IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サウジ アラビアン オイル カンパニーの特許一覧

特表2024-520436表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング
<>
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図1
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図2
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図3
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図4
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図5
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図6A
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図6B
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図7
  • 特表-表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】表面設備の非接触リアルタイム3Dマッピング
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/00 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
G01L1/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572840
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 US2022072537
(87)【国際公開番号】W WO2022251833
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】17/328,159
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506018363
【氏名又は名称】サウジ アラビアン オイル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレリギ、ダミアン パブロ サン ロマン
(72)【発明者】
【氏名】バタルセフ、サミーフ イッサ
(72)【発明者】
【氏名】エライウィ、ミスハール
(72)【発明者】
【氏名】セプルヴェダ、エイドリアン セサル カヴァゾス
(72)【発明者】
【氏名】アロタイビ、ムトラク サード
(57)【要約】
システム及び方法は、設備表面の変位を特徴付け、リアルタイムで変化を監視するための自動化された方法を実行するためのフォトニックセンシングシステムを提供するためのコンピュータ実装方法を含む。1つ又は複数のオブジェクトの3次元(3D)の点群は、1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を使用して、分析及び提示システムによって生成される。点群を生成することは、1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する3Dの点群の点を定義することを含む。1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定は、3Dの点群を使用して実行される。1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分における変化は、リアルタイムの非接触3D表面測定値を分析することによって、分析及び提示システムによって特定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイと、
前記SLSesのアレイから光情報を収集するように構成されたコンピュータ化されたデータ収集システムと、
前記SLSesのアレイから収集された前記光情報の分析及び可視化を提供するように構成された分析及び提示システムと、
前記SLSesのアレイと、前記コンピュータ化されたデータ収集システムと、前記分析及び提示システムとの間で情報を伝送するためのデータ伝送システムと、
1つ又は複数のプロセッサと、
前記1つ又は複数のプロセッサに結合され、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されるプログラミング命令を記憶する非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記プログラミング命令は、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記SLSesのアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を利用する前記分析及び提示システムによって、前記1つ又は複数のオブジェクトの3次元(3D)の点群を生成するステップであって、前記1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する前記3Dの点群の点を定義することを含む、ステップと、
前記3Dの点群を使用して、前記1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定を実行するステップと、
前記分析及び提示システムにより前記リアルタイム非接触3D表面測定を分析することによって、前記1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分の変化を特定するステップと、を実行するように命令する、前記非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体と、を備える、
システム。
【請求項2】
前記1つ又は複数のオブジェクトは、石油化学産業のオペレーションに使用される設備を含み、前記設備は、坑口、生産チューブ及びマニホールドのうちの1つ又は複数を含み、前記基準点は、前記設備上の特定の場所に位置付けられたマーカである、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記SLSesは、レーザパターン化された照明装置を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ又は複数のオブジェクトの前記1つ又は複数の部分における前記変化を特定するステップは、変位、変形、応力/歪み状態、並びに材料の付着/汚染及び劣化を含む構造特性の変化を導出するステップを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記SLSesは、100マイクロメートルの空間分解能と、60ヘルツ(Hz)以上の繰り返し率を提供する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記SLSesは、前記点群内の各点について、x,y,z,λ値を特定し、x,y,zは3D空間座標であり、λは前記3D空間座標における照明波長である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記分析及び提示システムは、監視制御及びデータ収集(SCADA)システムを通して利用可能なデータを使用して、フローを相関させ予測するための分析ツールを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
1つ又は複数のオブジェクトの3次元(3D)の点群を生成するステップであって、前記1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を使用する分析及び提示システムによって、前記1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する3Dの点群の点を定義することを含む、ステップと、
3Dの点群を使用して、1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定を実行するステップと、
前記分析及び提示システムにより前記リアルタイム非接触3D表面測定を分析することによって、前記1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分における変化を特定するステップと、を備える、
コンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記1つ又は複数のオブジェクトは、石油化学産業のオペレーションにおいて使用される設備を含み、前記設備は、坑口、生産チューブ及びマニホールドのうちの1つ又は複数を含み、前記基準点は、前記設備上の特定の場所に位置付けられたマーカである、
請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記SLSesは、レーザパターン化された照明装置を含む、
