内に投入される際に、尿または他の流体がキャニスター114内に飛散するのを防止する。従来のシステムでは、キャニスター内への尿の飛散は、容器の充填中および充填後に容器内で尿が飛散することによって発生する音のために、採尿システムに注意を引く。外来患者用に設計された採尿システムでは、採取中および移動中の尿の飛散による音が大きくなり、かつ/または利用者にさらなる恥ずかしさをもたらす。
【0025】
採尿システム100を改善するために、キャニスターの内部領域にバッフル構造体を位置決めすることができ、または位置決め可能であり得る。バッフル構造体は、尿がキャニスター114に入るときに尿が自由落下する距離を短くし、それによって飛沫音の増幅を抑制することができる。キャニスター114内で尿が自由落下する距離を短くするために、バッフル構造体は、キャニスター114の底部領域134(またはキャニスター114内の現在の尿レベル)に尿を誘導して、キャニスター内の飛散音を防止するかまたは最小化することができる。本明細書に記載するバッフル構造体の多くの実施形態は、キャニスター114から取り外し可能であり、別のキャニスター114で再利用可能であり得る。いくつかの実施形態では、バッフル構造体はキャニスター114と一体的に形成(たとえば、成形)してもよい。
【0026】
図2Aは、一実施形態による、らせん状バッフル構造体200の等角側面図であり、図2Bは、一実施形態による、キャニスター114の頂部領域124に固定された蓋119と、キャニスター114の内部領域に位置決めされたバッフル構造体200とを含む、採尿容器250の等角図である。バッフル構造体200は、1つ以上のバッフルを含むことができる。たとえば、バッフル構造体200の1つ以上のバッフルは、貫通して延びる複数の孔212を有するかまたは画定する少なくとも1つのプレート210と、プレート210に固定されたらせん体220とを含むことができる。バッフル構造体200がキャニスター114内に位置決めされると、らせん体220は、底部領域134から少なくとも部分的にキャニスター114の頂部領域124に向かって延び、プレート210は、キャニスター114の頂部領域124に近接して位置決めされる。いくつかの実施形態では、プレート210とは反対側のらせん体220の先端部222が、キャニスター114の底部に載ってもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、キャニスター114は、キャニスター114の内部領域を少なくとも部分的に画定する内周部123を有する1つ以上の側壁125を含む。プレート210は、キャニスター114の頂部領域124において、1つ以上の側壁125の内周部123と概して相補的な外周部215を含むことができる。プレート210は、外周部215が、キャニスター114の内周部123と相互作用するかもしくは内周部123に隣接するか、または内周部123から離隔するようなサイズであり得る。いくつかの実施形態では、らせん体220は、少なくとも部分的にキャニスター114の頂部領域124と底部領域134との間に、1つ以上の側壁125の内周部123と概して相補的な外周部225を含む。らせん体220は、外周部225が、キャニスター114の内周部123と相互作用するかもしくは内周部123に隣接するか、または内周部123から離隔するようなサイズであり得る。たとえば、キャニスター114は、頂部領域124と底部領域134との間で狭くなる円錐台形状を含むことができる。プレート210は、実質的に円形とすることができ、らせん体220は、らせん体220のプレート210からの距離が増大するに従い低減する、キャニスター114が狭くなるのに概して相補的である幅を含むことができる(たとえば、先端部222におけるらせん体220の幅または直径は、プレート210に近接する上端部におけるらせん体220の幅または直径よりも小さい)。いくつかの実施形態では、プレート210は、楕円形、三角形、長方形、五角形、六角形など、円以外の形状を含んでもよい。らせん体220の頂部または底部の輪郭もまた、楕円形、三角形、長方形、五角形、六角形などの円以外の形状を含んでもよい。プレート210および/またはらせん体220の形状は、容器114の形状と概して相補的であり得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、プレート210は、4つの理論的な象限211または実質的に等しい寸法の領域を含むことができ、複数の孔212は、複数の孔212のうちの少なくとも1つの孔212がプレート210の各象限211内に位置決めされるように、プレート210に位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、複数の孔212は、複数の孔212のうちの多数の孔212がプレート210の各象限211内に位置決めされるように、プレート210上に位置決めしてもよい。