請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記1つ又は複数のオブジェクトの前記1つ又は複数の部分における前記変化を特定するステップは、変位、変形、応力/歪み状態、並びに材料の付着/汚染及び劣化を含む構造特性の変化を導出するステップを含む、
請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記SLSesが、100マイクロメートルの空間分解能及び60ヘルツ(Hz)以上の繰り返し率を提供する、
請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記SLSesは、前記点群内の各点について、x,y,z,λ値を特定し、x,y,zは3D空間座標であり、λは前記3D空間座標における照明波長である、
請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記分析及び提示システムは、監視制御及びデータ収集(SCADA)システムを通して利用可能なデータを使用して、フローを相関及び予測するための分析ツールを含む、
請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
いくつかの動作を実行するためにコンピュータシステムによって実行可能な1つ又は複数の命令を記憶する非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記動作は、
1つ又は複数のオブジェクトの3次元(3D)の点群を生成するステップであって、前記1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を使用する分析及び提示システムによって、前記1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する3Dの点群の点を定義することを含む、ステップと、
前記3Dの点群を使用して、1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定を実行するステップと、
前記分析及び提示システムにより、前記リアルタイム非接触3D表面測定を分析することによって、前記1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分における変化を特定するステップと、を備える、
非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項16】
前記1つ又は複数のオブジェクトは、石油化学産業のオペレーションにおいて使用される設備を含み、前記設備は、坑口、生産チューブ及びマニホールドのうちの1つ又は複数を含み、前記基準点は、前記設備上の特定の場所に位置付けられたマーカである、
請求項15に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項17】
前記SLSesが、レーザパターン化された照明装置を含む、
請求項15に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項18】
前記1つ又は複数のオブジェクトの前記1つ又は複数の部分における前記変化を特定するステップは、変位、変形、応力/歪み状態、並びに材料の付着/汚染及び劣化を含む構造特性における変化を導出するステップを含む、
請求項15に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項19】
前記SLSesは、100マイクロメートルの空間分解能と、60ヘルツ(Hz)以上の繰り返し率とを提供する、
請求項15に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項20】
前記SLSesは、前記点群内の各点についてx,y,z,λ値を特定し、x,y,zは3D空間座標であり、λは前記3D空間座標における照明波長である、
請求項15に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年5月24日に出願された米国特許出願第17/328,159号の優先権を主張し、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、設備の状態を判定することに適用される。
【背景技術】
【0003】
坑口(ウェルヘッド)及び表面(surface、坑外、地表)の構造は、例えば、異方性拡張、疲労、変位等を含む構造的変化又は損傷を引き起こす複雑な力及び熱勾配を受ける。これらの影響により、プラットフォーム(基盤)、坑口、またはその両方が損傷する可能性がある。従来のシステムは、日常的な検査の一部として手動で構造変化を測定することができ、測定は、坑井の数及びそれらの位置によって散発的に行われ得る。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、坑井の構造的変位を特徴付けるためにフォトニックセンシングシステムを使用するために利用可能な技術を説明する。いくつかの実施形態では、コンピュータ実装方法は以下を含む。1つ又は複数のオブジェクトの3次元(3D)の点群は、1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を使用して、分析及び提示システムによって生成される。点群を生成することは、1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する3Dの点群の点を定義することを含む。1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定は、3Dの点群を使用して実行される。1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分における変化は、リアルタイムの非接触3D表面測定値を分析することによって、分析及び提示システムによって特定される。
【0005】
前述の実施形態は、コンピュータ実装方法と、コンピュータ実装方法を実行するためのコンピュータ可読命令を記憶する非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体と、コンピュータ実装方法を実行するように構成されたハードウェアプロセッサと相互動作可能に結合されたコンピュータメモリを含むコンピュータ実装システムとを使用して実現可能であり、命令は、非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体上に記憶される。
【0006】
本明細書で説明する主題は、以下の利点のうちの1つ又は複数を実現するように、特定の実施形態で実装され得る。フォトニックセンシングシステムを使用する本開示の技術は、例えば、石油及びガス用途における表面構造の変形を特徴付けるための、高精度、高速及び非接触の方法を提供するために使用され得る。本技術はまた、吸光度又は交差偏光分光を分析して材料の変化や汚染を特徴付けるために使用することができる。ストラクチャードライトセンシングは、リアルタイムで且つ非接触で変形を特徴付けるために使用することができる。リアルタイムという用語は、指定された期間内、例えば、数秒以内又は1分未満で発生するイベントに対応することができる。この技術は、例えば、上流フォトニクスプログラム及び先進センサプログラム、並びに坑口変位解析において、坑口変形の特徴付けのためのツール及び方法の進行中の開発に使用することができる。本開示の技術は、結果の分解能を向上させ、取得速度を低下させることによって、従来のシステムの問題を解決することができる。この技術は、ストラクチャードライトを使用して(例えば、設備表面の)3次元(3D)の点群を生成するために使用され、さらに、本技術は、軸方向、半径方向及び方位角方向の変形を特徴付け、(例えば、プローブビームが楕円偏光された状態で)反射ビームの交差偏光スペクトルを分析することによって機械的張力及び歪みを特徴付け、反射分光法を使用することによって材料劣化及び汚染を特定し、そして、変位、温度、及び流量の間の相関を導出することを目的に使用することができる。技術は他の表面設備の変位を特徴付けるために、拡張、変更又はカスタマイズすることができる。これは、例えば、典型的には反応性であり、設備に関連する問題に反応するのがより遅くなり得る従来のシステムと比べた利点を提供する。
【0007】
本明細書の主題の1つ又は複数の実施形態の詳細は、詳細な説明、添付の図面、及び特許請求の範囲に記載されている。主題の他の特徴、態様及び利点は、詳細な説明、特許請求の範囲及び添付の図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示のいくつかの実施形態に係る、変位を特徴付けるためのフォトニックセンシングシステムの一例を示した図である。
【0009】
図2】本開示のいくつかの実施形態に係る、センシング及び特徴付けプロセスにおいて使用されるフォトニックセンシングシステムを示した図である。
【0010】
図3】本開示のいくつかの実施形態に係る、坑口内のビーコンのロケーションの一例を示した図である。
【0011】
図4】本開示のいくつかの実施形態に係る、フォトニックセンサの例示的な構造の概略図である。
【0012】
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る、坑口構造上で使用されるフォトニックセンシングシステムの一例を示した図である。