【0029】
プレート210はまた、蓋119がキャニスター114に固定されたときに、蓋119の真空ポート129と概して整列しかつ/またはその真下に位置決めされるようにプレート210上に配置された、開口部232も画定することができる。たとえば、真空ポート129は、蓋119の概して中心に位置決めすることができ、開口部232は、プレート210の概して中心に位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、真空ポート129は、蓋119の中心から外れて位置決めしてもよく、開口部232は、真空ポート129が中心から外れたときに真空ポート129と整列するかまたは真空ポート129の真下にあるように位置決めしてもよい。開口部232は、ポンプ116が作動したときに、キャニスター114内の必要な空気が真空ポート129を通してポンプ116によって吸引され得るようにすることができる。いくつかの実施形態では、開口部232は、複数の孔212の各孔212の面積または直径よりも大きい面積または直径を有する。プレート210はまた、開口部232を少なくとも部分的に画定し、プレート210かららせん体220の先端側に延びる、リップ230も含むことができる。
【0030】
プレート210はまた、バッフル構造体200がキャニスター114の内部領域に位置決めされたとき、蓋119から離隔するようにしてもよい。たとえば、プレート210は、蓋119から約0.64cm~約5.1cm、蓋119から約1.3cm~約2.5cm、蓋119から約2.5cm~約3.8cm、蓋119から約3.8cm~約5.1cm、蓋119から約0.64cm~約1.3cm、蓋119から約1.3cm~約1.9cm、蓋119から約1.9cm~約2.5cm、蓋119から約2.5cm~約3.2cm、蓋119から約3.2cm~約3.8cm、蓋119から約3.8cm~約4.4cm、蓋119から約4.4cm~約5.1cm、蓋119から約5.1cm未満、蓋119から約3.8cm未満、蓋119から約2.5cm未満、蓋119から約1.9cm未満、または蓋119から約1.3cm未満離隔してもよい。
【0031】
使用中、尿または他の流体が蓋119の尿ポート139を通ってキャニスター114の内部領域に入ると、尿は、尿がバッフル構造体200のプレート210に接触するまで短い距離(たとえば、キャニスターの底部までの距離未満である距離、および/またはキャニスター114内の尿レベルまでの距離未満である距離)だけ落下する。次いで、尿は、複数の孔212のうちの1つ以上の孔を通って落下し、尿がらせん体220に接触するまで短い距離を落下することができる。その後、尿は、尿がキャニスター114の底部またはキャニスター内の尿レベルに達するまで、らせん体220を流れ続けることができる。次いで、バッフル構造体200のうちの少なくとも1つ、いくつか、またはすべての実施形態は、キャニスター114に入りかつ/またはキャニスター内を移動する際の尿の自由落下の距離を短くし、したがって、尿が採取される際にキャニスター114内の飛散音を低減させるかまたは防止する、という技術的効果をもたらす。バッフル構造体200はまた、キャニスター114が動かされる際に、キャニスター114内に保持された尿の跳ね飛ばしおよび飛散も防止することができる。
【0032】
図3Aは、一実施形態による、水平横方向バッフル構造体300の等角側面図であり、図3Bは、一実施形態による、キャニスター114内に位置決めされたバッフル構造体300と、キャニスター114の頂部領域124に固定された蓋119とを含む、採尿容器350の等角図である。バッフル構造体300は、1つ以上のバッフルを含むことができる。たとえば、バッフル構造体300の1つ以上のバッフルは、1つ以上(たとえば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つなど)の壁320と、1つ以上の壁320に沿って固定され隔置された複数のプレート310とを含むことができる。複数のプレート310の各プレート310は、複数の孔312を含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のプレート310は、少なくとも頂部プレート、底部プレート、および頂部プレートと底部プレートとの間に位置決めされた1つ以上(たとえば、2つ、3つ、4つなど)の中間プレートを含む。
【0033】
1つ以上の壁320は、複数のプレート310の各プレートを複数のプレート領域315に分割するように、複数のプレート310に位置決めおよび/または固定することができる。たとえば、バッフル構造体300は、各プレート310を4つの異なるプレート領域315に分割する4つの壁320を含む。複数の孔312のうちの少なくとも1つの孔312を、複数のプレート領域315の各プレート領域312に位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、複数の孔312を、複数のプレート領域315の各プレート領域315に位置決めしてもよい。各プレート領域315の複数の孔312を、隣接するプレート310の複数の孔312の整列がないように位置決めしてもよい(たとえば、各プレート領域315の複数の孔312は、隣接するプレート310の各プレート領域315の複数の孔312と位置合わせされないか、または各プレート領域314の複数の孔312は、隣接するプレート310の各プレート領域315の複数の孔312と位置がずれる)。たとえば、頂部プレート310の複数の孔312は、概して三角形または菱形の編成で配置してもよく、頂部プレート310に隣接する中間プレート310の複数の孔312は、概して正方形の編成で配置してもよい。いずれの場合も、複数の孔312の各孔は、隣接するプレートの複数の孔312のうちのいずれの孔とも整列していなくてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、複数の壁320のうちの1つ以上(たとえば、いくつかまたはすべて)の壁320は、複数の孔322を含むことができる。たとえば、複数のプレート310は、複数の壁320の各壁320を複数の壁領域321に分割することができる。複数の孔322のうちの1つ以上の孔322を、複数の壁領域321の各壁領域321に位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、複数の壁320のうちの1つ以上(たとえば、すべて)の壁320は、複数のプレート310のうちの頂部プレートの上方に延びる頂部部分325と、複数のプレート310のうちの底部プレートの下方に延びる底部部分327とを含む。頂部部分325および底部部分327のうちの少なくとも一方(たとえば、両方)は、複数の孔のうちの少なくとも1つの孔322を含むことができる。
【0035】
図3Bを参照すると、いくつかの実施形態では、バッフル構造体300は、キャニスター114の内部領域に取り外し可能に位置決め可能である。キャニスター114の内部領域に位置決めされると、複数のプレート310のうちの頂部プレートは、頂部領域124に近接して位置決めされ、複数のプレート310のうちの底部プレートは、キャニスター114の底部領域134に近接して位置決めされる。複数のプレート310は、バッフル構造体300がキャニスター114の内部領域に位置決めされたときに、キャニスター114の1つ以上の側壁125の内周部123と概して相補的な、外周部311を含むことができる。いくつかの実施形態では、キャニスター114は、頂部領域124と底部領域134との間で狭くなる円錐台形状を含む。複数のプレート310の各プレートは実質的に円形であって、頂部プレートが底部プレートの直径よりも大きい直径を有することができる。採尿容器350は、バッフル構造体300がキャニスター114の内部領域に位置決めされた状態で、キャニスター114に取り外し可能に固定されたまたは固定可能な蓋119を含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のプレート310は、楕円形、三角形、長方形、五角形、六角形など、円以外の形状を含んでもよい。複数のプレート310の形状は、容器114の形状と概して相補的であり得る。
【0036】
使用中、キャニスターに入る尿は、複数のプレート310のうちの頂部プレートに接触する前に短い距離だけ落下することができる。その後、尿は、頂部プレートの複数の孔312のうちの1つ以上の孔を通過し、複数のプレート310のうちの隣接する中間プレートに接触する前に、別の短い距離を落下することができる。次いで、尿は、複数のプレート310のうちの隣接する中間プレートの複数の孔312のうちの1つ以上の孔を通過し、複数のプレート310のうちの隣接するプレートに接触する前に別の短い距離を落下し、以下同様に続くことができる。少なくとも1つ、いくつか、またはすべての実施形態において、複数のプレート310は、次いで、キャニスター114に入りかつ/またはキャニスター114内を移動する際の尿の自由落下の距離を短くし、したがって、尿が採取される際にキャニスター114内の飛散音を低減させるかまたは防止する、という技術的効果をもたらす。壁320はまた、キャニスターが動かされる際に、キャニスター114内の尿の跳ね飛ばし音および飛散音も防止または抑制する。