【0013】
図6A】本開示のいくつかの実施形態に係る、例示的な上面図及びフォトニックセンシングシステムを示した図である。
図6B】本開示のいくつかの実施形態に係る、例示的な上面図及びフォトニックセンシングシステムを示した図である。
【0014】
図7】本開示のいくつかの実施形態に係る、リアルタイム非接触三次元(3D)表面測定を使用して、1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分における変化を決定するための方法の一例を示したフローチャートである。
【0015】
図8】本開示のいくつかの実施形態に係る、本開示で説明されるような、説明されるアルゴリズム、方法、機能、プロセス、フロー及び手順に関連する計算機能を提供するために使用される例示的なコンピュータシステムを示したブロック図である。
【0016】
様々な図面における同様の参照番号及び名称は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の詳細な説明では、設備(equipment、機器)表面の変位を特徴付け、リアルタイムで変化を監視する自動化された方法を実行する、フォトニックセンシングシステムを提供するための技術を説明する。例えば、ストラクチャードライト照明(structured light illumination)に基づく非接触3次元(3D)表面測定のための方法及びシステムを使用することができる。レーザパターン照明を使用して、表面設備(例えば、坑口、生産チューブ及びマニホールド)のリアルタイム三次元マップを得ることができる。リアルタイムという用語は、指定された期間内、例えば数秒以内又は1分未満で発生するイベントに対応することができる。リアルタイムマップは、オブジェクト(物体)表面の既知のマーカの位置の相対的な変化を追跡するために使用することができる。このプロセスは、変位、変形、応力/歪み状態等の構造特性及び変化を導き出すために使用することが可能な点群を生成する。加えて、異なるレーザ波長やハイパースペクトルのストラクチャードライト照明の使用は、材料の付着(汚染)及び劣化のリアルタイムモニタリングを可能とする。本技術は、海洋ガス坑井を含むガス事業などの石油化学産業で使用される監視システムに組み込むか、またはそれと共に使用することができる。
【0018】
開示された実施形態の様々な修正、変更及び置換が許容され、当業者には容易に明らかであり得る定義された一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態及びアプリケーションに適用され得る。いくつかの事例では、説明される主題の理解を得るために不必要な詳細が、当該不必要な詳細で1つ又は複数の説明される実施形態を不明瞭にしないように、及びそのような詳細が当業者の技量の範囲内である限り、省略され得る。本開示は、説明又は図示された実施形態に限定されることを意図するものではなく、説明された原理及び特徴と一致する最も広い範囲が与えられることを意図する。
【0019】
図1は、本開示のいくつかの実施形態に係る、変位を特徴付けるためのフォトニックセンシングシステム100の一例を示した図である。フォトニックセンシングシステム100は、リモートセンシングを提供することができ、例えば、坑口104の成長(growth)102をリアルタイムかつ非接触で監視することを可能にするワークフローを使用することができる。フォトニックセンシングシステム100は、単一のセンサ106又はセンサ106のアレイ(またはグループ)、データ伝送システム、コンピュータ化されたデータ収集システム、並びに可視化及びデータ分析のためのツールボックス(例えば、ユーザインタフェース108)を含むことができる。ユーザによって使用されるユーザインタフェース108は、例えば、坑口成長102(例えば、インチ(in.)単位)を、時間114(例えば、週、月又は年単位)にわたる坑口成長108及び生産レート110(例えば、1日当たり数千立方フィート(MMSCFD)単位)の変化を示す1つ又は複数のグラフとして提示することができる。
【0020】
フォトニックセンシングシステム100は、坑口104の設備等の1つ又は複数のオブジェクトに向けられるストラクチャードライトセンサ(structured-light sensors、SLSes)(例えば、センサ106)のアレイを含むことができる。コンピュータ化されたデータ収集システムは、SLSesのアレイから光情報を収集するように構成される。SLSesのアレイから収集された光情報は、光情報の分析及び可視化を提供するための分析及び提示(プレゼンテーション)システムによって使用することができる。データ送信システムは、SLSesのアレイと、コンピュータ化されたデータ収集システムと、分析及び提示システムとの間で、情報を送信することができる。
【0021】
センサの空間分解能は、例えば、100×10^(-6)m(または100μm)、あるいは100マイクロメートルであり得、繰り返し率は、例えば、≧60Hz程度であり得る。データ通信は、モバイルネットワーク(例えば、Global System For Mobile Communications(GSM(登録商標))又は第4又は第5世代)、メッシュ無線ネットワーク、又は光ファイバを使用して達成することができる。
【0022】
図2は、本開示のいくつかの実施形態に係る、センシング及び特徴付けプロセスにおいて使用されるフォトニックセンシングシステム200を示した図である。フォトニックセンシングシステム200は、例えば、坑口104の点群を生成することができる。点群102を生成することは、ストラクチャードライトセンサシステム、信号処理、点群生成及び記憶を含むシステム特徴204を含むことができ、(例えば、人工知能(AI)を用いた)オプティカルフローを使用した変形、監視制御及びデータ収集(SCADA)システムへの伝送を含む。このプロセスは、SCADAシステムと統合する前に実行することができる。プロセスは、分析後ルーチン及び機械学習エンジンを使用することができる。フォトニックセンシングシステム200は、ストラクチャードライト、マルチレーザ測距、レーザアレイ測距、またはレーザパターン化ビームアレイ測距を使用して、その座標が例えば式(1)であり得るn点の点群Pを得ることができる。
【数1】

1からnまでのインデックスiを使用して、範囲{ベクトルr}のオブジェクトの表面を記述する。フォトニックセンシングシステム200はまた、以下のように、各点Pに関連するスカラー量を、下記式(2)のように、照明波長(λ)の関数として記録することができる。
【数2】

(x、y、z、λ)はスカラー量(例えば、吸光度関数)である。装置は、点群データを中央処理機関に直接送信することができる。あるいは、装置がその場で分析を実行し、そのデータを中央処理機関に転送するために、エッジ(端末)コンピュータを組み込むことができる。後者の場合、生データは、必要に応じて(部分的に又は完全に)記憶されるか、または送信され得る。中央処理機関又はエッジコンピューティングシステムは、2つの後続の取得時間の点群間のオプティカルフロー計算の計算を実行することができる。このプロセスは、2つの後続のフレーム(変位ポテンシャル)における(構造体を基準とする)同じ点の空間位置間のL2ノルム(norm)及び/又は勾配(又は変位場速度)の計算を含むことができる。加えて、フォトニックセンシングシステム200は、変位場の発散の計算を実行することもできる。
【0023】
フォトニックセンシングシステム200は、点群キャプチャプロセス、分析及び送信を提供することができる。基本的な分析は、2つの後続の取得の間の点群のオプティカルフローを計算するニューラルエンジンを組み込むことによって、エッジで実施することができる。あるいは、データを中央処理機関に送信することができる。この情報は、位置/変位の過渡的変化を提供することができる。データは、SCADAシステムを通して利用可能なデータを使用して、フローを相関及び予測するために、他の分析ツールボックスにおいてさらに利用され得る。
【0024】
図3は、本開示のいくつかの実施形態に係る、坑口300内のビーコン302のロケーションの例を示す図である。ビーコン302は、例えば、フォトニックセンシングシステム200において使用することができる。いくつかの実施形態では、図3に白い四角形として示されるビーコン302(またはトレーサ)が坑口300の既知の位置に配置されて、図3に関連する計算における基準またはアンカとして機能し得る。
【0025】
図4は、本開示のいくつかの実施形態に係る、フォトニックセンサ400の例示的な構造の概略図である。フォトニックセンサ400は、フィールドハウジング(field housing)構成要素402a~402g(「S1」~「S7」)を含む。センサ402はパターン化された(例えば市販の)光センサ及び受光器とすることができる。レンズ404は、二酸化チタン/二酸化ケイ素(TiO2/SiO2)、TiO2/ダイヤモンド、二酸化チタンTiO2/IRFS(赤外溶融シリカガラス)、あるいは階層(hierarchical)ダイヤモンド/ダイヤモンド窓から作製することができ、ここで、TiO2層は、セルフクリーニングのために使用される。ビーム406は、測定ターゲットに投射され、測定ターゲットから反射されるビームとすることができる。冷却器408は、装置の動作を閾値温度、例えば、摂氏50度(C)以下に維持するために、熱電冷却器及び空気循環を有するヒートシンクとすることができる。空気コンポーネント410は、空気ポンプ及び導管を含むことができる。循環空気はフォトニックセンサ400を冷却し、イオン化空気ノズル412を使用して窓を洗浄することを含む、少なくとも2つの目的を果たすことができる。電力コンポーネント414は、電源及びバッテリ(例えば、リチウム(Li)イオン電池又は水素電池)を含むことができる。ハウジング416は、例えば窒化ガリウム(GaN)を用いた高ゲイン且つ高温の光電池を収容することができる。