【0037】
バッフル構造体なしの採尿システム、バッフル構造体200を含む採尿システム、およびバッフル構造体300を含む採尿システムを比較試験して、採尿およびキャニスター114の移動中に発生する音に対するバッフル構造体200、300の効果を判断した。バッフル構造体200、300は、キャニスター114内に採取された、貯留液体に液体が自由落下する距離を短くすることにより、キャニスター114の充填中の飛沫音を低減させることが観察された。
【0038】
図4を参照すると、一実施形態による、キャニスター114の内部領域にバッフル構造体400が位置決めされているキャニスター114が示されている。キャニスター114を蓋119なしで示すが、バッフル構造体400を含む採尿容器を形成するようにバッフル構造体400が内部に位置決めされている状態で、キャニスターに蓋119を固定することができる。いくつかの実施形態では、バッフル構造体400は、複数の下向き傾斜壁410を含み、それらは、複数の下向き傾斜壁410のうちの隣接する壁と部分的に重なる。尿50は、キャニスター114の内部領域に入ると、最初に、複数の下向き傾斜壁のうちの最上部の下向き傾斜壁に接触することができる。尿50は、次いで、最上部の下向き傾斜壁の端部まで流れ、複数の下向き傾斜壁410のうちの隣接する下向き傾斜壁まで落下することができる。尿は、次いで、隣接する下向き傾斜壁の端部まで流れ落ち、隣接する下向き傾斜壁の下方の複数の下向き傾斜壁410のうちのさらなる隣接する下向き傾斜壁の上に落下することができる。このプロセスは、尿50がキャニスター114の底部および/またはキャニスター114内に保持された尿50のレベルに達するまで、複数の下向き傾斜壁410を通って継続することができる。複数の下向き傾斜壁410は、内部領域の頂部から内部領域の底部まで連続的に延びるキャニスター114内に空間がないように位置決めすることができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、バッフル構造体400は、キャニスターの内部領域に取り外し可能に位置決め可能であり得るか、または位置決めすることができ、1つ以上の支持体420を含むことができる。複数の下向き傾斜壁410は、バッフル構造体400がキャニスター114の内部領域に位置決めされたときに、1つ以上の支持体420から内向きにかつ下向きに延びることができる。
【0040】
図5に参照すると、いくつかの実施形態では、バッフル構造体は、キャニスター114の内部領域に位置決めされたまたは位置決め可能な複数のビーズ500を含むことができる。複数のビーズ500は、シリカビーズ、ガラスビーズ、カーボンビーズ、粘土ビーズ、他の乾燥剤ビーズ、材料の削り屑もしくは、らせん状片などの他の構造体、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上であり得る。複数のビーズ500は、キャニスター114の内部領域に所定のまたは所望のレベルまで位置決めすることができる。
【0041】
図6は、一実施形態による、流体を採取する方法600のフロー図である。方法600は、1つ以上のバッフルを有するバッフル構造体をキャニスターの内部領域に位置決めする行為610を含む。いくつかの実施形態では、方法600は、流体採取装置を少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めする行為620を含み、採尿装置は第1の導管を介してキャニスターと流体連通している。いくつかの実施形態では、方法600は、使用者が排出した尿を採尿装置に採取する行為630を含む。いくつかの実施形態では、方法600は、尿を採尿装置から第1の導管を通してキャニスターの内部領域に引き込む行為640を含み、尿はキャニスターの内部領域のバッフル構造体の少なくとも一部と接触する。
【0042】
方法600のバッフル構造体は、本明細書に記載する任意のバッフル構造体を含むことができる。いくつかの実施形態では、方法600のバッフル構造体の1つ以上のバッフルは、複数の孔を有するプレートと、プレートに固定されたらせん体とを含むことができ、行為610は、らせん体が少なくとも部分的にキャニスターの頂部領域と底部領域との間に延びている状態で、プレートをキャニスターの頂部領域に近接して位置決めすることを含む。いくつかの実施形態では、方法600のバッフル構造体の1つ以上のバッフルは、1つ以上の壁と、1つ以上の壁に沿って固定され隔置された複数のプレートとを含むことができ、複数のプレートの各プレートは複数の孔を含む。行為610は、複数のプレートのうちの頂部プレートをキャニスターの頂部領域に近接して位置決めし、複数のプレートのうちの底部プレートをキャニスターの底部領域に近接して位置決めすることを含むことができる。
【0043】
上述した方法600の行為は例示を目的とするものである。たとえば、方法600の行為は、異なる順序で実行し、複数の行為に分割し、変更し、補足し、または組み合わせることができる。一実施形態では、方法600の行為のうちの1つ以上を方法600から省略してもよい。方法600の行為のうちの任意のものが、本明細書に開示するバッフル構造体のうちの任意のものを使用することを含むことができる。
【0044】
本明細書で用いる場合の「約」または「実質的に」という用語は、「約」または「実質的に」によって修飾される用語の±10%または±5%の許容可能な変動を指す。さらに、「未満」、「以下」、「よりも大きい」、「を超える」、または「以上」は、端点として、「未満」、「以下」、「よりも大きい」、「を超える」、または「以上」によって修正される値を含む。
【0045】
本明細書においてさまざまな態様および実施形態について開示したが、他の態様および実施形態も企図される。本明細書に開示するさまざまな態様および実施形態は、説明を目的とするものであり、限定的であるようには意図されていない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めされるように構成された採尿装置と、
前記採尿装置と流体連通している第1の導管と、
頂部領域と、底部領域と、1つ以上の側壁とを有するキャニスターであって、前記1つ以上の側壁は、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に延び、前記第1の導管と流体連通する前記キャニスターの内部領域を画定する内周部を含む、キャニスターと、
前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたまたは位置決め可能なバッフル構造体であって、前記バッフル構造体は、貫通して延びる複数の孔と、前記キャニスターの前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な形状の外周部とを有する1つ以上のプレートを含み、前記1つ以上のプレートは、前記バッフル構造体が前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたとき、少なくとも前記キャニスターの前記頂部領域に近接して位置決めされる少なくとも頂部プレートを含む、バッフル構造体と、
を備えることを特徴とする採尿システム。
【請求項2】
請求項1に記載の採尿システムであって、
前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決めされ、前記複数の孔を有する前記頂部プレートと、前記頂部プレートに固定されたらせん体とを含み、前記らせん体は、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に延び、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に、前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な外周部を含み、
前記キャニスターは、前記頂部領域と前記底部領域との間で狭くなる円錐台形状を含み、
前記頂部プレートは実質的に円形であり、
前記らせん体は、前記らせん体の前記頂部プレートからの距離が増大するに従い低減する幅を含む
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項3】
請求項2に記載の採尿システムであって、前記頂部プレートの前記複数の孔は、前記複数の孔のうちの少なくとも1つの孔が前記頂部プレートの各象限内に位置決めされるように前記頂部プレートに位置決めされることを特徴とする採尿システム。
【請求項4】
請求項2に記載の採尿システムであって、前記頂部プレートは、前記複数の孔の各孔の面積または直径よりも大きい面積または直径を有する開口部を画定することを特徴とする採尿システム。
【請求項5】