【0026】
図4のフォトニックセンサ400は、統合されたセンシングヘッド又はストラクチャードライトセンサ(SLS)システム、及びフィールドハウジングで実施することができる。フォトニックセンサ400は、例えば、Ladimo(ラディモ)、Blackrock(ブラックロック)、又はVelodyne(ベロダイン)等の市場で入手可能ないくつかのストラクチャードライトセンサ及びレーザ測距センサを、様々な組み合わせで使用することができる。ほとんどの場合、使用されるデバイスの数は、軸方向又は長手方向の分解能要件によって変化し得る。いくつかの実施形態では、軸方向の分解能を0.1ミリメートル(mm)よりも良好とする場合、1つのセンサを30センチメートル(cm)~50cmごとに配置し、使用することができる。この比率は、使用されるセンサの特徴に依存し得る。センサのアレイの使用は、例えば、各ビーム406が坑口のいくつかの部分を見ることができない可能性があるので、各SLSの位置に依存し得る。オンボードのエッジコンピューティングシステムは、全光学処理又はASIC処理を使用することができる。フォトニックセンサ400は、メンテナンスフリーでの光学的監視を長期間確保するのに役立つ、セルフクリーニング及び曇り止め窓を含むことができる。2つの相互に排他的でないルートが以下の2つの例を達成するために使用できる。
【0027】
第1の例は、疎水性、親水性、疎油性、超疎水性及び超疎油性といった非定型の挙動のうちの少なくとも1つを示すように表面を変更することを含む。これにより、表面は、液体及び粒子を完全にはじく(疎水性または超疎水性/疎水性表面)か、または汚染物質を洗い流しながら、レンズ効果や拡散効果を回避するために、液体を全表面にわたって均等に広げる(例えば、親水性又は超親水性表面)ことができる。ダイヤモンド窓を使用する実施形態では、高い光透過率を維持しながら、長期間持続するセルフクリーニング及び曇り止め効果を示すために、調整されたダイヤモンドナノフィルムまたはダイヤモンドライクな炭素構造体の成膜を含むことができる。
【0028】
第2の例は、TiO2ベースの光触媒表面の使用を含む。周囲の紫外光がTiO2と相互作用すると、表面は活性酸素種を放出する。酸素ラジカルは、表面に付着した有機物を燃焼させ、したがって表面を洗浄する。光触媒表面は、防曇性、セルフクリーニング特性、抗菌性及び防汚性を示すことができる。
【0029】
図5は、本開示のいくつかの実施形態に係る、坑口構造502上で使用されるフォトニックセンシングシステム500の一例を示した図である。フォトニックセンシングシステム500は、SLSアレイ及び投影504を含む。SLSアレイは、ラックに取り付けることができる。各SLS506は、各SLS506と地面との間の距離を特定するためにレーザメータを組み込むことができる。これらの特徴により、フォトニックセンシングシステム500は、地面を基準とする絶対的な変位を測定することができる。SLSアレイの基準/ビーコンマーカ508は、坑口構造502上の白丸で示されている。フォトニックセンシングシステム500は、坑口構造502上の点を表す点群510を生成する。
【0030】
SLSesはそれぞれラックに取り付けることができる。各SLSは、SLSの下部にあるレーザ測距システムを使用して、次の測定装置までの距離(例えば、SLSの下)を監視することができる。これにより、プロセスは各測定装置の相対位置を知ることができ、したがって、軸方向/長手方向の変位特性を改善することができる。
【0031】
ストラクチャードライトセンサの水平(H)及び垂直(V)分解能は、使用されるフォトニックセンシングシステムの構成に応じて変化し得る。したがって、分解能Δh、vは外接円柱から光出力までの距離rslsと角度分解能φH/Vの関数として、例えば下記式(3)のように表すことができる。
【数3】
【0032】
SLSの視野(FOV)は、通常、例えば水平方向に170~360度、垂直方向で5~30度に及ぶ。これらのスパン及びターゲットまでの距離は、アレイ構成において必要とされるSLSesの数を特定し得る。
【0033】
図6A及び図6Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る、フォトニックセンシングシステムの上面図600及び602を示す。上面図600及び602は、坑口構造604及びSLSアレイ606を示し、上から見た遠隔式のストラクチャードライトセンサ(RSLS)の推奨位置の例を示す。坑口構造604は、坑口のアームを含む坑口の最大半径608を有する。放物線の長軸及び短軸は、構造上の各ビームによって投影されるパターンが、坑口構造604に外接する円筒に接する、例えば30センチメートル(cm)~50cm幅の平面といった所定の領域をカバーするように選択することができる。提案された位置は、視野及び特徴付けを最大化するように選択することができる。
【0034】
フォトニックセンシングシステムは、構造(例えば、坑口構造604)に沿った応力を特徴付けるためにも使用され得る。この場合、フォトニックセンシングシステムは、フォトニック応力分析トモグラフィを実行するように変更され得る。この設定では、アナライザの出力ビームが可変又は永久波長リターダを用いて楕円偏光させることができる。偏光は、ビームを供給するレーザシステムに組み込むこともできる。この偏光ステップは、パターンの作成前に行われる。構造の全体又は一部を、複屈折フィルム(例えば、光源で使用される波長に対して透明なエポキシやオイル)で覆う。次に、反射ビームをベース偏光に分離し、各偏光の強度パターンを比較する。得られた偏光及びスペクトル分布を用いて、歪み/応力-光学法則に従って応力マップを導き出すことができる。
【0035】
図7は、本開示のいくつかの実施形態に係る、リアルタイム非接触3D表面測定を使用して、1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分の変化を特定するための方法700の一例を示すフローチャートである。提示を明確にするために、以下の説明は、概して、本明細書の他の図のコンテキストで、方法700を説明する。しかしながら、方法700は、例えば、任意の適切なシステム、環境、ソフトウェア、及びハードウェア、または必要に応じて、システム、環境、ソフトウェア及びハードウェアの組合せによって実行され得ることが理解されるであろう。いくつかの実施形態では、方法700の様々なステップが並列で、組み合わせて、ループで、または任意の順序で実行され得る。
【0036】
702では、1つ又は複数のオブジェクトの3D点群は、1つ又は複数のオブジェクトに向けられたSLSesのアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を使用して、分析及び提示システムによって生成される。SLSesは、例えば、レーザパターン化された照明装置を含むことができる。点群を生成することは、1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する3D点群の点を定義することを含む。1つ又は複数のオブジェクトは、石油化学産業のオペレーション(事業)で使用される機器を含むことができる。設備は、坑口、生産チューブ及びマニホールドのうちの1つ又は複数を含む。基準点は、設備上の特定の位置に配置されたマーカとすることができる。SLSesは、例えば、100マイクロメートルの空間分解能と、例えば60ヘルツ(Hz)以上の繰り返し率(repetition rate)を提供することができる。SLSesは、点群内の各点について、x、y、z、λ値を特定することができ、ここで、x、y、zは、3D空間座標であり、λは、3D空間座標における照明波長である。いくつかの実施形態では、分析及び提示システムが監視制御及びデータ収集(SCADA)システムを通して利用可能なデータを使用して、フローを相関及び予測するための分析ツールを含むことができる。702から、方法700は704に進む。
【0037】
704では、1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定が、3D点群を使用して実行される。704から、方法700は706に進む。
【0038】
706では、リアルタイム非接触3D表面測定を分析することによって、1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分の変化が、分析及び提示システムによって特定される。一例として、1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分の変化を特定することは、変位、変形、応力/歪み状態、並びに材料の付着/汚染及び劣化を含む構造特性の変化を導出することを含み得る。706の後、方法700は停止することができる。
【0039】