請求項4に記載の採尿システムであって、前記頂部プレートは、前記らせん体の先端側に延びるとともに前記開口部を画定するリップを含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項6】
請求項4に記載の採尿システムであって、前記キャニスターに取り外し可能に固定されたまたは固定可能であり、前記第1の導管と流体連通する採取ポートと、第2の導管を介して真空源と前記キャニスターの前記内部領域との間に流体連通を提供するように構成された真空ポートとを有する、蓋をさらに備えることを特徴とする採尿システム。
【請求項7】
請求項6に記載の採尿システムであって、前記頂部プレートは前記蓋から離隔しており、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされ、前記蓋が前記キャニスターに固定されたときに、前記真空ポートと前記頂部プレートの前記開口部とは、前記真空ポートが前記頂部プレートの前記開口部の上に位置決めされた状態で実質的に位置合わせされることを特徴とする採尿システム。
【請求項8】
請求項7に記載の採尿システムであって、前記真空ポートは前記蓋の概して中心に位置決めされ、前記開口部は前記頂部プレートの概して中心に位置決めされていることを特徴とする採尿システム。
【請求項9】
請求項1に記載の採尿システムであって、前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決めされ、1つ以上の壁と、前記1つ以上の壁に沿って固定され隔置された複数のプレートとを含み、前記複数のプレートは、前記頂部プレートと1つ以上のさらなるプレートとを含み、前記複数のプレートの各プレートは前記複数の孔を含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項10】
請求項9に記載の採尿システムであって、
前記複数のプレートは、少なくとも前記頂部プレート、底部プレート、および前記頂部プレートと前記底部プレートとの間に位置決めされた1つ以上の中間プレートを含み、
前記1つ以上の壁は、前記複数のプレートの各プレートを複数のプレート領域に分割するように位置決めされた複数の壁を含む
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項11】
請求項10に記載の採尿システムであって、前記複数のプレートの各プレートは、前記複数のプレート領域の各プレート領域に位置決めされた前記複数の孔のうちの少なくとも1つの孔を含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項12】
請求項11に記載の採尿システムであって、前記複数のプレートの各プレートは、前記複数のプレート領域の各プレート領域に位置決めされた前記複数の孔のうちの多数の孔を含み、前記多数の孔は、前記複数のプレートのうちの隣接するプレートの前記多数の孔の整列がないように位置決めされていることを特徴とする採尿システム。
【請求項13】
請求項10に記載の採尿システムであって、前記複数の壁の各壁は複数の孔を含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項14】
請求項13に記載の採尿システムであって、
前記複数のプレートは、前記複数の壁の各壁を複数の壁領域に分割し、
前記複数の壁の各壁の前記複数の孔のうちの1つ以上の孔は、前記複数の壁領域の各壁領域に位置決めされている
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項15】
請求項10に記載の採尿システムであって、前記複数の壁の各壁は、前記頂部プレートの上方に延びる頂部部分と、前記底部プレートの下方に延びる底部部分とを含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項16】
請求項15に記載の採尿システムであって、前記複数の壁の各壁の前記頂部部分および前記底部部分は、各々、少なくとも1つの孔を含むことを特徴とする採尿システム。
【請求項17】
請求項10に記載の採尿システムであって、
前記キャニスターは、前記頂部領域と前記底部領域の間で狭くなる円錐台形状を含み、
前記複数のプレートの各プレートは実質的に円形であり、
前記頂部プレートは、前記底部プレートの直径よりも大きい直径を含む
ことを特徴とする採尿システム。
【請求項18】
請求項1に記載の採尿システムであって、前記キャニスターに取り外し可能に固定されたまたは固定可能であり、前記第1の導管と流体連通する採取ポートと、第2の導管を介して真空源と前記キャニスターの前記内部領域との間に流体連通を提供するように構成された真空ポートとを有する、蓋をさらに備えることを特徴とする採尿システム。
【請求項19】
請求項1に記載の採尿システムであって、前記キャニスターと流体連通しており、尿を前記採尿装置から第1の導管を通って前記キャニスター内に引き込むように前記キャニスターの前記内部領域を少なくとも部分的に真空にするように構成された、ポンプをさらに備えることを特徴とする採尿システム。
【請求項20】
頂部領域と、底部領域と、1つ以上の側壁とを有するキャニスターであって、前記1つ以上の側壁は、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に延び、前記キャニスターの内部領域を画定する内周部を含む、キャニスターと、
前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたまたは位置決め可能なバッフル構造体であって、前記バッフル構造体は、貫通して延びる複数の孔と、前記キャニスターの前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な形状の外周部とを有する1つ以上のプレートを含み、前記1つ以上のプレートは、前記バッフル構造体が前記キャニスターの前記内部領域に位置決めされたとき、少なくとも前記キャニスターの前記頂部領域に近接して位置決めされる少なくとも頂部プレートを含む、バッフル構造体と、
前記キャニスターに固定されたまたは固定可能な蓋であって、採取ポートおよび真空ポートを含む蓋と、
を備えることを特徴とする採尿容器。
【請求項21】
請求項20に記載の採尿容器であって、
前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決めされ、前記複数の孔を有する前記頂部プレートと、前記頂部プレートに固定されたらせん体とを含み、前記らせん体は、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に延び、少なくとも部分的に前記頂部領域と前記底部領域との間に、前記1つ以上の側壁の前記内周部と概して相補的な外周部を含み、
前記キャニスターは、前記頂部領域と前記底部領域との間で狭くなる円錐台形状を含み、
前記頂部プレートは実質的に円形であり、
前記らせん体は、前記らせん体の前記頂部プレートからの距離が増大するに従い低減する幅を含む
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項22】
請求項21に記載の採尿容器であって、前記頂部プレートの前記複数の孔は、前記複数の孔のうちの少なくとも1つの孔が前記プレートの各象限内に位置決めされるように前記頂部プレートに位置決めされることを特徴とする採尿容器。
【請求項23】
請求項21に記載の採尿容器であって、前記頂部プレートは、前記複数の孔の各孔の面積または直径よりも大きい面積または直径を有する開口部を画定することを特徴とする採尿容器。
【請求項24】
請求項23に記載の採尿容器であって、前記頂部プレートは、前記らせん体の先端側に延びるとともに前記開口部を画定するリップを含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項25】
請求項24に記載の採尿容器であって、前記頂部プレートは前記蓋から離隔しており、前記バッフル構造体が前記内部領域に位置決めされ、前記蓋が前記キャニスターに固定されたときに、前記真空ポートと前記頂部プレートの前記開口部とは、前記真空ポートが前記頂部プレートの前記開口部の上に位置決めされた状態で実質的に位置合わせされることを特徴とする採尿容器。
【請求項26】
請求項25に記載の採尿容器であって、前記真空ポートは前記蓋の概して中心に位置決めされ、前記開口部は前記頂部プレートの概して中心に位置決めされていることを特徴とする採尿容器。
【請求項27】
請求項20に記載の採尿容器であって、前記バッフル構造体は、前記キャニスターの前記内部領域に取り外し可能に位置決めされ、1つ以上の壁と、前記1つ以上の壁に沿って固定され隔置された複数のプレートとを含み、前記複数のプレートは、前記頂部プレートと1つ以上のさらなるプレートとを含み、前記複数のプレートの各プレートは前記複数の孔を含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項28】
請求項27に記載の採尿容器であって、
前記複数のプレートは、少なくとも前記頂部プレート、底部プレート、および前記頂部プレートと前記底部プレートとの間に位置決めされた1つ以上の中間プレートを含み、