図8は、本開示のいくつかの実施形態に係る、本開示で説明するアルゴリズム、方法、機能、プロセス、フロー、及び手順(プロシージャ)に関連する計算機能を提供するために使用される例示的なコンピュータシステム800のブロック図である。図示のコンピュータ802は、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ/ノートブックコンピュータ、ワイヤレスデータポート、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピューティングデバイス、またはこれらのデバイス内の1つまたは複数のプロセッサといった、任意のコンピューティングデバイスを包含することが意図しており、物理インスタンス、仮想インスタンス、もしくはその両方を含む。コンピュータ802は、ユーザ情報を受け入れることができるキーパッド、キーボード及びタッチスクリーンなどの入力デバイスを含むことができる。また、コンピュータ802は、コンピュータ802の動作に関連する情報を伝達することができる出力デバイスを含むことができる。情報は、デジタルデータ、映像データ、音声情報、又は情報の組合せを含むことができる。情報は、グラフィカルユーザインタフェース(UI)(又はGUI)で提示することができる。
【0040】
コンピュータ802は、クライアント、ネットワーク構成要素、サーバ、データベース、持続性、または本開示で説明される主題を実行するためのコンピュータシステムの構成要素としての役割を果たすことができる。図示のコンピュータ802は、ネットワーク830と通信可能に結合される。いくつかの実施形態では、コンピュータ802の1つ又は複数の構成要素が、クラウドコンピューティングベースの環境、ローカル環境、グローバル環境、及び環境の組合せを含む、異なる環境内で動作するように構成され得る。
【0041】
トップレベルでは、コンピュータ802は、説明した主題に関連するデータ及び情報を受信、送信、処理、記憶及び管理するように動作可能な電子コンピューティングデバイスである。いくつかの実施形態によれば、コンピュータ802はまた、アプリケーションサーバ、電子メールサーバ、ウェブサーバ、キャッシングサーバ、ストリーミングデータサーバ、またはサーバの組合せを含むか、またはそれらと通信可能に結合され得る。
【0042】
コンピュータ802は(例えば、別のコンピュータ802上で実行する)クライアントアプリケーションからネットワーク830を介して要求を受信することができる。コンピュータ802は、ソフトウェアアプリケーションを使用して受信した要求を処理することによって、受信した要求に応答することができる。要求は、内部ユーザ(例えば、コマンドコンソールから)、外部(または第三者)、自動化されたアプリケーション、エンティティ、個人、システム及びコンピュータから、コンピュータ802に送信することもできる。
【0043】
コンピュータ802の各構成要素は、システムバス803を使用して通信することができる。いくつかの実施形態では、ハードウェア又はソフトウェア構成要素を含む、コンピュータ802の構成要素のいずれか又は全てが、システムバス803を介して互いに又はインタフェース804(又は両方の組合せ)と連結することができる。インタフェースは、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)812、サービス層813、又はAPI812とサービス層813との組合せを使用することができる。API812は、ルーチン、データ構造及びオブジェクトクラスの仕様を含むことができる。API812は、コンピュータ言語に依存しないものであっても、依存するものであってもよい。API812は、完全なインタフェース、単一の機能、又はAPIのセットを指し得る。
【0044】
サービス層813は、コンピュータ802及びコンピュータ802に通信可能に結合された他の構成要素(図示されているか否かを問わない)にソフトウェアサービスを提供することができる。コンピュータ802の機能は、このサービス層を使用するすべてのサービス消費者にとってアクセス可能であり得る。サービス層813によって提供されるようなソフトウェアサービスは、定義されたインタフェースを介して再利用可能な定義された機能を提供することができる。例えば、インタフェースは、JAVA(登録商標)、C++、又は拡張マークアップ言語(XML)フォーマットのデータを提供する言語で書かれたソフトウェアであってもよい。コンピュータ802の統合された構成要素として示されているが、代替の実施形態では、API812又はサービス層813がコンピュータ802の他の構成要素及びコンピュータ802に通信可能に結合された他の構成要素に関連するスタンドアロン構成要素であり得る。さらに、API812又はサービス層813の任意の又は全ての部分は、本開示の範囲から逸脱することなく、別のソフトウェアモジュール、企業アプリケーション、またはハードウェアモジュールの子モジュールまたはサブモジュールとして実装され得る。
【0045】
コンピュータ802は、インタフェース804を含む。図8では単一のインタフェース804として示されているが、2つ以上のインタフェース804を、コンピュータ802の特定のニーズ、要望、又は特定の実施形態及び説明された機能に従って使用することができる。インタフェース804は、分散環境においてネットワーク830に接続されている他のシステム(図示されているか否かを問わない)と通信するために、コンピュータ802によって使用され得る。概して、インタフェース804は、ネットワーク830と通信するように動作可能なソフトウェア又はハードウェア(あるいはソフトウェアとハードウェアとの組合せ)に符号化されたロジックを含むか、又はそれを使用して実施され得る。より具体的には、インタフェース804は、通信に関連する1つ又は複数の通信プロトコルをサポートするソフトウェアを含むことができる。したがって、ネットワーク830又はインタフェースのハードウェアは、図示されたコンピュータ802の内外で物理的信号を通信するように動作可能であり得る。
【0046】
コンピュータ802は、プロセッサ805を含む。図8では単一のプロセッサ805として示されているが、2つ以上のプロセッサ805を、コンピュータ802の特定のニーズ、要望、又は特定の実施形態及び説明された機能に従って使用することができる。概して、プロセッサ805は、命令を実行することができ、データを操作して、本開示で説明するアルゴリズム、方法、機能、プロセス、フロー及び手順を使用する動作を含む、コンピュータ802の動作を実行することができる。
【0047】
コンピュータ802はまた、コンピュータ802及びネットワーク830に接続された他の構成要素(図示されているか否かを問わない)のためのデータを保持することが可能なデータベース806を含む。例えば、データベース806は、本開示と一致するデータを記憶するインメモリ、従来型、又はデータベースであり得る。いくつかの実施形態では、データベース806は、コンピュータ802の特定のニーズ、要望、又は特定の実施形態及び説明される機能に従って、2つ以上の異なるデータベースタイプ(例えば、ハイブリッドインメモリ及び従来のデータベース)の組合せであり得る。図8では単一のデータベース806として示されているが、(同一の、異なる、又はタイプを組合せた)2つ以上のデータベースが、コンピュータ802の特定のニーズ、要望、又は特定の実施形態及び説明された機能に従って使用され得る。データベース806は、コンピュータ802の内部構成要素として示されているが、代替の実施形態では、データベース806がコンピュータ802の外部にあってもよい。
【0048】
コンピュータ802はまた、コンピュータ802又はネットワーク830に接続された構成要素の組合せ(図示されているか否かを問わない)のためのデータを保持することができるメモリ807を含む。メモリ807は、本開示と一致する任意のデータを記憶することができる。いくつかの実施形態では、メモリ807は、コンピュータ802の特定のニーズ、要望、又は特定の実施形態及び説明される機能に従って、2つ以上の異なるタイプのメモリの組合せ(例えば、半導体記憶装置と磁気記憶装置との組合せ)であり得る。図8では単一のメモリ807として示されているが、(同一の、異なる、又はタイプの組合せの)2つ以上のメモリ807が、コンピュータ802の特定のニーズ、要望、又は特定の実施形態及び説明された機能に従って使用され得る。メモリ807は、コンピュータ802の内部構成要素として図示されているが、代替実施形態では、メモリ807がコンピュータ802の外部にあってもよい。
【0049】
アプリケーション808は、コンピュータ802の特定のニーズ、要望、又は特定の実施形態及び説明された機能に従って機能を提供するアルゴリズムソフトウェアエンジンとすることができる。例えば、アプリケーション808は、1つ又は複数の構成要素、モジュール、又はアプリケーションとして機能することができる。さらに、単一のアプリケーション808として示されているが、アプリケーション808は、コンピュータ802上の複数のアプリケーション808として実施することができる。加えて、コンピュータ802の内部として示されているが、代替実施形態では、アプリケーション808がコンピュータ802の外部にあってもよい。
【0050】