前記1つ以上の壁は、前記複数のプレートの各プレートを複数のプレート領域に分割するように位置決めされた複数の壁を含む
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項29】
請求項28に記載の採尿容器であって、前記複数のプレートの各プレートは、前記複数のプレート領域の各プレート領域に位置決めされた前記複数の孔のうちの少なくとも1つの孔を含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項30】
請求項29に記載の採尿容器であって、前記複数のプレートの各プレートは、前記複数のプレート領域の各プレート領域に位置決めされた前記複数の孔のうちの多数の孔を含み、前記多数の孔は、前記複数のプレートのうちの隣接するプレートの前記多数の孔の整列がないように位置決めされていることを特徴とする採尿容器。
【請求項31】
請求項28に記載の採尿容器であって、前記複数の壁の各壁は複数の孔を含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項32】
請求項31に記載の採尿容器であって、
前記複数のプレートは、前記複数の壁の各壁を複数の壁領域に分割し、
前記複数の壁の各壁の前記複数の孔のうちの1つ以上の孔は、前記複数の壁領域の各壁領域に位置決めされている
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項33】
請求項28に記載の採尿容器であって、前記複数の壁の各壁は、前記頂部プレートの上方に延びる頂部部分と、前記底部プレートの下方に延びる底部部分とを含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項34】
請求項33に記載の採尿容器であって、前記複数の壁の各壁の前記頂部部分および前記底部部分は、各々、少なくとも1つの孔を含むことを特徴とする採尿容器。
【請求項35】
請求項28に記載の採尿容器であって、
前記キャニスターは、前記頂部領域と前記底部領域の間で狭くなる円錐台形状を含み、
前記複数のプレートの各プレートは実質的に円形であり、
前記頂部プレートは、前記底部プレートの直径よりも大きい直径を含む
ことを特徴とする採尿容器。
【請求項36】
流体を採取する方法であって、
バッフル構造体をキャニスターの内部領域に位置決めすることであって、前記バッフル構造体は、貫通して延びる複数の孔と、前記キャニスターの1つ以上の側壁の内周部と概して相補的な形状の外周部とを有する1つ以上のプレートを含み、前記1つ以上のプレートは、少なくとも前記キャニスターの前記頂部領域に近接して位置決めされる少なくとも頂部プレートを含む、位置決めすることと、
流体採取装置を少なくとも使用者の尿道に近接して位置決めすることであって、前記採尿装置は第1の導管を介して前記キャニスターと流体連通している、位置決めすることと、
前記使用者が排出した尿を前記採尿装置に採取することと、
尿を前記採尿装置から前記第1の導管を通して前記キャニスターの前記内部領域に引き込むことであって、前記尿は前記キャニスターの前記内部領域内の前記1つ以上のバッフルの少なくとも一部と接触する、引き込むことと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項37】
請求項36に記載の方法であって、前記バッフル構造体は、前記複数の孔を有する前記プレートと、前記プレートに固定されたらせん体とを含み、バッフル構造体をキャニスターの内部領域に位置決めすることは、前記プレートを前記キャニスターの頂部領域に近接して、前記らせん体が少なくとも部分的に前記キャニスターの前記頂部領域と底部領域との間に延びている状態で、位置決めすることを含むことを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項36に記載の方法であって、前記バッフル構造体は、1つ以上の壁と、前記1つ以上の壁に沿って固定され隔置された複数のプレートとを含み、前記複数のプレートは、前記頂部プレートと1つ以上のさらなるプレートとを含み、前記複数のプレートの各プレートは前記複数の孔を含み、バッフル構造体をキャニスターの内部領域に位置決めすることは、前記複数のプレートのうちの前記頂部プレートを前記キャニスターの頂部領域に近接して位置決めし、前記複数のプレートのうちの底部プレートを前記キャニスターの底部領域に近接して位置決めすることを含むことを特徴とする方法。
【国際調査報告】