コンピュータ802はまた、電源814を含むことができる。電源814は、ユーザ交換が可能又はユーザ交換が不可能のいずれかであるように構成され得る再充電可能又は再充電不可能なバッテリを含むことができる。いくつかの実施形態では、電源814が再充電、スタンバイ及び電力管理機能を含む、電力変換及び管理回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、電源814は、コンピュータ802が壁コンセント又は電源に差し込まれて、例えばコンピュータ802に電力を供給するか、あるいは充電式バッテリを再充電することを可能にするための電源プラグを含むことができる。
【0051】
コンピュータ802を含むコンピュータシステムに関連付けられた、又はその外部に、各コンピュータ802がネットワーク830を介して通信する任意の数のコンピュータ802があってよい。さらに、用語「クライアント」、「ユーザ」、及び他の適切な用語は、本開示の範囲から逸脱することなく、必要に応じて、互換的に使用され得る。さらに、本開示は多くのユーザが1つのコンピュータ802を使用することができ、1人のユーザが複数のコンピュータ802を使用することができることを企図する。
【0052】
本主題の説明された実施形態は、単独でまたは組み合わせて、1つまたは複数の特徴を含むことができる。
【0053】
例えば、第1の実施形態では、コンピュータ実装方法が以下を含む。1つ又は複数のオブジェクトの3次元(3D)点群は、1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を使用して、分析及び提示システムによって生成される。点群を生成することは、1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する3D点群の点を定義することを含む。1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定は、3D点群を使用して実行される。1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分における変化は、リアルタイム非接触3D表面測定を分析することによって、分析及び提示システムによって特定される。
【0054】
前述及び他の説明された実施形態はそれぞれ、オプションで以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0055】
第1の特徴は、後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、1つ又は複数のオブジェクトは、石油化学産業のオペレーションで使用される設備を含み、設備は、坑口、生産チューブ及びマニホールドのうちの1つ又は複数を含み、基準点は、設備上の特定の場所に位置付けられたマーカである。
【0056】
第2の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、レーザパターン化された照明装置を含む。
【0057】
第3の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分の変化を特定することが、変位、変形、応力/歪み状態、並びに材料の付着/汚染及び劣化を含む構造特性の変化を導出することを含む。
【0058】
第4の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、100マイクロメートルの空間分解能及び60ヘルツ(Hz)以上の繰り返し率を提供する。
【0059】
第5の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、点群内の各点について、x,y,z,λ値を特定し、x,y,zは3D空間座標であり、λは3D空間座標における照明波長である。
【0060】
第6の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、分析及び提示システムは、監視制御及びデータ収集(SCADA)システムを通して利用可能なデータを使用して、フローを相関させ予測するための分析ツールを含む。
【0061】
第2の実施形態では、非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体が以下を含む動作を実行するためにコンピュータシステムによって実行可能な1つ又は複数の命令を記憶する。1つ又は複数のオブジェクトの3次元(3D)点群は、1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を使用して、分析及び提示システムによって生成される。点群を生成することは、1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する3D点群の点を定義することを含む。1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定は、3D点群を使用して実行される。1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分における変化は、リアルタイム非接触3D表面測定を分析することによって、分析及び提示システムによって特定される。
【0062】
前述及び他の説明された実施形態はそれぞれ、オプションで以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0063】
第1の特徴は、後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、1つ又は複数のオブジェクトは、石油化学産業のオペレーションで使用される設備を含み、設備は、坑口、生産チューブ及びマニホールドのうちの1つ又は複数を含み、基準点は、設備上の特定の場所に位置付けられたマーカである。
【0064】
第2の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、レーザパターン化された照明装置を含む。
【0065】
第3の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分の変化を特定することは、変位、変形、応力/歪み状態、並びに材料の付着/汚染及び劣化を含む構造特性の変化を導出することを含む。
【0066】
第4の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、100マイクロメートルの空間分解能及び60ヘルツ(Hz)以上の繰り返し率を提供する。
【0067】
第5の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、点群内の各点について、x,y,z,λ値を特定し、x,y,zは3D空間座標であり、λは3D空間座標における照明波長である。
【0068】
第6の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、分析及び提示システムは、監視制御及びデータ収集(SCADA)システムを通して利用可能なデータを使用して、フローを相関させ予測するための分析ツールを含む。
【0069】
第3の実施形態では、コンピュータ実装システムが1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイと、SLSesのアレイから光情報を収集するように構成されたコンピュータ化されたデータ収集システムと、SLSesのアレイから収集された光情報の分析及び可視化を提供するように構成された分析及び提示システムと、SLSesのアレイと、コンピュータ化されたデータ収集システムと、分析及び提示システムとの間で情報を送信するためのデータ送信システムとを含む。コンピュータ実装システムは、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプロセッサに結合され、1つ又は複数のプロセッサによる実行のためのプログラミング命令を記憶する非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体とを含む。プログラミング命令は1つ又は複数のプロセッサに、以下を含む動作を実行するように命令する。1つ又は複数のオブジェクトの3次元(3D)点群は、1つ又は複数のオブジェクトに向けられたストラクチャードライトセンサ(SLSes)のアレイによるストラクチャードライト照明を通して収集された光情報を使用して、分析及び提示システムによって生成される。点群を生成することは、1つ又は複数のオブジェクト上の基準点に対する3D点群の点を定義することを含む。1つ又は複数のオブジェクトのリアルタイム非接触3D表面測定は、3D点群を使用して実行される。1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分における変化は、リアルタイム非接触3D表面測定を分析することによって、分析及び提示システムによって特定される。
【0070】
前述及び他の説明された実施形態はそれぞれ、オプションで以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0071】
第1の特徴は、後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、1つ又は複数のオブジェクトは、石油化学産業のオペレーションで使用される設備を含み、設備は、坑口、生産チューブ及びマニホールドのうちの1つ又は複数を含み、基準点は、設備上の特定の場所に位置付けられたマーカである。
【0072】
第2の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、レーザパターン化された照明装置を含む。
【0073】
第3の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、1つ又は複数のオブジェクトの1つ又は複数の部分の変化を特定することが、変位、変形、応力/歪み状態、並びに材料の付着/汚染及び劣化を含む構造特性の変化を導出することを含む。
【0074】
第4の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、100マイクロメートルの空間分解能及び60ヘルツ(Hz)以上の繰り返し率を提供する。
【0075】
第5の特徴は、前述又は後述の特徴のいずれかと組み合わせ可能であり、SLSesは、点群内の各点について、x,y,z,λ値を特定し、x,y,zは3D空間座標であり、λは3D空間座標における照明波長である。
【0076】
本明細書で説明された主題及び機能的動作の実施は、デジタル電子回路、有形に具現化されたコンピュータソフトウェア又はファームウェア、本明細書で開示される構造及びそれらの構造的等価物を含むコンピュータハードウェア、あるいはそれらのうちの1つ又は複数の組合せで実現され得る。説明された主題のソフトウェア実装は、1つ又は複数のコンピュータプログラムとして実現され得る。各コンピュータプログラムは、データ処理装置による実行のため、またはデータ処理装置の動作を制御するために、有形の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令の1つ又は複数のモジュールを含むことができる。代替的にまたは追加的に、プログラム命令は、人工的に生成された伝搬信号内/上に符号化され得る。例えば、信号は、データ処理装置による実行のために適切な受信装置に送信するための情報を符号化するために生成される、機械生成の電気信号、光信号、又は電磁信号とすることができる。コンピュータ記憶媒体は、機械読取可能な記憶装置、機械読取可能な記憶基板、ランダムアクセスメモリ装置もしくはシリアルアクセスメモリ装置、あるいはコンピュータ記憶媒体の組合せであり得る。
【0077】
「データ処理装置」、「コンピュータ」及び「電子コンピュータデバイス」(または当業者によって理解される同等物)という用語は、データ処理ハードウェアを指す。例えば、データ処理装置は、例えばプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサもしくはコンピュータを含む、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス及び機械を包含することができる。装置はまた、例えば、中央処理装置(CPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または特定用途向け集積回路(ASIC)を含む専用論理回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、データ処理装置又は専用論理回路(あるいはデータ処理装置又は専用論理回路の組合せ)がハードウェアベース又はソフトウェアベース(あるいはハードウェアベース及びソフトウェアベースの両方の組合せ)であり得る。装置は、コンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード、例えばプロセッサファームウェアを構成するコード、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、または実行環境の組合せをオプションで含むことができる。本開示は、LINUX(登録商標)、UNIX(登録商標)、WINDOWS(登録商標)、MAC OS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、又はIOS等の従来のオペレーティングシステムを伴う、または伴わないデータ処理装置の使用を想定している。
【0078】
コンピュータプログラムは、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、モジュール、ソフトウェアモジュール、スクリプト又はコードと呼ばれるか、又は記述されることもあり、任意の形態のプログラミング言語で書くことができる。プログラミング言語は、例えばコンパイル済み言語、解釈済み言語、宣言型言語、又は手続き型言語を含むことができる。プログラムは、コンピューティング環境で使用するためのスタンドアロンプログラム、モジュール、コンポーネント、サブルーチン、又はユニットを含む、任意の形態で展開することができる。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応することができるが、対応する必要はない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部、例えばマークアップ言語文書に格納された1つ又は複数のスクリプト、問題のプログラム専用の単一ファイル、あるいは1つ又は複数のモジュール、サブプログラム又はコードの一部を格納する複数の協調ファイルに格納することができる。コンピュータプログラムは、例えば、1つのサイトに配置されるか、または通信ネットワークによって相互接続される複数のサイトにわたって分散される、1つのコンピュータ上又は複数のコンピュータ上での実行のために展開され得る。様々な図に示されるプログラムの一部は、様々なオブジェクト、方法、又はプロセスを通して様々な特徴及び機能を実装する個々のモジュールとして示され得るが、プログラムは、代わりに、いくつかのサブモジュール、サードパーティサービス、構成要素、及びライブラリを含むことができる。逆に、様々な構成要素の特徴及び機能は、必要に応じて単一の構成要素に組み合わせることができる。計算特定を行うために使用される閾値は静的に、動的に、または静的及び動的の両方で特定することができる。
【0079】
本明細書で説明する方法、プロセス、又は論理フローは、入力データで動作し、出力を生成することによって機能を実行するために、1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラマブルコンピュータによって実行され得る。方法、プロセス又は論理フローはまた、専用論理回路、例えば、CPU、FPGA又はASICによって実行され得、装置はまた、専用論理回路として実装され得る。
【0080】
コンピュータプログラムの実行に適したコンピュータは、1つ又は複数の汎用及び専用マイクロプロセッサ並びに他の種類のCPUに基づくことができる。コンピュータの要素は、命令を実行又は実行するためのCPUと、命令及びデータを記憶するための1つ又は複数のメモリデバイスである。一般に、CPUは、メモリから命令及びデータを受信する(及びメモリにデータを書き込む)ことができる。
【0081】
グラフィックス処理装置(GPU)は、CPUと組み合わせて使用することもできる。GPUは、CPUによって実行される処理と並行して行われる特殊な処理を提供することができる。特殊な処理は、例えば、人工知能(AI)アプリケーション及び処理を含むことができる。GPUは、GPUクラスタまたはマルチGPUコンピューティングで使用できる。
【0082】
コンピュータは、データを記憶するための1つ又は複数の大容量記憶デバイスを含むか、またはそれに動作可能に接続され得る。いくつかの実施形態では、コンピュータが例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスクを含む大容量記憶デバイスからデータを受信し、大容量記憶デバイスにデータを転送することができる。さらに、コンピュータは、別の装置、例えば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオ又はビデオプレーヤー、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、またはユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ等のポータブル記憶装置に組み込むことができる。
【0083】
コンピュータプログラム命令及びデータを記憶するのに適したコンピュータ読取可能な記憶媒体(必要に応じて、一時的または非一時的)は、永続的/非永続的及び揮発性/不揮発性メモリ、媒体、及びメモリデバイスの全ての形態を含むことができる。コンピュータ読取可能な記憶媒体は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、相変化メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、及びフラッシュメモリデバイス等の半導体メモリデバイスを含み得る。コンピュータ読取可能な記憶媒体はまた、例えば、テープ、カートリッジ、カセット、及び内部/取り外し可能ディスク等の磁気デバイスを含むことができる。コンピュータ読取可能な記憶媒体はまた、例えば、デジタルビデオディスク(DVD)、CD-ROM、DVD+/-R、DVD-RAM、DVD-ROM、HD-DVD、及びBLU-RAY(登録商標)を含む光磁気ディスク及び光メモリ装置及び技術を含むことができる。メモリは、キャッシュ、クラス、フレームワーク、アプリケーション、モジュール、バックアップデータ、ジョブ、ウェブページ、ウェブページテンプレート、データ構造、データベーステーブル、リポジトリ及び動的情報を含む、様々なオブジェクト又はデータを記憶することができる。メモリに記憶されるオブジェクト及びデータのタイプは、パラメータ、変数、アルゴリズム、命令、ルール、制約及び参照を含むことができる。さらに、メモリは、ログ、ポリシー、セキュリティ又はアクセスデータ、並びに報告ファイルを含むことができる。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補足されるか、または専用論理回路に組み込まれ得る。
【0084】
本開示で説明される主題の実施形態は、ユーザへの情報の表示(及びユーザからの入力の受信)を含む、ユーザとのインタラクションを提供するためのディスプレイデバイスを有するコンピュータ上で実施され得る。ディスプレイデバイスのタイプは、例えば、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、及びプラズマモニタを含むことができる。ディスプレイデバイスは、例えば、マウス、トラックボール、又はトラックパッドを含むキーボード及びポインティングデバイスを含むことができる。ユーザ入力はまた、タッチスクリーン、例えば、圧力感受性を有するタブレットコンピュータ表面、または容量性もしくは電気的センシングを使用するマルチタッチスクリーンの使用を介して、コンピュータに提供され得る。例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバックを含む感覚フィードバックを含むユーザフィードバックを受信することを含む、他の種類のデバイスを使用して、ユーザとの対話を提供することができる。ユーザからの入力は、音響入力、音声入力、または触覚入力の形成で受信され得る。さらに、コンピュータはユーザが使用するデバイスに文書を送信し、そこから文書を受信することによって、ユーザと対話することができる。例えば、コンピュータは、ウェブブラウザから受信した要求に応答して、ユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザにウェブページを送信することができる。
【0085】
「グラフィカルユーザインタフェース」または「GUI」という用語は、1つ又は複数のグラフィカルユーザインタフェース及び特定のグラフィカルユーザインタフェースのディスプレイの各々を説明するために単数又は複数で使用され得る。したがって、GUIは、限定はしないが、情報を処理し、情報結果をユーザに効率的に提示するウェブブラウザ、タッチスクリーン、又はコマンドラインインタフェース(CLI)を含む、任意のグラフィカルユーザインタフェースを表すことができる。一般に、GUIは、インタラクティブフィールド、プルダウンリスト、及びボタンなど、ウェブブラウザに関連するいくつか又は全ての複数のユーザインタフェース(UI)要素を含むことができる。これら及び他のUI要素は、ウェブブラウザの機能に関連するか、またはその機能を表すことができる。
【0086】
本明細書で説明される主題の実施形態は、バックエンド構成要素を含むコンピューティングシステムにおいて、例えば、データサーバとして、またはミドルウェア構成要素を含むコンピューティングシステム、例えば、アプリケーションサーバにおいて実現され得る。さらに、コンピューティングシステムは、フロントエンドコンポーネント、例えば、ユーザがコンピュータと対話することができるグラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザの一方又は両方を有するクライアントコンピュータを含むことができる。システムの構成要素は、通信ネットワークにおける有線又は無線デジタルデータ通信(あるいはデータ通信の組み合わせ)の任意の形態又は媒体によって相互接続することができる。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線アクセスネットワーク(RAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、WIMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、WLAN(wireless local area network)(例えば、802.11a/b/g/nもしくは802.20またはプロトコルの組合せを使用)、インターネットの全部もしくは一部、又は1つもしくは複数のロケーション(あるいは通信ネットワークの組合せ)における任意の他の通信システムもしくはシステムが含まれる。ネットワークは、例えば、インターネットプロトコル(IP)パケット、フレーム中継フレーム、非同期転送モード(ATM)セル、音声、ビデオ、データ、又はネットワークアドレス間の通信タイプの組合せと通信することができる。
【0087】
コンピューティングシステムは、クライアント及びサーバを含むことができる。クライアント及びサーバは、一般に、互いに離れていてもよく、典型的には通信ネットワークを介して対話することができる。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、クライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じ得る。
【0088】
クラスタファイルシステムは、読み取り及び更新のために複数のサーバからアクセス可能な任意のファイルシステムのタイプとすることができる。交換(Exchange)ファイルシステムのロックはアプリケーション層で行うことができるので、ロック又は整合性トラッキングは必要とされない場合がある。さらに、Unicodeデータファイルは、Unicode以外のデータファイルとは異なる場合がある。
【0089】
本明細書は多くの特定の実施形態の詳細を含むが、これらは特許請求の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態のコンテキストにおいて本明細書で説明されるいくつかの特徴はまた、組み合わせて単一の実施形態で実現され得る。逆に、単一の実施形態のコンテキストで説明される様々な特徴は、複数の実施形態で、別個に、または任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。さらに、前述の特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして説明されてもよく、最初にクレームされ得るが、クレームされた組み合わせからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはその組み合わせから削除されてもよく、クレームされた組み合わせはサブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形に向けられてもよい。
【0090】
本主題の特定の実施形態について説明した。当業者には明らかであるように、記載された実施形態の他の実施形態、変更形態及び置換形態は、以下の特許請求の範囲に含まれる。動作は、特定の順序で図面又は特許請求の範囲に示されているが、これは望ましい結果を達成するために、そのような動作が示されている特定の順序で、又は連続的な順序で実行されること、または全ての示されている動作が実行されることを必要とするものとして理解されるべきではない(いくつかの動作はオプションであると考えることができる)。特定の状況では、マルチタスク処理又は並列処理(あるいはマルチタスク処理と並列処理との組合せ)が有利であり、適切とみなされる場合には実行され得る。
【0091】
さらに、前述の実施形態における様々なシステムモジュール及び構成要素の分離又は統合は、全ての実施形態においてそのような分離又は統合を必要とするものとして理解されるべきではない。説明されたプログラム構成要素及びシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品に一緒に統合され得るか、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化され得ることを理解されたい。
【0092】
したがって、前述の例示的な実施形態は、本開示を定義又は制約しない。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の変更、置換及び変更も可能である。
【0093】
さらに、クレームされる任意の実施形態は、少なくともコンピュータ実装方法、コンピュータ実装方法を実行するためのコンピュータ可読命令を記憶する非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体、及びコンピュータ実装方法又は非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶された命令を実行するように構成されたハードウェアプロセッサと相互動作可能に結合されたコンピュータメモリを含むコンピュータシステムに適用可能であると見なされる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
【国際調査報告】